JP2007047682A - 光書込装置とダイクロイックミラー - Google Patents
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Abstract
【課題】 板状のダイクロイックミラーを用いた光書込装置において、ダイクロイックミラーの端面の散乱光を低減すること。
【解決手段】 ダイクロイックミラー4は、板状部材41,42を接着剤44により接合してL字状に形成してある。板状部材41は、第1透明部材411の一方の面に第1光選択膜412を取付け、他方の面に反射防止膜413を形成してある。同様に板状部材42は、第2透明部材421の一方の面に第2光選択膜422を形成し、他方の面に反射防止膜423を形成してある。板状部材41,42の端面には、遮光膜4141.4142,4241,4242を形成してある。遮光膜は、少なくともセルホックレンズ51の取込角θ内の板状部材41,42の端面(遮光膜4141、4142を形成してある端面)に形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 ダイクロイックミラー4は、板状部材41,42を接着剤44により接合してL字状に形成してある。板状部材41は、第1透明部材411の一方の面に第1光選択膜412を取付け、他方の面に反射防止膜413を形成してある。同様に板状部材42は、第2透明部材421の一方の面に第2光選択膜422を形成し、他方の面に反射防止膜423を形成してある。板状部材41,42の端面には、遮光膜4141.4142,4241,4242を形成してある。遮光膜は、少なくともセルホックレンズ51の取込角θ内の板状部材41,42の端面(遮光膜4141、4142を形成してある端面)に形成する。
【選択図】 図2
Description
本願発明は、複数の光源、例えば発光素子をアレイ状に配置した複数個のアレイ光源の出射光を混合し、集束して印画紙等の感光記録媒体に結像する光書込装置とダイクロイックミラーに関する。
図4により従来の光書込装置を説明する。
まず図4(a1),(a2)について説明する。図4(a1)は、光書込装置の側面図、図4(a2)は、印画紙の平面図である。
図4(a1)において、11は、印画紙、211,212,213は、夫々第1、第2、第3アレイ光源、22は、ダイクロイックミラー、23は、セルホックレンズ(セルフォックレンズ(SLA))である。
第1アレイ光源211から出射した第1色光(例えば赤色光(R))の光束は、ダイクロイックミラー(光混合部材)22の部材221,222を透過してセルホックレンズ(光集束部材)23に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ23により光束LFのように集束して出射し、印画紙11上に結像する。第2アレイ光源212から出射した第2色光(例えば青色光(B))の光束は、部材221で反射し部材222を透過して、セルホックレンズ23に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ23により集束して出射し、印画紙11上に結像する。同様に第3アレイ光源213から放射した第3色光(例えば緑色光(G))の光束は、部材222で反射してセルホックレンズ23に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ23により集束して出射し、印画紙11上に結像する。
まず図4(a1),(a2)について説明する。図4(a1)は、光書込装置の側面図、図4(a2)は、印画紙の平面図である。
図4(a1)において、11は、印画紙、211,212,213は、夫々第1、第2、第3アレイ光源、22は、ダイクロイックミラー、23は、セルホックレンズ(セルフォックレンズ(SLA))である。
第1アレイ光源211から出射した第1色光(例えば赤色光(R))の光束は、ダイクロイックミラー(光混合部材)22の部材221,222を透過してセルホックレンズ(光集束部材)23に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ23により光束LFのように集束して出射し、印画紙11上に結像する。第2アレイ光源212から出射した第2色光(例えば青色光(B))の光束は、部材221で反射し部材222を透過して、セルホックレンズ23に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ23により集束して出射し、印画紙11上に結像する。同様に第3アレイ光源213から放射した第3色光(例えば緑色光(G))の光束は、部材222で反射してセルホックレンズ23に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ23により集束して出射し、印画紙11上に結像する。
印画紙11は、アレイ光源に対して相対的に所定の速度で矢印X1方向へ移動する。そして印画紙11は、アレイ光源の発光ドット(発光電極)列に対応して露光し、図4(a2)のように列状の感光ドット列(感光ドット列)DL1、DL2が順次形成される。
図4(b1),(b2)及び図4(c1),(c2)は、ダイクロイックミラー22の部材221の端部イの拡大図である。図4(b2)、図4(c2)は、図4(b1)、図4(c1)のX2方向の平面図である。
図4(b1),(b2)の場合には、2つの角部22C1を略直角に加工してあり、図4(c1),(c2)場合には、2つの角部22C2を面取り加工してある。なおダイクロイックミラー22の部材222の端部ロについても同様である。
図4(a1)において、第1アレイ光源211の大部分の光は、ダイクロイックミラー22の部材221,222を透過するが、一部は、部材221,222内を多重反射して進む。また第2アレイ光源212の大部分の光は、部材221で反射し、部材222を透過するが、一部は、部材221,222内を多重反射して進む。同様に第3アレイ光源213の大部分の光は、部材222で反射するが、一部は、部材222内を多重反射して進む。
図4(b1),(b2)の場合には、2つの角部22C1を略直角に加工してあり、図4(c1),(c2)場合には、2つの角部22C2を面取り加工してある。なおダイクロイックミラー22の部材222の端部ロについても同様である。
図4(a1)において、第1アレイ光源211の大部分の光は、ダイクロイックミラー22の部材221,222を透過するが、一部は、部材221,222内を多重反射して進む。また第2アレイ光源212の大部分の光は、部材221で反射し、部材222を透過するが、一部は、部材221,222内を多重反射して進む。同様に第3アレイ光源213の大部分の光は、部材222で反射するが、一部は、部材222内を多重反射して進む。
図4の光書込装置の場合、ダイクロイックミラー22の光の入射面或いは反射面は、精緻に加工されているが、部材221,222の端部イ、ロの角部22C1,22C2は、面取りを行ったり、微細な欠けがあったりするため加工が難しく光学的には粗面になる。そのため、ダイクロイックミラー22の部材221,222内を多重反射して進む光は、角部22C1,22C2において散乱し、散乱光が発生する。その散乱光は、わずかではあるが、印画紙11の感光ドット列DL1,DL2の露光に散乱光重なるため、印画紙11に形成された画像は、コントラストが低下して画質が低下する。
本願発明は、印画紙等の感光記録媒体の光書込装置において、ダイクロイックミラーの端部における散乱光を低減して、前記画質の低下を防止することを目的とする。
本願発明は、印画紙等の感光記録媒体の光書込装置において、ダイクロイックミラーの端部における散乱光を低減して、前記画質の低下を防止することを目的とする。
本願発明は、その目的を達成するため、請求項1に記載の光書込装置は、複数の光源の光束を混合する光混合部材及び混合した光束を集束して感光記録媒体に結像する光集束部材を備えた光書込装置において、光混合部材はダイクロイックミラーからなり、そのダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の長手方向の端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項2に記載の光書込装置は、請求項1に記載の光書込装置において、前記光集束部材の取込角内の前記端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項3に記載の光書込装置は、請求項1又は請求項2に記載の光書込装置において、前記接合部分は、接着剤が前記遮光膜を形成していることを特徴とする。
請求項4に記載の光書込装置は、複数の光源の光束を混合する光混合部材及び混合した光束を集束して感光記録媒体に結像する光集束部材を備えた光書込装置において、光混合部材はダイクロイックミラーからなり、そのダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項5に記載の光書込装置は、請求項4に記載の光書込装置において、前記光集束部材の取込角内の前記光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項6に記載のダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の部材の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の長手方向の端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項7に記載のダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の部材の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合したダイクロイックミラーにおいて、その両板状部材の光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項2に記載の光書込装置は、請求項1に記載の光書込装置において、前記光集束部材の取込角内の前記端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項3に記載の光書込装置は、請求項1又は請求項2に記載の光書込装置において、前記接合部分は、接着剤が前記遮光膜を形成していることを特徴とする。
請求項4に記載の光書込装置は、複数の光源の光束を混合する光混合部材及び混合した光束を集束して感光記録媒体に結像する光集束部材を備えた光書込装置において、光混合部材はダイクロイックミラーからなり、そのダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項5に記載の光書込装置は、請求項4に記載の光書込装置において、前記光集束部材の取込角内の前記光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項6に記載のダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の部材の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の長手方向の端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
請求項7に記載のダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の部材の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合したダイクロイックミラーにおいて、その両板状部材の光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする。
本願発明の光書込装置のダイクロイックミラーは、2個の板状の部材からなり、一方の部材の長手方向の端面が他方の部材の入射面又は反射面に接触し、両部材の長手方向が一致するように配置して接合して、両部材の長手方向の端面を遮光膜で覆うか、或いは両部材の光路以外の部分を遮光膜で覆ってある。したがって本願発明のダイクロイックミラーは、2個の板状部材の端面に発生する散乱光を防止でき、その散乱光が感光記録媒体の露光に加わるのを防止できるから、感光記録媒体に形成される画像は、コントラストが低下することなく鮮明になる。
また本願発明のダイクロイックミラーは、2個の板状の部材を別々に形成して、両部材を前記のように接合するから、両部材の研磨等の加工が容易になり、かつ強度が大きくなる。
また本願発明のダイクロイックミラーは、2個の板状の部材を別々に形成して、両部材を前記のように接合するから、両部材の研磨等の加工が容易になり、かつ強度が大きくなる。
図1〜図3により本願発明の実施例を説明する。なお各図に共通の部分は、同じ符号を使用している。
まず図1により光書込装置全体の構成を説明する。
図1(a1)は、光書込装置の側面図、図1(a2)は、印画紙(感光記録媒体)の平面図である。
図1(a1)において、31R,31B,31Gは、夫々赤色アレイ光源、青色アレイ光源、緑色アレイ光源、32R,32B,32Gは、光学部材、4は、光束を混合するダイクロイックミラー(光混合部材)、51は、光束を集束するセルホックレンズ等の正立等倍率結像素子(光集束部材)、61は、印画紙(感光記録媒体)である。
各アレイ光源の周波数領域(波長領域)は、赤色アレイ光源31Rが波長650〜740nm、青色アレイ光源31Bが波長420〜450nm、緑色アレイ光源31Gが波長520〜550nmの範囲に設定してある。各アレイ光源は、各画素に相当する部分で独立して発光制御が可能な列状の発光素子を備えている。アレイ光源は、蛍光発光管、LED(発光ダイオード)、有機EL等を発光素子として使用できるが、本実施例は、赤色アレイ光源31RにLED、青色アレイ光源31B及び緑色アレイ光源31Gに蛍光発光管を用いている。
まず図1により光書込装置全体の構成を説明する。
図1(a1)は、光書込装置の側面図、図1(a2)は、印画紙(感光記録媒体)の平面図である。
図1(a1)において、31R,31B,31Gは、夫々赤色アレイ光源、青色アレイ光源、緑色アレイ光源、32R,32B,32Gは、光学部材、4は、光束を混合するダイクロイックミラー(光混合部材)、51は、光束を集束するセルホックレンズ等の正立等倍率結像素子(光集束部材)、61は、印画紙(感光記録媒体)である。
各アレイ光源の周波数領域(波長領域)は、赤色アレイ光源31Rが波長650〜740nm、青色アレイ光源31Bが波長420〜450nm、緑色アレイ光源31Gが波長520〜550nmの範囲に設定してある。各アレイ光源は、各画素に相当する部分で独立して発光制御が可能な列状の発光素子を備えている。アレイ光源は、蛍光発光管、LED(発光ダイオード)、有機EL等を発光素子として使用できるが、本実施例は、赤色アレイ光源31RにLED、青色アレイ光源31B及び緑色アレイ光源31Gに蛍光発光管を用いている。
赤色アレイ光源31Rから出射し光学部材32Rを通過した光束LRは、ダイクロイックミラー4の部材41,42を透過してセルホックレンズ51に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ51により光束LFのように集束して出射し、印画紙61上に結像する。緑色アレイ光源31Gから出射し光学部材32Gを通過した光束LGは、ダイクロイックミラー4の部材41で反射し、部材42を透過してセルホックレンズ51に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ51により集束して出射し、印画紙61上に結像する。同様に青色アレイ光源31Bから出射し光学部材32Bを通過した光束LBは、ダイクロイックミラー4の部材42で反射してセルホックレンズ51に入射する。その入射した光束は、セルホックレンズ51により集束して出射し、印画紙61上に結像する。
印画紙61は、各アレイ光源、光学部材、ダイクロイックミラー、セルホックレンズアレイからなるヘッドモジュールに対して、所定の速度で矢印Y1方向へ相対的に移動する。そして印画紙61は、各アレイ光源のアレイ状の発光ドット(発光電極)に対応してドット状に露光し、図1(a2)のように感光したドットの列(感光ドット列)DL1、DL2が順次形成されることにより所望の画像が形成される。
図1(a1)の光学部材32G,32R、32Bは、夫々図1(b1)、図1(b2)、図1(b3)のように構成されている。
光学部材32Gは、ローパスフィルタ33G、減衰フィルタ(NDフィルタ)34G、黄フィルタ35Gからなり、光学部材32Rは、ローパスフィルタ33R、減衰フィルタ(NDフィルタ)34Rからなり、光学部材32Bは、ローパスフィルタ33B、減衰フィルタ(NDフィルタ)34B、青フィルタ35Bからなる。
減衰フィルタ、黄フィルタ、青フィルタ等は、無色透明のゼラチン基材を有機色素で着色し、その着色したゼラチンを2枚のガラスの間にサンドイッチ状にして接着したゼラチンフィルタ、或いはポリエステル、アクリル等の樹脂層を着色したプラスチックフィルタ等を用いることができる。
光学部材32Gは、ローパスフィルタ33G、減衰フィルタ(NDフィルタ)34G、黄フィルタ35Gからなり、光学部材32Rは、ローパスフィルタ33R、減衰フィルタ(NDフィルタ)34Rからなり、光学部材32Bは、ローパスフィルタ33B、減衰フィルタ(NDフィルタ)34B、青フィルタ35Bからなる。
減衰フィルタ、黄フィルタ、青フィルタ等は、無色透明のゼラチン基材を有機色素で着色し、その着色したゼラチンを2枚のガラスの間にサンドイッチ状にして接着したゼラチンフィルタ、或いはポリエステル、アクリル等の樹脂層を着色したプラスチックフィルタ等を用いることができる。
ローパスフィルタ33R,33B,33Gは、画素(印画紙の感光ドット)間で光の重なりが強いと重なり部分の濃度が高くなってドットピッチの周期で発生するムラ(濃度差)、いわゆる高周波ムラを除去或いは低減するフィルタである。ローパスフィルタは、2枚の水晶板の屈折方向を180度ずらして張合わせたものが知られている。またローパスフィルタは、表面に微細な凹凸を形成した弱い拡散面を設けたシートであってもよい。減衰フィルタ34R,34B,34Gは、各アレイ光源の最大明るさをコントロールするフィルタである。青フィルタ35B、黄フィルタ35Gは、夫々青色光と緑色光の色純度を上げるためのフィルタで、緑色光と青色光の間の波長の光をカットしている。両フィルタは、ガラス面に金属膜を蒸着したもの、フィルム状のものを用いることができる。
なお図1(a1)の光書込装置において、アレイ光源31R,31B,31Gとダイクロイックミラー4の部材41,42との配置関係は、光選択膜(後述する)の特性や取付け位置を変えることにより、図1(a1)以外の配置にすることもできる。
なお図1(a1)の光書込装置において、アレイ光源31R,31B,31Gとダイクロイックミラー4の部材41,42との配置関係は、光選択膜(後述する)の特性や取付け位置を変えることにより、図1(a1)以外の配置にすることもできる。
次に図2により図1のダイクロイックミラー4の構成を説明する。
図2(a)は、ダイクロイックミラーの側面図、図2(b)は、図2(a)のY2方向の平面図である。
ダイクロイックミラー4は、部材41,42からなり、部材41は、その外部表面の内第1透明部材411の光束LGの反射面に第1光選択膜412を設け、反対の外部表面(光束LRの入射面)に反射防止膜413を形成してある。同様に部材42は、その外部表面の内第2透明部材421の光束LBの反射面に第2光選択膜422を設け、反対の外部表面(光束LR、LGの入射面)に反射防止膜423を形成してある。反射防止膜は、SiO2とTiO2を交互に積層したものを用いることができる。また光選択膜は、ZnSとMgF2を交互に積層した誘電体多層膜型干渉フィルタ(ダイクロイックフィルタ)を用いることができる。
図2(a)は、ダイクロイックミラーの側面図、図2(b)は、図2(a)のY2方向の平面図である。
ダイクロイックミラー4は、部材41,42からなり、部材41は、その外部表面の内第1透明部材411の光束LGの反射面に第1光選択膜412を設け、反対の外部表面(光束LRの入射面)に反射防止膜413を形成してある。同様に部材42は、その外部表面の内第2透明部材421の光束LBの反射面に第2光選択膜422を設け、反対の外部表面(光束LR、LGの入射面)に反射防止膜423を形成してある。反射防止膜は、SiO2とTiO2を交互に積層したものを用いることができる。また光選択膜は、ZnSとMgF2を交互に積層した誘電体多層膜型干渉フィルタ(ダイクロイックフィルタ)を用いることができる。
第1透明部材411、第2透明部材421は、所定の厚み、幅をもつ長尺の板状体(板状部材)で、長尺方向の長さは、各アレイ光源の長さ(例えばA4サイズの印画紙の幅)よりも大き目に設定する。例えば、長さL=240mm、幅W1、W2=15mm、厚さ1mmに設定する。なお第1透明部材411、第2透明部材421の幅W1,W2は、両部材の接着強度の観点からW1<W2に設定するのが望ましい(図2はW1<W2)。第1透明部材411、第2透明部材421の材料には、例えば硼珪酸クラウンガラス(BK7(登録商標):ショットガラス社)を用いる。
第1光選択膜412は、赤色アレイ光源31Rから射出される光束LRの波長650〜740nmの領域に対して85%以上の透過率を有し、緑色アレイ光源31Gから射出される光束LGの波長520〜550nmの領域に対して90%以上の反射率を有す。第2光選択膜422は、光束LRの波長650〜740nmの領域及び光束LGの波長520〜550nmの領域に対して90%以上の透過率を有し、青色アレイ光源31Bから射出される光束LBの波長400〜470nmの領域に対して80%以上の反射率を有す。
ダイクロイックミラー4は、部材41の長手方向の端面(厚み部分の面)を部材42の光束LR,LGの入射面に、両部材の長手方向が一致するように配置して接着剤44により接合してある。即ち部材41の長手方向の端面が部材42の入射面に接触し、両部材の長手方向が一致するように配置して接合し、L字(或いはT字)状に形成してある。接着剤44は、アクリル系樹脂(特にアクリル系紫外線硬化樹脂)、シリコーン樹脂や黒色顔料入りエポキシ樹脂、黒色シリコーン等を用いることができる。
2個の板状の部材41,42をL字状に接合してダイクロイックミラー4を形成した場合、部材41,42の長手方向の端面において光の散乱が生じる。それらの散乱を防止するため、本実施例は、部材41の両端面に光を遮光する遮光膜4141,4142を形成し、部材42の両端面に遮光膜4241,4242を形成してある。遮光膜は、黒色エナメル、液状の炭、墨汁等を用いることができる。
部材41,42に遮光膜を形成する場合、セルホックレンズ51は、所定範囲の光束を取り込む、いわゆる取込角θ(例えば24度)を有するから、遮光膜は、少なくとも取込角θ内の部材41,42の端面に形成する。例えば、遮光膜4141,4142は、取込角θ内の端面に形成してある。なお取込角は、視野角或いは最大入射角(レンズの張る最大角(開口角))とも呼ばれている。
部材41,42に遮光膜を形成する場合、セルホックレンズ51は、所定範囲の光束を取り込む、いわゆる取込角θ(例えば24度)を有するから、遮光膜は、少なくとも取込角θ内の部材41,42の端面に形成する。例えば、遮光膜4141,4142は、取込角θ内の端面に形成してある。なお取込角は、視野角或いは最大入射角(レンズの張る最大角(開口角))とも呼ばれている。
なお散乱光は、散乱光の発生点がセルホックレンズ51の焦点に近いほど像として見えやすくなり、例えば第1透明部材411の遮光膜4141を形成してある端面から発生する散乱光の影響が一番大きくなる。一方第2透明部材421の遮光膜4242を形成してある端面は、セルホックレンズ51の焦点から遠くなるため、その端面から発生する散乱光の影響は小さくなる。
ダイクロイックミラー4の部材41,42を構成する第1透明部材411、第2透明部材421は、長さ240mm、幅15mmの板状体であるから、単体の場合には、部材41,42の入射面或いは反射面と直交する方向に曲がり易いが、並行する方向には曲がり難い。したがって本実施例のダイクロイックミラー4のように、部材41の長手方向の端面を部材42の入射面に接合すると、いずれの方向にも曲がり難くなり、強固な構造になる。かつダイクロイックミラー4の部材41,42は、個別に板状の状態で研磨することができるから、光学研磨作業が容易になる。
ダイクロイックミラー4の部材41と部材42との接合は、図2と逆に部材41の反射面に部材42の端面を接合してもよい。また部材41,42は、いずれか一方を他方よりも外側へ突出させると(図2は部材42が突出している)、幅を広くすることができ強度を大きくすることができる。
ダイクロイックミラー4の部材41と部材42との接合は、図2と逆に部材41の反射面に部材42の端面を接合してもよい。また部材41,42は、いずれか一方を他方よりも外側へ突出させると(図2は部材42が突出している)、幅を広くすることができ強度を大きくすることができる。
図3は、図2の遮光膜の変形例を示す。
図3(a)の例は、部材41,42を接合する接着剤44の量を多くして、接着剤44が部材41の端面を覆うように塗布してある。図3(a)の場合には、図2の遮光膜4142を省略することができる。
図3(b)の例は、ダイクロイックミラー4の部材41,42の光束LR、LB、LGの光路以外(光路の外側)の部分に遮光膜4141,4142,4241,4242を形成してある。図3(b)の場合には、部材41,42の端面を含めて光束の入射面、反射面も遮光膜で覆うから、それらの面の散乱光をより一層低減することができる。また光速LR、LB、LGの光路以外の全ての部分に遮光膜を形成することができる。
図3(a)の例は、部材41,42を接合する接着剤44の量を多くして、接着剤44が部材41の端面を覆うように塗布してある。図3(a)の場合には、図2の遮光膜4142を省略することができる。
図3(b)の例は、ダイクロイックミラー4の部材41,42の光束LR、LB、LGの光路以外(光路の外側)の部分に遮光膜4141,4142,4241,4242を形成してある。図3(b)の場合には、部材41,42の端面を含めて光束の入射面、反射面も遮光膜で覆うから、それらの面の散乱光をより一層低減することができる。また光速LR、LB、LGの光路以外の全ての部分に遮光膜を形成することができる。
31R,31B,31G アレイ光源
32R,32B,32G 光学部材
33R,33B,33G ローパスフィルタ
34R,34B,34G 減衰フィルタ(NDフィルタ)
35B 青フィルタ
35G 黄フィルタ
4 ダイクロイックミラー
41,42 ダイクロイックミラーの部材
411,421 透明部材
412,422 光選択膜
413,423 反射防止膜
4141,4142,4241,4242 遮光膜
44 接着剤
51 セルホックレンズ
61 印画紙
LR,LB,LG,LF 光束
DL1,DL2 印画紙上の感光ドット列
θ セルホックレンズの取込角
32R,32B,32G 光学部材
33R,33B,33G ローパスフィルタ
34R,34B,34G 減衰フィルタ(NDフィルタ)
35B 青フィルタ
35G 黄フィルタ
4 ダイクロイックミラー
41,42 ダイクロイックミラーの部材
411,421 透明部材
412,422 光選択膜
413,423 反射防止膜
4141,4142,4241,4242 遮光膜
44 接着剤
51 セルホックレンズ
61 印画紙
LR,LB,LG,LF 光束
DL1,DL2 印画紙上の感光ドット列
θ セルホックレンズの取込角
Claims (7)
- 複数の光源の光束を混合する光混合部材及び混合した光束を集束して感光記録媒体に結像する光集束部材を備えた光書込装置において、光混合部材はダイクロイックミラーからなり、そのダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の長手方向の端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする光書込装置。
- 請求項1に記載の光書込装置において、前記光集束部材の取込角内の前記端面に遮光膜を形成してあることを特徴とする光書込装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の光書込装置において、前記接合部分は、接着剤が前記遮光膜を形成していることを特徴とする光書込装置。
- 複数の光源の光束を混合する光混合部材及び混合した光束を集束して感光記録媒体に結像する光集束部材を備えた光書込装置において、光混合部材はダイクロイックミラーからなり、そのダイクロイックミラーは、2個の板状部材を、一方の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする光書込装置。
- 請求項4に記載の光書込装置において、前記光集束部材の取込角内の前記光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とする光書込装置。
- 2個の板状部材を、一方の部材の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合してあり、その両板状部材の長手方向の端面に遮光膜を形成してあることを特徴とするダイクロイックミラー。
- 2個の板状部材を、一方の部材の板状部材の長手方向の端面が他方の板状部材の入射面又は反射面に接触し、両板状部材の長手方向が一致するように配置して接合したダイクロイックミラーにおいて、その両板状部材の光路以外の部分に遮光膜を形成してあることを特徴とするダイクロイックミラー。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005234506A JP2007047682A (ja) | 2005-08-12 | 2005-08-12 | 光書込装置とダイクロイックミラー |
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Family Applications (1)
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JP2005234506A Pending JP2007047682A (ja) | 2005-08-12 | 2005-08-12 | 光書込装置とダイクロイックミラー |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009014941A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Futaba Corp | 光書き込みヘッド |
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-
2005
- 2005-08-12 JP JP2005234506A patent/JP2007047682A/ja active Pending
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