JP2007023079A - 架橋性タンパク質およびその製造方法 - Google Patents

架橋性タンパク質およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲル化または架橋能力が高い架橋性タンパク質であって、生体に対して毒性の高い化合物を用いることなく、温和な環境で架橋することが可能であり、架橋物の安定性に優れた架橋性タンパク質を提供すること。
【解決手段】タンパク質と化合物(A)とが結合してなる架橋性タンパク質であって、該化合物(A)が下記一般式(1)で示される架橋性タンパク質。


(式中、Rはアルコール性水酸基、1級もしくは2級アミノ基、またはカルボキシル基;Rは置換基を有してもよい炭素数1〜10の炭化水素;A〜Aのうち1つまたは2つはフェノール性水酸基で、残りは水素原子または炭素数1〜6のアルコキシ基である。A〜Aのうち2つがフェノール性水酸基である場合、2つのフェノール性水酸基はオルトまたはパラ位の位置関係にあるものとする。)
【選択図】なし

Description

本発明は、架橋性タンパク質および該架橋性タンパク質の製造方法、ならびに該架橋性タンパク質を架橋せしめた架橋タンパク質およびその製造方法に関する。
タンパク質は生体適合性に富む重合体であり、医薬品、医療用具や化粧品、食品、生物化学用の原材料として有用な化合物である。タンパク質は、化学的に合成する方法もあるが、動物や植物から製造する方法が一般的であり、多くはコラーゲンやゼラチンおよびその誘導体として利用され、アミノ酸配列や立体構造を利用した活性物質としても利用される。タンパク質の主な用途としては、例えば、組織や細胞培養用の基材、医療用として、止血材、外科用接着材、癒着防止材、創傷被覆保護材、ドラッグデリバリー用担体、組織再生用材料、化粧品用の保湿材など、食品用として、健康食品、機能性食品、サプリメントおよび食品改質剤などが挙げられる。
タンパク質は架橋体、ハイドロゲルや用時調製ゲルとして使用されることもあり、ゲル化時間の短縮や安定なゲルまたは架橋体の調製のため、効率的な架橋方法や架橋性官能基の修飾方法が求められている。架橋や修飾に用いられる代表的な方法は、タンパク質に含有されるアミノ基との反応を利用したエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、アルデヒド化合物、塩化スルホニル化合物、ヒドロキシコハク酸イミドとカルボキシル化合物などによる架橋または修飾方法、タンパク質に含有されるカルボキシル基を利用したカルボジイミド化合物とアミノ化合物などによる架橋または修飾方法、タンパク質に含有されるチオール基を利用したハロゲン化アルキル化合物、マレイミド化合物、アジリジン化合物などによる架橋または修飾方法、加熱による架橋方法などの化学的方法がある(非特許文献1、特許文献1〜3)。
また、タンパク質の架橋方法としてグルタミルトランスフェラーゼによる酵素的方法も知られており、食品の改質などに利用されている(非特許文献2、特許文献4)。
特開平11−197234号公報 特開平02−71749号公報 特開平11−279296号公報 特開平02−86743号公報 G.T.Hermanson, BIOCONJUGATE TECHNIQUES, Elsevier Science(1996). A.S.Eissa,S.Bisram,S.A.Khan, J. Agric. Food Chem., 52, 4456(2004).
しかし、前述の化学的方法は反応環境が生体と著しく異なること、有機溶媒や特殊な触媒を使用すること、活性の高い化合物を使用することなどの種々の問題を有している。そのため、医療用途においては生体適合性の観点から活性物質を高濃度で含有することができなかったり、架橋または修飾反応後に洗浄などの工程が必要となったりする。また、毒性の高い溶媒,触媒または化合物を用いる場合は、用時ゲル化には不向きであり、例えば生体内でゲル化させるような用途においては、生体に対して大きな侵襲を与えることになる。一方、反応環境を温和にしたり、使用する化合物の毒性を懸念し、活性の低い化合物を使用すると、反応に著しく時間を要したり、充分に反応が進まず、実用的な反応時間において目的とする性状の物を得られないことがある。
比較的温和な環境で架橋する方法としてグルタミルトランスフェラーゼのような酵素による方法があるが、公知のタンパク質をグルタミルトランスフェラーゼで処理することによって得られたハイドロゲルは安定性が低く、数日でハイドロゲルが崩壊することがあり、ゲルとしての目的を達しないうちにゲルが失われてしまうなどの問題を有している。
本発明は、架橋能力が高い架橋性タンパク質であって、生体に対して毒性の高い化合物を用いることなく、温和な環境で架橋することが可能であり、架橋物の安定性に優れた架橋性タンパク質およびその製造方法を提供することに関する。
本発明はまた、前記の架橋性タンパク質を架橋して得られる架橋タンパク質およびその製造方法を提供することに関する。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、タンパク質と特定の化合物とを結合させた架橋性タンパク質およびその製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]タンパク質と化合物(A)とが結合してなる架橋性タンパク質であって、該化合物(A)が下記一般式(1)で示される架橋性タンパク質、
(式中、Rはアルコール性水酸基、1級もしくは2級アミノ基、またはカルボキシル基;Rは置換基を有してもよい炭素数1〜10の炭化水素;A〜Aのうち1つまたは2つはフェノール性水酸基で、残りは水素原子または炭素数1〜6のアルコキシ基である。A〜Aのうち2つがフェノール性水酸基である場合、2つのフェノール性水酸基はオルトまたはパラ位の位置関係にあるものとする。)
[2]タンパク質および化合物(A)を酵素(a)にて処理することを特徴とする、前記[1]記載の架橋性タンパク質の製造方法、
[3]前記[1]記載の架橋性タンパク質を架橋してなる架橋タンパク質、
[4]前記[3]記載の架橋タンパク質および溶媒からなるハイドロゲル、および
[5]架橋性タンパク質を酵素(b)にて処理することを特徴とする前記[3]記載の架橋タンパク質の製造方法
に関する。
本発明の架橋性タンパク質によれば、生体に対して毒性の高い化合物を用いることなく、温和な環境で架橋して架橋タンパク質を得ることができる。かかる架橋タンパク質および溶媒からなるハイドロゲルは、安定性に優れるため、医療、化粧品、食品等の広範な分野において利用されうるという効果を奏する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、タンパク質と化合物(A)とが結合してなる架橋性タンパク質であって、該化合物(A)が下記一般式(1)で示される架橋性タンパク質に関する。
(式中、Rはアルコール性水酸基、1級もしくは2級アミノ基、またはカルボキシル基;Rは置換基を有してもよい炭素数1〜10の炭化水素;A〜Aのうち1つまたは2つはフェノール性水酸基で、残りは水素原子または炭素数1〜6のアルコキシ基である。A〜Aのうち2つがフェノール性水酸基である場合、2つのフェノール性水酸基はオルトまたはパラ位の位置関係にあるものとする。)
かかる構成を有することにより、本発明の架橋性タンパク質は、架橋能力が高く、そのため、実用的な時間内に温和な環境で架橋して架橋タンパク質を生成することができる。
本発明で使用されるタンパク質としては、特に制限はないが、例えば、組成、起源、成因、溶解度などから分類される単純タンパク質(アルブミン、グロブリン、プロラミン、グルテリン、ヒストン、プロタミン、硬タンパク質等)、複合タンパク質(核タンパク質、糖タンパク質、色素タンパク質、リンタンパク質等)、誘導タンパク質(ゼラチン、プロテオース、ペプトン等)が挙げられ、分子形状から分類される繊維状タンパク質(コラーゲン、ケラチン、フィブロイン、ゼラチン)、球状タンパク質等が挙げられる。本発明においては、これらのタンパク質を単独でも、2種以上の混合物としても使用することができる。前記のタンパク質の中でも、工業的に容易に供給されることや架橋性タンパク質を架橋して得られるゲルの性状が良好なことからゼラチン、コラーゲンまたはアルブミンが好適に使用され得る。
本発明における化合物(A)は、下記一般式(1)で示される。
(式中、Rはアルコール性水酸基、1級もしくは2級アミノ基、またはカルボキシル基;Rは置換基を有してもよい炭素数1〜10の炭化水素;A〜Aのうち1つまたは2つはフェノール性水酸基で、残りは水素原子または炭素数1〜6のアルコキシ基である。A〜Aのうち2つがフェノール性水酸基である場合、2つのフェノール性水酸基はオルトまたはパラ位の位置関係にあるものとする。)
前記タンパク質に化合物(A)が有するようなフェノール性水酸基を導入することで、タンパク質が酵素により容易に架橋し得る。Rは、化合物(A)をタンパク質へ導入しやすいという観点から、カルボキシル基、1級または2級アミノ基が好ましく、1級または2級アミノ基がより好ましい。また、Rとしては、化合物(A)の水に対する溶解性の観点、またタンパク質との反応時の溶媒の選定を容易にする観点および架橋性タンパク質中におけるフェノール性水酸基の反応性の観点などから、炭素数1〜8の炭化水素であることが好ましく、炭素数1〜6の炭化水素であることがより好ましい。かかる炭化水素としては、得に制限はないが、得られた架橋性タンパク質の反応性の観点から、好ましくはアルキレン基、アルキルアルキレン基などが挙げられる。また、Rが有してもよい置換基としては、特に制限はなく、例えばアミド基、エステル基、エーテル基などが挙げられる。
化合物(A)として、例えば、チラミンおよびホモバニリン誘導体類等のフェノール性水酸基を1つ有する化合物や、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコールアミン誘導体類等のフェノール性水酸基を2つ有する化合物が挙げられる。これらの中でも、得られる架橋性タンパク質の架橋反応性の観点から、化合物(A)としては、フェノール性水酸基を1つ有する化合物が好ましく、チラミン誘導体類がより好ましい。
前記の化合物(A)は、その製造方法に特に制限はなく、例えば、公知の化学的な合成方法、生物的な合成方法、または動物や植物などの自然界から得る方法等を単独又は組み合わせる方法により得ることができる。
架橋性タンパク質の製造方法としては、化合物(A)が有することがあるカルボキシル基、アミノ基またはアルコール性水酸基等の官能基と、タンパク質が有することがあるアミノ基、カルボキシル基またはチオール基等の官能基とを縮合剤を用いて縮合する方法や、酵素(a)により処理することで縮合する方法などが挙げられる。本発明における架橋性タンパク質の製造方法としては、より反応条件が温和であり、タンパク質に与える影響が少ないことから酵素(a)を用いる方法がより好ましい。
縮合剤としては、特に制限はないが、例えば、1,1−カルボニルジイミダゾール、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよび3−(3−ジメチルアミノプロピル)−1−エチルカルボジイミド・塩酸塩などが挙げられる。
また、酵素(a)としては、上述の縮合反応が起こるものであれば特に限定されないが、化合物(A)のアミノ基とタンパク質を効率的に反応させ得るという観点から、グルタミルトランスフェラーゼが好ましい。
グルタミルトランスフェラーゼとは、グルタミル化合物のグルタミル基をアミン化合物に転移する酵素であり、グルタミルトランスペプチダーゼ、プロテイン−グルタミン−γ−グルタミルトランスフェラーゼ、プロテイン−グルタミン:アミン γ−グルタミルトランスフェラーゼ、グルタモトランスフェラーゼやトランスグルタミナーゼともよばれる。
酵素(a)としては、例えば、生体から得られたものを使用してもよく、生物的に合成したものを使用してもよい。また、これらの方法により得られた市販品を使用してもよく、例えばSIGMA社製のモルモット肝臓由来プロテイン−グルタミン−γ−トランスフェラーゼ、和光純薬社製の牛腎臓由来γ−グルタミルトランスフェラーゼ、オリエンタル社製のモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ等の市販されている酵素を使用することができる。
前記のタンパク質および化合物(A)を酵素(a)にて処理する方法においては、上述の縮合反応が進行する限り、特に制限はなく、使用するタンパク質や酵素及び化合物(A)の性質に合わせて適宜、pH、タンパク質の濃度および反応温度等の条件を選定することができる。
処理する際に使用する溶媒としては、特に制限はなく、タンパク質、化合物(A)及び酵素(a)に対して溶解性や反応性の良好な溶媒を選択すればよい。例えば、水またはpH緩衝液、メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、N,N−ジメチルホルムアミドやN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルフォキシドなど、またはこれらの混合溶媒が挙げられる。タンパク質や酵素(a)の溶解性及び酵素の反応性の観点から水またはpH緩衝液を主体とした溶媒が好ましく、化合物(A)の溶解性に応じてアルコール類やアミド類のような有機溶媒を混合することがより好ましい。
一例として、タンパク質の水溶液に酵素を作用させる方法で説明すると、溶媒のpHは、溶解性などのタンパク質の性質や酵素活性等を考慮して調整することができ、酵素活性が高い領域を選択するという観点から、4〜11が好ましく、5〜9がより好ましい。
また、タンパク質の水溶液中の濃度は、タンパク質の溶解性、反応の均一性および得られる架橋性タンパク質の回収率などの観点から、0.1〜70重量%が好ましく、0.5〜30重量%がより好ましい。
また、反応温度は、タンパク質が変性せず、酵素活性が損なわれないような領域を選択するという観点から、5〜80℃が好ましく、10〜50℃がより好ましい。
グルタミルトランスフェラーゼには、その反応性が共存するカルシウムイオンに依存するものがある。このようなグルタミルトランスフェラーゼを用いる場合は、反応を促進する為にカルシウムイオンを添加することが好ましい。カルシウムイオンの濃度は、使用するグルタミルトランスフェラーゼの性質と使用時の反応速度により選択すればよいが、反応速度の観点から0.1〜1000mMが好ましく、1〜500mMがより好ましい。
化合物(A)の量は、目的とする架橋性タンパク質中の化合物(A)の導入量や架橋能力により適宜選択することができる。例えば、本発明で使用する化合物(A)の量は、架橋性タンパク質が架橋する際の未反応物の残留を低減させて架橋反応を十分進行させ、得られた架橋タンパク質からなるハイドロゲルの含水率を高めるという観点から、タンパク質に対して0.001〜60重量%が好ましく、0.01〜40重量%がより好ましい。
また、本発明で使用する酵素(a)の量は、酵素の活性やその他の反応条件(例えば反応時間や温度、化合物(A)の濃度など)により適宜選択することができる。例えば、所望の反応速度や化合物(A)の導入量を得るという観点から、タンパク質に対して0.0001〜90重量%が好ましく、0.01〜70重量%がより好ましい。なお、上述の方法により得られた架橋性タンパク質は、公知の方法で単離することができる。かかる方法としては、例えば、タンパク質および酵素(a)を混合した反応液を反応後、過剰の溶媒中に滴下し、生成した沈殿物を遠心分離して回収し、未反応物を洗浄する方法や透析により未反応物を除去する方法などが挙げられる。
上記の方法により得られ得る架橋性タンパク質を、例えば、後述の実施例に記載のように、H−NMRを用いた構造分析に供することにより、タンパク質と化合物(A)とが結合していることを確認することができる。
前記の架橋性タンパク質を架橋することにより、架橋タンパク質を得ることができる。したがって、本発明はまた、前記の架橋性タンパク質を架橋して得られる架橋タンパク質およびその製造方法に関する。
本発明の架橋タンパク質は、例えば、前記の架橋性タンパク質をさらに酵素(b)にて処理することによって得ることができる。
本発明における酵素(b)としては、架橋性タンパク質を架橋し得るものであれば特に制限はないが、例えば、ウルシ、キノコ(ツチカブリ、マッシュルームなど)、カビ(Polyporus vericolorなど)などを起源とするラッカーゼ、チロシナーゼ(フェノールオキシダーゼ)等の銅酵素類、ウシ肝臓、ウマ血球、ヒト血球、M. lysodeikticus、西洋ワサビ、大豆、ダイコン、カブ、甲状腺、牛乳、腸、白血球、赤血球、酵母、Caldariomyces fumago、Steptococcus faecalis等を起源とするカタラーゼ、ペルオキシダーゼ等のヒドロペルオキシダーゼ類が挙げられる。なかでも入手が容易であることや、活性が高いなどの観点から、ラッカーゼ、チロシナーゼ、カタラーゼ又はペルオキシダーゼが好ましく、マッシュルーム由来のチロシナーゼ、西洋ワサビ由来のペルオキシダーゼがより好ましい。
酵素(b)としては、例えば、SIGMA社製のマッシュルーム由来チロシナーゼ、Arthomyces ramosus由来ペルオキシダーゼ、西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ、Glycine max(大豆)由来ペルオキシダーゼ、Rhus vernificera由来ラッカーゼ、Coriolus versicolor由来ラッカーゼ、和光純薬社製の西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ、オリエンタル社製の西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ、ICN製薬社製の西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼ等の市販されている酵素を使用することができる。
また、架橋性タンパク質を架橋する際に、酵素(b)とともに酸化剤を併用することもできる。使用する酸化剤は、タンパク質に変性等の悪影響を及ぼさない限り特に制限はないが、例えば、有機過酸化物や無機過酸化物等の過酸化物が例示され、適度な酸化力を有している観点から、過酸化物の中でも、過酸化水素等が好ましく使用される。酸化剤の使用量としては、特に制限はなく、架橋反応の速度や得られる架橋タンパク質の性質から適宜選択すればよい。
酵素(b)による処理条件としては、架橋性タンパク質の架橋反応が進行する限り、特に制限はなく、使用する架橋性タンパク質や酵素(b)の性質に合わせて適宜、pH、架橋性タンパク質の濃度および反応温度等の条件を選定することができる。
処理する際に使用する溶媒としては、前記のタンパク質および化合物(A)を酵素(a)にて処理する方法において使用され得る溶媒と同様であればよい。
一例として、架橋性タンパク質の水溶液に酵素(b)を作用させる方法で説明すると、溶媒のpHは、溶解性などの架橋性タンパク質の性質や酵素活性等を考慮して調整することができ、酵素活性が高い領域を選択するという観点から、4〜11が好ましく、5〜9がより好ましい。
また架橋性タンパク質の濃度は、架橋性タンパク質の溶解性、反応の均一性および得られた架橋タンパク質の回収率などの観点から、0.1〜70重量%が好ましく、0.5〜60重量%がより好ましい。
また、反応温度は、架橋性タンパク質が変性せず、酵素活性が損なわれないような領域を選択するという観点から、5〜80℃が好ましく、10〜50℃がより好ましい。
また、本工程における反応時間や使用する酵素(b)の量は、架橋性タンパク質中の化合物(A)の導入量や架橋能力、架橋速度、目的とする架橋タンパク質の性状等により適宜調製することができる。
例えば、本発明で使用する酵素(b)の使用量は、架橋性タンパク質に対して0.00001〜20重量%が好ましく、0.0001〜10重量%がより好ましい。酵素(b)の使用量が20重量%より多い場合、架橋反応が速く進行するため、架橋反応中の溶液を取り扱う際に取扱いが困難となったり、得られた架橋タンパク質の含水率が低くなったりすることがある。また、酵素(b)の使用量が0.00001重量%より少ない場合、架橋反応に時間を要したり、架橋度が低くなったり、ゲルの安定性が低くなったりすることがある。
上記のようにして得られる架橋タンパク質は、溶媒を含有せしめることでハイドロゲルとなりうる。ハイドロゲル中の含水率としては、特に制限はなく、目的や用途に合わせて適時選択すればよい。含水率が高いと、ハイドロゲルの強度が弱くなり、また安定性が低下することがある一方、含水率が低いと、ハイドロゲルが硬くなり、ゲルとしての柔軟な性質を維持できなくなる傾向があることから、含水率は5〜50000重量%が好ましく、10〜5000重量%がより好ましい。ハイドロゲルの調製方法としては、例えば、(1)架橋性タンパク質の水溶液に酵素(b)を作用させ架橋することによりハイドロゲルを得る方法、(2)架橋性タンパク質の有機溶媒溶液や水と有機溶媒との混合溶液に、酵素(b)を作用させて得られた架橋タンパク質の溶媒を水系の溶媒と置換する方法、(3)架橋タンパク質を一旦乾燥した後、水で膨潤させる方法、などが挙げられる。なかでも、水溶液中の架橋性タンパク質を架橋してハイドロゲルを得る方法は、ゲルの性状を損なうことがなく、実用的な時間内にゲルを得られることから好ましい。なお、本発明におけるハイドロゲルを構成する溶媒は、上記目的をなし得るものであれば特に限定されないが、例えば、水または水溶液が上げられ、生体適合性の観点から、水およびpH緩衝液、等張液等の水溶液が好ましく用いられる。
前記のハイドロゲルは、ゲル化時間が短く、かつ安定性が高いことから、例えば、医療品、化粧品、食品等の原材料として利用され得る。
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[ゲル化時間]
ゲル化時間は動的粘弾性の経時変化を測定し、以下の方法で測定した。
ゼラチンまたはその修飾体を0.1M リン酸緩衝液(PBS,pH7.0)に溶解し、その溶液に架橋を促す酵素を添加・撹拌しながら37℃での動的粘弾性の経時変化を測定した。溶液がゲル化すると、貯蔵弾性率(G’;storage modulus)、損失弾性率(G”;loss modulus)ともに増大する。尚、貯蔵弾性率と損失弾性率が重なる(G’=G”)時間をゲル化時間とした。これらの動的粘弾性の経時変化はRotor PP35 (Plate with d=35mm)を備えたHaake Rheostress 1 Rheometer (Thermo Electron Corporation, Germany)を用いて測定した。
[含水率]
ゲルの安定性の指標として、含水率を測定した。測定方法は以下のとおりである。
得られたゲルを0.1M リン酸緩衝液(PBS,pH7.0) に浸漬し、24時間後におけるゲルの含水重量と凍結乾燥重量から含水率を求め、その経時変化を測定した。
〔使用したタンパク質〕
・ゼラチン(Sigma製、魚ゼラチン、Cat.No G7765)
〔使用した化合物(A)〕
・チラミン 〔β―(4−hydroxyphenyl)ethyl amine〕(東京化成社製、Cat.No A0302)
〔使用した酵素(a)〕
・プロテイン−グルタミン−γ−トランスフェラーゼ(モルモット肝臓由来、SIGMA社製、Cat.No T5398)
〔使用した酵素(b)〕
・ラッカーゼ(Myceliophthora由来、ノボザイム社製)
・チロシナーゼ(マッシュルーム由来、SIGMA社製、Cat.No T−7755)
・ペルオキシダーゼ(西洋ワサビ由来、和光純薬社製、Cat.No 165−10793)
(実施例1)
ゼラチン(Sigma製魚ゼラチン)1gを0.1M PBS(pH7.0) 10mLに溶解し、チラミン0.2g(1.46mmol)をエタノール8mLに溶解した溶液を添加した。この溶液に塩化カルシウムを100mMとなるように溶解した後、プロテイン−グルタミン−γ−トランスフェラーゼ(モルモット肝臓由来)25mgを添加し、室温で90分間攪拌した。反応後、過剰のメタノール(100mL)中に滴下し、生成した沈殿物を遠心分離して回収、メタノールで未反応のチラミンを除去・洗浄し、減圧乾燥して架橋性タンパク質A 0.96gを得た。架橋性タンパク質Aにおいて、チラミン由来のフェノール基の導入を確認するためにH−NMRを用いて構造分析を行ったところ、フェノール基に起因するピークが6.8と7.1ppmで示された。
(実施例2)
ゼラチン1gを0.1M PBS(pH7.0) 10mLに溶解し、チラミン0.1g(0.73mmol)をメタノール2mLに溶解した溶液を添加した。この溶液に塩化カルシウムを100mMとなるように溶解した後、プロテイン−グルタミン−γ−トランスフェラーゼ(モルモット肝臓由来)25mgを添加し、室温で6時間攪拌した。反応後、過剰のメタノール(50mL)中に滴下し、生成した沈殿物を遠心分離して回収、メタノールで未反応のチラミンを除去・洗浄し、減圧乾燥して架橋性タンパク質B 0.95gを得た。架橋性タンパク質Bにおいて、チラミン由来のフェノール基の導入を確認するためにH−NMRを用いて構造分析を行ったところ、フェノール基に起因するピークが6.8と7.1ppmで示された。
(実施例3)
ゼラチン1gとチラミン0.1g(0.73mmol)を0.1M PBS (pH7.0) 20mLに溶解し、この溶液に塩化カルシウムを100mMとなるように溶解した後、プロテイン−グルタミン−γ−トランスフェラーゼ(モルモット肝臓由来)50mgを添加し、室温で6時間攪拌した。反応後、過剰のメタノール(50mL)中に滴下し、生成した沈殿物を遠心分離して回収、メタノールで未反応のチラミンを除去・洗浄し、減圧乾燥して架橋性タンパク質C 0.98gを得た。架橋性タンパク質Cにおいて、チラミン由来のフェノール基の導入を確認するためにH−NMRを用いて構造分析を行ったところ、フェノール基に起因するピークが6.8と7.1ppmで示された。
(実施例4)
実施例3で得られた架橋性タンパク質C 0.2gを0.1M PBS(pH7.0) 1mLに溶解し、ラッカーゼ(Myceliophthora由来)0.03mLを加えてよく攪拌した後、37℃の下で2時間静置してゲル化させ、ハイドロゲルAを得た。動的粘弾性の経時変化から求めたゲル化時間は6分であり、得られたハイドロゲルAの含水率は1300%であった。また、ハイドロゲルAの安定性を調べるため、37℃の下で7日間放置したが、ゲル外観に変化はなかった。
(実施例5)
実施例3で得られた架橋性タンパク質C 0.2gを0.1M PBS(pH7.0) 1mLに溶解し、チロシナーゼ(マッシュルーム由来)0.05mgを加えてよく攪拌した後、37℃の下で1時間静置してゲル化させ、ハイドロゲルBを得た。動的粘弾性の経時変化から求めたゲル化時間は3分であり、得られたハイドロゲルBの含水率は1200%であった。また、ハイドロゲルBの安定性を調べるため、37℃の下で7日間放置したが、ゲルの外観に変化はなかった。
(実施例6)
実施例3で得られた架橋性タンパク質C 0.2gとペルオキシダーゼ(西洋ワサビ由来)0.05mgを0.1M PBS(pH7.0) 1mLに溶解し、過酸化水素を14mMとなるように加えてよく攪拌した後、37℃の下で30分間静置してゲル化させ、ハイドロゲルCを得た。動的粘弾性の経時変化から求めたゲル化時間は95秒であり、得られたハイドロゲルCの含水率は1050%であった。また、ハイドロゲルCの安定性を調べるため、37℃の下で10日間放置したが、ゲルの外観に変化はなかった。
(比較例1)
ゼラチン0.2gを0.1M PBS(pH7.0) 1mLに溶解し、チロシナーゼ(マッシュルーム由来) 0.05mgを加えてよく攪拌した後、37℃の下で1時間静置したがゲル化しなかった。
(比較例2)
ゼラチン0.2gを0.1M PBS(pH7.0) 1mLに溶解し、この溶液に塩化カルシウムを100mMとなるように溶解した後、プロテイン−グルタミン−γ−トランスフェラーゼ(モルモット肝臓由来)50mgを添加し、37℃の下で2時間静置してゲル化させ、ハイドロゲルDを得た。動的粘弾性の経時変化から求めたゲル化時間は7分であり、得られたハイドロゲルDの含水率は1700%であった。しかし、ハイドロゲルDを37℃の下で放置すると3日以内にグルタミルトランスフェラーゼによって加水分解されてゲルの形態を完全に失った。
表1に示される通り、本発明の架橋性タンパク質を用いることにより、生体に近い温和な環境でタンパク質からなるハイドロゲルを得ることができ、さらに、得られたハイドロゲルは安定であった。一方、化合物(A)を結合していないタンパク質では安定なハイドロゲルを得ることができなかった。
本発明の架橋性タンパク質を架橋して得られる架橋タンパク質や該架橋タンパク質に溶媒を含有させたハイドロゲルなどは、例えば、医療品、化粧品、食品等の原材料として利用され得る。

Claims (8)

  1. タンパク質と化合物(A)とが結合してなる架橋性タンパク質であって、該化合物(A)が下記一般式(1)で示される架橋性タンパク質。
    (式中、Rはアルコール性水酸基、1級もしくは2級アミノ基、またはカルボキシル基;Rは置換基を有してもよい炭素数1〜10の炭化水素;A〜Aのうち1つまたは2つはフェノール性水酸基で、残りは水素原子または炭素数1〜6のアルコキシ基である。A〜Aのうち2つがフェノール性水酸基である場合、2つのフェノール性水酸基はオルトまたはパラ位の位置関係にあるものとする。)
  2. タンパク質がコラーゲン、ゼラチンおよびアルブミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種のタンパク質である請求項1記載の架橋性タンパク質。
  3. タンパク質および化合物(A)を酵素(a)にて処理することを特徴とする、請求項1または2記載の架橋性タンパク質の製造方法。
  4. 酵素(a)がグルタミルトランスフェラーゼである請求項3記載の架橋性タンパク質の製造方法。
  5. 請求項1または2記載の架橋性タンパク質を架橋してなる架橋タンパク質。
  6. 請求項5記載の架橋タンパク質および溶媒からなるハイドロゲル。
  7. 架橋性タンパク質を酵素(b)にて処理することを特徴とする請求項5記載の架橋タンパク質の製造方法。
  8. 酵素(b)がラッカーゼ、チロシナーゼ、カタラーゼおよびペルオキシダーゼよりなる群から選ばれる少なくとも1種の酵素である請求項7記載の架橋タンパク質の製造方法。


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