JP2007026607A - 半導体レーザーパワー制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マルチパルス変調信号により、半導体レーザーを変化させ記録媒体にデータを記録する装置において、記録の高倍速化に伴いマルチパルス幅の短化の影響により、半導体レーザーの駆動電流に対する発光パワーの関係を示すIL特性の算出精度が低下しても、正確な消去パワーの発光レーザーパワー制御を実現する。
【解決手段】 最適記録パワー決定手段10で実施する試し書き領域での記録パワー多段階発光記録の消去パワーDC発光結果を検出することで、半導体レーザー3が持つ本来のIL特性の傾きを算出し、記憶する手段15を設ける。マルチパルス変調信号でテスト発光した発光結果より算出した傾きと、上記記録パワー多段階発光記録の消去パワーDC発光結果より算出した傾きとを使い分ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 最適記録パワー決定手段10で実施する試し書き領域での記録パワー多段階発光記録の消去パワーDC発光結果を検出することで、半導体レーザー3が持つ本来のIL特性の傾きを算出し、記憶する手段15を設ける。マルチパルス変調信号でテスト発光した発光結果より算出した傾きと、上記記録パワー多段階発光記録の消去パワーDC発光結果より算出した傾きとを使い分ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体レーザーを用いた、光ディスク等の記録媒体にデータを記録する装置における半導体レーザーパワー制御装置に関するものである。
光ディスクには書き換え可能である相変化型ディスクがある。相変化型ディスクにデータを記録するには、半導体レーザーをマルチパルス変調信号で3値の書込パワー、消去パワー、バイアスパワーに変化させ記録する方法がある(特許文献1参照)。
図6にマルチパルス変調信号によるレーザーパワー変化に対する記録状態の関係を示す。書込パワーで温度を融点以上に上げ記録媒体を溶融し、バイアスパワーで急冷することにより結晶状態から反射率の低い非結晶状態にして記録マーク部を形成する。この書込パワーとバイアスパワーとの切り替えのマルチパルス部で記録マーク長を形成する。また、消去パワーにより記録媒体を非結晶状態から反射率の高い結晶状態にして未記録のスペース部を形成する。このように形成した結晶と非結晶との反射率の違いが、データとして再生される。また結晶、非結晶の状態を変えることで、古い記録マークの消去、上書きが可能となる。
実際これらのパワーレベルに半導体レーザーを発光させるには、半導体レーザーに駆動電流を供給して発光させる。図8にて駆動電流によるパワー発光について説明する。発光基準となるバイアスパワーの駆動電流Ibに対して、重畳電流ΔIe1を加算して消去パワー用駆動電流Ie1とし、重畳電流ΔIpk1をIb+ΔIe1に加算して書込パワー用駆動電流Ipk1としている。これらの関係を数式で示すと、
バイアスパワー(Pb)の駆動電流=Ib 式(A)
消去パワー(Pe1)の駆動電流Ie1=Ib+ΔIe1 式(B)
書込パワー(Ppk1)の駆動電流Ipk1=Ib+ΔIe1+ΔIpk1 式(C)
となる。
バイアスパワー(Pb)の駆動電流=Ib 式(A)
消去パワー(Pe1)の駆動電流Ie1=Ib+ΔIe1 式(B)
書込パワー(Ppk1)の駆動電流Ipk1=Ib+ΔIe1+ΔIpk1 式(C)
となる。
レーザー駆動部でマルチパルス変調信号のタイミングにより重畳電流を切り替え加算し、それぞれの駆動電流を半導体レーザーに供給して、半導体レーザーの駆動電流に対する発光パワーの関係を示すIL特性により発光する。また、マルチパルス幅は、記録品質が最良になるよう予めディスクメーカー毎に規定されており、ディスクの起動時で再生することでディスク情報から認識し、記録時パラメータ(ライトストラテジ)として設定される。このマルチパルス幅によりマルチパルス変調信号のタイミングを決めている。
一方、記録時の最適記録パワー値は周囲温度や光ディスクの種類、記録速度により異なるため、実際の記録の前に試し書きを実施し記録状態により最適記録パワーを決定する。
最適記録パワーの決定方法を図7(a)及び図7(b)で説明する。まず、図7(a)に示すように半導体レーザーの発光パワーと駆動電流との関係を示すIL特性を取得するために、試し書き領域の先頭領域でテスト発光を実施し、次にテスト発光終了の次領域より記録パワーを多段階に変化させ発光記録する。例として5段目の記録パワーをテスト発光時と同値設定にして、高パワーから低パワーに10段階振る。消去パワー比(消去パワーと書込パワーとの比)は一定として書込パワーに合わせて消去パワーを可変させる。多段階発光記録領域の記録部を再生して得られるRF信号より各記録パワーにおける変調度を測定する。そして、図7(b)に示すように測定した変調度で目標変調度にあたるパワーをターゲットパワーとし、
最適記録パワー設定値=ターゲットパワー×パワー補正係数 式(D)
により、ターゲットパワーにパワー補正係数を掛けたものを最適記録パワー設定値として決定している。
最適記録パワー設定値=ターゲットパワー×パワー補正係数 式(D)
により、ターゲットパワーにパワー補正係数を掛けたものを最適記録パワー設定値として決定している。
記録パワー変化ステップ量、目標変調度、パワー補正係数は記録品質が最良になるよう予めディスクメーカー毎に規定されており、ディスクの起動時で再生することでディスク情報から認識される。
従来の半導体レーザーパワー制御装置では、最適記録パワー設定値で次に記録発光する場合の駆動電流の演算は、テスト発光時の駆動電流に対する発光パワー検出値よりIL特性の傾き(微分効率)を算出して求める。
図9の従来の半導体レーザーパワー制御装置の構成図と、図8のIL特性とを用い、最適記録パワー決定方法の流れと、最適記録パワー設定値を実際発光させる駆動電流の演算方法とを説明する。最適記録パワー決定フロー開始で、レーザー駆動部6においてマルチパルス信号のタイミングでそれぞれのパワーレベルの駆動電流に切り替えて半導体レーザー3に供給し、試し書き領域の先頭でテスト発光記録を実施する。それぞれのテスト発光時の発光用駆動電流は前掲の式(A)、(B)、(C)のとおりである。書込パワー(Ppk1)とバイアスパワー(Pb)との切り替えのパルス発光と、消去パワー(Pe1)のDC発光部とで発光記録する。このテスト発光パワーを出射光受光素子4で受光し、マルチパルス発光部の書込パワーとDC発光部の消去パワーとを発光書込パワー検出部7と発光消去パワー検出部8とで検出して演算手段12に出力する。演算手段12で、テスト発光時の書込パワー(Ppk1)と、テスト発光時消去パワー(Pe1)の検出値と、駆動電流(Ipk1,Ie1)とより、IL特性の傾き(E0)を算出する(図8参照)。この傾きE0を記憶手段13に格納する。次にテスト発光終了の次領域より記録パワーを多段階に変化させ発光記録する。この多段階発光記録領域を半導体レーザー3により再生し、光ディスク1の記録部からの反射光をフォトディテクター5で受光し、信号処理部9でRF信号を生成して、記録情報生成部11でそれぞれの変調度を測定する。ディスク情報である目標変調度とパワー補正係数とにより最適記録パワー決定手段10で前掲の式(D)により最適記録パワー設定値を決定する。最適記録パワー決定手段10より最適消去パワー(Pe2)が設定されると、
Ie2=Ie1+(Pe2−Pe1)/E0 式(E)
に従い、記憶手段13の傾きE0より最適消去パワー発光用駆動電流(Ie2)を演算する。
Ie2=Ie1+(Pe2−Pe1)/E0 式(E)
に従い、記憶手段13の傾きE0より最適消去パワー発光用駆動電流(Ie2)を演算する。
また、最適記録パワー決定手段10より最適書込パワー(Ppk2)が設定されると、
Ipk2=Ie2+(Ppk2−Pe2)/E0 式(F)
に従い、最適書込パワー発光用駆動電流(Ipk2)を演算する。
Ipk2=Ie2+(Ppk2−Pe2)/E0 式(F)
に従い、最適書込パワー発光用駆動電流(Ipk2)を演算する。
IbとIe2との差をΔIe2とし、Ie2とIpk2との差をΔIpk2として、マルチパルス変調信号に従い重畳電流を切り替えて最適記録パワー設定値を発光している。
上記説明した従来の最適記録パワー決定フローにおけるレーザーパワー制御方法を図10のフローチャートに示している。
特開2003−263741号公報
しかしながら、上記従来の装置では、記録速度の高速化に伴いレーザーを変調するマルチパルス幅が短くなると、消去パワーの発光パワー制御が正確にできなくなる問題が発生する。
図11に本発明が解決しようとする課題について示す。例として変調信号のマルチパルスの設定幅がDVD−RWの4倍速記録で0.4Tより短くなると、テスト発光時に変調されたマルチパルス部の書込パワー(Ppk1)は、立ち上がりの過渡応答時間の影響で変調パルスの頂点に達する前に切り替わり、駆動電流Ipk1に対して小さく(Ppk1’)なる。そのため、本来の半導体レーザー(DC発光)が持つIL特性が得られないため異なった傾き(E1)を演算する(E1<E0)。この傾き(E1)で次期記録する最適消去パワー(Pe2)の発光用駆動電流(Ie2)を演算すると増加してしまう(Ie2’)。消去パワーはDC発光より本来の半導体レーザーが持つIL特性の傾き(E0)で発光するため、誤演算した駆動電流(Ie2’)で発光すると設定値に対し高いパワー(Pe2’)で発光される。このようにマルチパルス幅の短化の影響により、次期記録する消去パワーにおいて、発光用駆動電流を演算する傾きと、演算された駆動電流で実際発光する傾きとが異なることで、設定値どおりに発光パワーを制御することができない問題が発生した。
本発明の目的は、マルチパルス幅に関係なく、正確に半導体レーザーの発光パワーを制御する方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の半導体レーザーパワー制御装置は、半導体レーザーをパワー発光させるための駆動電流を供給するレーザー駆動部と、光ディスク等の記録媒体への発光パワー出射光を受光する出射光受光素子と、前記記録媒体からの反射光を受光するフォトディデクターと、前記出射光受光素子が受光した発光書込パワーを検出する発光書込パワー検出部と、前記出射光受光素子が受光した発光消去パワーを検出する発光消去パワー検出部と、前記発光パワー検出値と駆動電流よりIL特性の傾き(微分効率)を算出し次期記録パワーの発光用駆動電流を演算する演算手段と、前記フォトディデクターが受光した反射光よりRF信号を生成する信号処理部と、前記RF信号より記録媒体の情報を読み取る記録情報生成部と、試し書き領域で最適な記録パワー設定値を決定する最適記録パワー決定手段と、前記試し書き領域の先頭領域で実施するテスト発光時の書込パワーと消去パワーとの発光結果より前記演算手段で算出される傾きを格納する第1の記憶手段と、前記試し書き領域のテスト発光終了の次領域で実施する記録パワー多段階発光記録時のうち最高消去パワーのDC発光結果を格納する第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段に格納した最高消去パワーのDC発光結果と前記多段階発光記録時のうち最低消去パワーのDC発光結果とにより前記演算手段で算出される傾きを格納する第3の記憶手段とを備えている。
この構成により、レーザー変調のマルチパルス幅が短くなり本来の半導体レーザー(DC発光)が持つIL特性が得られない場合は、テスト発光時のマルチパルス発光部の書込パワー発光結果とDC発光部の消去パワー発光結果とにより傾きを算出し記憶する手段とは別に、多段階発光記録時の最高パワーと最低パワーとの発光記録のうち、消去パワーDC発光結果のみ検出し、その検出値より傾きを算出し記憶しておく手段を設けることで、次期記録する最適記録パワーの消去パワーと書込パワーとで、発光用駆動電流演算時に傾きを変えて演算することを可能とする。
本発明は、ディスク情報により設定されるマルチパルス幅の変調信号でテスト発光した時のIL特性の傾きと、多段階記録発光時に発光させた消去パワーDC発光値を用いて得られる本来の半導体レーザーが持つIL特性の傾きとを別々に算出し記憶しておくことにより、記録の高速化によるマルチパルス幅の短化が起きた場合でも、次期記録パワーの消去パワー発光用駆動電流の演算時には消去パワーDC発光より算出した傾きが使用可能となるため、正確にレーザー発光パワーを制御することを実現するものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施形態における半導体レーザーパワー制御装置の構成図である。図1において従来構成と同一のものは、同一符号を付けている。記録媒体である光ディスク1を、光ピックアップ2より記録、再生を行なう。光ピックアップ2は半導体レーザー3と、半導体レーザー3の発光パワーの出射光を受光する出射光受光素子4と、半導体レーザー3から発光パワーが出射され光ディスク1より反射される光を受光するフォトディデクター5とを備えている。
また、半導体レーザー3のパワーを発光するための駆動電流を供給するレーザー駆動部6と、出射光受光素子4が受光した発光書込パワーを検出する発光書込パワー検出部7と、出射光受光素子4が受光した発光消去パワーを検出する発光消去パワー検出部8と、発光パワー検出値と駆動電流とより傾きを算出し、次期記録発光用駆動電流を演算する演算手段12と、上記傾きを一時格納する第1の記憶手段13とを備えている。また試し書き領域の先頭セクターでテスト発光を実施し、次セクターに記録パワーを多段階変化させ記録再生の結果で最適記録パワー設定値を決定する最適記録パワー決定手段10を備えている。フォトディデクター5で受光した反射光よりRF信号を生成する信号処理部9と、このRF信号より記録媒体である光ディスク1の記録情報を読み取る記録情報生成部11とを更に備え、記録媒体上の記録部の変調度を測定し、また記録品質が最良になるよう予めディスクメーカー毎に規定されたマルチパルス幅等のライトストラテジ、初期記録パワー、目標変調度、パワー補正係数等の情報を再生して設定している。ここまでの構成は従来と同じである。この構成に、試し書き領域で実施する多段階発光記録時の最高消去パワー発光結果を格納する第2の記憶手段14と、この第2の記憶手段14に格納した発光結果と多段階発光記録時の最低消去パワーの発光結果とをもとに演算手段12にて算出される傾きを格納する第3の記憶手段15とを備える。
図1の構成において、図2のフローチャートと、図5の多段階発光記録時の消去パワーDC発光結果による傾きの算出方法の説明図とを用い、本発明の最適記録パワー決定フローを説明する。
図2によれば、まず従来どおり最適記録パワー決定フロー開始で、試し書き領域の先頭の2セクターでテスト発光記録を実施する。半導体レーザー3のパワー発光は、レーザー駆動部6においてマルチパルス信号のタイミングでそれぞれのパワーレベルの駆動電流に切り替え、半導体レーザー3に供給し発光する。このテスト発光パワーを出射光受光素子4で受光し検出部7,8に出力する。マルチパルス発光部の書込パワーを発光書込パワー検出部7で、DC発光部の消去パワーを発光消去パワー検出部8でそれぞれ検出し、演算手段12に出力する。演算手段12でこのテスト発光時書込パワー(ここではマルチパルス短化により誤検出したPpk1’とする)と、テスト発光時消去パワー(Pe1)の検出値と、それぞれの駆動電流(Ipk1,Ie1)とより、IL特性の傾き(本来の半導体レーザーの特性と異なった傾きE1)を算出する(図5参照)。この傾きE1を第1の記憶手段13に格納する。ここまでは、従来方法と同じである。
次に、テスト発光終了次領域の1セクター目に多段階発光記録(例として10段階)の最高パワー設定値(P1)で1セクター記録発光する。図5にそって発光方法を説明する。多段階発光記録の最高パワー設定値(P1)の消去パワー設定値(P1−e)が演算手段12に設定され、テスト発光時の結果による傾きE1から駆動電流(IP1−e)を演算し、この駆動電流で発光させるが、消去パワーはDC発光より半導体レーザーが持つIL特性の傾きで発光するため、発光消去パワー検出部8より図5のDC発光消去パワー検出値(P1−e’)が検出できる。この検出値(P1−e’)と駆動電流(I1−e)とを第2の記憶手段14に格納する。多段階発光記録の残りセクター(テスト発光セクター+10セクター)を最低パワー(P10)まで1セクターずつ記録パワーを変化させ発光記録する。P1同様P2〜P10の消去パワーはDC発光より半導体レーザーが持つIL特性の傾きで発光している。このうち最低パワーの消去パワー設定値(P10−e)のDC発光値のみ発光消去パワー検出部8で検出し、その発光消去パワー検出値(P10−e’)を演算手段12に出力する。演算手段12で第2の記憶手段14に格納した最高パワーの発光消去パワー検出値(P1−e’)と、その駆動電流(I1−e)と、最低パワーの発光消去パワー検出値(P10−e’)と、その駆動電流(I10−e)とで傾きを算出する。このP1、P10の消去パワーはDC発光であるため本来のレーザーが持つ傾きE0を得ることが可能となる。この傾きE0を第3の記憶手段15に格納する。最適記録パワー決定手段10より最適消去パワー(Pe2)が設定されると、第3の記憶手段15より傾きE0を演算手段12に出力し、最適消去パワー発光用駆動電流を演算する。また最適記録パワー決定手段10より最適書込パワー(Ppk2)が設定されると、第1の記憶手段13より傾きE1を演算手段12に出力し、最適書込パワー発光用駆動電流を演算する。
これにより、マルチパルス幅に影響されない10段階発光記録のDC発光結果より傾きE0を算出することが可能となり、最適消去パワー発光用駆動電流の演算時には、この傾きE0に切り替え、駆動電流を演算し発光するので、マルチパルス幅に関係なく正確にレーザー発光パワーを制御することが可能となる。
図1では、以上の半導体レーザーパワー制御装置の構成に加えて、試し書き領域の発光記録位置を検出するセクター検出手段16と、このセクター検出手段16の検出結果によりスイッチを切り替えるスイッチ切替制御手段17と、発光書込パワー検出部7の出力をON/OFFする第1のスイッチ18と、演算手段12から第1の記憶手段13への出力をON/OFFする第2のスイッチ19と、演算手段12から第3の記憶手段15への出力をON/OFFする第3のスイッチ20と、演算手段12から第2の記憶手段14への出力をON/OFFする第4のスイッチ21と、第1及び第3の記憶手段13,15から演算手段12への出力を切り替える第5のスイッチ22とを備える。
上記実施形態の構成において、図3(a)〜図3(e)のタイミング図を用いて動作を説明する。まず、試し書き領域のテスト発光結果より傾きE1を算出して第1の記憶手段13に格納するまでと、多段階発光記録時の消去パワーの最高パワーと最低パワーとの発光結果により傾きE0を算出して第3の記憶手段15に格納するまでの動作を、図3(a)〜図3(c)で説明する。
光ディスク等の記録媒体からの反射光より信号処理したRF信号より、図3(a)の記録媒体上の試し書き領域の記録位置をセクター検出手段16で認識する。試し書き領域の1セクター毎にクロックをHIに立て記録位置タイミング信号Saを生成する(図3(b)参照)。このタイミング信号Saをスイッチ切替制御手段17に出力する。スイッチ切替制御手段17は、タイミング信号Saのクロックで切り替わる第1〜第4のスイッチ18,19,20,21のそれぞれの制御信号でスイッチのON/OFFを制御する(図3(c)参照)。また図3(b)に示すように、発光書込パワー検出部7と発光消去パワー検出部8との検出処理の許可/禁止信号Sbも記録位置タイミング信号Saに連動させておく。
そして、最適記録パワー決定フロー開始で、試し書き領域のテスト発光開始をタイミング信号Saの1クロック目で認識し、スイッチ切替制御手段17より第1のスイッチ18をON、第2のスイッチ19をON、第3のスイッチ20をOFF、第4のスイッチ21をOFFとする。許可/禁止信号Sbより発光書込パワー検出部7、発光消去パワー検出部8共に検出処理許可の状態とする。この状態をスイッチ初期設定としておく。次に、テスト発光時の発光書込パワーと発光消去パワーとを検出して演算手段12に出力し、それぞれの駆動電流とで演算手段12で傾きE1を算出して第1の記憶手段13に格納する。次にテスト発光終了後、記録位置が3セクターに位置したとき、タイミング信号Saの3クロック目で多段階発光記録時の可変記録パワーの最高パワー(P1)と認識し、制御信号により第1のスイッチ18をOFF、第2のスイッチ19をOFF、第4のスイッチ21をONに切り替える(図3(c)参照)。この時、許可/禁止信号Sbより発光書込パワー検出部7は検出処理禁止の状態に切り替わり、多段階発光記録時の最高パワー(P1)の消去パワーのみ発光消去パワー検出部8で検出し、駆動電流とともに第2の記憶手段14に格納する。次に多段階発光記録時のP2〜P9までは、記録位置タイミング信号Saの4クロック目より認識し、許可/禁止信号Sbより発光書込パワー検出部7、発光消去パワー検出部8共に検出処理禁止の状態にして検出処理を実施しない。また第1〜第4のスイッチ18〜21はOFFにする。タイミング信号Saの12クロック目で多段階発光記録時の可変記録パワーの最低パワー(P10)と認識し、制御信号により第3のスイッチ20のみONに切り替える(図3(c)参照)。この時、許可/禁止信号Sbより発光消去パワー検出部8のみ検出処理許可の状態に切り替え、多段階発光記録時の最低パワー(P10)の消去パワーのみ検出し、演算手段12に出力する。これにより、第2の記憶手段14に格納した多段階発光記録時の最高パワー(P1)と、その後検出した最低パワー(P10)との2点の消去パワーのDC発光検出値と、駆動電流とで傾きE0を算出可能とする。この傾きE0を第3の記憶手段15に格納する。
このように記録位置であるセクターを管理することで、テスト発光結果による傾きE1の算出と、多段階発光記録時の消去パワーの最高パワーと最低パワーとの発光結果による傾きE0の算出とのタイミング及び経路を設定することが可能となる。また、多段階発光記録時のタイミングで書込パワーの検出処理を省くことも可能となる。
次に、最適記録パワーが決定された後、最適記録パワー設定値の発光用駆動電流を演算する時の傾きを、最適書込パワーと最適消去パワーとの設定時で切り替える動作を図3(d)及び図3(e)で説明する。最適記録パワー決定手段10より記録パワーが演算手段12に設定されるタイミングを、パワー設定タイミング信号Scとしてスイッチ切替制御手段17に送る(図3(d)参照)。最適消去パワー値が設定された時に最適消去パワー設定タイミング信号により、スイッチ切替制御手段17で制御信号により第5のスイッチ22をb側に切り替え(図3(e)参照)、第3の記憶手段15の傾きE0を演算手段12に出力する。また逆に、最適書込パワー値が設定された時には最適書込パワー設定タイミング信号により、スイッチ切替制御手段17で制御信号により第5のスイッチ22をa側に切り替え(図3(e)参照)、第1の記憶手段13の傾きE1を演算手段12に出力する。
このように、最適パワー発光用駆動電流の演算で、消去パワー設定時と書込パワー設定時とで傾きを切り替えることが可能となり、最適消去パワー発光用駆動電流の演算時には実際のDC発光結果で算出した傾きE0で演算することができる。
マルチパルス幅がある値より下に設定された場合は上記レーザーパワー制御方法を実施し、マルチパルス幅がある値以上の長い幅に設定された場合は従来方法と同様なレーザーパワー制御方法を実施することとしてもよい。図4(a)〜図4(e)は、マルチパルス幅がある値以上に設定された場合のタイミング図である。
この場合でも、ディスクメーカー、記録速度毎に記録媒体に規定されているマルチパルス幅設定値(ライトストラテジ)が記録情報生成部11で読み出され、変調信号のマルチパルス幅が設定されレーザー駆動部6に送られる。そのマルチパルス幅設定値を判定部23にも送り、ある値より上か下か判定する。例として、DVD−RWの4倍速記録でマルチパルス幅の設定値が0.4T以上であれば、変調発光されたマルチパルス部の頂点は歪むことなく検出された実績結果がある。この値を判定基準値として判定部23で持っておき、マルチパルス幅の設定値が0.4T以上と判定された場合、各スイッチの制御信号を初期設定値(第1及び第2のスイッチ18,19をON、第3及び第4のスイッチ20,21をOFF)に、許可/禁止信号Sbも初期設定値(発光書込パワー検出部7、発光消去パワー検出部8共に検出処理許可)に固定設定し、従来どおり、試し書き領域のテスト発光の結果(マルチパルス発光部の書込パワーとDC発光部の消去パワーとの発光結果)のみで傾きを算出する(図4(b)及び図4(c)参照)。3セクター目の多段発光記録領域のセクター間は、第1〜第4のスイッチ18〜21の制御信号をOFF、許可/禁止信号Sbも発光書込パワー検出部7、発光消去パワー検出部8共に検出処理禁止とし、発光パワーは検出せず傾きの算出処理は実施しない。第5のスイッチ22は制御信号によりa側に接続固定し(図4(e)参照)、最適記録パワーが決定された後、書込パワーと消去パワー共に発光用駆動電流の演算時は図8のように同一の傾きで演算する。
これにより、マルチパルス幅に応じて、2通りの傾き演算処理を実行するか否か判断できるため、マルチパルス幅設定の時点である値以上の長い幅に設定された場合、演算処理を1通りに省くことが可能となる。
なお、上記の例ではマルチパルス幅で判定しているが、テスト発光の書込発光パワーの検出値と設定値とを比較して、同等でない場合に本発明の2通りの傾きで演算処理を実行すると判定してもよい。
以上説明したとおり、本発明の半導体レーザーパワー制御装置によれば、ディスク情報より設定されるマルチパルス幅の変調信号でテスト発光した時のIL特性の傾きE1と、多段階記録発光時に発光させた消去パワーDC発光値を用いて得た本来の半導体レーザーが持つIL特性の傾きE0とを別々に算出し記憶するようにしたことで、記録の高速化によるマルチパルス幅の短化が起きても、次期記録パワーの消去パワー発光用駆動電流の演算時では消去パワーDC発光より算出した傾きE0を使用するため、誤演算なく正確にレーザー発光パワーを制御することができる。
本発明に係る半導体レーザーパワー制御装置は、半導体レーザー装置のIL特性に基づき最適なレーザーパワーを決定する機能を有し、光ディスクへのデータ書き込み制御において有用である。
1 光ディスク
2 光ピックアップ
3 半導体レーザー
4 出射光受光素子
5 フォトディデクター
6 レーザー駆動部
7 発光書込パワー検出部
8 発光消去パワー検出部
9 信号処理部
10 最適記録パワー決定手段
11 記録情報生成部
12 演算手段
13〜15 第1〜第3の記憶手段
16 セクター検出手段
17 スイッチ切替制御手段
18〜22 第1〜第5のスイッチ
23 判定部
2 光ピックアップ
3 半導体レーザー
4 出射光受光素子
5 フォトディデクター
6 レーザー駆動部
7 発光書込パワー検出部
8 発光消去パワー検出部
9 信号処理部
10 最適記録パワー決定手段
11 記録情報生成部
12 演算手段
13〜15 第1〜第3の記憶手段
16 セクター検出手段
17 スイッチ切替制御手段
18〜22 第1〜第5のスイッチ
23 判定部
Claims (4)
- マルチパルス信号により半導体レーザーを書込パワー、消去パワー、バイアスパワーのレベルに変調し、記録媒体に発光記録する半導体レーザーパワー制御装置であって、
半導体レーザーをパワー発光させるための駆動電流を供給するレーザー駆動部と、
発光パワーの出射光を受光する出射光受光素子と、
記録媒体からの発光パワーの反射光を受光するフォトディデクターと、
前記出射光受光素子が受光した発光書込パワーを検出する発光書込パワー検出部と、
前記出射光受光素子が受光した発光消去パワーを検出する発光消去パワー検出部と、
駆動電流に対する発光パワー検出値よりIL特性の傾きを算出し、次期記録パワーの発光用駆動電流を演算する演算手段と、
前記フォトディデクターの反射光よりRF信号を生成する信号処理部と、
前記RF信号より記録媒体の情報を読み取る記録情報生成部と、
試し書き領域で最適な記録パワー設定値を決定する最適記録パワー決定手段と、
前記試し書き領域の先頭領域で実施するテスト発光時の書込パワーと消去パワーとの発光結果より前記演算手段で算出される傾きを格納する第1の記憶手段と、
前記試し書き領域のテスト発光終了の次領域より実施する記録パワー多段階発光記録時の最高消去パワーのDC発光結果を格納する第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に格納した発光結果と前記多段階発光記録時の最低消去パワーのDC発光結果とより前記演算手段で算出される傾きを格納する第3の記憶手段とを備え、
最適消去パワーの発光用駆動電流演算時は前記第3の記憶手段に格納された実際のDC発光結果の傾きで演算することを特徴とする半導体レーザーパワー制御装置。 - 請求項1記載の半導体レーザーパワー制御装置において、
前記試し書き領域の発光記録位置をセクターで管理するセクター検出手段と、
前記試し書き領域のテスト発光時には書込パワーと消去パワーとの2点の発光パワー検出値と駆動電流とで前記演算手段で傾きを算出し前記第1の記憶手段に格納するまでの経路と、前記試し書き領域の多段階発光記録時には最高パワーと最低パワーとの2点の消去パワーDC発光検出値と駆動電流とで前記演算手段で傾きを算出し前記第3の記憶手段に格納するまでの経路とに切り替えるスイッチ群と、
前記セクター検出手段の検出結果より前記スイッチ群を切り替えるスイッチ切替制御手段とを更に備えたことを特徴とする半導体レーザーパワー制御装置。 - 請求項1又は2に記載の半導体レーザーパワー制御装置において、
前記最適記録パワー決定手段で決定された最適記録パワーのうち、最適書込パワー値が前記演算手段に設定された時に前記第1の記憶手段に接続し、最適消去パワー値が前記演算手段に設定された時に前記第3の記憶手段に接続し、前記演算手段に出力する傾きを切り替えるスイッチを更に備えたことを特徴とする半導体レーザーパワー制御装置。 - 請求項2記載の半導体レーザーパワー制御装置において、
前記記録情報生成部より記録媒体の情報であるマルチパルス幅の情報を受け取り、当該マルチパルス幅がある値より小さいか否かに応じて前記スイッチ切替制御手段の動作を制御する判定部を更に備えたことを特徴とする半導体レーザーパワー制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005210961A JP2007026607A (ja) | 2005-07-21 | 2005-07-21 | 半導体レーザーパワー制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005210961A JP2007026607A (ja) | 2005-07-21 | 2005-07-21 | 半導体レーザーパワー制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007026607A true JP2007026607A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37787172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005210961A Pending JP2007026607A (ja) | 2005-07-21 | 2005-07-21 | 半導体レーザーパワー制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007026607A (ja) |
-
2005
- 2005-07-21 JP JP2005210961A patent/JP2007026607A/ja active Pending
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