JP2007041233A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリンタエンジンの始動時においてユーザに対して待ち時間を必要以上に長くすること無くかつ適切な自動調整動作を行う
【解決手段】 プリンタエンジンの動作停止時または始動時にプリンタコントローラから現在時刻の送信を要求し、動作停止時に通知された第1の現在時刻情報と、始動時に通知された第2の現在時刻情報とからプリンタエンジンの放置時間を算出することができる。そのため、プリンタエンジンの始動時において画質を安定化するために行う自動調整処理をプリンタエンジンの放置時間の長さに応じて適切に行うことができるので、ユーザに対して待ち時間を必要以上に長くすること無く、また使用条件に依らず安定した画質を提供することができる。
【選択図】 図8B

Description

本発明は、画像形成や用紙搬送などの負荷制御を行うプリンタエンジンと、プリンタエンジンに画像情報を伝送するプリンタコントローラとによって構成される画像形成装置およびその制御方法に関するものである。
今日の画像形成装置における制御技術の進歩は目覚しく、その画質安定化の為にさまざまな調整動作が実行されている。プリンタエンジンは、諸々の条件にしたがって所定のタイミングで自動的にさまざまな調整動作を行うことが知られている。
自動調整の一例として、電子写真プロセスを用いた画像形成装置においては、現像器が非動作状態のまま長時間放置されていると現像器内のトナーの帯電特性が変化してしまうなどの理由により、現像器を安定化させるために現像器の空回転を行うことなどが知られている。
プリンタエンジンが自動調整動作を行うか否かを判断する条件、もしくは自動調整動作の継続時間と調整の種別を判断する条件としては、例えば、機内外の温度の変化や湿度の変化などに加えて電源切断後の経過時間などがある。プリンタエンジンは判断条件に応じて電源立ち上げ時やリセット時などにおける自動調整制御を異ならしめる制御などを行ってきた(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−234571号公報
しかしながら、プリンタエンジンは、低コスト化で製造しているためにバッテリバックアップされたリアルタイムクロックモジュールを持たないので、主電源が切断されると電源が切断されている間の経過時間を把握することが出来ない場合があった。このため、非動作状態での経過時間の長さに従って最適な調整パラメータが変化する部材を用いた画像形成装置であっても、経過時間を把握できないため適切な自動調整処理を施すことが出来ない場合があった。
そのため、プリンタエンジンを短時間放置する場合においては、放置後の電源立ち上げ時などに過剰な自動調整が行われるためユーザの待ち時間が不必要に増大すると共に、電子写真プロセス部材の耐久が進み寿命が短くなってしまうという問題が発生した。また、逆に、プリンタエンジンを長時間放置する場合においては、放置後の電源立ち上げ時などに充分な自動調整が行われず、ユーザは安定した画像の出力結果を得ることが出来なくなる場合があるという問題が発生した。
本発明は、上記説明した従来技術の問題点を解決することを出発点としてなされたものであり、その目的は、画像形成や用紙搬送などの負荷制御を行うプリンタエンジンと、プリンタエンジンに画像情報を伝送するプリンタコントローラとによって構成される画像形成装置において、プリンタエンジンの始動時において安定した画質の画像を得るためにユーザに対して待ち時間を必要以上に長くすること無くかつ適切な自動調整動作を行うことができる画像形成装置およびその制御方法を提供するものである。
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態の画像形成装置は、以下の構成を有する。すなわち、動作停止時に実時間を計時する手段を有しないプリンタエンジンと、前記プリンタエンジンの動作を制御するプリンタコントローラとを有する画像形成装置であって、前記プリンタエンジンの動作停止時または動作始動時の要求に応じて、前記プリンタコントローラから前記プリンタエンジンに現在時刻情報を通知する現在時刻通知手段と、前記動作停止時に通知され記憶された第1の現在時刻情報と前記動作始動時に通知された第2の現在時刻情報とから、前記プリンタエンジンの放置時間を算出する放置時間算出手段と、前記プリンタエンジンの始動時に、前記算出された放置時間に基づいて画像形成手段を調整するための画像形成条件を選択して、前記選択された画像形成条件に基づいて画像形成手段を調整する画像調整手段と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係る一実施形態のプリンタエンジンの制御方法は、以下の構成を有する。すなわち、動作停止時に実時間を計時する手段を有しないプリンタエンジンと、前記プリンタエンジンの動作を制御するプリンタコントローラとを有する画像形成装置におけるプリンタエンジンの制御方法であって、動作停止時または動作始動時に前記プリンタコントローラに現在時刻の送信を要求する現在時刻要求工程と、前記動作停止時に通知された第1の現在時刻情報と前記動作始動時に通知された第2の現在時刻情報とから、前記プリンタエンジンの放置時間を算出する放置時間算出工程と、前記プリンタエンジンの始動時に、前記算出された放置時間に基づいて画像形成手段を調整するための画像形成条件を選択し、前記選択された画像形成条件に基づいて前記画像形成手段を調整する画像調整工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成や用紙搬送などの負荷制御を行うプリンタエンジンと、プリンタエンジンを制御するプリンタコントローラとを有する画像形成装置において、プリンタエンジンの始動時などにおいて安定した画質の画像を得るための適切な自動調整動作を行うことができる画像形成装置およびその制御方法を提供することができる。そのため、プリンタエンジンの電源切断状態も含む非動作状態である放置時間の長さに応じて適切な画質調整動作を行うことができるので、ユーザに対して待ち時間を必要以上に長くすること無く、また使用条件に依らず安定した画質を提供することができる。
[本実施形態の特徴]
本実施形態の画像形成装置(画像形成を行うプリンタエンジンとプリンタエンジンへ画像情報と動作情報とを伝送するプリンタコントローラとから構成)では、リアルタイムクロックモジュールを持たない低コスト化で製造できるプリンタエンジンを使用する。しかしながら、本画像形成装置では、プリンタエンジンの動作停止時または始動時にプリンタコントローラから現在時刻の送信を要求し、動作停止時に通知された第1の現在時刻情報と、始動時に通知された第2の現在時刻情報とからプリンタエンジンの放置時間を算出することができる。そのため、プリンタエンジンの始動時において画質を安定化するために行う自動調整処理をプリンタエンジンの放置時間の長さに応じて適切に行うことができる。したがって、ユーザに対して待ち時間を必要以上に長くすること無く、また使用条件に依らず安定した画質を提供することができる。以下、図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置の詳細について説明する。
[画像形成装置の全体構成:図1]
本発明の画像形成装置では、図1に示すような構成の電子写真式の複写機に本発明を適用した場合を一例として説明する。図1は、本発明の実施形態の画像形成装置を構成するシステム構成図である。
101はプリンタエンジンであり、各負荷102を制御したり、各センサ103をモニタしたりする。各負荷102は、モータや高圧電源、レーザなどによって構成され、用紙等の記録媒体に実際に画像を形成する役割を為す。各センサ103は、フォトインタラプタやフォトダイオード、サーミスタや電流センサ、電圧センサなどによって構成され、用紙の搬送位置や機内温度、高圧電源が印加した電圧や電流を測定する役割を為す。104はプリンタコントローラであり、画像情報の展開を行いプリンタエンジン101に画像情報を伝送する。プリンタコントローラ102には操作パネル105が接続される。プリンタエンジン101とプリンタコントローラ104とは専用のインターフェイスによって接続されているが、それぞれ独立した制御系を持っており、個別に電源が投入・切断される場合がある。このため、いずれかが電源投入によって初期状態に戻った時は、相互の状態を認識するために初期通信確立シーケンスを動作させる必要がある。
[プリンタエンジンの内部構成:図2]
次に、プリンタエンジン101、プリンタコントローラ104の各々の内部構成について順次説明するる。図2は、プリンタエンジン101の内部構成図である。
201a〜201dはトナーボトルであり、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックのトナーが充填されている。202a〜202dはプロセスユニットであり、感光ドラムや現像器、帯電ローラや感光ドラムクリーナなどによって構成されている。帯電ローラは感光ドラム面を一様に帯電する為のものである。203a〜203dはレーザスキャナユニットであり、一様に帯電された感光ドラム上に画像情報に従ってレーザ露光を行い静電潜像を形成する。形成された静電潜像は、プロセスユニット202a〜202d内の現像器によってトナー像に現像される。204は中間転写体であり、感光ドラム上に作像されたトナー像を各色逐次重ね合わせて一次転写して、さらに用紙上に二次転写するためのものである。205a〜205dは一次転写ローラであり、感光ドラムから中間転写体204に一次転写する際に安定した転写を実現する為のものである。
中間転写体204に一次転写されたトナー像は、206に示す二次転写ローラによって用紙上に二次転写される。二次転写ローラ206で転写しきれなかった残トナーは、中間転写体クリーナ207によって回収される。208は中間転写体上のトナー濃度を反射光量によって検知する反射光量センサであり、後述の自動画質調整に用いられる。
用紙は用紙カセット209から給紙ローラ210によって搬送され、レジストローラ212によって斜行を補正された後、二次転写ローラ206に送られる。二次転写ローラ206でトナー像を転写された後、定着ローラ213および加圧ローラ214によってトナーを熱定着し、排紙フラッパ215によってインナー排紙トレイ216もしくは排紙トレイ217に送られる。218はドキュメントスキャナであり、セットされたコピー原稿をスキャンして画像データをプリンタコントローラ104へと伝送するものである。ドキュメントスキャナ218はプリンタエンジン101ではなく、プリンタコントローラ104に接続される。
[プリンタエンジンの制御回路:図3]
図3は、プリンタエンジン101の制御回路のブロック図である。301はCPUであり、プリンタエンジン101の制御を行っている。302はROMであり、CPU301が動作するためのプログラムを格納している。303はRAMであり、CPU301が一時的にデータを記憶しておくために使用される。304はバックアップRAMであり、本複写機の動作上で設定された情報を、プリンタエンジン101の電源を切断しても記録しておくことを可能にするためのもので、図示されないバックアップバッテリによって電源供給されている。
305はCPU101の入出力ポートであり、CPU301に接続される機器を介するものである。306はコントローラI/Fであり、プリンタコントローラ104と接続するためのインターフェイスである。307〜309はそれぞれレーザドライバ、モータドライバ、高圧ユニットであり、各負荷102に含まれる制御対象である。310はセンサであり、前述の各センサ103と同一のもので、用紙の有無や搬送位置、電位や温度などを検知する。
[プリンタコントローラの制御回路:図4]
次に、プリンタコントローラ104の内部構成について述べる。図4は、プリンタコントローラ104の制御回路のブロック図である。
401はCPUであり、プリンタコントローラ104全体の制御を行っている。402〜404はそれぞれROM、RAM、バックアップRAMであり、前述の302〜304と同じくCPU401が動作するための情報を保持している。405はリアルタイムクロックモジュールであり、時計測機能を有すると共に、図示されないバックアップバッテリによる動作を行うことができ、電源切断時においても現在時刻を刻みつづけることが可能な時計機能を提供している。406はプリンタエンジンとのインターフェイスであり、プリンタエンジンに対して制御命令や付加情報の送受信や画像データの送信を行う入出力ポートである。
407はドキュメントスキャナ218とのインターフェイスであり、読み込み等の制御命令の送信と画像データなどの受信を行う入出力ポートである。408はネットワークインターフェイスであり、構内LAN(Local Area Network)と接続しプリントジョブなどを受け付けるための入出力ポートである。409はFAXインターフェイスであり、公衆電話回線を通じて画像伝送を行うFAXユニットを接続するための入出力ポートである。410はディスクインターフェイスであり、二次記憶装置を接続するための入出力ポートであって、プリンタコントローラ104を駆動するシステムプログラムやさまざまな画像データを保管するハードディスクドライブなどを接続することを意図したものである。なお、上記の説明では、プリンタエンジン専用のプリンタコントローラの場合を例にして説明したが、プリンタコントローラは上記の場合に限ることはなく、例えば、汎用のパーソナルコンピュータによって構成され、プリントジョブ自体がプリンタコントローラ内で実行されるアプリケーションによって生成されるものであっても良い。
[プリンタエンジンとプリンタコントローラとの通信シーケンス(プリントジョブ時):図5]
図5は、プリントジョブを実行する場合のプリンタエンジン101とプリンタコントローラ104との通信シーケンスを説明する図である。
図5において、プリンタコントローラ104はプリンタエンジン101に対して、まずプリント要求501を送信する。これに対しプリンタエンジン101は、プリント可能な状態である場合はプリント可能応答S502を返す。プリンタコントローラ104は、プリンタエンジン101がプリント可能応答S502を返した場合、これに対して画像情報送信503を送信する。プリンタエンジン101は画像情報に従ってプリントジョブを実行し、作像完了時に作像完了示唆504をプリンタコントローラへ送信し、さらに、用紙排出時に用紙排出示唆505をプリンタコントローラ104へ送信する。
プリントジョブが複数枚で構成されていれば、プリンタコントローラ104は継続して画像情報送信503を送信し、プリントジョブの最後の画像情報であればその旨の情報を付加して画像情報をプリンタエンジン101に送信する。さらにプリントジョブの最後の用紙の排出が終了しジョブが完了した時には、プリンタエンジン101はジョブ完了示唆506をプリンタコントローラ104へ送信する。
ジョブ完了時には、さまざまな調整動作が行われる場合もあるが、その後ふたたびプリント可能なレディ状態へとプリンタエンジン101は遷移する。この時に、プリンタエンジン101はプリンタコントローラ104に現在時刻要求507を行う。これに対し、プリンタコントローラ508は現在時刻応答508をもって現在時刻情報をプリンタエンジン101に通知する。プリンタエンジン101は通知された現在時刻情報を、電池によってバッテリバックアップされたバックアップRAM304(不揮発メモリ)に保存する。本実施形態ではバックアップRAMを用いたが、他の書き換え可能な不揮発性メモリとしてEEPROMなどを用いても良い。
[プリンタエンジンとプリンタコントローラの初期通信確立シーケンス:図6]
図6は、プリンタエンジン101とプリンタコントローラ104との初期通信確立シーケンスを示すシーケンス図である。本シーケンスは前述のように、いずれかが電源投入によって初期状態に戻った時に、相互の状態を認識するために実行される。さらに本シーケンスが実行されるのは、プリンタシステムの電源がONされた時だけではなく、節電モードなどの設定によってプリンタエンジン101のみの電源のみが切断された後の復帰制御時などがある。
まず、プリンタエンジン101はプリンタコントローラ104に対して起動示唆信号601を送信する。プリンタコントローラ104は起動示唆信号601を検知すると、プリンタコントローラは104通信確立開始要求602を送信する。これに対してプリンタエンジン101は通信確立開始応答603を返信するとともに、通信確立中にさまざまに状態が変化してしまっては問題があるので、状態を一時ホールドした通信確立モードへと遷移する。
次に、プリンタコントローラ104は通信確立開始応答を確認すると、プリンタエンジン101側の構成を把握すべく機器構成情報要求604をプリンタエンジンに送信する。これに対しプリンタエンジン101は、カラー・白黒などの基本構成や給紙段の数、フィニッシャなどの接続アクセサリの情報を付加した機器構成情報通知605を返信する。
その後、その他の情報をプリンタエンジン−プリンタコントローラ間で通信した後、プリンタエンジン101は現在時刻要求606をコントローラ104に対して送信する。これに対し、プリンタコントローラ104は現在時刻応答607を以って現在時刻情報を通知する。以上、一通りの初期通信を終えた後、プリンタエンジン101は通信確立終了示唆608を送信し、初期通信確立シーケンスを終了する。
以上説明したように、本画像形成装置では、プリンタエンジン101はプリンタコントローラ104との初期通信確立時(プリンタシステムの電源がONされた時、節電モード等でプリンタエンジンのみの電源が切断された後の復帰制御時など)に現在時刻情報を取得することができる。プリンタエンジン101はバックアップRAM304に以前レディ状態となった時点の時刻情報を保持している。そのため、プリンタエンジン101は初期通信確立時の現在時刻情報t2(第2の現在時刻情報)から以前のレディ状態時刻t1(第1の現在時刻情報)を減算することで、電源非供給時も含めた放置時間t(t2−t1)を算出することが出来る。プリンタエンジンは、この放置時間tを元にして適切な画質調整を行うことができる。
[放置時間に応じた調整動作(現像器の場合):図7]
放置時間に応じて内容を異ならしめる調整動作の一例を、現像器の空回転処理を用いて説明する。電子写真プロセスを用いた画像形成装置では、図2で説明したように可視トナー像を形成するために現像器を有している。この現像器内にはトナーが送られ、感光ドラムと当接した現像スリーブによって感光ドラム上にトナー像を形成する。感光ドラム面に対して良好な現像特性を得るためには、トナーの帯電特性が所定の範囲内で安定していなくてはならない。
通常の使用時においてはトナーの帯電電荷量は現像スリーブの回転による摩擦によってほぼ一定に保たれている。しかし現像器が動作しないまま長時間放置されると、図7に示すようにトナーの帯電電荷量は徐々に減少していく。このため、トナーの帯電電荷量が低いままの現像器(長時間放置された現像器)で画像形成を行うと、トナーが飛散しやすくなるため明瞭なトナー像を形成することができない。この問題を解決するには、長時間放置後に電子写真式のプリンタエンジンを起動する時に、放置時間に応じた処理時間で現像器の現像スリーブを空回転させることにより、内包されたトナーの帯電電荷量を適切な量の範囲まで上昇させる対策をとることが望ましい。
本実施形態の画像形成装置は、上記の対策を以下に説明する方法で実行することができる。すなわち、電源非供給時間を含めた放置時間は上記説明した方法で取得することができる。この放置時間は、現像器が停止していた時間とほぼ等しいと考えられる。なぜなら、以前に現像器が停止したタイミングは以前にプリントジョブが実行完了したタイミングとほぼ等しいと考えられるからである。そこで、取得した放置時間に対応して、次のプリンタエンジン立ち上げ時に現像器の適切な空回転を行うことで、安定した画質を得るために現像器を適切な動作条件に調整することができる。
[放置時間に応じた現像器の空回転時間の設定:図8A]
図8Aに放置時間に応じた自動調整の例として、現像器の空回転時間を設定する一例を示す。図8Aは、得られた放置時間から適切な現像器空回転時間を得る為の放置時間・現像器空回転時間の変換テーブルである。この変換テーブルは、例えば、ROM302などに予め格納して使用することができる。すなわち、図8Aにおいて、放置時間が0〜5時間以下の場合は、図7に示すようにトナーの帯電電荷量が多く現像器の空回転を行う必要がない。そこで、放置時間が0〜5時間以下の場合は、現像器空回転を行わないように設定する。一方、放置時間が5時間を超え10時間以下の場合は、トナーの帯電電荷量が低下するので、トナーの帯電電荷量を増やす必要がある。そこで、放置時間が5時間を超え10時間以下の場合は、現像器の空回転時間を10秒に設定する。同様にして、放置時間が10時間を超え24時間以下の場合は現像器の空回転時間を30秒に、放置時間が24時間を超え168時間の場合は現像器の空回転時間を60秒に、放置時間が169時間以上の場合は、現像器の空回転時間を120秒にそれぞれ設定する。このようにして放置時間に応じて設定された現像器の空回転時間を用いて空回転して現像器を適切な動作条件に調整することにより、放置時間によらずトナーの帯電電荷量は一定に保持されることから安定した画質を得ることができる。
[放置時間に応じた現像器の空回転処理:図8B]
図8Bは、上記説明した放置時間に応じた現像器の空回転の処理(プリンタエンジン始動時における自動調整処理の一例)を示す図である。この処理は、ROM302に格納に格納された制御プログラムに基づいてCPU301がRAM303を使用しながら各部を制御して実行するものである。
ステップS801では、プリンタエンジンの始動時にプリンタコントローラとの初期通信確立時にプリンタコントローラより通知された現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)を取得しメモリ(バックアップ用RAM)に保存する。
次に、ステップS802において、プリンタエンジンの動作停止時にプリンタコントローラより通知され、メモリに保存されている現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)を呼び出す。次に、ステップS803において、現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)と現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)とから放置時間tを算出する。
次に、ステップS804において、算出された放置時間tと、放置時間・現像器空回転時間の変換テーブルとを用いて現像器の空回転が必要か否かを判別し、現像器の空回転が必要な場合(放置時間が5時間以上)には、ステップS805に進み、放置時間に対応する現像器の空回転時間を選択し、ステップS806において、選択した現像器の空回転時間だけ現像器の空回転処理を行ってからステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。一方、ステップS804において現像器の空回転が必要でない場合(放置時間が0〜5時間未満)には、放置時間に対応する現像器の空回転時間として0秒を設定し(空回転処理をしない)、ステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。
なお、以上の説明では、ステップS803で算出される放置時間tは0以上としたが、算出される放置時間は負となる場合も考えられる。このような場合は、例えば、図6の初期通信確立シーケンスで取得された現在時間t2が、以前に図5のプリントジョブ通信シーケンスの終了時に取得されバックアップRAM304保存された時刻t1よりも以前の時刻を示していた場合に相当し、プリンタコントローラ104の有するリアルタイムクロックモジュール大幅に狂ったか、故障などのために別のプリンタコントローラに交換されたかなどの自体が想定される。そこで、ステップS803で算出される放置時間tが負となる場合には、念のため図8Aにおいて最も長い放置時間の場合の現像器空回転時間を自動調整条件として設定する、すなわち、ステップS805で現像器空回転時間を120秒に設定する。以上の制御により、画像形成装置を放置時にプリンタコントローラのリアルタイムクロックに異常が生じたり、あるいは、プリンタエンジン側がバックアップした現在時刻情報が異常であった場合でも、異常時に対応して安定した画像形成を実現することが可能である。
[現像器の空回転時間処理の別の例:図8C]
図8Cに、図8Aおよび8Bで説明した現像器の空回転時間処理の別の例を説明する。以下の説明では、図6、図8Aおよび8Bで説明したのと同じ内容についての説明は重複するのでその説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図8Cの例は、本画像形成装置が、図2の加熱ヒータを内蔵した定着ローラ213、加圧ローラ214に示されるような用紙上に塗布されたトナー像の熱定着手段および定着ローラ213などの温度を検知するサーミスタを有する場合の処理である。このような場合、初期通信確立シーケンスにおいて演算して得られた放置時間(図6、図8B)が長時間であり現像器の空回転時間を行う必要があると判別された場合において、熱定着手段の温度を検知するサーミスタによって熱定着手段の温度が所定温度以上の高温であった場合には、現像器におけるトナーの帯電電荷量は適切な量の範囲であり、現像器の空回転時間は行う必要でない可能性が高い。
このような場合には、プリンタコントローラ側のリアルタイムクロックモジュールの時間情報が狂った可能性があるので、算出された放置時間から選択された現像器の空回転時間を用いて現像器の空回転処理を行う必要はない。そこで、このような場合、算出された放置時間を一番短い時間(図8の例では5.0時間以下)に変更し、現像器の空回転時間を行わないよう処理する。以上の制御により、稼動中にリアルタイムクロックモジュールに異常が生じた場合でも過剰に自動調整が行われるのを防ぐことができる。
以上説明した処理の一例を図8Cに示す。図8Cは、上記説明した放置時間に応じた現像器の空回転の処理(プリンタエンジン始動時における自動調整処理の一例)を示す図である。この処理は、ROM302に格納に格納された制御プログラムに基づいてCPU301がRAM303を使用しながら各部を制御して実行するものである。
ステップS801では、プリンタエンジンの始動時にプリンタコントローラとの初期通信確立時にプリンタコントローラより通知された現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)を取得しメモリ(バックアップ用RAM)に保存する。
次に、ステップS802において、プリンタエンジンの動作停止時にプリンタコントローラより通知され、メモリに保存されている現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)を呼び出す。次に、ステップS803において、現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)と現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)とから放置時間tを算出する。
次に、ステップS804において、算出された放置時間tと、放置時間・現像器空回転時間の変換テーブルとを用いて現像器の空回転が必要か否かを判別し、現像器の空回転が必要な場合(放置時間が5時間以上)には、ステップS805に進み、放置時間に対応する現像器の空回転時間trを選択する。
次に、ステップS1800に進み、定着部の温度Tをサーミスタで測定し、ステップS1801において測定された温度Tを定着部の下限界温度TL(ROM302に格納されている)と比較し、温度TがTLを超えている場合にはステップS1802に進み、現像器の空回転時間trを最小時間0秒(放置時間が0〜5時間未満の空回転時間trに相当)に変更する。この場合には、図8Aに示すように、現像器の空回転が必要でない(調整処理をしない)ので、ステップS807で一連の作業を終了し、レディ状態となる。
一方、ステップS1801において測定された温度Tが定着部の下限界温度TL未満の場合には、現像器の空回転が必要と考えられるのでステップS806に進み、選択した現像器の空回転時間だけ現像器の空回転処理を行ってからステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。
一方、ステップS804において現像器の空回転が必要でない場合(放置時間が0〜5時間未満)には、放置時間に対応する現像器の空回転時間として0秒を設定し(空回転処理をしない)、ステップS807に進み、一連の作業を終了し、レディ状態となる。
以上説明したように、放置時間およびサーミスタの温度を用いた制御を行うことにより、稼動中にリアルタイムクロックモジュールに異常が生じた場合でも必要以外の(過剰の)自動調整が行われるのを防ぐことができる。
[プリンタエンジン電源切断時における現在時刻情報の保存:図8D]
プリンタコントローラ104上の設定で節電モードに設定されたり、ユーザが操作パネル105にて電源オフ操作などを行うことにより、プリンタコントローラ104からプリンタエンジン101の電源を切断するよう制御されることがある。このような場合、従来よりプリンタコントローラからプリンタエンジンに対して所定のコマンドを送信し、その応答を待ってからプリンタエンジンの電源を切断する制御が行われていた。そこで、本画像形成装置では、この電源切断コマンドシーケンスに関して、プリンタエンジン101が電源切断可能応答を返信する前に現在時刻要求を行い、プリンタコントローラ104がこれに応答して現在時刻情報をプリンタエンジン101に通知して現在時刻をバックアップRAM304に保存してから電源切断可能応答を返信するように変更した。そのため、電源切断時からの放置時間も上記説明した放置時間の算出方法を用いることで正確に把握することができる。従って、本画像形成装置では、プリンタエンジン101はプリントジョブ終了時からの放置時間だけではなく、電源切断時からの放置時間をも正確に把握することが可能であり、非通電状態で物質特性が変化するような消耗部材を使用したプリンタエンジンにおいても有効な調整を行うことができる。
図8Dは、上記説明したプリンタエンジン電源切断時における現在時刻情報の保存処理を示す図である。この処理は、ROM302に格納に格納された制御プログラムに基づいてCPU301がRAM303を使用しながら各部を制御して実行するものである。
まずステップS820では、プリンタコントローラからプリンタエンジンに対して電源切断のコマンドを受信すると、ステップS821に進みプリンタコントローラに対して現在時刻情報を要求するコマンドを送信する。、次に、ステップS822においてプリンタコントローラから受信した現在時刻情報(電源切断時刻)をバックアップRAM304(不揮発メモリ)に保存する。続いて、ステップS823においてプリンタコントローラに電源切断可能応答を返信してからステップS824でプリンタエンジンの動作停止処理を行い、ステップS825で一連の作業を終了し、レディ状態となる。
[放置時間が短い場合における自動調整制御]
上記説明したように、本画像形成装置では、図8Aの放置時間が2.0時間未満のように、放置時間が短時間である場合は、プリンタエンジンの電源を投入してからレディ状態となるまでに自動調整動作を行わないよう制御する。しかし、この場合のように放置時間が短時間である場合でも、印刷ジョブを繰り返し行うことで印刷枚数が所定以上となった場合には自動調整を行う必要がある。そこで、このような場合の制御について以下説明する。
一般的に電子写真式に限らず現在使用されている多くの画像形成装置は、出力した積算枚数が所定の枚数を超えた時に自動調整を行うよう制御されている。そこで、もし、ユーザがプリンタエンジンの電源を投入してから1枚も印刷ジョブを出力をしないような使用形態でかつ自動調整を行うと判断される寸前の放置時間間隔で、プリンタエンジンの動作停止および電源投入が繰り返される場合がある。例えば、図8Aの例では、(1)5時間(300分)を若干下回る250分以上の放置間隔でプリンタエンジンの動作停止および電源投入を繰り返し行ったりすると、前回の印刷ジョブ実行時から放置時間が長くても必要な自動調整が行われないといった使用条件が考えられる。また、(2)プリンタエンジンの電源を投入してから一度あたりの画像の出力枚数が僅少であり、かつ1印刷ジョブあたりの現像器の回転時間が非常に短い使用形態で、自動調整を行うと判断される寸前の放置時間間隔で使用された場合、同じく自動調整の必要があるにも関わらず自動調整が行われないといった使用条件が考えられる。そこで、このような場合に自動調整処理の制御について、図9Aおよび図9Bを用いて説明する。
[前回の印刷ジョブ実行時から放置時間が長い場合:図9A]
上記の(1)の場合の自動調整処理を行う制御の説明を図9Aを用いて説明する。この処理は、ROM302に格納に格納された制御プログラムに基づいてCPU301がRAM303を使用しながら各部を制御して実行するものである。
図9AのステップS801では、プリンタエンジンの始動時にプリンタコントローラとの初期通信確立時にプリンタコントローラより通知された現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)を取得しメモリ(バックアップ用RAM)に保存する。次に、ステップS802において、プリンタエンジンの動作停止時にプリンタコントローラより通知され、メモリに保存されている現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)を呼び出す。次に、ステップS803において、現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)と現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)とから放置時間tを算出する。
次に、ステップS804において、算出された放置時間tと、放置時間・現像器空回転時間の変換テーブルとを用いて現像器の空回転が必要か否かを判別する。現像器の空回転(自動調整)が必要な場合(放置時間が5時間以上)には、ステップS805に進み、放置時間に対応する現像器の空回転時間trを選択する。ステップS806において、選択した現像器の空回転時間trだけ現像器の空回転処理(自動調整処理)を行ってからステップS2800に進み、自動調整省略カウンタNを0に初期化してからステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。
一方、ステップS804において現像器の空回転が必要でない場合(放置時間が0〜5時間未満)には、ステップS2801に進み、自動調整省略カウンタNをカウントアップする。次にステップS2802において、自動調整省略カウンタNが上限値NLを超えていない場合にはステップS807に進み、一連の作業を終了し、レディ状態となる。
一方、ステップS2802において、自動調整省略カウンタNが上限値NLを超えており、現像器の空回転が必要な場合には、ステップS2803に進み、現像器の空回転時間trを例えばtr=10秒に設定する。ステップS806において、選択した現像器の空回転時間trだけ現像器の空回転処理(自動調整処理)を行ってからステップS2800に進み、自動調整省略カウンタNを0に初期化してからステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。
以上の制御によって、ユーザの放置間隔によっては自動調整が実行されなくなってしまう事態を回避することができる。例えば、250分〜300分を下回る放置時間間隔で、少なくとも2回以上自動調整が実行されなくなってしまう事態を回避することができる。なお、自動調整省略カウンタの上限値NLはサービスモードなどから任意に設定することができる。
[前回の印刷ジョブ実行時からの積算印刷枚数が少ない場合:図9B]
次に、上記の(2)の場合の自動調整処理を行う制御の説明を図9Bを用いて説明する。この処理は、ROM302に格納に格納された制御プログラムに基づいてCPU301がRAM303を使用しながら各部を制御して実行するものである。
図9BのステップS801では、プリンタエンジンの始動時にプリンタコントローラとの初期通信確立時にプリンタコントローラより通知された現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)を取得しメモリ(バックアップ用RAM)に保存する。次に、ステップS802において、プリンタエンジンの動作停止時にプリンタコントローラより通知され、メモリに保存されている現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)を呼び出す。次に、ステップS803において、現在時刻情報t2(第2現在時刻情報)と現在時刻情報t1(第1現在時刻情報)とから放置時間tを算出する。
次に、ステップS804において、算出された放置時間tと、放置時間・現像器空回転時間の変換テーブルとを用いて現像器の空回転が必要か否かを判別する。現像器の空回転(自動調整)が必要な場合(放置時間が5時間以上)には、ステップS805に進み、放置時間に対応する現像器の空回転時間trを選択する。ステップS806において、選択した現像器の空回転時間trだけ現像器の空回転処理(自動調整処理)を行ってからステップS3800に進み、自動調整省略カウンタMを0に初期化してからステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。
一方、ステップS804において現像器の空回転が必要でない場合(放置時間が0〜5時間未満)には、ステップS3801に進み、自動調整省略カウンタ(印刷枚数の積算カウンタ)Mをカウントアップする。次にステップS3802において、印刷ジョブを実行し、次にステップS3803において印刷枚数に応じて自動調整省略カウンタ(印刷枚数の積算カウンタ)Mをカウントアップする。次にステップS3804において自動調整省略カウンタ(印刷枚数の積算カウンタ)Mが上限値MLを超えていない場合にはステップS807に進み、一連の作業を終了し、レディ状態となる。
一方、ステップS3804において、自動調整省略カウンタ(印刷枚数の積算カウンタ)Mが上限値MLを超えており、現像器の空回転が必要な場合には、ステップS3805に進み、現像器の空回転時間trを例えばtr=10秒に設定する。ステップS806において、選択した現像器の空回転時間trだけ現像器の空回転処理(自動調整処理)を行ってからステップS3800に進み、自動調整省略カウンタ(印刷枚数の積算カウンタ)Mを0に初期化してからステップS807に進み一連の作業を終了し、レディ状態となる。
以上の制御によって、電源を投入してから一度あたりの出力枚数が僅少であり、かつ1ジョブあたりの現像器の回転時間が非常に短い使用形態において自動調整が実行されなくなってしまうという事態を回避することができる。なお、自動調整省略カウンタ(印刷枚数の積算カウンタ)の上限値MLはサービスモードなどから任意に設定することができる。
[プリンタエンジンのエラー発生時の処理:図10]
前述の例においては最終稼動時刻を取得する為の現在時刻要求はプリントジョブ実行後レディ状態へと遷移するタイミングに発行するものとした。上記の動作は、正常動作時の制御方法について述べたものであるが、プリントジョブ実行時もしくはその他の調整が行われた時にエラーが発生し、プリンタエンジンがレディ状態にならない場合が考えられる。この場合、図10のフローに示すようなエラー停止時刻取得シーケンスを実行する。この処理は、ROM302に格納に格納された制御プログラムに基づいてCPU301がRAM303を使用しながら各部を制御して実行するものである。
すなわち、プリンタエンジン101にエラーが発生しステップS1001に移行した後、プリンタエンジンはエラー移行中状態に遷移(ステップS1002)する。さらにエラー内容に従って各負荷を制御している各タスクに緊急停止命令を発行する(ステップS1003)。
次に、発生したエラーの内容がプリンタエンジンとプリンタコントローラとの通信エラーかどうかを判断する(ステップS1004)。通信エラーでなければ、ステップS1004-1に進み、エラーの内容を調べ、このエラーの内容が消耗品の補給追加でエラーが消える低いエラーランクか否か調べる。例えば紙無等でありかつ紙無でないエラーならステップS1005に移行する。紙無ならS1004-2に移行して、給紙(消耗品を補給)したか否か調べ、給紙(補給)したならレデイ状態に移行し(ステップS1004−3)、給紙(補給)がされないことを確認する(給紙が一定時間以上行われない)とステップSS1005に移行する。
次に、プリンタエンジンからコントローラにエラーコードを送信する(ステップ1005)し、さらに、プリンタエンジンからプリンタコントローラに現在時刻要求を送信(ステップS1006)する。エラーの種類に関わらず、その後プリンタエンジンはエラー停止状態(ステップS1007)へと遷移し、ユーザによる電源切断を待つ。
次に、事前に発行した現在時刻要求に対してプリンタコントローラからプリンタエンジンに現在時刻応答が帰って来ると(ステップS1008)、プリンタエンジンは現在時刻情報をバックアップRAM304に保存し(ステップS1009)もとのエラー停止状態へと戻る(ステップS1010)。
以上の制御によって現在時刻応答を受信することで、エラーによって動作が停止し電源切断され、そのまま放置されたとしても正しく放置時間を取得することも可能である。
以上は電子写真式のプリンタエンジンを有するシステムに適用した例であるが、インクジェット式のプリンタエンジンにおいて放置時間に応じてヘッドクリーニングを行う系にすいても、本発明を適用することが可能であり、放置時間を正確に取得し適切なヘッドクリーニングを行うことで良好な画像形成条件が得られる。
以上説明したように、本発明によれば、プリンタエンジンが電源切断状態も含めて非動作状態である放置時間の長さに応じて適切な画質調整動作を行うことができ、ユーザに対して待ち時間を必要以上に長くすること無く、また使用条件に依らず安定した画質を実現した画像形成装置を提供することを可能とすることができる。
[他の実施形態]
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
又、自装置にセットされたCD−ROM、或いは、インターネット等の外部供給源から、前述した実施形態の機能を実現する為のプログラムデータを、自装置のメモリにダウンロードし、前述した実施形態の機能が実現されるような形態も本発明に包含される。
本発明を上記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることが好ましい。
本発明の画像形成装置のシステムを構成するプリンタエンジンとプリンタコントローラ間の接続を示すシステム構成図である。 本発明の実施形態の画像形成装置に含まれるプリンタエンジンの内部構成を示す図である。 本発明の実施形態の画像形成装置に含まれるプリンタエンジンの制御系の構成を示す図である。 本発明の実施形態の画像形成装置に含まれるプリンタコントローラの制御系の構成を示す図である。 プリントジョブを実行した場合のプリンタエンジンとプリンタコントローラとの通信シーケンス図である。 プリンタエンジンとプリンタコントローラとの初期通信確立シーケンスを示すシーケンス図である。 電子写真プロセスを用いたプリンタエンジンにおけるトナー/キャリアの帯電特性を表す図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンが立ち上げ時に行う画質調整動作の一例である現像器空回転動作における放置時間と現像器空回転時間の関係を示した図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンが立ち上げ時に放置時間情報に基づいて画質調整(現像器空回転)を行うか否かを判断する処理の一例を示す図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンが立ち上げ時に放置時間情報に基づいて画質調整(現像器空回転)を行うか否かを判断する処理の別の一例を示す図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンの動作停止時の処理の一例を示した図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンが放置時間情報によって自動調整の判断を行うフローと、自動調整を行わない場合のカウント制御を示した図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンが放置時間情報によって自動調整の判断を行うフローと、自動調整を行わない場合の別のカウント(印刷枚数)制御を示した図である。 本発明の実施形態のプリンタエンジンにおいてエラー発生時の制御を示した図である。
符号の説明
1 定着部
1−1 加熱ローラ
1−2 加熱ヒータ
2 非接触式温度センサ
3 第二の温度検出部
4 信号処理部
5 加熱ヒータ駆動部
5−1 ヒータ駆動信号
5−2 AC入力部
6 電源遮断部

Claims (13)

  1. 動作停止時に実時間を計時する手段を有しないプリンタエンジンと、前記プリンタエンジンの動作を制御するプリンタコントローラとを有する画像形成装置であって、
    前記プリンタエンジンの動作停止時または動作始動時の要求に応じて、前記プリンタコントローラから前記プリンタエンジンに現在時刻情報を通知する現在時刻通知手段と、
    前記動作停止時に通知され記憶された第1の現在時刻情報と前記動作始動時に通知された第2の現在時刻情報とから、前記プリンタエンジンの放置時間を算出する放置時間算出手段と、
    前記プリンタエンジンの始動時に、前記算出された放置時間に基づいて画像形成手段を調整するための画像形成条件を選択して、前記選択された画像形成条件に基づいて画像形成手段を調整する画像調整手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記プリンタエンジンは不揮発性メモリを有し、前記現在時刻通知手段によって通知される現在時刻情報を前記不揮発性メモリに保存することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成手段は現像器を有し、前記画像形成条件は、前記放置時間に応じて前記現像器のトナー帯電特性を一定に保つための現像器空回転時間であり、
    前記画像調整手段は、選択された現像器空回転時間だけ前記現像器を空回転させるように調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成手段は、記録媒体上に形成されたトナー像を前記記録媒体上に熱定着する定着手段と、前記定着手段の温度を測定するサーミスタとを有し、
    前記画像調整手段は、前記測定された定着手段の温度が設定温度を超えていた場合に、選択された現像器空回転時間を最小時間に変更する第1の変更手段を更に有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記動作停止時とは、前記プリンタエンジンが前記画像形成手段を即時に印刷動作を行えるレディ状態に遷移させるレディ状態遷移時間を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記動作始動時とは、前記プリンタエンジンと前記プリンタコントローラとの間で通信が確立された時であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記プリンタコントローラは、外部より商用電源が供給されない状態においても時間計測が可能な時計測手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記プリンタコントローラは、前記プリンタエンジンの電源切断命令または節電命令を通知する命令通知手段を更に有し、
    前記プリンタエンジンは、前記電源切断命令または節電命令を受信すると、前記プリンタコントローラから現在時刻情報を取得した後に、前記プリンタエンジンの電源を切断する電源切断手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記算出された放置時間が負の時間である場合、選択された現像器空回転時間を最大時間に変更する第2の変更手段を更に有することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像調整手段による前記画像形成手段の調整が終了し前記レディ状態に遷移した後に、前記算出された放置時間が所定時間未満において前記画像形成手段により形成されてから前記プリンタエンジンの電源が切断された回数をカウントする回数カウント手段を有し、
    前記カウントされた回数が設定上限値を超えた場合に、前記画像調整手段は、予め設定されている画像形成条件に基づいて前記画像形成手段を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像調整手段による前記画像形成手段の調整が終了し前記レディ状態に遷移した後に、前記算出された放置時間が所定時間未満において前記画像形成手段により形成された画像枚数をカウントする枚数カウント手段を有し、
    前記カウントされた画像枚数が設定上限値を超えた場合に、前記画像調整手段は、予め設定されている画像形成条件に基づいて前記画像形成手段を調整することを特徴とする請求項1又は10に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像形成手段による画像記録が続行不可能なエラーの発生を検出するエラー発生手段と、
    前記検出されたエラーが前記プリンタエンジンと前記プリンタコントローラとの通信エラー以外のエラーでかつ回復不可能なエラーであることを判別するエラー判別手段と、
    前記回復不可能なエラーであると判別された場合に、前記プリンタコントローラから現在時刻情報を取得した後に、前記プリンタエンジンの電源を切断する電源切断手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  13. 動作停止時に実時間を計時する手段を有しないプリンタエンジンと、前記プリンタエンジンの動作を制御するプリンタコントローラとを有する画像形成装置におけるプリンタエンジンの制御方法であって、
    動作停止時または動作始動時に前記プリンタコントローラに現在時刻の送信を要求する現在時刻要求工程と、
    前記動作停止時に通知された第1の現在時刻情報と前記動作始動時に通知された第2の現在時刻情報とから、前記プリンタエンジンの放置時間を算出する放置時間算出工程と、
    前記プリンタエンジンの始動時に、前記算出された放置時間に基づいて画像形成手段を調整するための画像形成条件を選択し、前記選択された画像形成条件に基づいて前記画像形成手段を調整する画像調整工程と、
    を有することを特徴とするプリンタエンジンの制御方法。
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