<第1の実施の形態>
従来のようにEPGにて提供される番組情報をそのままユーザが利用するだけでは、特定の番組に関してユーザが特に注目することは期待できない。本実施の形態では、特定の番組をユーザに知らせるためのプロモーション情報を作成し、これを放送サービス等に関するコンテンツ再生装置に送信する枠組みを提供する。コンテンツ再生装置とは、例えばネットワークに接続可能なTV受像機、TV受信機能付きの携帯電話又は携帯情報機器、若しくはパーソナルコンピュータ等のことをいう。ただしこれは単なる例示であって、他にもコンテンツ提供サーバにより提供されるコンテンツを利用できる装置であり、かつ前述したプロモーション情報を受信できる機能を持つ装置であればどのようなものでもよい。
[システムの概略]
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る放送サービス情報提供システム30の概略構成を示す。図1を参照して、この放送サービス情報提供システム30は、インターネット46を介して互いに通信可能な複数の装置を含む。より具体的には、放送サービス情報提供システム30は、放送電波58により1又は複数のチャネルの番組を放送するコンテンツサービスを行ない、かつ放送される番組に関するEPGをサービス関連情報として公開している、コンテンツ提供サーバとして動作する放送サーバ40と、予め放送サーバ40により認証を受け、放送サーバ40で放送される番組に関する情報を放送サーバ40から取り寄せ、それらに関するプロモーション情報を特定のユーザに通知するというプロモーション情報通知サービスを提供するためのサービス情報送信装置42と、サービス情報送信装置42からプロモーション情報を受け、そのプロモーション情報に基づいて放送サーバ40の放送を受信し再生する機能を持つコンテンツ再生装置44とを含む。
放送サーバ40が提供する放送サービスの一部はスクランブルされており、利用するためにはスクランブルを解除するための鍵情報が必要とされる。また放送サーバ40は、後述するように、放送サーバ40が放送するコンテンツとしての番組に関連するサービス関連情報を提供するサービス関連情報提供装置として機能する。
本実施の形態では、放送電波58により送信されるコンテンツデータがスクランブルされている場合にも、コンテンツ再生装置44で当該番組を所定時間だけ再生できるようにするために、特別な仕組みを用いる。その手順は以下のようなものである。なお、以下の説明では、秘匿すべき情報は公開鍵を用いた暗号化方式により暗号化されるものとする。また、各要求に対する改ざん検知、加えて要求発行者の妥当性を証明するために、電子署名が用いられる。
まず、サービス情報送信装置42は、放送コンテンツに関するプログラム情報であるEPG47を事前に放送サーバ40から入手済みであるものとする。EPG47の例を図2に示す。
図2を参照して、EPG47は、プログラム情報開始タグ62と、プログラム情報終了タグ66と、タグ62及び66の間に記述された、番組情報を記述したプログラム情報64とを含む。プログラム情報64は、サービス識別情報(この例では「0100000121117866」という文字列)を含む。なお、以下では、識別情報を単にIDと呼ぶ。この実施の形態では、プログラム情報64は、番組のタイトル、サブタイトル、放送局名、チャネル番号、放送予定日、放送開始時刻、放送終了時刻、番組のジャンル、サブジャンル、及び補助情報を含む。なお、図2に示すのは一例としてXML(eXtended Markup Language)で記述したEPG47を示すが、EPG47を記述する形式はこれには限定されず、システム30内で統一された形式であればどのようなものでもよい。また、EPG47は、図2に示す以外の情報を含むことができる。
最初のステップにて、サービス情報送信装置42はEPGを参照し、必要なサービスに関する情報(以下「サービス情報」と呼ぶ。)の送信要求48を放送サーバ40に対して送信する。放送サーバ40は、送信要求48を送信してきたサービス情報送信装置42が予め放送サーバ40により認証されていたものかどうかを、事前共有情報を用いて認証する。事前共有情報はサービス情報送信装置42と放送サーバ40との間で決定、共有されている鍵情報である。この送信要求48が認証済のサービス情報送信装置42からの送信要求であれば、放送サーバ40は、この送信要求48に搭載されるサービスID(サービス識別情報)に対応する放送サービス関連情報(サービスID情報50)をサービス情報送信装置42に返信する。放送サービス関連情報には、当該サービスにアクセスするための情報と当該サービスのアクセス許可に関する認証情報が付随する。この際、放送サーバ40は、当該送信要求48の送信元であるサービス情報送信装置42のIDと、返信されたサービスIDと、サービスアクセス許可に関する認証情報とをその発行時間とともに記録しておく。サービス情報送信装置42がサービス情報を入手する際のサービス情報送信装置42と放送サーバ40との間の手続(以下「サービス情報取得プロセス」と呼ぶ。)の詳細については後述される。
なお、サービスIDは各番組に対応するサービスをユニークに特定するための識別情報であり、本実施の形態においてはEPGデータ内に各番組に対応するユニークなデータ列としてサービスIDが記載されるものとする。
サービスIDはさらに、放送サービス特有のサービス提供形態に即し、例えば有料放送局単位でのサービス提供、より細かい番組単位でのサービス提供、複数の有料放送局をまとめたパッケージでのサービス提供等、多様な放送サービスをユニークに示すためのIDとして利用される。例えばある有料パッケージの契約者向けには、そのパッケージ内の視聴可能な全ての放送局での有料放送、又は複数の視聴できる番組等、どの範囲の番組の視聴を許可できるかを指定するIDとして使用可能である。この意味でのサービスIDは、通常EPGに含まれるような、番組を示すユニークなID情報としてのサービスIDとは異なり、EPGに含まれない形で直接視聴者に与えられ、かつその意味が必ずしも単一の番組を示すものではない可能性がある。しかし、その場合は放送サーバ40の内部でプログラムを示すIDへの変換が行なわれるだけで十分である。本実施例においては直接EPGに記載されるサービスIDは番組をユニークに示すものとして扱われる。
一方、サービス情報送信装置42には、予めサービスを受けることを申し込んだユーザのコンテンツ再生装置44のIPアドレス又は機器アドレス(以下これらを「機器ID情報」と呼ぶ。)等、サービスの提供先に関するユーザ情報が準備されている。サービス情報送信装置42は、定期的に、EPGデータに搭載されるサービスIDを用いて放送サーバ40から放送サービス関連情報を取得し、取得情報とユーザ情報とから、各ユーザ向けのプロモーション情報52を作成する。さらに、放送スケジュールにしたがって、放送サービス毎にプロモーション情報52を送信する適切な時刻になると、サービス情報送信装置42はそれらプロモーション情報52を、登録されたコンテンツ再生装置44に向けて送信する。送信されるプロモーション情報52は「テンプレート」と呼ばれ、その詳細については後述される。このテンプレートには、コンテンツ再生装置44が放送サーバ40からの放送を復号するために必要な鍵情報を得るための情報など、コンテンツサービスに関連した情報(サービス関連情報)が含まれている。テンプレートの送信タイミングは予め指定することが可能である。送信タイミングを示す情報は上記サービスの申し込み時においてサービス情報送信装置42に対し初期情報として与えられ、ユーザ情報の一部として後で変更可能な情報の一部として蓄積される。
プロモーション情報52を受けたコンテンツ再生装置44は、プロモーション情報52に含まれるテンプレートからコンテンツのスクランブルを解除するための鍵情報を受けるために必要な情報を抽出し、放送サーバ40に対する鍵情報要求54を作成し放送サーバ40に送信する。放送サーバ40はコンテンツ再生装置44から送られてきた鍵情報要求54と、自己が保持しているサービスIDと当該サービスのアクセス許可に関する認証情報による照合を実施する。鍵情報要求54が、認証済のサービス情報送信装置42から送信されたプロモーション情報52に基づき作成された鍵情報要求であれば、放送サーバ40は当該サービスIDに対応する放送コンテンツを復号するための鍵情報56をコンテンツ再生装置44に返信する。鍵情報56を受信したコンテンツ再生装置44は、その鍵情報を用いて放送電波58により送信されるコンテンツを復号し、再生する。
コンテンツ再生装置44でのコンテンツ復号及び再生に関しては、コンテンツ再生装置44内に実現されるサービス管理部で管理し、例えば所定時間だけ視聴したところで鍵の有効期限が切れコンテンツ再生を停止する、又は鍵の有効時間が経過するタイミングにて自動的に鍵更新を行なう等の処理を行なう。ただし、鍵の自動更新処理をするのは、当該サービスIDによるサービス提供に関し、予めサービス提供者との間で契約を結んでいた場合に限る。即ち、正規のサービス契約を有するコンテンツ再生装置44には放送サーバ40から定期的に鍵更新のためのメッセージが送信され、それに基づき自動的にコンテンツ再生装置44内のサービス管理部が鍵更新処理を実行する。
なお、放送サーバ40及びサービス情報送信装置42は、いずれも実質的には通信機能と大容量の記憶装置と中央演算処理装置(CPU)とを備えたコンピュータと同様のハードウェアと、当該CPUにより実行されるコンピュータプログラムとにより実現される。それらプログラムは、図示しないリムーバブル記憶装置に記憶されて放送サーバ40及びサービス情報送信装置42に供給され、放送サーバ40及びサービス情報送信装置42内の不揮発性記憶媒体(ハードディスク等)に記憶される。実行時には、それらプログラムはメモリに読出され、CPUにより実行される。
コンテンツ再生装置44も実質的にはコンピュータと同様のハードウェア構成であるが、例えば通信機能を備えたTV受像機、TV放送の受信機能を備えた携帯電話又はPDA(携帯情報処理装置)等、用途に応じて種々の形態をとり得る。本実施の形態では、後述するようにコンテンツ再生装置44はPDAとしての形態をとるものとする。
[構成]
−放送サーバ40−
図3に放送サーバ40の構成を示す。放送サーバ40は、プロバイダとして放送サーバ40との間で契約を締結したサービス情報送信装置42等の外部装置又は外部装置の所有者の認証情報を格納するためのプロバイダ認証DB(データベース)72と、放送サーバ40からの放送に関する放送サービスの情報を格納しサービスIDで管理するためのサービス情報DB70と、インターネット46との間のインタフェースとなるネットワークインタフェース86と、ネットワークインタフェース86を介してサービス情報送信装置42等の外部装置から送信要求48を受信したことに応答し、当該送信要求48を送信してきた外部装置をプロバイダ認証DB72を用いて認証し、認証済のプロバイダからの要求のみに対し、放送コンテンツに関してサービス情報DB70内に記憶されているサービス情報から各サービスを受ける際に必要となるサービス関連情報を抽出してネットワークインタフェース86を介してサービス情報送信装置42に返信する処理を行なうためのサービスID送信部74と、サービス情報DB70内に記憶されるサービス情報を抽出して構成したEPGデータをネットワークインタフェース86を介してサービス情報送信装置42に送信する処理を行なうためのEPG処理部75とを含む。サービスID送信部74は、図7を参照して後述するChallenge−Response認証を実行する際の乱数生成機能をも有する。
放送サーバ40はさらに、アンテナ84を介して送信するためのコンテンツデータを格納するためのコンテンツDB78と、コンテンツDB78に格納されたコンテンツのスクランブルを解除するための鍵情報をコンテンツに関連するサービスID及び当該コンテンツの購読が登録されているユーザの端末情報と関連付けて記憶するための鍵情報DB76と、ネットワークインタフェース86を介してコンテンツ再生装置44から鍵情報要求54を受信したことに応答し、鍵情報要求54が正規のサービス情報送信装置42からプロモーション情報の提供を受けたコンテンツ再生装置44からのものか否かを認証し、認証に成功した鍵情報要求54に対し、対応する鍵情報を鍵情報DB76から読出してコンテンツ再生装置44に返信するための鍵送信処理部80と、所定の放送スケジュールにしたがいコンテンツDB78からコンテンツを読出し、鍵情報DB76に記憶されている鍵情報を用いてスクランブルしアンテナ84を介して電波として送出するためのコンテンツ放送処理部82とを含む。
放送サーバ40はさらに、サービスに対して正規に登録されたユーザに関する情報を格納するためのユーザ登録DB87と、放送サーバ40から送信される番組に関し、ユーザ登録DB87に登録されたユーザのコンテンツ再生装置に対して解読のための鍵情報をネットワークインタフェース86を介して定期的に送信する処理を実行するための鍵リフレッシュ部88とを含む。
−サービス情報送信装置42−
図4を参照しサービス情報送信装置42の構成を説明する。サービス情報送信装置42は、プロモーション情報を作成する基となる情報(これを「テンプレート」と呼ぶ)を複数個記憶するためのテンプレートDB98と、テンプレートと組み合わせることによりプロモーション情報の一部を構成する補助コンテンツ項目を複数個記憶するための補助コンテンツDB94と、インターネット46(図1参照)とのインタフェースを提供するネットワークインタフェース106と、外部で作成された補助コンテンツ又はテンプレートの入力を受けるための入力インタフェース(I/F)90と、入力I/F90を介して外部から、又はネットワークインタフェース106を介してインターネット46上の他の装置から受けたテンプレートをテンプレートDB98に記憶させる処理を行なうためのテンプレート受付処理部96と、同様に外部又は他の装置から与えられた、又は内部で抽出された補助コンテンツを補助コンテンツDB94に記憶させる処理を行なうための補助コンテンツ受付処理部92と、ネットワークインタフェース106を介してEPGの取得・管理を行なうEPG取得部103を含む。本実施の形態においてはEPG取得部103およびサービスID取得部110にて受信されたデータに含まれるコンテンツ情報が補助コンテンツ受付処理部96にて補助コンテンツDB94へ格納される。
サービス情報送信装置42はさらに、放送サーバ40(図1参照)を運営する主体と予め契約を行なうことにより放送サーバ40との間で交付・共有され、放送サーバ40に対して送信要求48を送信する際の認証情報としての事前共有情報を記憶するための認証情報記憶部108と、認証情報記憶部108に記憶された認証情報を用いてネットワークインタフェース106を介して放送サーバ40に対し送信要求48を送信し、応じて放送サーバ40から放送サービスのサービスID及び放送サービス関連情報を受信する処理を行なうためのサービスID取得部110と、サービスID取得部110により取得されたサービスIDおよびそのアクセスに必要となるサービス管理情報とを記憶するためのサービスID記憶部104とを含む。サービスID取得部110は、図7に示すChallenge−Response認証を実行する際に、Challenge取得コマンドを放送サーバ40に対し発行する機能をも有する。
サービス情報送信装置42はさらに、このサービス情報送信装置42が提供するサービスを受けようとするユーザからのサービス登録要求をネットワークインタフェース106を介して受付けるためのユーザ登録処理部114と、ユーザ登録処理部114が受付けたユーザに関する利用者ID、端末ID、端末アドレス、及びユーザのプレファレンス(番組に関する嗜好)情報等を記憶するための登録者DB116と、サービスID記憶部104の内容更新又はタイマ112により示される時刻により、プロモーション情報を生成するための制御を行なうプロモーション情報制御部115と、補助コンテンツDB94に記憶された補助コンテンツとテンプレートDB98に記憶されたテンプレートとサービスID記憶部104に記憶されたサービスIDおよびそのアクセスに必要となるサービス管理情報を用い、番組に関するプロモーション情報を登録ユーザ・番組ごとに作成するためのプロモーション情報生成部100と、プロモーション情報生成部100により作成されたプロモーション情報を蓄積するためのプロモーション情報DB102とを含む。
サービス情報送信装置42はさらに、タイマ112と、タイマ112により示される時刻と、各プロモーション情報に含まれる番組の放送スケジュール情報とに基づき、ある番組に関するプロモーション情報を送信すべき適切な時刻になると、登録者DB116に登録されたユーザのうち、ユーザのプレファレンス情報とEPGの属性情報とをマッチングし当該プロモーション情報を送るべきユーザを選択し、それぞれ登録された端末にあててネットワークインタフェース106を介してプロモーション情報を送信する処理を行なうためのプロモーション情報送信部118とを含む。そのために、図には示していないが、コンテンツ再生装置44のユーザは、予めユーザプレファレンス情報の一部にプロモーション情報送信のタイミングを設定しておくことができる。この設定により、ユーザは、プロモーション情報送信部118の制御によって定期的に所望の時刻にプロモーション情報を取得できる。なお、本実施の形態では、サービスID取得部110の動作もタイマ112による時刻情報を参照して定期的に行なわれる。
図5に、テンプレートDB98に記憶されるプロモーション情報のテンプレート130の構成例を示す。このテンプレート130は、サービス情報送信装置42からコンテンツ再生装置44に送信される場合に用いられるだけでなく、コンテンツ再生装置44から放送サーバ40に送信される鍵情報要求54、及び放送サーバ40からコンテンツ再生装置44に送信される鍵情報56も本テンプレートに搭載される情報を参照し、作成される。
図5を参照して説明する。テンプレート130は、主たるコンテンツ(番組)を参照するために必要な情報であるメインコンテンツデータ140と、主たるコンテンツとともにコンテンツの一部を形成するサブコンテンツデータ142とを含む。
メインコンテンツデータ140は、メインコンテンツ参照情報141とともに、後述する鍵情報領域を持つ。本実施の形態におけるメインコンテンツはストリーミング映像であり、映像コンテンツそのものは放送にて配信されるものとする。そのため、メインコンテンツデータ140にはメインコンテンツを参照するために必要な情報と、そのコンテンツ再生に必要な鍵情報のための領域とが確保される。だが本実施の形態では鍵情報そのものは含まない。
サブコンテンツデータ142は、主たるコンテンツとともに表示されたり、プロモーション情報を構成する要素としてユーザに対し提示・表示される動画、テキストデータ、静止画等からなる補助コンテンツデータ170と、主たるコンテンツ及び補助コンテンツの表示時のレイアウトを記述した1又は複数のレイアウトデータ172A,172B,…とを含む。
レイアウトデータ172A,172B,…は主たるコンテンツ及び補助コンテンツと、画面に表示されるユーザインタフェース(UI)要素に関するUI情報とを記述したレイアウト及びUI情報180A,180B,…と、レイアウトの変更タイミング及びコンテンツの表示タイミングを制御することにより、表示の同期を制御するための情報を記述した時間同期情報182A,182B,…とを含む。
サブコンテンツデータ142には図5に示すように複数のレイアウトデータ172A,172B等をもたせることが可能である。サブコンテンツデータ142に指定された時間同期情報又はレイアウト指定に基づき、コンテンツの表示に関する制御が行なわれる。例えば、あるボタンUIをプッシュするとサブコンテンツデータに含まれる別のレイアウト指定に基づき画面の切替を行なう記述が可能である。他の例として、メイン画面とサブ画面とがある場合にメイン画面ではストリーミング番組とその操作用UIとを表示しながらサブ画面では補足情報としての文字列を表示するような記述も可能である。すなわち、サブコンテンツデータ142には、ユーザの操作又は受信したイベントに応じて画面を切替えるためのレイアウト情報を記述する。
図6に、メインコンテンツ参照情報141の詳細を示す。プロモーション情報テンプレートに含まれるメインコンテンツ参照情報141に基づき、鍵情報要求54(図1参照)にて放送サーバ40に対し送信されるデータが生成される。メインコンテンツ参照情報141は、サービスIDを示すサービスID領域150と、放送サーバ40における認証に用いられる認証情報を示す認証情報領域152と、鍵情報要求54の送信時において使用される、認証アクセス先を示す認証アクセス先領域154と、サービスアクセス先を示すサービスアクセス先領域156と、このプロモーション情報を作成する際の元となったテンプレートを特定する情報を示すテンプレートID領域158とを含む。
図8に、メインコンテンツ参照情報141の具体例を示す。図8を参照して、本実施の形態でのメインコンテンツ参照情報141はXML形式であり、メインコンテンツ参照情報であることを示すタグの対166及び176と、タグ166の直後に記載されたデータ種別情報168と、上記したサービスIDを含むプログラム情報、認証情報、認証アクセス先、サービスアクセス先、テンプレートID、テンプレート送信元情報、鍵取得コマンド列が記入された領域150,152,154,156,158,160及び162と、空の鍵データ領域164と、プログラム情報の終了タグ174とを含む。
なお、本実施の形態では、放送サーバ40が複数個存在することを想定して、上記したようにサービスアクセス先のアドレス情報を格納するサービスアクセス先領域156を設けている。しかし、放送サーバ40がユニークに決まるか、又はコンテンツ再生装置44の内部にその情報が埋込まれている場合には必ずしもサービスアクセス先のアドレス情報を使う必要はない。その場合にはむしろ、サービスアクセス先領域156を予備のアクセス先領域のアドレスを格納するための領域として利用できる。すなわち、特定の放送サーバへのコネクションが確立されない場合の代替サーバのアドレスをサービスアクセス先領域156に格納しておく。アクセスすべき放送サーバへのコネクションの確立ができないときに、サービスアクセス先領域156に格納されたこのアドレスを用いて、代替サーバへの接続を試みることができる。
さらに、サービスに対するアクセス認証を、放送サーバ40とは別の認証サーバで行なうことを前提とし、認証アクセス先領域154を設ける。認証アクセス先領域154により、任意の認証サーバを明示的に指定でき、負荷分散の観点に即し適切な機能提供サーバにアクセスできる。認証アクセス先領域154には複数の認証サーバの情報を格納しておくことも可能であり、また複数の認証アクセス先情報から対象を選択することも可能である。
メインコンテンツデータ140はさらに、このプロモーション情報の元となったテンプレートを送信したサービス情報送信装置42を示すテンプレート送信元情報領域160と、コンテンツ再生装置44から放送サーバ40に対して鍵情報要求54を送信する際に、サービスIDに対応する鍵情報を取得するためのコマンドが格納される鍵取得コマンド列領域162と、放送サーバ40からコンテンツ再生装置44に送信される鍵情報56にて、鍵データが格納される鍵データ領域164とを含む。
−サービス情報送信装置42によるサービス情報取得プロセス−
図7に放送サーバ40とサービス情報送信装置42との間でのサービス情報取得プロセスを示す。このプロセスは、いわゆるChallenge−Response認証の一種である。図7中、サービス情報送信装置42と放送サーバ40とはそれぞれ図7中にてサービス情報送信装置Aおよび放送サーバBとして表現され、接尾辞A,Bが図中における主体間でのトランザクションにおいて相手を識別するための情報として参照される。
図7を参照して、サービス情報送信装置Aは、必要となるサービス情報要求送信に先行して、認証シーケンスを実行するために、ステップ(以下単に「S」と記載する。)Q11において、放送サーバBに対しChallenge取得コマンドを発行する。このコマンドを受けた放送サーバBは乱数生成の処理P11を行ない、生成した乱数R1を一時的に格納する。放送サーバBはさらに、SQ12においてこの乱数R1をサービス情報送信装置Aに送信する。
サービス情報送信装置Aは、受信した乱数R1に対し、放送サーバBとの間での事前共有秘密鍵K1を用いて乱数R1に対する暗号化演算EK1(R1)の処理を行ない、出力C1を得る。更にサービス情報送信装置Aは放送サービス関連情報の取得要求データSRに対し同じく事前共有秘密鍵K1を用いた暗号化演算EK1(SR)を行ない、出力C2を得る(処理P21)。サービス情報送信装置Aは、SQ13において、得られた出力を含む4つ組{C1,A,B,C2}を放送サーバBに対し送信する。上記4つ組内の第2項Aはソース機器のIDを示し、第3項Bはターゲット機器のIDを示す。
外部サーバから送信されたデータを受取った放送サーバBは、以下の処理P12を行なう。すなわち、放送サーバBは、受取ったデータがソース側機器を識別するID情報を含むかどうかを確認する。もしID情報があれば、そのID情報をキーにプロバイダ認証DB72内から対応する機器情報を読出し、その中から事前共有秘密鍵K1を抽出する。放送サーバBは、抽出された事前共有秘密鍵K1を用い、処理P11で予め格納しておいた乱数R1に対する暗号化演算を行なう。暗号化演算の結果が受信した4つ組データのうちのC1と同じであれば、サービス情報送信装置Aを認証できたことを意味する。放送サーバBは、この場合、抽出された事前共有秘密鍵K1を用いて、受信されたデータの第4項であるC2を復号し、サービス関連情報取得要求を抽出する。放送サーバBはさらに、サービス情報送信装置Aを同定し、受信されたサービス関連情報取得要求に対応するサービス関連情報SIを抽出し、事前共有秘密鍵K1を用いて暗号化する。放送サーバBは、暗号化されたサービス関連情報SIと、ソース側機器ID及びターゲット機器IDとをあわせたペイロードを作成し、放送サーバBのデバイス私有鍵を用いて署名を行なった結果をこのペイロードに付加して認証成功通知を作成する。SQ14において、放送サーバBは、こうして作成された認証成功通知をサービス情報送信装置Aに対し送信する。
この認証成功通知を受信したサービス情報送信装置Aは、以下の処理P22を実行してサービス関連情報を取得する。すなわち、サービス情報送信装置Aは、サーバBの署名検証用の公開鍵を用いて、認証成功通知に付加された署名の検証を行なう。その後、サービス情報送信装置Aは、事前共有秘密鍵K1を用いてサービス関連情報SIの復号を行なう。その結果として、サーバ情報送信装置Aはサービス関連情報を取得する。
なお、図7における処理P12では、得られた出力C1を更に所定のハッシュ関数に与え、その出力を先の事前共有秘密鍵K1の代わりに鍵として利用し(ハッシュ関数H(C1))、放送サービス関連情報の取得要求データSRに対し暗号化演算E<SUB>H(C1)</SUB>(SR)を行ない、出力C2を得る構成であってもよい。この場合、放送サーバBはC1の復号によりサービス情報送信装置Aを同定後、C1を所定のハッシュ関数に与えてその出力を得る処理を処理P12にて行ない、鍵としてC2の復号を行なった後サービス関連情報SIを抽出する構成であってもよい。この場合、あらかじめ認証時における手順は機器間で決定されていることが前提となっている。
−コンテンツ再生装置44−
図9に、コンテンツ再生装置44の外観の一例を示す。図9を参照して、ここに示すコンテンツ再生装置44は前述したとおりTV放送の受信機能を備えたPDAとして用いられ、片手で持つことが可能な筺体190と、液晶表示装置からなる表示部及びユーザ入力のためのタブレットとが一体となった入出力部200と、メモリカード202が装着可能なカードスロット204と、図示しない通信処理のための各種端子と、内蔵アンテナとを備えている。図示しないが、コンテンツ再生装置44はCPUと内部記憶装置とを含み、実質的にはコンピュータである。
このメモリカード202は記憶媒体であり、データだけでなく、コンテンツ再生装置44の各機能を実現するための、後述するようなコンピュータプログラムを記憶することが可能である。このコンピュータプログラムをコンテンツ再生装置44のCPUで実行することにより、後述する各機能が実現される。
図10に、コンテンツ再生装置44の機能ブロック図を示す。図10に示すように、コンテンツ再生装置44は、サービス情報送信装置42及び放送サーバ40とインターネット46(図1参照)を介して通信するための通信部210と、放送サーバ40からの映像・放送サービスを受信するための放送受信部212と、図9に示す入出力部200を構成する表示部218及びユーザ入力処理部220と、通信部210が受信したプロモーション情報を構成するテンプレート内の情報を処理することにより、放送サーバ40から当該プロモーション情報により示されるサービスIDを抽出し、対応する放送番組のスクランブルを解除するための鍵情報を取得したり、コンテンツの表示をテンプレートにしたがって制御するためのテンプレート処理部222と、放送受信部212が受信したコンテンツデータのスクランブルをテンプレート処理部222が受信した鍵を用いて解除するためのコンテンツ処理部216とを含む。
コンテンツ再生装置44はさらに、コンテンツ処理部216によりスクランブルが解除されたコンテンツデータを記憶するためのコンテンツデータ記憶部214と、コンテンツ再生装置44で発生する種々の情報をサービス情報送信装置42又は放送サーバ40に送信する際に、送信データを所定のフォーマットに整形し、通信部210を介して送信するための送信データ整形部224と、テンプレート処理部222により抽出されたサービスIDと当該サービスを利用するための鍵情報とを関連付けて記憶するためのサービス管理部230とを含む。
テンプレート処理部222は、通信部210がサービス情報送信装置42から受信したデータからテンプレートを抽出するためのテンプレート抽出部238を含む。なお、本実施の形態では、テンプレートはサービス情報送信装置42以外にも、放送サーバ40からインターネットを介して、又は電波により提供される場合も想定している。したがってテンプレート抽出部238は、放送サーバ40からインターネットを介して、又は電波により提供されるデータからテンプレートを抽出する機能も有する。
テンプレート処理部222はさらに、テンプレート抽出部238が抽出したテンプレートを複数個記憶するためのテンプレート記憶部236と、テンプレート記憶部236からテンプレート受信通知を受信したことに応答して、テンプレート記憶部236に記憶されたテンプレートのうちから使用すべきテンプレートを選択し、選択されたテンプレートにしたがってコンテンツを処理するためのテンプレート解釈部232と、テンプレート解釈部232の決定したテンプレートをテンプレート解釈部232に与えるようにテンプレート記憶部236を制御するためのテンプレート選択部234とを含む。具体的には、テンプレート解釈部232は、テンプレート記憶部236に記憶されたテンプレートのうちから使用すべきテンプレートを動作モードにしたがって自動的に、又はユーザ入力処理部220を介したユーザの指定にしたがって決定する。動作モードには、後述するように自動モード、準自動モード、及び手動モードがある。テンプレート解釈部232は、決定されたテンプレートを解釈することにより、コンテンツのスクランブルを解除するために必要な処理を行なう。テンプレート解釈部232はさらに、決定されたテンプレートにしたがって表示部218上のコンテンツの表示レイアウトの決定、コンテンツ表示の変更等の制御を実行する。
テンプレート処理部222はさらに、通信部210にて受信されたデータからテンプレート抽出部238にて処理が行なわれた後、サービスIDと鍵情報とコンテンツデータとを抽出するためのサービス管理情報抽出部240を含む。サービス管理情報抽出部240により抽出されたコンテンツデータはコンテンツデータ記憶部214に記憶される。サービスIDと鍵情報とは互いに関連付けられサービス管理部230に記憶される。
なお、サービス管理部230は、テンプレート解釈部232からサービスIDを指定した要求を受けると、該当の鍵情報が存在するか否かを判定し、鍵がない場合にはその旨の応答(これを「NoKey応答」と呼ぶ)をテンプレート解釈部232に返す処理と、鍵がある場合には該当する鍵をコンテンツ処理部216に与えて該当するコンテンツの復号を実行させる機能とを持つ。サービス管理部230はさらに、鍵情報等のサービス管理情報を受信すると、サービス管理情報受信イベントを発行しテンプレート解釈部232に与える機能を持つ。
以上のようにテンプレート処理部222は、テンプレートに含まれるサービス関連情報を処理し、サービスにより提供されるコンテンツを適切に処理するようにコンテンツ再生装置44の各処理部を制御する。
図11に、テンプレート記憶部236に記憶される複数のテンプレートと、テンプレート解釈部232との関係を示す。図11に示すように、テンプレート選択図234が、テンプレート記憶部236に記憶されたテンプレートのうちの一つを選択し、テンプレート237としてテンプレート解釈部232に与える。テンプレート解釈部232は、テンプレートの記述を解釈し、テンプレートの記述にしたがって制御および表示を実行するためのプログラムからなり、テンプレート記憶部236に記憶されたテンプレートのうち、指定されたテンプレートを解釈・実行する機能を持つ。本実施の形態では、テンプレート解釈部232が一時に処理対象とするテンプレートはテンプレート記憶部236に格納される単一のテンプレートである。テンプレート解釈部232は複数のテンプレートをコンカレントには処理しない。テンプレート内に別のテンプレートへの遷移情報が含まれる場合には、テンプレート解釈部232は制御対象をその別のテンプレートに一旦切替え、切替先のテンプレートに対する処理を行なう。特にニュース速報的な用途では、複数の補助コンテンツ情報を単一テンプレート内に重畳する必要がでてくる場合が想定されるが、この場合には、サービス情報送信装置42が複数のコンテンツ情報を、レイアウトデータも含めて単一のテンプレート内に重畳することにより、テンプレート解釈部232における単一テンプレートに対する処理実行にて実現できる。かかるテンプレートはコンテンツ再生装置44に対しサービス情報送信装置42から送信される。このような構成により、テンプレート解釈部232が一時には単一のテンプレートだけを処理する場合でも、複数の補助コンテンツを実質上処理できる。
本実施の形態では、テンプレート解釈部232は、外部からプロモーション情報等のテンプレートを含む情報が与えられた際には、自動モード、準自動モード、及び手動モードのいずれかの動作モード設定にしたがってテンプレートを解釈・実行する。
自動モードでは、新たに受信したテンプレートを用いた表示に自動的に遷移する。準自動モードでは、テンプレートを含む情報を受信すると、メインコンテンツの画面と別に設けられるサブ画面で、受信したテンプレートに含まれる補助コンテンツ情報(テキスト等)を表示する。ユーザにより新たな情報を表示する旨の指示があれば一旦画面遷移のための確認画面を表示する。さらにユーザから確認の指示を受けて新たなテンプレートを用いた表示への遷移を行なう。手動モードでは、テンプレート記憶部236に記憶された複数のテンプレートをリスト表示し、ユーザにそのうちのいずれかを選択させ、選択されたテンプレートを用いた制御を行なう。各モード時動作詳細については後述される。
放送サーバ40、サービス情報送信装置42、及びコンテンツ再生装置44の各機能はいずれも、実際にはコンピュータハードウェアとその上で動作するコンピュータプログラムとにより実現されることが想定される。データ記憶のためには、メモリ又はハードディスク等の記憶装置が用いられる。これら記憶装置は不揮発性であることが望ましい。揮発性であってもバックアップ電源が常に与えられることで記憶を維持するような記憶装置を用いてもよい。
テンプレート処理部222の各部の機能も、通常のコンピュータと同様のコンピュータハードウェアと、その上で実行されるプログラムとにより実現されることが想定される。こうしたプログラムは、例えば図示しないプログラムメモリに記憶され、図示しない中央演算処理装置により実行される。図12に、コンテンツ再生装置44がデータを受信したときの、図10に示すコンテンツ再生装置44のテンプレート処理部222の各機能を実現するためのプログラムのフローチャートを示す。
図12を参照してデータ受信時における処理フローを説明する。このプログラムは通信部210又は放送受信部212がデータを受信すると起動される。ステップ260で、受信したデータがテンプレートか否かを判定する。受信したデータがテンプレート(例えばプロモーション情報)であれば制御はステップ262に進み、さもなければ制御はステップ266に進む。
ステップ262では、受信したデータからテンプレート情報をテンプレート抽出部238にて抽出し、テンプレート記憶部236に記憶する。ステップ264では、テンプレート受信イベントを発行し、処理を終了する。このイベントは図10でテンプレート記憶部236からテンプレート解釈部232に与えられるテンプレート受信通知に対応する。
ステップ260で受信データがテンプレートではないと判定されると、ステップ266で受信データがサービス管理情報を含むか否かを判定する。サービス管理情報にはサービスIDにて指定されるサービスおよび当該サービスを利用するための鍵情報やサービスアクセス許可のための情報が含まれる。ステップ266にて抽出されるサービス管理情報はテンプレートそのものではなく、サービスそのものを処理するために必要な情報であり、その処理主体はサービス管理部230である。受信済みデータにサービス管理情報が含まれると判定されると制御はステップ268に進み、さもなければ制御はステップ272に進む。
ステップ268では、受信データからサービス管理情報を抽出し(サービス管理情報抽出部240)、かかる抽出情報をサービス管理部230に対し通知、格納する。さらにステップ270でサービス管理部230はサービス管理情報受信イベントの形でテンプレート解釈部232に対し通知し、処理を終了する。このイベントは図10でサービス管理部230からテンプレート解釈部232に与えられるサービス管理情報受信イベントに相当する。
ステップ266で、受信データがサービス管理情報でないと判定された場合、受信データはコンテンツデータとして処理される。ステップ272では、受信したコンテンツデータをコンテンツデータ記憶部214に記憶する。ステップ274では、コンテンツデータ受信イベントをテンプレート解釈部232へ発行し(図示せず)、元の処理に復帰する。
図13に、図10のテンプレート解釈部232がテンプレート受信イベント又はサービス管理情報受信イベントを受信したときにテンプレート解釈部232の制御によりテンプレート処理部222で実行される処理のフローチャートを示す。
図13を参照して、テンプレート受信イベント又はサービス管理情報受信イベントが発生した場合の処理フローを説明する。テンプレート受信イベントが発生すると、まずステップ280にてテンプレート受信イベントが発生したことをユーザに対し通知するための表示を行なった後、ステップ281にてテンプレート解釈部232の動作モードが自動モードか否かを判定する。制御は、自動モードであればステップ286に、さもなければステップ282に、それぞれ進む。
ステップ282では、テンプレートを解釈し、補助コンテンツを現在表示中のメインコンテンツとあわせて従属的に表示する。表示形態はレイアウトデータにおける記述に基づく。
続くステップ283では、テンプレート解釈部232の動作モードが手動モードか否かを判定する。手動モードであれば元の処理に復帰する。動作モードが手動モード以外、すなわち準自動モードであればステップ284に進む。
ステップ284では、ユーザからサービス起動入力(テンプレート切替の指示)があったか否かを判定する。サービス起動入力がなければ元の処理に復帰する。あれば制御はステップ286に進む。
ステップ286では、現在処理対象となっているテンプレートを新たに受信したものに切替え、かかるテンプレート記述に基づく解釈が行なわれる。ステップ288ではテンプレートに記述されたサービスIDに基づくコンテンツサービスに対応する鍵情報が図10に示すサービス管理部230に記憶されているか否か確認するようにサービス管理部230に対し要求する。ステップ290では、サービス管理部230からの返答に基づき鍵情報がサービス管理部230に記憶されているか否かを判定する。記憶されている場合には制御はステップ302に進む。ない場合にはステップ292に進む。
ステップ292では、受信したテンプレートに鍵情報が含まれているか否かを判定する。サービスIDに基づくコンテンツサービスを受けるための鍵情報が登録されていない状態で、処理対象テンプレートにそのサービスのための鍵情報が含まれていれば制御はステップ300に進む。ステップ300ではサービス管理部230にその鍵を当該サービスIDのコンテンツを利用するための鍵情報として登録し、ステップ302に進む。ここでは、サービス管理部230に登録されている鍵情報を用いてテンプレートで指定されたサービスIDに対応するコンテンツのスクランブルを解除できる状態である。したがってステップ302では、この鍵情報を用いてコンテンツ処理部216にてコンテンツの再生処理を開始する。その後、元の処理に復帰する。
一方、ステップ292で受信したテンプレートに鍵情報が含まれていないと判定された場合、ステップ294以下で次のような処理が実行される。まずステップ294でユーザに対し、新しいテンプレートに基づくサービスコンテンツの処理を実行するために鍵情報を取得してよいか否かを問い合わせる画面を表示する。この表示では、UI要素として、画面上にユーザの同意を示すボタン(例えば「進む」ボタン)と、拒否を示すボタン(例えば「戻る」ボタン)とを表示する。そしてユーザの入力を待つ。
ステップ296でユーザの入力が同意と拒否とのいずれかを判定する。同意の場合にはステップ298に進む。拒否の場合には以後何もせず元の処理へ復帰する。
ステップ298では、受信したテンプレートに含まれる図6のメインコンテンツ参照情報141からサービスID150、認証情報152、認証アクセス先154、テンプレートID158、テンプレート送信元情報160、鍵取得コマンド列162を参照し、図14の鍵取得要求320により示されるように、サービスID321、認証情報322、認証アクセス先323、テンプレートID325、テンプレート送信元情報326、鍵取得コマンド列329に加え、このコンテンツ再生装置44を示す端末ID327と、ユーザID328とを含む鍵取得要求を生成する。さらに、図6に示す認証アクセス先領域154の内容により示される放送サーバ40に対しこの鍵取得要求320を送信する。これらに加えて鍵取得要求320は、図6におけるサービスアクセス先156を参照して得られるサービスアクセス先324を含んでもよい。鍵取得要求処理を行なった後、元の処理に復帰する。
鍵取得要求320を受けた放送サーバ40は、この鍵取得要求320の認証情報322を参照することにより、この鍵取得要求320が、事前に相互認証済のサービス情報送信装置42から送信されたプロモーション情報を受信したコンテンツ再生装置44からのものか否かを判定する。もしも条件が満たされていなければ放送サーバ40は鍵取得要求320を送信してきたコンテンツ再生装置44に対し、認証拒否の情報を送信する。条件を満たしている場合には、放送サーバ40は、鍵取得要求320のサービスID321により示されるコンテンツのための鍵情報を鍵情報DB76(図3参照)から読出し、サービスIDと認証サーバ情報と応答ターゲットとなる端末IDとユーザID及び鍵要求に対する応答結果(鍵データ)とを含むサービス管理情報(図1の鍵情報56に相当)を作成し、コンテンツ再生装置44に送信する。
図15に、鍵情報56(サービス管理情報)の構成を示す。鍵情報56は、上記したサービスID331と、認証サーバ情報である送信元認証サーバ332と、テンプレートID333と、上記したターゲット端末ID334と、ユーザID335と、鍵取得要求320に対する応答結果である鍵情報336とを含む。鍵情報56中には、鍵取得要求320において含まれていたテンプレートIDを必ずしも含める必要はない。即ち、テンプレートIDが含まれていないということは、テンプレート解釈部232の制御を経ずに鍵の登録を含むサービス管理情報処理がサービス管理部230(図10参照)にて行なわれることを意味する。
コンテンツ再生装置44の通信部210(図10参照)にてデータを受信し、サービス管理情報抽出部240がサービス管理部230に当該サービス管理情報(鍵情報を含む)を登録した時点で、サービス管理部230はテンプレート解釈部232に対し鍵登録イベントを通知する。鍵登録イベントはサービス管理情報受信イベントの一種である。
テンプレート解釈部232がサービス管理情報受信イベントを受けたときに実行する処理が、図13の右側の「サービス管理情報受信イベント発生」として示される処理である。図13の右側を参照して、ステップ310で、受信したサービス管理情報受信イベントが、鍵登録イベントか否かを判定する。鍵登録イベントであれば制御はステップ302に進み、新たに登録された鍵を用いてコンテンツの再生を開始した後、元の処理に復帰する。鍵登録イベント以外のサービス管理情報受信イベントであれば、制御はステップ312に進む。ステップ312では、イベントが鍵更新イベントか否かについての判定が行なわれる。鍵更新イベントとは、鍵のリフレッシュ情報を放送サーバ44から受信したときに発生するイベントである。鍵更新イベントであればステップ314で該当サービスに関するリフレッシュ情報に対応した鍵情報を更新して元の処理に復帰する。イベントが鍵更新イベントでなければコンテンツに対しては何もせず、元の処理に復帰する。
以上がコンテンツ再生装置44のうち図10に示すテンプレート処理部222の主要部を実現するためのコンピュータプログラムの制御構造である。
[動作]
図1〜図15を参照して構造を説明した放送サービス情報提供システム30は以下のような動作をする。
図3を参照して、予めプロバイダ認証DB72にはサービス情報送信装置42を運営するプロバイダの認証用の事前共有情報が格納されている。同じように図4に示すサービス情報送信装置42の認証情報記憶部108にも、放送サーバ40の認証のための事前共有情報及び署名を検証するための公開鍵が記憶されている。また、図4の補助コンテンツDB94、テンプレートDB98、登録者DB116にはそれぞれ予め補助コンテンツ、テンプレート、登録者情報がそれぞれ登録されているものとする。
図4を参照して、タイマ112が一定時刻になると、サービスID取得部110は認証情報記憶部108に記憶された認証情報を用いてサービスIDに対応する放送サービス関連情報の送信要求48を作成して放送サーバ40に対し送信する。
図3を参照して、この送信要求48を受けた放送サーバ40のネットワークインタフェース86はこれをサービスID送信部74に与える。サービスID送信部74は送信要求48中のプロバイダ関連認証情報とプロバイダ認証DB72に記憶されているプロバイダの事前共有情報とを使って照合処理をし、送信要求48が、登録済のサービスプロバイダのサービス情報送信装置42から送信されてきたものか否かを判定する。認証に失敗した場合は放送サーバ40は認証失敗を示す情報をサービス情報送信装置42に対し送信する。認証に成功した場合、放送サーバ40は以下のように動作する。
まずサービスID送信部74は、送信要求48に搭載されるサービスID(識別情報)に対応する放送サービス関連情報をサービス情報DBから抽出し、当該サービスへアクセスするためのアクセス先情報と当該サービスのアクセス許可に関する認証情報とを含むサービスID情報50を作成し、サービス情報送信装置42に対し返送する。
図4を参照して、このサービスID情報50を受信したネットワークインタフェース106は、このデータをサービスID取得部110に与える。サービスID取得部110は、受信したサービスID情報50に含まれるサービスIDと、当該サービスへアクセスするためのアクセス先情報と、そのアクセス許可に関する認証情報とをサービスID記憶部104に格納する。サービスID取得部110はさらに、その他放送サービス関連情報を補助コンテンツ受付処理部92を経由して補助コンテンツDB94へ記憶する。
プロモーション情報制御部115は、サービスID記憶部104の内容が更新されたことに応答して、以下のような処理を実行して、プロモーション情報生成部100にプロモーション情報DB102を作成させる。すなわちプロモーション情報制御部115は、サービスID記憶部104に記憶されているサービスのうち、新たに更新されたものの各々に対し、テンプレートDB98に記憶されているテンプレートのうちいずれを用いるか、及び補助コンテンツDB94に記憶されているいずれの補助コンテンツを用いるかをオペレータの操作に基づき決定する。プロモーション情報生成部100は、その決定に基づきテンプレートをテンプレートDB98から読出し、オペレータにより指定された補助コンテンツをテンプレート中の所定の箇所(図5の補助コンテンツデータ170の領域)内に格納し、サービスID記憶部104に格納されるサービス管理情報をメインコンテンツ参照情報141内に格納することによりプロモーション情報の生成を行なう。
プロモーション情報送信部118は、タイマ112を参照しながら、登録者DB116に記憶されている登録ユーザごとに以下の処理を繰返す。すなわち、プロモーション情報送信部118は、プロモーション情報DB102を調べてタイマ112により示される時刻にユーザに送信することが適切と思われるプロモーション情報を選択する。この際、ユーザごとに登録者DB116に登録されているユーザの嗜好情報と、サービスの属性を示すEPGとのマッチング結果にしたがって、送信すべき情報とそうでない情報とを選別する。プロモーション情報送信部118はさらに、こうしてユーザごとに選んだプロモーション情報が複数個あるか否かを判定し、複数個ある場合にはそれらをまとめるための専用のテンプレートを用いてそれらを一つにまとめ、単一のテンプレートとして再構成し、生成したプロモーション情報を、ネットワークインタフェース106を介してユーザに送信する。このあて先も登録者DB116から得られる。これにより、本実施の形態におけるコンテンツ再生装置44において例えば同じ時刻に嗜好にマッチする複数の番組情報が存在する場合でもその情報を漏れなくユーザに伝えることが可能である。あるユーザに対し送信が完了したプロモーション情報に対しては、そのユーザについて送信済を示す情報を付加する。
プロモーション情報送信部118は、この処理を全てのユーザに対して実行すると、再びタイマ112を参照して一定時間経過後に同様の処理を行なう。この処理を継続的に繰返すことにより、各ユーザに対し、適切な時刻に適切な(登録情報に応じた)プロモーション情報が送信される。
図10及び図20を参照して、コンテンツ再生装置44の通信部210がプロモーション情報を受信した(図20のA1)ときの、表示部218による表示の遷移について説明する。前提となる表示を図16(A)、図17(A)及び図18(A)に示す。図16〜図18はそれぞれ、動作モードが自動モード、準自動モード、及び手動モードのときの画面遷移を示す。以下、順番に説明する。
まず動作モードが自動モードである場合の画面遷移を説明する。図16(A)を参照して、画面340の上半部領域342には、現在選択されているコンテンツに関する表示(例えば映像番組表示)が行なわれ、下部領域344では現在表示されているコンテンツの補助コンテンツデータに内包されるデータが表示されている。また上半部領域342の、レイアウトデータにより指定された位置には、レイアウトデータに記述されたUI情報に基づいて生成されたUI346が表示される。
コンテンツ再生装置44の通信部210がプロモーション情報を受信する(図20のA1)と、通信部210はこれをテンプレート抽出部238に与える(図20のA2)。テンプレート抽出部238はこのプロモーション情報からテンプレートを抽出し、テンプレート記憶部236に与える(図20のA3)。テンプレート記憶部236はこのテンプレートを記憶し、テンプレート受信通知A4をテンプレート解釈部232に与える。
テンプレート解釈部232は、この通知に応答して、動作モードに応じた処理をする。まずテンプレート解釈部232は表示部218を用いてユーザに対し新たなプロモーション情報が到着したことを通知する(図20のA5)。この状態を図16(B)に示す。動作モードが自動モードである場合、画面340の上半部領域342には、この前に選択されているコンテンツに関する表示が引き続き行なわれるが、下部領域344内にはプロモーション情報としてのテンプレート受信を示す内容が表示される。その表示後すぐ(又は一定期間の表示の後)、画面表示は図16(C)に示される画面350に遷移する。図16(C)では新たに受信したプロモーション情報の内容を示す情報(例えば補助コンテンツデータに含まれるテキスト情報の一部)が下部領域354に表示される。複数のプロモーション情報がその内部に含まれる場合には、領域354には、それぞれのプロモーション情報に含まれる補助コンテンツデータが、順次表示される。このとき各補助コンテンツデータはシーケンシャルにスクロールされる、又は一定時間ごとにカットイン表示されるなどの処理が行なわれる。なお、図16(B)の画面340、加えて図16(C)の画面350にはそれぞれ「戻る」ボタン345及び355が表示され、プロモーション情報到着のイベント通知中にこのボタン345又は355を押すことにより、表示は図16(A)に遷移する。
図16(C)の状態となった後、自動的にプロモーション情報の表示への切替が指示される(図20のA6)。この指示はテンプレート解釈部232に与えられる。テンプレート解釈部232はプロモーション情報中のテンプレートIDを抽出し、テンプレート選択部234に与える(図20のA7)。テンプレート選択部234は、テンプレート記憶部236を制御して、対応するテンプレートをテンプレート解釈部232に引き渡す。
これに対しテンプレート解釈部232は、プロモーション情報からサービスIDを抽出してサービス管理部230に対して与え、対応の鍵情報が存在しているか否かを問い合わせる(図20のA8)。サービス管理部230は、与えられたサービスIDに対応する鍵情報が存在している場合にはそれを示す応答をテンプレート解釈部232に与える(図20のA9)。同時にコンテンツ処理部216に対して当該鍵を渡す。サービス管理部230は、鍵情報が存在しない場合にはその旨を示すNoKey応答をテンプレート解釈部232に返す(図20のA9)。
テンプレート解釈部232は、鍵情報が存在する場合にはコンテンツ処理部216に対してコンテンツの再生を開始するように指示する。この間、放送受信部212が受信した映像・放送サービスのコンテンツは、テンプレート抽出部238及びサービス管理情報抽出部240を介してコンテンツデータ記憶部214に格納される。コンテンツ処理部216は、サービス管理部230から与えられた鍵情報を用いて、コンテンツデータ記憶部214に格納されたコンテンツのうちサービスIDに対応するコンテンツのスクランブルの解除を開始する。画面は図16(F)に示されるコンテンツ再生画面400となり、新たなコンテンツの再生が開始される。
コンテンツ再生画面400は、鍵情報を取得したコンテンツである別チャネル番組を表示する領域402と、プロモーション情報のテンプレートから得た、このコンテンツの補助コンテンツを表示する領域404とを含む。領域402には、UI346が表示される。この状態で新たなプロモーション情報が得られると、図16(A)と同様の表示に遷移することになる。
一方、テンプレート解釈部232にNoKey応答が返された場合、テンプレート解釈部232は一旦図16(D)に示す画面360を表示する。画面360には、鍵情報を取得することを告知する確認メッセージ362とともに、処理対象のサービスIDと、アクセス先とが表示される。画面360にはさらに「戻る」ボタン364と「OK」ボタン366とが表示される。「戻る」ボタン364が押されれば画面は図16(G)に示される画面390に遷移する。「OK」ボタン366が押されると、テンプレート解釈部232は、当該サービスIDを用いて鍵取得要求54(図1参照)を作成し、送信データ整形部224及び通信部210を介して放送サーバ40に与える(図20のA10)。このとき、鍵情報要求54には、プロモーション情報に含まれていたサービスID150及び認証情報152(図6参照)が設定される。
図21を参照して、放送サーバ40はこの鍵情報要求54に対する認証が成功すると、指定されたサービスIDに対応する鍵情報を鍵情報DB76から読出し、サービス管理情報としてコンテンツ再生装置44に対して返信してくる(図21のA11)。このサービス管理情報は通信部210、テンプレート抽出部238及びサービス管理情報抽出部240を経てサービス管理部230に与えられ、格納される(図21のA12)。サービス管理部230はこのとき、サービス鍵登録イベントを発生しテンプレート解釈部232に与える(図21のA13)。
テンプレート解釈部232はこのイベントに応答して、図16(E)に示される確認画面380を表示する。確認画面380は、サービスを開始することを通知するメッセージ382と、「OK」ボタン386とを含む。「OK」ボタン386が押されると、テンプレート解釈部232はコンテンツ処理部216を制御してコンテンツ再生処理を起動させる(図21のA14)。コンテンツ処理部216は、コンテンツ再生処理を起動するとまずサービス管理部230との間のインタラクション(図21のA15)によりコンテンツ再生に必要な鍵情報を入手する。そして、コンテンツデータ記憶部214に格納されているコンテンツのうち、再生を指示されたものについてこの鍵情報を用いてスクランブルを解除し、再生を開始する。その結果、図16(F)に示されるコンテンツ再生画面400が表示される。放送サーバ40は正規にサービス登録されるコンテンツ再生装置44に対し、適宜鍵更新処理を行なうための情報を送信し、サービス管理部230は送信される情報に含まれる鍵情報を内部に格納することで特に正規に購読しているサービスについては自動的にコンテンツのスクランブル解除鍵の更新を行なう。これは正規購読手続きが放送サーバ40との間で済んでいないコンテンツ再生装置44では一定期間の後にコンテンツの復号ができない状態になることを意味し、一定期間のみ有効なコンテンツ配信の仕組みを実現できる。
一方、図16(D)に示す画面表示で「OK」ボタン366を押した結果、鍵取得要求54が作成され放送サーバ40に与えられたにもかかわらず、認証が失敗した場合には、表示は図16(G)に示す画面390に遷移する。
画面390は、鍵情報を取得できなかったことを示すメッセージ392と、「OK」ボタン394とを含む。ボタン394を押すことにより、表示は図16(A)に示す画面340に戻る。
以上が、この第1の実施の形態に係るコンテンツ再生装置44の自動モードでの画面遷移である。
図17に、準自動モードのときのコンテンツ再生装置44での画面遷移例を示す。図17を参照して、この場合の画面遷移は図16に示すものと基本的に同じである。ただし、図17(B)の画面340において、「戻る」ボタン345に加えて、「内容確認」ボタン347が表示され、いずれかのボタンが押されるまで図17(B)の状態にとどまる点で自動モードと異なる。「内容確認」ボタン347が押されると初めて表示は図17(C)に示す画面350に遷移する。
また、図17(C)に示す画面350は、図16(C)と異なり、「戻る」ボタン355に加えて、「表示」ボタン357を含む。この画面でも、ボタン355及び357のいずれかが押されるまで他の画面への遷移を行なわない。コンテンツ再生装置44は、ボタン357が押されると鍵情報の取得を試みる。鍵情報の取得が既に終了している場合、又は鍵情報の新規取得に成功すると、表示は図17(F)に示される画面400に進み、失敗すると図17(D)に示される画面360に進む。
他の点では、準自動モードでの画面遷移は自動モードでの画面遷移と同じである。
図18に、手動モード時の画面遷移の例を示す。手動モードでは、通常は図18(A)に示す画面340の表示が行なわれ、プロモーション情報を受信すると図18(B)に示す表示に遷移する。すなわち、領域344にプロモーション情報の到着を示すイベント通知が表示される。また「戻る」ボタン345も表示される。手動モードでは、「戻る」ボタン345が押されるまで図18(B)に示す状態が維持され、「戻る」ボタン345が押されると図18(A)に示す表示に戻る。
手動モードでは、テンプレートの選択は画面340から切替えて表示される一般メニュー410から専用のアプリケーションを手動で起動して行なわれる。このアプリケーション起動後の画面412を図18(C)に示す。画面412は、利用可能なテンプレートをリストし、ユーザにそのうちの一つを選択させるための表示414と、補助コンテンツを表示する領域416と、「戻る」ボタン418と、「選択」ボタン420とを含む。
図19に、手動モード時にテンプレート解釈部232がユーザにテンプレートを選択させる際の画面412の例を示す。なお、図19において、領域416については図を簡略にするために省略している。図19を参照して、画面412は、テンプレート選択部234に記憶されているテンプレートを表示414にリストし、そのうちから任意のもの(例えばテンプレート422)をユーザに選択させる。この選択には、表示部218及びユーザ入力処理部220を用いたインタラクティブ処理が用いられる。
再び図18(C)を参照して、画面412においてボタン418を押せば表示は一般メニュー410に戻る。ボタン420を押すと、鍵情報が既に取得されているか否かが判断される。既に取得されていれば表示は図18(F)に示す画面400に遷移する。図18(F)に示す画面400は、図16(F)等と同様、プロモーション情報に対応するコンテンツを表示する画面である。
鍵情報がまだ取得されていなければ、表示は図18(D)に示す画面360に遷移する。以下の画面遷移は図16及び図17に示すものと同様であるので、ここではその詳細は繰返さない。
以上がこの第1の実施の形態に係る放送サービス情報提供システム30と、放送サービス情報提供システム30に含まれる放送サーバ40、サービス情報送信装置42及びコンテンツ再生装置44の動作である。
なお、テンプレート解釈部232にて鍵情報の有効期限を管理してもよい。その場合プロモーション情報に基づいて入手した鍵情報の場合には、テンプレート解釈部232は有効期限が切れた後は鍵情報を廃棄する命令をサービス管理部230に送信する。プロモーション情報に基づいて入手したものではない、正規の契約での鍵情報については、通常テンプレート解釈部232を介することなく、サービス管理部230と放送サーバ40との間で鍵更新の処理が自動的に行なわれ、有効期限が満了すると自動的に更新処理が実行される。
以上のようにこの実施の形態の放送サービス情報提供システム30によれば、サービス情報送信装置42からコンテンツ再生装置44に対してプロモーション情報が送信される。このプロモーション情報は、メインコンテンツへの参照情報と、コンテンツ再生装置44でプロモーション情報を表示するためのレイアウト情報等からなるサブコンテンツデータとからなっている。プロモーション情報を受信したコンテンツ再生装置44は、プロモーション情報に含まれるサービスIDと認証情報とを用い、プロモーション情報に含まれる認証アクセス先にアクセスすることで、コンテンツの再生に必要な鍵情報を入手できる。ユーザが改めて鍵情報を入手するための煩雑な手続をする必要なく、プロモーション情報に対応するコンテンツの内容を見ることができる。
鍵情報の有効期限が管理されているため、有効期限が切れるとその内容を見ることはできなくなる。したがってコンテンツの提供者の利益が損なわれることもない。サービス情報送信装置42の運営者にとっては、放送サーバ40から放送される番組を多くの人に知らせ、簡単な手続でその内容を確認させたりすることができる。サービス情報送信装置42の運営者としては、コンテンツの提供者であったり、コンテンツが売れることにより利益を得る者であったり、単にコンテンツを多くの人に知ってほしいという動機を持つ者であったり、様々な場合が考えられる。いずれの場合にも、このシステムにより放送サーバ40の運営者、サービス情報送信装置42の運営者、及びコンテンツ再生装置44のユーザのいずれもが利益を得ることができる。
上記した実施の形態では、プロモーション情報52は、コンテンツ再生装置44が放送サーバ40にアクセスする際に使用される認証情報(図6参照)を含む。この認証情報を用いて放送サーバ40で鍵情報要求54の認証を行なうことにより、所定のサービス情報送信装置42からプロモーション情報52を受取ったコンテンツ再生装置44のみが鍵情報を入手できる。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。放送サービスについてユーザに情報を知らしめるためには、このような認証を行なわないことも考えられる。その場合、プロモーション情報52には認証情報を含ませる必要はない。また鍵情報要求54にも認証情報を含ませる必要はない。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態のシステムでは、サービス情報送信装置42からコンテンツ再生装置44に提供されるプロモーション情報には、鍵情報は含まれておらず、コンテンツ再生装置44が放送サーバ40から鍵情報を入手する。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば、サービス情報送信装置42が放送サーバ40からプロモーション情報で指定されるサービスIDに対応する鍵情報を入手し、プロモーション情報の一部としてコンテンツ再生装置44に送信することも考えられる。この場合、プロモーション情報に添付される鍵情報に有効期限を設け、有効期限が満了した時点で正規の鍵情報を取得する手続が容易に行なえるようにしておくと便利である。
図22に概略を示す、本発明の第2の実施の形態に係る放送サービス情報提供システム430はそうしたシステムである。図22を参照して、放送サービス情報提供システム430は、互いにインターネット46を介して通信可能な放送サーバ440、サービス情報送信装置42、及びプロモーション情報に添付される鍵情報の有効期限が満了したときに、ユーザに簡単な手続を行なわせることにより放送サーバ440にアクセスして正規の鍵情報を取得する機能を持つコンテンツ再生装置442を含む。図22において、図1に示すものと同じものには同じ参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。
この実施の形態でも、最初にサービス情報送信装置42が放送サーバ440からEPG47を取得しているものとする。サービス情報送信装置42から放送サーバ440に対して送信要求48を送信すると、放送サーバ440がサービスID情報450として、図1に示すサービスID情報50と同様であるが、サービスIDに対応するコンテンツを再生するために必要な鍵情報まで含んだものをサービス情報送信装置42に返信して来る。サービス情報送信装置42は、そうしたサービスID情報450に基づいてプロモーション情報452を作成しコンテンツ再生装置442に対し送信する。プロモーション情報452のデータ形式は第1の実施の形態のプロモーション情報52のデータ形式と同様である。プロモーション情報452を受けたコンテンツ再生装置442は、そこに鍵が含まれているため、放送サーバ440にアクセスして鍵情報を受取ることなく放送サーバ440から放送電波58により配信されるコンテンツのスクランブルの解除と再生とを行なうことができる。
この鍵情報には有効期限があり、有効期限が満了すると、コンテンツ再生装置442は放送電波58により配信されるコンテンツを再生できなくなる。その場合コンテンツ再生装置442は、正規の鍵情報を得るために放送サーバ440に対して正規のサービスに対する購読のための登録手続要求454を送る。放送サーバ440は、登録手続要求454に対する登録を実行すると、鍵情報456をコンテンツ再生装置442に対して送信する。コンテンツ再生装置442は、この鍵情報456を使用することにより、放送電波58により送信されるコンテンツの解読と再生とを行なうことができる。コンテンツを解読するための鍵情報は定期的に変更されるが、放送サーバ440は正規の購読ユーザに対して新たな鍵情報を送る(鍵情報をリフレッシュする)ので、購読ユーザは常にこのコンテンツを解読し再生できる。
図23に、放送サーバ440のブロック図を示す。図23を参照して、放送サーバ440は、図3に示す放送サーバ40と同様、サービス情報DB70、プロバイダ認証DB72、コンテンツDB78、コンテンツ放送処理部82、EPG処理部75、鍵情報DB76、ネットワークインタフェース86、ユーザ登録DB87及び鍵リフレッシュ部88を含む。ただし放送サーバ440は、図3に示すサービスID送信部74に代えて、サービス情報送信装置42に対して送信するサービスID情報450に、コンテンツのサービスID及び対応するサービス管理情報だけでなく、コンテンツのスクランブルを解除するための鍵情報まで含ませる点でサービスID送信部74と異なる機能を持つサービスID・鍵送信部474を含む。また放送サーバ440は、図3に示す鍵送信処理部80に代えて、コンテンツ再生装置442からネットワークインタフェース86を介して登録手続要求454を受信したことに応答して、当該要求を送信して来たユーザの端末に関する情報をユーザ登録DB87に登録し、要求された番組に関する鍵情報456を当該端末に返信する処理を行なうための登録及び鍵送信処理部476を含む。その他の点では放送サーバ440の構成は放送サーバ40の構成と同様である。
図24に、サービス情報送信装置42から送信されるプロモーション情報に含まれるメインコンテンツ参照情報490の構成を示す。図24と図6とにおいて、同じ部分には同じ参照番号を付してある。図24に示すように、メインコンテンツ参照情報490は、図6に示すメインコンテンツデータ140では空欄であった鍵データ領域164に代えて、コンテンツのスクランブルを解除するための鍵データを実際に格納する鍵データ領域500を有する。さらにメインコンテンツ参照情報490は、後に説明するように、サービスに対する正規の購読の登録手続を行なう際に必要となる端末IDの領域161を含む。
図25に、メインコンテンツ参照情報490の例を示す。図25に示すメインコンテンツ参照情報490はXMLで記述されており、<mainContentInfo>タグと</mainContentInfo>タグとにより囲まれた種々の情報を含む。図25に示す情報の構成は図8に示す例と同様であるが、鍵取得コマンド列領域162に鍵情報の更新コマンドが記述されている点、及び鍵データ領域500にコンテンツのスクランブルを解除するための有効期限付鍵情報が格納されている点で異なる。鍵情報の更新コマンドとコンテンツ再生装置442を特定する情報とを図22に示す登録手続要求454として放送サーバ440に送信することにより、放送サーバ440はこのコンテンツ再生装置442の端末IDを正規ユーザの装置としてユーザ登録DB87に登録する。鍵取得コマンド列領域162に予め鍵情報の更新コマンドが記述されているため、登録手続要求454を送信する際の手続を確実に行なうことができる。
図26を参照して、この第2の実施の形態に係るコンテンツ再生装置442の概略構成は図10に示す第1の実施の形態に係るコンテンツ再生装置44と同様である。しかし、コンテンツ再生装置442は、図10に示すサービス管理部230に代えて、サービスIDと、対応する鍵情報とを関係付けて記憶するとともに、鍵情報の有効期限が満了したときに鍵満了イベントを発行する機能を有するサービス管理部520を含む点で異なっている。コンテンツ再生装置442はさらに、図10に示すテンプレート解釈部232に代えて、テンプレート解釈部232の機能に加え、サービス管理部520から鍵満了イベントを受けたことに応答してユーザに対し正規の登録をするか否かを問合せ、登録することが指示された場合にテンプレートの鍵取得コマンド列領域162に含まれた鍵情報の更新コマンドとコンテンツ再生装置442に関する端末IDとを登録手続要求454として放送サーバ40に対し送信する機能を持つテンプレート解釈部522を含む。登録手続要求454に対し放送サーバ40から送信されてくる鍵情報456は、通信部210、テンプレート抽出部238、及びサービス管理情報抽出部240を経てサービス管理部520に渡され、対応するサービスIDとともに記憶される。
以上のようなコンテンツ再生装置442の機能は、第1の実施の形態に係るコンテンツ再生装置44と同様、実質的にはコンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとにより実現できる。図27に、そうしたコンピュータプログラムのフローチャートを示す。
図27に示すフローチャートは、図13に示すものとほとんど同じであるが、サービス管理情報受信イベントが発生したときの処理として、ステップ310〜314の後にステップ316の処理が追加されている点で異なる。
図27を参照して、ステップ310において受信イベントが鍵登録イベントであると判定されれば、処理はステップ302に進む。これは図13と同様である。受信イベントが鍵登録イベントでない場合、制御はステップ312に進む。ステップ312では、イベントが鍵更新イベントか否かについての判定が行なわれる。イベントが鍵更新イベントであればステップ314で対応するサービスIDの鍵情報をリフレッシュ動作にて更新して元の処理に復帰する。イベントが鍵更新イベントでなければ制御はステップ316に進む。ステップ316では、イベントが鍵満了イベントか否かを判定する。鍵満了イベントであれば制御はステップ294に進む。それ以外の場合にはコンテンツに対しては何もせず、元の処理に復帰する。正規の購読登録をしたユーザであれば、対応するコンテンツの再生中には鍵満了イベントが発生することはない。鍵満了イベントが発生するのは、例えば有効期限付の鍵情報を含むプロモーション情報を受信し、その鍵情報を使用してコンテンツを利用していた場合等である。
ステップ316からステップ294に処理が進んだ場合、ステップ294〜ステップ298で実行されるのは、正規のサービス登録手続要求の発行処理となる。
なお、本実施の形態では、鍵情報付のプロモーション情報を受信したときには、ステップ300で鍵がサービス管理部520に登録される。このとき、この鍵が有効期限付の鍵、すなわち仮の鍵であることを示すステータス情報がこの鍵に付与される。
図22を参照して、この第2の実施の形態に係る放送サービス情報提供システム430は以下のように動作する。サービス情報送信装置42は予め放送サーバ440からEPG47を取得し、コンテンツ情報を補助コンテンツDB94(図4)に格納しておく。サービス情報送信装置42は送信要求48を放送サーバ440に送信する。
図23を参照して、放送サーバ440のサービスID・鍵送信部474は、ネットワークインタフェース86を介してこの送信要求48を受けると、送信要求48の送信元のプロバイダをプロバイダ認証DB72を参照して認証する。認証に成功すると、サービスID・鍵送信部474は、サービス情報DB70に保存されている(放送予定の)コンテンツに関するサービス情報を抽出する。サービスID・鍵送信部474はさらに、抽出されたコンテンツを解読するための有効期限付の鍵情報を鍵情報DB76から抽出し、サービス情報と、対応する鍵情報とをまとめてサービスID情報450としてサービス情報送信装置42に返信する。すなわち、サービスID情報450は、コンテンツのサービスID及びサービス関連情報だけでなく、当該コンテンツのスクランブルを解除するための鍵情報も含む。
サービス情報送信装置42は、サービスID情報450を受取ると、プロモーション情報を作成する。作成されるプロモーション情報は第1の実施の形態におけるものと同様であるが、コンテンツのスクランブルを解除するための鍵情報まで含んでいる点で第1の実施の形態におけるものと異なる。
サービス情報送信装置42は、プロモーション情報を送信するのに適切な時刻になると、登録ユーザに対しプロモーション情報452を送信する。このプロモーション情報452は、第1の実施の形態の場合と異なり鍵情報を含む。その他の点ではサービス情報送信装置42の動作は第1の実施の形態における動作と同じである。
図26を参照して、プロモーション情報を受信したコンテンツ再生装置442は、次の様な動作を行なう。通信部210がプロモーション情報を受信すると、通信部210はこれをテンプレート抽出部238に与える。テンプレート抽出部238はこのプロモーション情報からテンプレートを抽出し、テンプレート記憶部236に与える。テンプレート記憶部236はこのテンプレートを記憶し、テンプレート受信通知をテンプレート解釈部522に与える。さらに、サービス管理情報抽出部240はプロモーション情報からサービスID情報と鍵情報とを抽出し、サービス管理部520に与える。サービス管理部520は、このサービスID情報と鍵情報とを関連付けて記憶する。
テンプレート解釈部522は、テンプレート受信通知に応答して、動作モードに応じた処理をする。テンプレート解釈部522は表示部218を用いてユーザに対し新たなプロモーション情報が到着したことを通知する。仮に動作モードが準自動モードの場合の画面は図17(B)に示されるもものと同じである。図17(B)に示す画面340の上半部領域342には、この前に選択されているコンテンツに関する表示が引き続き行なわれる。下部領域344内にはプロモーション情報通知を示す情報が表示される。ユーザが内容確認ボタン347を押すことにより、補助コンテンツ表示切替への処理が実行され、画面表示は図17(C)に示される画面350へ遷移する。複数のプロモーション情報がその内部に含まれる場合には、領域354には、それぞれのプロモーション情報に含まれる補助コンテンツデータが順次表示される。ユーザがユーザ入力処理部220を用いていずれかのプロモーション情報に関するテキストを選択すると、その選択された補助コンテンツの情報に対応するプロモーション情報への切替の指示がユーザ入力処理部220からテンプレート解釈部522に与えられる。テンプレート解釈部522はプロモーション情報中のテンプレートIDを抽出し、テンプレート選択部234に与える。テンプレート選択部234は、テンプレート記憶部236を制御して、対応するテンプレートをテンプレート解釈部522に引き渡す。
これに対しテンプレート解釈部522は、プロモーション情報からサービスIDを抽出してサービス管理部520に対して与え、対応の鍵情報が存在しているか否かを問合わせる。サービス管理部520は、与えられたサービスIDに対応する鍵情報が存在している場合にはそれを示す応答をテンプレート解釈部522に与えるとともに、コンテンツ処理部216に対して当該鍵を渡す。本実施の形態では、プロモーション情報には有効期限付の鍵情報が含まれており、サービス管理部520にはその鍵情報が保存されている。サービス管理部520はこの鍵情報をコンテンツ処理部216に渡す。
テンプレート解釈部522は、鍵情報が存在するのでコンテンツ処理部216に対してプロモーション情報に対応するサービスIDを指定してコンテンツ再生を指示する。この間、放送受信部212が受信した映像・放送サービスのコンテンツは、テンプレート抽出部238及びサービス管理情報抽出部240を介してコンテンツデータ記憶部214に格納される。コンテンツ処理部216は、サービス管理部520から与えられた鍵情報を用いて、コンテンツデータ記憶部214に格納されたコンテンツのうち、与えられたサービスIDに対応するコンテンツのスクランブルの解除を開始する。その結果、プロモーション情報に対応したコンテンツの再生が開始される。
鍵情報の有効期限が満了すると、サービス管理部520は鍵満了イベントを発行しテンプレート解釈部522に与える。コンテンツ処理部216によるコンテンツの解読は不能化される。テンプレート解釈部522は、図17(D)に示す画面360と同様で、正規の登録をするか否かの問合せ画面を表示する。「OK」ボタン366が押されると、テンプレート解釈部522は、当該サービスIDと、プロモーション情報に含まれていた鍵取得コマンド列と、コンテンツ再生装置442の端末IDとを用いて登録手続要求454(図22参照)を作成し、送信データ整形部224及び通信部210を介して放送サーバ440に与える。このとき、登録手続要求454のフォーマットは図24に示すメインコンテンツ参照情報490のフォーマットと同様で、プロモーション情報に含まれていたサービスID150、認証情報152、鍵取得コマンド列162及び端末ID161(図24参照)等を含む。
図23を参照して、放送サーバ440の登録及び鍵送信処理部476は、登録手続要求454についてプロバイダ認証DB72を参照して認証処理を行なう。登録及び鍵送信処理部476は、認証が成功すると、指定されたサービスIDと、登録手続要求454に含まれるコンテンツ再生装置442の端末IDとをユーザ登録DB87に登録する。さらに、このサービスIDに対応する鍵情報を鍵情報DB76から読出し、サービスIDとともにサービス管理情報としてコンテンツ再生装置442に対して返信する。
図26を参照して、このサービス管理情報は通信部210、テンプレート抽出部238及びサービス管理情報抽出部240を経てサービス管理部520に与えられる。サービス管理部520は、サービス管理情報に含まれるサービスIDと鍵情報とを関連付けて格納する。サービス管理部520はこのとき、サービス鍵登録イベントを発生しテンプレート解釈部522に与える。
テンプレート解釈部522はこのイベントに応答して、図17(E)に示されるのと同様の確認画面380を表示する。確認画面380は、サービスを開始することを通知するメッセージ382と、「OK」ボタン386とを含む。「OK」ボタン386が押されると、テンプレート解釈部522はサービスIDを指定してコンテンツ処理部216によるコンテンツ再生処理を起動させる。コンテンツ処理部216は、コンテンツ再生処理を起動するとまずサービス管理部520との間のインタラクションによりコンテンツ再生に必要な鍵情報を入手する。そして、コンテンツデータ記憶部214に格納されているコンテンツのうち、指示されたサービスIDに対応するものについて、この鍵情報を用いてスクランブルを解除し、再生を開始する。
図23に示す放送サーバ440の鍵リフレッシュ部88は、ユーザ登録DB87を参照して、正規にサービス登録されたコンテンツ再生装置442に対し、適宜鍵更新処理を行なうための鍵更新情報を送信する。図26に示すサービス管理部520は、この鍵更新情報を受信すると、その情報に含まれる鍵情報を内部に新たに格納することで正規に購読しているサービスについては自動的にコンテンツのスクランブル解除鍵の更新を行なう。
以上のようにこの第2の実施の形態によれば、サービス情報送信装置42からコンテンツ再生装置442に送信されるプロモーション情報452は、コンテンツのスクランブルを解除するための有効期限付の鍵情報を含む。コンテンツ再生装置442は放送サーバ440にアクセスすることなく、放送サーバ440により提供される放送サービスのコンテンツを解読でき、ユーザはその内容をすぐに確認できる。鍵情報はプロモーション情報452を受信したコンテンツ再生装置442でしか利用できないため、所望のユーザのみに限定して情報を提供できる。また、鍵情報はコンテンツ再生装置442のサービス管理部230により管理されており、有効期限が満了すると、正規の購読手続を行なわないと利用できなくなる。したがって放送サーバ440の運営者の利益を損なうことはない。鍵情報の有効期限が満了したときには、コンテンツ再生装置442においてユーザによる簡単な手続を経て正規の購読手続を確実に行なうことができる。したがって、ユーザは、興味のあるサービスを簡単な手続で継続して利用できる。プロモーション情報を利用することで、正規の購読者が多くなる可能性が高くなり、サービスの提供者にとっても利益となる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
30,430 放送サービス情報提供システム、40,440 放送サーバ、42 サービス情報送信装置、44,442 コンテンツ再生装置、46 インターネット、48 送信要求、50 サービスID情報、52 プロモーション情報、54 鍵情報要求、56 鍵情報、58 放送電波、70 サービス情報DB、72 プロバイダ認証DB、74 サービスID送信部、76 鍵情報DB、78 コンテンツDB、80 鍵送信処理部、82 コンテンツ放送処理部、86,106 ネットワークインタフェース、87 ユーザ登録DB、88 鍵リフレッシュ部、90 入力I/F、92 補助コンテンツ受付処理部、94 補助コンテンツDB、96 テンプレート受付処理部、98 テンプレートDB、100 プロモーション情報生成部、102 プロモーション情報DB、104 サービスID記憶部、108 認証情報記憶部、110 サービスID取得部、112 タイマ、114 ユーザ登録処理部、115 プロモーション情報制御部、116 登録者DB、118 プロモーション情報送信部、200 入出力部、210 通信部、212 放送受信部、214 コンテンツデータ記憶部、216 コンテンツ処理部、218 表示部、220 ユーザ入力処理部、222 テンプレート処理部、224 送信データ整形部、230,520 サービス管理部、232,522 テンプレート解釈部、234 テンプレート選択部、236 テンプレート記憶部、238 テンプレート抽出部、240 サービス管理情報抽出部、454 登録手続要求、456 鍵情報、474 サービスID・鍵送信部、476 登録及び鍵送信処理部