JP2007046681A - ネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材 - Google Patents

ネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材 Download PDF

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Abstract

【課題】ネジ結合仕様の継手における雄型継手部材を螺回することなく迅速に連結可能とした雌型継手部材を提供する。
【解決手段】筒状受入部22のチャック収納孔24と、チャック収納孔内のチャック26と、チャックをその半径方向内側面のメネジ28が雄型継手部材12のオネジ14にネジ係合する位置とする付勢手段42,45,46とを有する。チャック収納孔24は、軸線方向で離され相互に平行とされた、半径方向内側から外側に向って該軸線方向後方へ傾斜している前後傾斜壁30,32を有する。雄型継手部材が挿入される場合には、メネジ28が雄型継手部材のオネジ14から受ける半径方向外向き後方への力により後傾斜壁に沿って変位可能とされ、該雄型継手部材に引抜く力がかかった場合には、メネジ28が筒状連結部のオネジ14から受ける半径方向外向き前方への力により前傾斜壁に押し付けられるようにされている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ネジ結合仕様の雌型及び雄型継手部材における雄型継手部材を、当該雄型継手部材を螺回する必要なく、簡単に連結することができるようにした雌型継手部材に関する。
ネジ結合仕様の雌型及び雄型継手部材では、両者を連結するのに相対的に螺回することにより行うが、その作業が煩雑であり、時間もかかるために、より簡単で且つ迅速に行えるようにした雌型継手部材が望まれている。
このような要望に応えるものとして、雄型継手部材を雌型継手部材内に挿入するだけで連結が行われるようにしたネジ仕様迅速連結継手が開発されている(特許文献1)。
実開昭62−153494号
上記した迅速連結継手は、雄型継手部材を受け入れる雌型継手部材に半径方向で可動のメネジ付きチャックを周方向で所定間隔あけて設けるようにしたものであるが、構造が複雑で部品点数が多くなり、また、チャックが周方向で変位し、雄型継手部材の均等な把持が難しい等の問題があった。
本発明は、ネジ仕様の継手であって、上記のような従来の迅速連結継手の問題を解消することを目的としている。
すなわち、本発明は、
オネジが設けられた外表面を有する筒状連結部を有する雄型継手部材を受け入れる筒状受入部を備える雌型継手部材であって、
該筒状受入部に半径方向に貫通するよう設けられたチャック収納孔と、
該チャック収納孔内に摺動可能に設けられたチャックであって、その半径方向内向き面に該オネジとネジ係合するメネジが設けられたチャックと、
該チャックと係合して半径内向きに付勢し、該メネジが該オネジにネジ係合する半径方向内側位置とする付勢手段と
を有し、
該チャック収納孔は、該筒状受入部の軸線方向で離され相互に平行とされた、半径方向内側から外側に向って該軸線方向後方(雄型継手部材を該筒状受入部に挿入する方向)へ傾斜している前後傾斜壁を有し、雄型継手部材の該筒状連結部が挿入される場合には、該メネジが該筒状連結部のオネジから受ける半径方向外向き後方への力により該付勢手段の不勢力に抗して該後傾斜壁に沿って変位可能とされ、雄型継手部材の該筒状連結部に該筒状連結部から引抜く力がかかった場合には、該メネジが筒状連結部の該オネジから受ける半径方向外向き前方への力により該前傾斜壁に押し付けられるようにされているネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材を提供する。この場合の前後傾斜壁は、相互に平行とすることが好ましい。
この雌型継手部材に雄型継手部材を連結するときには、該雄型継手部材のネジ仕様筒状連結部を雌型継手部材の筒状受入部に挿入するだけで連結を行うことができる。
付勢手段は、具体的には、チャックを軸線方向前方に付勢することにより、該チャック収納孔に沿って半径方向内向き前方へ付勢して該半径方向内側位置とすることができる。この付勢手段は、チャック収納孔の傾斜を利用し、当該チャックに対して単に軸線方向での力を付与することにより、半径方向内側位置に付勢することができる。
より具体的には、該付勢手段は、チャックに設けられた当該筒状受入部の接線方向に延びる貫通孔に挿通され、両端が該貫通孔から突出し、該筒状受入部の外周面上に位置するピンと、
筒状受入部の外周面上に軸線方向で摺動可能に設けられた付勢リングと、
該付勢リングをピンの端部に係合させ、該ピンを軸線方向前方に付勢するコイルバネと
を有するものとすることができる。
具体的な例としては、チャック収納孔は、筒状受入部の周方向で等間隔に設けられ、付勢リングが、軸線方向前方に突出し、同周方向で隣り合うチャックから延びるピンの端部の間に延びるピン保持部を備え、該ピン保持部により該ピンがチャックから抜け出るのを防止するようにする。
また、筒状受入部の外周面上に軸線方向で摺動可能に設けられて付勢リングに係合され、筒状受入部の後方に変位されることにより、付勢リングを後方へ変位させるスリーブを設けるとともに、ピン保持部にはピンの端部に係合し、付勢リングが後方へ変位されるときに、ピンを半径方向外側に変位させるカム手段を設けることが好ましい。
本発明に係るネジ結合仕様迅速連結継手は、雄型継手部材を挿入するだけで連結を可能とし、また、前述の特許文献1に開示された如き迅速連結継手に比べて、構造が簡単で、少ない部品点数で製作することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係るネジ仕様の雌型継手部材10の主要部分を示す立体斜視図であり、図2は同雌型継手部材10及び該雌型継手部材に連結される雄型継手部材12を分離した状態で示す上半分断面側面図、図3は、同雄型継手部材12を雌型継手部材10に連結した状態を示す上半分断面側面図である。
雄型継手部材12は、オネジ14(ネジ山表示は省略)が設けられた外表面16を備える筒状連結部18を有し、雌型継手部材10は、雄型継手部材12の筒状連結部18を受け入れる筒状受入部22を備える。図示の例では、これら雌型継手部材10及び雄型継手部材12は、軸線方向に貫通する流体通路が設けられている管継手として示されているが、必ずしも管継手である必要はない。
筒状受入部22は、円周方向で等間隔に設けられた半径方向に貫通している4つのチャック収納孔24(図4、図1及び図2参照)を有しており、該チャック収納孔24には、チャック26が摺動可能に設けられている。該チャックの半径方向内向き面には、オネジ14とネジ係合されるメネジ28が設けられている(ネジ山表示は省略)。尚、上記「半径方向に貫通している」とあるのは、必ずしも、当該筒状受入部の中心軸線から放射状に延びる半径に沿って貫通していることを意味するものではなく、当該筒状受入部の半径方向内側面から半径方向外側面に貫通していることを意味している。
図示の例においては、チャック収納孔24は、筒状受入部22の軸線方向で離され相互に平行とされた、半径方向内側から外側に向って軸線方向後方へ傾斜している前後傾斜壁30,32を有しており、チャック26は、前後傾斜壁30,32と摺動係合された前後傾斜面34,36を有している。このようにすることにより、雄型継手部材12の筒状連結部18が挿入されるときに、チャック26のメネジ28が、筒状連結部18のオネジ14から半径方向外向き後方への力を受けて(具体的には、メネジ28のネジ山の当該雌型継手部材の前方に面するネジ面が、当該雌型継手部材の後方に面するオネジ14のネジ面から半径方向外向き後方への力を受けて)、該チャックが前後傾斜壁30,32にそって摺動するようにしている。また、前傾斜壁30は、雄型継手部材12に雌型継手部材10から引抜かれる力がかけられ、チャック26のメネジ28が、雄型継手部材12の筒状連結部18のオネジ14から半径方向外向き前方への力を受けた場合、該チャック26が動くのを阻止するように作用する。
この雌型継手部材10は、更に、チャック26を半径方向内向きに押圧して、該チャック26のメネジ28が、当該筒状受入部22内に挿入されてくる雄型継手部材12のオネジ14とネジ係合する半径方向内側位置とするための付勢手段が設けられる。
すなわち、この付勢手段は、チャック26に設けられた、筒状受入部22に対する接線方向に延びる貫通孔40に挿通されたピン42と、筒状受入部22の外周面上に軸線方向で摺動可能に設けられた付勢リング44と、同じく筒状受入部22の外周面を囲むように設けられて該付勢リング44を当該雌型継手部材10の前方に押圧して、チャック26から突出しているピン42の端部と係合させ、該ピンを前方へ付勢するコイルスプリング45と、から構成されている。付勢リング44は、円周方向で等間隔の位置に当該雌型継手部材の前方に向けて突出するピン保持部46を有しており、該ピン保持部46は、円周方向で隣り合うチャック26のピン42の端部間に挿入されて、ピン42がチャック26の貫通孔40から抜け出ないように保持する作用を有する。
図5は、筒状受入部22、チャック収納孔24、チャック26、ピン42、付勢リング44、コイルスプリング45、ピン保持部46、及び、筒状受入部22の周囲に取り付けられて軸線方向で変位可能とされたスリーブ49の関係を示している。筒状受入部26は、図4に示すように、チャック収納孔24の両側から接線方向(ここで接線方向とは、筒状受入部26に対する接線方向及びそれに平行な方向を含む)に延びるピン端部受入切欠き50を有しており、図5に示すように、該ピン端部受入切欠き50、50は、チャック収納孔24の前後傾斜壁30,32に傾向な前後傾斜壁52,54を有している。ピン42の両端は、該ピン端部受入切欠き50、50に嵌合されており、図2及び図3に示す状態では、スリーブ49の前端壁56と、付勢リング44との間に挟着されている。図示の例において、この状態で、スリーブ49は、筒状受入部22の前端周囲面の環状溝に設定されたストップリング58によって係止されている。この状態から、操作者が該スリーブ49を後方に摺動することで、ピン42は付勢リング44を後方へ変位させながら、ピン端部受入切欠き50、50の後傾斜壁54に沿って半径方向外側に変位し、それによって、チャック26がチャック収納孔24に沿って半径方向外向きで後方に変位されるようになされている。
以上の如き雌型継手部材10に対して雄型継手部材12を連結する場合には、筒状連結部18を筒状受入部22内に挿入する。このとき、チャック26は、その半径方向内側面に形成されたメネジ28が筒状連結部18の外周面に形成されたオネジ14とネジ係合される半径方向内側位置(図2)にあり、このため、当該筒状受入部22に挿入される筒状連結部18のオネジ14の挿入方向に面するネジ傾斜面は、メネジ28に係合して当該筒状受入部の半径方向外向きで後向きの力を付与し、これによりチャック26はオネジ14のネジ山がメネジ28のネジ山を越えて軸線方向で進む毎にチャック収納孔内で半径方向外側に変位され、次いで、付勢手段によって元の半径方向内側位置に戻され、この動作が、筒状連結部18が筒状受入部22の後端にあるシールリング60に達するまで繰り返され、当該筒状連結部18の筒状受入部22への挿入が行われる。
筒状連結部18が筒状受入部22内へ挿入されると、チャック26は付勢手段によって半径方向内側位置に付勢され、オネジ14とメネジ28とのネジ係合がなされ、当該雌型継手部材10と雄型継手部材12との連結が完了する。
雄型継手部材12を雌型継手部材10から引抜く場合には、スリーブ54を後方へ変位させることにより、ピン42をピン受入切欠き50、50の後傾斜壁54に沿って摺動させ、チャック26をチャック収納孔内で摺動して、メネジ28がオネジ14から離れるようにし、その状態で、雄型継手部材12を雌型継手部材10から引抜く。
本発明に係る雌型継手部材の主要構成部材の立体斜視図である。 同雌型継手部材と雄型継手部材とが連結されていない状態を示す上半断面側面図である。 同雌型継手部材と雄型継手部材とが連結された状態を示す上半断面側面図である。 図1からチャック、付勢リングを取り除いた状態の立体斜視図である。 ピンと該ピンと関連する部材との関係を示す図である。
符号の説明
10 雌型継手部材
12 雄型継手部材
14 オネジ
16 外表面
18 筒状連結部
22 筒状受入部
24 チャック収納孔
26 チャック
28 メネジ
30 前傾斜壁
32 後傾斜壁
34 前傾斜面
36 後傾斜面
40 貫通孔
42 ピン
44 付勢リング
45 コイルスプリング
46 ピン保持部
49 スリーブ
50 ピン端部受入切欠き
52 前傾斜壁
54 後傾斜壁(カム手段)
56 前端壁
58 ストップリング
60 シールリング

Claims (6)

  1. オネジが設けられた外表面を有する筒状連結部を有する雄型継手部材を受け入れる筒状受入部を備える雌型継手部材であって、
    該筒状受入部に半径方向に貫通するよう設けられたチャック収納孔と、
    該チャック収納孔内に摺動可能に設けられたチャックであって、その半径方向内向き面に該オネジとネジ係合するメネジが設けられたチャックと、
    該チャックと係合して半径内向きに付勢し、該メネジが該オネジにネジ係合する半径方向内側位置とする付勢手段と
    を有し、
    該チャック収納孔は、該筒状受入部の軸線方向で離され、半径方向内側から外側に向って該軸線方向後方(雄型継手部材を該筒状受入部に挿入する方向)へ傾斜している前後傾斜壁を有し、雄型継手部材の該筒状連結部が該筒状受入部に挿入される場合には、該メネジが該筒状連結部のオネジから受ける半径方向外向き後方への力により該付勢手段の付勢力に抗して該後傾斜壁に沿って変位可能とされ、雄型継手部材の該筒状連結部に該筒状連結部から引抜く力がかかった場合には、該メネジが筒状連結部の該オネジから受ける半径方向外向き前方への力により該前傾斜壁に押し付けられるようにされているネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材。
  2. 該前後傾斜壁は、該筒状受入部の軸線方向で離され相互に平行とされている請求項1に記載のネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材。
  3. 該付勢手段が、該チャックを軸線方向前方に付勢することにより、該チャックを該チャック収納孔に沿って半径方向内向き前方へ付勢して該半径方向内側位置とするようにされている請求項1若しくは2に記載のネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材。
  4. 該付勢手段は、該チャックに設けられた当該筒状受入部の接線方向に延びる貫通孔に挿通され、両端が該貫通孔から突出し、該筒状受入部の外周面上に位置するピンと、
    筒状受入部の外周面上に軸線方向で摺動可能に設けられた付勢リングと、
    該付勢リングを該ピンの両端に係合させ、該ピンを軸線方向前方に付勢するコイルバネと
    を有する請求項3に記載のネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材。
  5. 該チャック収納孔が、筒状受入部の周方向で等間隔に設けられており、
    該付勢リングが、軸線方向前方に突出し、同周方向で隣り合うチャックから延びるピンの端部の間に延びるピン保持部を備え、該ピン保持部により該ピンが該チャックから抜け出るのを防止するようにした請求項4に記載のネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材。
  6. 該筒状受入部の外周面上に軸線方向で摺動可能に設けられて該付勢リングに係合され、筒状受入部の後方に変位されることにより、該付勢リングを後方へ変位させるスリーブを設けるとともに、該ピン保持部にはピンの端部に係合し、付勢リングが後方へ変位されるときに、ピンを半径方向外側に変位させるカム手段を設けた請求項5に記載のネジ結合仕様迅速連結雌型継手部材。

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