JP2007017085A - 空気イオン搬送システム - Google Patents

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一 山口
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栗原  隆
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Abstract

【課題】負イオン・正イオンを含む空気イオンの有効濃度を維持した状態で安定して搬送する。
【解決手段】空気を送風して搬送する空気搬送手段1と、当該空気搬送手段1によって搬送する空気を負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンとする空気イオン発生手段2とを有した空気イオン搬送システムであって、空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する導電構造を備える。具体的に導電構造は、少なくとも搬送する空気が接する部位を、導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成する。そして、非導電性部に対しては他の導電性部に接続する導電部材3を設ける。この結果、空気イオンを搬送する経路の帯電を防止するので、有効濃度を維持した状態で安定して空気イオンを搬送することが可能になる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、本発明は、所望箇所に負イオン(マイナスイオン)や正イオン(プラスイオン)を空気に含ませた空気イオンを供給する空気イオン搬送システムに関するものである。
近年、例えば高気密・高断熱の住宅などにおいて、屋内の空気が屋外の空気と十分に置換できないため、各々の部屋ごとに積極的に換気を行うようにした換気装置がある。この装置は、送風機によって給気ボックスから空気の供給を行い、送風機によって排気ボックスに空気を吸引するように構成したチャンバー送風機を備えている。チャンバー送風機には、多数のダクト孔を開口配置し、当該ダクト孔と各部屋の給気口および排気口とを個別に直接連結するように部屋ごと専用の給気ダクトおよび排気ダクトを配置してある。そして、チャンバー送風機の給気ボックス乃至そのダクト孔には、負イオン(マイナスイオン)発生手段を配置してあり、さらに各ダクト孔に風量調整手段を配置してある(例えば、特許文献1参照)。
また、空気搬送路の内壁面に浮遊物が付着することを防ぎ、空気搬送路に流れ込む空気を浮遊物が汚染することがない空調ダクト装置がある。この装置は、空気を給気するとともに空気に含まれる塵や埃を除去した後に空気を空気搬送路に送風する送風手段と、高電圧印加電極と当該高電圧印加電極に対向して配置された接地電極とを有して送風手段が送風した空気に負イオンを供給する負イオン発生手段と、負イオン発生装置が供給した負イオンによって負極性に帯電した空気に含まれる浮遊物が空気搬送路の内壁面に付着しないように空気搬送路の内壁面を負極性に帯電させる表面電位発生手段とを備えている(例えば、特許文献2参照)。
また、屋内に負イオンを供給し、しかも、冬期には屋内を効果的に加湿しながら換気することができる屋内強制換気システムがある。このシステムは、レナード式による負イオン発生手段が備えられるとともに、屋内から屋外に排出される空気と、屋外から屋内に供給される空気とを熱交換させる熱交換素子が備えられ、負イオン発生手段で発生させた負イオンが、熱交換素子と屋内給気口とを結ぶ給気通路に供給されるようになされている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−97836号公報 特開2002−277010号公報 特開2004−116970号公報
ところで、近年では、負イオン(マイナスイオン)および正イオン(プラスイオン)を共に発生して空気に含ませた空気イオンによって、カビ菌およびウィルスなどの空気中に浮遊する細菌を殺菌、不活化することが知られている。
しかし、負イオンおよび正イオンは、給気ダクトや空気搬送路を経ている間に種々の帯電している物体に吸着される。すなわち、空気中での空気イオンの寿命は短く、イオン発生装置の出口から数m程度で減衰してしまう。このため、人の居住空間(部屋)に供給されたときには空気イオンのイオン濃度が低下してしまうので、十分な空気イオンの効果を得ることが難しい。この結果、空調機や空気清浄装置から部屋へ空気イオンを供給する場合には、吹出口にイオン発生装置を取り付けなくてはならず、設計上の制約をうけることになる。
本発明は、上記実情に鑑みて、負イオン・正イオンを含む空気イオンの有効濃度を維持した状態で当該空気イオンを安定して搬送することができる空気イオン搬送システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る空気イオン搬送システムは、空気を送風して搬送する空気搬送手段と、当該空気搬送手段によって搬送する空気を負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンとする空気イオン発生手段とを有した空気イオン搬送システムであって、空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する導電構造を備えたことを特徴する。
本発明の請求項2に係る空気イオン搬送システムは、上記請求項1において、前記導電構造は、少なくとも搬送する空気が接する部位を、導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成したことを特徴とする。
本発明の請求項3に係る空気イオン搬送システムは、上記請求項1または2において、前記導電構造は、非導電性部に対して導電性部を接続する導電部材を有してなることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る空気イオン搬送システムは、上記請求項1〜3のいずれか一つにおいて、空気を搬送する経路に帯電除去手段を設けたことを特徴とする。
本発明に係る空気イオン搬送システムは、空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する導電構造を備えたことにより、経路の帯電を防止するので、有効濃度を維持した状態で安定して空気イオンを搬送することができる。この結果、従前では、空気イオンが種々の帯電している物体に吸着されて数m程度で減衰してしまうが、10mから数十m以上のレベルまで空気イオンを有効濃度で搬送できる。
また、導電構造に加えて、帯電除去手段を設けたことにより、空気イオンを搬送する経路の帯電をさらに防止する。この結果、空気イオンが吸着されることがないので、有効濃度を維持した状態で空気イオンをさらに安定して搬送することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る空気イオン搬送システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態における空気イオン搬送システムは、空調設備や換気設備を導入するあらゆる用途に関し、例えば集合住宅、オフィス、医療施設、老健施設、宿泊施設、教育施設、美術館、工場などの建物への応用や、車両(乗用車、バス、電車など)への応用に適したものである。
図1は本発明に係る空気イオン搬送システムの実施の形態を示す概略図である。図1に示す空気イオン搬送システムは、空気を送風して搬送する空気搬送手段1と、空気を負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンとする空気イオン発生手段2とを有して構成してある。
空気搬送手段1は、送風ユニット11、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、継ぎ手15、および片落管16(パイプ径を変える)を有している。
送風ユニット11は、主として箱状のケーシング11a、および当該ケーシング11aに収容した送風機11bからなる。すなわち、送風ユニット11は、送風機11bの稼働によってケーシング11aの内部に空気を吸込み、この吸込んだ空気をケーシング11aの外部に吹出す。また、ケーシング11aの内部において、送風機11bの空気吹出側には、空気を清浄する清浄手段としてのフィルタ11cが設けてある。フィルタ11cは、例えばHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)などからなり、送風機11bの稼働によってその入口側から出口側に通過する空気中の塵埃などを主に除去する。なお、フィルタ11cは、通過する空気の状態に応じて比較的粗大な汚染物を除去するフィルタや、NOX・SOXや化学物質や花粉などを除去するフィルタを適宜採用してもよい。
ダクト12は、ケーシング11aの外部から当該ケーシング11aの内部に吸込まれる空気を通し、またケーシング11aの外部に吹出された空気を所定域に通す管である。
空気取入口部13は、ダクト12の吸込み側の端部に設けてあり、外気などをダクト12に取入れる口をなしている。なお、空気取入口13は、外気に加えて換気のために所定域からの空気を取り入れる口として用いる場合もある。
空気吹出口部14は、ダクト12の吹出し側の端部に設けてあり、所定域に空気を吹出す口をなしている。
継ぎ手15は、各ダクト12の間や、ケーシング11aとダクト12との間に設けてあり、相互間を接続するものである。また、継ぎ手15は、図1に示すように太径のダクト12と、空気吹出口部14を配設する細径のダクト12とを接続して相互のダクト12の管径を変えるためのものでもある。
片落管16は、ダクト12の管径を変えるためのものであって、太径のダクト12の端部に空気吹出口部14を取り付ける場合に、ダクト12と空気吹出口部14との間に配設する。
空気搬送手段1は、送風ユニット11の送風機11bの稼働によって空気取入口部13から取入れた外気(空気)を、ダクト12を通して各空気吹出口部14から所定域(部屋など)に吹出す。図1に示す空気搬送手段1では、太径のダクト12の間に継ぎ手15を複数(4つ)介在して細径のダクト12を複数接続して、複数の所定域に空気を吹出すように構成してある。なお、上述した空気搬送手段1は、1つの空気取入口部13を有して構成してあるが、これに限らず空気取入口部13を複数有して、当該各空気取入口部13を複数のダクト12を介してそれぞれ送風ユニット11に対して接続してあってもよい。また、上述した空気搬送手段1は、5つ(複数)の空気吹出口部14を有しているが、これに限らず、空気吹出口部14を1つにしてもよい。
空気イオン発生手段2は、周囲の空気に正イオンを発生させる正イオン発生装置、周囲の空気に負イオンを発生させる負イオン発生装置、あるいは周囲の空気に正イオンおよび負イオンを共に発生させる正負イオン発生装置などを含む。すなわち、空気イオン発生手段2としては、正イオン発生装置のみ、負イオン発生装置のみ、正イオン発生装置および負イオン発生装置の組み合わせ、正負イオン発生装置での構成がある。図1ではこれらのイオン発生装置を、空気搬送手段1における送風ユニット11のケーシング11aの内部であって、フィルタ11cの出口側に4つ配置した例を示す。
正イオン発生装置および負イオン発生装置を組み合わせた構成の場合には、正イオン発生装置と負イオン発生装置とを所定間隔をおいて配置する。所定間隔は、例えば0.1cm以上、好ましくは0.5cm以上、さらに好ましくは1cm以上とするのがよい。このようにイオン発生装置を少なくとも0.1cm以上離して設置することにより、発生したイオンの減衰が激減する。なお、所定間隔は、イオン発生装置の配置される部位の容積、設置数またはイオン発生能力により、最適な間隔は適宜変化する。また、図には明示しないが正イオン発生装置と負イオン発生装置との間に仕切部を設けてもよい。さらに、正イオン/負イオンを共に発生させる装置を1個または複数設置する場合も同様である。
正イオン発生装置および負イオン発生装置の組み合わせ、または正負イオン発生装置で構成した空気イオン発生手段2は、図には明示しないが、高電圧発生部とイオン発生部とを対向配置し、高電圧発生部からイオン発生部に高電圧を印加することによってコロナ放電により、空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H+(H2O)m(mは任意の自然数)とO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)とを主体とした正負のイオン(プラスイオンとマイナスイオン)を生成する。これら、H+(H2O)mおよびO2 -(H2O)nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。H22または・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り込んで不活化することができる。ここで、・OHは活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
正負のイオンは、浮遊細菌の細胞表面で下記式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(1)〜式(3)において、m、m′、n、n′は任意の自然数である。これにより、活性種の分解作用によってウィルスなどの浮遊細菌が破壊される。したがって、効率的に空気中の浮遊細菌を不活化、殺菌することができる。
+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O…式(1)
+(H2O)m+H+(H2O)m′+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n′→2・OH+O2+(m+m′+n+n′)H2O…式(2)
+(H2O)m+H+(H2O)m′+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n′→H22+O2+(m+m′+n+n′)H2O…式(3)
以上のメカニズムにより、前記正負イオンの放出により浮遊菌等の殺菌効果を得ることができる。
また、前記式(1)〜式(3)は、空気中の有害物質表面でも同様の作用を生じさせることができるため、活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)が、有害物質を酸化もしくは分解して、ホルムアルデヒドやアンモニア等の化学物質を、二酸化炭素や、水、窒素等の無害な物質に変換することにより、実質的に無害化することが可能である。
その他、正イオンと負イオンには、コクサッキーウィルス、ポリオウィルス、等のウィルス類も不活化する働きがあり、これらウィルスの混入による汚染が防止できる。また、正イオンと負イオンには、臭いの元となる分子を分離する働きがあることも確かめられており、空間の脱臭にも利用できる。また、正イオンと負イオンには、人体に影響を与えるアレルゲン(ハウスダスト、ダニ、カビ、花粉などアレルギーを引き起こす物質)を包み込んでその作用を抑制する作用もある。なお、空気イオン発生手段2としては、上記以外にも、レナード効果やプラズマなどによって空気イオン(正イオン,負イオン)を発生させることができる。
すなわち、空気イオン搬送システムは、空気搬送手段1において空気取入口部13から取入れた外気(空気)を、空気イオン発生手段2によって負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンとして、ダクト12を通して各空気吹出口部14から所定域(部屋など)に空気イオンを吹出す。
ところで、上述した空気イオン搬送システムにおいては、空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する導電構造を備えている。
導電構造としては、空気搬送手段1をなす送風ユニット11、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、継ぎ手15、および片落管16などの構成品を、導電性を有する金属材または炭素樹脂材などの導電材で構成して、各構成品を通じて導電性を維持する。
また、空気搬送手段1をなす送風ユニット11、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、継ぎ手15、および片落管16の少なくとも搬送する空気が接する部位(例えば内壁面)を、導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成して各構成品を通じて導電性を維持してもよい。例えば、図2に斜線部で示す部分を導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成する。この場合、空気が接する面を金属材や炭素樹脂材などを練り込んだ樹脂で形成したり、空気が接する面に金属材や炭素樹脂材などを練り込んだ塗料を塗布する。
また、ダクト12の端部や、継ぎ手15などは、空気の漏れがない接続形態をなすために導電部材で構成し難く、非導電性部として構成する場合がある。この場合、図1および図2に示すように非導電性部を他の導電性部に対してケーブルなどで構成した導電部材3で接続して導電性を保持する。すなわち、導電部材3によって空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する。また、導電部材3は、導電性部同士を接続して導電性を高めるようにしてもよい。
このように、空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する導電構造を備えたことによって、空気を搬送する経路を通じて帯電を防止する。この結果、負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンが吸着されることがないので、有効濃度を維持した状態で空気イオンを安定して搬送することが可能になる。
さらに、上述した空気イオン搬送システムにおいては、上記導電構造に加えて、帯電除去手段を設けることが好ましい。帯電除去手段としては、図1に示すように空気搬送手段1をなす送風ユニット11、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、継ぎ手15、および片落管16に、アース4を設ける。あるいは、空気搬送手段1をなす送風ユニット11、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、継ぎ手15、および片落管16に、帯電除去装置5を設ける。
帯電除去装置5には、例えば交流式除電装置、高周波コロナ除電装置、ブロワー式除電装置、光照射除電装置、極軟X線除電装置、真空紫外線除電装置、大気圧グロー放電式除電装置、およびドライフォグ除電装置などがある。
このように、導電構造に加えて、空気搬送手段1に帯電除去手段を設けたことにより、空気搬送手段1の帯電をさらに防止する。この結果、負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンが吸着されることがないので、有効濃度を維持した状態で空気イオンをさらに安定して搬送することが可能になる。
なお、図3上述した空気イオン搬送システムと従前のシステムとを比較した図である。図3に示すように導電構造(および帯電除去手段)によってシステム全体を非帯電とした場合(イ)では、空気イオンを安定して搬送する。この(イ)を空気イオン搬送効率100%とすると、非帯電としない既存(従前)のシステムの場合(ハ)は、空気イオンが帯電によって吸着されるので空気イオン搬送効率がほとんど0%となる。なお、空気搬送手段1をなす送風ユニット11(ケーシング11a,送風機11b)、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、継ぎ手15、および片落管16などいずれかの構成品単体を非帯電とした場合(ロ)では、空気イオンが帯電によって吸着される部位があるために空気イオン搬送効率が不安定になる。
ところで、図4は図1に示す空気イオン搬送システムの変形例を示す概略図、図5〜図7は図1に示す空気イオン搬送システムの適用例を示す概略図である。
図4に示す空気イオン搬送システムは、空気イオン発生手段2を空気搬送手段1の送風ユニット11とは別に構成したものである。空気イオン発生手段2は上述と同様の構成であり、図4では、空気搬送手段1のダクト12の間に接続したケーシング2aの内部にイオン発生装置を4つ配置した例を示す。このように、空気イオン発生手段2は、送風ユニット11と別に構成してあってもよい。なお、図4に示す空気イオン搬送システムでは、継ぎ手15を図示していないが、図1に示すように継ぎ手15を用いてもよく、また継ぎ手15およびダクト12を介して空気吹出口部14を複数設けてもよい。なお、図4においては、空気イオン発生手段2を配置したケーシング2aを送風ユニット11の下流側に配置した形態を図示しているが、これに限らず空気イオン発生手段2を配置したケーシング2aを送風ユニット11の上流側に配置してもよい。
図5に示す空気イオン搬送システムは、全熱交換空調システムを構成してある。この場合、空気搬送手段1の送風ユニット11は、ケーシング11aの内部に給気送風機11bと排気送風機11bとを有している。給気送風機11bは、隔壁11dで2つに区画されたケーシング11aの一方の領域11A内に配置してある。一方の領域11Aの空気吸込側は、空気取入口部13に通じるダクト12に接続してあり、その空気吹出側が所定域としての部屋17に開口する空気吹出口部14に通じるダクト12に接続してある。また、ケーシング11aの一方の領域11Aには、空気の熱交換を行うコイル11eおよびフィルタ11cが設けてある。排気送風機11bは、隔壁11dで2つに区画されたケーシング11aの他方の領域11B内に配置してある。他方の領域11Bの空気吸込側は、所定域である部屋17に設けた空気吸込口部18に通じるリターン用のダクト12に接続してあり、その空気吹出側が外気に開口する空気排出口部19に通じるダクト12に接続してある。また、他方の領域11Bには、フィルタ11cが設けてある。
また、空気搬送手段1において、送風ユニット11、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、空気吸込口部18、および空気排出口部19は、導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成した導電構造を備えている。なお、図には明示しないが上述した継ぎ手15および片落管16有してもよく、これらを導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成する。さらに、ケーシング11aとダクト12との間、空気吹出口部14とダクト12との間、空気吸込口部18とダクト12との間には、上述した導電部材3が設けてある。また、空気搬送手段1には、導電構造に加えて、上述した帯電除去手段(アース4および帯電除去装置5)が設けてある。
そして、空気イオン発生手段2は、上述した構成と同様であって、図5に示すようにケーシング11a内の給気送風機11bの吹出側に配設してある。なお、図には明示しないが、空気イオン発生手段2は、空気取入口部13に通じるダクト12、一方の領域11Aのフィルタ11c入口側、一方の領域11Aのフィルタ11c出口側であってコイル11e入口側、空気吹出口部14に通じるダクト12、空気吸込口部18に通じるダクト12、他方の領域11Bのフィルタ11c入口側、および空気排出口部19に通じるダクト12に配設してもよい。
図5に示す空気イオン搬送システムは、給気送風機11bを稼働することによって空気取入口部13からダクト12を通して外気を取入れ、ケーシング11aの一方の領域11Aにおいてフィルタ11cおよびコイル11eを通過させた後、ダクト12を通して空気吹出口部14から部屋17内に吹出す。一方、排気送風機11bを稼働することによって部屋17内の空気を空気吸込口部18からダクト12を通し、ケーシング11aの他方の領域11Bにおいてフィルタ11cを通過させた後、ダクト12を通して空気排出口部19から外気に排気する。この際、空気イオン発生手段2は、空気搬送手段1が搬送する空気をイオンを含ませた空気イオンとする。この空気イオンは、導電構造および帯電除去手段によって帯電を防止された空気搬送手段1で搬送されるので、有効濃度を維持した状態で安定して搬送され、除菌、抗ウィルスおよび抗アレルゲン作用を行う。このように、本実施の形態における空気イオン搬送システムは、全熱交換空調システムに適用することが可能である。
図6に示す空気イオン搬送システムは、オフィスビルなどの建物100の空調システムを構成してある。図6に示すように空調機101には、冷却塔102から熱源(冷却ヒートポンプチラーおよびボイラなど)103を介した冷温水が循環される。空調機101は、ダクト12を通して空気取入口部13から取入れた外気を、ダクト12を通して空気吹出口部14から建物100における各階の部屋17に吹出す。一方、空調機101は、部屋17内の空気を空気吸込口部18からダクト12を通して吸込み、この空気を調節して再びダクト12を通して空気吹出口部14から部屋17に吹出す。また、部屋17内の空気は、空調システムとは別に設けた空気吸込口部18’およびダクト12’を通して空気排出口部19’から外気に排出する。
そして、上記空調システムに上述の空気イオン発生手段2を設け、必要に応じて空気イオンを搬送する経路に導電構造および帯電除去手段を備える。例えば、図6に示すように空調機101に空気イオン発生手段2を設け、空調機101、空気吹出口部14、および空調機101から空気吹出口部14に通じるダクト12に導電構造および帯電除去手段(アース4)を備える。この結果、空調システムにおいて、空調機101からダクト12を通して空気吹出口部14に至る経路に、有効濃度を維持した状態で安定して空気イオンを搬送できる。また、必要に応じて、空調機101、冷却塔102、熱源103、ダクト12、空気取入口部13、および空気吹出口部14などに空気イオンを搬送する場合に、その経路に導電構造および帯電除去手段を備えればよい。このように必要に応じて空気イオン搬送システムを構築することが可能になる。なお、空気イオン発生手段2は、空調機101以外に、ダクト12,12’、空気取入口部13、空気吸込口部18,18’、あるいは空気排出口部19’など、必要に応じて空気イオンの効果を得たい部位に設けてもよい。
図7に示す空気イオン搬送システムは、図6に示す空気イオン搬送システムと同様に建物100の空調システムを構成してある。図7に示すように空調機101には、冷却塔102から熱源(冷却ヒートポンプチラーおよびボイラなど)103を介した冷温水が循環される。空調機101は、ダクト12を通して空気取入口部13から取入れた外気を、ダクト12を通して空気吹出口部14から建物100における各階の部屋17に吹出す。一方、空調機101は、部屋17内の空気を空気吸込口部18からダクト12を通して吸込み、ダクト12を通して空気排出口部19から外気に排出する。また、空調機101は、部屋17内の空気を空気吸込口部18からダクト12を通して吸込み、この空気を調節して再びダクト12を通して空気吹出口部14から部屋17に吹出す。
そして、上記空調システムに上述の空気イオン発生手段2を設け、必要に応じて空気イオンを搬送する経路に導電構造および帯電除去手段を備える。例えば、図7に示すように空調機101に空気イオン発生手段2を設け、空調機101、空気吹出口部14、および空調機101から空気吹出口部14に通じるダクト12に導電構造および帯電除去手段(アース4)を備える。この結果、空調システムにおいて、空調機101からダクト12を通して空気吹出口部14に至る経路に、有効濃度を維持した状態で安定して空気イオンを搬送できる。また、必要に応じて、空調機101、冷却塔102、熱源103、ダクト12、空気取入口部13、空気吹出口部14、空気吸込口部18、および空気排出口部19などに空気イオンを搬送する場合に、その経路に導電構造および帯電除去手段を備えればよい。このように、必要に応じて空気イオン搬送システムを構築することが可能になる。なお、空気イオン発生手段2は、空調機101以外に、ダクト12、空気取入口部13、空気吸込口部18、あるいは空気排出口部19など、必要に応じて空気イオンの効果を得たい部位に設けてもよい。
したがって、上述した空気イオン搬送システムでは、導電構造を備えて空気イオンを搬送する経路を通じて導電性を維持することによって、当該経路の帯電を防止するので、有効濃度を維持した状態で安定して空気イオンを搬送することが可能になる。この結果、従前では、空気イオンが種々の帯電している物体に吸着されて数m程度で減衰してしまうが、10mから数十m以上のレベルまで空気イオンを有効濃度で搬送できる。特に、空気が乾燥する時期には、空気搬送手段1の構成部が帯電し易くなるが、これを防止するので年間を通し、連続して空気イオンを安定した有効濃度で搬送することが可能になる。
また、有効濃度を維持した状態で安定して空気イオンを搬送することが可能なため、従前では、各部屋の吹出口に空気イオン発生手段2を取り付けなくてはならず設計上の制約をうけることになるが、空気イオン発生手段2の取り付け位置を自由に設定することが可能になる。例えば、上述したように送風ユニット11や空調機101に空気イオン発生手段2を取り付けた場合には、空気イオンの発生に伴い様々な運転条件を設定することが可能になる。さらに、各部屋の吹出口に空気イオン発生手段2を取り付けなくてもよいため、水廻り部や、特殊な部屋(冷凍室、冷蔵室、高温室、工場や医療施設で薬剤を使用する薬剤薫蒸室など)での空気イオン発生手段2への直接的なダメージがなく、継続的で安定した空気イオンの供給が可能になる。
また、導電構造に加えて、帯電除去手段を設けたことにより、空気イオンを搬送する経路の帯電をさらに防止する。この結果、負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンが吸着されることがないので、有効濃度を維持した状態で空気イオンをさらに安定して搬送することが可能になる。
なお、上述した空気イオン搬送システムでは、空調システムや換気システムなどを対象に説明したが、空気以外の気体を搬送するシステムにおいても応用可能である。
本発明に係る空気イオン搬送システムの実施の形態を示す概略図である。 図1に示す空気イオン搬送システムの導電構造を示す概略図である。 本発明に係る空気イオン搬送システムと従前のシステムとを比較した図である。 図1に示す空気イオン搬送システムの変形例を示す概略図である。 図1に示す空気イオン搬送システムの適用例を示す概略図である。 図1に示す空気イオン搬送システムの適用例を示す概略図である。 図1に示す空気イオン搬送システムの適用例を示す概略図である。
符号の説明
1 空気搬送手段
11 送風ユニット
11a ケーシング
11b 送風機
11c フィルタ
11d 隔壁
11e コイル
11A 一方の領域
11B 他方の領域
12 ダクト
13 空気取入口部
14 空気吹出口部
15 継ぎ手
16 片落管
17 部屋
18 空気吸込口部
19 空気排出口部
2 空気イオン発生手段
2a ケーシング
3 導電部材
4 アース
5 帯電除去装置
100 建物
101 空調機
102 冷却塔
103 熱源

Claims (4)

  1. 空気を送風して搬送する空気搬送手段と、当該空気搬送手段によって搬送する空気を負イオンまたは正イオンまたはこれらの両イオンを含ませた空気イオンとする空気イオン発生手段とを有した空気イオン搬送システムであって、空気を搬送する経路を通じて導電性を維持する導電構造を備えたことを特徴する空気イオン搬送システム。
  2. 前記導電構造は、少なくとも搬送する空気が接する部位を、導電性を有する金属材または炭素樹脂材などで構成したことを特徴とする請求項1に記載の空気イオン搬送システム。
  3. 前記導電構造は、非導電性部に対して導電性部を接続する導電部材を有してなることを特徴とする請求項1または2に記載の空気イオン搬送システム。
  4. 空気を搬送する経路に帯電除去手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気イオン搬送システム。

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