JP2007044715A - 冷却制御モデルの学習方法及び圧延材の冷却方法。 - Google Patents

冷却制御モデルの学習方法及び圧延材の冷却方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】熱伝達率と板温度との非線形性関係を冷却制御モデルに反映させるように当該冷却制御モデルを学習させる。
【解決手段】圧延終了後の圧延材5を冷却する冷却装置3を冷却制御モデルを用いつつ制御するに際し、前記熱伝達率が補正パラメータを備えるものとし、該補正パラメータを板温度と学習パラメータとの関数で表現し、該学習パラメータの最適値を板温度の実績値を基に推定し、該推定結果を冷却制御モデルに適用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却制御モデルの学習方法及び圧延材の冷却方法に関するものである。
従来から、薄鋼板等の圧延材は、加熱されたスラブを連続圧延装置に導入して、複数の圧延機で連続的に圧延することで製造されており、最終圧延機の下流側には圧延材を巻き取るための巻き取り機が設けられている。また、最終圧延機と巻き取り機との間には、圧延材の温度を制御しつつ冷却を行う冷却装置が備えられている。
冷却装置は複数の冷却帯からなり、該冷却帯は、冷却水の供給量を可変とするバルブを複数備えた冷却バンクが複数連なることで構成されている。冷却装置は、圧延材の板温度を目標温度に一致させるべく、開状態にあるバルブの本数である開バルブ本数を変更して、圧延材の温度調整や冷却制御を行う。
このような冷却装置を制御し、圧延材の板温度を適切なものとするための冷却制御モデルは数々提案されている。
例えば、特許文献1には、冷却能力の異なる複数の冷却バンクを用いて圧延材を冷却するに際し、その冷却条件の算出を、冷却バンク毎に求めた熱伝達率及び水量密度を基に行う技術が開示されている。これにより、冷却装置の出側板温度を精度よくコントロールできるとしている。しかしながら、圧延材の鋼種が変わったり、冷却バンクを通過する板温度が変化した際に、それらの影響が熱伝達率へ及ぶことを考えてはおらず、鋼種の変化に対応する高精度の冷却制御を行うことは困難であった。
この欠点を回避するものとして、圧延時の板温度や板速度などの圧延状態量を基に、冷却制御モデル内に含まれる熱伝達率を学習(逐次修正)して、冷却制御モデルの予測精度を上げようとする技術が数々提案されている。
特許文献2には、圧延材の板温度予測計算において、圧延材先端部に関して、当該先端部が一定長さ進む毎に、巻き取り温度の実績値と予測値との差から、最小2乗法を用いて熱伝達率の真値と計算値との差を最小化する技術が開示されている。
特許文献3には、予測計算に基づいて圧延材の板温度を制御する方法において、熱伝達率にパラメータを設け、空冷バンク又は水冷バンク毎にパラメータの学習を行って熱伝達率を補正して、次の圧延材に適用する技術が開示されている。
特開2002−137013号公報 特開平11−33616号公報 特開昭64−62206号公報
しかしながら、特許文献2、特許文献3の技術は、冷却制御モデルの予測精度を大きく左右する熱伝達率に関して真値(現実の値)に近づける工夫を行った技術であるが、現場に適用した実績では、予測精度の大きな向上は図れてはいない。
その理由として、(i)熱伝達率が圧延材の板温度に大きく依存する、(ii)熱伝達率が板温度に対して非線形依存性を有する、の2つが上げられ、特許文献2、特許文献3の技術は、このような板温度依存性や非線形性を反映するものとなっていない。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、熱伝達率と圧延材の板温度との非線形性関係を冷却制御モデルに反映させた冷却制御モデルの学習方法を提供し、この学習方法を用いることで冷却制御モデルの予測精度を飛躍的に向上させることを目的とする。加えて、この学習方法で学習した冷却制御モデルを用いて冷却装置を制御しつつ、冷却装置で圧延材を冷却する圧延材の冷却方法を提供する。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明にかかる技術的手段は、圧延材を冷却する冷却装置を制御するための冷却制御モデルを、操業の実績値に基づいて修正してゆく冷却制御モデルの学習方法において、前記冷却制御モデル内の熱伝達率と圧延材の板温度との非線形性関係を当該冷却制御モデルに反映させるべく、前記熱伝達率が補正パラメータを備えるものとし、該補正パラメータを板温度と学習パラメータとの関数で表現し、該学習パラメータの最適値を板温度の実績値を基に推定し、該推定結果を冷却制御モデルに適用することを特徴とする。
この技術的手段を用いることで、冷却制御モデルに含まれる熱伝達率に、板温度に対する非線形性が確実に反映されるようになり、冷却制御モデルの予測精度を飛躍的に向上させることができる。
好ましくは、前記補正パラメータは、板温度と熱伝達率との関係を示す関係線を平行移動及び/又は伸縮させる1次変換作用素であって、該1次変換作用素は学習パラメータを備えるものであるとよい。
さらに好ましくは、前記補正パラメータは、圧延状態量が線形結合されることで構成され、該線形結合の係数は学習パラメータであって、前記圧延状態量の少なくとも1つは板温度であってもよい。
このように、熱伝達率を板温度及び学習パラメータの関数とすることで、熱伝達率の板温度依存性を的確に表現できるようになる。
また、前記補正パラメータは、板温度によりテーブル化された学習パラメータを入力変数とする非線形関数からなるとしてもよく、前記補正パラメータは、板温度を入力変数とする非線形関数が線形結合されることで構成され、該線形結合の係数は学習パラメータとなるようにしてもよい。
こうすることで、熱伝達率と板温度依存性、特に非線形関係を確実に表現できるようになる。
以上述べた本発明にかかる技術的手段を用いる場合に、前記冷却装置が1つ又は複数の冷却帯を有する際には、該冷却帯の出側板温度の予測値を前記冷却制御モデルを用いて算出した上で、該算出した出側板温度の予測値と実績値との差の2乗を含むような評価関数を設定して、該評価関数が最小となるように、前記学習パラメータの推定を行うことは非常に好ましい。
また、前記冷却帯の中途部に中間板温度計が設置されている場合は、該中間温度計における板温度の予測値を前記冷却制御モデルを用いて算出した上で、該中間温度計での予測値と実績値との差の2乗を含むような評価関数を設定して、該評価関数が最小となるように、前記学習パラメータの推定を行ってもよい。
さらに、前記学習パラメータの推定を行う時間間隔として、第1学習間隔と該第1学習間隔より時間間隔の短い第2学習間隔とを設定し、前記第1学習間隔で、請求項1〜7のいずれかであって計算時間が長くかかる学習パラメータの推定を行い、前記第2学習間隔で、請求項1〜7のいずれかであって計算時間が短くてすむ学習パラメータの推定を行うようにすることは非常に好ましい。
これにより、モデル学習にかかる計算機負荷を最小限にとどめることができるようになる。加えて、短期間での熱伝達率の変化を冷却制御モデルに確実に反映することが可能となる。
また、前述した技術的手段のいずれかにおいて、前記補正パラメータを複数用意すると共に、予めクラス分けした圧延状態量に対応するように前記複数の補正パラメータをクラス分けしておき、操業に伴って前記圧延状態量が変化した際には、変化後の圧延状態量が属するクラスに対応する補正パラメータを選び出し、該補正パラメータに含まれる学習パラメータに対して最適値の推定を行うようにするとよい。
好ましくは、前記クラス分けされた圧延状態量に対応するように、前記学習パラメータの推定に用いる実績値をクラス分けしておき、操業に伴って前記圧延状態量が変化した際には、変化後の圧延状態量が属するクラスに対応する実績値を用いて、前記学習パラメータの推定を行うとよい。
こうすることで、同一の性質を有する補正パラメータを、同一の性質を備える圧延状態量を基に推定することができるようになる。ゆえに、推定時すなわちモデル学習時の外乱を小さくすることができ、学習パラメータの同定精度を向上させることができる。
なお、圧延機と該圧延機の下流側に設けられた冷却装置とを備えた圧延装置で圧延材を製造するに際し、上述した学習方法で学習した冷却制御モデルを用いて、前記冷却装置を制御しつつ、前記圧延機で圧延された圧延材を冷却することは非常に好ましい。
本発明によれば、熱伝達率と板温度との非線形性関係を確実に冷却制御モデルに反映させることができ、冷却制御モデルの予測精度を大きく向上させることができる。
以下、本発明にかかる冷却制御モデルの学習方法を、薄鋼板の熱間連続圧延装置を例示して説明する。
[第1実施形態]
薄鋼板等の圧延材は、加熱されたスラブを複数の圧延機が備えられた連続圧延装置に導入し、連続的に圧延することで製造される。連続圧延装置の上流側に備えられた圧延機は粗圧延機であり、下流側に備えられた圧延機は板厚などを整える仕上げ圧延機である。
最終段に備えられた仕上げ圧延機を出た圧延材は、圧延材移送方向の下流側に配置された冷却装置内を通りながら冷却され、巻き取り機で巻き取られる。
図1は、連続圧延装置1の最終圧延機2から冷却装置3、巻き取り機4に至るまでの装置構成を示した概念図である。なお、本実施形態の説明においては、最終圧延機2を単に圧延機と呼ぶ。圧延材5の移送方向において、移送されていく側(巻き取り機4側)を下流側、その反対側(圧延機2側)を上流側と呼ぶ。
圧延機2は、一対のワークロール6,6を有すると共に、このワークロール6をバックアップする一対のバックアップロール7,7を供えている。ワークロール6の回転軸には、その回転数を計測し圧延材5の移送速度である板速度を測定する出側板速度検出器8が設けられている。
圧延機2の出側には圧延材5の板厚を測定するために、γ線厚み計からなる出側板厚計9が設置されている。
出側板厚計9の下流側には、冷却装置3が備えられている。冷却装置3はm個の冷却帯10を有しており、各冷却帯10は、複数個(Ni個)の冷却バンク11が圧延材5の移送方向に連なり、且つ圧延材5の上下(表裏)面に配置された構造となっている。なお、各冷却帯10に備えられる冷却バンク11の個数は全て同じであってもよくそれぞれ異なっていてもよい。本実施形態の場合、第1番目の冷却帯10は1〜N1の冷却バンク11を有し、第2番目の冷却帯10は1〜N2の冷却バンク11を有し、第m番目の冷却帯10は1〜Nmの冷却バンク11を備えるものとしている。
本実施形態においては、第m番目の冷却帯10を冷却帯10[m]と表記し、第Ni番目の冷却バンク11を冷却バンク11[Ni]と表記する。
冷却バンク11には、圧延材5に向けて冷媒である冷却水を吹き付けて圧延材5の温度を下げる複数の冷却ノズル(図示せず)が備えられ、各冷却ノズルには冷却水の流量をオン・オフ制御可能なバルブ(図示せず)が設けられている。このバルブを開状態にすると冷却水が冷却ノズルから噴出するため、開状態のバルブ数(開バルブ本数)を変更することで、冷却ノズルから圧延材5に吹き付けられる冷却水の全量が変わり、板温度の温度降下量が可変する。
出側板厚計9と冷却帯10[1]との間には、圧延材5の温度である板温度を計測する板温度計12[1]が配置されている。この板温度計12[1]は、圧延材5からの熱放射量を基に板温度を計測する放射温度計である。
各冷却帯10の間には、放射温度計からなる板温度計12[2]〜板温度計12[m]が配置されており、板温度計12[2]は冷却帯10[1]の出側板温度を計測すると共に、この温度は冷却帯10[2]の入側板温度となる。同様に、板温度計12[m]は冷却帯10[m−1]の出側板温度を計測すると共に、この温度は冷却帯10[m]の入側板温度となる。冷却帯10[m]の出側であって巻き取り機4の直前には、放射温度計からなる板温度計12[m+1]が設置されており、冷却帯10[m]の出側板温度を計測すると共に、巻き取り温度を計測する。
さらに、各冷却帯10の中途部(冷却バンク11[2]と冷却バンク11[3]との間)には、当該冷却帯10の中間温度を測る中間板温度計14[1]〜中間板温度計14[m]が設けられている。
巻き取り機4の回転軸には、軸の回転速度を計測する巻き取り速度検出器13が設置されている。
板温度計12、中間板温度計14、出側板速度検出器8、出側板厚計9、巻き取り速度検出器13の計測データ、すなわち圧延機出側の板温度、板速度、板厚、巻き取り速度の実績値(圧延状態量の実績値)は、冷却装置3を制御する制御部15に入力される。制御部15はプロセスコンピュータで構成されており、このプロセスコンピュータ上で実行される圧延材5の冷却制御モデル(温度予測モデル)は、所定位置での板温度の予測値や開バルブ本数の適切値を算出する。
制御部15から出力された開バルブ本数の値は、シーケンサなどから構成されるバルブ開閉信号出力部16に送られる。バルブ開閉信号出力部16は、開バルブ本数の値に応じ各冷却帯10のバルブの開閉を行い、冷却装置3全体の冷却状態を変更する。
図2に示すように、冷却制御のやり方としては、例えば、各冷却帯10の入側板温度を計測しておき、この実績値と冷却制御モデルを用いて、各冷却帯10の出側板温度が目標値と一致するように、冷却バンク11の開バルブ本数を算出して、当該冷却バンク11にフィードバックするなどが採用できる。
さて、本実施形態での冷却制御モデルは、例えば、式(1)で示される伝熱の方程式を含むものとなっている。
Figure 2007044715
この式で、θ(x,t)は圧延材5の板温度(鋼板温度)、xは板厚方向の位置、tは時間、λは圧延材5の熱伝導率、cは圧延材5の比熱、ρは圧延材5の密度、qは変態発熱速度であり、式(1)により、冷却装置3で圧延材5が冷却される様子が明らかとなる。
式(1)で構成される冷却制御モデルを解こうとする場合、初期条件及び境界条件が必要であって、それらは、式(2)で示される。
Figure 2007044715
式(2)の一つめがt=0の初期条件である。式(2)の2つめが圧延材5の下面での伝熱状態を示す境界条件、3つめが圧延材5の上面側での伝熱状態を示す境界条件である。ここで、2bは板厚、θo(x)は圧延材5の厚み方向における初期温度分布、θdは下面冷媒温度(圧延材5の下面側に吹き付けられる冷媒の温度)、θuは上面冷媒温度(圧延材5の上面側に吹き付けられる冷媒の温度)である。hdは、圧延材5の下面側における「圧延材→冷媒の熱の伝わり方」を示す下面熱伝達率である。同様に、huは、圧延材5の上面側における「圧延材→冷媒の熱の伝わり方」を示す上面熱伝達率である。
以上のことからわかるように、冷却制御モデル内に含まれる変数としては、実験室で予め正確な測定が可能な熱伝導率や比熱、密度、変態発熱速度などの物性値に加え、実際の冷却装置3の構成等により変化する熱伝達率あるいはそれに相当するパラメータがある。
特に、熱伝達率hd,huは、冷媒である冷却水の流量密度、圧延材5の板温度、圧延材5表面の性状など様々な要因により変化することがわかっている。そこで、本実施形態においては、熱伝達率hd,huを、式(3)〜式(8)に示すようなαの値としている。
Figure 2007044715
ここで、熱伝達率αの添え字_Bはラボ実験などで求めた熱伝達率の値やモデルであり、gは補正パラメータである。つまり、本実施形態では、冷却制御モデルの熱伝達率と圧延材5の板温度との非線形性関係を当該冷却制御モデルに反映させるべく、前記熱伝達率αが補正パラメータgを備えるものとしている。
以下、説明を簡単にするために、上面水冷時の熱伝達率αw_uに補正パラメータgを付加した場合(式(9)〜式(14))で説明を行う。
Figure 2007044715
式(11)に含まれる補正パラメータgの表現方法としては、いろいろなものがあるが、本実施形態では、以下に述べる4通りのいずれか1つを採用するようにしている。
<補正パラメータI>
1つめは、補正パラメータgを、板温度によりテーブル化された学習パラメータg1,g2,g3,・・・を有する非線形関数で構成する方法である。
すなわち、式(15)に示すように、板温度Tを入力変数とする非線形関数fで表現してもよく、式(16)のように板温度Tと学習パラメータg1,g2,g3,・・・との非線形関数で表現してもよい。
Figure 2007044715
Figure 2007044715
なお、学習パラメータg1,g2,g3,・・・は、図3に示すように、板温度Tと階段状(棒グラフ)の関係を有してもよい。図4で示される如く折れ線グラフで示される関係を有してもよい。なお、両図で示されるように、板温度T1〜T8の8個を用いて学習パラメータg1〜g9までの9個を規定しているが、学習パラメータの数は9個に限定されるものではない。
このように、熱伝達率を板温度の非線形関数とすることで、熱伝達率の温度依存性、特に非線形依存性を表現でき、冷却制御モデルの温度予測精度が向上するようになる。
<補正パラメータII>
補正パラメータgの2つめの表現方法としては、補正パラメータgを、平行移動や拡大・縮小(伸縮)の1次変換作用素として定義する。
すなわち、予め実験室で実験を行い、板温度Tと熱伝達率αw_u_B(T)の関係を求めておく。その結果は図5に示されており、この図の横軸は板温度Tを示し、縦軸は熱伝達率αを示している。ラボ実験等で求められたαw_u_B(T)は、破線で示される曲線となる。このαw_u_B(T)を式(17)のように、一次変換してもよい。
Figure 2007044715
詳しくは、αw_u_B(T)を一次変換作用素gを構成する学習パラメータg1により横軸方向の拡大縮小し、学習パラメータg2で横軸方向への平行移動を行い、さらに、学習パラメータg3で縦軸方向の拡大縮小を行い、学習パラメータg4で縦軸方向の平行移動を行うことにより、αw_uを決めるようにしている。
このように、少ない数の学習パラメータを備えた補正パラメータgを用いることで、冷却制御モデルの学習に必要とする計算量や計算機負荷が非常に少なくなる。
<補正パラメータIII>
補正パラメータgの3つめの表現方法としては、補正パラメータgを圧延状態量の線形結合で構成し、該線形結合の係数を学習パラメータg1,g2,g3,・・・として、さらに、前記圧延状態量の少なくとも1つを板温度Tとしたものである。
すなわち、式(18)に示すように、補正パラメータgを、板温度T、板厚h、板幅W、板速度V、冷却水温度Tw、鋼種成分値(炭素量)C、冷却水を保蓄するタンクにおける冷却水の高さレベルTL、中間板温度計14[1]での目標値Taim_1 、板温度計12[m+1](巻き取り温度計)での目標値Taim_m+1 、冷却速度CLの圧延状態量全てを用いた多項式の形で表現している。
Figure 2007044715
ここで、g1,g2,g3,・・・は学習パラメータである。
なお、圧延状態量としては、上述した板温度T、板厚h、板幅W、板速度V、・・・、冷却速度CLの少なくとも1つを用いればよく、他の圧延状態量、例えば、中間板温度計14[2]での目標値Taim_2 や冷却水の吹きつけ状態(ラミナ、スプレ)に関係する量を用いた多項式としてもよい。また、圧延状態量の2次以上の多項式としてもよい。
このようにして、補正パラメータgを定義することで、熱伝達率αの板温度に対する非線形依存性が表現できるようになる。加えて、板温度以外の要因について、熱伝達率への影響が表現できるため、板温度の予測精度がさらに向上する。しかしながら学習パラメータの数が多くなるため、計算負荷が大きくなる場合もある。
<補正パラメータIV>
補正パラメータgの4つめの表現方法としては、補正パラメータgを板温度Tを入力値とする非線形関数の線形結合で構成し、該線形結合の係数を学習パラメータとしてもよい。
すなわち、式(19)に示すように、補正パラメータgを板温度T、板厚h、板幅W、板速度V(その逆数でもよい)、冷却水温度Tw、鋼種成分値(炭素量)C、冷却水を保蓄するタンクにおける冷却水の高さレベルTL、中間板温度計14[1]での目標値Taim_1 、板温度計12[m+1](巻き取り温度計)での目標値Taim_m+1 、冷却速度CLの圧延状態量全てを用いた多項式の形で表現している。
Figure 2007044715
ここで、g1,g2,g3,・・・g6は学習パラメータである。なお、非線形関数はf1〜f5の5個としているが、少なくとも1つ以上採用すればよい。圧延状態量としては、上述した板温度T、板厚h、板幅W、板速度V、・・・、冷却速度CLの少なくとも1つを用いればよく、他の圧延状態量、例えば、中間板温度計14[2]での目標値Taim_2 や冷却水の吹きつけ状態(ラミナ、スプレ)に関係する量でもよい。
このようにして、補正パラメータgを定義することで、熱伝達率αの板温度に対する非線形依存性が表現できるようになる。加えて、板温度以外の要因について、熱伝達率への影響が表現できるため、板温度の予測精度がさらに向上する。しかしながら非線形関数が存在するため、学習パラメータを学習させる際の計算負荷が大きくなる場合もある。
以上のように規定した熱伝達率を含む冷却制御モデルに関し、熱伝達率に含まれる学習パラメータの最適値を見つけ出し、その値を冷却制御モデルに適用する方法、すなわち、冷却制御モデルの学習方法について、以下説明する。
なお、以下説明において、冷却制御モデル内の熱伝達率に含まれる学習パラメータの最適値(現実の値)を、冷却装置3からの実績値を基に統計的手法を用いて推定することを「同定」と呼ぶ。一般的な制御理論で用いられる「同定」と略同じ意味である。加えて、同定を複数回(例えば各圧延材ごとに)行い、最適な学習パラメータの値を見つけた上で当該冷却制御モデルに適用し、冷却制御モデルの予測誤差を最小限にしてゆくことを「学習」もしくは「モデルの学習」と呼ぶ。
図6は、本冷却制御モデルの学習方法をフローチャートで示したものである。
まず、前述したように、式(1)などで構成される冷却制御モデル(温度予測モデル)内に含まれる熱伝達率に、例えば、式(16)のように補正パラメータ(補正パラメータI)を設ける。(S1)
次に、制御対象領域(冷却帯10[1]〜冷却帯10[m]のそれぞれ)の入側板温度や出側板温度、板速度、開バルブ本数を入力する。具体的には、式(20)〜式(23)である。
Figure 2007044715
式(20)は、板温度計12[1]〜板温度計12[m]で計測される冷却帯10[1]〜冷却帯10[m]の入側板温度を行列の形で示したものである。
式(21)は、板温度計12[2]〜板温度計12[m+1]で計測される冷却帯10[1]〜冷却帯10[m]の出側板温度を行列の形で示したものである。ただし、式(20),式(21)で[]Tは転置行列を示す。
式(22)は、各冷却バンク11(冷却セクション)を圧延材5が通過する時間の実績値を行列式の形で示したものであって、1つの冷却帯10を構成する冷却バンク11の通過時間が、当該行列式の列データとして表してある。例えば、1列目のデータ、t11〜tn1は、冷却帯10[1]を構成する冷却バンク11[1]〜冷却バンク11[n]を圧延材5が通過する時間である。
式(23)は、各冷却バンク11(冷却セクション)の開バルブ本数の実績値を行列式の形で示したものであって、1つの冷却帯10を構成する各冷却バンク11の開バルブ本数が、当該行列式の列データとして表してある。例えば、1列目のデータ、v11〜vn1は、冷却帯10[1]を構成する冷却バンク11[1]〜冷却バンク11[n]の開バルブ本数である。
また、冷却制御モデルの学習にあたっては、学習パラメータg1,g2,・・・を行列の形でまとめた調整パラメータGを式(24)の形で定義しておくこととする。同様に、当該冷却制御モデル(温度予測モデル)が算出する出側板温度を行列式の形で表現すると、式(25)のようになる。
Figure 2007044715
以上述べた入力値(式(20)〜式(23))を基に、学習パラメータの同定を行う。(S3)
学習パラメータの同定を行うにあたっては、評価関数を定義し、この評価関数が最小となるように、調整パラメータG(学習パラメータg1,g2,g3,・・・)を同定するようにしている。
本実施形態の評価関数としては、以下に述べる2つの内のいずれかを採用するようにしている。
<評価関数I>
評価関数として、式(26)で示される如く、各冷却帯10での出側板温度の実績値と予測値との差の2乗を採用する。
評価関数として、式(27)のように、出側板温度の実績値と予測値との差の2乗を冷却帯10の数mで割ったものや、その平方根をとった式(28)を用いてもよい。
Figure 2007044715
なお、予測値とは、制御対象に与える入力と同じ入力を、式(1)などで構成される冷却制御モデル(温度予測モデル)に与えたときの計算結果のことである。
<評価関数II>
また、図1に示すように、各冷却帯10の冷却バンク11[2]と冷却バンク11[3]との間、つまり冷却帯10の中途部に中間板温度計14を設けるようにし、この中間板温度計14による板温度の実績値と、各冷却バンク11の出側板温度とを基に、評価関数を式(31)のように定義してもよい。
Figure 2007044715
ここで、x1,x2は中間板温度計14の位置での予測精度を重視するか、板温度計12での予測精度を重視するかを調整するための重み係数である。また、式(29)は冷却帯10[1]〜冷却帯10[m]の中間板温度の実績値を示したものであり、式(30)は冷却帯10[1]〜冷却帯10[m]の中間板温度の予測値を示したものである。
評価関数としては、式(31)に代えて、式(32)のように、中間板温度の実績値と予測値との差の2乗を冷却帯10の数mで割ったものと、出側板温度の実績値と予測値との差の2乗を冷却帯10の数mで割ったものとを、重み係数x1,x2をかけた上で加算したものとしてもよい。また、式(33)のように、中間板温度の実績値と予測値との差の2乗を冷却帯10の数mで割ったものの平方根と、出側板温度の実績値と予測値との差の2乗を冷却帯10の数mで割ったものの平方根とを、重み係数x1,x2をかけた上で加算したものとしてもよい。
以上のようにして定めた評価関数を用いつつ、本実施形態の補正パラメータg(補正パラメータI)内の学習パラメータg1,g2,g3,・・・g9を同定する際の具体的計算方法として、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を採用した。Quasi-Newton法は、制約なしの非線形最適化手法の1つであって、数値的に計算した評価関数の勾配を基に、当該評価関数を最小化する学習パラメータを求めることができる。
なお、学習パラメータの推定には、線形回帰の方法、又はGauss-Newton法、Levenberg-Marquart法、Steepest Descent法、Simplex法、Weighting法、Ridge Regression法、Full Newton法、Flexible Polyhedron法のいずれかの非線形計画法を用いてもよい。補正パラメータを補正パラメータII又は補正パラメータIIIとした場合でも、前述したQuasi-Newton法や線形回帰の方法、又はGauss-Newton法、Levenberg-Marquart法、・・・のいずれかの非線形計画法が採用できる。
また、補正パラメータとして、非線形関数で構成される補正パラメータIVを採用した場合、同定計算には、遺伝的プログラミング、多変量解析手法の1つであるGMDH(Group Method of DataHandling)、ニューラルネットワークのいずれかの非線形計画法を用いるとよい。
特に、遺伝的プログラミングは、関数の構造を最適化する手法の一つであり、同定計算に使う実績値に加え使用する演算子などを与えれば、評価関数を最小化する非線形関数を確実に導出できる。
これらの計算方法を用いて学習パラメータの同定を行い、かかる学習パラメータを有する補正パラメータを冷却制御モデルに適用する。(S4)
冷却制御モデルは、次ステップでの圧延材5の板温度やそれを実現する開バルブ本数を算出し、これらのデータは次圧延での冷却装置3に適用される。次圧延での圧延状態量は、再び同定計算のための入力値として制御部15に入力され、更なる同定が行われる。
また、制御部15を構成するプロコンの計算処理能力が大きい場合、圧延材5の先端部の圧延状態量を用いて、学習パラメータの同定を行った上で冷却制御モデルに適用し(すなわち冷却制御モデルの学習を行い)、学習後の冷却制御モデルを圧延材5の後端部の冷却に適用するようにしてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明にかかる冷却制御モデルの学習方法の第2実施形態について説明する。
本実施形態が、第1実施形態と異なる点は、冷却制御モデルの学習に関して長期学習と短期学習とを併用して行うことである。つまり、学習パラメータの同定を行う間隔として、第1学習間隔と該第1学習間隔より時間間隔の短い第2学習間隔とを設定し、第1学習間隔で計算時間が長くかかる同定を行い、第2学習間隔で計算時間が短くてすむ同定を行うことである。
例えば、第2学習間隔として「各圧延材ごと」を採用し、第2学習時間ごとに、1つ前の圧延状態量の実績値などを用いて、式(18)のような補正パラメータ(補正パラメータIII)の同定を行う。こうすることで、短期間での学習パラメータの変動を反映させることができる。なお、式(18)のように、圧延状態量の線形結合(多項式)で構成された補正パラメータの同定計算は、線形計算のため計算機負荷が小さく、短時間で行うことが可能である。
さらに、第1学習間隔として「2ヶ月に1回」を採用し、式(15)〜式(17)のいずれかの補正パラメータ(補正パラメータII,III)の同定を、第1学習間隔で前2ヶ月分の圧延状態量データを用いて行う。このような補正パラメータは単純な多項式で表されてはいないため、その学習計算に必要とされる計算機負荷が大きく計算時間も長いものとなる。このようにして求まった、2つの学習パラメータを加算又は積算したものを冷却制御モデルに反映させるようにする。
「第1学習間隔で計算時間が長くかかる同定を行い、第2学習間隔で計算時間が短くてすむ同定を行う」という考え方を、1つの補正パラメータの同定作業に用いてもよい。
例えば、式(19)に示すように、補正パラメータを板温度を入力値とする非線形関数の線形結合で構成し、該線形結合の係数を学習パラメータとしている場合(補正パラメータIV)は、第1学習間隔(2ヶ月に1回)で非線形関数の同定作業を行い、第2学習間隔(各圧延材ごと)に、線形結合の係数である学習パラメータの同定を行うようにするとよい。非線形関数の同定作業は、2ヶ月分の圧延状態量データを用いることもあり、計算機負荷が大きい計算となる。一方、線形結合の係数である学習パラメータの同定は、1つ前の圧延状態量の実績値などを用いるため、計算機負荷が小さい計算となる。
このような同定作業を行わせることで、計算機負荷を増やすことなく、短期的な学習パラメータの変動を冷却制御モデルに反映させることができるようになる。
他の点においては、第1実施形態と本実施形態とでは大きな差違はない。冷却制御モデルが制御する冷却装置3等の構成は第1実施形態と略同様である。
[第3実施形態]
次に、本発明にかかる冷却制御モデルの学習方法の第3実施形態について説明する。
本実施形態が、第1実施形態と異なる点は、熱伝達率に設けられる補正パラメータ又は学習パラメータを、圧延材5の鋼種、板厚、板幅などの圧延状態量に対応するように複数用意しておき、圧延状態量をクラス分け(クラシファイ)すると共にクラス分けされた圧延状態量に対応するように補正パラメータ又は学習パラメータもクラス分け(クラシファイ)をしていることである。
例えば、鋼種により、以下のように補正パラメータgをクラス分けしておく。

鋼種A:g=ga
鋼種B:g=gb
鋼種C:g=gc




そして、圧延工程において、圧延材5の鋼種が変わった際には、前鋼種での補正パラメータを次鋼種でそのまま用いるのではなく、各鋼種に適合した補正パラメータに変更しつつ、該補正パラメータ内の学習パラメータの同定を行い冷却制御モデルの学習を実施する。かかる学習を実施した後の冷却制御モデル用いて冷却装置3を制御するようにする。
同じ考えで、鋼種Aの圧延材5を圧延した後、鋼種B、鋼種Cと圧延を行い、再び鋼種Aを圧延するときには、学習パラメータの同定に使う圧延状態量のデータとしては、前圧延(鋼種Cの圧延)の圧延状態量のデータでは無く、保存しておいた鋼種Aの圧延状態量のデータを用いるようにしている。
このようにすることで、同一の性質を有する補正パラメータ内の学習パラメータを、同一の性質を備える圧延状態量を基に同定することができるようになる。ゆえに、同定時すなわちモデル学習時の外乱を小さくすることができ、学習パラメータの同定精度を向上させることができる。ひいては、冷却制御モデルの板温度予測精度が著しく上がるようになる。
なお、上記説明では、鋼種ごとにクラス分けしたことを述べているが、板厚等の他の圧延状態量でクラス分けするようにしても何ら問題はない。
他の点においては、第1実施形態と本実施形態とでは大きな差違はない。冷却制御モデルが制御する冷却装置3等の構成は第1実施形態と略同様である。
[実施例1]
図6のフローチャートにしたがって学習を行った冷却制御モデルを用いて、冷却装置3を制御した結果を図7,図10に示す。
本実施例では、補正パラメータとしては、式(16)で示される補正パラメータIを用い、評価関数としては、式(26)で示される評価関数Iを採用した。学習パラメータg1,g2,g3,・・・g9を推定する際の具体的計算方法として、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を採用した。
図7の縦軸は、冷却帯10の中途部に設けられた中間板温度計14での実績値と予測値との差である中間板温度誤差の平均と、冷却帯10の出側に設けられた出側板温度計12での実績値と予測値との差である出側板温度誤差の平均とを示しており、横軸は、圧延材5のサンプル番号(1〜100)を示している。
図7や図10からわかるように、中間板温度誤差の平均は約29℃であって、出側板温度誤差の平均は約14℃である。
一方、図9、図10の従来例の欄には、熱伝達率の板温度非線形依存性を考慮せず、システム同定を行わない場合の結果が示してある。冷却制御モデルの学習を行わない場合は、中間板温度誤差の平均は35℃であって、出側板温度の平均誤差は21℃である。
これらのことから、本実施例では、板温度の変化に伴って変化する補正パラメータを採用することで、冷却制御モデルへ温度非線形性が反映され、板温度の予測精度が大きく向上することがわかる。
[実施例2]
本実施例では、補正パラメータとしては、式(16)で示される補正パラメータIを用い、評価関数としては、中間板温度の値を反映させた式(31)で示される評価関数IIを採用した。ただし、x1=1,x2=1としている。学習パラメータg1,g2,g3,・・・g9を推定する際の具体的計算方法として、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を採用した。
図8、図10には、かかる条件で学習を行った後の冷却制御モデルを用いて、冷却装置3を制御した結果が示されている。なお、図8の縦軸、横軸は、図7と略同一である。
図8や図10からわかるように、中間板温度誤差の平均は約7℃であって、出側板温度誤差の平均は約16℃である。本実施例からも、板温度の変化に伴って補正パラメータが変化し、かかる補正パラメータが適用された冷却制御モデルは高精度に板温度を予測できていることがわかる。
[実施例3]
本実施例では、補正パラメータとしては、式(17)で示される平行移動や拡大・縮小(伸縮)を行わせる補正パラメータIIを採用し、評価関数としては、式(26)で示される評価関数Iを採用した。その上で、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を用いて、評価関数を最小化するように、調整パラメータG=[g1,g2,g3,g4Tを推定する。
図10に、本実施例のやり方で学習を行った後の冷却制御モデルを用い、板温度予測を行った場合の結果が示されている。図から明らかなように、中間板温度誤差の平均は約28℃であって、出側板温度誤差の平均は約15℃である。
本実施例の場合も、板温度域によって変化する補正パラメータが表現でき、従来法よりも高精度に出側板温度が予測できる。さらに、実施例1の方法よりも少ない係数(g1〜g4)によって、同等の予測精度を得ることができることが明らかとなっている。
[実施例4]
本実施例では、補正パラメータとしては、式(17)で示される平行移動や拡大・縮小(伸縮)行わせる補正パラメータIIを採用し、評価関数としては、中間板温度の値を反映させた式(31)で示される評価関数IIを採用した。その上で、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を用いて、評価関数を最小化するように調整パラメータG=[g1,g2,g3,g4Tを推定する。
図10に、本実施例のやり方で学習を行った後の冷却制御モデルを用い、板温度予測を行った場合の結果が示されている。図から明らかなように、中間板温度誤差の平均は約10℃であって、出側板温度誤差の平均は約17℃である。
本実施例の場合も、板温度域によって変化する補正パラメータが表現でき、従来法よりも高精度に出側板温度が予測できている。加えて、実施例2の方法よりも少ない係数(g1〜g4)によって、同等の予測精度を得ることが可能である。
[実施例5]
本実施例では、式(18)で示される如く、圧延状態量の線形結合で構成され、線形結合の係数が学習パラメータg1,g2,g3,・・・となっている補正パラメータ(補正パラメータIII)を採用し、評価関数としては、式(26)で示される評価関数Iを採用した。その上で、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を用いて、評価関数を最小化するように、調整パラメータG=[g1,g2,・・・,g11Tを推定する。
図10に、本実施例のやり方で学習を行った後の冷却制御モデルを用い、板温度予測を行った場合の結果が示されている。図から明らかなように、中間板温度誤差の平均は約25℃であって、出側板温度誤差の平均は約12℃である。
本実施例の場合も、式(18)に含まれる複数の圧延状態量(鋼種成分値(炭素量)C、冷却水タンク水位TL、・・・)によって、補正パラメータが変化することを確実に反映させることができ、学習パラメータの数は多くなるものの、実施例1や実施例3のやり方よりも高精度に出側板温度が予測できる。
[実施例6]
本実施例では、式(18)で示される如く、圧延状態量の線形結合で構成され、線形結合の係数が学習パラメータg1,g2,g3,・・・となっている補正パラメータ(補正パラメータIII)を採用し、評価関数としては、中間板温度の値を反映させた式(31)で示される評価関数IIを採用した。ただし、x1=1,x2=1とした。学習パラメータg1,g2,g3,・・・g9を推定する際の具体的計算方法として、Quasi-Newton法(準ニュートン法)を採用した。
図10に、本実施例のやり方で学習を行った後の冷却制御モデルを用い、板温度予測を行った場合の結果が示されている。中間板温度誤差の平均は約5℃であって、出側板温度誤差の平均は約12℃である。
本実施例では、式(18)に含まれる複数の圧延状態量(鋼種成分値(炭素量)C、冷却水タンク水位TL、・・・)によって、補正パラメータが変化することを確実に反映させることができ、学習パラメータの数は多くなるものの、実施例1や実施例3のやり方よりも高精度に出側板温度が予測できる。また、冷却帯10の中途部の板温度実績値を用いて高精度に出側板温度が予測できる。
[実施例7]
本実施例では、式(19)で示されるように、補正パラメータが板温度を入力値とする非線形関数の線形結合で構成され、該線形結合の係数が学習パラメータとなっている(補正パラメータIV)。評価関数としては、中間板温度の値を反映させた式(31)で示される評価関数IIを採用した。ただし、x1=1,x2=1とした。学習パラメータg1,g2,g3,・・・g9を推定する際の具体的計算方法として、遺伝的プログラミングを採用した。
非線形関数としては、式(34)に示したlog関数や指数関数を用いることができる。
Figure 2007044715
遺伝的プログラミングの手法としては、本願出願人が特開2001−236338において既に開示している技術、すなわち、入出力データ間の関係を表す関係関数を記述するための関数要素及びパラメータの一部又は全部に対して遺伝的操作を行い、前記関係関数から次世代の関係関数を生成する手順、前記次世代の関係関数について、前記パラメータの最適値を推定する手順、前記パラメータの最適値が推定された前記次世代の関係関数の前記入出力データに対する適応度を評価する手順、複数の前記次世代の関係関数のうちから、前記適応度に基づいて一部の関係関数を選択する手順を繰り返し、最適な関係関数を得る関係関数探索方法において、前記パラメータの最適値が推定された前記次世代の関係関数について、前記関係関数に関して予め与えられた制約に対する満足度を検査し、複数の前記次世代の関係関数のうちから一部の関係関数を選択する際に、その選択を前記適応度及び前記満足度に基づいて行う、といった技術を採用することが好ましい。
図10には、本実施例のやり方で学習を行った後の冷却制御モデルを用い、板温度の予測を行った結果が示してある。中間板温度誤差の平均は約4℃であって、出側板温度誤差の平均は約10℃である。これからわかるように、本実施例を用いることで、実施例1や実施例3のやり方よりも高精度に出側板温度が予測できる。
[実施例8]
本実施例では、第2実施形態で説明した長期学習と短期学習の併用した具体的な例を述べる。
まず、長期学習では、第1学習間隔で、式(16)で定義された学習パラメータを、式(26)のような評価関数が最小となるように同定する。式(16)は、学習パラメータが多く、同定計算に大量の時間を要するため、第1学習間隔としては、数日〜数ヶ月に1度の頻度にすることが好ましい。
また、短期学習では、第2学習間隔で、式(18)で定義された学習パラメータを、式(26)のような評価関数が最小となるように同定する。第2学習間隔としては、毎圧延材ごととすることが好ましい。
冷却制御モデルに採用する補正パラメータ内の学習パラメータとしては、前記短期学習で得られた学習パラメータと長期学習で得られた学習パラメータの積を採用する。
このような同定計算を行うことで、計算機負荷を減らしつつ必要なシステム同定が行えるようになる。
加えて、本実施例では、式(18)での同定計算(短期学習)における計算負荷をさらに軽減する以下の工夫を施している。
まず、圧延材5上のある1点での予測板温度が、対象としている冷却帯10の出側板温度の実績値に一致するように、例えば、式(35)のように設定したgrを、冷却制御モデルの逆算計算を行うことで予め求めておく。
Figure 2007044715
こうすることで、推定する学習パラメータをgrただ1つにすることができるため、短期学習での計算をより簡単且つ高速にできるようになる。
かかる学習パラメータgrを、圧延材5上の複数の点(例えばK個)にて求めておく(gr(1)〜gr(K))。さらに、式(18)に代わって、式(36)を考えると共に、圧延材5上の複数の点(サンプル点)における板温度計12[m+1]での板温度Taim_m+1、板厚hの実績値を用いて、gr(1)〜gr(K)を式(37)の如く表現しておく。
Figure 2007044715
ここで、式(37)の左辺と右辺との差の2乗和が最小となるG=[g1,g2,…g5Tを線形回帰により求める。換言すれば、式(37)を式(38)のように書き換えると、調整パラメータGは、式(39)として求めることができる。
Figure 2007044715
このようにして求めた調整パラメータGと板温度計12[m+1]での板温度Taim_m+1及び板厚hの実績値とを用いて、式(36)の右辺を計算し、求まった値を新たな補正パラメータgrとして使用する。
かかる計算により、変数の多い非線形最適問題を時間をかけて解かずに、高速に近似解を導出することができる。そのため、式(16)で表現される学習パラメータを同定する間に発生する短周期の特性変動を、圧延材5ごとにgrを同定することで補償することができ、結果的に高精度での板温度予測が可能となる。
[実施例9]
本実施例では、第2実施形態で説明した長期学習と短期学習とを1つの補正パラメータ(式(19),補正パラメータIV)の同定に用いた例を述べる。
まず、長期学習としては、式(19)の非線形関数を、式(26)のような評価関数が最小となるように同定しておく。ただし、この同定は調整パラメータが多く、同定計算に大量の時間を要するため、長周期(例えば、数日〜数ヶ月に1度の頻度)にて実施する。
一方、短期学習としては、例えば、各圧延材5ごとの短周期に、線形結合の係数である学習パラメータを板温度の実績値を用いて同定するようにする。具体的には、圧延材5上のある1点での予測板温度が、対象としている冷却帯10の出側板温度の実績値に一致するように、例えば、式(40)のように設定したgrを、冷却制御モデルの逆算計算により算出しておく。
Figure 2007044715
この場合、同定すべき学習パラメータはgrただ1つであるため、簡単な計算にて高速に求まるようになる。
かかる学習パラメータgrを、圧延材5上の複数の点(例えばK個)にて求めておく(gr(1)〜gr(K))。加えて、圧延材5上の複数の点での実績値を用いて、式(19)を式(41)のように表現する。
Figure 2007044715
ここで、式(41)の左辺と右辺との差の2乗和が最小となるG=[g1,g2,…g6Tを線形回帰により求める。換言すれば、式(41)を式(42)のように書き換えると、調整パラメータGは、式(43)として求めることができる。
Figure 2007044715
このようにして求めた調整パラメータGと圧延状態量の実績値を用いて、式(19)の右辺を計算して、求まった値を新たな補正パラメータgrとして使用する。
かかる計算により、変数の多い非線形最適問題を時間をかけて解かずに、高速に近似解を導出することができる。そのため、式(19)の非線形関数を同定する間に発生する短周期の特性変動を、圧延材5ごとにgrを同定することで補償することが可能となる。
なお、本発明にかかる冷却制御モデルの学習方法は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、冷却装置3は必ずしも複数の冷却帯10を備える必要はなく、単一の冷却帯10を有する冷却装置3であっても、本発明は適用可能である。
また、本発明の技術的思想は、予測モデル内に存在する変数が他の変数に対して非線形依存性を有している場合に、その非線形依存性の影響を、補正パラメータを導入することによって当該予測モデルに反映させる点にある。かかる技術的思想を有するものであれば、本発明の範疇に属する。予測モデルとしては、冷却制御モデル(温度予測モデル)に限定されるものではなく、板厚や板幅制御モデル(圧延制御モデル)であってもよい。補正パラメータについては、熱伝達率が板温度に非線形依存することのみを補正パラメータで補正することに限定されるものではない。圧延制御モデルの場合には、例えば、圧延材の塑性変形率が板温度に非線形依存することを補正パラメータを導入し表現してもよい。
圧延装置の構成を示す図である。 冷却制御モデルを用いて冷却装置を制御する際のフローチャートである。 学習パラメータと板温度との関係を示した図である。 学習パラメータと板温度との関係を示した図である。 学習パラメータと板温度との関係を示した図である。 冷却制御モデルの学習方法の手順を示したフローチャートである。 実施例1の方法で学習を行った冷却制御モデルにより冷却装置を制御した際の板温度(ズレ量)を示す図である。 実施例2の方法で学習を行った冷却制御モデルにより冷却装置を制御した際の板温度(ズレ量)を示す図である。 従来の冷却制御モデルにより冷却装置を制御した際の板温度(ズレ量)を示す図である。(従来例) 実施例1〜実施例7の方法で学習を行った冷却制御モデルにより冷却装置を制御した際の板温度(ズレ量)を示す図である。
符号の説明
1 連続圧延装置
2 圧延機(最終圧延機)
3 冷却装置
4 巻き取り機
5 圧延材
6 ワークロール
7 バックアップロール
8 出側板速度検出器
9 出側板厚計
10 冷却帯
11 冷却バンク
12 板温度計
13 巻き取り速度検出器
14 中間板温度計
15 制御部
16 バルブ開閉信号出力部

Claims (11)

  1. 圧延材を冷却する冷却装置を制御するための冷却制御モデルを、操業の実績値に基づいて修正してゆく冷却制御モデルの学習方法において、
    前記冷却制御モデル内の熱伝達率と圧延材の板温度との非線形性関係を当該冷却制御モデルに反映させるべく、前記熱伝達率が補正パラメータを備えるものとし、該補正パラメータを板温度と学習パラメータとの関数で表現し、該学習パラメータの最適値を板温度の実績値を基に推定し、該推定結果を冷却制御モデルに適用することを特徴とする冷却制御モデルの学習方法。
  2. 前記補正パラメータは、板温度によりテーブル化された学習パラメータを入力変数とする非線形関数からなることを特徴とする請求項1に記載の冷却制御モデルの学習方法。
  3. 前記補正パラメータは、板温度と熱伝達率との関係を示す関係線を平行移動及び/又は伸縮させる1次変換作用素であって、該1次変換作用素は学習パラメータを備えることを特徴とする請求項1に記載の冷却制御モデルの学習方法。
  4. 前記補正パラメータは、圧延状態量が線形結合されることで構成され、該線形結合の係数は学習パラメータであって、前記圧延状態量の少なくとも1つは板温度であることを特徴とする請求項1に記載の冷却制御モデルの学習方法。
  5. 前記補正パラメータは、板温度を入力変数とする非線形関数が線形結合されることで構成され、該線形結合の係数は学習パラメータであることを特徴とする請求項1に記載の冷却制御モデルの学習方法。
  6. 前記冷却装置が1つ又は複数の冷却帯を有する際には、該冷却帯の出側板温度の予測値を前記冷却制御モデルを用いて算出した上で、該算出した出側板温度の予測値と実績値との差の2乗を含むような評価関数を設定して、該評価関数が最小となるように、前記学習パラメータの推定を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冷却制御モデルの学習方法。
  7. 前記冷却帯の中途部に中間板温度計を設置し、該中間温度計における板温度の予測値を前記冷却制御モデルを用いて算出した上で、該中間温度計での予測値と実績値との差の2乗を含むような評価関数を設定して、該評価関数が最小となるように、前記学習パラメータの推定を行うことを特徴とする請求項6に記載の冷却制御モデルの学習方法。
  8. 前記学習パラメータの推定を行う時間間隔として、第1学習間隔と該第1学習間隔より時間間隔の短い第2学習間隔とを設定し、
    前記第1学習間隔で、請求項1〜7のいずれかであって計算時間が長くかかる学習パラメータの推定を行い、前記第2学習間隔で、請求項1〜7のいずれかであって計算時間が短くてすむ学習パラメータの推定を行うことを特徴とする冷却制御モデルの学習方法。
  9. 前記補正パラメータを複数用意すると共に、予めクラス分けした圧延状態量に対応するように前記複数の補正パラメータをクラス分けしておき、
    操業に伴って前記圧延状態量が変化した際には、変化後の圧延状態量が属するクラスに対応する補正パラメータを選び出し、該補正パラメータに含まれる学習パラメータに対して最適値の推定を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の冷却制御モデルの学習方法。
  10. 前記クラス分けされた圧延状態量に対応するように、前記学習パラメータの推定に用いる実績値をクラス分けしておき、
    操業に伴って前記圧延状態量が変化した際には、変化後の圧延状態量が属するクラスに対応する実績値を用いて、前記学習パラメータの推定を行うことを特徴とする請求項9に記載の冷却制御モデルの学習方法。
  11. 圧延機と該圧延機の下流側に設けられた冷却装置とを備えた圧延装置で圧延材を製造するに際し、
    請求項6〜10のいずれかに記載された学習方法で学習した冷却制御モデルを用いて、前記冷却装置を制御しつつ、前記圧延機で圧延された圧延材を冷却することを特徴とする圧延材の冷却方法。
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