JP2007011441A - Icカード - Google Patents

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Abstract

【課題】高いセキュリティ性が簡便に得られ、かつ画像印字性がよく、耐久性を損なうことのないICカードを提供する
【解決手段】
第1のシート材10と第2のシート材20との間の所定の位置に、ICチップC1、アンテナC2を有するICモジュールを含む部品が積載される多層構成のICカード1であり、カード面にフォーマット印刷200を有し、フォーマット印刷200によって区分けされた領域の大きさに合わせた、ICチップC1を保護するための補強部材C10を有する。フォーマット印刷200によって区分けされた領域が、補強部材C10の存在する印字、印画領域である。
【選択図】図9

Description

この発明は、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求される個人情報等を記憶する接触式又は非接触式のICカードに関するものである。
従来、ICカードは、例えばICチップ、アンテナを実装した回路基板を有するインレットを、2枚のシート部材の間に挿入し、湿気硬化型接着剤やUV硬化型、2液混合型接着剤などを用いて貼り合わせ、硬化後にカード型に打ち抜いて作成、または熱圧着可能な基材を用いて熱プレスした後、カード型に打ち抜いて作成されることが一般的である。
作成されたICカードはカード面に文字情報および画像情報を付与され、保護層を設けた後、一般に使用される。このようなICカードは表面を保護するための保護層を有する形態が一般的である(例えば、特許文献1)。
また、第1のシート材1と第2のシート材2が、温度調節可能なラミネートローラを用いて貼り合わせ平面性を上げて印字性を向上させるもの(例えば、特許文献2)、また表面印刷性の向上を目的として、IC部品を保護するための補強板が設けられ、その補強板は、ばり方向が第1のシート側となるように配置するものなどがある(例えば、特許文献3)。
特開平9−156265号公報 特開2003−162697号公報 特開2001−202490号公報
近年のセキュリティ強化策としてICカード化が進められているが、ICチップおよびそれの補強部材を有するため、カード面に必ず凹凸が生じる。この凹凸の段差がカード券面部分に発生すると視認性が低下する。また、段差をなくすためにICチップと補強部材を薄膜化、小面積化することが行われているが、それによって耐久性が低下するなどの問題がある。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、高いセキュリティ性が簡便に得られ、かつ画像印字性がよく、耐久性を損なうことのないICカードを提供することを目的としている。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、第1のシート材と第2のシート材との間の所定の位置に、ICチップ、アンテナを有するICモジュールを含む部品が積載される多層構成のICカードであり、
カード面にフォーマット印刷を有し、
前記フォーマット印刷によって区分けされた領域の大きさに合わせた、ICチップを保護するための補強部材を有する。ICチップを保護するための補強部材がフォーマット印刷によって区分けされた領域の大きさに合わせた大きさであることで、ICチップおよび補強部材の境目の段差が、顔画像部、印字部分にこないため、印字カスレにならないため画像印字性が向上し、また視認性が向上する。また、段差をなくすために必要以上にICチップと補強部材を薄膜化、小面積化することがなくなり、耐久性が向上する。
請求項2に記載の発明は、前記フォーマット印刷によって区分けされた領域が、前記補強部材の存在する印字、印画領域である。フォーマット印刷によって区分けされた領域の画像印字性が向上し、また印字、印画の視認性が向上する。
請求項3に記載の発明は、前記印字、印画領域における前記補強部材の面積占有率が80%以上100%以下である。印字、印画領域における補強部材の面積占有率が規定の範囲であることで、ほぼ印字、印画領域全体の印字、印画してもが向画像印字性上し、また視認性が向上する。
請求項4に記載の発明は、前記補強部材の厚みが5μm以上250μm以下である。補強部材の厚みが規定の範囲であることで、段差が少なくなり画像印字性が向上し、また視認性が向上し、また薄膜化でき、かつ耐久性も向上する。
以下、この発明のカードの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。
まず、この発明のカードについてICカードを例に挙げて説明する。図1はICカードを一部破断した平面図、図2はICカードの層構成を示す図である。ICカード1は、身分証明書カードやクレジットカードなどに広く適用することができ、対向する2つの第1のシート材10と第2のシート材20との間に、接着層31,32を介在してICチップC1、アンテナC2を有するICモジュールCを含むインレットが配置されてなる。ICチップC1に隣接して補強部材C10を設けている。この場合ICカード1を常に携帯しズボンのポケット等での繰返し曲げ、落下、コイン等の圧力に対しても耐久性が向上する。
一方の第1のシート材10には受像層33に氏名などの文字情報C3、顔画像などの画像情報C4を含む個人識別情報C3が記録され、さらにカードの種類などが記録される。受像層33には、情報を保護する保護層35を設け、この保護層35を設けることで、摩耗や薬品などから、また、落下、コイン等の圧力に対して耐久性が向上する。
このような多層構成のカードでは、カード券面が個人識別情報C3などの情報表示部を有し、この情報表示部は受像層33により構成され、情報表示部の上に保護層35が設置される。また、他方の第2のシート材20には筆記可能な筆記層34が設けられる。
次に、ICカード製造方法及びICカード製造装置について説明する。図3はICカード製造装置の概略構成図、図4は打抜金型装置の全体概略斜視図、図5は打抜金型装置の主要部の正面端面図、図6はICカードの情報記録前の表面図、図7はICカードの情報記録後の表面図、図8はICカードの情報記録後の裏面図である。
この実施の形態のICカード製造装置100は、固有情報記録工程110、塗工工程120、載置工程130、圧着工程140、打ち抜き工程150、情報記録工程170、保護層形成工程180及び情報保存工程190を有する。
固有情報記録工程110では、ICモジュールCのICチップC1にカード製造段階またはカード発行段階で固有情報を記録する。この実施の形態では、リーダーライター111によりICチップC1に、固有情報としてICチップの製造番号や製造ロット、検査情報、製造者、個人識別情報として氏名、住所、年齢などを記憶する。固有情報は暗号化されていてもいなくても良いが、暗号化されていることが安全面上好ましい。また、ハッシュ関数や暗号鍵等の公知の照合方法を組み込んでおくことが好ましい。
塗工工程120では、対向する2つのシート材間に接着剤を塗工により設ける。この実施の形態では、第1のシート材10を送り出す送出軸121が設けられ、この送出軸121から送り出される第1の支持体10はガイドローラ122、駆動ローラ123に掛け渡されて供給される。送出軸120とガイドローラ122間には、アプリケーターコーター124が配置されている。アプリケーターコーター124は接着層31を所定の厚さで第1のシート材10に塗工する。
また、第2のシート材20を送り出す送出軸125が設けられ、この送出軸125から送り出される第2のシート材20はガイドローラ126、駆動ローラ127に掛け渡されて供給される。送出軸125とガイドローラ126間には、アプリケーターコーター128が配置されている。アプリケーターコーター128は接着層32を所定の厚さで第2のシート材20に塗工する。
載置工程130では、シート材間の所定の位置にICモジュールを含む部品を有するインレットを載置する。この実施の形態では、接着層31が塗工された第1のシート材10と、接着層32が塗工された第2のシート材20とは離間して対向する状態から接触して搬送路18に沿って搬送される。第1のシート材10と第2のシート材20が離間して対向する位置には、ICモジュールCを含むインレットが挿入載置される。ICモジュールCは単体あるいはシートやロール状で複数で供給される。
圧着工程140では、対向する2つのシート材を貼り合わせてカード基材を作る。この実施の形態では、第1のシート材10と、第2のシート材20の搬送方向に沿って、加熱ラミネート部141が配置される。加熱ラミネートは真空加熱ラミネートであることが好ましい。また、加熱ラミネート部141の前には保護フィルム供給部を設けても良く、搬送路の上下に対向して配置されるのが好ましい。加熱ラミネート部141は、搬送路の上下に対向して配置される平型の加熱ラミネート上型142と加熱ラミネート下型143とからなる。加熱ラミネート上型142と下型143は互いに接離する方向に移動可能に設けられている。
打ち抜き工程150では、カード基材をカード形状に打ち抜きICカードにする。この実施の形態では、図4及び図5に示すように、打抜金型装置151が上刃152及び下刃153を有する打抜金型を備える。そして、上刃152は、外延の内側に逃げ154が設けられた打抜用ポンチ155を含み、下刃153は、打抜用ダイス156を有する。打抜用ポンチ155を、打抜用ダイス156の中央に設けられたダイス孔157に、下降させることにより、ダイス孔157と同じサイズのICカードを打ち抜く。また、このために、打抜用ポンチ155のサイズは、ダイス孔157のサイズより若干小さくなっている。
情報記録工程170では、情報をカード表面及びICチップ内に設ける。この実施の形態では、図6に示すICカードの表面に設けられた住所、氏名、期限、備考、用途記載欄、画像記録欄に、図7に示すように記録ヘッド171により住所、氏名、有効期限、限定事項、用途、顔画像などの情報や画像を記録し、リーダーライター172により同様な情報をICチップに書込む。また、記録ヘッド171によりICカードの裏面に設けられた罫線欄に、図8に示すように発行者名や電話番号など発行者に関する情報を記録する。
保護層形成工程180では、情報を保護する保護層を設ける。この実施の形態では、転写箔カセット181に設けた転写箔182が加熱ローラ183を用いてICカード1上に転写され、この転写によって保護層35が形成されて情報を保護する。
情報保存工程190では、カード製造及び、またはカード発行情報データを保存するデータサーバー191に、少なくとも固有情報を保存する。この実施の形態では、コンピュータ192を用いてデータサーバー191に少なくとも固有情報を保存する。また、このコンピュータ192は固有情報をリーダーライター111に送りICチップC1に記録する。また、コンピュータ192は隠し固有情報をサーマルヘッド162に送りICカード1のカード表面またはカード断面に記録する。
データサーバー191に、少なくとも固有情報を保存することで、ICチップC1のデータが改竄、故意に破壊または、カード表面記載事項の改竄、偽造が行われても、真正証明ができるとともに、製造上の検査等で容易にデータサーバ191より固有情報、個人識別情報、製造情報等を取得でき再発行や製造収率向上を図ることができる。
次に、この発明の実施に形態を図9に示す。この実施の形態では、ICカード1のカード面にフォーマット印刷200を有し、この実施の形態では、図9(a)に示すように、住所、氏名、期限、備考、従業員証などの文字情報が印字される部分200a〜200e、あるいは顔画を印画する部分200fがフォーマット印刷200によって区分けされている。
この発明では、フォーマット印刷200によって区分けされた領域の大きさに合わせた補強部材C10を有し、この実施の形態では、図9(a)に示すように、期限、備考の文字情報が印字される部分200e、200dに設けられているが、これに限定されず、住所、氏名、従業員証などの文字情報が印字される部分200a〜200c、あるいは顔画を印画する部分200fに設けてもよい。このフォーマット印刷200によって区分けされた領域は、単独の領域でも良いし、複数の領域を連続して合わせた領域でも良い。
また、ICチップC1を保護するための補強部材は、フォーマット印刷200によって区分けされた領域の大きさに合わせた大きさであり、顔画像、罫線で囲われた領域を補強部材C10にする。
補強部材C10は、図10乃至図12に示すように構成される。図10は補強部材C10とICチップC1とアンテナC2との接続構造を示し、補強部材C10が板状である。この補強部材C10は、フォーマット印刷200によって区分けされた領域の大きさに合わせた大きさであり、かなりICチップC1より大きくなっている。図11の補強部材C10は、上面が平面であり、ICチップC1側が凹凸形状になって、接着層31との密着性を向上させている。図12の補強部材C10は、両面が平坦な板状であり、図13は上面が平面であり、ICチップC1側が波形状になって、接着層31との密着性を向上させている。
この補強部材C10は、フォーマット印刷200によって区分けされた領域の大きさに合わせた大きさであり、ICチップC1および補強部材C10の境目の段差が、顔画像部、印字部分にこないため、印字カスレにならないため画像印字性が向上し、また視認性が向上する。また、段差をなくすために必要以上にICチップC1と補強部材C10を薄膜化、小面積化することがなくなり、耐久性が向上する。
また、フォーマット印刷200によって区分けされた領域が、補強部材C10の存在する印字、印画領域であり、フォーマット印刷200によって区分けされた領域の印字、印画の画像印字性が向上し、また印字、印画の視認性が向上する。フォーマット印刷によって区分けされた印字、印画領域における補強部材C10の面積占有率が80%以上100%以下であり、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上であり、フォーマット印刷によって区分けされた印字、印画領域における補強部材の面積占有率が規定の範囲であることで、ほぼ印字、印画領域全体の印字、印画しても画像印字性が向上し、また視認性が向上する。
また、補強部材C10の厚みD10が5μm以上250μm以下であり、好ましくは50μm以上200μm以下、さらに好ましくは100μm以上180μm以下である。補強部材C10が薄くなり過ぎると段差が少なくなるが耐久性がなくなり、厚くなり過ぎると耐久性があるが段差が大きくなり、補強部材C10の厚みD10が規定の範囲であることで、段差が少なくなり印字性が向上し、また視認性が向上し、また薄膜化でき、かつ耐久性も向上する。
以下、この発明のICカードについて詳細に説明する。
[補強部材]
この発明では、ICカードの印字性を常に良好とするためにはカード券面に段差が生じないことが必要である。ICカードの場合、ICチップや補強部材など厚みの厚い部分が必ず生じてしまうため、印字面の区分けされた領域の印刷、すなわちフォーマット印刷のそれぞれの領域間に、段差が相当するように構成すれば、印字カスレなどの欠陥をおこさずに済む。フォーマット印刷されたカードの場合、ICチップは小型のため常に補強部材と重ね、カード券面とは反対側に配置し、補強部材をフォーマット印刷の領域とほぼ同面積とすれば、印字カスレの発生を抑えることができる。具体的には、画像印画領域全体にあたる部分、個人情報記載欄に相当する部分、帯部分全体の面積相当部分、等とほぼ同面積の大きさのサイズの補強部材を用いることが好ましい。
この発明の補強部材は機械的に優れる補強構造であり、かつその構造がカード平面性を阻害しないように上面部分を平らな構造とし、機械的強度とプリント適性を両立していることが好ましい。カード厚みが厚くなるのを避けるため、補強部材は高強度の素材が好ましい。特にヤング率が100GPa以上の素材が主構造にしようされていることが好ましい。
この発明の補強部材はICチップを保護するための強度を高め、かつプリント適性を向上させるためには、補強部材の上面部分を平坦化し、補強部材外周部を複合補強構造にすることが有効である。補強部材外周部を複合補強構造にすることで、比較的はずれやすい、アンテナとICチップ部分の接続部を保護することが可能となる。プリント適性を向上させるために、補強部材の平坦部分の粗さは0.001μm以上10μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.01μm以上5μm以下である。
[ICカード作成方法]
ここでホットメルト接着剤を使用したICカードの作成方法の一例を挙げる。ICカードの作成に当たっては、先ず表裏の第1のシート材及び第2のシート材にアプリケーターでホットメルト接着剤を所定の厚さに塗工する。塗工方法としてはローラー方式、Tダイ方式、ダイス方式などの通常の方法が使用される。ストライプ状に塗工する場合、Tダイスリットを間欠に開口部を持たせる等の方法があるが、これに限られるものではない。
IC搭載カード基材の作成方法は、特開2000-036026、特開2000-219855、特開平2000-211278、特開平2000-219855、特開平10-316959、特開平11-5964等のように貼り合わせ、塗設方法が開示されている。いずれの貼り合わせ方式、塗設方式方法等を用いることができ、特制限ない。
また、特定の位置に接着剤を配置させる方法としては、スクリーン印刷法、グラビア印刷法などにより、所定位置に接着剤を塗布することにより作成することができる。また、ホットメルト接着剤を使用する場合には、ハンドガンタイプのホットメルトアプリケーターにより、ノズルから接着剤をビード状に塗布することでそれぞれの配置へ塗布することも可能である。或いは、フィルム状に加工された接着剤を、所定の配置に設置するべく断裁し、それぞれの配置へ設置した後に、加熱、加圧処理を施して貼り合わせることもできる。
貼り合せ時には、基材の表面平滑性、第1のシート材と第2のシート材との間に、ICモジュールを含む部品である電子部品の密着性を向上させるために加熱及び加圧を行うことが好ましく、上下プレス方式、ラミネート方式等で作成することが好ましい。加熱は、10〜180℃が好ましく、より好ましくは30〜150℃である。加圧は、1.0〜300kgf/cm2が好ましく、より好ましくは1.0〜200kgf/cm2である。これより圧が高いとICチップが破損する。加熱及び加圧時間は好ましくは、0.001〜90secより好ましくは0.001〜60secである。これより時間が長いと製造効率が低下する。
[電子部品]
電子部品とは、情報記録部材のことを示し、具体的にはICカードの利用者の情報を電気的に記憶するICチップ及びICチップに接続されたコイル状のアンテナである。ICチップはメモリのみやそれに加えてマイクロコンピューターなどである。場合により電子部品にコンデンサーを含んでもよい。この発明はこれに限定はされず情報記録部材に必要な電子部品であれば特に限定はない。
ICモジュールはアンテナコイルを有するものであるが、アンテナパターンを有する場合、導電性ペースト印刷加工、或いは銅箔エッチング加工、巻線溶着加工等のいずれかの方法を用いてもよい。プリント基板としては、ポリエステル等の熱可塑性のフィルムが用いられ、更に耐熱性が要求される場合はポリイミドが有利である。ICチップとアンテナパターンとの接合は銀ペースト、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性接着剤(日立化成工業のEN−4000シリーズ、東芝ケミカルのXAPシリーズ等)や、異方性導電フィルム(日立化成工業製アニソルム等)を用いる方法、或いは半田接合を行う方が知られているがいずれの方法を用いてもよい。
予めICチップを含む部品を所定の位置に載置してから樹脂を充填するために、樹脂の流動による剪断力で接合部が外れたり、樹脂の流動や冷却に起因して表面の平滑性を損なったりと安定性に欠けることを解消するため、予め基板シートに樹脂層を形成しておいて樹脂層内に部品を封入するために電子部品を多孔質の樹脂フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹脂シート、多孔性の樹脂シート又は不織布シート状にし使用されることが好ましい。例えば特願平11−105476号等の記載されている方法等を用いることができる。
使用されるシート基材としてはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PET−G、PEN(ポリエチレンナフタレート)、塩化ビニル、PC(ポリカーボネート)、TAC(トリアセチルセルロース)、アクリル、紙、ユポなどがいずれも用いられるが、この発明では機械的強度、寸法安定性、耐溶剤性の点からPET、PET-G、PENが好ましく、さらに好ましくは透明性、加工適性、コストの点からPET又はPET-Gである。また、ICチップは点圧強度が弱いためにICチップ近傍に補強板を有することも好ましい。電子部品の全厚さは10〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜300μm、更に好ましくは30〜250μmが好ましい。
[ICカード用シート材]
シート材の基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性ポリカーボネート、生分解性ポリ乳酸、生分解性ポリビニルアルコール、生分解性セルロースアセテート、生分解性ポリカプロラクトン等の生分解性樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂シート、又は上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙、金属箔等の単層体或いはこれら2層以上の積層体が挙げられる。
基材の熱による収縮、反りなどによるカード基材は搬送性の観点から低温接着剤の他にシート材として150℃/30minにおける熱収縮率が縦(MD)で1.2%以下、横(TD)で0.5%以下が好ましい。又上記基材上に後加工上密着性向上のため易接処理を行っていても良く、ICチップ保護のために帯電防止処理を行っていても良い。具体的には、帝人デュポンフィルム株式会社製のU2シリーズ、U4シリーズ、ULシリーズ、東洋紡績株式会社製クリスパーGシリーズ、東レ株式会社製のE00シリーズ、E20シリーズ、E22シリーズ、X20シリーズ、E40シリーズ、E60シリーズQEシリーズを好適に用いることができる。
[受像層]
第1のシート材に有する受像層は、バインダーと各種の添加剤で形成することができる。この発明における受像層は、昇華型熱転写方式により階調情報含有画像を形成すると共に、昇華型熱転写方式または溶融型熱転写方式により文字情報含有画像を形成するので、昇華性色素の染着性、または昇華性色素の染着性とともに熱溶融性インクの接着性も良好でなければならない。かかる特別な性質を受像層に付与するには、後述するように、バインダー、および各種の添加剤の種類およびそれらの配合量を適宜に調整することが必要である。
第1のシート材は、当該カード利用者の顔画像を形成するため受像層のほかにクッション層を設けてもよい。個人認証カード基体表面には画像要素が設けられ、顔画像等の認証識別画像、属性情報画像、フォーマット印刷から選ばれる少なくとも一つが設けられたものであってもよく、また全く印刷部分のないホワイトカードであってもよい
[筆記層]
第1のシート材に有する筆記層は、ICカードの裏面に筆記をすることができるようにした層である。このような筆記層としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合体等)のフィルムに含有せしめて形成することができる。特開平1−205155号公報に記載の「書き込み層」をもって形成することができる。筆記層は支持体における、複数の層が積層されていない第1のシート材に形成される。筆記層にワックス等の滑り性を良好にする素材を添加すると、擦られた場合の破損や摩耗を防ぐために有効である。添加剤としてはポリエチレンワックスが好ましく用いられる。
[印刷または記録]
第1のシート材と第2のシート材は貼り合わせる前後いずれかにフォーマット印刷又は、情報記録を行ってもよく、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷、スクリーン印刷、凹版印刷、凸版印刷、インクジェット方式、昇華転写方式、電子写真方式、熱溶融方式等のいずれの方式によって形成することができる。
フォーマット印刷からなる情報坦持体とは、識別情報及び書籍情報を記録した複数の選ばれる少なくとも一つが設けられた情報坦持体を表し、具体的には、罫線、社名、カード名称、注意事項、発行元電話番号等を表す。
フォーマット印刷からなる情報坦持体の形成には、日本印刷技術協会出版の「平版印刷技術」、「新・印刷技術概論」、「オフセット印刷技術」、「製版・印刷はやわかり図鑑」等に記載されている一般的なインキを用いて形成することができ、光硬化型インキ、油溶性インキ、溶剤型インキなどにカーボンなどのインキにより形成される。
また、場合により目視による偽造防止の為に透かし印刷、ホログラム、細紋等が採用されてもよく、偽造変造防止層としては印刷物、ホログラム、バーコード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなどで適時選択さ、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外線吸収材、蛍光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層、ビーズ層、光学変化素子層、パールインキ層、隣片顔料層、帯電防止層などから表シートに印刷等で設けることも可能である。
[カード加工工程]
第1のシート材と第2のシート材が接着剤を介して貼り合わされ、その接着剤層中にICチップおよびアンテナを有するICモジュールを含む部品を有するICカード用のシート材は、所定の条件下で保管された後に、ICカード用のシート基材を打ち抜き金型に供給し、打ち抜き金型によって、ICカード用のシート基材からICカードを打ち抜くことによって、ICカードは製造される。この場合、打ち抜き加工の前に、認証識別画像や書誌事項を記録してもよいし、加工後に記録してもよい。
[ICカード上への転写箔による保護層付与方法]
転写箔の被転写材への転写は通常サーマルヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプマシンなどの加熱しながら加圧を行える手段を用い転写を行い、保護層の付与を行う。
[実施例]
以下、実施例を挙げて、この発明を詳細に説明するが、この発明の態様はこれに限定されない。尚、以下において「部」は「重量部」を示す。
[接着剤の作成]
用いる接着剤は、既存の製品として積水化学工業(株)製エスダイン2013MKを使用した。
<第1のシート材(表シート)の作成>
第1のシート材(表シート)の基材として帝人デュポンフィルム株式会社製U2L98W低熱収グレード188μmを使用した。この基材のPETシートの厚みは表裏とも188μmである。
(表シートの作成)
表シート材の基材188μmに下記組成物からなるクッション層、受像層を順次塗工乾燥してなる第1のシート材(表シート)を形成した。
(光硬化型クッション層) 膜厚10μm
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学社製:NKオリコ゛UA512) 55部
ホ゜リエステルアクリレート(東亞合成社製:アロニックスM6200) 15部
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学社製:NKオリコ゛UA4000) 25部
ヒト゛ロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チハ゛・スヘ゜シャリティー・ケミカルス゛:イルカ゛キュア184) 5部
メチルエチルケトン 100部
塗布後の活性光線硬化性化合物は、90℃/30secで乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm2)で光硬化を行った。
(受像層)
上記クッション層上に下記組成の第1受像層形成用塗工液、第2受像層形成用塗工液及び第3受像層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが0.2μm、2.5μm、0.5μmになるように積層することにより受像層を形成した。
〈第1受像層形成用塗工液〉
ポリビニルブチラール樹脂 9部
〔積水化学工業(株)製:エスレックBL−1〕
イソシアネート 1部
〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第2受像層形成用塗工液〉
ポリビニルブチラール樹脂 6部
〔積水化学工業(株)製:エスレックBX−1〕
金属イオン含有化合物(化合物MS) 4部
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第3受像層形成用塗工液〉
ポリエチレンワックス 2部
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックE1000〕
ウレタン変性エチレンアクリル酸共重合体 8部
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254〕
メチルセルロース〔信越化学工業(株)製:SM15〕 0.1部
水 90部
(フォーマット印刷層からなる情報坦持体形成)
受像層上にオフセット印刷法により、フォーマット印刷(従業員証、氏名)を行った。印刷インキはUV墨インキを用いた。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。
(透明樹脂層形成)
下記組成物からなる印刷インキを用いロールミルにより混合し、印刷インキを作成した。オフセット印刷法により受像層上に印刷を行った。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。
(透明樹脂層組成物1)
ウレタンアクリレートオリコ゛マー 50部
脂肪族ホ゜リエステルアクリレートオリコ゛マー 35部
タ゛イロキュア1173(チハ゛・スヘ゜シャリティー・ケミカルス゛社製) 5部
トリメチロールフ゜ロハ゜ンアクリレート 10部
(IC隠蔽層の作成)
樹脂凸印刷法により、受像層面とは反対側のシート材最表面に透かし印刷を行った。印刷インキはUV墨インキにより印刷を行った。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。膜厚は1.0μmであった。
<第2のシート材(裏シート)の作成>
第2のシート材(裏シート)として帝人デュポンフィルム株式会社製U2L98W低熱収グレード188μmを使用した。
(筆記層の作成)
表シート材の基材188μmに下記組成の第1筆記層形成用塗工液、第2筆記層形成用塗工液及び第3筆記層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが5μm、15μm、0.2μmになるように積層することにより筆記層を形成した。
〈第1筆記層形成用塗工液〉
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロン200〕 8部
イソシアネート 1部
〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕
カーボンブラック 微量
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第2筆記層形成用塗工液〉
ポリエステル樹脂 4部
〔東洋紡績(株)製:バイロナールMD1200〕
シリカ 5部
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部
水 90部
〈第3筆記層形成用塗工液〉
ポリアミド樹脂〔三和化学工業(株)製:サンマイド55〕 5部
メタノール 95部
得られた筆記層の中心線平均粗さは1.34μmであった。
(筆記層へのフォーマット印刷層の形成)
オフセット印刷法により、フォーマット印刷(罫線、発行者名、発行者電話番号)を行った。印刷インキはUV墨インキを用いた。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。
[使用インレット]
帝人デュポンフィルム(株)製Sシリーズテトロンフィルムの上に厚さ10μmのアルミニウム箔を蒸着させた後、アンテナ線の形態のようにエッチング処理をした。こうして得られたベースシートの上にICチップ、補強板などを設置し、電子部品を含むICカード用のインレットとした。
<IC カード基材の作成>
作成された第1のシート材(表シート)と第2のシート材(裏シート)を用い、図14に記載のICカート゛基材作成装置に第1のシート材(裏シート)は第1のシート供給部A、第2のシート材(表シート)は第2のシート供給部Bに設置する。ホットメルト剤供給部に前述の接着剤を投入した。
実施例としてのIC カード基材作成について説明をする。図14はICカード基材作成装置を示す概略図である。この発明のICカード基材作成装置は、長尺シート状の第2のシート材(裏シート)と、枚葉シートの第1のシート材(表シート)とが配備され、第1のシート材に特定温度で窒素下で湿気硬化型の接着剤供給部DからTダイ塗布方式により接着剤を供給し、厚さ270μmのインレットから構成される電子部品をインレット供給部Eから配置した。第2のシート材に特定温度で窒素下で湿気硬化型の接着剤供給部GからTダイ塗布方式により接着剤を供給し、接着剤が供給された第2のシート材と第1のシート材に湿気硬化型接着剤と供にインレットとからなる複合体を加熱加圧ロールH(圧力3kg/cm2、ロール表面温度70℃)、膜厚制御ロールIにより貼合され740μmに制御されたICカード基材原版が作成された。
断裁工程は、ICカード基材の接着剤の初期硬化、第1のシート材(表シート)と第2のシート材(裏シート)との密着性が十分に行われたてから化粧断裁することが好ましい。断裁性を考慮すると接着剤は必ずしも完全に硬化させる必要はない。作成された原版はローターリカッターにより55mm×85mmサイズのICカード用カード基材を得ることができた。仕上がったカード基材の表裏面にフォーマット印刷部がない場合は、カード印刷機により樹脂凸版印刷法で、ロゴとOPニスを順次印刷した。
[ICカードの保管]
上記で得られたICカードをカードマガジンに300枚を上下左右同じ方向で重ねて装填した。カードマガジンはカードプリンター装填部に装着可能な形態とした。マガジンをシールした後、これらのマガジンを23℃55%環境下で10日間保管した。
[ICカート゛作成方法]
(昇華型感熱転写記録用のインクシートの作成)
裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシートに下記組成のイエローインク層形成用塗工液、マゼンタインク層形成用塗工液、シアンインク層形成用塗工液を各々の厚みが1μmになる様に設け、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクシートを得た。
〈イエローインク層形成用塗工液〉
イエロー染料
(三井東圧染料(株)製MSYellow) 3部
ポリビニルアセタール 5.5部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
〈マゼンタインク層形成用塗工液〉
マゼンタ染料
(三井東圧染料(株)製 MS Magenta) 2部
ポリビニルアセタール 5.5部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 2部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
〈シアンインク層形成用塗工液〉
シアン染料
(日本化薬(株)製 カヤセットフ゛ルー136) 3部
ポリビニルアセタール 5.6部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 20部
(溶融型感熱転写記録用のインクシートの作成)
裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシートに下記組成のインク層形成用塗工液を厚みが2μmになる様に塗布乾燥してインクシートを得た。
〈インク層形成用塗工液〉
カルナバワックス 1部
エチレン酢酸ビニル共重合体 1部
〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕
カーボンブラック 3部
フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部
メチルエチルケトン 90部
(顔画像の形成)
受像層又は透明樹脂部、情報印刷部と昇華型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することにより画像に階調性のある人物画像を受像層に形成した。この画像においては上記色素と受像層のニッケルが錯体を形成している。
(文字情報の形成)
透明樹脂部と溶融型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することにより文字情報をICカード用カード基材上に形成した。
上記により顔画像と属性情報を設けた。
(転写箔1の作成)
0.1μmのフッ素樹脂層の離型層を設けた厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムー2の離型層上に下記組成物を積層し転写箔1の作成を行った。
(活性光線硬化性化合物)
新中村化学社製 A−9300/新中村化学社製 EA−1020=35/11.75部
反応開始剤
イルガキュア184日本チバガイギー社製 5部
添加剤不飽和基含有樹脂 48部
その他の添加剤
大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部
〈中間層形成塗工液〉 膜厚1.0μm
ポリビニルブチラール樹脂
〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 3.5部
タフテックスM−1913(旭化成) 5部
硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部
メチルエチルケトン 90部
塗布後硬化剤の硬化は、50℃、24時間で行った。
〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm
ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部
ポリアクリル酸エステル共重合体〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部
水 45部
エタノール 45部
(転写箔2の作成)
0.1μmのフッ素樹脂層の離型層を設けた厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムー2の離型層上に下記組成物を積層し活性光線硬化型転写箔2の作成を行った。
(活性光線硬化性化合物)
新中村化学社製 A−9300/新中村化学社製 EA−1020=35/11.75部
反応開始剤
イルガキュア184日本チバガイギー社製 5部
添加剤不飽和基含有樹脂 48部
その他の添加剤
大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部
〈中間層形成塗工液〉 膜厚1.0μm
ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 3.5部
タフテックスM−1913(旭化成) 5部
硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部
メチルエチルケトン 90部
塗布後硬化剤の硬化は、50℃、24時間で行った。
〈バリヤー層形成塗工液〉 膜厚1.0μm
ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 1部
タフテックスM−1913(旭化成) 8部
硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1部
メチルエチルケトン 90部
〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm
ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部
ポリアクリル酸エステル共重合体〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部
水 45部
エタノール 45部
画像、文字が記録された前記受像体上に前記構成からなる転写箔1および転写箔2を用いて、表面温度200℃に加熱した、直径5cmゴム硬度85のヒートローラーを用いて圧力150kg/cm2で1.2秒間熱をかけて、転写箔1および転写箔2の順番で転写を行った。
[物性の評価]
補強部材の位置と種類によって、実施例1〜7と比較例1〜4とした。
実施例1は補強部材の位置が図15(a)の住所欄部分の位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
実施例2は補強部材の位置が図15(b)の備考欄部分の位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
実施例3は補強部材の位置が図15(c)の住所、備考欄部分の位置であり、種類は図13の片面波型補強板形状である。
実施例4は補強部材の位置が図15(d)の住所、氏名欄部分の位置であり、種類は図13の片面波型補強板形状である。
実施例5は補強部材の位置が図15(e)の従業者証欄部分の位置であり、種類は図13の片面波型補強板形状である。
実施例6は補強部材の位置が図15(f)の備考、顔画像欄部分の位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
実施例7は補強部材の位置が図15(g)の顔画像欄部分の位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
比較例1は補強部材の位置が図16(a)の氏名、期間、備考、従業者証欄部分の一部に重なる位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
比較例2は補強部材の位置が図16(b)の氏名、期間、備考、従業者証欄部分の一部とさらに顔画像欄部分に重なる位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
比較例3は補強部材の位置が図16(c)の備考、従業者証欄部分の一部とさらに顔画像欄部分に重なる位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
比較例4は補強部材の位置が図16(d)の従業者証欄部分の一部の位置であり、種類は図12の平坦補強板形状である。
実施例1〜7と比較例1〜4の印字、印画領域における補強部材の面積占有率及び補強部材の厚み、物性の評価を表1に示す。
(画像印字性)
顔画像および文字情報を形成した後の形成性を5段階で評価した。
5 チップ周辺部に文字や画像のカスレが全くなくきれいである。
4 チップ周辺部に文字や画像のカスレはないが、凹凸により文字や画像がやや見にくい。
3 チップ周辺部に文字や画像のカスレが見られる。
2 チップ周辺部で文字や画像が全く形成されていない部分が一部ある。
1 チップ周辺部だけでなく文字や画像が全く形成されていない部分が多数ある。
4と5が実用可のレベルである。
(濃度ムラ発生率)
実施例において作製されたカード10000枚をプリンタで連続してプリントを行い、その時に画像形成部分に濃度ムラの発生のあるカード枚数の割合を濃度ムラ発生率として計算した。濃度ムラ発生率は0.5%以下が好ましい範囲である。
(カード耐久性)
このように最後まで作成された、個人認証カードを、カードの長辺方向:たわみ35mm、カードの短辺方向:たわみ15mmとなるように、125回毎に長辺方向、短辺方向を周期30/minの条件で合計1000回のテストを行った。その後市販のリーダーライターでIC機能を確認し、5段階で評価を行った。4以上が好ましい結果である。
5:変形がなく、IC機能も問題ない。
4:多少変形があるが、IC機能に問題がない。
3:変形がないか多少ある程度であるが、IC機能が失われている。
2:大きく変形しており、IC機能が失われている。
1:折れ曲がってしまい、IC機能が失われている。
表1の結果によりこの発明においては比較例に対し、画像印字性、濃度ムラ発生率、カード耐久性において、優れた効果を示す結果となり、発明の効果が認められる。
この発明は、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求される個人情報等を記憶する接触式又は非接触式のICカードに適用できる。
ICカードの構成を示す平面図である。 ICカードの構成を示す断面図である。 ICカード製造装置の概略構成図である。 打抜金型装置の全体概略斜視図である。 打抜金型装置の主要部の正面端面図である。 ICカードの情報記録前の表面図である。 ICカードの情報記録後の表面図である。 ICカードの情報記録後の裏面図である。 実施に形態を示すICカードの情報記録後の表面図である。 補強部材とICチップとアンテナとの接続構造を示す図である。 補強部材の構造を示す図である。 両面が平坦な板状の補強部材を示す図である。 上面が平面であり、ICチップ側が波形状の補強部材を示す図である。 ICカード基材作成装置を示す概略図である。 実施例の補強部材の構造を示す図である。 比較例の補強部材の構造を示す図である。
符号の説明
1 ICカード
10 第1のシート材
20 第2のシート材
31,32 接着層
33 受像層
34 筆記層
35 保護層
100 ICカード製造装置
110 固有情報記録工程
120 塗工工程
130 載置工程
140 圧着工程
150 打ち抜き工程
170 情報記録工程
180 保護層形成工程
190 情報保存工程
200 フォーマット印刷
C1 ICチップ
C2 アンテナ
C10 補強部材


Claims (4)

  1. 第1のシート材と第2のシート材との間の所定の位置に、ICチップ、アンテナを有するICモジュールを含む部品が積載される多層構成のICカードであり、
    カード面にフォーマット印刷を有し、
    前記フォーマット印刷によって区分けされた領域の大きさに合わせた、ICチップを保護するための補強部材を有することを特徴とするICカード。
  2. 前記フォーマット印刷によって区分けされた領域が、前記補強部材の存在する印字、印画領域であることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
  3. 前記印字、印画領域における前記補強部材の面積占有率が80%以上100%以下であることを特徴とする請求項2に記載のICカード。
  4. 前記補強部材の厚みが5μm以上250μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のICカード。


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