JP2007036155A - 開口不良の評価方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

開口不良の評価方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出することが可能な、開口不良の評価方法及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、半導体基板1上に設けられた第1の絶縁膜2に形成され、かつ少なくとも1つの接続孔を有する接続孔パターンの開口不良を評価する方法であって、接続孔パターンを半導体基板1に転写する転写工程と、転写工程後に第1の絶縁膜2を除去する除去工程と、転写工程にて接続孔パターンが転写された場合に、開口不良がない正常接続孔3であると判定する一方、接続孔パターンが転写されない場合には、開口不良が生じた不良接続孔4である判定する判定工程とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、開口不良の評価方法及び半導体装置の製造方法に関するものであり、より詳しくは、半導体装置のパターン検査において、特に微細で、高アスペクト比を有する接続孔パターンの高感度な開口不良の評価方法及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造において、半導体基板上の絶縁膜等に設けられる接続孔の径は、半導体装置の集積化、微細化に伴い縮小され、接続孔のアスペクト比はより高くなっている。それに伴い、接続孔形成時のフォトリソグラフィ工程において開口不良が生じたり、エッチング工程において、反応生成物がエッチングを阻害するという、いわゆるエッチングストップによる開口不良が生じたりする。
これらの開口不良は、すべて接続孔の接続不良を生み、製品不良を引き起こす。開口不良のない半導体装置製造の条件の早期に確立する、あるいは、開口不良が発生したときにその原因工程、装置の特定および対策を迅速に行うために、開口不良を感度よく高速に検出し、開口不良位置を特定することが重要である。
接続孔における開口不良の検出方法としては、例えば特許文献1に示される手法がある。特許文献1では、まず、半導体基板上の絶縁膜に接続孔を形成した後、接続孔内にCVD法によりタングステンを埋め込んだ半導体装置を作製している。次に、この半導体装置上のタングステンに荷電粒子を当て、生じた2次電子放出量を観測している。
開口不良のない正常な接続孔である場合、接続孔内に埋め込んだタングステンは、半導体基板に導通している。一方、開口不良のある接続孔では、接続孔内に埋め込んだタングステンは、半導体基板に導通していない。このため、タングステンに荷電粒子を当てた際の2次電子放出量、すなわち2次電子像の明るさは、開口不良のない正常な接続孔と開口不良のある接続孔とで異なる。特許文献1では、この2次電子像の明るさの違いにより、接続孔の開口不良を検出している。
また、簡単な設備で効率よく行える開口不良の検査方法としては、例えば特許文献2に示される方法が挙げられる。特許文献2では、まず、半導体基板上に形成された絶縁膜に接続孔を形成している。そして、コロナ放電によって絶縁膜上に荷電粒子を付着させることにより、絶縁膜表面を帯電させた半導体装置を作製する。
次に、上記絶縁膜とは異なる光の反射率または色をもった0.08μmの大きさの微粒子を絶縁膜上に散布する。そして、絶縁膜上の荷電粒子と微粒子との間に働く静電力により、絶縁膜に微粒子を付着させる。
開口不良のない正常な接続孔付近の絶縁膜では、半導体基板に荷電粒子が流れる。このため帯電せず、微粒子が付着しない。一方、開口不良のある接続孔付近の絶縁膜では、帯電しているため微粒子が付着する。微粒子は、その付着度合いにより光の反射率または色が異なる。この付着度合いにより異なる光の反射率または色を光学系検査装置で検出することにより、開口不良の有無を評価することができる。
特開平5−129389号公報(平成5年5月25日公開) 特開2000−340624号公報(平成12年12月8日公開)
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載された技術には、以下の問題が生じる。
上記特許文献1に記載の方法では、2次電子放出量を測定するために、走査型電子顕微鏡を用いている。このため、検査速度が遅く、半導体基板全面における2次電子放出量を測定するのに、非常に時間がかかるという問題がある。
さらに、上記特許文献1に記載の方法では、真空中で開口不良の検査を行う必要がある。このため、真空ポンプや真空計等の設備が必要であり、開口不良の検査装置が複雑、高価になるという問題も生じる。
また、上記特許文献2に記載の方法では、光学系の検査装置により開口不良検査を行うことが可能であるため、簡単な設備で効率よく開口不良の検査を行うことができる。
しかしながら、この方法にて散布された0.08μmの微粒子は、装置内でダストとなることが懸念される。装置内のダストは、後に処理される半導体基板や製品上に降り注ぎ、パターンの欠陥、配線の断線などの不良を発生させる。従って、この方法で用いる検査装置はクリーンルーム内での運用は考えられない。つまり、クリーンルーム内の検査装置での共用が不可能であり、クリーンルーム外で専用の検査装置が必要となる。このため、費用が余分に発生するという問題が生じる。
さらに、上記特許文献2には、用いられる微粒子の大きさは、0.08μmであり、接続孔内に付着させると記述されている。半導体装置の接続孔径は、さらに微細化され、近年では接続孔底における径は約0.1μm以下になりつつある。従って、上記特許文献2に記載の方法では、約0.1μm以下の径を有する帯電した接続孔内に、この微粒子を付着させることが困難であることは明らかである。
さらに、上記特許文献1及び2に記載の方法では、半導体基板上に絶縁膜を堆積させた状態で開口不良の検査が行われる。特許文献1に記載の方法では、さらに、接続孔にタングステン埋め込んだ状態で検査が行われる。このような状態で開口不良の検査を行うと、絶縁膜の膜厚さによる色ムラや絶縁膜中に存在する異物などが検出されてしまう。そして、これらは、開口不良検査におけるノイズとなり、高感度な開口不良の検査が困難となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出することが可能な開口不良の評価方法及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の開口不良の評価方法は、上記の課題を解決するために、半導体基板上に設けられた絶縁膜に形成され、かつ少なくとも1つの接続孔を有する接続孔パターンの開口不良を評価する方法であって、上記接続孔パターンを半導体基板に転写する転写工程と、転写工程後に上記絶縁膜を除去する除去工程と、上記転写工程にて上記接続孔パターンが転写された場合に、開口不良がない接続孔であると判定する一方、上記接続孔パターンが転写されない場合には、開口不良が生じた接続孔である判定する判定工程とを含むことを特徴としている。
本発明は、半導体基板上に設けられた絶縁膜に形成され、かつ少なくとも1つの接続孔を有する接続孔パターンの開口不良を評価するものである。上記絶縁膜に接続孔パターンする接続孔形成工程において開口不良が生じる恐れがある。このような開口不良は、接続孔の接続不良を生み、その結果、製品となる半導体装置の不良を引き起こす。
上記の構成によれば、転写工程にて接続孔パターンを半導体基板に転写しており、除去工程にて絶縁膜を除去している。そして、絶縁膜を除去した状態で、判定工程にて、上記接続孔パターンが転写された場合に、開口不良がない接続孔であると判定する一方、上記接続孔パターンが転写されない場合には、開口不良が生じた接続孔である判定している。このため、従来技術に見られるような、「絶縁膜の膜厚さによる色ムラや絶縁膜中に存在する異物」などが検出されるようなことがない。つまり、絶縁膜に起因するノイズを除去することが可能になる。
それゆえ、上記の構成によれば、製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出することが可能な開口不良の評価方法を提供することが可能になる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記開口不良が生じた接続孔は半導体基板に到達しない一方、開口不良がない接続孔は半導体基板に到達するような接続孔パターンを評価することが好ましい。
つまり、上記の構成によれば、接続孔が半導体基板に到達したか、あるいは到達していないかに基づいて、開口不良が生じた接続孔または開口不良がない接続孔を判定しているので、判定工程における開口不良が生じた接続孔または開口不良がない接続孔の判定をより正確に行うことができる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記絶縁膜に、互いに同一である複数の接続孔パターンが周期的に形成されており、上記判定工程は、上記複数の接続孔パターンが転写された各転写パターン同士を比較するパターン比較工程を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、互いに同一である複数の接続孔パターンが、上記絶縁膜に周期的に形成されている場合、パターン比較工程にて、上記複数の接続孔パターンが転写された各転写パターン同士を比較している。これにより、接続パターン単位で、接続孔の開口不良を評価することが可能になる。半導体基板全面を測定する時間を短縮することができる。さらに、これに伴い、開口不良が発生した際に、対策に要する時間を短縮し生産性を向上させることが可能になる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記転写工程で、上記絶縁膜に対し高選択比のエッチング条件で上記半導体基板をエッチングすることが好ましい。
上記の構成によれば、転写工程にて、上記絶縁膜に対し高選択比を有するドライエッチング条件で半導体基板をエッチングする。具体的には、絶縁膜をマスクにして、半導体基板をエッチングする。こうすることで、絶縁膜がエッチングされず、半導体基板のみがエッチングされるようになる。そして、絶縁膜の接続孔パターンが半導体基板に転写されるようになる。
これにより、開口不良のない接続孔の底部では、半導体基板がエッチングされる一方、開口不良のある接続孔では、エッチングされない。すなわち、絶縁膜に対し高選択比を有するドライエッチング条件で半導体基板をエッチングすることにより、絶縁膜に形成された接続孔の開口不良の有無が、半導体基板上に転写されて反映される。そして、半導体基板上に反映された転写パターンを、判定工程にて、開口不良が生じた接続孔または開口不良がない接続孔の判定を行うことで、感度よく開口不良を評価することが可能になる。
また、上記特許文献1では、開口不良を、2次電子放出量の有無に基づいて判定していた。このため、特許文献1では、走査性電子顕微鏡を用いる必要があり、検査速度が遅く、半導体基板全面を測定するのに非常に時間を要するという問題があった。
しかしながら、上記構成によれば、開口不良が生じた接続孔は、半導体基板上のエッチング部として転写されるので、特許文献1のように、走査性電子顕微鏡を用いる必要がなく、より簡単な検査装置で開口不良を評価できる。さらに、これにより、検査速度を高速にできるとともに、半導体基板全面を測定する時間を短縮することができる。
また、特に、判定工程にて、光学系あるいはレーザー系検査装置を用いることにより、半導体装置全面において高速な開口不良検査を行うことが可能となり、また、ダストを発生させることもないのでクリーンルーム内の検査装置での共用も可能である。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記接続孔の底部の径より径が大きくなるように、上記半導体基板をエッチングすることが好ましい。
上記の構成によれば、上記接続孔の底部の径より径が大きくなるように、上記半導体基板をエッチングするので、除去工程後に、開口不良のない正常な接続孔に対応する転写を顕在化することができる。それゆえ、この顕在化した転写を検査することで、より高感度な検査が可能となる。さらに、検査器の解像できないレベルの微細な接続孔においても、顕在化することで開口不良を感度よく検出することができるようになる。また、上記エッチングは、等方性エッチングであることが好ましい。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記転写工程で、上記接続孔内に上記絶縁膜とは異なる材料からなる埋入層を形成し、上記除去工程にて、上記絶縁膜を選択的に除去し、上記判定工程にて、上記半導体基板上に上記埋入層が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することが好ましい。
上記の構成によれば、上記転写工程で、上記接続孔内に上記絶縁膜とは異なる材料からなる埋入層を形成するとき、開口不良がない接続孔に形成された埋入層は、半導体基板上に形成されている。一方、開口不良が生じた接続孔では、半導体基板と埋入層とは接触しておらず、半導体基板と埋入層との間に絶縁膜が存在した構成になる。
そして、除去工程にて、絶縁膜を選択的に除去することにより、開口不良のない正常接続孔には、埋入層の残渣が現れる。一方、開口不良が生じた不良接続孔では、埋入層の残渣が現れない。そして、上記判定工程にて、上記半導体基板上に上記埋入層が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することにより、開口不良がない接続孔と開口不良が生じた接続孔とを区別することができるようになる。
なお、上記埋入層の材質は、転写後のウェットエッチング(除去工程)において埋入層に対し、高選択比を有するエッチング条件を確立できる材質であることが好ましい。これにより、絶縁膜を選択的に除去することにより、開口不良のない正常接続孔には、埋入層の残渣が現れるようになる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記判定工程では、光学系またはレーザー系によるパターン比較検査装置を用いて、開口不良がない接続孔と開口不良が生じた接続孔とを比較することにより、開口不良が生じた接続孔を判定することが好ましい。
これにより、高感度で、かつ、高速に開口不良の有無を評価することが可能となる。また、開口不良の評価方法におけるパターン比較方法は、これに限定されるものではない。
上記埋入層は、Si系材料、またはW、Ti、またはCuの何れかを含む導電性材料からなっているが好ましい。これにより、除去工程にて、絶縁膜を選択的に除去することが可能になる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記転写工程は、上記接続孔の底部にサリサイド化合物を形成するサリサイド工程を含み、上記判定工程にて、上記半導体基板上にサリサイド化合物が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することが好ましい。
サリサイド工程とは、ゲートの多結晶Siもしくは拡散層上に、金属とSiとの反応により選択的に金属のSi化合物を形成する技術のことである。
上記の構成によれば、上記転写工程は、接続孔の底部にサリサイド化合物を形成するサリサイド工程を含んでいるので、開口不良のない接続孔の底部では、半導体基板にサリサイド化合物が形成される。一方、開口不良のある接続孔では、半導体基板にサリサイド化合物が形成されない。そして、上記判定工程にて、上記半導体基板上にサリサイド化合物が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することにより、開口不良がない接続孔と開口不良が生じた接続孔とを区別することができるようになる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記転写工程は、上記接続孔にイオン注入を施すイオン注入工程を含み、上記判定工程にて、上記半導体基板上にイオン注入領域が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することが好ましい。
上記の構成によれば、上記転写工程は、接続孔にイオン注入を施すイオン注入工程を含んでいるので、開口不良のない接続孔の底部では、半導体基板にイオン注入領域が形成される。一方、開口不良のある接続孔では、半導体基板にイオン注入領域が形成されない。そして、上記判定工程にて、上記半導体基板上にイオン注入領域が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することにより、開口不良がない接続孔と開口不良が生じた接続孔とを区別することができるようになる。
また、本発明の開口不良の評価方法では、上記絶縁膜の絶縁膜構造は、製品となる半導体装置に形成されている層間絶縁膜と同一の構造であることが好ましい。
さらに、上記絶縁膜は、上記絶縁膜は、SiO系材料または低誘電率を有する材料、あるいはそれらの組み合わせからなる第1の絶縁膜を備えたことが好ましい。
また、上記絶縁膜は、さらに、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第2の絶縁膜を備え、上記半導体基板上に、上記第2の絶縁膜、上記第1の絶縁膜が、この順序で形成されていてもよい。
また、上記絶縁膜は、さらに、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第3の絶縁膜を備え、上記半導体基板上に、上記第1の絶縁膜、上記第3の絶縁膜が、この順序で形成されていてもよい。
さらに、上記絶縁膜は、上記第1の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第2の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第3の絶縁膜とを備え、上記半導体基板上に、上記第2の絶縁膜、上記第1の絶縁膜、上記第3の絶縁膜が、この順序で形成されていてもよい。
また、上記第2の絶縁膜は、Si系材料からなっていてもよい。
また、上記第3の絶縁膜は、Si系材料からなっていてもよい。
また、上記接続孔パターンは、製品となる半導体装置に形成されている接続孔パターンと同一であることが好ましい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、上述の開口不良の評価方法を適用したものである。
上述の開口不良の評価方法を適用することにより、製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出する半導体装置の製造方法を提供することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法では、予め半導体装置の半導体基板の一部に、開口不良評価用の基板領域を形成しておき、この基板領域について上記開口不良の評価方法を行ってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法では、上述の開口不良の評価方法により得られたプロセス条件で、接続孔を形成してもよい。なお、「プロセス条件」とは接続孔の形成に関わる条件であり、例えば、接続孔のエッチングプロセス条件、フォトリソグラフィ工程における露光条件またはフォーカス条件が挙げられる。
本発明の開口不良の評価方法では、以上のように、接続孔パターンを半導体基板に転写する転写工程と、転写工程後に絶縁膜を除去する除去工程と、上記転写工程にて接続孔パターンが転写された場合に、開口不良がない接続孔であると判定する一方、上記接続孔パターンが転写されない場合には、開口不良が生じた接続孔である判定する判定工程とを含む構成である。
それゆえ、絶縁膜を除去した状態で、判定工程にて、上記接続孔パターンが転写された場合に、開口不良がない接続孔であると判定する一方、上記接続孔パターンが転写されない場合には、開口不良が生じた接続孔である判定している。このため、従来技術に見られるような、「絶縁膜の膜厚さによる色ムラや絶縁膜中に存在する異物」などが検出されるようなことがない。つまり、絶縁膜に起因するノイズを除去することが可能になる。
それゆえ、製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出することが可能な開口不良の評価方法を提供することが可能になる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、上述の開口不良の評価方法を適用したものである。
それゆえ、製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出する半導体装置の製造方法を提供することができる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、本実施形態の開口不良の評価方法を示しており、図1(a)は、第1の絶縁膜に接続孔パターンを形成する工程における半導体装置の構成を示す断面図であり、図1(b)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、図1(c)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。
まず、本実施形態の開口不良の評価方法では、図1(a)に示すように、半導体基板1上に、第1の絶縁膜2を積層する。なお、ここでは、積層する第1の絶縁膜の膜厚を、3μm以下としている。
そして、フォトリソグラフィ工程により第1の絶縁膜2に所望の接続孔パターンを形成する。より具体的には、第1の絶縁膜2上にフォトレジストを塗布(レジストパターン化)する。そして、このフォトレジストを、フォトマスクを介して露光・現像することにより、フォトレジストに所望の接続孔パターンが形成される。
次に、ドライエッチング(エッチング工程)により上記フォトレジストを剥離すると共に、第1の絶縁膜2に接続孔パターンを形成する。そして、酸素プラズマ処理及び薬液処理を施して、フォトレジストとドライエッチングで生じた接続孔内の反応生成物とを除去する。以上の工程を経て、所望の接続孔パターンが第1の絶縁膜2に形成される。
上記第1の絶縁膜2は、SiO系からなる絶縁膜、または低誘電率を有する膜、あるいはそれらの組み合わせからなる絶縁膜であることが好ましい。具体的には、上記第1の絶縁膜2としては、CVD法により形成されるSiO膜、SiOF系膜、またはSiOC系膜などが挙げられる。さらに、上記第1の絶縁膜2としては、塗布形式で形成されるSOF系膜、HSQ系膜(無機系)、MSQ系膜、PAE系膜、または、BCB系膜が挙げられる。なお、上記「低誘電率を有する」ものとしては、誘電率が4.2以下のものが好ましい。代表的な層間絶縁膜の材料であるSiOの(比)誘電率は、4.2である。誘電率が大きい場合、微細化されたときに信号遅延などの不具合が生じてしまう。また、一般的に、Cu配線技術では、SiOF膜(誘電率=3.5〜3.7)、またはSiOC膜(誘電率<2.5)が用いられている。
このように第1の絶縁膜2に所望の接続孔パターンが形成された場合、上記フォトリソグラフィ工程において開口不良が生じる、あるいは上記エッチング工程において反応生成物がエッチングを阻害するという、いわゆるエッチングストップによる開口不良が生じる恐れがある。このような開口不良は、全て接続孔の接続不良を生み、その結果、製品となる半導体装置の不良を引き起こす。
本実施形態の開口不良の評価方法は、第1の絶縁膜2に形成された所望の接続孔パターンのうち、開口不良が生じている接続孔を感度良く高速に検出すると共に、開口不良位置を特定するというものである。より具体的には、本実施形態の開口不良の評価方法は、第1の絶縁膜2に形成された接続孔パターンを半導体基板1に転写する転写工程と、該転写工程後に第1の絶縁膜2を除去する除去工程と、転写工程にて半導体基板1に転写された転写パターンに基づいて、不良接続孔4の有無を判定する判定工程とを含むものである。
図1(a)に示すように、開口不良のない正常な接続孔(正常接続孔3)は、半導体基板1に到達している。一方、フォトリソグラフィ工程、またはエッチング工程にて開口不良が生じた接続孔(不良接続孔4)は半導体基板1に到達していない。本実施形態では、転写工程にて接続孔パターンを半導体基板1に転写することにより、接続孔(正常接続孔3または不良接続孔4)が半導体基板1に到達しているか否かを判定し、開口不良の評価を行っている。
これにより、開口不良のない半導体装置製造の条件の早期に確立する、あるいは、開口不良が発生したときにその原因工程、装置の特定および対策を迅速に行うことができる。
以下に、本実施形態の開口不良の評価方法における転写工程、除去工程、及び判定工程について、さらに詳述する。なお、本実施形態では、図1(a)に示すように、第1の絶縁膜2に、開口不良のない正常な接続孔3(以下、正常接続孔3と記す)と開口不良が生じた接続孔4(以下、不良接続孔4と記す)とが形成されている場合について説明する。
まず、第1の絶縁膜2に形成された接続孔パターンを半導体基板1に転写する転写工程について、説明する。図1(b)に示すように、第1の絶縁膜2に対し高選択比を有するドライエッチング条件で半導体基板1をエッチングする。具体的には、第1の絶縁膜2をマスクにして、半導体基板1をエッチングする。こうすることで、第1の絶縁膜2がエッチングされず、半導体基板1のみがエッチングされるようになる。そして、第1の絶縁膜2の接続孔パターンが半導体基板1に転写されるようになる。以下、第1の絶縁膜2に形成された接続孔パターンを半導体基板1に転写するようなエッチングを「転写エッチング」と記す。さらに、この転写エッチングにより半導体基板1に形成されたパターンを「転写パターン」と記す。
上述のように、開口不良のない正常接続孔3は半導体基板1に到達しており、半導体基板1が露出した構成になっている。これに対し、開口不良がある不良接続孔4は、半導体基板1に到達しておらず、半導体基板1が露出していない構成になっている。このため、転写エッチングにより、開口不良のない正常接続孔3の底部では、半導体基板1がエッチングされ、半導体基板1に転写エッチング部5が形成される。一方、開口不良のある不良接続孔4では、半導体基板1が露出していないため、エッチングされない(図1(b)では、点線部6として表されている)。すなわち、転写エッチングにより、第1の絶縁膜2に形成された接続孔の開口不良の有無が、半導体基板1上の転写パターンとして反映されるのである。
上記転写エッチングとしての「第1の絶縁膜2に対し高選択比を有するドライエッチング」は、第1の絶縁膜2がエッチングされず半導体基板1のみがエッチングされていればよく、特に限定されるものではない。「第1の絶縁膜2に対し高選択比を有するドライエッチング」としては、例えば、CF/O=60/150sccm、圧力24Pa、ソースパワー700Wのようなドライエッチング条件で、等方的に約50nm以上エッチングすることが挙げられる。
さらに、上記転写エッチングは等方性エッチングであることが好ましい。等方性エッチングで行うことにより、転写パターンの径は接続孔パターン底部の径よりも大きくなる。それゆえ、後述する除去工程後に、開口不良のない正常な接続孔に対応する転写パターンを顕在化することができる。それゆえ、この顕在化した転写パターンを検査することで、より高感度な検査が可能となる。
また、転写エッチングが等方性エッチングである場合には、他のドライエッチング条件であっても、ウェットエッチングであってもよい。また、上記転写エッチングは、後述する判定工程にて十分な感度が得られるようなエッチングであればよく、等方性エッチングに限らず、異方性エッチングであってもよい。
次に、本実施形態の開口不良の評価方法における、除去工程について、説明する。図1(c)に示すように、半導体基板1への転写後、第1の絶縁膜2をウェットエッチングまたはドライエッチングにより除去する。これにより、半導体基板1は、その上に第1の絶縁膜2が存在しない、転写パターンのみが露呈された状態になる。上述のように、正常接続孔3が転写した転写パターンは、転写エッチング部5として、半導体基板1に形成される。これに対し、不良接続孔4が半導体基板1に転写する場合、転写パターンが半導体基板1に形成されない(図1(c)では、点線部6として表されている)。それゆえ、半導体基板1における転写パターンの有無により、接続孔の開口不良を評価することができる。
通常、高アスペクト比を有する接続孔を形成した場合には、接続孔の底を観察するために、高感度・高解像度の検査装置が必要となってくる。しかしながら、本実施形態では、除去工程にて、第1の絶縁膜2を除去しているので、転写パターンが半導体基板1表面に露呈される。このため、高アスペクト比を有する接続孔を形成した場合であっても、接続孔の底を観察するために、高感度・高解像度の検査装置を必要とすることがない。その結果、本実施形態では、開口不良の検出感度が向上するのである。
すなわち、図1(a)に示すように、不良接続孔4は、フォトエッチングまたはエッチングなどの不具合により第1の絶縁膜2の中程で止まってしまう。この不良接続孔4を含む場合において、第1の絶縁膜2を除去せずに上方から光学系顕微鏡で観察すると、正常接続孔3と不良接続孔4とが同じように見えてしまう。それゆえ、どれが開口不良のある接続孔であるか判定することができなくなる。すなわち、接続孔エッチング直後の第1の絶縁膜2がついた状態では、従来の光学系のパターン比較による開口不良検査では開口不良の接続孔を検出することができない。そこで、本発明では、転写工程や層間絶縁膜(第1の絶縁膜2)を除去するという手法を用いることで、開口不良の有無が強調される。このため、本発明では、最高感度の欠陥検査装置を用いることなく、従来までこの最高感度の欠陥検査装置により検出不可能な接続孔の開口不良が検出可能になる。
また、本実施形態では、除去工程にて第1の絶縁膜2を除去するので、開口不良を検査するに際し、絶縁膜の膜厚さによる色ムラや絶縁膜中に存在する異物などに起因するノイズを除去することができる。それゆえ、本実施形態では、より高感度な検査を実現することができる。
次に、本実施形態の開口不良の評価方法における、判定工程について説明する。判定工程は、上記転写工程にて半導体基板1に転写された転写パターンに基づいて、不良接続孔4の有無を判定するものである。この判定工程では、半導体基板1に上述した転写パターンが形成されたか否かを判定する。つまり、判定工程にて半導体基板1に転写パターン(転写エッチング部5)が形成されていると判定された場合、この転写パターンに対応する接続孔(正常接続孔3)は、開口不良のない接続孔である。一方、判定工程にて半導体基板1に転写パターンが形成されていないと判定された場合、この転写パターンに対応する接続孔(不良接続孔4)は、開口不良が生じた接続孔である。
また、上記の転写パターンの有無を判定する方法は、特に限定されるものではない。例えば、互いに同一である複数の接続孔パターンが、第1の絶縁膜に規則正しく周期的に形成されている場合、判定工程にて、隣接する転写パターン同士で画像データを比較する(パターン比較工程)ことで開口不良が生じた接続孔を特定することができる。
以下、図2及び図3に基づいて、パターン比較工程について具体的に説明する。図2は、複数の半導体チップが規則正しく半導体基板に配置された半導体装置を示す模式図である。
図2に示す半導体装置では、半導体基板1’に、半導体チップ11が複数配置されている。また、この半導体装置では、接続孔パターンが、半導体チップ11毎に(チップ周期で)規則正しく形成されている。
図3は、図2に示す半導体チップにおける、除去工程後における3つの半導体チップ11分の転写パターンを示す拡大図である。図3に示すように、半導体チップ11a及び11cには、開口不良がない正常な接続孔パターンが転写された転写パターン3a及び3cが形成されている。一方、半導体チップ11bには、開口不良が生じた不良接続孔を有する接続孔パターンが転写された転写パターン3bが形成されている。そして、転写パターン11bでは、開口不良が生じた接続孔に対応する箇所(図3では、点線部4’及び4’’で示されている)に転写エッチング部が形成されていない。
パターン比較工程では、上記のように隣接した同一の転写パターンの画像データを比較していく。図3に示すように、転写パターン3aと転写パターン3bとで画像データを比較すると、開口不良が生じた接続孔に対応する箇所(点線部4’及び4’’)で転写パターンが異なる。それゆえ、このパターン比較工程により、点線部4’及び4’’を開口不良箇所(欠陥箇所)として検出することができる。
また、パターン比較工程では、転写パターンを光学系またはレーザー系によるパターン比較検査装置により検査を行うことが好ましい。これにより、高感度で高速に開口不良の有無を評価することが可能となる。
このようなパターン比較検査装置としては、光学系またはレーザー系により隣接する転写パターン同士を比較可能な比較検査装置であればよく、特に限定されるものではない。
〔実施の形態2〕
本発明の実施の他の形態について図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。図4は、本実施形態の開口不良の評価方法を示しており、図4(a)は、第1の絶縁膜に接続孔パターンを形成する工程における半導体装置の構成を示す断面図であり、図4(b)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、図4(c)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。
なお、本実施形態では、主に、上記実施の形態1との相違点について説明するものとし、上記実施の形態1で用いた構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の番号を付している。
本実施形態の開口不良の評価方法は、上記実施の形態1と比較して、第1の絶縁膜に形成された接続孔パターンを半導体基板に転写する転写工程が異なる。
図4(a)に示すように、半導体基板1上に設けられた第1の絶縁膜2に、所望の接続孔パターン(正常接続孔3及び不良接続孔4)を形成する。
本実施形態では、転写工程にて、第1の絶縁膜2とは異なる材料からなる埋入層7を、正常接続孔3及び不良接続孔4それぞれの内部に形成する。
図4(b)に示すように、開口不良のない正常接続孔3では、半導体基板1と埋入層7とは接触している。すなわち、正常接続孔3内部に形成された埋入層7は、半導体基板1上に形成されている。一方、開口不良が生じた不良接続孔4では、半導体基板1と埋入層7とは接触しておらず、半導体基板1と埋入層7との間に第1の絶縁膜2が存在した構成になっている。すなわち、不良接続孔4内部に形成された埋入層7は、第1の絶縁膜2上に形成されている。
転写工程にて、埋入層7を、正常接続孔3及び不良接続孔4それぞれの内部に形成した後、除去工程にて、埋入層7に対し高選択比を有するエッチング条件でウェットエッチングまたはドライエッチングを行う。具体的には、埋入層7をマスクして第1の絶縁膜2をエッチングする。こうすることで、埋入層7がエッチングされず、第1の絶縁膜2のみがエッチングされるようになる。これにより、第1の絶縁膜2が選択的に除去される。
図4(c)に示すように、除去工程後、開口不良のない正常接続孔3には、埋入層7の残渣8が現れる。一方、開口不良が生じた不良接続孔では、埋入層7の残渣が現れない(図3(c)では、点線部9として表している)。このようにして、本実施形態の開口不良の評価方法では、除去工程後に、半導体基板1に埋入層7の残渣8が現れるか否かを判定することにより、正常接続孔3と不良接続孔4とを区別することができるようになる。なお、本実施形態における「転写パターン」とは、半導体基板1に形成された埋入層7の残渣8のパターンのことをいう。
そして、判定工程にて、上記転写工程にて半導体基板1に転写された転写パターンに基づいて、不良接続孔4の有無を判定する。
また、上記実施の形態1と同様に、例えば、互いに同一である複数の接続孔パターンが、第1の絶縁膜に規則正しく周期的に形成されている場合、判定工程にて、隣接する転写パターン同士で画像データを比較する(パターン比較工程)ことで開口不良が生じた接続孔を特定することができる。
さらに、パターン比較工程にて、光学系またはレーザー系によるパターン比較検査装置で検査を行うことにより、接続孔の開口不良箇所を効率よく高速に特定することができる。
また、上記埋入層7の材質は、転写後のウェットエッチング(除去工程)において埋入層7に対し、高選択比を有するエッチング条件を確立できる材質であることが望ましい。このような埋入層7の材質としては、例えば、Si系材料、または、W、Ti、Cuのいずれかを含む導電性材料が挙げられる。
〔実施の形態3〕
本発明の実施のさらに他の形態について図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。図5は、本実施形態の開口不良の評価方法を示しており、図5(a)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、図5(b)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。
なお、本実施形態では、主に、上記実施の形態1及び2との相違点について説明するものとし、上記実施の形態1及び2で用いた構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の番号を付している。
本実施形態の開口不良の評価方法は、上記実施の形態1及び2と比較して、第1の絶縁膜に形成された接続孔パターンを半導体基板に転写する転写工程が異なる。
図5(a)に示すように、半導体基板1上に設けられた第1の絶縁膜2に所望の接続孔パターンを形成した後に、転写工程にてサリサイド技術を施す(サリサイド工程)。
サリサイド技術(サリサイド工程)とは、ゲートの多結晶Siもしくは拡散層上に、金属とSiとの反応により選択的に金属のSi化合物(サリサイド化合物)を形成する技術のことである。すなわち、サリサイド工程では、接続孔の底部にサリサイド化合物を形成している。図5(a)に示すように、開口不良のない正常接続孔3は半導体基板1に到達しており、半導体基板1が露出した構成になっている。これに対し、開口不良がある不良接続孔4は、半導体基板1に到達しておらず、半導体基板1が露出していない構成になっている。このため、上記サリサイド技術により、開口不良のない正常接続孔3の底部では、半導体基板1に金属のSi化合物(サリサイド化合物)10が形成される。一方、開口不良のある不良接続孔4では、半導体基板1が露出していないため、半導体基板1にSi化合物10が形成されない(図5(a)では、点線部11として表されている)。それゆえ、転写工程にてサリサイド技術を施すことにより、第1の絶縁膜2に形成された接続孔の開口不良の有無が、半導体基板1上の転写パターンとして反映されるのである。つまり、開口不良のない正常接続孔3と開口不良のある接続孔4とを区別することができる。なお、ここでいう「転写パターン」とは、サリサイド技術を施すことにより半導体基板1に形成されたSi化合物10のパターンのことをいう。
そして、図5(b)に示すように、除去工程にて、第1の絶縁膜2を除去した後、検査装置により、半導体基板1に形成されたSi化合物の有無を検査する。これにより接続孔の開口不良箇所を特定することができる。なお、上記検査装置として、上記実施の形態1及び2に記載の検査装置と同様のものを使用することができる。
また、転写工程では、サリサイド技術を施す以外にも、イオン注入を行ってもよい。以下、転写工程にてイオン注入を行う場合における開口不良の評価方法について、図6に基づいて説明する。図6は、転写工程にてイオン注入を行う場合における開口不良の評価方法を示し、図6(a)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、図6(b)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。
図6(a)に示すように、半導体基板1上に設けられた第1の絶縁膜2に所望の接続孔パターンを形成した後に、転写工程にてイオン注入を施す(イオン注入工程)。このイオン注入に用いられるイオン種としては、例えば、B、P、As、In、またはSbのイオン種が挙げられる。
図6(a)に示すように、開口不良のない正常接続孔3は半導体基板1に到達しており、半導体基板1が露出した構成になっている。これに対し、開口不良がある不良接続孔4は、半導体基板1に到達しておらず、半導体基板1が露出していない構成になっている。このため、イオン注入により、開口不良のない正常接続孔3の底部では、半導体基板1にイオン注入された領域(イオン注入領域)12が形成される。一方、開口不良のある不良接続孔4では、半導体基板1が露出していないため、半導体基板1に領域12が形成されない(図6(a)では、点線部13として表されている)。それゆえ、転写工程にてイオン注入を施すことにより、第1の絶縁膜2に形成された接続孔の開口不良の有無が、半導体基板1上の転写パターンとして反映されるのである。つまり、開口不良のない正常接続孔3と開口不良のある接続孔4とを区別することができる。なお、ここでいう「転写パターン」とは、イオン注入を施すことにより半導体基板1に形成された領域12のパターンのことをいう。
イオン注入された領域12では、イオン注入によりダメージを受け、半導体基板1の結晶構造が破壊される、あるいは、注入イオン種の濃度が、イオン注入されていない領域(例えば点線部13)よりも高くなる。このため、イオン注入された領域12は、イオン注入されていない領域(例えば点線部13)と比較して、光の反射率が異なっている。したがって、光の反射率として、開口不良の有無が光の反射率の変化として区別できる。
図6(b)に示すように、除去工程にて、第1の絶縁膜2を除去した後、半導体基板1に形成された転写パターンを光学式検査装置で検査を行うことにより、接続孔の開口不良箇所を特定することができる。なお、「光学式検査装置」とは、半導体基板1に形成された転写パターンの有無を検出するために、半導体基板1に光を照射し、その反射光の光学特性を検査する装置のことをいう。
このように本実施形態では、転写工程にて転写された接続孔パターンについて、サリサイド化合物が形成された領域、またはイオン注入された領域を正常接続孔として判定している。
実際に、イオン注入された領域を光学系顕微鏡で観察すると、イオン注入された領域の色が、注入されていない領域と異なる。それゆえ、転写工程にてイオン注入による転写を行うことにより、正常接続孔の箇所の色(反射光)が変化する。そして、この色の違いに基づき、不良接続孔と区別することができるようになる。また、複数の接続孔パターンが転写された各転写パターン同士を比較することで、不良接続箇所が特定できるようになる。
また、サリサイド化合物が形成された領域は、光学顕微鏡で観察した場合、サリサイドが形成されていない領域とを区別することができる。それゆえ、転写工程が、接続孔にサリサイド技術を施すサリサイド工程を含む場合においても、光学的なパターン比較欠陥検査方法で検査することが可能になる。
〔実施の形態4〕
本発明の実施のさらに他の形態について図7及び図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、主に、上記実施の形態1との相違点について説明するものとし、上記実施の形態1〜3で用いた構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の番号を付している。
本実施形態の開口不良の評価方法は、上記実施の形態1〜3と比較して、半導体基板上に形成された絶縁膜の構造が異なる。以下、この絶縁膜の構造について、図7に基づいて説明する。図7は、本実施形態の開口不良の評価方法における絶縁膜の構造を示し、図7(a)は、第1の絶縁膜にさらに第2の絶縁膜を備えた構造を示す断面図であり、図7(b)は、第1の絶縁膜にさらに第3の絶縁膜を備えた構造を示す断面図であり、図7(c)は、第1の絶縁膜にさらに第2及び第3の絶縁膜を備えた構造を示す断面図である。なお、図7(a)〜図7(c)は、何れも転写工程を行う直前の構成を示している。
半導体装置の微細化に伴い、接続孔とその下に配された配線層とのアライメント制御には、より高精度な技術が要求されている。接続孔と配線層とのアライメントずれが生じると、接続孔形成のエッチングの際に、接続孔下に配された配線層の横にある絶縁膜がエッチングされてしまう。このため、配線層の側壁はダメージを受ける。
この配線層の側壁のダメージにより、半導体装置の配線抵抗に異常が生じる。また、接続孔下に配された配線層が半導体基板の活性領域である場合、活性領域の側壁ダメージは、活性領域の耐圧劣化を引き起こす。そして、これらの配線抵抗異常や活性領域の耐圧劣化は製品不良を誘発する。
このような接続孔と配線層とのアライメントを制御するためのマージンを確保する手法の一つとして、層間絶縁膜の下にライナー絶縁膜を具備する手法がある。このライナー層は、層間絶縁膜に対して高選択エッチング比を有する。このライナー層を具備した半導体装置では、接続孔形成時に、ライナー層に対して高選択比を有するエッチング条件で層間絶縁膜をエッチングすることにより、このライナー層表面でエッチングを一旦ストップする。
次に、ライナー層下の絶縁膜に対し高選択比を有するエッチング条件で、ライナー層をエッチングし、ライナー層下の配線層と接続する。このようにライナー層を具備することで、接続孔とその下に配された配線層とのアライメントがずれた場合であっても、接続孔下に配された配線層の横にある絶縁膜をエッチングすることがなくなる。すなわち、アライメント制御にマージンが生まれるのである。
このようにライナー層を備えた絶縁膜の構造として、より具体的には、図7(a)に示す構造が挙げられる。
図7(a)に示すように、この絶縁膜構造は、半導体基板1上に第2の絶縁膜14が形成されており、さらに第2の絶縁膜14の上に第1の絶縁膜2が形成された構成である。すなわち、第2の絶縁膜14が半導体基板1と第1の絶縁膜2との間に設けられた構成である。第2の絶縁膜14は、第1の絶縁膜2とは異なる材質からなっており、上述のアライメント制御に関わるライナー層に相当する。また、第2の絶縁膜14は、100nm以下の厚さを有するものである。第2の絶縁膜は、ライナー層として機能するものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、SiNなどのSi系材料から構成されていることが好ましい。
以下、図7(a)に示す絶縁膜構造に接続孔を形成する方法について説明する。まず、第1の絶縁膜2を第2の絶縁膜14に対し高選択比を有する条件でエッチングを行う。これにより、エッチングは、第2の絶縁膜14上で一旦止まる。このとき、開口不良の無い正常接続孔3は第2の絶縁膜14に到達する。一方、開口不良のある不良接続孔4は第2の絶縁膜14まで到達しない。
次に、第2の絶縁膜14を第1の絶縁膜2に対し、高選択比を有する条件でエッチングを行う。このとき、開口不良のない正常接続孔3は、半導体基板1に到達する。一方、開口不良のある不良接続孔4は、第1の絶縁膜2に対し高選択比エッチングを行っているため、半導体基板1に到達することができない。その後、酸素プラズマ処理、薬液処理を施しフォトレジストおよびエッチングで生じた接続孔内の反応生成物を除去することで所望の接続孔パターンを半導体基板1上に形成する。
また、図7(b)に示す絶縁膜構造は、半導体基板1上に第1の絶縁膜2が形成されており、さらに第1の絶縁膜2の上に第3の絶縁膜15が形成された構成である。すなわち、第1の絶縁膜2が半導体基板1と第3の絶縁膜15との間に設けられた構成である。第3の絶縁膜15は、第1の絶縁膜2とは異なる材質からなっており、接続孔パターンを第1の絶縁膜2に形成する際のフォトリソグラフィ工程に用いられる膜である。また、第3の絶縁膜15は、100nm以下の厚さを有するものである。第3の絶縁膜15は、SiON、SiなどのSi系材料から構成されていることが好ましい。
絶縁膜構造がこのような材料からなる第3の絶縁膜15を備えたことにより、下地からの反射光を制御できる。このため、フォトリソグラフィ工程におけるフォーカスマージン、露光量マージンを広げることが可能になる。
また、図7(b)に示す絶縁膜構造に所望の接続孔パターンを形成すると、開口不良のない正常な接続孔(正常接続孔3)は、半導体基板1に到達している。一方、フォトリソグラフィ工程、またはエッチング工程にて開口不良が生じた接続孔(不良接続孔4)は半導体基板1に到達していない。
さらに、図7(c)に示す絶縁膜構造は、第1の絶縁膜2に加え、さらに上記第2の絶縁膜14と上記絶縁膜15との両方を備えた構造である。すなわち、図7(c)に示すように、半導体基板1上に第2の絶縁膜14、第1の絶縁膜2、第3の絶縁膜15がこの順序に形成された構造である。
また、図7(b)に示す絶縁膜構造である場合と同様に、図7(c)に示す絶縁膜構造に所望の接続孔パターンを形成すると、開口不良のない正常な接続孔(正常接続孔3)は、半導体基板1に到達している。一方、フォトリソグラフィ工程、またはエッチング工程にて開口不良が生じた接続孔(不良接続孔4)は半導体基板1に到達していない。
図7(a)〜図7(c)に示した絶縁膜構造では、何れも開口不良のない正常接続孔3は、半導体基板1に到達している一方、開口不良が生じた不良接続孔4は半導体基板1に到達していない。
このような絶縁膜構造に形成された接続孔パターンに、上記実施の形態1〜3の何れかの開口不良の評価方法を適用することにより、開口不良が生じた接続孔を検出することができるようになる。
また、上記の絶縁膜構造における、各絶縁膜の膜厚、配置、あるいは寸法は、適宜設定可能である。しかしながら、この絶縁膜構造は、製品となる半導体装置に形成されている層間絶縁膜と同一の構造であることが好ましい。また、各絶縁膜の膜厚も、製品となる半導体装置に形成されている層間絶縁膜と同一の膜厚であることが望ましい。さらに、絶縁膜構造に形成された接続孔パターンは、製品となる半導体装置に形成されている接続孔パターンと同一の配置、寸法であることが望ましい。
しかしながら、絶縁膜構造は、これに限定されるものではなく、例えば、加工マージンを評価するために、絶縁膜の膜厚を厚くする、あるいは接続孔の径を小さくするようになっていてもよい。このような絶縁膜構造に形成された接続孔パターンの開口不良を評価することにより、より完成度の高い半導体装置を製造することができるようになる。
以上のように、本発明の開口不良の評価方法は、第1の絶縁膜2に形成された接続孔パターンを半導体基板1に転写する転写工程と、該転写工程後に第1の絶縁膜2を除去する除去工程と、転写工程にて半導体基板1に転写された転写パターンに基づいて、不良接続孔4の有無を判定する判定工程とを含む。それゆえ、第1の絶縁膜2に形成された所望の接続孔パターンのうち、開口不良が生じている接続孔を感度良く高速に検出すると共に、開口不良位置を特定することが可能になる。さらに、開口不良が発生した際に対策に要する時間を短縮し生産性を向上させることができる。
さらに、本発明の開口不良の評価方法を製品となる半導体装置の製造方法に適用することにより、接続不良がなく、かつより完成度が高い半導体装置を製造することができる。
以下、本発明の開口不良の評価方法を適用した、製品となる半導体装置の製造方法(本発明の半導体装置の製造方法)について、具体的に説明する。
本発明の開口不良の評価方法を実際の製品となる半導体装置の製造方法に適用する例として、以下の適用例(i) 〜(iii) が挙げられる。
適用例(i) :開口不良評価用の半導体基板と製品となる半導体装置の半導体基板との2つの半導体基板を用意する。そして、両半導体基板に同一構造の絶縁膜を形成し、同一パターンの接続孔パターンを形成する。その後、開口不良評価用の半導体基板に形成された絶縁膜のみを除去し、半導体基板上の転写パターンの有無を検出する。
適用例(ii):本発明の開口不良の評価方法を用いて、開口不良ない接続孔を形成することが可能なエッチングプロセス条件を求める。そして、求めたエッチングプロセス条件を製品となる半導体装置の製造方法に適用する。
適用例(iii) :予め製品となる半導体装置の半導体基板の一部に、開口不良評価用の基板領域を形成しておき、この基板領域について本発明の開口不良の評価方法を実施する。
上記適用例(iii)のように、製品となる半導体装置の半導体基板の一部に、開口不良評価用の基板領域を形成することで、製品不良が開口不良による接続不良に起因するかどうかを判別することが可能となる。
また、上記適用例(ii)のように、開口不良のない接続孔を形成するプロセス条件を製品となる半導体装置に適用することで、開口不良による接続不良の無い半導体装置を製造することができる。
以下、上記適用例(ii)におけるエッチングプロセス条件について、さらに詳述する。このエッチングプロセス条件は、例えば、以下のようにして求められる。
すなわち、予め接続孔底の径、絶縁膜厚(接続孔の深さ)等が異なる複数の設定で、本件の開口不良の評価方法を実施する。これら接続孔に関する複数の設定それぞれに対し、正常な開口を示すようなエッチングプロセス条件を求める。
また、接続孔形成時のエッチングプロセス条件検討では、通常、ターゲットとする接続孔径サイズや層間絶縁膜厚のサンプルでのみ検討するとは限らない。プロセス上のバラツキを考慮して、最悪と想定したケースよりも厳しい状態においても検討を行う。
例えば、プロセス上のバラツキとしては、フォトリソグラフィ工程における接続孔径サイズのばらつきや層間絶縁膜の厚さのばらつきなどが挙げられる。エッチング条件検討では、これらのばらつきがあったとしても安定した接続孔を形成できるようなエッチング条件を確立する必要がある。
そのため、わざと層間膜厚の厚い、またはフォトリソグラフィ工程における接続孔径の小さいサンプルといった、接続孔エッチングにおいて厳しい条件のサンプルでエッチング条件の検討を行う。このような厳しい条件で安定した接続孔が形成することができれば、これらの項目において想定される範囲内でばらついたとしても安定した接続孔が形成することができ、マージンを確保することができる。
以下、適用例(ii)におけるエッチングプロセス条件検討の具体例について、図8に基づいて説明する。図8は、本発明の開口不良の評価方法を用いた接続孔エッチングプロセス条件検討を示し、図8(a)は、第1の絶縁膜を積層後の半導体装置の構成を示す断面図であり、図8(b)は、フォトグラフィ工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。
接続孔エッチングプロセスでは、接続孔径サイズに対する接続孔深さの比、いわゆるアスペクト比が高いほど、エッチングが止まりやすくなるという現象(エッチストップ)が生じやすくなることが知られている。このエッチストップは、エッチングに寄与するラジカルが接続孔底部に到達しづらくなることに起因している。
近年、半導体装置の微細化に伴いアスペクト比がますます高くなり、エッチストップが発生し易い状況にある。エッチストップによる開口不良は、下層配線層への接続を阻害する。その結果、製品となる半導体装置の不良が起きる。完成度の高い半導体装置を製造するためには、開口不良のない接続孔のエッチングプロセス条件の確立が不可欠である。
上記適用例(ii)におけるエッチングプロセス条件の検討では、まず、図8(a)に示すように、半導体基板1上に、膜厚Aを有する第1の絶縁膜2を積層する。第1の絶縁膜2の膜厚Aは、製品となる半導体装置において想定されるプロセス上のばらつきを考慮し、製品となる半導体装置で想定される第1の絶縁膜2の膜厚よりも厚い膜厚が望ましい。また、プロセス上のバラツキとしては、例えば第1の絶縁膜2の積層装置におけるデポレートのバラツキ、または第1の絶縁膜2に施す平坦化技術(CMP)のレートのバラツキ等が挙げられる。しかしながら、バラツキの要因に関しては、これに限定されるものではない。
次に、図8(b)に示すように、第1の絶縁膜2上にフォトレジスト16を積層する。そして、フォトリソグラフィ工程により所望の接続孔パターンを形成する。ここで、接続孔パターンにおける接続孔径のサイズBは、製品となる半導体装置において想定されるプロセス上のばらつきを考慮して設定されることが好ましい。すなわち、接続孔径のサイズBは、製品となる半導体装置で想定される接続孔径のサイズよりも小さい接続孔径であることが望ましい。上記フォトリソグラフィ工程に影響を及ぼすプロセス上のバラツキとしては、例えば、第1の絶縁膜2の膜厚Aのバラツキ、またはフォトリソグラフィ工程を行う装置そのものの揺らぎによるバラツキが挙げられる。しかしながら、ばらつきの要因に関しては、これに限定されるものではない。
そして、上記フォトリソグラフィ工程後のサンプルは、製品となる半導体装置において想定される最もアスペクト比の高い、すなわち接続孔エッチングにおいて開口不良のない完成度の高い接続孔を形成するに最も厳しいサンプルである。
このサンプルと、製造する半導体装置本来の膜構造のサンプルとの両方において、本発明の開口不良の評価方法を実施し、開口不良のない接続孔エッチングプロセス条件を確立する。そして、こうして得られた接続孔エッチングプロセス条件を製品となる半導体装置の製造方法に適用することで、より完成度の高い接続孔形成が可能となる。
以上のように、プロセス的に、製品となる半導体装置にて想定された範囲よりの厳しい状態下で接続孔エッチングプロセス条件を確立し、その条件を半導体装置の製造方法に適用することで安定した開口不良のない半導体装置を製造することが可能となる。
本発明は、以下のように言い換えることができる。
すなわち、本発明は、半導体基板上に設けられた絶縁膜に接続孔を形成する際の開口不良の評価方法であって、半導体基板上に絶縁膜(第1の絶縁膜)を積層させ、その絶縁膜に、所望の接続孔パターンを形成し、そのパターンを半導体基板上に転写する工程と、絶縁膜を除去する工程と、転写パターンを有する半導体基板の欠陥検査を行う工程とを含むことを特徴とするともいえる。
さらに、本発明では、第1の絶縁膜に接続孔を形成する工程で、開口不良を有する接続孔は半導体基板に到達せず、開口不良のない接続孔は半導体基板に到達することが好ましい。
さらに本発明では、上記転写とは、第1の絶縁膜に接続孔を形成した後、第1の絶縁膜に対し高選択比のエッチング条件で基板をエッチングして転写することである。さらに、上記基板のエッチングは等方性であり、接続孔底の径より径を大きくすることが好ましい。
また、本発明では、上記転写とは、第1の絶縁膜に接続孔を形成した後、接続孔を第1の絶縁膜とは異なる材質の第2の膜で埋め、絶縁膜を除去する工程で開口不良孔に埋められた第2の膜を同時に除去することで、正常な接続孔パターンを基板上に第2の膜の突起として転写することである。
また、上記転写とは、第1の絶縁膜に接続孔を形成した後、サリサイド技術により開口不良のない正常な接続孔にのみ金属のSi化合物を形成し、絶縁膜を除去する工程で開口不良孔を除去することにより、正常な接続孔パターンを基板上にSi化合物として転写することである。
また、上記転写とは、第1の絶縁膜に接続孔を形成した後、イオン注入を行い、開口不良のない正常な接続孔にのみイオン注入領域を形成し、絶縁膜を除去する工程で開口不良孔を除去することにより、正常な接続孔パターンを基板上にイオン注入領域として転写することである。
また、本発明では、上記第1の絶縁膜下に第1の絶縁膜と異なる材料からなる絶縁膜(第2の絶縁膜)が設けられており、上記工程で形成される開口不良のない接続孔は第2の絶縁膜を貫通し、基板まで到達し、基板に転写されていることが好ましい。また、上記第1の絶縁膜上に第1の絶縁膜と異なる材料からなる絶縁膜(第3の絶縁膜)が設けられていることが好ましい。また、上記第1の絶縁膜下に第1の絶縁膜と異なる材料からなる第2の絶縁膜が設けられており、かつ上記第1の絶縁膜上に第1の絶縁膜と異なる材料からなる第3の絶縁膜が設けられていることが好ましい。
また、絶縁膜構造は、製品となる半導体装置に形成されている層間絶縁膜と同一の構造、膜厚であることが好ましい。
上記第1の絶縁膜はSiO系材料または低誘電率系材料あるいはそれらの組み合わせからなることが好ましい。
上記第2の絶縁膜はSi系材料からなることが好ましい。上記第3の絶縁膜はSi系材料からなることが好ましい。
さらに、上記第2の膜はSi系またはW、Ti、Cuのいずれかを含む導電性材料からなることが好ましい。
本発明では、上記接続孔パターンは、製品となる半導体装置に形成されている接続孔と同一の配置、寸法であることが好ましい。さらに、欠陥検査とは、光学系またはレーザー系によるパターン比較検査方法を用いて、開口不良を含む接続パターンと開口不良を含まない正常な接続孔パターンとを比較することにより不良箇所を特定することが好ましい。
さらに、上記転写パターンを、製品となる半導体装置と同一の基板上に具備することが好ましい。さらに、本発明の開口不良の評価方法を用いて評価されたプロセス条件を、製品となる半導体装置製造に適用し、生産を行うことが好ましい。
本発明に係る開口不良の評価方法においては、以上のように、製品不良の原因となる開口不良を感度よく検出することが可能である。それゆえ、本発明に係る開口不良の評価方法は、半導体産業において、好適に使用できるものである。
本発明の実施の形態1の開口不良の評価方法を示しており、(a)は、第1の絶縁膜に接続孔パターンを形成する工程における半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、(c)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。 複数の半導体チップが規則正しく半導体基板に配置された状態を示す模式図である。 図2に示す半導体チップにおける、除去工程後における3つの半導体チップ分の転写パターンを示す拡大図である。 本発明の実施の形態2の開口不良の評価方法を示しており、(a)は、第1の絶縁膜に接続孔パターンを形成する工程における半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、(c)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3の開口不良の評価方法を示しており、(a)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。 転写工程にてイオン注入を行う場合における開口不良の評価方法を示し、(a)は、転写工程後の半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は、除去工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態4の開口不良の評価方法における絶縁膜の構造を示し、(a)は、第1の絶縁膜にさらに第2の絶縁膜を備えた構造を示す断面図であり、(b)は、第1の絶縁膜にさらに第3の絶縁膜を備えた構造を示す断面図であり、(c)は、第1の絶縁膜にさらに第2及び第3の絶縁膜を備えた構造を示す断面図である。 本発明の開口不良の評価方法を用いた接続孔エッチングプロセス条件検討を示し、(a)は、第1の絶縁膜を積層後の半導体装置の構成を示す断面図であり、(b)は、フォトグラフィ工程後の半導体装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
1,1’ 半導体基板
2 第1の絶縁膜
3 正常接続孔
4 不良接続孔
5 転写エッチング部(転写パターン)

Claims (22)

  1. 半導体基板上に設けられた絶縁膜に形成され、かつ少なくとも1つの接続孔を有する接続孔パターンの開口不良を評価する方法であって、
    上記接続孔パターンを半導体基板に転写する転写工程と、
    転写工程後に上記絶縁膜を除去する除去工程と、
    上記転写工程にて上記接続孔パターンが転写された場合に、開口不良がない接続孔であると判定する一方、上記接続孔パターンが転写されない場合には、開口不良が生じた接続孔である判定する判定工程とを含むことを特徴とする開口不良の評価方法。
  2. 上記開口不良が生じた接続孔は半導体基板に到達しない一方、上記開口不良がない接続孔は半導体基板に到達するような接続孔パターンを評価することを特徴とする請求項1に記載の開口不良の評価方法。
  3. 上記絶縁膜に、互いに同一である複数の接続孔パターンが周期的に形成されており、
    上記判定工程は、上記複数の接続孔パターンが転写された各転写パターン同士を比較するパターン比較工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の開口不良の評価方法。
  4. 上記転写工程で、上記絶縁膜に対し高選択比のエッチング条件で上記半導体基板をエッチングすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  5. 上記接続孔の底部の径より径が大きくなるように、上記半導体基板をエッチングすることを特徴とする請求項4に記載の開口不良の評価方法。
  6. 上記エッチングは、等方性エッチングであることを特徴とする請求項4または5に記載の開口不良の評価方法。
  7. 上記転写工程で、上記接続孔内に上記絶縁膜とは異なる材料からなる埋入層を形成し、
    上記除去工程にて、上記絶縁膜を選択的に除去し、
    上記判定工程にて、上記半導体基板上に上記埋入層が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定すること特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  8. 上記埋入層は、Si系材料、またはW、Ti、またはCuの何れかを含む導電性材料からなっていることを特徴とする請求項7に記載の開口不良の評価方法。
  9. 上記転写工程は、上記接続孔の底部にサリサイド化合物を形成するサリサイド工程を含み、
    上記判定工程にて、上記半導体基板上にサリサイド化合物が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  10. 上記転写工程は、上記接続孔にイオン注入を施すイオン注入工程を含み、
    上記判定工程にて、上記半導体基板上にイオン注入領域が形成されている場合に、開口不良がない接続孔であると判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  11. 上記判定工程では、光学系またはレーザー系によるパターン比較検査装置を用いて、開口不良がない接続孔と開口不良が生じた接続孔とを比較することにより、開口不良が生じた接続孔を判定することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  12. 上記絶縁膜の絶縁膜構造は、製品となる半導体装置に形成されている層間絶縁膜と同一の構造であることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  13. 上記絶縁膜は、SiO系材料または低誘電率を有する材料、あるいはそれらの組み合わせからなる第1の絶縁膜を備えたことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  14. 上記絶縁膜は、さらに、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第2の絶縁膜を備え、
    上記半導体基板上に、上記第2の絶縁膜、上記第1の絶縁膜が、この順序で形成されていることを特徴とする請求項13に記載の開口不良の評価方法。
  15. 上記絶縁膜は、さらに、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第3の絶縁膜を備え、
    上記半導体基板上に、上記第1の絶縁膜、上記第3の絶縁膜が、この順序で形成されていることを特徴とする請求項13に記載の開口不良の評価方法。
  16. 上記絶縁膜は、上記第1の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第2の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜と異なる材料からなる第3の絶縁膜とを備え、
    上記半導体基板上に、上記第2の絶縁膜、上記第1の絶縁膜、上記第3の絶縁膜が、この順序で形成されていることを特徴とする請求項13に記載の開口不良の評価方法。
  17. 上記第2の絶縁膜は、Si系材料からなることを特徴とする請求項13〜16の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  18. 上記第3の絶縁膜は、Si系材料からなることを特徴とする請求項13〜17の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  19. 上記接続孔パターンは、製品となる半導体装置に形成されている接続孔パターンと同一であることを特徴とする請求項1〜18の何れか1項に記載の開口不良の評価方法。
  20. 請求項1〜19の何れか1項に記載の開口不良の評価方法を適用した半導体装置の製造方法。
  21. 予め半導体装置の半導体基板の一部に、開口不良評価用の基板領域を形成しておき、この基板領域について上記開口不良の評価方法を行うことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
  22. 上記開口不良の評価方法により得られたプロセス条件で、接続孔を形成することを特徴とする請求項20に記載の半導体装置の製造方法。
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