JP2007011539A - サービス支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 顧客一人一人に最適なサービスの提供を支援するサービス支援システムを提供する。
【解決手段】 センターサーバ1が提供するWebページやPOS端末2などで顧客情報を収集しておく。来店客が所持する携帯電話3に搭載されたICチップ14をPOS端末2で認証し、センターサーバ1で前記顧客情報の中からこの来店客に対応する特定顧客情報を選び出し、前記特定顧客情報に基づいて予め設定された応対指示の中から当該来店客に適する応対指示を抽出する。このようにして来店客に応じて適宜の応対指示が抽出されるため、これをPOS端末2で表示等することにより、当該応対指示により店員が顧客一人一人に最適なサービスを容易に実践することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 センターサーバ1が提供するWebページやPOS端末2などで顧客情報を収集しておく。来店客が所持する携帯電話3に搭載されたICチップ14をPOS端末2で認証し、センターサーバ1で前記顧客情報の中からこの来店客に対応する特定顧客情報を選び出し、前記特定顧客情報に基づいて予め設定された応対指示の中から当該来店客に適する応対指示を抽出する。このようにして来店客に応じて適宜の応対指示が抽出されるため、これをPOS端末2で表示等することにより、当該応対指示により店員が顧客一人一人に最適なサービスを容易に実践することができる。
【選択図】 図1
Description
店舗から顧客に対して行われる例えばメールやWebページでの情報提供,ポイントカード,接客サービスなどの各種サービスの向上に必要な支援情報を提供して店舗の顧客満足度向上に貢献するサービス支援システムに関する。
近年、新規開拓より既存顧客を重視するCRM(Customer Relations Management:顧客関係管理)が注目されている。CRMは、情報システムを応用して店舗が顧客と長期的な関係を築く経営手法であり、店舗から顧客に対して行われる例えばメールやWebページでの情報提供,ポイントカード,接客サービスなどの各種サービスに関して、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理することにより実現する。顧客一人一人のニーズにきめ細かく対応することで、顧客満足度を向上させ、顧客囲込みを行うことが可能となる。
ところで、例えば小売店や飲食店などの店舗では、POS(Point Of Sales)システムが広く導入されている。POSシステムは、販売時点情報管理システムのことを意味し、売上情報を販売時点でリアルタイムに収集し、価格管理,在庫管理,発注管理等を可能としている。POSシステムは、商品の販売分析に使用するためのシステムであるが、CRMに資する顧客分析にも使用されている。
このようなPOSシステムを利用してCRMを実現するサービス支援システムとして特許文献1に開示される販売支援システムがある。特許文献1では、顧客が商品情報ホームページに入力した顧客嗜好情報とPOS端末で収集された商品売上情報とに基づいて、顧客のニーズに合った商品の宣伝を行うことによって、商品の販売を支援している。
特開2001−265767号公報
しかし、従来のサービス支援システムでは、商品の宣伝サービスのみについてしかCRMを導入できておらず、店舗が顧客に対して行うサービス全般についてカバーするには至っていなかった。従って、店舗全体として顧客一人一人が満足するサービスを提供することができないという問題があった。とりわけ、店舗では接客サービスが重要視されるため、接客サービスにCRMを導入することが、顧客満足度向上に大きく貢献することとなる。接客サービスの質的向上には時代の趨勢に合ったマニュアル整備や店員の教育が不可欠であるが、小店舗ではこれらの費用負担が大きな問題となっている。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、顧客一人一人に最適なサービスの提供を支援するサービス支援システムを提供することを目的とする。
本発明における請求項1のサービス支援システムでは、顧客情報を収集する情報収集手段と、前記顧客情報を分析し顧客に応じたサービスに必要な支援情報を抽出する情報抽出手段と、前記支援情報を端末装置に提供する情報提供手段とを備えている。
このようにすると、顧客に応じて適宜の支援情報が抽出されるため、端末装置に提供された当該支援情報を利用して、店舗が顧客に最適なサービスを容易に実践することができる。
本発明の請求項1によると、接客マニュアルの整備状況や店員の能力,訓練度に左右されることなくサービスが向上し、顧客一人一人のニーズにきめ細かく対応することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるサービス支援システムの好ましい実施例を説明する。なお、支援情報とは、店舗における顧客満足度向上に貢献するあらゆる情報を意味し、本実施例では例えば応対指示や経営支援情報などが該当する。
図1は、本実施例におけるサービス支援システムのシステム構成の概念図である。当該システムは、各契約店舗の運営をサポートするセンターに設置されたセンターサーバ1と、各契約店舗に設置された店舗端末としての例えばPOSレジや携帯型POS端末(ハンディターミナル)などのPOS端末2と、顧客が所持する携帯情報端末としての非接触型ICチップ搭載の携帯電話3とから構成される。各契約店舗は、業種を問わず様々な業種の店舗が混在しており、センターと事前に運営サポート契約が締結されている。
携帯電話3は、携帯電話としての一般的な構成である、例えば液晶画面などの携帯表示部10と、例えば操作ボタンなどの携帯操作部11と、例えば無線基地局などと無線通信により音声・データ送受信が可能な例えばアンテナやエンコーダ,デコーダなどの携帯通信部12と、携帯電話3の各構成を有機的に結合して処理する例えばCPU又はマイコン,メモリなどの携帯制御部13とを備えている。また、本実施例における携帯電話3は、さらに、例えばアンテナコイルなどを介して給電,データ読み書きが可能なICチップ14と、ICチップ14に対してデータの読み出し又は書き込みを行うリーダ/ライタ15とを備えている。なお、ICチップ14は非接触型に限らず、接触型やこれらを組み合わせたハイブリッド型などでもよい。また、携帯電話3内のメモリと赤外線通信や無線データ通信とを利用してICチップ14と略同等の機能を実装することも可能である。
携帯制御部13は、携帯操作部11の操作や携帯通信部12からの着信内容に応じて、適宜携帯表示部10,携帯通信部12を作用させて、音声通話,メール送受信,Webアクセスなどを実現する種々の情報処理を行うものであるが、とりわけ本実施例では、リーダ/ライタ15を作用させてICチップ14のデータ読み書きを行うプログラムであるサービスアプリケーション16がインストールされている。サービスアプリケーション16は、例えば、センターサーバ1が提供するWebページなどからインターネットを通じて携帯電話3へダウンロードしたり、携帯電話3の製造メーカがプリインストールしたりするなどの方法によりインストールすればよい。
サービスアプリケーション16は、ユーザ設定,クーポン登録・確認・破棄,ポイント確認・破棄などの諸機能を有しており、携帯操作部11の操作に応じて、これらに必要なデータである会員ID,パスワード,クーポン,ポイントなどをICチップ14に対して読み書きし、これらの内容を携帯表示部10に画面表示する。なお、ICチップ14には、その他、電子マネーなどのデータも記録される。電子マネーに関しては、一般的には電子マネー発行業者が提供するアプリケーション等により管理されるが、サービスアプリケーション16に電子マネー管理機能を付与することも可能である。
当該システムの利用に際して、携帯電話3を所持する消費者は、センターサーバ1が提供するWebページなどから会員登録することにより個別に割り当てられた個人識別情報としての会員ID及びパスワードを、サービスアプリケーション16を操作してICチップ14に記録しておく必要がある。会員登録時には、希望者の氏名,年齢,性別,住所,電話番号,メールアドレスなどの個人情報の他、後述する類似者リコメンド属性の初期設定に利用されるアンケート項目(例えば興味のあるジャンル,重要視するサービス,味の好みなど)や、後述する案内メールの配信設定(例えば来店回数,評価点,ジャンル等の配信基準に応じた配信の可否設定など)を入力する必要がある。当該Webページでは、会員登録以外にも、各契約店舗に関して、クーポン取得(ダウンロード),予約・注文,商品リストや売り出し情報等の店舗案内の閲覧などが可能となっている。なお、Webページからダウンロードされたクーポンは、サービスアプリケーション16によりICチップ14に書き込まれることとなる。
POS端末2は、例えば液晶画面などの端末表示部20と、例えば操作ボタンなどの端末操作部21と、例えばインターネット等の通信回線網に接続されることによりデータ通信が可能なモデムなどの端末通信部22と、POS端末2の各構成を有機的に結合して処理する例えばCPUやマイコン及びメモリなどの端末制御部23と、携帯電話3に搭載されたICチップ14に対してデータの読み出し又は書き込みを行うことが可能なリーダ/ライタ24と、例えばハードディスクなどの端末記憶装置25とから構成される。
端末制御部23は、例えば販売商品情報などのPOSデータを収集してネットワークで接続されたストアサーバ(図示せず)に対してPOSシステム上の一連の処理を行うPOSシステム手段30と、来店した会員(以下、来店客という)が所持する携帯電話3のICチップ14から読取った会員ID及びパスワードをセンターサーバ1へ送信して会員認証を問い合わせる来店客問合せ手段31と、当該問合せの結果、センターサーバ1から受信した後述する個別応対指示を会員IDの他、例えば座席位置や受付番号などの来店客特定情報に関連づけた来店客情報として来店客DB40(データベース)上で管理する来店客情報管理手段32と、ICチップ14内のポイントを加減算するポイント管理手段33と、例えば現金,クレジットカード,ICチップ14内の電子マネーなどによる決済を行う決済手段34と、来店客が携帯電話3上で店舗の評価を行うための電子アンケートの配布・回収を行うアンケート調査手段35と、各来店客における店舗の利用状況を示す店舗利用情報をセンターサーバ1へアップロードする会員情報アップロード手段36と、例えばタイムサービス,新商品,お薦め商品,入荷情報,店側からのメッセージなどの店頭メールを来店客の携帯電話3へ送信する店頭メール送信手段37と、会員が来店前にWebページ上で予約・注文した内容を受付ける予約受付手段38とから構成される。
なお、前記来店客特定情報は、来店客個人を他の客から識別して特定することができる情報であればどのようなものでもよい。また、前記店舗利用情報は、例えば来店回数,来店人数,グループ構成,注文内容,サービス・施設の利用状況など、その店舗の経営分析に必要となるあらゆる情報が含まれる。この店舗利用情報は、前記POSデータを利用してPOSシステム手段30から自動入力するよう構成すればよい。本実施例のPOS端末2は、ICチップ14を利用した個人認証が可能であるため、容易に当該POSデータを来店客個人に関連付けて収集することができる。
前記ポイントは、各契約店舗に関して個別又は共通どちらでもよく、来店時や会計時にPOS端末2から携帯電話3のICチップ14に付与又は消費される。とりわけ、共通のポイントとした場合には、導入店舗のどこでもポイントが貯まるため会員の利便性が高く、地域内の複数店舗共同で顧客囲い込みを行うことも可能となる。
端末記憶装置25には、POSシステム手段30で必要とされる商品情報,顧客情報,売り上げ等の必要データが、来店客DB40と共に記憶されている。来店客DB40は、その内容が契約店舗の業務形態に最適化されており、前記個別応対指示が適当な前記来店客特定情報に関連づけられ、体系的に管理されている。
センターサーバ1は、例えばインターネット等の通信回線網に接続されることによりデータ通信が可能なモデムなどのサーバ通信部45と、センターサーバ1の各構成を有機的に結合して処理する例えばCPUやマイコン及びメモリなどのサーバ制御部46と、例えばハードディスクなどのサーバ記憶装置47とから構成される。もちろん、表示部や操作部などの構成を備えていてもよい。
サーバ制御部46は、インターネット上からのアクセスに応じて相手端末に各種Webページを提供するWebサーバ手段50と、例えば会員又は契約店舗が前記Webページ上で入力したID及びパスワードに対してログイン認証を行ったり、POS端末2に対して前記会員認証を行ったりする認証手段51と、前記会員認証の結果が真であった場合にその来店客に対応する個別応対指示をPOS端末2へ送信する応対支援手段52と、電子アンケートの評価内容に基づいて契約店舗に対する評価点の決定や改善点の指摘を行う経営支援手段53と、会員登録時のアンケートやPOS端末2が回収した電子アンケートの内容から会員の趣味・嗜好を分析する会員プロファイル手段54と、会員,契約店舗に関する各種情報の登録,更新などを行い各データベースを管理するDB統括管理手段55と、各会員に設定されている前記配信設定に基づいて各契約店舗の案内メールを携帯電話3へ配信する案内メール配信手段56と、会員がWebページ上で予約・注文を行った内容をPOS端末2に配信するオーダー配信手段57とから構成される。
なお、POSシステム手段30,アンケート調査手段35,Webサーバ手段50などが情報収集手段に相当し、応対支援手段52,経営支援手段53,会員プロファイル手段54などが情報抽出手段に相当し、Webサーバ手段50,応対支援手段52などが情報提供手段に相当する。
サーバ記憶装置47には、サポート契約時に個別に設定された店舗コード(契約店舗名)にジャンル,評価点,契約店舗間の提携情報などが関連付けられてなる契約店舗定義DB59と、契約店舗が不特定多数の者に開示してもよい情報である店舗情報,商品・メニュー情報,一般客用クーポン,一般客用案内情報などが関連付けられてなる店舗共有DB60と、契約店舗毎に設けられ、例えば、その店舗の従業員や顧客など特定の者にのみ開示される情報である応対指示情報,顧客用クーポン,顧客用案内情報,経営支援手段53の分析結果,改善点などが関連付けられてなる店舗別DB61と、会員毎に個人情報,案内メールの配信設定,契約店舗別来店回数,類似者リコメンド属性,プロファイル履歴などが関連付けられてなる会員DB62とが格納されている。
Webサーバ手段50が提供するWebページには、会員登録やログイン認証を行うトップページや、会員ログイン時に表示され、例えばサービスアプリケーション16のダウンロード,クーポン取得,各契約店舗に対して予約・注文・店舗案内の閲覧などが可能な会員用ページや、契約店舗ログイン時に表示され、例えば、この会員用ページに利用されるクーポンや店舗案内の入力,更新の他、顧客リストやセンターから各契約店舗毎に提供される経営支援情報の表示などが可能な契約店舗用ページなどがある。すなわち、Webサーバ手段50は、契約店舗定義DB59,店舗共有DB60,店舗別DB61から適宜必要な情報を抽出して、それらを予め構築されたWebページに組み込むことにより、閲覧者が希望する情報を掲載したWebページを提供する。なお、会員用ページで表示する店舗案内等は、例えば、会員DB62の来店回数,類似者リコメンド属性,プロファイル履歴などを利用して、分類分け,表示順序などの表示態様を各会員毎にカスタマイズすることもできる。
類似者リコメンド属性は、趣味・嗜好が類似する会員同士を類似群別に分類分けしたグループ属性を示すものである。すなわち、同じ類似者リコメンド属性を有する会員は、その趣味・嗜好が類似することとなる。また、プロファイル履歴は、趣味・嗜好の分析履歴を会員個別に記録したものである。すなわち、会員の趣味・嗜好がどのように変化したかを示し、今後どのように変化していくかの手掛かりとなる。これらは、会員プロファイル手段54が、会員登録時のアンケートやPOS端末2が回収した顧客の店舗に関する評価を含む電子アンケートなどの調査情報や前記店舗利用情報などの内容を心理分析・行動分析的手法を用いて分析することにより決定され、逐次更新される。
電子アンケートは、来店客が携帯電話3の携帯操作部11を操作することにより、携帯表示部10上で来店した契約店舗の評価を記入することができるようプログラムされたものであり、例えば取扱商品,メニュー,味,価格,接客,施設などについての各アンケート項目に関する評価点を選択する評価ボタンが設けられている。当該電子アンケートは、POS端末2のリーダ/ライタ24により、携帯電話3のICチップ14に対して配布・回収され、携帯電話3側ではサービスアプリケーション16により読み出し,書き込みが行われる。POS端末2を利用して電子アンケートの配布,回収を行うことにより、実際来店した会員の評価のみを確実に得ることができ、電子アンケートに記入された評価の信憑性を高めることができる。来店客のアンケート回答を促進するためには、記入済みの電子アンケートをPOS端末2で回収した際に回答プレゼントを行うことが有効である。具体的には、クーポンの配布や景品の送付などが考えられる。なお、会員用Webページで同様の電子アンケートを記入可能にしてもよく、この場合、クーポンなどのICチップ14を利用する回答プレゼントは、メールで携帯電話3へ送信するか、来店時にPOS端末2から携帯電話3のICチップ14へ直接配布するようにすればよい。
応対支援手段52は、予めセンター側又は契約店舗が設定した多種多様の応対指示の中から、前記会員認証が行われた来店客に関する例えばPOSデータ,プロファイル履歴などの顧客情報に基づいて、当該来店客に最適な応対指示を抽出してPOS端末2に送信する。ここでいう顧客情報とは、来店客に関して他の客との差別化に資するあらゆる情報を含む。当該応対指示の具体的な内容としては、顧客への応対や割引サービスなど接客に対するものばかりでなく、厨房での調理に対して指示される細かい味の注文なども含まれ、例えば、ラーメンであれば、麺の太さやかたさ,スープの濃さ,油の量などである。会員登録時などに予め自分の好みを登録しておけば来店時に細かい注文をしなくても、いつでも自分好みの味を楽しむことができる。一方で、味の好みは時間の経過と共に変化していく場合が多いが、前述のように、会員プロファイル手段54により会員の趣味・嗜好が分析され、プロファイル履歴として逐次更新されていくため、当該好みの味の変化にも柔軟に対応することが可能である。また、センターサーバ1で管理する会員DB62のデータを異なる店舗間で共有しているため、別の契約店舗に来店する度にわざわざ味についての細かい注文をしなくてもよく、どの契約店舗でも気軽に自分好みの味を楽しむことができる。
各店舗で提供する料理(メニューや味付け)やサービスの内容が変わるため、各店舗共通となる会員DB62のデータに基づいて、応対支援手段52が応対指示の送信先となる各店舗の特徴(例えば業種,セールスポイント,メニュー,料理の種類など)を加味し、その店舗に特化された応対指示として送信するよう構成するのが好ましい。
なお、例えばファミリーレストランなどの大型店舗では、POS端末2に対して接客係と調理係が離れて位置していることが通常であるため、店舗内でネットワークを構築し、接客係に対してはハンディターミナルによる応対指示の閲覧を可能とし、調理係に対しては厨房に設置したモニタ装置による応対指示の閲覧を可能として、店舗内の各種端末装置でPOS端末2で管理される来店客DB40の応対指示データを共有するように構成することも考えられる。
経営支援手段53は、電子アンケートの評価内容に対して統計的手法による分析を行い、その契約店舗の評価点,長所,短所などの顧客満足度に係る要因を分析,特定し、例えば流行(会員のプロファイル履歴から得た傾向)や地域情報などを総合的に考慮して、契約店舗の改善点である経営支援情報を提供する。一般に、顧客はその店舗のどこを直せばよくなるかに気づいていないことが多く、アンケート項目の中から単純に評価点が低い項目をピックアップするだけでは顧客満足度の向上に直接結びつく改善点を指摘することができない。しかし、経営支援手段53が、各項目の評価点と店舗全体の総合評価点との相関関数を分析することにより顧客満足度の向上に直接結びつく改善点を指摘することができる。具体的には、経営支援手段53は、各項目の評価点と店舗全体の総合評価点とに相関関数を利用して、どの項目の評価点が低い(又は高い)と総合評価点が低くなるか(又は高くなるか)という傾向を見つけ出し、総合評価点の増減に大きな影響を及ぼす項目を選出する。この操作により、顧客満足度の向上に大きく貢献する改善点をピンポイントで特定することができるため、必要最小限の少ない投資で店舗の設備やサービス内容を改善することができる。
また、経営改善には他店舗との比較も重要であるが、経営支援手段53は、同業種間の比較分析だけでなく、同じ地域内にある異業種店舗との比較分析なども行う。すなわち、経営支援手段53が、同業種又は同じ地域内の異業種で繁盛している店舗について分析したデータに基づいて、その繁盛店が成功しているポイント(前記総合評価点の増加に貢献している項目)で改善対象の契約店舗に欠けている点(前記評価点が低い項目)があると判断した場合には、これをその契約店舗の改善点として特定,指摘する。
これらの経営支援情報は、例えば契約店舗用ページなどで閲覧可能な月次/年次レポートといった形で契約店舗に情報提供される。
案内メール配信手段56は、会員の好みに応じた案内メールを作成し、会員に配信する。具体的には、案内メール配信手段56は、契約店舗定義DB59を参照しながら前記配信設定に従って、契約店舗用Webページなどにより予め店舗共有DB60や店舗別DB61に入力された各契約店舗の案内情報を内容とする案内メールを作成し、会員DB62に登録されたメールアドレス宛に送信する。当該案内メールは、配信設定で設定された条件を満たす契約店舗の店舗案内が掲載されるが、本実施例では類似者リコメンド属性を当該条件に取り入れることにより、数多くの契約店舗の中から自分好みの店舗に関する店舗案内のみを案内メールに集約することができる。すなわち、案内メール配信手段56は、一の顧客が高く評価した店舗の案内情報を同じ類似者リコメンド属性を有する(類似群に属する)他の顧客に提供する情報提供支援手段として作用する。当該案内メール送信は、定期的又は契約店舗からの要請により各契約店舗毎に行われるが、提携関係がある契約店舗同士に関しては、共同売り出し案内として一度に複数の契約店舗からの情報をメールで送信する。これにより、メール価値が拡大し、会員の閲覧率・行動率を向上させることができる。このとき、提携する契約店舗同士の案内情報に重複する内容がある場合には、どちらか一方のみを選択して案内メールを作成する。このようにすることで、案内メール内の重複する無駄な情報が削除されるので、当該データ量を極力小さくすることができる。
上記構成の作用について、会員が来店してから契約店舗に対して改善支援が行われるまでのシナリオに基づいて説明する。
会員が契約店舗に来店すると、会員認証が行われる。まず会員が所持する携帯電話3をPOS端末2のリーダ/ライタ24に近づけることにより、ICチップ14から会員ID及びパスワードがPOS端末2の端末制御部23へ読み取られる。来店客問合せ手段31は、当該会員ID及びパスワードを端末通信部22からセンターサーバ1へ送信して、会員認証を問い合わせる。センターサーバ1では、サーバ通信部45を介して会員ID及びパスワードを受信すると、認証手段51がそれらが会員DB62に登録されているものかどうか照合し、その結果が真であれば、応対支援手段52がその来店客に対応する個別応対指示を抽出してPOS端末2へ送信する一方、その結果が偽であればエラーメッセージをPOS端末2へ返信する。
当該会員認証結果が真の場合には、ポイント管理手段33が来店ポイントを付与したり、アンケート調査手段35が電子アンケートを配布したり、店頭メール送信手段37が店頭メールを来店客の携帯電話3へ送信したりするといったリーダ/ライタ24からICチップ14への書き込みなども行われる。
POS端末2では、店員が見たいときに何時でも端末表示部20に当該個別応対指示を表示できるよう、来店客情報管理手段32が当該個別応対指示と来店客特定情報とを関連付けて来店客DB40へ登録する。当該個別応対指示は、POS端末2の端末操作部21を操作することにより、何時でも端末表示部20に表示可能であるため、店員はこの個別応対指示に従って接客や調理などに関する来店客に最適な応対を行うことができる。このように、応対支援手段52により来店客に応じて適宜の応対指示が抽出されるため、当該応対指示により店員が顧客一人一人に最適なサービスを容易に実践することができる。なお、当該個別応対指示は、端末表示部20での表示の他、音声により店員に伝えてもよい。
そして、会計時にはPOS端末2の決済手段34がICチップ14内の電子マネーや現金などにより決済を行うと共に、ポイント管理手段33により決済した金額に応じたポイントが付与される。このとき、ICチップ14にクーポンが登録されている場合又はポイントを利用する場合には、その内容に応じた割引を行う。また、アンケート調査手段35が来店時に配布した電子アンケートの回収を行う。
会計が終了すると、回収した電子アンケートと店舗利用情報とから必要な情報がセンターサーバ1へアップロードされ、経営支援手段53と会員プロファイル手段54により集計,分析される。同時に、来店客情報管理手段32が来店客DB40から当該会計済みの来店客情報を削除する。経営支援手段53では、複数の会員が回答した各アンケート項目の評価点の平均値や標準偏差を算出して契約店舗の評価点を決定すると共に、相関係数などの手法により経営改善に大きな影響を及ぼす項目を見つけ出し、その他経営に関する様々な要因を総合的に考慮して契約店舗の改善点を割り出す。これら分析結果は、DB統括管理手段55により契約店舗定義DB59や店舗別DB61に反映される。一方、会員プロファイル手段54では、会員個人に関する情報を分析することにより、類似者リコメンド属性やプロファイル履歴などその会員の趣味・嗜好の現在状況,将来傾向などを割り出す。これらの分析結果は、DB統括管理手段55により会員DB62へ反映される。これら更新された契約店舗定義DB59,店舗別DB61,会員DB62の内容は、最終的に個別応対指示,案内メール,Webページの表示内容に波及効果を与えることとなる。
このような一連の処理を繰り返すことにより、応対指示や情報提供などの顧客サービスが、時間と共に変化し得る会員個人の趣味・嗜好に合わせて逐次自動的に最適化されていくため、所謂ワン・トゥ・ワンビジネスを容易に実現することができる。また、このサービス支援システムを複数の提携店舗からなる地域単位で導入することにより異業種間でサービスを連携してさらなる顧客満足度を向上させることができる。本実施例では、ASP型のセンターサーバ1を利用しているため、管理コストが不要であり、小店舗でも当該システムを導入することができる。
以上のように本実施例のサービス支援システムでは、顧客情報を収集する情報収集手段としてのPOSシステム手段30,アンケート調査手段35,Webサーバ手段50と、前記顧客情報を分析し顧客に応じたサービスに必要な支援情報を抽出する情報抽出手段としての応対支援手段52,経営支援手段53,会員プロファイル手段54と、前記支援情報を例えばPOS端末2やパソコンなどの端末装置に提供する情報提供手段としてのWebサーバ手段50,応対支援手段52とを備えている。
このようにすると、顧客に応じて適宜の支援情報が抽出されるため、端末装置に提供された当該支援情報を利用して、店舗が顧客に最適なサービスを容易に実践することができる。
また、本実施例のサービス支援システムでは、顧客情報を収集する情報収集手段としてのPOSシステム手段30,アンケート調査手段35,Webサーバ手段50と、来店客の個人認証を行い前記顧客情報の中からこの来店客に対応する特定顧客情報を選び出す認証手段51と、前記特定顧客情報に基づいて予め設定された応対指示の中から当該来店客に適する応対指示を抽出する応対支援手段52とを備えている。
このようにすると、来店客に応じて適宜の応対指示が抽出されるため、当該応対指示により店員が顧客一人一人に最適なサービスを容易に実践することができる。従って、接客マニュアルの整備状況や店員の能力,訓練度に左右されることなくサービスが向上し、顧客一人一人のニーズにきめ細かく対応することができる。
さらに本実施例のサービス支援システムでは、電子アンケートにより顧客情報を収集する情報収集手段としてのアンケート調査手段35,Webサーバ手段50と、前記電子アンケートを分析し各項目の評価点と店舗全体の総合評価点とから、当該総合評価点の増減に大きな影響を及ぼす項目を選出する経営支援手段53と、当該選出された項目を経営支援情報として例えばPOS端末2やパソコンなどの端末装置に提供する情報提供手段としてのWebサーバ手段50とを備えている。
このようにすると、顧客満足度の向上に大きく貢献する改善点をピンポイントで特定することができるため、必要最小限の少ない投資で店舗の設備やサービス内容を改善することができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。単一の店舗でのみ導入するような場合は、POS端末2にセンターサーバ1の機能を組み込んでもよく、様々なシステム構成とすることが可能である。
2 POS端末(端末装置)
30 POSシステム手段(情報収集手段)
35 アンケート調査手段(情報収集手段)
50 Webサーバ手段(情報収集手段,情報提供手段)
51 認証手段
52 応対支援手段(情報抽出手段,情報提供手段)
53 経営支援手段(情報抽出手段)
54 会員プロファイル手段(情報抽出手段)
30 POSシステム手段(情報収集手段)
35 アンケート調査手段(情報収集手段)
50 Webサーバ手段(情報収集手段,情報提供手段)
51 認証手段
52 応対支援手段(情報抽出手段,情報提供手段)
53 経営支援手段(情報抽出手段)
54 会員プロファイル手段(情報抽出手段)
Claims (1)
- 店舗への要望に関する顧客情報を収集する情報収集手段と、前記顧客情報を分析し顧客に応じたサービスに必要な支援情報を抽出する情報抽出手段と、前記支援情報を端末装置に提供する情報提供手段とを備えたことを特徴とするサービス支援システム。
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