JP2007032970A - 加熱炉 - Google Patents

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Sumiyuki Tatsumi
純幸 巽
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Abstract

【課題】多数の加熱対象物に対して連続して長い時間加熱することができ、設置面積が小さい加熱炉を提供する。
【解決手段】加熱炉1を構成する加熱炉ケーシング10内には、略鉛直上下方向へ走行可能な複数のチェーン31〜34を有するエレベータユニット30、50が設けられている。チェーンには、パレット支持部がチェーンと一体で移動可能に設けられている。パレット搬入孔10aから搬入され加熱対象物が載置されたパレット2は、エレベータユニット30のパレット支持部に支持されて鉛直下方へ移動し、エレベータユニット50のパレット支持部へ移動させられ、エレベータユニット50のパレット支持部に支持されて鉛直上方へ移動し、パレット搬出孔10bから搬出される。
【選択図】図1

Description

本発明は加熱炉に関し、特に多数の加熱対象物に対して連続して所定温度で所定時間加熱するための加熱炉に関する。
従来より、多数の加熱対象物を連続して所定温度で所定時間加熱するための連続式の加熱炉が知られている。実開平6−28593号公報(特許文献1)には、ダクトとチェーンコンベアとを備える加熱炉が記載されている。チェーンコンベヤは、加熱炉のダクトの内周面により画成されるダクト内空間にダクトの一方の開口端からチェーンコンベヤが入り、ダクトの他方の開口端から出るように配置されている。多数の加熱対象物はチェーンコンベア上においてチェーンコンベアの走行方向に沿って所定間隔を隔てて並べられて載置され、チェーンコンベヤとともにダクト内空間に入る。
ダクトには、ヒータと多翼ファンとが設けられており、ヒータで加熱されたエアは多翼ファンによりダクト内空間内の多数の加熱対象物へ吹付けられダクト内空間内を循環し、加熱対象物が所定の温度で加熱される。多数の加熱対象物は、チェーンコンベアとともにダクト内空間をダクトの一端から他端へと移動し、その間の所定時間中連続して加熱され続ける。そしてダクトの他端からチェーンコンベアとともに排出されて加熱が終了する。
実開平5−28593号公報
従来の加熱炉では、前述のようにダクト内空間内に加熱対象物があるときに加熱対象物が加熱されており、しかも、多数の加熱対象物がチェーンコンベア上に並べられて載置されて順にダクト内空間へ搬入され排出されるため、加熱対象物に対する加熱時間は、ダクトの長さ、即ち、ダクトの一端と他端との間の長さと、チェーンコンベアの走行速度とによって決定される。
加熱対象物に対して長い時間加熱することが要求される場合に加熱時間を長くするためには、チェーンコンベアの走行速度を遅くすることが考えられるが、走行速度を遅くすると単位時間当たりに加熱する加熱対象物の数が少なくなり生産効率が低下する。生産効率を低下せずに加熱時間を長くするためには、ダクトを長くすることが考えられる。しかし、この場合には、ダクトを長くするため加熱炉の全長が水平方向へ長くなり、加熱炉の設置面積が大きくなり、加熱炉が大型化するという問題が生ずる。
そこで、本発明は、多数の加熱対象物に対して連続して長い時間加熱することができ、設置面積が小さい加熱炉を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、熱風供給装置に接続可能な熱風供給部と熱風を排気するための熱風排気部とを有し、パレットを出入するためのパレット搬入孔とパレット搬出孔とが形成された加熱炉ケーシングと、略鉛直上下方向へ該パレットを搬送するために、該加熱炉ケーシング内において互いに隣接配置された少なくとも2個のエレベータユニットと、唯一の動力源と、該エレベータユニットへ動力を供給するために、各該エレベータユニットと該唯一の動力源とに接続された動力伝達部と、隣接する該エレベータユニット間で該パレットの受渡しをするためのパレット受渡し手段とを備え、該エレベータユニットは、互いに対向し略鉛直上下方向へ走行可能な複数のチェーンと、該チェーンに固定され該パレットを支持可能であり該チェーンの走行に伴い該チェーンと一体移動することにより該パレットを搬送するパレット支持部と、該チェーンにテンションを付加するテンション付加部とを備え、該動力伝達部は該チェーンに接続され、該唯一の動力源から供給された動力を各々のチェーンに伝達することにより各々のチェーンを走行させ、該熱風供給部には、該パレット支持部に支持されている該パレットへ向けて該パレットの搬送方向と交差する方向へ該加熱炉ケーシング内において開口し熱風を供給可能な熱風供給口が形成され、該熱風排気部には、該パレット支持部に支持されている該パレットを介して該熱風供給口に対向する位置に該加熱炉ケーシング内において開口し、該加熱炉ケーシング内の熱風を該ケーシング外部へ排出する熱風排気口が形成されている加熱炉を提供している。
略鉛直上下方向へパレットを搬送するために、加熱炉ケーシング内において互いに隣接配置された少なくとも2個のエレベータユニットと、隣接するエレベータユニット間でパレットの受渡しをするためのパレット受渡し手段とを備え、エレベータユニットは、互いに対向し略鉛直上下方向へ走行可能な複数のチェーンと、チェーンに固定されパレットを支持可能でありチェーンの走行に伴いチェーンと一体移動することによりパレットを搬送するパレット支持部とを備えるため、加熱対象物は、パレットに載置されパレットが加熱炉ケーシング内において鉛直上下方向へ搬送されている間に所定時間加熱される。
このように加熱対象物を加熱炉ケーシング内において鉛直上下方向へ並べることができ、加熱炉の鉛直上方への長さを長くしてチェーンを長くすることにより並べる加熱対象物の個数を増やして、一度に加熱することができる加熱対象物の個数を多くすることができる。また、水平方向における加熱炉の全長を短くして小型化することができ、加熱炉の設置面積を小さくすることができる。
また、加熱対象物が板状体である場合には、パレットに加熱対象物を水平に載置し、上下のパレット間の間隔を小さくすることにより多数の加熱対象物を加熱炉ケーシング内に収容でき、容積効率を高めることができる。このため、加熱炉ケーシング内に収容できる加熱対象物の数に対して加熱炉を小型化することができる。
また、チェーンにテンションを付加するテンション付加部が設けられているため、チェーンがたるむことを防止することができ、パレット支持部で安定してパレットを支持することができる。
また、動力伝達部はチェーンに接続され、唯一の動力源から供給された動力を各々のチェーンに伝達することにより各々のチェーンを走行させるようにしたため、複数のチェーンを走行させるために複数の動力源を設けずに済む。複数の動力源を用意し、複数のチェーンそれぞれに動力源を1つずつ接続する場合には、チェーンが同期して回転するように制御する必要があり、そのための制御手段が必要となるが、唯一の動力源により全てのチェーンを走行させるようにしたため、このような制御手段を不要とすることができる。これらのことから、加熱炉にかかるコストを低減することができる。
加熱炉ケーシングに、熱風供給装置に接続可能な熱風供給部と熱風を排気するための熱風排気部とが設けられ、熱風供給部には、パレット支持部に支持されているパレットへ向けてパレットの搬送方向と交差する方向へ加熱炉ケーシング内において開口し熱風を供給可能な熱風供給口が形成されているため、各エレベータユニットのパレット支持部にパレットと共に支持されている各積層物に対して、確実に所定の温度で加熱することができる。
ここで、それぞれの該エレベータユニットにおいて1つの該パレットを搬送するための複数の該パレット支持部は、互いに水平で面一となる平坦面を有し、該パレットの端部が複数の該平坦面に跨って支持されることが好ましい。
複数のパレット支持部は互いに水平で面一となる平坦面を有し、パレットの端部が複数の平坦面に跨って支持されるため、平坦面上に安定してパレットを支持することができ、チェーン走行時に生ずるパレットの振動を抑制することができる。
また、該パレットは、該加熱対象物を載置可能な載置部と、該載置部の周縁に設けられ該パレット支持部の該平坦面上に載置される該パレットの該端部をなすつば部とを備え、該載置部の少なくとも該つば部との境界をなす部分は、該つば部よりも下方へ突出する段部をなし、該パレットは、該パレット支持部の自由端と該パレットの該段部とが遊嵌可能に支持されることが好ましい。
載置部の少なくともつば部との境界をなす部分は、つば部よりも下方へ突出する段部をなし、パレットは、パレット支持部の自由端とパレットの段部とが遊嵌可能に支持されるため、パレット支持部とパレット支持部との間に載置部を挟むようにしてパレットを支持することができる。このため、パレット支持部に安定して支持された状態でパレットを搬送することができる。
以上により、多数の加熱対象物に対して連続して長い時間加熱することができ、設置面積が小さい加熱炉を提供することができる。
本発明の実施の形態による加熱炉について図1乃至図8を参照しながら説明する。先ず、加熱炉により加熱される加熱対象物について説明する。電子部品であるチップコンデンサを製造する過程においては、誘電体と電極とが積層されてなる板状の積層物が製造され、当該積層物の複数個所において積層方向へ切断されることにより、1枚の積層物から多数のチップコンデンサとなる部品が製造される。
当該積層物を切断しているときに、切断後にチップコンデンサとなる部品が散乱してしまうことを防止するために、あらかじめ板状の積層物の一方の面には発泡シートが貼られる。切断の際には、発泡シートが貼られていない積層物の他方の面の側が切断され、発泡シートは切断されない。発泡シートは、120℃で90分間加熱されることにより積層物から剥離する。本実施の形態による加熱炉は、切断後に積層物から発泡シートの剥離を行うために用いられる。発泡シートが貼られた状態の積層物であって切断された後の状態の積層物が、本実施の形態による加熱炉の加熱対象物である。当該積層物は縦18cm横18cm程度の大きさの長方形をなしている。
次に、加熱炉1の構成について説明する。図1に示されるように加熱炉1は、加熱炉ケーシング10と、動力源たるモータ11と、2つのエレベータユニット30、50とを備えている。加熱炉ケーシング10は箱状をなしている。モータ11は加熱炉ケーシング10の上部の外部に1つのみ設けられており、モータ11の出力軸には、後述の動力伝達部のチェーン15Aが掛けられるスプロケット11Aが出力軸と一体回転可能に固定されている。
加熱炉ケーシング10の上部の外部には、モータ11の回転によりチェーンを走行させるための動力伝達部が設けられている。図3に示されるように、動力伝達部は、複数のチェーンと複数のスプロケット12A〜12Qと複数の歯車13A〜13Dとを備えており、12個のスプロケット12D〜12Oは、図3(a)に示されるように、3個ずつ同軸的に配置されそれぞれ回転軸と一体回転可能に回転軸に固定されて4つのスプロケット群をなしている。この4つのスプロケット群のうちの2つを構成する計4個のスプロケット12E、12F、12H、12Iに、後述のエレベータユニット30においてチェーン31〜34がそれぞれ1本ずつ計4本掛けられ、他の2つを構成する計4個のスプロケット12K、12L、12N、12Oに、後述のエレベータユニット50においてチェーン51〜54がそれぞれ1本ずつ計4本掛けられる。
なお、図1では、動力伝達部の構成を図示する便宜上、後述のエレベータユニット30、50の上端部やエレベータユニット30、50のチェーン31〜34、51〜54が掛けられるスプロケット12E、12F、12H、12I、12K、12L、12N、12O等については図示を省略している。また、便宜上動力伝達部のチェーンについても図示を省略している。また、図3(a)では、動力伝達部の構成を図示する便宜上、モータ11及びモータ11が固定されている加熱炉ケーシング10の部分は図示を省力している。
3つのスプロケット12A〜12Cと2つの歯車13A、13Bとは、互いに同軸的に配置され、それぞれ中央回転軸14Aに固定されており、中央回転軸14Aと一体回転可能である。スプロケット12Aとモータ11の出力軸のスプロケット11Aとには1本のチェーン15A(図3(c))が掛渡され、スプロケット12Bとスプロケット12Dとにはチェーン15Bが掛渡され、スプロケット12Cとスプロケット12Mとにはチェーン15Cが掛渡されている。
歯車13Cとスプロケット12Pとは同軸的に配置され、それぞれ加熱炉ケーシング10に回転可能に支持された回転軸14Fに固定されており、回転軸14Fと一体回転可能である。歯車13Dとスプロケット12Qとは同軸的に配置され、それぞれ加熱炉ケーシング10に回転可能に支持された回転軸14Gに固定されており、回転軸14Gと一体回転可能である。歯車13Bと歯車13Cとは噛合しており、また、歯車13Aと歯車13Dとは噛合している。また、スプロケット12Pとスプロケット12Gとにはチェーン15Dが掛渡され、スプロケット12Qとスプロケット12Jとにはチェーン15Eが掛渡されている。
唯一のモータ11の回転を、エレベータユニット30、50のチェーン31〜34、51〜54が掛かる8個のスプロケット12E、12F、12H、12I、12K、12L、12N、12Oに伝達させるように動力伝達部を構成したため、モータ11の回転により8個のスプロケット12E、12F、12H、12I、12K、12L、12N、12Oを同期して回転させることができ、各スプロケット12E、12F、12H、12I、12K、12L、12N、12Oに掛けられているチェーン31〜34、51〜54を同期して同一の速度で走行させることができる。スプロケットの個数分のモータ11を設ける構成にした場合には、後述のようにチェーン31〜34、51〜54にはパレット支持部42が設けられていることから、8つのスプロケット及びチェーンが同期して回転するように制御する必要があり、そのための制御手段が必要となるが、上述の構成としたため、このような制御手段を不要とすることができる。これらのことから、加熱炉1の製造にかかるコストを低減することができる。
図1に示されるように、加熱炉ケーシング10の側面の上部には、加熱炉ケーシング10の外部と内部とを連通する貫通孔であるパレット搬入孔10aとパレット搬出孔10bとが形成されている。パレット搬入孔10a、パレット搬出孔10bは、それぞれ加熱対象物である積層物を後述のパレット2上に載置した状態で加熱炉ケーシング10の外部から内部へまたは内部から外部へ搬入可能、搬出可能な開口幅及び開口高さを有しており、後述の2つのエレベータユニット30、50を間に介して互いに対向する位置関係で形成されている。
なお、図4(a)では、後述のパレット押込装置19のパレット押込部19B、パレット取出装置20のパレット引出部20Bがそれぞれ図に表れる位置における加熱炉ケーシング10の断面が図示されており、パレット搬入孔10a、パレット搬出孔10bの開口幅はパレット2の長辺の長さよりも短く図示されている。図4とは異なる位置で切った断面図、即ち、パレット2がパレット搬入孔10a、パレット搬出孔10bを通過する位置において加熱炉ケーシング10を切った断面では、パレット搬入孔10a、パレット搬出孔10bの開口幅は、上述のようにパレット2の長辺よりも長くなっている。
パレット搬入孔10aには、図1に示されるように、搬入孔開閉部16が設けられている。搬入孔開閉部16は入口シャッター16Aとシリンダ16Bとを備えており、入口シャッター16Aはシリンダ16B内で摺動する図示せぬピストンに接続されている。入口シャッター16Aは、図示せぬガイド部材により支持されており図示せぬピストンの移動に伴い加熱炉ケーシング10外部に開口するパレット搬入孔10aの開口部近傍の位置で移動可能である。図示せぬピストンが摺動前進した状態のときに、入口シャッター16Aはパレット搬入孔10aの開口部を閉鎖し、図示せぬピストンが摺動後退した状態のときに、入口シャッター16Aはパレット搬入孔10aの開口部を開放するように構成されている。
パレット搬出孔10bには、搬出孔開閉部17が設けられている。搬出孔開閉部17は出口シャッター17Aとシリンダ17Bとを備えており、出口シャッター17Aはシリンダ17B内で摺動する図示せぬピストンに接続されている。出口シャッター17Aは、図示せぬガイド部材により支持されており図示せぬピストンの移動に伴い加熱炉ケーシング10外部に開口するパレット搬出孔10bの開口部近傍の位置で移動可能である。図示せぬピストンが摺動前進した状態のときに、出口シャッター17Aはパレット搬出孔10bの開口部を閉鎖し、図示せぬピストンが摺動後退した状態のときに、出口シャッター17Aはパレット搬出孔10bの開口部を開放するように構成されている。
図1に示されるように、パレット搬入孔10aが形成されている加熱炉ケーシング10の側面の下部には、加熱炉ケーシング10の外部と内部とを連通する貫通孔である炉内パレット移動装置孔10cが形成されている。炉内パレット移動装置孔10cは、後述の炉内パレット移動装置21の押圧部21D(図4(b))を加熱炉ケーシング10の外部から内部へと挿入可能な開口幅及び開口高さを有している。
炉内パレット移動装置孔10cには開閉部18が設けられている。開閉部18はシャッター18Aとシリンダ18Bとを備えており、シャッター18Aはシリンダ18B内で摺動する図示せぬピストンに接続されている。シャッター18Aは、図示せぬガイド部材により支持されており図示せぬピストンの移動に伴い加熱炉ケーシング10外部に開口する炉内パレット移動装置孔10cの開口部近傍の位置で移動可能である。図示せぬピストンが摺動前進した状態のときに、シャッター18Aは炉内パレット移動装置孔10cの開口部を閉鎖し、図示せぬピストンが摺動後退した状態のときに、シャッター18Aは炉内パレット移動装置孔10cの開口部を開放するように構成されている。
加熱炉ケーシング10の外部であってパレット搬入孔10aに対向する位置には、パレット押込装置19が設けられている。パレット押込装置19は、図4に示されるように、パレット搬入孔10aへ向けて長手方向が指向するシリンダ19Aと、シリンダ19A内を摺動可能な図示せぬピストンとを備えている。シリンダ19A上部には、図示せぬピストンと接続されシリンダ19A上をシリンダ19Aの長手方向へ摺動可能なパレット押出部19Bが設けられている。
パレット押出部19Bはシリンダ19Aの軸方向に長く延出するスライド部19Cと、スライド部19Cの一端においてスライド部19Cの長手方向と垂直の方向であって水平左右方向(図4の上下方向)へ延出する押圧部19Dとを有しており、図示せぬピストンがシリンダ19A内を摺動前進することにより押圧部19Dは後述の略長方形状をしたパレット2の長辺に当接してパレット2を押圧し、パレット2を加熱炉ケーシング10の外部から内部へと搬入して、後述のパレット支持部42の平坦面42D上に載置する。
加熱炉ケーシング10の外部であってパレット搬出孔10bに対向する位置には、パレット取出装置20が設けられている。パレット取出装置20は、パレット搬出孔10bへ向けて長手方向が指向するシリンダ20Aと、シリンダ20A内を摺動可能な図示せぬピストンとを備えている。シリンダ20A上部には、図示せぬピストンと接続されシリンダ20A上をシリンダ20Aの長手方向へ摺動可能なパレット引出部20Bが設けられている。
パレット引出部20Bは、シリンダ20A上を摺動しシリンダ20Aの長手方向と垂直の方向であって水平左右方向(図4の上下方向)へ延出するスライド部20Cと、スライド部20Cの延出端からそれぞれパレット搬出孔10bの貫通方向へ延出する一対のフック部20D、20Dとを有している。また、スライド部20Cには、図示せぬシリンダと図示せぬスライドガイドとが設けられており、一対のフック部20D、20Dをスライド部20Cに対して図1の上下方向へ移動可能である。
スライド部20Cの図示せぬシリンダと図示せぬスライドガイドとが、一対のフック部20D、20Dをスライド部20Cに対して図1の上下方向へ位置調整し、図示せぬピストンがシリンダ20A内を摺動前進することにより、フック部20Dは後述の略長方形状をしたパレット2のつば部2Bに引っかかる。そして、図示せぬピストンが摺動後退することによりフック部20Dに引っかかったパレット2を、パレット搬出孔10bを通して加熱炉ケーシング10外部へ搬出可能である。
加熱炉ケーシング10の外部であって炉内パレット移動装置孔10cに対向する位置には、炉内パレット移動装置21が設けられている。炉内パレット移動装置21は、図4(b)に示されるように、炉内パレット移動装置孔10cへ向けて長手方向が指向するシリンダ21Aと、シリンダ21A内を摺動可能な図示せぬピストンとを備えている。シリンダ21A上部には、図示せぬピストンと接続されシリンダ21A上をシリンダ21Aの長手方向へ摺動可能なパレット移動部21Bが設けられている。
パレット移動部21Bはシリンダ21Aの軸方向に長く延出するスライド部21Cと、スライド部21Cの一端においてスライド部21Cの長手方向と垂直の方向であって水平左右方向(図4の上下方向)へ延出する押圧部21Dとを有しており、ピストンがシリンダ21A内を摺動前進することにより押圧部21Dは後述の略長方形状をしたパレット2の長辺に当接してパレット2を押圧し、パレット2をエレベータユニット30のパレット支持部42上からエレベータユニット50のパレット支持部42上へと移動させる。なお、図4(b)においてパレット2は、図4(a)と同様にエレベータユニット30のパレット支持部材42に支持されているが、説明の便宜上エレベータユニット30については図示を省略している。
図1に示される加熱炉ケーシング10の背面、正面には、図2に示されるように、それぞれ加熱ケーシングの内部と外部とを連通する貫通孔たる熱風供給孔10d、10d、10d、10d、熱風排気孔10e、10e、10e、10eが4つずつ形成されている。なお、図2においては、熱風供給孔10d、10d、熱風排気孔10e、10eはそれぞれ2つのみ現れている。4つの熱風供給孔10d、10d、10d、10dのうちの2つは、エレベータユニット30、50の上部にそれぞれ対向する位置に形成されており、他の2つはエレベータユニット30、50の下部にそれぞれ対向する位置に形成されている。熱風供給孔10d、10d、10d、10dには、図示せぬダクトを介して図示せぬ熱風供給装置が接続されており、熱風供給孔10d、10d、10d、10dを通して図示せぬ熱風供給装置からの熱風を加熱炉ケーシング10内の各パレット2上の積層物へ供給可能である。
4つの熱風排気孔10e、10e、10e、10eは、後述のエレベータユニット30、50を間に介して4つの熱風供給孔10d、10d、10d、10dにそれぞれ対向する位置関係で形成されており、熱風供給孔10d、10d、10d、10dから加熱炉ケーシング10内に供給された熱風を加熱炉外ケーシング外部へ排気可能である。このように熱風供給孔10d、熱風排気孔10eを形成したため、各エレベータユニット30、50のパレット支持部42にパレット2と共に支持されている各積層物に対して、確実に所定の温度で加熱することができる。加熱炉ケーシング10内における熱風供給孔10dの開口端は熱風供給口に相当し、加熱炉ケーシング10内における熱風排気孔10eの開口端は熱風排気口に相当する。
また、図1、図2に示されるように、加熱炉ケーシング10の内部の下方には、加熱炉ケーシング10内部の空間を鉛直方向上下に仕切る仕切板10Aが設けられている。後述のエレベータユニット30のスプロケット35〜38の略鉛直下方に相当する仕切板10Aの計8箇所の位置には、貫通孔10fが形成されており、鉛直上方へ開口する貫通孔10fの開口端には、仕切板10Aから鉛直上方へ延出する筒状部材10Bがそれぞれ設けられている。筒状部材10Bの下端はフランジ部を有しており、フランジ部が仕切板10Aに固定されることにより筒状部材10Bが仕切板10Aに固定されている。
図1に示されるように、加熱炉ケーシング10内のパレット搬入孔10aとパレット搬出孔10bとの略中間の位置には、パレット供給確認センサ22Aと、パレット取出確認センサ22Bとが設けられている。また、炉内パレット移動装置孔10c近傍であって後述のエレベータユニット30に対向する位置には、移動確認センサ22Cが設けられている。パレット供給センサ、パレット取出確認センサ22B、及び移動確認センサ22Cは、それぞれ投光部と受光部とを有し、投光部と受光部とを結ぶ直線は水平に対して略45度の角度をなす位置関係で配置されている。受光部と投光部との間にパレット2が存在しているときには投光部からの光が遮られることにより、受光部と投光部との間にパレット2が存在していることを認識できるように構成されている。
パレット供給確認センサ22Aは、パレット2がパレット押込装置19によって加熱炉ケーシング10内に搬入され、後述のエレベータユニット30のパレット支持部42に支持された状態となったときに、受光部と投光部との間にパレット2が位置するように構成されている。パレット取出確認センサ22Bは、エレベータユニット50において最も鉛直上方に支持されているパレット2がパレット搬出孔10bに対向する位置に至ったときに、受光部と投光部との間にパレット2が位置するように構成されている。移動確認センサ22Cは、エレベータユニット30において最も鉛直下方に支持されているパレット2が炉内パレット移動装置孔10cに対向する位置に至ったときに、受光部と投光部との間にパレット2が位置するように構成されている。
2つのエレベータユニット30、50は、その大部分が加熱炉ケーシング10内に収容されており、互いに隣接配置されている。2つのエレベータユニット30、50は同一の構成であるため、一方のエレベータユニット30のみについて説明し、他方のエレベータユニット50については説明を省略する。
エレベータユニット30は、4本のチェーン31〜34(図4(a)等)と4つのスプロケット35〜38(図1、図2等)とを備えており、4本のチェーン31〜34は、それぞれスプロケット35〜38と動力伝達部を構成するスプロケット12E、12F、12H、12Iとに掛渡されてループ状とされている。動力伝達部を構成するスプロケット12E、12F、12H、12Iに対してスプロケット35〜38はそれぞれ鉛直下方に配置されており、このためチェーン31〜34は、スプロケット35〜38、12E、12F、12H、12Iの回転により鉛直上下方向へ走行可能である。
図1、図2に示されるようにチェーン31〜34は、その鉛直上下方向へ延出している部分が互いに対向して配置されており、鉛直上方から見ると、図3(a)に示されるように、4つのチェーン31〜34を角とする略長方形を描くような位置関係で配置されている。
4つのスプロケット35〜38は、図1、図2に示されるように、2つずつ1本の回転軸39、40に同軸的に固定され、回転軸39、40どうしが平行に配置された一対をなしており、この一対の回転軸39、40の仮想延長線上には、隣接するエレベータユニット50のスプロケットの一対の回転軸59、60(図1)が隣接配置されている。このため、後述のように炉内パレット移動装置21によってパレット2を加熱炉ケーシング10内で押すことにより、エレベータユニット30からエレベータユニット50へと容易にパレット2を移動させることができるように構成されている。なお、図1において回転軸40は、回転軸39と平行に回転軸39の紙面の奥側に配置されている。
4つのスプロケットには、テンション付加部41が接続されている。テンション付加部41は、図2に示されるように、内部に図示せぬバネが設けられた筒状体41Aと、図示せぬバネの両端に設けられたフック41B、41Cと、加熱炉ケーシング10に固定された固定部材41Dと、スプロケット35〜38の回転軸39、40(図1)に接続された接続部材41Eとを備えている。固定部材41Dは、スプロケット35〜38の回転軸39、40の鉛直下方の位置に固定された固定部41Fとネジ部材41Gとを備えており、固定部41Fには鉛直上下方向に貫通する図示せぬ貫通孔が形成されている。図示せぬ貫通孔を画成する固定部41Fの部分の内周面には図示せぬ雌ネジが螺刻されている。
ネジ部材41Gの一端寄りの部分は固定部41Fの図示せぬ雌ネジに螺合してその長手方向が鉛直上下方向へ指向しており、ネジ部材41Gの部分であって固定部41Fの貫通孔の2つの開口端の位置には、図2に示されるように、一対のナット41H、41Hが鉛直上下方向から固定部41Fの一部を挟むようにして螺合して、ネジ部材41Gの螺進退を一時的に不能としネジ部材41Gの鉛直上下方向における位置を固定している。ネジ部材41Gの他端には環状部材41Iが固定されている。
接続部材41Eは略円柱状をなし、その一端部は回転軸39、40(図1)に対して相対的に回動可能に接続されている。接続部材41Eの他端寄りの部分は、仕切板10Aに固定された筒状部材10Bの内周面により画成される空間内に配置されている。筒状部材10Bの内径よりも接続部材41Eの外径の方が僅かに小さいため、接続部材41Eは筒状部材10B内において鉛直方向へ摺動可能である。接続部材41Eの他端には環状部材41Jが設けられている。
図示せぬバネの一端に設けられたフック41Bはネジ部材41Gの環状部材41Iに掛けられている。図示せぬバネの他方に設けられたフック41Cは、接続部材41Eの環状部材41Jに掛けられている。図示せぬバネは収縮する方向へ常時付勢しており、エレベータユニット30のスプロケット35〜38の回転軸39、40を鉛直下方へ引下げるように付勢している。このため、チェーン31〜34の走行中にチェーン31〜34がたるむことを防止することができ、後述のパレット支持部42で安定してパレット2を支持することができる。
エレベータユニット30の4本のチェーン31〜34には、それぞれパレット支持部42(図5等)が設けられている。ここで、チェーン31〜34にそれぞれ設けられているパレット支持部42は同一の構成であるため、チェーン31に設けられているパレット支持部42についてのみ説明する。図5(c)に示されるようにパレット支持部42はL字状部材からなり、チェーン31を構成する多数のピース31Aのそれぞれ1つに対して1つずつ設けられている。
チェーン31のピース31Aを構成する側壁面は、一般には、長円の長手方向における中央部がくびれた板状の略瓢箪形状部が平行に配置されて構成されており、長手方向の両端部には、隣接するピースどうしを連結するための連結部材が軸によってピースに対して相対的に回動可能に軸支されている。これに対して本実施の形態によるチェーン31のピース31Aでは、当該略瓢箪形状部31Cのくびれた部分から、図6(b)に示されるように略瓢箪形状部31Cに平行に延出する一対の板状のL字状部材接続部31B、31Bが設けられている。一対のL字状部材接続部31B、31Bの延出端は、互いに離間する方向へ略瓢箪形状部31Cに対して垂直に折れ曲がって延出して面一となる接続面31Dを有しており、この接続面31Dの延出方向は、平行に配置された略瓢箪形状部31C、31Cを結ぶ方向に一致する。従って、互いに面一となっている接続面31Dは、図5(a)に示されるように、スプロケット12E、12Fの回転軸に平行且つチェーン31のピース31Aの長手方向に平行に指向している。接続面31Dには、図6(b)に示されるように一対の貫通孔31a、31aが形成されている。
パレット支持部42を構成するL字状部材は、長辺の長さが同一で短辺の長さが異なる第1板状部42Aと第2板状部42Bとの2つの略長方形の板状部を、それぞれの一方の長辺どうしを一致させて一体接続したような形状をしており、第1板状部42Aの面が第2板状部42Bの面に対して垂直をなしている。長方形の短辺の長さが長い方が第1板状部42Aであり、短い方が第2板状部42Bである。第1板状部42A及び第2板状部42Bの長辺は、常時パレット搬入孔10aとパレット搬出孔10bとを結ぶ方向に平行となる位置関係になっている。
第2板状部42Bの長辺方向における一端近傍の部分及び他端部近傍の部分には、図示せぬ一対の貫通孔が形成されている。第2板状部42Bの図示せぬ一対の貫通孔の位置はチェーン31の略瓢箪形状部31C、31Cの接続面31D、31Dに形成された一対の貫通孔31a、31a(図6(a))と一致する位置に形成されており、これらの貫通孔を画成する第2板状部42B、接続面31D、31Dの部分には図示せぬ雌ネジが螺刻されている。図示せぬ雌ネジには雄ネジ42C(図5(b))が螺合することにより第2板状部42Bが接続面31D、31Dに固定されている。このため、チェーン31が走行することにより、パレット支持部42を構成するL字状部材はチェーン31と一体移動するように構成されている。
パレット支持部42を構成するL字状部材の第1板状部42Aの一方の面であって、図5(c)に示されるようにL字状部材のLの字に90度で折れ曲がっている角の外角を規定する面は、平坦面42Dにより構成されている。パレット支持部42は、図2に示されるように、チェーン31〜34どうしが対向し、対向するチェーン31〜34が同期して鉛直上方又は鉛直下方へ走行しているときに、4つのチェーン31〜34にそれぞれ設けられたパレット支持部42の平坦面42D等は、互いに水平で面一となっており、後述のようにパレット2のつば部2Bがこれらの平坦面42Dに跨って支持されるように構成されている。
パレット支持部42により支持されるパレット2は、全てアルミニウム合金により構成されており、図7に示されるように、略長方形状の板状をしている。パレット2は、チップコンデンサとなる加熱対象物たる前述の積層物3(図8)を載置可能な載置部2Aと、載置部2Aの周縁を取囲むように設けられ後述のようにパレット支持部42の第1板状部42Aの平坦面42Dに載置されるつば部2Bとを有している。載置部2Aは、パレット2においてつば部2Bに対して相対的に上面から下面へと窪んだ凹部が形成されている部分により構成されており、載置部2Aは図7(a)に示されるように平面視が略長方形状をなしている。平面視略長方形状の載置部2Aの下面の四隅には、図7(c)に示されるように、略正方形状の金属製の板状をした脚部2Cが設けられている。なお、図7(b)、図7(c)では脚部2Cは2つのみ現れている。
平面視略長方形をなす載置部2Aの長辺の略1/3、2/3の位置であって短辺の略中央位置には、パレット2に載置された加熱対象物たる積層物3がパレット2上で移動することを防止するための仕切り2Dがそれぞれ設けられている。仕切り2Dは十文字形状をなして載置部2Aから上方へ突出して設けられており、載置部2A上に、加熱対象物たる積層物3の6枚を、図8に示されるように3行2列で並べて配置可能である。
上述のようにパレット2の載置部2Aは、前述のように上面から下面へ、即ち、図7(a)の紙面の表側から裏側へ向かう方向へと窪んだ凹部が形成されている部分により構成されている。このため、凹部に相当する載置部2Aの部分が下面から下方へ突出して段部2Eを構成している。パレット2とパレット支持部42とは、図5(c)に示されるように、パレット支持部42にパレット2が支持されている状態で、パレット支持部42の自由端42E、即ち、パレット支持部42の第2板状部42Bと接続されていない第1板状部42Aの長辺と、段部2Eとの間に、僅かな隙間が提供されるような寸法関係となっており、パレット2は、パレット支持部42の自由端42Eとパレット2の段部2Eとが遊嵌可能に支持されるように構成されている。
このため、チェーン31、32のパレット支持部42と、チェーン33、34パレット支持部42との間にパレット2の載置部2Aを挟むようにしてパレット2を支持することができる。この結果、パレット支持部42に安定して支持された状態でパレット2を搬送することができ、後述のようにエレベータユニット30、50のチェーン31〜34、51〜54がピッチ送りされて走行しているときに、パレット2上で加熱対象物たる積層物3が動くことを極力防止することができる。
次に、加熱炉1の動作について説明する。先ず、モータ11の回転のチェーン31〜34、51〜54への伝達について説明する。モータ11の回転は、モータ11の出力軸に設けられたスプロケット11A(図3等)からチェーン15Aを介してスプロケット12Aへと伝達され、スプロケット12Aと同軸的に2つのスプロケット12B、12C及び2つの歯車13A、13Bを回転させる。スプロケット12Bの回転はチェーン15Bを介してスプロケット12Dへと伝達し、エレベータユニット30のチェーン31、32を、パレット2が載置されているパレット支持部42が下方へ移動するように走行させる。また、スプロケット12Cの回転はチェーン15Cを介してスプロケット12Mへと伝達し、エレベータユニット50のチェーン53、54を、パレット2が載置されているパレット支持部42が上方へ移動するように走行させる。
歯車13Bの回転は歯車13Bと噛合する歯車13Cに伝達し、歯車13Cと同軸的にスプロケット12Pを回転させる。スプロケット12Pの回転はチェーン15Dを介してスプロケット12Gへと伝達し、エレベータユニット30のチェーン33、34を、パレット2が載置されているパレット支持部42が下方へ移動するように走行させる。歯車13Aの回転は歯車13Aと噛合する歯車13Dに伝達し、歯車13Dと同軸的にスプロケット12Qを回転させる。スプロケット12Qの回転はチェーン15Eを介してスプロケット12Jへと伝達し、エレベータユニット50のチェーン51、52を、パレット2が載置されているパレット支持部42が上方へ移動するように走行させる。
以上のようにモータ11の回転が各エレベータユニット30、50のチェーン31〜34、51〜54へと伝達され、エレベータユニット30では、チェーン31〜34のパレット支持部42に支持されたパレット2が鉛直下方へ搬送され、エレベータユニット50では、チェーン51〜54のパレット支持部42に支持されたパレット2が鉛直上方へ搬送される。モータ11は常時連続して回転しているのではなく、所定回転数だけ回転した後に所定時間回転を停止する1ピッチの回転を繰返し行い、チェーン31〜34、51〜54はいわゆるピッチ送りされる。
次に、パレット2が加熱炉ケーシング10内に搬入され、加熱炉ケーシング10内で加熱され、加熱炉ケーシング10から搬出される動作について説明する。パレット供給確認センサ22A(図1)が、パレット搬入孔10aに対向するエレベータユニット30のパレット支持部42(図2)にパレット2が支持されていない状態であることを認識すると、入口シャッター16Aを開き、加熱対象物たる積層物3が載置されたパレット2をパレット押込装置19によってパレット搬入孔10aに挿入し、パレット2のつば部2Bをパレット支持部42の平坦面42D上を滑らせてゆき、パレット供給確認センサ22Aによってパレット2の存在が確認可能な位置までパレット2を搬入してゆく。
パレット供給確認センサ22Aによってパレット2の存在が確認可能な位置までパレット2が至り、パレット供給確認センサ22Aによってパレット2の存在が認識されると、パレット押込装置19のパレット押出部19B(図4(a))を加熱炉ケーシング10外部へ後退させ、入口シャッター16Aを閉じる。そして、モータ11を1ピッチ回転させて、エレベータユニット30においてパレット2を支持しているパレット支持部42が鉛直下方へ移動するようにチェーン31〜34を鉛直下方へピッチ送りする。
以上の動作が繰返し行われてチェーン31〜34が繰返しピッチ送りされることによりパレット2が炉内パレット移動装置孔10cに対向する位置に至り、移動確認センサ22Cがパレット2の存在を検出すると、シャッター18Aを開く。そして炉内パレット移動装置21のパレット移動部21B(図4(b))を炉内パレット移動装置孔10c内へ挿入して、エレベータユニット30のパレット支持部42に支持されているパレット2のうちの一番下のものをエレベータユニット50の方へ押圧し、パレット2のつば部2Bをパレット支持部42の平坦面42D上を滑らせてゆく。そして、エレベータユニット50のパレット支持部42に支持されているパレット2のうちの一番下に位置しているもののすぐ下のパレット支持部42の平坦面42D上を滑らせてゆき、エレベータユニット50の当該パレット支持部42上にパレット2が支持された状態とする。
そして炉内パレット移動装置21のパレット移動部21Bを、炉内パレット移動装置孔10cから加熱炉ケーシング10外部へ出し、シャッター18Aを閉じる。そして、パレット2を支持しているエレベータユニット50のチェーン51〜54のパレット支持部42が、鉛直上方へ移動するように、チェーン51〜54がピッチ送りされる。
チェーン51〜54が繰り返しピッチ送りされることによりパレット取出確認センサ22Bによってパレット2の存在が確認可能な位置までパレット2が至り、パレット取出確認センサ22Bによってパレット2の存在が認識されると、出口シャッター17Aを開き、パレット取出装置20のパレット引出部20B(図4(a))を加熱炉ケーシング10内部へ挿入する。そして、パレット引出部20Bをパレット2に引っ掛け、パレット引出部20Bを後退させ、パレット搬出孔10bを通して加熱炉ケーシング10外部へパレット引出部20Bとパレット2とを搬出し、出口シャッター17Aを閉じる。
パレット2とパレット2に載置された加熱対象物たる積層物3とが加熱炉ケーシング10内に搬入されてから搬出されるまでの時間は略90分であり、積層物3に対して加熱を要する時間に一致している。加熱炉ケーシング10内において積層物3は、熱風供給孔10dからの熱風を常時受けており、120℃の温度で安定して確実に加熱され続ける。
本発明による加熱炉は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、エレベータユニットは2個設けられていたが、この個数に限定されない。また、加熱対象物はチップコンデンサを製造するための積層物3に限定されない。
パレット2の載置部2Aにおいては、上面から下面へと窪んだ凹部の部分が下面から下方へ突出して段部2Eを構成していたが、このような構成に限定されない。例えば、載置部の少なくともつば部との境界をなす部分がつば部よりも下方へ突出する段部をなしている構成であってもよい。
本発明の加熱炉は、多数の加熱対象物を連続して所定温度で所定時間加熱するための加熱炉の分野等において特に有用である。
本発明の実施の形態による加熱炉を示す正面断面図。 本発明の実施の形態による加熱炉を示す側面断面図。 本発明の実施の形態による加熱炉の動力伝達部を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図。 本発明の実施の形態による加熱炉においてパレットの移動を示す要部断面図であり、(a)はパレットが加熱炉ケーシング内へ搬入、搬出されるときの要部断面図、(b)は一方のエレベータユニットから他方のエレベータユニットへ移動させられるときの要部概略断面図。 本発明の実施の形態による加熱炉のエレベータユニットのチェーンとパレット支持部との構成を示す図であり、(a)は平面概略図、(b)は正面概略図、(c)は側面概略図。 本発明の実施の形態による加熱炉のエレベータユニットのチェーンの一部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図。 本発明の実施の形態による加熱炉のエレベータユニットにより搬送されるパレットを示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図。 本発明の実施の形態による加熱炉のエレベータユニットにより搬送されるパレットに加熱対象物が載置された状態を示す図であり、(a)は平面概略図、(b)は側面概略図。
符号の説明
1 加熱炉
2 パレット
2A 載置部
2B つば部
2E 段部
3 積層物
10 加熱炉ケーシング
10a パレット搬入孔
10b パレット搬出孔
10d 熱風供給孔
10e 熱風排気孔
11 モータ
12A〜12Qスプロケット
13A〜13D 歯車
14A 中央回転軸
14B〜14E 回転軸
15A〜15E、31〜34、51〜54 チェーン
21 炉内パレット移動装置
30、50 エレベータユニット
41 テンション付加部
42 パレット支持部
42A 第1板状部
42B 第2板状部
42D 平坦面

Claims (3)

  1. 熱風供給装置に接続可能な熱風供給部と熱風を排気するための熱風排気部とを有し、パレットを出入するためのパレット搬入孔とパレット搬出孔とが形成された加熱炉ケーシングと、
    略鉛直上下方向へ該パレットを搬送するために、該加熱炉ケーシング内において互いに隣接配置された少なくとも2個のエレベータユニットと、
    唯一の動力源と、
    該エレベータユニットへ動力を供給するために、各該エレベータユニットと該唯一の動力源とに接続された動力伝達部と、
    隣接する該エレベータユニット間で該パレットの受渡しをするためのパレット受渡し手段とを備え、
    該エレベータユニットは、互いに対向し略鉛直上下方向へ走行可能な複数のチェーンと、該チェーンに固定され該パレットを支持可能であり該チェーンの走行に伴い該チェーンと一体移動することにより該パレットを搬送するパレット支持部と、該チェーンにテンションを付加するテンション付加部とを備え、
    該動力伝達部は該チェーンに接続され、該唯一の動力源から供給された動力を各々のチェーンに伝達することにより各々のチェーンを走行させ、
    該熱風供給部には、該パレット支持部に支持されている該パレットへ向けて該パレットの搬送方向と交差する方向へ該加熱炉ケーシング内において開口し熱風を供給可能な熱風供給口が形成され、
    該熱風排気部には、該パレット支持部に支持されている該パレットを介して該熱風供給口に対向する位置に該加熱炉ケーシング内において開口し、該加熱炉ケーシング内の熱風を該ケーシング外部へ排出する熱風排気口が形成されていることを特徴とする加熱炉。
  2. それぞれの該エレベータユニットにおいて1つの該パレットを搬送するための複数の該パレット支持部は、互いに水平で面一となる平坦面を有し、該パレットの端部が複数の該平坦面に跨って支持されることを特徴とする請求項1記載の加熱炉。
  3. 該パレットは、該加熱対象物を載置可能な載置部と、該載置部の周縁に設けられ該パレット支持部の該平坦面上に載置される該パレットの該端部をなすつば部とを備え、
    該載置部の少なくとも該つば部との境界をなす部分は、該つば部よりも下方へ突出する段部をなし、該パレットは、該パレット支持部の自由端と該パレットの該段部とが遊嵌可能に支持されることを特徴とする請求項2記載の加熱炉。
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CN110106317A (zh) * 2019-05-23 2019-08-09 爱协林热处理系统(北京)有限公司 拖链式步进加热设备
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