JP2007038467A - 固定装置におけるモータ制御 - Google Patents

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Yasuhiko Yoshihisa
靖彦 吉久
Hitoshi Igarashi
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Abstract

【課題】 モータによって駆動される移動部を所定の位置に固定する装置の構成が複雑化することを抑制する技術を提供する。
【解決手段】 移動部がストッパと接触する固定位置に移動部を固定する固定装置は、モータとギアとを用いて移動部を移動させる駆動部と、モータ電流を制御するモータ制御部と、固定位置を含む移動制限範囲内に移動部が位置するか否かを検知可能な位置センサと、を備えている。モータ制御部は、移動部が移動制限範囲内に無い場合には、設定停止電流以下に制限した状態でのモータ電流の供給を、移動部がストッパに接触して停止した後まで続けることによって、移動部を固定位置に固定する。また、モータ制御部は、移動部が移動制限範囲内に位置する場合には、設定停止電流よりも大きな開始電流をモータに供給することによって、固定位置から離れる方向への移動部の移動を開始させる。
【選択図】 図11

Description

この発明は、モータにより駆動される移動部を所定の位置に保持する固定技術に関する。
一般に、イメージスキャナやプリンタなど機械的にキャリッジを駆動する装置では、装置の電源が遮断されているときのキャリッジの不要な移動を抑制するために、キャリッジは装置を停止する際に所定の位置(ホームポジション)に固定される。キャリッジをホームポジションに固定するため、キャリッジは、キャリッジの位置を検出するエンコーダの出力でフィードバック制御されたモータによりホームポジションに移動される。そして、ホームポジションに到達した後、キャリッジにはブレーキがかけられて、キャリッジはホームポジションに固定される。
特開2001−158144号公報
ところが、フィードバック制御を行うためには、装置の構成が複雑になる場合が多かった。このような問題は、モータによって機械的に移動される移動部を所定の位置に固定する固定装置に共通する問題であった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、モータによって駆動される移動部を所定の位置に固定する装置の構成が複雑化することを抑制する技術を提供することを目的とする。
上記目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の固定装置は、移動部がストッパに機械的に接触する固定位置に前記移動部を固定する固定装置であって、モータとギアとを有するとともに、前記モータの回転を前記ギアを介して前記移動部に伝達することによって前記移動部を移動させる駆動部と、前記モータに供給される電流であるモータ電流を制御するモータ制御部と、前記移動部の移動可能範囲のうちの前記固定位置を含む所定の一部の範囲である移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かを検知可能な位置センサと、を備え、前記モータ制御部は、(A)前記移動部の移動開始前に、前記位置センサに前記検知を実行させて検知結果を取得する検知処理を実行し、(B)前記移動部が前記移動制限範囲内に無い場合には、前記モータ電流をゼロよりも大きな予め設定された設定停止電流以下に制限した状態で前記移動部を前記ストッパへ向けて移動させるとともに、前記設定停止電流以下に制限した状態での前記モータ電流の供給を、前記移動部が前記ストッパに接触して停止した後まで続けることによって、前記移動部を前記固定位置に固定する固定処理を実行し、(C)前記移動部が前記移動制限範囲内に位置する場合には、前記設定停止電流よりも大きな開始電流を前記モータに供給することによって、前記固定位置から離れる方向への前記移動部の移動を開始させる解除処理を実行する。
この固定装置によれば、固定位置を含む一部の範囲である移動制限範囲内に移動部が位置していない場合には、移動部がストッパへ向けて移動され、さらに、移動部がストッパに接触したときには、設定停止電流以下に制限されたモータ電流の供給によってギアが噛み込むので、移動部が固定位置に固定される。また、移動制限範囲内に移動部が位置している場合には、移動部がストッパから離れる方向へ移動される。この際、設定停止電流よりも大きい開始電流がモータに供給されるので、移動部の移動を容易に開始することができる。また、移動部の移動方向がストッパから離れる方向であるので、開始電流をモータに供給した状態で移動部がストッパに接触することを防止し、ギアの噛み込みが過剰に固くなることを抑制できる。以上の結果、移動部を移動させるとともに移動部を固定位置に固定する固定装置の構成が複雑化することを抑制することができる。
上記固定装置において、前記ストッパは、第1ストッパと第2ストッパとを含み、前記移動部は、前記第1ストッパと接触する前記第1固定位置と、前記第2ストッパと接触する前記第2固定位置と、の間を移動可能であり、前記位置センサは、(i)前記移動部の移動可能範囲のうちの前記第1固定位置を含む所定の一部の範囲である第1移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かと、(ii)前記移動部の移動可能範囲のうちの、前記第1移動制限範囲とは重ならず、かつ、前記第2固定位置を含む所定の一部の範囲である第2移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かと、を検知可能であり、前記モータ制御部は、前記位置センサの検知結果に応じて前記移動部を移動させることによって前記移動部を前記第1固定位置と前記第2固定位置とのいずれかの固定位置に固定させる移動固定処理を実行可能であり、前記モータ制御部は、前記移動固定処理において、(D1)前記移動部の移動開始前に、前記検知処理を実行し、(D2)一方の固定位置を含む移動制限範囲内に前記移動部が位置する場合には、前記解除処理を実行することによって前記一方の固定位置から離れる方向へ前記移動部を移動させる処理を含む回避処理を実行し、(D3)前記一方の固定位置を含む移動制限範囲内に前記移動部がない場合には、前記移動部を目標とする固定位置に固定する一方向移動処理を、前記一方の固定位置を目標として実行し、前記モータ制御部は、前記一方向移動処理において、(D3−1)前記解除処理を実行することによって、目標の固定位置へ向かう目標方向への前記移動部の移動を開始させ、(D3−2)前記開始電流の供給の後、前記モータ電流を前記設定停止電流以下に制限することによって、前記移動部の移動を継続させ、(D3−3)前記固定処理を実行することによって、前記移動部を前記目標固定位置に固定させることとしてもよい。
この構成によれば、移動部を移動させるとともに、移動部を第1固定位置と第2固定位置とのそれぞれに固定する場合にも、固定装置の構成が複雑化することを抑制することができる。
上記固定装置において、前記モータ制御部は、前記回避処理において、他方の固定位置を目標とする前記一方向移動処理を実行することとしてもよい。
この構成によれば、モータ制御部は、移動開始時の移動部の位置がいずれの位置にあっても、検知結果に応じて目標とする固定位置を選択することによって、開始電流をモータに供給した状態で移動部がストッパに接触することを抑制しつつ、移動部を固定位置に固定することができる。
上記固定装置において、前記モータ制御部は、前記回避処理において、(D2−1)前記解除処理を実行することによって前記一方の固定位置から離れる方向へ前記移動部を移動させ、(D2−2)前記検知処理を実行するとともに、前記検知結果が、前記一方の固定位置を含む移動制限範囲の外に前記移動部が位置することを示すようになるまで、前記移動部の移動を継続させ、(D2−3)前記検知結果が、前記一方の固定位置を含む移動制限範囲の外に前記移動部が位置することを示すようになったら、前記移動部の移動方向を逆方向に切り替えるとともに、前記一方の固定位置を目標とする前記一方向移動処理を実行することとしてもよい。
この構成によれば、モータ制御部は、移動開始時の移動部の位置がいずれの位置にあっても、移動制限範囲の外から一方の固定位置へ向かって移動部を移動させることによって、移動部を一方の固定位置に固定することができる。その結果、開始電流をモータに供給した状態で移動部がストッパに接触することを抑制できる。
この発明は、以下のような他の態様も含んでいる。すなわち、第1の態様の固定装置は、移動部がストッパに機械的に接触する固定位置に前記移動部を固定する固定装置であって、モータとギアとを有するとともに、前記モータの回転を前記ギアを介して前記移動部に伝達することによって前記移動部を移動させる駆動部と、前記モータに供給される電流であるモータ電流を制御するモータ制御部と、を備え、前記モータ制御部は、(A)前記モータ電流をゼロよりも大きな予め設定された設定停止電流以下に制限した状態で前記移動部を前記ストッパへ向けて移動させるとともに、前記設定停止電流以下に制限した状態での前記モータ電流の供給を、前記移動部が前記ストッパに接触して停止した後まで続けることによって、前記移動部を前記固定位置に固定する固定処理と、(B)前記設定停止電流よりも大きな開始電流を前記モータに供給することによって、前記固定位置に固定された前記移動部の前記固定位置から離れる方向への移動を開始させる解除処理と、を実行する。
上記固定装置において、前記ストッパは、第1ストッパと第2ストッパとを含み、前記移動部は、前記第1ストッパと接触する前記第1固定位置と、前記第2ストッパと接触する前記第2固定位置と、の間を移動可能であり、前記モータ制御部は、前記移動部を目標とする固定位置に固定する一方向移動処理を、前記第1固定位置と前記第2固定位置とのそれぞれを目標として実行することが可能であり、前記モータ制御部は、前記一方向移動処理において、(C1)前記解除処理を実行することによって、目標の固定位置へ向かう目標方向への前記移動部の移動を開始させ、(C2)前記開始電流の供給の後、前記モータ電流を前記設定停止電流以下に制限することによって、前記移動部の移動を継続させ、(C3)前記固定処理を実行することによって、前記移動部を前記目標固定位置に固定させることとしてもよい。
上記固定装置において、前記モータ制御部は、前記開始電流を供給し続けた時間が所定時間を越えたときに、前記モータに供給する電流を前記設定停止電流以下に制限することとしてもよい。また、上記固定装置において、さらに、前記移動部が、前記第1固定位置と前記第2固定位置との間の所定の切替位置を通過したことを検知可能な位置センサを備え、前記モータ制御部は、前記移動部が前記切替位置を通過したときに、前記モータに供給する電流を前記設定停止電流以下に制限することとしてもよい。
上記各固定装置において、前記モータ制御部は、前記解除処理において、前記モータ電流の供給を開始し、前記モータ電流の供給開始からの経過時間が長いほど、前記モータ電流の大きさを大きな値に切り替えることによって、前記設定停止電流よりも大きな開始電流を前記モータに供給することとしてもよい。
上記各固定装置において、前記モータ制御部は、前記固定処理において、前記移動部が前記ストッパに接触して停止する前には、前記モータ電流が前記設定停止電流よりも小さくなるように、前記モータ電流を制御することとしてもよい。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、固定装置におけるモータ制御方法およびモータ制御装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.モータ制御処理の実施例:
C.変形例:
A.実施例:
図1は、本発明の一実施形態としてのイメージスキャナ100の外観を示す斜視図である。イメージスキャナ100は、スキャナ本体110と、原稿カバー120と、を備えている。スキャナ本体110は、画像原稿を置くための透明な原稿台112と、走査ユニット200(「キャリッジ」とも呼ばれる)と、を備えている。走査ユニット200は、スキャナ本体110内部を図1に示す矢印の方向(走査方向)に移動するように構成されている。
図2は、イメージスキャナ100により画像原稿の画像を表す面画像データを取得する様子を示す説明図である。図2は、図1に示すイメージスキャナ100の走査ユニット200を下側から見た様子を示している。この走査ユニット200は、反射鏡MIRと、短焦点レンズLN1と、長焦点レンズLN2と、受光部LREと、を有している。
図2(a)は、短焦点レンズLN1を用いて、画像原稿DC1の画像を表す面画像データを取得する様子を示している。このとき、図2(a)の一点鎖線で示す受光面LRSの中心点と反射鏡MIRの中心点とを結ぶ光軸(以下、単に「光軸」とも呼ぶ)は、短焦点レンズLN1の中心を通っている。
面画像データを取得するため、画像原稿DC1の線A−Aを含む領域は、走査ユニット200に設けられた図示しない光源により照明される。照明された画像原稿DC1からの反射光は、図2(a)の破線に示すように、反射鏡MIRと、光軸上の短焦点レンズLN1と、を介して受光部LREの受光面LRSに入射する。このとき、画像原稿DC1の画像のうち線A−A上の画像IS1(以下、「線画像IS1」とも呼ぶ)は、短焦点レンズLN1により受光部LREの受光面LRS上に結像され、像IF1が形成される。
受光面LRS上に結像された像IF1は、受光部LREにより電気信号に変換される。変換された電気信号はA/D変換器によりデジタル信号に変換され、線画像IS1を表す線画像データが生成される。画像原稿DC1の画像を表す面画像データは、走査ユニット200が図2(a)の矢印で示す走査方向のいずれか一方向に移動するとともに、線画像データを順次取得することにより取得することができる。
図2(b)は、長焦点レンズLN2を用いて、画像原稿DC2の画像を表す面画像データを取得する様子を示している。図2(b)は、一点鎖線で示す光軸に対する2つのレンズLN1,LN2の位置が異なっている点と、画像原稿DC2の幅が画像原稿DC1の幅より狭くなっている点と、で図2(a)と異なっている。他の点は、図2(a)と同じである。図2に示すように、2つのレンズLN1,LN2が移動することにより、短焦点レンズLN1と長焦点レンズLN2とのいずれか一方の中心を光軸が通過する。
画像原稿DC2の画像のうち線B−B上の線画像IS2は、長焦点レンズLN2により受光部LREの受光面LRS上に結像され、像IF2が形成される。この像IF2は、長焦点レンズLN2により結像されており、かつ、図2(a)に示す像IF1と同じ長さとなっているので、線画像IS2を表す線画像データの解像度(原稿1インチあたりの画素数)は、図2(a)に示す線画像IS1を表す線画像データの解像度よりも高くなる。このように長焦点レンズLN2を用いるとともに、走査方向の線画像データの取得間隔を短くすることにより、短焦点レンズLN1を用いた場合よりも解像度の高い面画像データを取得することが可能となる。
なお、本実施例においては、画像原稿DC1,DC2からの反射光を受光面LRSに入射させているが、画像原稿の種類に応じて画像原稿を透過した透過光を受光面LRSに入射させるものとしても良い。この場合、画像原稿の照明は、原稿カバー120(図1)に設けられ、走査ユニット200の移動と同期して移動する光源(図示しない)によって行われる。
図3は、走査ユニット200のより詳細な構成を示す説明図である。図3は、走査ユニット200をイメージスキャナ100(図1)の下側から見た様子を示している。走査ユニット200は、ベース210と、直流モータ220と、レンズ架台300と、2つのガイドレール410,420と、反射鏡MIRと、受光部LREと、を備えている。
ベース210に固定された直流モータ220の回転軸222には、ウォーム224が取り付けられている。ベース210には、レンズ架台300に設けられたラック302と、ウォーム224と、のそれぞれに噛み合うようにウォームホイール226が取り付けられている。なお、一般に、互いに噛み合うウォームとウォームホイールとは、併せてウォームギアと呼ばれる。
レンズ架台300は、第1のレンズ系310と、第2のレンズ系320と、位置センサ330とを備えている。第1のレンズ系310の焦点距離は、第2のレンズ系320の焦点距離よりも短くなっている。なお、第1のレンズ系310は、一般に複数のレンズを有しているが、図3では簡略化されて1枚の短焦点レンズ312(図2に示すレンズLN1に相当する)のみが描かれている。同様に、第2のレンズ系320では、1枚の長焦点レンズ322(図2に示すレンズLN2に相当する)のみが描かれている。
位置センサ330は、スペーサ512,514を介してベース210に固定されたタブ510の切欠の有無を検出することにより、レンズ架台300の位置を検出する。本実施例の位置センサ330は、位置センサ330の中心位置がタブ510の切欠部である場合にはHレベルの信号を出力し、位置センサ330の中心位置がタブ510の切欠部でない場合にはLレベルの信号を出力する。このような位置センサ330としては、例えば、フォトインタラプタを使用することができる。
ガイドレール410は、両端に設けられたガイドレール保持部412,414によりベース210に固定されている。同様に、ガイドレール420は、両端に設けられたガイドレール保持部422,424によりベース210に固定されている。これら2つのガイドレール410,420は、それぞれレンズ架台300に設けられたガイド穴342,344に通されている。ガイドレール420には、レンズ架台300の移動範囲を制限するための2つのストッパ426,428が取り付けられている。
反射鏡MIRと受光部LREとは、それぞれ図示しない固定部によりベース210に固定されている。ベース210には、図3の紙面裏面方向に位置する原稿台112(図1)からの光が反射鏡MIRに到達するように、光路窓610が形成されている。
図4は、走査ユニット200のレンズ架台300が移動する様子を示す説明図である。図4(a)は、レンズ架台300がガイドレール420の左側のストッパ428に接触している状態を示しており、図4(c)は、レンズ架台300がガイドレール420の右側のストッパ426に接触している状態を示している。また、図4(b)は、図4(a)に示す状態から図4(c)に示す状態に移行する中間の状態を示している。
図4(a)に示すように、レンズ架台300が左側のストッパ428に接触している状態では、光軸上には第1のレンズ系310が配置される。一方、図4(c)に示すように、レンズ架台300が右側のストッパ426に接触している状態では、一点鎖線で示す光軸上には第2のレンズ系320が配置される。このように、レンズ架台300を、図4(a)に示す位置(短焦点側位置)と、図4(c)に示す位置(長焦点側位置)と、のいずれかの位置にすることによって、光軸上のレンズ系を切り替えることができる。
光軸上のレンズ系を第1のレンズ系310から第2のレンズ系320に切り替える場合、直流モータ220は、回転軸222が左回転するように駆動される。図4(a)に示すように、回転軸222が左回転すると、回転軸222に取り付けられたウォーム224も左回転する。ウォーム224は右ねじれウォームになっているので、ウォーム224と噛み合うウォームホイール226は、ウォーム224の左回転に伴って左回転する。ウォームホイール226が左回転すると、ウォームホイール226と噛み合うラック302は、図4(a)の右方向に移動する。なお、ここでは、回転軸222およびウォーム224の回転方向を直流モータ220からウォーム224を見たときの回転方向によって表している。
レンズ架台300が短焦点側位置にある図4(a)に示す状態で、直流モータ220の回転軸222を左回転させると、ラック302が設けられているレンズ架台300は右方向に移動する。レンズ架台300が移動すると、図4(b)に示すように、第1のレンズ系310は光軸から外れる。図4(b)に示す状態からさらに回転軸222を左回転させると、図4(c)に示すように、レンズ架台300は、ガイドレール420に設けられたストッパ426に接触し、長焦点側位置で停止する。
同様に、レンズ架台300が長焦点側位置にある図4(c)に示す状態で、直流モータ220を回転軸222が右回転するように駆動すると、レンズ架台300は左方向に移動する。そして、図4(a)に示すように、レンズ架台300が左側のストッパ428に接触すると、レンズ架台300は短焦点側位置で停止する。
このように、直流モータ220を駆動することにより、レンズ架台300の位置を短焦点側位置と長焦点側位置とのいずれかにすることができる。そして、レンズ架台300を移動させることにより、第1のレンズ系310と、第2のレンズ系320と、のいずれかのレンズ系を光軸上に配置することができる。なお、レンズ系を切り替える際の直流モータ220の駆動制御については、後述する。
図5は、直流モータ220の制御を行うモータ制御部800の構成を示すブロック図である。モータ制御部800は、中央処理装置(CPU)810と、信号調整部820と、モータドライバ830と、を備えている。モータドライバ830は、モータドライバ制御回路832と、パルス幅変調(PWM)電圧制御部834と、電流制限部836と、を備えている。
CPU810は、図示しないメモリに格納されたプログラムを実行することにより、位置センサ330の出力信号等に応じて直流モータ220の動作を制御する。具体的には、CPU810は、位置センサ330の出力信号と、CPU810が内蔵するタイマの値とに基づいて、直流モータ220に供給する電圧と電流とのそれぞれの上限値を決定する。そして、決定された電圧・電流上限値を設定するための設定信号CS1を信号調整部820に供給する。なお、直流モータ220に供給する電圧・電流の上限値は、直流モータ220の特性やレンズ架台300(図3)の駆動機構の構成等に応じて適宜決定される。
信号調整部820は、CPU810から供給された設定信号CS1をモータドライバ830で使用可能な形式の設定信号CS2に変換する。変換された設定信号CS2は、信号調整部820からモータドライバ制御回路832に供給される。モータドライバ制御回路832は、設定信号CS2から電圧設定信号CSVと電流設定信号CSCとを生成する。生成された電圧設定信号CSVはパルス幅変調(PWM)電圧制御部834に供給され、電流設定信号CSCは電流制限部836に供給される。
PWM電圧制御部834は、パルス幅変調を行うことにより、駆動電源802からの供給電圧Voの実効値を電圧設定信号CSVで表される電圧Vxまで低減する。PWM電圧制御部834が出力する実効値Vxの電圧パルスは、直流モータ220のインダクタンスが大きいため出力直後に平滑化され、電圧Vxの直流電圧となる。そのため、PWM電圧制御部834の出力電圧実効値を供給電圧上限値Vxとすることにより、直流モータ220に供給される電圧は供給電圧上限値Vx以下となる。
供給電圧上限値Vxに調整された直流電圧は、電流制限部836に供給される。電流制限部836は、電流検出抵抗Rsでの電圧降下から直流モータ220に供給される電流を検出し、直流モータ220に供給される電流を電流設定信号CSCで表される供給電流上限値Ixに制限する。なお、直流モータ220への供給電流の制限は、周知のチョッピング方式などにより実現することが可能である。
モータ制御部800は、直流モータ220の動作を制御することによって、レンズ架台300を移動させる。モータ制御部800は、このような移動処理を、例えば、イメージスキャナ100の起動時に実行する。イメージスキャナ100の電源スイッチ(図示せず)がONになると、モータ制御部800が起動する。起動したモータ制御部800は、レンズ架台300を所定の固定位置(ストッパに接触する位置。例えば、長焦点側位置)に移動させる。このように、起動時にレンズ架台300を固定位置に移動させるのは、レンズ架台300の位置が固定位置からズレた状態で、面画像データの取得が行われることを防止するためである。レンズ架台300の位置ズレは、ユーザがレンズ架台300に触れた場合や、イメージスキャナ100に振動が加わった場合に生じ得る。また、モータ制御部800は、イメージスキャナ100の起動後には、ユーザの指示に従って、レンズ架台300を移動させる。このような指示は、例えば、ユーザが、イメージスキャナ100の操作パネル(図示せず)を操作することによって、操作パネルからモータ制御部800に伝えられる。
B.モータ制御処理の実施例:
B1.モータ制御処理の比較例:
図6は、モータ制御処理の比較例における位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。位置POSは、レンズ架台300(図4)の位置を示し、モータ電流Imは、直流モータ220に供給される電流を示している。また、横軸は、直流モータ220への電流供給開始からの経過時間(以下「供給時間TM」とも呼ぶ)を示している。図6は、レンズ架台300が短焦点側位置から長焦点側位置へ移動される場合を示している。このような移動は、ユーザの指示に従って行われる。また、イメージスキャナ100の起動時にこのような移動が行われる場合には、イメージスキャナ100の電源がOFFになるときに、モータ制御部800が、レンズ架台300を、起動時とは逆の短焦点側位置に移動させておくこととしてもよい。なお、図6は、レンズ架台300がストッパ426(図4(c))に接触するタイミングTcを含む一部の時間範囲のみを示している。
この比較例では、モータ制御部800は、レンズ架台300を移動させるために、供給電圧上限値Vxと供給電流上限値Ixとを所定の値に設定する。そして、モータ制御部800は、直流モータ220に電流を供給する。図中の電流しきい値Ithは、モータ制御部800によって設定された供給電流上限値Ixである。
接触タイミングTcよりも前では、レンズ架台300が長焦点側位置へ向かって移動する(図6)。その結果、位置POSは、時間の経過とともに長焦点側位置に近づく。
電流しきい値Ithは、設定電圧(供給電圧上限値Vx)によって決まる移動電流Iaよりも大きな値に設定されている。「移動電流」とは、直流モータ220に電圧上限値Vxの電圧を印加して、レンズ架台300が所定速度で移動するときの電流である。その結果、レンズ架台300の移動中には、モータ電流Imは、移動電流Iaとなる。
レンズ架台300が長焦点側位置に到達すると(接触タイミングTc)、レンズ架台300は、ストッパ426(図4(c))に接触して停止する。モータ制御部800は、レンズ架台300が停止した後も、供給時間TMが時間しきい値Tthとなるまで、直流モータ220に電流を供給し続ける。その結果、ウォーム224(図3、図4)には、モータ電流Imによって定まるトルクで力が加えられ、ウォーム224とウォームホイール226とが噛み込む。このように、レンズ架台300がストッパ426に接触した後にも、モータ制御部800が電流を直流モータ220に継続的に供給することにより、レンズ架台300は長焦点側位置に固定される。
供給時間TMが、所定の時間しきい値Tthとなったら、モータ制御部800は、モータ電流Imの供給を停止する。この時間しきい値Tthは、モータ電流Imの供給が開始されてからレンズ架台300がストッパ426に接触するまでの時間よりも十分に長い時間に予め実験的に設定されている。
ところで、レンズ架台300が停止すると、直流モータ220の回転も停止するので、移動電流Iaよりも大きな電流が直流モータ220に流れようとする。図6には、停止最大電流Ibが示されている。「停止最大電流」とは、レンズ架台300が移動できない状態で、直流モータ220に電圧上限値Vxの電圧を印加したときに流れる電流である。また、グラフIvは、電流の制限が無いと仮定した場合の、モータ電流Imの変化を示している。
本比較例では、電流しきい値Ithは、この停止最大電流Ibよりも小さい値に設定されているので、レンズ架台300が停止した直後のモータ電流Imは、停止最大電流Ibよりも小さい電流しきい値Ithとなる。従って、本比較例では、レンズ架台300がストッパ426に接触して停止した場合に、直流モータ220に過剰な電流が流れることを防止できる。その結果、ウォーム224とウォームホイール226とが過剰なトルクによって噛み込むことを抑制できる。また、直流モータ220が、過剰な電流によって故障することを抑制できる。
また、本比較例では、レンズ架台300が停止する直前のモータ電流Im(移動電流Ia)が、レンズ架台300の停止直後のモータ電流Im(電流しきい値Ith)よりも小さくなるように、設定電圧(電圧上限値Vx)が予め設定されている。従って、電圧上限値Vxが大きい場合のようにモータ電流Imがレンズ架台300の停止前後で一定値(電流上限値Ix)である場合と比べて、レンズ架台300の速度が低く抑えられるので、レンズ架台300が停止したときの速度変化も小さく抑えられる。その結果、レンズ架台300停止時のウォームギア(ウォーム224とウォームホイール226)の駆動速度の変化が過剰に大きくなって、ウォーム224とウォームホイール226との噛み込みが過剰に固くなることを抑制できる。
以上、レンズ架台300が短焦点側位置から長焦点側位置へ移動される場合について説明したが、レンズ架台300が長焦点側位置から短焦点側位置へ移動される場合についても、モータ制御部800は同様の処理を実行する。この場合には、モータ制御部800は、電圧上限値Vxと、電流上限値Ixとの極性を反転させる。
以上のように、本比較例では、モータ制御部800は、供給電流上限値Ixと供給電圧上限値Vxとのそれぞれを所定の値に設定するだけで、レンズ架台300を固定位置に固定することができる。その結果、走査ユニット200とモータ制御部800との構成が複雑化することを抑制することが可能となる。
さらに、本比較例では、レンズ架台300は、ストッパ426、428に接触する位置に固定されるので、レンズ架台300の位置を精度よく定めることが可能となる。
B2.モータ制御処理の第1実施例:
図7は、モータ制御処理の第1実施例における位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。本実施例では、モータ制御部800は、図6に示す比較例での制御処理に加えて、レンズ架台300の移動開始時におけるモータ電流Imを、レンズ架台300の停止直後のモータ電流Imよりも大きな値に設定する処理を実行している。第1実施例のハードウェア構成は、比較例と同じである。
図7のグラフは、図6のグラフと同様に、レンズ架台300が短焦点側位置から長焦点側位置へ移動される場合を示している。また、図7のグラフは、モータ電流Imの供給開始からモータ電流Imの供給停止までの全ての供給時間TMの範囲を示している。
図8は、モータ制御部800が直流モータ220の制御に用いるパラメータの一例を示すテーブルである。このテーブルは、制限時間と、DUTYと、供給電流上限値Ix(以下、単に「電流上限値Ix」とも呼ぶ)と、の組み合わせを含んでいる。DUTYは、パルス幅変調(PWM)におけるON/OFFの時間比率である。このDUTYが高いほど、直流モータ220に印加される電圧(実効値)は高くなる。すなわち、このDUTYが、供給電圧上限値Vxに相当する。各行のパラメータは、供給時間TMが同じ行の制限時間となるまで用いられる。これらのパラメータは、予め、モータ制御部800のメモリ(図示せず)に格納されている。
例えば、1行目のパラメータ(DUTY=1200/1500(Dth1)、Ix=1A(Ith1))は、0〜100ms(Tth1)の時間範囲で用いられる。同様に、2行目のパラメータ(DUTY=400/1500(Dth2)、Ix=0.5A(Ith2))は、100ms(Tth1)〜1000ms(Tth2)の時間範囲で用いられる。供給時間TMが第2時間しきい値Tth2(図8では、1000ms)を超えたら、モータ制御部800は、DUTYと供給電流上限値Ixとの両方をゼロに設定して、モータ電流Imの供給を停止する。
図7に示すように、モータ制御部800は、直流モータ220への電流の供給を開始すると、供給時間TMが第1時間しきい値Tth1となるまでは、第1電流しきい値Ith1の電流を直流モータ220に供給する。ここで、第1電圧しきい値Dth1は、第1電流しきい値Ith1の電流供給が可能となるような十分に大きな値に予め実験的に設定されている。また、第1時間しきい値Tth1は、短焦点側位置から長焦点側位置までのレンズ架台300の移動にかかる時間よりも十分に短い時間に予め実験的に設定されている。
供給時間TMが第1時間しきい値Tth1を超えたら、モータ制御部800は、DUTYを第2電圧しきい値Dth2に設定し、供給電流上限値Ixを第2電流しきい値Ith2に設定する。すると、モータ電流Imは、移動電流Icとなる。第2電圧しきい値Dth2は、この移動電流Icが第2電流しきい値Ith2よりも小さくなるように、予め実験的に設定されている。
その後、モータ制御部800は、図6に示す比較例と同様の処理を実行する。レンズ架台300は、長焦点側位置に到達し(接触タイミングTc)、ストッパ426(図4(c))に接触して停止する。モータ制御部800は、レンズ架台300が停止した後も、供給時間TMが第2時間しきい値Tth2となるまで、電流の供給を継続する。この際、モータ電流Imは、第2電流しきい値Ith2となる。その結果、ウォーム224とウォームホイール226とは、第2電流しきい値Ith2によって定まるトルクで噛み込む。なお、第2電流しきい値Ith2は、図6の電流しきい値Ithと同様に、電流制限が無いと仮定した場合に流れ得るモータ電流Imの最大値よりも小さい値に予め実験的に設定されている。
供給時間TMが第2時間しきい値Tth2となると、モータ制御部800は、直流モータ220への電流の供給を停止する。この第2時間しきい値Tth2は、短焦点側位置から長焦点側位置までのレンズ架台300の移動にかかる時間よりも十分に長い時間に予め実験的に設定されている。
以上、レンズ架台300が短焦点側位置から長焦点側位置へ移動される場合について説明したが、レンズ架台300が長焦点側位置から短焦点側位置へ移動される場合についても、モータ制御部800は同様の処理を実行する。
ところで、第1実施例では、レンズ架台300の移動開始時の第1電流しきい値Ith1は、停止時の第2電流しきい値Ith2よりも大きな値に設定されている。すなわち、移動開始時の直流モータ220のトルク(以下「解除用トルク」とも呼ぶ)は、停止時の直流モータ220のトルク(以下「固定用トルク」とも呼ぶ)よりも大きくなる。すると、移動開始時には、ウォームギア(ウォーム224とウォームホイール226)の噛み込みの解除に、噛み込ませる際(停止時)の固定用トルクよりも大きな解除用トルクが用いられる。その結果、レンズ架台300の移動開始時に、ウォームギアの噛み込みが外れないことを抑制できる。
また、第1実施例では、モータ制御部800は、第1時間しきい値Tth1を境に、モータ電流Imを、比較的大きな値(第1電流しきい値Ith1)から比較的小さな値(移動電流Ic)に切り替えている。このように、モータ電流Imの切り替えが供給時間TMに基づいて行われるので、走査ユニット200とモータ制御部800との構成が複雑化することを抑制することができる。また、この場合には、位置センサ330(図3)とタブ510とを省略することもできる。これは、上述の比較例についても同じである。
また、第1時間しきい値Tth1の後のモータ制御部800の制御は、図6に示す比較例の制御と同じである。従って、第1実施例の構成は、比較例と同じ利点を有する。
B3.モータ制御処理の第2実施例:
図9は、モータ制御処理の第2実施例における位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。図7に示す第1実施例との差違は、モータ制御部800が、供給時間TMの代わりに、位置センサ330からの出力信号に応じて、モータ電流Imを切り替えている点だけである。第2実施例のハードウェア構成は、第1実施例と同じである。また、後述するモータ制御処理の説明に用いられるパラメータ(Dth1、Dth2、Ith1、Ith2、Tth2、Tc、Ic)は、第1実施例で説明したものと同じである。
図10は、位置センサ330の出力信号レベルSLと、位置センサ330(レンズ架台300)の位置と、の関係を示す説明図である。図10には、タブ510が示されている。レンズ架台300に固定された位置センサ330は、レンズ架台300の移動に伴って、このタブ510上を左右に移動する。左右に延びる移動ラインL1は、位置センサ330の軌跡であり、位置センサ330の移動可能範囲を示している(以下、移動ラインL1のことを、「移動可能範囲L1」とも呼ぶ)。このように、図10では、横軸は、位置センサ330の位置を示している。
図10中の第1位置LPOSは、レンズ架台300が短焦点側位置(図4(a))にあるときの位置センサ330の位置を示している。また、第2位置HPOSは、レンズ架台300が長焦点側位置(図4(c))にあるときの位置センサ330の位置を示している。以下、短焦点側位置のことを、第1位置LPOSと同じ符号を用いて、「短焦点側位置LPOS」とも呼ぶ。同様に、長焦点側位置のことを、第2位置HPOSと同じ符号を用いて、「長焦点側位置HPOS」とも呼ぶ。
図10に示すように、移動ラインL1上には、タブ510の切欠部CPと遮蔽部SPとが交互に並んでいる。位置センサ330の位置が、遮蔽部SPと重なる範囲R1、R3、R5内にある場合には、位置センサ330はLレベルの信号を出力する。一方、位置センサ330の位置が、切欠部CPと重なる範囲R2、R4内にある場合には、位置センサ330はHレベルの信号を出力する。
以下、「位置センサ330が、ある範囲内にある」ことを、「レンズ架台300が、その範囲内にある」とも言う。例えば、位置センサ330が第1範囲R1内にあることを、レンズ架台300が第1範囲R1内にあるとも言う。
図9のグラフは、図7のグラフと同様に、レンズ架台300が短焦点側位置LPOSから長焦点側位置HPOSへ移動される場合を示している。まず、モータ制御部800は、直流モータ220へのモータ電流Imの供給を開始する。すると、レンズ架台300は、短焦点側位置LPOSから長焦点側位置HPOSへ向かって移動し始める。この段階では、モータ制御部800は、電圧上限値Vxを第1電圧しきい値Dth1に設定し、電流上限値Ixを第1電流しきい値Ith1に設定する。従って、モータ電流Imは第1電流しきい値Ith1となる。
モータ制御部800は、モータ電流Imの供給を開始すると、位置センサ330(図4)の出力信号のレベルSLをモニタする。そして、モータ制御部800は、出力信号レベルSLが切り替わったら、電圧上限値Vxを第2電圧しきい値Dth2に設定し、電流上限値Ixを第2電流しきい値Ith2に設定する。すると、モータ電流Imは、移動電流Icとなる。図9の例では、レンズ架台300が、第1範囲R1と第2範囲R2との境界を通過するときに出力信号レベルSLが切り替わる。従って、レンズ架台300が第1範囲R1と第2範囲R2との境界を越えると、モータ電流Imは、移動電流Icに切り替えられる。
その後、モータ制御部800は、図7に示す第1実施例と同様の処理を実行する。モータ制御部800は、レンズ架台300が停止した後も、供給時間TMが第2時間しきい値Tth2となるまで、モータ電流Imの供給を継続する。そして、供給時間TMが第2時間しきい値Tth2となると、モータ制御部800は、直流モータ220への電流の供給を停止する。
以上、レンズ架台300が短焦点側位置LPOSから長焦点側位置HPOSへ移動される場合について説明したが、レンズ架台300が長焦点側位置HPOSから短焦点側位置LPOSへ移動される場合についても、モータ制御部800は同様の処理を実行する。例えば、モータ制御部800は、レンズ架台300が第5範囲PR5と第4範囲R4との境界を通過するときに、モータ電流Imを切り替える。
このように、第2実施例では、モータ制御部800は、モータ電流Imの切り替えを、第1位置LPOSと第2位置HPOSとの間の所定の切替位置をレンズ架台300が通過したことを検知する位置センサ330の検知結果に基づいて、実行する。従って、モータ制御部800は、レンズ架台300の位置に応じて、適切に、モータ電流Imを切り替えることができる。
なお、第2実施例では、モータ電流Imを切り替えるための切替位置(例えば、第1範囲R1と第2範囲R2との境界)は、レンズ架台300の固定位置ではない。従って、切替位置を、固定位置を定める精度よりも低い精度で定めることが許容される。また、このような切替位置は、第1位置LPOSと第2位置HPOSとの間の任意の位置に設定可能である。
B4.モータ制御処理の第3実施例:
図11は、モータ制御処理の第3実施例の手順を示すフローチャートである。モータ制御部800(図5)は、イメージスキャナ100の起動時に、図11の手順に従ってレンズ架台300の移動処理を実行する。レンズ架台300の移動処理(ステップS530)は、図7の処理と同じである。図7に示す第1実施例との差違は、2点ある。1つ目の差違は、モータ制御部800が、位置センサ330から出力信号に応じて、移動方向(すなわち、目標とする固定位置)を決定している点である。2つ目の差違は、タブ510aの形状が、タブ510(図10)と異なっている点である。他のハードウェア構成は、第1実施例と同じである。
最初のステップS500では、モータ制御部800は、位置センサ330を用いて、レンズ架台300の位置を検出する。具体的には、モータ制御部800は、位置センサ330(図3)の出力信号のレベルを取得する。
図12は、位置センサ330の出力信号レベルSLと、位置センサ330(レンズ架台300)の位置と、の関係を示す説明図である。図12には、タブ510aが示されている。図10に示すタブ510との差違は、第1位置LPOSと第2位置HPOSとで、出力信号レベルSLが異なっている点である。
移動ラインL10上には、タブ510aの切欠部CPと遮蔽部SPとが交互に並んでいる。位置センサ330の位置が、遮蔽部SPと重なる範囲PR1、PR3、PR5内にある場合には、位置センサ330はLレベルの信号を出力する。以下、これらの範囲PR1、PR3、PR5の全体を「第1移動制限範囲PR10」とも呼ぶ。移動制限範囲と呼ぶ理由については後述する。この第1移動制限範囲PR10は、移動ラインL10の全範囲の内の、第1位置LPOSを含む一部の範囲である。
一方、位置センサ330の位置が、切欠部CPと重なる範囲PR2、PR4、PR6内にある場合には、位置センサ330はHレベルの信号を出力する。以下、これらの範囲PR2、PR4、PR6の全体を「第2移動制限範囲PR20」とも呼ぶ。この第2移動制限範囲PR20は、移動ラインL10の全範囲の内の、第2位置HPOSを含む一部の範囲である。
なお、図12の例では、第1移動制限範囲PR10と第2移動制限範囲PR20とは、互いに重ならないように設定されている。また、これらの範囲PR10、PR20を合わせた範囲の全体は、移動可能範囲L10の全体をカバーする。従って、位置センサ330が第1移動制限範囲PR10内に無い場合には、位置センサ330は第2移動制限範囲PR20内にある。逆に、位置センサ330が第2移動制限範囲PR20内に無い場合には、位置センサ330は第1移動制限範囲PR10内にある。
図11のフローチャートにおいて、モータ制御部800は、位置センサ330から取得した信号レベルがHレベルである場合には、ステップS510に移行し、レンズ架台300の移動方向を、第1位置LPOS(短焦点側位置(図4(a))へ向かう方向に設定する。換言すれば、位置センサ330が第1移動制限範囲PR10内に無い場合には、移動方向が左方向(第1位置LPOSへ向かう方向)に設定される。逆に、位置センサ330が第1移動制限範囲PR10内にある場合(第2移動制限範囲PR20内にない場合)には、ステップS520で移動方向が右方向(第2位置HPOSへ向かう方向)に設定される。このように、第1移動制限範囲PR10は、第1位置LPOSへ向かう移動開始が制限(禁止)される範囲である。同様に、第2移動制限範囲PR20は、第2位置HPOSへ向かう移動開始が制限(禁止)される範囲である。
次に、モータ制御部800は、ステップS530に移行し、レンズ架台300の移動処理を実行する。この移動処理は、図7で説明した処理と同じ処理である。ただし、レンズ架台300の移動方向は、ステップS510で設定された左方向である。その結果、レンズ架台300は、第1位置LPOSに固定される。
なお、第3実施例では、レンズ架台300が第2位置HPOSではない他の位置(例えば、第2範囲PR2内)に位置する場合にも、レンズ架台300は第1位置LPOSに向かって移動される。ここで、仮に、供給時間TMが第1時間しきい値Tth1(図7)となる前に、レンズ架台300がストッパ428に接触して停止すると、固定用トルクよりも大きな解除用トルクでウォームギア(ウォーム224とウォームホイール226)が噛み込む。すると、モータ制御部800が次回にレンズ架台300を移動させるときに、ウォームギアの噛み込みが外れなくなるおそれがある。
そこで、第3実施例では、レンズ架台300がストッパ428(図4(a))に接触するタイミングが、第1時間しきい値Tth1よりも後になるように、第1移動制限範囲PR10が設定されている。具体的には、第1移動制限範囲PR10外の位置と第1位置LPOSとの最短距離(すなわち、第1範囲PR1の長さ)が、解除用トルク距離よりも長い値に設定されている。ここで、距離と範囲の長さとは、位置センサ330の軌跡に沿った距離(長さ)を意味している。また、解除用トルク距離とは、供給時間TMがゼロから第1時間しきい値Tth1(図7)となる間に、レンズ架台300が移動する距離である。その結果、レンズ架台300の移動開始位置が、第1移動制限範囲PR10外の(すなわち、第2移動制限範囲PR20内の)どの位置であっても、供給時間TMが第1時間しきい値Tth1となる前にレンズ架台300がストッパ428に接触することを防止できる。従って、固定用トルクよりも大きな解除用トルクでウォームギアが噛み込むことを防止できる。
以上、移動開始時にレンズ架台300が第1移動制限範囲PR10内に無い場合について説明したが、移動開始時にレンズ架台300が第2移動制限範囲PR20内に無い場合についても同様である。モータ制御部800は、位置センサ330から取得した信号レベルがLレベルである場合には、ステップS520に移行し、レンズ架台300の移動方向を、第2位置HPOS(長焦点側位置(図4(c))へ向かう方向に設定する。そして、モータ制御部800は、ステップS530に移行し、レンズ架台300の移動処理を実行する。
ここで、第2移動制限範囲PR20は、第1移動制限範囲PR10と同様に、レンズ架台300がストッパ426(図4(c))に接触するタイミングが、第1時間しきい値Tth1よりも後になるように、予め設定されている。具体的には、第2移動制限範囲PR20外の位置と第2位置HPOSとの最短距離(すなわち、第6範囲PR6の長さ)が、解除用トルク距離よりも長い値に設定されている。
以上のように、第3実施例では、モータ制御部800は、図7に示す第1実施例と同様に直流モータ220を制御することによって、レンズ架台300の移動開始と固定とを行う。従って、第3実施例の構成は、第1実施例と同じ利点を有する。
また、第3実施例では、モータ制御部800は、位置センサ330の検知結果に基づいて移動方向(すなわち、目標とする固定位置)を選択している。ある固定位置へ向かう移動開始が制限された範囲の外にレンズ架台300が位置している場合に、その固定位置が選択される。具体的には、レンズ架台300が第1位置LPOSを含む第1移動制限範囲PR10の外にある場合には、固定位置として第1位置LPOSが選択される。レンズ架台300が第2位置HPOSを含む第2移動制限範囲PR20の外にある場合には、固定位置として第2位置HPOSが選択される。その結果、モータ制御部800は、移動開始時のレンズ架台300の位置がいずれの位置にあっても、検知結果に応じて移動方向(固定位置)を選択することによって、固定用トルクよりも大きな解除用トルクでウォームギアが噛み込むことを抑制しつつ、レンズ架台300を固定位置に固定することができる。
なお、第3実施例では、各移動制限範囲PR10、PR20の境界位置は、レンズ架台300の固定位置ではない。従って、これらの移動制限範囲PR10、PR20の境界位置を、固定位置を定める精度よりも低い精度で定めることが許容される。
ところで、図11のステップS530の移動処理としては、図7に示す移動処理に限らず、種々の処理を採用可能である。例えば、図9に示す移動処理を実行することとしてもよい。この場合には、モータ制御部800は、モータ電流Imの切り替えを、出力信号レベルSLが切り替わるときに、実行する。例えば、移動開始時にレンズ架台300が第4範囲PR4内にある場合には、移動方向が第1位置LPOSへ向かう方向に設定され、さらに、レンズ架台300が第4範囲PR4と第3範囲PR3との境界を通過するときに、モータ電流Imが切り替えられる。移動開始時のレンズ架台300の位置が、他の範囲内にある場合も同様である。なお、この場合には、第1範囲PR1と第6範囲PR6とのそれぞれの長さを、解除用トルク距離とは無関係な値に設定可能である。
B5.モータ制御処理の第4実施例:
図13は、モータ制御処理の第4実施例の手順を示すフローチャートである。図11に示す第3実施例との差違は、モータ制御部800が、ステップS530の移動処理の代わりに、電流上限値Ixと電圧上限値Vxとを細かく調整しつつレンズ架台300を移動させる移動処理(S540〜S575)を実行している点だけである。また、この実施例の移動処理は、以下の点で、図9に示す移動処理と同じである。すなわち、モータ制御部800は、出力信号レベルSLが切り替わったときに、電流上限値Ixをより小さな値に切り替えている。第4実施例のハードウェア構成は、第3実施例と同じである。
ステップS500〜S520の処理は、図11のステップS500〜S520と同じである。モータ制御部800は、位置センサ330の出力信号レベルSLに基づいて移動方向を決定したら、レンズ架台300の移動処理を実行する(S540〜S575)。以下、移動開始時にレンズ架台300が短焦点側位置LPOS(第1範囲PR1(図12))に位置することとして説明を行う。この場合には、移動方向は、第2位置HPOSへ向かう方向に設定される。
ステップS540では、モータ制御部800は、レンズ架台300の位置範囲を選択する。具体的には、モータ制御部800は、位置センサ330(図4)の出力信号のレベルSL(図12)をモニタする。そして、モータ制御部800は、この出力信号レベルSLに応じて、位置範囲を選択する。
図14は、直流モータ220の制御に用いられるパラメータの一例を示すテーブルである。このテーブルは、位置範囲と、制限時間と、DUTYと、電流上限値Ixと、の複数の組み合わせを含んでいる。位置範囲は、モータ制御部800が出力信号レベルSLの切り替わりに応じて選択する範囲である。図14の例では、位置範囲として、6つの範囲(開始範囲、第1〜第4定常範囲、近傍範囲)が設定されている。他のパラメータについては後述する。なお、これらのパラメータは、予め、モータ制御部800のメモリ(図示せず)に格納されている。
モータ制御部800は、移動開始から出力信号レベルSLが切り替わる毎に、開始範囲、第1〜第4定常範囲、近傍範囲、の順番に、1つの範囲を位置範囲として選択する。例えば、モータ電流Imの供給開始から出力信号レベルSLが最初に切り替わるまでの間は、モータ制御部800は、開始範囲を選択する。出力信号レベルSLが3回切り替わってから4回切り替わるまでの間は、モータ制御部800は、第3定常範囲を選択する。より具体的には、移動開始時にレンズ架台300が第1範囲PR1(図12)内にある場合には、第1範囲PR1が開始範囲に相当し、第2範囲PR2〜第5範囲PR5のそれぞれが、第1〜第4定常範囲に相当し、第6範囲PR6が近傍範囲に相当する。
次のステップS545では、モータ制御部800は、位置範囲が近傍範囲であるか否かを判断する。出力信号レベルSLの切り替わり回数が5回よりも少ない場合には、モータ制御部800は、位置範囲が近傍範囲ではないと判断する。
位置範囲が近傍範囲ではない判断された場合には、モータ制御部800は、直流モータ220を制御する処理(S550〜S575)を実行する。図14は、制御処理で用いられるパラメータを示している。近傍範囲以外の範囲には、制限時間とDUTYと電流上限値Ixとの組み合わせが3つずつ設定されている。各行のパラメータは、同範囲経過時間が同じ行の制限時間となるまで用いられる。ここで、同範囲経過時間(以下、単に「経過時間」とも呼ぶ)とは、レンズ架台300が同じ範囲内に滞在し続けている時間を意味する。モータ制御部800は、出力信号レベルSLが切り替わるたびに、経過時間をゼロから計測する。また、開始範囲における経過時間としては、モータ電流Imの供給を開始してからの経過時間が用いられる。モータ電流Imの供給前には、経過時間はゼロである。
開始範囲では、経過時間が長いほど電流上限値Ixが大きな値に設定される(図14)。DUTYは経過時間に拘わらず一定(1200/1500)である。また、第1〜第4定常範囲では、経過時間が長いほどDUTYが大きな値に設定される(ただし、最大値は1500/1500=1である)。電流上限値Ixは経過時間に拘わらず一定(0.12A)である。なお、図14のテーブル中の「DUTYc」は現行のDUTYを意味している。また、「DUTYc+x」は、現行のDUTYに「x」を追加した値を意味している。
経過時間が第1制限時間T1(図14)よりも短い場合には(S550:No)、モータ制御部800は、位置範囲と第1制限時間T1とに関連付けられたDUTYと電流上限値Ixとを用いる(S555)。経過時間が第1制限時間T1以上で、かつ、第2制限時間T2よりも短い場合には(S560:No)、モータ制御部800は、位置範囲と第2制限時間T2とに関連付けられたDUTYと電流上限値Ixとを採用する(ステップS565)。経過時間が第2制限時間T2以上で、かつ、第3制限時間T3よりも短い場合には(S570:No)、モータ制御部800は、位置範囲と第3制限時間T3とに関連付けられたDUTYと電流上限値Ixとを採用する(ステップS575)。
経過時間が第3制限時間T3を越えた場合には(S570:Yes)、モータ制御部800は、モータ電流Imの供給を停止して処理を終了する。
モータ制御部800は、ステップS555、S565、S575で各上限値Vx、Ixを設定したら、再び、ステップS540に移行し、ステップS540〜S575の処理を繰り返し実行する。
ステップS545で、位置範囲が近傍範囲(図14)であると判断された場合には、モータ制御部800は、ステップS547(図13)に移行する。モータ制御部800は、電圧上限値Vxと電流上限値Ixとのそれぞれを、近傍範囲に関連付けられたDUTYと電流上限値Ixとに設定する(図14の例では、DUTY=現行のDUTY、電流上限値Ix=0.12A)。そして、モータ制御部800は、レンズ架台300がストッパに接触して停止した後も、経過時間が、近傍範囲に関連付けられた制限時間(図14では10000ms)となるまで、モータ電流Imの供給を継続する。経過時間が制限時間となったら、モータ制御部800は、モータ電流Imの供給を停止して、処理を終了する。
B5−1.移動開始時のレンズ架台300の速度が速い場合:
図15は、位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。このグラフは、図14のパラメータに従ってレンズ架台300の移動を開始する場合のグラフを示す。また、このグラフは、レンズ架台300の速度が速い場合を示している。グラフの構成は、図9と同じである。
移動処理の開始時には、経過時間は、開始範囲(図14)に関連付けられた第1制限時間T1(1000ms)よりも短いので、モータ制御部800は、ステップS555に移行する。モータ制御部800は、電圧上限値Vxを1200/1500に設定し、電流上限値Ixを0.60Aに設定する。これにより、モータ制御部800は、モータ電流Imの供給を開始する。すると、レンズ架台300は、第1位置LPOSから第2位置HPOSへ向かって移動し始める。ここで、電圧上限値Vxは、モータ電流Imが電流上限値Ixとなるような十分に大きな値に予め実験的に設定されている。従って、モータ電流Imは0.60Aとなる。
図15の例では、経過時間が第1制限時間T1となる前に、レンズ架台300が第2範囲PR2に到達している。出力信号レベルSLが切り替わると、モータ制御部800は、ステップS540(図13)で、位置範囲(図14)を、開始範囲から第1定常範囲に切り替え、そして、経過時間をゼロから計測し直す。レンズ架台300が第2範囲PR2(第1定常範囲)に到達した直後には、経過時間は、第1定常範囲に関連付けられた第1制限時間T1(1000ms)よりも短いので、モータ制御部800は、ステップS555に移行する。モータ制御部800は、電圧上限値Vxを350/1500に切り替え、電流上限値Ixを0.12Aに切り替える。ここで、電流上限値Ixは、電圧上限値Vx(350/1500)によって決まる第1移動電流Im1よりも大きな値に予め実験的に設定されている。その結果、モータ電流Imは、電流上限値Ix(0.12A)よりも小さい第1移動電流Im1となる。
このように、モータ制御部800は、レンズ架台300が開始範囲(第1範囲PR1)と第1定常範囲(第2範囲PR2)との境界を通過すると、モータ電流Imを、比較的大きな値(0.60A)から比較的小さな値(第1移動電流Im1)に切り替える。
B5−2.移動開始時のレンズ架台300の速度が遅い場合:
図16は、位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。図15に示す例との差違は、このグラフは、レンズ架台300の速度が遅い場合を示している点だけである。
図16の例では、第2制限時間T2の経過後まで、レンズ架台300は、開始範囲(第1範囲PR1)内に位置している。このような状態は、例えば、ウォームギア(ウォーム224とウォームホイール226)の噛み込みが固くて外れにくい場合に起こり得る。
モータ制御部800は、0〜T1の経過時間範囲では、電流上限値Ixを0.6Aに設定し(S555)、T1〜T2の経過時間範囲では、電流上限値Ixを0.72Aに設定し(S565)、第2制限時間T2からレンズ架台300が第2範囲PR2に到達するまでの経過時間範囲では、電流上限値Ixを1.08Aに設定する(S575)。また、電圧上限値Vx(1200/1500)は、モータ電流Imがこれらの電流上限値Ixとなるのに十分に大きな値に予め実験的に設定されている。従って、モータ電流Imは電流上限値Ixと同じとなる。これにより、直流モータ220のトルクは時間の経過とともに大きくなる。
図16の例では、モータ電流Imが0.72に上げられることによってレンズ架台300が移動を開始する。また、モータ電流Imが1.08Aに上げられることによって、レンズ架台300の速度が速くなる。そして、経過時間が第3制限時間T3となる前に、レンズ架台300が第1定常範囲(第2範囲PR2)に到達する。この到達後には、モータ制御部800は、図15の例と同様に、各上限値Vx、Ixを第1定常範囲の第1制限時間T1に関連付けられた値に切り替える。
このように、モータ制御部800は、モータ電流Imの供給を開始してからの経過時間(開始範囲における経過時間)が長いほど、モータ電流Imを大きな値に設定する。従って、ウォームギア(ウォーム224とウォームホイール226)の噛み込みが固くて外れにくい場合であっても、この噛み込みを解消し、レンズ架台300の移動を開始することが可能となる。
なお、第4実施例では、レンズ架台300の移動開始時のモータ電流Imは、開始範囲に関連付けられた複数の電流上限値Ix(図14の例では、0.60A、0.72A、1.08A)のうちのいずれかとなる。例えば、0.60Aのモータ電流Imではウォームギアの噛み込みが解消されず、0.72Aのモータ電流Imで噛み込みが解消される場合がある。この場合には、移動開始時のモータ電流Imは、0.72Aである。
B5−3.移動開始後のレンズ架台300の速度が速い場合:
図17は、位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。このグラフは、レンズ架台300が第1定常範囲に移動した後の様子を示している。また、このグラフは、レンズ架台300の速度が速い場合を示している。グラフの構成は、図15、図16と同じである。
レンズ架台300が第2範囲PR2(第1定常範囲)に到達すると、モータ制御部800は、ステップS555に移行する。上述したように、モータ制御部800は、電圧上限値Vxを350/1500に設定し、電流上限値Ixを0.12Aに設定する(図14)。モータ電流Imは、電流上限値Ix(0.12A)よりも小さい第1移動電流Im1となる。
図17の例では、経過時間が第1制限時間T1となる前に、レンズ架台300が第3範囲PR3に到達している。出力信号レベルSLが切り替わると、モータ制御部800は、ステップS540(図13)で、位置範囲(図14)を、第1定常範囲からに第2定常範囲切り替え、経過時間をゼロから計測し直す。レンズ架台300が第2定常範囲(第3範囲PR3)に到達した直後には、経過時間は、第2定常範囲に関連付けられた第1制限時間T1(1000ms)よりも短いので、モータ制御部800は、ステップS555に移行する。モータ制御部800は、現行の電圧上限値Vx(DUTYc)を維持し、電流上限値Ixを0.12Aに維持する。これらのパラメータは、第2定常範囲と第1制限時間T1とに関連付けられた値である(図14)。その結果、モータ電流Imは、第1移動電流Im1のまま維持される。
B5−4.移動開始後のレンズ架台300の速度が遅い場合:
図18は、位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフである。図17に示す例との差違は、このグラフは、レンズ架台300の速度が遅い場合を示している点だけである。
図18の例では、第2制限時間T2の経過後まで、レンズ架台300は第1定常範囲(第2範囲PR2)内に留まっている。このような状態は、例えば、2つのガイドレール410,420(図3)に埃が付着した場合に起こり得る。
モータ制御部800は、0〜T1の経過時間範囲では、DUTYを350/1500に設定し(S555)、T1〜T2の経過時間範囲では、DUTYを400/1500に設定し(S565)、第2制限時間T2からレンズ架台300が第3範囲PR3に到達するまでの経過時間範囲では、DUTYを450/1500に設定する(S575)。電流上限値Ix(0.12A)は、これらのDUTYで決まる移動電流よりも大きな値に予め実験的に設定されている。従って、モータ電流Imは、DUTYの変化に合わせて、第1移動電流Im1、第2移動電流Im2、第3移動電流Im3の順に大きくなる。
図18の例では、DUTYが大きくなるにつれて、直流モータ220の回転速度も速くなり、レンズ架台300の移動速度も速くなる。そして、経過時間が第3制限時間T3となる前に、レンズ架台300が第2定常範囲(第3範囲PR3)に到達する。この到達後には、モータ制御部800は、図17の例と同様に、各上限値Vx、Ixを設定する。
なお、レンズ架台300が第2〜第4定常範囲内にある場合にも、モータ制御部800は、第1定常範囲内にある場合と同様の処理を実行する。
ところで、移動開始時のレンズ架台300が、固定位置を含まない範囲(第2範囲PR2〜第5範囲PR5)内に位置している場合には、位置範囲が近傍範囲となる前に、レンズ架台300がストッパに接触して停止する。この場合には、モータ制御部800は、レンズ架台300の停止の後、経過時間が第3制限時間T3を越えたら(図13:S570:Yes)、モータ電流Imの供給を停止して処理を終了する。
なお、第4実施例では、第1〜第4定常範囲と近傍範囲とにおいては、DUTYが大きな値に切り替えられることによって、モータ電流Imも大きな値に切り替えられる。ただし、電流上限値Ixは、移動開始時のモータ電流Imの候補(図14の例では、0.60A、0.72A、1.08A)のいずれよりも小さい値(図14の例では、0.12A)に設定されている。従って、レンズ架台300の停止時に用いられる直流モータ220のトルクが、移動開始時に用いられるトルクよりも大きくなることを防止できる。
また、第4実施例では、位置センサ330は、移動可能範囲L10内の所定の一部の範囲内(例えば、第2範囲PR2内)にレンズ架台300が継続して位置しているか否かを検知可能である。また、モータ制御部800は、この検知結果を用いて一部の範囲における滞在時間(経過時間)を測定し、この滞在時間が長いほどモータ電流Imを大きな値に切り替える。従って、レンズ架台300が動きにくくなった場合であっても、レンズ架台300の移動に過剰な時間がかかることを抑制できる。
以上、レンズ架台300が長焦点側位置へ向かう方向に移動される場合について説明したが、レンズ架台300が短焦点側位置へ向かう方向に移動される場合についても、モータ制御部800は同様の処理を実行する。
B6.モータ制御処理の第5実施例:
図19は、モータ制御処理の第5実施例で用いられるパラメータの一例を示すテーブルである。図14に示すパラメータとの差違は、開始範囲以外の範囲における電流上限値Ixが、一定値の代わりに、現行のDUTYcに基づく可変値となっている点だけである。モータ制御処理の内容は、図13に示す第4実施例と同じである。また、第5実施例のハードウェア構成も、第4実施例と同じである。
図20は、位置POSとモータ電流Imと電流上限値Ixとの変化を示すグラフである。図18に示す例との差違は、図14のパラメータの代わりに、図19のパラメータが、モータ制御処理に用いられている点だけである。レンズ架台300は、図18の例と同様に、第2制限時間T2の経過後まで、第1定常範囲(第2範囲PR2)内に留まっている。
図20の例では、図18の例と同様に、モータ制御部800は、DUTY(電圧上限値Vx)を、図19のテーブルに従って、「350/1500」、「400/1500」、「450/1500」の順番に切り替える(これらのパラメータは第1定常範囲に関連付けられた値である)。その結果、モータ電流Imは、第1移動電流Im1、第2移動電流Im2、第3移動電流Im3の順に切り替わっている。一方、モータ制御部800は、図18の例とは異なり、電流上限値Ixを、現行のDUTY(DUTYc)に所定の定数Cを乗じた値に切り替える。その結果、電流上限値Ixは、第1電流上限値Ix1、第2電流上限値Ix2、第3電流上限値Ix3の順に切り替わっている。これらの電流上限値Ix1〜Ix3は、DUTYに応じて決まる値である。なお、図20の例では、各電流上限値Ix1〜Ix3のそれぞれは、同じ時間範囲における移動電流Im1〜Im3よりも大きい。従って、モータ電流Imは、移動電流Im1〜Im3となる。
なお、レンズ架台300が、第2〜第4定常範囲内にある場合にも、モータ制御部800は、第1定常範囲内にある場合と同様の処理を実行する。また、いずれの場合も、定数Cは、レンズ架台300の停止時における電流上限値Ix(すなわち、第1〜第4定常範囲と近傍範囲とにおける電流上限値Ix)が、移動開始時のモータ電流Imの候補(図19の例では、0.35A、0.42A、0.63A)の少なくとも一部よりも小さくなるように、予め実験的に設定されている。換言すれば、モータ制御部800は、移動開始時のモータ電流Imよりも小さな範囲内で、電流上限値Ixを切り替える。従って、レンズ架台300の停止時に用いられる直流モータ220のトルクが、移動開始時に用いられるトルクよりも大きくなることを防止できる。なお、DUTYの最大値は1である。従って、定数Cとしては、例えば、レンズ架台300の停止時のモータ電流Imに許容される最大値を採用可能である。
このように、第5実施例では、位置センサ330は、移動可能範囲L10内の所定の一部の範囲内(例えば、第2範囲PR2内)にレンズ架台300が継続して位置しているか否かを検知可能である。また、モータ制御部800は、この検知結果を用いて一部の範囲における滞在時間(経過時間)を測定し、この滞在時間が長いほど電流上限値Ixを大きな値に切り替える。従って、モータ制御部800は、レンズ架台300が動きにくくなった場合に、適切に、モータ電流Imを大きな値に切り替えることができる。
B7.モータ制御処理の第6実施例:
上記各実施例では、モータ制御部800は、移動処理をイメージスキャナ100の起動時に実行しているが、この代わりに、ユーザの指示に応じて移動処理を実行してもよい。図21は、イメージスキャナ100の操作パネルOPを示す説明図である。この操作パネルOPは、高解像度ボタンHBと、低解像度ボタンLBと、を有している。高解像度ボタンHBは、レンズ架台300を長焦点側位置HPOSに固定させるためのボタンである。低解像度ボタンLBは、レンズ架台300を短焦点側位置LPOSに固定させるためのボタンである。操作パネルOPは、他の種々のボタンと、表示部とを有しているが、図21では図示が省略されている。また、この操作パネルOPは、モータ制御部800に接続されている。なお、他のハードウェア構成は、図11に示す第3実施例での構成と同じである。
図22は、第6実施例におけるモータ制御処理の手順を示すフローチャートである。最初のステップS600では、モータ制御部800は、操作パネルOPから、目標とする固定位置を指定した移動指示を受信する。ユーザが操作パネルOPのボタンHB、LBを押すと、操作パネルOPは、押されたボタンを識別する情報を、モータ制御部800に送信する。この情報を受信したモータ制御部800は、押されたボタンが高解像度ボタンHBである場合には、この情報を、長焦点側位置HPOSを指定した移動指示として扱う。一方、押されたボタンが低解像度ボタンLBである場合には、モータ制御部800は、この情報を、短焦点側位置LPOSを指定した移動指示として扱う。
次のステップS610では、モータ制御部800は、位置センサ330(図3)の出力信号のレベル(図12)を取得する。
次のステップS620では、モータ制御部800は、レンズ架台300が、指定された固定位置に関連する移動制限範囲(以下「指定移動制限範囲」とも呼ぶ)内にあるか否かを判断する。第1位置LPOS(図12)に関連する移動制限範囲は、出力信号レベルSLが同じである範囲(範囲PR10と範囲PR20)の中の、第1位置LPOSを含む第1移動制限範囲PR10である。同様に、第2位置HPOSに関連する移動制限範囲は、第2位置HPOSを含む第2移動制限範囲PR20である。
レンズ架台300が指定移動制限範囲の外にある場合には、モータ制御部800は、移動方向を指定固定位置へ向かう方向に設定し(S640)、レンズ架台300の移動処理を実行する(S650)。このステップS650の移動処理としては、種々の処理を採用可能である。例えば、図7に示す移動処理を採用してもよく、図9に示す移動処理を採用してもよく、図13に示す移動処理(S540〜S575)を採用してもよい。また、これらの処理に限らず、移動開始時のモータ電流Imよりも小さいモータ電流Imでレンズ架台300を固定位置に固定する種々の処理を採用可能である。
例えば、レンズ架台300が第1範囲PR1内(図12)にある状態で、第2位置HPOSが指定されたと仮定する。この場合には、モータ制御部800は、ステップS640で、移動方向を第2位置HPOSへ向かう方向に設定し、ステップS650で、レンズ架台300を移動させて、レンズ架台300を第2位置HPOSに固定する。
一方、レンズ架台300が指定移動制限範囲内にある場合には、モータ制御部800は、ステップS630に移行する。このステップS630では、モータ制御部800は、レンズ架台300を指定固定位置に向かう方向とは逆の方向に移動させる。この際、モータ制御部800は、ステップS650の移動処理と同じ処理を実行する。ただし、移動方向は、S650とは反対方向である。また、ステップS630では、モータ制御部800は、レンズ架台300が指定移動制限範囲の外に移動したら、モータ電流Imの供給を停止する。
例えば、レンズ架台300が第1範囲PR1内(図12)にある状態で、第1位置LPOSが指定されたと仮定する。この場合には、モータ制御部800は、ステップS630で、レンズ架台300を第2位置HPOSへ向かう方向に移動させる。そして、モータ制御部800は、出力信号レベルSLをモニタし、出力信号レベルSLが切り替わったら(レンズ架台300が第2範囲PR2へ移動したら)、モータ電流Imの供給を停止する。
このように、レンズ架台300が指定移動制限範囲の外に移動したら、モータ制御部800は、ステップS640、S650を実行することによって、レンズ架台300を指定固定位置に固定する。
以上のように、第6実施例では、モータ制御部800は、レンズ架台300が指定移動制限範囲内にある場合には、レンズ架台300の位置が指定移動制限範囲外となるまで、レンズ架台300を指定固定位置から離れる方向に移動させる。そして、レンズ架台300が指定固定位置の外に移動したら、モータ制御部800は、レンズ架台300を指定固定位置に向かって移動させ、レンズ架台300を指定固定位置に固定する。その結果、移動開始前のレンズ架台300の位置がいずれの位置であっても、固定用トルクよりも大きな解除用トルクでレンズ架台300を指定固定位置に固定してしまうことを抑制できる。
なお、このような目標とする固定位置を指定した移動指示をモータ制御部800に送信する装置としては、操作パネルOPに限らず種々の装置を採用可能である。例えば、イメージスキャナ100に接続されたコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ)を用いてもよい。また、イメージスキャナ100に画像原稿の大きさを検出する大きさ検出部を設けてもよい。この大きさ検出部が、検出した原稿の大きさに合わせて、目標とする固定位置を指定してもよい。
以上のように、目標とする固定位置としては、与えられた位置を採用可能である。また、図11に示す第3実施例のように、位置センサ330の検知結果に応じてモータ制御部800が目標とする固定位置を選択してもよい。
C.変形例:
なお、この発明は上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上記各実施例において、モータ電流Imが小さい値に切り替えられた場合であっても、レンズ架台300の速度が急には下がらない場合がある。図23は、レンズ架台300の速度Vの変化を示すグラフである。縦軸は速度Vを示し、横軸は位置POSを示している。図23では、レンズ架台300が第5範囲PR5から第6範囲PR6通って第2位置HPOSへ移動する場合が示されている。ここで、レンズ架台300が第5範囲PR5と第6範囲PR6との境界を通過したときに、モータ電流Imが比較的大きな値から比較的小さな値に切り替えられることとしている。
モータ電流Imが小さい値に切り替えられると、直流モータ220のトルクも小さくなるので、レンズ架台300の速度は、第1速度V1から第2速度V2に低下する。ここで、各速度V1、V2は、モータ電流Imによって決まる速度である。ところが、速度Vは急激には変化することができないので、速度Vが第2速度V2となるまでの間に、レンズ架台300は、ゼロよりも大きな距離Lvだけ移動する。
ここで、仮に、第6範囲PR6の長さが距離Lvよりも短いとする。すると、レンズ架台300は、速度Vが十分に下がる前に、第2位置HPOSに到達する。その結果、レンズ架台300停止時のウォームギア(ウォーム224とウォームホイール226)の駆動速度の変化が過剰に大きくなって、ウォームギアの噛み込みが過剰に固くなるおそれがある。
従って、上記各実施例において、モータ電流Imが小さな値に切り替えられる位置と固定位置との間の距離を、モータ電流Imが切り替えられてから速度Vの低下が完了するまでの間にレンズ架台300が移動する距離(距離Lv)よりも長い値に設定しておくことが好ましい。こうすれば、ウォームギアの噛み込みが過剰に固くなることを抑制できる。また、直流モータ220のトルクが固定用トルクに低下する前にレンズ架台300がストッパに接触することを抑制できる。例えば、図11に示す実施例や、図13に示す実施例において、第1範囲PR1(図12)と第6範囲PR6とのそれぞれの距離を、距離Lvよりも長い値に設定することが好ましい。ここで、距離Lvは、予め実験的に取得可能である。
変形例2:
上記各実施例において、タブの形状としては、図10に示すタブ510の形状や、図12に示すタブ510aの形状に限らず、他の種々の形状を採用可能である。
例えば、図9に示す実施例のように、モータ電流Imをより小さな値に切り替える位置を定めるために位置センサ330の出力信号が用いられる場合には、第1位置LPOSと第2位置HPOSとの間の少なくとも1つの所定の切替位置で、出力信号レベルSLが切り替わるような種々の形状を採用可能である。換言すれば、切欠部CPと遮蔽部SPとの境界が、第1位置LPOSと第2位置HPOSとの間に、少なくとも1つ設けられていればよい。図24は、このようなタブの変形例を示す説明図である。このタブ510bでは、移動可能範囲L20は、遮蔽部SPと重なる第1範囲PR110と、切欠部CPと重なる第2範囲PR120とに区分されている。このようなタブ510bを用いれば、モータ制御部800は、レンズ架台300が2つの範囲PR110、PR120の境界を通過するときに、モータ電流Imを切り替えることができる。
また、図11、図13に示す実施例のように、目標とする固定位置の選択に位置センサ330の出力信号が用いられる場合には、第1位置LPOSを含む所定の一部の範囲と、第2位置HPOSを含む所定の一部の範囲とで、出力信号レベルSLが異なるような種々の形状を採用可能である。換言すれば、切欠部CPと遮蔽部SPとの中の一方に第1位置LPOSが位置し、他方に第2位置HPOSが位置するような形状を採用可能である。例えば、図24に示すタブ510bを採用可能である。この場合には、第1位置LPOSを含む第1範囲PR110が、第1位置LPOSへ向かう移動開始が制限(禁止)される第1移動制限範囲に相当する。また、第2位置HPOSを含む第2範囲PR120が、第2位置HPOSへ向かう移動開始が制限(禁止)される第2移動制限範囲に相当する。これらは、図22に示す実施例のように、移動開始方向の選択に位置センサ330の出力信号が用いられる場合についても同様である。
なお、位置センサ330の構成としては、フォトインタラプタを用いる構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、レンズ架台300の移動に伴って機械的に切り替わるスイッチを用いる構成を採用可能である。また、図22に示す実施例において、第1移動制限範囲(例えば、図12の第1移動制限範囲PR10)と第2移動制限範囲(例えば、第2移動制限範囲PR20)とを合わせた範囲の全体が、移動可能範囲(例えば、移動可能範囲L10)の一部の範囲のみをカバーすることとしてもよい。
変形例3:
図13に示す実施例において、制御に用いられるパラメータとしては、図14や図19に示すパラメータに限らず、種々のパラメータを採用可能である。例えば、第1制限時間T1〜第3制限時間T3のそれぞれが、範囲毎に異なる値に設定されていてもよい。一般には、レンズ架台300の移動開始時のモータ電流Imが、停止直後のモータ電流Imよりも大きくなるように、各上限値Vx、Ixが設定されていればよい。こうすれば、レンズ架台300の移動開始時に、ウォームギアの噛み込みが外れないことを抑制できる。また、図16の例のように、各上限値Vx、Ixが、モータ電流Imの供給開始からの経過時間が長いほどモータ電流Imが大きくなるように設定されていることが好ましい。こうすれば、ウォームギアの噛み込みが固くなっても、容易に噛み込みを解除することができる。また、図18の例のように、モータ電流Imが比較的小さな値に切り替えられた後も、所定の一部の範囲における経過時間(滞在時間)が長いほどモータ電流Imが大きくなるように、各上限値Vx、Ixが設定されていることが好ましい。こうすれば、レンズ架台300が動きにくくなった場合であっても、レンズ架台300の移動に過剰な時間がかかることを抑制できる。以上説明した各上限値Vx、Ixの種々の特徴は、図7と図9とに示す実施例についても、同様に適用可能である。
変形例4:
上記各実施例では、ストッパの数が2つであるが、ストッパの数が1つであってもよい。例えば、レンズ架台300(図3)の構成として、第2のレンズ系320を省略する構成を採用可能である。第1のレンズ系310を用いる場合よりも解像度の高い面画像データを取得する場合には、レンズ架台300は、第2位置HPOSに移動される。ただし、第2のレンズ系320を通った光の代わりに、レンズ架台300を素通りした光が、受光面LRSに入射する。レンズ架台300には、このような光が通るための空間が形成されている。ここで、レンズ架台300を素通りした光を用いる場合には、第1のレンズ系310を通った光を用いる場合と比べて、レンズ架台300の位置をより低い精度で定めることが許容される。そこで、第2位置HPOS側のストッパ426を省略することができる。ここで、レンズ架台300を第2位置HPOSに移動させる方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、位置センサ330が、第2位置HPOSに近い所定の一部の範囲(以下「許容近傍範囲」とも呼ぶ)内にレンズ架台300が位置しているか否かを検知することとしてもよい。この許容近傍範囲は、許容近傍範囲内にレンズ架台300が位置していれば、光がレンズ架台300を素通りして受光面LRSに入射するように、予め実験的に設定されている。モータ制御部800は、位置センサ330の出力信号をモニタし、レンズ架台300が許容近傍範囲内に入ったら、モータ電流Imの供給を停止させればよい。なお、この場合も、モータ制御部800は、上記各実施例と同様の移動処理を実行することができる。
変形例5:
上記各実施例では、モータ制御部800は、モータ電流Imをステップ状に切り替えているが、この代わりに、モータ電流Imを連続的に変化させることとしてもよい。
変形例6:
上記各実施例において、レンズ架台300を移動させるための駆動部の構成としては、ウォームギアを用いる構成に限らず、一般に、モータの回転をギアを介してレンズ架台300に伝達する種々の構成を採用可能である。例えば、ウォームギアを用いずに他の種類のギアを用いて駆動部を構成してもよい。ただし、ウォームギアを用いる駆動部を採用すれば、ウォームギアを構成するウォームとウォームホイールとを強く噛み込ませることができるので、レンズ架台300の固定を堅牢なものとすることができる。
また、モータとしては、直流モータ220に限らず、種々のモータを採用可能である。例えば、交流モータを採用してもよい。この場合も、上述の各実施例と同様に、モータ電流Imを制御すればよい。
変形例7:
上記各実施例において、モータ制御部800が、レンズ架台300が停止する直前のモータ電流Imが、レンズ架台300の停止直後のモータ電流Imと同じとなるように、モータ電流Imを制御してもよい。ただし、停止直前のモータ電流Imが停止直後のモータ電流Imよりも小さくなるように、モータ電流Imが制御されれば、ウォームギアの噛み込みが過剰に固くなることを抑制できる。
変形例8:
上記各実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。
変形例9:
上記実施例では、本発明をレンズ架台300を長焦点側位置と短焦点側位置とのいずれかの位置に固定する機構に適用しているが、本発明は、移動部がストッパに機械的に接触する少なくとも1箇所の固定位置に移動部を保持する任意の固定装置に適用することができる。本発明は、例えば、イメージスキャナにおいて走査ユニット(キャリッジ)を走査方向に対して固定するキャリッジ固定機構や、プリンタにおいて印字ヘッドと印刷用紙との間の距離(プラテンギャップ)を調整するプラテンギャップ調整機構に適用することができる。
本発明の一実施形態としてのイメージスキャナ100の外観を示す斜視図。 イメージスキャナ100により画像原稿の画像を表す面画像データを取得する様子を示す説明図。 走査ユニット200のより詳細な構成を示す説明図。 走査ユニット200のレンズ架台300が移動する様子を示す説明図。 直流モータ220の制御を行うモータ制御部800の構成を示すブロック図。 モータ制御処理の比較例における位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 モータ制御処理の第1実施例における位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 モータ制御部800が直流モータ220の制御に用いるパラメータの一例を示すテーブル。 モータ制御処理の第2実施例における位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 位置センサ330の出力信号レベルSLと位置センサ330の位置との関係を示す説明図。 モータ制御処理の第3実施例の手順を示すフローチャート。 出力信号レベルSLと位置センサ330の位置との関係を示す説明図。 モータ制御処理の第4実施例の手順を示すフローチャート。 直流モータ220の制御に用いられるパラメータの一例を示すテーブル。 位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 位置POSとモータ電流Imとの変化を示すグラフ。 モータ制御処理の第5実施例で用いられるパラメータの一例を示すテーブル。 位置POSとモータ電流Imと電流上限値Ixとの変化を示すグラフ。 イメージスキャナ100の操作パネルOPを示す説明図。 第6実施例におけるモータ制御処理の手順を示すフローチャート。 レンズ架台300の速度Vの変化を示すグラフ。 タブの変形例を示す説明図。
符号の説明
100...イメージスキャナ
110...スキャナ本体
112...原稿台
120...原稿カバー
200...走査ユニット
210...ベース
220...直流モータ
222...回転軸
224...ウォーム、226...ウォームホイール
300...レンズ架台
302...ラック
310...第1のレンズ系、312...短焦点レンズ
320...第2のレンズ系、322...長焦点レンズ
330...位置センサ
342,344...ガイド穴
410,420...ガイドレール
412,414,422,424...ガイドレール保持部
426,428...ストッパ
510、510a、510b...タブ
512,514...スペーサ
610...光路窓
800...モータ制御部
802...駆動電源
810...CPU
820...信号調整部
830...モータドライバ
832...モータドライバ制御回路
834...PWM電圧制御部
836...電流制限部
DC1,DC2...画像原稿
IF1,IF2...像
IS1,IS2...線画像
LN1...短焦点レンズ
LN2...長焦点レンズ
LRE...受光部
LRS...受光面
MIR...反射鏡
Rs...電流検出抵抗

Claims (5)

  1. 移動部がストッパに機械的に接触する固定位置に前記移動部を固定する固定装置であって、
    モータとギアとを有するとともに、前記モータの回転を前記ギアを介して前記移動部に伝達することによって前記移動部を移動させる駆動部と、
    前記モータに供給される電流であるモータ電流を制御するモータ制御部と、
    前記移動部の移動可能範囲のうちの前記固定位置を含む所定の一部の範囲である移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かを検知可能な位置センサと、
    を備え、
    前記モータ制御部は、
    (A)前記移動部の移動開始前に、前記位置センサに前記検知を実行させて検知結果を取得する検知処理を実行し、
    (B)前記移動部が前記移動制限範囲内に無い場合には、
    前記モータ電流をゼロよりも大きな予め設定された設定停止電流以下に制限した状態で前記移動部を前記ストッパへ向けて移動させるとともに、前記設定停止電流以下に制限した状態での前記モータ電流の供給を、前記移動部が前記ストッパに接触して停止した後まで続けることによって、前記移動部を前記固定位置に固定する固定処理を実行し、
    (C)前記移動部が前記移動制限範囲内に位置する場合には、
    前記設定停止電流よりも大きな開始電流を前記モータに供給することによって、前記固定位置から離れる方向への前記移動部の移動を開始させる解除処理を実行する、
    固定装置。
  2. 請求項1に記載の固定装置であって、
    前記ストッパは、第1ストッパと第2ストッパとを含み、
    前記移動部は、前記第1ストッパと接触する前記第1固定位置と、前記第2ストッパと接触する前記第2固定位置と、の間を移動可能であり、
    前記位置センサは、
    (i)前記移動部の移動可能範囲のうちの前記第1固定位置を含む所定の一部の範囲である第1移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かと、
    (ii)前記移動部の移動可能範囲のうちの、前記第1移動制限範囲とは重ならず、かつ、前記第2固定位置を含む所定の一部の範囲である第2移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かと、を検知可能であり、
    前記モータ制御部は、前記位置センサの検知結果に応じて前記移動部を移動させることによって前記移動部を前記第1固定位置と前記第2固定位置とのいずれかの固定位置に固定させる移動固定処理を実行可能であり、
    前記モータ制御部は、前記移動固定処理において、
    (D1)前記移動部の移動開始前に、前記検知処理を実行し、
    (D2)一方の固定位置を含む移動制限範囲内に前記移動部が位置する場合には、前記解除処理を実行することによって前記一方の固定位置から離れる方向へ前記移動部を移動させる処理を含む回避処理を実行し、
    (D3)前記一方の固定位置を含む移動制限範囲内に前記移動部がない場合には、前記移動部を目標とする固定位置に固定する一方向移動処理を、前記一方の固定位置を目標として実行し、
    前記モータ制御部は、前記一方向移動処理において、
    (D3−1)前記解除処理を実行することによって、目標の固定位置へ向かう目標方向への前記移動部の移動を開始させ、
    (D3−2)前記開始電流の供給の後、前記モータ電流を前記設定停止電流以下に制限することによって、前記移動部の移動を継続させ、
    (D3−3)前記固定処理を実行することによって、前記移動部を前記目標固定位置に固定させる、
    固定装置。
  3. 請求項2に記載の固定装置であって、
    前記モータ制御部は、前記回避処理において、他方の固定位置を目標とする前記一方向移動処理を実行する、
    固定装置。
  4. 請求項2に記載の固定装置であって、
    前記モータ制御部は、前記回避処理において、
    (D2−1)前記解除処理を実行することによって前記一方の固定位置から離れる方向へ前記移動部を移動させ、
    (D2−2)前記検知処理を実行するとともに、前記検知結果が、前記一方の固定位置を含む移動制限範囲の外に前記移動部が位置することを示すようになるまで、前記移動部の移動を継続させ、
    (D2−3)前記検知結果が、前記一方の固定位置を含む移動制限範囲の外に前記移動部が位置することを示すようになったら、前記移動部の移動方向を逆方向に切り替えるとともに、前記一方の固定位置を目標とする前記一方向移動処理を実行する、
    固定装置。
  5. 移動部がストッパに機械的に接触する固定位置に前記移動部を固定する固定装置の制御方法であって、
    前記固定装置は、
    モータとギアとを有するとともに、前記モータの回転を前記ギアを介して前記移動部に伝達することによって前記移動部を移動させる駆動部と、
    前記移動部の移動可能範囲のうちの前記固定位置を含む所定の一部の範囲である移動制限範囲内に前記移動部が位置するか否かを検知可能な位置センサと、
    を備え、
    前記制御方法は、
    (A)前記移動部の移動開始前に、前記位置センサに前記検知を実行させて検知結果を取得する検知処理を実行する工程と、
    (B)前記移動部が前記移動制限範囲内に無い場合には、
    前記モータ電流をゼロよりも大きな予め設定された設定停止電流以下に制限した状態で前記移動部を前記ストッパへ向けて移動させるとともに、前記設定停止電流以下に制限した状態での前記モータ電流の供給を、前記移動部が前記ストッパに接触して停止した後まで続けることによって、前記移動部を前記固定位置に固定する固定処理を実行する工程と、
    (C)前記移動部が前記移動制限範囲内に位置する場合には、
    前記設定停止電流よりも大きな開始電流を前記モータに供給することによって、前記固定位置から離れる方向への前記移動部の移動を開始させる解除処理を実行する工程と、
    を備える、制御方法。
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