JP2007027959A - エコーキャンセラを備える拡声集音通信装置 - Google Patents

エコーキャンセラを備える拡声集音通信装置 Download PDF

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Abstract

【目的】
エコー純遅延時間が不明な環境下においても疑似エコー信号の推定を迅速におこない、エコーが発話側に戻ってしまうエコー現象を回避する拡声集音通信装置を提供する。
【構成】
受信音声信号を拡声集音エリアに向けて拡声するスピーカと、送信音声信号を該拡声集音エリアから集音するマイクと、該送信音声信号からエコー信号成分を除去するエコーキャンセラと、を備える拡声集音通信装置であり、該拡声集音エリアに形成されるエコーパスにおけるエコー遅延時間を算定し、該受信音声信号を該エコー遅延時間の時間分遅延せしめて遅延音声信号を生成する。該エコーキャンセラは、該遅延音声信号から擬似エコー信号成分を生成し、これを該音声信号から減算処理して、前記エコー信号成分の除去処理をなす。
【選択図】
図2

Description

本発明は、ネットワークを介して会議を行う電話会議システムやテレビ会議システム、あるいは電話機を備えるセットトップボックス等の拡声集音通信装置に関し、特に、受信音声信号の一部が送信音声信号に周り込むエコー信号成分を除去するエコーキャンセラを備える拡声集音通信装置に関する。
図1は、従来の一般的な適応エコーキャンセラの概念を示している。適応エコーキャンセラは、例えばFIRフィルタにより実現される適応フィルタを備え、遠端話者からの受信信号に対して畳み込み演算を行い、エコー信号と推定される疑似エコー信号を生成している。適応フィルタは、エコー経路の推定インパルス応答のタップ係数を有している。そして、エコーを含んだ近端入力信号から、上記疑似エコー信号を減算することによりエコーを除去している。かかるエコーキャンセラの適応フィルタには、通常、学習同定法のアルゴリズムが用いられている(非特許文献1参照)。
金田豊著、「適応フィルタの概要」、日本音響学会誌48巻7号、P.489〜492、1992年
しかし、上述の技術においては、エコー経路のインパルス応答を推定するまでに相応の時間を要し、推定を終えるまでの間にエコーが発話側に戻ってしまう問題がある。また、消去すべきエコーが返って来るまでの時間(すなわち、エコー純遅延時間)が不明な環境で用いる場合は、適応フィルタのタップ数を極力多く持つことによって広い範囲のエコー純遅延時間に対応しなければならない。その場合、適応フィルタがもつタップ数の増加が、エコー推定の精度が十分となる(例えば、ERLE(Echo Return Loss Enhancement)が30dB以上となる)までの収束時間の比例的増加を招来するという問題もある。
本発明の目的は、エコー純遅延時間が不明な環境下においても疑似エコー信号の推定を迅速におこない、エコーが発話側に戻ってしまうエコー現象を回避する拡声集音通信装置を提供することである。
本発明による拡声集音通信装置は、受信音声信号を拡声集音エリアに向けて拡声するスピーカと、送信音声信号を該拡声集音エリアから集音するマイクと、該送信音声信号からエコー信号成分を除去するエコーキャンセラと、を備える拡声集音通信装置であり、該拡声集音エリアに形成されるエコーパスにおけるエコー遅延時間を算定する算定手段と、該受信音声信号を該エコー遅延時間の時間分遅延せしめて遅延音声信号を生成する遅延手段とを含み、該エコーキャンセラは、該遅延音声信号から擬似エコー信号成分を生成し、これを該音声信号から減算処理して、該エコー信号成分の除去処理をなす。
本発明による拡声集音通信装置によれば、エコー純遅延時間が不明な環境下においても疑似エコー信号の推定を迅速におこない、エコーが発話側に戻ってしまうエコー現象を回避することができる。
本発明の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施例>
図2は、本発明の第1の実施例を示し、本発明による拡声集音通信装置を含む全体構成を示している。本実施例では、本発明による拡声集音通信装置として電話会議システムの例が示されている。
本図を参照すると、電話会議システム100は、遠端話者が通話をなす別の拡声集音通信装置(図示せず)とネットワーク20を介して対向し、これとの間で、受信音声信号及び送信音声信号の各々を受信部及び送信部(図示せず)を介して送受信する。対向する別の拡声集音通信装置は、実際の運用上、電話会議システム100と同一の装置とすることで、両者間で会議を行う構成が想定されるが、本発明はこれに限られず、通常の電話機等の拡声集音通信装置であっても良い。
電話会議システム100は、受信音声信号を復号化する音声復号化部105と、ネットワーク20に向けて送信されるべき送信音声信号を符号化する音声符号化部106と、受信音声信号を入力とし出力音声信号を出力すると共に、入力音声信号を入力とし送信音声信号を出力する適応エコーキャンセラ101と、適応エコーキャンセラ101からの出力音声信号を拡声集音エリア11に向けて拡声するスピーカ12と、拡声集音エリア11に存在する話者(近端話者)からの音声を集音して、これを入力音声信号として適応エコーキャンセラ101に出力するマイクロホン13(以下、マイク13と称する)とを含んでいる。電話会議システム100は、さらに、超音波受発信部102と、エコー純遅延時間算出部103とを含んでいる。
超音波受発信部102は、超音波信号を拡声集音エリア11に向けて送信し、拡声集音エリア11に存在する話者及び壁等のエコー反射源10で反射してくる反射超音波信号を受信する。エコー純遅延時間算出部103は、超音波信号の発信から反射超音波信号の受信までの時間を計測することで、電話会議システム100とエコー反射源10との間の距離を測定し、該距離とエコー純遅延時間との変換を可能とする変換テーブル(図示せず)を用いてエコー純遅延時間を算出する。エコー純遅延時間は、拡声集音エリア11に形成されるエコーパスにおけるエコー信号の遅延時間を与える。エコー純遅延時間該変換テーブルは予め設定されて用意される必要がある。該距離とエコー純遅延時間との変換は、かかる変換テーブルを用いる方法に限られず、適切な変換が可能な他の方法によっても良い。
適応エコーキャンセラ101は、入力音声信号に重畳されたエコー信号を除去する。エコー信号は、対向話者(遠端話者)からの受信音声信号が出力音声信号としてスピーカ12から再生され、エコー反射源10で跳ね返り、マイク13を通って再び対向話者に戻る信号である。適応エコーキャンセラ101は、かかるエコー信号をエコー純遅延時間算出部103から入力されるエコー純遅延時間ITを基にして推定し疑似エコー成分として生成する。次いで、実際にエコー信号が重畳された入力音声信号から該疑似エコー成分を差し引くことでエコー信号を除去する。該エコー信号が除去された音声信号は、符号化部106により符号化されて送信音声信号としてネットワーク20に向けて送信される。
図3は、図2に示された適応エコーキャンセラのより詳細の構成を示している。本発明の1つの特徴をなす適応エコーキャンセラ101は、遅延挿入部1011と、FIRフィルタ1012とを含む構成であり、エコー純遅延時間ITを入力として動作する遅延挿入部1011を有する点で通常の適応エコーキャンセラと異なる。
適応エコーキャンセラ101に入力される受信音声信号は、出力音声信号として出力されると共に、遅延挿入部1011に入力される。遅延挿入部1011は、エコー純遅延時間ITに相当するオフセット時間を受信音声信号に挿入することにより受信音声信号を遅延せしめて遅延音声信号としてFIRフィルタ1012に出力する。FIRフィルタ1012は、該遅延音声信号を取り込み、学習同定法等の公知のアルゴリズムによりフィルタ係数を調整しつつ擬似エコー成分を推定する。この推定に際して、FIRフィルタ1012は、加算器1013からの送信音声信号をフィルタ係数の収束判定のために評価信号として用いる。FIRフィルタ1012は擬似エコー成分を加算器1013に出力する。加算器1013は、実際のエコー信号を含むマイク13(図2参照)からの入力音声信号から該擬似エコー成分を差し引くことにより送信音声信号を得る。該送信音声信号は、外部の符号化部106(図2参照)に向けて出力される。
本第1の実施例において、本発明の1つの特徴をなす適応エコーキャンセラ101は、適切なオフセット時間を挿入する遅延挿入部1011を備えることにより、エコー純遅延時間部分にあたるタップ係数をFIRフィルタ1012に持つ必要がなく、エコー信号成分のエコー長時間に対応する数のタップ係数を保持すれば良い。これにより、迅速なタップ係数推定が可能となる。
かかるエコー純遅延時間の測定のために、本発明による拡声集音通信装置100において、超音波受発信部103をもち、電話会議システム100とエコー反射源10の距離を得ることで、エコー純遅延時間を算出する。そして、算出したエコー純遅延時間を適応エコーキャンセラ101に与える。エコー純遅延時間を与えることによって、必要最低限のタップ数だけでエコー信号の推定動作を行うことができる。そのため、従来の電話会議システムで用いられていたエコーキャンセラと比較して、タップ数減少による収束時間の短縮が可能になる。
<第2の実施例>
図4は、本発明の第2の実施例を示し、本発明による拡声集音通信装置を含む全体構成を示している。本実施例では、本発明による拡声集音通信装置として電話会議システムの例が示されている。本第2の実施例は、基本的に第1の実施例と同様の構成を備えるが、第1の実施例における超音波信号による電話会議システムとエコー反射源の距離を測定する構成とは異なり、赤外線信号を用いてかかる距離を測定する。
本図を参照すると、電話会議システム200は、第1の実施例と同様にして、音声復号化部105と、音声符号化部106と、適応エコーキャンセラ101と、スピーカ12と、マイク13とを含み、これらは第1の実施例と同様の機能を備える。電話会議システム200は、さらに、赤外線受発信部202と、エコー純遅延時間算出部203と、を含んでいる。
赤外線受発信部202は、赤外線信号を拡声集音エリア11に向けて送信し、拡声集音エリア11に存在する話者及び壁等のエコー反射源10で反射してくる反射赤外線信号を受信する。エコー純遅延時間算出部203は、赤外線信号の発信から反射赤外線信号の受信までの時間を計測することで、電話会議システム200とエコー反射源10との間の距離を測定し、該距離とエコー純遅延時間との変換を可能とする変換テーブル(図示せず)を用いてエコー純遅延時間を算出する。該変換テーブルは予め設定されて用意され必要がある。該距離とエコー純遅延時間との変換は、かかる変換テーブルを用いる方法に限られず、適切な変換が可能な他の方法によっても良い。
本第2の実施例において、第1の実施例と同様の効果を得られるが、本第2の実施例は、赤外線受発信部を用いて距離を測定するという点で第1の実施例とは異なる。赤外線受信部は、従来の電話会議システム、テレビ電話会議システムやセットトップボックス等に従来から既に付加されている場合もあり、本実施例で挙げた機能を後から実装するにあたっては、第1の実施例よりも実現が容易である。また、赤外線受発信部は超音波受発信器より安価であるという点でも実現性に優れている。
<第3の実施例>
図5は、本発明の第3の実施例を示し、本発明による拡声集音通信装置を含むの全体構成を示している。本実施例では、本発明による拡声集音通信装置として電話会議システムの例が示されている。本第3の実施例は、基本的に第1の実施例と同様の構成を備えるが、第1の実施例における超音波信号による電話会議システムとエコー反射源の距離を測定する構成とは異なり、本システムの話者が保持する赤外線LEDリモートコントローラを用いてかかる距離を測定する。
本図を参照すると、電話会議システム300は、第1の実施例と同様にして、音声復号化部105と、音声符号化部106と、適応エコーキャンセラ101と、スピーカ12と、マイク13とを含み、これらは第1の実施例と同様の機能を備える。電話会議システム300は、さらに、赤外線受信部302と、エコー純遅延時間算出部303と、赤外線LEDリモートコントローラ301とを含んでいる。
赤外線LEDリモートコントローラ301は、赤外線LEDによる発信回路を有しており、エコー反射源10の一部をなす話者(ユーザ)がこれを操作することにより、赤外線受光部302に向けて赤外線を発信する。
赤外線受信部302は、赤外線LEDリモートコントローラ301から発信された赤外線を受信する。エコー純遅延時間算出部303は、予め赤外線LEDリモートコントローラ301から発信される赤外線の出力輝度を把握しており、実際に赤外線受信部302で受信する空間の距離に応じて減衰した赤外線信号の輝度から、電話会議システム300と赤外線LEDリモートコントローラ301との距離、すなわち話者を含むエコー反射源10との距離を求める。本実施例では、赤外線の伝搬距離に従った輝度減衰を応用して距離を求める方法としたが、輝度以外の赤外線の性質が用いられても良いし、赤外線に代えて超音波信号等の他のリモートコントローラ用信号が用いられても良い。
本第3の実施例において、第1の実施例及び第2の実施例と同様の効果が得られる。第1の実施例のように超音波受発信部を新たに搭載する必要もなく、第2の実施例のように赤外受発信部を搭載する必要もない。この点、本実施例おいて必要な赤外線受信部は、通常の電話会議システムやセットトップボックス等の拡声集音通信装置に従来より付加されていることが考えられるため、更に実現性に優れている。
<第4の実施例>
図6は、本発明の第4の実施例を示し、本発明による拡声集音通信装置を含むの全体構成を示している。本実施例では、本発明による拡声集音通信装置として電話会議システムの例が示されている。本第4の実施例は、基本的に第1の実施例と同様の構成を備えるが、第1の実施例における超音波信号による電話会議システムとエコー反射源の距離を測定する構成とは異なり、話者(ユーザ)や壁等の複数の物体からなるエコー反射源との距離をカメラにより撮像される映像データから測定する。さらに、第4の実施例においては、かかる映像データからインパルス応答(タップ係数)の決定し、これをタップ係数の初期値として利用する構成を含む。
本図を参照すると、電話会議システム400は、第1の実施例と同様にして、音声復号化部105と、音声符号化部106と、適応エコーキャンセラ101と、スピーカ12と、マイク13とを含み、これらは第1の実施例と同様の機能を備える。電話会議システム400は、さらに、カメラ402と、カメラ情報取得部403と、インパルス応答シミュレーション部404と、映像符号化部405とを含んでいる。
カメラ402は、複数の物体からなるエコー反射源10を含めた映像を取り込み映像データを生成し、これをカメラ情報取得部403及び映像符号化部405に出力する。映像符号化部405は、該映像データを符号化して外部に出力する。カメラ情報取得部403は、カメラ402が生成して映像データを基に、話者や壁面等の複数の物体からなるエコー反射源10までの少なくとも1つの距離からなる距離情報を取得する。かかる距離情報の取得は、例えば、カメラ402に備えたオートフォーカス機能を用いて、映し出した物体の焦点が定まったことを基に電話会議システム400とエコー反射源10との間の距離を求めることによりなされる。もちろん、本発明はかかるオートフォーカス機能に限定されず、他の方法により距離情報の取得がなされても良い。
インパルス応答シミュレート部404は、映像データから電話会議システム400の置かれているエコー反射源10を含む音響環境におけるエコー信号のインパルス応答をシミュレートとし、該インパルス応答の応答波形からタップ係数の初期値を求める。エコー信号のインパルス応答をシミュレートする方法としては、例えば、幾何音響解析法が挙げられるが、本発明はかかる方法に限定されない。求められたエコー純遅延時間IT及びインパルス応答Hは、適応エコーキャンセラ401に入力される。
適応エコーキャンセラ401は、入力音声信号に重畳されたエコー信号を除去する。エコー信号は、対向話者(遠端話者)からの受信音声信号が出力音声信号としてスピーカ12から再生され、エコー反射源10で跳ね返り、マイク13を通って再び対向話者に戻る信号である。適応エコーキャンセラ401は、かかるエコー信号をインパルス応答シミュレート部404から入力されるエコー純遅延時間IT及びインパルス応答Hを基にして推定し疑似エコー成分として生成する。次いで、実際にエコー信号が重畳された入力音声信号から該疑似エコー成分を差し引くことでエコー信号を除去する。該エコー信号が除去された音声信号は、符号化部106により符号化されて送信音声信号としてネットワーク20に向けて送信される。
図7は、図6に示された適応エコーキャンセラのより詳細の構成を示している。本発明の1つの特徴をなす適応エコーキャンセラ401は、遅延挿入部4011と、FIRフィルタ4012とを含む構成であり、エコー純遅延時間ITを入力として動作する遅延挿入部4011を有する点と、インパルス応答Hを入力として動作するFIRフィルタ4012を有する点とで通常の適応エコーキャンセラと異なる。
適応エコーキャンセラ401に入力される受信音声信号は、出力音声信号として出力されると共に、遅延挿入部4011に入力される。遅延挿入部4011は、エコー純遅延時間ITに相当するオフセット時間を受信音声信号に挿入することにより受信音声信号を遅延せしめて遅延音声信号としてFIRフィルタ4012に出力する。FIRフィルタ4012は、該遅延音声信号を取り込み、学習同定法等の公知のアルゴリズムによりフィルタ係数を調整しつつ擬似エコー成分を推定する。この推定に際して、FIRフィルタ4012は、加算器1013からの送信音声信号をフィルタ係数の収束判定のために評価信号として用いると共に、インパルス応答シミュレート部404で算出したインパル応答H(フィルタ係数)を初期値として利用する。FIRフィルタ4012は擬似エコー成分を加算器1013に出力する。加算器1013は、実際のエコー信号を含むマイク13(図6参照)からの入力音声信号から該擬似エコー成分を差し引くことにより送信音声信号を得る。該送信音声信号は、外部の符号化部106(図6参照)に向けて出力される。
本第4の実施例において、本発明による拡声集音通信装置は、カメラで取得した映像情報からエコー純遅延時間、エコー経路のインパルス応答を特定し、音声通話開始前に適応エコーキャンセラに初期値として与える。エコー純遅延時間を与えることによって、第1、2及び3の実施例と同様に、必要最低限のタップ数だけでエコー信号の推定動作を行うことができる。そのため、従来の電話会議システムで用いられていたエコーキャンセラと比較して、収束時間を短縮することができる。また、エコー経路のインパルス応答を初期値としてエコーキャンセラに設定しておくことによって、フィルタ係数が実際のエコーインパルス応答に近づくまでに費やしていた時間が必要なくなる。そのため、第1、2及び3の実施例と比較しても収束時間が短くすることができる。
以上の複数の実施例から明らかなように、本発明による拡声集音通信装置である電話会議システムにおいて、超音波送受信器等の周辺機器装置から空間的なエコー反射源の距離を割り出し、通話前に予めエコーキャンセラにオフセット遅延量を設定し、更に、エコーキャンセラが推定するインパルス応答を予め設定しておくことにより、従来のエコーキャンセラよりも迅速に収束させるものである。これにより、必要最低限のタップ数でエコー信号の推定動作を行うようにし、フィルタ係数が乱れてからの収束時間を短くすることができる。
本発明による拡声集音通信装置は、電話会議システムやテレビ会議システムに限られず、TV視聴者が番組に参加することを可能とするような電話機能を備えるセットトップボックス等の多様な拡声集音通信装置に適用され得る。
通常の適応エコーキャンセラの概略を示している概略図である。 本発明の第1の実施例であり、拡声集音通信装置を含む全体の構成を示しているブロック図である。 図2に示されたエコーキャンセラのより詳細の構成を示しているブロック図である。 本発明の第2の実施例であり、拡声集音通信装置を含む全体の構成を示しているブロック図である。 本発明の第3の実施例であり、拡声集音通信装置を含む全体の構成を示しているブロック図である。 本発明の第4の実施例であり、拡声集音通信装置を含む全体の構成を示しているブロック図である。 図6に示されたエコーキャンセラのより詳細の構成を示しているブロック図である。
符号の説明
10 エコー反射源
11 拡声集音エリア
12 スピーカ
13 マイク
20 ネットワーク
100、200、300、400 電話会議システム
101、401 適応エコーキャンセラ
102 超音波受発信部
103、203、303 エコー純遅延時間算出部
105 音声復号化部
106 音声符号化部
201 赤外線受発信部
301 赤外線LEDリモートコントローラ
302 赤外線受信部
402 カメラ
403 カメラ情報取得部
404 インパルス応答シミュレート部
407 映像符号化部
1011、4011 遅延挿入部
1012、4012 FIRフィルタ
1013 加算器

Claims (7)

  1. 受信音声信号を拡声集音エリアに向けて拡声するスピーカと、前記拡声集音エリアから集音して音声信号を得るマイクロホンと、前記音声信号からエコー信号成分を除去するエコーキャンセラと、前記エコーキャンセラを経由した音声信号を送信する送信部と、を備える拡声集音通信装置であって、
    前記拡声集音エリアに形成されるエコーパスにおけるエコー遅延時間を算定する算定手段と、
    前記受信音声信号を前記エコー遅延時間の時間分遅延せしめて遅延音声信号を生成する遅延手段と、
    を含み、
    前記エコーキャンセラは、前記遅延音声信号から擬似エコー信号成分を生成し、これを前記音声信号から減算処理して、前記エコー信号成分の除去処理をなすことを特徴とする拡声集音通信装置。
  2. 前記エコーキャンセラは、FIRフィルタを含み、前記FIRフィルタは、前記エコー遅延時間を除いたエコー長時間のみに対応する数のタップ係数を保持し、前記タップ係数を調整しつつ前記エコー信号成分の除去処理をなすことを特徴とする請求項1記載の拡声集音通信装置。
  3. 前記算定手段は、超音波信号を前記拡声集音エリアに向けて送信すると共に前記拡声集音エリアから反射される超音波信号を受信し、前記超音波信号の伝搬距離を測定して前記遅延時間を算定することを特徴とする請求項1記載の拡声集音通信装置。
  4. 前記算定手段は、赤外線信号を前記拡声集音エリアに向けて送信すると共に前記拡声集音エリアから反射される赤外線信号を受信し、前記超音波信号の伝搬距離を測定して前記エコー遅延時間を算定することを特徴とする請求項1記載の拡声集音通信装置。
  5. 前記算定手段は、前記拡声集音エリアから発信される超音波又は赤外線の測定信号を受信し、前記測定信号の伝播距離を測定して前記エコー遅延時間を算定することを特徴とする請求項1記載の拡声集音通信装置。
  6. 前記測定手段は、前記拡声集音エリアに向かった映像を撮像し、前記映像に含まれる少なくとも1つの物体が焦点を結ぶ焦点距離を決定し、前記焦点距離に基づいて前記エコー遅延時間を算定することを特徴とする請求項1記載の拡声集音通信装置。
  7. 前記拡声集音エリアに向かった映像を撮像し、前記映像から前記拡声集音エリアの幾何学的情報を決定し、前記幾何学的情報に基づいて前記エコー信号成分のインパルス応答をシミュレートして得られる応答波形から前記FIRフィルタのタップ係数の初期値を決定する手段を更に含むことを特徴とする請求項2記載の拡声集音通信装置。
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