JP2007021003A - 収納キャビネット - Google Patents

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隆仁 下庄
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Abstract

【課題】 組立て・設置が容易であり、収納するAV機器などの物品の収納レイアウトを自由に変更することができると共に、美観にも優れた収納キャビネットを提供する。
【解決手段】 収納部14が任意の高さにて側板12どうしを繋ぐようにしている、つまり側板12の上下方向における収納部14の取付け位置を所望の位置(高さ)に設定することができるので、AV機器などの物品の収納レイアウトを自由に変更することができる。また、このように左右一対の側板12が収納部14で架設されているので、下地工事が不要な自立式の収納キャビネット10を得ることができる。さらに、背板16は釘やビスなどの固定手段34を介してその表面に重量物を固定することができるので、背板16表面の所望の位置に壁掛け式の大画面薄型テレビや棚板36などを固定することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、オーディオビジュアル機器(以下、「AV機器」という。)等の物品を機能的に収納することができる収納キャビネットに関する。
近年、住宅のリビングルームに大画面薄型テレビやVTR,DVDプレイヤーなどのAV機器を設置し、リビングルームをホームシアターとして活用する家庭が増えている。かかる状況を踏まえ、AV機器を機能的に収納できる収納キャビネットが提案されている。
このような収納キャビネットの一例として、AV機器を収納する箱状の機器収納部と、該機器収納部の上に設けられ、かつスピーカー等を配置すると共に物品を展示した状態で収納する展示収納部とを具備してなり、前記展示収納部の背面側を覆う背板が中空部を有する二重構造に形成されると共に、当該中空部が前記機器収納部の空間部に連通されている収納キャビネットが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
かかる技術によれば、中空部にAV機器の配線を通すことによって美観を損なうことなくAV機器の配線を行なうことができると共に、AV機器が発する熱を、背板の中空部内で発生する上昇気流により、効率よく排出することができる。
特開平5−123226号公報
しかしながら、上述の収納キャビネットは基本的にボックス(筺体)を並べて積み上げたものであり、テレビの設置位置は機器収納部天板上の物品収納部に囲まれた空間に限定されている。このため、設置するテレビの大きさに限界があると共に、テレビの大きさや人の座る位置によってテレビが見難くなるという問題があった。
さらに、テレビを適正な高さに配置するため、下段の機器収納部を床面から浮かせて施工しようとした場合、この収納キャビネットでは機器収納部を自立させることができないので、機器収納部が所定の高さとなるように位置決めして当該キャビネットを壁面に固定しなければならない。このように収納キャビネットを壁面に固定するためには、壁面に木下地が必要であり、木下地と収納部の位置が合わない場合には新たに木下地を設ける等の工事が必要になるという問題があった。
それゆえに、本発明の主たる課題は、組立て・設置が容易であり、収納するAV機器などの物品の収納レイアウトを自由に変更することができると共に、美観にも優れた収納キャビネットを提供することである。
請求項1に記載した発明は、「収納空間の両側を形成する左右一対の側板12と、側板12間に架設され、その左右両端部で側板12どうしを繋ぐ筺体状の収納部14と、側板12間の背面側に架設され、釘やビスなどの固定手段34を介してその表面に固定された重量物を保持する背板16とで構成された収納キャビネット10であって、収納部14が任意の高さにて側板12どうしを繋ぐようにした」ことを特徴とする収納キャビネット10である。
この発明では、収納部14が任意の高さにて側板12どうしを繋ぐようにしている、つまり側板12の上下方向における収納部14の取付け位置を所望の位置(高さ)に設定することができるので、AV機器などの物品の収納レイアウトを自由に変更することができる。また、このように左右一対の側板12が収納部14で架設されているので、下地工事が不要な自立式の収納キャビネット10を得ることができる。
さらに、背板16は釘やビスなどの固定手段34を介してその表面に重量物を固定することができるので、背板16表面の所望の位置に壁掛け式の大画面薄型テレビや棚板36などを固定することができる。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載の収納キャビネット10において、「側板12の下端には、その先端が収納部14の前面よりも前方に延ばされた支持脚26が設けられている」ことを特徴とするもので、これにより、収納部14を側板12の上部に取付けた場合であっても収納キャビネット10が前方に向けて転倒するのを防止することができる。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載の収納キャビネット10において、「背板16の背面が側板12の幅方向後端よりも前方に位置するように配設して、背板16の背面側に配線収納空間Sを設けた」ことを特徴とするもので、これにより、AV機器の配線が外に現れず見映えを良くすることができると共に、配線が収納物に引っ掛かるのを防止することができる。また、収納キャビネット10を壁に密着させて設置する際に配線が邪魔になる心配はない。
請求項4に記載した発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の収納キャビネット10において、「側板12には複数の取付孔20が上下方向に所定の間隔で穿設されると共に、側板12外表面をカバーする化粧面材24が取付けられている」ことを特徴とするものである。
このように側板12には収納部14や背板16などを取付けるための複数の取付孔20が上下方向に所定の間隔で穿設されているので、収納部14や背板16を側板12の任意の高さ位置にて容易に取付けることができ、さらに、組立てた収納キャビネット10を分解して再度構成や配置を変えて組立て直すことも容易に行なうことができる。
また、側板12には側板12の外表面をカバーする化粧面材24が取付けられているので、前記取付孔20を収納キャビネット10の外側から視認できないよう目隠しして収納キャビネット10の見映えを良くすることができると共に、化粧面材24の色柄を変えることで、一種類の側板12で各種の色柄に対応することが可能となる。
請求項1および2に記載の発明によれば、側板の上下方向における収納部の取付け位置を所望の位置(高さ)に設定することができるので、AV機器の収納レイアウトを自由に変更することができる。また、このように構成された収納キャビネットは自立式のものとなっているので、壁下地の位置に関係なく室内のあらゆる場所に収納キャビネットを設置することができる。
請求項3に記載の発明によれば、収納キャビネットに収納するAV機器の配線を収まりよく仕舞うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、側板と収納部或いは背板との着脱を容易にすることができると共に、収納キャビネットを見映えよく装飾することができる。
したがって、本発明によれば、組立て・設置が容易であり、収納するAV機器などの物品の収納レイアウトを自由に変更することができると共に、美観にも優れた収納キャビネットを提供することができる。
以下、本発明を図面に従って詳述する。図1は本発明の一実施例の収納キャビネット10を示す斜視図である。この図が示すように、本発明の収納キャビネット10は、大略、左右一対の側板12と、該側板12間に架設された収納部14と、同じく側板12間に架設された背板16とで構成されている。
側板12は、アルミ押出板材やステンレス板材などの金属板材で構成され、収納キャビネット10収納空間の両側を形成する左右一対の板状の部材である。
この側板12の幅方向所定位置には、収納キャビネット10の内面側に向けて側板12の内側面が突出し、ネジや釘などを介して収納部14や背板16などを固定する断面略コ字状の固定部18が上下方向(すなわち、側板12の長手方向)全体に亘って複数列(本実施例では3列)設けられている。なお、この固定部18は、断面略コ字状に限定されるものではないが、断面略コ字状であれば側板12が収納部14と部分的に接するのでガタツキなく強固に固定できると共に、ネジや釘の頭が外に露出しない。
また、固定部18には、図3に示すように、上下方向全体に亘って所定の間隔で、前記ネジや釘などを挿通する複数の取付孔20を穿設するのが好ましい。予めこのような取付孔20を設けることによって、側板12と収納部14或いは側板12と背板16との着脱を容易にすることができるからである。
一方、この側板12の幅方向両端部には、当該部分をカバーするように上下方向全体に亘って垂直片22が設けられている。また、この垂直片22における収容キャビネット10外側の部分は、側板12の外表面側に向けて略L字状に曲成され、当該曲成部分が、化粧面材24を挟持する挟持片22aとなっている(図2参照)。つまり、この挟持片22aに化粧面材24を差し込むだけで、簡単に側板12の外表面に化粧面材24を着脱することができる。ここで、化粧面材24とは、側板12の外表面側から固定部18が視認できないようにカバーして装飾するための板状部材である。
そして、この側板12の上下方向(すなわち、長手方向)下端部には、その先端が後述する収納部14の前面よりもやや前方に延ばされた支持脚26が設けられている。
なお、本実施例の収納キャビネット10では、互いに対向する側板12の上端部どうしがフラッシュ構造にて構成された天板28で架設されている。また、この天板28の上面後端には、金属などの高強度材料を略L字状に成形し、ボルトなどの固定手段を介して収納キャビネット10を壁面に固定する転倒防止金具30が装着されている。さらに、天板28の下面には部分的な凹部28aが設けられており、当該凹部28aがスポットライトなどの照明器具を取付け可能な照明取付部となっている。
そして、この天板28のやや下の位置には、フラッシュ構造の棚板32aと、この棚板32aの奥部に取付けられた蛍光灯などの長尺状の照明装置32bと、この照明装置32bの手前に立設され、照明装置32bの発する直射光を遮り間接照明とする立板部材32cとで構成された照明棚32が、互いに対向する側板12の内表面どうしを連結するように取付けられている。
収納部14は、挽材,合板,木質繊維板(IB,MDF等),木削片板(パーティクルボード,ストランドボード,OSB等),集成材などの剛性を有する木質材料で構成され、上面に薄型大画面テレビなどの重量物を載置できると共に、その前面側よりAV機器(とりわけVTRやDVDプレイヤー)などの物品を出し入れすることが可能な筺体である。
この収納部14の左右両端部は釘やビスなどの固定手段で任意の高さにて左右の両側板12に固定されている。つまり、収納部14の左右両端部が任意の高さで互いに対向する側板12どうしを繋ぐようにしている。これにより、本実施例の収納キャビネット10は自立式のものとなっている。
なお、この収納部14の左右両側面の所定位置に予め鬼目ナット(図示せず)を埋め込んで置き、上述した取付孔20を介してこの鬼目ナットにボルトを螺合するようにするのが好ましい。こうすることで側板12への収納部14の着脱、すなわち収納キャビネット10の組立・分解をより一層容易にすることができる。
また、この収納部14には開きや引き出しを適宜取付けることができる。図1に示す本実施例の収納キャビネット10では、収納部の左右両端側に引き出し14aを設けると共に、中央部分にガラスの開き14bを設けている。
そして、この収納部14の背面にはAV機器などの配線を取り出すための開孔(図示せず)が設けられている。
背板16は、収納キャビネット10の前面からその背面側が視認できないようにカバーすると共に、その表面にて重量物を保持する板状部材である。この背板16は、挽材,合板,木質繊維板(IB,MDF等),木削片板(パーティクルボード,ストランドボード,OSB等),集成材などの剛性を有する木質材料で構成されており、釘やビスなどの固定手段34を介してその表面の所定位置で棚板36や壁掛け式の薄型テレビなどの重量物を保持する(図3参照)。本実施例では、図3に示すように、背板16表面の所定位置に固定手段34で棚板挟持部材38を取付け、この棚板挟持部材38を介して背板16表面に棚板36を装着する例を示している。なお、図示しないが、背板16に壁掛け式の薄型テレビを取付ける場合には、背板16表面の所定位置に固定手段34で取付金具を取付け、この取付金具を介して背板16表面に当該テレビを固定する。
ここで、収納キャビネット10が大きなものの場合には、1枚の背板16で収納キャビネット10の背面全体をカバーできないといった問題がある。このような場合には、図3に示すように、複数枚の背板16をジョイナー40で連結・固定することで、かかる問題を解決することができる。
この背板16は、その側板固定側木口が釘やビスなどの固定手段によって側板12の固定部18に固定されているが、上述した収納部14と同様に、当該側板固定側木口に予め鬼目ナットを埋め込んで置き、上述した取付孔20を介してこの鬼目ナットにボルトを螺合するようにするのが好ましい。こうすることで側板12への背板16の着脱、すなわち収納キャビネット10の組立・分解をより一層容易にすることができる。
なお、この背板16は、側板12の幅方向後端よりも前方に位置するように配設されており、背板16の背面側に配線収納空間Sが設けられている。
次に、図4を参照して、以上のようにして構成された収納キャビネット10の使用例を示す。本実施例の収納キャビネット10を使用する際には、まず、室内の所望の位置に当該キャビネット10を設置する。本実施例では、(図4に示すように、)収納キャビネット10の背面を壁Wに密着させ、壁Wと収納キャビネット10とを転倒防止金具30で連結するようにした。そして、大画面薄型テレビTを収納部14の上面に載置し、DVDプレイヤーVを収納部14の中央部分に設けたガラスの開き14bの中に収納すると共に、これらのAV機器を配線収納空間Sに収容した配線(図示せず)で接続する。
本実施例の収納キャビネット10によれば、収納部14が任意の高さにて側板12どうしを繋ぐようにしている、つまり側板12の上下方向における収納部14の取付け位置を所望の位置(高さ)に設定することができるので、AV機器などの物品の収納レイアウトを自由に変更することができる。また、このように左右一対の側板12が収納部14で架設されているので、下地工事が不要な自立式の収納キャビネット10を得ることができる。
また、背板16は釘やビスなどの固定手段34を介してその表面に重量物を固定することができるので、背板16表面の所望の位置に壁掛け式の大画面薄型テレビや棚板36などを固定することができる。
また、側板12の下端に、その先端が収納部14の前面よりも前方に延ばされた支持脚26を設けるようにすれば、収納部14を側板12の上部に取付けた場合であっても収納キャビネット10が前方に向けて転倒するのを防止することができる。
さらに、背板16の背面が側板12の幅方向後端よりも前側に位置するように配設し、背板16の背面側に配線収納空間Sが設けられているので、AV機器の配線が外に現れず見映えを良くすることができると共に、配線が収納物に引っ掛かるのを防止することができる。また、収納キャビネット10を壁に密着させて設置する際に配線が邪魔になる心配はない。
そして、側板12の上下方向に所定の間隔で複数の取付孔20を穿設すると共に、側板12外表面に化粧面材24を取付けることによって、収納部14や背板16を側板12の任意の位置に容易に着脱できると共に、前記取付孔20を収納キャビネット10の外側から視認できないよう目隠しして収納キャビネット10の見映えを良くすることができるようになる。また、化粧面材24の色柄を変えることで、一種類の側板12で各種の色柄に対応することが可能となる。
なお、上述の実施例では、収納キャビネット10の収納部14をAV機器の収納に用いる場合を示したが、この収納部14を側板12の中段に設置し、机として活用することもできる。
また、側板12の上端部を天板28で連結する場合を示したが、この天板に替えて側板12の上端部を収納部14とは別の(または同じ)収納部で連結するようにしてもよい。
そして、上述の例では、支持脚26と転倒防止金具30との両方を設ける場合を示したが、支持脚26を設けた場合には転倒防止金具30を設けなくてもよく、逆に、転倒防止金具30を設けた場合には支持脚26を設けなくてもよい。さらに、収納部14を側板12の最下端に取付けた場合には、支持脚26および転倒防止金具30の両方を設けなくてもよい。
本発明の一実施例の収納キャビネットを示す斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 本発明における収納キャビネットの使用態様の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10・・・収納キャビネット
12・・・側板
14・・・収納部
16・・・背板
18・・・固定部
20・・・取付孔
22・・・垂直片
24・・・化粧面材
26…支持脚
28…天板
30…転倒防止金具
32…照明棚
34…固定手段
36…棚板
40…ジョイナー

Claims (4)

  1. 収納空間の両側を形成する左右一対の側板と、
    前記側板間に架設され、その左右両端部で前記側板どうしを繋ぐ筺体状の収納部と、
    前記側板間の背面側に架設され、釘やビスなどの固定手段を介してその表面に固定された重量物を保持する背板とで構成された収納キャビネットであって、
    前記収納部が任意の高さにて前記側板どうしを繋ぐようにしたことを特徴とする収納キャビネット。
  2. 前記側板の下端には、その先端が前記収納部の前面よりも前方に延ばされた支持脚が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の収納キャビネット。
  3. 前記背板の背面が前記側板の幅方向後端よりも前方に位置するように配設して、前記背板の背面側に配線収納空間を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の収納キャビネット。
  4. 前記側板には複数の取付孔が上下方向に所定の間隔で穿設されると共に、前記側板外表面をカバーする化粧面材が取付けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の収納キャビネット。

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