JP2007030181A - 画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法、並びに印刷装置 - Google Patents

画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法、並びに印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷結果の視覚的特性に応じた適切な画像補正処理を用いて印刷用画像データを生成するのに好適な印刷用画像データ生成装置、印刷用画像データ生成プログラム及び印刷用画像データ生成方法を提供する。
【解決手段】印刷装置100を、画像データを取得する画像データ取得部10と、取得した画像データに対して色変換処理及びHS処理を施すと共に、ノズル特性情報及び視覚特性領域情報テーブルに基づき、各画素データが、バンディングの視覚特性に応じた複数の領域からなる視覚特性領域のいずれの領域に属するかを判定する領域判定部13と、この判定結果と画像補正方法テーブルとに基づき、各画素データに対する画像補正処理方法を選択する画像補正方法選択部15と、この選択された画像補正処理方法を用いて各画素データの画像補正処理を行って印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成部17とを含んだ構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷用画像データの生成方法に係り、特に、印刷結果の視覚的特性に応じた適切な画像補正処理方法を用いて印刷用画像データを生成するのに好適な印刷用画像データ生成装置、印刷用画像データ生成プログラム及び印刷用画像データ生成方法、並びに印刷装置に関する。
従来、インクジェットの記録において、記録ヘッドにインク滴が大きくよれるような不良ノズルが存在した場合にも、画像中にすじむらなどが発生するのを抑えて高品位な画像を得ることができるようにする技術に、例えば、特許文献1に記載されたインクジェット記録装置、およびインクジェット記録方法がある。
特許文献1の従来技術は、記録ヘッドのノズルから吐出されたインク滴の記録媒体への着弾状態に基づき、各ノズルの吐出特性を表すノズル情報を作成する。更に、前記作成されたノズル情報と記録データとに基づき、各ノズルから吐出されるインク滴が形成すべき画像に与える影響を画像の面積階調に基づき予測し、当該予測結果に基づき各ノズルにおけるインク滴の吐出状態を補正する補正情報を作成する。そして、前記作成した補正情報に基づきノズルの駆動を制御する。
特開2004−58282号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の従来技術においては、ノズルのよれ(飛行曲り)によってドットの着弾位置がずれ、通常は重ならないドット同士が重なったり、ドットの重なる位置がずれたりするなどの現象が発生した場合に、面積階調で画像に与える影響を予測することが困難なため、最適な補正を行うことができないといった問題がある。つまり、このような場合は、面積階調では求められない視覚特性を把握することが重要となる。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、印刷結果の視覚的特性に応じた適切な画像補正処理方法を用いて印刷用画像データを生成するのに好適な印刷用画像データ生成装置、印刷用画像データ生成プログラム及び印刷用画像データ生成方法、並びに印刷装置を提供することを目的としている。
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の印刷用画像データ生成装置は、
印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置に適用可能な印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成装置であって、
バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報を記憶する視覚特性領域情報記憶手段と、
前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段と、
M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、前記視覚特性領域の情報と、前記ノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段と、
前記各画素データに対して、前記領域判定手段の判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数種類の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた種類の方法を選択する画像補正処理方法選択手段と、
前記選択された画像補正処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、を備えることを特徴としている。
このような構成であれば、視覚特性領域情報記憶手段によって、バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報を記憶することが可能であり、ノズル特性情報記憶手段によって、前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶することが可能である。
更に、画像データ取得手段によって、M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得することが可能であり、領域判定手段によって、前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、前記視覚特性領域の情報と、前記ノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定することが可能であり、画像補正処理方法選択手段によって、前記各画素データに対して、前記領域判定手段の判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数種類の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた種類の方法を選択することが可能であり、印刷用画像データ生成手段によって、前記選択された画像補正処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成することが可能である。
従って、バンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割された各領域毎に、バンディングを低減させる(目立たなくさせる)のにそれぞれ適切な画像補正処理方法を対応付ける(使用できる状態にする)ことで、各画素データに対するバンディングの視覚特性毎に適切な画像補正処理方法を用いて補正処理を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比して的確に低減することができるという効果が得られる。
ここで、上記「印刷用画像データ」は、画像補正処理方法の内容によって、ラスタライズ処理(N(Nは、2≦N<Mの整数)値化処理)前のデータである場合と、ラスタライス処理(N値化処理)後のデータである場合とがある。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「印刷装置に適用可能」とは、印刷装置とは別体の情報処理装置(PC(Personal Computer)等)で印刷用画像データをラスタライズ処理(N値化処理)等のデータ変換処理をした後に印刷装置で適用可能となる場合、印刷装置において、そのまま適用可能な場合(印刷装置において、ラスタライズ処理(N値化処理)等のデータ変換処理が可能な場合も含む)など、印刷用画像データが最終的に別のデータに変換されて適用可能となる場合と、印刷用画像データそのものが適用可能な場合とを含む。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「バンディング」とは、例えば、ノズルの「飛行曲がり」や、インクの吐出量のばらつきによって、印刷結果に「白スジ」や「濃いスジ」等が発生する印刷不良のことである。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「白スジ」とは、例えば、「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも広くなる現象が連続的に発生した場合や、インク量が通常より少ない又はインクを吐出できないノズルがある場合などに、印刷媒体の下地の色がスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいい、また、「濃いスジ」とは、例えば、「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも短くなる現象が連続的に発生した場合や、インク量が通常より多いノズルがある場合などに、印刷媒体の下地の色が見えなくなったり、あるいは飛行曲りが原因でドット間の距離が短くなることによって相対的に濃く見えたり、さらには飛行曲りが原因でずれて形成されたドットの一部が正常なドットと重なり合ってその重なり合った部分が濃いスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいうものとする。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値」とは、飛行曲り量、ドット間の濃度差を示す値、γ特性に係る値などのバンディングの発生要因となる要素の値であり、印刷装置の機種等に応じて範囲は異なってくるが、飛行曲り量であれば、例えば、−30[μm]〜+30[μm]は範囲の値であったり、濃度差を示す値であれば、例えば、0〜255であったりする。ここで、飛行曲りとは、インクは吐出するものの、その一部のノズルの吐出方向が傾くなどしてドットが目標位置よりずれて形成されてしまう現象であり、飛行曲り量とは、目標位置からのずれを示す量である。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「バンディングの視覚特性」とは、例えば、人がバンディングのある印刷結果を見たときに知覚される情報に基づく特性であり、例えば、「バンディングが見えない」、「バンディングがほとんど見えない」、「バンディングがはっきりと見える」等の人の視覚的な判断に基づく特性となる。つまり、上記所定範囲の所定要素の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域の分割は、例えば、これらの視覚的な判断を、複数の被験者に行ってもらった実験結果に基づき行われる。従って、視覚的にバンディングが目立たない部分に対しては、画像補正処理を行わない、バンディングがはっきりと見える部分に対しては強めに補正処理を行う等の、視覚特性に応じた補正処理を行うことが可能となる。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「画素値」とは、輝度値、濃度値等の画素の階調値を示す情報である。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、上記「ノズル特性情報」とは、印刷ヘッドの各ノズルがバンディング現象に関与しているか否かを示す情報、各ノズルがバンディング現象に関与しているか否かを判断できる情報、各ノズルのバンディング発生要因となる要素に係る情報等のことである。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
〔形態2〕 更に、形態2の印刷用画像データ生成装置は、形態1の印刷用画像データ生成装置において、
前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴としている。
このような構成であれば、画像補正処理を行った結果に応じて領域が分割されるので、例えば、視覚特性領域として、所定の画像補正処理方法で画像補正処理を行い、補正の効果があるか否かによって領域を分割したものや、複数種類の画像補正処理方法で画像補正処理を行って最も効果のある画像補正処理方法の種類毎に領域を分割したものなどを用いることで、より適切な画像補正処理方法を用いて画像補正処理を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比してより的確に低減することができるという効果が得られる。
〔形態3〕 更に、形態3の印刷用画像データ生成装置は、形態2の印刷用画像データ生成装置において、
前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
前記画像補正処理方法選択手段は、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、例えば、上記第1の領域に属する画素データに対しては、補正処理を行わない、又は比較的軽い補正処理を行うようにしたり、上記第3の領域に属する画素データに対しては、比較的重い補正処理を行うようにしたりするなど、第1〜第3の各領域に適切な画像補正処理方法を用いて画像補正処理を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比してより的確に低減することができるという効果が得られる。
ここで、上記「所定の判定方法」とは、例えば、前述した、バンディングの視覚的な判断を、複数の被験者に行ってもらった実験結果に基づき分割を行う方法等がある。以下、「印刷用画像データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用画像データ生成方法」に関する形態、「印刷装置」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
〔形態4〕 更に、形態4の印刷用画像データ生成装置は、形態3の印刷用画像データ生成装置において、
前記画像補正処理方法選択手段は、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、補正の必要な領域に対してのみ補正を行うようにすることができると共に、第2、第3の各領域に対しては、それぞれより効果的な画像補正処理方法を用いて画像補正処理を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比してより的確に低減することができるという効果が得られる。
〔形態5〕 更に、形態5の印刷用画像データ生成装置は、形態1乃至4のいずれか1の印刷用画像データ生成装置において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、濃度差が要因で発生するバンディングに対して適切な画像補正処理方法を選択して画像補正処理を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比してより的確に低減することができるという効果が得られる。
〔形態6〕 更に、形態6の印刷用画像データ生成装置は、形態1乃至4のいずれか1の印刷用画像データ生成装置において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、飛行曲りが要因で発生するバンディングに対して適切な画像補正処理方法(飛行曲りに特化した画像補正処理方法)を選択して画像補正処理を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比してより的確に低減することができるという効果が得られる。
〔形態7〕 更に、形態7の印刷用画像データ生成装置は、形態6の印刷用画像データ生成装置において、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
前記画像データ取得手段によって取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正手段を備え、
前記領域判定手段は、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴としている。
このような構成であれば、各ノズルのインク吐出ムラが要因で発生する濃度ムラを、例えば、公知のヘッドシェーディング法等により補正してから、飛行曲りが要因で発生するバンディングに対して適切な画像補正を行うことができるので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比してより的確に低減することができるという効果が得られる。
〔形態8〕 一方、上記目的を達成するために、形態8の印刷用画像データ生成プログラムは、
印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置に適用可能な印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成プログラムであって、
M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態1の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態9〕 更に、形態9の印刷用画像データ生成プログラムは、形態8の印刷用画像データ生成プログラムにおいて、
前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態2の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態10〕 更に、形態10の印刷用画像データ生成プログラムは、形態9の印刷用画像データ生成プログラムにおいて、
前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態3の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態11〕 更に、形態11の印刷用画像データ生成プログラムは、形態10の印刷用画像データ生成プログラムにおいて、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態4の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態12〕 更に、形態12の印刷用画像データ生成プログラムは、形態8乃至11のいずれか1の印刷用画像データ生成プログラムにおいて、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態5の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態13〕 更に、形態13の印刷用画像データ生成プログラムは、形態8乃至11のいずれか1の印刷用画像データ生成プログラムにおいて、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態6の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態14〕 更に、形態14の印刷用画像データ生成プログラムは、形態13の印刷用画像データ生成プログラムにおいて、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
前記画像データ取得ステップにおいて取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
前記領域判定ステップにおいては、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態7の印刷用画像データ生成装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態15〕 一方、上記目的を達成するために、形態15の印刷用画像データ生成方法は、
印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置に適用可能な印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成方法であって、
M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、を含むことを特徴としている。
これによって、形態1の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態16〕 更に、形態16の印刷用画像データ生成方法は、形態15の印刷用画像データ生成方法において、
前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴としている。
これによって、形態2の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態17〕 更に、形態17の印刷用画像データ生成方法は、形態16の印刷用画像データ生成方法において、
前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
これによって、形態3の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態18〕 更に、形態18の印刷用画像データ生成方法は、形態17の印刷用画像データ生成方法において、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
これによって、形態4の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態19〕 更に、形態19の印刷用画像データ生成方法は、形態15乃至18のいずれか1の印刷用画像データ生成方法において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴としている。
これによって、形態5の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態20〕 更に、形態20の印刷用画像データ生成方法は、形態15乃至18のいずれか1の印刷用画像データ生成方法において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴としている。
これによって、形態6の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態21〕 更に、形態21の印刷用画像データ生成方法は、形態20の印刷用画像データ生成方法において、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
前記画像データ取得ステップにおいて取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正ステップを含み、
前記領域判定ステップにおいては、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴としている。
これによって、形態7の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態22〕 一方、上記目的を達成するために、形態22の印刷装置は、
印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置であって、
バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値と所定範囲の輝度値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報を記憶する視覚特性領域情報記憶手段と、
前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段と、
M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、前記視覚特性領域の情報と、前記ノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段と、
前記各画素データに対して、前記領域判定手段の判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数種類の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた種類の方法を選択する画像補正処理方法選択手段と、
前記選択された画像補正処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、
前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理手段と、を備えることを特徴としている。
このような構成であれば、視覚特性領域情報記憶手段によって、バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報を記憶することが可能であり、ノズル特性情報記憶手段によって、前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶することが可能である。
更に、画像データ取得手段によって、M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得することが可能であり、領域判定手段によって、前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、前記視覚特性領域の情報と、前記ノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定することが可能であり、画像補正処理方法選択手段によって、前記各画素データに対して、前記領域判定手段の判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数種類の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた種類の方法を選択することが可能であり、印刷用画像データ生成手段によって、前記選択された画像補正処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成することが可能である。
更に、印刷処理手段によって、前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行うことが可能である。
従って、バンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割された各領域毎に、バンディングを低減させる(目立たなくさせる)のにそれぞれ適切な画像補正処理方法を対応付ける(使用できる状態にする)ことで、各画素データに対するバンディングの視覚特性毎に適切な画像補正処理方法を用いて補正処理を行い、当該補正処理によって生成された印刷用画像データに基づき画像を印刷媒体に印刷するので、バンディングが要因で発生する印刷結果の画質劣化を、従来に比して的確に低減することができるという効果が得られる。
ここで、上記「印刷処理」としては、印刷用画像データそのものがラスタライズ処理済で印刷媒体への印刷をすぐに実行できるデータである場合は、印刷媒体(紙、CD,DVDメディアの表面等)に文字や絵などの画像を印刷して出力する処理となり、印刷用画像データがラスタライズされる前などの印刷媒体への印刷をすぐに実行できないデータである場合は、ラスタライズ処理などの印刷媒体への印刷をすぐに行えるデータへの変換処理も含む。
〔形態23〕 更に、形態23の印刷装置は、形態22の印刷装置において、
前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴としている。
このような構成であれば、形態2の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態24〕 更に、形態24の印刷装置は、形態23の印刷装置において、
前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
前記画像補正処理方法選択手段は、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、形態3の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態25〕 更に、形態25の印刷装置は、形態24の印刷装置において、
前記画像補正処理方法選択手段は、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、形態4の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態26〕 更に、形態26の印刷装置は、形態22乃至25のいずれか1の印刷装置において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、形態5の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態27〕 更に、形態27の印刷装置は、形態22乃至25のいずれか1の印刷装置において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、形態6の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態28〕 更に、形態28の印刷装置は、形態28の印刷装置において、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
前記画像データ取得手段によって取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正手段を備え、
前記領域判定手段は、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴としている。
このような構成であれば、形態7の印刷用画像データ生成装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態29〕 一方、上記目的を達成するために、形態29の印刷装置制御プログラムは、
印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、
前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態22の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態30〕 更に、形態30の印刷装置制御プログラムは、形態29の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態23の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態31〕 更に、形態31の印刷装置制御プログラムは、形態30の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態24の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態32〕 更に、形態32の印刷装置制御プログラムは、形態31の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態25の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態33〕 更に、形態33の印刷装置制御プログラムは、形態29乃至32のいずれか1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態26の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態34〕 更に、形態34の印刷装置制御プログラムは、形態29乃至32のいずれか1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態27の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態35〕 更に、形態35の印刷装置制御プログラムは、形態34の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
前記画像データ取得ステップにおいて取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含み、
前記領域判定ステップにおいては、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴としている。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られたプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態28の印刷装置と同等の作用および効果が得られる。
〔形態36〕 一方、上記目的を達成するために、形態36の印刷装置制御方法は、
印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御方法であって、
M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、
前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理ステップと、を含むことを特徴としている。
これによって、形態22の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態37〕 更に、形態37の印刷装置制御方法は、形態36の印刷装置制御方法において、
前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴としている。
これによって、形態23の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態38〕 更に、形態38の印刷装置制御方法は、形態37の印刷装置制御方法において、
前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
これによって、形態24の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態39〕 更に、形態39の印刷装置制御方法は、形態38の印刷装置制御方法において、
前記画像補正処理方法選択ステップにおいては、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴としている。
これによって、形態25の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態40〕 更に、形態40の印刷装置制御方法は、形態36乃至39のいずれか1の印刷装置制御方法において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴としている。
これによって、形態26の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態41〕 更に、形態41の印刷装置制御方法は、形態36乃至39のいずれか1の印刷装置制御方法において、
前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴としている。
これによって、形態27の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態42〕 更に、形態42の印刷装置制御方法は、形態42の印刷装置制御方法において、
前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
前記画像データ取得ステップにおいて取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正ステップを含み、
前記領域判定ステップにおいては、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴としている。
これによって、形態28の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図23は、本発明に係る印刷用画像データ生成装置、印刷用画像データ生成プログラム及び印刷用画像データ生成方法の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る印刷用画像データ生成装置を適用した印刷装置の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に係る印刷装置100の機能構成を示すブロック図である。
印刷装置100は、図1に示すように、外部装置又は記憶媒体等からM値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得部10と、ノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶部11と、視覚特性領域情報テーブルを記憶する視覚特性領域情報記憶部12と、画像データ取得部10から取得した画像データに対して色変換処理をし、当該色変換処理後の画像データに対してヘッドシェーディング処理(HS処理)を施すと共に、ノズル特性情報及び視覚特性領域情報テーブルに基づき、色変換処理及びHS処理後の画像データを構成する各画素データが、バンディングの視覚特性に応じた複数の領域からなる視覚特性領域のいずれの領域に属するかを判定する領域判定部13とを含んだ構成となっている。
画像データ取得部10は、例えば、1画素あたり各色(R、G、B)の階調(輝度値)が8ビット(0〜255)で表現されるM値(この場合は、256≧M≧3)の画像データを取得する機能を有しており、このような画像データを、LANやWAN等のネットワークを介して外部装置から取得したり、自装置の備える図示しないCDドライブ、DVDドライブなどの駆動装置を介してCD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体から取得したり、自装置の有する後述する記憶装置70から取得したりするようになっている。
ノズル特性情報記憶部11は、後述するインクジェット方式の印刷処理部17で用いられている印刷ヘッド200におけるノズルの特性を示す情報を記憶する機能を有したものである。ここで、ノズルの特性とは、具体的に、図3及び図4に示すように印刷処理部17で用いられている印刷ヘッド200における各ノズルNに対して、飛行曲がり現象が発生しているか否か、及び飛行曲がり現象が発生している場合は、その飛行曲がり現象を引き起こしている異常ノズルNがどれであるかを具体的に特定する情報である。
視覚特性領域情報記憶部12は、ノズルの飛行曲り量や、ノズル間の濃度差等のバンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と、所定範囲の輝度値とから構成される領域を、バンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割した視覚特性領域の情報をテーブル化した視覚特性領域情報テーブルを記憶するようになっている。ここで、視覚特性領域情報テーブルは、例えば、所定数値範囲にある所定の輝度値と、所定数値範囲にある所定の飛行曲り量とに対して、各所定の輝度値と各所定の飛行曲り量との組が視覚特性領域のどの領域に属するかを示す情報が登録されたデータテーブルなどである。
領域判定部13は、画像データ取得部10で取得した画像データの色情報(R、G、B)を、例えば、CMYKの色情報に色変換し、当該色変換後の画像データに対して、HS処理を施し、この色変換処理及びHS処理後の画像データ(以下、HS画像データと称す)の各画素データの示す輝度値と、各画素データに対応するノズル特性情報(飛行曲り量)とから、視覚特性領域情報テーブルを参照して、これら輝度値及び飛行曲り量の組が視覚特性領域のどの領域に属するかを判定するようになっている。
印刷装置100は、更に、画像補正方法テーブルを記憶する画像補正方法テーブル記憶部14と、領域判定部11の判定結果と、画像補正方法テーブルとに基づき、各画素データに対する画像補正処理方法を選択する画像補正方法選択部15と、HS画像データのN値化処理に必要なデータや、補正用情報を記憶する補正用情報記憶部16と、補正用情報を用いて、画像補正方法選択部15で選択された各画素データに対する画像補正処理方法によって、各画素データの画像補正処理を行って印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成部17と、印刷用画像データ生成部17で生成された印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理部18とを含んだ構成となっている。
画像補正方法テーブル記憶部14は、バンディングの視覚特性に応じて複数に分割された領域毎に、各領域に属する画素データを補正するのに適した画像補正処理方法の情報が登録された画像補正方法テーブルを記憶するようになっている。
画像補正方法選択部15は、領域判定部11の判定結果が示す各画素データの属する領域の種類から、画像補正方法テーブルを参照し、各画素データを補正するのに用いる画像補正処理方法を画像補正方法テーブルから選択するようになっている。
補正用情報記憶部16は、M値の画像データをN値化するのに必要なN値化データや、各画像補正処理方法を用いた画像補正処理に必要な補正データ等の補正用情報を記憶するようになっている。
印刷用画像データ生成部17は、画像補正方法選択部15において選択された画像補正処理方法に対応した補正データに基づき、HS画像データを構成する各画素データの画像補正処理を行い、更に、N値化データに基づき画像補正処理後のM値の画像データを、N値化(2≦N<M)して印刷用画像データを生成するようになっている。
ここで、印刷用画像データ生成部17は、 例えば、画素値(輝度値又は濃度値)が8ビット、256階調で特定されている場合に、これを階調:N=4として4値化する場合は、上記N値化データの一つである図7のドット・階調変換テーブル300に示すように、3つの閾値を用いてそれぞれの画素の画素値を4つに分類するようになっている。
図7のドット・階調変換テーブル300の右欄は、この印刷用画像データ生成部17で行われる0〜255値の画素値を4値化する場合の閾値とそれぞれの画素値との関係を示したものである。
すなわち、このドット・階調変換テーブル300によれば、多値の画像データのそれぞれの画素の画素値(輝度値)が8ビット(0〜255)で特定される場合、「210(第1閾値)」、「126(第2閾値)」、「42(第3閾値)」といった3つの閾値を用い、画素値が「211〜255」の場合は、階調値=1(輝度「255」、濃度「0」)、画素値が「127〜210」の場合は、階調値=2(輝度「170」、濃度「85」)、画素値が「43〜126」の場合は、階調値=3(輝度「85」、濃度「170」)、画素値が「0〜42」の場合は、階調値=4(輝度「0」、濃度「255」)として4値化するようになっている。なお、N値化にあたっては、面積階調を用いることにより、4値以上の階調を疑似表現可能である。例えば、誤差拡散法は、面積階調を表現する1つの方法である。誤差拡散法は、注目画素を4値化して発生した誤差を、4値化処理されていない画素に拡散することによって、面積階調を実現する方法である。
印刷処理部18は、印刷媒体又は後述する印刷ヘッド200の一方、あるいは双方を移動させながら前記印刷ヘッド200に形成された前記ノズル群からインクをそれぞれドット状に噴射して前記印刷媒体上に多数のドットからなる所定の画像を形成するようにしたインクジェット方式のプリンタであり、前記印刷媒体を移動させるための図示しない紙送り機構、前記印刷用画像データに基づいて印刷ヘッド200のインクの吐出を制御する図示しない印刷制御機構などから構成されている。
図3は、本発明の印刷ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図であり、図4は、その部分拡大側面図である。
図3に示すように、この印刷ヘッド200は、ブラック(K)インクを専用に吐出する複数個のノズルN(図では18個))が直線状に配列されたブラックノズル群50と、同じくイエロー(Y)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが直線状に配列されたイエローノズル群52と、同じくマゼンタ(M)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが直線状に配列されたマゼンタノズル群54と、同じくシアン(M)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが直線状に配列されたシアンノズル群56といった4つのノズル群50、52、54及び56を含んだ構成となっている。そして、これら4つのノズル群における各同じ番号のノズルNが、図3に示すように、印刷方向(副走査方向)において一直線上に並ぶようにノズル群50、52、54及び56が一体的に配列して構成されている。従って、各ノズル群を構成する複数のノズルNは、それぞれ主走査方向に直線状に配列され、4つのノズル群における各同じ番号のノズルNは、それぞれ副走査方向に直線状に配列される。なお、モノクロを目的とする印刷ヘッドの場合は、ブラック(K)のみ、また、高画質な画像をターゲットとする印字ヘッドの場合はライトマゼンタ(LM)やライトシアン(LC)などを加えた6色以上のインクを用いる場合もある。
更に、図4は、これら4つのノズル群50、52、54及び56のなかのブラックノズル群50のうち、左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしており、そのノズルN6から印刷媒体S上にインクが斜め方向に吐出され、これによって印刷媒体S上に形成されたドットが、当該ノズルN6の隣りの正常なノズルN7から吐出され且つ印刷媒体S上に形成されたドットの近傍に形成されてしまう状態を示している。
図5は、いわゆる飛行曲がりを発生する異常ノズルがないブラックノズル群50のみで形成されるドットパターンの一例を示した図であり、図6は、ブラックノズル群50のうち、ノズルN6が飛行曲がり現象を発生している場合に形成されるドットパターンの一例を示した図である。
図5に示すように、飛行曲りを発生する異常ノズルがないブラックノズル群50によって形成されるドットパターンは、前述したような、「白スジ」や「濃いスジ」といったようなノズル間隔のズレによって発生するバンディング現象が生じない。
一方、飛行曲りの発生するノズルを含んだブラックノズル群50による印刷結果については、図6に示すように、そのノズルN6によって形成されるドットがその右隣りの正常なノズルN7で形成されるドット側に、距離aだけずれてしまい、この結果、ノズルN6によって形成されるドットと、その左隣りのノズルN5によって形成されるドットとの間に「白スジ」が発生してしまっている。
上記した「白スジ」は、いわゆる「べた塗り」の印刷物であって、しかも印刷用紙が白でインクがブラックなどのように極端に濃度が異なる組み合わせの場合に、より顕著に目立ってしまい、印刷物の品質を極端に悪化させてしまう。
一方、ブラックノズル群50ではなく、他のノズル群を用いた場合は、上記したように飛行曲りによってノズルN6が距離aだけずれたことにより、ノズルN6とその右隣りのノズルN7とが距離aだけ距離が近くなるために、これらのノズルが形成するドットの密度が高くなり、この部分が「濃いスジ」となって目立ってしまい、この場合も印刷物の品質を極端に悪化させてしまう。
なお、印刷装置100は、前記画像データ取得部10、領域判定部13、画像補正方法選択部15、印刷用画像データ生成部17、印刷処理部18などにおける上記各機能をソフトウェア上で実現するため、及び上記各機能の実現に必要なハードウェアを制御するソフトウェアを実行するためのコンピュータシステムを備えている。このコンピュータシステムのハードウェア構成は、図2に示すように、各種制御や演算処理を担う中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Access Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read Only Memory)64との間をPCI(Peripheral Component Interconnect)バスやISA(Industrial Standard Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD等の外部記憶装置(Secondary Storage)70や、印刷処理部18やCRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボード、スキャナなどの入力装置74、および図示しない印刷指示装置などと通信するためのネットワークケーブルLなどを接続したものである。
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)等の記憶媒体を介して、またはインターネット等の通信ネットワークを介して記憶装置70にインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62にロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各機能をソフトウェア上で実現するようになっている。
更に、図8〜図13に基づき、視覚特性領域情報テーブルの生成処理の流れを説明する。ここで、図8は、視覚特性領域情報テーブルの生成処理を示すフローチャートである。また、図9(a)は、各階調値のベタ画像の一例を示す図であり、(b)は、各階調値のベタ画像を飛行曲がり量を変えて印刷した一例を示す図である。また、図10(a)は、最大直径ドットのドット間距離が理想ドット間距離以上である場合の最大直径ドットの理想ドット間距離を示す図であり、(b)は、(a)の場合において最大直径ドットのドット間距離が理想ドット間距離より大きくなった場合を示す図である。また、図11は、最大直径ドットのドット間距離が理想ドット間距離より小さい場合の飛行曲がりによる影響を示す図である。また、図12は、所定範囲の飛行曲がり量及び所定範囲の輝度値からなる視覚特性領域の一例を示す図であり、図13は、図12の視覚特性領域に対する視覚特性領域情報テーブルの一例を示す図である。
例えば、PC等の情報処理装置において、視覚特性領域情報テーブル生成用のプログラムを実行すると、図8に示すように、まずステップS100に移行し、対象の印刷装置の表現できる階調値の各インク色(例えば、CMYKの4色)に対応するベタ画像が生成されステップS102に移行する。
ここで、各階調のベタ画像は、例えば、図9(a)に示すように、所定サイズの矩形領域の画像であり、例えば、対象の印刷装置が可能な階調が8ビットである場合は、例えば、CMYK(4色の場合)の各インク色に対して、256階調分(256個)のベタ画像を生成することになる。
ステップS102では、ステップS100で生成された各階調のベタ画像に対して、所定範囲の飛行曲がり量(ここでは、相対飛行曲がり量)における各所定の飛行曲がり量の影響を付加した画像を生成し、当該生成したベタ画像を対象の印刷装置に印刷させてステップS104に移行する。
ここで、飛行曲がりの影響を付加したベタ画像は、例えば、図9(b)に示すように、−20[μm]〜+20[μm]の範囲を、5[μm]刻みに分けたベタ画像を見ると解るように、相対飛行曲がり量の符号がマイナスで大きい場合(ー20[μm]、ー15[μm]など)は、隣り合うドットのドット間距離が理想ドット間距離よりも小さくなるため、ドット同士が重なる部分が大きくなり黒スジが形成されていることが視覚的にはっきりと認識できる。一方、相対飛行曲がり量の符号がプラスで大きい場合(+20[μm]、+15[μm]など)は、隣り合うドットのドット間距離が理想ドット間距離よりも大きくなるため、隣り合うドットが離れて白スジが形成されていることが視覚的にはっきりと認識できる。
ステップS104では、ステップS102で印刷されたベタ画像の中から、視覚特性領域の分類が未処理のベタ画像を選択してステップS106に移行する。
ステップS106では、ステップS104で選択したベタ画像において、バンディングが視覚的に見えるか否かを判定し、見えると判定された場合(Yes)は、ステップS108に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS122に移行する。
ここで、バンディングが見えるか否かの判定は、人が視覚的に判断しても良いし、予め実験等で得た閾値との比較を行うなどして判断しても良い。なお、人が判断する場合は、その判断結果が、前述した入力装置74を介して情報処理装置に入力されることによって判定が行われる。
ステップS122に移行した場合は、選択したベタ画像(正確には、当該ベタ画像の輝度値及び飛行曲がり量)を第1領域に分類してステップS114に移行する。つまり、第1領域とは、飛行曲がりが発生しているが、バンディングが視覚的に認識されない領域である。
一方、ステップS108に移行した場合は、選択したベタ画像に対して、当該ベタ画像に対して補正を行う画像補正方法(以下、第1画像補正方法と称す)により、画像補正処理を行ってステップS110に移行する。
ステップS110では、ステップS108で第1画像補正方法によって画像補正したベタ画像に対して、当該画像補正は有効であったか否かを判定し、有効であったと判定された場合(Yes)は、ステップS112に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS120に移行する。
ここで、画像補正が有効であったか否かの判定は、画像補正後のベタ画像を人が視覚的に判断(例えば、バンディングが補正前より目立たなくなっているか否かを判断)しても良いし、予め実験等によって得た濃度差の閾値等と比較を行うなどして判断しても良い。なお、人が判断する場合は、その判断結果が、前述した入力装置74を介して情報処理装置に入力されることによって判定が行われる。
ステップS112に移行した場合は、選択したベタ画像(正確には、当該ベタ画像の輝度値及び飛行曲がり量)を第2領域に分類してステップS114に移行する。
ここで、第2領域とは、バンディングが視覚的に認識されるが、第1画像補正処理方法による画像補正によってバンディングを目立たなくすることができる領域である。
一方、ステップS110において、画像補正が有効ではなくステップS120に移行した場合は、選択したベタ画像(正確には、当該ベタ画像の輝度値及び飛行曲がり量)を第3領域に分類してステップS114に移行する。
ここで、第3領域とは、バンディングが視覚的に認識され、且つ第1画像補正処理方法による画像補正によってバンディングを目立たなくすることができない領域である。
また、第3領域に分類されるようなケースとしては、相対飛行曲がり量にのみ着目すると、図10(a)に示すように、対象の印刷装置において形成できるドットの最大直径d(例えば、60[μm])が、理想ドット間距離i(例えば、35[μm])以上である場合に、飛行曲がりによってドットの形成位置が、図10(b)に示すように、ドットの最大直径dから理想ドット間距離iを減算した距離「d−i(例えば、25[μm])」以上離れるようなケースである。このような場合は、飛行曲がりの発生しているノズルのインク色に対応した画素データの補正だけでは、バンディングを目立たなくすることは困難となる。
一方、印刷装置において形成できるドットの最大直径d(例えば、60[μm])が、理想ドット間距離iより小さい場合は、図11に示すように、元々形成されるドット間が離れているため、このような場合は、実際に印刷したものを視覚的に判断するなどして、試験的、実験的に決定する必要がある。
ステップS114では、全てのインク色に対する全ての階調のベタ画像を選択したか否かを判定し、選択したと判定された場合(Yes)は、ステップS116に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS104に移行する。
ステップS116に移行した場合は、上記第1〜第3領域に分類された各ベタ画像の輝度値及び飛行曲がり量に基づき、視覚特性領域情報テーブルを生成して処理を終了する。
上記分類された結果から構成される視覚特領域は、図12に示すように、横軸を所定範囲の相対飛行曲がり量(例えば、−30[μm]〜+30[μm])、縦軸を所定範囲の輝度値(例えば、0〜255)として形成される領域が、(1)バンディングが視覚的に認識されない第1領域、(2)バンディングが視覚的に認識されるが第1画像補正処理方法によってバンディングを目立たなくすることができる第2領域、及び(3)バンディングが視覚的に認識され、且つ第1画像補正処理方法ではバンディングを目立たなくすることが困難な第3領域に分割されたものとなる。なお、図12において、輝度値0における横軸との接点が、上記したドットの最大直径dから理想ドット間距離iを減算した距離「d−i」となる。
そして、視覚特性領域情報テーブルは、図12に示す視覚特性領域の情報を、入力輝度範囲0〜255を1刻みで、且つ相対飛行曲がり量の範囲−30[μm]〜+30[μm]を1[μm]刻みで、上記第1〜第3領域(1)〜(3)に対応させて生成した場合に、図13に示すようになる。ここで、入力輝度は、印刷用画像データ生成時における選択画素データの輝度値である。例えば、入力輝度255で相対飛行曲がり量−30[μm]の場合は、選択画素データは、第1領域に属し、入力輝度128で相対飛行曲がり量+5[μm]の場合は、選択画素データは、第2領域に属し、入力輝度2で相対飛行曲がり量+30[μm]の場合は、選択画素データは、第3領域に属することとなる。
更に、印刷装置100は、CPU60によって、ROM64の所定領域に格納されている所定のプログラムを起動させ、そのプログラムに従って、図14のフローチャートに示す印刷処理を実行するようになっている。
ここで、図14は、印刷処理を示すフローチャートである。
印刷処理は、CPU60によって実行されると、図14に示すように、まず、ステップS200に移行するようになっている。ここで、この印刷処理においては、上記視覚特性領域情報テーブルの生成処理において生成された視覚特性領域情報テーブルを用いることとする。
ステップS200では、画像データ取得部10において、ネットワークケーブルLを介して接続された外部装置からの印刷指示情報が送られてくることにより、あるいは入力装置74を介して印刷指示情報が入力されたことにより、印刷指示があったか否かを判定し、印刷指示があったと判定された場合(Yes)はステップS202に移行し、そうでない場合(No)は印刷指示があるまで判定処理を繰り返す。
ステップS202に移行した場合は、画像データ取得部10において、印刷指示に対応する画像データを、上記したように、外部装置、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体、HDD等の記憶装置70などから取得し、当該取得した画像データを領域判定部13に伝送してステップS204に移行する。
ステップS204では、領域判定部13において、ステップS202で取得した画像データのうち、CMYK画像データ以外の画像データの色情報(例えば、RGB)をCMYK変換してステップS206に移行する。
ステップS206では、領域判定部13において、ノズル特性情報記憶部11からノズル特性情報を読み出してRAM62の所定領域に格納すると共に、当該ノズル特性情報に基づき、公知のHS法を使用してCMYKに色変換後の画像データを補正してステップS208に移行する。これにより、ノズルの吐出ムラによって生じるバンディングの発生を軽減することが可能となる。なお、本実施の形態において、ノズル特性情報は、各ノズルのインクの吐出ムラに関する情報と、各ノズル間における相対飛行曲がり量の情報とを含んでいる。
ステップS208では、領域判定部13において、視覚特性領域情報記憶部12から、視覚特性領域情報テーブルを読み出し、当該読み出した視覚特性領域情報テーブルをRAM62の所定領域に格納することで当該視覚特性領域情報テーブルを取得してステップS210に移行する。
ステップS210では、領域判定部13において、ステップS206で濃度補正後の画像データにおける、画像補正処理方法の選択処理が未処理の画素データを選択してステップS212に移行する。
ステップS212では、領域判定部13において、RAM62に格納されたノズル特性情報から、ステップS212で選択した画素データに対応する情報を取得してステップS214に移行する。
ステップS214では、領域判定部13において、ステップS208で取得した視覚特性領域情報テーブルと、ステップS212で取得したノズル特性情報と、選択した画素データとに基づき、当該選択した画素データが、視覚特性領域における上記第1〜第3領域のいずれに属するかを判定する領域判定処理を実行してステップS216に移行する。
つまり、ノズル特性情報に含まれる相対飛行曲がり量の情報と、選択した画素データの示す輝度値とから、視覚特性領域情報テーブルを参照して、当該相対飛行曲がり量及び輝度値に対応する領域の情報を取得することで、選択した画素データの属する領域を判定する。
ステップS216では、領域判定部13において、ステップS214の判定結果に基づき、選択した画素データが第1領域に属するか否かを判定し、第1領域に属すると判定された場合(Yes)は、判定結果を画像補正方法選択部15に伝送してステップS218に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS228に移行する。
ステップS218に移行した場合は、画像補正方法選択部15において、領域判定部13からの判定結果に基づき、画像補正方法テーブル記憶部14に記憶された画像補正方法テーブルから、選択した画素データに対して画像補正処理を未処理(処理を行わない)とする処理方法を選択してステップS220に移行する。
ステップS220では、画像補正方法選択部15において、全ての画素データが選択されたか否かを判定し、選択されたと判定された場合(Yes)は、ステップS222に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS210に移行する。
ステップS222に移行した場合は、印刷用画像データ生成部17において、補正用情報記憶部16からN値化データ、補正データ等のデータを取得し、各画素データに対して選択された画像補正処理方法を用いて画像データを補正すると共に、補正後のM値の画像データをN値化して印刷用画像データを生成しステップS224に移行する。
ステップS224では、印刷用画像データ生成部17において、ステップS222で生成した印刷用画像データを、印刷処理部18に出力してステップS226に移行する。
ステップS226では、印刷処理部18において、印刷用画像データに基づき、印刷媒体に画像データの画像を印刷してステップS200に移行する。
一方、ステップS216において、選択画素データが第1領域に属さなくてステップS228に移行した場合は、領域判定部13において、選択した画素データは第2領域に属するか否かを判定し、第2領域に属すると判定された場合(Yes)は、判定結果を画像補正方法選択部15に伝送してステップS230に移行し、そうでない場合(No)は、判定結果を画像補正方法選択部15に伝送してステップS232に移行する。
ステップS230に移行した場合は、画像補正方法選択部15において、領域判定部13からの判定結果に基づき、画像補正方法テーブル記憶部14に記憶された画像補正方法テーブルから、選択した画素データに対して上記第1画像補正処理方法を選択してステップS220に移行する。
また、ステップ232に移行した場合は、画像補正方法選択部15において、領域判定部13からの判定結果に基づき、画像補正方法テーブル記憶部14に記憶された画像補正方法テーブルから、選択した画素データに対して上記第2画像補正処理方法を選択してステップS220に移行する。
次に、図15〜図21に基づき、本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図15は、印刷ヘッド200の各ノズルに対する相対飛行曲がり量を示すデータテーブルの一例を示す図である。また、図16は、画像補正方法テーブルの一例を示す図である。また、図17は、正常なドットパターンと一部で飛行曲がりを起こしているドットパターンとを示す図である。また、図18は、第1画像補正処理方法による画像補正処理結果の一例を示す概念図である。また、図19は、各画素が表現すべき濃度領域の関係を面積的に表現した概念図である。また、図20は、飛行曲がりによってバンディングの発生するドットパターンの一例を示す概念図である。また、図21は、第2画像補正処理方法による画像補正処理結果の一例を示す概念図である。
まず、印刷装置100は、ユーザからの印刷指示情報を外部装置等から取得すると(ステップS100)、当該印刷指示情報に対応するM値の画像データ(RGB)を、印刷指示情報の送信元である外部装置等から取得し、当該取得した画像データを領域判定部13に伝送する(ステップS102)。ここで、本実施の形態におけるM値の画像データは、0〜255の範囲の輝度値を有する画素データから構成された画像データとする。領域判定部13は、M値の画像データ(RGB)の色情報をCMYK変換してM値の画像データ(CMYK)を生成し(ステップS204)、更に、当該生成した画像データに対して、ノズル特性情報記憶部11に記憶された各ノズルの濃度ムラ情報に基づき、各ノズルの濃度ムラがフラットになるように補正するHS法による濃度ムラ補正処理を施す(ステップS206)。
更に、領域判定部13は、濃度ムラ補正が終了すると、視覚特性領域情報記憶部12から視覚特性領域情報テーブルを取得する(ステップS208)。本実施の形態においては、視覚特性領域情報テーブルとして、図13に示すものを使用する。領域判定部13は、視覚特性領域情報テーブルを取得すると、次に、濃度ムラ補正後の画像データから画像補正処理方法の選択処理が未処理の画素データを選択し(ステップS210)、当該選択した画素データ(以下、選択画素データと称す)に対応するノズル(選択した画素データに対するドットを形成するノズル)のノズル特性情報に含まれる相対飛行曲がり量を、ノズル特性情報記憶部11から取得する(ステップS212)。本実施の形態において、各ノズルの相対飛行曲がり量は、各ノズルのノズル番号に対応付けて、図15に示す相対飛行曲がり量テーブルに登録されている。従って、選択画素データのノズル番号が4の場合は、図15の相対飛行曲がり量テーブルから、相対飛行曲がり量は「+5」となる。そして、選択画素データのノズルの相対飛行曲がり量及び輝度値とから、視覚特性領域情報テーブルに基づき、当該選択画素データの属する領域を判定する(ステップS214)。例えば、選択画素データに対応するノズルの相対飛行曲がり量が「+5」で、選択画素データの輝度値が「253」であるとすると、図13に示す視覚特性領域情報テーブルから、選択画素データの属する領域は、第1領域と判定される。この場合は(ステップS216の「Yes」の分岐)、図16に示す画像補正方法テーブルから、第1領域に対応した画像補正処理方法である、「未補正」を選択する(ステップS218)。
一方、選択画素データに対応するノズルの相対飛行曲がり量が「+5」で、選択画素データの輝度値が「128」であるとすると、図13に示す視覚特性領域情報テーブルから、選択画素データの属する領域は、第2領域と判定される。この場合は(ステップS228の「Yes」の分岐)、図16に示す画像補正方法テーブルから、第2領域に対応した画像補正処理方法である、「第1画像補正処理方法」を選択する(ステップS230)。
また、選択画素データに対応するノズルの相対飛行曲がり量が「+30」で、選択画素データの輝度値が「2」であるとすると、図13に示す視覚特性領域情報テーブルから、選択画素データの属する領域は、第3領域と判定される。この場合は、図16に示す画像補正方法テーブルから、第3領域に対応した画像補正処理方法である、「第2画像補正処理方法」を選択する(ステップS232)。
そして、上記のような画像補正処理方法の選択処理が、全ての画素データについて完了すると(ステップS220の「Yes」の分岐)、印刷用画像データの生成処理が実行され、印刷用画像データが生成される(ステップS222)。
印刷用画像データの生成処理は、画像補正処理方法として「未補正」が選択された画素データに対しては、画像補正処理を施さないようにする。
一方、画像補正処理方法として「第1画像補正処理方法」が選択された画素データに対しては、第1画像補正処理方法を用いて画像補正処理が施される。
以下、第1画像補正処理方法による画像補正処理方法を具体的に説明する。本実施の形態においては、第1画像補正処理方法として、選択画素データに対してノズルの配列方向に両隣の画素データのうち、選択画素データとの間の距離が短い方の画素データを元の濃度値(255ー輝度値)よりも低い濃度値に調整し、選択画素データとの間の距離が長い方の画素データを元の濃度値(255ー輝度値)よりも高い濃度値に調整する画像補正処理方法を用いることとする。
図17(A)のドットパターンは、いずれのドットも理想的な位置に印刷されているのに対し、図17(B)のドットパターンは、ドット番号「6」のドットだけが位置ずれを発生し、その位置が理想的な位置から距離「c」だけドット番号「7」のドット側にずれて印刷されてドット配列が乱れている状態を示したものである。
また、同図中の各ドット間に形成された縦のラインは、それぞれ隣接するドット間の中間位置を示すものであってこの中間ラインの間隔「a」が各ドットが表現(担当)すべき濃度領域と想定されるものであり、図17(A)の場合では、それら各中間ラインが等間隔に位置しているのに対し、図17(B)の場合では、この中間ラインの間隔が、位置ずれにより、ドット番号「6」のドットの左右で乱れている。
すなわち、図17(B)の場合では、ドット番号「6」のドットが理想的な印刷位置から距離「c」だけドット番号「7」のドット側にずれて印刷された結果により、その両側の中間ラインもそれぞれ、距離「c」の1/2である距離「b」づつドット番号「7」のドット側にずれることになる。
この結果、ドット番号「5」および「6」のドットが表現すべき濃度領域が、元の領域よりも増大すると共に、ドット番号「7」のドットが表現すべき濃度領域が、元の領域よりも減少することになる。
従って、第1画像補正処理方法においては、このように各ドットが表現すべき濃度領域の変化の大きさに基づいて、これら3つの画素の画素値を図18に示すように、調整することになる。
図18(A)および図18(B)は、それぞれ前記図17(A)および図17(B)に対応するものであり、各ドット上の数字はそれぞれのドットに対応する、前記画像データ中の各画素の画素値(8ビット、256階調)を示したものである。
図18(A)および(B)に示すように、ドット番号「1」、「2」、「3」、「4」および「8」、「9」の各ドットに対応する画素の画素値は、元の画素値と変わらないが、ドット番号「5」、「6」、「7」の各ドットに対応する画素の画素値は、そのドットが表現すべき濃度領域の大きさ(ノズルの配列方向の距離)に応じて適宜増減している。
すなわち、ドット番号「5」のドットに対応する画素の画素値は、「142」から「179」となって元の画素値よりも「37」増加し、また、ドット番号「6」のドットに対応する画素の画素値は、「146」から「147」となって元の画素値よりも「1」増加している。これに対し、ドット番号「7」のドットに対応する画素の画素値は、「150」から「113」となって元の画素値よりも「33」減少している。
そして、この図13(B)に示す画素値は、ドット番号「5」、「6」、「7」の各ドットに対応する画素が表現すべき濃度領域の大きさに基づいて算出される。
すなわち、図12(B)に示すドット番号「6」のドットの位置ずれ量「c」が、本来のドット間距離「a」に対して、「c」=「a/2」の関係であると仮定すると、先ず、このドット番号「6」のドットに対応する画素の元の画素値「146」のうち、その1/4である「36.5」が、その隣の(領域が広がった)ドット番号「5」のドットに対応する画素に分配される。つまり、ドット番号「6」のドットが距離「c」だけドット番号「7」側に印刷位置がずれすることにより、ドット番号「5」、「6」のドット間の中間ラインも、位置ずれ量「c」の半分の距離である距離「b(=c/2=a/4)」だけ、ドット番号「6」側に移動して、ドット番号「5」のドットに対応する画素が表現すべき濃度領域が、ドット番号「6」のドットに対応する画素が表現すべき濃度領域の1/4だけ増えることになることから、それに伴ってドット番号「6」のドットに対応する画素の画素値のうちの1/4を、ドット番号「5」のドットに対応する画素に分配することになる。
この結果、図13(B)に示すようにドット番号「5」のドットに対応する画素の画素値が「142」から「179」となる。なお、この段階におけるドット番号「6」のドットに対応する画素の画素値は、暫定的に「109.5(146−36.5)」となっている。
また、このようにしてドット番号「6」のドットに対応する画素の画素値の一部をドット番号「5」のドットに対応する画素に分配したならば、引き続きドット番号「7」のドットに対応する画素の画素値をその濃度領域が減少した分だけドット番号「6」のドットに対応する画素の画素値に分配する。
すなわち、ドット番号「6」のドットがドット番号「7」のドット側に距離「c」だけ位置ずれすることにより、そのドット番号「7」のドットに対応する画素が表現すべき濃度領域も距離「b」だけ減少することから、ドット番号「7」のドットに対応する画素の画素値「150」のうち、その1/4の画素値である「37.5」がドット番号「6」のドットに対応する画素に分配されることになる。
この結果、図13(B)に示すようにドット番号「6」のドットに対応する画素の画素値が「109.5」から「147(109.5+37.5」に変化すると共に、ドット番号「7」のドットに対応する画素の画素値が「150」から「113(150×3/4)」に変化することになる。
図14は、このようにして飛行曲がり現象に関与する画素の画素値が調整された結果、各画素が表現すべき濃度領域の関係を面積的に表現したものであり、各画素のうち画素「5」、「6」、「7」のそれぞれの面積がその画素値調整に対応してそれぞれ所定量だけ増減しているのがわかる。
つまり、予め、第1の画像補正処理方法による画像補正処理が有効だと解っている相対飛行曲がり量及び輝度値を有する画素データに対して、第1の画像補正処理方法を用いて補正処理を行うので、印刷位置ずれによりドット間距離が大きいドット間に発生する「白スジ」が解消または殆ど目立たなくなると共に、ドット間距離が小さいドット間に発生する「濃いスジ」が解消または殆ど目立たなくなるため、バンディングが低減されることになる。
また、画像補正処理方法として「第2画像補正処理方法」が選択された画素データに対しては、第2画像補正処理方法を用いて画像補正処理が施される。
以下、第2画像補正処理方法による画像補正処理方法を具体的に説明する。本実施の形態においては、第2画像補正処理方法として、飛行曲がりを発生しているノズルに対応した画素データに対して、当該飛行曲がりによって生じる白スジ部分を、そのノズルのインク色とは別のインク色によって補間する画像補正処理方法を用いることとする。
図20は、印刷ヘッド200のブラックノズル群50のうち、ノズルN8が飛行曲がり現象を発生してそのノズルN8によって形成されるドットがその左隣りの正常なノズルN7で形成されるドット側にずれてしまった状態を示したものであり、この結果、ノズルN8によって形成されるドットと、その右隣りのノズルN9によって形成されるドットとの間に「白スジ」が発生してしまっている。このような「白スジ」は、「べた塗り」の印刷物であって、しかも印刷用紙が白でインクがブラックなどのように極端に輝度が異なる組み合わせの場合に、より顕著に目立ってしまい、特に、画素データの輝度値及び相対飛行曲がり量が第3領域に属するほどにドット間の距離が大きくなると印刷物の品質を極端に悪化させてしまう。
このような状態であると、飛行曲がりの発生しているノズルの画素データを補正対象とする第1画像補正処理方法では、バンディングを目立たなくすることができないため、第2画像補正処理方法を用いた画像補正処理を行う。ここで、第2画像補正処理方法は、飛行曲がり現象を発生しているノズルNとは異なる他のノズル群のなかで、この飛行曲がり現象を発生しているノズルNと同じ位置(行)に位置しているノズルNによってその位置に他の色の補完ドットを形成するように他の画素データに対して補正を行う方法である。これによって図21に示すように、他色のインクによるドットが、その「白スジ」部分を覆い隠すこととなり、「白スジ」を目立たなくすることが可能となる。
このとき、補完ドットの色としては、飛行曲がりを起こしているドットに比べて輝度または濃度の差が小さいものが選択されるようにデータ補正すれば、その「白スジ」部分をより効果的に目立たなくすることが可能となる。
更に、この補完ドットを通常のドットサイズよりも大きくすれば、仮にこの補完ドットを形成するノズルが飛行曲がり現象を起こしていても確実にその「白スジ」部分を覆い隠すことが可能となる。
図21の例では、ブラックノズルN8が飛行曲がり現象を起こしていることから、他のノズル群52,54,56のなかからそれと同列のノズルであるイエローノズルN8、マゼンダノズルN8、シアンノズルN8のうち、ブラックに対して最も輝度の差が小さいシアンノズルN8が選択され(すなわち、ブラックに対して最も輝度の差が大きいイエローは選択しない)、そのシアンノズルN8からその位置に対して先にシアンの補完ドット(大ドット8´)が形成されるようにデータ補正を施した例を示している。これによって、その「白スジ」部分が覆い隠されて殆ど目立たなくなる。
つまり、予め、第1の画像補正処理方法による画像補正処理が有効ではないと解っている相対飛行曲がり量及び輝度値を有する画素データに対して、他のインク色のノズルを用いた補正方法である第2の画像補正処理方法を用いて補正処理を行うので、印刷位置ずれによりドット間距離が大きいドット間に発生する「白スジ」を目立たなくすることができるので、バンディングが低減されることになる。
全画素データに対して画像補正処理が完了すると、印刷用画像データ生成部17は、画像補正処理後の画像データに対してN値化処理を施し印刷用画像データを生成し、当該生成した印刷用画像データを、印刷処理部18に出力する(ステップS224)。
そして、印刷処理部18においては、印刷用画像データ生成部17から出力された印刷用画像データに基づき、印刷ヘッド200を用いて印刷媒体上にドットが形成(印刷)される(ステップS226)。
このようにして、視覚特性領域において、第1領域に属する画素データに対しては、画像補正処理を施さず、第2領域に属する画素データに対しては、第1画像補正処理方法を用いた画像補正処理を施し、第3領域に属する画素データに対しては、第2画像補正処理方法を用いた画像補正処理を施すことで、バンディングが目立たないところは補正処理を行わずに自然なままの状態を維持し、補正処理が有効なところはそれぞれ適切な補正処理方法によって補正処理を施してバンディングを目立たなくすることができるので、印刷結果の画質を向上することが可能である。
また、画像データ取得部10において取得した画像データに対して、予め、HS法を用いてノズルのインク吐出ムラに対する濃度補正処理を施すようにしたので、飛行曲がりによるバンディングの補正に加えて、吐出ムラによるバンディングも低減することができるので、印刷結果の画質をより向上することが可能である。
上記実施の形態において、画像データ取得部10は、形態1、7、22及び28のいずれか1の画像データ取得手段に対応し、ノズル特性情報記憶部11は、形態1又は22のノズル特性情報記憶手段に対応し、視覚特性領域情報記憶部12は、形態1又は22の視覚特性領域情報記憶手段に対応し、領域判定部13は、形態1、7、22及び28のいずれか1の領域判定手段に対応し、形態1、3、4、22、24及び25のいずれか1の画像補正処理方法選択手段に対応し、印刷用画像データ生成部17は、形態1又は22の印刷用画像データ生成手段に対応する。
また、上記実施の形態において、印刷処理部18は、形態22の印刷処理手段に対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS200,S202は、形態8、14、15、21、29、35、36及び42のいずれか1の画像データ取得ステップに対応し、ステップS204,S208,S210,S212,S214は、形態8、14、15、21、29、35、36及び42のいずれか1の領域判定ステップに対応し、ステップS206は、形態14、21、35及び42のいずれか1の濃度ムラ補正ステップに対応し、ステップS216,S218,S220,S228,S230,S232は、形態8、10、11、15、17、18、29、31、32、36、38及び39のいずれか1の画像補正処理方法選択ステップに対応し、ステップS222は、形態8、15、29及び36のいずれか1の印刷用画像データ生成ステップに対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS224は、形態29又は36の印刷処理ステップに対応する。
なお、上記実施の形態において、所定範囲の相対飛行曲がり量及び所定範囲の輝度値とから構成される領域を、バンディングの視覚特性に応じて3つの領域に分割して視覚特性領域を形成するようにしたが、これに限らず、図22に示すように、印刷ヘッドの各ノズルによって形成されるドット間の濃度差の値と、所定数値範囲にある所定の輝度値とから構成される領域を、上記実施の形態と同様に、バンディングの視覚特性に応じて3つの領域に分割して形成するようにしても良い。各領域への分割は、上記実施の形態と同様の方法で行う。
この場合、視覚特性領域情報テーブルは、図23に示すように、所定数値範囲にある所定の濃度差の値(例えば、0〜255)と、所定数値範囲にある所定の輝度値(例えば、0〜255)とに対して、各所定の輝度値と各所定の濃度差の値との組が、視覚特性領域のどの領域(第1領域〜第3領域のいずれ)に属するかを示す情報が登録されたデータテーブルとなる。ここで、図23中の、(1)は、バンディングが視覚的に認識されない第1領域、(2)は、バンディングが視覚的に認識されるが第1画像補正処理方法によってバンディングを目立たなくすることができる第2領域、(3)は、バンディングが視覚的に認識され、且つ第1画像補正処理方法ではバンディングを目立たなくすることが困難な第3領域にそれぞれ対応する。
ここで、図24(a)に示すように、インクの着弾位置がずれることによって印刷媒体に形成されるドットの形成位置がずれると、人の視覚には、図24(b)に示すように、位置がずれたことによって、通常よりもドット間距離が離れる部分と、通常よりもドット間距離が接近する(又はドット同士が重なる)部分との間に大きな濃度差が発生する。このように濃度差が大きい部分では、視認できる「白スジ」又は「濃いスジ」が生じている可能性が高く、バンディングが発生していると判断することができる。ここで、図24(a)に示すように、周囲の濃度値をbとし、着弾位置ズレによってドットが寄ったことによる濃度値をaとすると、濃度差は「b―a」となる。また、ドットが離れたことによる濃度値をcとすると、濃度差は「c−b」となる。つまり、「b−a」<0で、濃いスジ(黒スジ)が発生し、「c−b」>0で、薄いスジ(白スジ)が発生する。
従って、図23に示すように、濃度差に着目して作成された視覚特性領域情報テーブルに基づき、画素データの属する領域を判定し、各領域に適切な画像補正処理を施すことで、適切且つ効果的にバンディングを目立たなくすることが可能となる。また、上記実施の形態とは異なり、飛行曲がり以外が要因で発生するバンディングに対しても適切な領域を選択して対処することができる。
また、上記実施の形態においては、所定範囲の飛行曲がり量と、所定範囲の輝度値とから構成される領域を、バンディングが視覚的に認識されない第1領域、バンディングが視覚的に認識されるが第1画像補正処理方法によってバンディングを目立たなくすることができる第2領域、バンディングが視覚的に認識され、且つ第1画像補正処理方法ではバンディングを目立たなくすることが困難な第3領域にそれぞれ分割して生成された視覚特性領域を本発明に適用した例を説明したが、これに限らず、バンディングの発生要因となる他の所定要素の値からなる領域を、前記第1〜第3領域とは異なる領域に分割した視覚特性領域など、領域の分割の仕方(分割数、分割に用いる要素など)の異なる他の視覚特性領域を適用しても良い。
本発明に係る印刷装置100の機能構成を示すブロック図である。 コンピュータシステムのハードウェア構成を示す図である。 本発明の印刷ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図である。 本発明の印刷ヘッド200の構造を示す部分拡大側面図である。 飛行曲がりを発生する異常ノズルがないブラックノズル群50のみで形成されるドットパターンの一例を示した図である。 ブラックノズル群50のうち、ノズルN6が飛行曲がり現象を発生している場合に形成されるドットパターンの一例を示した図である。 ドット・階調変換テーブル300を示す図である。 視覚特性領域情報テーブルの生成処理を示すフローチャートである。 (a)は、各階調値のベタ画像の一例を示す図であり、(b)は、各階調値のベタ画像を飛行曲がり量を変えて印刷した一例を示す図である。 (a)は、最大直径ドットのドット間距離が理想ドット間距離以上である場合の最大直径ドットの理想ドット間距離を示す図であり、(b)は、(a)の場合において最大直径ドットのドット間距離が理想ドット間距離より大きくなった場合を示す図である。 最大直径ドットのドット間距離が理想ドット間距離より小さい場合の飛行曲がりによる影響を示す図である。 所定範囲の飛行曲がり量及び所定範囲の輝度値からなる視覚特性領域の一例を示す図である。 図12の視覚特性領域に対する視覚特性領域情報テーブルの一例を示す図である。 印刷処理を示すフローチャートである。 印刷ヘッド200の各ノズルに対する相対飛行曲がり量を示すデータテーブルの一例を示す図である。 画像補正方法テーブルの一例を示す図である。 正常なドットパターンと一部で飛行曲がりを起こしているドットパターンとを示す図である。 第1画像補正処理方法による画像補正処理結果の一例を示す概念図である。 各画素が表現すべき濃度領域の関係を面積的に表現した概念図である。 飛行曲がりによってバンディングの発生するドットパターンの一例を示す概念図である。 第2画像補正処理方法による画像補正処理結果の一例を示す概念図である。 所定範囲の濃度差の値及び所定範囲の輝度値からなる視覚特性領域の一例を示す図である。 図22の視覚特性領域に対する視覚特性領域情報テーブルの一例を示す図である。 (a)は、着弾位置ズレの発生しているドットパターンの一例を示す図であり、(b)は、濃度差の概念を示す図である。
符号の説明
100…印刷装置、10…画像データ取得部、11…ノズル特性情報記憶部、12…視覚特性領域情報記憶部、13…領域判定部、14…画像補正方法テーブル記憶部、15…画像補正方法選択部、16…補正用情報記憶部、17…印刷用画像データ生成部、18…印刷処理部、300…ドット・階調変換テーブル

Claims (12)

  1. 印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置に適用可能な印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成装置であって、
    バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値と所定範囲の輝度値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報を記憶する視覚特性領域情報記憶手段と、
    前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段と、
    M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、前記視覚特性領域の情報と、前記ノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段と、
    前記各画素データに対して、前記領域判定手段の判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数種類の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた種類の方法を選択する画像補正処理方法選択手段と、
    前記選択された画像補正処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、を備えることを特徴とする印刷用画像データ生成装置。
  2. 前記視覚特性領域は、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性と、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングに対して画像補正処理を行った結果とに応じて複数の領域に分割してなることを特徴とする請求項1記載の印刷用画像データ生成装置。
  3. 前記複数の領域は、所定の判定方法によって、バンディングが視覚的に目立たないと判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第1の領域、バンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングを比較的容易に低減できると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第2の領域、並びにバンディングが視覚的に目立つが画像補正処理によってバンディングの低減が比較的困難であると判定された前記所定要素の値及び画素値の範囲からなる第3の領域からなり、
    前記画像補正処理方法選択手段は、前記第1〜第3の各領域にそれぞれ対応する画像補正処理方法の中から、前記画素データの属する領域に対応した画像補正処理方法を選択することを特徴とする請求項2記載の印刷用画像データ生成装置。
  4. 前記画像補正処理方法選択手段は、前記第1の領域に属する画素データに対しては、当該画素データを未補正とする画像補正処理方法を選択し、前記第2の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色の画素データに対して補正を行う補正処理方法を選択し、前記第3の領域に属する画素データに対しては、バンディングの発生要因となるノズルのインク色とは異なる色を用いて補正を行う画像補正処理方法を選択することを特徴とする請求項3記載の印刷用画像データ生成装置。
  5. 前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、前記ノズルによって形成される複数ドット間の濃度差の値であり、
    前記ノズル特性情報は、前記各ノズルの濃度差に係る情報を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の印刷用画像データ生成装置。
  6. 前記バンディングの発生要因となる所定要素の値は、飛行曲り量であり、
    前記ノズル特性情報は、各ノズルの飛行曲りに係る情報を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の印刷用画像データ生成装置。
  7. 前記ノズル特性情報は、前記各ノズルのインクの吐出ムラに係る情報を含み、
    前記画像データ取得手段によって取得した画像データに対して、前記ノズル特性情報に基づき、前記吐出ムラが原因で発生する濃度ムラの補正を行う濃度ムラ補正手段を備え、
    前記領域判定手段は、濃度ムラ補正後の画素データに対して前記領域判定を行うことを特徴とする請求項6記載の印刷用画像データ生成装置。
  8. 印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置に適用可能な印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成プログラムであって、
    M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
    前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
    前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする印刷用画像データ生成プログラム。
  9. 印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置に適用可能な印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成方法であって、
    M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
    前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
    前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、を含むことを特徴とする印刷用画像データ生成方法。
  10. 印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置であって、
    バンディングの発生要因となる所定範囲の所定要素の値と所定範囲の輝度値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報を記憶する視覚特性領域情報記憶手段と、
    前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段と、
    M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、前記視覚特性領域の情報と、前記ノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段と、
    前記各画素データに対して、前記領域判定手段の判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数種類の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた種類の方法を選択する画像補正処理方法選択手段と、
    前記選択された画像補正処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成手段と、
    前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理手段と、を備えることを特徴とする印刷装置。
  11. 印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
    M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
    前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
    前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、
    前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする印刷装置制御プログラム。
  12. 印刷媒体上に所定サイズのドットを形成可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドによって、前記印刷媒体上に所定の画像を印刷する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御方法であって、
    M(Mは、M≧3の整数)値の階調値を含む複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    前記取得した画像データの各画素データの示す画素値と、バンディングの発生要因となる所定要素の所定範囲の値と所定範囲の画素値とに基づき構成される領域を、前記所定要素の各値及び前記所定範囲の各画素値に対するバンディングの視覚特性に応じて複数の領域に分割してなる視覚特性領域の情報と、前記前記各ノズルの特性を示すノズル特性情報とに基づき、各画素データが前記複数の領域のいずれに属するかを判定する領域判定ステップと、
    前記各画素データに対して、前記領域判定ステップにおける判定結果に基づき、前記複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像補正処理方法の中から前記判定結果に応じた方法を選択する画像補正処理方法選択ステップと、
    前記選択された画像補整処理方法を用いて前記各画素データの補正処理を行い印刷用画像データを生成する印刷用画像データ生成ステップと、
    前記印刷用画像データに基づき印刷処理を行う印刷処理ステップと、を含むことを特徴とする印刷用画像データ生成方法。
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