JP2007020808A - 耐震遺骨容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐震性、耐火性、耐水性に優れ、内部に水が溜まらず、収骨の際熱くならない耐震遺骨容器を提供する。
【解決手段】ステンレス製の容器本体1と、この容器本体1の上部開口にネジ式で固定されるステンレス製の蓋体2とよりなり、容器本体1の底部は、ドーム状の隆起部3が形成され、容器本体1の底部に水抜き孔4が設けられており、容器本体1の内周壁には、断熱材を介して金属製の内張7が設けられている耐震遺骨容器。容器本体1の外周には、真鍮メッキを施し、その真鍮メッキ表面に、エッチングにより装飾を施すことができる。また、容器本体1の外周の一部に、没年、俗名、戒名等の文字を描くことが可能な梨地部分を形成することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ステンレス製の容器本体1と、この容器本体1の上部開口にネジ式で固定されるステンレス製の蓋体2とよりなり、容器本体1の底部は、ドーム状の隆起部3が形成され、容器本体1の底部に水抜き孔4が設けられており、容器本体1の内周壁には、断熱材を介して金属製の内張7が設けられている耐震遺骨容器。容器本体1の外周には、真鍮メッキを施し、その真鍮メッキ表面に、エッチングにより装飾を施すことができる。また、容器本体1の外周の一部に、没年、俗名、戒名等の文字を描くことが可能な梨地部分を形成することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、地震により壊れて中の遺骨が散逸することのない遺骨容器に関する。
遺骨を入れる骨壺は、旧来よりほとんどが容器と蓋とからなる陶磁器製であり、これを墓所に納めたり、納骨堂の棚に納めたりして設置している。
このような設置方法であると、特に納骨堂の場合、地震により棚から骨壺が床に落下し、その衝撃で骨壺が割れ、あるいは、骨壺が割れないにしても、蓋が外れて、中の遺骨が散乱し、別の骨壺から散乱した遺骨と混ざって分別不可能になるという問題がある。
このような問題の対策として、例えば特許文献1には、ステンレス製の4本の柱・板、天板および底板を組み立てて箱状にし、ステンレス板の外部にはエッチング加工で四神図を表し、内部には桐板にシルクスクリーン加工で経文を表し、蓋には深溝エッチング加工で須弥山および天空図を描き、四隅に空気抜きおよび水抜きを設けた骨箱が開示されている。
また、特許文献2には、骨壺を収容するための本体を有し、本体には密着して小径な貫通孔が開けてあり、本体の上端には上面突起部を設けた上蓋が設けてあり、本体の下端には、下面突起部を設けた下蓋が設けてあり、かつ本体の接合部の内側では第一補強切れが設けてあり、本体の下端の内側では第二補強切れが設けてあり、この構造により、全体の通気性、防炎性および防振性が優れた構造の骨壺の保護構造が開示されている。
特許文献3には、骨壺を、アルミニウムその他の金属製の容器体と、ネジ止め式の金属製の蓋体で構成し、蓋体の上部に、故人の生前のデータを記録したCD−ROMを収納する収納部を設けたメモリアルカプセルが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されたステンレス製骨箱は、内面が桐板製であるので、火葬場での収骨(骨揚げ)時に桐板が焦げたり、骨壺内部に水が溜まった場合、長期的に桐板が腐ったりして寿命が短いという問題がある。
特許文献2に開示された骨壺の保護構造は、骨壺を中に入れる構造であるので、骨壺が納骨堂の棚から落下しても骨壺を保護できる利点はあるが、骨壺とは別に製作する必要があり、いろいろなサイズや形状の骨壺に対応したものを準備しなければならない。
特許文献3に開示されたメモリアルカプセルは、骨壺部分は金属製で、材質によっては耐久性、耐火性があり、蓋体がネジ止め式であるので、落下しても蓋体が容器体からとれて散骨しないという利点はあるが、容器体内部に水が溜まった場合、なかなか抜けないという問題がある。また、容器体が金属製であると、収骨の際、熱が側壁に伝わり、熱いという問題がある。
骨壺を納める場所としては、墓石のカロート(骨壺を安置する小室)や、屋内の納骨堂、あるいは屋外のロッカー式の納骨堂があり、屋外に設置した場合、温度変化で骨壺の内部に水が溜まり、遺骨が傷むことがあるし、法事のときなど、溜まった水を骨壺からこぼすこともある。
本願発明は、耐震性、耐火性、耐水性に優れ、内部に水が溜まらず、収骨の際熱くならない耐震遺骨容器を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の耐震遺骨容器は、金属製の容器本体と、この容器本体の上部開口にネジ式で固定される金属製の蓋体とよりなり、前記容器本体の底部は、ドーム状に隆起し、かつ、容器本体の底部に水抜き孔が設けられており、前記容器本体の内周壁には、断熱材を介して金属製の板が内張されていることを特徴とする。
本発明においては、容器本体および蓋体が金属製であり、かつ容器本体と蓋体とはネジ式で固定されているので、地震により納骨堂の棚等から落下しても、割れたり蓋が外れたりして遺骨が床に散乱することがない。容器本体の底部はドーム状に隆起しているので、内部に納められる遺骨が容器本体の底部よりも上部に位置することになり、温度の変化により遺骨が水分を吸収したり排出したりするときに、下部の遺骨が水に浸かることがなく、また、容器本体の底部に水抜き孔が設けられているので、その都度、水は底部の水抜き孔から排出され、遺骨を傷めることがなくなる。さらに、容器本体の内周壁に、断熱材を介して金属製の板が内張されているので、火葬場での収骨(骨揚げ)の際に容器本体の外周に熱が伝わらず、手で持っても熱くなることがない。また、断熱材により容器本体内部の温度変化が小さくなるので、結露が少なくなる。
また、本発明は、前記容器本体をステンレスで形成し、当該容器本体の外周に真鍮メッキを施し、かつ、その真鍮メッキ表面に、エッチングにより装飾を施すことを特徴とする。容器本体をステンレスで形成することにより、耐火性はもちろん、耐水性を持たせることができる。また真鍮メッキ、エッチングを施すことにより、ステンレスの色である金属色の灰色一色よりも暖かみのある金色を加えることができ、また、従来の白で無地の陶磁器製の骨壺よりも荘厳な雰囲気を醸し出すことができる。
また、本発明は、前記容器本体の外周の一部には、没年、俗名、戒名等の文字を描くことが可能な梨地部分が形成されていることを特徴とする。このように容器本体自体に文字を書く部分を形成することにより、たとえ地震により遺骨容器が床に落ちたり二次火災により焼け跡に散らばったりしても、誰のものかを認識することができる。
本発明によれば、耐震性、耐火性、耐水性に優れ、内部に水が溜まらず、収骨の際熱くならない耐震遺骨容器が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1実施の形態>
図1は本発明の第1実施形態を示すもので、(a)は一部切欠正面図、(b)は平面図、図2は図1(a)のA−A線における断面図である。
<第1実施の形態>
図1は本発明の第1実施形態を示すもので、(a)は一部切欠正面図、(b)は平面図、図2は図1(a)のA−A線における断面図である。
これらの図において、耐震遺骨容器は、ステンレス製の筒型の容器本体1と、同じくステンレス製の蓋体2とよりなる。容器本体1は、底部にドーム状の隆起部3が形成されており、また隆起部3の周囲の底部には水抜き孔4が設けられている。底面下部には、三箇所に足5が設けられている。容器本体1の内部には、三箇所のスペーサ6を介してステンレス製板からなる内張7が固定されており、容器本体1の内周と内張7との間には、耐熱性の断熱材8が設けられている。この断熱材8としては、KEVLAR(デュポン社の商標)で知られるパラ系アラミド繊維を用いることができる。このパラ系アラミド繊維は、防弾チョッキに使用される素材であり、耐衝撃性、耐熱特性に優れ、分解温度が427〜482℃とされている。容器本体1の上部開口には蓋受けリング9が溶接等で固定されており、その外周には雄ねじが切られている。
蓋体2の下部のフランジ10の内周には、蓋受けリング9外周の雄ねじと噛み合う雌ねじが切られている。また、蓋体2の上部には、蓋体を取り扱いやすいように、擬宝珠状の摘み11が固定されている。容器本体1の外周は、2枚の半筒状のステンレス製板を継ぎ合わせることで形成することができ、その場合、継ぎ合わせ部を化粧帯板12で隠すことができる。オプションとして、この化粧帯板12の一つを外し、そこに梨地のステンレス板を張り付けて、没年、俗名、戒名等の文字を記入するようにすることもできる。
容器本体1は、ステンレスの生地のままであると、灰色の金属色一色で、無機質な感じとなるので、ステンレス製の容器本体1の外周に真鍮メッキを施し、かつ、その真鍮メッキ表面に、エッチングにより装飾を施すことにより、暖かみのある金色を加えることができる。また、装飾を施すことにより、従来の白で無地の陶磁器製の骨壺よりも荘厳な雰囲気を醸し出すことができる。
この第1実施の形態によれば、内部に遺骨を納めるときに、内張7と容器本体1の内壁との間に断熱材8が設けられているため、容器本体1を手で持っても熱くなることがない。収骨後、蓋体2を、フランジ10内周の雌ねじと蓋受けリング9外周の雄ねじでネジ締めすることにより、容器本体1を閉塞することができる。この状態で、墓石や納骨堂に安置したとき、温度変化で内部に水が溜まろうとしても、水抜き孔4から水が排出され、またドーム状の隆起部3が遺骨を押し上げているので、底部に落ちた水により遺骨が濡れることがない。また、断熱材8が設けられているため、容器本体1内部の温度変化自体が小さくなる。万一、地震が来て容器本体1が倒れたり落下したりしても、容器本体1が割れるようなことはなく、また蓋体2が外れて中の遺骨が散乱することもない。
<第2実施の形態>
図3は本発明の第2実施形態を示すもので、(a)は一部切欠正面図、(b)は平面図、図4は図3(a)のB−B線における断面図である。
<第2実施の形態>
図3は本発明の第2実施形態を示すもので、(a)は一部切欠正面図、(b)は平面図、図4は図3(a)のB−B線における断面図である。
これらの図において、耐震遺骨容器は、ステンレス製の六角筒型の容器本体21と、同じくステンレス製の蓋体22とよりなる。容器本体21は、底部にドーム状の隆起部23が形成されており、また隆起部23の周囲の底部には水抜き孔24が設けられている。底面下部には、三箇所に足25が設けられている。容器本体21の内部には、六箇所のスペーサ26を介してステンレス製板からなる内張27が固定されており、容器本体21の内周と内張27との間には、耐熱性の断熱材28が設けられている。この断熱材28としては、KEVLAR(デュポン社の商標)で知られるパラ系アラミド繊維を用いることができる。容器本体21の上部開口には蓋受けリング29が溶接等で固定されており、その外周には雄ねじが切られている。
蓋体22の下部のフランジ30の内周には、蓋受けリング29外周の雄ねじと噛み合う雌ねじが切られている。また、蓋体22の上部には、蓋体を取り扱いやすいように、擬宝珠状の摘み31が固定されている。容器本体21の六角形の外周は、オプションとして、一面を梨地とし、そこに没年、俗名、戒名等の文字を記入するようにすることもできる。
容器本体21は、ステンレスの生地のままであると、灰色の金属色一色で、無機質な感じとなるので、ステンレス製の容器本体21の外周に真鍮メッキを施し、かつ、その真鍮メッキ表面に、エッチングにより装飾を施すことにより、暖かみのある金色を加えることができる。また、装飾を施すことにより、従来の白で無地の陶磁器製の骨壺よりも荘厳な雰囲気を醸し出すことができる。
容器本体21は、ステンレスの生地のままであると、灰色の金属色一色で、無機質な感じとなるので、ステンレス製の容器本体21の外周に真鍮メッキを施し、かつ、その真鍮メッキ表面に、エッチングにより装飾を施すことにより、暖かみのある金色を加えることができる。また、装飾を施すことにより、従来の白で無地の陶磁器製の骨壺よりも荘厳な雰囲気を醸し出すことができる。
この第2実施の形態によれば、内部に遺骨を納めるときに、内張27と容器本体21の内壁との間に断熱材28が設けられているため、容器本体21を手で持っても熱くなることがない。収骨後、蓋体22を、フランジ30内周の雌ねじと蓋受けリング29外周の雄ねじでネジ締めすることにより、容器本体21を閉塞することができる。この状態で、墓石や納骨堂に安置したとき、温度変化で内部に水が溜まろうとしても、水抜き孔24から水が排出され、またドーム状の隆起部23が遺骨を押し上げているので、底部に落ちた水により遺骨が濡れることがない。また、断熱材28が設けられているため、容器本体21内部の温度変化自体が小さくなる。万一、地震が来て容器本体21が倒れたり落下したりしても、容器本体21が割れるようなことはなく、また蓋体22が外れて中の遺骨が散乱することもない。
なお、この第2実施の形態では、容器本体21の形状を六角筒型としたが、四角筒形、八角筒型など、他の多角形筒型とすることもできる。
本発明は、耐震性、耐火性、耐水性に優れ、内部に水が溜まらず、収骨の際熱くならない耐震遺骨容器として、利用することができる。
1 容器本体
2 蓋体
3 隆起部
4 水抜き孔
5 足
6 スペーサ
7 内張
8 断熱材
9 蓋受けリング
10 フランジ
11 摘み
12 化粧帯板
21 容器本体
22 蓋体
23 隆起部
24 水抜き孔
25 足
26 スペーサ
27 内張
28 断熱材
29 蓋受けリング
30 フランジ
31 摘み
2 蓋体
3 隆起部
4 水抜き孔
5 足
6 スペーサ
7 内張
8 断熱材
9 蓋受けリング
10 フランジ
11 摘み
12 化粧帯板
21 容器本体
22 蓋体
23 隆起部
24 水抜き孔
25 足
26 スペーサ
27 内張
28 断熱材
29 蓋受けリング
30 フランジ
31 摘み
Claims (3)
- 金属製の容器本体と、この容器本体の上部開口にネジ式で固定される金属製の蓋体とよりなり、前記容器本体の底部は、ドーム状に隆起し、かつ、容器本体の底部に水抜き孔が設けられており、前記容器本体の内周壁には、断熱材を介して金属製の板が内張されている耐震遺骨容器。
- 前記容器本体はステンレスで形成されており、当該容器本体の外周には、真鍮メッキが施され、かつ、その真鍮メッキ表面には、エッチングにより装飾が施されている、請求項1記載の耐震遺骨容器。
- 前記容器本体の外周の一部には、没年、俗名、戒名等の文字を描くことが可能な梨地部分が形成されている請求項1または2に記載の耐震遺骨容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005206005A JP2007020808A (ja) | 2005-07-14 | 2005-07-14 | 耐震遺骨容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005206005A JP2007020808A (ja) | 2005-07-14 | 2005-07-14 | 耐震遺骨容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007020808A true JP2007020808A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37782351
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005206005A Withdrawn JP2007020808A (ja) | 2005-07-14 | 2005-07-14 | 耐震遺骨容器 |
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---|---|
JP (1) | JP2007020808A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011000424A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Hung I Shen | 遺骨類の保護構造を備えた骨壺 |
-
2005
- 2005-07-14 JP JP2005206005A patent/JP2007020808A/ja not_active Withdrawn
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JP2011000424A (ja) * | 2009-06-18 | 2011-01-06 | Hung I Shen | 遺骨類の保護構造を備えた骨壺 |
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Legal Events
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