しかしながら、上記のような方法においては、樹脂製品成形用型を作製する毎に石膏鋳型が必要となることから、樹脂製品の大量生産等で多数の樹脂製品成形用型が必要とされる場合には、樹脂製品成形用型と同じ数の石膏鋳型を作製しなければならず、また、石膏鋳型から樹脂製品成形用型を離型するためには石膏鋳型を破壊しなければならないため、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量が多くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、凹凸パターンを有する樹脂製品を製造するために用いられる樹脂製品成形用型を容易に製造することができるとともに、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができる樹脂製品成形用型の製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法は、樹脂製品を模写した成形パターン面を有するゴム製のマスターゴム型を作製する第1工程と、無機粉末を含有する硬化性の流動体を用いて前記マスターゴム型を型として前記成形パターン面を反転させた反転成形パターン面を有する樹脂製品成形用型を作製する第2工程とを含むことを特徴とする。
このため、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法によれば、マスターゴム型の成形パターン面が凹凸パターンを有する場合であっても、アンダーカット部分になり得る部分は弾性を有するマスターゴム型が一時的に変形するので、樹脂製品成形用型の凹凸パターンを損傷することなくマスターゴム型から樹脂製品成形用型を容易に離型することができる。
また、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法によれば、樹脂製品成形用型をマスターゴム型から離型するとき、マスターゴム型を破壊しなくてよく、このマスターゴム型を他の樹脂製品成形用型を作製するためにさらに用いることができるため、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができる。
このため、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法によれば、凹凸パターンを有する樹脂製品を製造するために用いられる樹脂製品成形用型を容易に作製できるとともに、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができ、本発明の目的が達成される。
また、第2工程において、無機粉末を含有する硬化性の流動体を用いるため、アルミニウムの鋳造温度よりもずっと低い温度条件で第2工程を行うことができる。これにより、ゴム材料への熱的悪影響を小さくすることができ、マスターゴム型を型として樹脂製品成形用型を作成することができる。
樹脂製品成形用型は、樹脂製品を製造するときに用いられ、反転成形パターン面を有する。樹脂製品成形用型は、樹脂製品を成形しやすいように樹脂製品の形状に応じて作製された複数の部分を組み合わせて用いる合わせ型であってもよい。また、樹脂製品成形用型は、樹脂製品の成形装置に取り付けるための取り付け部分を有していてもよい。
マスターゴム型は、樹脂製品成形用型を作製するときに用いられ、樹脂製品を模写した成形パターン面を有する。マスターゴム型の成形パターン面を形成する部分は、ゴム材料からなる。マスターゴム型の成形パターン面を形成する部分以外の部分は、ゴム材料からなっていてもよいし、金属、樹脂等の材料からなっていてもよい。
なお、マスターゴム型の成形パターン面に離型剤を塗布しておき、このマスターゴム型を型として樹脂製品成形用型を作製すると、マスターゴム型から樹脂製品成形用型を離型するときの離型性がさらに向上する。
無機粉末は、無機材料からなる粉末である。また、硬化性の流動体は、液状の物質であり、時間の経過、熱的処理、硬化剤の添加等により硬化するものである。
本発明の樹脂製品成形用型の製造方法により作製された樹脂製品成形用型は、特に、ゴム製品の製造に好ましく用いることができる。
(2)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記第2工程は、押圧用基型を用いて前記流動体を前記マスターゴム型の前記成形パターン面に押圧する工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、マスターゴム型の成形パターン面を反転させた反転成形パターン面を有する樹脂製品成形用型を作製することができる。この方法は、粘度が比較的に高く、硬化したときの収縮率が低い流動体を用いて反転成形パターン面を形成するときに好適である。硬化した流動体と押圧用基型を一体化させた場合、十分な機械的強度を有する樹脂製品成形用型を作製することができる。
押圧用基型は、流動体をマスターゴム型の成形パターン面に押圧するときに用いるものである。押圧用基型は、流動体をマスターゴム型の成形パターン面に注入するための注入口を有していてもよいし、流動体に混入した空気を排出したり、マスターゴム型の成形パターン面に流動体が十分に行き渡るようにしたりするための空気抜きの通路を有していてもよい。また、押圧用基型は、熱伝導性の高い材料からなることが好ましい。熱伝導性の高い材料としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、銅等の金属材料が好ましい。この場合、硬化した流動体と押圧用基型とを一体化させて樹脂製品成形用型としてもよい。
(3)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記第2工程は、前記マスターゴム型に型枠を取り付け、前記型枠に前記流動体を流し込む工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、マスターゴム型の成形パターン面は流動体から受ける圧迫が小さくなり、マスターゴム型の凹凸パターンが変形しにくくなるため、マスターゴム型の成形パターン面を反転させた反転成形パターン面を有する樹脂製品成形用型をより正確に作製することができる。この方法は、粘度が比較的に低い流動体を用いて反転成形パターン面を形成するときに好適である。
型枠は、樹脂製品成形用型を作製するときに用いるものである。型枠には、流動体をマスターゴム型の成形パターン面に注入するための注入口を有していてもよいし、流動体に混入した空気を排出したり、マスターゴム型の成形パターン面に流動体が十分に行き渡るようにするための空気抜きの通路を有していてもよい。
(4)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記第2工程は、前記マスターゴム型に前記樹脂製品成形用型を作製するための基型を取り付け、前記マスターゴム型と前記基型との間に形成される空隙に前記流動体を流し込む工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、マスターゴム型の成形パターン面は流動体から受ける圧迫が小さくなり、マスターゴム型の凹凸パターンが変形しにくくなるため、マスターゴム型の成形パターン面を反転させた反転成形パターン面を有する樹脂製品成形用型をより正確に作製することができる。この方法は、粘度が比較的に低い流動体を用いて反転成形パターン面を形成するときに好適である。硬化した流動体と基型とを一体化させた場合、十分な機械的強度を有する樹脂製品成形用型を作製することができる。
基型は、樹脂製品成形用型を作製するときに用いるものである。基型は、流動体をマスターゴム型の成形パターン面に注入するための注入口を有していてもよいし、流動体に混入した空気を排出したり、マスターゴム型の成形パターン面に流動体が十分に行き渡るようにしたりするための空気抜きの通路を有していてもよい。基型は、熱伝導性の高い材料からなることが好ましい。熱伝導性の高い材料としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、銅等の金属材料が好ましい。この場合、硬化した流動体と押圧用基型とを一体化させて樹脂製品成形用型としてもよい。
(5)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記流動体を脱泡する脱泡工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、樹脂製品成形用型の反転成形パターン面に気泡が形成されることが抑制され、より正確な反転成形パターン面を形成することができる。
脱泡工程は、流動体の中に潜在する空気を流動体から排出する工程である。この脱泡工程は、第2工程を行う前において流動体を準備するときに行ってもよいし、第2工程中に行ってもよいし、第2工程前と第2工程中との両方で行ってもよい。
(6)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記脱泡工程は、前記流動体の周囲を陰圧にする工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、樹脂製品成形用型の反転成形パターン面に気泡が形成されることが抑制され、より正確な反転成形パターン面を形成することができる。
流動体の周囲を陰圧にする工程は、第2工程前に行ってもよいし、第2工程中に行ってもよいし、第2工程前と第2工程中との両方で行ってもよい。
(7)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記脱泡工程は、前記流動体に振動を与える工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、樹脂製品成形用型の反転成形パターン面に気泡が形成されることが抑制され、より正確な反転成形パターン面を形成することができる。
流動体に振動を与える工程は、第2工程前に行ってもよいし、第2工程中に行ってもよいし、第2工程前と第2工程中との両方で行ってもよい。
(8)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記脱泡工程は、前記流動体を攪拌する工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、流動体中に潜在する空気を流動体から排出することができる。さらに、流動体が含有する無機粉末の分布を均一化させることができる。流動体を攪拌する工程は、第2工程前に行うことが好ましい。
流動体の脱泡は、上記(6)、(7)及び/又は(8)に記載した工程を組み合わせて行うとさらに好ましい。
(9)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記第2の工程は、前記マスターゴム型の成形パターン面を上方に向けて行うことが好ましい。
このような方法とすることにより、流動体の中に潜在する空気は、上方すなわち成形パターン面から離れる方向へ向かって移動するため、より正確な反転成形パターン面を樹脂製品成形用型に形成することができる。
(10)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記無機粉末は、金属材料からなることが好ましい。
樹脂製品成形用型を作製するときの作製条件や成形性に応じて、あるいは、樹脂製品を製造する際に求められる機械的特性、熱的特性、離型性等に応じて、適切な金属材料からなる無機粉末を選択することが好ましい。金属材料からなる無機粉末は、特に、熱伝導性が求められる場合に好適である。金属材料としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレスを好ましく用いることができる。必要に応じて複数の種類の金属材料からなる無機粉末を用いることができる。また、金属材料からなる無機粉末は、適切な粒径分布のものが適宜選択され、必要に応じて異なる粒径分布の金属材料の無機粉末を含むことができる。さらに、必要に応じて、セラミックス材料からなる無機粉末を含むことができる。
(11)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記無機粉末は、セラミックス材料からなることも好ましい。
樹脂製品成形用型を作製するときの作製条件や成形性に応じて、あるいは、樹脂製品を製造する際に求められる機械的特性、熱的特性、離型性等に応じて、適切なセラミックス材料からなる無機粉末を選択することが好ましい。セラミックス材料からなる無機粉末は、特に、耐摩耗性、耐熱性が求められるときに好適である。セラミックス材料としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化クロム等を好ましく用いることができる。セラミックス材料からなる無機粉末は、適切な粒径分布のものが選択され、必要に応じて異なる粒径分布のセラミックス材料の無機粉末を含むことができる。さらに、必要に応じて、金属材料からなる無機粉末を含むことができる。
(12)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記流動体は、硬化性樹脂を含有することが好ましい。
このような方法とすることにより、硬化性樹脂の取り扱い温度条件下、すなわちアルミニウム等の鋳造温度よりずっと低い温度条件下で第2工程を行うことができるので、ゴム製のマスターゴム型への熱的悪影響を小さくすることが可能となる。硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂を好ましく用いることができる。樹脂製品成形用型の耐熱性が求められるときには、ポリイミド系樹脂をより好ましく用いることができる。樹脂製品成形用型の機械的特性、熱的特性、離型性に応じて、硬化性樹脂と無機粉末との混合比率を適宜選択することが好ましい。
(13)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記流動体は、硬化剤を混合することにより硬化する速硬化性樹脂であることが好ましい。
このような方法とすることにより、必要に応じたタイミングで流動体を硬化させることができ、作業性を向上することができる。
(14)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記第1工程は、前記マスターゴム型の基礎となる基礎成形パターン面を有するマスター型を作製する工程と、第1の液状ゴムを用いて前記マスター型を型として前記基礎成形パターン面を反転させた反転基礎成形パターン面を有する反転ゴム型を作製する工程と、第2の液状ゴムを用いて前記反転ゴム型を型として成形パターン面を有する前記マスターゴム型を作製する工程とを含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、マスター型から反転ゴム型を経て、マスター型の基礎成形パターン面を模写した成形パターン面を有するマスターゴム型を容易に作製することができる。すなわち、第1の液状ゴムを用いてマスター型から反転ゴム型を作製するとき、マスター型にアンダーカット部分となり得る部分があっても、反転ゴム型は弾性を有するため、マスター型から反転ゴム型を容易に離型することが可能となる。そして、第2の液状ゴムを用いて反転ゴム型からマスターゴム型を作製するときも同様に、反転ゴム型にアンダーカット部分となり得る部分があっても、反転ゴム型及びマスターゴム型は弾性を有するため、反転ゴム型からマスターゴム型を容易に離型することが可能となる。
また、このような方法とすることにより、例えば樹脂製品が軟式野球ボールである場合には、マスター型の形状が凸形状になるため、マスター型の加工が容易となる。
マスター型は、樹脂製品を模写した基礎成形パターン面を有し、樹脂製品成形用型を作製するときの基本となる型である。マスター型は、金属、木材、合成樹脂、石膏等の剛性体からなる材料を切削加工する等により作製される。反転ゴム型は、マスター型の基礎成形パターン面を反転させた反転成形パターン面を有する。マスターゴム型は、反転ゴム型を経てマスター型の成形パターン面を模写した成形パターン面を有する。
第1の液状ゴム及び第2の液状ゴムは、固化処理を行うことにより液状の状態から固化する性質を有する。液状ゴムとしては、多硫化ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等の固化する液状ゴムを用いることが好ましい。反転ゴム型からマスターゴム型を作製するときの作製条件や離型性を考慮して、第1の液状ゴムと第2の液状ゴムとは異なる組成であることがより好ましい。固化したときの第1の液状ゴムは、固化したときの第2の液状ゴムよりも軟らかいゴムを選択すると、離型性がさらに向上する。
(15)本発明の樹脂製品成形用型の製造方法においては、前記第1工程は、前記樹脂製品の形状を反転させた反転成形パターン面を有する反転マスター型を作製する工程と、第3の液状ゴムを用いて前記反転マスター型を型として前記成形パターン面を有する前記マスターゴム型を作製する工程とを含むこともまた好ましい。
このような方法とすることにより、反転マスター型を型としてマスターゴム型を直接作製することができるため、高品質の成形パターン面を有する樹脂製品成形用型を作製することができる。また、上記(14)の場合とは異なり、反転ゴム型を作製しなくてすむため、工程期間を短縮することができ、樹脂製品成形用型の作製費用をより安価にすることができる。
第3の液状ゴムは、固化処理を行うことにより液状の状態から固化する性質を有する。液状ゴムとしては、多硫化ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等の固化する液状ゴムを用いることが好ましい。
反転マスター型は、樹脂製品の形状を反転させた形状の反転成形パターン面を有し、樹脂製品成形用型を作製するときの基本となる型である。反転マスター型は、金属、木材、合成樹脂、石膏等の硬い材料を切削加工する等により作製される。
(16)本発明の樹脂製品は、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法により製造された樹脂製品成形用型を用いて製造された樹脂製品である。
このため、本発明の樹脂製品は、上記のような優れた製造方法により製造された樹脂製品成形用型を用いて製造された樹脂製品であるため、製造過程で出る廃棄物の排出量が少なく製造コストの安い樹脂製品となる。樹脂製品はゴム製品であることがさらに好ましい。
(17)本発明の軟式野球ボールは、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法により製造された樹脂製品成形用型を用いて製造された軟式野球ボールである。
このため、本発明の軟式野球ボールは、上記のような優れた製造方法により製造された樹脂製品成形用型を用いて製造された軟式野球ボールであるため、製造過程で出る廃棄物の排出量が少なく製造コストの安い軟式野球ボールとなる。
以下、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法及び樹脂製品について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態の一例として、軟式野球ボールを製造するときに用いる樹脂製品成形用型の製造方法について説明する。
図1は、本発明により作製する樹脂製品成形用型80と軟式野球ボール82とを模式的に示す図である。軟式野球ボール82は、図1に示すように、その表面に硬式野球ボールの縫い目に相当する模様や多数のディンプル等の凹凸パターンを有する。樹脂製品成形用型80は、半球形の凹部を有し、この凹部の面には、軟式野球ボールの凹凸パターンを反転させた反転成形パターン面P4が形成されている。二つの樹脂製品成形用型80を突き合わせ、内部の閉じた空間にゴムを入れて製造する合わせ型として用いることにより軟式野球ボール82を製造する。
図2は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法を説明するためのフローチャートである。実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、図2に示すように、マスター型作製工程(S100)と、反転ゴム型作製工程(S200)と、マスターゴム型作製工程(S300)と、樹脂製品成形用型作製工程(S400)とを含む。なお、本発明の第1工程は、マスター型作製工程(S100)と、反転ゴム型作製工程(S200)と、マスターゴム型作製工程(S300)とを含み、本発明の第2工程は、樹脂製品成形用型作製工程(S400)を含む。以下、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法を工程毎に説明する。
1.マスター型作製工程(S100)
図3は、マスター型作製工程S100を模式的に示す図である。マスター型10は樹脂製品成形用型を作製するための基本となる型である。図3に示すように、金属、木材、合成樹脂、石膏等の剛性体のブロックを多軸のNC加工機15を用いた切削加工等により作製する。マスター型10には、軟式野球ボールの半球部分が形成され、その表面には軟式野球ボールの縫い目模様やディンプル等の凹凸の基礎成形パターン面P1が形成されている。
2.反転ゴム型作製工程(S200)
図4は、反転ゴム型作製工程S200を模式的に示す図である。図4(a)〜図4(d)はその工程図である。
反転ゴム型作製工程においては、まず、図4(a)に示すようにマスター型10に型枠20を取り付け、図4(b)に示すように型枠20の中に第1の液状ゴム22を注入して固化処理を行う。その後、図4(c)に示すように型枠20を外し、図4(d)に示すようにマスター型10から反転ゴム型24を離型する。反転ゴム型24は弾性を有するため、アンダーカット部分になり得る凹凸パターンを有する場合であっても、マスター型10から反転ゴム型24を容易に離型することができる。
これにより、マスター型10の基礎成形パターン面P1を反転させた反転成形パターン面P2が形成された反転ゴム型24を作製することができる。第1の液状ゴムとしては、多硫化ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等の固化する液状ゴムを用いることが好ましい。
3.マスターゴム型作製工程(S300)
図5は、マスターゴム型作製工程S300を模式的に示す図である。図5(a)〜図5(d)はその工程図である。
マスターゴム型作製工程S300においては、まず、図5(a)に示すように反転ゴム型24に型枠30を取り付け、図5(b)に示すように型枠30に第2の液状ゴム32を注入して固化処理を行う。その後、図5(c)に示すように型枠30を取り外し、図5(d)に示すように反転ゴム型24からマスターゴム型34を離型する。反転ゴム型24及びマスターゴム型34はそれぞれ弾性を有するため、アンダーカット部分になり得る凹凸パターンを有する場合であっても、反転ゴム型24からマスターゴム型34を容易に離型することができる。
これにより、マスター型10の基礎成形パターン面P1と同様の成形パターン面P3が形成されたマスターゴム型34が作製される。第2の液状ゴム32としては、多硫化ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等の固化する液状ゴムを好ましく用いることができる。反転ゴム型24からマスターゴム型34を型取りするときの条件や、離型性を考慮すると、第1の液状ゴム22と第2の液状ゴム32とは異なる組成であることがより好ましい。第2の液状ゴム32として、第1の液状ゴム22よりも硬いゴムを選択すると、離型性がさらに向上する。
4.樹脂製品成形用型作製工程(S400)
図6は、樹脂製品成形用型作製工程S400を模式的に示す図である。図6(a)〜図6(d)はその工程図である。
樹脂製品成形用型作製工程においては、まず、マスターゴム型34に離型剤を塗布し(図示せず。)、図6(a)に示すように押圧用基型40に無機粉末を含有する硬化性の流動体42を注入し、図6(b)に示すように流動体42を押圧用基型40とマスターゴム型34とで挟む。その後、図6(c)に示すように押圧用基型40とマスターゴム型34とで流動体42を押圧し、流動体42を硬化させる。次に、図6(d)に示すようにマスターゴム型34から硬化した流動体44を離型する。
これにより、硬化した流動体44には反転成形パターン面P4が形成される。硬化した流動体44をマスターゴム型34から離型するとき、アンダーカット部分になり得る部分はマスターゴム型34が一時的に変形するので、凹凸パターンを損傷することなくマスターゴム型34から硬化した流動体44を容易に離型することができる。
硬化した流動体44を押圧用基型42から取り外し、この硬化した流動体そのものを樹脂製品成形用型として用いることができる。あるいは、硬化した流動体44と押圧用基型40とが一体となったものを樹脂製品成形用型80として用いることができる。
樹脂製品成形用型作製工程S400において、マスターゴム型34の成形パターン面P3を上方へ向けて行うと、流動体42の中に潜在する空気は、上方すなわち成形パターン面から離れる方向へ向かって移動するため、より正確な反転成形パターン面P4を形成することができる。さらに、空気抜きの通路46を利用して流動体42の周囲を陰圧にしたり、マスターゴム型34を振動させることにより流動体42に振動を与えたりすることにより、流動体42の中に潜在する空気を空気抜きの通路46を通じて排出することができる。
マスターゴム型34は、1回の樹脂製品成形用型の作製で破壊されることはなく再利用可能である。このため、1つのマスターゴム型を用いて複数個の樹脂製品成形用型を作製することができる。これにより、従来の石膏型を用いる方法と比べて樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができる。
実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、無機粉末を含有する硬化性の流動体42として、DEVCON F−2(アイ・ティー・ダブリュー・インダストリー株式会社製。DEVCONは、アイ・ティー・ダブリュー・インダストリー株式会社の登録商標。)を用いた。DEVCON F−2の主剤と硬化剤とを計量し、混ぜ合わせて十分に攪拌する。DEVCON F−2は、室温での放置で硬化させることが可能である。DEVCON F−2を予め30〜40℃に加温しておき、マスターゴム型34と押圧用基型40とでDEVCON F−2を押圧するときに60〜70℃で加温することにより、より短時間で硬化させることが可能である。
なお、第2工程の前に、予め流動体42を脱泡しておくことが好ましい。これは、流動体42の中に潜在する空気を流動体42から排出しておくことで、硬化した流動体44の反転成形パターン面P4に気泡が形成されるのを抑制して、より正確な反転成形パターン面P4を形成することができる。脱泡の方法としては、流動体42の周囲を陰圧にする、流動体42に振動を与える、流動体42を攪拌する等の方法を用いることができる。
実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法により製造された樹脂製品成形用型80を用いて製造された軟式野球ボール82は、製造過程で出る廃棄物の排出量が少なく製造コストの安い軟式野球ボールとなる。
〔変形例〕
実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、無機粉末を含有する硬化性の流動体42として、DEVCON HR−303、又は、DEVCON HR−S−3000を用いることができる。このように、樹脂製品成形用型を作製するときの作製条件や成形性に応じて、あるいは、樹脂製品を製造する際に求められる機械的特性、熱的特性、離型性等に応じて、適宜選択することができる。
〔実施形態2〕
図7は、実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法を説明するために模式的に示す図である。図7(a)〜図7(d)はその工程図である。
実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とよく似た製造方法であるが、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とは第2工程の内容が異なっている。すなわち、実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、図7に示すように、以下のようにして第2工程を実施する。
まず、図7(a)に示すようにマスターゴム型34に型枠50を取り付け、次に、図7(b)に示すように型枠50の注入口58に無機粉末を含有する硬化性の流動体52を流し込む。その後、流動体52を硬化させた後、図7(c)に示すように型枠50を取り外し、図7(d)に示すように硬化した流動体54をマスターゴム型34から離型する。
これにより、硬化した流動体54には反転成形パターン面P4が形成される。硬化した流動体54をマスターゴム型34から離型するとき、アンダーカット部分になり得る部分は弾性を有するマスターゴム型34が一時的に変形するので、凹凸パターンを損傷することなくマスターゴム型34から硬化した流動体54を容易に離型することができる。
このように、実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とは第2工程の内容が異なっているが、無機粉末を含有する硬化性の流動体を用いてマスターゴム型を型として樹脂製品成形用型を作製することとしているため、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法の場合と同様に、凹凸パターンを有する樹脂製品を製造するために用いられる樹脂製品成形用型を容易に作製できるとともに、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができるという効果を有する。
実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、特に、流動体52の粘度が比較的低い場合に好適に用いることができる。流動体52の粘度が比較的低い場合は、マスターゴム型34が流動体52からの圧迫が少なく変形しにくいので、マスターゴム型34の成形パターン面をより正確に反転させた反転成形パターン面P4を硬化した流動体54に形成することができる。
型枠50は、無機粉末を含有する硬化性の流動体52をマスターゴム型34の成形パターン面に流し込むための注入口58、及び、流動体52に潜在的に混入した空気を排出したり、マスターゴム型34の成形パターン面P3に流動体52が十分に行き渡るようにするための空気抜きの通路56を有する。
実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法において、マスターゴム型34の成形パターン面P3を上方へ向けて行うと、流動体52の中に潜在する空気は、上方すなわち成形パターン面P3から離れる方向へ向かって移動するため、より正確な反転成形パターン面P4を形成することができる。さらに、空気抜きの通路56を利用して流動体52の周囲を陰圧にしたり、マスターゴム型34を振動させることにより流動体52に振動を与えたりすることにより、流動体52の中に潜在する空気を空気抜きの通路56を通じて排出することができる。
実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、第2の工程前に、予め流動体52を脱泡しておくことが好ましい。
実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、流動体52として、例えば、熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化型ビニル・エステル樹脂)、樹脂の硬化剤(例えば、メチルエチルケトン・パーオキザイド・ジメチルフタレート)、樹脂の効果促進剤(例えば、不飽和ポリエステル樹脂)、無機粉末(例えば、酸化アルミニウム及びカルボニール鉄)を含有する流動体を用いることができる。
〔実施形態3〕
図8は、実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法における第2工程を説明するために模式的に示す図である。図8(a)〜(d)はその工程図である。
実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とよく似た製造方法であるが、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とは第2工程の内容が異なっている。すなわち、実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、図8に示すように、以下のようにして第2工程を実施する。
まず、図8(a)に示すようにマスターゴム型34に基型60を取り付け、次に図8(b)に示すように基型60の注入口68に無機粉末を含有する硬化性の流動体62を流し込む。その後、図8(c)に示すように流動体62を硬化させた後、図8(d)に示すようにマスターゴム型34から硬化した流動体64を離型する。
これにより、硬化した流動体54には反転成形パターン面P4が形成される。マスターゴム型34から硬化した流動体54を離型するとき、アンダーカット部分になり得る部分は弾性を有するマスターゴム型34が一時的に変形するので、凹凸パターンを損傷することなくマスターゴム型34から硬化した流動体54を容易に離型することができる。
このように、実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とは、第2工程の内容が異なっているが、無機粉末を含有する硬化性の流動体を用いてマスターゴム型を型として樹脂製品成形用型を作製することとしているため、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法の場合と同様に、凹凸パターンを有する樹脂製品を製造するために用いられる樹脂製品成形用型を容易に作製できるとともに、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができるという効果を有する。
実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、特に、流動体62の粘度が比較的低い場合に好適に用いることができる。流動体62の粘度が比較的低い場合は、マスターゴム型34が流動体62からの圧迫が少なく変形しにくいので、マスターゴム型34の成形パターン面をより正確に反転させた反転成形パターン面P4を硬化した流動体64に形成することができる。
マスターゴム型34と基型60とは、マスターゴム型に基型60を取り付けたとき、マスターゴム型34と基型60との間には空隙が形成される形状を有する。基型60は、無機粉末を含有する硬化性の流動体62を空隙に流し込むための注入口68と、流動体62に潜在的に混入した空気を排出したり、マスターゴム型34の成形パターン面P3に流動体62が十分に行き渡るようにしたりするための空気抜きの通路66とを有する。
実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法において、マスターゴム型34の成形パターン面P3を上方へ向けて行う。流動体62の中に潜在する空気は、上方すなわち成形パターン面P3から離れる方向へ向かって移動するため、より正確な反転成形パターン面P4を形成することができる。さらに、空気抜きの通路66を利用して流動体62の周囲を陰圧にしたり、マスターゴム型34を振動させることにより流動体62に振動を与えると、流動体62の中に潜在する空気を空気抜きの通路66を通じて排出することができる。
実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、第2の工程前に、予め流動体62を脱泡しておくことが好ましい。
実施形態3に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、流動体62として、実施形態2に係る樹脂製品成形用型の製造方法の場合と同様に、例えば、熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化型ビニル・エステル樹脂)、樹脂の硬化剤(例えば、メチルエチルケトン・パーオキザイド・ジメチルフタレート)、樹脂の効果促進剤(例えば、不飽和ポリエステル樹脂)、無機粉末(例えば、酸化アルミニウム及びカルボニール鉄)を含有する流動体を用いることができる。
〔実施形態4〕
図9は、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法を説明するためのフローチャートである。実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、図9に示すように、反転マスター型作製工程(S1100)と、マスターゴム型作製工程(S1200)と、樹脂製品成形用型作製工程(S1300)とを含む。なお、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、本発明の第1工程は、反転マスター型作製工程(S1100)と、マスターゴム型作製工程(S1200)とを含み、本発明の第2工程は樹脂製品成形用型作製工程(S1300)を含む。
図10は、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法における第1工程を説明するために模式的に示す図である。図10(a)はマスター型作製工程S1100を模式的に示す図であり、図10(b)及び図10(c)はマスターゴム型作製工程S1200を模式的に示す図である。
実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法によく似た製造方法であるが、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とは第1工程の内容が異なっている。すなわち、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、図10に示すように、以下のようにして第1工程(反転マスター型作製工程(S1100)及びマスターゴム型作製工程(S1200))を実施する。
1.反転マスター型作製工程(S1100)
反転マスター型70は、樹脂製品の形状を反転させた形状の反転成形パターン面P2を有し、樹脂製品成形用型を作製するときの基本となる型である。反転マスター型70は、図10(a)に示すように、金属、木材、合成樹脂、石膏等の剛性体のブロックを多軸のNC加工機15を用いた切削加工等により作製する。反転マスター型70の作製工程は、図1のフローチャートの反転ゴム型作製工程S200に相当するものである。
2.マスターゴム型作製工程(S1200)
マスターゴム型作製工程(S1200)においては、図10(b)に示すように、反転マスター型70に型枠76を取り付け、第3の液状ゴム72を流し込んで固化処理を行う。その後、図10(c)に示すように、固化した第3の液状ゴム74を反転マスター型70から離型する。固化した第3の液状ゴム72は弾性を有するため、アンダーカット部分になり得る凹凸パターンを有する場合であっても反転マスター型70から容易に離型することができる。これにより、成形パターン面P3が形成されたマスターゴム型74が作製される。
このように、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法は、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法とは、第1工程の内容が異なっているが、無機粉末を含有する硬化性の流動体を用いてマスターゴム型を型として樹脂製品成形用型を作製することとしているため、実施形態1に係る樹脂製品成形用型の製造方法の場合と同様に、凹凸パターンを有する樹脂製品を製造するために用いられる樹脂製品成形用型を容易に作製できるとともに、樹脂製品成形用型を製造する過程で出てくる廃棄物の排出量を少なくすることができるという効果を有する。
また、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法によれば、反転マスター型70を型として反転マスター型70からマスターゴム型74を直接作製するようにしているため、高品質の成形パターン面P4を有する樹脂製品成形用型を作製することができるという効果もある。また、反転ゴム型を作製しなくてすむため、さらに工程期間を短縮することができ、樹脂製品成形用型の製造コストをより安価にすることができる。
なお、実施形態4に係る樹脂製品成形用型の製造方法においては、反第3の液状ゴムとして、多硫化ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム等の固化する液状ゴムを用いることが好ましい。
以上、本発明の樹脂製品成形用型の製造方法、樹脂製品及び軟式野球ボールを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)本発明においては、無機粉末として、金属材料からなる無機粉末やセラミックス材料からなる無機粉末を用いることができる。
金属材料からなる無機粉末としては、金属材料としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス等の金属材料からなる無機粉末を好ましく用いることができる。金属材料からなる無機粉末は、特に、熱伝導性が求められるときに好ましく用いることができる。
セラミックス材料からなる無機粉末としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化クロム等のセラミックス材料からなる無機粉末を好ましく用いることができる。セラミックス材料からなる無機粉末は、特に、耐摩耗性、耐熱性が求められるときに好ましく用いることができる。
(2)本発明においては、硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂を用いることができる。
このうち、ポリイミド系樹脂は、特に、樹脂製品成形用型の耐熱性が求められるときに好ましく用いることができる。
(3)本発明においては、樹脂製品成形用型の機械的特性、熱的特性、離型性等に応じて、硬化性樹脂と無機粉末との混合比率を適宜選択することができる。
(4)上記各実施形態による樹脂製品成形用型の製造方法においては、軟式野球ボールを製造するための樹脂製品成形用型を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゴルフボール、ソフトボール等の球技用ボールその他の樹脂製品を製造するための樹脂製品成形用型の製造方法にも適用できる。従って、本発明は、軟式野球ボールに限らず、ゴルフボール、ソフトボール等の球技用ボールその他の樹脂製品をも含むものである。
10…マスター型、20,76…型枠、22…第1の液状ゴム、32…第2の液状ゴム、72…第3の液状ゴム、24…反転ゴム型、34、74…マスターゴム型、P1…基礎成形パターン面、P2…反転基礎成形パターン面、P3…成形パターン面、P4…反転成形パターン面、40…押圧用基型、42,52,62…流動体、44,54,64…硬化した流動体、46,56,66…空気抜きの通路、50…型枠、58,68…注入口、60…基型、70…反転マスター型、S100…マスター型作製工程、S200…反転ゴム型作製工程、S300,S1200…マスターゴム型作製工程、S400,S1300…樹脂製品成形用型作製工程、S1100…反転マスター型作製工程