JP2007047821A - 表示素子及び露光素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源と、全反射光学部材と、入射光を選択的に結合させて取り出す光結合要素とを備えた表示素子であって、全反射光学部材は、該全反射光学部材内に光路を選択する光学要素が配置され、光路を選択する光学要素から出射される透過光の実質的全てが、光路を選択する光学要素より入射光光路前方の層の界面又は光路を選択する光学要素の入射光光路前方の界面における全反射臨界角より大きい角度成分を有し、その他の角度成分の入射光は透過されない性質を有し、光路を選択する光学要素が、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタ、或いはコレステリック液晶または体積ホログラムのいずれかを含むブラッグ反射フィルタからなる。
【選択図】図1
Description
このプラズマ表示装置による表示は、画像情報に基づき、それぞれの交点部を特定する対向電極へ選択的に電圧を印加することにより、交点部を放電発光させ、発生した紫外線により蛍光体を励起発光させて行われる。
このFEDによる表示は、エミッタティプを用いて電子を取り出し、これを蛍光体に加速照射することで、蛍光体を励起させて行われる。
子としては、例えば、下記の非特許文献1,特許文献1、2に記載されている導光板方式によるものがある。
この非特許文献2の平面表示素子の構成は、図30に示すように、前面ガラス91の上に平行な複数の導光路92を並設し、その一端側には、マイクロレンズ93を有した導光材94を介してLED(ライトエミッティグダイオード)アレイ95を接続してある。LEDアレイ95は、複数の発光部が一次元に並べられたもので、その発光部の一つ一つが各導光路92それぞれに対応している。導光路92の
上には、間隙を有して平行な複数の可撓薄膜(光スイッチ)96を、導光路92に直交する方向で並設してある。可撓薄膜96の上には一部分のみを可撓薄膜96に接触させた後面ガラス97を設けてあり、後面ガラス97はこの可撓薄膜96を変位可能に支持している。
また、この表示素子では、光変調素子内に入射光の光路を選択する光学要素が配置され、この光路を選択する光学要素へ面状に入射光を導入する。導入された面状の入射光は、光路を選択する光学要素によって入射光の光路が特定の方向或いは任意の方向に変化させられ、その実質的全てが光変調素子の構成する層の界面で全反射により反射される。このため、入射光の形状、導入位置、並びに光源の種類に制限を受けることなく、面状の入射光を面状のまま直接的に高効率で導入でき、所望の界面で面状の全反射光を高効率で得ることができる。
また、この表示素子では、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタを用いることにより、大面積かつ簡単な構成で任意の波長選択反射膜が形成でき、その反射波長の入射角依存性を利用して容易に光路を選択する光学要素を形成することができる。また、コレステリック液晶、体積ホログラムを含むブラッグ反射フィルタを用いることにより、低コストで光路を選択する光学要素を形成できる。
また、この表示素子では、光変調素子の厚さ方向の入射光導入側から、光路を変化させる光学要素と、光路を選択する光学要素とがこの順で配置され、光路を変化させる光学要素へ面状に入射光を導入する。導入された入射光は、光路を変化させる光学要素によって入射光の光路が特定の方向或いは任意の方向に変化させられ、さらに光路を選択する光学要素によって特定の方向の入射光のみを透過させる。これにより、光変調素子に導入された光の実質的全てが光変調素子の構成する層の界面で全反射により反射される。このため、入射光の形状、導入位置、並びに光源の種類に制限を受けることなく、面状の入射光を面状のまま直接的に高効率で導入でき、所望の界面で面状の全反射光を高効率で得ることができる。
また、この表示素子では、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタを用いることにより、大面積かつ簡単な構成で任意の波長選択反射膜が形成でき、その反射波長の入射角依存性を利用して容易に光路を選択する光学要素を形成することができる。また、コレステリック液晶、体積ホログラムを含むブラッグ反射フィルタを用いることにより、低コストで光路を選択する光学要素を形成できる。
図1に本発明に係る光変調素子の搭載された表示素子の概念的な構成を示した。本実施形態の表示素子100は、平面形状の全反射光学部材2と、この全反射光学部材2へ面状の光を導入する平面光源4と、全反射光学部材2の入射光導入側とは反対側の面に近接可能に配置され可撓薄膜からなる光結合要素6を有してなる。全反射光学部材2と光結合要素6とは光変調素子を構成している。この全反射光学部材2は、面状の入射光を導入したときに、この導入した入射光が全反射光学部材2の光路前方の面(全反射面22)で全反射により反射されるように形成されている。そして、全反射光学部材2の光結合要素6が近接配置された領域では、全反射面22における入射光の全反射条件が崩れ、光結合要素6に入射光が結合して取り出されて光路前方に出射される。一方、全反射光学部材2の全反射面22で光結合要素6が近接していない領域では、入射光が全反射され、実質的にこの全反射光学部材2を透過して光路前方に出射することはない。
従って、上記表示素子100によれば、平面光源4から面状の光を全反射光学部材2に導入し、光結合要素6を全反射光学部材2の全反射面22に選択的に近接させることで、この近接させた光結合要素6から光を光路前方に出射させ、所望の表示を行うことができる。
まず、全反射光学部材2を説明する。
図2に全反射光学部材2の具体的な一構成例を示した。図2に示すように全反射光学部材2は、入射光の導入側から光路を変化させる光学要素10、光路を選択する光学要素12、透明媒質14の順で積層された多層構造体となっている。この全反射光学部材2の透明媒質14の光路前方には透明媒質16(本実施形態では空気)が存在し、透明媒質14の屈折率n1(第1の屈折率)と透明媒質16の屈折率n2(第2の屈折率)との関係は、透明媒質14と透明媒質16との界面となる全反射面22における全反射条件を満足するように設定されている。例えば透明媒質14がガラス基板の場合は屈折率n1=1.5で、透明媒質16が空気の場合は屈折率n2=1.0となる。なお、全反射光学部材2を構成する各層は、入射光の波長域に対して実質的に吸収されることがなく、入射光及び全反射面22で全反射された入射光の損失を抑止して高効率な光学部材を構成している。
θC=sin-1(n2/n1) (1)
光干渉フィルタは、高屈折率材料と低屈折率材料を順次積層して構成された誘電体多層膜であって、その光学特性としては、詳細は後述するが、入射光をその波長によって選択的に反射する機能を有し、入射角に応じて選択反射する波長が短波長側にシフトする特性を有する。いま、入射光の波長域をλiS〜λiL(λiS<λiL)としたとき、光学要素12から出射される選択透過光の出射角が全反射臨界角θC以下の角度成分の光に対しては、波長域λiS〜λiLの入射光の実質的全てを選択的に反射する。この構成によれば、大面積かつ簡単な構成で任意の波長選択が可能な反射膜が形成でき、その反射波長の入射角依存性を利用して容易に光路を選択する光学要素12を形成することができる。なお、上記光干渉フィルタは、誘電体多層膜の層構成に金属膜を追加した金属/誘電体多層膜としてもよい。なお、誘電体多層膜等からなる光干渉フィルタは、EB蒸着(電子ビーム共蒸着)、スパッタ等で透明支持基板上に複数の薄膜材料を成膜することで形成可能である。また、前記薄膜材料は、異なる屈折率を有する有機多層膜、又は無機物を含有する有機多層膜でもよく、この場合は塗布、ラミネート等により、より低コストで形成可能である。
まず、光路を変化させる光学要素10が、例えば屈折により光路を変化させる場合を考える。図6に示すように、光路を変化させる光学要素(平均屈折率nt)、光路を選択する光学要素(平均屈折率ns)、透明媒質u(平均屈折率nu)、透明媒質v(平均屈折率nv)、全反射面の前方側の透明媒質w(平均屈折率nw)がこの順で配置された光学素子の場合、透明媒質vと透明媒質wとの界面が全反射面とすると、各々の界面での入射角と各媒質の平均屈折率の関係は(2)式のように表せる。
nu・sinθu=nv・sinθv=nw
ns・sinθs=nu・sinθu=nw
nt・sinθt=ns・sinθs=nw (2)
ここで、θt、θs、θu、θvは、それぞれの媒質内での光路角度である。
sinθt>nw/nt
の条件を満たす角度θtの光を少なくとも含んで光路前方に出力する必要がある。好ましくは、この条件を満たす角度θtの光をできる限り多く含んで光路前方に出力する。なお、透明媒質wが空気の場合はnw=1となり、上記条件は、
sinθt>1/nt
となる。
sinθs>nw/ns
の条件を満たす光のみを透過させるように設定される。なお、透明媒質wが空気の場合はnw=1となり、上記条件は、
sinθs>1/ns
となる。
平面光源4は、全反射光学部材2に面状の入射光を照射する。この入射光としては、コリメート光又は拡散光のいずれでも使用でき、また、全反射光学部材2の外部から入射する他に、全反射光学部材2内部に光源を有して発光させるものであってもよい。コリメート光の場合は、特定の入射角度成分の入射光を全反射光学部材2に供給することで光利用効率を向上できる一方、拡散光の場合は、任意の低コストな平面光源が使用できる。また、内部に光源を有する場合は、光源からの光が全反射光学部材2内部に直接的に導入されるため光の導入効率が向上し、光学素子と光源が一体形成できるため小型薄型化が図られる。一方、外部に光源を有する場合は、表示素子100の設計自由度が向上し、大型で任意の外部平面光源も利用することができ、高出力化が容易に行える。
また、光源の種類としては、例えば、不活性ガスや水銀蒸気を封入した電子管である蛍光灯、水銀灯、ネオン管灯、クルックス管等の一般的に用いられ且つそのまま利用できる放電ランプや、コリメート光が容易に得られるレーザ光源や、安価で波長域の定まったLEDや、面状光が得られる無機又は有機ELや、白色光を発して目的に応じてフィルタリングすることで任意の波長成分が取り出せる白熱ランプや、CRT等の陰極線表示管であって表示素子へ導入する面状光が直接的に得られる陰極線ランプや、同じく平面状の表示管であって面状光が直接的に得られるFED等が使用できる。
複数の点光源や線光源を集結させる方式としては、例えばLEDを縦横にマトリクス配置し、光量が均一となるように発光させる構成や、例えば蛍光管を並列配置させて発光させる構成のもの等が挙げられる。また、偏向走査させる方式としては、例えば半導体レーザやガスレーザ等のレーザビームを、ポリゴンミラー等により偏向走査させることで面状光を得る構成や、平面表示素子全体を真空封止して陰極線を走査させて蛍光体を励起発光させる構成のもの等が挙げられる。なお、レーザビームは複数の照射スポットを形成するマルチビームを用いることで、より効率的に面状光を得ることができる。いずれにせよ、平面光源と同等の面状光を得ることができれば点光源や線光源等のいずれの光源を用いることできる。
図7は光学要素12への入射光の入射角を示しており、図8は入射光の波長に対する光学要素12の分光透過率を入射角毎に示したグラフで、図9は光学要素12内外の光路を示す図である。
図9(a)は、光路を選択する光学要素12に入射された光が光学要素12で反射する光路Aと、光路を選択する光学要素12に入射された光が、光学要素12を透過して光路前方の透明媒質14と透明媒質16との界面となる全反射面22で全反射する光路Bとを示している。
光路Bは、入射光の入射角θiが全反射面22における全反射臨界角θCより大きい場合で、光学要素12は、このような入射角成分の光を透過させる。このため、全反射臨界角θCより大きい入射角度成分の光は光学要素12を透過して透明媒質14に導入され、全反射面22で全反射される。
なお、図9(a)は、入射光が入射される側の屈折率naと透明媒質14の屈折率nbが等しく、光学要素12に対する入射角θiと全反射面22における入射角θSとが等しい場合を示している。
光結合要素6は、全反射面における入射光の全反射条件を崩し、光結合要素6に光を結合させて取り出し、光路前方に出射させるものである。この光結合要素6には、取り出した光の光路を変更する光路変更手段、特定波長成分を吸収する特定波長成分吸収手段が適宜設けられる。具体的には、例えば次の(1)〜(4)に示す種類のものが利用できる。
(1)屈折により光路を変更するもの又はその機能を有するもの
全反射面22に近接配置させることで取り出した出力光を、屈折によりその光路を変更するものであって、例えば、図10(a)に示すレンズアレイ、図10(b)に示すプリズムアレイ、図10(c)に示す屈折率分布レンズ体等が挙げられる。これらのレンズアレイ、プリズムアレイによれば、全反射光学部材2の全反射面22から取り出した出力光を集光或いは拡散させて異なる方向に出射させることができ、出力光に出射方向性を持たせたり、出射方向性をなくすことを出力光の強度を低下させることなく簡単な構成で行える。
取り出した光を透過させると共に回折により出射方向を変更する透過型回折格子としては、前述と同様の図3(a)に示す体積ホログラム、図3(b)に示すレリーフ型回折格子、図3(c)に示す屈折率変調型回折格子、また、振幅変調型回折格子等が挙げられる。これらの透過型回折格子によれば、出力光の出射角度を正確に設定することができる。また、例えばフォトポリマー法や射出成形法によって大量生産が可能となり、表示素子自体のコストダウンが図られる。
(3)光拡散体又は光散乱体或いはその機能を有するもの
取り出した光を拡散又は散乱させる光拡散体又は光散乱体としては、図11(a)に示す量産に適した多孔質体、図11(b)に示す高屈折率微粒子等の異なる屈折率を有する物質20の分散体又は分布体、図11(c)に示す表面に凹凸が形成された光拡散体又は光散乱体等が挙げられる。これらの光拡散体又は光散乱体によれば、拡散又は散乱により出力光を任意の方向に散らすことができ、出力光の出射方向性をなくすことができる。
入射光を吸収するものとしては、画像データの記録された透過性画像フィルム等が挙げられる。全反射光学部材2の全反射面22から取り出した出力光を透過性画像フィルムにより特定波長成分を吸収させて出射することで、濃淡表示と特定色の発色を得ることができる。即ち、透過性画像フィルムに記録された画像様に表示が行える。このため、同一種の入射光であっても複数色の出射光を選択的に得ることができる。
図1に示す全反射光学部材2に平面光源4からの光が導入されると、光路を変化させる光学要素10及び光路を選択する光学要素12を透過した光が全反射光学部材2の全反射面22で全反射されることになる。そして、この全反射面22に光結合要素6が近接した領域では、全反射面22における全反射条件が崩されて、光結合要素6に全反射面22から光が取り出される。取り出された光は全反射光学部材2とは反対側の表示側に出射され表示光となる。一方、光結合要素6が全反射面22から離間した領域では、全反射面22で全反射されて表示側に出射されることはない。
このように、本実施形態の表示素子100は、光結合要素の構成が単純であるため、空隙ギャップ、膜均一性が大幅に低減でき、大面積化への実用性に優れた構成となっている。
また、平面光源の配置位置が自在に選択でき、数多くの光源を実装することが可能となり、光の出射輝度を向上できる。さらに、平面光源の入射光角度分布制限がなく、既存のバックライト光源が使用可能となる。なお、図示は省略するが、表示素子100の入射光導入側に、この表示素子100により反射された入射光を表示素子100側に再投入するための反射体を設けてもよい。これにより、光のリサイクルが行われ、光利用効率が向上して高効率化が図られる。
図12は可撓薄膜により形成した表示素子を2次元配列した平面表示素子の平面図で、図13は、図12のC−C断面図で(a)は非駆動時、(b)は駆動時の状態を示す図である。
図12及び図13に示すように、本実施形態の平面表示素子200は、全反射光学部材2の全反射面22上に光結合要素6がm行n列(m、nは整数)の2次元状に配列されている。即ち、全反射面22上には入射光に対して透明な信号電極32が列方向にそれぞれn列平行配置され、この信号電極32に直交する行方向に、同じく入射光に対して透明な走査電極34が信号電極の両側方に形成された一対の柱材36a,36bを介してm行平行配置されている。なお、走査電極34の信号電極32側には、電気絶縁性を有する光拡散層38が形成され、走査電極34と光拡散層38により可撓薄膜を形成している。
図14は、前述の平面表示素子の表示側に蛍光体を配置した励起発光型平面表示素子の平面図で、図15は、図14のD−D断面図で(a)は非駆動時、(b)は駆動時の状態を示す図である。
図14及び図15に示すように、本実施形態の励起発光型平面表示素子300は、前述の平面表示素子200の平面光源4を面状のUV光を照射するUV光平面光源5とし、全反射光学部材2の可撓薄膜40形成側に、蛍光体を透明基板44に形成した前面板46を対向配置した構成としている。
この前面板46は、蛍光体発光波長を透過するガラス等の材料が使用される。また、蛍光体の可撓薄膜40側には、励起用紫外線を透過させ、蛍光体発光波長を反射する波長選択反射膜50を設けてあり、UV光平面光源からの光を透過させると共に、蛍光体からの発光を表示側に向けて反射させている。これにより表示光量の増大が図られる。この波長選択反射膜50としては、例えば誘電体多層膜や、コレステリック液晶材料が使用できる。
このヒステリシス特性を利用して、信号電極32と走査電極34に適宜電位を印加することにより、TFT等のアクティブ素子を用いることなく2次元配列された任意の画素の透過率を高コントラストで制御することが可能となる。即ち、所謂パッシブマトリクス駆動が可能である。パッシブマトリクス駆動とは、格子状に走査電極と信号電極とを配置して、これを時分割でON/OFF制御することで交点部分の画素を駆動する表示方式であって、代表的な例としてSTN(Super Twisted Nematic)がある。
図16は、前述の励起発光型平面表示素子の蛍光体を可撓薄膜上に形成した本実施形態の励起発光型平面表示素子の一部を示す断面図で、(a)は非駆動時、(b)は駆動時の状態を示す図である。
図16(a)に示すように、本実施形態の励起発光型平面表示素子400は、前面板を設けることなく、蛍光体52a,52b,52cを可撓薄膜40上に直接形成することで、構成及び成形工程の簡略化を図っており、一層の薄型化と低コスト化が達成される。なお、蛍光体52a,52b,52cのそれぞれの間にブラックマトリクスを設けることで、表示画像のコントラストを高めている。
さらに、上記光学フィルタに代えて、蛍光体の発光波長成分を透過すると共に入射光の波長成分を遮光させる光学フィルタを設けてもよい。この構成によれば、例えば蛍光体の発光波長が可視光域の場合、可視光を吸収するNDフィルタ(透過率20〜70%程度)を表示側(観測者側)に設けることにより、明るい場所であっても高いコントラストで表示が行える。
図17に本実施形態の光結合要素の概念的な構成と、光変調作用を説明する図を示した。本実施形態の光結合要素7では、全反射光学部材2の全反射面に信号電極32を、この信号電極32に対峙して走査電極34をそれぞれ設けると共に、これら信号電極32と走査電極34との間に、信号電極32界面で全反射条件を満足する屈折率ncと全反射条件を崩す屈折率ndに変調可能な液晶層54を介装している。
図18にPLDCを用いた光結合要素の概念的な構成と、光変調作用を説明する図を示した。本実施形態の光結合要素8では、全反射光学部材2の全反射面に信号電極32を、この信号電極32に対峙して走査電極34をそれぞれ設けると共に、これら信号電極32と走査電極34との間にPLDC層56を介装している。PLDC層56は、高分子ネットワークを有するポリマー層58内に液晶層が封入された微小なマイクロカプセル60を分散したものである。このPLDC層56は、電極間電圧が非駆動電圧Voffのときは、液晶が不規則に並んで光が拡散されるため、導入された光は表示側に出射する。また、電極間電圧が駆動電圧Vonのときは、液晶分子が整列するため、導入された光は液層層内を直進し、層前方の界面で全反射され、その結果、表示側には出射されない。これにより、光のオンオフ制御が行える。
まず、光路を選択する光学要素として、前述の光干渉フィルタに代えてブラッグ反射フィルタを用いた本発明の第5実施形態を説明する。
図19に光路を選択する光学要素13を液晶膜により構成した例を示した。この場合の光路を選択する光学要素13は、ITO等からなる一対の透明電極26と、その内側に形成された配向層28と、配向層28に囲まれたコレステリック液晶層30とからなる。
コレステリック液晶層30の常光屈折率をno、異常光屈折率をne、複屈折率をΔn、平均屈折率をnとすると、複屈折率Δnは(3)式で表せる。
また、平均屈折率nは、近似的に(4)式により表せる。
n=(ne+no)/2 (4)
λ(θ)=λ(0)・cos[sin-1(sinθ/n)] (5)
λ(0)=n・P (6)
また、反射波長幅Δλ[nm]は(7)式で表せる。
Δλ=Δn・P (7)
さらに、対象とする入射光の波長域が広い場合は、コレステリック液晶層の選択反射波長域も広げる必要がある。この場合は、螺旋ピッチが厚み方向で連続的に異なるように液晶を配向させることで反射波長域を広げることができる。また、異なる選択反射波長域のコレステリック液晶層を積層することによっても反射波長域を広げることができ、本発明の光路を選択する光学要素として使用可能である。
コレステリック液晶を成膜する支持体上にポリイミド配向膜を塗布、乾燥し、ラビングによる表面処理を行う。これにより、ポリイミド配向膜が形成される。この上に、低分子コレステリック液晶、又はネマチック液晶とねじれを発現させるカイラル剤の混合物、高分子モノマー、光重合開始剤を有機溶剤で混合させた調整液により塗布した後、適当な温度で配向させる。その後、必要な部分に紫外線を露光して光重合させ、現像により不要部分を除去する。最後に高温ベークを行って安定させる。
ねじれ方向及び反射入射角度を制御するためには、コレステリック液晶、カイラル剤、及び各々の濃度を適宜変更すればよい。
本実施形態においては、全反射光学部材がプリズムを用いて形成されている。この場合の全反射光学部材の構成例を図21に示した。本変形例の全反射光学部材3は、凹凸面を入射光導入側に有するマイクロプリズムアレイ64からなる。図21(a)にマイクロプリズムアレイ64を光の入射面側から見た平面図を、図21(b)に(a)のP−P断面における断面図を示した。
マイクロプリズムアレイ64は、平板状であって、その上面を平滑な全反射面66とする一方、下面を断面山型の凹凸からなるプリズム68を平行に複数配列した形状となっている。
また、入射光は特定の入射角度範囲に収まった面状の光であり、図21(b)に示すように、入射角θiで全反射光学部材3に入射させている。
そこで、本実施形態では、全反射面52に対する入射角θをθ≧θCとするために、プリズムの頂角αは90[deg]前後で、左右開き角は45[deg]前後に設定している。この場合、入射光がプリズム外部から入射されるとき、その入射光の入射角θiは45[deg]前後となる。この条件下では、光学的ケラレも実質的になく、高効率で入射光を全反射面52で全反射させることができる。なお、プリズムの頂角αはこれに限定されることはない。
このように、容易に且つ安価に量産可能なマイクロプリズムアレイ64を用いて、面状に照射される入射光を導入することにより、導入された入射光の実質的全てを全反射させることができる。
この構成によれば、面状の入射光がマイクロプリズムアレイ64に照射され、マイクロプリズムアレイ64によりプリズムの頂角α等により設定される所定の入射角度成分の入射光が透明媒質70内に導入される。そして、導入された入射光は高効率で透明媒質70の全反射面72で全反射される。このため、前記同様に導入された入射光の実質的全てを透明媒質70の全反射面72で全反射させることができる。
この場合の全反射光学部材3の断面構成を図23に示した。全反射光学部材3は、入射光の導入側から、ガラス基板や透明樹脂等の透明媒質14、透過型回折格子等の光路を変化させる光学要素10、マイクロプリズムアレイ64,透明媒質70の順で積層される。そして、入射光は特定の入射角度範囲に収まった面状の光である。光路を変化させる光学要素10は、透過型回折格子とした場合、好ましくは体積ホログラムを使用できるが、レリーフ型回折格子や屈折率分布型回折格子若しくは振幅変調型回折格子であってもよい。
まず、図24(a)に示す全反射光学部材は、入射光の導入側から、光路を変化させる光学要素10、全反射面を有する透明媒質14がこの順で積層された構造体である。この全反射光学部材は、透明媒質14の光路前方の全反射面22で入射光が全反射されるように光路を変化させる光学要素10が設計されている。
この全反射光学部材によれば、入射光が照射されると、光路を変化させる光学要素10によって、透明媒質14の全反射面で全反射する入射角度成分に光路が変更される。この光路を変更された透過光が全反射面22で全反射される。
この全反射光学部材によれば、入射光が照射されると、光路を変化させる光学要素10によって入射光の光路が変更される。これにより、全反射面で全反射する入射角成分となった光は、光路を選択する光学要素12に導入されて全反射面で全反射される。一方、これ以外の入射角成分の光は、光路を選択する光学要素12に導入されずに選択的に反射され、入射光導入側に戻される。
この全反射光学部材によれば、光路を変化させる光学要素10と透明媒質14を通じて入射光が導入されると、光路を選択する光学要素12に導入された入射光が、透明媒質24の光路前方の全反射面で全反射される。一方、これ以外の入射角成分の光は、光路を選択する光学要素12に導入されずに選択的に反射され、入射光導入側に戻される。
この全反射光学部材によれば、入射光が照射されると、光路を選択する光学要素12によって、透明媒質14の全反射面で全反射する入射角度成分の光だけがこの光学要素12が透過される。この透過光が全反射面で全反射される。一方、全反射条件を満足しない入射光成分は、光路を選択する光学要素12で選択的に反射され、実質的に全反射光学部材を透過することはない。
図25に全反射光学部材の一構成例を示した。この場合の全反射光学部材は、入射光の導入側から、光路を変化させる光学要素としての光拡散フィルム(屈折率n=1.5)、光路を選択する光学要素としての誘電体多層膜、ガラス基板(屈折率n=1.5)の順に積層されている。なお、ガラス基板の光路前方には、空気(屈折率n=1.0)が存在する。
誘電体多層膜は、TiO2/SiO2/…/SiO2/TiO2なる29層構造の多層膜とし、各層の光学厚は1/4λ(ただし、波長λ=440[nm])に設定した。また、入射光は、図26に示す波長λ=350〜400[nm]のUV光源を用いた。そして、この場合の全反射臨界角θCは約40[deg]となる。
図27(a)に示すように、入射角θが0[deg]の場合は、UV光源の波長域における分光透過率Tが略0[%]となっており、光学部材から透過されることはない。また、図27(b)に示す入射角θが全反射臨界角θCの直前となる40[deg]の場合も光学部材から透過されることはない。図27(c)に示す入射角θが70[deg]の場合は、P波に対しては略100[%]の分光透過率で、S波に対しては略0[%]となり、P波とS波の平均は約50[%]となっている。
従って、P波を用いて光学部材で全反射させたり、光学部材の諸条件を変更してS波の分光特性をP波に近い特性に適宜設計することにより、UV光源の波長域の入射光を、その入射角θが全反射臨界角θC以下の角度では選択的に反射させ、且つ、全反射臨界角θCより大きい角度では透過させることができる。これにより、光学部材の誘電体多層膜を光路を選択する光学要素sとして実用上十分に機能させることができる。
可視光、赤外線に対しては、
・高い屈折率材料(屈折率が概ね1.8以上の材料)として、
TiO2,CeO2,Ta2O5,ZrO2,Sb2O3,HfO2,La2O3,NdO3,Y2O3,ZnO,Nb2O5
・比較的高い屈折率材料(屈折率が概ね1.6〜1.8の材料)として、
MgO,Al2O3,CeF3,LaF3,NdF3
・低い屈折率材料(屈折率が概ね1.5以下の材料)として、
SiO2,AlF3,MgF2,Na3AlF6,NaF,LiF,CaF2,BaF2
等が好ましい。
・高い屈折率材料(屈折率が概ね1.8以上の材料)として、
ZrO2,HfO2,La2O3,NdO3,Y2O3
又は、
TiO2,Ta2O5,ZrO2
(但し、光の波長が概ね360nm〜400nm)
・比較的高い屈折率材料(屈折率が概ね1.6〜1.8の材料)として、
MgO,Al2O3,LaF3,NdF3
・低い屈折率材料(屈折率が概ね1.5以下の材料)として、
SiO2,AlF3,MgF2,Na3AlF6,NaF,LiF,CaF2
等が好ましい。
4 平面光源
5 UV光平面光源
6,7,8 光結合要素
10 光路を変化させる光学要素
12,13 光路を選択する光学要素
14 透明媒質
16 透明媒質(空気等)
20 異なる屈折率を有する物質
22,52,66,72 全反射面
26 透明電極
28 配向層
30 コレステリック液晶層
32 信号電極
34 走査電極
38 光拡散層
40 可撓薄膜
42a,42b,42c 蛍光体
44 透明基板
45 前面板
48 ブラックマトリクス
50 波長選択反射膜
54 液晶層
56 PLDC層
60 マイクロカプセル
64 マイクロプリズムアレイ
68 プリズム
70 透明媒質
100 表示素子
200 平面表示素子
300,400 励起発光型平面表示素子
θ0,θ1,θ2,θ3 入射角
θC 全反射臨界角
λ 波長
Claims (50)
- 平面形状の光変調素子を含む表示素子であって、
前記光変調素子に面状の入射光を導入する光源と、
前記導入された入射光の少なくとも一部が、前記光変調素子を構成する層の界面で全反射する一方、入射光導入側の反対側からは前記入射光が実質的に出射しない特性を有する全反射光学部材と、
前記全反射光学部材の全反射面側に配設すると共に前記全反射面から入射光を選択的に結合させて取り出す光結合要素とを備え、
前記全反射光学部材は、該全反射光学部材内に光路を選択する光学要素が配置され、前記全反射光学部材に導入された面状の入射光の少なくとも一部が前記光路を選択する光学要素に導入され、該光路を選択する光学要素から出射される透過光の実質的全てが、前記光路を選択する光学要素より入射光光路前方の層の界面又は前記光路を選択する光学要素の入射光光路前方の界面における全反射臨界角より大きい角度成分を有し、その他の角度成分の入射光は反射されて透過されない性質を有し、
前記光路を選択する光学要素が、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタ、或いはコレステリック液晶または体積ホログラムのいずれかを含むブラッグ反射フィルタからなることを特徴とする表示素子。 - 平面形状の光変調素子を含む表示素子であって、
前記光変調素子に面状の入射光を導入する光源と、
前記導入された入射光の少なくとも一部が、前記光変調素子を構成する層の界面で全反射する一方、入射光導入側の反対側からは前記入射光が実質的に出射しない特性を有する全反射光学部材と、
前記全反射光学部材の全反射面側に配設すると共に前記全反射面から入射光を選択的に結合させて取り出す光結合要素とを備え、
前記全反射光学部材は、該全反射光学部材の厚さ方向の入射光導入側から、光路を変化させる光学要素と、光路を選択する光学要素とがこの順で配置され、前記光路を変化させる光学要素へ面状に導入された入射光の少なくとも一部が前記光路を選択する光学要素に導入され、該光路を選択する光学要素から出射される透過光の実質的全てが、前記光路を選択する光学要素より入射光光路前方の層の界面又は前記光路を選択する光学要素の入射光光路前方の界面における全反射臨界角より大きい角度成分を有し、その他の角度成分の入射光は反射されて透過されない性質を有し、
前記光路を選択する光学要素が、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタ、或いはコレステリック液晶または体積ホログラムのいずれかを含むブラッグ反射フィルタからなることを特徴とする表示素子。 - 前記光結合要素が、前記全反射面の入射光全反射条件を変化させることで入射光を取り出すことを特徴とする請求項1又は請求項2項記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、電気機械動作により前記全反射光学部材の全反射面に近接可能に支持された可撓薄膜からなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記電気機械動作が、静電気力を駆動源とした動作であることを特徴とする請求項3記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、電界の印加により光学特性を変化させる液晶を含む層からなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、前記全反射光学部材上に1次元アレイ状に配列されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、前記全反射光学部材上に2次元アレイ状に配列されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、パッシブマトリクス駆動手段に接続されていることを特徴とする請求項8記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、取り出した光の光路を変化させる光路変更手段を有することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路変更手段が、屈折により前記取り出した光の光路を変化させることを特徴とする請求項10記載の表示素子。
- 前記光路変更手段が、レンズアレイ、プリズムアレイ、屈折率分布レンズ体のいずれかからなることを特徴とする請求項11記載の表示素子。
- 前記光路変更手段が、回折により前記取り出した光の光路を変化させることを特徴とする請求項10記載の表示素子。
- 前記光路変更手段が、体積ホログラム、位相変調型回折格子、振幅変調型回折格子のいずれかからなることを特徴とする請求項13記載の表示素子。
- 前記光路変更手段が、光拡散又は光散乱により前記取り出した光の光路を変化させることを特徴とする請求項10記載の表示素子。
- 前記光路変更手段が、多孔質体、異種屈折率分散体又は分布体、表面に凹凸を有する光拡散体又は光散乱体のいずれかであることを特徴とする請求項15記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、取り出した光の特定波長成分を吸収して出射する特定波長成分吸収手段を有することを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素が、取り出した光を受けて励起発光する蛍光体を有することを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素により取り出された出射光を受けて励起発光する蛍光体を有することを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素と前記光路を選択する光学要素とが、光学的に接触していることを特徴とする請求項2〜請求項19記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素と前記光路を選択する光学要素とが、屈折率が1より大きい媒質を介して光学的に接触していることを特徴とする請求項2〜請求項19記載の表示素子。
- 全反射光学部材の一部を構成する透明媒質を備え、該透明媒質の光路前方に前記光路を変化させる光学要素を配置したことを特徴とする請求項2〜請求項21のいずれか1項記載の表示素子。
- 全反射光学部材の一部を構成する透明媒質を備え、該透明媒質の光路前方に前記光路を選択する光学要素を配置したことを特徴とする請求項2〜請求項21のいずれか1項記載の表示素子。
- 全反射光学部材の一部を構成する透明媒質を備え、該透明媒質の光路前方に前記光路を変化させる光学要素と前記光路を選択する光学要素をこの順で配置したことを特徴とする請求項2〜請求項21のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、該光路を変化させる光学要素の平均屈折率をnt、光路前方の全反射界面の前方側媒質の屈折率をnw、光路を変化させる光学要素の媒質内を進む光の角度をθtとしたときに、少なくとも、sinθt>nw/ntの条件を満たす角度θtの光を含んで前方に出力することを特徴とする請求項2〜請求項24のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、屈折により光路を変化させるものであることを特徴とする請求項2〜請求項25のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、レンズアレイ、プリズムアレイ、異なる屈折率が分布した異種屈折率分布体のいずれかであることを特徴とする請求項26記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、回折により光路を変化させるものであることを特徴とする請求項2〜請求項25のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、体積ホログラム、位相変調型回折格子、振幅変調型回折格子のいずれかであることを特徴とする請求項28記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、光拡散により光路を変化させるものであることを特徴とする請求項2〜請求項25のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、多孔質体、異種屈折率分布体又は分散体、表面に凹凸を有する拡散体又は散乱体のいずれかであることを特徴とする請求項30記載の表示素子。
- 前記光路を変化させる光学要素が、光反射により光路を変化させるものであることを特徴とする請求項2〜請求項25のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を選択する光学要素が、該光路を選択する光学要素の平均屈折率をns、光路前方の全反射界面の前方側媒質の屈折率をnw、光路を選択する光学要素の媒質内を進む光の角度をθsとしたときに、sinθs>nw/nsの条件を満たす角度θsの光を実質的全て透過させることを特徴とする請求項1〜請求項32のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を選択する光学要素が、入射光の波長域に対して選択的に反射する機能を有し、前記光路を選択する光学要素への入射光の入射角が該光学要素の面に対して浅い角度となるに従って、選択的に反射される入射光の波長が短波長側にシフトすることを特徴とする請求項1〜請求項33のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光路を選択する光学要素への入射光の入射角が、入射光光路前方の全反射界面への入射角を全反射臨界角以下にするときに、前記光路を選択する光学要素が前記入射光の実質的全てを選択的に反射することを特徴とする請求項1〜請求項34のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記全反射された入射光の実質的全てが前記全反射光学部材の入射光導入側に戻ることを特徴とする請求項1〜請求項35のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記入射光が、任意の入射角を有する拡散光であることを特徴とする請求項1〜請求項36のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素又はその光路前方に蛍光体を有し、前記全反射光学部材の全反射面と前記光結合要素との間に、前記蛍光体の発光波長成分を反射すると共に前記入射光の波長成分を透過させる光学フィルタが介装されていることを特徴とする請求項1〜請求項37のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素又はその光路前方に蛍光体を有し、前記蛍光体の光路前方に前記蛍光体の発光波長成分を透過すると共に、前記入射光の波長成分を遮光させる光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項37のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光結合要素又はその光路前方に蛍光体を有し、前記蛍光体の光路前方に前記蛍光体の発光波長域の光を吸収する光学フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項37のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光学フィルタが、誘電体多層膜を含む光干渉フィルタであることを特徴とする請求項38記載の表示素子。
- 前記光学フィルタが、コレステリック膜を含むブラッグ反射フィルタであることを特徴とする請求項38記載の表示素子。
- 前記入射光の主な波長が、350nm〜400nmであることを特徴とする請求項1〜請求項42のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記入射光の主な波長が、400nm〜500nmであることを特徴とする請求項1〜請求項42のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記蛍光体が、可視光を発光することを特徴とする請求項38〜請求項44のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記蛍光体が、赤色、緑色、青色に発光する発光体を形成したものであることを特徴とする請求項45記載の表示素子。
- 前記平面光源が前記全反射光学部材の内部に備わる光源であって、前記入射光が前記光源から出射される光であることを特徴とする請求項1〜請求項46のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記入射光が、前記全反射光学部材の外部から入射されることを特徴とする請求項1〜請求項46のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記表示素子の入射光導入側に対峙して設けられ、前記表示素子に導入した後に該表示素子により反射された入射光を前記表示素子側へ再投入する反射体を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項48のいずれか1項記載の表示素子。
- 請求項1〜請求項49のいずれか1項記載の表示素子を用い、露光データに基づき光変調して露光対象に向けて選択的に光を出射することを特徴とする露光素子。
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