JP2007047155A - 電気抵抗測定用コネクター並びに回路基板の電気抵抗測定装置および測定方法 - Google Patents

電気抵抗測定用コネクター並びに回路基板の電気抵抗測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大面積でサイズの小さい多数の被検査電極を有する回路基板でも、所要の電気的接続が確実に達成され、高い精度の測定が確実に行われ、小さいコストで製造可能な電気抵抗測定用コネクター、これを用いた回路基板の電気抵抗測定装置および方法の提供。
【解決手段】第1の電極シート10と、その裏面に配置された、被検査電極に対応して貫通孔19が形成された異方導電性エラストマーシート18と、その裏面に配置された第2の電極シート20とを有し、第1の電極シート10は、被検査電極に対応して貫通孔12が形成された柔軟な絶縁性シート11と、その表面に貫通孔12を包囲するよう形成された複数のリング状電極13と、絶縁性シート11の裏面に形成された中継電極14とを有し、第2の電極シート20は、被検査電極に対応して配置された複数の検査用コア電極25と、中継電極14に対応して配置された複数の接続用コア電極26とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気抵抗測定用コネクター並びに回路基板の電気抵抗測定装置および測定方法に関する。
近年、電子部品やこれを内蔵した電子機器における信号伝送の高速化の要請に伴って、BGAやCSPなどのLSIパッケージを構成する回路基板やこれらの半導体装置が搭載される回路基板として、電極間における配線の電気抵抗が低いものが要求されている。そのため、このような回路基板の電気的検査においては、その電極間における配線の電気抵抗の測定を高い精度で行うことが極めて重要である。
従来、回路基板の電気抵抗の測定においては、例えば、図30に示すように、被検査回路基板90の互いに電気的に接続された2つの被検査電極91,92の各々に対し、電流供給用プローブPA,PDおよび電圧測定用プローブPB,PCを押圧して接触させ、この状態で、電流供給用プローブPA,PDの間に電源装置93から電流を供給し、このときに電圧測定用プローブPB,PCによって検出される電圧信号を電気信号処理装置94において処理することにより、当該被検査電極91,92間の電気抵抗の大きさを求める四端子法が採用されている。
しかしながら、上記の方法においては、電流供給用プローブPA,PDおよび電圧測定用プローブPB,PCを被検査電極91,92に対して相当に大きい押圧力で接触させることが必要であり、しかも当該プローブは金属製であってその先端は尖頭状とされているため、プローブが押圧されることによって被検査電極91,92の表面が損傷してしまい、当該回路基板は使用することが不可能なものとなってしまう。このような事情から、電気抵抗の測定は、製品とされるすべての回路基板について行うことができず、いわゆる抜き取り検査とならざるを得ないため、結局、製品の歩留りを大きくすることはできない。
このような問題を解決するため、従来、被検査電極に接触する接続用部材が導電性エラストマーにより構成された電気抵抗測定装置が提案されている。
例えば、(i)特許文献1には、エラストマーにより導電性粒子が結着された導電ゴムよりなる弾性接続用部材を、電流供給用電極および電圧測定用電極の個々に配置してなる電気抵抗測定装置が開示され、(ii)特許文献2には、同一の被検査電極に電気的に接続される電流供給用電極および電圧測定用電極の両方の表面に接するよう設けられた、異方導電性エラストマーよりなる共通の弾性接続用部材を有する電気抵抗測定装置が開示され、(iii )特許文献3には、表面に複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面に設けられた導電性エラストマーよりなる弾性接続用部材とを有し、被検査電極が接続部材を介して複数の検査電極に電気的に接続された状態で、それらの検査電極のうち2つを選択し、その一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として電気抵抗を測定する電気抵抗測定装置が開示されている。
このような電気抵抗測定装置によれば、被検査回路基板の被検査電極に対し、弾性接続用部材を介して、電流供給用電極および電圧測定用電極が対接されることによって電気的接続が達成されるため、当該被検査電極を損傷させることなく電気抵抗の測定を行うことができる。
しかしながら、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置によって、電極間における電気抵抗の測定を行う場合には、以下のような問題がある。
近年、回路基板においては、高い集積度を得るために電極のサイズおよびピッチもしくは電極間距離が小さくなる傾向がある。而して、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置においては、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板における被検査電極の各々に、弾性接続用部材を介して電流供給用電極および電圧測定用電極の両方を同時に電気的に接続させる必要がある。従って、小さいサイズの被検査電極が高密度で配置された被検査回路基板についての電気抵抗の測定を行うための電気抵抗測定装置においては、小さなサイズの被検査電極の各々に対応して、当該被検査電極が占有する領域と同等若しくはそれ以下の面積の領域内に、互いに離間した状態で電流供給用電極および電圧測定用電極を形成すること、すなわち被検査電極よりも更に小さいサイズの電流供給用電極および電圧測定用電極を極めて小さい距離で離間した状態で形成することが必要である。
また、回路基板の製造方法としては、生産性を向上させるために、一つの基板材料によって、複数の回路基板が連結されてなる回路基板連結体を製造し、その状態で、当該回路基板連結体における各回路基板についての電気的検査を一括して行い、その後、回路基板連結体を切断することにより、分離された複数の回路基板を製造する方法が採用されている。
然るに、検査対象である回路基板連結体は、その面積が相当に大きく、また、被検査電極の数も極めて多いものであり、特に多層回路基板を製造する場合には、その製造プロセスにおける工程数が多く、加熱処理による熱履歴を受ける回数が多いため、被検査電極が所期の配置位置から位置ずれした状態で形成されることが少なくない。このように、大面積で、多数の被検査電極を有し、当該被検査電極が所期の配置位置から位置ずれした状態で形成された被検査回路基板について、上記(i)および上記(ii)の構成の電気抵抗測定装置によって電気抵抗の測定を行う場合には、被検査電極の各々に、電流供給用電極および電圧測定用電極の両方を同時に電気的に接続させることは極めて困難である。
具体的な一例を挙げて説明すると、図31に示すように、直径Lが300μmの被検査電極Tに係る電気抵抗を測定する場合には、当該被検査電極Tに電気的に接続される電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vの離間距離Dは150μm程度であるが、図32(イ)および(ロ)に示すように、被検査回路基板の位置合わせにおいて、電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vに対する被検査電極Tの位置が、図31に示す所期の位置から電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vが並ぶ方向に75μmずれたときには、電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vのいずれか一方と被検査電極Tとの電気的接続が達成されず、所要の電気抵抗測定を行うことができない。
このような問題を解決する手段として、電流供給用電極Aおよび電圧測定用電極Vの離間距離Dを小さくする、例えば100μm以下にすることが考えられるが、そのような電気抵抗測定装置を作製することは、実際上極めて困難である。
一方、上記(iii )の電気抵抗測定装置によれば、被検査電極の各々に対応して、電流供給用電極および電圧測定用電極を形成することが不要であるため、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、多数の被検査電極を有し、かつ、小さいサイズの被検査電極が高密度で配置されてなるものであっても、当該被検査回路基板との位置ずれに対する許容度が大きく、また、当該電気抵抗測定装置の作製が容易である。
しかしながら、このような電気抵抗測定装置は、いわば擬似四端子法による測定装置であるため、測定誤差範囲が大きいものであり、従って、電極間における電気抵抗の低い回路基板について、その電気抵抗の測定を高い精度で行うことは困難である。
このような問題を解決するため、絶縁性基板の表面に、コア電極およびこのコア電極を包囲するよう設けられたリング状電極よりなる複数の接続電極対が形成されてなる電気抵抗測定用コネクターが提案されている(特許文献4参照。)。
このような電気抵抗測定用コネクターによれば、電気抵抗を測定すべき回路基板における被検査電極上に、コア電極の少なくとも一部が位置されるよう位置合わせをすれば、当該被検査電極上にはリング状電極の少なくとも一部が位置されるようになる。従って、回路基板が大面積でサイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、被検査電極に対するコア電極およびリング状電極の両方の電気的接続が確実に達成されるので、コア電極およびリング状電極のいずれか一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として使用することにより、回路基板の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができる。
しかしながら、上記の電気抵抗測定用コネクターは、全体の構造が複雑で高い歩留りで製造することが困難である、という問題がある。
特開平9−26446号公報 特開2000−74965号公報 特開2000−241485号公報 特開2003−322665号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板が、大面積で、サイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、当該被検査回路基板に対する所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができ、更に、小さいコストで製造することが可能な電気抵抗測定用コネクターを提供することにある。
本発明の第2の目的は、上記の電気抵抗測定用コネクターを使用した回路基板の電気抵抗測定装置および電気抵抗測定方法を提供することにある。
本発明の電気抵抗測定用コネクターは、第1の電極シートと、この第1の電極シートの裏面に配置された異方導電性エラストマーシートと、この異方導電性エラストマーシートの裏面に配置された第2の電極シートとを有してなり、
前記第1の電極シートは、電気抵抗を測定すべき回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有する柔軟な絶縁性シートと、この絶縁性シートの表面に当該絶縁性シートの貫通孔を包囲するよう形成された複数のリング状電極と、前記絶縁性シートの裏面に形成され、前記リング状電極に電気的に接続された中継電極とを有してなり、
前記異方導電性エラストマーシートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有し、
前記第2の電極シートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の検査用コア電極と、前記第1の電極シートにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用コア電極と、これらの検査用コア電極および接続用コア電極の各々を支持する絶縁性支持シートとを有してなり、
前記検査用コア電極は、前記異方導電性エラストマーシートの貫通孔および前記第1の電極シートにおける絶縁性シートの貫通孔に進入し、前記被検査電極に電気的に接続されることを特徴とする。
また、本発明の電気抵抗測定用コネクターは、第1の電極シートと、この第1の電極シートの表面に配置された第1の異方導電性エラストマーシートと、前記第1の電極シートの裏面に配置された第2の異方導電性エラストマーシートと、この第2の異方導電性エラストマーシートの裏面に配置された第2の電極シートとを有してなり、
前記第1の電極シートは、電気抵抗を測定すべき回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有する柔軟な絶縁性シートと、この絶縁性シートの表面に当該絶縁性シートの貫通孔を包囲するよう形成された複数のリング状電極と、前記絶縁性シートの裏面に形成され、前記リング状電極に電気的に接続された中継電極とを有してなり、
前記第2の異方導電性エラストマーシートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有し、
前記第2の電極シートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の検査用コア電極と、前記第1の電極シートにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用コア電極と、これらの検査用コア電極および接続用コア電極の各々を支持する絶縁性支持シートとを有してなり、
前記検査用コア電極は、前記第2の異方導電性エラストマーシートの貫通孔および前記第1の電極シートにおける絶縁性シートの貫通孔に進入し、前記第1の異方導電性エラストマーシートを介して前記被検査電極に電気的に接続されることを特徴とする。
本発明の電気抵抗測定用コネクターにおいては、第2の電極シートにおける検査用コア電極および接続用コア電極は、絶縁性支持シートの厚み方向に移動可能に設けられていることが好ましい。
本発明の回路基板の電気抵抗測定装置は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、上記の電気抵抗測定用コネクターを具えてなり、
被検査回路基板における一面側被検査電極の各々に、前記電気抵抗測定用コネクターにおける第1の電極シートのリング状電極および第2の電極シートの検査用コア電極が同時に電気的に接続されて測定可能状態とされ、
この測定可能状態において、指定された1つの一面側被検査電極に電気的に接続された検査用コア電極およびリング状電極のうち、その一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、当該指定された1つの一面側被検査電極に係る電気抵抗の測定が実行されることを特徴とする。
本発明の回路基板の電気抵抗測定装置においては、被検査回路基板の他面側に配置される他面側検査用回路基板を具えてなり、
前記他面側検査用回路基板は、その表面にそれぞれ前記被検査回路基板の他面側被検査電極の各々に対応して互いに離間して配置された、それぞれ同一の他面側被検査電極に電気的に接続される電流供給用電極および電圧測定用電極が形成されていることが好ましい。
本発明の回路基板の電気抵抗測定方法は、電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面に、上記の電気抵抗測定用コネクターを配置し、
当該被検査回路基板の一面側被検査電極の各々に、前記電気抵抗測定用コネクターにおける第1の電極シートのリング状電極および第2の電極シートの検査用コア電極を同時に電気的に接続して測定可能状態とし、
この測定可能状態において、指定された1つの一面側被検査電極に電気的に接続された検査用コア電極およびリング状電極のうち、その一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、当該指定された1つの一面側被検査電極に係る電気抵抗の測定を実行することを特徴とする。
上記の構成の電気抵抗測定用コネクターによれば、第1の電極シートにおける絶縁性シートには、第2の電極シートにおける検査用コア電極が進入する貫通孔が形成され、この貫通孔の周囲には、当該貫通孔を包囲するようリング状電極が形成されているため、電気抵抗を測定すべき回路基板における被検査電極上に、検査用コア電極の少なくとも一部が位置されるよう位置合わせをすれば、当該被検査電極上にはリング状電極の少なくとも一部が位置されるようになり、従って、回路基板が大面積でサイズの小さい多数の被検査電極を有するものであっても、被検査電極に対する検査用コア電極およびリング状電極の両方の電気的接続を確実に達成することができる。しかも、検査用コア電極およびング状電極は互いに電気的に独立したものであるため、被検査電極に電気的に接続された検査用コア電極およびリング状電極のうち、一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、当該回路基板についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
また、第1の電極シートおよび第2の電極シートは、それぞれ簡単な構造であるため、電気抵抗測定用コネクター全体を小さいコストで製造することが可能である。従って、回路基板の電気抵抗測定において、検査コストの低減化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〈電気抵抗測定用コネクター〉
図1は、本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの一例における構成を示す説明用断面図である。この電気抵抗測定用コネクター1は、回路基板における電極間の電気抵抗を測定するために用いられるものであって、第1の電極シート10と、この第1の電極シート10の表面に配置された第1の異方導電性エラストマーシート17と、第1の電極シート10の裏面に配置された第2の異方導電性エラストマーシート18と、この第2の異方導電性エラストマーシート18の裏面に配置された第2の電極シート20とにより構成されている。
図2は、第1の電極シート10の要部を拡大して示す平面図であり、図3は、第1の電極シート10の要部を拡大して示す説明用断面図である。この第1の電極シート10は、電気抵抗を測定すべき回路基板(以下、「被検査回路基板」という。)における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って複数の貫通孔12が形成された柔軟な絶縁性シート11を有する。この絶縁性シート11の表面には、当該絶縁性シート11の貫通孔12の各々を包囲するよう複数のリング状電極13が形成されている。また、絶縁性シート11の裏面には、適宜のパターンに従って複数の中継電極14が形成されている。図示の例では、中継電極14の各々は、絶縁性シート11の貫通孔12の間の中間に位置するよう配置されている。そして、中継電極14の各々は、絶縁性シート11をその厚み方向に貫通して伸びる短絡部15および絶縁性シート11の表面に形成された配線部16を介して、リング状電極13に電気的に接続されている。
絶縁性シート11を構成する材料としては、高い機械的強度を有する樹脂材料を用いることが好ましく、その具体例としては、液晶ポリマー、ポリイミドなどが挙げられる。
また、リング状電極13、中継電極14、短絡部15および配線部16を構成する材料としては、銅、ニッケル、金またはこれらの金属の積層体などを用いることができる。
絶縁性シート11の厚みは、当該絶縁性シート11が柔軟性を有するものであれば特に限定されないが、例えば5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは8〜30μmである。
絶縁性シート11の貫通孔12の径は、後述する第2の電極シート20の検査用コア電極25が移動可能に挿入される得る大きさであればよく、例えば検査用コア電極25の径の1.05〜2倍、好ましくは1.1〜1.7倍である。
リング状電極13の内径は、当該リング状電極13に電気的に接続される被検査電極の径に応じて設定され、被検査電極に対する電気的接続を確実に達成することができる点で、被検査電極の径の50〜110%であることが好ましく、より好ましくは70〜100%である。
また、リング状電極13の内径は、後述する第2電極シート20における検査用コア電極25との絶縁性を確保する観点から、検査用コア電極25の径の1.1〜2倍であることが好ましく、より好ましくは1.2〜1.7倍である。
このような第1の電極シート10は、例えば以下のようにして製造することができる。 先ず、図4に示すように、絶縁性シート11の表面に金属層16Aが形成されてなる積層材料10Aを用意し、この積層材料10Aに、図5に示すように、絶縁性シート11および金属層16Aの各々をその厚み方向に貫通する複数の貫通孔10Hを、形成すべき第1の電極シート10の短絡部15のパターンに従って形成する。次いで、貫通孔10Hが形成された積層材料10Aに対してフォトリソグラフィーおよびメッキ処理を施すことにより、図6に示すように、絶縁性シート11の裏面に中継電極14を形成すると共に、当該中継電極14と金属層16Aとを電気的に接続する、当該絶縁性シート11の厚み方向に伸びる短絡部15を形成する。その後、金属層16に対してフォトリソグラフィーおよびエッチンク処理を施してその一部を除去することにより、図7に示すように、絶縁性シート11の表面にリング状電極13および配線部16を形成する。そして、リング状電極13をマスクとして絶縁性シート11にレーザー加工を施すことにより、当該絶縁性シート11に貫通孔12を形成し、以て第1の電極シート10が得られる。
図8は、第1の異方導電性エラストマーシート17の一部を拡大して示す説明用断面図である。この第1の異方導電性エラストマーシート17は、絶縁性の弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子Pが、厚み方向に並ぶよう配向して連鎖が形成された状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなるものである。 第1の異方導電性エラストマーシート17を形成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。このような弾性高分子物質を得るために用いることのできる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々のものを用いることができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの中では、耐久性、成形加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
また、シリコーンゴムは、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。以下同じ。)が10,000〜40,000のものであることが好ましい。また、得られる異方導電性エラストマーシートに良好な耐熱性が得られることから、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
第1の異方導電性エラストマーシート17に含有される導電性粒子Pとしては、後述する方法により当該粒子を容易に厚み方向に並ぶよう配向させることができることから、磁性を示す導電性粒子が用いられる。このような導電性粒子の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの磁性を有する金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性金属のメッキを施したものなどが挙げられる。
これらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に導電性の良好な金のメッキを施したものを用いることが好ましい。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば化学メッキまたは電解メッキ法、スパッタリング法、蒸着法などが用いられている。
導電性粒子Pとして、芯粒子の表面に導電性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導電性が得られることから、粒子表面における導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。被覆される導電性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の0.5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
また、導電性粒子Pの数平均粒子径は、3〜20μmであることが好ましく、より好ましくは5〜15μmである。この数平均粒子径が過小である場合には、後述する製造方法において、導電性粒子Pを厚み方向に配向させることが困難となることがある。一方、この数平均粒子径が過大である場合には、分解能の高い異方導電性エラストマーシートを得ることが困難となることがある。
また、導電性粒子Pの粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ましく、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。
また、導電性粒子Pの形状は、特に限定されるものではないが、高分子物質形成材料中に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子であることが好ましい。
また、導電性粒子Pとして、その表面がシランカップリング剤などのカップリング剤や潤滑剤で処理されたものを適宜用いることができる。カップリング剤や潤滑剤で粒子表面を処理することにより、得られる異方導電性エラストマーシートの耐久性が向上する。
このような導電性粒子Pは、異方導電性エラストマーシート中に体積分率で10〜40%、特に15〜35%となる割合で含有されていることが好ましい。この割合が過小である場合には、厚み方向に十分に高い導電性を有する異方導電性エラストマーシートが得られないことがある。一方、この割合が過大である場合には、得られる異方導電性エラストーシートは脆弱なものとなりやすく、異方導電性エラストマーシートとして必要な弾性が得られないことがある。
また、第1の異方導電性エラストマーシート17の厚みは、10〜100μmであることが好ましく、より好ましくは15〜70μmである。この厚みが過小である場合には、十分な凹凸吸収能が得られないことがある。一方、この厚みが過大である場合には、高い分解能が得られないことがある。
第1の異方導電性エラストマーシート17は、以下のようにして製造することができる。
先ず、図9に示すように、それぞれシート状の一面側成形部材30および他面側成形部材31と、目的とする第1の異方導電性エラストマーシート17の平面形状に適合する形状の開口32Kを有すると共に当該第1の異方導電性エラストマーシート17の厚みに対応する厚みを有する枠状のスペーサー32とを用意すると共に、硬化されて弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に導電性粒子が含有されてなる導電性エラストマー用材料を調製する。
そして、図10に示すように、他面側成形部材31の成形面(図10において上面)上にスペーサー32を配置し、他面側成形部材31の成形面上におけるスペーサー32の開口32K内に、調製した導電性エラストマー用材料17Bを塗布し、その後、この導電性エラストマー用材料17B上に一面側成形部材30をその成形面(図10において下面)が導電性エラストマー用材料17Bに接するよう配置する。
以上において、一面側成形部材30および他面側成形部材31としては、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などよりなる樹脂シートを用いることができる。
また、一面側成形部材30および他面側成形部材31を構成する樹脂シートの厚みは、50〜500μmであることが好ましく、より好ましくは75〜300μmである。この厚みが50μm未満である場合には、成形部材として必要な強度が得られないことがある。一方、この厚みが500μmを超える場合には、後述する導電性エラストマー用材料層に所要の強度の磁場を作用させることが困難となることがある。
次いで、図11に示すように、加圧ロール33および支持ロール34よりなる加圧ロール装置35を用い、一面側成形部材30および他面側成形部材31によって導電性エラストマー用材料17Bを挟圧することにより、当該一面側成形部材30と当該他面側成形部材31との間に、所要の厚みの導電性エラストマー用材料層17Aを形成する。この導電性エラストマー用材料層17Aにおいては、図12に拡大して示すように、導電性粒子Pが均一に分散した状態で含有されている。
その後、一面側成形部材30の裏面および他面側成形部材31の裏面に、例えば一対の電磁石を配置し、当該電磁石を作動させることにより、導電性エラストマー用材料層17Aの厚み方向に平行磁場を作用させる。その結果、導電性エラストマー用材料層17Aにおいては、当該導電性エラストマー用材料層17A中に分散されている導電性粒子Pが、図13に示すように、面方向に分散された状態を維持しながら厚み方向に並ぶよう配向し、これにより、それぞれ厚み方向に伸びる複数の導電性粒子Pによる連鎖が、面方向に分散した状態で形成される。
そして、この状態において、導電性エラストマー用材料層17Aを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散された状態で含有されてなる第1の異方導電性エラストマーシート17が製造される。
以上において、導電性エラストマー用材料層17Aの硬化処理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともできるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともできる。
導電性エラストマー用材料層17Aに作用される平行磁場の強度は、平均で0.02〜2.5テスラとなる大きさが好ましい。
導電性エラストマー用材料層17Aの硬化処理は、使用される材料によって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。具体的な加熱温度および加熱時間は、導電性エラストマー用材料層17Aを構成する高分子物質用材料などの種類、導電性粒子Pの移動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
図14は、第2の異方導電性エラストマーシートの要部を拡大して示す説明用断面図である。この第2の異方導電性エラストマーシート18は、絶縁性の弾性高分子物質中に、磁性を示す導電性粒子Pが、厚み方向に並ぶよう配向して連鎖が形成された状態で、かつ、当該導電性粒子Pによる連鎖が面方向に分散した状態で含有されてなるものであり、それぞれ厚み方向に貫通する複数の貫通孔19が形成されていることを除き、第1の異方導電性エラストマーシート17と基本的に同様の構成である。第2の異方異方導電性エラストマーシート18の貫通孔19は、被検査回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成されている。
第2の異方導電性エラストマーシート18の貫通孔19の径は、後述する第2の電極シート20の検査用コア電極25が移動可能に挿入される得る大きさであればよく、例えば検査用コア電極25の径の1.1〜2倍、好ましくは1.2〜1.7倍である。
このような第2の異方導電性エラストマーシート18は、第1の異方導電性エラストマーシート17と同様の方法によって異方導電性エラストマーシートを製造し、その後、当該異方導電性エラストマーシートに、例えばレーザー加工を施すことによって貫通孔19を形成することにより、得られる。
図15は、第2の電極シート20の要部を拡大して示す説明用断面図である。この第2の電極シート20は、被検査回路基板の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の検査用コア電極25と、第1の電極シート10における中継電極14のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用コア電極26と、検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々を支持する絶縁性支持シート21とにより構成されている。具体的には、絶縁性支持シート21には、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔22が、被検査回路基板の被検査電極のパターンに対応するパターンおよび第1の電極シート10における中継電極14のパターンに対応するパターンに従って形成されており、この絶縁性支持シート21の各貫通孔22に、検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々が当該絶縁性支持シート21の両面の各々から突出するよう配置されている。
検査用コア電極25の各々は、絶縁性支持シート21の貫通孔22に挿通された円柱状の胴部25aと、この胴部25aの両端の各々に一体に連結されて形成された、絶縁性支持シート21の表面に露出する端子部25bとにより構成されている。検査用コア電極25における胴部25aの長さは、絶縁性支持シート21の厚みより大きく、また、当該胴部25aの径は、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径より小さいものとされており、これにより、当該検査用コア電極25は、絶縁性支持シート21の厚み方向に移動可能とされている。また、検査用コア電極25における端子部25bの径は、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径より大きいものとされている。
接続用コア電極26の各々は、絶縁性支持シート21の貫通孔22に挿通された円柱状の胴部26aと、この胴部26aの両端の各々に一体に連結されて形成された、絶縁性支持シート21の表面に露出する端子部26bとにより構成されている。接続用コア電極26における胴部26aの長さは、絶縁性支持シート21の厚みより大きく、また、当該胴部26aの径は、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径より小さいものとされており、これにより、当該接続用コア電極26は、絶縁性支持シート21の厚み方向に移動可能とされている。また、接続用コア電極26における端子部26bの径は、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径より大きいものとされている。
絶縁性支持シート21を構成する材料としては、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の繊維補強型樹脂材料、エポキシ樹脂等にアルミナ、ポロンナイトライド等の無機材料をフィラーとして含有した複合樹脂材料などを用いることができる。
また、絶縁性支持シート21の厚みは、10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜100μmである。
また、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径は、20〜80μmであることが好ましく、より好ましくは30〜60μmである。
検査用コア電極25および接続用コア電極26を構成する材料としては、剛性を有する金属材料を好適に用いることができ、特に、後述する製造方法において、絶縁性支持シート21に形成される金属薄層よりエッチングされにくいものを用いることが好ましい。このような金属材料の具体例としては、ニッケル、コバルト、金、アルミニウムなどの単体金属またはこれらの合金などを挙げることができる。
検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々における胴部25a,26aの径r2は、18μm以上であることが好ましく、より好ましくは25μm以上である。この径が過小である場合には、検査用コア電極25および接続用コア電極26に必要な強度が得られないことがある。また、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径と検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々における胴部25a,26aの径との差は、1μm以上であることが好ましく、より好ましくは2μm以上である。この差が過小である場合には、絶縁性支持シート21の厚み方向に対して検査用コア電極25および接続用コア電極26を移動させることが困難となることがある。
検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々における端子部25b,26bの径は、被検査電極の径の70〜150%であることが好ましい。また、検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々における端子部25b,26bの径と絶縁性支持シート21の貫通孔22の径との差は、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。この差が過小である場合には、検査用コア電極25および接続用コア電極26が絶縁性支持シート21から脱落する恐れがある。
絶縁性支持シート21の厚み方向における検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々の移動可能距離、すなわち検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々における胴部25a,26aの長さと絶縁性支持シート21の厚みとの差は、5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは8〜40μmである。これらの移動可能距離が過小である場合には、十分な凹凸吸収能を得ることが困難となることがある。一方、これらの移動可能距離が過大である場合には、絶縁性支持シート21の貫通孔22から露出する検査用コア電極25の胴部25aおよび接続用コア電極26の胴部26aの長さが大きくなり、検査に使用したときに、検査用コア電極25の胴部25aおよび接続用コア電極26の胴部26aが座屈または損傷するおそれがある。
上記の第2の電極シート20は、例えば以下のようにして製造することができる。
先ず、図16に示すように、絶縁性支持シート21の一面に易エッチング性の金属層23Aが一体的に積層されてなる積層材料20Bを用意し、この積層材料20Bにおける金属層23Aに対してエッチング処理を施してその一部を除去することにより、図17に示すように、金属層23Aに接続すべき電極のパターンに対応するパターンに従って複数の開口23Kを形成する。次いで、図18に示すように、積層材料20Bにおける絶縁性支持シート21に、それぞれ金属層23Aの開口23Kに連通して厚み方向に伸びる貫通孔22を形成する。そして、図19に示すように、絶縁性支持シート21の貫通孔22の内壁面および金属層23Aの開口縁を覆うよう、易エッチング性の筒状の金属薄層23Bを形成する。このようにして、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔22が形成された絶縁性支持シート21と、この絶縁性支持シート21の一面に積層された、それぞれ絶縁性支持シート21の貫通孔22に連通する複数の開口23Kを有する易エッチング性の金属層23Aと、絶縁性支持シート21の貫通孔22の内壁面および金属層23Aの開口縁を覆うよう形成された易エッチング性の金属薄層23Bとを有してなる複合積層材料20Aが製造される。
以上において、絶縁性支持シート21の貫通孔22を形成する方法としては、レーザー加工法、ドリル加工法、エッチング加工法などを利用することができる。
金属層23Aおよび金属薄層23Bを構成する易エッチング性の金属材料としては、銅、ニッケルなどを用いることができる。
また、金属層23Aの厚みは、目的とする検査用コア電極25および接続用コア電極26の移動可能距離などを考慮して設定され、具体的には、5〜50μmであることが好ましく、より好ましくは8〜40μmである。
また、金属薄層23Bの厚みは、絶縁性支持シート21の貫通孔22の径と形成すべき検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々における胴部25a,26aの径とを考慮して設定される。
また、金属薄層23Bを形成する方法としては、無電解メッキ法などを利用することができる。
そして、この複合積層材料20Aに対してフォトメッキ処理を施すことにより、絶縁性支持シート21の貫通孔22の各々に検査用コア電極25および接続用コア電極26を形成する。具体的に説明すると、図20に示すように、絶縁性支持シート21の一面に形成された金属層23Aの表面および絶縁性支持シート21の他面の各々に、形成すべき検査用コア電極25および接続用コア電極26における端子部25b,26bのパターンに対応するパターンに従ってそれぞれ絶縁性支持シート21の貫通孔22に連通する複数のパターン孔24Kが形成されたレジスト膜24を形成する。次いで、金属層23Aを共通電極として電解メッキ処理を施して当該金属層23Aにおける露出した部分および金属薄層23Bの表面に金属を堆積させ、絶縁性支持シート21の貫通孔22内およびレジスト膜24のパターン孔24K内に金属を充填することにより、図21に示すように、それぞれ絶縁性支持シート21の厚み方向に伸びる検査用コア電極25および接続用コア電極26を形成する。
このようにして検査用コア電極25および接続用コア電極26を形成した後、金属層23Aの表面からレジスト膜24を除去することにより、図22に示すように、金属層23Aを露出させる。そして、エッチング処理を施して金属層23Aを除去することにより、第2の電極シート20が得られる。
上記の電気抵抗測定用コネクター1においては、図23に示すように、被検査回路基板5の一面に、電気抵抗測定用コネクター1における各検査用コア電極25が当該被検査回路基板5の各一面側被検査電極6上に位置するよう配置され、更に、適宜の手段によって電気抵抗測定用コネクター1が押圧される。そして、この状態においては、図24に示すように、第1の電極シート10におけるリング状電極13の各々は、第1の異方導電性エラストマーシート17を介して、被検査回路基板5の一面側被検査電極2の各々に電気的に接続される。また、第2の電極シート20における検査用コア電極25の各々は、第2の異方導電性エラストマーシート18の貫通孔19および第1の電極シート10の貫通孔12に進入し、第1の異方導電性エラストマーシート17を介して、被検査回路基板5の一面側被検査電極2の各々に電気的に接続される。また、第2の電極シート20の接続用コア電極26の各々は、第2の異方導電性エラストマーシート18を介して、第1の電極シート10における中継電極14に電気的に接続される。
このとき、第1の電極シート10におけるリング状電極13は、絶縁性シート11の貫通孔12を包囲するよう形成されているため、図25に示すように、絶縁性シート11の貫通孔12に進入する検査用コア電極25の中心位置が一面側被検査電極6の中心位置から位置ずれした場合であっても、一面側被検査電極2に検査用コア電極25が電気的に接続されていれば、リング状電極13も必ず一面側被検査電極6に電気的に接続される。
このような状態において、被検査回路基板5における複数の一面側被検査電極6のうち1つの一面側被検査電極6を指定し、この指定された一面側被検査電極6に電気的に接続されている検査用コア電極25およびリング状電極13のうち、一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、指定された一面側被検査電極6に係る電気抵抗の測定が行われる。
ここで、被検査回路基板5としては、図26(イ)に示すように、一面に形成された一面側被検査電極6のみを有し、当該一面側被検査電極6間に形成された回路8aのみを有するもの、図26(ロ)に示すように、一面に形成された一面側被検査電極6および他面に形成された他面側被検査電極7を有し、一面側被検査電極6と他面側被検査電極7との間に形成された回路8bのみを有するもの、図26(ハ)に示すように、一面に形成された一面側被検査電極6および他面に形成された他面側被検査電極7を有し、一面側被検査電極6間に形成された回路8aおよび一面側被検査電極6と他面側被検査電極7との間に形成された回路8bの両方を有するもののいずれであってもよい。
上記の構成の電気抵抗測定用コネクター1によれば、第1の電極シート10における絶縁性シート11には、第2の電極シート20における検査用コア電極25が進入する貫通孔12が形成され、この貫通孔12の周囲には、当該貫通孔12を包囲するようリング状電極13が形成されているため、被検査回路基板5における一面側被検査電極6上に、検査用コア電極25の少なくとも一部が位置されるよう位置合わせをすれば、当該一面側被検査電極6上にはリング状電極13の少なくとも一部が位置されるようになり、従って、被検査回路基板5が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極6を有するものであっても、一面側被検査電極6に対する検査用コア電極25およびリング状電極13の両方の電気的接続を確実に達成することができる。しかも、検査用コア電極25およびング状電極13は互いに電気的に独立されているので、当該一面側被検査電極6に電気的に接続された検査用コア電極25およびリング状電極13のうち、一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、当該被検査回路基板5についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
また、第1の電極シート10および第2の電極シート20は、それぞれ簡単な構造であるため、電気抵抗測定用コネクター1全体を小さいコストで製造することが可能である。従って、検査コストの低減化を図ることができる。
〈回路基板の電気抵抗測定装置〉
図27は、本発明に係る回路基板の電気抵抗測定装置の一例における構成を示す説明図である。この電気抵抗測定装置は、一面に一面側被検査電極6を有すると共に他面に他面側被検査電極7を有する被検査回路基板5について、各配線パターンの電気抵抗測定試験を行うためのものであって、被検査回路基板5を検査実行領域Eに保持するためのホルダー2を有し、このホルダー2には、被検査回路基板5を検査実行領域Eにおける適正な位置に配置するための位置決めピン3が設けられている。
検査実行領域Eの上方には、図1に示す構成の電気抵抗測定用コネクター1およびおよび上部側検査ヘッド50aが下からこの順で配置され、更に、上部側検査ヘッド50aの上方には、上部側支持板56aが配置されており、上部側検査ヘッド50aは、支柱54aによって上部側支持板56aに固定されている。一方、検査実行領域Eの下方には、電気抵抗測定用コネクター40および下部側検査ヘッド50bが上からこの順で配置され、更に、下部側検査ヘッド50bの下方には、下部側支持板56bが配置されており、下部側検査ヘッド50bは、支柱54bによって下部側支持板56bに固定されている。
電気抵抗測定用コネクター40は、検査用回路基板41上に異方導電性エラストマー層45が一体的に形成されて構成されている。
検査用回路基板41の表面(図27において上面)には、互いに離間して配置された電流供給用電極42aおよび電圧測定用検査電極42bよりなる検査電極対が、被検査回路基板5の他面側被検査電極7の配置パターンに対応するパターンに従って配置されている。検査用回路基板41の裏面には、適宜のパターンに従って端子電極43が配置されており、これらの端子電極43の各々は、電流供給用電極42aおよび電圧測定用検査電極42bのいずれかに電気的に接続されている。
検査用回路基板41における電流供給用電極42aと電圧測定用検査電極42bとの間の離間距離は10μm以上であることが好ましい。この離間距離が10μm未満である場合には、異方導電性エラストマー層45を介して電流供給用電極42aと電圧測定用検査電極42bとの間に流れる電流が大きくなるため、高い精度で電気抵抗を測定することが困難となることがある。
一方、この離間距離の上限は、各検査電極のサイズと、関連する他面側被検査電極7の寸法およびピッチによって定まり、通常は500μm以下である。この離間距離が過大である場合には、他面側被検査電極7の1つに対して両検査電極を適切に配置することが困難となることがある。
異方導電性エラストマー層45は、検査用回路基板41の検査用電極対のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の導電路形成部46と、これらを相互に絶縁する絶縁部47とにより構成されており、導電路形成部46は、検査用回路基板41の検査電極対における電流供給用電極42aおよび電圧測定用検査電極42bの両方の全面に接するよう配置されている。
異方導電性エラストマー層45における導電路形成部46は、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなるものである。一方、絶縁部47は弾性高分子物質よりなり、導電性粒子が全く或いは殆ど含有されていないものである。
導電路形成部46は、その厚み方向における導電性が、厚み方向と直角な面方向における導電性より高いことが好ましく、具体的には、面方向の電気抵抗値に対する厚み方向の電気抵抗値の比が1以下、特に0.5以下であるような電気的特性を有するものであることが好ましい。この比が1を超える場合には、導電路形成部46を介して電流供給用電極42aと電圧測定用検査電極42bとの間に流れる電流が大きくなるため、高い精度で電気抵抗を測定することが困難となることがある。
異方導電性エラストマー層45を構成する弾性高分子物質および導電性粒子としては、段1の異方導電性エラストマーシート17を構成する弾性高分子物質および導電性粒子として例示したものと同様のものを用いることができる。
このような異方導電性エラストマー層45は、適宜の方法例えば特開2000−74965号公報に記載された方法によって形成することができる。
上部側検査ヘッド50aは、板状の検査電極装置51aと、この検査電極装置51aの下面に固定されて配置された弾性を有する異方導電性シート55aとにより構成されている。検査電極装置51aは、電気抵抗測定用コネクター1における検査用コア電極25および接続用コア電極26のパターンに対応するパターンに従って配列された複数の電極ピン52aを有し、これらの電極ピン52aの各々は、電線53aによって、上部側支持板56aに設けられたコネクター57aに電気的に接続され、更に、このコネクター57aを介してテスターの検査回路(図示省略)に電気的に接続されている。
下部側検査ヘッド50bは、板状の検査電極装置51bと、この検査電極装置51bの上面に固定されて配置された弾性を有する異方導電性シート55bとにより構成されている。検査電極装置51bは、電気抵抗測定用コネクター40における端子電極43のパターンに対応するパターンに従って配列された複数の電極ピン52bを有し、これらの電極ピン52bの各々は、電線53bによって、下部側支持板56bに設けられたコネクター57bに電気的に接続され、更に、このコネクター57bを介してテスターの検査回路(図示省略)に電気的に接続されている。
上部側検査ヘッド50aおよび下部側検査ヘッド50bにおける異方導電性シート55a,55bは、いずれもその厚み方向にのみ導電路を形成する導電路形成部が形成されてなるものである。このような異方導電性シート55a,55bとしては、各導電路形成部が少なくとも一面において厚み方向に突出するよう形成されているものが、高い電気的な接触安定性を発揮する点で好ましい。
このような回路基板の電気抵抗測定置においては、被検査回路基板5がホルダー2によって検査実行領域Eに保持され、この状態で、上部側支持板56aおよび下部側支持板56bの各々が被検査回路基板5に接近する方向に移動することにより、当該被検査回路基板5が電気抵抗測定用コネクター1および電気抵抗測定用コネクター40によって挟圧される。
この状態においては、被検査回路基板5の一面側被検査電極6の各々は、図28に示すように、電気抵抗測定用コネクター1におけるリング状電極13および検査用コア電極25の両方に、第1の異方導電性エラストマーシート17を介して電気的に接続され、この電気抵抗測定用コネクター1における検査用コア電極25および接続用コア電極26の各々は、異方導電性シート55aを介して検査電極装置51aの電極ピン52aに電気的に接続されている。一方、被検査回路基板5の他面側被検査電極7は、電気抵抗測定用コネクター40の検査用回路基板41の検査用電極対における電流供給用電極42aおよび電圧測定用電極42bの両方に、異方導電性エラストマー層45を介して電気的に接続され、この電気抵抗測定用コネクター40の端子電極43の各々は、異方導電性シート55bを介して検査電極装置51bの電極ピン52bに電気的に接続されている。
このようにして、被検査回路基板5の被検査電極6,7の各々が、上部側検査ヘッド50aにおける検査電極装置51aの検査電極52aおよび下部側検査ヘッド50bにおける検査電極装置51bの検査電極52bの各々に電気的に接続されることにより、テスターの検査回路に電気的に接続された状態が達成される。この状態が測定可能状態である。 そして、この測定可能状態において、被検査回路基板5における複数の一面側被検査電極6のうち1つの一面側被検査電極6を指定し、この指定された一面側被検査電極6に電気的に接続されている検査用コア電極25およびリング状電極13のうち、一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、電流供給用電極とされた検査用コア電極25またはリング状電極13と、指定された一面側被検査電極6に対応する他面側被検査電極7に電気的に接続された検査電極対における電流供給用電極42aとの間に電流を供給すると共に、電圧測定用電極とされた検査用コア電極25またはリング状電極13と、指定された一面側被検査電極6に対応する他面側被検査電極7に電気的に接続された検査電極対における電圧測定用検査電極42bとの間の電圧を測定し、得られた電圧値に基づいて、当該指定された一面側被検査電極6とこれに対応する他面側被検査電極7との間に形成された配線パターンの電気抵抗値が取得される。そして、指定する一面側被検査電極6を順次変更することにより、全ての配線パターンの電気抵抗の測定が行われる。
上記の回路基板の電気的検査装置によれば、図1に示す構成の電気抵抗測定用コネクター1を有するため、被検査回路基板5が大面積でサイズの小さい多数の一面側被検査電極6を有するものであっても、一面側被検査電極6に対する電気的接続を確実に達成することができ、当該被検査回路基板5についての電気抵抗を高い精度で測定することができる。
本発明においては、上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、電気抵抗測定用コネクターにおいては、第1の異方導電性エラストマーシートは必須のものではなく、リング状電極および検査用コア電極が被検査回路基板の被検査電極に直接に接触する構成のものであってもよい。
また、図29に示すように、第1の電極シート10におけるリング状電極13は、その内縁部に切り込みZが形成されていてもよい。このようて構成によれば、リング状電極13の可撓性が向上し、被検査電極が半田ボールなどの突起状のものである場合に、当該被検査電極とリング状電極13との接触性が向上する、という効果が得られる。
〈評価用回路装置の作製〉
下記の仕様の評価用回路基板を作製した。
すなわち、この評価用回路基板は、寸法が30mm(縦)×30mm(横)×0.8mm(厚み)で、上面側被検査電極はそれぞれ半田バンプにより構成されている。上面側被検査電極は、その総数が900個で、各々の直径が約100μm、突出高さが約80μm、最小ピッチが225μmである。下面側被検査電極は、円形のプレート状のものであり、その総数が900個で、各々の直径が500μm、最小ピッチが800μmで配置されている。また、上面側被検査電極と下面側被検査電極とは、内部配線によって互いに1対1の関係で電気的に接続されている。
〈実施例1〉
以下のようにして、上記の評価用回路基板の電気抵抗を測定するための電気抵抗測定用コネクターを製造した。
〔上部側の電気抵抗測定用コネクター〕
(1)第1の電極シートの製造:
厚みが25μmの液晶ポリマーよりなる絶縁性シートの表面に厚みが9μmの銅よりなる金属層が一体的に積層されてなる積層材料(新日鐵化学製の「エスパネックス LC09−25−00NE」)を用意し、この積層材料における金属層上にドライフィルムレジストをラミネートすることによりレジスト膜を形成した。
次いで、形成されたレジスト膜に対して露光処理および現像処理を施すことにより、当該レジスト膜に形成すべき短絡部のパターンに従って直径が50μmの円形のパターン孔を形成し、更に、エッチング処理を行うことにより、金属層にレジスト膜のパターン孔と同一のパターンの開口を形成し、その後、レジスト膜を除去した。
その後、積層材料における絶縁性シートに対して、金属層に形成された開口を介してCO2 レーザー加工機を用いてレーザー加工を施すことにより、金属層の開口に連通する貫通孔を形成した。
次いで、積層材料における絶縁性シートの裏面に厚み15μmのドライフィルムレジストをラミネートして露光処理および現像処理を施すことにより、絶縁性シートの貫通孔に対応する位置に直径60μmの円形のパターン孔が形成されたレジスト膜を形成し、更に、この積層材料における金属層上に保護フィルムを配置した。
そして、積層材料に金属層を共通電極としてスルファミン酸ニッケルが溶解されたメッキ液を用いて電解メッキ処理を施すことにより、金属層の開口、絶縁性シートの貫通孔およびレジスト膜のパターン孔の各々の内部に金属を充填することにより、当該絶縁性シートの裏面に中継電極を形成すると共に、この中継電極と金属層とを電気的に接続する短絡部を形成した。その後、レジスト膜の表面を研磨処理して平坦化した後、金属層上に配置された保護フィルムおよび絶縁性シートの表面に形成されたレジスト膜を除去した。
次いで、金属層上にレジスト膜を形成し、このレジスト膜に対して露光処理および現像処理を施すことにより、形成すべきリング状電極および配線部に対応するパターンのレジストパターンを形成し、更に、金属層に対してエッチング処理を施すことにより、絶縁性シートの表面に円形のリング状電極および配線部を形成し、その後、レジストパターンを除去した。
そして、リング状電極をマスクとして絶縁性シートに紫外線レーザー加工を施すことにより、当該絶縁性シートに貫通孔を形成し、以て、第1の電極シートを製造した。
得られた第1の電極シートについて説明すると、以下の通りである。
絶縁性シートは、材質が液晶ポリマーで、縦横の寸法が30mm×30mm、厚みが25μmであり、貫通孔の直径が80μm、貫通孔のピッチが225μmである。
リング状電極は、材質が銅で、外径が160μm、内径が80μm 厚みが9μmであり、ピッチが225μmである。
中継電極は、材質がニッケルで、直径が60μm、厚みが約15μmであり、ピッチが225μmである。
短絡部は、材質がニッケルで、直径が50μmである。
配線部は、材質が銅で厚みが9μmであり、短絡部に連結された、外径が96μmの円形のランドと、線幅が60μmのラインとからなる。
また、絶縁性シートの貫通孔とそれに隣接する中継電極との中心間距離は160μmである。
(2)第2の電極シートの製造:
厚みが25μmの液晶ポリマーよりなる絶縁性支持シートの一面に厚みが18μmの銅よりなる金属層が一体的に積層されてなる積層材料(新日鐵化学製の「エスパネックス LC18−25−00NE」)を用意し、この積層材料における金属層上にドライフィルムレジストをラミネートすることによりレジスト膜を形成した。
次いで、形成されたレジスト膜に対して露光処理および現像処理を施すことにより、当該レジスト膜に、第1の電極シートの貫通孔および中継電極のパターンに対応するパターンに従って直径が40μmの円形のパターン孔を形成し、更に、金属層にエッチング処理を施すことにより、当該金属層にレジスト膜のパターン孔と同一のパターンの開口を形成し、その後、レジスト膜を除去した。
着いて、積層材料における絶縁性支持シートに、金属層に形成された開口を介してCO2 レーザー加工機を用いてレーザー加工を施すことにより、金属層の開口に連通する貫通孔を形成した。
そして、絶縁性支持シートの貫通孔の内壁面に無電解銅メッキ処理を施し、更に、金属層を共通電極として電解銅メッキ処理を施すことにより、絶縁性支持シートの貫通孔の内壁面および金属層の開口縁を覆うよう、厚みが5μmの銅よりなる筒状の金属薄層を形成し、以て、複合積層材料を製造した。ここで、金属薄層を形成した後の貫通孔の直径は約30μmであった。
次いで、複合積層材料の両面(絶縁性支持シートの一面に形成された金属層の表面および絶縁性支持シートの他面)の各々に、厚みが15μmのドライフィルムレジストをラミネートして露光処理および現像処理を施すことにより、形成すべき剛性導体における端子部のパターンに対応するパターンに従って直径50μmの円形のパターン孔が形成されたレジスト膜を形成した。その後、金属層を共通電極としてスルファミン酸ニッケルが溶解されたメッキ液を用いて電解メッキ処理を施すことにより、それぞれニッケルよりなる検査用コア電極および接続用コア電極を形成した。
そして、検査用コア電極および接続用コア電極の各々の端子部の表面を研磨することにより、それぞれの端子部の表面を平坦化すると共に当該端子部の厚みをレジスト膜の厚みに一致させた。次いで、複合積層材料の両面からレジスト膜を除去した後、当該複合積層材料に対して、塩化第二鉄が溶解されたエッチング液を用いて、60℃、3時間のエッチング処理を施すことにより、金属層および金属薄層を除去し、以て、複合導電性シートを製造した。
得られた複合導電性シートについて説明すると、絶縁性支持シートは、材質が液晶ポリマーで、縦横の寸法が30mm×30mm、厚みdが25μm、貫通孔の直径が40μm、検査用コア電極および接続用コア電極は、総数が2400で、胴部の径が30μm、端子部の径が50μm、胴部の長さが48μm、移動距離が23μmある。
(3)第1の異方導電性エラストマーシートの製造:
付加型液状シリコーンゴム100重量部に数平均粒子径が8μmの導電性粒子400重量部を添加して混合した後、減圧による脱泡処理を行うことにより、導電性エラストマー用材料を調製した。
以上において、導電性粒子としては、ニッケル粒子を芯粒子とし、この芯粒子に無電解金メッキが施されてなるもの(平均被覆量:芯粒子の重量の2重量%となる量)を用いた。
他面側成形部材の成形面上に、90mm×90mmの矩形の開口を有する、厚みが20μmの枠状のスペーサーを配置した後、スペーサーの開口内に、調製した導電性エラストマー用材料を塗布し、この導電性エラストマー用材料上に一面側成形部材をその成形面が導電性エラストマー用材料に接するよう配置した。
以上において、一面側成形部材および他面側成形部材としては、厚みが0.1mmのポリエステル樹脂シートを用いた。
その後、加圧ロールおよび支持ロールよりなる加圧ロール装置を用い、一面側成形部材および他面側成形部材によって導電性エラストマー用材料を挟圧することにより、当該一面側成形部材と当該他面側成形部材との間に厚みが20μmの導電性エラストマー用材料層を形成した。
そして、一面側成形部材および他面側成形部材の各々の裏面に電磁石を配置し、導電性エラストマー用材料層に対してその厚み方向に0.3Tの平行磁場を作用させながら、120℃、0.5時間の条件で導電性エラストマー用材料層の硬化処理を行うことにより、厚みが20μmの矩形の異方導電性エラストマーシートを製造した。
そして、得られた異方導電性エラストマーシートを縦横の寸法が30mm×30mmに切断したものを第1の異方導電性エラストマーシートとした。
(4)第2の異方導電性エラストマーシートの製造:
上記(3)の第1の異方導電性エラストマーシートの製造において、枠状のスペーサーとして厚みを20μmのものからら30μmのものに変更したこと以外は同様にして異方導電性エラストマーシートを製造した。
そして、得られた異方導電性エラストマーシートに紫外線レーザー加工を施すことにより、評価用回路基板における上面側被検査電極に対応するパターンに従って直径が100μmの貫通孔を形成し、その後、当該異方導電性エラスマーシートを縦横の寸法が30mm×30mmに切断することにより、第2の異方導電性エラストマーシートを製造した。
(5)電気抵抗測定用コネクターの作製:
第1の電極シートの表面に第1の異方導電性エラストマーシートを配置し、この第1の電極シートの裏面に、第2の異方導電性エラストマーシートを、その貫通孔の位置が当該第1の電極シートの貫通孔の位置と一致するよう位置合わせして配置し、この第2の異方導電性エラストマーシートの裏面に、第2の電極シートを、その検査用コア電極の位置が当該第2の異方導電性エラトスマーシートの貫通孔の位置と一致するよう位置合わせ配置し、これらを固定することにより、電気抵抗測定用コネクターを作製した。
〔下部側の電気抵抗測定用コネクター〕
図27に示す構成に従い、検査用回路基板上に異方導電性エラストマー層が一体的に積層されてなる下記の仕様の電気抵抗測定用コネクターを製造した。
検査用回路基板は、その表面には、縦横の寸法が0.15mm×0.5mmの矩形の電流供給用検査電極および縦横のサイズが0.15mm×0.5mmの矩形の電圧測定用検査電極からなる検査電極対が、評価用回路基板の下面側被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成され、検査電極対の各々における電流供給用検査電極と電圧測定用検査電極との離間距離は0.2mmである。検査用回路基板の裏面には、直径が0.4mmの円形の端子電極が0.75mmのピッチで形成されている。
異方導電性エラストマー層における導電路形成部は、シリコーンゴム中に、表面に金メッキが施されたニッケル粒子(数平均粒子径30μm)よりなる導電性粒子が25体積%の割合で含有されてなり、その寸法は、直径が0.6mm、厚み0.1mmである。異方導電性エラストマー層における絶縁部は、シリコーンゴムよりなり、その厚みが0.8mmである。
〔検査装置の作製〕
上記の電気抵抗測定用コネクターを用い、図27に示す構成に従って、レール搬送型回路基板自動検査機(日本電産リード社製,品名:STARREC V5)の検査部に適合する検査装置を作製した。
この検査装置の上部側検査ヘッドにおいて、検査電極装置には900本の検査ピンが160μmのピッチの格子点位置に従って配列されている。
また、上部側検査ヘッドにおける異方導電性シートの各々は、それぞれ厚み方向に伸びる導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁されてなる偏在型異方導電性シートである。具体的に説明すると、導電路形成部の各々は、シリコーンゴム中に、金メッキ処理を施したニッケル粒子(平均粒子径が12μm)が体積分率で25%となる割合で含有されてなり、160μmのピッチの格子点位置に従って配置されている。また、導電路形成部の各々は、絶縁部の両面の各々から突出するよう形成されており、その直径が0.1mm、厚みが0.12mmであり、絶縁部の両面からの突出高さはそれぞれ0.01mmである。また、絶縁部は、シリコーンゴムよりなり、その厚みは0.1mmである。
一方、下部側検査ヘッドにおいて、検査電極装置には900本の検査ピンが750μmのピッチの格子点位置に従って配列されている。
また、下部側検査ヘッドにおける異方導電性シートの各々は、それぞれ厚み方向に伸びる導電路形成部が絶縁部によって相互に絶縁されてなる偏在型異方導電性シートである。具体的に説明すると、導電路形成部の各々は、シリコーンゴム中に、金メッキ処理を施したニッケル粒子(平均粒子径が35μm)が体積分率で25%となる割合で含有されてなり、0.75mmのピッチの格子点位置に従って配置されている。また、導電路形成部の各々は、絶縁部の両面の各々から突出するよう形成されており、その直径が0.4mm、厚みが0.55mmであり、絶縁部の両面からの突出高さはそれぞれ0.05mmである。一方、絶縁部は、BTレジンからなる補強板の両面にシリコーンゴムよりなる弾性層が形成されて構成されている。補強板の厚みは0.1mm、2つの弾性層の厚みはそれぞれ0.175mmで、絶縁部全体の厚みは0.45mmである。
〔評価〕
(1)接続安定性試験:
上記の検査装置をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部に装着し、当該検査装置の検査領域に評価用回路基板を位置合わせして配置した。次いで、所定のプレス荷重で、評価用回路基板に対して加圧操作を行い、この状態で、当該評価用回路基板について、上部側の電気抵抗測定用コネクターにおけるリング状電極と下部側の電気抵抗測定用コネクターにおける電流供給用電極との間において1mAの電流を印加しながら、上部側の電気抵抗測定用コネクターにおける検査用コア電極と下部側の電気抵抗測定用コネクターにおける電圧測定用電極との間の電圧を測定して電気抵抗値を測定した。そして、測定された電気抵抗値が10Ω以上となった検査点(以下、「NG検査点」という。)の数を測定した。このNG検査点数を測定する操作を合計で10回行った後、延べ検査点数(900×10=9000)におけるNG検査点の割合(以下、「NG検査点割合」という。)を算出した。そして、このようなNG検査点割合を求める工程を、プレス荷重を100〜210kgfの範囲で段階的に変更して行うことにより、NG検査点が0.01%以下となる最小のプレス荷重(以下、「接続可能荷重」という。)を求めた。実際の回路基板の検査においては、NG検査点割合が0.01%以下であることが必要とされており、NG検査点割合が0.01%を超える場合には、良品の被検査回路基板を不良品と判定するおそれがあるため、回路基板について信頼性の高い電気的検査を行うことが困難である。
上記のNG検査点割合を求める工程においては、NG検査点数を測定する操作が1回終了する毎に、評価用回路基板に対する加圧を解除して無加圧状態とし、その後、次のNG検査点数を測定する操作を行った。その結果を下記表1に示す。
以上において、接続可能荷重が小さい値であることは、電気抵抗測定用コネクターにおける凹凸吸収能が高いことを意味する。そして、凹凸吸収能の高い電気抵抗測定用コネクターを用いることにより、回路基板に対する安定な電気的接続が小さい荷重で達成されるので、当該電気抵抗測定用コネクターおよびその他の検査装置における構成部材並びに被検査回路基板の各々に、加圧による劣化が生じることが抑制される。その結果、検査装置における各構成部材の使用寿命が長くなり、また、検査装置の構成部材として、比較的に耐久性の低いものを使用することが可能となることから、検査装置全体の製造コストの低減化を図ることができるので、好ましい。
〔絶縁性試験〕
上記の検査装置をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部に装着し、当該検査装置の検査領域に、縦横の寸法がそれぞれ100mmで厚みが0.8mmの表面に絶縁性コーティング処理を施したガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなる基板を配置した。次いで、所定のプレス荷重で基板に対して加圧操作を行い、上部側の電気抵抗測定用コネクターにおけるリング状電極と検査用コア電極との間の電気抵抗値を測定した。そして、測定された電気抵抗値が10kΩ以上となったもの(以下、「絶縁良好電極対」という。)の数を測定した。この絶縁良好電極対の数を測定する操作を合計で10回行った後、延べ電極対数(900×10=9000)における絶縁良好電極対の割合(以下、「絶縁良好電極対割合」という。)を算出した。実際の回路基板の検査においては、絶縁良好電極対割合が99%以上であることが必要とされており、絶縁良好電極対割合が99%未満である場合には、リング状電極に供給される電流が検査用コア電極にリークして不良品の被検査回路基板を良品と判定するおそれがあるため、回路基板について信頼性の高い電気的検査を行うことが困難である。そして、このような絶縁良好電極対割合を求める工程を、プレス荷重を100〜210kgfの範囲で段階的に変更して行った。結果を表2に示す。
〈比較例1〉
上部側の電気抵抗測定用コネクターとして、以下のものを使用したこと以外は実施例1と同様にして検査装置を構成し、その評価を行った。
この電気抵抗測定用コネクターは、検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面上に配置された異方導電性エラストマーシートとにより構成されている。
検査用回路基板は、縦横の寸法が30mm×30mmのガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなり、その表面には、縦横の寸法が120μm×60μmの矩形の電流供給用検査電極および縦横の寸法が120μm×60μmの矩形の電圧測定用検査電極からなる検査電極対が、評価用回路基板の上面側被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成され、検査電極対の各々における電流供給用検査電極と電圧測定用検査電極との離間距離は30μmである。検査用回路基板の裏面には、直径が0.4mmの円形の端子電極が0.75mmのピッチで900個形成されている。
一方、異方導電性エラストマーシートは、実施例1に係る電気抵抗測定用コネクターにおける第1の異方導電性エラストマーシートと同様の構成(厚みが20μmのもの)である。
以上、結果を表1および表2に示す。
〈比較例2〉
比較例1において、上部側の電気抵抗測定用コネクターにおける異方導電性エラストマーシートとして厚みが50μmのものを用いたこと以外は同様にして検査装置を構成し、その評価を行った。
以上、結果を表1および表2に示す。
〈比較例3〉
比較例1において、上部側の電気抵抗測定用コネクターにおける異方導電性エラストマーシートとして以下のものを用いたこと以外は同様にして検査装置を構成し、その評価を行った。
この異方導電性エラストマーシートは、いわゆる偏在型のものであって、縦横の寸法が120μm×60μmで厚み120μmの導電路形成部が、検査用回路基板における電流供給用検査電極および電圧測定用検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置され、これらの導電路形成部の各々は、厚み80μmの絶縁部により隔絶されている。また、導電路形成部は絶縁部の両面の各々から突出した状態に形成されており、その突出高さはそれぞれ20μmである。
導電路形成部は、シリコーンゴム中に導電性粒子が30体積%となる割合で含有されてなり、一方、絶縁部はシリコーンゴムにより構成されている。導電路形成部および絶縁部を形成するシリコーンコム並びに導電路形成部を構成する導電性粒子は、実施例1に係る電気抵抗測定用コネクターにおける第1の異方導電性エラストマーシートと同様のものである。
以上、結果を表1および表2に示す。
Figure 2007047155
Figure 2007047155
表1および表2の結果から明らかなように、実施例1に係る検査装置によれば、評価用回路基板に対して所要の電気的接続を確実に達成することができ、しかも、所期の電気抵抗の測定を高い精度で確実に行うことができることが確認された。
本発明に係る電気抵抗測定用コネクターの一例における構成を示す説明用断面図である。 図1に示す電気抵抗測定用コネクターにおける第1の電極シートの要部を拡大して示す平面図である。 図1に示す電気抵抗測定用コネクターにおける第1の電極シートの要部を拡大して示す説明用断面図である。 第1の電極シートを得るための積層材料を示す説明用断面図である。 積層材料に貫通孔が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層材料における絶縁性シートに中継電極および短絡部が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層材料における絶縁性シートにリング状電極および配線部が形成された状態を示す説明用断面図である。 第1の異方導電性エラストマーシートの要部を拡大して示す説明用断面図である。 第1の異方導電性エラストマーシートを製造するための一面側成形部材、他面側成形部材およびスペーサーを示す説明用断面図である。 他面側成形部材の表面に導電性エラストマー用材料が塗布された状態を示す説明用断面図である。 一面側成形部材と他面側成形部材との間に導電性エラストマー用材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。 図11に示す導電性エラストマー用材料層を拡大して示す説明用断面図である。 図11に示す導電性エラストマー用材料層に対して厚み方向に磁場を作用させた状態を示す説明用断面図である。 第2の異方導電性エラストマーシートの要部を拡大して示す説明用断面図である。 第2の電極シートの要部を拡大して示す説明用断面図である。 第2の電極シートを製造するための積層材料の構成を示す説明用断面図である。 積層材料における金属層に開口が形成された状態を示す説明用断面図である。 積層材料における絶縁性支持シートに貫通孔が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料の構成を示す説明用断面図である。 複合積層材料にレジスト膜が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料における絶縁性支持シートの貫通孔に検査用コア電極および接続用コア電極が形成された状態を示す説明用断面図である。 複合積層材料からレジスト膜が除去された状態を示す説明用断面図である。 本発明に係る電気抵抗測定用コネクターが被検査回路基板の一面に配置された状態を示す説明用断面図である。 電気抵抗測定用コネクターが押圧された状態を示す説明用断面図である。 被検査電極と接続電極対との間に位置ずれが生じた状態を示す説明図である。 被検査回路基板の構成を示す説明用断面図である。 本発明に係る回路基板の電気抵抗測定装置の一例における構成の概略を、被検査回路基板と共に示す説明図である。 図27に示す回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査回路基板の一面側被検査電極が検査電極装置の電極ピンに電気的に接続された状態を示す説明用断面図である。 第1の電極シートにおけるリング状電極の変形例を示す平面図である。 電流供給用プローブおよび電圧測定用プローブにより、回路基板における電極間の電気抵抗を測定する装置の模式図である。 従来の回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査電極上に電流供給用電極および電圧測定用電極が適正に配置された状態を示す説明図である。 従来の回路基板の電気抵抗測定装置において、被検査電極上に電流供給用電極および電圧測定用電極が位置ずれした状態で配置された状態を示す説明図である。
符号の説明
1 電気抵抗測定用コネクター
2 ホルダー
3 位置決めピン
5 被検査回路基板
6 一面側被検査電極
7 他面側被検査電極
8a,8b 回路
10 第1の電極シート
10A 積層材料
10H 貫通孔
11 絶縁性シート
12 貫通孔
13 リング状電極
14 中継電極
15 短絡部
16 配線部
16A 金属層
17 第1の異方導電性エラストマーシート
17A 導電性エラストマー用材料層
17B 導電性エラストマー用材料
18 第2の異方導電性エラストマーシート
19 貫通孔
20 第2の電極シート
20A 複合積層材料
20B 積層材料
21 絶縁性支持シート
22 貫通孔
23A 金属層
23B 金属薄層
23K 開口
24 レジスト膜
24K パターン孔
25 検査用コア電極
25a 胴部
25b 端子部
26 接続用コア電極
26a 胴部
26b 端子部
30 一面側成形部材
31 他面側成形部材
32 スペーサー
32K 開口
33 加圧ロール
34 支持ロール
35 加圧ロール装置
40 電気抵抗測定用コネクター
41 検査用回路基板
42a 電流供給用電極
42b 電圧測定用電極
43 端子電極
45 異方導電性エラストマー層
46 導電路形成部
47 絶縁部
50a 上部側検査ヘッド
50b 下部側検査ヘッド
51a,51b 検査電極装置
52a,52b 電極ピン
53a,53b 電線
54a,54b 支柱
55a,55b 異方導電性シート
56a 上部側支持板
56b 下部側支持板
57a,57b コネクター
90 被検査回路基板
91,92 被検査電極
93 電源装置
94 電気信号処理装置
PA,PD 電流供給用プローブ
PB,PC 電圧測定用プローブ
A 電流供給用電極
V 電圧測定用電極
T 被検査電極
P 導電性粒子
Z 切り込み

Claims (6)

  1. 第1の電極シートと、この第1の電極シートの裏面に配置された異方導電性エラストマーシートと、この異方導電性エラストマーシートの裏面に配置された第2の電極シートとを有してなり、
    前記第1の電極シートは、電気抵抗を測定すべき回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有する柔軟な絶縁性シートと、この絶縁性シートの表面に当該絶縁性シートの貫通孔を包囲するよう形成された複数のリング状電極と、前記絶縁性シートの裏面に形成され、前記リング状電極に電気的に接続された中継電極とを有してなり、
    前記異方導電性エラストマーシートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有し、
    前記第2の電極シートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の検査用コア電極と、前記第1の電極シートにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用コア電極と、これらの検査用コア電極および接続用コア電極の各々を支持する絶縁性支持シートとを有してなり、
    前記検査用コア電極は、前記異方導電性エラストマーシートの貫通孔および前記第1の電極シートにおける絶縁性シートの貫通孔に進入し、前記被検査電極に電気的に接続されることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター。
  2. 第1の電極シートと、この第1の電極シートの表面に配置された第1の異方導電性エラストマーシートと、前記第1の電極シートの裏面に配置された第2の異方導電性エラストマーシートと、この第2の異方導電性エラストマーシートの裏面に配置された第2の電極シートとを有してなり、
    前記第1の電極シートは、電気抵抗を測定すべき回路基板における被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有する柔軟な絶縁性シートと、この絶縁性シートの表面に当該絶縁性シートの貫通孔を包囲するよう形成された複数のリング状電極と、前記絶縁性シートの裏面に形成され、前記リング状電極に電気的に接続された中継電極とを有してなり、
    前記第2の異方導電性エラストマーシートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って形成された複数の貫通孔を有し、
    前記第2の電極シートは、前記被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の検査用コア電極と、前記第1の電極シートにおける中継電極のパターンに対応するパターンに従って配置された複数の接続用コア電極と、これらの検査用コア電極および接続用コア電極の各々を支持する絶縁性支持シートとを有してなり、
    前記検査用コア電極は、前記第2の異方導電性エラストマーシートの貫通孔および前記第1の電極シートにおける絶縁性シートの貫通孔に進入し、前記第1の異方導電性エラストマーシートを介して前記被検査電極に電気的に接続されることを特徴とする電気抵抗測定用コネクター。
  3. 第2の電極シートにおける検査用コア電極および接続用コア電極は、絶縁性支持シートの厚み方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気抵抗測定用コネクター。
  4. 電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面側に配置される、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターを具えてなり、
    被検査回路基板における一面側被検査電極の各々に、前記電気抵抗測定用コネクターにおける第1の電極シートのリング状電極および第2の電極シートの検査用コア電極が同時に電気的に接続されて測定可能状態とされ、
    この測定可能状態において、指定された1つの一面側被検査電極に電気的に接続された検査用コア電極およびリング状電極のうち、その一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、当該指定された1つの一面側被検査電極に係る電気抵抗の測定が実行されることを特徴とする回路基板の電気抵抗測定装置。
  5. 被検査回路基板の他面側に配置される他面側検査用回路基板を具えてなり、
    前記他面側検査用回路基板は、その表面にそれぞれ前記被検査回路基板の他面側被検査電極の各々に対応して互いに離間して配置された、それぞれ同一の他面側被検査電極に電気的に接続される電流供給用電極および電圧測定用電極が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の回路基板の電気抵抗測定装置。
  6. 電気抵抗を測定すべき被検査回路基板の一面に、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電気抵抗測定用コネクターを配置し、
    当該被検査回路基板の一面側被検査電極の各々に、前記電気抵抗測定用コネクターにおける第1の電極シートのリング状電極および第2の電極シートの検査用コア電極を同時に電気的に接続して測定可能状態とし、
    この測定可能状態において、指定された1つの一面側被検査電極に電気的に接続された検査用コア電極およびリング状電極のうち、その一方を電流供給用電極とし、他方を電圧測定用電極として用いることにより、当該指定された1つの一面側被検査電極に係る電気抵抗の測定を実行することを特徴とする回路基板の電気抵抗測定方法。
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