JP2007036839A - パケット交換網における品質劣化切り分け装置および切り分けシステム、ならびに切り分け方法 - Google Patents

パケット交換網における品質劣化切り分け装置および切り分けシステム、ならびに切り分け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワークを利用するユーザの通信に対する品質劣化区間を絞り込み、その原因がユーザ側にあるのか、あるいは他事業社のネットワークにあるのかを特定する。
【解決手段】対象サービスのパケットフローが通過する転送経路上の切り分けポイントに品質計測サイト20を配置し、通信網のNW管理サーバ30には、ユーザ通信経路から通信経路上、あるいは通信経路近傍に位置する品質計測サイト位置情報を提供する手段(ナビゲーション機能部)31を、品質計測サイト20およびユーザ側AP10には、送受信された試験パケットのパケット転送品質情報から通信経路におけるパケットの品質統計データを算出する手段(パケット転送品質算出機能部)11,23および品質統計データより劣化区間および劣化要因を特定する手段(品質評価機能部)12,24を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、インターネット等のパケット交換網におけるネットワーク性能管理に関し、特に、複数のネットワーク事業者のシステムを経由する通信に関して、品質劣化の原因箇所を絞り込むことが可能な品質管理および監視のための品質劣化切り分け装置および切り分けシステム、ならびに切り分け方法に関する。
先ず最初に、本発明の技術に関連のある用語について、以下のような定義を与える。
『品質劣化』
一般的には、提供サービスに対してユーザの満足度が低下する事象を品質劣化という。
ここでも、サービス提供時には目標とする提供品質があるものと仮定し、規定対象の単位(セッション(またはフロー)単位)に規定されるものとする。
具体的には、規定する時間長において(数秒から数十分程度)、品質レイヤにおける(IP品質レイヤの転送品質)、想定する通信プロトコルあるいはアプリケーション(TCPあるいはUDP、FTPあるいはHTTPなど)、あらかじめ指定した品質項目の指定した品質尺度(パケット損失率、転送遅延時間、遅延時間揺らぎなど)が、指定した許容範囲以外となる状態を品質劣化と呼ぶ。
なお、通信プロトコルやアプリケーションによって、品質尺度がパケット損失率と転送遅延時間で、一律に許容範囲が指定されている場合を想定して説明する。
『品質劣化切り分け』
End−to−Endで期待される品質目標(上記の品質尺度に対する許容範囲の上限下限)を、各区間に配分し、区間毎の許容範囲を設定する。
区間に配分された目標値を満たすことができない区間を劣化区間といい、目標値に達していない品質項目を劣化要因と呼ぶ。品質劣化切り分けは劣化区間と劣化要因を絞り込むことである。
以上の定義のもとで、従来の品質劣化原因を切り分ける技術として、次のようなものが挙げられる。
1)ping,tracerouteを利用した劣化区間切り分け
End−to−Endの適当に分割された区間に対して、各区間でのpingパケット(あるいはtraceroute)に対する応答パケット遅延時間(ラウンドトリップタイム:RTT)、パケット損失率などをもとに区間毎の品質状況を判定し、劣化区間を絞り込む(これに関しては、RFC2925−Definitions of Managed Objects for Remote Ping,Traceroute,and Lookup Operations(非特許文献1)、RFC1393−Traceroute Using an IP Option(非特許文献2)、および、インターネットハンドブック,インプレス社発行,村井純監訳(非特許文献3)を参照)。
2)速度計測サイトによる劣化区間切り分け
NW(ネットワーク)上に配置された速度計測サイトにアクセスし、FTPファイル転送の平均スループットを計測することで、ユーザと速度計測サイト間の品質劣化の有無を判定する。
ユーザがNW上の複数の速度計測サイトに対して、上記の計測および判定を実施することで品質劣化区間を絞り込む(これに関しては、https://flspeed.plala.or.jp/speed doctor/top.php(非特許文献4)を参照)。
3)NW装置の使用状況監視による劣化区間の特定
回線・ルータ等のNW装置に対して、SNMP(Simple Network Management Protocol)によりMIB(Management Information Base)データを取得することによって装置の負荷状況を計測、高負荷な箇所を劣化区間として絞り込む。
RFC2925−Definitions of Managed Objects for Remote Ping,Traceroute,and Lookup Operations(非特許文献1)、 RFC1393−Traceroute Using an IP Option(非特許文献2)、および インターネットハンドブック,インプレス社発行,村井純監訳 https://flspeed.plala.or.jp/speed doctor/top.php
しかしながら、これらの従来技術では、次のような問題がある。
上記1)については、pingは疎通障害時の原因切り分けに対して非常に有効な手段である。しかし、各区間に対して、パケット転送遅延時間、およびパケット損失率等、NWレイヤのパケット転送品質を測定し、その結果をもとに相対的に良し悪しを評価するにとどまっており、それらの結果のみでは、アプリケーションの品質やユーザが感じる品質を尺度とした場合に、劣化区間切り分けは実施できない。
なお、一般のアプリケーションにより音声や映像を流す場合に、それぞれに対して品質閾値が予め定められており、上記アプリケーションの品質とは予め定められているこれらの品質のことである。
上記2)については、ユーザが通信する対地と、速度計測サイトの位置関係が一般には不明であるため、ユーザの通信転送経路に対する劣化切り分けができない。
スループットは、各区間の値の和がEnd−to−Endの値にはならない等、加法的な構造を持っていないため、End−to−Endで規定されたスループットを区間に配分できず、品質劣化の原因となる区間を、区間毎のスループット計測で判定することができない。
FTPファイル転送によるスループット計測が中心であるため、UDPなどTCP以外のプロトコルを利用する通信に対する劣化原因を切り分けできない。例えば、パケット転送の絶対遅延時間がある場合には、ストリーミングではそれほど性能低下に結びつかないが、スループットは低下するなど、正しく劣化を切り分けできない場合がある。
上記3)については、回線速度が遅いと、回線使用率が低くても劣化原因となる、など使用状況が高いと劣化原因であるとは心ずしも言えない。
(目的)
本発明の目的は、このような従来技術の問題を解決し、ネットワークを利用するユーザの通信に対する品質劣化区間を絞り込み、その原因がユーザ側にあるのか、あるいは他事業社のネットワークにあるのかを特定するパケット交換網の品質劣化切り分け装置、および切り分けシステムならびに切り分け方法を提供することにある。
本発明の品質劣化切り分け装置は、対象サービスのパケットフローが通過する転送経路上の切り分けポイントに品質計測サイトを配置し、ユーザ通信経路から通信経路上、あるいは通信経路近傍に位置する品質計測サイト位置情報を提供する手段と、送受信された試験パケットのパケット転送品質情報から通信経路におけるパケットの品質統計データを算出する手段と、品質統計データより劣化区間および劣化要因を特定する手段とを有することを特徴としている。
また、上記品質劣化切り分け装置は、劣化区間と劣化要因の特定が、End−to−Endにおけるパケット転送品質(パケット損失率・パケット転送遅延時間)の閾値と各区間に対する品質配分比から算出される各区間のパケット転送閾値に基づいて劣化区間と劣化要因の特定を実施することを特徴としている。
本発明の品質劣化切り分け方法は、パケット転送遅延時間、およびパケット損失率等のパケット転送品質閾値とアプリケーション品質閾値との比較によって、各閾値の設定が有効であるか否かを判定するステップと、パケット転送品質閾値がアプリケーション品質閾値を満たさない場合には、パケット転送品質の初期設定値を変更するステップと、各区間において送出された試験パケットから取得したパケット転送品質情報から統計値を算出し、アプリケーション品質の閾値との比較によってアプリケーション品質に劣化が発生したか否かを判定するステップと、各区間のパケット転送品質の統計値と品質配分比に基づいて算出される各区間のパケット転送品質閾値との比較によって、劣化区間、および劣化要因を特定するステップとを有することを特徴としている。
本発明によれば、a)ユーザ毎の通信(ファイルダウンロードなど特定の通信に限らず)に対するパケット転送経路上の劣化切り分けが可能となる。
b)ユーザの立場では、自らの通信に対する劣化原因箇所を知ると同時に、劣化要因を把握することが可能になる。
c)NW事業者の立場では、ユーザに対して、自NWが原因となっているのか、他NWが原因になっているのかをユーザに示すことが可能になる。
d)NW事業者は、ユーザの品質が劣化したとき、あるいはユーザが劣化を検知し、劣化切り分けを実施した際の劣化区間情報を取得し、管理することが可能になる。
以下、本発明の原理および実施形態について、図面により説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る品質劣化切り分けシステム全体の動作説明図であり、図3は図1における主要機能部の詳細構成図である。
図1において、ユーザ側AP(アプリケーション)(10A)を含むユーザ端末10は、NW(自網あるいは他網)内のエッジルータ等のNW装置B,C,Dを経由してサーバ50あるいは相手ユーザ端末50に接続される。ここでは、ユーザ端末10、NW、およびサーバまたは相手ユーザ端末50がNW事業者管理対象となる。NW内には、NW管理サーバ30が配置される。また、NW(例えば自網)内のNW装置には、品質計測サイト20が配置される。
図1に示すように、対象サービスのパケットフローが通過する転送経路上の複数の箇所に品質計測サイト20が配置されており、その品質計測サイト20には、図3に示すように、試験パケットを送受信するパケット送出機能部22と受信機能部21と、送受信された試験パケットのパケット転送品質情報から通信経路におけるパケットの品質統計情報を算出する手段(パケット転送品質算出機能部23)と、劣化切り分け実施対象区間の品質配分と品質統計データより劣化区間および劣化要因を特定する手段(品質評価機能部24)とが備えられる。
また、品質計測サイト20は、品質統計データより劣化区間および劣化要因を特定し、劣化区間および劣化要因を劣化切り分け情報としてDB化し、DB化された劣化切り分け情報をもとに位置情報を提供する品質計測サイトに対して優先度付けをする。
この場合、品質評価機能部24は、劣化区間として判定された回数を算出し、回数の多い順に劣化切り分け情報をDB化し、回数の多い順に品質計測サイト20に優先付けを行う。
NW管理サーバ30には、ユーザ通信経路から通信経路上、あるいは通信経路近傍に位置する品質計測サイト位置情報を提供する手段(ナビゲーション機能部31)と、品質計測サイト位置情報管理DB34と、NW構成管理DB32と、ユーザ情報管理DB33とが設けられる。
ユーザ側AP(10A)は、通信経路情報を取得し、取得した通信経路情報をNW管理サーバ30のナビゲーション機能部31に送信し、ナビゲーション機能部31において通信経路情報から通信経路上、あるいは通信経路近傍に位置する品質計測サイト20の位置情報を受ける。
相手ユーザ端末50には、ユーザ端末10と同じように、ユーザAP(アプリケーション)と入出力手段60が配置され、パケット受信機能部16で試験パケットを受信して、パケット転送品質算出機能部11で統計情報を算出し、手前の計測サイトに対して品質評価機能部12から算出した統計情報を送出する。
一方、切り分け要求ユーザ側になったときには、次の計測サイト20に対してパケット送出機能部15から試験パケットを送出する。また、入出力手段60から入力された相手先アドレス、ユーザIDなどにより通信経路を特定して、NW管理サーバ30にユーザIDや経路情報を送出する。
ユーザ側AP(10A)は、客観的計測値が閾値以下であることを検出することを起点として、劣化切り分けを開始する。また、ユーザ側AP(10A)は、客観的計測値が閾値以下であることを検出することを起点として、ユーザ契約情報とユーザの通信相手先IPアドレスからパケット転送経路を把握し、ナビゲーション機能部31が転送経路情報とNW構成DB32を照合することによって、品質計測サイト20を選択し、選択した品質計測サイト位置情報をユーザ側AP(10A)に提供し、品質計測サイト20は提供された品質計測位置情報をもとに品質劣化切り分けを実施し、劣化区間、および劣化要因情報を取得する。
ユーザ側AP(10A)は、図1に示すように、サーバまたは相手ユーザ端末50に対して、ユーザ側AP(10A)の遠方から順に品質劣化切り分けを実施し、得られた品質劣化切り分け情報から劣化区間を特定する。なお、ユーザ側AP(10A)は、アプリケーションの客観的計測値としてスループットを用いる。品質計測サイト20の品質評価機能部24は、各区間の試験パケットの測定値の統計値に基づいて品質劣化の有無を判定するとともに、劣化区間の特定および劣化要因の判定によって劣化切り分けを実施する。また、アプリケーション品質閾値に基づいてパケット転送品質閾値の初期設定値が有効であるか否かを判定し、有効でない場合には、初期設定値を変更し、初期設定値の変更後、劣化切り分けを実施する。なお、一般のアプリケーションにより音声や映像を流す場合には、音声、映像のそれぞれに対して予め品質閾値が決定されているので、アプリケーション品質閾値と呼ばれている。
さらに、品質評価機能部24は、各区間の試験パケットのパケット損失率とパケット転送遅延時間によって劣化切り分けを実施する。判定方法は、TCPスループットの測定値とTCPスループットの閾値をもとに各区間の劣化有無を判定し、各区間の試験パケットのパケット損失率とパケット転送遅延時間と、パケット損失率の閾値とパケット転送遅延時間の閾値をもとに劣化切り分けを実施する。
また、品質評価機能部24は、各区間パケット転送遅延時間の対数値を算出し、各区間のパケット損失率とパケット転送遅延時間の対数値によって劣化切り分けを実施する。
さらに、パケット損失率・パケット転送遅延時間とTCPスループットとの関係情報から、各区間のパケット転送遅延時間とTCPスループットの測定値をもとに各区間のパケット損失率を算出し、劣化切り分けを実施する。
なお、図3の入出力手段は、キーボードやディスプレイ等の機器が含まれる。
図5は、上り方向の試験パケットを送出して切り分け情報を得るためのシーケンスチャートであり、図6は下り方向の試験パケットを送出して切り分け情報を得るためのシーケンスチャートである。
いずれの場合にも、切り分けを要求したユーザ端末に最も近い品質計測サイトが全体の指令搭の役割を果す。ここでは、ユーザ端末10に最も近いNW装置Bの近傍の計測サイト20を20B、NW装置Cに近傍の計測サイト20を20C、NW装置Dに近傍の計測サイト20を20Dとする。
指令搭の計測サイト20Bは勿論のこと、他の計測サイト20C,20Dおよびサーバまたは相手ユーザ端末50は、他の計測サイトあるいはユーザAPから起動信号を受けると、起動信号中に含まれる『上り』または『下り』を識別して、『上り』(上り方向試験)の場合には、下記の段落〔0026〕,〔0027〕に記載したような処理を行い、『下り』(下り方向試験)の場合には、段落〔0028〕,〔0029〕に記載したような処理を行う。
(上り方向試験)
(上り方向試験)
図5に示すように、ユーザ端末10からNW装置Bの近傍の計測サイト20Bに起動をかけ、計測サイト20Bからユーザ端末10に応答信号を返送する。これにより、ユーザ端末10から計測サイト20Bに対して試験パケットを送出する。次に、計測サイト20Bは、経路順に接続されたNW装置Cの近傍の計測サイト20Cに起動をかけ、計測サイト20Cから計測サイト20Bに対して応答信号が返送された後に、計測サイト20Bから計測サイト20Cに対して試験パケットを送出する。
同じようにして、計測サイト20Cは、NW装置Dの近傍の計測サイト20Dを起動し、計測サイト20Dはサーバまたは相手ユーザ端末50を起動する。
サーバまたは相手ユーザ端末50のパケット転送品質算出機能部11は、試験パケットを受け取り、それを元に統計情報を算出して、計測サイト20Dに送信する。計測サイト20Dのパケット転送品質算出機能部23は受け取った試験パケットを元に統計情報を算出して、計測サイト20Cに送出する。計測サイト20Cは受け取った試験パケットを元に統計情報を算出して、計測サイト20Bに送出する。計測サイト20Bは、遠方から順に統計情報を受け取り、遠方から順に品質劣化切り分け処理を実施して、切り分け情報をユーザ端末10に送出する。
(下り方向試験)
図6に示すように、ユーザ端末10はNW装置Bの近傍の計測サイト20Bを起動する。これにより、計測サイト20Bからユーザ端末10のパケット転送品質算出機能部11に対して試験パケットを送出する。ユーザ端末10は、計測サイト20Bに対して試験パケットを元に算出した統計情報を送出する(図3のユーザAP10Aの品質評価機能部12)。次に、計測サイト20Bは、経路順に接続されたNW装置Cの近傍の計測サイト20Cを起動し、計測サイト20Cは計測サイト20Bに対して試験パケットを送出する。計測サイト20Cから計測サイト20Bに対して、算出した統計情報を送出する。次に、計測サイト20CはNW装置Dの近傍の計測サイト20Dを起動し、計測サイト20Dは相手ユーザ端末またはサーバ50を起動する。
相手ユーザ端末またはサーバ50は、NW装置Dの近傍の計測サイト20Dに対して試験パケットを送出し、計測サイト20Dの算出機能部23は受け取った試験パケットを元に算出した統計情報を計測サイト20Cに送出する。計測サイト20Dは計測サイト20Cに対して試験パケットを送出し、計測サイト20Cは受け取った試験パケットを元に算出した統計情報を計測サイト20Bに送出する。指令搭である計測サイト20Bは、遠方から受け取った統計情報を元に順次、品質劣化切り分け処理を実施し、切り分け情報をユーザ端末10に送出する。
図2は、本発明の一実施例に係る動作原理のフローチャートである。
図2においては、まず、End−to−End品質の劣化が検出されたならば(ステップ101)、通信経路を特定し(ステップ102)、品質計測サイトのナビゲーションを行い(ステップ103)、品質劣化の切り分けを実施する(ステップ104)。そして、その結果の劣化切り分け情報を取得する(ステップ105)。
図2のフローチャートにより実施する順番に基づいて説明する。
(0)End−to−End品質の劣化検出(品質劣化切り分けを実行する前のユーザ側での前提条件)(ステップ101)
ユーザ側で、通信相手(配信サーバの場合も含む)との通信に関する品質劣化を体感する、あるいは、スループット等の客観的計測値をもとに検出する。ユーザが品質劣化を検出することによって、ユーザが、以下に続く手続きを実行に移す。
計測値の算出および表示は、例えば、既に実現されている技術である、Java(登録商標)Appletを用いてユーザ端末(PC)10で実装することもできる。その場合には、ユーザ側での品質劣化の検出も以下の手続きに含め、自動で実行することが可能である。また、ユーザ契約情報(ユーザのアクセス回線種別・電話番号・ユーザの所在地に関する情報)が予めユーザから申告されており、ユーザIDの形式でユーザ情報管理DBに格納されている。
(1)通信経路の特定(ユーザ側アプリケーション)(ステップ102)
上記(0)において、End−to−Endの通信で品質劣化が検出されると、通信経路特定機能部14において、相手先アドレス(通信相手先のIPアドレス)に向け「Tracerouteコマンド」が実行される。Tracerouteコマンドの実行結果をもとに、経路上のNW装置のホスト名あるいはIPアドレスの系列情報が取得され、通信経路が特定される。取得した通信経路上のNW装置のホスト名あるいはIPアドレスの系列情報等の経路情報とユーザIDが、NW内に設置されたNW管理サーバ30のナビゲーション機能部31に送信される。
(2)品質計測サイトのナビゲーション(ステップ103)
品質計測サイト20からNW管理サーバ30に送られたユーザIDと経路情報は、ナビゲーション機能部31において、ユーザIDがユーザ情報管理DB33と照合され、経路情報はNW構成管理DB32と照合される。そして、各々の照合結果を品質計測サイト位置情報DB34と照合することによって、経路上に位置する、または、経路上の近傍に位置する品質計測サイト位置情報を検索する。
品質計測サイト位置情報の検索手順としては、まず、ユーザIDがユーザ情報管理DB33とを照合し、ユーザ通信パケット(ユーザが通信している際のパケット)の流入箇所と流出箇所(いずれもNWのエッジルータ等のNW装置)を特定する。このとき、ユーザ情報管理DB33では、例えばエッジルータのIPアドレスをもとにユーザ通信パケットの流入・流出箇所を特定し、品質計測サイト位置情報DB34と照合することによって、近傍の品質計測サイトの位置情報(例えば、品質計測サイトのIPアドレス)を選定する。
また、経路情報に関しても、同様の手続きを実施し、NW管理サーバ30のNW構成管理DB32および品質計測サイト位置情報DB34との照合によって、品質計測サイト20の位置情報(例えば、品質計測サイト20のIPアドレス)を選定する。
例えば、図1に示すように、ユーザ端末10から相手ユーザ端末50(またはサーバ50)までの通信経路が10→B→C→D→50であるとしたとき、途中のB,C,Dの近傍の品質計測サイト20を求める。これらの品質計測サイトを20B,20C,20Dとする。
上記品質計測サイト20B,C,Dの位置情報が、ナビゲーション機能部31からユーザ側AP(10A)と品質計測サイト20の品質評価機能部24に送信され、品質劣化切り分けが開始される。
なお、近傍の各DBに格納されている情報に関しては、図13を参照されたい。
図13は、NW構成管理サーバ内のDB内に格納されている情報の例を示す図である。
ここでは、NW構成管理DB32には、NW装置毎のIPアドレスと近傍のNW装置のIPアドレス、およびエッジルータが、ユーザ情報管理DB33には、ユーザID毎に近傍のNW装置のIPアドレスが、品質計測サイト位置情報管理DB34には、品質計測サイト毎に、近傍のNW装置のIPアドレスが、それぞれ格納されている。
(3)品質劣化切り分け(ステップ104)
品質計測サイト20の位置情報が受信されると、ユーザ側AP(10A)と品質計測サイト20間で試験パケットの送受信が開始され、区間のパケット転送品質情報をパケット送出機能部15,22とパケット受信機能部16,21にて収集する。収集したパケット転送品質情報をもとに、品質計測サイト20のパケット転送品質算出機能部23において、パケット転送品質の統計処理(平均値の算出)を実施する。そして、統計情報として、算出結果を品質評価機能部24に送信する。
ユーザ側AP(10A)と複数の品質計測サイト20間で、上記の手続きを実行し、複数区間のパケット転送品質情報の収集、統計処理、品質評価機能部24への送信が実行される。
品質評価機能部12から品質評価機能部24へは統計情報が転送され、品質評価機能部24から品質評価機能部12へは品質劣化切り分け処理の結果である切り分け情報が転送される。品質評価機能部12,24で受信された統計情報をもとに、品質劣化切り分けが実行される。このとき、劣化区間の特定と劣化要因の判定は、品質評価機能部24が劣化切り分け管理DB25内のデータと照合することによって実行される。
品質劣化の切り分けが完了すると、品質劣化切り分け情報として、劣化区間と劣化要因情報が、品質計測サイト20の品質評価機能部24からユーザ側AP10の品質評価機能部12に送信される。
(4)品質劣化切り分け情報取得/(ユーザ側)(ステップ105)
品質劣化切り分け情報がユーザ側AP(10A)の品質評価機能部12で受信され、品質劣化情報としてユーザに表示される。
ユーザが品質劣化切り分け情報を取得することによって、手順を終了する。なお、手順に関しては、次の項で詳細に説明する。
(品質劣化切り分けの詳細説明)
品質劣化切り分け手順についての準備として、以下の前提条件を説明する。
1)品質評価機能部24では、アプリケーションの品質・ユーザの品質に基づいて品質劣化箇所および劣化要因を切り分ける手続きにおいて、ユーザがスループットの低下によって品質が低下したと判断するものとする。観測したスループットの平均値が、基準となる値よりも小さい場合には、その区間の品質が劣化していると判定する。なお、本発明における品質劣化切り分け手順は、スループット以外のユーザが感じる品質尺度に対しても適用可能であるが、スループットを例として説明する。
2)品質評価機能部24では、スループット等、アプリケーションの品質、ユーザの感じる品質とパケット転送遅延時間やパケット損失率等、パケット転送品質との対応関係は、TCPのスループット値の近似式をもとに事前に得られているものとする。そして、これらの情報は、品質劣化切り分け管理DB25内に格納されており、品質評価機能部24に送信されたパケット転送品質の統計情報と照合されるものとする。
3)品質評価機能部24では、アプリケーションの品質やユーザの品質に対する許容範囲(許容値)が予め明らかになっており、上記スループット値をもとに品質の良否の判定が可能であるものとする。
4)品質劣化切り分けの実施対象区間に対して、NW事業者のIPサービス品質のサービス設計指針に基づいて、パケット転送遅延時間やパケット損失率等のパケット転送品質の許容値が設定されているものとする。
5)品質評価機能部24は、スループット低下の主要因となっている箇所(品質劣化切り分け実施対象区間内に含まれる小区間)を特定し、その劣化要因を特定することができれば、劣化切り分けが完了したものとする。
6)品質評価機能部24では、スループットの閾値とEnd−to−End品質の閾値(パケット損失率やパケット転送遅延時間)が決定されているものとする。各(小)区間に対する品質閾値が決定されている場合には、これらの値に基づいて品質劣化の有無を判定するものとする。決定されていない場合には、自網と他網、あるいは自網とユーザ網との責任比重をもとに、パケット転送品質の配分を決定する必要がある。これを品質劣化切り分けにおける品質配分といい、この比に基づいて決定される閾値を品質配分値という。
7)パケット転送品質は、統計的に扱われ、処理されるものとする。以下に示す記号も、平均値を意味するものとする。
8)以下、一例として、劣化切り分け手順を、3測定点(2区間)から構成される系において実施するものとする。なお、本発明(劣化区間特定手順)は、三つ以上の測定点の場合にも適用可能であるが、説明のため三測定点を例にとることとする。
図4は、品質劣化切り分け実施対象区間の例を示す説明図である。
測定点k−1、k、k+1の区間を、それぞれ(k−1,k)、(k,k+1)、(k−1,k+1)で表される。
図5、図6に示したように、ユーザ端末10,計測サイト20B,20C,20D,サーバまたは相手ユーザ端末50の場合には、5測定点(4区間)から構成されていたが、この場合には、10−20B−20Cの3測定点と、20B−20C−20Dの3測定点と、20C−20D−50の3測定点とに分けて劣化切り分け手順を実施すれば、以下で説明する劣化切り分けの論理を適用することができる。
(パケット転送遅延時間およびパケット損失率を品質尺度とした場合の品質劣化切り分けの実施)
測定点k−1,k,k+1が存在する場合に、例えば測定点k,k+1について、各区間のスループット、パケット転送遅延時間、パケット損失率を、次のように表記する。
1.区間(k,k+1)におけるスループット:Sk,k+1
2.区間(k,k+1)におけるパケット転送遅延時間:tk,k+1
3.区間(k,k+1)におけるパケット損失率:Pk,k+1
ここで、各区間のパケット転送遅延時間は、
Figure 2007036839
が成り立つ。また、区間(k−1,k+1),(k,k+1),(k−1,k)のパケット損失率に関して、次の関係が成り立っている。
Figure 2007036839
となり、常用対数をとると、
Figure 2007036839
とすると、
Figure 2007036839
となる。
パケット損失率Pは1以下であるから、パケット損失率が増加すると、Pk−1,k+1の値は増加する。
以上より、パケット転送遅延時間とパケット損失率の対数に関しては、各区間に対して加法的な関係にある。よって、前記の前提条件5より、各品質尺度に対して、各区間についての品質配分値とEnd−to−Endの閾値が与えられれば、パケット転送遅延時間やパケット損失率に基づいて劣化要因の判定、および劣化区間の特定が可能となる。以降、パケット損失率の対数値Pに関しても、パケット損失率と記述することとする。
(スループットを品質尺度とした品質劣化切り分けの実施)
図7は、TCPスループット曲線を示す図である。
そこで、スループットに関しても同様に劣化の判定、劣化区間の特定を実施することが望ましい。
TCPのスループットは、パケット転送遅延時間(tk,k+1)と損失率(Pk,k+1)に対して、図7に示すような曲線として表される。ここでは、TCPスループットは、x<y<zの関係が成り立つ場合には、それぞれ図7のような曲線となる。
TCP等のスループットを例にとった場合、TCPのバージョン、および、Ack数、タイムアウト値等のTCPパラメータ値が与えられると、関数Sによって
Figure 2007036839
と表される。
一般に、Sは近似的に非線形な関数によって与えられ、数学的な手続きによって線形関数に変換することは困難である。区間に対するスループットについては、区間に対するパケット転送遅延時間や損失率のように加法的な関係が成立しないため、どの区間のスループットに改善効果があるかを判定することは困難であり、すなわちスループット値そのものを用いて劣化切り分けを実施することはできない。
そこで、品質劣化の切り分けを実施する手続きとして、スループット曲線を用い、測定結果より得られたスループット値とパケット転送遅延時間とパケット損失率をもとに劣化判定、および劣化区間の特定を実施することとする。
(劣化切り分けの実施手順の詳細)
ここで、パケット転送遅延時間とパケット損失率に対するTCPスループットの値は、TCPのバージョンおよびTCPパラメータ値に対して、測定結果から得られているものとする。つまり、予め規定されたスループット値幅毎に曲線が得られているものとする。
図8,図9は、TCPスループットパケット転送品質閾値の関係図である。
区間(k−1,k+1)のスループット品質が低下した場合に、区間(k−1,k)と区間(k,k+1)の劣化切り分けを実施する手順を示す。
(手順1)パケット転送品質閾値(パケット転送遅延時間とパケット損失率の閾値)に基づいてスループット閾値設定の有効性の有無を判定する手順を示す。
スループット閾値(Sk−1,k+1 thr)を満たす往復遅延時間とパケット損失率の集合からなるスループット曲線、およびパケット転送遅延時間閾値(tk−1,k+1 thr)とパケット損失率閾値(Pk−1,k+1 thr)をTCPスループット曲線図上に記す。
(1)
Figure 2007036839
を満たす場合、つまり図8に示すように、品質劣化の有無を判定するスループット閾値(Sk−1,k+1 thr)を表す曲線と両軸とで構成される領域に、パケット転送遅延時間の閾値とパケット損失率の閾値によって構成される四角形が含まれている場合、三つの尺度の閾値設定は妥当であると判定し、次の手続きに進む。
(2)
Figure 2007036839
となる場合、つまり図9に示すように、品質劣化の有無を判定するスループット閾値を表す曲線と両軸とで構成される領域に、パケット転送遅延時間の閾値およびパケット損失率の閾値によって構成される四角形が含まれない場合、スループット品質の閾値に対して、パケット転送品質の閾値設定が適切でない、あるいは、劣化切り分けの対象となる区間においては、十分なTCPスループット性能が得られないと判定し、
Figure 2007036839
つまり、パケット転送遅延時間とパケット損失率が、tk−1,k+1 thr,Pk−1,k+1 thrの時のスループット値に変更し、次の手順へ進む。
(手順2)
図10は、TCPスループットにおける劣化判定の関係図である。
各区間の測定値の統計値に基づいて品質劣化の有無を判定する手順を示す。
各区間に対するスループット測定値、パケット転送遅延時間測定値、パケット損失率測定値の統計値をTCPスループット曲線図上にプロットする。
区間(k−1,k+1)に対して点C(Pk−1,k+1 ,tk−1,k+1 )をプロットし、区間のスループットとスループット閾値との関係を評価する。
(1)
Figure 2007036839
となる場合には、劣化していないと判定し、手順を終了する。
(2)
Figure 2007036839
となる場合(図10のC)には、劣化していると判定し劣化切り分け手順に進む。
ここで、スループット・パケット転送遅延時間・パケット損失率の三つが測定パラメータとして与えられているが、パケット損失率に関しては他の二つと比較して統計値を算出する際に精度を向上させることが困難な場合がある。その場合には、スループット、および往復遅延時間の平均値をもとに、TCPスループットのDBと照合することによって、パケット損失率の平均値を算出し、パケット損失率とパケット転送遅延時間の平均値をもとに劣化切り分けを実施する。
(手順3)
図11は、品質配分に基づく劣化切り分けの図であり、図12は品質劣化切り分け情報の出力例を示す図である。
劣化区間の特定および劣化要因の判定をもとに、劣化切り分けを実施する手順を示す。
区間(k−1,k),(k,k+1)に対してプロットし、
Figure 2007036839
とする。
区間(k−1,k),(k,k+1)に対して品質配分がa:bで与えられているとき、
Figure 2007036839
とすると、
(手順3−1)区間(k−1,k)に対する劣化判定
Figure 2007036839
ならば、区間(k−1,k)のパケット損失率が劣化要因と判定する。
Figure 2007036839
ならば、区間(k−1,k)のパケット転送遅延時間が劣化要因と判定する。
(手順3−2)区間(k,k+1)に対する劣化判定
Figure 2007036839
ならば、区間(k,k+1)のパケット損失率が劣化要因と判定する。
Figure 2007036839
ならば、区間(k,k+1)のパケット転送遅延時間が劣化要因と判定する。
以上の劣化区間情報、および劣化要因情報を品質劣化切り分け情報として出力し、手順を終了する。
手順1〜3は、品質計測サイト20の品質評価機能部24において、品質劣化切り分け手順として実行される。
図11において、プロットされた点Aは、品質配分されたパケット転送遅延時間、およびパケット損失率の許容値(四角形の内)に含まれるため、劣化区間ではないが、B,点Cは許容値外部にあるため、劣化区間と判定される。
図12においては、区間(k,k+1)においてスループット低下を感じたが、判定の結果、区間(k−1,k)のパケット転送遅延時間に異常があり、区間(k,k+1)では異常なしであった。一方、パケット損失率では、両区間(k−1,k),(k,k+1)ともに異常なしと判定された。
本発明の一実施の形態に係るシステム全体の動作説明図である。 本発明の動作原理を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係るシステムの機能構成図である。 品質劣化切り分け実施対象区間の説明図である。 上り方向の試験パケットによる切り分け処理のシーケンスチャートである。 下り方向の試験パケットによる切り分け処理のシーケンスチャートである。 TCPスループット曲線を示す図である。 TCPスループットとパケット転送品質閾値の関係図(1)である。 TCPスループットとパケット転送品質閾値の関係図(2)である。 TCPスループットにおける劣化判定の曲線図である。 品質配分に基づく劣化切り分けの曲線図である。 品質劣化切り分け情報の出力例を示す図である。 本発明の一実施形態におけるNW構成管理サーバ内のDB内に格納されている情報の例を示す図である。
符号の説明
B,C,D NW(ネットワーク)装置
10 ユーザ端末
10A ユーザAP
20 品質計測サイト
20B NW装置Bの近傍の品質計測サイト
20C NW装置Cの近傍の品質計測サイト
20D NW装置Dの近傍の品質計測サイト
30 NW管理サーバ
40 NW事業者端末
50 サーバまたは相手ユーザ端末
60 入出力手段
11 パケット転送品質算出機能部
12 品質評価機能部
13 客観品質劣化検出部
14 通信経路特定機能部
15 パケット送出機能部
16 パケット受信機能部
21 パケット受信機能部
22 パケット送出機能部
23 パケット転送品質算出機能部
24 品質評価機能部
25 品質劣化切り分け管理DB
31 ナビゲーション機能部
32 NW構成管理DB
33 ユーザ情報管理DB
34 品質計測サイト位置情報管理DB

Claims (10)

  1. 実際に通信が行われる通信経路上で、該通信経路を複数の区間に分け、ユーザ端末における体感品質に基づき品質劣化が生じている区間を特定するため、該通信経路上の通信品質情報を収集する手段と、
    前記収集した通信品質情報と、予め設定されている体感品質と通信品質情報との対応データと、前記体感品質の閾値とから、End−to−Endの体感品質劣化の有無を判定し、劣化有と判定した場合には、各区間の通信品質の劣化の有無を判定し、通信品質が劣化していた場合には、その劣化要因を特定する品質劣化特定手段とを有することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分け装置。
  2. 請求項1に記載のパケット交換網の品質劣化切り分け装置において、
    前記品質劣化特定手段は、End−to−Endの通信品質を、必要に応じて対数関数を利用することで、各区間の通信品質の加算により表現することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分け装置。
  3. 請求項1に記載のパケット交換網の品質劣化切り分け装置において、
    前記品質劣化特定手段は、劣化区間と劣化要因の特定が、End−to−Endにおけるパケット損失率・パケット転送遅延時間の各閾値と各区間に対する品質配分比から算出される各区間のパケット転送閾値に基づいて劣化区間と劣化要因の特定を実施することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分け装置。
  4. 請求項1に記載のパケット交換網の品質劣化切り分け装置において、
    前記品質劣化特定手段は、パケット損失率・パケット転送遅延時間とTCPスループットとの関係情報から、各区間のパケット転送遅延時間とTCPスループットの測定値をもとに各区間のパケット損失率を算出し、劣化切り分けを実施することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分け装置。
  5. 請求項1に記載のパケット交換網の品質劣化切り分け装置において、
    前記品質劣化特定手段は、TCPスループット、ユーザの感じる品質とパケット転送遅延時間やパケット損失率、パケット転送品質との対応関係を、TCPのスループット値の近似式をもとに事前に取得し、前記情報を品質劣化切り分け管理データベース内に格納しておき、該データベースから読み出した情報を他の品質劣化特定手段から送信されたパケット転送品質の統計情報と照合することにより、劣化区間と劣化要因を特定することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分け装置。
  6. ユーザ端末からネットワーク管理サーバが配置された通信網を経由して相手ユーザあるいはサーバに接続されたパケット交換網の品質劣化切り分けシステムにおいて、
    対象サービスのパケットフローが通過する転送経路上の切り分けポイントに配置され、品質劣化区間の特定と品質劣化要因の特定を行う品質劣化切り分け装置と、
    ユーザ端末の通信経路から通信経路上、あるいは通信経路近傍に位置する前記品質劣化切り分け装置の位置情報を提供するナビゲーション手段を備えたネットワーク管理装置と、
    前記品質劣化切り分け装置との間で送受信された試験パケットのパケット転送品質情報から通信経路におけるパケットの品質統計データを算出するパケット転送品質算出手段、および算出された品質統計データより劣化区間および劣化要因を取得する品質劣化情報取得手段を備えたユーザ端末とを有することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分けシステム。
  7. 請求項6に記載のパケット交換網の品質劣化切り分けシステムにおいて、
    前記ナビゲーション手段は、ユーザIDと経路情報を受け取ると、該ユーザIDをユーザ管理データベースと照合し、また該経路情報をネットワーク構成管理データベースと照合し、ユーザ端末と通信しているパケットの流入箇所と流出箇所を特定し、各照合結果を品質計測サイト位置情報データベースと照合することにより、経路上または近傍に位置する品質計測サイト位置情報を選定することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分けシステム。
  8. ユーザ端末からネットワーク管理サーバが配置された通信網を経由して相手ユーザあるいはサーバに接続されたパケット交換網の品質劣化切り分け方法において、
    ユーザ端末は、客観的計測値が閾値以下を検出することを契機として、ユーザ契約情報とユーザの通信相手先IPアドレスからパケット転送経路を検出し、
    ナビゲーション手段は、転送経路情報とネットワーク構成データベースの内容を照合することにより、品質劣化切り分け装置を選択し、選択した品質劣化切り分け装置の位置情報を前記ユーザ端末に通知し、
    選択された品質劣化切り分け装置は、通知された品質計測位置情報をもとに品質劣化切り分けを実施し、劣化区間および劣化要因の各情報を取得することを特徴とするパケット交換網における品質劣化切り分け方法。
  9. 実際に通信が行われる通信経路上で、該通信経路を複数の区間に分け、ユーザ端末における体感品質に基づき品質劣化が生じている区間を特定する品質劣化切り分け方法において、
    品質劣化切り分け装置は、パケット転送遅延時間およびパケット損失率のパケット転送品質閾値とアプリケーション品質閾値との比較により、各閾値の設定が有効であるか否かを判定し、
    前記パケット転送品質閾値がアプリケーション品質閾値を満たさない場合には、パケット転送品質の初期設定値を変更し、
    各区間において送出された試験パケットから取得したパケット転送品質情報から統計値を算出し、アプリケーション品質の閾値との比較によりアプリケーション品質に劣化が発生したか否かを判定し、
    各区間のパケット転送品質の統計値と品質配分比に基づいて算出される各区間のパケット転送品質閾値との比較により、劣化区間および劣化要因を特定する
    ことを特徴とするパケット交換網における品質劣化切り分け方法。
  10. ユーザ端末から複数のNW装置を経由して相手ユーザ端末またはサーバに接続されたパケット交換網の品質劣化切り分け方法において、
    ユーザ端末は、上り方向の試験を行うため、通信経路上の最初のNW装置の近傍の品質劣化切り分け装置に起動をかけると、前記最初のNW装置近傍の切り分け装置から前記ユーザ端末に応答信号を返送することで、前記ユーザ端末から前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置に対して試験パケットを送出し、前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置は、経路順に接続された次のNW装置の品質劣化切り分け装置に起動をかけ、該次のNW装置の品質劣化切り分け装置から前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置に対して応答信号が返送された後に、前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置から次のNW装置の品質劣化切り分け装置に対して試験パケットを送出し、
    通信経路の相手ユーザ端末またはサーバは、試験パケットを受け取り、それを元に統計情報を算出して、1つ前の品質劣化切り分け装置に送信し、同じ処理を順次行うことにより、前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置は、遠方から順に統計情報を受け取り、遠方から順に品質劣化切り分け処理を実施して、切り分け情報を前記ユーザ端末に送出し、
    次に、下り方向の試験を行うため、前記最初のNW装置の近傍の品質劣化切り分け装置から前記ユーザ端末に対して試験パケットを送出し、前記ユーザ端末は、前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置に対して試験パケットを元に算出した統計情報を送出し、通信経路上の最後のNW装置またはサーバの近傍の品質切り分け装置に至るまで同じ処理を順先行うことにより、前記最初のNW装置の品質劣化切り分け装置は、遠方から受け取った統計情報を元に順次、品質劣化切り分け処理を実施し、切り分け情報を前記ユーザ端末に送出することを特徴とするパケット交換網の品質劣化切り分け方法。
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