JP2007022623A - 金属材コイルの包装方法および包装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 金属材コイルの外周面を防湿性シート材等によって被覆する際、作業者自身が該コイルの下を往き来する虞がなく、安全にかつ効率的に作業を完結し得る金属材コイルの包装方法および包装装置を提供する。
【解決手段】 吊上げ具によって吊上げられた金属材コイルの正面に対向して、送り機構を介して上方より懸垂された包装材の先端部近傍に、下部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の先端部を前記金属材コイルの下面を通してその裏面に送り、前記送り機構を介して上方より懸垂された包装材の後端部近傍に、上部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の後端部を前記金属材コイルの上面を通してその裏面に送り、前記包装材の先端部と合せて該金属材コイルの外周面を覆い、しかる後に該包装材のそれぞれの端部を締結する金属材コイルの包装方法およびそれに用いられる包装装置。
【選択図】 図6
【解決手段】 吊上げ具によって吊上げられた金属材コイルの正面に対向して、送り機構を介して上方より懸垂された包装材の先端部近傍に、下部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の先端部を前記金属材コイルの下面を通してその裏面に送り、前記送り機構を介して上方より懸垂された包装材の後端部近傍に、上部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の後端部を前記金属材コイルの上面を通してその裏面に送り、前記包装材の先端部と合せて該金属材コイルの外周面を覆い、しかる後に該包装材のそれぞれの端部を締結する金属材コイルの包装方法およびそれに用いられる包装装置。
【選択図】 図6
Description
本発明は金属製の線材や板材を円筒状に巻回した金属材コイルの外周を、合成樹脂シート等で覆って包装する際、簡略な操作でかつ安全に包装することができる包装方法並びに包装装置に関する。
鋼板コイルや鋼線コイルあるいはアルミニウム板等に代表される金属材コイルは、そのままの状態で長時間大気中に曝されていると、通常大気中の湿気などの影響を受けて酸化し、極端な場合には腐食が原因となって品質の低下を招くことがある。このような事態を未然に防ぐために前記金属材コイルには、一般的に合成樹脂などを素材とした防湿性のあるシートで、露出部分を覆うようにして包装され、保管や移動に供されている。ところで当該金属材コイルは、例えば鋼板等の金属製板材をロール状に巻込んで、円筒状に形成したものであるところから、通常1本の金属材コイルの重量は少なくとも3〜6tonの重量があり、これを床面に転がしながら包装材で覆うという包装方法は殆ど不可能に近い上に、該金属材コイルの品質管理面からも認められないものであった。
そこで図9に示すように特定の吊り具10を用意し、金属材コイル20のセンター穴20−1を利用して床面上に吊上げ、包装材取付け装置70aに巻き込まれた包装材40aの先端部40a−1を、作業者80自身が把持して手前に引出しながら反対側に移動し、その外周面を覆うようにして包装するという方法が、包装方法の一手段として考慮される。しかしこの場合、図9からも明らかなように当該作業者80は、包装材取り出しに際して重量のある金属材コイルの直下を往き来する虞がある。
一方、金属材コイルの品質管理面から、例えば該金属材コイルのセンター穴に直接吊り具のマンドレル等を貫通させることが許されない場合もある。そこで図10および11においては金属材コイルに代わる鋼板コイルCの外径と略等しい外径の外周部50−1と、該鋼板コイルCの中心穴Oと略等しい内径の中央穴50−2を有する円盤状の管状部材50と、該鋼板コイルCの中心穴50−2の内径とその外径が略等しく、その全長Lが鋼板コイルCの全幅Wに対して1/2である挿入円筒部40とを組み合わせて形成される一対の端面包装材100を、図11に示すように該鋼板コイルCの左右両サイドから差し込むことによってその両端面を包装するという、鋼板コイルCの端面包装材100(例えば、特許文献1参照)が提案され、しかる後に従来公知の方法により外周面の包装を施すという鋼板コイルの包装方法が開示されている。
実開平4−121285号公報
上記特許文献1によれば、一対の端面包装材100を鋼板コイルCの中央穴Oの左右から挿入することにより、該鋼板コイルCの両端面を容易に包装することができると同時に、挿入された円筒部が該コイル中央穴Oの全内周を被覆して防水・防錆保護され、加えて外周面の包装に際して該鋼板コイルを吊上げる場合に、該中央穴O部分に対する品質面の配慮が不要となり、例えば吊り具のマンドレル等を該中央穴Oに挿入することが可能となって、該外周面包装作業をも容易にするという旨開示されている。然しながら上記鋼板コイルCを含む金属板コイルの重量は重く、前述したようにその重量が3tonを超過することが珍しくないため、該コイル外周面をシート材などの包装材を用いて包装する際に、該重量コイルの下に身体を置いたり、或いは往き来をしたりする虞のある作業は、安全上回避しなくてはならないが、上記特許文献1においてもこのような課題については未解決のままに残されていた。本発明は斯かる課題を解決することを所期の目的とするものであり、金属材コイルの外周面を防湿性シート材等によって被覆する際、該コイルの下に作業者自身が身体を置く虞がなく、安全にかつ効率的に作業を完結し得る金属材コイルの包装方法および包装装置を提供しようとするものである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、金属材コイルの下面を包装することになるシート状の包装材の先端部を、該金属材コイルの正面からその裏面への送給手段として風圧を利用することに着目し、該包装材の先端部近傍に対して前記コイルの正面に対向する下部方向からエアーノズルによる風圧をかけることにより、作業者がコイルの下に身体を置く虞が無いままに該エアーの下流側で、容易に該包装材の先端部を把持し得ることを見出して本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明による金属材コイルの包装方法は、吊上げ具によって吊上げられた金属材コイルの正面に対向して、送り機構を介して上方より懸垂された包装材の先端部近傍に、下部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の先端部を前記金属材コイルの下面を通してその裏面に送り、前記送り機構を介して上方より懸垂された包装材の後端部近傍に、上部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の後端部を前記金属材コイルの上面を通してその裏面に送り、前記包装材の先端部と合せて該金属材コイルの外周面を覆い、しかる後に該包装材のそれぞれの端部を締結することを特徴的構成要件とする金属材コイルの包装方法を要旨とするものである。
また、本発明による前記金属材コイルの包装方法において、前記包装材の長手方向の左右両端部を、所定の幅を以って内側に折り曲げ、該左右両端部に折り返し部を設けることを好ましい態様とするものである。
一方、本発明による金属材コイルの包装装置は、金属材コイル2を回動自在に吊上げる吊上げ具1と、該吊上げ具1によって吊上げられた金属材コイル2の正面に対向して、その上方から包装材4を懸垂する送り機構3と、該送り機構3の下方に位置してロール状の包装材4を、回動自在に取付ける包装材取付け装置7と、懸垂された包装材4の先端部4−1近傍に空気を送給する下部エアーノズル6と、同じく該包装材4の後端部4−2近傍に空気を送給する上部エアーノズル5を備えたことを特徴的構成要件とする金属材コイルの包装装置を要旨とするものである。
また、本発明による前記金属材コイルの包装装置において、前記送り機構3が、送り出しロール3−1、引出しロール3−2、ガイド板3−3およびカッター3−4とを備えたことを特徴とするものである。
さらに、本発明による前記金属材コイルの包装装置において、前記下部エアーノズル6が軸心6−1を介して回動自在であり、かつ前後に移動して前記金属材コイル2に対して近離可能に設けられることを特徴とするものである。
本発明による上記金属材コイルの包装装置において、前記下部エアーノズル6が、ノズル先端を幅広に拡張して、偏平の空気噴出し口6a−2としたことを好ましい態様とするものである。
また、本発明による上記金属材コイルの包装装置において、前記包装材取付け装置7にロール状に巻込んで取付けられる前記包装材4が、長手方向の左右両端部を所定の幅を以って内側に折り曲げられ、該左右両端部に折り返し部を設けることを好ましい態様とするものである。
本発明による上記金属材コイルの包装方法によれば、包装材取付け装置に回動自在に取付けられた、ロール状に巻かれた合成樹脂製シート状部材等からなる包装材を、該包装材取付け装置の上方に位置する送り機構を介して上方から床面付近にまで垂下し、吊上げ具によって吊上げられた金属材コイルの正面に対向して懸垂された該包装材の先端部近傍に、下部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の先端部を金属材コイルの下面を通してその裏面に送り、一方、送り機構によって上方から懸垂された包装材の後端部近傍に、上部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の後端部を前記金属材コイルの上面を通してその裏面に送り、該包装材の前記先端部と合せて金属材コイルの外周面を覆い、しかる後に該包装材のそれぞれの端部を締結することによって包装作業を完結するものであるから、作業者自身が金属材コイルの下に身体を置いたり、該金属材コイルの下面を往き来する虞も無く、極めて安全な状態でかつ容易な操作によって包装材による金属材コイルの外周面の包装が完結できる。なお、この際前記送り機構に備えられたカッターは、ガイド板と共に包装材を所定長さに切断するために機能する。また、本発明に基づく他の実施態様によれば、包装材の長手方向の左右両端部を所定の幅を以って内側に折り曲げ、それぞれの端部に折り返し部を設けることにより、エアーノズルによる空気の送給を受ける際の空気溜りと、空気の通り道が形成されるため、風圧を受けての偏向的なまくれなどが解消され、該包装材の端部をバランスよくを所定の位置に送ることができる。さらに本発明による上記包装材は、防湿性や耐食性に優れる各種合成樹脂性のシート状部材が好ましく採用される。
一方、本発明による上記金属材コイル2の包装装置によれば、金属材コイル2を回動自在に吊上げる吊上げ具1と、該吊上げ具1によって吊上げられた金属材コイル2の正面に対向して、その上方から包装材4を懸垂する送り機構3と、該送り機構3の下方に位置してロール状に巻かれた包装材4を、回動自在に取付ける包装材取付け装置7と、懸垂された包装材4の先端部4−1近傍に空気を送給する下部エアーノズル6と、同じく該包装材4の後端部4−2近傍に空気を送給する上部エアーノズル5とからなること基本的な構造とするものであり、斯かる簡略な装置であるにも拘らず、金属材コイル2に対する防湿性シート部材による外周面の包装を、安全にしてかつ簡単な操作によって、効率良く完了することができる。本発明の上記包装装置における前記送り機構3は、包装材4を所定の位置に懸垂するための送り出しロール3−1と引出しロール3−2とを備え、また、該包装材を所定に長さに切断するためのカッター3−4と、該カッター3−4の対向位置に、包装材4の適切な送給を助けるガイド板3−3とが設けられている。従って包装される金属材コイル2の外周長さ等に応じて、必要最小限度量の包装材4の長さを特定して供給して切断することができ、無駄を省いて省資源・低コストを容易に実現する。
さらに、本発明の特色の一つである包装材4の端部を反対方向に送る手段として用いられる上下のエアーノズル5および6は、基本的にそれぞれに1台づつ配置されるが、特に下部エアーノズル6は空気の噴出し口が、軸心6−1を介して鉛直方向から水平方向に回動自在であり、また、前後に可動して金属材コイル2に対して近離可能に構成され、このことにより未使用時の床面の作業空間が確保され、しかも、カーテン状に懸垂された包装材4の所望の位置に、任意に空気を送給することを可能としている。なお、本発明による上記エアーノズルはそれぞれ複数本づつ配設したり、また、該ノズルの先端を偏平に拡管して用いることも可能であり、そのように構成することによってより幅広の包装材4を被覆する場合にも容易に対応することができる。このように本発明による上記金属材コイルの包装装置によれば、基本的に簡略な構造であるにも拘らず、当該包装作業を安全にかつ効率良く施すことができ、同時に上記基本構造に対する若干の改良を加えることにより、その長さや横幅の異なる様々な形態の金属材コイル2に対する包装を、低コストでかつ容易に可能とするなど、その効果をより幅広く発揮することが期待される。
以下本発明の実施の形態について添付した図面に基づいてさらに詳細に説明する。
図1は本発明による金属材コイルの包装装置の基本的構成を、模式的に示す側面図、図2は本発明の金属材コイルの包装装置に係る一実施例におけるエアーノズルを示す模式的な斜視図である。図3〜図7は、本発明における金属材コイルの包装方法の一実施例を、工程順に説明するための模式的な側面図で、図3は包装材4を、送り機構3を介して必要長さまで懸垂した初期の第1段階を示し、図4は下部エアーノズル6を鉛直方向から水平方向に回動し、ノズル先端を包装材4の先端部4−1近傍に近接するよう調整した第2段階を示し、図5は該下部エアーノズル6より空気を送給して包装材4の先端部4−1を、裏面2−2のオペレーター8に送った第3段階を示し、図6は包装材4の後端部4−2近傍に上部エアーノズル5によって空気を送給し、その風圧によって後端部4−2を裏面2−2のオペレーター8に送り、該オペレーター8が包装材4の上下両端部を杷持した第4段階を示す。なおこの際包装材4が連続しているシートの場合は上記の操作に合い前後して送り機構3に併設されるカッター3−4によって該包装材4を所定の長さに切断する。しかし、包装材4が一包装長さ毎に区分されている場合、切断作業は必要ない。また、図7はオペレーター8が包装材4の上下両端部4−1および4−2を締結して、該包装材4による金属材コイル2に対する外周面の包装を完了した最終の第5段階を示す。図8は本発明に係る他の実施例において用いられる包装材4aの先端部4a−1の近傍を示す模式的な斜視図である。
[実施例]
図1は本発明による金属材コイルの包装装置の基本的構成を、模式的に示す側面図、図2は本発明の金属材コイルの包装装置に係る一実施例におけるエアーノズルを示す模式的な斜視図である。図3〜図7は、本発明における金属材コイルの包装方法の一実施例を、工程順に説明するための模式的な側面図で、図3は包装材4を、送り機構3を介して必要長さまで懸垂した初期の第1段階を示し、図4は下部エアーノズル6を鉛直方向から水平方向に回動し、ノズル先端を包装材4の先端部4−1近傍に近接するよう調整した第2段階を示し、図5は該下部エアーノズル6より空気を送給して包装材4の先端部4−1を、裏面2−2のオペレーター8に送った第3段階を示し、図6は包装材4の後端部4−2近傍に上部エアーノズル5によって空気を送給し、その風圧によって後端部4−2を裏面2−2のオペレーター8に送り、該オペレーター8が包装材4の上下両端部を杷持した第4段階を示す。なおこの際包装材4が連続しているシートの場合は上記の操作に合い前後して送り機構3に併設されるカッター3−4によって該包装材4を所定の長さに切断する。しかし、包装材4が一包装長さ毎に区分されている場合、切断作業は必要ない。また、図7はオペレーター8が包装材4の上下両端部4−1および4−2を締結して、該包装材4による金属材コイル2に対する外周面の包装を完了した最終の第5段階を示す。図8は本発明に係る他の実施例において用いられる包装材4aの先端部4a−1の近傍を示す模式的な斜視図である。
[実施例]
以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより拘束されるものではなく、本発明の主旨の範囲内において自由に設計変更が可能である。
本発明に係る第1実施例による金属材コイルの包装方法について、添付した図3〜図7によって各工程別に順をおって説明する。本実施例において包装対象となる金属材コイル2は、アルミニウム製の板材をコイル状に巻き回したものであり、その全幅は1m、コイルとしての外径が1.5mで、30cmの中心穴が設けられて全重量は約4.6tonである。この金属材コイル2の中心穴に吊上げ具1のマンドレルを差し込んで、図示を省略するペンダントスイッチを操作して、図3に示すように床面9の上に浮上させた。一方、厚さ0.05mmのビニールシートを図8に示すように内側に折り畳んで幅1.5mにし、これをロール状に巻いた包装材4を、包装材取付け装置7にセットすると共に、該包装材4の先端部4−1を送り機構3の送り出しロール3−1、引出しロール3−2にセットさせてそれぞれその方向を変えられると共に、該包装材4が金属材コイル2の正面に対向するようにして懸垂され、その先端部4−1が床面9付近に達するまで垂下する。この際、前記送り機構3に併設されるガイド板3−3は、カーテン状に懸垂される包装材4のセンターが、金属材コイル2の幅方向のセンターに位置するようガイドすると共に、該包装材4の所定の長さを計測して送り出しロール3−1および引出しロール3−2の作動を調整し、合せてカッター3−4による切断位置を特定する。上部エアーノズル5は3本、下部エアーノズル6は5本を前記ビニールシート幅に対して均等に配置した。なお、この初期第1段階における上下のエアーノズル5および6は、ノズル先端を鉛直方向に向いた状態にしておき、図4に示す第2段階において、下部エアーノズル6は軸心6−1を介してほぼ90°回動し、ノズル先端の方向をほぼ水平として、包装材4の先端部4−1近傍に空気を送給して所望の風圧をかける準備をする。この際、該下部エアーノズル6は、図示を省略するが従来公知の手段によって、前後に移動可能に設けられることにより、カーテン状に懸垂された前記包装材4との距離を、所望の範囲内で近接させたり或いは離間させたりする操作を加えてもよいし、あるいは、このように下部エアーノズル6を移動可能に設けることにより、前記の下部エアーノズルの回動機構を省くこともでる。
図5に示す第3段階において、下部エアーノズル6から空気が送給され、包装材4の先端部4−1は金属材コイル2の下面2−3を通って裏面2−2に送られ、その位置に立つオペレーター8によって該先端部4−1が容易に杷持される。このときの空気の流量は、ノズル先端流速が25〜55m/sec、0.2〜1.0m3/min程度の範囲内で2〜5秒間送給した。次いで図6に示す第4段階においては、上部エアーノズル5が鉛直方向から90°回動してほぼ水平方向となし、該エアーノズル5の先端から正面に位置して懸垂される包装材4に対して空気を送給し、この際合い前後して包装材4が連続しているシートの場合は上部の送り機構3に併設されるカッター3−4によって該包装材4を所定の長さに切断され、切断された包装材4の後端部4−2は、風圧によって金属材コイル2の上面2−4を通って、該金属材コイル2の裏面2−2に送られ、そこに待ち受けるオペレーター8によって容易に把持される。このときに上部エアーノズル5によって包装材4の後端部4−2近傍に送給される空気の流量は、前記下部エアーノズル6と同様で、本数按分した範囲である。オペレーター8によって先後の両端部を把持された包装材4は、図7に示すように金属材コイルの外周部全面を被覆すると共に、該両端部を例えばテープ等によって締結することによって、本発明による金属材コイルの包装作業が完了する。なお、該包装材4上下両端部の締結は、上記本実施例においてはテープによる締結を採用したが、所定ののり代を以って接着剤による締結や、加熱による溶着など他の締結方法を適宜に採用することも可能である。また、金属材コイル2の両サイドにはみ出す余剰の包装材4は、該金属材コイル2の両側面にギャザ折りにして別体の側面保護材によって覆ったり、該余剰の耳部分を金属材コイル2の中心穴に挿入することにより、該包装材4のみによって防湿防錆保護する方法も好ましく採用される。このようにして本実施例による金属材コイル2の包装方法によれば、該包装作業に携わるオペレーター8は、過大な重量を有して吊上げられた当該重量物の下に、身を置くことは勿論のこと往き来をする作業等は皆無となり、極めて安全な状態で作業が推進され、かつ仕上り状態も健全な包装作業を効率良くに完結できることが確認された。
図8に示すように用いられる包装材4aの長手方向の両端部を、所定の幅を以って内側に折り曲げ、左右それぞれの両端部に折り返し部4a−3を設けた以外は、上記実施例1と同様にして金属材コイル2に対する包装材4aの包装を実施した。その結果、上下エアーノズル5、6による風圧を受けた当該包装材4aは、該折り返し部4a−3が空気の溜り場と流路とを形成して、少量の流量で偏向することなく所定位置に送られ、上記実施例1に対してさらに優れた成果が確認された。
エアーノズル6aの形態を、図2に示すように該ノズルの先端面を偏平にすると同時に、左右に拡管した噴出し口6a−2なるように形成した。斯かる構造のエアーノズル6aを下部エアーノズルとして用いた以外は、上記実施例1と同様にして金属材コイル2に対する防湿防錆用包装材4による包装作業を実施した。用いられたエアーノズル6aの作用により、供給される空気の流量を上記実施例1に比較して1/2程度に節約したが、包装作業においては実施例1とほぼ同等の成果が確認された。
上記各実施例の金属材コイルの包装方法において用いられる本発明による包装装置は、図1に示すように金属材コイル2を吊上げる吊上げ具1と、該吊上げ具1によって吊上げられた金属材コイル2の正面に対向して、その上方から包装材4を懸垂する送り機構3と、該送り機構3の下方に位置してロール状に巻かれた包装材4を、回動自在に取付ける包装材取付け装置7と、懸垂された包装材4の先端部4−1近傍に空気を送給する下部エアーノズル6と、同じく該包装材4の後端部4−2近傍に空気を送給する上部エアーノズル5とからなること基本的な構造とするものであり、斯かる簡略な装置であるにも拘らず、金属材コイル2に対する耐湿性シート部材による外周面の包装を、安全にしてかつ簡単な操作によって、効率良く完了することができる。本発明の上記包装装置における前記送り機構3は、包装材4を所定の位置に懸垂するための送り出しロール3−1と引出しロール3−2とを備え、また、該包装材を所定に長さに切断するためのカッター3−4と、該カッター3−4の対向位置に、包装材4の適切な送給を助けるガイド板3−3とが設けられている。従って包装される金属材コイル2の外周長さ等に応じて、必要最小限度量の包装材4の長さを特定して供給するように切断することができ、無駄を省いて省資源・低コスト化に効果的に寄与する。
さらに、本発明の特色の一つである包装材4の端部を反対方向に送る手段として用いられる上下のエアーノズル5および6は、基本的にそれぞれに1台づつ配置されるが、下部エアーノズル6および6aは空気の噴出し口6−2、6a−2が、軸心6−1、6a−1を介して鉛直方向から水平方向に回動自在、または前後に移動可能とし、あるいは両動作を併設することによって金属材コイル2に対して近離自在に構成され、カーテン状に懸垂された包装材4の所望の位置に、任意に空気を送給することを可能としている。また、下部エアーノズル6および6aは、上記のように回動自在に構成されることにより、未使用時は鉛直方向に置かれて床面のスペースが確保される。なお、本発明による上記エアーノズル5および6はそれぞれ複数本づつ配設したり、また、該ノズルの先端を偏平に拡管して用いることも可能であり、そのように構成することによってより幅広の包装材4を被覆する場合にも容易に対応することができる。
本発明による金属材コイルの包装方法によれば、吊上げられた重量物である金属材コイルの下を往き来するという虞を未然に防いで、作業者の安全を確保すると共に、仕上り状態が健全な包装作業を、効率的にかつ低コストで実施することができる。一方、本発明による上記金属材コイルの包装装置によれば、基本的に簡略な構造であるにも拘らず、当該包装作業を安全でかつ効率良く実現でき、省資源、省エネルギーにも貢献できるところから、当該技術分野において幅広く用いられることが期待される。
1 吊上げ具
2 金属材コイル
2−1 正面
2−2 裏面
2−3 下面
2−4 上面
3 送り機構
3−1 送り出しロール
3−2 引出しロール
3−3 ガイド板
3−4 カッター
4、4a 包装材
4−1、4a−1 先端部
4−2 後端部
4a−3 折り返し部
5 上部エアーノズル
5−1 回転軸
5−2 噴出し口
6、6a 下部エアーノズル
6−1、6a−1 回転軸
6−2、6a−2 噴出し口
7 包装材取付け装置
8 オペレーター
9 床面
2 金属材コイル
2−1 正面
2−2 裏面
2−3 下面
2−4 上面
3 送り機構
3−1 送り出しロール
3−2 引出しロール
3−3 ガイド板
3−4 カッター
4、4a 包装材
4−1、4a−1 先端部
4−2 後端部
4a−3 折り返し部
5 上部エアーノズル
5−1 回転軸
5−2 噴出し口
6、6a 下部エアーノズル
6−1、6a−1 回転軸
6−2、6a−2 噴出し口
7 包装材取付け装置
8 オペレーター
9 床面
Claims (7)
- 吊上げ具によって吊上げられた金属材コイルの正面に対向して、送り機構を介して上方より懸垂された包装材の先端部近傍に、下部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の先端部を前記金属材コイルの下面を通してその裏面に送り、前記送り機構を介して上方より懸垂された包装材の後端部近傍に、上部エアーノズルによって空気を送給し、その風圧によって該包装材の後端部を前記金属材コイルの上面を通してその裏面に送り、前記包装材の先端部と合せて該金属材コイルの外周面を覆い、しかる後に該包装材のそれぞれの端部を締結することを特徴とする金属材コイルの包装方法。
- 前記包装材の長手方向の左右両端部を、所定の幅を以って内側に折り曲げ、該左右両端部に折り返し部を設けることを特徴とする請求項1に記載の金属材コイルの包装方法。
- 金属材コイルを回動自在に吊上げる吊上げ具と、該吊上げ具によって吊上げられた金属材コイルの正面に対向して、その上方から包装材を懸垂する送り機構と、該送り機構の下方に位置してロール状の包装材を、回動自在に取付ける包装材取付け装置と、懸垂された包装材の先端部近傍に空気を送給する下部エアーノズルと、同じく該包装材の後端部近傍に空気を送給する上部エアーノズルを備えたことを特徴とする金属材コイルの包装装置。
- 前記送り機構が、送り出しロール、引出しロール、ガイド板およびカッターを備えたことを特徴とする請求項3に記載の金属板コイルの包装装置。
- 前記下部エアーノズルが、軸心を介して回動自在または前後に移動して前記金属材コイルに対して近離可能に設けられることを特徴とする請求項3または4に記載の金属材コイルの包装装置。
- 前記下部エアーノズルが、ノズル先端を幅広に拡張して、偏平の空気噴出し口としたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の金属材コイルの包装装置。
- 前記包装材取付け装置にロール状に巻込んで取付けられる前記包装材が、長手方向の左右両端部を所定の幅を以って内側に折り曲げられ、該左右両端部に折り返し部を設けることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の金属材コイルの包装装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005210389A JP2007022623A (ja) | 2005-07-20 | 2005-07-20 | 金属材コイルの包装方法および包装装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005210389A JP2007022623A (ja) | 2005-07-20 | 2005-07-20 | 金属材コイルの包装方法および包装装置 |
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JP2007022623A true JP2007022623A (ja) | 2007-02-01 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107671135A (zh) * | 2017-08-03 | 2018-02-09 | 肇庆宏旺金属实业有限公司 | 一种成品钢带的收卷装置 |
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2005
- 2005-07-20 JP JP2005210389A patent/JP2007022623A/ja active Pending
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