JP2007035578A - 絶縁電線 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐外傷性及び曲げ性に優れ、しかも自動車ボディとの接触により傷が付くおそれがなく、接触相手の電線から可塑剤が移行するおそれもない絶縁電線を提供する。
【解決手段】 本発明の絶縁電線は、軟銅撚線1と、軟銅撚線1の周囲を覆うように形成された金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層2と、絶縁層2の外側を覆うように形成されたポリオレフィン炭化水素からなる被覆層3とにより構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の絶縁電線は、軟銅撚線1と、軟銅撚線1の周囲を覆うように形成された金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層2と、絶縁層2の外側を覆うように形成されたポリオレフィン炭化水素からなる被覆層3とにより構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、絶縁電線に関し、さらに詳しくは、ハロゲンフリー自動車用電線として好適に用いられ、自動車ボディとの接触による傷が付き難く、特に、絶縁体に塩化ビニル混和物を用いた電線と接触した場合に、この電線から可塑剤が移行し難い絶縁電線に関するものである。
近年、環境への低インパクト化を目的として、自動車用電線被覆材のハロゲンフリー化が進んでいる。従来の絶縁体は塩化ビニルを用いており、このハロゲンフリー化絶縁体としては、オレフィン系樹脂に難燃剤として金属水和物を添加したものが一般的である。この場合、難燃性が、例えば、JASOD611の規格を満たすためには、金属水和物を大量に添加する必要があるが、オレフィン系樹脂に金属水和物を大量に添加した場合、耐外傷性が著しく低下し、その結果、自動車用組電線(ハーネス)として自動車に搭載した場合に傷が付き易い等の問題点が生じる。
また、自動車用組電線(ハーネス)としてのハロゲンフリー化については、その構成材料全てがハロゲンフリー化される場合だけではなく、特に、塩化ビニルを用いたビニル絶縁電線と混在した状態で使用される場合もある。この様な状況下では、ビニル絶縁電線の絶縁体中に含まれる可塑剤が、これに接触しているハロゲンフリー絶縁電線の絶縁体中に拡散し、塩化ビニルの伸びの低下を引き起こすという問題点がある。また、ハロゲンフリー絶縁電線の絶縁体中に含まれる老化防止剤がビニル絶縁電線の絶縁体中に逆拡散する可能性もある。
そこで、電線の絶縁層を外層と内層の二層構造とすることで、耐外傷性を保ちつつ難燃性をも付与した耐外傷性及び難燃性に優れた絶縁電線が提案され、実用に供されている(例えば、特許文献1、2参照)。
これらの絶縁電線では、外層に、難燃ポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、あるいはエンジニアリングプラスチックス等、自己消火性を有する材料を用いることによって、難燃性の向上、耐外傷性の向上、もしくは難燃性の低下の抑止等を図ることができる。
特開平6−176631号公報
特開2002−124133号公報
そこで、電線の絶縁層を外層と内層の二層構造とすることで、耐外傷性を保ちつつ難燃性をも付与した耐外傷性及び難燃性に優れた絶縁電線が提案され、実用に供されている(例えば、特許文献1、2参照)。
これらの絶縁電線では、外層に、難燃ポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、あるいはエンジニアリングプラスチックス等、自己消火性を有する材料を用いることによって、難燃性の向上、耐外傷性の向上、もしくは難燃性の低下の抑止等を図ることができる。
ところで、従来の二層構造の絶縁層からなる絶縁電線においても、ポリオレフィンの難燃化には相応の難燃剤を投入する必要があり、耐外傷性が著しく低下する他、コストが上昇するという問題点があった。特に、エンジニアリングプラスチックスを用いた場合、押出温度が高いために、内側の層に熱的なダメージを与える虞があるという問題点があった。
また、この絶縁電線では、耐外傷性を向上させる目的で内層の厚みと外層の厚みとの比を9:1程度としているが、外層の厚みが厚いために曲げ性が低下し、柔軟性を欠くこととなる。
また、この絶縁電線では、耐外傷性を向上させる目的で内層の厚みと外層の厚みとの比を9:1程度としているが、外層の厚みが厚いために曲げ性が低下し、柔軟性を欠くこととなる。
一方、塩化ビニルを用いたビニル絶縁電線では、可塑剤がハロゲンフリー絶縁電線の絶縁体中に拡散するのを防止するために、予めハロゲンフリー絶縁電線の絶縁体中に可塑剤拡散防止剤を添加しておく方法も考えられるが、この方法では、確かに可塑剤の拡散を防止することができるものの、ハロゲンフリー絶縁電線自体に可塑剤の添加が不要であることから、全体の可塑剤の添加量が増加し、やはりコストが上昇することとなる。
また、老化防止剤を用いた絶縁電線においても、ビニル絶縁電線の絶縁体中に逆拡散する分を予め見越して老化防止剤を添加する必要があるために、高価な老化防止剤の添加量が増加する分、コストの上昇を引き起こすという問題点があった。
また、老化防止剤を用いた絶縁電線においても、ビニル絶縁電線の絶縁体中に逆拡散する分を予め見越して老化防止剤を添加する必要があるために、高価な老化防止剤の添加量が増加する分、コストの上昇を引き起こすという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、耐外傷性及び曲げ性に優れ、しかも自動車ボディとの接触により傷が付くおそれがなく、接触相手の電線から可塑剤が移行するおそれもない絶縁電線を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は次の様な絶縁電線を提供した。
すなわち、本発明の請求項1に係る絶縁電線は、線状の導体の周囲を覆うように金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層を形成し、この絶縁層の外側を覆うようにポリオレフィン炭化水素からなる被覆層を形成してなることを特徴とする。
すなわち、本発明の請求項1に係る絶縁電線は、線状の導体の周囲を覆うように金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層を形成し、この絶縁層の外側を覆うようにポリオレフィン炭化水素からなる被覆層を形成してなることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る絶縁電線は、請求項1において、前記ポリオレフィン炭化水素は、ポリプロピレンまたはポリエチレンであることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る絶縁電線は、請求項1または2において、前記金属水和物は、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウムの群から選択された1種または2種以上であることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る絶縁電線は、請求項1または2において、前記金属水和物は、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウムの群から選択された1種または2種以上であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る絶縁電線は、請求項1、2または3において、前記絶縁層の厚みt1と前記被覆層の厚みt2との比t1:t2は、10:1〜10:3であることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る絶縁電線は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記線状の導体は、軟銅撚線であることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る絶縁電線は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記線状の導体は、軟銅撚線であることを特徴とする。
本発明の絶縁電線によれば、線状の導体の周囲を覆うように金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層を形成し、この絶縁層の外側を覆うようにポリオレフィン炭化水素からなる被覆層を形成したので、線状の導体の周囲を覆う絶縁体層が、難燃性を有する金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層と、柔軟性を有し難燃剤を含まない非難燃のポリオレフィン炭化水素からなる被覆層との二層構造となり、耐外傷性及び曲げ性に優れたものとなる。
また、外層を、柔軟性を有し難燃剤を含まない非難燃のポリオレフィン炭化水素からなる被覆層としたので、自動車ボディと接触した場合においても傷が付くおそれがなく、また、接触相手の電線から可塑剤が移行するおそれもない。
また、外層を、柔軟性を有し難燃剤を含まない非難燃のポリオレフィン炭化水素からなる被覆層としたので、自動車ボディと接触した場合においても傷が付くおそれがなく、また、接触相手の電線から可塑剤が移行するおそれもない。
本発明の絶縁電線の一実施の形態について説明する。なお、この実施の形態は、本発明の趣旨をより理解し易いように具体的に説明したものであり、本発明は、この実施の形態に限定されない。
図1は本発明の一実施の形態に係る絶縁電線を示す断面図であり、ハロゲンフリー自動車用絶縁電線として用いられる「CZHUS」と称される絶縁電線の例である。
図1は本発明の一実施の形態に係る絶縁電線を示す断面図であり、ハロゲンフリー自動車用絶縁電線として用いられる「CZHUS」と称される絶縁電線の例である。
図において、1は軟銅撚線、2は軟銅撚線1の周囲を覆うように形成された金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層、3は絶縁層2の外側を覆うように形成されたポリオレフィン炭化水素からなる被覆層である。
絶縁層2を構成するポリオレフィン炭化水素としては、ポリプロピレンまたはポリエチレンが好適である。その理由は、ポリプロピレンやポリエチレンが結晶性の材料であるために、可塑剤が拡散し難い他、押出温度が低く、熱的ダメージが小さいからである。
また、絶縁層2を構成する金属水和物としては、ポリオレフィン炭化水素に難燃性を効果的に付与することができる点で水酸化マグネシウムが好ましいが、用途によっては水酸化マグネシウムに、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム及び水酸化アルミニウムの4種類のうちの1種または2種以上を添加した組成、あるいは水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム及び水酸化アルミニウムの4種類のうちから1種または2種以上を選択した組成、のいずれかを用いることも可能である。
この金属水和物とポリオレフィン炭化水素との比は、重量比で70:100〜130:100の範囲内であることが好ましく、90:100〜110:100の範囲内であることがより好ましい。
この比より金属水和物がリッチの場合、耐外傷性が著しく低下し、その結果、自動車ボディと接触した場合に傷が付き易くなるからであり、一方、この比よりポリオレフィン炭化水素がリッチの場合、耐外傷性は向上するものの、難燃性が低下し、ハロゲンフリー自動車用絶縁電線としての規格を満たさなくなるおそれがあるからである。
この比より金属水和物がリッチの場合、耐外傷性が著しく低下し、その結果、自動車ボディと接触した場合に傷が付き易くなるからであり、一方、この比よりポリオレフィン炭化水素がリッチの場合、耐外傷性は向上するものの、難燃性が低下し、ハロゲンフリー自動車用絶縁電線としての規格を満たさなくなるおそれがあるからである。
被覆層3を構成するポリオレフィン炭化水素としては、ポリプロピレンまたはポリエチレンが好適である。
その理由は、純正のポリプロピレンやポリエチレンが結晶性の材料であるために、可塑剤が拡散し難い他、押出温度が絶縁層2の押出温度と同等かそれ以下となり、熱的ダメージが小さいからである。
その理由は、純正のポリプロピレンやポリエチレンが結晶性の材料であるために、可塑剤が拡散し難い他、押出温度が絶縁層2の押出温度と同等かそれ以下となり、熱的ダメージが小さいからである。
ここで、難燃剤を含まないポリプロピレンのみ、またはポリエチレンのみとした理由は、上述した様に、純正のポリプロピレンやポリエチレンが結晶性の材料であるために、難燃剤を添加するためには、ポリプロピレンまたはポリエチレンと難燃剤とを相溶化させる第3の材料が必要となるが、この第3の材料は、相溶化させるという働き自体が塩化ビニル中の可塑剤を拡散し易いことになり、したがって、難燃剤を添加するということ自体が被覆層としての働きを消失させることになるからである。
これら絶縁層2の厚みt1と被覆層3の厚みt2との比t1:t2は、10:1〜10:3であることが好ましい。
ここで、これらの厚みの比を上記の範囲に限定した理由は、この比より被覆層3の厚みt2が薄いと耐外傷性が著しく低下し、その結果、自動車ボディと接触した場合に傷が付き易くなるからであり、一方、この比より被覆層3の厚みt2が厚いと電線の曲げ難さに与える影響が大となり、柔軟性を損なう他、これより厚くしても耐外傷性は変わらないからである。
ここで、これらの厚みの比を上記の範囲に限定した理由は、この比より被覆層3の厚みt2が薄いと耐外傷性が著しく低下し、その結果、自動車ボディと接触した場合に傷が付き易くなるからであり、一方、この比より被覆層3の厚みt2が厚いと電線の曲げ難さに与える影響が大となり、柔軟性を損なう他、これより厚くしても耐外傷性は変わらないからである。
この絶縁電線の形状の一例を挙げると、軟銅撚線1の撚外径を0.86mm、被覆層3の厚みを0.02mmとすると、絶縁層2の厚みは0.2mm(10:1)となる。また、被覆層3の厚みを0.05mmとすると、絶縁層2の厚みは0.17mm(10:2.9)となる。
以上説明した様に、本実施形態の絶縁電線によれば、軟銅撚線1と、軟銅撚線1の周囲を覆うように形成された金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層2と、絶縁層2の外側を覆うように形成されたポリオレフィン炭化水素からなる被覆層3とにより構成したので、耐外傷性及び曲げ性を向上させることができる。
本発明の絶縁電線について、実施例によりさらに詳しく説明する。
まず、絶縁層2として、水酸化マグネシウムを50重量%含むポリプロピレンXZZ8449N(リケンテクノス社製)を用い、被覆層3として、下記の4種類のポリプロピレンを用い、自動車用ゼロハロゲン電線「CZHUS 0.5」を作製した。
ここでは、絶縁層2の厚みと被覆層3の厚みとの和を0.22mm(一定)とした上で被覆層3の厚みを0.01mm〜0.05mmの範囲で0.01mm刻みで変えることにより本実施例の絶縁電線を複数種作製した。
また、比較のために絶縁層2のみのもの(被覆層3無し)も作製した。
まず、絶縁層2として、水酸化マグネシウムを50重量%含むポリプロピレンXZZ8449N(リケンテクノス社製)を用い、被覆層3として、下記の4種類のポリプロピレンを用い、自動車用ゼロハロゲン電線「CZHUS 0.5」を作製した。
ここでは、絶縁層2の厚みと被覆層3の厚みとの和を0.22mm(一定)とした上で被覆層3の厚みを0.01mm〜0.05mmの範囲で0.01mm刻みで変えることにより本実施例の絶縁電線を複数種作製した。
また、比較のために絶縁層2のみのもの(被覆層3無し)も作製した。
上記の被覆層3として、
A:ポリプロピレンJ−452HP(ブロックPP)(出光石油化学社製)
B:ポリプロピレンE−111G(ホモPP) (日本ポリプロ社製)
C:ポリプロピレンB−211WA(ランダムPP)(プライムポリマ社製)
D:ポリプロピレンB−701WB(ブロックPP)(プライムポリマ社製)
の4種類のポリプロピレンを用いた。
A:ポリプロピレンJ−452HP(ブロックPP)(出光石油化学社製)
B:ポリプロピレンE−111G(ホモPP) (日本ポリプロ社製)
C:ポリプロピレンB−211WA(ランダムPP)(プライムポリマ社製)
D:ポリプロピレンB−701WB(ブロックPP)(プライムポリマ社製)
の4種類のポリプロピレンを用いた。
次いで、これら複数種の絶縁電線各々について特性を評価した。
ここでは、難燃性、カットエッジ性、可塑剤移行量、曲げ強さの4試験項目について評価を行った。評価結果を表1に示す。
また、上記の試験方法を以下に示す。
ここでは、難燃性、カットエッジ性、可塑剤移行量、曲げ強さの4試験項目について評価を行った。評価結果を表1に示す。
また、上記の試験方法を以下に示す。
「難燃性」
ISO−6722に準拠して傾斜難燃を測定した。単位は「秒」である。
「カットエッジ性」
実施例のそれぞれ電線の被覆層の表面に、端子のスタビライザ−部を300gfの荷重で押し当て、この状態で電線を約10cm/秒の速度で引き抜いたときに、電線の表面についた削れ幅を測定した。単位は「mm」である。
「可塑剤移行量」
実施例のそれぞれの電線をビニル被覆電線と混載した状態で80℃にて250時間加熱し、ビニル被覆電線の重量減を測定した。単位は「重量%」である。
「曲げ強さ」
実施例のそれぞれの電線について、片側を固定した状態で20mm曲げたときの反力を測定した。単位は「ニュートン(N)」である。
ISO−6722に準拠して傾斜難燃を測定した。単位は「秒」である。
「カットエッジ性」
実施例のそれぞれ電線の被覆層の表面に、端子のスタビライザ−部を300gfの荷重で押し当て、この状態で電線を約10cm/秒の速度で引き抜いたときに、電線の表面についた削れ幅を測定した。単位は「mm」である。
「可塑剤移行量」
実施例のそれぞれの電線をビニル被覆電線と混載した状態で80℃にて250時間加熱し、ビニル被覆電線の重量減を測定した。単位は「重量%」である。
「曲げ強さ」
実施例のそれぞれの電線について、片側を固定した状態で20mm曲げたときの反力を測定した。単位は「ニュートン(N)」である。
表1によれば、本実施例の絶縁電線は、カットエッジ性、可塑性移行量が比較のものと比べて極めて優れていることが分かった。
また、曲げ強さは、比較のものと比べて若干低下しているものの、被覆層3の厚みが0.01mm〜0.03mmの範囲のものでは遜色ないことが分かった。
また、曲げ強さは、比較のものと比べて若干低下しているものの、被覆層3の厚みが0.01mm〜0.03mmの範囲のものでは遜色ないことが分かった。
本発明の絶縁電線によれば、軟銅撚線に、金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層及びポリオレフィン炭化水素からなる被覆層の2層構造からなる被覆を施したものであるから、ハロゲンフリー自動車用電線としてはもちろんのこと、耐外傷性や可塑剤の移行が問題とされる各種電線に対しても適用可能であり、その効果は非常に大きなものである。
1…軟銅撚線、2…絶縁層、3…被覆層。
Claims (5)
- 線状の導体の周囲を覆うように金属水和物及びポリオレフィン炭化水素を含む複合物からなる絶縁層を形成し、この絶縁層の外側を覆うようにポリオレフィン炭化水素からなる被覆層を形成してなることを特徴とする絶縁電線。
- 前記ポリオレフィン炭化水素は、ポリプロピレンまたはポリエチレンであることを特徴とする請求項1記載の絶縁電線。
- 前記金属水和物は、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウムの群から選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の絶縁電線。
- 前記絶縁層の厚みt1と前記被覆層の厚みt2との比t1:t2は、10:1〜10:3であることを特徴とする請求項1、2または3記載の絶縁電線。
- 前記線状の導体は、軟銅撚線であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の絶縁電線。
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JP2005221090A JP2007035578A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | 絶縁電線 |
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JP (1) | JP2007035578A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008053233A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | Tyco Electronics Uk Ltd | 電線用の絶縁物及び絶縁電線の製造方法 |
JP2011165399A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Yazaki Corp | ノンハロゲン絶縁電線およびワイヤーハーネス |
JP2023090352A (ja) * | 2021-12-17 | 2023-06-29 | 矢崎総業株式会社 | 通信ケーブル及びそれを用いたワイヤーハーネス |
WO2024171366A1 (ja) * | 2023-02-16 | 2024-08-22 | 矢崎総業株式会社 | 通信ケーブル及びそれを用いたワイヤーハーネス |
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2005
- 2005-07-29 JP JP2005221090A patent/JP2007035578A/ja active Pending
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