JP2007023974A - 内燃機関の図示平均有効圧の推定方法 - Google Patents

内燃機関の図示平均有効圧の推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 制御系での演算処理の負担を低減しながらも精度の良い図示平均有効圧の推定方法を提案する。
【解決手段】 この内燃機関の図示平均有効圧の推定方法では、エンジン1の燃焼サイクルを、圧縮行程末期から膨張行程中期にわたる燃焼区間C1と、同燃焼区間以外の非燃焼区間A、B、D、Eとに区分すると共に同非燃焼区間は吸気行程と圧縮行程と膨張行程と排気行程とに区分しておき、燃焼区間において筒内圧検知センサ4で計測した筒内圧の演算に基づき燃焼区間の有効圧指標Si1を算出し、非燃焼区間においてはエンジン1の運転状態に応じたマップから各工程の有効圧指標Si2〜Si4を推定し、燃焼区間の有効圧指標と非燃焼区間における各行程の有効圧指標とに基づいて内燃機関の図示平均有効圧IMETを求める。
【選択図】 図4

Description

本発明は、内燃機関の図示平均有効圧の推定方法に関する。
特許文献1には、圧縮行程と膨張行程の間の上死点前後の対象区間において、所定クランク回転角毎に検出した筒内圧に基づいて図示平均有効圧を計算する技術が開示されている。
特開平9−329049号公報
しかしながら、特許文献1における図示平均有効圧の算出手法では、上死点前後の対象区間を対象として所定クランク回転負毎の計測を行っていることから、着火前の圧縮行程区間の相当期間においても所定クランク回転角毎に筒内圧計測を行っていることになる。このため、燃焼状態に直接関係しない区間でも所定クランク回転角毎の筒内圧計測を行っていることから、制御系での演算処理の負担が大きくなってしまうという課題があった。この負担を軽減させるために計測対象区間を短く設定する事が考えられるが、計測対象区間を短縮すると、膨張行程における計測区間も短くなってしまい、計算精度が低下するという間題を招いてしまう。
本発明は、制御系での演算処理の負担を低減しながらも精度の良い図示平均有効圧の推定方法を提案することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明である内燃機関の図示平均有効圧の推定方法では、内燃機関の燃焼サイクルを、圧縮行程末期から膨張行程中期にわたる燃焼区間と同燃焼区間以外の非燃焼区間とに区分すると共に同非燃焼区間は吸気行程と圧縮行程と膨張行程と排気行程とに区分しておき、燃焼区間において順次計測した筒内圧の演算に基づき燃焼区間の有効圧指標を算出するとともに、非燃焼区間においては機関の運転状態に応じて各行程の有効圧指標を推定し、燃焼区間の有効圧指標と非燃焼区間における各行程の有効圧指標とに基づいて内燃機関の図示平均有効圧を求めることを特徴としている。
本発明にかかる内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、非燃焼区間における有効圧指標は、機関の吸気圧、あるいは機関の吸気圧と回転数に基づいて求められることを特徴としている。
本発明にかかる内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、非燃焼区間における圧縮行程での有効圧指標や非燃焼区間における膨張行程での有効圧指標は、所定クランク角で計測した筒内圧に基づいて推定されることを特徴としている。
本発明にかかる内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、内燃機関が4気筒の場合、圧縮行程での燃焼区間の長さが膨張行程での非燃焼区間の長さ以下に設定されていることを特徴としている。
本発明にかかる内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、燃焼区間がBTDC20°近傍からATDC140°近傍に設定されていることを特徴としている。
本発明によれば、圧縮行程末期から膨張行程中期にわたる燃焼区間において順次計測した筒内圧を演算するので、燃焼区間の有効圧指標を実測値に基づき精度よく算出できる。また、非燃焼区間においては、同区間を吸気行程と圧縮行程と膨張行程と排気行程とに区分して、各行程毎においては有効圧が大きく変動しないことに着目して運転状態に応じて各行程の有効圧指標を推定しているので、多数の計測を必要とすることなく非燃焼区間における各行程の有効圧指標を効率良く推定できる。このため、燃焼区間は実測値を演算し非燃焼区間は各行程毎に推定を行ない内燃機関の図示平均有効圧を求めるので、計測を最小限にして演算負荷を軽減しながら精度よく図示平均有効圧を求めることができる。
本発明によれば、非燃焼区間における有効圧指標を機関の吸気圧に基づいて求めるので、簡便に非燃焼区間の有効圧指標を導出することができる。また、非燃焼区間における有効圧指標を機関の吸気圧と回転数に基づいて求めると、より正確に非燃焼区間の有効圧指標を導出することができる。
本発明によれば、非燃焼区間における圧縮行程での有効圧指標を、所定クランク角で計測した筒内圧に基づいて推定するので、可変バルブタイミング機構装着の内燃機関であっても、可変バルブタイミング機構の位相にかかわらず非燃焼区間における圧縮行程での有効圧指標を適的に推定することができる。
本発明によれば、非燃焼区間における膨張行程での有効圧指標を、所定クランク角で計測した筒内圧に基づいて推定するので、点火時期の変動が大きい場合であっても、点火時期にかかわらず非燃焼区間における膨張行程での有効圧指標を適正に推定することができる。
本発明によれば、圧縮行程での燃焼区間の長さを膨張行程での非燃焼区間の長さ以下に設定しているので、筒内圧の演算期間が気筒間で重ならなくなり、演算負荷を効率良く軽減することができる。
本発明によれば、燃焼区間をBTDC20°近傍からATDC140°近傍に設定しているので、燃焼区間を適切に設定でき、演算処理を効率良く軽減しながら精度良く図示平均有効圧を求めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1において全体構成を説明する。図1に符合1で示す直列4気筒の内燃機関なるエンジンの気筒2の上部には、点火プラグ3と筒内圧検出手段としての筒内圧センサ4とが、燃焼室5に臨むように装着されている。本形態においては、筒内圧センサ4は吸気バルブ6の近傍に配置されている。筒内圧センサ4は気筒内の燃焼圧力を圧電素子によって電荷に変換し、電荷出力Sをチャージアンプ7に出力する。チャージアンプ7は、いわゆる電荷一電圧変換増幅器であり、センサ出力Sを電圧信号Sに変換してA/D変換器8に出力する。A/D変換器8はアナログ信号として入力された信号Sをクランク角度に同期してデジタル信号に変換し、制御手段となるエンジンコントロールユニット(以下「ECU」と記す)10に出力する。つまり、信号Sは筒内圧センサ4で検知された圧力情報Sとなる。
ECU10には、圧力検出センサ4で検出された電圧信号Sと、吸気マニホールドに設けられた吸気圧センサ11によって検出される吸入圧Pa(吸気マニ圧)と、クランク角センサ12によって検出されるエンジン1のクランク角Caと、気筒判別手段としての気筒判別センサ13によって検出される気筒判別信号REF−iとが入力される。エアフローセンサ11およびクランク角センサ12は、運転状態検出手段20を構成している。本形態において、エンジンは4気筒エンジンであって、その燃焼サイクルは、図2に示すように吸気工程、圧縮工程、膨張行程及び排気工程がクランク角720°で1サイクルを終えるようになっている。
クランク角センサ7は、爆発間隔(4気筒エンジンでは180°)毎に各気筒の圧縮上死点(TDC)前の所定位置、例えばBTDC5°で〔H〕レベルのパルスとなる基準信号Caを出力するとともに、クランク角の単位角度(例えば、10°)毎に(H)レベルのパルス信号を出力する。なお、信号Caのパルスを計数することにより、エンジン回転数Neを知ることかでき、この処理はコントロールユニット5により行われる。本形態において、気筒判別センサ13は、特定の気筒(例えば、第1気筒)を判別するもので、特定気筒の圧縮上死点前の所定クランク角位置で気筒判別信号REF−iを出力する。
ECU10は、CPU21、ROM22、RAM23およびI/Oポート24により構成された周知のコンピュータであり、これらはコモンバス25により互いに接続されている。ECU10は、図示しないタイマーを備えている。CPU21は、ROM22に予め書き込まれているプログラムに従ってI/Oポート24より必要とする外部データを取り込むと共に、RAM23との間でデータの授受を行ないながら必要な処理値等を演算処理し、必要に応じて処理したデータをI/Oポート24へ出力する。I/Oポート24には、各センサからの信号が入力されるとともに、I/Oポート24からは点火信号Spを点火プラグ3に出力するとともに、噴射信号Siを燃料噴射用のインジェクタ14に出力する。つまり、ECU10は、入力される各センサ情報に基づいて点火時期や燃料供給制御を行うと共に、気筒内、すなわち燃焼室5内の図示平均有効圧を推定する機能を備えている。ROM22には、エンジン回転数と負荷情報となる吸入圧Paとから図示しない基本点火時期と基本燃料噴射量のデータが記憶されている。
次に、ECU10による図示平均有効圧の推定について説明する。ECU10による図示平均有効圧を推定は、気筒毎に実行されるが、ここでは1気筒について説明する。
本形態においては、エンジン1の燃焼サイクルは、図2に示すように、圧縮行程末期から膨張行程中期にわたる燃焼区間としての区間Cと、この区間C以外の非燃焼区間する。非燃焼区間は、区間A、区間B、区間D、区間Eで構成されている。区間Aは吸気行程、区間Bは圧縮行程の初期から中期、区間Dは膨張行程後期、区間Eは排気行程と対応している。圧縮行程での燃焼区間の長さC−1は膨張行程での非燃焼区間の長さとなる区間D以下に設定されている。
本形態ではこれら区間の内、燃焼区間となる区間Cにおいては筒内圧センサ4からの圧力信号Sをクランク角10°毎に順次取り込んで積分して燃焼区間における有効圧指標Pi1を算出するとともに、非燃焼区間においてはエンジン1のエンジン回転数Neと吸入圧Paとから運転状態を判断し、この運転状態に応じて区間A、区間B、区間D、区間Eでの各有効圧指標Si2〜Si4を推定し、燃焼区間の有効圧指標Si1と非燃焼区間における各行程(各区間A、B、D、E)の有効圧指標Si2〜Si4とを加算して1サイクルの図示平均有効圧IMEPを求めることを特徴としている。ここで有効圧指標Siとは、各区間の絶対仕事/排気量でも求めるものである。本形態において、区間Cは、BTDC20°近傍からATDC140°近傍に設定されている。
このように、特定の区間の筒内圧を筒内圧センサ4からの圧力信号Sで求めるのは、吸気マニ圧と筒内圧とが1サイクル(720°)中において燃焼による変動を受ける区間Cを除いて比例関係になることを本願発明者が発見したためである。このため、本形態のROM22には、図3に示すマップが記憶されている。図3に示すマップは、吸気マニ圧と筒内圧との関係をエンジン回転数毎に計測したデータマップである。図3(a)に示すマップは、区間A、E(吸排気時)の筒内圧をポンプ損失kgf/cm2(Si1)で示し、図3(b)に示すマップは、区間B(圧縮工程)の筒内圧を有効圧指標Si3(kgf/cm2)で示し、図3(C)に示すマップは、区間D(膨張行程後期)の筒内圧を有効圧指標Si4(kgf/cm2)で示したものである。
このようにして求めた燃焼機関の有効圧指標Pi1と非燃焼機関の有効圧指標Si2〜4とを、ECU10では加算して図示平均有効圧IMEPを算出する。この図示平均有効圧IMEPは、エンジン1の発生トルクの把握や失火などの燃焼不安定状態の検知等に利用されるが、その詳細についてはここでは省略する。
このような推定方法の制御処理を図4に示すフローチャートを用いて説明する。この制御処理は、気筒判別センサ13からの気筒判別信号REF−i毎に割込処理されるものとし、ここでは最終的に点火時期を制御するものとする。ステップF1では、エンジン1が始動すると吸気圧センサ11、クランク角センサ12及び筒内圧検出センサ4からの信号を取込む。ステップF2においては、エンジン1の各区間(A〜E工程)を判定する。
ステップF3では、区間に対応する有効圧指標Si1〜Si4を求める。ステップF3において、区間A、Eとなると図3(a)のマップから有効圧指標Si2が求められ、区間Bとなると図3(b)のマップから有効圧指標Si3が求められ、区間Dとなると図3(c)のマップから有効圧指標Si4が求められる。また、区間Cの場合には、筒内圧検出センサ4からの圧力情報SをCPU21で積分演算して有効圧指標Si1を算出する。ステップF3で求められた有効圧指標Si1〜Si4はRAM23に一時記憶され、ステップF4において加算(総和)されて図示平均有効圧IMEPを算出する。
このように、圧縮行程末期から膨張行程中期にわたる燃焼区間となる区間Cにおいては筒内圧検出センサ4で検出した筒内圧を積分するので、区間Cの有効圧指標Si1を実測値に基づき精度よく算出することができる。また、非燃焼区間となる区間A、区間B、区間D、区間Eにおいては、同区間を吸気行程と圧縮行程と膨張行程と排気行程とに区分して各行程毎においては有効圧が大きく変動しないことに着目して、エンジン回転数Neと吸気圧Paに応じて各行程の有効圧指標Si2〜Si4を図3に示すマップから推定するので、多数の計測を必要とすることなく非燃焼区間における各行程の有効圧指標Si2〜Si4を効率良く推定できる。さらに、区間Cは実測値を演算し、非燃焼区間は各行程毎に推定を行って求めた有効圧指標Si1〜Si4の総和からエンジン1の図示平均有効圧IMEPを求めるので、筒内圧検出センサ4による筒内圧計測を最小限にしてECU10での演算負荷を軽減することができる。
圧縮行程での燃焼区間の長さC−1を膨張行程での非燃焼区間(区間D)の長さ以下に設定したので、筒内圧の演算期間が気筒間で重ならなくなり、ECU10での演算負荷を効率良く軽減することができる。さらに、区間CをBTDC20°近傍からATDC140°近傍に設定したので、1サイクル中において区間Cを適切に設定でき、ECU10での演算処理を効率良く軽減しながら精度良く図示平均有効圧IMEPを求めることができる。
本形態において、非燃焼区間における各行程の有効圧指標Si2〜Si4は、エンジン1の吸気マニ圧とエンジン回転数Neに基づいて求めるので、正確に非燃焼区間の有効圧指標Si2〜Si4を導出することができる。本形態では、非燃焼区間における各行程の有効圧指標Si2〜Si4を吸気マニ圧とエンジン回転数Neに基づいて求めているが、単に吸気マニ圧から求める用にしても良い。
本形態にかかるエンジン1には、排気環流装置(以下「EGR」という)や可変バルブタイミング装置(以下「VVT」と記す)は装着されていないが、これら装置がエンジン1に装着される場合もある。その場合の図示平均有効圧IMEPの推定について以下に説明する。
本願発明者は、図1に示す燃焼区間での筒内圧検出センサ4から演算による有効圧指標Si1の算出と、非燃焼区間における図3のマップからの有効圧指標Si2〜Si4の推定が、EGR量やVVT位相変化時においても適用可能であるか検討した。その検討結果を図5に示す。図5(a)は、クランク角320°(圧縮TDCの40°B)時での筒内圧と区間Bでの有効圧指標Si3とEGR量の変化量と関係を示す図であり、図5(b)は、クランク角320°(圧縮TDCの40°B)時の筒内圧と区間Bの有効圧指標Si3との関係を示す図であり、図5(c)はクランク角320°(圧縮TDCの40°B)時での筒内圧と区間Bでの有効圧指標Si3とVVT位相変化と関係を示す図ある。
(EGR量の影響について)
本願発明者は、エンジン回転数が1500rpmでpbを−415mmHgとして考察したところ、ERG量の変化に対してポンプ損失分(区間A、E)は図5(B)に示すように殆ど変化が無く、区間B、Dでも同様に殆ど変化が無いことを発見した。区間Cにおいては上記のようにクランク角10°毎に検出できた。
(VVT位相の影響)
VVT位相の変化(pbは一定)に対してポンプ損失分(区間A、E)は、図5(c)に示すように殆ど変化が無いが、区間Bの有効圧指標Si3はVVT位相によって変化するため、吸気マニ圧からの推定は困難であると判断した。VVT位相毎に区間Bの有効圧指標Si3を持てば推定可能であるが、これでは制御が複雑化してしまう。
そこで、燃焼開始直前の筒内圧に着目し、クランク角320°(圧縮TDCの40°B)時での筒内圧と区間Bでの有効圧指標Si3の関係を調べたところ、両者は図5(b)に示すように比例関係にあり、VVT変化時も区間Bの有効圧指標Si3の推定が可能であることが解った。
検討結果、VVT位相変化時は、図5(c)に示すように、吸気マニ圧と区間Bでの有効圧指標Si3との関係が変化するため、推定するのは困難であるが、クランク角320°(圧縮TDCの40°B)時の筒内圧と区間Bの筒内圧1点を計測すれば区間Bの有効圧指標Si3を推定可能であることが解った。
次に、本願発明者は、図1に示す燃焼開始が膨張行程になる点火過リタード時になることがあり、このときの吸気マニ圧の変化があるスロットル変化時に、図1に示す燃焼区間での筒内圧検出センサ4から演算による有効圧指標Si1の算出と、非燃焼区間における図3のマップからの有効圧指標Si2〜Si4の推定について適用可能であるか検討した。その検討結果を図6に示す。図6(a)は、1サイクルになける区間B、区間C、区間D、区間Eでの点火時期毎の筒内圧変化の比較を示し、図6(b)は、点火時期に対する区間Dでの有効圧指標Si4の関係を示し、図6(c)はクランク角500°(圧縮TDCの140°A)時での筒内圧と区間Dでの有効圧指標Si4の関係を示す図である
(点火過リタードの影響について)
本願発明者は、エンジン回転数を1300rpmで吸気マニ圧を−230mmHgで一定とし、点火時期を変えて、本願の推定手法が冷態始動直後の昇温制御中においても適用可能かを考察した。
この結果は点火時期の変化に対して区間Dでの有効圧指標Si4が図6(b)に示すように変化し、吸気マニ圧からの推定が困難であり、クランク角500°の筒内圧と区間Dでの有効圧指標Si4とが、図6(c)に示すように比例関係になることが解った。このため本発明では、区間Dにおいては、同区間内に位置するクランク角500°の筒内圧で有効圧指標Si4を推定するものとした。この手法でエンジン回転数を所定の範囲まで上昇させたところ、クランク角500°の筒内圧と区間Dでの有効圧指標Si4との比例関係が維持されることがわかった。
次に本願発明者は、過渡時の有効圧指標の推定について検討した。これは、区間Dにおいて、クランク角500°の筒内圧で有効圧指標Si4を推定した際、過渡時における有効圧指標の検出制度に関するものである。図7は、負荷が瞬間的に上昇した際(例えば3kgf/cm→8kgf/cm)の有効圧指標Si4の特性を示す図である。図7に示すように、比較的速い吸気マニ圧変化時であっても有効圧指標Si4を検出できることが確認できた。
つまり、本形態では、非燃焼区間における圧縮行程での有効圧指標を、所定クランク角320°で計測した筒内圧に基づいて推定することで、エンジン1に図示しない可変バルブタイミング装着が装着された場合であっても、可変バルブタイミング装置の位相にかかわらず非燃焼区間における圧縮行程での有効圧指標を適正に推定することができる。また、非燃焼区間における膨張行程での有効圧指標を、所定クランク角となる500°で計測した筒内圧に基づいて推定することで、点火時期の変動が大きい場合であっても、点火時期にかかわらず非燃焼区間における膨張行程での有効圧指標を適正に推定することができる。
本発明が適用される内燃機関のシステムの概略図である。 内燃機関の1サイクル中の筒内圧変化を示す特性図である。 非燃焼区間における各行程の有効圧指標を求めるマップである。 図示平均有効圧の推定制御の一形態を示すフローチャートである。 EGR量及びVVT位相の変化と有効圧指標との関係を示す図である。 点火時期変化と有効圧指標との関係を示す図である。 過渡時の有効圧指標の特性を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
A、B、E 非燃焼区間
C 燃焼区間
C−1 圧縮行程での燃焼区間の長さ
D 膨張行程での非燃焼区間の長さ(非燃焼区間)
IMET 図示平均有効圧
Si1 燃焼区間の有効圧指標
Si2〜Si4 非燃焼区間の有効圧指標

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃焼サイクルを、圧縮行程末期から膨張行程中期にわたる燃焼区間と同燃焼区間以外の非燃焼区間とに区分すると共に同非燃焼区間は吸気行程と圧縮行程と膨張行程と排気行程とに区分しておき、上記燃焼区間において順次計測した筒内圧の演算に基づき上記燃焼区間の有効圧指標を算出するとともに、上記非燃焼区間においては機関の運転状態に応じて各行程の有効圧指標を推定し、上記燃焼区間の有効圧指標と非燃焼区間における各行程の有効圧指標とに基づいて上記内燃機関の図示平均有効圧を求めることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
  2. 請求項1記載の内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、
    上記非燃焼区間における有効圧指標は、機関の吸気圧に基づいて求められることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
  3. 請求項2記載の内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、
    上記非燃焼区間における有効圧指標は機関の吸気圧と回転数に基づいて求められることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
  4. 請求項1記載の内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、
    非燃焼区間における圧縮行程での有効圧指標は、所定クランク角で計測した筒内圧に基づいて推定されることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
  5. 請求項1記載の内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、
    非燃焼区間における膨張行程での有効圧指標は、所定クランク角で計測した筒内圧に基づいて推定されることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
  6. 請求項1記載の内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、
    上記内燃機関は4気筒であり、圧縮行程での燃焼区間の長さは膨張行程での非燃焼区間の長さ以下に設定されていることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
  7. 請求項1記載の内燃機関の図示平均有効圧の推定方法において、
    前記燃焼区間がBTDC20°近傍からATDC140°近傍に設定されていることを特徴とする内燃機関の図示平均有効圧の推定方法。
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JP2011185779A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Meiji Univ 容積型機械の作動状態測定方法

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