JP2007038129A - 集塵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】集塵極板に堆積する粉塵にコンクリート成分が含まれている場合、洗浄時に水を使用すると残留したコンクリート分が集塵極板に硬化付着し、集塵極板に堆積した粉塵を容易に取り除けなくなりその結果集塵効率が低下する、という課題があった。
【課題手段】粉塵を捕集する集塵極板1と、前記集塵極板1に印加するための電圧を生成する電圧生成手段2と、集塵極板1に印加する電圧の極性を切替える極性切替え手段3を備え、印加電圧の極性を切替えることで集塵極板1に付着した帯電粉塵を電気的な作用で引き離し、集塵極板1への粉塵の堆積を防ぐことで上記課題を解決し、集塵効率の低下を防ぐことができる集塵装置を得られる。
【選択図】図1
【課題手段】粉塵を捕集する集塵極板1と、前記集塵極板1に印加するための電圧を生成する電圧生成手段2と、集塵極板1に印加する電圧の極性を切替える極性切替え手段3を備え、印加電圧の極性を切替えることで集塵極板1に付着した帯電粉塵を電気的な作用で引き離し、集塵極板1への粉塵の堆積を防ぐことで上記課題を解決し、集塵効率の低下を防ぐことができる集塵装置を得られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、空調及び産業分野で大気塵、室内の粉塵、ほこりなどを集塵する集塵装置に関する。
従来、電気集塵機負荷は平板の2枚組み金属極板が並列に配置されることにより構成されており、片方の極板に正の電圧または負の電圧を印加し、残りの極板を接地する。この状態で高電圧を印加することにより両極板間にコロナ電界が形成される。その電界内を粉塵が通過することにより粉塵自体が電荷を帯び、帯電した粉塵は極板間の電界の力を受けて極板に付着し粉塵は除去される。集塵機を継続的に使用すると捕集された粉塵が極板に堆積してくる。堆積した粉塵に導電性物質が含まれていると堆積粉塵により極板間の絶縁距離が縮まり絶縁破壊が起こりやすくなり、極板間でスパークが発生しやすくなる。
また、極板洗浄時にも同様に極板間の絶縁低下により絶縁破壊が起こりやすくなり、スパークが発生しやすくなる。スパークが発生している瞬間は極板間に電圧が発生していないため、コロナ電界が形成されず、粉塵の捕集ができなくなり集塵効率は0%となる。よってスパークの頻発は集塵効率が低下につながる。
また、堆積した粉塵に絶縁性物質が含まれる場合は、粉塵の堆積が進むと集塵極板間の絶縁強化が進み、極板間のコロナ電界の電界強度は弱くなり捕集できる粉塵の量が減り、やはり集塵効率の低下につながる。
また、捕集する粉塵にコンクリート類が含まれる場合、捕集時は乾燥した状態で極板間に堆積しているものが極板の水洗浄時に水分を含むと、コンクリート類が変質し粉塵が集塵極板に硬化付着した状態となり、集塵極板から容易に取り除けない状態となる。
また、堆積中の粉塵に導電性の異物、例えば針金等が混入すると、逆に極板間の絶縁距離が短縮されることによりスパークが頻発し集塵効率が低下し、最悪の場合は集塵極板間が完全な短絡状態となり、集塵極板間に電圧が印加されず集塵不能な状態に陥る。また集塵極板間でのスパークの頻発や完全短絡は高電圧回路にもストレスを与え、高電圧回路の信頼性を損なうことにつながる。よって捕集した粉塵はできる限り集塵極板より取り除く必要がある。
従来、このような集塵装置として、例えば図10に示すような電気集塵機の洗浄装置がある(特許文献1参照)。集塵極板101の表面に向けて洗剤、水、及び空気による泡沫状洗浄液を噴射ノズル102より噴射する第一の洗浄工程と、第一の洗浄工程の後ワイパ手段103によって集塵極板101の表面に残留する泡沫状洗浄液を除去する拭き取り工程と、拭き取り工程の後、集塵極板101の表面に向けて水及び空気による霧状水を噴射ノズル104より噴霧する第2の洗浄工程と、第2の洗浄工程の後、集塵極板101の表面に向けて空気を噴射ノズル104より噴射するための乾燥工程を実施することで集塵極板への粉塵の堆積を防ぐ。
特開平11−347451号公報
このような従来の洗浄装置では、コンクリート類の粉塵に対しては水を噴霧した時点で残留したコンクリート類が変質してしまい、変質した粉塵は集塵極板に硬化付着した状態となり、容易に集塵極板から除去できない状態となる。その硬化付着した粉塵が洗浄を繰り返す都度蓄積されていき、蓄積が進むと集塵極板間におけるコロナ電界の強度が弱まり、その結果粉塵を電気的に吸引する力が弱まり、集塵効率が低下していく、という課題がある。
また、従来の洗浄装置においては各洗浄工程に必要な各種洗浄用アクチュエータで構成される洗浄システムが必要であり、各アクチュエータ類をシーケンス的に制御しなければならないため、洗浄装置だけでも複雑かつ高価になるという課題がある。そこで洗浄水を必要とせず、集塵極板への印加電圧の極性を切替え、電気的な反発作用を利用することで集塵極板から粉塵を引き離し、集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が要求されている。
また、通常集塵時に集塵極板に印加する電圧と、粉塵堆積防止のための電気的な反発作用を生み出すための電圧である直流高電圧を生成することができる集塵装置が要求されている。
また、粉塵の堆積を防ぐために電気的な中和作用を利用するにあたり、交流高電圧を生成することができる集塵装置が要求されている。
また、粉塵の堆積を防ぐために電気的な中和作用を利用するにあたり、直流高電圧の極性を連続的に交互に切替えることができる集塵装置が要求されている。
また、電気的反発作用、中和作用を利用するにあたり、集塵時に印加されている数千ボルトという高い電圧をそのまま利用すると、高電圧であるが故に危険であるという課題がある。そこで電気的反発、中和を利用する際には集塵極板への印加電圧を低くすることができる安全性の高い集塵装置が要求されている。
また、集塵装置は普段無人の場所に設置されている場合が多く、集塵効率を適切に維持するためには定期的なメンテナンスにより粉塵の堆積を防止しなければならないという課題がある。そこで集塵機の稼働時間を監視し、一定時間経過ごとに自動的に電気的作用を利用することで粉塵の堆積防止し、メンテナンスによらず集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が要求されている。
また、集塵極板の粉塵の堆積程度は集塵極板の外観上からは判断が難しい、という課題がある。そこで集塵極板間に流れる放電電流により堆積量を判断し、検出される放電電流より堆積量が一定以上に達したと判断された場合、自動的に電気的作用を利用することで粉塵の堆積防止することができる集塵装置が要求されている。
また、電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止している間、粉塵の堆積防止を実施中であることが集塵装置の外観上判断できない、という課題がある。そこで電気的作用を利用して粉塵の堆積防止を実施中である場合は、外部に粉塵堆積防止を実施中であることを知らしめるための表示手段を備えた集塵装置が要求されている。
また、一般的な集塵装置には集塵極板への電圧印加停止直後、感電防止の観点から極板間に残留している電荷を大地に放電させる放電機能が備わっている。電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止する場合、この放電機能が堆積防止よりも先に動作すると、粉塵が帯びている電荷までもが集塵極板を通して大地に放電されてしまい、電気的反発作用、中和作用の利用ができなくなる、という課題がある。そこで電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止する際には、放電機能を動作させる前に電気的作用を利用して粉塵の堆積防止を実施することができる集塵装置が要求されている。
また、一回の堆積防止の実施では集塵効率を適切なレベルまで回復できない可能性がある、という課題がある。そこで集塵効率が適切なレベルに回復するまで堆積防止を繰り返すことができる集塵装置が要求されている。
また、堆積防止を実施しても集塵時に集塵極板に印加している電圧値を利用した電気的作用では堆積粉塵を除去しきれない可能性がある、という課題がある。そこで集塵時の電圧により電気的作用により粉塵の除去が見込めない場合は集塵極板への印加電圧をさらに上昇させることにより、さらなる粉塵の除去が期待できる集塵装置が要求されている。
また、電気的作用を利用して粉塵の除去を試みても何らかの異常により集塵効率を適切なレベルに回復できない可能性がある、という課題がある。そこで電気的作用の利用でも集塵効率を適切なレベルに回復できない場合は、それを外部に知らしめることができる表示手段を備えた集塵装置が要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、洗浄水の使用により集塵極板の粉塵を除去するのではなく、集塵極板への印加電圧の極性を切替えることで電気的な反発作用を利用して粉塵を集塵極板から引き離すことで粉塵の堆積を防ぎ、集塵効率を適切に維持することができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、通常集塵時に集塵極板に印加するための電圧と、粉塵堆積防止のための電気的な反発作用を生み出すための電圧である直流高電圧を生成することができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、粉塵の堆積を防ぐために電気的な中和作用を利用するにあたり、交流高電圧を生成することができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、粉塵の堆積を防ぐために電気的な中和作用を利用するにあたり、直流高電圧の極性を連続的に交互に切替えることができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、電気的作用を利用する際に集塵極板への印加電圧を低くすることができる安全性の高い集塵装置を提供することを目的としている。
また、集塵機の稼働時間を監視し、一定時間経過ごとに自動的に電気的作用を利用して集塵極板への粉塵の堆積防止を実施することにより、メンテナンスによらず集塵効率を適切に維持することができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、集塵極板間に流れる放電電流により堆積量を判断し、堆積量が一定以上に達したと判断されると自動的に電気的作用を利用して集塵極板への粉塵の堆積防止を実施し、集塵効率を維持することができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止している間は、外部に電気的作用を利用中して粉塵の堆積防止を実施中であることを知らしめるための表示手段を備えた集塵装置を提供することを目的としている。
また、電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止する際には、放電機能を動作させる前に電気的作用の利用よる粉塵の堆積防止を実施できる集塵装置を提供することを目的としている。
また、電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止する際には、適切な集塵効率が回復できるまで複数回堆積防止を実施することができる集塵装置を提供することを目的としている。
また、電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止する際には、集塵極板への印加電圧を上昇させて行くことにより、さらなる粉塵の除去が期待できる集塵装置を提供することを目的としている。
また、電気的作用を利用して粉塵の堆積を防止した際でも集塵効率を適切なレベルに復帰できない場合は、それを外部に知らしめることができる表示手段を備えた集塵装置を提供することを目的としている。
本発明の集塵装置は上記目的を達成するために、粉塵を捕集する集塵極板と、前記集塵極板に印加するための電圧を生成する電圧生成手段と、集塵極板に印加する電圧の極性を切替える極性切替え手段を備え、印加電圧の極性を切替えることで集塵極板に付着した帯電粉塵を電気的な作用で引き離し、集塵極板への粉塵の堆積を防ぐことを特徴とする。
そして本発明によれば、洗浄水を使用することなく集塵極板に印加する電圧極性を切替え電気的な反発作用を利用することで粉塵の堆積を防止し、集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が得られる。
また、電圧生成手段は直流電圧を生成することを特徴とする。
そして本発明によれば、集塵時と極性切替え時に必要な直流高電圧を生成することができる集塵装置が得られる。
また、電圧生成手段は交流電圧を生成することを特徴とする。
そして本発明によれば、電気的な中和作用を利用するために必要な交流高電圧を生成できる集塵装置が得られる。
また、極性切替え手段は集塵極板に印加する直流電圧を連続的に極性を切替えることを特徴とする。
そして本発明によれば、電気的な中和作用を利用するために必要な正負交互の電圧を出力することができる集塵装置が得られる。
また、電圧調整手段は集塵極板に印加する電圧を低くすることを特徴とする。
そして本発明によれば、電気的反発、中和を利用する際に集塵極板への印加電圧を低くすることができる安全性の高い集塵装置が得られる。
また、集塵機の稼働時間を監視し、稼働時間が設定時間を経過すると自動的に印加電圧の極性を切替える定期診断手段を備えたことを特徴とする。
そして本発明によれば、一定時間経過ごとに自動的に電気的作用を利用することで集塵極板への粉塵の堆積防止を実施することにより、メンテナンスによらず集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が得られる。
また、集塵極板間に流れる放電電流値を検出する放電電流検出手段を備え、放電電流値より粉塵の堆積量を判断し、放電電流値が閾値以下になると自動的に印加電圧の極性を切替える制御手段を備えたことを特徴とする。
そして本発明によれば、集塵極板間に流れる放電電流により堆積量を判断し、堆積量が一定以上に達したと判断されると自動的に電気的作用を利用することで集塵極板への粉塵の堆積防止を実施し、集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が得られる。
また、集塵極板に印加する印加電圧の極性を切替え中であることを外部に表示する表示手段を備えたことを特徴とする。
そして本発明によれば電気的作用を利用して集塵極板への粉塵堆積を防止する場合、外部に堆積防止を実施中であることを知らしめるための表示手段を備えた集塵装置が得られる。
また、集塵極板に捕集されている粉塵の残留電荷を放電する前に印加電圧の極性を切替えることを特徴とする。
そして本発明によれば、残留電荷を放電すると電気的作用が使えなくなるため残留電荷を放電する前に、電気的作用を利用して集塵極板への粉塵堆積を防止することができる集塵装置が得られる。
また、放電電流が設定値以上になるまで集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返す自己診断手段を備えたことを特徴とする。
そして本発明によれば、集塵効率を適切なレベルに回復できるまで電気的作用を利用して集塵極板への粉塵堆積を繰り返し防止することができる集塵装置が得られる。
また、集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返しても集塵極板間の放電電流を確保できない場合、電圧調整手段により集塵極板への印加電圧を上昇させることを特徴とする。
そして本発明によれば、電気的作用を利用する際に集塵極板への印加電圧を上昇させることにより、さらなる粉塵の除去が期待できる集塵装置が得られる。
また、集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返しても集塵極板間の放電電流を確保できなかった場合、集塵効率の低下を外部へ表示する表示手段を備えたことを特徴とする。
そして本発明によれば、電気的作用を利用して粉塵の除去を試みても集塵効率を適切なレベルに復帰できない場合は、それを外部に知らしめることができる表示手段を備えた集塵装置が得られる。
本発明によれば、洗浄水を使用することなく電気的反発作用、中和作用により集塵極板から粉塵を電気的に切り離し、集塵効率を適切に維持できる集塵装置を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、上記目的を達成するために、粉塵を捕集する集塵極板と、前記集塵極板に印加するための電圧を生成する電圧生成手段と、集塵極板に印加する電圧の極性を切替える極性切替え手段を備え、印加電圧の極性を切替えることで集塵極板に付着した帯電粉塵を電気的な作用で引き離し、集塵極板への粉塵の堆積を防ぐことを特徴としたものであり、洗浄水を使用することなく集塵極板に印加する電圧極性を切替え電気的な反発作用を利用することで粉塵の堆積を防止し、集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の集塵装置において、電圧生成手段は直流電圧を生成することを特徴としたものであり、集塵時と極性切替え時に必要な直流高電圧を生成することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項3記載の発明は、請求項1記載の集塵装置において、電圧生成手段は交流電圧を生成することを特徴としたものであり、電気的な中和作用を利用するために必要な交流高電圧を生成できる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の集塵装置において、極性切替え手段は集塵極板に印加する直流電圧を連続的に極性を切替えることを特徴としたものであり、電気的な中和作用を利用するために必要な正負交互の電圧を出力することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の集塵装置において電圧生成手段には印加する電圧を低くすることを特徴したものであり、電気的反発、中和を利用する際には集塵極板への印加電圧を低くすることができる安全性の高い集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の集塵装置において、集塵機の稼働時間を監視し、稼働時間が設定時間を経過すると自動的に印加電圧の極性を切替える制御手段を備えたことを特徴としたものであり、集塵極板間に流れる放電電流により堆積量を判断し、堆積量が一定以上に達したと判断されると自動的に電気的作用を利用して集塵極板への粉塵の堆積防止を実施することにより集塵効率を適切に維持することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の集塵装置において、堆積防止手段は集塵機の稼働時間を監視し、稼働時間が設定時間を経過すると自動的に堆積防止手段を実施する定期診断手段を備えたことを特徴としたものであり、集塵極板間に流れる放電電流により堆積量を判断し、堆積量が一定以上に達したと判断されると自動的に粉塵の堆積を防止し集塵効率を維持することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の集塵装置において、集塵極板に印加する印加電圧の極性を切替え中であることを外部に表示する表示手段を備えたことを特徴としたものであり、電気的作用を利用して集塵極板への粉塵の堆積を防止する場合、外部に粉塵の堆積の防止中であることを知らしめるための表示手段を備えた集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の集塵装置において、集塵極板に捕集されている粉塵の残留電荷を放電する前に印加電圧の極性を切替えることを特徴としたものであり、残留電荷を放電する前に電気的作用を利用して集塵極板への粉塵の堆積を防止することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の集塵装置において、放電電流が設定値以上になるまで集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返す自己診断手段を備えたことを特徴としたものであり、集塵効率を適切なレベルに回復できるまで電気的作用を利用した粉塵の堆積防止を実施することができる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項11記載の発明は、請求項10記載の集塵装置において、集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返しても集塵極板間の放電電流を確保できない場合、電圧調整手段により集塵極板への印加電圧を上昇させることを特徴としたものであり、電気的作用を利用する際に集塵極板への印加電圧を上昇させることにより、さらなる粉塵の除去が期待できる集塵装置が得られるという作用を有する。
本発明の請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の集塵装置において、集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返しても集塵極板間の放電電流を確保できなかった場合、外部への集塵効率の低下を表示する表示手段を備えたことを特徴としたものであり、電気的作用を利用して粉塵の除去を試みても集塵効率を適切なレベルに復帰できない場合は、それを外部に知らしめることができる表示手段を備えた集塵装置が得られるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による集塵装置の構成を示している。図1に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して集塵極板1に印加されている。集塵極板1としては片側の極板を接地し、残りの片側の極板にプラス極性またはマイナス極性の高電圧を印加できればよく、例えばSUS、アルミニウムといった金属板2枚を平行に配置した状態で構成されるものとする。電圧生成手段2としては直流高電圧または交流高電圧を生成でき、集塵極板1に直流高電圧を印加することができればよく、例えば直流高電圧であればAC100V〜AC440Vといった商用電源電圧を昇圧するための変圧器と、昇圧された交流高電圧を直流に整流するための整流回路より構成された直流高電圧を発生させる回路であればよく、交流高電圧であれば前記昇圧により生成された交流高電圧を、整流回路を通さずにそのまま出力できるものとする。集塵極板1に印加する直流高電圧の電圧値は、粉塵の性質と要求される集塵効率に左右されるが、設備用集塵設備の場合は一般的に高圧回路の絶縁性能を考慮して6kV〜12kVの電圧値が使用されることが多い。電圧生成手段2で生成された高電圧は極性切替え手段3を通して集塵極板1に印加されるが、集塵動作中は極性切替え手段3を通過することにより印加電圧値と極性が変化することは無く、電圧生成手段2にて生成された直流高電圧が集塵極板1にそのまま印加される。集塵動作中は集塵極板1の極板間に発生するコロナ電界を通過した粉塵が、集塵極板1の極板間で生成されているコロナ電界の極性に応じてプラス極性またはマイナス極性の電荷を帯び、帯電した粉塵は粉塵が帯びている電荷とは逆の極性の電圧が印加されている集塵極板1の片側極板に電気的な吸引作用により吸い寄せられ捕集される。極性切替え手段としては電圧生成手段2で生成された高電圧の極性を入れ替えることができればよく、例えば高電圧リレー等、電圧生成手段2から集塵極板1に至るまでの高電圧回路の配線を切替えることができるものであればよい。
図1は本発明の実施の形態1による集塵装置の構成を示している。図1に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して集塵極板1に印加されている。集塵極板1としては片側の極板を接地し、残りの片側の極板にプラス極性またはマイナス極性の高電圧を印加できればよく、例えばSUS、アルミニウムといった金属板2枚を平行に配置した状態で構成されるものとする。電圧生成手段2としては直流高電圧または交流高電圧を生成でき、集塵極板1に直流高電圧を印加することができればよく、例えば直流高電圧であればAC100V〜AC440Vといった商用電源電圧を昇圧するための変圧器と、昇圧された交流高電圧を直流に整流するための整流回路より構成された直流高電圧を発生させる回路であればよく、交流高電圧であれば前記昇圧により生成された交流高電圧を、整流回路を通さずにそのまま出力できるものとする。集塵極板1に印加する直流高電圧の電圧値は、粉塵の性質と要求される集塵効率に左右されるが、設備用集塵設備の場合は一般的に高圧回路の絶縁性能を考慮して6kV〜12kVの電圧値が使用されることが多い。電圧生成手段2で生成された高電圧は極性切替え手段3を通して集塵極板1に印加されるが、集塵動作中は極性切替え手段3を通過することにより印加電圧値と極性が変化することは無く、電圧生成手段2にて生成された直流高電圧が集塵極板1にそのまま印加される。集塵動作中は集塵極板1の極板間に発生するコロナ電界を通過した粉塵が、集塵極板1の極板間で生成されているコロナ電界の極性に応じてプラス極性またはマイナス極性の電荷を帯び、帯電した粉塵は粉塵が帯びている電荷とは逆の極性の電圧が印加されている集塵極板1の片側極板に電気的な吸引作用により吸い寄せられ捕集される。極性切替え手段としては電圧生成手段2で生成された高電圧の極性を入れ替えることができればよく、例えば高電圧リレー等、電圧生成手段2から集塵極板1に至るまでの高電圧回路の配線を切替えることができるものであればよい。
粉塵が捕集されている状態で一度集塵極板1への直流高電圧の印加を停止し、極性切替え手段3にて集塵極板1に印加する高電圧極性のプラスとマイナスを入れ替える。ここで集塵極板1の2枚の極板のうち、粉塵が捕集されている側の極板を粉塵捕集極板と定義することにする。高電圧の極性を入れ替えることにより捕集されている粉塵の帯電電荷と粉塵捕集極板の電荷が同一極性となり、その結果帯電粉塵の電荷と粉塵捕集極板との間で電気的な反発作用が発生し、粉塵は粉塵捕集極板より電気的な作用で引き離されることになる。これにより粉塵捕集極板から粉塵を除去し、極板への粉塵の堆積を防ぎ集塵効率の低下を防ぐことができる。
また、極性切替え手段3にて集塵極板1に印加する直流電圧の極性を連続的に交互に入れ替えることで、粉塵の帯電している電荷が中和され、粉塵捕集極板間と粉塵との間に働く電気的な吸引力は弱まり、粉塵は粉塵捕集極板からフリーな状態となる。その結果集塵極板1への粉塵の堆積を防止することができる。前記では極性切替え手段3にて集塵極板1に印加する直流電圧の極性を交互に入れ替えたが、電圧生成手段2による生成電圧を交流電圧とすることでもその作用効果に差異を生じない。電圧生成手段2を交流電圧にする方法としては例えば昇圧後の交流電圧を、整流回路を通さずに出力すればそのまま交流電圧を利用することができる。
電気的な作用を利用しているため、粉塵を集塵極板1より引き離すため洗浄水を使用する必要がなく、コンクリート類を含んだ粉塵に対しても粉塵が集塵極板1に硬化付着することはない。
また、この方法によると洗浄システム及び洗浄水自体を不要とできるので、集塵装置自体をシンプルな構成かつコストの安価な物とすることができる。
また、極性入れ替え時に印加する電圧は安全上の観点からできる限り低い電圧が望ましい。低い電圧とは集塵動作中集塵極板1に印加されている直流高電圧の2%〜3%程度、電圧値にして100V〜300V程度が適当である。逆極性の電圧を印加する際は、電圧調整手段4により電圧生成手段2で生成される電圧を低く抑えることにより、安全性に配慮した状態で粉塵の除去を実施することができる。電圧調整手段4としては電圧生成手段2の出力電圧を調整できればよく、例えば変圧器のタップによる電圧の切替え、半導体素子による電圧調整等、電圧生成手段2への入力電圧を増減させることができるものであればよい。
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2による集塵装置の構成を示している。図2に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が印加されている。定期診断手段5には集塵極板1に直流高電圧を印加している間の時間を積算、記憶する機能があり、粉塵の堆積を防止するための極性切替え手段を実施するインターバル時間が予め設定されているものとする。インターバル時間の設定値については、現場の粉塵濃度、粉塵の性質に左右されるが、設備用集塵装置の場合は1日1〜2度程度、粉塵堆積の防止を実施できれば適切な集塵効率を維持できる。集塵極板1への電圧印加時間積算値が設定されているインターバル時間を超えると粉塵の堆積が進んだものと判断し、定期診断手段5により粉塵堆積防止のため極性切替え手段を実施する。堆積防止を実施した後は集塵極板1への印加電圧積算時間をリセットし、再度0から印加電圧積算時間をカウントするようにする。この操作を繰り返すことにより定期的なメンテナンスを不要とし、集塵装置の集塵効率を適切に維持することができる。定期診断手段5としては集塵極板1への印加電圧の時間積算および閾値比較による演算ができればよく、例えばシーケンサ、電子温度調節器等、簡易的な演算機能が備わっているものでよい。
図2は本発明の実施の形態2による集塵装置の構成を示している。図2に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が印加されている。定期診断手段5には集塵極板1に直流高電圧を印加している間の時間を積算、記憶する機能があり、粉塵の堆積を防止するための極性切替え手段を実施するインターバル時間が予め設定されているものとする。インターバル時間の設定値については、現場の粉塵濃度、粉塵の性質に左右されるが、設備用集塵装置の場合は1日1〜2度程度、粉塵堆積の防止を実施できれば適切な集塵効率を維持できる。集塵極板1への電圧印加時間積算値が設定されているインターバル時間を超えると粉塵の堆積が進んだものと判断し、定期診断手段5により粉塵堆積防止のため極性切替え手段を実施する。堆積防止を実施した後は集塵極板1への印加電圧積算時間をリセットし、再度0から印加電圧積算時間をカウントするようにする。この操作を繰り返すことにより定期的なメンテナンスを不要とし、集塵装置の集塵効率を適切に維持することができる。定期診断手段5としては集塵極板1への印加電圧の時間積算および閾値比較による演算ができればよく、例えばシーケンサ、電子温度調節器等、簡易的な演算機能が備わっているものでよい。
図3においては定期診断手段5にて実施される制御フローであり、この制御フローに基づいて集塵機の稼働時間が一定時間を経過するごとに堆積防止が実施される。
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3による集塵装置の構成を示している。図4に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。集塵極板1間に高電圧が印加されると集塵極板1間にはコロナ電界による放電電流が流れる。この放電電流値は集塵効率を推し量る一つの手段であり、集塵極板1間の電流値が低下することは集塵極板間のコロナ電界が弱まったことを表し、集塵効率が低下することを意味する。集塵中には集塵極板1間に流れる電流を電流検出手段6により制御手段7にて常時監視するものとする。電流検出手段6としては集塵極板1間に流れる放電電流を検出できるものであればよく、例えば放電電流が流れる箇所に検出用の抵抗を設置し、放電電流が流れた際の抵抗の電圧降下分を電流に換算できるものであればよい。制御手段7にあらかじめ設定されている集塵装置が維持すべき集塵効率の最低ラインを放電電流限界値と定め、検出電流値が放電電流限界値より低くなると極性切替え手段により電気的作用を利用して粉塵の除去、堆積防止を実施する。これにより集塵極板1の外観上からは判断が難しい粉塵の堆積量を的確に判断し、かつ自動的に集塵効率を適切に維持することができる。
図4は本発明の実施の形態3による集塵装置の構成を示している。図4に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。集塵極板1間に高電圧が印加されると集塵極板1間にはコロナ電界による放電電流が流れる。この放電電流値は集塵効率を推し量る一つの手段であり、集塵極板1間の電流値が低下することは集塵極板間のコロナ電界が弱まったことを表し、集塵効率が低下することを意味する。集塵中には集塵極板1間に流れる電流を電流検出手段6により制御手段7にて常時監視するものとする。電流検出手段6としては集塵極板1間に流れる放電電流を検出できるものであればよく、例えば放電電流が流れる箇所に検出用の抵抗を設置し、放電電流が流れた際の抵抗の電圧降下分を電流に換算できるものであればよい。制御手段7にあらかじめ設定されている集塵装置が維持すべき集塵効率の最低ラインを放電電流限界値と定め、検出電流値が放電電流限界値より低くなると極性切替え手段により電気的作用を利用して粉塵の除去、堆積防止を実施する。これにより集塵極板1の外観上からは判断が難しい粉塵の堆積量を的確に判断し、かつ自動的に集塵効率を適切に維持することができる。
制御手段7としては検出電流と閾値との比較演算ができればよく、例えばシーケンサ、電子温度調節器等、簡易的な演算機能が備わっているものでよい。
図5においては制御手段7にて実施される制御フローであり、この制御フローに基づいて集塵極板1の放電電流を適切に維持するべく堆積防止が実施される。
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4による集塵装置の構成を示している。図6に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。電圧調整手段4または極性切替え手段3が実施されている間、表示手段8により堆積防止を実施中であることを表示させるようにする。表示手段としては粉塵の堆積防止を実施中であることを外部に知らしめることができればよく、例えばLED、表示ランプといったものでよい。上記作用により粉塵の堆積防止を実施中であることを外部に知らしめることができる。
図6は本発明の実施の形態4による集塵装置の構成を示している。図6に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。電圧調整手段4または極性切替え手段3が実施されている間、表示手段8により堆積防止を実施中であることを表示させるようにする。表示手段としては粉塵の堆積防止を実施中であることを外部に知らしめることができればよく、例えばLED、表示ランプといったものでよい。上記作用により粉塵の堆積防止を実施中であることを外部に知らしめることができる。
(実施の形態5)
図7は本発明の実施の形態5による集塵装置の構成を示している。図7に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。集塵極板1への電圧印加が停止された直後は、集塵極板自体がコンデンサ分を形成しているため集塵極板1間に電荷が残留した状態であり、集塵極板1間には高電圧が残留している。一般的な集塵設備では、この残留電荷を感電防止の観点から短期間のうちに大地に放電させてしまうための放電機構9を有している。ここで短期間とは感電防止の観点から停止直後1〜2秒程度が適当である。電気的作用を利用して粉塵の除去、堆積を防ぐにあたり、集塵装置停止直後に上記放電機構9が働くと、捕集されている粉塵が帯びている電荷までもが集塵極板1を通して大地に放電されてしまい、粉塵の電荷が0となってしまう。その結果、電気的反発作用、中和作用を利用することができなくなり粉塵の除去、堆積防止を実施できなくなる。そこで集塵装置停止した時には放電機構9を動作させる前に堆積防止を実施させることにする。これにより粉塵の帯電した電荷を維持した状態で堆積防止を実施でき、電気的反発作用、中和作用を利用して粉塵の除去、堆積を防止することができる。
図7は本発明の実施の形態5による集塵装置の構成を示している。図7に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。集塵極板1への電圧印加が停止された直後は、集塵極板自体がコンデンサ分を形成しているため集塵極板1間に電荷が残留した状態であり、集塵極板1間には高電圧が残留している。一般的な集塵設備では、この残留電荷を感電防止の観点から短期間のうちに大地に放電させてしまうための放電機構9を有している。ここで短期間とは感電防止の観点から停止直後1〜2秒程度が適当である。電気的作用を利用して粉塵の除去、堆積を防ぐにあたり、集塵装置停止直後に上記放電機構9が働くと、捕集されている粉塵が帯びている電荷までもが集塵極板1を通して大地に放電されてしまい、粉塵の電荷が0となってしまう。その結果、電気的反発作用、中和作用を利用することができなくなり粉塵の除去、堆積防止を実施できなくなる。そこで集塵装置停止した時には放電機構9を動作させる前に堆積防止を実施させることにする。これにより粉塵の帯電した電荷を維持した状態で堆積防止を実施でき、電気的反発作用、中和作用を利用して粉塵の除去、堆積を防止することができる。
(実施の形態6)
図8は本発明の実施の形態6による集塵装置の構成を示している。図8に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。集塵極板1間に高電圧が印加されると集塵極板1間にはコロナ電界による放電電流が流れる。この放電電流値は集塵効率を推し量る一つの手段であり、集塵極板1間の電流値が低下することは集塵極板1間のコロナ電界が弱まったことを表し、集塵効率が低下することを意味する。電気的作用を利用して粉塵の堆積を試みても、粉塵の堆積状況によっては一度の実施では放電電流値を回復できない可能性がある。その場合は自己診断手段10にて再度集塵極板間に直流高電圧を印加し、電流検出手段により集塵極板間の放電電流値を測定し、放電電流下限値を下回っている場合はさらに再度堆積防止を実施するようにする。この動作を繰り返すことで放電電流=集塵効率をさらに改善回復することができる。適正な繰り返し回数については現場の粉塵濃度、粉塵の性質に左右されると考えられるが、繰り返す回数が一定回数を超えると堆積防止効果が飽和してしまう状態になると予想されるため、適正な繰り返し回数を見極めることが必要である。
図8は本発明の実施の形態6による集塵装置の構成を示している。図8に示すように集塵極板1には電圧生成手段2により生成された直流高電圧が極性切替え手段3を通して印加されている。集塵極板1間に高電圧が印加されると集塵極板1間にはコロナ電界による放電電流が流れる。この放電電流値は集塵効率を推し量る一つの手段であり、集塵極板1間の電流値が低下することは集塵極板1間のコロナ電界が弱まったことを表し、集塵効率が低下することを意味する。電気的作用を利用して粉塵の堆積を試みても、粉塵の堆積状況によっては一度の実施では放電電流値を回復できない可能性がある。その場合は自己診断手段10にて再度集塵極板間に直流高電圧を印加し、電流検出手段により集塵極板間の放電電流値を測定し、放電電流下限値を下回っている場合はさらに再度堆積防止を実施するようにする。この動作を繰り返すことで放電電流=集塵効率をさらに改善回復することができる。適正な繰り返し回数については現場の粉塵濃度、粉塵の性質に左右されると考えられるが、繰り返す回数が一定回数を超えると堆積防止効果が飽和してしまう状態になると予想されるため、適正な繰り返し回数を見極めることが必要である。
自己診断手段10としては集塵極板への印加電圧の時間積算および閾値比較による演算ができればよく、例えばシーケンサ、電子温度調節器等、簡易的な演算機能が備わっているものでよい。
また、堆積防止を数回実施した後、上記堆積防止効果が飽和した状態で放電電流を回復できない場合もあると考えられる。そのような場合は堆積防止実施時に電圧調整手段4にてさらに集塵極板1への印加電圧を上昇させる。段階的な増率は現場の粉塵濃度と粉塵の性質によると考えられるが、上昇させる電圧の上限値は高電圧回路の絶縁性能を超えない程度にすることが重要である。段階的に集塵極板1への印加電圧を上昇させることにより、集塵極板と帯電粉塵の間に発生する電気的反発作用、中和作用をさらに強め、さらなる放電電流=集塵効率の改善回復を見込むことができる。
また、上記堆積防止の繰り返し、集塵極板1への印加電圧の上昇によっても何らかの異常により放電電流を回復できない可能性がある。この場合は表示手段11により外部へ放電電流を回復できないことを知らしめるようにする。これにより集塵装置の集塵効率を回復できないことを外部に知らしめることができる。表示手段としては粉塵の堆積防止を実施中であることを外部に知らしめることができればよく、例えばLED、表示ランプといったものでよい。
図9においては自己診断手段10にて実施される制御フローであり、この制御フローに基づいて集塵極板1の堆積防止を実施し、放電電流を回復できない場合は外部へ知らしめるべく表示手段を表示させる。
本発明は、電気集塵装置全般に適用できる。
1 集塵極板
2 電圧生成手段
3 極性切替え手段
4 電圧調整手段
5 定期診断手段
6 電流検出手段
7 制御手段
8 表示手段
9 放電機構
10 自己診断手段
11 表示手段
2 電圧生成手段
3 極性切替え手段
4 電圧調整手段
5 定期診断手段
6 電流検出手段
7 制御手段
8 表示手段
9 放電機構
10 自己診断手段
11 表示手段
Claims (12)
- 粉塵を捕集する集塵極板と、前記集塵極板に印加するための電圧を生成する電圧生成手段と、集塵極板に印加する電圧の極性を切替える極性切替え手段を備え、印加電圧の極性を切替えることで集塵極板に付着した帯電粉塵を電気的な作用で引き離し、集塵極板への粉塵の堆積を防ぐことを特徴とする集塵装置。
- 電圧生成手段は直流電圧を生成することを特徴とする請求項1記載の集塵装置。
- 電圧生成手段は交流電圧を生成することを特徴とする請求項1記載の集塵装置。
- 極性切替え手段は集塵極板に印加する直流電圧を連続的に極性を切替えることを特徴とする請求項1または2記載の集塵装置。
- 電圧生成手段には印加する電圧を低くする電圧調整手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の集塵装置。
- 集塵機の稼働時間を監視し、稼働時間が設定時間を経過すると自動的に印加電圧の極性を切替える定期診断手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の集塵装置。
- 集塵極板間に流れる放電電流値を検出する放電電流検出手段を備え、放電電流値より粉塵の堆積量を判断し、放電電流値が閾値以下になると自動的に印加電圧の極性を切替える制御手段を備えたことを特徴とする1乃至5のいずれかに記載の集塵装置。
- 集塵極板に印加する印加電圧の極性を切替え中であることを外部に表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の集塵装置。
- 集塵極板に捕集されている粉塵の残留電荷を放電する前に印加電圧の極性を切替えることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の集塵装置。
- 放電電流が設定値以上になるまで集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返す自己診断手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の集塵装置。
- 集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返しても集塵極板間の放電電流を確保できない場合、電圧調整手段により集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替え時の印加電圧を上昇させることを特徴とする請求項10記載の集塵装置。
- 集塵極板に印加する印加電圧の極性の切替えを繰り返しても集塵極板間の放電電流を確保できなかった場合、外部への集塵効率の低下を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項10または11に記載の集塵装置。
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-
2005
- 2005-08-03 JP JP2005224879A patent/JP2007038129A/ja active Pending
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