JP2007019068A - 常圧cvd方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
小サイズの複数のウェハWを大サイズ用のCVD装置1の保持手段70にて吸着保持する。この保持状態で大サイズ用のリアクタ80において前記複数ウェハWを一度に成膜処理する。この成膜の途中でウェハWをリアクタ80から一旦出し、向き変更手段40で各ウェハWの向きを変えた後、リアクタ80に戻し、成膜処理を再開する。
【選択図】 図2
Description
特許文献1には枚葉式のCVD装置が記載されている。この装置は、1つのリアクタに1つの回転ステージが設けられている。この回転ステージに1枚のウェハをセットし、回転ステージを回転させながら成膜するようになっている。
複数のウェハを一度に処理するものとしては、例えば2つのリアクタを備え、各リアクタにウェハを1枚ずつセットして併行処理するものが知られている。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、小サイズのウェハを大サイズ用の装置で効率よく処理することを目的とする。
この成膜処理工程の途中に、前記複数のウェハの向きを変える向き変更工程を介在させることを特徴とする。
前記向き変更工程は、前記成膜処理を中断して行なうことが好ましい。成膜処理を中断し、前記複数のウェハを一旦リアクタから出したうえで向き変更を行ない、その後、リアクタに戻し、成膜処理を再開するとよい。
前記複数のウェハを保持して前記リアクタの成膜処理に供する保持手段と、
前記リアクタによる成膜処理の途中で前記複数のウェハの向きを変える向き変更手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記向き変更手段が、前記退避位置において前記複数のウェハの向き変更を行なうことが好ましい。
図1及び図2は、常圧CVD装置1を示したものである。常圧CVD装置1は、例えば12インチ用のCVD装置をベースとするものであり、これを用いてそれより小サイズの6インチのウェハWを3枚同時に処理するものである。
ウェハカセット10は、ハウジング90の外側のアライナー20近くに横付けされるようになっている。
スワッパ30は、長円形のテーブル31を有している。テーブル31は、中心軸32のまわりに180度ごとに回転し、静止するようになっている。静止時には、スワッパ30の一側部は、中心軸32よりアライナー20の側の第1位置33に配置され、他側部は、中心軸32を挟んで上記第1位置33とは180°反対側の第2位置34に配置されることになる。
スワッパ30の片側の3つの穴35,35,35と他方の側の3つの穴35,35,35は、互いに中心軸32に関して180度回転対象状に配置されている。
エレベータ40は、垂直に伸縮する3つ(複数)の伸縮シャフト41,41,41を有している。図1に示すように、伸縮シャフト41,41,41は、第2位置34の3つの穴35,35,35にそれぞれ対応する位置に配置されている。
上述したように、このリアクタ80は、12インチのウェハに対応する大きさになっている。リアクタ80は、12インチ用の成膜ヘッド50と、12インチ用のヒータ60とで構成されている。これら12インチ用の成膜ヘッド50及びヒータ60は、6インチのウェハWの3つ分に対応する大きさを有している。
処理ガスとしては、TEOSなどのシリコン含有ガスにオゾンを加えるのが好ましい。
図5(b)に示すように、サセプタ70は、12インチのウェハに対応する大きさを有し、6インチのウェハWの場合、3つ分に対応する大きさを有している。
この保持状態でヒータ60が各ウェハWを所望の温度(400〜500℃)まで加熱し、その温度に維持するようになっている。
処理すべき6インチウェハWの収容されたカセット10を常圧CVD装置1のハウジング90の脇に横付けする。このカセット10内のウェハWをロボットアーム21にてピックアップし、アライナー20に載せ、アライメントを行なう。アライメント後のウェハWをロボットアーム21にてピックアップするとともに、このウェハWを上下反転させ、表側の面を下に向け、裏面を上へ向けたうえで、スワッパ30へ持って行く。そして、スワッパ30の第1位置33に位置する穴35に納める。ウェハWは、穴35の周縁の爪36に引っ掛けられた状態で支持される。
アライナー20及びロボットアーム21は、この動作を3回繰り返す。これによって、スワッパ30の第1位置33の3つの穴35にそれぞれウェハWを設置する。
次いで、エレベータ40の伸縮シャフト41を引込状態から上方へ伸張させる。これにより、スポーク42のピン42pがウェハWに当接し、更にウェハWを穴35から持ち上げる。3つの伸縮シャフト41,41,41は同期して一緒に伸張し、3つのウェハW,W,Wを同時に持ち上げる。
そして、成膜ヘッド50のガス供給口51から例えばTEOS+O3等の処理ガスを上方へ吹出す。これによって、処理ガスが、ウェハWの下向きの表側面に接触し、例えばNSG膜等のSi系膜が成膜されていく。
ここで、ウェハWと成膜ヘッド50の間のギャップよりもサセプタ70の露出部分と成膜ヘッド50のギャップのほうが広く、そこに処理ガスが流れ込もうとするため、ウェハW上でのガス流れは一様ではない(図6(b)参照)。
次いで、真空ポンプ71による真空吸着を解除し、各ウェハWをサセプタ70の下面からスポーク42のピン42p上に移し変える。
そして、モータ43によって各伸縮シャフト41を軸線まわりに180度回転させる。これにより、各ウェハWの向きが180度変更される。
ウェハWが180度向きを変えられているので、前半とは180度違ったガス流れが各ウェハW上に形成される。したがって、ガス流が一様でなくても(図6(b))、成膜の前半と後半を通して見ると平均化することができる。これによって、膜の均一性を確保することができる。ウェハWの向き変更は、成膜位置から外して行なうので、成膜流に影響が及ぶことがない。
また、大サイズ用の常圧CVD装置1によって小サイズのウェハWを3枚(複数枚)同時に成膜処理するものであるので、スループットを向上でき、処理の効率化を図ることができる。
大サイズ用の装置を有している場合には、それをほとんどそのまま使用でき、小サイズ用の装置を新たに設備する必要もなく、低価格化を図ることができる。
エレベータ40の伸縮シャフト41を回転させることによりウェハWの向き変更を行なっているので、ヒータ60やサセプタ70を回転式構造にする必要がなく、大掛かりな改変をしなくて済み、コストダウンを図ることができる。
その後、ロボットアーム21によって成膜・冷却済ウェハWをピックアップし、カセット10に移す。
例えば、成膜途中でのウェハWの向き変更は、1回だけでなく複数回行うようになっていてもよく、ウェハWを回転させる角度は180°に限られず、上記向き変更回数等に応じて適宜設定できる。
ウェハの向き変更は、ウェハWをアライナー20まで戻した後、このアライナー20の設定を180°変更することによって行なうことにしてもよい。この場合、アライナー20が向き変更手段を構成することになる。
サセプタ70に吸着された状態のまま向き変更するようになっていてもよい。
向き変更手段は、複数のウェハWを互いに共通の1つの軸のまわりに回転させるようになっていてもよい。
1つの大サイズリアクタで同時成膜する小サイズウェハの枚数は、3つに限られず、2つでもよく、4つ以上でもよい。
図1と同様の12インチウェハ用のCVD装置を用いて6インチウェハを3枚並べてNSG膜を成膜した。目標膜厚は、9000オングストロームとした。
約4500オングストロームまで成膜後、各ウェハを180度回転させ、さらに4500オングストローム成膜した。
その後、3つのウェハの各々について膜厚の均一性を測定した。測定は各ウェハにつき17ポイント(ウェハの外縁から5mmの部分を除く)で行い、次式にしたがって均一性評価を行なった。
均一性(±%)=(最大膜厚―最小膜厚)÷(平均膜厚)×(1/2)×100(%)
ここで、最大膜厚は、17ポイントの測定膜厚のうちの最大値であり、最小膜厚は、17ポイントの測定膜厚のうちの最小値であり、平均膜厚は、17ポイントの測定膜厚の平均値である。
その結果、3つのウェハにつきそれぞれ±2.48%、±2.48%、±2.48%となった。また、3つのウェハ全体の51ポイントについて上記均一性の式を当てはめると、±3.86%となった。
比較例として、実施例と同じ装置を用い、途中向きを変更せずに9000オングストロームまで成膜し、上記実施例1と同様に各ウェハ、17ポイントについて膜厚の均一性を測定したところ、±3.48%、±3.96%、±3.27%となった。3つのウェハ、51ポイントでは、±4.97%となった。
これにより、途中向き変更することにより均一性を向上できることが確認された。
1 常圧CVD装置
10 ウェハカセット
20 アライナー
21 ロボットアーム
30 スワッパ
31 テーブル
32 中心軸
33 スワッパの第1位置
34 スワッパの第2位置
35 穴
36 爪
40 エレベータ(向き変更手段)
41 伸縮シャフト
42 スポーク
43 モータ
50 成膜ヘッド
51 ガス供給口
52 排気口
60 ヒータ
70 サセプタ(保持手段)
80 リアクタ
90 ハウジング
Claims (4)
- 処理すべきウェハより大きいサイズ用のリアクタを用いて、複数の前記ウェハを一度に常圧近傍下で成膜処理する成膜処理工程を実行し、
この成膜処理工程の途中に、前記複数のウェハの向きを変える向き変更工程を介在させることを特徴とする常圧CVD方法。 - 前記向き変更工程は、前記成膜処理を中断して行なうことを特徴とする請求項1に記載の常圧CVD方法。
- 小サイズの複数のウェハを一度に常圧近傍下で成膜処理可能な大サイズ用のリアクタと、
前記複数のウェハを保持して前記リアクタの成膜処理に供する保持手段と、
前記リアクタによる成膜処理の途中で前記複数のウェハの向きを変える向き変更手段と、
を備えたことを特徴とする常圧CVD装置。 - 前記保持手段が、前記リアクタによる成膜処理が行なわれる成膜位置と、この成膜位置から離れた退避位置との間で進退可能になっており、
前記向き変更手段が、前記退避位置において前記複数のウェハの向き変更を行なうことを特徴とする請求項3に記載の常圧CVD装置。
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