JP2007045468A - 自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】予備テープの貯蔵機構を省いてテープの送り込み時間の短縮を図り、かつ、不良テープの発生を防ぐことができる自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構を提供する。
【解決手段】テープAの送り出し工程時にテープAをテンション駆動ローラ19に押付けるフィードローラ22を、テープAの走行中に走行障害が発生した場合に、テンション駆動ローラ19とテープAがスリップするような押し付け力に設定し、前記フィードローラ22のテンション駆動ローラ19に対して接する位置を、テープガイド26の長さ方向の中心線とテンション駆動ローラ19の外周が接する部分に設定し、前記フィードローラ22と従動ローラ21の位置関係を、フィードローラ22の中心とテンション駆動ローラ19の中心を結んだラインと、従動ローラ21とテンション駆動ローラ19の中心を結んだラインが鈍角になるよう設定してある。
【選択図】図1

Description

この発明は、被梱包物の外周を熱可塑性の梱包用のテープで巻き締め、このテープを途中で切断した後、その両端を溶着することによって梱包するようにした梱包機において、テープの送り出し工程時に予備テープの貯蔵構造を省いてテープ送り込み時間を短縮すると共に、テープの送り完了後に次回の結束に支障になるテープ折れやシワ、不良テープの発生を防止するようにした自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構に関する。
被梱包物の外周を熱可塑性のテープで巻き締める自動梱包機は、被梱包物を載置するテーブル上にテープ誘導アーチを立設し、テーブル内にテープの切断溶着機構と、テープ送り出し引き締め機構を配置して形成されている。
上記梱包用テープの切断溶着機構は、テーブルの天板に設けた開口部にシールプレートを進退動するように配置し、前進位置にあるシールプレートの直下の位置に、このシールプレートの下部に先端が進入したテープをシールプレートとで固持する第1クランプと、引き締め後のテープの先端部と途中を重ねてシールプレートとで固持する第2クランプと、前記第1クランプと第2クランプの間に位置し、テープの第1クランプと第2クランプの間に位置する重なり部分をヒータで加熱加圧して溶着する加圧器をそれぞれ昇降動するように配置している。
また、テープ送り出し引き締め機構は、正逆回転と停止が制御され、外周の一部にテープを接触させるテンション駆動ローラに対して、テープをテンション駆動ローラに押付け、テープを引き締める従動ローラを配置した構造になっている(例えば、特許文献1参照)。
リールから引き出したテープは、テープ送り出し引き締め機構で、上記第1クランプの上端部に設けたテープの通過孔からシールプレートの下方に送り出し、被梱包物の外周に巻回したテープの先端をシールプレートの下部に挿入すると、上記第1クランプと第2クランプ及び加圧器がそれぞれ所定のタイミングで昇降動することにより、被梱包物を巻き締めたテープの途中の切断と、ヒータによるテープの両端の加熱加圧による溶着を行い、この後、シールプレートが退動してテープと被梱包物の間から抜けることで梱包が完了し、被梱包物をテーブル上から取出すことができる。
上記のような自動梱包機においては、梱包時間の短縮によるユーザの生産性の向上と機械の信頼性及び梱包のコストダウンが要望されているが、梱包時間の短縮については、アーチに対するテープの送り込みに要する時間を短かくすることによって達成でき、また、機械の信頼性及び梱包のコストダウンについては、アーチに送り込んだテープに、テープ折れやシワ、不良テープが発生しないようにすれば達成できると考えられる。
従来の自動梱包機において、アーチに対するテープの送り込みに要する時間を短かくする方法は、テーブル内でテープ送り出し引き締め機構とリールの間に、予備テープの貯蔵機構を設け、この貯蔵機構の内部にアーチの全長に見合う長さのテープを常時貯留しておき、テープ送り出し工程時に貯蔵機構のテープを引き出してアーチに装填するようにしており、テープの引き出し時に静止慣性を持っているリールを回転させるための負荷がかからないため、テープの送り出しが高速で行え、結果として、テープの送り込みに要する時間を短かくすることができる(例えば、特許文献2参照)。
また、テープの送り完了後に次回の結束に支障になるテープ折れやシワ、不良テープの発生を防止するためには、テープ送り工程時での外乱、例えば、第1クランプと第2クランプ及び加圧器の下降不良、テープ走行経路内での異物の存在等によるテープ走行障害が発生しても、テープ折れやシワ、不良テープが生じないようにしなければならない。
特開2002−114205号公報 特開平7−10117号公報
ところで、テーブル内でテープ送り出し引き締め機構とリールの間に、予備テープの貯蔵機構を設けると、貯蔵機構の確保のためにテーブルが大型化すると共に、リールから不足長さのテープを貯蔵機構に補充するためにテープを引き出すための機構を別に設けなければならず、自動梱包機の製作コストが高くなる。
また、従来の自動梱包機において、テープを前方に位置するテープガイドに送り出すフィードローラは、常時テープをテンション駆動ローラに押付ける構造になっているので、テープ走行経路内でのテープ走行障害が発生しても、これを回避する機能はなく、テープに次回の結束に支障となる不良テープが発生し、梱包作業の中断による作業能率の低下や不良テープの処理によるコストアップを招くという問題がある。
そこで、この発明の課題は、予備テープの貯蔵機構を省いてテープの送り込み時間の短縮を図り、かつ、不良テープの発生を防ぐことができる自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、この発明は、正逆回転と停止が制御され、外周の一部にテープを接触させるテンション駆動ローラに対して、テープをテンション駆動ローラに押付け、テープを前方に位置するテープガイドに送り出すフィードローラと、フィードローラよりも下部の位置で、テープをテンション駆動ローラに対して押付け、テープを引き締める従動ローラを配置した自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構において、前記フィードローラを、テープの送り出し工程時にテープをテンション駆動ローラに押付け、テープの引き締め工程時に離反するように形成し、前記従動ローラを、テープの引き締め工程時に、テープをテンション駆動ローラに対して二段階的な圧力で押付け、テープの送り出し工程時に離反するように形成し、前記フィードローラのテープの送り出し工程時におけるテープ送り力を、テープの走行中に走行障害が発生した場合に、テンション駆動ローラとテープがスリップするように設定し、このフィードローラのテンション駆動ローラに対して接する位置を、テープガイドの長さ方向の中心線とテンション駆動ローラの外周が接する部分に設定し、前記フィードローラと従動ローラの位置関係を、フィードローラの中心とテンション駆動ローラの中心を結んだラインと、従動ローラの中心とテンション駆動ローラの中心を結んだラインが鈍角になるよう設定した構成を採用したものである。
また、上記フィードローラが、揺動自在となるフィードアームに回転可能に枢止され、このフィードアームを駆動機で押上げることによりテンション駆動ローラから離反させるようにしたり、上記従動ローラは、テープをテンション駆動ローラに押付けてテープを引き締める引き締め力が、一次引き締め力とそれよりも強力な二次引き締め力に変化するように設定され、一次引き締め力はスプリングの弾性によって得られるようにし、二次引き締め力はテンションカムによって得られるようにすることができる。
上記フィードローラのテープ押付け力は、自重もしくはスプリングの押圧力を用い、フィードアームを押上げる駆動機はソレノイドを使用している。
また、従動ローラは、テンション駆動ローラの下部に配置したテンションアームの上端部に回転自在に枢止され、テンションアームは中間部が支点軸で固定部分に枢止されて揺動自在となり、支点軸よりも上方をスプリングで引圧されることで、従動ローラに一次引き締め力となる弾性を付勢し、また、支点軸よりも下方位置の上下側面に、テンション開放ローラと二次引き締め力となる強引き締め用ローラを取付け、両ローラ間に配置したテンションカムの回転で何れかのローラを作用させることにより、テンション開放と二次引き締めが得られるようになっている。
なお、上記フィードローラと従動ローラは複列のベアリングを用い、回転の円滑化によりテープの送り出しと引き締めが滑らかとなり、耐摩耗性の向上を図るようにするのが好ましい。
この発明によると、リールからのテープ引き出し時に、静止慣性にあるリールからテープを引き出すことによって衝撃的にテープ送りを停止させる力が、テープをテンション駆動ローラに圧接させることになり、この時、フィードローラと従動ローラの位置関係を、フィードローラの中心とテンション駆動ローラの中心を結んだラインと、従動ローラの中心とテンション駆動ローラの中心を結んだラインが鈍角になるよう設定しておけば、テンション駆動ローラとテープの周方向の接線を長く確保でき、これにより、テンション駆動ローラとテープの摩擦力が増大し、この摩擦力によってリールからテープを引き出す力が増幅され、予備テープの貯蔵がなくても停止するリールから瞬時にテープを高速で引き出すことができ、予備テープの貯蔵機構を省いてテープの送り込み時間の短縮を図ることで、装置全体の小型化と機構の簡略化が可能になる。
また、フィードローラを、テープの送り出し工程時にテープをテンション駆動ローラに押付け、テープの引き締め工程時に離反するようにし、かつ、フィードローラのテープの送り出し工程時におけるテープ送り力を、テープの走行中に走行障害が発生した場合に、テンション駆動ローラとテープがスリップするように設定したので、アーチに送り込まれるテープの走行中に走行障害が発生すると、テンション駆動ローラに対してテープはスリップすることで停止し、走行障害を強制通過することが原因で、テープの送り完了後に次回の結束に支障になるテープ折れやシワ、不良テープの発生を防止することができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1のように、熱可塑性のテープAを用いて被梱包物Bを結束する自動梱包機は、被梱包物Bを載置するテーブル1の天板2上にテープ誘導アーチ3を立設し、テーブル1内にテープAの切断溶着機構4と、テープ送り出し引き締め機構5を配置して形成されている。
上記テープAの切断溶着機構4は、テーブル1の天板2に設けた開口部にシールプレート6を進退動するように配置し、前進位置にあるシールプレート6の直下の位置に、このシールプレート6の下部に先端が進入したテープAをシールプレート6とで固持する第1クランプ7と、引き締め後のテープAの先端部と途中を重ねてシールプレート6とで固持する第2クランプ8と、前記第1クランプ7と第2クランプ8の間に位置する加圧器9が図1の右から左へ順に配置され、更に、加圧器9の上部位置に、テープAの重なり部分を加熱加圧して溶着するヒータ10が設けられ、第1クランプ7と第2クランプ8及び加圧器9は、モータ11で駆動されるカム軸12のカム13、14、15によってそれぞれタイミングを合わせて昇降動するようになっている。
上記したテーブル1の上のアーチ3は、下部切り離しの枠状に形成され、前後に移動可能で、後退位置にある状態で、入り側端部がシールプレート6の下方に位置し、出側端部がシールプレート6の一方側縁の下面に臨むように立設されている。
上記第1クランプ7と第2クランプ8及び加圧器9は、互に重なる状態でそれぞれ昇降動自在となるよう、第1クランプ7と第2クランプ8の重なり方向の外側で下部の位置を重なり方向の両側に設けた定位置ガイド部材16で誘導し、第1クランプ7と第2クランプ8の重なり方向の外側で上部の位置を重なり方向の両側から定位置ガイド部材17と加圧ローラ18で重なり方向に押圧した状態で誘導し、加圧器9の上昇時に、第1クランプ7に設けた通過孔の開口部上端縁の刃部と加圧器9の上端縁の刃部によってテープAを切断することになる。
上記テープ送り出し引き締め機構5は、図1乃至図3のように、モータ(図示省略)で正逆回転と停止が制御されるテンション駆動ローラ19と、カム軸12のカム20によってテンション駆動ローラ19の下部寄りの位置に対する圧接と離反が制御される従動ローラ21と、テンション駆動ローラ19の上部に自重もしくはばね圧や錘で当接するフィードローラ22と、リール23から引き出したテープAをテンション駆動ローラ19と従動ローラ21の間に挿入するための垂直の縦ガイド24と、テープAをテンション駆動ローラ19と従動ローラ21の間からテンション駆動ローラ19とフィードローラ22の間に誘導するガイド25と、テンション駆動ローラ19とフィードローラ22の間から上記第1クランプ7の上端部に設けたテープAの通過孔にテープAを誘導する筒状のテープガイド26とによって形成されている。
上記フィードローラ22は、テンション駆動ローラ19の上部の位置に配置され、一端の枢軸27を支点に揺動自在となるフィードアーム28の途中に回転可能に枢止され、テープ引き締め工程時に、このフィードアーム28の他端をソレノイドのような駆動機29で押上げることにより、フィードローラ22をテンション駆動ローラ19から離反させるようになっている。
上記フィードローラ22は、テープ送り出し工程時のみ、テープAをテンション駆動ローラ19に押付け、このフィードローラ22のテープ押付け力は、自重もしくはスプリングや錘の押圧力を用い、このテープ押付け力は、アーチ3に送り込まれるテープAの走行中に走行障害が発生すると、テンション駆動ローラ19に対してテープAがスリップするように設定されている。
また、上記従動ローラ21は、テープAをテンション駆動ローラ19に押付けてテープAを引き締める引き締め力が、一次引き締め力とそれよりも強力な二次引き締め力に変化するように設定され、一次引き締め力はスプリング30の弾性によって得られるようにし、二次引き締め力はカム軸12のテンションカム20によって得られるようになっている。
また、従動ローラ21は、テンション駆動ローラ19の下部に配置したテンションアーム31の下向きに屈曲させた上端部に枢軸32で回転自在に枢止され、テンションアーム31は中間部が支点軸33で固定部分に枢止されて揺動自在となり、支点軸33よりも上方を固定部分との間に張設したスプリング30で引圧されることで、従動ローラ21にテンション駆動ローラ19へ圧接する方向の一次引き締め力となる弾性を付勢し、また、テンションアーム31の支点軸33よりも下方位置の上下側面に、上部に位置するテンション開放ローラ34と、下部に位置する二次引き締め力となる強引き締め用ローラ35を取付け、両ローラ34と35間には、カム軸12に取り付けたテンションカム20が配置され、このテンションカム20は、図2(b)のように凸部20aと凹部20bを有し、その回転で何れかのローラ34又は35を作用させることにより、テンション開放と二次引き締めが得られるようになっている。
上記フィードローラ22のテンション駆動ローラ19に対して接する位置は、テープガイド26の長さ方向の中心線とテンション駆動ローラ19の外周が接する部分に設定し、また、フィードローラ22と従動ローラ21の位置関係を、図2(a)のように、フィードローラ22の中心とテンション駆動ローラ19の中心を結んだラインと、従動ローラ21の中心とテンション駆動ローラ19の中心を結んだラインが鈍角cになるよう設定し、テンション駆動ローラ19とテープAの周方向の接線を長く確保することにより、テンション駆動ローラ19とテープAの摩擦力を増大するようにしている。
また、上記フィードローラ22と従動ローラ21は、複列のベアリングを用い、回転の円滑化によりテープの送り出しと引き締めが滑らかとなり、ユニット化と共にメンテナンス性、耐摩耗性の向上を図るようにしている。
この発明の自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構は、上記のような構成であり、アーチ3にテープAを装填するには、第1クランプ7と第2クランプ8及び加圧器9が下降位置にある状態で、リール23から引き出したテープAの先端を、縦ガイド24に沿って、テンション駆動ローラ19と従動ローラ21の間、テンション駆動ローラ19とガイド25の間、テンション駆動ローラ19とフィードローラ22と順次通過させ、バンド送りスイッチを入れる。
テープAは、テンション駆動ローラ19の送り出し方向への回転とフィードローラ22の押圧による圧接力により、テープガイド26からアーチ3に送り出され、シールプレート6とアーチ3の間にあるテープ検出スイッチ36を作動させ、テンション駆動ローラ19を停止させることによりテープAの装填を完了する。
被梱包物Bをテーブル1上に載せてアーチ3内に位置させ、梱包開始スイッチをオンすると、モータ11によるカム13の回転で第1クランプ7が上昇し、その上端とシールプレート6とでテープAの先端側途中を固持し、一次引き締めに備える。また、アーチ3をテープAのガイド位置から後退させ、一次引き締めに備える。
図2のように、テープ送り込み工程時、テンション開放ローラ34はテンションカム20の凸部20aで押されているので、従動ローラ21はテンション駆動ローラ19から離反して間隔を保っているが、第1クランプ7がテープAの先端側途中を固持すると、テンション開放ローラ34はテンションカム20の凹部20bに落ち込み、スプリング30の引圧で従動ローラ21はテンション駆動ローラ19にテープAを押付ける。
テンション駆動ローラ19はテープ引き締め方向に回転し、従動ローラ21とでテープAを引き戻すことで一次引き締め工程を行い、所定時間後にカム軸12は停止する。この一次引き締め工程時に、駆動機29によるフィードアーム28の押上げで、フィードローラ22をテンション駆動ローラ19から離反させ、一次引き締め工程時にフィードローラ22がテープAに関係しないようにする。
一次引き締め工程を一定時間行ってテープAを引き締めた後、カム軸12は再度回転し、テンション駆動ローラ19は回転を続けるが、そのモータの出力トルクは強締めに備えてトルク調整可能回路に切り換える。
カム軸12の回転でテンションカム20の凸部20aが強締め用ローラ35を押し下げ、支点軸33を中心にテンションアーム31を図3の反時計方向に回動させることにより、従動ローラ21はテンション駆動ローラ19にテープAを強力に押付け、これによって二次引き締めを行う。
テンション駆動ローラ19は、テープAを設定トルクで引き締め、テープAの緊張が設定トルクに達すると、回転が停止してその駆動モータはロック状態になる。
二次引き締め後にカム軸12のカム14の回転で第2クランプ8が上昇し、テープAの先端部と途中を重ねてシールプレート6とで固持し、テープAの二次引き締め状態を緩まないようにロックする。
上記テンション駆動ローラ19の駆動モータが停止すると、次に、カム15によって加圧器9が上昇し、上端の刃部と第1クランプ7の刃部とでテープAの途中を切断する。
加圧器9が更に上昇すると、加圧器9の上部に取付けたヒータ10がテープAを上下二枚重ねにしてシールプレート6との間で圧力をかけ、第1クランプ7と第2クランプ8の間に位置する部分を加熱加圧によって溶着する。
この加圧器9が上昇動するとき第1クランプ7に対して摺動し、第1クランプ7の上端部に設けたテープAの通過孔の刃部と、加圧器9の上端縁の刃部とでテープAの途中を丁度裁断機のような押し切りの原理で切断し、切断後に更に上昇することでヒータ10がテープAの両端を加圧して溶着する。
この後、加圧器9は下降し、テープAの溶着部分を冷やす冷却工程に入る。このとき、カム軸12の回転を止めて、冷却時間を長く取るようにすることもある。
冷却工程が完了すると、カム軸12の回転で第1クランプ7と第2クランプ8が下降し、テンションアーム31のテンション開放ローラ34がテンションカム20の凸部20aで押され、従動ローラ21はテンション駆動ローラ19から離反して一定の間隔を保つ。
アーチ3は、初期の位置に戻り、次のテープ送り込みに備え、シールプレート6が退動してテープAと被梱包物Bの間から抜けることで梱包機から分離し、その後シールプレート6は元位置に戻る。
次に、テンション駆動ローラ19がテープ送り方向に回転し、駆動機19がフィードアーム28の押上げを解き、フィードローラ22がテンション駆動ローラ19にテープAを押付けるので、テープ送り工程に入り、アーチ3に装填されたテープAの先端がテープ検出スイッチ36を作動させると、瞬時にテンション駆動ローラ19の回転停止と、駆動機29によるフィードアーム28の押上げでフィードローラ22をテンション駆動ローラ19から離反させ、テープAの送りを解除することにより、テープAに折れやシワが発生するのを防止する。
上記テープAは、テープ引き締め工程によって余った部分が縦ガイド24の付近に溜まり、テープ送り工程時、先ず、溜まったテープAが抵抗なく引き出され、続いてリール23からテープAが引き出され、このリール23からのテープ引き出し時に、静止慣性にあるリール23からテープAを引き出すことによって衝撃的にテープ送りを停止させる力が、テープAをテンション駆動ローラ19に圧接させることになり、テンション駆動ローラ19に負荷がかかることでテープ送り出し速度を低下させようとする。
しかし、この発明は、フィードローラ22と従動ローラ21の位置関係を、フィードローラ22の中心とテンション駆動ローラ19の中心を結んだラインと、従動ローラ21の中心とテンション駆動ローラ19の中心を結んだラインが鈍角になるよう設定してあるので、テンション駆動ローラ19とテープAの周方向の接線を長く確保でき、テンション駆動ローラ19とテープAの摩擦力が増大し、この摩擦力によってリール23からテープAを引き出す力が増幅され、予備テープの貯蔵がなくても停止するリール23から瞬時にテープAを高速で引き出すことができ、これにより、予備テープの貯蔵機構を省いてテープの送り込み時間の短縮を図ることで、梱包装置全体の小型化と機構の簡略化が可能になる。
この発明に係るテープ送り出し引き締め機構を備えた自動梱包機の正面図 (a)はテープ送り出し引き締め機構のテープ送り出し工程時の状態を拡大した正面図、(b)は同縦断側面図 (a)はテープ送り出し引き締め機構のテープ引き締め工程時の状態を拡大した正面図、(b)は同縦断側面図
符号の説明
1 テーブル
2 天板
3 テープ誘導アーチ
4 切断溶着機構
5 テープ送り出し引き締め機構
6 シールプレート
7 第1クランプ
8 第2クランプ
9 加圧器
10 ヒータ
11 モータ
12 カム軸
13 カム
14 カム
15 カム
16 定位置ガイド部材
17 定位置ガイド部材
18 加圧ローラ
19 テンション駆動ローラ
20 カム
21 従動ローラ
22 フィードローラ
23 リール
24 縦ガイド
25 ガイド
26 テープガイド
27 枢軸
28 フィードアーム
29 駆動機
30 スプリング
31 テンションアーム
32 枢軸
33 支点軸
34 テンション開放ローラ
35 強引き締め用ローラ
36 テープ検出スイッチ

Claims (3)

  1. 正逆回転と停止が制御され、外周の一部にテープを接触させるテンション駆動ローラに対して、テープをテンション駆動ローラに押付け、テープを前方に位置するテープガイドに送り出すフィードローラと、フィードローラよりも下部の位置で、テープをテンション駆動ローラに対して押付け、テープを引き締める従動ローラを配置した自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構において、
    前記フィードローラを、テープの送り出し工程時に梱包用テープをテンション駆動ローラに押付け、テープの引き締め工程時に離反するように形成し、前記従動ローラを、テープの引き締め工程時に、テープをテンション駆動ローラに対して二段階的な圧力で押付け、テープの送り出し工程時に離反するように形成し、前記フィードローラのテープの送り出し工程時におけるテープ送り力を、テープの走行中に走行障害が発生した場合に、テンション駆動ローラとテープがスリップするように設定し、このフィードローラのテンション駆動ローラに対して接する位置を、テープガイドの長さ方向の中心線とテンション駆動ローラの外周が接する部分に設定し、前記フィードローラと従動ローラの位置関係を、フィードローラの中心とテンション駆動ローラの中心を結んだラインと、従動ローラの中心とテンション駆動ローラの中心を結んだラインが鈍角になるよう設定したことを特徴とする自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構。
  2. 上記フィードローラが、揺動自在となるフィードアームに回転可能に枢止され、このフィードアームを駆動機で押上げることによりテンション駆動ローラから離反させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構。
  3. 上記従動ローラは、テープをテンション駆動ローラに押付けてテープを引き締める引き締め力が、一次引き締め力とそれよりも強力な二次引き締め力に変化するように設定され、一次引き締め力はスプリングの弾性によって得られるようにし、二次引き締め力は回転カムによって得られるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動梱包機のテープ送り出し引き締め機構。
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