JP2007018730A - 多重記録媒体及び記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンテンツを同期再生する際のミキシング情報が記録された多重記録媒体と多重記録再生装置を提供する。
【解決手段】記録媒体を再生装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、再生装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、多重記録再生装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。これにより、一部の専門家に限られていたバーチャルセッション機能と多重録音機能とを手軽に安価に実現することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、媒体上に記録された複数コンテンツを同期合成し再生する記憶装置および使用される記録媒体に関し、特に、記録されたミキシング情報に従って複数コンテンツを同期再生するための記憶装置および記録媒体に関する。
予め音楽コンテンツがROM(Read Only Memory)として記録されたCD(Compact Disc)等を再生して、または光磁気媒体を使用したMD(Mini Disk)等にCD等の音源を録音し、MDシステム等にて再生して音楽を聴くという楽しみ方の他に、自分で楽器を演奏し、それを録音・再生するという楽しみ方がある。
楽器の演奏を録音して再生する手法の一つに多重録音がある。多重録音では、複数の録音トラックを持つ記録媒体のトラック毎に別々の音楽を記録する。つまり一つ目のトラックに予め音楽を録音しておき、その音を再生して聞きながら、別のトラックに音を重ねて記録する。例えば、はじめにピアノを録音し、次にそのピアノの音を聞きながらギターを録音することにより、ピアノとギターが同時再生可能となる。このように複数トラックの音楽を再生しながら記録する、あるいは複数トラックの音楽を同時再生するためには、高速、大容量な記憶装置が必要であり、主にハードディスクが用いられる。
しかしながら、ハードディスクを利用した多重録音システムは、音楽の製作が目的であるため高度な編集が必要とされ、操作が複雑である。よって、ハードディスクを使用した多重録音システムは限られた一部に利用されてはいるが、一般的には普及していない。また、ハードディスクのような磁気記録媒体は、光ディスクの位相ピットのようなROM部がないため、予め音楽を記録しておくためには、媒体毎に音楽を磁気的に記録する必要があり製造コストが上昇するという問題もある。
ハードディスクに比べて簡単で扱いやすい媒体としてMD(Mini Disk)を使用した多重録音システムも実現されている。MDを使うことで媒体は安価となるが、複数トラックに順番にユーザが音楽を記録しなければならないという点はハードディスクを使用した装置と同じである。出荷時に予め音楽情報を記録するためにはやはりハードディスクの場合と同じように、MD1枚毎に光磁気記録しなければならず媒体コストが上昇してしまう。また複数トラックに予め記録した分だけ記録容量が低下するという問題もある。よって、従来の記録用MDによる多重録音システムも一部の専門家に使用されてはいるが一般的には普及していない。
以上のように、一部の専門家を除けば、多重録音や多重録音された音楽の同期再生による音楽の楽しみ方は一般にはあまり普及していない。
近年、多重録音、同期再生の機能を安価に実現させる可能性を秘めた方法として、コンカレントROM/RAM方式やパーシャルROM方式が紹介された。例えば、特開平7−65375においては、位相ピットによるROM部に予め記録されている音楽あるいは画像情報に同期させて同じ位置に別の音楽あるいは画像情報をRAM部に記録する方法が提案されている。また、特開平5−151758、特開平11−7729のようにパーシャルROM方式を用いて分割記録された音楽情報を時間的に同期再生する方法も提案されている。
しかし、いずれの提案もコンテンツの時間的な同期に関する方法であり、複数コンテンツを同期再生する(ミキシングする)際の出力レベル比、あるいは波形特性などのミキシング条件の調整については不明である。例えば、音楽コンテンツを多重記録再生する際には、各音楽コンテンツの時間的な同期も必要であるが、それと同時にミキシングする際のミキシング条件の調整も重要である。出力比、あるいは波形調整なしのミキシングでは十分な品質で音楽を聞くことが極めて困難である。
一般に各音楽コンテンツの最適な出力比、あるいは波形調整量は記録時に予測して決定することは困難であり、記録後の再生時に自由に設定できることが好ましい。さらには、曲の途中で出力を変更する必要がある。例えば、予めボーカルと伴奏が記録されたROM部を再生しながら、ギター演奏を多重録音する場合、曲の1番と2番の間に間奏部分を挿入することが一般に行われる。この間奏部分にギターのソロを大きな音量で録音し、他の部分にはリズム音を小さな音量で録音するには、曲中任意のタイミングでミキシング条件を変更する必要がある。
これらのミキシング情報は、各音楽コンテンツ固有に設定するものであるから、個々の記録媒体に記録されることが好ましい。また、ユーザの好みに合わせて手軽に設定できるものでなければならない。
また、多重記録に関する別の方法として、特開2002−171482では、音声データの出力を予め最適に調整してから多重記録する方法が開示されているが、一旦記録した後は再生装置で音量比を再調整する必要があるため、高品質な音楽再生をどこでも実現させることが困難である。
また、ミキシング条件のうち音量調整に関する方法として、特開2000−173171では、各音楽コンテンツ毎の音量レベルをTOC(Table Of Contents)領域に追記可能とする方法が開示されているが、音量調整が各曲毎のため多重記録された複数の音楽コンテンツを高品質に同期再生することができない。
本発明の目的は、これまで一部の専門家に利用が限られていた多重記録機能と多重記録されたコンテンツの同期再生機能とを手軽に安価に実現し、しかも十分な品質でコンテンツを再生するための記憶装置および多重記録媒体を提供することである。
又、本発明の別の目的は、多重記録媒体に記録された複数コンテンツを同期合成し、再生する際のミキシング情報を再生の度に設定することなく再現可能にする多重記録媒体および記憶装置を提供することにある。
又、本発明の別の目的は、複数コンテンツを同期合成し、再生する際にミキシング情報を変更可能な、また、該変更された設定を記録可能な多重記録媒体および記憶装置を提供することにある。
上記目的は、光反射率を利用した位相ピットで情報が記録されたROM部と、光により記録及び再生可能なRAM部とが層状に配置された円盤状の多重情報記録媒体において、第1のコンテンツを備えた第1の領域と、第2のコンテンツを備えた第2の領域と、前記第1及び前記第2のコンテンツを同期合成して再生する際に使用されるミキシング情報を備えた第3の領域とを有することを特徴とする多重記録媒体を提供する第1の態様で達成される。
上記目的は、好ましくは、前記第1の態様において、前記第1の領域は、前記ROM部に形成され、前記第2及び前記第3の領域は、前記RAM部に形成され、前記ROM部及び前記RAM部が重畳配置されることを特徴とする多重記録媒体を提供する第2の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第1の態様において、前記第1及び前記第2の領域は、読み出しのみ可能な前記ROM部に形成され、前記第3の領域は、追記書き換え可能な前記RAM部に形成され、前記ROM部及び前記RAM部が重畳配置されることを特徴とする多重記録媒体を提供する第3の態様で達成される。
また、上記目的は、光反射率を利用した位相ピットで情報が記録されたROM部と、光により記録及び再生可能なRAM部とが半径方向で異なる位置にまたは円周方向で異なる位置に配置された円盤状の多重情報記録媒体において、第1のコンテンツを備えた第1の領域が前記ROM部に形成され、第2のコンテンツを備えた第2の領域と、前記第1および前記第2のコンテンツを同期合成して再生する際に使用されるミキシング情報を備えた第3の領域とが前記RAM部形成されることを特徴とする多重記録媒体を提供する第4の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第2から前記第4の態様のいずれかにおいて、前記RAM部は、光磁気記録膜で形成されることを特徴とする多重記録媒体を提供する第5の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第1から前記第4の態様のいずれかにおいて、前記ミキシング情報は、前記第1及び前記第2のコンテンツの出力レベル比情報又は前記第1及び前記第2のコンテンツの波形特性情報を有することを特徴とする多重記録媒体を提供する第6の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第6の態様において、前記ミキシング情報は、更に、前記出力レベル比又は前記波形特性を同期再生中に変更するタイミング情報を有することを特徴とする多重記録媒体を提供する第7の態様で達成される。
上記目的は、光反射率を利用した位相ピットにより記録された第1のコンテンツを備えた読み出しのみ可能なROM部と第2のコンテンツ及びミキシング情報を備えた追記書き換え可能なRAM部を有する多重記録媒体に光を照射し、前記ROM部と前記RAM部の情報を分離して検出する光ピックアップと、前記照射光と共に、前記RAM部に情報を記録するための磁気ヘッドと、前記ミキシング情報に従って前記第1及び前記第2のコンテンツを同期合成して再生信号を生成するコントローラを有することを特徴とする記憶装置を提供する第8の態様で達成される。
上記目的は、好ましくは、前記第8の態様において、前記コントローラは、更に、ミキシング情報を入力するミキシング条件入力部を有し、前記第1及び前記第2のコンテンツを同期再生中に入力されたミキシング情報が前記RAM部に記録されることを特徴とする記憶装置を提供する第9の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第8の態様において、前記コントローラは、更に、ミキシング情報を入力するミキシング条件入力部を有し、前記第1及び前記第2のコンテンツを同期再生中に入力されたミキシング情報に従って前記第1及び前記第2のコンテンツの再生状態を変更することを特徴とする記憶装置を提供する第10の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第8から前記第10の態様のいずれかにおいて、前記ミキシング情報は、前記第1及び前記第2のコンテンツの出力レベル比情報または前記第1及び前記第2のコンテンツの波形特性情報を有することを特徴とする記憶装置を提供する第11の態様ことで達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第11の態様において、前記ミキシング情報は、更に、前記出力レベル比又は前記波形特性を同期再生中に変更するタイミング情報を有することを特徴とする記憶装置を提供する第12の態様で達成される。
また、上記目的は、好ましくは、前記第12の態様において、前記コントローラは、前記タイミング情報を基に前記第1及び前記第2の出力レベル比または波形特性を同期再生中に変更することを特徴とする記憶装置を提供する第13の態様で達成される。
また、上記目的は、光反射率を利用した位相ピットにより記録された第1のコンテンツを備えた読み出しのみ可能なROM部と第2のコンテンツ及びミキシング情報を備えた追記書き換え可能なRAM部を有する多重記録媒体に光を照射し、前記ROM部と前記RAM部の情報を検出する光ピックアップと、前記光ピックアップにより検出される前記第1及び前記第2のコンテンツを一時的に格納するバッファメモリと、前記照射光と共に、前記RAM部に情報を記録するための磁気ヘッドと、前記ミキシング情報に従って前記バッファメモリに格納された前記第1及び前記第2のコンテンツを同期合成して再生信号を生成するコントローラを有することを特徴とする記憶装置を提供する第14の態様で達成される。
このように、コンテンツを同期再生する際のミキシング情報を媒体上に記録することによって、本発明の多重記録媒体を記憶装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、記憶装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、本発明の記憶装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。これにより、多重記録機能と多重記録されたコンテンツの同期再生機能を手軽に安価に実現することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面に従って説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲はかかる実施の形態によって限定されるものではない。なお、実施の形態においては、音楽コンテンツを例として説明するが、本発明の効果は音楽に限られたものではなく、画像等でも同様の効果が得られる。また、本発明の実施の形態において、本発明の記憶装置の呼称を多重記録再生装置として説明するが、対象とする媒体を多重記録媒体に限定するものではない。
以下、本発明にかかる多重記録媒体の実施形態、多重記録再生装置の実施形態および当該多重記録媒体、当該多重記録再生装置を用いた適用形態の順で説明する。
図1は、本発明の実施の一形態における多重記録再生システムの構成図である。
音楽コンテンツの多重記録方法および同期再生方法を例に挙げて本図を説明する。演奏者は、ギター1A、マイク1B、ピアノ1Cなどの入力機器を使用し、演奏を行う。演奏された音は、電気信号に変換され、そして多重記録再生装置2Aに入力される。多重記録再生装置2Aは、入力された電気信号をアナログデジタル(A/D)変換器によりデジタル信号に変換した後、多重記録媒体2Bに記録する。
このとき、同じ多重記録媒体2Bに、例えば位相ピットとして予め記録された音楽ROM情報(音楽コンテンツ)が読み出され、多重記録再生装置2Aは、演奏された音と、読み出された音楽ROM情報を同期合成し、デジタルアナログ(D/A)変換をした後、スピーカ3Aなどの出力機器に合成後の電気信号を出力する。こうして、多重録音と同期再生が行われる。
音楽ROM情報は、例えば、楽器の演奏パート以外のドラム、ベース、ギター、コーラス、ボーカル等のバンド演奏でも良いし、あるいはオーケストラの演奏でも良い。または、一定の間隔を刻む音でも良い。
いずれにしても、楽器の演奏は、この多重情報記録媒体2BのROMに記録された音楽情報を聞きながら、それに合わせて行う。つまり擬似的に、バンドやオーケストラのメンバーとなるバーチャルセッションが実現される。そして、この音楽ROM情報の再生と同時に、楽器の演奏を同じ多重記録媒体2Bに記録する。
図1には、多重記録再生装置2Aへの入力信号として、ギターからの信号1Dが描かれているが、マイク、ピアノまたはそれ以外の楽器や音源からの信号でもよく、またそれらの楽器等の信号を合成したものを使用することも可能である。この入力信号1Dは、多重記録媒体2Bとして、例えば、後述するコンカレントROM/RAM媒体を使用するのであれば、光磁気記録膜によるRAM部に記録される。また、後述するパーシャルROMディスクの場合であれば、RAM部に記録される。
図1でのスピーカ3Aへの出力信号3Bは、多重記録媒体2BにROMとして予め記録されている音楽情報の再生信号である。また、多重記録再生装置2Aに入力される演奏音と合成して、スピーカ3Aで出力しても構わない。さらに、スピーカ3Aが多重記録再生装置2Aに内臓された構成とすることも可能である。図示しないが、出力機器としては、ヘッドフォンを使用することもできる。
ROM部には、楽器毎に割り付けられた複数のトラックではなく、オーケストラやバンドの演奏が一括して記録されているために従来のようなマルチトラック記録で要求される複雑な音量、音質調整を必要とせずに簡単に高品質な音楽を聞くことが可能である。もちろんROM部にシンプルな単一楽器の演奏を記録しておいても構わない。このようにミキシング情報を媒体に記録することにより再生装置を変えても同じ条件で音楽再生することが可能になる。また、録音時にミキシング条件を最適化する必要がない。
続いて、本発明の多重記録媒体2Bについて説明する。
[多重記録媒体]
図2は、コンカレントROM/RAM媒体の構成例を示す図である。透明基板26上に保護コート22、反射層23、誘電体層24、光磁気記録層25が形成される。物理的に書き換え不可能な凹凸位相ピット21により読み出しのみ可能なROM情報が記録され、光磁気記録層25に追記書き換え可能なRAM情報が記録される。
図3は、コンカレントROM/RAM媒体におけるROM情報およびRAM情報を示す図である。図2で説明したように、位相ピット21には凹凸信号としてROM情報31が記録され、ROM情報31と重畳するように光磁気記録層25にはRAM情報32が記録される。ROM情報とRAM情報が重畳配置されている特長を活かし、両者を同期合成して再生する。本明細書においては、ROM情報が記録される部分をROM部、RAM情報が記録される部分をRAM部と呼ぶ。
図4は、本発明における多重記録媒体の実施の一形態を示す図である。媒体としてコンカレントROM/RAM媒体を使用する。領域41には、n曲目のROM情報に対応してRAM情報が重畳記録され、領域42には、n+k曲目のROM情報に対応してRAM情報が重畳記録される。コンカレントROM/RAM媒体の特長を活かし、n曲目のROM情報を再生する際に、対応するRAM情報を同期再生することが可能である。n+k曲目も同様に同期再生が可能である。
領域41のn曲目のROM情報(第1のコンテンツ)とそれに対応するRAM情報(第2のコンテンツ)を同期再生する際のミキシング情報が、領域41のRAM部に記録される。領域42に関しても同様にミキシング情報が、領域42のRAM領域に記録される。
図5は、図4の実施の形態におけるRAM部のデータ形式の一例を示す図である。コンテンツ52の先頭に、TOC(Table Of Contents)領域51が存在する。TOC領域51には、コンテンツ52の曲名53A、演奏時間53B、コンテンツアドレス53C等のTOC情報53に加え、ミキシング情報54として、例えば、同期再生する他のコンテンツ情報54A、コンテンツを同期再生する際の出力レベル比情報54B、波形特性情報54C、タイミング情報54Dを含む。
コンテンツアドレス53Cは、コンテンツ52の開始位置を示す媒体上でのアドレスである。アドレスによってコンテンツが特定される。同期再生する他のコンテンツ情報54Aは、図4の領域41の場合、RAM情報(第2のコンテンツ)に対応する第1のコンテンツを識別するための情報である。これは、第1のコンテンツのアドレスでもよいし、コンテンツを番号で識別可能であれば、その番号を記録することもできる。
出力レベル比情報54Bには、同期再生される各コンテンツの出力レベル比が記録される。相対的な比ではなく、絶対的な出力レベルが記録されてもよい。例えば、音量などで出力レベルを判断する。
波形特性情報54Cには、同期再生される各コンテンツの波形特性が記録される。波形特性は、例えば、一定の範囲に区切られた周波数帯毎の強弱を示すものである。または、設定されたモード(例えば、コンサートホールモード、ライブハウスモード、屋外モードなどの音響状態や、ボーカル、クラシック、オペラ、オーケストラなど演奏形態により区分されたモードなど)があれば、それを特定する情報であってもよい。
タイミング情報54Dには、例えば、出力レベル比情報、波形特性情報を適用するタイミングの媒体アドレス情報が記録される。例えば、第2のコンテンツにおいて、指定されたアドレスを再生する場合に、ミキシング条件が適用される。
また、タイミング情報54Dは、時間情報が記録されてもよい。例えば、1分が指定されたら、同期再生開始から最初の1分は、当該出力レベル比情報、波形特性情報を適用する。同期再生中複数のタイミングでミキシング条件を変更する場合、各変更区間ごとの出力レベル比情報52、波形特性情報53が複数記録される。
ミキシング情報としては、他に、周波数領域を制御する情報、振幅領域を制御する情報、時間領域を制御する情報などを使用することができる。周波数領域を制御する情報としては例えば、イコライザ(グラフィックイコライザ、パラメトリックイコライザ)情報、フィルタ情報などがある。振幅領域を制御する情報としては例えば、通常のアンプのように入出力振幅特性を1対1の直線関係としないで入力信号の振幅に応じて変更するコンプレッサリミッタ情報、所定のレベル以下の信号をカットするノイズゲート情報、エキスパンダ情報などがある。
時間領域を制御する情報としては例えば、信号を遅らせることにより音に厚みを持たせる等の効果を得るデジタルディレイ情報、コンサートホール等での残響効果を再現するデジタルリバーブ情報がある。従って、例えばイコライザ情報として設定された周波数帯ごとの数値が、ノイズゲート情報として上記所定のレベルが、またデジタルディレイ情報として遅延時間が、ミキシング情報として記録されることもできる。
図3、4、5のように、コンテンツを同期再生する際のミキシング情報を媒体上に記録することによって、本発明の多重記録媒体を再生装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、再生装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、後述する多重記録再生装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。
図6は、本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。媒体としてコンカレントROM/RAM媒体を使用する。図4の実施の形態においては、コンテンツ毎にTOC領域が設けられているが、すべてのコンテンツのTOC情報が記録媒体の最内周に設けられたTOC領域に記録される例である。
TOC領域61は、データ領域62と異なり、音楽コンテンツは記録されない。コンカレントROM/RAM媒体であるため、TOC領域61には、位相ピットによりROM情報が記録されたROM部と、磁気記録層にRAM情報が記録されるRAM部が存在する。
TOC領域61のROM部には、データ領域62のROM部に記録されたコンテンツのTOC情報が、そしてTOC領域61のRAM部には、データ領域62のRAM部に記録されたコンテンツのTOC情報が記録される。
図7は、TOC領域に記録されるのデータ形式の一例を示す図である。図7Aは、TOC領域61のROM部のデータ形式の一例である。データ領域62のROM部に記録された曲数7a1、コンテンツアドレス7a2、曲名7a3、演奏時間7a4を含む。図7Bは、TOC領域61のRAM部のデータ形式の一例である。データ領域62のRAM部に記録された曲数7b1、コンテンツアドレス7b2、曲名7b3、演奏時間7b4、ミキシング情報7b5を含む。ミキシング情報7b5のデータ形式は、例えば、図5のミキシング情報54が該当する。
図6、7のように、ミキシング情報を含むTOC領域を記録媒体の最内周に配置することによって、コンカレントROM/RAM媒体の特長を活かし、ROM部とRAM部のコンテンツに関するTOC情報を同時に読み取ることが可能であり、装置としての動作速度が向上する。
また、コンテンツを同期再生する際のミキシング情報を媒体上に記録することによって、記録媒体を再生装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、再生装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、後述する多重記録再生装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。
なお、図6においては、TOC領域61が記録媒体の最内周に配置されているが、例えば、最外周に配置することも可能である。
図8は、本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。媒体としてコンカレントROM/RAM媒体を使用する。ROM部が2つ以上のサブ領域に分割され、各サブ領域のコンテンツを同期再生する際のミキシング情報が、RAM部に記録される例である。
図8では、2つのサブ領域に分割され、サブ領域81に第1のコンテンツが、サブ領域82に第2のコンテンツが記録され、第1および第2のコンテンツが同期再生される際のミキシング情報がROM部に重畳するRAM部(図示せず)に記録される。RAM部に記録されるミキシング情報のデータ形式は、例えば、図5のミキシング情報54と同じである。
図8により、複数音源のミキシングが可能となる。即ち、第1のコンテンツは、ドラムとベースのみ、第2のコンテンツは、ギターあるいかコーラスを記録することで、ユーザがミキシング対象を自由に選択可能である。
図9は、本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。記録媒体上に、ROM部とRAM部を有するが、重畳配置とはなっていない記録媒体を使用する例である。
図9では、ROM領域91に第1のコンテンツが、RAM領域92に第2のコンテンツが記録され、第1および第2のコンテンツを同期再生する際に使用されるミキシング情報がRAM領域92に記録される。RAM領域92のデータ形式としては、例えば、図5のようになっている。
図9のように、コンテンツを同期再生する際のミキシング情報を媒体上に記録することによって、記録媒体を再生装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、再生装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、後述する多重記録再生装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。
図10は、本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。記録媒体上に、ROM部とRAM部を有するが、重畳配置とはなっていない記録媒体を使用する別の例である。
図10では、ROM領域とRAM領域を半径方向に分割した図9と異なり、ROM領域101とRAM領域102が周方向に分割されている。ROM領域101に第1のコンテンツが、RAM領域102に第2のコンテンツが記録され、第1および第2のコンテンツを同期再生する際に使用されるミキシング情報がRAM領域102に記録される。RAM領域102のデータ形式としては、例えば、図5のようになっている。
図10のように、コンテンツを同期再生する際のミキシング情報を媒体上に記録することによって、記録媒体を再生装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、再生装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、後述する多重記録再生装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。
続いて、本発明の多重記録再生装置2Aについて説明する。
[多重記録再生装置]
図11は、多重記録再生装置2Aの構成例を示す図である。ここでは、多重記録媒体2Bとして、図6のコンカレントROM/RAM媒体を使用するものとする。データ形式の例として、図5のミキシング情報54と図7を適用する。同記再生時のミキシング条件の変更を例に挙げて説明する。コンカレントROM/RAM媒体をセットし、コンテンツ選択手段111により、ROM部に記録されたコンテンツ(曲)を選択すると、選択された曲に対応するRAM部のコンテンツが同期再生され、その際RAM部に記録されたミキシング情報7b5を基に、出力レベル比等が調整される。
次に、録音した後に、再生しながらミキシングを行う方法例を詳しく説明する。
多重記録媒体を多重記録再生装置2Aに挿入したとき、装置は最初にTOC領域61を読み出し、各コンテンツの位置7b2、ミキシング情報7b5等を読み出し、後述するTOCメモリに保持する。ここでは、例として、コンテンツ選択手段111により、k番目の曲を選曲したとする。
多重記録再生装置2Aは、TOCメモリに記録されたミキシング情報7b5にしたがって、k番目の曲を再生する。ここでTOCメモリに記録された波形特性情報54Cに従ってROM部に記録された第1のコンテンツとRAM部に記録された第2のコンテンツのイコライザを設定し、音質が調整される。また、出力レベル比情報54Bに従って音量比調整器により音量比が調整される。
ROMとRAMの信号は、合成された後にD/A変換機によりアナログ信号に変換されスピーカから出力される。ユーザはそれを聞きながら、RAM音量調整手段113、ROM音量調整手段114、RAM音質調整手段115、ROM音質調整手段116など(以後ミキシング条件ボタンと呼ぶ)を手動で操作し、好みの条件に調整する。さらに、決定ボタン117を押すことによりTOCメモリに新しいミキシング条件が記録される。TOCメモリに記録された新しいミキシング条件は、曲の再生終了時に多重記録媒体2BのTOC領域61に更新情報として記録される。
こうして、次回の再生時には、新しいミキシング条件を適用し、同期再生を行うことが可能となり、ユーザは自分の好みに合わせた音質調整を行うことが可能となる。新しいミキシング条件は、RAM部において、上書きされるか、好ましくは、追記され、同期再生時に複数のミキシング条件が存在する場合、適用するミキシング条件を選択できるとよい。
次に曲の途中でミキシング条件を変更する形態について説明する。同期再生中に、ミキシング条件ボタンをユーザの好みの条件に調整し、決定ボタン117を押した際に、音量、音質に加え、タイミング情報54DをTOCメモリに書き込む。タイミング情報は、同期再生開始からの時間情報やコンテンツが記録された絶対アドレス情報などである。曲が終了した時点でRAMの音量、音質に加えて、タイミング情報がミキシング情報としてTOC領域61に書き込まれる。
次回再生時には、更新されたミキシング情報54Dを基に同期再生することにより、設定されたタイミングでミキシング条件が変更され、最適なミキシング条件で音楽を再生することが可能となる。このような方法により、例えば、ギターのリズム演奏部分では、RAM音量を小さく設定し、ボーカルが一旦中断したギター間奏部分ではRAM音量を大きく設定することが可能となる。
録音開始ボタン118は、演奏者が多重録音を開始する際に使用する。ROM部にコンテンツが記録された多重記録媒体2Bを挿入し、このボタンを押せば、ROM部のコンテンツの再生が開始されると共に、それを聞きながら演奏される楽器の入力信号をRAM部に記録することが可能である。
ミキシングモード切替手段112は、ミキシングモードを切り替えるのに使用される。例えば、モード0は通常再生モード、モード1はRAM音量調整手段113などのミキシング条件ボタンを有効にするモード、モード2はタイミング情報の更新を可能にするモードなどと複数の条件を設定し、その条件の切り替えにミキシングモード切替手段が使用される。
図12は、多重記録再生装置の構成例を示すブロック図である。図12に示すようにモータ121は、多重記録媒体2Bを回転する。通常、多重情報記録媒体2Bは、リムーバブルな媒体であり、図示しないドライブの挿入口から挿入される。光ピックアップ122は、この多重記録媒体を挟むように配置された磁気ヘッド123と光学ヘッドとを有する。光ピックアップ122はボールネジ送り機構等のトラックアクチュエータ(図示せず)により移動し、多重記録媒体2Bの半径方向の任意の位置へアクセスが可能である。また、光学ヘッドのレーザダイオードLDを駆動するLDドライバ124と、光ピックアップ122の磁気ヘッド123を駆動する磁気ヘッドドライバ125とが設けられる。
メインコントローラ126は、それぞれ図14または図15にて後述するアクセス用サーボコントローラとコントローラ等で構成される。アクセス用サーボコントローラは、光学ヘッドからの出力により、トラックアクチュエータと、モータ121と、光学ヘッドのフォーカスアクチュエータ127をサーボ制御する。コントローラは、LDドライバ124、磁気ヘッドドライバ125、アクセス用サーボコントローラを稼動させて、情報の記録再生を行う。
光学ヘッドの詳細を、図12で説明する。レーザダイオードLDからの拡散光は、コリメータレンズ128で平行光となり、偏光ビームスプリッタ129を介して、対物レンズ130により多重情報記録媒体2B上にほぼ回折限界まで集光される。
この偏光ビームスプリッタ129に入射する光の一部は、偏光ビームスプリッタ129により反射され、集光レンズ131を介してAPC(Auto Power Control)ディテクタ132に集光される。
又、多重情報記録媒体2Bに反射された光は、再び対物レンズ130を介し、ビームスプリッタ129に再度入射する。ビームスプリッタ129に再度入射した光の一部は、レーザダイオードLD側に戻り、残りの光は、ビームスプリッタ129により反射され、偏光ビームスプリッタ133に入射する。
偏光ビームスプリッタ133に入射された光の一部は、2ビームウォラストンプリズム134、集光レンズ135を介し2分割ディテクタ136に集光される。又、偏光ビームスプリッタ133に入射された光の他の部分は、集光レンズ137、円筒面レンズ138を介して、サーボ検出用4分割ディテクタ139上に集光される。
FES(Focus Error Signal)再生回路140は、光電変換された4分割フォトディテクタ139の出力A、B、C、Dにより、非点収差法によるフォーカスエラー検出(FES)を行う。即ち、
FES=(A+B)―(C+D)/(A+B+C+D)
同時に、プッシュプル法によるTES生成回路141で、4分割ディテクタ139の出力から、トラックエラー検出(TES)を行う。
これらの計算により求められたフォーカスエラー信号(FES)及びトラックエラー信号(TES)は、フォーカス方向及びトラック方向の位置誤差信号として、メインコントローラ126(詳細には、アクセス用サーボコントローラ)に入力される。
一方、記録情報検出系において、多重記録媒体2B上の光磁気記録の磁化の向きによって変わる反射レーザ光の偏光特性が、光強度に変換される。すなわち、2ビームウォラストンプリズム134において、偏光検波により偏光方向が互いに直交する二つのビームに分離し、集光レンズ135を通して2分割フォトディテクタ136に入射し、それぞれ光電変換される。
二分割フォトディテクタ136で光電変換された2つの電気信号G、Hは、アンプ142、143で増幅された後、加算アンプ144で加算され、第1のROM信号(ROM1=G+H)となり、同時に、減算アンプ145で減算され、RAM読み出し(MO)信号(RAM=G−H)となり、それぞれメインコントローラ126に入力される。
又、メインコントローラ126には、APC用フォトディテクタ132に入射した半導体レーザダイオードLDの反射光が光電変換され、アンプ146を通して第2のROM信号(ROM2)として入力する。
さらに、先に説明したように、メインコントローラ126には、加算アンプ144の出力である第1のROM信号(ROM1)、差動アンプ145の出力であるRAM信号(RAM)、FES生成回路140からのフォーカスエラー信号(FES)、TES生成回路141からのトラックエラー信号(TES)が入力する。
また、メインコントローラ126には、データソース147との間でインタフェース回路148を通して記録用データ及び読み出しデータが入出力される。
メインコントローラ126に入力される第1のROM信号(ROM1=G+H)、第2のROM信号(ROM2=I)及び、RAM信号(RAM=G−H)は、各モード即ち、ROM及びRAM同時再生時、ROM再生及びRAM同時記録(WRITE)時に呼応して検出し使用される。
図13は、各モードでの上記ROM1信号(=G+H)、ROM2信号(=I)及び、RAM信号(=G−H)の検出の組み合わせを示す図である。メインコントローラ126は、各モードに応じて、LDドライバ124にコマンド信号を生成する。LDドライバ124は、コマンド信号に従い、ROM及びRAM再生時には、第1のROM信号(ROM1=G+H)に応じて、半導体レーザダイオードLDの発光パワーを負帰還制御し、ROM再生およびRAM記録時には、第2のROM信号(ROM2=I)に応じて半導体レーザダイオードLDの発光パワーを負帰還制御する。
光磁気(RAM)記録時は、データソース147からのデータがインタフェース148を通してメインコントローラ126に入力される。メインコントローラ126は、磁界変調記録方式を用いる場合に、この入力データを、磁気ヘッドドライバ125に供給する。磁気ヘッドドライバ125は、磁気ヘッド123を駆動し、記録データに対応して磁界を変調する。
この際、メインコントローラ126において、記録時を指示する信号がLDドライバ124に送られ、LDドライバ124は第2のROM信号(ROM2=I)に応じて、記録に最適なレーザパワーとなるように半導体レーザダイオードLDの発光を負帰還制御する。
又、光変調記録方式を用いる場合に、この入力データを、LDドライバ124に送り、レーザダイオードLDを光変調駆動する。この際、メインコントローラ126において、記録時を指示する信号がLDドライバに送られ、LDドライバ124は第2のROM信号(ROM2=I)に応じて、記録に最適なレーザパワーになるように半導体レーザダイオードLDの発光を負帰還制御する。
又、メインコントローラ126(詳細には、そのサーボコントローラ)は、検出したフォーカスエラー信号FESに応じて、フォーカスアクチュエータ127を駆動し、光ビームを合焦点制御する。メインコントローラ126(詳細にはそのサーボコントローラ)は、検出したトラックエラー信号TESに応じて、トラックアクチュエータを駆動し、光ビームをシーク及びトラック追従制御する。
ここで、レーザパワーの調整には、ディテクタ136のG+H(ROM1)またはディテクタ132のI(ROM2)の信号を用いる。図13に示すように、ROM信号とRAM信号を同時に再生する場合には、RAM読み出し信号(=G−H)が、多重記録媒体2Bの位相ピット変調からのクロストークを受けないように、G+Hの信号が一定となるようにレーザパワーを制御する。光変調記録時には、ROMの検出は行わない。
図12および図13に示した多重記録再生装置2Aは、ROM及びRAMの情報を読み出す光ピックアップとRAMに情報を記録するための磁気ヘッドが備えられた構成を持つ。この構成では、ROMを再生しながらRAM信号を再生することができる。
又、ROM1信号をレーザー駆動部に負帰還させることにより、記録媒体のROM部の凹凸によるRAM信号への強度変調ノイズを低減できるため、RAM信号が正確に検出できる。このとき、ROM信号は、ROM2より検知できる。光ピックアップはボールネジの送り機構によるシーク機構により記憶媒体の任意の半径位置にアクセスできる。このため、ROMに記録されたコンテンツおよびRAMに記録されたコンテンツへ、任意にアクセスできる。また、ボールネジの送り機構の他に、ボイスコイルモータ(VCM:Voice Coil Motor)方式や、モータとギアを使用するラックピニオン方式等が採用されることも可能である。
図14は、図12のメインコントローラ126の実施の一形態を示すブロック図である。多重記録媒体2Bとして、先に述べた図4、6、8等のコンカレントROM/RAM媒体を使用し、同時再生する際に適用可能な多重記録再生装置2Aのメインコントローラの例である。
メインコントローラ126に、アンプ146を通して第2のROM信号(ROM2)と、加算アンプ144の出力である第1のROM信号(ROM1)、差動アンプ145の出力であるRAM信号(RAM)、FES生成回路140からのフォーカスエラー信号(FES)、TES生成回路141からのトラックエラー信号(TES)とが入力する。
また、データソース147との間でA/D変換器を含むインタフェース回路148を通して、デジタルオーディオ信号に変換された記録用データが入力される。
メインコントローラ126において、ROM情報とRAM情報の同時再生時のRAM情報である差動アンプ145の出力は、同期検出回路201に同期検出され、復調器202でNRZI変調等に対応した復調が行われ、復号器203により復号され、デジタルオーディオのRAM信号として出力される。
一方、ROM/RAM同時再生では、ROM信号はROM2を利用する。ROM2信号も、RAM信号と同様に、同期検出回路204で同期検出され、復調器205と復号器203により、デジタルオーディオ信号に変換され、ROMデータとして出力される。
ここで、RAM信号は、時間的に遅れて出力されるので、図示しない遅延器により必要に応じてROM信号の時間遅れの調整を行う。この遅れ時間は、ユーザが任意に調整しても構わない。また、RAM信号も同様に、遅延器で必要に応じ時間遅延する。
出力されたROM信号とRAM信号は、それぞれイコライザ(音質調整器)206、207、音量調整器208に入力され、TOCメモリ209に記録されたミキシング情報に基づきミキシングコントローラ210によりミキシングされる。また、設定つまみ等を備えたミキシング条件入力部211からの入力がミキシング情報としてTOCメモリに記録され、該入力されたミキシング情報に基づいた制御が行われてもよい。
その後に、D/A変換器212により、アナログ信号に変換され、スピーカ、ヘッドフォン31等へ音楽として出力される。このようにして、ROMのコンテンツとRAMのコンテンツが同期再生され、合成出力される。
次にROM再生、RAM記録時においては、図13に示すように、ROM1信号を再生ROM信号として使用する。スイッチSW2の切り換えで、ROM1信号が、ローパスフィルタ213を介し、同期検出回路204で同期検出され、復調器205と復号器203により、デジタルオーディオ信号に変換され、ROMデータとして出力される。そして、ROMデータは、D/A変換器212によって、アナログ音楽信号に変換された後に、スピーカ3A等へと音楽として出力される。
この音楽を聴きながら、RAMへギター等の音楽、音声を記録するため、先ず、前述した録音開始ボタン118により入力スイッチ214がオンになる。これにより、ギター1A、マイク1B、ピアノ1Cから出力されたアナログ信号が、A/D変換器215によりデジタル信号に変換され、符号器/変調器216によりエラー訂正の符号化等が行われた後に、EFM、NRZI等の信号に変換される。
その後、磁気ヘッドコントローラ217が磁気ヘッド123を駆動し、変換された情報が多重記録媒体2BのRAM部に記録される。また、新たなミキシング情報が入力された場合、曲の再生後、TOCメモリ209に記録された情報が、多重記録媒体2BのRAM部に記録される。
図12、13、および14の多重記録再生装置2Aにより、複数コンテンツを、RAM部に記録されたミキシング情報に従って同期再生し、また、同期再生中に入力された情報を新たなミキシング情報と設定することが可能である。
図11に描かれた音質調整手段に対応し、図14において、イコライザ206、207が描かれているが、他にフィルタ、入力信号の振幅に応じて入出力振幅特性を変更するコンプレッサリミッタ、所定のレベル以下の信号をカットするノイズゲート、エキスパンダ、信号を遅らせることで音に厚みを持たせる効果を得るためのデジタルディレイ、または残響効果を得るためのデジタルリバーブ等のエフェクタ(音色加工機器)に置き換えることも可能である。
図15は、図12のメインコントローラ126の別の実施の一形態を示すブロック図である。多重記録媒体2Bとして、コンカレントROM/RAM媒体以外の媒体として先に示した図9、10等の媒体を使用し、同時再生する際に適用可能な多重記録再生装置2Aのメインコントローラの例である。
図15のメインコントローラ126は、図14と異なりバッファメモリを備える。バッファメモリに複数コンテンツを一時的に格納することにより、複数コンテンツを、RAM部に記録されたミキシング情報に従って同期再生し、また、同期再生中に入力された情報を新たなミキシング情報と設定することが可能である。図15に適用する多重記録媒体の一例として、図10を参照して説明する。図10の領域101に第1のコンテンツが、領域102に第2のコンテンツが記録されているとする。
多重記録再生装置に挿入された図10の多重記録媒体からコンテンツが読み出され、復調器205を経て、復号器203に送信される。この読み出しは、再生時のビットレートよりも高いビットレートで行われる。バッファコントローラ222は復号器203での受信に応じて、第1、第2のコンテンツをそれぞれバッファメモリ220、221に一時的に蓄積する。
これは、データが重畳記録されたコンカレントROM/RAM媒体とは異なり、複数コンテンツの読み出しに伴う時間差をバッファメモリ220、221を使用し調整するためである。バッファメモリ220、221に蓄積されたコンテンツは、読み出し時のビットレートよりも低いビットレートで、それぞれイコライザ206、207に出力され、その後のミキシング処理は図14と同様であり、説明を省略する。
図12、13および15により、多重記録媒体としてコンカレントROM/RAMを使用しなくても、複数コンテンツを、RAM部に記録されたミキシング情報に従って同期再生し、また、同期再生中に入力された情報を新たなミキシング情報と設定することが可能である。
図11に描かれた音質調整手段に対応し、図15において、イコライザ206、207が描かれているが、他にフィルタ、入力信号の振幅に応じて入出力振幅特性を変更するコンプレッサリミッタ、所定のレベル以下の信号をカットするノイズゲート、エキスパンダ、信号を遅らせることで音に厚みを持たせる効果を得るためのデジタルディレイ、または残響効果を得るためのデジタルリバーブ等のエフェクタ(音色加工機器)に置き換えることも可能である。
以上本発明の実施の形態における多重記録再生装置を多重記録されたコンテンツの同期再生を目的として説明をしたが、多重記録されていない通常のコンテンツ再生を行うことも可能である。
以上説明したように本発明によれば、コンテンツを同期再生する際のミキシング情報を媒体上に記録することによって、記録媒体を再生装置にセットするだけで、最適な設定が自動的に再現される。また、再生装置を変えても、ミキシング情報は媒体に記録されているため、再設定の必要がなく、簡単に同期再生を楽しむことが可能である。また、多重記録再生装置を使用し、同期再生中にミキシング条件を変更することも、変更後のミキシング条件を新たなミキシング情報としてRAM部に記録することも可能になる。
これにより、一部の専門家に限られていたバーチャルセッション機能と多重録音機能とを手軽に安価に実現することが可能となる。
本発明の実施の一形態における多重記録再生システムの構成図である。 コンカレントROM/RAM媒体の構成例を示す図である。 コンカレントROM/RAM媒体におけるROM情報およびRAM情報を示す図である。 本発明における多重記録媒体の実施の一形態を示す図である。 RAM部のデータ形式の一例を示す図である。 本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。 TOC領域に記録されるのデータ形式の一例を示す図である。 本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。 本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。 本発明における多重記録媒体の別の実施の一形態を示す図である。 多重記録再生装置の構成例を示す図である。 多重記録再生装置の構成例を示すブロック図である。 各モードでの信号の検出の組み合わせを示す図である。 メインコントローラの実施の一形態を示すブロック図である。 メインコントローラの別の実施の一形態を示すブロック図である。

Claims (4)

  1. 読み出しのみ可能なROM部に記録された第1のコンテンツと追記書き換え可能なRAM部に第2のコンテンツ及び前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツの出力レベル比又は波形特性を変更するタイミング情報を含むミキシング情報とが記録された多重記録媒体に対して光を照射し、前記ROM部と前記RAM部の情報を分離して検出する光ピックアップと、
    前記RAM部に格納されるミキシング情報の入力部と、
    前記RAM部から読み出されたもしくは前記入力部から入力されたミキシング情報を格納するメモリ部と、
    前記記録媒体に対して同時に行われる動作内容に応じて検出信号の組み合わせを決定する決定部と、
    前記決定部の決定と前記RAM部から読み出されたミキシング情報に従って前記第1及び前記第2のコンテンツを同期合成して再生信号を生成する再生部と、
    前記第1及び前記第2のコンテンツの再生終了を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて前記光ピックアップの照射光を用いて前記入力されたミキシング情報を前記RAM部に書き込む磁気ヘッドとを備えたことを特徴とする記憶装置。
  2. 前記RAM部は複数のミキシング情報記録部を有し、
    前記磁気ヘッドは前記入力されたミキシング情報を追記することを特徴とする請求項1に記載の記憶装置。
  3. 読み出しのみ可能なROM部に記録された第1のコンテンツと追記書き換え可能なRAM部に記録された第2のコンテンツ及び前記第1のコンテンツと前記第2のコンテンツの出力レベル比又は波形特性を変更するタイミング情報を含むミキシング情報を有する多重記録媒体に対して光を照射して前記ROM部と前記RAM部の情報を分離して検出する光ピックアップと、
    前記照射光と共に前記RAM部に情報を記録するための磁気ヘッドとを備えた記憶装置の制御方法であって、
    前記記録媒体に対して同時に行われる動作内容に応じて検出信号の組み合わせを決定するステップと、
    前記決定に基づいて前記RAM部から読み出されたミキシング情報をメモリに格納するステップと、
    前記決定部の決定と前記ミキシング情報に従って前記第1及び前記第2のコンテンツを同期合成して再生信号を生成するステップと、
    前記再生中に新たなミキシング情報が入力されると前記メモリに該新たなミキシング情報を格納するステップと、
    前記第1及び前記第2のコンテンツの再生終了を検出するステップと、
    前記検出結果に基づいて前記メモリ部に格納された前記新たなミキシング情報を前記RAM部に書き込むステップとを備えたことを特徴とする記憶装置の制御方法。
  4. 前記格納ステップは前記RAM部に前記ミキシング情報が複数記録されている場合には、
    前記ミキシング情報の中から所望の情報を選択して読み出して格納し、
    前記書き込みステップは前記RAM部に新しいミキシング情報を追記することを特徴とする請求項3に記載の記憶装置の制御方法。
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