JP2007042764A - バンプ形成方法、バンプ形状または半導体装置 - Google Patents

バンプ形成方法、バンプ形状または半導体装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 ワイヤボンディングやバンプボンディングに用いる汎用性のあるボンダーで形成できるバンプ形成方法、バンプ形状及び該バンプ形状を備えた半導体装置の提供にある。
【解決手段】このバンプ形成方法は、ワイヤ12を第1ボンディング点にボンディングする第1の工程(b)と、キャピラリ10を上昇後に360°いずれかの方向に斜め上昇・斜め下降・直線又は曲線による水平移動等を組み合わせたリバース動作を行う第2の工程(c、d)と、第1ボンディング点近傍に潰し又はボンディングを行う第3の工程(e)と、第2,3の工程をn回(nは1,2,3,・・・)を繰り返す第4の工程(f、g、h)と、キャピラリを上昇後に360°いずれかの方向に斜め上昇・斜め下降・直線又は曲線による水平移動等を組み合わせた動作を行いキャピラリの先端でワイヤを曲げながらワイヤを切断する第5の工程(i、j、k)とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置等の電極端子上にバンプを形成するためのバンプ形成方法、または電極端子上に形成されたバンプ形状、あるいはこのバンプ形状を備えた半導体装置に関するものである。
従来から、半導体装置(ICチップ)の電極端子上にバンプを形成する方法として、図3に示すように、キャピラリ30の中心孔30aに挿通し、キャピラリ30の下端面30bの孔から導出されたワイヤ(金線等)32の先端部に図3(o)に示すように熱エネルギー(通常はスパークによる。)によってイニシアルボール32aを形成し、このボール32aを図3(a)に示すようにキャピラリ32の下端面で半導体装置の電極端子34にボンディング接合する。
ボンディングした後、図3(b′)に示すように、カットクランプ36を閉じ、ワイヤ32を挟持した状態でキャピラリを上昇させることによりボール32aからワイヤ32を切断して、電極端子34上にバンプ38を形成する方法がある。
また、ボンディングした後、図3(b)に示すように、キャピラリ30を若干上昇されてから水平方向に移動して、キャピラリ30の下端面でワイヤ32とボール32aとの境部(ネック部)を切断することによりボール32aからワイヤ32を切り離して、電極端子34上にバンプ38を形成する方法もある。
また更に、他の方法として、ボンディングした後、図3(b″)に示すように、キャピラリ30を若干上昇されてから水平方向に移動し、更に降下させて、キャピラリ30の下端面でワイヤ32のネック部をボール32aに押し付けて切断し、電極端子34上にバンプ38を形成する方法もある。
これらの方法によって、電極34上にバンプ38を形成した後、図3(c)に示すように、キャピラリ30を上昇させてワイヤ32をフィーディングして、図3(d)に示すように、新たにワイヤ32の先端部に熱エネルギーによってボール32aを形成して、次のバンプ形成に備えている。
しかしながら、現今は半導体装置の小型化により電極端子が挟ピッチでかつ微小に形成されているため、ワイヤ32先端部に形成するボール32aの大きさも小さくする必要があるが、小さいボールを形成するためには加える熱エネルギーを少なくする必要が生じる。
熱エネルギーを少なくすると、空気中の伝搬ロスがばらついて、形成するボールの大きさにばらつきが生じ、大きすぎると隣接する電極端子と接触するおそれがあり、また小さすぎると、接合面積が少なくなるので接合強度に問題が生じる恐れがある。
そこで、特許文献1に示すように、ウエッジボンディング法を用いたバンプ形成方法が提案されている。
この方法は、次にように構成されている。
すなわち、ボンディングウエッジ下部から導出したボンディングワイヤーを電極上に接合し直線状接合部を形成する第1の工程と、前記第1の工程後、前記ボンディングウエッジを移動し前記ボンディングワイヤーを切断しないで上向きに折り返し、折り返した前記ボンディングワイヤーを上から圧潰する第2の工程と、圧潰されたボンディングワイヤーを切断する第3の工程とを含むバンプ形成方法である。
特許第2976947号公報
ところで、上記のイニシアルボールを形成する方法は、ボールの大きさのばらつきによって接合面積にばららつきが生じ、かつ1個のバンプを形成するのにボールを必ず1回形成しなければならないので、ボンディングスピードが遅いという問題があった。また、金線以外の材質、特に銅やアルミニウムのワイヤを使用すると、熱エネルギーによりボールを形成するため熱による表面酸化という問題も生じていた。
また、上記ウエッジボンディング法は、ボンディングウエッジという、特殊形状のキャピラリを使用しなければならないので、汎用性に乏しいものと言える。
本発明の課題は、ワイヤボンディングやバンプボンディングに用いる汎用性のあるボンダーで形成することができるバンプ形成方法、バンプ形状及び該バンプ形状を備えた半導体装置を提供することにある。
上記課題に鑑み、本発明は次のような手段を採用した。
請求項1記載の発明であるバンプ形成方法は、先端部にボールが形成されていないワイヤを第1ボンディング点にボンディングする第1の工程と、次にキャピラリを上昇移動後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせたリバース動作を行う第2の工程と、続いて第1ボンディング点又はその近傍に潰し又はボンディングを行う第3の工程と、次に前記第2,3の工程をn回(nは1,2,3,・・・)を繰り返す第4の工程と、続いてキャピラリを上昇後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせた動作を行いキャピラリの先端でワイヤを曲げながらカットクランプを閉じてワイヤを切断する第5の工程とを備えたことを特徴としている。
請求項2記載の発明であるバンプ形状は、先端部にボールが形成されていないワイヤを第1ボンディング点にボンディングする第1の工程と、次にキャピラリを上昇移動後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせたリバース動作を行う第2の工程と、続いて第1ボンディング点又はその近傍に潰し又はボンディングを行う第3の工程と、次に前記第2,3の工程をn回(nは1,2,3,・・・)を繰り返す第4の工程と、続いてキャピラリを上昇後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせた移動を行いキャピラリの先端でワイヤを曲げながらカットクランプを閉じてワイヤを切断する第5の工程とにより形成されたことを特徴としている。
請求項3記載の発明である半導体装置は、表面に電極端子を備えた半導体装置であって、該電極端子上に請求項2記載のバンプ形状を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、バンプ形成時にイニシアルボールを形成しないので接合面積のばらつきが減少するとともに、ボンディングスピードを早くすることができる。また、金線以外の材質のワイヤを使用する場合でも、ボール形成によるワイヤの酸化が無いので安定したボンディング性能が得られる。
また、ボンディングウエッジという特殊のツールを用いないで通常のボンディングツールを使用することができるため汎用性が高く、かつツールに方向性がないので種々の形のバンプを形成することができる。
以下、本発明に係るバンプ形状、バンプ形成方法及び半導体装置の一実施形態を図1、2に基づいて説明する。
本実施の形態に係るバンプ形成方法は、まず、図1(a)に示すように、キャピラリ10の中心孔に挿通されたワイヤ12の先端部の略L字状に曲げられた端部12aを、図1(b)に示すように、キャピラリ10を垂直に下降させて半導体装置(図示を省略)の電極端子(第1ボンディング点)14上へボンディング接続する(第1の工程)。
次に、図1(c)に示すように、キャピラリを上昇移動させ、そして図(d)に示すように、360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせたリバース動作を行う(第2の工程)。なお、図1(d)では、矢印は水平移動のみを示しているが、360°あらゆる方向にキャピラリ10移動させてワイヤ12に種々の癖をつけるようにしている。
続いて、図1(e)に示すように、キャピラリ10を下降させて、第1ボンディング点又はその近傍に潰し又はボンディングを行う(第3の工程)。このときの潰し又はボンディングする位置は、第1のボンディング点から0〜1000μm以内の位置である。
次に、前記第2,3の工程をn回(nは1,2,3,・・・)を繰り返す(第4の工程)。図1では、(f)、(g)、(h)として示している。
例えば、n=3として形成した場合の、バンプ形状を図2に平面図として表す。この例では、バンプ形状は、平面視サークル状に形成されている。図2において、Aは第1の工程による部分で、Bは第2の工程と第3の工程とを1回目に行った部分、Cは第2の工程と第3の工程とを2回目に行った部分、Dは第2の工程と第3の工程とを3回目に行った部分を示している。
続いて、図1(i)、(j)、(k)に示すように、キャピラリ10を上昇させ、更に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせた動作を行いキャピラリの先端でワイヤ12を曲げながらカットクランプ16を閉じてワイヤ12を切断する(第5の工程)。
その時、キャピラリ10の下端面から突出したワイヤ12の先端部は略L字状に折り曲げられており、次のバンプ形成用に準備されている。
半導体装置の電極端子14に最初にバンプを形成する時には、ワイヤ12の先端部12aは略L字状にはなっていないので、ボンディング開始に先立ってダミーボンディングを行い、予め形成しておけばよいことになる。
上述したように、本実施の形態によれば、バンプ形成時にイニシアルボールを形成しないので接合面積のばらつきが減少する。また、第4の工程においてnを1乃至3程度にすると、いちいちイニシアルボールを形成するのに比べボンディングスピードを早くすることができる。
また、イニシアルボール形成時の加熱がないので、金線以外の材質のワイヤを使用する場合でも、ワイヤの酸化が無く安定したボンディング性能が得られる。
また、ボンディングウエッジという特殊のツールではなく通常のボンディングツールを使用することができるため汎用性が高く、かつツールに方向性がないので種々の形のバンプを形成することができる。
本発明に係るバンプ形状(バンプ形成方法)は、BSOB(Bond Stitch on Ball)やセキュリティボンディングに応用できるし、またバンプ形状の形成以外にも、このバンプを形成した後、その状態からワイヤループを形成することが可能であり、安定したワイヤループを形成することもできる。
本発明に係るバンプ形成方法の各工程のキャピラリ移動と、それによるワイヤ形態を示す状態図である。 バンプ形状の一例を平面図で示したものである。 従来のイニシアルボール形成によるバンプ形成方法を示す図である。
符号の説明
10 キャピラリ
12 ワイヤ
12a ワイヤ先端部(略L字状部)
14 電極端子
16 カットクランプ
30 キャピラリ
32 ワイヤ
32a イニシアルボール
34 電極端子
36 カットクランプ

Claims (3)

  1. 先端部にボールが形成されていないワイヤを第1ボンディング点にボンディングする第1の工程と、次にキャピラリを上昇移動後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせたリバース動作を行う第2の工程と、続いて第1ボンディング点又はその近傍に潰し又はボンディングを行う第3の工程と、次に前記第2,3の工程をn回(nは1,2,3,・・・)を繰り返す第4の工程と、続いてキャピラリを上昇後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせた動作を行いキャピラリの先端でワイヤを曲げながらカットクランプを閉じてワイヤを切断する第5の工程とを備えたことを特徴とするバンプ形成方法。
  2. 先端部にボールが形成されていないワイヤを第1ボンディング点にボンディングする第1の工程と、次にキャピラリを上昇移動後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせたリバース動作を行う第2の工程と、続いて第1ボンディング点又はその近傍に潰し又はボンディングを行う第3の工程と、次に前記第2,3の工程をn回(nは1,2,3,・・・)を繰り返す第4の工程と、続いてキャピラリを上昇後に360°いずれかの方向に斜め上昇移動・斜め下降移動・直線又は曲線による水平移動の何れか又はこれらを組み合わせた移動を行いキャピラリの先端でワイヤを曲げながらカットクランプを閉じてワイヤを切断する第5の工程とにより形成されたことを特徴とするバンプ形状。
  3. 表面に電極端子を備えた半導体装置であって、該電極端子上に請求項2記載のバンプ形状を備えたことを特徴とする半導体装置。
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