JP2007012875A - プリント配線基板 - Google Patents

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秀幸 柴田
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Abstract

【課題】 「セミアディティブ法」などを用いて回路パターンの微細化を図った場合においても、回路パターンの絶縁基材に対する密着強度が確保され、端子メッキ工程や電子部品の実装工程等、回路パターンを形成した後の工程における回路パターンの絶縁基材からの剥離、あるいは、完成後の使用環境における回路パターンの絶縁基材からの剥離が防止されたプリント配線基板を提供する。
【解決手段】 絶縁材料からなる絶縁基材1と、この絶縁基材1の表面上に形成された導電材料からなる回路パターン2と、絶縁材料からなり絶縁基材上に形成されて回路パターン2を覆っているとともにこの回路パターン2における電子部品101の実装位置5に対応する開口部6を有しているカバー層4と、絶縁基材1の裏面部の少なくともカバー層4の開口部6に対応する箇所に形成された有機材料からなる酸素防止膜7とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子部品が実装される回路パターンを有するプリント配線基板に関し、特に、部品実装位置における回路パターンの絶縁基材に対する密着性を確保したプリント配線基板に関する。
従来、プリント配線基板(例えば、FPCなど)の製造方法としては、「セミアディティブ法」と「サブトラクティブ法」が一般的に用いられている。これらのうち、「サブトラクティブ法」は、絶縁材料(例えば、ポリイミド)からなる絶縁基材の表面部の全面に銅箔を貼り付けた銅張積層板を用いて、不要な部分の銅箔を除去し、回路パターンを作成する方法である。銅張積層板としては、フレキシブルな薄いフィルム上に銅箔を張り合わせたもの(CCL)があり、片面CCLと両面CCLとがある。この「サブトラクティブ法」は、従来よりプリント配線基板の製造において広く使われている製造方法であり、多くの実績がある。
一方、「セミアディティブ法」は、特許文献1に記載されているように、絶縁基材の表面部上にスバッタリング法等により数十乃至数百nmの薄い金属層(導電性シード層)を形成し、必要な部分だけに銅メッキを施して、回路パターンを作成する製造方法である。この「セミアディティブ法」は、「サブトラクティブ法」よりも微細な回路パターン、例えば、30μmピッチ以下のファインピッチ回路を作成することができる。
この「セミアディティブ法」は、下記の工程を有するものである。
(1)まず、絶縁材料からなる絶縁基材の表面部上に、導電性シード層を形成する。この導電性シード層は、絶縁基材の表面部に電気伝導性を付与するための層であり、無電解銅メッキ、あるいは、スパッタ成膜等によって形成される。
(2)次に、導電性シード層上において、レジスト剤を塗布してレジスト層を形成し、露光及び現像を行い、回路パターンとなる部分以外の部分にメッキレジスト層を作成する。
(3)そして、電解銅メッキを行うことにより、回路パターンとなる部分に所定の厚さの銅を付着させて回路パターンを作成する。
(4)次に、メッキレジスト層を除去する。
(5)さらに、回路パターンが作成された部分以外の不要部分の導電性シード層を除去することにより、回路パターンが完成する。
(6)このようにして回路パターンが完成すると、絶縁基材上に、絶縁材料からなるカバー層を形成する。このカバー層は、回路パターンを覆って形成される。このカバー層は、回路パターンにおいて電子部品が実装される部品実装位置に開口部を有して形成される。
このような開口部が位置する部品実装位置には、ICチップなどの電子部品が実装される。電子部品の実装にはいくつかの方法があるが、一般的には、回路パターンと電子部品との間に熱や圧力を与えることにより、電子部品の端子部(バンプ)を回路パターンに接続させることによって行う。
(7)その後、必要に応じて、補強材等を取り付けることにより、電子回路装置が完成する。この電子回路装置において、片面CCLを用いた場合には、電子部品が実装されない裏面は、一般には、絶縁基材が露出した状態となっている。
特開2003−309337公報
前述のようなプリント配線基板においては、近年、回路パターンの微細化の要求が高まっており、パターン幅は狭くなってきている。今後、回路パターンの微細化はさらに進み、回路パターンにおけるパターン幅は益々細くなる方向にある。回路パターンの微細化を図るためには、導電性シード層をスパッタ成膜によって作成するほうがよい。しかしながら、スパッタ成膜によって作成された導電性シード層は、例えばポリイミド樹脂からなる絶縁基材に対する密着強度が低い。特に、加熱後において、導電性シード層の絶縁基材に対する密着強度が低くなり、例えば、180°Cで2時間の加熱を行うと、密着強度が約50%も低下することがある。
導電性シード層の絶縁基材に対する密着強度が低いと、完成した回路パターンの絶縁基材に対する密着強度も低くなってしまう。また、一般に、スパッタリングや無電解メッキなどによって絶縁基材上に直接銅層を形成した製品(メタライズ品)では、接着剤などにより銅層と絶縁基材とを接着させたものに比べて密着カが弱い。
回路パターンの絶縁基材に対する密着強度が低いと、回路パターンを形成した後の工程、すなわち、端子メッキ工程や電子部品の実装工程、カバー層の形成工程等において、熱や圧力が加えられ、または、薬液が使用されることにより、あるいは、完成後の使用環境において熱や圧力が加えられると、回路パターンが絶縁基材から剥離する虞れがあった。また、電子部品の実装工程において回路パターンが絶縁基材から剥離してしまうと、電子部品の実装ができなくなる虞れもある。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的は、「セミアディティブ法」などを用いて回路パターンの微細化を図った場合においても、回路パターンの絶縁基材に対する密着強度が確保され、端子メッキ工程や電子部品の実装工程等、回路パターンを形成した後の工程における回路パターンの絶縁基材からの剥離、あるいは、完成後の使用環境における回路パターンの絶縁基材からの剥離が防止されたプリント配線基板を提供することにある。
ところで、前述のメタライズ品においては、密着カ向上の対策として、予め絶縁基材の表面を改質させるなどの前処理が行われている。この前処理には、プラズマ処理、イオンガン処理、コロナ処理、アルカリ処理なとが用いられている。これらの前処理を行うことで、絶縁基材の表面の化学状態が変化し、金属元素との密着カが向上し、あるいは、絶縁基材の表面の粗化によるアンカー効果で密着カが向上することが報告されている。しかし、回路パターンの微細化を図った場合において、回路パターンと絶縁基材との間の充分な密着強度を得るには至っていない。
また、一般に、回路パターンの絶縁基材に対する密着強度が加熱によって低下するのは、回路パターンをなす銅(Cu)が絶縁基材側に拡散し、これら回路パターンと絶縁基材との界面において、酸化銅が形成されることが原因といわれている。そのため、従来のプリント配線基板においては、回路パターンと絶縁基材との間に、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、コバルト(Co)等の層を設けることにより、回路パターンをなす銅の拡散を抑え、加熱による密着強度の低下を抑制している。しかし、回路パターンと絶縁基材との間の充分な密着強度を得るには至っていない。
そこで、本発明者らは、銅の拡散を抑制する方法や、絶縁基材をなすポリイミド樹脂の改質処理以外で、加熱後における回路パターンの絶縁基材に対する密着強度の向上を図ることを検討した。その結果、本発明者らは、電子部品の実装等の加熱を伴う工程の前に、回路パターンが形成されていない絶縁基材の裏面部に、予め有機材料からなる酸素防止膜を形成しておくことが有効であるという知見に至った。絶縁基材の裏面部に酸素防止膜を形成することにより、回路パターンの絶縁基材に対する密着強度の加熱による低下を20%程度に抑えることができた。
したがって、本発明に係るプリント配線基板は、以下の構成の少なくともいずれか一を備えるものである。
〔構成1〕
本発明に係るプリント配線基板は、絶縁材料からなる絶縁基材と、この絶縁基材の表面上に形成された導電材料からなる回路パターンと、絶縁材料からなり絶縁基材上に形成されて回路パターンを覆っているとともに回路パターンにおける電子部品の実装位置に対応する開口部を有しているカバー層と、絶縁基材の裏面部の少なくともカバー層の開口部に対応する箇所に形成された有機材料からなる酸素防止膜とを備えている。
〔構成2〕
本発明に係るプリント配線基板は、構成1を有するプリント配線基板において、酸素防止膜の酸素透過率が、75cc/(m・24h・atm)以下である。
なお、〔cc/(m・24h・atm)〕は、1気圧の環境下、24時間内に、1mの酸素防止膜を透過する酸素の容積(cc)を示している。
〔構成3〕
本発明に係るプリント配線基板は、構成2記載のプリント配線基板において、酸素防止膜は、ポリアミド樹脂材料、または、エチレン系材料からなる。
なお、ポリアミド樹脂材料は、一般に、ナイロン(ナイロン6、ナイロン66、MCナイロン)と呼ばれている有機材料である。エチレン系材料としては、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)などが挙げられる。
〔構成4〕
本発明に係るプリント配線基板は、構成3を有するプリント配線基板において、ポリアミド樹脂材料からなる酸素防止膜は、2軸延伸により形成されている。
2軸延伸ナイロンフィルムは、ONYとも呼ばれている。
〔構成5〕
本発明に係るプリント配線基板は、構成3、または、構成4を有するプリント配線基板において、ポリアミド樹脂材料からなる酸素防止膜は、PVDCコートされている。
PVDCコートは、ポリ塩化ビニリデン(poly vinylindene chloride)によるコーティングがなされていることをいう。
なお、本発明において、有機材料からなる酸素防止膜は、予め絶縁基材上に形成しておいてもよいし、回路パターンの形成途中、あるいは、回路パターンの形成後に形成してもよい。また、絶縁基材の裏面部に酸素防止膜が存在することによって問題が生ずる場合には、熱が加えられる電子部品の実装等の表面処理工程が終わった後で、この酸素防止膜を剥離するなどによって除去するようにしてもよい。
本発明に係るプリント配線基板においては、回路パターンが形成されない絶縁基材の裏面部に、有機材料からなる酸素防止膜が形成されていることにより、回路パターンの絶縁基材に対する密着強度を向上させることができる。そのため、このプリント配線基板においては、「セミアディティブ法」などを用いて狭ピッチの回路パターンを作成する場合においても、電子部品の実装などの工程において回路パターンの絶縁基材からの剥離を防ぐことができる。また、このプリント配線基板においては、高温環境下で使用するプリント配線基板として作成した場合においても、信頼性の向上を図ることができる。
すなわち、本発明は、「セミアディティブ法」などを用いて回路パターンの微細化を図った場合においても、回路パターンの絶縁基材に対する密着強度が確保され、端子メッキ工程や電子部品の実装工程等、回路パターンを形成した後の工程における回路パターンの絶縁基材からの剥離、あるいは、完成後の使用環境における回路パターンの絶縁基材からの剥離が防止されたプリント配線基板を提供することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。この実施の形態においては、「セミアディティブ法」を用いて作成されたプリント配線基板について説明する。
図1は、本実施の形態におけるプリント配線基板の構成を示す断面図である。
このプリント配線基板は、図1に示すように、絶縁材料からなる絶縁基材1を有している。絶縁基材1の表面部上には、回路パターン2が形成されている。この回路パターン2は、絶縁基材1の表面部上に形成された導電性シード層3の上に形成されている。すなわち、この回路パターン2は、まず、絶縁基材1の表面部上に導電性シード層3を形成し、この導電性シード層3において、レジスト剤を塗布してレジスト層を形成して露光及び現像を行い、回路パターンとなる部分以外の部分にメッキレジスト層を作成し、次に、電解銅メッキを行うことにより導電性シード層3上の所定の部分に所定の厚さの銅を付着させることにより作成されている。
導電性シード層3は、絶縁基材1の表面部に電気伝導性を付与するための層であり、無電解銅メッキ、蒸着、あるいは、スパッタ成膜によって形成されたものである。そして、回路パターン2が作成された部分以外の不要部分の導電性シード層3は、メッキレジスト層を除去した後に、除去されている。すなわち、このプリント配線基板において、導電性シード層3は、回路パターン2が作成されている部分のみにおいて、この回路パターン2と絶縁基材1との間に残存している。
そして、絶縁基材1上には、絶縁材料からなるカバー層4が形成されている。このカバー層4は、回路パターン2を覆って形成されている。このカバー層4は、電子部品101が実装される部品実装位置5において、開口部6を有して形成されている。この開口部6が位置する部品実装位置5には、ICチップなどの電子部品101が実装される。カバー層4の厚さは、電子部品101の実装を阻害しないように、実装される電子部品101に当接しない厚さ、すなわち、電子部品101の端子部(バンプ)102の突出量よりも薄くなされている。
そして、このプリント配線基板においては、絶縁基材1の裏面部において、少なくともカバー層4の開口部6に対応する箇所に、有機材料からなる酸素防止膜7が形成されている。この酸素防止膜7は、有機材料からなるフィルムを、接着材を用いたラミネート法によって絶縁基材1の裏面部に接着させることによって、良好に絶縁基材1の裏面部に形成することができる。また、酸素防止膜7は、絶縁基材1に対して有機材料を印刷したり、有機材料を絶縁基材1に対して熱溶着させることによっても形成することができる。
この酸素防止膜7の酸素透過率は、20°C、65%RHにおいて、75cc/(m・24h・atm)以下であることが好ましい。そして、酸素防止膜7の膜厚は、プリント配線基板のフレキシブル性を確保するという観点からは、20μm程度以下とすることが好ましい。また、この酸素防止膜7は、絶縁基材1をなす材料、例えば、ポリイミド樹脂よりも、酸素透過率が低い材料によって形成されていることが好ましい。なお、ポリイミド樹脂フィルムの酸素透過率は、膜厚20μmにおいて、約35cc/(m・24h・atm)である。
このような酸素防止膜7をなす材料としては、ポリアミド樹脂材料、または、エチレン系材料が好ましい。なお、ポリアミド樹脂材料は、一般に、ナイロン(ナイロン6、ナイロン66、MCナイロン)と呼ばれている有機材料である。また、酸素防止膜7をポリアミド樹脂材料から形成する場合には、2軸延伸により形成された2軸延伸ナイロンフィルム(ONY)を用いることが好ましい。さらに、酸素防止膜7をポリアミド樹脂材料から形成する場合には、この酸素防止膜7がPVDCコートされていることが好ましい。PVDCコートとは、ポリ塩化ビニリデン(poly vinylindene chloride)によるコーティングがなされていることをいう。
なお、このプリント配線基板において、有機材料からなる酸素防止膜7は、予め絶縁基材1の裏面部に形成しておいてもよいし、回路パターン2の形成途中、あるいは、回路パターン2の形成後に形成してもよい。なお、この酸素防止膜7は、電子部品101の実装などの加熱を伴う工程の前に形成しておくと、熱による密着強度の低下を抑制することができる。
また、この酸素防止膜7は、電子部品101の実装後において、絶縁基材1の裏面部に酸素防止膜7が存在することによってなんらかの問題が生ずる場合には、熱が加えられる電子部品101の実装等の表面処理工程が終わった後で、剥離させるなどの手段によって除去するようにしてもよい。
以下、本発明に係るプリント配線基板についての実施例を挙げる。
この実施例においては、図1に示した実施形態において、絶縁基材1として、厚さ25μmのポリイミドフィルムである「カプトンEN」(商品名:東レデュポン社製)を使用した。この絶縁基材1をスパッタチャンバにセットし、プラズマガスとしてアルゴンを用い、7×10−3Torrの真空下で、スパッタリングにより、この絶縁基材1の表面部に導電性シード層3を形成した。この導電性シード層3は、ニッケル・クロム層(膜厚10nm(100Å))及び銅層(膜厚200nm(2000Å))からなるものである。
次に、絶縁基材1上に形成された導電性シード層3上に、レジスト剤として「ドライフィルムレジスト」(商品名:日立化成工業社製)をラミネートし、レジスト層とした。このレジスト層に対して、回路設計図を露光し、現像することによって、回路パターン2を形成する部分のレジスト層を除去し、回路パターン2の非形成部のみがメッキレジスト層によって被覆された状態とした。そして、電解銅メッキによって、導電性シード層3上のレジスト層が除去された部分に銅を析出させ、回路パターン2を形成した。なお、電解銅メッキには、下記の硫酸銅メッキ浴を用いて、この硫酸銅メッキ浴中に浸した絶縁基材1上の導電性シード層3に電気を流し、メッキレジスト層により被覆されていない部分に銅を析出させた。
〔硫酸銅メッキ浴〕
硫酸銅5水塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75g/L
硫酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・190g/L
塩素イオン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50mg/L
カパーグリーム「CLX−A」(商品名:メルテックス社製)・・5mL/L
カパーグリーム「CLX−C」(商品名:メルテックス社製)・・5mL/L
次に、3%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、メッキレジスト層を除去した。さらに、塩化鉄液や塩化銅液などのエッチング液を用いて、回路パターン2の非形成部の導電性シード層3をエッチングにより除去した。このようにして線幅5mmの回路パターン2を形成した。
回路パターン2が形成された後、回路パターンが形成されない絶縁基材1の裏面部に、ラミネート法により、以下に挙げる種々の材料及び膜厚の有機材料からなる酸素防止膜7を形成した。
そして、絶縁材料であるフォトソルダレジスト剤を用いて、カバー層4を形成した。このカバー層4は、回路パターン2を覆うように絶縁基材1上に形成し、また、電子部品101が実装される部品実装位置5において開口部6を有するものとした。なお、このように形成したカバー層4の厚さは、部品実装位置5における電子部品101の実装時に、この電子部品101に当接しない厚さ(すなわち、電子部品101の端子部(バンプ)102の突出量よりも薄い厚さ)とした。
そして、比較例として、酸素防止膜7を形成しないこと以外は、実施例と同様の構成及び工程により、プリント配線基板を作成した。
〔実施例1〕
以下の〔表1〕に示すように、種々の材料及び膜厚の有機材料からなる酸素防止膜7を形成したプリント配線基板を作成し、比較例のプリント配線基板との間で、常態及び加熱後における回路パターン2のピール強度(引っ張り強度)(N/cm)及び残率(%)を比較した。なお、ピール強度は、この実施例及び後述の各実施例において、引張り試験機(NMB社製「TG・200N」)を用いて測定した。
Figure 2007012875
この結果、酸素防止膜7を形成することによって、加熱後における回路パターン2のピール強度を、比較例のプリント配線基板よりも良好に維持できることが確認された。
また、酸素透過率が75cc/(m・24h・atm)以下(20°C、65%RH)の酸素防止膜7を形成することによって、加熱後における回路パターン2のピール強度をより良好に維持できる(例えば、加熱後におけるピール強度が6(N/cm)以上、残率が60(%)以上とされる)ことが確認された。
〔実施例2〕
以下の〔表2〕に示すように、材料及び酸素透過率が異なる同一膜厚の酸素防止膜7を形成したプリント配線基板を作成し、常態及び加熱後における回路パターン2のピール強度(引っ張り強度)(N/cm)及び残率(%)を測定した。
Figure 2007012875
この結果、酸素防止膜7の材料として、2軸伸延ナイロン(ONY)やエチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)(エチレン44mol%)を選択することにより、酸素防止膜7の膜厚を厚くすることなく、酸素透過率を低くすることができ、プリント配線基板のフレキシブル性を十分に維持しつつ、加熱後における回路パターン2のピール強度をより良好に維持できる(例えば、加熱後におけるピール強度が7(N/cm)以上、残率が70(%)以上とされる)ことが確認された。
〔実施例3〕
以下の〔表3〕に示すように、酸素防止膜7をポリアミド樹脂材料から形成する場合において、2軸延伸を行ったポリアミド樹脂材料と2軸延伸を行っていないポリアミド樹脂材料とを用いて、酸素防止膜7を形成したプリント配線基板を作成し、常態及び加熱後における回路パターン2のピール強度(引っ張り強度)(N/cm)及び残率(%)を測定した。
Figure 2007012875
この結果、2軸延伸を行ったポリアミド樹脂材料によって酸素防止膜7を形成することにより、加熱後における回路パターン2のピール強度をより良好に維持できる(例えば、加熱後におけるピール強度が7(N/cm)以上、残率が70(%)以上とされる)ことが確認された。
〔実施例4〕
以下の〔表4〕に示すように、酸素防止膜7を2軸延伸されたポリアミド樹脂材料から形成する場合において、PVDCコートされている材料とPVDCコートされていない材料とを用いて、酸素防止膜7を形成したプリント配線基板を作成し、常態及び加熱後における回路パターン2のピール強度(引っ張り強度)(N/cm)及び残率(%)を測定した。
Figure 2007012875
この結果、PVDCコートされているポリアミド樹脂材料によって酸素防止膜7を形成することにより、加熱後における回路パターン2のピール強度をより良好に維持できる(例えば、加熱後におけるピール強度が8(N/cm)以上、残率が70(%)以上とされる)ことが確認された。
本発明の実施形態に係るプリント配線基板の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 絶縁基材
2 回路パターン
3 導電性シード層
4 カバー層
5 部品実装位置
6 開口部
7 酸素防止膜

Claims (5)

  1. 絶縁材料からなる絶縁基材と、
    前記絶縁基材の表面上に形成された導電材料からなる回路パターンと、
    絶縁材料からなり前記絶縁基材上に形成されて前記回路パターンを覆っているとともに、この回路パターンにおける電子部品の実装位置に対応する開口部を有しているカバー層と、
    前記絶縁基材の裏面部の少なくとも前記カバー層の開口部に対応する箇所に形成された有機材料からなる酸素防止膜と
    を備えたことを特徴とするプリント配線基板。
  2. 前記酸素防止膜の酸素透過率は、75cc/(m・24h・atm)以下である
    ことを特徴とする請求項1記載のプリント配線基板。
  3. 前記酸素防止膜は、ポリアミド樹脂材料、または、エチレン系材料からなる
    ことを特徴とする請求項2記載のプリント配線基板。
  4. 前記ポリアミド樹脂材料からなる酸素防止膜は、2軸延伸により形成されている
    ことを特徴とする請求項3記載のプリント配線基板。
  5. 前記ポリアミド樹脂材料からなる酸素防止膜は、PVDCコートされている
    ことを特徴とする請求項3、または、請求項4記載のプリント配線基板。
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