JP2007021641A - 研磨装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄板材料の一方の側の表面を研磨すると同時に、薄板材料の他方の側の表面をも研磨する。
【解決手段】研磨布23を取り付けた定盤21(第一研磨部)と研磨布13を取り付けた研磨ヘッド3の平板壁部11d(第二研磨部)との間にある薄板材料20に押圧を加えながら、第一研磨部において、定盤21の研磨布23に対向する薄板材料20の一方の側の表面20bを研磨するとともに、研磨ヘッド3内に設けられた管19より研磨材25を供給し、研磨ヘッド3内の中空部11cに充填し、中空部11cに隣接して設けられた第二研磨部から、その第二研磨部に形成された一連の溝11eより研磨材25を薄板材料の他方の側の表面20aへ向けて移動し研磨材層55を形成し、第二研磨部において、研磨ヘッド3の研磨布13に対向する薄板材料20の他方の側の表面20aを研磨する研磨装置1を提供する。
【選択図】図4
【解決手段】研磨布23を取り付けた定盤21(第一研磨部)と研磨布13を取り付けた研磨ヘッド3の平板壁部11d(第二研磨部)との間にある薄板材料20に押圧を加えながら、第一研磨部において、定盤21の研磨布23に対向する薄板材料20の一方の側の表面20bを研磨するとともに、研磨ヘッド3内に設けられた管19より研磨材25を供給し、研磨ヘッド3内の中空部11cに充填し、中空部11cに隣接して設けられた第二研磨部から、その第二研磨部に形成された一連の溝11eより研磨材25を薄板材料の他方の側の表面20aへ向けて移動し研磨材層55を形成し、第二研磨部において、研磨ヘッド3の研磨布13に対向する薄板材料20の他方の側の表面20aを研磨する研磨装置1を提供する。
【選択図】図4
Description
本発明は、薄板材料の表面を研磨して平坦かつ鏡面にすることを可能にする研磨装置に関する。
従来のポリッシング装置100が、図14に示されている。このポリッシング装置100では、トップリング101の下面に半導体ウェハ104を保持させ、図示しないトップリング用エアシリンダを作動させてトップリング101をターンテーブル105に向かって押圧し、回転しているターンテーブル105の上面の研磨布106に半導体ウェハ104を押圧する。一方、図示しない砥液供給ノズルから研磨砥液を流すことにより、研磨布106に研磨砥液が保持されており、半導体ウェハ104の研磨される面(下面)と研磨布106の間に研磨砥液が存在した状態でポリッシングが行われる。
そして、トップリング101及び弾性マット102は、それぞれ位置合わせされた複数の開口110、120を有しており、各開口110、120は前記第1〜第3チャンバC1〜C3のいずれかのチャンバに連通している。即ち、トップリング101がポリッシング対象物である半導体ウェハ104を保持する保持面に、加圧流体である圧縮空気が噴出可能な複数の開口110、120が設けられている。
これら複数の開口110、120は、それぞれ第1〜第3チャンバC1〜C3のいずれかのチャンバに連通することにより、図15に示すように3つの環状領域A1、A2、A3に分割され、これら領域毎に圧縮空気が供給可能になっている。その結果、研磨中に圧縮空気源124から圧縮空気を第1〜第3チャンバC1〜C3に適宜供給すると、圧縮空気は開口110、120から弾性マット102の下面、即ち、トップリング101の保持面と、半導体ウェハ104の上面との間に噴出する。
この際、圧縮空気を供給するチャンバを適宜選択し、圧縮空気が噴出する環状領域A1、A2、A3を適宜選択する。例えば、第1チャンバC1のみに圧縮空気を供給し、第2、第3チャンバC2、C3には圧縮空気を供給しないようにすると、半導体ウェハ104は圧縮空気によって中央部側が外周部側より高い圧力で研磨布106に押し付けられる。そのため、半導体ウェハ104の外周部側が中央部側より研磨される傾向にあるときは、上記のように圧縮空気の作用により、中央部側の研磨不足を補正することができる。
一方、半導体ウェハ104の中央部側が外周部側より研磨される傾向にあるときは、逆に、第3チャンバC3のみに圧縮空気を供給し、第1、第2チャンバC1、C2には圧縮空気を供給しないようにする。これによって、半導体ウェハ104の外周部側の研磨圧力を中央部側の研磨圧力より高め、外周部側の研磨不足を補正し、半導体ウェハ104の全面を均一に研磨することができる(特許文献1)。
特開平9−225821(段落0035、段落0042から段落0045 図5から図7)
しかしながら、上記に示すポリッシング装置100では、半導体ウェハ104に開口110、120から圧縮空気を噴出することにより、半導体ウェハ104への押圧力分布が不均一になることを防止するとともに、半導体ウェハ104の一部の領域の研磨量を増減することができるように研磨することを可能にするものであり、あくまで半導体ウェハ104の一方の側の表面のみの研磨を目的としているに過ぎない。
そのため、半導体ウェハ104の両面について研磨を行う場合には、半導体ウェハ104の一方の面についての研磨を行った後に、半導体ウェハ104の研磨されていない他方の側の表面を研磨装置にセットして、上記に示すのと同様の方法により研磨することで、半導体ウェハ104の両表面の研磨を行うことになる。その結果、半導体ウェハ104を研磨されていない他方の側の表面に反転する(ひっくり返す)工程が必要になり、半導体ウェハ104の表面研磨の作業工程が煩雑になる。また、半導体ウェハ104の一方の側の表面を研磨した後に、他方の側の表面を研磨するということになるため研磨時間も長時間になるという事態を招き易い。
また、この研磨装置では、開口110、120が、半導体ウェハ104の全面に対して複数設けられている。このように、開口110、120を半導体ウェハ104の全面に対して複数設けることにより、半導体ウェハ104全面を均等に押圧するということでは適した構造であるが、研磨するための研磨砥液である研磨材を流出するための構造としては適した構造ではない。つまり、半導体ウェハ104を研磨する際には、トップリング101(研磨ヘッド)は回転しているとはいえ、開口110、120から研磨材を噴出させても、半導体ウェハ104の表面にスポット(点)としてしか研磨材を提供できない。その結果、半導体ウェハ104の研磨される表面側全体に研磨材が十分に行き渡らず、半導体ウェハ104の研磨すべき表面の研磨を行うことが難しい。
本発明は上記の事情に鑑みなされたものであり、半導体ウェハに限らずガラス、セラミック等の薄板材料の研磨する両表面側全体に容易に研磨材を行き渡らせ、定盤(ターンテーブル)上での研磨ヘッドの回転により薄板材料の両面を研磨する研磨装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、平板状の形状をなし、研磨材が供給される回転可能な定盤である第一研磨部と、前記定盤上に配置され、前記定盤上で回転可能な研磨ヘッドとで、前記定盤と前記研磨ヘッドとの間にある薄板材料に押圧を加えながら回転し、前記定盤と前記研磨ヘッドとの間の、前記定盤側に向いた前記薄板材料の一方の側の表面を研磨する研磨装置において、前記薄板材料を研磨するために、前記研磨材を前記研磨ヘッド内に供給するための管と、前記管より供給された前記研磨材を充填することが可能となるように前記研磨ヘッド内に設けられた中空部と、前記中空部に隣接して設けられ、前記薄板材料を覆うことが可能であり、前記研磨ヘッド側に向いた前記薄板材料の他方の側の表面を研磨するために前記研磨ヘッド内に設けられた第二研磨部と、前記第二研磨部に形成された、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて前記研磨材を移動させるための一連の溝と、を備えることを特徴とする。
従って、請求項1に記載の発明によれば、定盤と研磨ヘッドとが、定盤と研磨ヘッドとの間にある薄板材料に押圧を加えながら回転し、定盤と研磨ヘッドとの間で定盤側に向いた薄板材料の一方の側の表面について、定盤(第一研磨部)において研磨し、研磨ヘッド内に設けられた管より研磨材を研磨ヘッド内の中空部へ供給し、その中空部に隣接する研磨部に形成された一連の溝より薄板材料の他方の側の表面へ向けて研磨材が移動し研磨材層を形成し、定盤と研磨ヘッドとの間で研磨ヘッド側に向いた薄板材料の他方の側の表面について、第二研磨部において研磨することを可能にする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、平行に複数並ぶ直線状の溝と、前記直線状の溝同士を連結するために、前記直線状の溝の端部同士を連結するための円弧状の溝と、を備えることを特徴とする。
従って、請求項2に記載の発明によれば、研磨ヘッドの研磨部に形成された一連の溝は薄板材料に押圧を加える第二研磨部全体に研磨材が広がるように(及ぶように)直線状の溝が複数平行に並ぶように形成されており、その直線状の溝の端部には円弧状の溝が直線状の溝同士を連結するように一連の溝が形成されているため、研磨材が中空部から第二研磨部へ移動すると、第二研磨部からの研磨材が第二研磨部の底面全体から流れ出ることになり(底面全体に研磨材を行き渡らすことになり)、薄板材料の他方の側の表面全体に研磨材を流れ出す(表面全体に研磨材を行き渡らす)ことが可能になる。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、前記第二研磨部の中央から螺旋状に広がっていることを特徴とする。
従って、請求項3に記載の発明によれば、一連の溝が第二研磨部の中央から螺旋状に広がっているため、研磨材が中空部から第二研磨部へ移動すると、第二研磨部からの研磨材が第二研磨部の底面全体から流れ出ることになり(底面全体に研磨材を行き渡らすことになり)、薄板材料の他方の側の表面全体に流れ出る(表面全体に研磨材を行き渡らす)ことが可能になる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、複数の同心円状の溝と、その複数の同心円状の溝を連結する連結溝とを備えることを特徴とする。
従って、請求項4に記載の発明によれば、研磨ヘッドの第二研磨部に形成された一連の溝は薄板材料に押圧を加える第二研磨部全体に研磨材が広がるように(及ぶように)複数の同心円状(円弧形状を含む)の溝を形成し、その複数の同心円状(円弧形状を含む)の溝を連結するための連結溝を形成しているため、研磨材が中空部から第二研磨部へ移動すると、第二研磨部からの研磨材が第二研磨部の底面全体から流れ出ることになり(底面全体に研磨材を行き渡らすことになり)、薄板材料の他方の側の表面全体に研磨材を流れ出す(表面全体に研磨材を行き渡らす)ことが可能になる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、複数の直線状の溝を交差して連結して形成されることを特徴とする。
従って、請求項5に記載の発明によれば、一連の溝が複数の直線状の溝を交差して連結されているので、研磨材が中空部から薄板材料の他方の側である第二研磨部へ移動すると、研磨材が第二研磨部の底面全体から流れ出ることになり(底面全体に研磨材を行き渡らすことになり)、薄板材料の他方の側の表面全体に流れ出る(表面全体に研磨材を行き渡らす)ことが可能になる。
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の構成に加え、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて前記研磨材を移動させるために、少なくとも、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて貫通する部分が形成されていることを特徴とする。
従って、請求項6に記載の発明によれば、中空部に充填されつつある研磨材は、第二研磨部に形成された一連の溝の、中空部から薄板材料の他方の側の表面へ向けて貫通する部分を通り、第二研磨部の底面全体から流れ出ることになり(底面全体に研磨材を行き渡らせることになり)、薄板材料の他方の側の表面へ流れ出るために、第二研磨部に形成された一連の溝の、中空部から薄板材料の他方の側の表面へ向けて貫通する部分を通り、薄板材料の他方の側の表面に対向して形成された、貫通する部分と連続する、中空部から薄板材料の他方の側の表面へ向けて貫通しない部分内(溝内)を通る(流れる)ことで、第二研磨部の底面全体へ研磨材が流れ出る(底面全体に研磨材が行き渡る)ことを可能にする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の構成に加え、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝のうち、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面に向けて貫通しない部分は、前記薄板材料の他方の側の前記表面に対向して形成されていることを特徴とする。
従って、請求項7に記載の発明によれば、中空部内を充填しつつある研磨材は貫通する部分(貫通部)より第二研磨部を流れ出て、研磨ヘッド及び定盤(第一研磨部)の回転とともに、貫通する部分と連続する第二研磨部を貫通しない部分内を流れていくことで研磨材が第二研磨部全体から流れ出るため、薄板材料の他方の側の表面全体に流れ出る(研磨材を行き渡らす)ことが可能になる。
さらに、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の構成に加え、前記第二研磨部の前記表面に取り付けられた前記研磨布に形成された一連の溝は、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝に対応して形成されていることを特徴とする。
従って、請求項8に記載の発明によれば、第二研磨部の表面(底面)に取り付けられた研磨布に形成された一連の溝は、第二研磨部に形成された一連の溝に対応する位置に形成されているため、第二研磨部から流れ出る研磨材は研磨布を通り抜けて薄板材料の他方の側の表面全体に流れ出ることが可能になる。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の構成に加え、前記第二研磨部の前記表面に取り付けられた前記研磨布に形成された前記一連の溝は、前記第二研磨部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて前記研磨材を移動させるために、少なくとも、前記第二研磨部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて貫通する部分が形成されていることを特徴とする。
従って、請求項9に記載の発明によれば、第二研磨部の表面(底面)に取り付けられた研磨布に形成された一連の溝は、第二研磨部に形成された一連の溝と対応する位置にあり、少なくとも一連の溝には研磨布を貫通する(第二研磨部から薄板材料の他方の側の表面へ向けて貫通する)部分があるため、第二研磨部から薄板材料の他方の側の表面へ向けて研磨材を移動させ、研磨布と薄板材料の他方の側の表面との間に研磨材層を形成することを可能にする。
さらに、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の構成に加え、前記第二研磨部の前記表面に取り付けられた前記研磨布に形成された前記一連の溝のうち、前記第二研磨部から前記薄板材料の他方の側の前記表面に向けて貫通しない部分は、前記薄板材料の他方の側の前記表面に対向して形成されていることを特徴とする。
従って、請求項10に記載の発明よれば、第二研磨部を流れ出てた研磨材は、研磨ヘッド及び定盤(第一研磨部)の回転とともに、研磨布の貫通する部分と連続する貫通しない部分内(溝内)を流れていくことで研磨材が研磨布全体に行き渡り、研磨布を流れ出るため、薄板材料の他方の側の表面全体に流れ出る(研磨材を行き渡らす)ことが可能になる。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の構成に加え、前記定盤である前記第一研磨部の表面、及び前記研磨ヘッドの前記第二研磨部の表面には、それぞれ研磨布が取り付けられており、前記薄板材料の一方の側の前記表面は、前記定盤に取り付けられた前記研磨布が対向し、前記薄板材料の他方の側の前記表面は、前記研磨ヘッドの前記第二研磨部に取り付けられた前記研磨布が対向することを特徴とする。
従って、請求項11に記載の発明によれば、定盤である第一研磨部の表面、及び研磨ヘッドの第二研磨部の表面には、それぞれ研磨布が取り付けられ、薄板材料の一方の側の表面は、定盤第一研磨部に取り付けられた研磨布が対向し、薄板材料の他方の側の表面は、研磨ヘッドの第二研磨部に取り付けられた研磨布が対向し、薄板材料を定盤である第一研磨部の表面と研磨ヘッドの第二研磨部の表面とで挟み込み、それぞれの研磨布と、研磨布上に流れ出た研磨材とにより、薄板材料の両面を研磨することが可能になる。
本発明によれば、薄板材料の一方の側の表面については、定盤である第一研磨部の表面(研磨布)及び研磨材により研磨し、薄板材料の他方の側の表面については、研磨ヘッド内に設けられた管により研磨材を研磨ヘッド内の中空部へ供給し、その中空部に隣接する研磨部に形成された一連の溝より薄板材料へ向けて研磨材を移動し、研磨ヘッドの第二研磨部の表面(研磨布)と研磨材とにより研磨することができる。その結果、薄板材料の一方の側の表面を研磨する工程で薄板材料の他方の側の表面の研磨も同時に行うことができ、作業工程の簡素化を図り、薄板材料を研磨する時間の短縮化を図ることができる。
薄板材料の他方の側の表面に押圧を加えるための研磨ヘッドの第二研磨部に形成された一連の溝は第二研磨部全体に及ぶように形成されているので、研磨材が中空部から第二研磨部へ移動すると、第二研磨部からの研磨材が第二研磨部全体から流れ出ることになり、薄板材料の他方の側の表面全体に流れ出す(表面全体に研磨材を行き渡らす)ことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
(例1)
図1には、本発明の例1による研磨装置1の研磨ヘッド3が示されている。研磨ヘッド3の研磨ヘッド本体5では、研磨する薄板材料20に向けて開放する凹部5aが形成されている。そして、研磨ヘッド本体5は薄板材料20を押圧する押圧部の外郭部となっている。本例に示す研磨ヘッド本体5は、平板壁部5bと筒状側壁部5cとによって構成されており、平板壁部5bと筒状側壁部5cとが一体成形されている。ただし、平板壁部5bと筒状側壁部5cとを別々に成形し、平板壁部5bと筒状側壁部5cとを連結することも可能である。また、研磨ヘッド本体5の平板壁部5bの中央部には突出部5dが設けられており、突出部5dには平板壁部5bを貫通する孔部5eが設けられている。
図1には、本発明の例1による研磨装置1の研磨ヘッド3が示されている。研磨ヘッド3の研磨ヘッド本体5では、研磨する薄板材料20に向けて開放する凹部5aが形成されている。そして、研磨ヘッド本体5は薄板材料20を押圧する押圧部の外郭部となっている。本例に示す研磨ヘッド本体5は、平板壁部5bと筒状側壁部5cとによって構成されており、平板壁部5bと筒状側壁部5cとが一体成形されている。ただし、平板壁部5bと筒状側壁部5cとを別々に成形し、平板壁部5bと筒状側壁部5cとを連結することも可能である。また、研磨ヘッド本体5の平板壁部5bの中央部には突出部5dが設けられており、突出部5dには平板壁部5bを貫通する孔部5eが設けられている。
研磨ヘッド本体5の凹部5a内には、筒状側壁部5cと平行となるように、第2筒状側壁部5fが設けられている。研磨ヘッド本体5の筒状側壁部5cと第2筒状側壁部5fとの間の凹部5hには、筒状部材15が入り込むことが可能であり、凹部5hに対して、筒状部材15が対向している。そして、この筒状部材15には、薄く弾力性のある部材であるシール部材17、17が取り付けられている。このシール部材17、17は、図1に示すように、一方のシール部材17は筒状側壁部5cに接着されており、他方のシール部材17は第二筒状側壁部5fに接着されている。
或いは、このシール部材17の形状を筒状側壁部5cと第二筒状側壁部5fとをつなげる大きさの中空のドーナツ状の形状にして、シール部材17を筒状側壁部5cと第二筒状側壁部5fとの間の筒状部材15に取り付け、シール部材17の一端側(外周縁側)を筒状側壁部5cに接着し、シール部材17の他端側(内周縁側)を第二筒状側壁部5fに接着するということも可能である。このように、シール部材17、17を介して、筒状部材15を研磨ヘッド本体5の凹部5hに取り付けることで薄板材料20を研磨装置1の研磨ヘッド3で研磨する際に、薄板材料20の外周への研磨圧力を調整することが可能になる。
また、研磨ヘッド本体5の凹部5a内の第2筒状側壁部5fによって形成される凹部5gには、凹部5gに対して第一板状部材7が対向しており、第一板状部材7が入り込むことが可能である。第一板状部材7は、図1に示すように、断面長方形の円盤状の部材であり、第一板状部材7の中央部には第一板状部材7を貫通する孔部7aが設けられている。また、第一板状部材7の周縁7bにはシール部材9が取り付けられており、そのシール部材9の一端が第二筒状側壁部5fにも取り付けられて第一板状部材7が凹部5gに対向する状態が維持されている。このシール部材9は、シール部材17と同様に、薄く弾力性のある部材である。そして、シール部材9の形状は、中空のドーナツ状に形成されている。
また、第一板状部材7には、第二板状部材11が取り付けられている。この第二板状部材11の材質は、ステンレス、セラミック、低熱膨張材、或いは樹脂等である。第二板状部材11は、図1に示すように、第一板状部材7の周縁7bを超える大きさになっている。第一板状部材7への第二板状部材11の取り付けは、第一板状部材7から第二板状部材11へ固定部材であるボルト等を通す、或いは、第一板状部材7への第二板状部材11を溶接する等により行うことが可能である。本例においては、第一板状部材7への第二板状部材11の取り付けは、第一板状部材7から第二板状部材11へ図示しないボルトを通すことにより行っている。
第二板状部材11の、第一板状部材7の取り付けられた平板壁部11aの中央部には、平板壁部11aを貫通する、第一板状部材7の孔部7aに連続する孔部11bが設けられている。また、第二板状部材11の内部には、中空部11cが設けられており、中空部11cは孔部11bと連続している(つながっている)。さらに、中空部11cを挟んで平板壁部11aと対向し、中空部11cに隣接して設けられ、平板壁部11aと連続している(つながっている)平板壁部11dである第二研磨部には、平板壁部11dを貫通する一連の溝11eが形成されている。
平板壁部11d(第二研磨部)に形成された一連の溝11eは、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動させるために、少なくとも、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通する部分が形成されている。なお、平板壁部11dである第二研磨部は、薄板材料20の表面全体を研磨可能なように薄板材料20を覆うことが可能な大きさになっており、研磨ヘッド3側に向いた薄板材料20の他方の側の表面20aを研磨することになる。
図2(a)には、第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成された一連の溝11eが示してある。本例による一連の溝11eは、平板壁部11d(第二研磨部)を貫通しており、図2(a)に示すように、第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)に、平行に複数並ぶ直線状の溝11e2と、その直線状の溝11e2同士を連結するために、直線状の溝11e2の端部同士を連結するための円弧状の溝11e1とを備えることで形成されている。ただし、一連の溝11eはこのような形状に限定されることなく、図2(b)に示すように、平板壁部11d(第二研磨部)の中央から螺旋状に(渦巻き状に)平板壁部11d(第二研磨部)内を広がるように一連の溝11eを形成することも可能である。
なお、本例では、一連の溝11eが平板壁部11d(第二研磨部)を貫通する(中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通する)場合を示しているが、一連の溝11eが全範囲に亘って貫通されていなくても、一連の溝11eに少なくとも貫通する(中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通する)部分が形成されて、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動することが可能であればよい。
例えば、図2(c)に示すように、平板壁部11d(第二研磨部)に形成された直線状の溝11e2は貫通して(中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通して)おり(貫通する部分)、円弧状の溝11e1は貫通していない(貫通しない部分)、とすることも可能である。そして、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aに向けて貫通しない部分、図2(c)では、円弧状の溝11e1は、薄板材料20の他方の側の表面20aに対向して形成されている。
このような一連の溝11eであっても、直線状の溝11e2より中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動させることができ、それとともに円弧状の溝11e1内を研磨材25が流れることとも相俟って、研磨材25が平板壁部11d(第二研磨部)全体から流れ出ることになり、薄板材料20の他方の側の表面20a全体に研磨材25を流れ出すことが可能になる。
この第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fには研磨布13が取り付けられている。この研磨布13には、第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成された一連の溝11eに対応する一連の溝13aが形成されている。つまり、一連の溝11eと一連の溝13aとの位置が一致する状態になっている。研磨布13の一連の溝13aは、研磨布13を貫通しており、図3(a)に示すように、研磨部13に、平行に複数並ぶ直線状の溝13e2と、その直線状の溝13e2同士を連結するために直線状の溝13e2の端部同士を連結するための円弧状の溝13e1とを備えることで形成されている。ただし、一連の溝13aは、第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の一連の溝11eと同様に、図3(b)に示すように、研磨布13の中央から螺旋状に(渦巻き状に)研磨布13内を広がるように一連の溝13aを形成することも可能である。
なお、本例では、一連の溝13aが研磨布13を貫通する(平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通する)場合を示している。ただし、平板壁部11d(第二研磨部)の表面(底面11f)に取り付けられた研磨布13に形成された一連の溝13aは、平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動させるために、少なくとも平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通する部分が形成されている場合であってもよい。つまり、一連の溝13aが全範囲に亘って貫通されていなくても、一連の溝13aに少なくとも貫通する(平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通する)部分が形成されて、平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動することが可能であればよい。
例えば、図3(c)に示すように、平板壁部11d(第二研磨部)に形成された貫通している直線状の溝11e2に対応して形成された、直線状の溝13a2は貫通して(平板壁部11dから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通して)おり(貫通する部分)、円弧状の溝13a1は貫通していない(貫通しない部分)、とすることも可能である。そして、平板壁部11dから薄板材料20の他方の表面20aに向けて貫通しない部分、図3(c)では、円弧状の溝13a1は薄板材料20の他方の側の表面20aに対向して形成されている。
このような一連の溝13aであっても、直線状の溝13a2より平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動させることができ、それとともに、円弧状の溝13a1内を研磨材25が流れることとも相俟って、研磨布13からの研磨材25が研磨布13全体から流れ出ることになり、薄板材料20の他方の側の表面20a全体に研磨材25を流れ出すことが可能になる。その結果、研磨布13と薄板材料20の他方の側の表面20aとの間に研磨材層(研磨材)55を形成することが可能になる。
そして、図1に示すように、研磨ヘッド本体5内の突出部5dの孔部5eにパイプ(管)19が挿入されており、研磨材25を噴出するパイプ(管)19の先端19aは第二板状部材11の孔部11bに組み込まれ、孔部11bに固定されている。そのため、パイプ(管)19より研磨材25を研磨ヘッド3内(研磨ヘッド本体5内)の中空部11cに供給し、充填することが可能になっている。そして、パイプ(管)19の図示しない端部は研磨材25が充填されたタンクにつながっており、薄板材料20を研磨するために研磨ヘッド3が回転してもパイプ(管)19への研磨材25の供給は可能になっている。
つぎに、この研磨装置1の研磨ヘッド3の動作を説明する。まず、薄板材料20を研磨するために研磨装置1の、表面が研磨布13で覆われた、定盤21で回転可能な研磨ヘッド3を、表面が研磨布23で覆われた、平板状の形状をなし、回転可能な定盤21である第一研磨部上に配置する。この定盤21の材質は、ステンレス、セラミック、或いは低熱膨張材等である。そして、図4に示すように、定盤21である第一研磨部上の研磨布23と研磨ヘッド3の第二研磨部上の研磨布13との間には薄板材料20が入っている。
具体的には、薄板材料20の一方の側の表面20bは、定盤である第一研磨部に取り付けられた研磨布23に対向し、薄板材料20の他方の側の表面20aは、研磨ヘッド3の平板壁部11d(第二研磨部)に取り付けられた研磨布13に対向することになる。この状態で研磨装置1の図示しないスイッチを「ON」し、図4に示すように、定盤21を矢印B方向へ回転させ、研磨ヘッド3を矢印A方向へ回転させる。このとき、定盤21である第一研磨部と研磨ヘッド3の平板壁部11d(第二研磨部)とが薄板材料20に押圧を加えながら回転する。
そして、定盤21及び研磨ヘッド3の回転とともに、第一板状部材7の周縁7bに取り付けられているシール部材9、筒状部材15に取り付けられているシール部材17、17はその弾力性により伸びたり縮んだりする。筒状部材15はシール部材17がその弾力性により伸びたり縮んだりすることで薄板材料20の側面方向から押圧を加え、定盤21及び研磨ヘッド3の回転により平板壁部11d(第二研磨部)から薄板材料20がずれて移動するのを規制する。
さらに、図4に示すように、シール部材9が伸びたり縮んだりすることで、第一板状部材7は凹部5g内で矢印C方向、或いは矢印D方向へ移動する。また、シール部材17、17が伸びたり縮んだりすることで、筒状部材15は凹部5h内で矢印C方向、或いは矢印D方向へ移動する。このように、第一板状部材7、筒状部材15が独立して矢印C方向、或いは矢印D方向へ移動することにより、薄板材料20の局部的な研磨圧力を調節することになる。例えば、筒状部材15が矢印C方向へ、第一板状部材7が矢印D方向へ移動すると、薄板材料20の中央部の研磨圧力を外周部の研磨圧力より高めることになり、筒状部材15を矢印D方向へ、第一板状部材7を矢印C方向へ移動すると、薄板材料20の外周部の研磨圧力を中央部の研磨圧力により高めることになる。
このように、第一板状部材7、筒状部材15が独立して矢印C方向、或いは矢印D方向へ移動している間、図4に示す供給管57により定盤21である第一研磨部の研磨布23上へ研磨材25が供給される。
図4に示す供給管57により定盤21(第一研磨部)の研磨布23上へ研磨材25が供給されると、研磨布23に研磨材25がしみ込む。研磨材25が研磨布23にしみ込んで、薄板材料20の一方の側の表面20bが接触している研磨布23の部分まで研磨材25がしみ込む。最終的には、研磨材25は研磨布23全体に及ぶことになる。このとき、薄板材料20の一方の側の表面20bは研磨ヘッド3と定盤21(研磨布23)である第一研磨部とに挟み込まれ、研磨ヘッド3と定盤21(研磨布23)である第一研磨部とで押圧を加えながら回転している。
薄板材料20の一方の側の表面20bは、研磨ヘッド3の回転と定盤21(研磨布23)である第一研磨部の回転とにより、研磨布23と研磨材25とに研かれ研磨される。つまり、定盤21(研磨布23)である第一研磨部と薄板材料20の一方の側の表面20bとで研磨布23及び研磨材25を挟み込んだ状態で定盤21(研磨布23)及び研磨ヘッド3が回転する。その回転に伴い、研磨布23の研くという作用と、研磨材25が薄板材料20の一方の側の表面20bを研くという作用とにより、薄板材料20の一方の側の表面20bを研磨する。
また、図示しないタンクより研磨ヘッド本体5内に通じるパイプ(管)19へ研磨材25が供給されると、パイプ(管)19を通る研磨材25はパイプ(管)19の先端19aより噴出し、図4に示す矢印方向に沿って、第二板状部材11の内部の中空部11cを充填するように流れる。そして、中空部11cを充填しつつある研磨材25は第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の一連の溝11eに入り込む。そして、一連の溝11eに入り込んだ研磨材25は研磨布13へ流れて移動し、図4に示す矢印方向に沿って、研磨布13の一連の溝13aに入り込む。
研磨布13の一連の溝13aに入り込んだ研磨材25は研磨布13全体より流れ出て、薄板材料20の他方の側の表面20aの方向へ流れる。そして、研磨材25は薄板材料20の他方の側の表面20a全体に流れ出る(表面20a全体に研磨材25が行き渡る)。その結果、研磨材25が研磨布13と薄板材料20の他方の側の表面20aとの間で研磨材層(研磨材)55を形成する。このとき、研磨ヘッド3及び定盤21が回転しながら、薄板材料20に押圧を加えつつあるため、薄板材料20の他方の側の表面20aは、平板壁部11d(第二研磨部)における研磨布13と研磨材層(研磨材)55とにより研かれ研磨される。
つまり、平板壁部11d(第二研磨部)と薄板材料20の他方の側の表面20aとで研磨布13及び研磨材層(研磨材)55を挟み込んだ状態で定盤21及び研磨ヘッド3(研磨布13)が回転する。その回転に伴い、研磨材25が薄板材料20の他方の側の表面20a上を流動することにより表面20aを研くという作用と、研磨布23の研くという作用とにより、薄板材料20の他方の側の表面20aを研磨する。
以上のようにして、定盤21及び研磨ヘッド3が回転しながら、薄板材料20に押圧を加えつつある状態を継続することで薄板材料20の一方の側の表面20b及び薄板材料20の他方の側の表面20aの研磨を行うことが可能になる。
(例2)
例1においては平板壁部11dである第二研磨部に形成された、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動させるための一連の溝11eは、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通している。このように、一連の溝11eの全ての部分に亘って貫通させずに部分的に貫通する部分を形成することでも同様に平板壁部11dである第二研磨部の表面全体(底面11f全体)に研磨材25を行き渡らすことが可能である。
例1においては平板壁部11dである第二研磨部に形成された、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて研磨材25を移動させるための一連の溝11eは、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通している。このように、一連の溝11eの全ての部分に亘って貫通させずに部分的に貫通する部分を形成することでも同様に平板壁部11dである第二研磨部の表面全体(底面11f全体)に研磨材25を行き渡らすことが可能である。
具体的には、図5に示すように、平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに、例えば一連の溝12を形成することになる。図5(a)に示す一連の溝12は、複数の同心円状の溝12aと、その複数の同心円状の溝12aを連結する連結溝とを備えている。連結溝は、本例においては直線状の溝12bを形成している。そして、この円形状の溝12aでは、一連の溝12の任意の位置に平板壁部11d(第二研磨部)を貫通する貫通部12a1が形成されており、この貫通部12a1は、図7(a)に示すように、中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通している。
また、この円形状の一連の溝12には、貫通部12a1に連続する、平板壁部11d(第二研磨部)の底面11f上に形成され、平板壁部11b(第二研磨部)を貫通しない円形状の溝12a2が形成されている。この平板壁部11d(第二研磨部)を貫通しない部分、図5(a)では、円形状の溝12a2は、薄板材料20の他方の側の表面20aと対向している。具体的には、図7(a)(b)に示すように、薄板材料20の他方の側の表面20a側である平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに平板壁部11dを貫通せずに円形状の溝12a2が形成されている。
さらに、その複数の同心円状の溝12aを連結するための連結溝である直線状の溝12bは、図5(a)に示すように、複数の同心円状の溝12aを連結するために、複数の同心円状の溝12aを横切るように十字状に形成されている。この平板壁部11d(第二研磨部)を貫通しない部分、図5(a)では、直線状の溝12bは、円形状の溝12a2と同様に、薄板材料20の他方の側の表面20aと対向して形成されている。
図5には、他の一連の溝14、16が示してある。図5(b)の一連の溝14は、複数の直線状の溝を交差して連結して構成している。図5(b)も図5(a)と同様に、平板壁部11dを貫通する部分である貫通部14bが形成されており、この貫通部14bは中空部11cから薄板材料20の他方の側の表面20aへ向けて貫通している。また、この一連の溝14では、貫通部14bに連続する、平板壁部11bを貫通しない部分である直線状の溝14aが形成されており、この直線状の溝14aは薄板材料20の他方の側の表面20aと対向している。
また、図5(c)の一連の溝16は、複数の直線状の溝を交差して連結して構成している。図5(c)でも、図5(a)及び図5(b)と同様に、平板壁部11dを貫通する部分である貫通部16bが形成され、貫通部16bに連続する、平板壁部11bを貫通しない部分である直線状の溝16aが形成されている。この直線状の溝16aは薄板材料20の他方の側の表面20aと対向している。図5(c)の構成と図5(b)の構成とでは、直線状の溝14a同士、直線状の溝16a同士の交差する角度が異なるということである。
図5(b)では、直線状の溝14a同士の交差する角度が直角に近く、直線状の溝14a(及び貫通部14b)同士で囲まれる形状が正方形に近くなっている。また、図5(c)では、線状の溝16a同士の交差する角度が直角から離れた角度になっており、直線状の溝16a(及び貫通部16b)同士で囲まれる形状がひし形に近くなっている。いずれの一連の溝14、16を選択するかは任意である。
この第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の表面(底面11f)には研磨布13が取り付けられている。この研磨布13には、図6に示すように、第二板状部材11の平板壁部11d(第二研磨部)の表面(底面11f)に形成された一連の溝12、14、16に対応する一連の溝18、22、24が形成されている。研磨布13の一連の溝18、22、24のうち溝18a、22a、24aは、研磨布13を貫通している。
具体的には、図5(a)に示す平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに対応する研磨布13には、図6(a)に示すように、複数の、研磨布13を貫通する部分である同心状の円弧の溝18aが形成されており、溝18aを連結するための研磨布13を貫通しない部分である溝18bが、薄板材料20の他方の側の表面20aと対向して形成されており、その同心状の円弧の溝18a及び溝18bを連結するための研磨布13を貫通しない部分である溝18cが、薄板材料20の他方の側の表面20aと対向して形成されている。
つまり、研磨布13を貫通しない溝18bは、溝18aとともに、平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成された貫通部12a1と円形状の溝12a2に対応している。そして、研磨部13を貫通しない直線状の溝18cは平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成された直線状の溝12bに対応している。以上のようにして、研磨布13に形成された一連の溝18は平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成された一連の溝12に対応している。
また、図5(b)に示す平板壁部11dの底面11fに対応する研磨布13は、図6(b)に示してあり、図5(c)に示す平板壁部11dの底面11fに対応する研磨布13は、図6(c)に示してあり、図6(b)、(c)では、平板壁部11dの底面11fに形成された一連の溝14、16に対応する位置に多数の線分状の溝22a、24aである貫通する部分である貫通部が形成してあり、線分状の溝22a、24aを連結するための研磨布13を貫通しない部分である、薄板材料20の他方の側の表面20aと対向する溝22b、24bが形成されている。以上のようにして、研磨布13に形成された一連の溝22、24は平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成された一連の溝14、16に対応している。
つぎに、研磨装置1の研磨ヘッド3において、平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに、図5に示す一連の溝12、14、16を形成した場合の動作について説明する。一連の溝12、14、16のいずれを用いても研磨材25が平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fを行き渡るという動作は同じであるため、図5(c)に示す一連の溝16を平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに形成した場合を例にとって説明する。なお、例1と同一である基本的な研磨装置1の動作である定盤21及び研磨ヘッド3が回転し、薄板材料20に押圧を加えるという動作についての説明は省略し、例1と異なる研磨材25の流れを中心に説明する。
まず、図1に示すパイプ(管)19を通ってきた研磨材25は、第二板状部材11の孔部11bに組み込まれたパイプ(管)19の先端19aより噴出する。噴出された研磨材25は中空部11cを充填するように、中空部11cに流れ出る。中空部11cに流れ出た研磨材25は中空部11c内に広がり、中空部11c内を充填しつつある。中空部11c内を充填しつつある研磨材25は、図8に示すように、矢印E方向に沿って貫通部16bより平板壁部11dを流れ出る。
貫通部16bを流れ出た研磨材25の一部は、矢印F方向に沿って、直接研磨布13へ流れ移るが、研磨ヘッド3は回転しているため、他の研磨材25は研磨ヘッド3及び定盤21(第一研磨部)の回転にとともに、矢印G方向に沿って、貫通部16bと連続する平板壁部11dを貫通しない直線状の溝16a内を流れていくことで、研磨材25が平板壁部11d(第二研磨部)全体から流れ出る。そして、研磨材25は、研磨ヘッド3及び定盤21(第一研磨部)の回転により、矢印G方向へ沿って、直線状の溝16a内を流れながら、矢印H方向に沿って、研磨布13へ流れ移っていく。そして、研磨布13には、平板壁部11d(第二研磨部)の底面11fに対応する位置に多数の線分状の溝24aが研磨布13を貫通して形成されているため、研磨布13へ流れた研磨材25は、研磨布13を貫通しない部分である溝24b内を流れながら多数の線分状の溝24aを通り抜け研磨布13全体から流れ出る。
研磨布13を流れ出た研磨材25は、薄板材料20の他方の側の表面20a全体に流れ出る(表面20a全体に研磨材25が行き渡る)。その結果、研磨布13と薄板材料20の他方の側の表面20aとの間に研磨材層(研磨材)55を形成する。このとき、定盤21(第一研磨部)及び研磨ヘッド3は回転しながら薄板材料20に押圧を加えた状態になっており、研磨布13及び研磨材層(研磨材)55は薄板材料20の他方の側の表面20aに接触している。研磨布13及び研磨材層(研磨材)55が接触した状態で定盤21(第一研磨部)及び研磨ヘッド3が回転することで薄板材料20の他方の側の表面20aは研磨される。つまり、第二研磨部と薄板材料20の他方の側の表面20aとで研磨布13及び研磨材層(研磨材)55を挟み込んだ状態で定盤21及び研磨ヘッド3が回転する。
その回転に伴い研磨布13の研くという作用と、研磨材層55(の研磨材)が薄板材料20の他方の側の表面20a上を流動することにより表面20aを研くという作用とにより、薄板材料20の他方の側の表面20aを研磨する。また、研磨布23と研磨材25とが薄板材料20の一方の側の表面20b(薄板材料20の表面20b)に接触している。そのため、同様に、研磨布23と研磨材25とが薄板材料20の表面20bに接触した状態で定盤21及び研磨ヘッド3が回転することで薄板材料20の表面20bは研磨される。
つまり、定盤21(第一研磨部)と薄板材料20の表面20bとで研磨布23及び研磨材25を挟み込んだ状態で定盤21及び研磨ヘッド3が回転する。その回転に伴い研磨布13の研くという作用と、研磨材25が薄板材料20一方の側の表面20b上を流動するということにより薄板材料20の一方の側の表面20bを研くという作用とにより、薄板材料20の一方の側の表面20bを研磨する。
(例3)
図9には、本発明の例3による研磨装置31の研磨ヘッド33が示されている。研磨ヘッド33の研磨ヘッド本体35は、研磨する薄板材料50に向けて開放する凹部35aが形成されている。そして、研磨ヘッド本体35は、薄板材料50を押圧する押圧部の外郭部となっている。本例に示す研磨ヘッド本体35は、平板壁部35bと筒状側壁部35cとによって構成されており、平板壁部35bと筒状側壁部35cとが一体成形されている。ただし、平板壁部35bと筒状側壁部35cとを別々に成形し、平板壁部35bと筒状側壁部35cとを連結することも可能である。
図9には、本発明の例3による研磨装置31の研磨ヘッド33が示されている。研磨ヘッド33の研磨ヘッド本体35は、研磨する薄板材料50に向けて開放する凹部35aが形成されている。そして、研磨ヘッド本体35は、薄板材料50を押圧する押圧部の外郭部となっている。本例に示す研磨ヘッド本体35は、平板壁部35bと筒状側壁部35cとによって構成されており、平板壁部35bと筒状側壁部35cとが一体成形されている。ただし、平板壁部35bと筒状側壁部35cとを別々に成形し、平板壁部35bと筒状側壁部35cとを連結することも可能である。
また、研磨ヘッド本体35の平板壁部35bの中央部には突出部35dが設けられており、平板壁部35bの一方の面側には突出部35d1が設けられており、平板壁部35bの他方の面側には突出部35d2が設けられている。そして、突出部35dには平板壁部35bを貫通する孔部35eが設けられている。孔部35eは、小孔部35e1と大孔部35e2とから構成されている。図9に示すように、小孔部35e1は、大孔部35e2より孔径が小さく、小孔部35e1は突出部35d1側に通じており、大孔部35e2は突出部35d2側に通じている。そして、小孔部35e1及び大孔部35e2の深さは、図9に示すように、小孔部35e1の方が浅く、大孔部35e2の方が深く形成されている。
そして、突出部35dには、孔部35eに隣接して、突出部35d及び平板壁部35bを貫通する流路35f、35gが設けられている。流路35fは、図9に示すように、突出部35d(平板壁部35b)に対して垂直に真っ直ぐ伸びて突出部35d(平板壁部35b)を貫通して、平板壁部35bの下面35b1に通じている。また、流路35gは、図9に示すように、突出部35d(平板壁部35b)に対して垂直に真っ直ぐ伸びた後、平板壁部35b内を平板壁部35bに沿って平行に伸びて、平板壁部35bの下面35b1に通じている。
研磨ヘッド本体35の凹部35a内(平板壁部35bの下面35b1側)には、環状凹部37、39、41が形成されている。環状凹部37は、筒状側壁部35cと筒状側壁部35iとにより構成されている。この環状凹部37は他の環状凹部39、41に比べ幅が最も狭く形成され、他の環状凹部39、41に比べ凹部が深く形成されている。また、筒状側壁部35iには段差部35i1が形成されており、段差部35i1に続く孔部35i4に隣り合って肩部35i2が形成されている。
環状凹部37に隣接して環状凹部39が設けられている。環状凹部39は、環状凹部37と環状凹部41との中間に位置している。環状凹部39には流路35gの出口35g2が設けられおり、突出部35dの流路35gの入口35g1より空気等の流体を流すと環状凹部39に設けられている流路35gの出口35g2から空気等の流体が流れ出ることになる。また、環状凹部39に連なって段差部39aが形成されている。
環状凹部39に隣接して環状凹部41が形成されている。環状凹部41は突出部35d2を囲み、孔部35e(大孔部35e2)を囲むように設けられている。具体的には、環状凹部41は、突出部35d2と、平板壁部35bの下面35b1側に設けられた、環状凹部39に隣接する筒状側壁部35hとの間に設けられている。また、環状凹部41は、図9に示すように、他の環状凹部37、39に比べ幅が最も広く形成されている。
環状凹部41には流路35fの出口35f2が設けられており、突出部35dの流路35fの入口35f1より空気等の流体を流すと環状凹部41に設けられている流路35fの出口35f2から空気等の流体が流れ出ることになる。また、環状凹部37、39、41の平板壁部35bにおける深さの位置は、図9に示すように、同一になっている。以上が研磨ヘッド本体35の構成である。
この研磨ヘッド本体35の環状凹部37には、押圧リング43が入り込むことになる。具体的には、図9に示すように、環状凹部37には押圧リング43の外周縁部43bが入り込むことになる。押圧リング43の外周縁部43bは押圧リング本体43aの外周面より伸びて環状凹部37へ入り込める長さに形成されている。この外周縁部43bには、環状凹部37の段差部35i1と係止する肩部43cが形成されている。そのため、押圧リング43の外周縁部43bは、環状凹部37内で肩部43cと環状凹部37の段差部35i1とが係止するまで移動することが可能になっている。
押圧リング43に隣接して、押圧リング43に押圧を加えるための押圧部45が設けられている。押圧部45は、筒状側壁部35iの孔部35i4に組み込まれている。具体的には、押圧部45は、その下端部45bが押圧リング43に取り付けられており、押圧部45の上端部45aは環状凹部39に入り込めるように伸びており、押圧部45の中間部45cが筒状側壁部35iの孔部35i4に組み込まれている。この押圧部45は、突出部35dの流路35gの入口35g1より空気等の流体を流すと流路35gの出口35g2から空気等の流体が流れ出ることになり、押圧部45の上端部45aに押圧が加えられることになり、押圧部45からの押圧が押圧リング43に加わることになっている。
環状凹部41には、円筒状部材47が入り込むことが可能になっている。円筒状部材47は、図9に示すように、中央部に円筒状部材47を貫通する孔部47a、47aが設けられており円筒状部材47の内部には、その孔部47a、47aに連続する中空部47bが設けられている。円筒状部材47の上面47cは、突出部35d2と筒状側壁部35hとの間に形成される環状凹部41内に入り込むことが可能になっている。
つまり、図9に示すように、この環状凹部41に円筒状部材47が入り込んで環状凹部41と円筒状部材47とが移動可能となるように隙間sが形成されている。この円筒状部材47は、突出部35dの流路35fの入口35f1より空気等の流体を流すと流路35fの出口35f2から空気等の流体が流れ出すことになり、円筒状部材47に押圧を加えることになる。
この円筒状部材47の環状凹部41と対向する側(上面47c側)と反対の面側には、板状部材49が取り付けられている。この板状部材49の材質は、ステンレス、セラミック、低熱膨張剤、或いは樹脂等である。本例では、円筒状部材47と板状部材49は、溶接により連結されているが、ボルト等の固定部材を用いることで連結することも可能である。また、本例では、円筒状部材47と板状部材49は別部材となっているが、一体として成形することも可能である。
また、円筒状部材47の側面47dには、図9に示すように、研磨ヘッド本体35と協働するために、研磨ヘッド本体35の移動や円筒状部材47の移動を規制するための受部47eが研磨ヘッド本体35の肩部35i2と掛合できる位置(研磨ヘッド35の肩部35i2の上側の位置)に設けられている。また、研磨ヘッド本体35からの回転は円筒状部材47及び板状部材49へ伝達され、円筒状部材47及び板状部材49から押圧部45及び押圧リング43へ伝達されるようになっている。
具体的には、研磨ヘッド本体35の係合部35i3は、円筒状部材47の係合部47fと係合しており、円筒状部材47の係合部47hは、押圧部45の係合部45fと係合している。本例においては、係合部35i3、47f、47h、45fは、それぞれ図示しない歯車状の溝が形成されており、その歯車状の溝同士が噛み合うことが可能になっており、係合部35i3、47f、47h、45f同士は噛み合うことで係合している。
この板状部材49は、図9に示すように、円筒状部材47に取り付けられる面側の平板壁部49cの中央部には孔部49aが形成されており、円筒状部材47に取り付けられる面側の平板壁部49cを貫通している。そして、この平板壁部49cを貫通している孔部49aに連続してこの板状部材49の内部には中空部49bが形成されている。
さらに、中空部49bを挟んで、平板壁部49cと対向し、中空部49bに隣接して設けられた、平板壁部49cと(連続している)つながっている平板壁部49dである第二研磨部には、平板壁部49dを貫通する一連の溝49eが形成されている。なお、平板壁部49dである第二研磨部は薄板材料50の表面全体を研磨可能なように薄板材料50を覆うことが可能な大きさになっており、研磨ヘッド33側に向いた薄板材料50の他方の側の表面50aを研磨することになる。
図10(a)には、平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fに形成された一連の溝49eが示してある。本例による一連の溝49eは、平板壁部49d(第二研磨部)を貫通しており、図10(a)に示すように、平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fに平行に複数並ぶ直線状の溝49e2と、その直線状の溝49e同士を連結するために、直線状の溝49e2の端部同士を連結するための円弧状の溝49e1を備えることで形成されている。ただし、一連の溝49eはこのような形状に限定されることなく、図10(b)に示すように、平板壁部49d(第二研磨部)の中央から螺旋状に(渦巻き状に)平板壁部49d(第二研磨部)内を広がるように一連の溝49eを形成することも可能である。
なお、本例では、一連の溝49eが平板壁部49d(第二研磨部)を貫通する(中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通する)場合を示しているが、一連の溝49eが全範囲に亘って貫通されていなくても一連の溝49eに少なくとも貫通する(中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通する)部分が形成されて、中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて研磨材25を移動することが可能であればよい。
例えば、図10(c)に示すように、平板壁部49d(第二研磨部)に形成された、直線状の溝49e2は貫通して(中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通して)おり(貫通する部分)、円弧状の溝49e1は貫通していない(貫通しない部分)、とすることも可能である。そして、中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aに向けて貫通しない部分、図10(c)では、円弧状の溝49e1は薄板材料50の他方の側の表面50aに対向して形成されている。
このような一連の溝49eであっても直線状の溝49e2より、中空部49bから平板壁部49d(第二研磨部)へ(薄板材料50の他方の側の表面50aへ)向けて研磨材25を移動することができ、それとともに円弧状の溝49e1内を研磨材25が流れることとも相俟って、平板壁部49d(第二研磨部)からの研磨材25が平板壁部49d(第二研磨部)全体から流れ出ることになり、薄板材料50の他方の側の表面50a全体に研磨材25を流れ出すことが可能になる。
この平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fには研磨布51が取り付けられている。この研磨布51には、平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fに形成された一連の溝49eに対応する一連の溝51aが形成されている。つまり、一連の溝49eと一連の溝51aとの位置が一致する状態となっている。研磨布51の一連の溝51aは、研磨布51を貫通しており、図11(a)に示すように、平板壁部49d(第二研磨部)に平行に複数並ぶ直線状の溝51a2と、その直線状の溝51a2同士を連結するための円弧状の溝51a1とを備えることで形成されている。ただし、一連の溝51aは、平板壁部49dの一連の溝49eと同様に、図11(b)に示すように、研磨布51の中央から螺旋状に(渦巻き状に)研磨布13内を広がるように一連の溝51aを形成することも可能である。
なお、本例では、一連の溝51aが研磨布51を貫通する(平板壁部49d(第二研磨部)から薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通する)場合を示しているが、一連の溝51aが全範囲に亘って貫通されていなくても、一連の溝51aに少なくとも貫通する(第二研磨部から薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通する)部分が形成されて、第二研磨部から薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて研磨材25を移動することが可能であればよい。
例えば、図11(c)に示すように、平板壁部49d(第二研磨部)に形成された、貫通している直線状の溝49e2に対応して形成された、直線状の溝51a2は貫通して(第二研磨部から薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通して)おり(貫通する部分)、円弧状の溝51a1は貫通していない(貫通しない部分)、とすることも可能である。そして、中空部49dから薄板材料50の他方の側の表面50aに向けて貫通しない部分、図11(c)では、円弧状の溝51a1は薄板材料50の他方の側の表面50aに対向して形成されている。
このような一連の溝51aであっても、直線状の溝51a2により、第二研磨部から薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて研磨材25を移動させることができ、それとともに円弧状の溝51a1内を研磨材25が流れることとも相俟って、研磨布51からの研磨材25が研磨布51全体から流れ出ることになり、薄板材料50の他方の側の表面50a全体に研磨材25を流れ出すことが可能になる。その結果、研磨布51と薄板材料50の他方の側の表面50aとの間に研磨材層(研磨材)55を形成することが可能になる。
そして、図9に示すように、研磨ヘッド本体35の突出部35dの孔部35eから円筒状部材47の中空部47bを経て板状部材49の孔部49aに研磨材25を噴出するパイプ部材(管)53が組み込まれている。研磨材25を研磨ヘッド本体35へ導くためのパイプ部材(管)53の端部53bは孔部35eの小孔部35e1に組み込まれて固定されている。また、研磨材25を噴出するパイプ部材(管)53の先端53aは板状部材49の孔部49aに組み込まれ固定されている。
そのため、パイプ部材(管)53より研磨材25を研磨ヘッド33内(研磨ヘッド本体35内)の中空部49bに供給し、充填することが可能になっている。そして、研磨材25を研磨ヘッド本体35へ導くためのパイプ部材(管)53の端部53bは、図示しない、研磨材25が充填されたタンクに管等を経てつながっており、薄板材料50を研磨するために研磨ヘッド33が回転してもパイプ部材(管)53への研磨材25の供給は可能になっている。
つぎに、この研磨装置31の研磨ヘッド33の動作を説明する。まず、薄板材料50を研磨するために研磨装置31の、表面が研磨布51で覆われた、定盤21で回転可能な研磨ヘッド33を、表面が研磨布23で覆われた、平板状の形状をなし、回転可能な定盤21である第一研磨部上に配置する。その際、図12に示すように、定盤21である第一研磨部上の研磨布23と研磨ヘッド33の第二研磨部上の研磨布51との間には薄板材料50が入っている。
具体的には、薄板材料50の一方の表面20bは、定盤21に取り付けられた研磨布23に対向し、薄板材料50の他方の側の表面50aは、研磨ヘッド33の平板壁部49d(第二研磨部)に取り付けられた研磨布13に対向することになる。この状態で研磨装置31の図示しないスイッチを「ON」し、図12に示すように、定盤21を矢印B方向へ回転させ、研磨ヘッド33を矢印A方向へ回転させる。このとき、定盤21(第一研磨部)と研磨ヘッド33の平板壁部49d(第二研磨部)とが薄板材料50に押圧を加えながら回転する。
そして、研磨ヘッド33が矢印A方向へ回転する場合、研磨ヘッド本体35が矢印A方向へ回転する。研磨ヘッド本体35の係合部35i3は円筒状部材47の係合部47fと係合しているため、係合部35i3から係合部47fを経て円筒状部材47へ研磨ヘッド本体35の回転が伝達される。研磨ヘッド本体35の回転が円筒状部材47に伝達されることで、円筒状部材47に取り付けられている板状部材49が回転する。また、円筒状部材47の係合部47hが押圧部45の係合部45fと係合しているため、係合部47hから係合部45fを経て押圧部45へ円筒状部材47の回転が伝達される。円筒状部材47の回転が押圧部45に伝達されることで押圧部45に取り付けられている押圧リング43が回転する。
このとき、図示しない圧縮空気源からの空気が流路35f、35gに送られてくる。流路35fの入口35f1に送られた空気は流路35fの出口35f2から環状凹部41と円筒状部材47との間の隙間に到達する。その結果、円筒状部材47に押圧が加わることで円筒状部材47に取り付けてある板状部材49に押圧が加わり、薄板材料50に押圧が加わる。この薄板材料50への押圧は流路35fに送る空気量により調節することができる。また、押圧リング43に押圧を加える押圧部45を移動することでも薄板材料50への押圧を調節できる。
また、流路35gに送られた空気は流路35g1の入口35g1から出口35g2を経て環状凹部39と押圧部45との間の隙間に到達する。その結果、押圧部45に流路35gからの空気による押圧が加わることで押圧部45に取り付けてある押圧リング43に押圧が加わる。また、押圧部45に取り付けられている押圧リング43が回転することで薄板材料50の側面方向から規制を加え、定盤21及び研磨ヘッド33の回転により第二研磨部から薄板材料50がずれて移動するのを規制する。
例えば、流路35fより流路35gへの空気量を多くすることで円筒状部材47に加わる押圧より押圧部45に加わる押圧を大きくする。そうなると、押圧部45の係合部45f(歯車状の溝)が円筒状部材47の係合部47h(歯車状の溝)に沿って定盤21方向へ(矢印C方向へ)移動する。つまり、定盤21方向へ(矢印C方向へ)、押圧部45及び押圧リング43に押圧が加わる。その結果、薄板材料50の中央部の研磨圧力が薄板材料50の外周部の研磨圧力より高まる。
逆に、流路35gより流路35fへの空気量を多くすることで押圧部45に加わる押圧より円筒状部材47に加わる押圧を大きくする。そうなると、円筒状部材47の係合部(歯車状の溝)47fが押圧部45の係合部(歯車状の溝)45fに沿って移動する。その結果、円筒状部材47の係合部(歯車状の溝)47hが押圧部45の係合部(歯車状の溝)45fに沿って、定盤21方向(矢印C方向)へ移動する。つまり、円筒状部材47及び板状部材49に対して押圧が定盤21方向(矢印C方向)へ加わる。そのため、薄板材料50の外周部の研磨圧力が薄板材料50の中央部の研磨圧力より高まる。
以上のように流路35f、35gへ送る空気量により板状部材49及び押圧リング43への押圧を調節しながら定盤21及び研磨ヘッド33を回転させる。このとき、定盤21及び研磨ヘッド33の回転と同時に、図12に示す供給管57により定盤21である第一研磨部の研磨布23上へ研磨材25が供給される。
図12に示す供給管57により定盤21(第一研磨部)の研磨布23上へ研磨材25が供給されると、研磨布23に研磨材25がしみ込む。研磨材25が研磨布23にしみ込んで、薄板材料50の一方の側の表面50bが接触している研磨布23の部分まで研磨材25がしみ込む。最終的には、研磨材25は研磨布23全体に及ぶことになる。このとき、薄板材料50の一方の側の表面50bは研磨ヘッド33と定盤21(研磨布23)である第一研磨部とに挟み込まれ、研磨ヘッド33と定盤21(研磨布23)である第一研磨部とで押圧を加えながら回転している。
薄板材料50の一方の側の表面50bは、研磨ヘッド33の回転と定盤21(研磨布23)である第一研磨部の回転とにより、研磨布23と研磨材25とに研かれ研磨される。つまり、定盤21(研磨布23)である第一研磨部と薄板材料50の一方の側の表面50bとで研磨布23及び研磨材25を挟み込んだ状態で定盤21(研磨布23)及び研磨ヘッド33が回転する。その回転に伴い、研磨布23の研くという作用と、研磨材25が薄板材料50の一方の側の表面50bを研くという作用とにより、薄板材料50の一方の側の表面50bを研磨する。
また、図示しないタンクより研磨ヘッド本体35内に通じるパイプ部材(管)53へ研磨材25が供給されると、パイプ部材(管)53を通る研磨材25はパイプ部材(管)53の先端53aより噴出し、図12に示す矢印方向に沿って、板状部材49の内部の中空部49bを充填するように流れる。そして、中空部49bを充填しつつある研磨材25は板状部材49の平板壁部49d(第二研磨部)の一連の溝49eに入り込む。そして、一連の溝49eに入り込んだ研磨材25は研磨布51へ流れて移動し、図12に示す矢印方向に沿って、研磨布51の一連の溝51aに入り込む。
研磨布51の一連の溝51aに入り込んだ研磨材25は研磨布51全体より流れ出て薄板材料50の他方の側の表面50aの方向へ流れる。そして、研磨布51を流れ出た研磨材25は、薄板材料50の他方の側の表面50a全体に流れ出る(表面20a全体に研磨材25が行き渡る)。その結果、研磨布51と薄板材料50の他方の側の表面50aとの間に研磨材層(研磨材)55を形成する。このとき、研磨ヘッド33及び定盤21が回転しながら、薄板材料50に押圧を加えつつあるため、薄板材料50の他方の側の表面50aは、平板壁部49d(第二研磨部)における研磨布51と研磨材層(研磨材)55とにより研かれ研磨される。
つまり、平板壁部49d(第二研磨部)と薄板材料50の他方の側の表面50aとで研磨布51及び研磨材層(研磨材)55を挟み込んだ状態で定盤21及び研磨ヘッド33(研磨布51)が回転する。その回転に伴い、研磨材25が薄板材料50の他方の側の表面50a上を流動することにより表面50aを研くという作用と、研磨布51の研くという作用とにより、薄板材料50の他方の側の表面50aを研磨する。
以上のようにして、定盤21及び研磨ヘッド33が回転しながら、薄板材料50に押圧を加えつつある状態を継続することで薄板材料50の一方の側の表面50b及び薄板材料50の他方の側の表面50aの研磨を行うことが可能になる。
(例4)
例3においては、例1と同様に、平板壁部49dである第二研磨部に形成された、中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて研磨材25を移動させるための一連の溝49eは、中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通している。このように、一連の溝49eの全ての部分に亘って貫通させずに部分的に貫通する部分を形成することでも同様に平板壁部49dである第二研磨部の表面全体(底面49f全体)に研磨材25を行き渡らすことが可能である。
例3においては、例1と同様に、平板壁部49dである第二研磨部に形成された、中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて研磨材25を移動させるための一連の溝49eは、中空部49bから薄板材料50の他方の側の表面50aへ向けて貫通している。このように、一連の溝49eの全ての部分に亘って貫通させずに部分的に貫通する部分を形成することでも同様に平板壁部49dである第二研磨部の表面全体(底面49f全体)に研磨材25を行き渡らすことが可能である。
研磨装置1の研磨ヘッド33において、平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fに、図5(c)に示す一連の溝16を平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fに形成し、平板壁部49d(第二研磨部)に図6(c)に示す一連の溝24を形成した研磨布51を用いた場合を例にとって示す。なお、例1及び例3と同一である基本的な研磨装置31の動作である定盤21及び研磨ヘッド33が回転し、薄板材料50に押圧を加えるという動作についての説明は省略し、例3と異なる研磨材25の流れを中心に示す。
図9に示すパイプ部材(管)53を通ってきた研磨材25は、板状部材49の孔部49aに組み込まれたパイプ部材(管)53の先端53aより噴出する。噴出された研磨材25は中空部49bを充填するように、中空部49bに流れ出る。中空部49bに流れ出た研磨材25は中空部49b内に広がり、中空部49b内を充填しつつある。中空部49b内を充填しつつある研磨材25は、図13に示すように、矢印E方向に沿って貫通部16bより平板壁部49dを流れ出る。
貫通部16bを流れ出た研磨材25の一部は、矢印F方向に沿って、直接研磨布51へ流れ移るが、研磨ヘッド33は回転しているため、他の研磨材25は研磨ヘッド33及び定盤21(第一研磨部)の回転とともに、矢印G方向に沿って、貫通部16bと連続する平板壁部49dを貫通しない直線状の溝16a内を流れていくことで、研磨材25が平板壁部49d(第二研磨部)全体から流れ出る。そして、研磨材25は、研磨ヘッド33及び定盤21(第一研磨部)の回転により、矢印G方向へ沿って、直線状の溝16a内を流れながら、矢印H方向に沿って、研磨布51へ流れ移っていく。そして、研磨布51には、平板壁部49d(第二研磨部)の底面49fに対応する位置に多数の線分状の溝24が研磨布51を貫通して形成されているため、研磨布51へ流れた研磨材25は、研磨布51を貫通しない部分である溝24b内を流れながら多数の線分状の溝24を通り抜け研磨布51全体から流れ出る。
研磨布51を流れ出た研磨材25は、薄板材料50の他方の側の表面50a全体に流れ出る(表面20a全体に研磨材25が行き渡る)。その結果、研磨布51と薄板材料50の他方の側の表面50aとの間に研磨材層(研磨材)55を形成する。このとき、定盤21及び研磨ヘッド33は回転して薄板材料50に押圧を加えた状態になって、研磨布51及び研磨材層(研磨材)55は薄板材料50の他方の側の表面50aに接触している。研磨布51及び研磨材層(研磨材)55が接触した状態で定盤21及び研磨ヘッド3が回転することで薄板材料50の他方の側の表面50aは研磨される。つまり、第二研磨部と薄板材料50の他方の側の表面50aとで研磨布51及び研磨材層(研磨材)55を挟み込んだ状態で定盤21及び研磨ヘッド33が回転する。
その回転に伴い研磨布51の研くという作用と、研磨材層55(の研磨材25)が薄板材料50の他方の側の表面50a上を流動することにより表面50aを研くという作用とにより、薄板材料50の他方の側の表面50aを研磨する。また、研磨布23と研磨材25とが薄板材料50の一方の側の表面50bに接触している。そのため、同様に、研磨布23と研磨材25とが薄板材料50の一方の側の表面50bに接触した状態で定盤21及び研磨ヘッド33が回転することで薄板材料50の一方の側の表面50bは研磨される。
つまり、定盤21(第一研磨部)と薄板材料50の一方の側の表面50bとで研磨布23及び研磨材25を挟み込んだ状態で定盤21及び研磨ヘッド33が回転する。その回転に伴い研磨布23の研くという作用と、研磨材25が薄板材料50の一方の側の表面50b上を流動するということにより薄板材料50の一方の側の表面50bを研くという作用とにより、薄板材料50の一方の側の表面50bを研磨する。
1、31…研磨装置、3、33…研磨ヘッド、5、35…研磨ヘッド本体、7…第一板状部材、9、17…シール部材、11…第二板状部材、11d、49d…平板壁部(第二研磨部)、11e、49e…一連の溝、13、51…研磨布、13a、51a…一連の溝、19…パイプ(管)、21…定盤(第一研磨部)、23…研磨布、25…研磨材、49…リング部材、53…パイプ部材(管)、55…研磨材層(研磨材)
Claims (11)
- 平板状の形状をなし、研磨材が供給される回転可能な定盤である第一研磨部と、前記定盤上に配置され、前記定盤上で回転可能な研磨ヘッドとで、前記定盤と前記研磨ヘッドとの間にある薄板材料に押圧を加えながら回転し、前記定盤と前記研磨ヘッドとの間の、前記定盤側に向いた前記薄板材料の一方の側の表面を研磨する研磨装置において、
前記薄板材料を研磨するために、前記研磨材を前記研磨ヘッド内に供給するための管と、
前記管より供給された前記研磨材を充填することが可能となるように前記研磨ヘッド内に設けられた中空部と、
前記中空部に隣接して設けられ、前記薄板材料を覆うことが可能であり、前記研磨ヘッド側に向いた前記薄板材料の他方の側の表面を研磨するために前記研磨ヘッド内に設けられた第二研磨部と、
前記第二研磨部に形成された、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて前記研磨材を移動させるための一連の溝と、を備えることを特徴とする研磨装置。 - 前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、平行に複数並ぶ直線状の溝と、前記直線状の溝同士を連結するために、前記直線状の溝の端部同士を連結するための円弧状の溝と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、前記第二研磨部の中央から螺旋状に広がっていることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、複数の同心円状の溝と、その複数の同心円状の溝を連結する連結溝とを備えることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、複数の直線状の溝を交差して連結して形成されることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部に形成された前記一連の溝は、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて前記研磨材を移動させるために、少なくとも、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて貫通する部分が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部に形成された前記一連の溝のうち、前記中空部から前記薄板材料の他方の側の前記表面に向けて貫通しない部分は、前記薄板材料の他方の側の前記表面に対向して形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部の前記表面に取り付けられた前記研磨布に形成された一連の溝は、前記第二研磨部に形成された前記一連の溝に対応して形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部の前記表面に取り付けられた前記研磨布に形成された前記一連の溝は、前記第二研磨部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて前記研磨材を移動させるために、少なくとも、前記第二研磨部から前記薄板材料の他方の側の前記表面へ向けて貫通する部分が形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の研磨装置。
- 前記第二研磨部の前記表面に取り付けられた前記研磨布に形成された前記一連の溝のうち、前記第二研磨部から前記薄板材料の他方の側の前記表面に向けて貫通しない部分は、前記薄板材料の他方の側の前記表面に対向して形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の研磨装置。
- 前記定盤である前記第一研磨部の表面、及び前記研磨ヘッドの前記第二研磨部の表面には、それぞれ研磨布が取り付けられており、前記薄板材料の一方の側の前記表面は、前記定盤に取り付けられた前記研磨布が対向し、前記薄板材料の他方の側の前記表面は、前記研磨ヘッドの前記第二研磨部に取り付けられた前記研磨布が対向することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の研磨装置。
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JP2001138216A (ja) * | 1999-11-16 | 2001-05-22 | Speedfam Co Ltd | 研磨装置 |
JP2002343748A (ja) * | 2001-05-14 | 2002-11-29 | Nikon Corp | 研磨装置、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法及びこの半導体デバイス製造方法により製造された半導体デバイス |
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2005
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