JP2007043996A - コンバインの刈取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下部搬送装置30・31の合流部Xに、該合流部Xの外側に回動支点を有して下部搬送装置31のチェンを巻回する可動ローラ104を備えるテンションアーム102と、該テンションアーム102の反合流部側に当接するローラ112を備える解除レバー103とを配置し、前記解除レバー103の一端を下部搬送装置31のフレームに枢支し、他端を前記テンションアーム102の回動支点に固定可能に構成した。また、前記可動ローラ104の回動中心と、前記ローラ112の回動中心と、解除レバー103の回動中心を略一直線上に配置した。また、前記テンションアームを、下部搬送装置の合流部に配置し、巻きつき防止板と一体的に構成した。
【選択図】図5
Description
即ち、カムを回転操作して、回転輪の接近位置での位置保持を解除するためには、合流部における刈取穀稈の詰まり反力に抗して、回転輪を一旦接近位置からさらに前進させる必要がある。ここで、詰まり反力とは、合流部における下部搬送装置の間に固く詰まっている刈取穀稈により、合流部における下部搬送装置にこれらの間隔を拡大する方向に働く力、即ち回転輪にこれを後退させる方向に働く力のことである。また、回転輪を一旦接近位置からさらに前進させる、とは、合流部における下部搬送装置の間隔を縮小させる、ことを意味する。
そこで、本発明は、回転輪の接近位置での位置保持及びその解除を容易に行えて、合流部での刈取穀稈の詰まり解除を、作業性良く楽に行うことができる詰まり解除装置を提供する。
請求項3においては、前記解除レバーの一端を下部搬送装置のフレームに枢支し、他端を前記テンションアームの回動支点に固定可能に構成したものである。
請求項4においては、前記テンションアームを、下部搬送装置の合流部に配置し、巻きつき防止板と一体的に構成したものである。
請求項3においては、穀稈が詰まった場合でも回動支点と同軸上に固定された解除レバー固定ボルトには力がかからないため容易にボルトを抜くことができる。
請求項4においては、テンションアームの回動に付随して巻きつき防止板も回動するため、容易に合流部の空間を広げることができる。また、巻きつき防止板を別体として設ける必要がなく、コスト低減化を図ることができる。
図1は本発明の一実施例に係るコンバイン100の全体的な構成を示した側面図、図2はコンバイン100の正面図、図3は刈取装置8の駆動力伝達を示すスケルトン図、図4は上部搬送機構と下部搬送機構を示す平面図、図5は左下部搬送装置の平面図である。
図1及び図2において、1は左右走行クローラ2や駆動輪や転輪等を装設するトラックフレーム、3はトラックフレーム1上に架設する機台、4は扱胴6や図示しない処理胴等を備える脱穀部、5はフィードチェン、8は脱穀部4の前方に装備する四条用の刈取装置、9は図示しない排藁チェンの終端を臨ませる排藁処理部、11は脱穀後に選別した穀粒を揚穀筒20を介して搬入して貯留する穀粒タンク、13は穀粒タンク11内の穀粒を搬出する排出オーガ、14は運転席15や丸形の操向ハンドル17や図示しない主変速レバーや副変速レバーや脱穀クラッチレバーや刈取クラッチレバー等を配設する運転操作部、23は運転席15の下側に配設するエンジンである。このように、コンバイン100は、前記刈取装置8で圃場の未刈穀稈を分草後に引き起しながら掻込み、後述する刈刃29によって前記穀稈の稈元を切断し、前記刈り取った穀稈を前記脱穀部4へ搬送して脱穀するように構成されている。
図1、図2、及び図4に示すように、刈取装置8は複数条を刈り取る構成としており、本実施例では四条用の刈取装置8について説明する。刈取装置8は、機台3前部に刈取フレーム43の後部を上下回動可能に支持し、前記刈取フレーム43の前端に五つの分草板24・24・24・24・24を突出し、前記刈取フレーム43の前部に四条分の未刈穀稈を引起こすための四つの引起ケース25a・25b・25c・25dが後傾姿勢で左右方向に並べて立設されている。そして、各引起ケース25a・25b・25c・25dにそれぞれ引起タイン40を設けて、穀稈の引起しを行うようにしている。
そして、左側二条分の刈取穀稈の穂先側を右斜め後方へ搬送する左上部搬送装置32と、右下部搬送装置30の送り終端部近傍にて合流した四条分の刈稈の稈元及び穂先側を脱穀部4のフィードチェン5の送り始端に受継ぎ搬送させる縦搬送装置34と、右上部搬送装置35とが、図示しない縦搬送駆動ケースに支持されている。
前記横伝動ケースと支持体45から前方に五本の刈取フレーム43・43・43・43・43が平行に機体前方に向けて一体的に延出している。それぞれの刈取フレーム43の前端に前記分草板24が取り付けられている。
また、前記縦伝動ケース37の略中央部と機台3前部との間には、図示しない刈取昇降シリンダを介装している。このように構成することによって、刈取昇降シリンダを伸縮させることにより刈取装置8全体を昇降可能に構成している。また、縦搬送装置34を上下に揺動させることにより、扱深調節を可能としている。
図4に示すように、下部搬送機構はスターホイル27a・27b・27c・27dや、左右下部搬送装置30・31等によって構成され、前方から前記突起付ベルト28a・28b・28c・28dによって送られてくる刈取穀稈の稈元を後方へ搬送し、後述するテンションアーム102等によって案内しながら縦搬送装置34によってフィードチェン5へ送られる。
該スプロケット軸22a上には、前記左スターホイル27aと、その上部に左下部搬送装置31の前部を巻回する左従動スプロケット26Lと、右突起付ベルト28dを巻回するプレートとが固設されている。
ここで、前記スターホイル27a・27bは、前記スプロケット軸22a・22bを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されている。また、前記スターホイル27c・27dは、前記スプロケット軸22c・22dを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されて回動駆動するようにしている。
また、左下部搬送駆動軸38Lは、駆動ケースから下方へ突出し、前記左下部搬送駆動軸38Lの下端には左駆動スプロケット44Lが固設されている。そして、前記左駆動スプロケット44Lには、左下部搬送装置31後部が巻回されている。
エンジンからの動力がベルト伝達機構やクラッチ等を介して入力プーリ70に伝達され、該入力プーリ70から刈取入力軸55上に設けたベベルギヤを介して第一軸81に動力が伝達され、前記第一軸81からベベルギヤを介して第二軸82に動力が伝達される。そして、前記第二軸82より引起軸83a・83b・83c・83dを介して引起ケース25a・25b・25c・25dのチェンを駆動し、前記引起タイン40を駆動する。
即ち、前述したように、前記左引起軸83aの駆動力はチェン等を介して、左下部搬送駆動軸38Lへと伝達され、前記左下部搬送駆動軸38L下端に固設された左駆動スプロケット44Lによって左下部搬送装置31が駆動される。
同様に、前記右引起軸83dの駆動力はチェン等を介して、右下部搬送駆動軸38Rへと伝達され、前記右下部搬送駆動軸38R下端に固設された右駆動スプロケット44Rによって右下部搬送装置30が駆動される。
前記中央突起付ベルト28bの中央ベルト駆動プーリ46bの下方には、同軸上に中央スターホイル27bが固設されており、前記中央スターホイル27bは前記右スターホイル27aと噛み合っている。
即ち、右突起付ベルト28aが駆動されると同時に、右スターホイル27aが平面視時計方向に駆動され、中央スターホイル27bが平面視反時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28bが駆動される。
同様に、前記右下部搬送装置30が駆動すると、右下部搬送装置30の前部が巻回されている従動スプロケット26Rが駆動され、前記従動スプロケット26Rの同軸上に固設されている右ベルト駆動プーリ46dが右突起付ベルト28dを駆動する。
前記中央突起付ベルト28cの中央ベルト駆動プーリ46cの下方には、同軸上に中央スターホイル27cが固設されており、前記中央スターホイル27cは前記右スターホイル27dと噛み合っている。
即ち、右突起付ベルト28dが駆動されると同時に、右スターホイル27dが平面視反時計方向に駆動され、中央スターホイル27cが平面視時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28cが駆動される。
図5に示すように、前記合流部Xにおいて、穀稈の詰まりを解除するための手段となる、テンション機構101が左右一側の下部搬送装置に設けられている。本実施例では合流部Xにおける左下部搬送装置31にテンション機構101が設けられている。
前記刈取装置8の刈取フレーム43に左下部搬送装置31の構成部材を取り付けるための搬送フレーム114が固設され、該搬送フレーム114の後部に支持プレート115が固設され、該支持プレート115上にパイプ状の回転軸107が貫通して固定されている。該回転軸107に巻きつき防止板109が固設されて外側方(進行方向左側)に突出して設けられている。
一方、テンションアーム102は合流部X近傍の巻きつき防止板を兼ねるように後方に突出して設けられており、突出部分は略船底形に構成されている。前記可動ローラ104はテンションアーム102一側上の合流部Xに近い左下部搬送装置31との接触部分に配置され、該可動ローラ104はテンションアーム102上に固定した枢支軸106に軸支されている。固定ローラ105はテンションアーム102上の前記合流部Xから機体側方(進行方向左側)に離れた位置に配置され、該固定ローラ105は左下部搬送装置31との接触可能として回転軸107に軸支されている。すなわち、テンションアーム102の一端は合流部Xより下流側の離れた位置で枢支され、この枢支する軸は固定ローラ105の回転軸107として、テンションアーム102が回転軸107を回転中心として合流部Xから遠ざかる方向(平面視反時計回り)に回動可能として、大量の穀稈が搬送された場合でも所定の量までは許容可能としている。そして、このテンションアーム102の回動に付随して、左下部搬送装置31は合流部Xから遠ざかる方向に移動する。該テンションアーム102の左右略中央には左下部搬送装置31のチェンの後部をガイドするガイドレール108がボルト等によって固定されている。
そして、前記解除レバー103の二つの頂部の間の残りの(第三)頂部には、ベアリング等より構成したローラ112が回転自在に支持され、該ローラ112は前記テンションアーム102の左右(長手方向)中途部の前端に折り曲げ形成した接触部102aに当接可能に構成している。
そして、通常の作業位置では、解除レバー103は回転軸107にボルト等によって固定され、このとき前記ローラ112の中心と、解除レバー103の回動支点となる支点軸113の中心と、可動ローラ104の枢支軸106の中心とは略一直線上に配置されるようにしている。
そして、解除レバー103及びテンションアーム102の回動の際、前記ローラ112が接触部102aを転動することにより、摩擦抵抗が小さく、かじり等が発生せず、容易に元の位置に復帰できる。
31 左下部搬送装置
102 テンションアーム
103 解除レバー
104 可動ローラ
105 固定ローラ
108 ガイドレール
110 解除レバー固定ボルト
Claims (4)
- 複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構、を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、下部搬送装置の合流部に、該合流部の外側に回動支点を有して下部搬送装置のチェンを巻回する可動ローラを備えるテンションアームと、該テンションアームの反合流部側に当接するローラを備える解除レバーとを配置したことを特徴とするコンバインの刈取装置。
- 前記可動ローラの回動中心と、前記ローラの回動中心と、解除レバーの回動中心を略一直線上には配置したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
- 前記解除レバーの一端を下部搬送装置のフレームに枢支し、他端を前記テンションアームの回動支点に固定可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
- 前記テンションアームを、下部搬送装置の合流部に配置し、巻きつき防止板と一体的に構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
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