JP2007016893A - ガス燃料貯蔵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料ガスの充填作業中において、供給タンクから燃料タンクに供給された燃料ガスの温度上昇を抑える。
【解決手段】ガス燃料貯蔵装置10は、シリンダ容器本体16と、シリンダ容器本体16内を移動するピストン20と、を備えている。そして、ガス燃料貯蔵装置10のコントローラ42には、充填室18内の燃料ガスの温度を検出する温度センサ38、圧力を検出する圧力センサ40からの検出信号が入力される。充填作業においては、ピストン20をA位置からB位置に移動させて充填室18の容積を変えながら充填するが、コントローラ42は、例えば、充填室18内の燃料ガスが所定の温度以下になるように、ピストン20の移動量を制御する。これにより、充填室18に充填された燃料ガスの状態を所望の状態に維持して充填作業を行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】ガス燃料貯蔵装置10は、シリンダ容器本体16と、シリンダ容器本体16内を移動するピストン20と、を備えている。そして、ガス燃料貯蔵装置10のコントローラ42には、充填室18内の燃料ガスの温度を検出する温度センサ38、圧力を検出する圧力センサ40からの検出信号が入力される。充填作業においては、ピストン20をA位置からB位置に移動させて充填室18の容積を変えながら充填するが、コントローラ42は、例えば、充填室18内の燃料ガスが所定の温度以下になるように、ピストン20の移動量を制御する。これにより、充填室18に充填された燃料ガスの状態を所望の状態に維持して充填作業を行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガス燃料貯蔵装置に関し、特に、 供給タンクからガス燃料貯蔵装置に燃料ガスを充填する際の充填態様を改良するガス燃料貯蔵装置に関する。
例えば、燃料電池車両等には、燃料電池の反応で使用される水素ガス等の燃料ガスが充填される燃料タンクが搭載されている。この燃料タンク内の燃料ガスが消費されると、新たに、別の供給タンクから燃料ガスが充填される。この充填作業は、圧縮機により昇圧された燃料ガスが供給タンク内に貯蔵され、この供給タンクからほぼ空にになった燃料タンクに燃料ガスが充填される。この燃料ガスの充填作業は、燃料ガスの消費に応じて何万回繰り返されることになる(特許文献1参照)。
この充填作業において、空の燃料タンク内に高圧の燃料ガスを充填すると、瞬間的に燃料ガスが膨張し、連続的に充填を続けると、膨張したガスが後から供給される燃料ガスに再度圧縮される。この膨張した燃料ガスが再度圧縮される際には、燃料ガスが断熱的に圧縮されて発熱し、燃料タンク内の燃料ガスの温度が上昇してしまう。こうして上昇した温度は、いずれ放熱により適当な温度まで低下するが、この温度変化に伴い、燃料タンクに熱膨張と熱収縮が発生する。このため、燃料タンクへの燃料ガスの温度上昇を伴う充填作業が繰り返されると、燃料タンクが劣化する可能性がある。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、燃料ガスの充填作業において、供給タンクから燃料タンクに供給された燃料ガスの温度上昇を制御可能なガス燃料貯蔵装置を提供することを目的とする。
本発明のガス燃料貯蔵装置は、シリンダ容器本体と、シリンダ容器本体内を移動し、燃料ガスが充填される充填室の容積を変更可能なピストンと、を有し、供給タンクから供給される燃料ガスを貯蔵する燃料タンクと、充填室内の燃料ガスの状態を検出する状態センサと、状態センサの検出値に応じて、充填室内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、ピストンの移動量を制御する移動量制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のガス燃料貯蔵装置において、状態センサは、充填室内の燃料ガスの温度を検出する温度センサを含み、移動量制御手段は、温度センサの検出値に基づいて、充填室内の燃料ガスが所定温度を維持するように、ピストンの移動量を制御する。
更に、本発明のガス燃料貯蔵装置において、状態センサは、充填室内の燃料ガスの圧力を検出する圧力センサを含み、移動量制御手段は、圧力センサの検出値に基づいて、充填室内の燃料ガスが所定圧力を維持するように、ピストンの移動量を制御する。
更に、本発明のガス燃料貯蔵装置において、状態センサは、充填室内の燃料ガスの温度を検出する温度センサ及び充填室内の燃料ガスの圧力を検出する圧力センサを含み、移動量制御手段は、温度センサの検出値及び圧力センサの検出値に基づいて、充填室内の燃料ガスが所定温度及び所定圧力を維持するように、ピストンの移動量を制御する。
また、本発明のガス燃料貯蔵装置において、ピストンは、充填室を形成するピストンヘッドと、該ピストンヘッドからシリンダ容器本体の外部まで延伸しその突出部分にギア歯が形成されたピストン軸と、を有し、移動量制御手段は、ギア歯に係合するギアモータを備え、該ギアモータの回転を制御する。
本発明のガス燃料貯蔵装置は、シリンダ容器本体と、シリンダ容器本体内を移動し、燃料ガスが充填される充填室の容積を変更可能なピストンと、を有し、供給タンクから供給される燃料ガスを貯蔵する燃料タンクと、供給タンクからの燃料タンクへの燃料ガスを充填する際に損失するエクセルギー損失が所定の制御範囲内で最適値になるように、供給タンクと燃料タンク間に設けられたバブル開度及びピストンの移動量との関係を示す制御マップを記憶する記憶手段と、制御マップを指標として、バルブ開度を制御するバルブ開度制御手段と、制御マップを指標として、ピストンの移動量を制御するピストン移動量制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のガス燃料貯蔵装置において、充填室内の燃料ガスの状態を検出する状態センサと、を備え、バルブ開度制御手段は、状態センサの検出値に応じて、充填室内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、バルブ開度を制御し、ピストン移動量制御手段は、状態センサの検出値に応じて、充填室内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、ピストン移動量を制御する。
本発明によれば、燃料ガスが供給される燃料タンクを、シリンダ容器本体と、シリンダ容器本体内を移動し、前記燃料ガスが充填される充填室の容積を変更可能なピストンと、で構成し、充填室に充填された燃料ガスの状態に応じてピストンの移動量を制御するので、充填室に充填された燃料ガスの温度上昇を抑えることができる。
本発明によれば、目標充填時間内で充填作業を行う場合、エクセルギー損失が小さくなることを指標として、供給タンクからの燃料タンク間に設けられたバブル開度及びピストンの移動量を制御するので、エネルギー効率の良い充填を行うことができる。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明する。実施形態のガス燃料貯蔵装置は、例えば、燃料電池を動力とする燃料電池車両に搭載され、燃料ガスとして燃料電池の反応に使用される水素ガスが貯蔵される。ガス燃料貯蔵装置に貯蔵された水素ガスが消費されると、ガス燃料貯蔵装置をガス供給ステーションにある供給タンクに接続し、供給タンクからガス燃料貯蔵装置に水素ガスを充填する。以下、燃料電池車両に搭載され、水素ガスを貯蔵するガス燃料貯蔵装置を例に取り説明する。
実施形態1
図1は、実施形態1のガス燃料貯蔵装置の構成図である。
図1は、実施形態1のガス燃料貯蔵装置の構成図である。
ガス燃料貯蔵装置10は、供給タンク12から供給される水素ガスが供給される燃料タンク14を有しており、この燃料タンク14は、シリンダ容器本体16と、シリンダ容器本体16内を移動し、燃料ガスが充填される充填室18の容積を変更可能なピストン20と、を備える。そして、ガス燃料貯蔵装置10は、充填室18内の燃料ガスの各種状態を検出するセンサ群22と、センサ群22の検出値に応じて、充填室18内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、ピストン20の移動量を制御する移動量制御装置24と、を有する。
シリンダ容器本体16は、円筒構造となっており、例えば、35MPa程度の高圧の水素ガスを貯蔵する。このシリンダ容器本体16の頂部側26が、供給管28及びバルブ30を介して供給タンク12と接続され、供給タンク12からシリンダ容器本体16内に水素ガスを受け入れる。また、この頂部側26には、水素ガスの供給口(図示せず)が形成され、燃料電池の反応時には、この供給から水素ガスが燃料電池に供給される。底部側32には、ピストン20のピストン軸36をシリンダ容器本体16の外部に突出させるため貫通孔32aが形成されている。なお、頂部側26の内面26b及び底部側32の内面32bは、図1に示す様に、ピストン20のピストンヘッド34の形状に適合するように平面に形成されている。
シリンダ容器本体16に備えられるピストン20は、ピストンヘッド34と、ピストンヘッド34の後部から延伸したピストン軸36と、備える。このピストンヘッド34は、ピストンヘッド34の周面とシリンダ容器本体16の内周面とが、摺動可能な程度に密着している。このように、ピストンヘッド34は、シリンダ容器本体16を2つの空間に2分しており、ピストンヘッド34は、矢印Aで示すように両方向に動くことにより、区分けされたそれぞれ室の容積を変えることができる。本実施形態では、ピストンヘッド34と頂部側26間の空間が燃料ガスの充填室18となる。なお、ピストンヘッド34の前後面が頂部側26の内面26b及び底部側32の内面32bと密着し、シールされる。
なお、このピストンヘッド34は、充填開始時には、A位置にあり、充填室18の容積を最小にし、充填中は図1左側に移動させて、充填室18の容積を徐々に大きくさせながら、B位置で移動させる。このB位置まで、充填室18の容積が最大となり、満充填となる。
ピストン軸36は、ピストンヘッド34の後面から延伸されており、底部側32の貫通孔32aからシリンダ容器本体16の外部に突き出ている。このピストン軸36の外部に突出する突出部分36aには、後述するギアモータの歯が係合するギア歯36bが形成されている。充填の際に、ギアモータが回転しピストン軸36を動かし、ピストンヘッド34をシリンダ容器本体16内で移動させ、水素ガスが充填される充填室18の容積を変える。
センサ群22として、本実施形態において、温度センサ38と圧力センサ40を備えている。温度センサ38は、例えば、燃料タンク14の頂部側26に配置され、充填室18に充填された水素ガスの温度を検出する。圧力センサ40も、温度センサ38と同様に、燃料タンク14の頂部側26に配置され、充填室18に充填された水素ガスの圧力を検出する。なお、温度センサ38又は圧力センサ40のどちらか一方を備えるのみでも良い。
移動量制御装置24は、コントローラ42と、このコントローラ42に制御され、ピストン20のピストン軸36のギア歯36bに係合するギアモータ44と、を備えている。コントローラ42は、前述した温度センサ38、圧力センサ40の検出信号に基づいて、充填室18に充填された水素ガスが所定の状態を維持するように、ギアモータ44の回転を制御する。例えば、コントローラ42は、温度センサ38の検出値が所定温度以下や所定温度の範囲、圧力センサ40の検出値が所定圧力以下や所定圧力の範囲の所定条件を維持するようにギアモータ44の回転を制御する。これにより、充填室18に充填された水素ガスの温度上昇を抑えることができ、燃料タンクの貯蔵強度を維持することができる。なお、ギアモータ44の回転制御は、速度を調整したり、間欠的に回転させたりすることができる。
次に、本実施形態のガス燃料貯蔵装置10の制御の具体例について説明する。図2は、その制御例を示すタイミングチャートである。なお、この例では、充填室18に充填される水素ガスが50℃以下になるように制御する例であり、図2は、温度センサ、ピストンの移動量、ピストンの移動速度の関係を示している。
まず、図1に示すように、ピストンヘッド34をA位置に設定する。供給管28のバルブ30を開き、ピストン20を所定の基準移動速度(図中Cで示す)で移動するようにギアモータ44を所定の速度で回転させる。このバルブ30の基準開度やピストンの基準移動速度は、水素ガスの圧力が急激に低下しないような値であり、予め求めておく。基本的に、充填開始から充填終了後まで、このバルブ30の基準開度やピストンの基準移動速度で制御され、コントローラ42は、温度センサ38の検出値に基づいて、ギアモータ44の速度の調整を行う。充填中、コントローラ42に、温度センサ38の検出値が入力される。コントローラ42は、温度センサ38の検出値が50℃を超えたら、ギアモータ44の回転速度を速める。このとき、ピストン20の移動速度が基準移動速度より速くなるので、短時間当たりの充填室18の容積変化が大きくなり、バルブ30の開度は一定に維持してあるので、単位時間当たりに充填室18に供給される水素ガスの量は維持される。従って、充填室18の圧力が下がり、充填室18の水素ガスの温度を下げることができる。その後、温度センサ38の検出値が50℃を下回ったら、ピストン20が基準移動速度で移動するように、ギアモータ44の回転を戻す。このように、ピストンヘッド34が図1示すようにB位置、すなわち、満充填になるまで、充填室18に充填された水素ガスの温度が50℃を大きく超えないように制御する。図2に示す例では、期間D,Eにおいて、ピストン20の移動速度を基準速度より速くする制御を行って、充填室18の水素ガスが50℃を大きく超えないように、制御を行っている。これにより、充填作業において、充填室18に充填された水素ガスの温度上昇を抑えることができ、燃料タンク14の熱膨張、熱収縮を抑えることができ、燃料タンク14を長期にわたり貯蔵強度を維持することができる。これにより、燃料タンクの寿命を延ばすことができる。また、水素ガスの充填際の燃料タンクへの負荷が減少するので、タンク材料の選択の幅を広げることができ、例えば、軽い材質で燃料タンクを製作することができる。
図2で説明した例では、充填室18の水素ガスが所定の温度を大きく超えないように制御を行っている。ここで、圧力センサ40の検出値に基づいて、充填室18の水素ガスが所定の圧力を大きく超えないように、ピストン20の移動速度を制御しても良い。この場合において、例えば、充填室18に充填された水素ガスがほぼ35MPaを維持するように、ピストン20の移動速度を制御することができる。また、充填室18に充填された水素ガスが、例えば、その温度が50℃以下、その圧力が35MPa程度の両方の条件を維持するように、ピストン20の移動速度を制御しても良い。この場合、温度センサ38、圧力センサ40のどちらか一方が、外部環境等によって応答性が悪くなった場合でも、充填室18に充填された水素ガスの状態を所望の状態に維持することができる。また、充填の初期期間は、温度センサ38の検出値に基づいて、制御を行い、充填の後期期間は、圧力センサ40の検出値に基づいて、制御を行っても良い。
なお、このピストン内に水路を形成し、所定の場合にこの水路に水を流通させることも好適である。例えば、充填室の水素ガスの温度が大きく上昇してしまった場合に、この水路に水を流通させる。これにより、充填室のピストンの移動量の制御だけでは、水素ガスの温度上昇を抑えられない場合に、水素ガスを冷やすことができる。
実施形態2
上述した実施形態1では、温度センサ、圧力センサの検出値に基づいて、充填室に充填された水素ガスが所定の状態を維持するように、ピストンの移動量を制御している。ここで、非常にゆっくりなスピードでピストンを制御すれば、供給タンクから燃料タンクへの水素ガスを充填する際の利用可能なエネルギーの損失、すなわち、エクセルギー損失を殆ど生じさせずに充填することができる。しかしながら、現実問題として、燃料タンクへの水素ガスの充填時間を無限にとることはできない。従って、本実施形態においては、所定の制御範囲内、例えば目標充填時間内に、エクセルギー損失が小さい状態で、供給タンクから貯蔵タンクへ水素ガスを供給することを目的とする。本実施形態においては、このような充填を実現するために、エクセルギー損失が小さくなるような、好適なバルブ開度、好適なピストン移動量(移動速度)の制御マップを予め求め、この制御マップに基づいて、充填期間中のバブル開度及びピストンの移動量を制御する。
上述した実施形態1では、温度センサ、圧力センサの検出値に基づいて、充填室に充填された水素ガスが所定の状態を維持するように、ピストンの移動量を制御している。ここで、非常にゆっくりなスピードでピストンを制御すれば、供給タンクから燃料タンクへの水素ガスを充填する際の利用可能なエネルギーの損失、すなわち、エクセルギー損失を殆ど生じさせずに充填することができる。しかしながら、現実問題として、燃料タンクへの水素ガスの充填時間を無限にとることはできない。従って、本実施形態においては、所定の制御範囲内、例えば目標充填時間内に、エクセルギー損失が小さい状態で、供給タンクから貯蔵タンクへ水素ガスを供給することを目的とする。本実施形態においては、このような充填を実現するために、エクセルギー損失が小さくなるような、好適なバルブ開度、好適なピストン移動量(移動速度)の制御マップを予め求め、この制御マップに基づいて、充填期間中のバブル開度及びピストンの移動量を制御する。
図3は、実施形態2のガス燃料貯蔵装置の構成を示す図である。なお、実施形態1と同様又は相当する部材については同様の符号を付し、その説明を省略する。
〈制御マップの作成〉
まず、制御マップの作成について説明する。
まず、制御マップの作成について説明する。
例えば、図3に示すような、供給タンク12から燃料タンク14に水素ガスを供給する場合、微小時間Δtに生じるエクセルギー損失は、下記数1により算出することができる。
ここで、
Cp:ガスの定圧比熱(J/mol°K)
M:ガス供給管を流れるガス流量(mol/s)
T1 :供給タンク内のガス温度(°K)
P1 :供給タンク内のガス圧力(kPa;abs)
P2 :充填室内のガス圧力(kPa;abs)
γ=1.4、 γ−1/γ=0.28
である。
Cp:ガスの定圧比熱(J/mol°K)
M:ガス供給管を流れるガス流量(mol/s)
T1 :供給タンク内のガス温度(°K)
P1 :供給タンク内のガス圧力(kPa;abs)
P2 :充填室内のガス圧力(kPa;abs)
γ=1.4、 γ−1/γ=0.28
である。
従って、一回の充填期間Tで失うエクセルギー損失は、下記数2により算出することができる。
ここで、Cp、T1 、P1 は、既知の値であり、Mは、流量センサにより検出することができ、P2 は圧力センサにより検出することができる。
従って、1回の充填期間Tに、M、P2 を測定し、数2を演算する。そして、バルブ開度、ピストンの移動速度を変えて、各場合のエクセルギー損失を演算する。
図4は、エクセルギー損失の演算結果の例を示す図である。図4に示すように、所定の時間内に燃料ガスを供給する場合における、バルブ開度、ピストン速度とエクセルギー損失の関係を求めることができる。従って、この制御マップにより、エクセルギー損失が最小となるバルブの開度、ピストンの移動速度を求めることができる。本実施形態においては、このような制御マップに基づいて、バルブの開度、ピストンの移動速度を制御していく。
〈ガス燃料貯蔵装置の構成、作用〉
次に、実施形態2のガス燃料貯蔵装置について説明する。
次に、実施形態2のガス燃料貯蔵装置について説明する。
実施形態2のガス燃料貯蔵装置50は、充填量制御装置52を有しており、所定の条件が入力される入力部54と、前述した制御マップを記憶する記憶部56と、バルブ開度やピストン移動量を制御する制御部58と、制御部58の信号に基づいて、バルブの開度を制御するバルブ開度制御部60と、制御部58の信号に基づいて、ギアモータの回転を制御するギアモータ駆動部62と、を有している。
入力部54は、キーボート、テンキー等からなり、目標充填時間を入力することができる。入力部54から入力された目標充填期間は、制御部58に供給される。記憶部56には、前述したような、目標充填時間とバルブの開度及びピストンの移動速度との関係を記憶した制御マップが記憶されている。
制御部58は、入力部54から目標充填時間が入力されると、記憶部56の制御マップを読み出す。この制御マップにより、エクセルギー損失が最小となるような、バルブ開度とピストンの移動速度が求めれ、後述するように、基本的にこのバルブ開度とピストンの移動速度で制御を行う。また、充填中において、この制御部58には、温度センサ38及び圧力センサ40の検出値が入力さる。本実施形態においては、制御マップに基づいて水素ガスの充填量を制御しているので、充填室18に充填された水素ガスが温度上昇するとは考えられにくい。しかしながら、外部環境等により、充填室18に充填された水素ガスが突発的に温度上昇することも考えられる。そこで、制御部58は、温度センサ38、圧力センサ40の検出値に基づいて、例えば所定温度を超える場合に、バルブ開度、ピストンの移動量の若干の修正を行う。これにより、フィードバック制御を行うことができる。従って、制御部58は、制御マップ、温度センサ38,圧力センサ40の検出値に基づいて、バルブ開度信号、ピストン移動速度信号を生成する。バルブ開度信号はバルブ開度制御部60に供給され、バルブ開度制御部60は、このバルブ開度信号に基づいて、バルブの開度を制御する。また、ピストンの移動速度信号は、ギアモータ駆動部62に供給され、ギアモータ駆動部62は、ピストンの移動速度信号に基づいて、ギアモータ44の回転を制御する。
次に、実施形態2のガス燃料貯蔵装置50の作用について簡単に説明する。なお、実施形態1で説明した制御で、実施形態2に適用可能な制御については、ここでの詳細な説明は省略する。
まず、入力部54から目標充填時間が入力されると、制御部58は、記憶部56から制御マップを読み出す。制御部58は、制御マップに基づいて、エクセルギー損失が最小となるときの、バルブ開度及びピストンの移動速度を、それぞれバルブ基準開度及びピストンの移動速度をピストンの基準速度とする。制御部58は、このバルブ基準開度となるバルブ開度信号、ピストン基準移動速度となるピストン基準移動信号を、バルブ開度制御部60、ギアモータ駆動部62に供給する。充填期間中は、バルブ開度制御部60、ギアモータ駆動部62は、このバルブ基準開度、ピストンの基準移動速度に基づいて、バルブ開度、ギアモータの回転を制御する。バルブ基準開度、ピストン基準移動速度は、エクセルギー損失が最小になるような制御となるので、エクセルギー損失を抑えることができる。なお、本実施形態においては、充填中において、この制御部58に、温度センサ38及び圧力センサ40の検出値が入力される。例えば、実施形態1と同様に、制御部58は、充填された水素ガスの温度が50℃を超えた場合、ピストン20の速度を若干速くする等の制御信号をギアモータ駆動部に出力する。これにより、フィードバック制御を行うことができ、充填室18に充填された水素ガスを所定の状態で維持して、充填をすることができる。
なお、上述した実施形態2の制御マップでは、充填作業中のバルブの基準開度、ピストンの基準移動速度は、実質的に一定である。例えば、バルブの開度を徐々に大きく、ピストンの移動速度を徐々に速くするような制御を行い制御マップを構築してもよい。
なお、このガス燃料貯蔵装置自体に、制御マップ作成部を設けても良く、この制御マップは、実際の充填作業において取得することができる。従って、初期の期間においては、実施形態1の制御を行い、制御マップが得られた時点で、実施形態2による制御マップによる制御を開始しても良い。
実施形態においては、燃料ガスとして水素ガスを例に取り説明したが、ガス燃料貯蔵装置に充填する燃料ガスは、水素ガス以外であっても良い。例えば天然ガスでもよい。
10 ガス燃料貯蔵装置、12 供給タンク、14 燃料タンク、16 シリンダ容器本体、18 充填室、20 ピストン、22 センサ群、24 移動量制御装置、34 ピストンヘッド、36 ピストン軸、38 温度センサ、40 圧力センサ、42 コントローラ、44 ギアモータ、50 ガス燃料貯蔵装置、52 充填量制御装置、54 入力部、56 記憶部、58 制御部、60 バルブ開度制御部、62 ギアモータ駆動部。
Claims (7)
- シリンダ容器本体と、
前記シリンダ容器本体内を移動し、燃料ガスが充填される充填室の容積を変更可能なピストンと、を有し、供給タンクから供給される燃料ガスを貯蔵する燃料タンクと、
前記充填室内の燃料ガスの状態を検出する状態センサと、
前記状態センサの検出値に応じて、前記充填室内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、ピストンの移動量を制御する移動量制御手段と、
を備えることを特徴とするガス燃料貯蔵装置。 - 請求項1に記載のガス燃料貯蔵装置において、
前記状態センサは、前記充填室内の燃料ガスの温度を検出する温度センサを含み、
前記移動量制御手段は、前記温度センサの検出値に基づいて、前記充填室内の燃料ガスが所定温度を維持するように、ピストンの移動量を制御することを特徴とするガス燃料貯蔵装置。 - 請求項1に記載のガス燃料貯蔵装置において、
前記状態センサは、前記充填室内の燃料ガスの圧力を検出する圧力センサを含み、
前記移動量制御手段は、前記圧力センサの検出値に基づいて、前記充填室内の燃料ガスが所定圧力を維持するように、ピストンの移動量を制御することを特徴とするガス燃料貯蔵装置。 - 請求項1に記載のガス燃料貯蔵装置において、
前記状態センサは、前記充填室内の燃料ガスの温度を検出する温度センサ及び前記充填室内の燃料ガスの圧力を検出する圧力センサを含み、
前記移動量制御手段は、前記温度センサの検出値及び圧力センサの検出値に基づいて、前記充填室内の燃料ガスが所定温度及び所定圧力を維持するように、ピストンの移動量を制御することを特徴とするガス燃料貯蔵装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のガス燃料貯蔵装置において、
前記ピストンは、充填室を形成するピストンヘッドと、該ピストンヘッドからシリンダ容器本体の外部まで延伸しその突出部分にギア歯が形成されたピストン軸と、を有し、
前記移動量制御手段は、前記ギア歯に係合するギアモータを備え、該ギアモータの回転を制御することを特徴とするガス燃料貯蔵装置。 - シリンダ容器本体と、
前記シリンダ容器本体内を移動し、前記燃料ガスが充填される充填室の容積を変更可能なピストンと、を有し、供給タンクから供給される燃料ガスを貯蔵する燃料タンクと、
供給タンクからの燃料タンクへの燃料ガスを充填する際に損失するエクセルギー損失が所定の制御範囲内で最適値になるように、供給タンクと燃料タンク間に設けられたバブル開度及びピストンの移動量との関係を示す制御マップを記憶する記憶手段と、
前記制御マップを指標として、バルブ開度を制御するバルブ開度制御手段と、
前記制御マップを指標として、ピストンの移動量を制御するピストン移動量制御手段と、
を備えることを特徴とするガス燃料貯蔵装置。 - 請求項6に記載のガス燃料貯蔵装置であって、
前記充填室内の燃料ガスの状態を検出する状態センサと、を備え、
前記バルブ開度制御手段は、前記状態センサの検出値に応じて、前記充填室内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、バルブ開度を制御し、
前記ピストン移動量制御手段は、前記状態センサの検出値に応じて、前記充填室内の燃料ガスが所定の状態を維持するように、ピストン移動量を制御することを特徴とするガス燃料貯蔵装置。
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2005
- 2005-07-07 JP JP2005198748A patent/JP2007016893A/ja active Pending
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