以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技盤1の正面図である。
遊技盤1の表面には、ガイドレール2で囲われた略円形状の遊技領域3が形成される。遊技領域3は、ガイドレール2及び遊技盤1の四方に各々設けられた樹脂製のサイドケース4によって構成される。
遊技領域3の右下に設けられたサイドケース4は、証紙を貼付するための証紙プレート5で覆われている。また、遊技領域3の右上及び右下に設けられたサイドケース4には、遊技盤1を遊技機の前面枠(図示省略)に対して固定するための取付部6が設けられている。
遊技領域3には、画像表示装置(表示装置)10が設けられるセンターケース11がほぼ中央に配置される。画像表示装置10はセンターケース11に設けられた凹部に、センターケース11の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース11は画像表示装置10の周囲を囲い、画像表示装置10の表示領域60(図5)から前方に突出して設けられている。
画像表示装置10は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域60)には、複数の特図表示領域601〜603(図5)が設けられており、各特図表示領域601〜603に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲーム(補助遊技)を演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた特図表示領域601〜603に、識別情報として割り当てられた特別図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して特図変動表示ゲームが行われる。
また、表示画面には、特図変動表示ゲームの結果として大当り状態(特別遊技状態)が発生する確率(信頼度)を遊技者に報知するための予告演出が表示される。表示領域60には、所定の予告演出を表示するための発展予告表示領域604が設けられている。
また、表示領域60には、特別図柄入賞記憶の記憶数を表示する特図記憶表示領域605、及び、稼動量に応じて遊技者が獲得したポイント数を表示するポイント表示領域606が設けられている。その他、表示画面には、遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。なお、表示画面については、図5で後述する。
画像表示装置10の右上方には、装飾用ランプ、LED等の装飾装置12が設けられている。装飾装置12は、大当り等のイベント発生時に遊技の進行に応じて発光する。
センターケース11の枠上には、画像表示装置10の左側にワープ入口13が設けられる。ワープ入口13へ流下した遊技球は、ワープ出口14から排出され、画像表示装置10の下辺に設けられた転動面(ステージ)15を転動して、画像表示装置10の中央直下に設けられた孔16から下方向に流下する。孔16に流下した遊技球は、始動口24Aの直上に設けられた連通口17から排出され、始動口24Aへの入賞可能性が高められる。
センターケース11の左側には、普通図柄始動ゲート20及び方向転換部材21が配置される。また、センターケース11の下方には、左側に一般入賞口22A及び22Bが設けられ、右側には一般入賞口22C及び22Dが設けられる。センターケース11の中央直下には、始動口24Aが設けられ、始動口24Aの直下には、普通変動入賞装置(普通電動役物)23を備えた始動口24Bが設けられる。始動口24Bは、通常は、始動口24Aと、閉鎖した普通変動入賞装置23とによって、遊技球の入賞が妨げられている。
始動口24Bの下方には、球通過検出ユニット25が取り付けられる。球通過検出ユニット25には、左右上方にそれぞれ一般入賞口22B及び22Dが設けられる。また、球通過検出ユニット25には、大入賞口(図示省略)を備えた特別変動入賞装置26が設けられる。
特別変動入賞装置26の左側には、特図変動表示ゲームの特別図柄の変動表示及び特別図柄入賞記憶数を表示する特図表示器30が設けられる。特図表示器30には、特図表示部30A、特図記憶表示部30B及び遊技状態表示器30Cが設けられる。また、特別変動入賞装置26の右側には、普図変動表示ゲームが実行され、又は、普通図柄入賞記憶数を表示する普図表示器31が設けられる。普図表示器31には、普図表示部31A及び普図記憶表示部31Bが設けられる。
特図表示器30の左上方には、一般入賞口22Bの近傍に方向転換部材(風車)40が設けられる。風車40は、中心に設けられた軸部402(図7)と一般入賞口22Bとの間を遊技球が一つだけ通過可能な程度に離間させて設けられる。
また、風車40の左下には、フラット型の近接センサよりなる球通過検出センサ41が設けられる。球通過検出センサ41は、球通過検出センサ41の上面と風車40の軸部402との間を遊技球が一つだけ通過可能な程度に離間させて設けられる。風車40及び球通過検出センサ41については、図6及び図7で後述する。
遊技機では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域3に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域3内の各所に配置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域3を流下する。そして、一般入賞口22A〜22D、始動口24A、24B又は特別変動入賞装置26に入賞するか、遊技領域3の最下部に設けられたアウト口32から排出される。
遊技領域3の左側に配置された一般入賞口22A及び22Bへの遊技球の入賞は、これらの一般入賞口22A及び22Bに備えられた入賞口センサL53(図2)によって検出される。また、遊技領域3の右側に配置された一般入賞口22C及び22Dへの遊技球の入賞は、これらの一般入賞口22C及び22Dに備えられた入賞口センサR54(図2)によって検出される。
一般入賞口22Bと風車40との間に流下した遊技球は、球通過検出センサ41によって検出される。一般入賞口22B近傍に流下した遊技球の流下経路については、図6で後述する。
始動口24A又は24Bへの遊技球の入賞は、特図始動口センサ50(図2)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100(図2)内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、特図記憶表示部30B及び表示画面に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、特図表示部30Aにて特図変動表示ゲームを行う。
始動口24A又は24Bへ遊技球の入賞があると、画像表示装置10では、前述した数字等で構成される特別図柄が順に変動表示して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、画像表示装置10では、特図表示部30Aの表示に対応する特別図柄の変動表示が行われる。特図表示部30Aは、変動表示状態と変動表示結果とを遊技者に正確に知らしめる役割を有し、画像表示装置10は、興趣の向上のために多様な表示を演出する役割を有する。
始動口24A又は24Bへの入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当り値であるとき)には大当り状態となり、表示図柄が特定の結果態様を導出する。具体的には、特図表示部30Aは、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、画像表示装置10は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。
このとき、特別変動入賞装置26は、大入賞口ソレノイド26A(図2)への通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置26が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
特別変動入賞装置26への遊技球の入賞は、カウントセンサ51(図2)によって検出される。
普通図柄始動ゲート20への遊技球の通過は、普図始動ゲートセンサ52(図2)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普通図柄入賞記憶の記憶数は、普図記憶表示部31Bに表示される。
普通図柄始動ゲート20を遊技球が通過すると、遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて普図表示器31で普図変動表示ゲームが開始される。すなわち、普通図柄始動ゲート20への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当り値であるときには)には当り状態となり、普図表示部31Aに表示される普通図柄が当り状態で停止する。
このとき、始動口24Bの上部に設けられた普通変動入賞装置23は、普通電動役物ソレノイド23A(図2)への通電によって、始動口24Bへの入口が所定の時間だけ拡開するように変換される。普通変動入賞装置23がこのように変換されることによって、始動口24Bへの遊技球の入賞が許可される。
なお、普通変動入賞装置23の開放時間は、例えば、特定遊技状態(確率変動状態及び変動時間短縮状態)では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
このようにして、一般入賞口22A〜22D、始動口24A、24B及び特別変動入賞装置26に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から、遊技機の前面枠に設けられた上皿又は下皿に排出される。
図2は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置(遊技制御手段)100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101には外部通信端子104が設けられている。外部通信端子104は、遊技用マイクロコンピュータ101に一意に設定された識別番号を出力することができる。この外部通信端子104に検査装置や管理用コンピュータ(いわゆる、ホールコン)を接続することで、管理用コンピュータが遊技機を識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(特図始動口センサ50、カウントセンサ51、普図始動ゲートセンサ52及び入賞口センサL53、R54)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
また、遊技用マイクロコンピュータ101は、出力インターフェース103を介して遊技領域3に設けられた特図表示器30(特図表示部30A、特図記憶表示部30B、遊技状態表示器30C)及び普図表示器31(普図表示部31A、普図記憶表示部31B)に各種情報を出力する。
特図表示部30Aには、特図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、特図記憶表示部30Bには、特別図柄入賞記憶数表示を出力する。
普図表示部31Aには、普図変動表示ゲームの変動表示態様を出力する。また、普図記憶表示部31Bには、普通図柄入賞記憶数表示を出力する。
遊技状態表示器30Cには、特図変動表示ゲームの確率変動状態及び変動時間短縮状態を出力する。
また、遊技用マイクロコンピュータ101は、出力インターフェース103を介して、各従属制御装置(表示制御装置150及び排出制御装置200)、普通電動役物ソレノイド23A、大入賞口ソレノイド26A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
また、遊技用マイクロコンピュータ101は、盤用外部情報56を介して、管理用コンピュータに遊技機に関する情報を出力する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、遊技機に併設されるカード球貸ユニットからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
遊技制御装置100から表示制御装置150には、表示制御指令信号として特図変動開始コマンド、変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当りコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常遊技状態、特別遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態などの遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。
なお、通常遊技状態とは、特別遊技が実行されておらず、かつ、確率変動状態でも変動時間短縮状態でもない状態である。特別遊技状態とは、特図変動表示ゲームの結果として大当りが発生し、特別遊技(大当り遊技)が実行されている状態である。確率変動状態とは、通常遊技状態と比較して特賞発生確率が高く、特別遊技状態の発生に対して遊技者に有利に作用する特定遊技状態である。変動時間短縮状態とは、識別情報が変動表示する時間が短縮される状態である。
特図変動開始コマンドは、特図変動表示ゲームの開始を指示する。変動表示コマンドは、識別情報の変動表示態様を指示する。識別情報コマンドは、特図変動表示ゲームの結果として停止表示される識別情報を指示する。確定コマンドは、識別情報の変動表示の停止を指示する。デモ表示コマンドは、特図変動表示ゲームが所定時間なされないときに行われる表示を指示する。ファンファーレコマンドは、特別遊技状態に移行する前の状態の表示を指示する。大当りコマンドは、特別遊技状態中のラウンド表示、インターバル表示、特別遊技状態中のラウンド間表示等の特別遊技状態中の表示を指示する。エラーコマンドは、異常時の表示を指示する。
表示制御装置(表示制御手段)150は、これらの表示制御指令信号(コマンド)によって、遊技制御装置100が管理している遊技状態の遷移を把握することができる。
表示制御装置150は、表示制御用のCPU151、プログラムやデータを格納したROM152、CPU151の動作時のワークエリアや、画像表示装置10に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM153、GDP(Graphic Display Processor)154、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納した画像ROM155等から構成される。
CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて、遊技状態に応じた特図変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して、画像表示装置10に表示する画像信号を生成するようにGDP154に指示する。
RAM153は、各種データ(例えば、遊技者に付与されるポイント数など)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU151の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
GDP154は、画像ROM155に記憶された画像データ及びCPU151が画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてRAM153のフレームバッファに記憶する。
GDP154は、点描画、線描画、トライアングル描画、テクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)等の描画処理も行う。これらの描画処理がされた画像信号は、RAM153のフレームバッファに記憶される。
そして、GDP154は、RAM153のフレームバッファに記憶された画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNCのタイミング)で画像表示装置10へ送信する。
なお、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域に設定しておき、GDP154は任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
GDP154には、クロック信号を供給する発振器(図示省略)が接続されている。発振器が生成するクロック信号はGDP154の動作周期を規定し、また、発振器から出力されるクロック信号に基づいて、垂直同期信号(V_SYNC)及び水平同期信号(H_SYNC)が生成され、画像表示装置10にタイミング信号として出力される。
表示制御装置150と遊技制御装置100とを接続する通信インターフェース156には、信号の伝達方向を規制するバッファが設けられる。よって、遊技制御装置100と表示制御装置150との間の通信は、遊技制御装置100から表示制御装置150への信号入力のみが許容され、表示制御装置150から遊技制御装置100への信号出力は禁止されている。これにより、表示制御装置150から遊技制御装置100に不正な信号が入力されることを防止することができる。なお、遊技制御装置100と表示制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファに双方向バッファを用いることもできる。
また、通信インターフェース156には音制御装置250及び装飾制御装置300が接続されている。
音制御装置250は、表示制御装置150からの音制御指令信号に基づいて、遊技機に設けられたスピーカから出力される効果音を制御する。
装飾制御装置300は、表示制御装置150からの装飾制御指令信号に基づいて、前面枠に設けられた装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置、及び、遊技領域3内の装飾装置12を制御する。
表示制御装置150には出力インターフェース157が設けられている。出力インターフェース157には画像表示装置10及び情報出力端子57が接続されており、出力インターフェース157を介して画像表示装置10及び情報出力端子57に信号を出力する。
画像表示装置10は、表示制御装置150からの画像表示信号に基づいて、表示領域60に対応する画像を表示する。
情報出力端子57は、遊技機の稼動状態に関する情報を出力する。情報出力端子57に管理用コンピュータを接続することで、管理用コンピュータが遊技機の稼動状況を識別することができる。
また、表示制御装置150には入力インターフェース158が設けられている。入力インターフェース158には球通過検出センサ41が接続されており、入力インターフェース158を介して球通過検出センサ41からの信号が入力される。なお、球通過検出センサ41を、表示制御装置150ではなく遊技制御装置100に直接接続して、遊技制御装置100に信号を入力してもよい。この場合、遊技制御装置100において対応する処理を行う。
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報(特図変動表示ゲーム情報を含む))等をバックアップする。
なお、音制御装置250及び装飾制御装置300を、表示制御装置150とは別個に設けたが、従属制御装置のうち、音制御装置250や装飾制御装置300を表示制御装置150に含めて、音制御装置250及び/又は装飾制御装置300を表示制御装置150と一体に構成してもよい。
また、音制御装置250及び装飾制御装置300を、表示制御装置150に接続せずに、遊技制御装置100に直接接続するように構成してもよい。
図3は、本発明の実施の形態の遊技制御のメイン処理のフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技機の電源が投入されると、遊技用マイクロコンピュータ101は、各種制御パラメータに初期値を設定する初期化処理を実行し(S11)、遊技機を初期状態に設定する。続いて攪拌用乱数更新処理(S12)を行う。以後、この攪拌用乱数更新処理を繰り返し行う。
ステップS12の攪拌用乱数更新処理は、後述する図4のステップS25における乱数更新処理の初期値を更新する処理である。すなわち、遊技制御装置100で実行される処理の中には、遊技球が普通図柄始動ゲート20を通過したり、遊技球が始動口24A又は24Bへ入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導き出すための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて、特図変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、0から316の間でカウンタの値を所定の時間周期(例えば、1ミリ秒周期)で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻す処理がある。この乱数値の更新処理は、ステップS25の乱数更新処理に相当する。
このカウンタ値は、前述した遊技球の入賞等を遊技制御装置100が検出した時点で、そのときの乱数値が抽出される。しかし、乱数とはいえ、所定のタイミングで更新されるカウンタであって、乱数値として抽出されるタイミングの無作為性を利用した乱数に過ぎない。よって、攪拌用乱数更新処理でカウンタ値を攪拌することによってカウンタとしての規則性を排除している。
前述した例において、カウンタ値を毎回所定値(例えば、1)を加算して更新するのではなく、攪拌用乱数更新処理で求められた値が一周期の更新をするごとに、カウンタ値の初期値として攪拌用乱数更新処理により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。攪拌用乱数更新処理における乱数更新の周期は、ステップS25の乱数更新処理における乱数更新の周期と比較して短いため、前述したカウンタ値の外部からの推定を困難にすることができる。
図4は、本発明の実施の形態の遊技制御のタイマ割込処理のフローチャートであって、遊技制御装置100で実行される。
遊技機の電源が投入されると、遊技制御メイン処理が実行される。そして、所定時間周期(例えば、1ミリ秒周期)でタイマ割り込みが発生すると、タイマ割込処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(S21〜S31)は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれない。例えば、入力処理(S22)は毎回入力信号を監視するが、出力処理(S23)は割り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割込処理で一通りの処理をすべて完了するのではなく、この割込処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制御処理が完了してもよい。
まず、割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行う(S21)。
その後、入力インターフェース102を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する入力処理を行う(S22)。
その後、出力インターフェース103を介して、遊技制御に関するデータを普通電動役物ソレノイド23A、大入賞口ソレノイド26A、盤用外部情報56等に出力する出力処理を行う。また、この出力処理では、特図ゲーム処理(S28)及び普図ゲーム処理(S29)にて設定されたパラメータに基づいて、特図表示部30A、特図記憶表示部30B、遊技状態表示器30C、普図表示部31A及び普図記憶表示部31Bに対してパラメータが出力される(S23)。
次に、表示制御指令信号を表示制御装置150に出力したり、排出制御装置200に賞球指令信号を出力したりするコマンド送信処理を行う(S24)。
その後、普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲームが当りか否かを判定するための各乱数カウンタ、及び、特図変動表示ゲームを進行させる際の演出又は装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を一ずつ増す乱数更新処理を行う(S25)。
その後、排出球の球詰まりや、各種スイッチ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行う(S26)。
その後、特図始動口センサ50、カウントセンサ51、普図始動ゲートセンサ52等の入力の有無を検出し、その結果に応じて特別図柄入賞記憶、普通図柄入賞記憶、特別変動入賞装置26への入賞カウント数等を更新するスイッチの監視処理を行う(S27)。このとき、特図始動口センサ50による遊技球の検出があれば、特図乱数カウンタ値(特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が特図記憶領域に記憶され、普図始動ゲートセンサ52による遊技球の検出があれば、普図乱数カウンタ値(普図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が普図記憶領域に記憶される。
その後、特図変動表示ゲームの進行を制御する特図ゲーム処理(S28)、普図ゲーム処理(S29)を行う。
特図ゲーム処理(S28)は、特別図柄始動センサ50で検出された始動口24A又は24Bへの遊技球の入賞に基づいて抽出され、特別図柄始動記憶に記憶された特別図柄乱数カウンタ値(S27で抽出・記憶した特図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が当りか否か判定し、特図表示部30Aで特図変動表示ゲームを実行する。また、特図表示部30Aの表示に対応する特別図柄の変動表示のための処理を、画像表示装置26に対して行う。特図乱数カウンタ値が所定の値であれば、特別図柄に関する当り状態となり、識別情報の変動表示が当り図柄で停止する。また、当り状態になると大入賞口ソレノイド26Aを駆動して特別変動入賞装置26を開放し、遊技球を受け入れやすい開状態になる。
普図ゲーム処理(S29)は、普図始動ゲートセンサ52で検出された普図始動ゲート20への遊技球の通過に基づいて抽出され、普通図柄始動記憶に記憶された普通図柄乱数カウンタ値(S27で抽出・記憶された普図変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が当りか否かを判定し、普図表示部31Aで普図変動表示ゲームを実行する。普図乱数カウンタ値が所定の値であれば、普図に関する当り状態となり、普通図柄の変動表示が当り状態で停止するためのパラメータを設定する。
また、普図ゲーム処理では、普図表示器31で普図変動表示ゲームが実行されると、今回実行した普図変動表示ゲームの実行回数を減じた普通図柄入賞記憶数が、遊技制御装置100から普図記憶表示部31Bに出力するためのパラメータを設定する。
その後、盤用外部情報56を介して接続される管理用コンピュータに遊技機の状態を出力するための盤用外部情報を編集する外部情報編集処理を行う(S30)。盤用外部情報には、図柄が確定したか、大当りであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか等、特図変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
その後、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行い(S31)、タイマ割込処理を終了し、メイン処理(図3)に戻る。そして、次のタイマ割り込みが発生するまで攪拌用乱数更新処理(図3のステップS12)を繰り返す。
図5は、本発明の実施の形態の表示領域60の説明図である。
図5(A)は、表示領域60の構成図である。
表示画面の表示領域60には、左から順に特図表示領域601、特図表示領域602及び特図表示領域603が設けられている。特図表示領域601には第一特別図柄が表示され、特図表示領域602には第三特別図柄が表示され、特図表示領域603には第二特別図柄が表示される。
始動口24A又は24Bへ遊技球の入賞があると、表示領域60では、前述した数字等で構成される特別図柄が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。
そして、所定の時間が経過すると、第一特別図柄が変動表示を停止し、次いで第二特別図柄が変動表示を停止する。このとき、第一特別図柄と第二特別図柄とが同じ内容となる組み合わせで停止すると、第三特別図柄が変動表示を継続している間、大当り状態が発生する可能性がある旨を報知するリーチ状態が発生する。第三特別図柄が変動表示を停止したが、大当り状態が発生しなかった場合は、特別図柄入賞記憶に基づいて、次の特図変動表示ゲームが開始される。
特図表示領域601と特図表示領域602との間には、発展予告表示領域604が設けられている。発展予告表示領域604には、特図変動表示ゲームの実行中に、当該特図変動表示ゲームの結果として大当り状態が発生する可能性(信頼度)の高さを、複数段階に態様を異ならせて報知する記号(発展予告記号)が表示される。
なお、発展予告記号は、特図変動表示ゲームの実行毎に所定の確率で表示される。つまり、発展予告記号は、特図変動表示ゲームを実行するたびに必ず表示されるわけではない。特図変動表示ゲームの実行中に、発展予告表示領域604に発展予告記号を表示するか否か、及び、発展予告記号を表示する場合はいずれの段階まで発展させて表示するかは、予告抽選処理(図13)で決定される。
なお、以後、発展予告表示領域604に発展予告記号を表示する予告演出を、ステップアップ予告という。
表示領域60の左下には、特図記憶表示領域605が設けられている。特図記憶表示領域605は四つの表示領域からなり、特図記憶領域に記憶された特別図柄入賞記憶の数が四つを限度として表示される。始動口24A又は24Bへ遊技球が一つ入賞すると、当該入賞のタイミングで、特別記憶表示領域605に表示される特別図柄入賞記憶の数は一つ増加する。一方、一回の特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームが開始されると、当該開始のタイミングで、特別記憶表示領域605に表示されていた特別図柄入賞記憶の数は一つ減少する。
表示領域60の右下には、ポイント表示領域606が設けられている。ポイント表示領域606には、稼動量に応じて遊技者が獲得したポイント数が、1000ポイントを限度として表示される。なお、本実施の形態における稼動量は、球通過検出センサ41によって検出された遊技球の数によって定量化される。つまり、球通過検出流路45を流下する遊技球を検出することによって、遊技者が概ねどのくらいの量の遊技をしているかを把握するとともに、当該量(稼動量)に応じて遊技者に特典(ポイント)を付与する。付与されたポイント数が表示領域60に表示されることによって、球通過検出センサ41上を通過した遊技球の数に対応する情報が表示されるため、遊技者は、球通過検出センサ41へ遊技球を誘導する釘の状態や、稼動量に対する各入賞口への入賞確率等を把握することができ、遊技場の釘調整の状態の目安を知ることができる。
ポイントは、球通過検出流路45を遊技球が通過すると所定の数だけ遊技者に付与される。そして、遊技者にポイントが付与されると、ポイント数表示領域606には、当該付与されたポイントが加算されて表示される。なお、ポイント数の加算については、図12で後述する。
一方、特図変動表示ゲームの実行中に発展予告記号が表示され、当該発展予告記号が発展して表示されると、所定の数だけポイントが消費される。そして、ポイント数表示領域606に表示されていたポイント数は、当該消費分の数だけ減算表示される。なお、消費されるポイント数については、図16で後述する。
図5(B)は、発展予告記号の構成図である。
発展予告表示領域604には、最初はいずれの記号も表示されていない。そして、予告抽選処理においてステップアップ予告が選択されると、ステップ1として発展予告表示領域604に三角記号が表示される。次に、ステップ2として発展予告表示領域604に菱形記号が表示される。次に、ステップ3として発展予告表示領域604に一重丸記号が表示される。次に、ステップ4として発展予告表示領域604に二重丸記号が表示される。ステップアップ予告が行われたときの大当り状態発生の信頼度は、ステップ1が最も低く、ステップ4が最も高い。
なお、大当り状態発生の信頼度は、大当りとなる特図変動表示ゲームでは下位のステップ(例えば、ステップ1)と比較して上位のステップ(例えば、ステップ4)の選択確率を高くして、ハズレとなる特図変動表示ゲームでは下位のステップと比較して上位のステップの選択確率を低く設定することで、下位のステップと比較して上位のステップの信頼度を高くすることができる。
なお、この信頼度は、図に示すような記号に限られず、画像を段階的に変化させることによってその高さを報知してもよい。
図6は、本発明の実施の形態の球通過検出ユニット25の正面図である。
球通過検出ユニット25は、特別変動入賞装置26を備えるアタッカーベース65に、球通過検出センサ41を備える草葉形状のレンズ部材70、及び風車40が前方から取り付けられ、また、風車40の背面側に設けられる風車基板80(図7(B))及び風車基板80を収納する裏箱90(図7(B))が後方から取り付けられて構成される。なお、便宜上、遊技盤1に対して遊技者が遊技する側を前として、各部材の前後方向を示す。
球通過検出ユニット25には、右側に特別変動入賞装置26が設けられている。特別変動入賞装置26の真下に形成された扁形の切欠部67には、球通過検出ユニット25を遊技盤1に取り付けた場合に、アウト口32が位置する。
また、特別変動入賞装置26の左上方には、風車40が設けられる。そして、風車40の左下方には、球通過検出センサ41が設けられる。つまり、風車40に対して、右側に特別変動入賞装置26が位置し、左下に球通過検出センサ41が位置する。よって、風車40に対して上方向から流下した遊技球は、特別変動入賞装置26が配設された側(右側)か、球通過検出センサ41が配設された側(左側)のどちらか一方に流下する。このように、風車40に対して転動面46とは反対側に特別変動入賞装置26を設けて、遊技領域3を有効活用することによって、球通過検出ユニット25をコンパクト化して、遊技領域3内の釘植設領域の確保を図ることができる。
また、球通過検出ユニット25には、左右上方にそれぞれ一般入賞口22B及び22Dが設けられる。一般入賞口22B及び22Dは、球通過検出ユニット25の前面に略円筒状に突出して設けられている。
一般入賞口22B又は22Dに入賞した遊技球は、入賞口センサL53又はR54に入賞球として検出される。一方、一般入賞口22B又は22Dに流入しなかった遊技球は、一般入賞口22B又は22Dへの入賞機会を喪失して流下する。このうち、一般入賞口22B側を流下して入賞機会を喪失した遊技球は、次に掲げる流路A〜Dのいずれかに流下する。
一般入賞口22Bの左側へ流下した遊技球は、流路Aを流下する。そして、遊技盤1の下方に設けられたガイドレール2上に落下する。ガイドレール2は一般入賞口22Bの下方からアウト口32に向けて下降するように傾斜しているため、落下した遊技球は、ガイドレール2の上面に誘導されてアウト口32へ流下し、アウト口32から排出される。
一般入賞口22Bと風車40との間へ流下した遊技球は、流路B(球通過検出流路45)を流下する。そして、一般入賞口22Bの右側面と、風車40の軸部402の左側面とに当接しながら、両者の間を流下する。
一般入賞口22Bと球通過検出センサ41とは、転動面46で連結されている。そして、転動面46は、球通過検出センサ41の上面を覆い、さらに球通過検出センサ41からガイドレール2に向けて下降するように傾斜して延出している。
なお、本実施の形態では、転動面46の裏面側に球通過検出センサ41を設けるが、遊技球の流下経路を遮らない程度に極めて薄いフラット型近接センサよりなる球通過検出センサ41であれば、転動面46の上面に設けてもよい。また、球通過検出センサ41を、風車40の軸部402と転動面46との間であって、球通過検出ユニット25の基盤61の裏面側に設けてもよい。
一般入賞口22Bと風車40の軸部402との間を流下した遊技球は、転動面46に誘導されながら球通過検出センサ41上を通過する。そして、球通過検出センサ41から下降するように延出した転動面46に誘導されて、ガイドレール2上に落下する。落下した遊技球は、ガイドレール2の上面に誘導されてアウト口32へ流下し、アウト口32から排出される。
このように、転動面46に球通過検出センサ41を設け、この転動面46と対向する位置に風車40を設けることによって、遊技領域3を流下する遊技球を球通過検出センサ41に好適に近づけることができ、球通過検出流路45を通過する遊技球を精度良く検出できる。
なお、風車40と、球通過検出センサ41を備える転動面46とによって、遊技球検出手段が構成される。
一般入賞口22Bの右側を通って、風車40の右側へ流下した遊技球は、流路Cを流下する。そして、軸部402の右側を流下して、ガイドレール2上に落下する。落下した遊技球は、ガイドレール2の上面に誘導されてアウト口32へ流下し、アウト口32から排出される。
風車40の軸部402に当接して、さらに右方向に転動した遊技球は、流路Dを流下する。そして、球通過検出ユニット25の略中央に設けられた特別変動入賞装置26方向へ流下する。このとき、特別変動入賞装置26が開状態であれば、遊技球は特別変動入賞装置26に入賞する可能性を有する。一方、特別変動入賞装置26が閉状態の場合は、遊技球は、特別変動入賞装置26に入賞することなくガイドレール2上に落下し、ガイドレール2の上面に誘導されてアウト口32へ流下し、アウト口32から排出される。
このように、流路Dを流下する遊技球は、特別変動入賞装置26への入賞機会の可能性を有する。一方、流路A〜Cを流下する遊技球は、いずれの入賞口への入賞機会も喪失している。本実施の形態では、このうち流路B(球通過検出流路45)に球通過検出センサ41を設けて、入賞機会を喪失した遊技球の通過を検出する。そして、球通過検出センサ41によって遊技球の通過が検出されると、ポイント加算処理(図12)によって遊技者に所定数のポイントを付与する。
なお、球通過検出流路45を流下する遊技球はいずれの入賞口に対しても入賞機会を喪失している。また、遊技者に対する上記ポイントの付与は、遊技場にとって損失にならない。よって、球通過検出センサ41によって遊技球が検出されて稼動量が増えても遊技場にとっては損失にならないため、遊技球検出手段を設けることで遊技領域3全体の釘調整作業に影響はない。また、遊技球検出手段が設けられた位置を意図的に狙い打つことに価値がないため、遊技者に誤った遊技をさせることがなく、不利益を被らせない。
図7は、本発明の実施の形態の風車40近傍の説明図であって、球通過検出流路45を流下する遊技球を示す。
図7(A)は、風車40及び球通過検出センサ41近傍の正面図である。そして、図7(B)は、図7(A)におけるA−A断面図である。
風車40は、前面に設けられた円盤部401、円盤部401の背面中央から後方に設けられた略円筒状の軸部402、及び、軸部402の円筒内に設けられた略円筒状の軸取付部400で構成される。
軸部402の外周面には、外方に向けて等間隔に三つの起立壁404が設けられている。なお、起立壁404の数は三つに限られず、また、起立壁404は軸部402の外周面に対して等間隔に設けなくてもよい。
起立壁404の高さは小さく構成される。そのため、軸部402近傍を遊技球が通過しても、当該遊技球は起立壁404の側面に当接しにくい。よって、遊技球が起立壁404の側面に当接することによる風車40の回転方向への付勢は少ない。
しかし、従来の風車のように、起立壁が、例えば、円盤部の円周近傍まで高さを有する場合、転動面46を流下する遊技球が起立壁に流下経路を遮られて、球通過検出流路45内に複数の遊技球が滞留し、玉止まりが発生する可能性がある。
また、軸部の右側(特別変動入賞装置26が設けられた側)に流下した遊技球が起立壁に当接して、軸部の右側において起立壁を下方向に付勢することによって、軸部の左側(球通過検出流路45)を流下する遊技球が、上方向に付勢された起立壁によって跳ね上げられ、球通過検出流路45への流入を妨げられるおそれがある。
この起立壁による遊技球の跳ね上げが検出面461上で発生した場合、球通過検出センサ41によって一度検出された遊技球は、跳ね上げられた後に再度検出面461へ流下する。そして再度、球通過検出センサ41に通過を検出される。このように一つの遊技球が検出面461上を往来して、球通過検出センサ41に複数回検出されることは、遊技球の検出精度を低下させるため好ましくない。
一方、本実施の形態の起立壁404は、遊技球の直径に対して高さが十分に小さいため、遊技球の落下勢が風車40を回転させるように作用する効率が著しく低く、また、風車40の回転勢によって起立壁404が遊技球に作用する効率も著しく低い。よって、遊技球の玉止まりや起立壁404による遊技球の跳ね上げを防止できる。
起立壁404と転動面46との間は、遊技球の直径より大きくなるように離間させる。具体的には、起立壁404の高さを、起立壁404の先端と検出面461との間が、遊技球の直径(約11.0mm)より大きくなるように構成する。例えば、軸部402の外周面と検出面461との間が12.8mmの場合、起立壁404の高さを0.5mmとする。この場合、起立壁404の先端と検出面461との間は12.3mmとなるため、遊技球の直径(約11.0mm)より大きい。
このように、起立壁404の先端と転動面46との間隔が遊技球の直径より大きくなるように、起立壁404の高さを構成することによって、遊技球が球通過検出流路45を起立壁404で遮られることなく通過できるため、玉止まりを防止できる。また、軸部402の右側で遊技球が起立壁404に当接することによって、球通過検出流路45で遊技球が跳ね上げられることがない。
風車40の後方には、レンズ部材70の上部に設けられた風車取付部75、アタッカーベース65の後方に突設された軸受650、風車基板80及び裏箱90が配設されている。そして、風車40の軸取付部400には、前方から後方に向けて回転軸47が挿通されている。回転軸47は、風車40の軸取付部400に挿通された状態で、さらに風車取付部75、軸受650、風車基板80及び裏箱90に挿通され、風車40をこれらの部材に取り付けている。
回転軸47の先端にはEリング取付部470が設けられている。このEリング取付部470にEリングが取り付けられることによって、風車40は前後方向に離脱不可能に固定される。
アタッカーベース65には、球通過検出センサ41を固定するためのセンサ固定部66が設けられている。球通過検出センサ41は、センサ固定部66に嵌合して固定され、また、前面及び上面を転動面46で覆われて固定されている。
軸部402の外周面の最下部と転動面46との間は、一つの遊技球が通過可能な程度に離間させる。配置の規制によって軸部402と転動面46との間が十分に離間しない場合は、径の小さい軸部402を用いることで、軸部402の外周面の最下部と転動面46との間に遊技球の直径より僅かに大きな間隔を設ける。
本実施の形態で用いる球通過検出センサ41は、球通過検出センサ41の上面から半径5mm程度の範囲を検出領域とする。この検出領域内を遊技球が通過すると、当該遊技球は球通過検出センサ41によって検出される。球通過検出センサ41は、遊技球の通過を検出すると、表示制御装置150に検出信号を出力する。
球通過検出センサ41の上面を覆う転動面46は、厚さを小さく(例えば、1.0〜1.5mm)構成される。これによって、球通過検出センサ41の上方であって、転動面46から半径数mm程度の領域が遊技球の検出領域となる。つまり、遊技球が、球通過検出流路45に流下して球通過検出センサ41上を通過すると、当該遊技球は検出領域内を必ず通過するため、球通過検出センサ41によって必ず検出される。このように、軸部402と転動面46との間隔を一つの遊技球が通過可能な程度とすることによって、球通過検出流路45を通過する遊技球を1つずつ精度良く検出できる。
図8は、本発明の実施の形態の表示制御のメイン処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
まず、CPU151は、遊技制御装置100から表示指令信号として受信した変動表示コマンドから、表示制御シーケンスを展開する受信データ解析処理を行う(S41)。具体的には、変動表示コマンドによって変動表示態様の種類を特定する変動番号(図11)が指示されるため、当該変動番号に応じて特別図柄の変動時間やフレーム数を決定する。
次に、CPU151は、特図変動表示ゲーム中の予告演出の有無及び予告演出の種類を選択するための予告抽選処理を行う(S42)。予告抽選処理については、図13で説明する。
そして、ステップS41における特図変動表示ゲーム用のコマンドの解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示や予告演出に関する表示制御シーケンスを生成する表示シーケンス生成処理を行う(S43)。
その後、音制御装置250に音指令信号を、装飾制御装置300に装飾指令信号を送信するサブ基板通信処理を行う(S44)。
その後、表示制御シーケンスに従って、表示すべきキャラクタデータ(例えば、所定のピクセルサイズを有するスプライトデータとして表されたキャラクタデータ及び発展予告記号データ)やアトリビュートデータ(表示すべきキャラクタデータの拡大・縮小や移動方向・移動速度、複数のキャラクタが重複して表示される場合にどちらを手前側に表示するか、透明度等を指定するデータ)を決定するスプライト制御処理を行う(S45)。
その後、CPU151はGDP154に対し、表示データを転送し(S46)、アトリビュートデータを転送する(S47)。これらのデータを受けて、GDP154は、前述したRAM153のフレームバッファに画像データを展開する。
その後、垂直同期フラグが設定されたか否かを判定する(S48)。垂直同期フラグが設定されている場合はステップS49に移行して、垂直同期フラグが設定されていない場合は、当該フラグが設定されるまで待機する。
画像表示装置10から垂直同期信号が発せられ、垂直同期フラグが設定されると、GDP154に対して描画命令を送信する(S49)。GDP154は、この描画命令を受け、フレームバッファに記憶されている表示画像データを画像表示装置10に出力する。
その後、CPU151は、描画終了フラグをクリアし(S50)、垂直同期フラグをクリアする(S51)。
その後、CPU151は、球通過検出流路45を遊技球が通過したことに基づいて遊技者にポイントを付与するポイント加算処理を実行する(S52)。ポイント加算処理については、図12で説明する。
その後、ステップS41に戻る。
図9〜図11は、本実施の形態の表示制御のメイン処理(図8)の実行中に生じる割込信号を契機として実行される各種の割込処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
図9は、描画終了割込処理のフローチャートである。
GDP154は、画像表示装置10への描画を終了すると、描画終了の割込信号を発する。CPU151はこの描画終了割込信号を受信すると、描画終了フラグをセットして(S61)、描画終了割込処理を終了する。
図10は、垂直同期割込処理のフローチャートである。
CPU151は、画像表示装置10から垂直同期信号が発せられ、垂直同期割込が発生すると、垂直同期フラグを設定する(S71)。この垂直同期フラグが設定されると、図8のステップS48の判定によって次のステップに進むことができ、GDP154に対して描画命令が送信される(S49)。すなわち、CPU151は、画像を表示するための処理(S41〜S47)を行い、画像表示装置10から垂直同期信号の発生に対応してGDP154に対して描画命令を送信する処理を繰り返し行うことによって、画像表示装置10に特図変動表示ゲームや特図始動記憶が表示される。
その後、描画終了フラグの状態に基づいてGDP154による画像表示装置10への描画が終了したことを確認する(S72)。描画処理が終了していない場合には、フレームバッファに記憶されている前回描画した画像データを画像表示装置10に出力して、描画処理途中の画像データが出力されるのを防止している。そして、垂直同期割込処理を終了する。
図11は、通信割込処理のフローチャートである。
CPU151は、遊技制御装置100から発信される変動表示コマンドを受信すると(S81)、受信したデータがノイズ等が混入したデータではなく、有効なデータであるか否かを判定する(S82)。受信したデータが有効なデータであれば、受信データを保存して(S83)、通信割込処理を終了する。
一方、受信したデータが無効なデータであれば、受信データを保存することなく破棄して、通信割込処理を終了する。
図12は、本発明の実施の形態のポイント加算処理の説明図である。
図12(A)は、ポイント加算処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
CPU151は、球通過検出流路45を遊技球が通過したか否かを、球通過検出センサ41からの検出信号の入力があったか否かによって判定する(S91)。球通過検出センサ41からの検出信号の入力がなかった場合は、球通過検出流路45を遊技球が通過していないと判断できるため、検出信号の入力があるまでステップS91の処理を繰り返し実行する。
球通過検出センサ41からの検出信号の入力があった場合は、乱数を抽出して、遊技者へ付与するポイント数を抽選する(S92)。遊技者への付与ポイント数(増加ポイント)は重み付けがされており、遊技球が一つ検出される毎に乱数が抽出され、図12(B)の振分テーブルに従って決定される。
ここでは、増加ポイントとして、256分の160の確率で1ポイントが選択され、256分の72の確率で2ポイントが選択され、256分の24の確率で3ポイントが選択される。
このように、球通過検出流路45を遊技球が通過する毎に遊技者にポイントを付与するが、この付与するポイント数は、毎回確率的に異なり必ずしも一定ではない。このようにして付与するポイント数の確率を毎回異ならせることによって、遊技の興趣が向上される。
また、ポイント数が一定の割合で増加すると、遊技者は当該ポイント数によって遊技場の釘調整を客観的に評価することができる。しかし、遊技場としては釘調整の状態を遊技者に容易に評価されることは好ましくない。そこで、付与するポイント数の確率を毎回異ならせ、かつ、付与したポイントを不定のタイミング(ステップアップ予告発生のタイミング)で消費させることによって、遊技場は、遊技者がポイント数を釘調整の客観的指標として利用することを阻害できる。
次に、ステップS92の抽選結果によって選択されたポイント数を、RAM153のポイント数記憶領域(稼動量記憶手段)に記憶されたポイント数に加算する(S93)。
そして、加算結果を、上限値である1000ポイントの範囲内に補正する(S94)。例えば、ポイント数記憶領域に記憶されているポイント数が999ポイントであって、ステップS93で3ポイントが加算された場合、加算結果である1002ポイントを上限値である1000ポイントに補正する。
次に、CPU151は、加算及び補正後のポイント数に応じて画像表示信号を編集し、画像表示装置10に送信する。そして、画像表示装置10のポイント表示領域606に表示されたポイント数の表示を更新する(S95)。
その後、ステップS91に戻る。
図13は、本発明の実施の形態の予告抽選処理のフローチャートであり、表示制御装置150のCPU151で実行される。
CPU151は、遊技制御装置100から変動表示コマンドを受信すると、乱数を抽出して、予告演出の有無及び予告演出の種類を選択する(S101)。例えば、変動表示コマンドによって指示された変動番号が6の場合、特図変動表示ゲームは「ノーマルリーチ外れ1(ロング)」の演出表示で実行される(図14)。この「ノーマルリーチ外れ1(ロング)」では、「予告無し」が256分の8の確率で選択される。また、「予告1」は、256分の56の確率で選択される。また、「予告2」は、256分の64の確率で選択される。また、「ステップアップ予告」は、256分の128の確率で選択される。
「予告無し」が選択されると、特図変動表示ゲームの実行中、予告演出はされない。「予告1」又は「予告2」が選択されると、特図変動表示ゲームの実行中に、予め定められた発展しない予告演出(例えば、所定のキャラクタが動く演出)が表示される。「ステップアップ予告」が選択されると、特図変動表示ゲームの実行中に、発展予告表示領域604に発展予告記号が表示される。
次に、特図変動表示ゲームの実行中に予告演出がされるか否か、つまり、ステップS101で「予告無し」が選択されたか否かを判定する(S102)。ステップS101で「予告無し」が選択された場合は、特図変動表示ゲームの実行中に予告演出がされないため、予告抽選処理を終了する。
ステップS101で「予告無し」が選択されなかった場合は、選択された予告演出の種類が「ステップアップ予告」か否かを判定する(S103)。選択された予告演出が「ステップアップ予告」ではない場合、つまり、選択された予告演出が「予告1」又は「予告2」の場合は、ステップS43で該当する予告演出の表示制御シーケンスを生成するための各種データ(例えば、フレームの内訳)を設定する(S104)。
一方、ステップS101で選択された予告演出の種類が「ステップアップ予告」の場合は、発展段階仮決定手段として、発展予告記号をステップ1〜4のいずれの段階まで発展させるかが選択される(S105)。
具体的には、発展段階選択テーブル(図15)のうち、遊技者が現在所持するポイント数が含まれるデータの中で、ステップS101で抽出された乱数又は別途抽出された乱数によって選択されたステップが、今回のステップアップ予告における発展段階となる。
例えば、遊技者が現在所持しているポイント数が100ポイントの場合、図15の発展段階選択テーブルのうち「100pt〜199pt」のデータが用いられる。当該データによれば、256分の4の確率で「ステップ1」が選択され、256分の16の確率で「ステップ2」が選択され、256分の84の確率で「ステップ3」が選択され、256分の24の確率で「ステップ4」が選択される。
ここで、ステップS101で抽出された乱数又は別途抽出された乱数によって「ステップ4」が選択されると、今回のステップアップ予告では発展表示記号がステップ4の段階まで発展して表示されると決定される。なお、ここで選択された発展段階は、ステップS106で補正される可能性があるため、仮りの決定となる。
次に、発展段階制限手段として、遊技者が所持するポイント数に応じて、ステップS105で選択された発展段階を補正する(S106)。
図16で説明するように、ステップ1の発展予告記号を表示させるのに5ポイントを消費し、ステップ2の発展予告記号を表示させるのに10ポイント(合計で15ポイント)を消費し、ステップ3の発展予告記号を表示させるのに50ポイント(合計で65ポイント)を消費し、ステップ4の発展予告記号を表示させるのに100ポイント(合計で165ポイント)を消費する。
したがって、発展予告表示領域604にいずれの記号も表示されていない段階から、ステップ4の段階まで発展予告記号を発展させるためには、合計で165ポイントが消費される。これに対して、例えば、遊技者の現在の所持ポイントが100ポイントであるにもかかわらず、ステップS105で「ステップ4」が選択されたとしても、実際には遊技者の所持ポイントが65ポイント不足しているため、ステップ4まで発展させることができない。そこで、このような場合、ステップS101で抽出された乱数によって「ステップ4」が選択されたとしても、遊技者が所持する100ポイントの範囲内で発展させることが可能な段階(例えば、合計65ポイントでステップ1から発展させることが可能な「ステップ3」)に発展段階が補正される。
次に、稼動量減算手段として、ステップS105及びS106によって決定した発展段階に応じて消費したポイント数を、ポイント数記憶領域に記憶されたポイント数から減算して更新する(S107)。また、減算後のポイント数に応じて画像表示信号を編集し、画像表示装置10に送信する。そして、画像表示装置10のポイント表示領域606に表示されたポイント数の表示を更新する。消費ポイント数については、図16で後述する。
次に、決定した発展段階に応じたステップアップ予告の表示制御シーケンスを生成するための各種データ(例えば、フレームの内訳)を設定する(S108)。
その後、ステップS101に戻る。
このように、遊技者の所持するポイント数に応じて発展予告記号の発展段階を制限することによって、発展予告記号が信頼度の高い段階に至らなくても、遊技者は、稼動量によって発展段階が制限されている可能性があると考えることができるため、大当り状態発生への期待感を高めることができる。また、遊技者がまだ信頼度を評価することができない遊技開始当初の稼動量が少ない状態において、予告演出が多段階に展開して表示されることを制限できるため、その後の演出においても遊技の興趣の向上をはかることができる。また、稼動量に応じて発展段階を制限することによって、遊技者に対して、新しい演出を確認するために遊技を継続する動機付けとなり、遊技機の稼動率が向上する。また、以上のような制限を行うにあたり、遊技制御装置100は表示制御装置150に変動表示コマンドを送信するだけであるため、遊技制御装置100の処理負担が少なく、また、外部から信号を入力して操作するという不正行為を防止できる。
図14は、本発明の実施の形態の予告選択テーブルの構成図であり、表示制御装置150のROMに記憶されている。
特図変動表示ゲーム中に画像表示装置10に表示される演出は、変動表示コマンドに含まれる変動番号によって決定される。例えば、変動番号が1の場合、「超時短変動」の演出表示によって特図変動表示ゲームが実行される。変動番号が2の場合、「時短変動」の演出表示によって特図変動表示ゲームが実行される。変動番号が3の場合、「通常変動1」の演出表示によって特図変動表示ゲームが実行される。変動番号が4の場合、「通常変動2」の演出表示によって特図変動表示ゲームが実行される。変動番号が5の場合、「ノーマルリーチ外れ1(ロング)」の演出表示によって特図変動表示ゲームが実行される。変動番号が6の場合、「ノーマルリーチ外れ1(ショート)」の演出表示によって特図変動表示ゲームが実行される。
各演出は、予め変動時間(特別図柄の変動表示時間)及びフレーム数が定められている。表示制御装置150は、この変動時間及びフレーム数に基づいて表示制御シーケンスを生成する。
また、各演出は、予告演出の有無及び予告演出の種類が選択される確率が定められている。なお、変動番号1の「超時短変動」及び変動番号2の「時短変動」の場合、特別図柄の変動表示時間が短いため、予告演出はされない。
図15は、本発明の実施の形態の発展段階選択テーブルの構成図であり、表示制御装置150のROMに記憶されている。
発展段階選択テーブルは、ステップアップ予告が実行される演出(予告選択テーブルに示される各演出)毎に、対応するテーブルが生成される。ただし、変動番号1の「超時短変動」及び変動番号2の「時短変動」の場合、ステップアップ予告は実行されないため、これらの演出に対応する発展段階選択テーブルは生成されない。
発展段階選択テーブルは、遊技者の所持ポイントに対応して、各発展段階(ステップ1〜4)が選択される確率が記憶されている。なお、各発展段階が選択される確率の合計は、予告選択テーブルのステップアップ予告が選択される確率と等しい。図15では、一例として変動番号6の「ノーマルリーチ外れ1(ロング)」の発展段階選択テーブルを示す。つまり、予告選択テーブルの変動番号6におけるステップアップ予告が選択される確率は256分の128であり、ここで示す発展段階選択テーブルの各発展段階が選択される確率の合計も256分の128である。
発展予告記号をいずれの段階まで発展させるかは、予告選択テーブルの予告演出の有無及び予告演出の種類を選択するために抽出された乱数を用いて選択される。
なお、後述するように、発展予告記号をステップ4まで発展させるためには、合計で165ポイントが消費される。よって、遊技者の所持ポイントが0〜99ポイントの場合は、ステップ4が選択される確率は0である。
図16は、本発明の実施の形態の消費ポイントテーブルの構成図であり、表示制御装置150のROMに記憶されている。
消費ポイントテーブルは、発展予告記号を発展させる毎に消費される遊技者の所持ポイント数が記憶されている。
発展予告記号をステップ1に発展させるためには、5ポイントが消費される。発展予告記号をステップ1からステップ2に発展させるためには、10ポイントが消費される。発展予告記号をステップ2からステップ3に発展させるためには、50ポイントが消費される。発展予告記号をステップ3からステップ4に発展させるためには、100ポイントが消費される。
発展予告記号がステップ1に発展した場合の大当り状態発生の信頼度は低い。発展予告記号がステップ2に発展した場合の大当り状態発生の信頼度はやや低い。発展予告記号がステップ3に発展した場合の大当り状態発生の信頼度はやや高い。発展予告記号がステップ4に発展した場合の大当り状態発生の信頼度は高い。
つまり、発展予告記号が発展するにしたがって信頼度は高くなるが、消費ポイントも大きくなる。遊技者は遊技の継続によって稼動量が多くなると、所持ポイントが増加し、それにともなって、信頼度の高い発展予告記号を表示させることができる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。