JP2007019950A - 薄型送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッシブリモートキーレスエントリー装置のより薄型である携帯用送受信器としての薄型送受信装置を提供すること。
【解決手段】第1ループアンテナパターン32は、基材31aを巻回するように形成されている。第2ループアンテナパターン33は、基材31bを巻回するように形成されている。第1ループアンテナパターン32の巻回方向(矢印A)と、第2ループアンテナパターン33の巻回方向(矢印B)とは互いに略直交している。基材31aの主面の中央部には、Z方向センサとして使用する空芯ループアンテナパターン34が形成されている。空芯ループアンテナパターン34は、無配線領域34aを有するように、無配線領域34aの周りを巻回するように形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は薄型送受信装置に関し、特にパッシブリモートキーレスエントリー装置に使用される薄型送受信装置に関する。
従来、自動車に使用されるパッシブリモートキーレスエントリー装置は、自動車に搭載される車載用送受信機と、自動車のオーナーなどが携帯する1個以上の携帯用送受信器とから構成されており、使用時に、車載用送受信機と1個以上の携帯用送受信器との間で無線信号の送受信を行うものである。この種のパッシブリモートキーレスエントリー装置においては、1個以上の携帯用送受信器から車載用送受信機に無線信号を送信する場合に、低電力送信によっても比較的遠距離まで無線信号が到達するように高周波無線信号を用いることが望ましい。しかしながら、車載用送受信機が送信した無線信号の他の機器への影響をできるだけ少なくするために、すなわち無線信号の到達距離を制限するために、通常100〜150kHzの周波数帯の低周波無線信号が用いられている。このため、携帯用送受信器側には、低周波無線信号を受信できる低周波用受信アンテナが搭載されている。
低周波用受信アンテナは、低周波無線信号を確実に受信するために、通常、フェライト材をコアとした単芯コイル状アンテナ素子を有する小型のループアンテナ素子を2個又はそれ以上組み合わせた構造を有する。これらのループアンテナ素子から得られる受信信号としては、最大の電界強度を有する無線信号を受信したループアンテナ素子からの受信信号が選択されるので、比較的高感度で低周波無線信号を受信することができる。
特開2003−152442号公報
しかしながら、従来のパッシブリモートキーレスエントリー装置の携帯用送受信器は、上述したようにループアンテナ素子がフェライト材をコアとした単芯コイル状アンテナ素子で構成されているので、必然的に厚さが厚くなってしまう。このため、携帯用送受信器をより小型化・薄型化することが難しい。パッシブリモートキーレスエントリー装置は、近年徐々に普及してきており、多くの車種に搭載されてきている。そして、より薄型の携帯用送受信器が望まれてきている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、パッシブリモートキーレスエントリー装置のより薄型である携帯用送受信器としての薄型送受信装置を提供することを目的とする。
本発明の薄型送受信装置は、誘電材料で構成された基材と、互いに略直交した巻回方向で前記基材に巻回するように形成された第1及び第2ループアンテナパターンと、前記基材上に形成された空芯ループアンテナパターンと、を具備することを特徴とする。
この構成によれば、従来のようなフェライト材をコアとした単芯コイル状のループアンテナ素子ではなく、導電材料のパターニングにより得られたループアンテナパターンを用いているので、装置全体を薄型化することができ、これによりフレキシビリティを向上させることが可能である。また、この薄型送受信装置は、X方向、Y方向及びZ方向で十分な感度を有するので、指向性を有しない送受信装置を実現することができる。
本発明の薄型送受信装置においては、前記第1及び第2ループアンテナパターン並びに空芯ループアンテナパターンは、離間したパターンを接続するブリッジ部を有することが好ましい。この構成によれば、ループアンテナをパターンで構成しても、パターン同士を短絡させずに、電子素子と電気的に接続することが可能となる。
本発明の薄型送受信装置の製造方法は、ベース基板上に第1ループアンテナパターンを形成してなる第1転写基板及びベース基板上に第2ループアンテナパターンを形成してなる第2転写基板を、誘電材料で構成された基材に、前記第1及び第2ループアンテナパターンの巻回方向が互いに略直交するように、かつ、前記第1及び第2ループアンテナパターンが前記基材に当接するように巻き付ける工程と、前記第1及び第2転写基板から前記ベース基板を除去する工程と、前記基材上に空芯ループアンテナパターンを形成する工程と、を具備することを特徴とする。
この方法によれば、従来のようなフェライト材をコアとした単芯コイル状のループアンテナ素子ではなく、導電材料のパターニングにより得られたループアンテナパターンを用いているので、装置全体を薄型化することができ、これによりフレキシビリティを向上させることが可能である。また、この薄型送受信装置は、X方向、Y方向及びZ方向で十分な感度を有するので、指向性を有しない送受信装置を実現することができる。この方法によれば、フォトリソグラフィ及びエッチングによりループアンテナパターンを形成することができるので、微細なパターンのループアンテナパターンを実現することができる。
本発明の薄型送受信装置の製造方法は、ベース基板上に、互いに略直交した方向に延在する第1及び第2ループアンテナパターン、並びに空芯ループアンテナパターンを形成する工程と、前記ベース基板における第1及び第2ループアンテナパターンの形成領域が帯状に残るように前記ベース基板を加工して転写基板を得る工程と、帯状の第1及び第2ループアンテナパターンの形成領域を誘電材料で構成された基材に、互いに略直交した巻回方向で巻き付ける工程と、前記転写基板から前記ベース基板を除去する工程と、を具備することを特徴とする。
この方法によれば、分割した基材を接合する必要がなく、しかも第1及び第2ループアンテナパターン、並びに空芯ループアンテナパターンを一度のパターニングで形成することができるので、より簡単に薄型送受信装置を作製することができる。
本発明の薄型送受信装置の製造方法においては、前記第1及び第2ループアンテナパターン並びに空芯ループアンテナパターンにおいて、離間したパターンを接続する工程を具備することが好ましい。この方法によれば、ループアンテナをパターンで構成しても、パターン同士を短絡させずに、電子素子と電気的に接続することが可能となる。
本発明の薄型送受信装置の製造方法においては、前記ベース基板は、30μm〜150μmの厚さを有することが好ましい。また、本発明の薄型送受信装置の製造方法においては、前記転写基板を巻き付ける際の前記ベース基板の曲率半径は、前記ベース基板の厚さの1倍〜3.5倍であることが好ましい。
本発明によれば、誘電材料で構成された基材と、互いに略直交した巻回方向で前記基材に巻回するように形成された第1及び第2ループアンテナパターンと、前記基材上に形成された空芯ループアンテナパターンと、を具備するので、パッシブリモートキーレスエントリー装置のより薄型である携帯用送受信器としての薄型送受信装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係る薄型送受信装置の構成を示すブロック図である。薄型送受信装置1は、第1及び第2ループアンテナ素子11,12と、空芯ループアンテナ素子13と、ループアンテナ素子11〜13を介して無線信号を受信する受信部14と、受信部14で受信された無線信号に対して受信処理を行う受信処理部15と、装置全体を制御する制御部16と、所定のデータや情報を格納する記録部17と、ユーザが装置に対して入力を行う入力部18と、送信信号に対して送信処理を行う送信処理部19と、送信信号を無線信号として送信する送信部20と、無線信号を発信する送信アンテナ21とから主に構成されている。
上記構成を有する薄型送受信装置1が車載用送受信機(図示せず)からの無線信号を受信する場合、無線信号はループアンテナ素子11〜13を介して受信部14で受信される。受信部14では、ループアンテナ素子11〜13で受信した信号のうち最もレベルの高い信号を選択し、その選択された信号を受信処理部15に送る。受信処理部15では、選択された信号に対して復調処理を行って受信データを得る。この受信データは制御部16に送られる。一方、薄型送受信装置1から車載用送受信機に無線信号を送信する場合、送信処理部19において、制御部16からの送信データに変調処理を施して変調信号を送信部20に送る。送信部20では、変調信号で搬送波を変調して無線信号とし、送信アンテナ21を介して車載用送受信機に無線信号を送信する。
図2は、本発明の実施の形態に係る薄型送受信装置のループアンテナ素子11〜13及び受信部14の構成を示すブロック図である。図2に示すように、第1ループアンテナ素子1と第1共振用コンデンサ111とにより第1並列共振回路11aが構成され、第1ループアンテナ素子11と第1共振用コンデンサ111とは並列接続されている。第2ループアンテナ素子12と第2共振用コンデンサ121とにより第2並列共振回路12aが構成され、第2ループアンテナ素子12と第2共振用コンデンサ121とは並列接続されている。空芯ループアンテナ素子13と第3共振用コンデンサ131とにより第3並列共振回路13aが構成され、空芯ループアンテナ素子13と第3共振用コンデンサ131とは並列接続されている。
受信部14は、第1〜第3並列共振回路11a〜13aにそれぞれ電気的に接続された第1〜第3差動増幅器141〜143と、第1〜第3差動増幅器141〜143にそれぞれ電気的に接続された第1〜第3レベル検出器144〜146と、第1〜第3差動増幅器141〜143及び第1〜第3レベル検出器144〜146にそれぞれ電気的に接続された信号選択器147と、出力端子148とを有する。受信部14において、第1差動増幅器141は、その出力端が第1レベル検出器144の入力端と信号選択器147の第1入力端に接続されている。第2差動増幅器142は、その出力端が第2レベル検出器145の入力端と信号選択器147の第2入力端に接続されている。第3差動増幅器143は、その出力端が第3レベル検出器146の入力端と信号選択器147の第3入力端に接続されている。
車載用送受信機から低周波無線信号が送信され、送信された低周波無線信号が携帯用送受信器の受信アンテナに到来すると、ループアンテナ素子11〜13のいずれか又は全てが低周波無線信号を検知する。第1ループアンテナ素子11を含む第1並列共振回路11a、第2ループアンテナ素子12を含む第2並列共振回路12a、及び空芯ループアンテナ素子13を含む第3並列共振回路13aは、それぞれ低周波無線信号の周波数に並列共振するように構成されているので、第1並列共振回路11a、第2並列共振回路12a及び第3並列共振回路13aのいずれか又は全てに低周波無線信号の周波数の受信信号が形成される。
第1並列共振回路11aで形成された受信信号は、第1差動増幅器141で差動増幅された後に、第1レベル検出器144及び信号選択器147に送られる。第2並列共振回路12aで形成された受信信号は、第2差動増幅器142で差動増幅された後に、第2レベル検出器145及び信号選択器147に送られる。第3並列共振回路13aで形成された受信信号は、第3差動増幅器143で差動増幅された後に、第1レベル検出器146及び信号選択器147に送られる。
第1レベル検出器144は、第1差動増幅器141から出力された信号のレベルを検出し、その検出結果を信号選択器147に送る。第2レベル検出器145は、第2差動増幅器142から出力された信号のレベルを検出し、その検出結果を信号選択器147に送る。第3レベル検出器146は、第3差動増幅器143から出力された信号のレベルを検出し、その検出結果を信号選択器147に送る。信号選択器147は、それぞれのレベル検出器144〜146からの検出結果を比較して、最もレベルの高い検出結果に対応する信号を受信信号として選択する。この選択された受信信号が出力端子148を介して受信処理部15に出力される。
次に、本発明に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子について説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子の構造を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は配線のブリッジ部を示す図である。また、図4は、本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子の構造を示す平面図である。
本発明に係る薄型送受信装置においては、ループアンテナ素子をループアンテナパターンとして構成している。図3(a)中の参照番号31a,31bは、誘電材料で構成された基材を示す。基材31aの一方の端部31c近傍にX方向センサとして使用する第1ループアンテナパターン32が形成されている。この第1ループアンテナパターン32は、基材31aを巻回するように形成されている。すなわち、第1ループアンテナパターン32は、基材31aの対向する主面と、対向する端面31d,31eとに沿って基材31aを巻回するように形成されている。同様に、基材31bにY方向センサとして使用する第2ループアンテナパターン33が形成されている。この第2ループアンテナパターン33は、基材31bを巻回するように形成されている。すなわち、第2ループアンテナパターン33は、基材31bの対向する主面と、対向する端面31f,31gとに沿って基材31bを巻回するように形成されている。第1ループアンテナパターン32の巻回方向、すなわち個々の配線が延在する方向(矢印A)と、第2ループアンテナパターン33の巻回方向、すなわち個々の配線が延在する方向(矢印B)とは互いに略直交している。また、基材31aの主面の中央部には、Z方向センサとして使用する空芯ループアンテナパターン34が形成されている。空芯ループアンテナパターン34は、無配線領域34aを有するように、無配線領域34aの周りを巻回するように形成されている。
なお、ここでは、X方向センサに用いるループアンテナパターンを第1ループアンテナパターンとし、Y方向センサに用いるループアンテナパターンを第2ループアンテナパターンとしているが、X方向センサに用いるループアンテナパターンを第2ループアンテナパターンとしY方向センサに用いるループアンテナパターンを第1ループアンテナパターンとしても良い。また、第1及び第2ループアンテナパターン32,33及び空芯ループアンテナパターン34は、コイル巻線のように1本の配線パターンが螺旋状に巻回されて構成されている。
基材31aの一方の主面、ここでは空芯ループアンテナパターン34が形成された主面上には、電子素子35,36が実装されている。この電子素子35,36は、図1に示す装置構成において、受信部14、受信処理部15、制御部16、記憶部17、送信処理部19及び送信部20を構成する。この電子素子35,36は、基材31aの主面上に予め設けられた配線パターン(図示せず)上にフェースダウンなどの実装方法により実装される。電子素子35には、電気的にコイル状である第1及び第2ループアンテナパターン32,33及び空芯ループアンテナパターン34の両端部がそれぞれ電気的に接続されている。
第1及び第2ループアンテナパターン32,33及び空芯ループアンテナパターン34は、後述する方法によりパターニングされて形成される。このため、それぞれのループアンテナパターン32〜34の外側の端部と電子素子35とを電気的に接続する場合、ループアンテナパターン32〜34とループアンテナパターン32〜34の外側の端部を有する外側の配線パターン32a,33a,34bとが接触しないようにする必要がある。すなわち、ループアンテナパターン32〜34の外側の端部を電子素子35に電気的に接続するために、外側の配線パターン32a,33a,34bをループアンテナパターンの巻回方向に対して略直交する方向に引き回す必要がある。このため、外側の配線パターン32a,33a,34bを電子素子35側に引き回す領域にブリッジ部37を設ける。
ブリッジ部37は、図3(b)に示すように、離間して形成されたループアンテナパターン32〜34をブリッジワイヤ37aにより接続することにより構成される。このブリッジワイヤ37aは、外側の配線パターン32a,33a,34bと接触しないように、外側の配線パターン32a,33a,34bを跨ぐように形成される。これにより、ループアンテナをパターン32〜34で構成しても、パターン同士を短絡させずに、電子素子と電気的に接続することが可能となる。なお、ここでは、外側の配線パターン32a,33a,34bとブリッジワイヤ37aとの間には何も介在させていない場合について説明しているが、本発明においては、外側の配線パターン32a,33a,34bとブリッジワイヤ37aとの間に絶縁材料を介在させて絶縁性をより高くしても良い。
上記のようにループアンテナパターン32〜34を形成した図3(a)に示す基材31aと基材31bとを、第1ループアンテナパターン32の巻回方向(矢印A)と、第2ループアンテナパターン33の巻回方向(矢印B)とが互いに略直交するように接合することにより、図4に示すようなX,Y,Z3方向受信アンテナを形成することができる。接合方法としては、接着剤を用いた接合、熱融着などを挙げることができる。なお、図4においては、ループアンテナパターンの個々の配線は省略している。
このような受信アンテナを備えた送受信装置は、従来のようなフェライト材をコアとした単芯コイル状のループアンテナ素子ではなく、導電材料のパターニングにより得られたループアンテナパターンを用いているので、装置全体を薄型化することができ、これによりフレキシビリティを向上させることが可能である。また、この薄型送受信装置は、X方向、Y方向及びZ方向で十分な感度を有するので、指向性を有しない送受信装置を実現することができる。
次に、上述したループアンテナ素子を形成する方法について説明する。図5(a)〜(d)は、本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子を形成する方法を示す図である。
まず、図5(a)に示すように、ベース基板としての版基板41全面にシード層42を形成し、版基板41の一方の主面のシード層42上に転写配線層43を形成する。そして、転写配線層43をパターニングしてループアンテナパターンを形成する。具体的には、転写配線層43上にレジスト層(図示せず)を形成し、ループアンテナパターンに対応する開口部を有するマスクを用いて露光・現像を行ってループアンテナパターンに対応する部分にレジスト層を残存させる。その後、残存したレジスト層をマスクとして転写配線層43をエッチングしてループアンテナパターンを有する転写配線層43を形成する。このようにして転写基板を作製する。
版基板41としては、ステンレス板などを用いることができ、版基板41上に形成するシード層42及び転写配線層43の材料としては、Cuなどを用いることができる。例えば、版基板41にシード層42を形成する場合には、無電解メッキ及び電気メッキを用いて行うことができ、シード層42上に転写配線層43用の層を形成する場合には、電気メッキを用いて行うことができる。
次いで、図5(b)に示すように、ループアンテナパターンを有する転写配線層43を有する転写基板を基材44に添わせて屈曲させ、基材44の周りに巻き付け、熱プレスを行う。このとき、ループアンテナパターンが基材44に当接するように巻き付ける。すなわち、シード層42が外側に露出するようにする。また、転写基板の端部間を空けて空隙部45を設ける。なお、熱プレスの条件については、転写基板を基材44に添わせることができれば、特に制限はない。
このように、転写基板を基材44に良好に添わせるためには、版基板41の厚さが影響する。ここで、版基板41の厚さを種々変えて転写基板を基材44に添わせて屈曲させたところ、下記表1に示す結果が得られた。表1から分かるように、版基板41の湾曲化、皴の発生、角部47における隙間発生などを考慮すると、版基板41の厚さは、30μm〜150μmであることが好ましく、50μm〜100μmであることがさらに好ましい。
また、転写基板を基材44に良好に添わせるためには、転写基板の角部47における曲率半径も影響する。ここで、角部47の曲率半径を種々変えて転写基板を基材44に添わせて屈曲させたところ、下記表2に示す結果が得られた。表2から分かるように、版基板41の皴や歪の発生、角部47における隙間発生などを考慮すると、角部47の曲率半径は、版基板の厚さをtμmとすると、版基板の厚さtの1倍〜3.5倍であることが好ましく、版基板の厚さtの1.5倍〜2.5倍であることがさらに好ましい。
Figure 2007019950
Figure 2007019950
なお、上述した版基板41の厚さや曲率半径の好ましい範囲については、版基板41の材料により適宜変更され得ることに留意すべきである。
次いで、図5(c)に示すように、外側に露出したシード層42を除去し、さらに版基板41を除去する。これらのシード層42や版基板41の除去は、エッチングなどの方法により行う。このようにして、基材44上に、一部が離間した(空隙部45)ループアンテナパターンを有する転写配線層43を形成することができる。
次いで、図5(d)に示すように、ブリッジワイヤ46により離間したループアンテナパターンを電気的に接続してブリッジ部を形成する。このブリッジ部の形成には、例えばワイヤボンディングなどを用いることができる。この場合において、ブリッジワイヤ46としてAuワイヤを用いる場合には、転写配線層43のボンディング領域を含む領域上に予めNi層/Au層を形成してAu−Au接合になるようにすることが望ましい。このようにブリッジ部を設けることにより、ループアンテナパターンの外側の配線パターンを内側の電子素子側に引き回すことができる。すなわち、ループアンテナパターンの外側の配線パターンを内側の電子素子側に引き回すために、ループアンテナパターンに空隙部45を設けておいてもブリッジワイヤ46により離間したループアンテナパターンを電気的に接続することができる。これにより、ループアンテナパターンをループアンテナとして機能させることができる。
このようにして第1ループアンテナパターンを有する転写基板を巻き付けた基材と、第2ループアンテナパターンを有する転写基板を巻き付けた基材とをそれぞれ作製する。なお、第1ループアンテナパターンを有する転写基板の基材上には、予め空芯ループアンテナパターン、電子素子接続用の配線やランドなどを形成しておく。空芯ループアンテナパターン、電子素子接続用の配線やランドなどを形成する場合、フォトリソグラフィによるパターニングにより行う。さらに、基材上の所定の位置に電子素子を実装する。その後、これらの基材を第1及び第2ループアンテナパターンの巻回方向が互いに略直交するように接合する。このようにして図4に示すような受信アンテナを備えた薄型送受信装置を得ることができる。この方法によれば、フォトリソグラフィ及びエッチングによりループアンテナパターンを形成することができるので、微細なパターンのループアンテナパターンを実現することができる。
本実施の形態においては、第1ループアンテナパターンを有する転写基板を巻き付けた基材と第2ループアンテナパターンを有する転写基板を巻き付けた基材とを接合して薄型送受信装置を作製する態様について説明しているが、本発明においては、版基板上に第1ループアンテナパターンを形成してなる転写基板及び版基板上に第2ループアンテナパターンを形成してなる第2転写基板を、誘電材料で構成された基材に、第1及び第2ループアンテナパターンの巻回方向が互いに略直交するように、かつ、第1及び第2ループアンテナパターンが前記基材に当接するように巻き付け、第1及び第2転写基板から版基板を除去し、基材上に空芯ループアンテナパターンを形成する方法で薄型送受信装置を作製しても良い。
このようにして得られた薄型送受信装置を携帯用送受信器として用いて、車載用送受信機と通信を行ったところ、X方向、Y方向及びZ方向で十分な感度を有することが確認された。また、この薄型送受信装置は、従来のフェライト材をコアとした単芯コイル状のループアンテナ素子を備えたものに比べて約80%の薄型化を図ることができた。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、版基板上に、互いに略直交した方向に延在する第1及び第2ループアンテナパターン、並びに空芯ループアンテナパターンを形成し、版基板における第1及び第2ループアンテナパターンの形成領域が帯状に残るように版基板を加工して転写基板を得て、帯状の第1及び第2ループアンテナパターンの形成領域を誘電材料で構成された基材に、互いに略直交した巻回方向で巻き付け、転写基板からベース基板を除去することにより薄型送受信装置を作製する場合について説明する。
図6(a)〜(c)は、本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子を形成する方法を示す図である。また、図7は、本発明の実施の形態2に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子の構造を示す平面図である。なお、図7においては、ループアンテナパターンの個々の配線は省略している。
まず、図6(a)に示す略矩形状のベース基板としての版基板51全面に、実施の形態1と同様にして、シード層を形成し、その上に転写配線層を形成する。その後、図6(b)に示すように、その転写配線層をパターニングしてループアンテナパターン(第1ループアンテナパターン、第2ループアンテナパターン及び空芯ループアンテナパターン)52を形成し、ループアンテナパターン52の形成領域51a,51cが帯状に残るように、かつ、切り欠き領域51bを有するように、版基板51を加工して転写基板53を得る。具体的には、転写配線層上にレジスト層(図示せず)を形成し、ループアンテナパターンに対応する開口部を有するマスクを用いて露光・現像を行ってループアンテナパターンに対応する部分にレジスト層を残存させる。その後、残存したレジスト層をマスクとして転写配線層をエッチングしてループアンテナパターン52を形成する。そして、プレス加工などにより余分な部分を除去して図6(b)に示す形状の版基板51を得る。
次いで、図6(c)に示すように、切り欠き領域54aを有する矩形状の誘電材料で構成された基材54を作製する。この切り欠き領域54aは、プレス加工などにより形成することができる。次いで、ループアンテナパターン52を有する転写配線層を有する転写基板53を基材54に添わせて屈曲させ、基材54の周りに巻き付け、熱プレスを行う。このとき、ループアンテナパターン52が基材54に当接するように巻き付ける。すなわち、シード層が外側に露出するようにする。このとき、帯状の形成領域51aを基材54の巻き付け領域54bに巻き付け、帯状の形成領域51cを基材54の巻き付け領域54cに巻き付ける。また、転写基板53の帯状の形成領域51a,51cのそれぞれの端部間を空けて空隙部を設ける。なお、熱プレスの条件については、転写基板53を基材54に添わせることができれば、特に制限はない。また、好ましい版基板51の厚さや角部の曲率半径については実施の形態1と同じである。
次いで、実施の形態1と同様にして、外側に露出したシード層を除去し、さらに版基板51を除去する。これらのシード層や版基板51の除去は、エッチングなどの方法により行う。このようにして、基材54上に、一部が離間した(空隙部)ループアンテナパターンを転写することができる。次いで、実施の形態1と同様にして、ブリッジワイヤにより離間したループアンテナパターンを電気的に接続してブリッジ部57を形成する。このブリッジ部57の形成には、例えばワイヤボンディングなどを用いることができる。このようにブリッジ部57を設けることにより、ループアンテナパターン52の外側の配線パターンを内側の電子素子側に引き回すことができる。すなわち、ループアンテナパターン52の外側の配線パターンを内側の電子素子55,56側に引き回すために、ループアンテナパターン52に空隙部を設けておいてもブリッジワイヤにより離間したループアンテナパターン52を電気的に接続することができる。これにより、ループアンテナパターン52をループアンテナとして機能させることができる。さらに、基材54上の所定の位置に電子素子55,56を実装する。なお、転写基板53の基材54上には、予め電子素子接続用の配線やランドなどを形成しておく。電子素子接続用の配線やランドなどを形成する場合、フォトリソグラフィによるパターニングにより行う。
このようにして図7に示すような受信アンテナを備えた薄型送受信装置を得ることができる。この方法によれば、フォトリソグラフィ及びエッチングによりループアンテナパターンを形成することができるので、微細なパターンのループアンテナパターンを実現することができる。さらに、この方法によれば、分割した基材を接合する必要がなく、しかもループアンテナパターンを一度のパターニングで形成することができるので、より簡単に薄型送受信装置を作製することができる。
本発明は上記実施の形態1,2に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態1,2で説明した数値や材質については特に制限はなく、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
本発明の実施の形態に係る薄型送受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る薄型送受信装置のループアンテナ素子及び受信部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子の構造を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は配線のブリッジ部を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子の構造を示す平面図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態1に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子を形成する方法を示す図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態2に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子を形成する方法を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る薄型送受信装置におけるループアンテナ素子の構造を示す平面図である。
符号の説明
31a,31b,44,54 基材
31c 端部
31d〜31g 端面
32 第1ループアンテナパターン
32a,33a,34b 配線パターン
33 第2ループアンテナパターン
34 空芯ループアンテナパターン
34a 無配線領域
35,36,55,56 電子素子
37,57 ブリッジ部
37a,46 ブリッジワイヤ
41,51 版基板
42 シード層
43 転写配線層
45 空隙部
47 角部
51a,51c 形成領域
52 ループアンテナパターン
53 転写基板
51b,54a 切り欠き部
54b,54c 巻き付け領域

Claims (7)

  1. 誘電材料で構成された基材と、互いに略直交した巻回方向で前記基材に巻回するように形成された第1及び第2ループアンテナパターンと、前記基材上に形成された空芯ループアンテナパターンと、を具備することを特徴とする薄型送受信装置。
  2. 前記第1及び第2ループアンテナパターン並びに空芯ループアンテナパターンは、離間したパターンを接続するブリッジ部を有することを特徴とする請求項1記載の薄型送受信装置。
  3. ベース基板上に第1ループアンテナパターンを形成してなる第1転写基板及びベース基板上に第2ループアンテナパターンを形成してなる第2転写基板を、誘電材料で構成された基材に、前記第1及び第2ループアンテナパターンの巻回方向が互いに略直交するように、かつ、前記第1及び第2ループアンテナパターンが前記基材に当接するように巻き付ける工程と、前記第1及び第2転写基板から前記ベース基板を除去する工程と、前記基材上に空芯ループアンテナパターンを形成する工程と、を具備することを特徴とする薄型送受信装置の製造方法。
  4. ベース基板上に、互いに略直交した方向に延在する第1及び第2ループアンテナパターン、並びに空芯ループアンテナパターンを形成する工程と、前記ベース基板における第1及び第2ループアンテナパターンの形成領域が帯状に残るように前記ベース基板を加工して転写基板を得る工程と、帯状の第1及び第2ループアンテナパターンの形成領域を誘電材料で構成された基材に、互いに略直交した巻回方向で巻き付ける工程と、前記転写基板から前記ベース基板を除去する工程と、を具備することを特徴とする薄型送受信装置の製造方法。
  5. 前記第1及び第2ループアンテナパターン並びに空芯ループアンテナパターンにおいて、離間したパターンを接続する工程を具備することを特徴とする請求項3又は請求項4記載の薄型送受信装置の製造方法。
  6. 前記ベース基板は、30μm〜150μmの厚さを有することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の薄型送受信装置の製造方法。
  7. 前記転写基板を巻き付ける際の前記ベース基板の曲率半径は、前記ベース基板の厚さの1倍〜3.5倍であることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれかに記載の薄型送受信装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009017395A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Hitachi Metals Ltd 積層体およびアンテナ用磁心
JP2009017394A (ja) * 2007-07-06 2009-01-22 Hitachi Metals Ltd 積層体およびアンテナ用磁心

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