JP2007021374A - 静電霧化装置 - Google Patents

静電霧化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007021374A
JP2007021374A JP2005207583A JP2005207583A JP2007021374A JP 2007021374 A JP2007021374 A JP 2007021374A JP 2005207583 A JP2005207583 A JP 2005207583A JP 2005207583 A JP2005207583 A JP 2005207583A JP 2007021374 A JP2007021374 A JP 2007021374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
cooling
electrode
discharge current
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005207583A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4396591B2 (ja
Inventor
Shosuke Akisada
昭輔 秋定
Kenji Obata
健二 小幡
Toshihisa Hirai
利久 平井
Sumio Wada
澄夫 和田
多津彦 ▲松▼本
Tatsuhiko Matsumoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2005207583A priority Critical patent/JP4396591B2/ja
Priority to PCT/JP2006/314101 priority patent/WO2007010873A1/ja
Publication of JP2007021374A publication Critical patent/JP2007021374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4396591B2 publication Critical patent/JP4396591B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/025Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns
    • B05B5/057Arrangements for discharging liquids or other fluent material without using a gun or nozzle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/08Plant for applying liquids or other fluent materials to objects
    • B05B5/10Arrangements for supplying power, e.g. charging power
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/025Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns
    • B05B5/053Arrangements for supplying power, e.g. charging power
    • B05B5/0533Electrodes specially adapted therefor; Arrangements of electrodes

Landscapes

  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】水の補給の手間を不要とするとともに空放電が生じてしまった場合にも安定した放電状態に早期に復帰させる。
【解決手段】放電電極2とこれに対向する対向電極3並びに両電極間に高電圧を印加する高圧電源部4、上記放電電極を冷却して放電電極部分に空気中の水分を基に水を生成させる冷却手段5、上記両電極間の放電状態を監視して所要の放電状態を維持する制御手段Cを備える。上記制御手段Cは放電電流に基づく空放電検出時に、冷却手段5の冷却能力を一時的に高める。静電霧化させるための水を放電電極上に結露水として確保し、また空放電状態から正常放電への復帰を早めるとともにオゾン発生を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は静電霧化装置、殊にナノサイズミストを発生させるための静電霧化装置に関するものである。
水が供給される放電電極と対向電極との間に高電圧を印加して放電させることで、放電電極が保持している水にレイリー分裂を生じさせて霧化させることでナノメータサイズの帯電微粒子水(ナノサイズミスト)を生成する静電霧化装置がある(特許文献1参照)。
上記帯電微粒子水は、ラジカルを含んでいるとともに長寿命であって、空間内への拡散を大量に行うことができ、室内の壁面や衣服やカーテンなどに付着した悪臭成分などに効果的に作用し、無臭化することができるといった特徴を有している。
しかし、水タンクに入れた水を毛細管現象によって放電電極に供給するものでは、水タンクへの水の補給を使用者に強いることになるから、この手間を不要とするために、放電電極を冷却して放電電極部分に空気中の水分を基に水を生成させる冷却手段を設けたものが考えられる。この場合、上記両電極間の放電状態を監視して放電電極上に水ができたかどうかの判定を行うとともに、水ができたと判定された後は、放電電流値に応じて高電圧印加用の高圧電源及び冷却手段をフィードバック制御することで、温度や湿度といった環境の影響を受けることなく安定した静電霧化動作を得ることができる。
しかし、放電電流に基づくフィードバック制御中に空放電(高放電電流)が生じると、放電電極を冷却する冷却手段の制御が不安定になって、空放電電流が流れ続けることがあり、この場合、放電電極を傷めてその寿命を短くしてしまう。
特許第3260150号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、水の補給の手間が不要である上に空放電が生じてしまった場合にも安定した放電状態に復帰させることができる静電霧化装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る静電霧化装置は、放電電極とこれに対向する対向電極並びに両電極間に高電圧を印加する高圧電源を備えるとともに、上記放電電極を冷却して放電電極部分に空気中の水分を基に水を生成させる冷却手段と、上記両電極間の放電状態を監視して所要の放電状態を維持する制御手段とを備えるとともに、上記制御手段は放電電流に基づく空放電検出時に、冷却手段の冷却能力を一時的に高めるものであることに特徴を有している。空放電が検出された時に冷却手段の冷却能力を一時的に高めることでの正常放電への復帰を早めるとともにオゾン発生を抑制するものである。
この時、制御手段は、放電電流値とその値に応じた継続時間とで空放電検出を行うものであることが空放電の検出精度の点で有利となる。
また、制御手段は、空放電検出時に、高圧電源と冷却手段を一定時間停止させた後に冷却手段の冷却能力を一時的に高めるものであってもよい。実際には空放電ではなく、放電電極上に多量の結露水が形成されてしまった場合に対応することができる。
また、制御手段は、冷却手段の冷却能力を一時的に高めるにあたり、段階的に冷却能力を高めるものであることが好ましい。多量の結露水が放電電極上に形成されてしまう事態を避けることができる。
そして、制御手段は、冷却手段の冷却能力を最大能力限度まで高めるものであることが正常放電への復帰を早める点で有利となる。
また制御手段は、冷却手段を停止させるにあたり、冷却能力を段階的に落とした後に停止させるものであることが冷却手段にかかるストレスの抑制の点で好ましい。
本発明は、静電霧化させるための水を放電電極上に結露水として生じさせてこれを静電霧化するために水の補給の手間が不要であるのはもちろん、ミストの発生を素早く行うことができるものであり、しかも放電電流に基づく空放電検出時に、冷却手段の冷却能力を一時的に高めるために、放電電極上の水が無くなった状態で空放電が生じている時の正常放電状態への復帰を早めることができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明すると、図2に示すように、この静電霧化装置は、放電電極2とこの放電電極2の一端に所要の距離をおいて対向するとともに内周縁が実質的な電極として機能する対向電極3、これら両電極2,3間に放電用の高電圧を印加する高圧電源部4、上記放電電極2の他端が吸熱側に接続されて放電電極2を露点以下の温度に冷却する冷却手段としてのペルチェモジュール5、ペルチェモジュール用の電源部60を内蔵している電源6、そして制御回路Cで構成されたもので、上記対向電極3は接地されており、放電時には放電電極2側に負の高電圧(たとえば−4.6kV)もしくは正の高電圧が印加される。図中50はペルチェモジュール5の放熱側に配された放熱フィンである。
上記高圧電源部4は高圧発生回路40と放電電圧検出回路41と放電電流検出回路42を備えたもので、検出された放電電圧Vv及び放電電流Viは上記制御回路Cに入力され、制御回路Cはこの放電電圧Vv及び放電電流Viを基にペルチェモジュール5の冷却度調整による結露水生成量の調整を行う。
すなわち、放電電極2を冷却することで空気中の水分を放電電極2上に結露させた状態で放電電圧を放電電極2と対向電極3との間に印加する時、放電電極2上の水は対向電極3側に引っ張られてテーラーコーンと称される形状のものとなるとともに、そのテーラーコーンの先端においてレイリー分裂が生じてナノメータサイズの帯電微粒子水が生成されることで霧化がなされる。
この時、放電電極2上の水量が少なくなってテーラーコーンが小さくなれば放電電流も少なくなり、放電電極2上の水量が多くなってテーラーコーンが大きくなれば放電電流が増大する。つまり、結露水の量にテーラーコーンの形状が関係しているとともにテーラーコーンの高さから放電電流も変化するわけであり、これ故に放電電流を測定することにより、テーラーコーンの高さ(結露水の量)を知ることができる。ここにおいて、放電電極2上の結露水の量が更に少なくなれば、放電電極2上の水と対向電極3間での放電ではなく、放電電極2と対向電極3との間で放電が生じてオゾンの発生などを招くことになる。逆に放電電極2上の水が更に多くなれば、対向電極3と水との距離が短くなり、短絡電流が流れて狙いの粒子径のミストが得られなくなる。
このために、ある放電電圧の時の放電電流値から放電電極2上の水の量を推定し、この推定に基づき放電電極2を冷却する冷却手段であるペルチェモジュール5の冷却度調整による結露水生成量の調整を行うものであり、放電電流が少ない時はペルチェモジュール5の印加電圧を上昇させて放電電極2をさらに冷却して結露水を増加させ、放電電流が多い時は冷却度合を緩和させて結露水を減少させる方向へフィードバック制御することで、放電電極2上の結露水の量をナノサイズミストの発生に適した量となるようにするものであり、この結果、放電によるナノサイズミストを発生させる静電霧化が途切れたりすることなく連続的になされる。
ただし、放電電圧が変われば、適切な結露水量を表すことになる放電電流値も変化することから、表1に示すように放電電圧V(n)に応じた最適な放電電流i(n)の範囲を規定し、検出される放電電流i(n)値が上記範囲の中央値i(n)typ付近を維持するようにペルチェモジュール5の印加電圧のデューティ制御を制御回路Cが行うようにしている。
Figure 2007021374
放電電流に基づくフィードバック制御の詳細について説明すると、各回路が安定するまでの時間Δtが経過した時点taで制御回路Cは放電電圧検出回路41と放電電流検出回路42から放電電圧値及び放電電流値を取り込み、一定時間毎の平均値を演算して得られた放電電圧値によって上記表1に基づく放電電流制御の放電電流値上限i(n)max、目標値(中央値)i(n)typ、下限i(n)minを取得し、測定された放電電流i(n)値が目標値i(n)typとなるようにペルチェモジュール5に加える印加電圧をデューティ制御でフィードバック制御するものであり、ここではオーバーシュートを避けるために次のように処理している。
すなわち図3に示すように、時刻taにおいて取り込みを開始した放電電圧値及び放電電流値の平均値v(1),i(1)がΔt時間後の時刻tbにおいて定まり、更に時刻tbにおいて取り込みを開始した放電電圧値及び放電電流値の平均値v(2),i(2)がΔt時間後の時刻tcにおいて定まる時、時刻tb−tc間の上記Δt時間内の放電電流値の差Δi(2)=i(2)−i(1)を求めるとともに、時刻tbでの放電電圧v(1)と前記表1とから求めた時刻tcでの目標放電電流中央値ityp(1)と、時刻tcでの放電電流値i(2)との差Δid(2)とを求め、時刻tb−tc間でのペルチェモジュール5の印加電圧のデューティをD(2)とする時、このデューティD(2)から増分ΔD(2)を
ΔD(2)=a×Δid(2)−b×Δi(2)
(a,bはパラメータ)
で求めて、D(3)=D(2)+ΔD(2)を次の時刻tc−td間でのペルチェモジュール5の印加電圧のデューティとしており、時間Δt毎に以降順次繰り返することで、つまりは
ΔD(n)=a×Δid(n)−b×Δi(n)
をΔt毎に求めて、それまでのデューティD(n-1)に加算して次のデューティD(n)を決定している。放電電流値i(n)と目標放電電流中央値ityp(n)との差分Δid(n)に加えて、放電電流値の差分Δi(n)を考慮することから、前者のみを考慮した場合に生じやすいオーバーシュートを避けることができる。なお、ここで言うデューティ値D(n)及び増分ΔD(n)は、デューティ0〜100%を256分割して割りふったD1〜D256に対応させている。
また、デューティの増加分ΔD(n)を求めるにあたり、それまでのデューティD(n-1)の値に応じた補正関数F{D(1)}を乗算するように、つまり
ΔD(n)={a×Δid(n)−b×Δi(n)}×F{D(n-1)}
とするようにしてもよい。この補正関数F{D(1)}は、それまでのデューティD(n-1)が低い時には小さい値を、デューティD(n-1)が高い時には大きい値を持つことで、デューティ全体の重み付けを行っている。デューティが低い時には印加電圧も低くて電極冷却温度ΔTも低い領域で水もできやすく、これ故にデューティの大幅な変化は結露水の余剰を生じやすくなるために、補正関数F{D(1)}はたとえば0.5として変化率を少なくし、逆にデューティが高い時は放電冷却温度ΔTも高くて結露水ができにくい状態にあることから、補正関数F{D(1)}をたとえば2として変化率を大きくしている。
また、放電電極2が冷えていない運転開始初期には放電電極2上に結露水が生成されていないことから、上記制御は放電電極2上に結露水が確保されてからのものとし、それまでは次のような制御を行っている。
すなわち、制御回路Cは運転開始に伴い、ペルチェモジュール5への電圧印加を予め設定してある初期電圧で開始し、高圧電源部4は作動させずにペルチェモジュール5による放電電極2の冷却のみを行う状態をしばし継続した後、高圧電源部4を作動させて放電を開始させる。結露水が生成されるであろう時間だけ待って放電を始めるわけであり、この時間は1分以上であることが望ましい。そして、初期の数分間で生成される結露水の量で放電を始めた時の放電電流の上限値として定めたImaxの値よりも、放電開始時の放電電流値Iが小さければ、放電電極2に正常に水が付いたと判断して前述のフィードバック制御に移行する。水が生じていると推察される時期に放電を開始するために、放電電極2の劣化や摩耗が生じにくくなっているものである。なお、水ができていない場合にもI<Imaxとなってフィードバック制御に移行してしまうが、この状態では放電電流Iが殆ど流れていないことから、放電電極2の劣化や摩耗は少ない上に、水ができてしまえば本来の放電電流値での放電状態となるために問題となるほどのことはない。
一方、放電開始時の放電電流値Iが上記上限値Imax以上であるならば異常があると判断して、図4において左側のフローに示すように、高圧電源部4を停止させるとともにペルチェモジュール5への電圧印加も停止させた状態を一定時間だけ保ち、その後、再度高圧電源部4の動作による放電のみを再開させて、この状態で放電電流値Iを計測する。ペルチェモジュール5を一定時間停止させるのは、環境の湿度が異常に高い場合の可能性を無くすためであり、また、前回の運転時の結露水がなくなるのを待つためである。
そして放電を再開した時点での放電電流値Iが所定値Ip(Ipの値は前記Imaxと同じもしくは少し小)より低ければ、放電電極2に付着していた水が殆どなくなったために放電電流が減少したとの判断により、通常のフィードバック制御に移行する。
この時点でも放電電流値Iが所定値Ip以上であれば、異常は水の量が多かったためではなく、逆に水がない状態で空放電が生じていたからとの判断で、放電を停止させるとともにペルチェモジュール5のみを最大デューティで動作する状態を一定時間保って、放電電極2に水が短時間で生成されるようにした後、放電を開始させて再度放電電流値Iを計測し、この電流値Iが前記所定値Ipより小さければ、前述の場合と同様の判断で通常のフィードバック制御に移行し、前記所定値Ip以上であれば、環境が低温低湿といった結露水の生成に厳しい環境であって、現状のペルチェモジュール5の冷却能力では結露水を確保することができないとの判断で高圧電源4のオフに加えてペルチェモジュール5もオフとする。この時、一定時間後に運転を最初から開始させるモードを設けておけば、連続運転中でも回りの環境が代わって結露水を確保できる環境になった時点で正常運転に至るものとなる。
放電電極2上に水が生成されたと判定されるまでの空放電への対処は上述のように行うことができるが、空放電は放電電極2上に水が生成されたとしてフィードバック制御である放電電流制御に移行した後にも生じる可能性がある。これは、連続使用中に環境が変化し、結露水が無くなった場合や、放電電流制御中にペルチェモジュール5の故障や電源6の故障が発生して放電電極2を冷却できずに放電電極2の表面の結露水が無くなった場合において、温度及び湿度がきわめて高かったり、放電電極2に埃が付着した場合などが考えられる。
そして、フィードバック制御である放電電流制御に移行した後に空放電が生じた場合、上述の放電電流制御では空放電に対応することができない。空放電が生じることによって放電電流が大きくなった時、ペルチェモジュール5への印加電圧を下げて水の生成量を少なくするために、上記の原因で生じる空放電を止めることができないからである。
ここにおいて、放電電極2先端の結露水がテーラーコーンを形成して正常に放電している時の放電電流値は前述のようにテーラーコーンの大きさなどによって変動するが、その最大値は初期時設定された放電電圧の印加時に流れる放電電流値(たとえば8μA)の約2倍ぐらいであり、これを越える放電電流値が計測される場合は空放電であると判断することができる。
また、放電電流制御の初期など、どうしてもオーバーシュートが生じやすいことがある上に、放電電流制御中に放電電極2周辺の結露水が電界の力で放電電極2の先端部に引き寄せられることで一時的にテーラーコーンがかなり大きくなって放電電流が増大することがある。しかし、この時にはペルチェモジュール5への印加電圧を下げて結露水の生成を抑制する制御が働くために、大きい放電電流値が継続する時間はさほど長くはない。
このために、ここでは図6に示すように、目標の放電電流値がIであり且つ放電電流がI±a内に収まるように制御している時、図5(a)に示すようにI+aを越える放電電流の継続時間tが短い時には正常であると判断し、図5(b)に示すようにI+aを越える放電電流の継続時間tが長い時(所定値tmaxを越える時)には空放電が生じていると判断して、放電をいったん停止させて、一定時間休止させ、その後、運転開始初期の放電電極2に水が生成されているかどうかの判断を伴う処理に移行させることで、高放電電流が継続して流れることで放電電極2の寿命を短くしたり、オゾン濃度が上昇してしまうといった問題を無くしている。この時の異常放電判定のための上記継続時間についての所定値tmaxとしては、正常放電時の一時的な放電電流増大は30秒以下で収まるようにペルチェモジュール5への印加電圧の制御等がなされている場合、約1分程度とするのが好ましい。
ところで、放電電流値が増加すればオゾン濃度も増加することから、たとえI+aを越える放電電流の継続時間tが上記の判定基準値tmax以下であっても、図6に示すように、I+aより大であるI+bを越えるような放電電流が計測される時には、オゾン発生量の抑制の点からは次のような制御とすることが好ましい。すなわち、I+bを越える放電電流の継続時間Xが所定値Xmax(ただし、Xmax<tmax)を越える時にも、放電を停止させて一定時間休止させるのである。このように放電電流の値に応じて電流閾値と時間閾値とを複数組み合わせれば、空放電の防止はもちろんのこと、制御電流波形の影響をうけることなく放電電流制御中におけるオゾン濃度の抑制をより有効に行うことができる。
休止させる一定時間は、放電電流閾値と所定時間tmax,Xmaxの値に応じて変化させるとよい。時間判定基準値tmax,Xmaxを長くすれば、結露水過剰の状態になっていても放電電流制御中は結露水を減少させる方向にペルチェモジュール5を動作させているので、結露水過剰の状態で検出されることはすくなく、空放電の場合のみ検出されることが多いために、結露水を蒸発させる時間など必要ないことから、休止時間は数秒にしておけばよい。これに対して、高放電電流値の閾値(I+b)を越える放電電流が計測され且つ継続時間が短い場合は、結露水過剰の状態にあることも考えられることから、結露水を蒸発させるのに必要な時間を考慮して、休止時間は数分ほどに設定すればよい。
図1は前述の放電電流制御への移行の後に空放電判断ルーチンを制御サイクル毎に実行する場合のフローチャートを示しており、図中の破線で囲んだ部分が図4で示したフローに相当する。また、図1に示すように、本発明においては、空放電が検出されたとしてペルチェモジュール5への電圧印加並びに放電電極2への電圧印加を停止させて一定時間休止させた後、初期状態に戻すのではなく、いったんペルチェモジュール5への印加電圧の独自制御を行うようにしており、ここではペルチェモジュール5への印加電圧を運転開始初期の時(図中のイ)よりも急速に高めながら、間欠(ΔT間隔)で高圧をオンさせてその時の放電電流を監視する。そして放電電流値が判定閾値Ib以下になれば、放電電極2上に結露した水に放電が開始したと判断して、放電電流に応じてペルチェモジュール5を制御する放電電流制御に戻している。早期に正常状態に戻すことができる。
放電電流値が高い(I>Ib)ままである場合(これは空放電や電極表面に付着したゴミなどに放電している場合が想定される)は、間欠運転を継続させ、所定時間もしくは所定の判定回数を超えてもなおI>Ibのままである時には、更に一定時間休止後、再スタートさせている。電極に過剰に結露水がついて放電電流が高いままの状態である時には、これで復帰させることができる。
ここにおいて、ペルチェモジュール5による放電電極2の急速冷却を行うのは、放電電極2上に結露水を急速に生成させることで、間欠的に行う放電で空放電が生じる回数を少なくするためであり、また放電電極2に結露水がない状態からの復帰を早めるためである。ただし、結露しやすい環境では急速冷却で結露水が過剰に形成されて放電電流が大となり、空放電との区別がつきにくくなることから、ここでは結露しやすい環境(約40℃、90%RH)でペルチェモジュール5に最大電圧を印加すると、結露水が形成されて放電電流1μAが流れるようになるまでの時間が15秒である時を想定して、印加電圧を最大値まで約60秒かける割合で急速冷却を行っている。また結露しにくい環境(約40℃、15%RH)時でペルチェモジュールモジュール5に最大電圧を印加すると、結露水が形成されて放電電流1μAが流れるまでの時間が約3分である時を想定して、ペルチェモジュール5への印加電圧の独自制御期間は約3分とし、この時間を経過してもなおI>Ibである時には上述のように再度一定時間休止させた後、再スタートさせている。
空放電であるとの判定の後に放電(高圧)をオフとするのは、オゾン濃度の上昇を防止する意味合いが大であり、ペルチェモジュール5もOFFするのは、電極の過剰結露水による高放電電流状態になっている可能性を考慮して、結露水を蒸発させるためである。従って、明らかに空放電していると判断できる時には、ペルチェモジュール5をオン状態としたまま上記の独自制御に移行させてもよい。
なお、ペルチェモジュール5をオフとする時には、素子ストレスが発生することから、ペルチェモジュール5のオフは、図7に示すように、段階的(時間間隔ΔTは例えば3秒)に印加電圧を下げた後にオフとするのが好ましい。印加電圧を徐々に下げることで、ペルチェモジュール5の素子寿命を長くすることができる。
ところで、放電電流値に基づいてペルチェモジュール5への印加電圧をフィードバック制御している放電電流制御時は、大きな放電電流値が継続して計測される時、制御回路Cはペルチェモジュール5への印加電圧を下降させて、最低値0V付近を維持することになる。空放電時の放電電流が変動することもあるとともにこれに伴ってペルチェモジュール5への印加電圧も変動することから、この変動幅が例えば、0.3Vであるとすると、上記印加電圧が0.3V以下の状態が継続する時にも、制御できていない状態(空放電状態)が継続していると判断できる。このために、放電電流値とその継続時間に加えて、ペルチェモジュール5への印加電圧も参照して空放電の判定を行うようにしてもよい。
本発明の実施の形態の一例の概略フローチャートである。 同上のブロック回路図である。 同上の放電電流フィードバックに関する説明図である。 運転開始初期の動作を示すフローチャートである。 (a)は正常放電の場合の放電電流の推移の一例を示すタイムチャート、(b)は異常放電の場合の放電電流の推移の一例を示すタイムチャートである。 放電電流推移の他例の示すタイムチャートである。 ペルチェモジュールをオフとする時の印加電圧のタイムチャートである。
符号の説明
C 制御回路
2 放電電極
3 対向電極
4 高圧電源部
5 ペルチェモジュール

Claims (6)

  1. 放電電極とこれに対向する対向電極並びに両電極間に高電圧を印加する高圧電源を備えるとともに、上記放電電極を冷却して放電電極部分に空気中の水分を基に水を生成させる冷却手段と、上記両電極間の放電状態を監視して所要の放電状態を維持する制御手段とを備えるとともに、上記制御手段は放電電流に基づく空放電検出時に、冷却手段の冷却能力を一時的に高めるものであることを特徴とする静電霧化装置。
  2. 制御手段は、放電電流値とその値に応じた継続時間とで空放電検出を行うものであることを特徴とする請求項1記載の静電霧化装置。
  3. 制御手段は、空放電検出時に、高圧電源と冷却手段を一定時間停止させた後に冷却手段の冷却能力を一時的に高めるものであることを特徴とする請求項1または2記載の静電霧化装置。
  4. 制御手段は、冷却手段の冷却能力を一時的に高めるにあたり、段階的に冷却能力を高めるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電霧化装置。
  5. 制御手段は、冷却手段の冷却能力を最大能力限度まで高めるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の静電霧化装置。
  6. 制御手段は、冷却手段を停止させるにあたり、冷却能力を段階的に落とした後に停止させるものであることを特徴とする請求項3記載の静電霧化装置。
JP2005207583A 2005-07-15 2005-07-15 静電霧化装置 Active JP4396591B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005207583A JP4396591B2 (ja) 2005-07-15 2005-07-15 静電霧化装置
PCT/JP2006/314101 WO2007010873A1 (ja) 2005-07-15 2006-07-14 静電霧化器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005207583A JP4396591B2 (ja) 2005-07-15 2005-07-15 静電霧化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007021374A true JP2007021374A (ja) 2007-02-01
JP4396591B2 JP4396591B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=37668754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005207583A Active JP4396591B2 (ja) 2005-07-15 2005-07-15 静電霧化装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4396591B2 (ja)
WO (1) WO2007010873A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032096A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 静電霧化装置およびそれを用いる空気調和機
JP2010064054A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Panasonic Electric Works Co Ltd 静電霧化装置
CN102582293A (zh) * 2012-02-29 2012-07-18 厦门大学 电纺直写闭环控制系统及控制方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4396591B2 (ja) * 2005-07-15 2010-01-13 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
JP5314374B2 (ja) * 2007-12-25 2013-10-16 パナソニック株式会社 酸化・還元微粒子発生装置
JP5368726B2 (ja) * 2008-04-18 2013-12-18 パナソニック株式会社 静電霧化装置
JP5265998B2 (ja) * 2008-09-12 2013-08-14 パナソニック株式会社 静電霧化装置
DE102009013979A1 (de) * 2009-03-19 2010-09-23 Dürr Systems GmbH Elektrodenanordnung für einen elektrostatischen Zerstäuber

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3260150B2 (ja) * 1990-11-12 2002-02-25 ザ プラクター アンド ギャムブル カンパニー カートリッジおよび静電噴霧装置
JP2005131549A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化装置
JP2006029663A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP2006150334A (ja) * 2004-06-25 2006-06-15 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化装置
WO2007010873A1 (ja) * 2005-07-15 2007-01-25 Matsushita Electric Works, Ltd. 静電霧化器
JP2007021376A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化機能付き空気調和機
JP2007021373A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化装置
JP4329710B2 (ja) * 2005-03-08 2009-09-09 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
JP4329709B2 (ja) * 2005-03-04 2009-09-09 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
JP4329672B2 (ja) * 2004-10-28 2009-09-09 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3260150B2 (ja) * 1990-11-12 2002-02-25 ザ プラクター アンド ギャムブル カンパニー カートリッジおよび静電噴霧装置
JP2005131549A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化装置
JP2006150334A (ja) * 2004-06-25 2006-06-15 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化装置
JP2006029663A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和機
JP4329672B2 (ja) * 2004-10-28 2009-09-09 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
JP4329709B2 (ja) * 2005-03-04 2009-09-09 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
JP4329710B2 (ja) * 2005-03-08 2009-09-09 パナソニック電工株式会社 静電霧化装置
WO2007010873A1 (ja) * 2005-07-15 2007-01-25 Matsushita Electric Works, Ltd. 静電霧化器
JP2007021376A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化機能付き空気調和機
JP2007021373A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Matsushita Electric Works Ltd 静電霧化装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032096A (ja) * 2008-07-28 2010-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 静電霧化装置およびそれを用いる空気調和機
JP2010064054A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Panasonic Electric Works Co Ltd 静電霧化装置
CN102582293A (zh) * 2012-02-29 2012-07-18 厦门大学 电纺直写闭环控制系统及控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4396591B2 (ja) 2010-01-13
WO2007010873A1 (ja) 2007-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4645239B2 (ja) 静電霧化装置
JP4396591B2 (ja) 静電霧化装置
JP4329709B2 (ja) 静電霧化装置
WO2005097339A1 (ja) 静電霧化装置
JP4900207B2 (ja) 静電霧化装置
JP4655691B2 (ja) 静電霧化装置
JP4475192B2 (ja) 静電霧化装置
JP4919794B2 (ja) 除電装置
JP5149095B2 (ja) 静電霧化装置およびそれを用いる空気調和機
JP2006122819A (ja) 静電霧化装置
JP4765772B2 (ja) 静電霧化装置
JP4821437B2 (ja) 静電霧化装置
JP2007021376A (ja) 静電霧化機能付き空気調和機
JP2009125723A (ja) 静電霧化装置
JP4581561B2 (ja) 静電霧化装置
JP4329710B2 (ja) 静電霧化装置
JP5149934B2 (ja) 静電霧化装置及び静電霧化方法
JP5265998B2 (ja) 静電霧化装置
JP5265997B2 (ja) 静電霧化装置
JP4915931B2 (ja) 静電霧化装置
JP2008159271A (ja) 除電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091012

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4396591

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4