JP2007010247A - 穀粒乾燥機 - Google Patents
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Abstract
本発明は、排風の有効利用を図り燃焼効率の良い乾燥作業を行うことを課題とする。
【解決手段】
熱風室(13)の前側に燃焼装置(4)を設け、後側に排風ファン(7)を設け、排風ファン(7)の排出側には排風ファン(7)から排出された排風が通過する還元通路(20)を設け、該還元通路(20)には機外側に放出する排風と熱風室(13)側に還元する排風の割合を調節する調節弁(22)を設け、前記外気温度センサと前記外気湿度センサで外気の温度と湿度とを検出し、前記制御部で外気の絶対湿度を演算し、該外気の絶対湿度と予め設定する温度及び相対湿度時の排風の絶対湿度とを比較して、該予め設定する温度及び湿度時の排風が穀粒から吸収できる吸水量を演算し、該演算結果と予め設定する乾減率に基づいて熱風室(13)に還元する排風の割合を変更すべく前記調節弁(22)を調節する構成とした
【選択図】 図1
Description
即ち、穀粒を乾燥させる熱風を発生させる燃焼装置(4)と、該燃焼装置(4)で発生した熱風が通過する熱風室(13)と、穀粒を乾燥して穀粒中の水分を吸収した熱風が流入する排風室(15)と、排風室(15)内に流入した熱風を吸引して排風として排出する排風ファン(7)と、外気の温度を検出する外気温度センサと、外気の湿度を検出する外気湿度センサと、乾燥作業を制御する制御部とを設けた穀粒乾燥機において、
熱風室(13)の前側に燃焼装置(4)を設け、後側に排風ファン(7)を設け、排風ファン(7)の排出側には排風ファン(7)から排出された排風が通過する還元通路(20)を設け、該還元通路(20)には機外側に放出する排風と熱風室(13)側に還元する排風の割合を調節する調節弁(22)を設け、
前記外気温度センサと前記外気湿度センサで外気の温度と湿度とを検出し、前記制御部で外気の絶対湿度を演算し、該外気の絶対湿度と予め設定する温度及び相対湿度時の排風の絶対湿度とを比較して、該予め設定する温度及び湿度時の排風が穀粒から吸収できる吸水量を演算し、該演算結果と予め設定する乾減率に基づいて熱風室(13)に還元する排風の割合を変更すべく前記調節弁(22)を調節する構成としたことを特徴とする穀粒乾燥機とする。
穀粒乾燥機は穀粒を収容する箱体1を備え、箱体1の前側は穀粒を揚穀する昇降機2と、熱風を発生させる燃焼バーナ4を内装する燃焼バーナ収容室5と、乾燥作業を操作する操作盤6とを備え、箱体1の天井側は昇降機2で揚穀した穀粒を箱体1内まで搬送する搬送装置3を備え、箱体1の後ろ側は箱体1内の熱風を吸引する排風ファン7を備え、箱体1の一側方には排風ファン7と燃焼バーナ収容室5とを連通する還元通路20を備えている。また、箱体1の他側方には穀粒を投入する投入口19を開閉する開閉扉19aを備えている。そして、昇降機2には穀粒の水分を検出する水分計9と箱体1内の穀粒を機外に排出する穀粒排出口18とをそれぞれ設け、搬送装置3の搬送途中には搬送装置3で搬送される穀粒に混じる藁屑等の夾雑物を集塵する集塵装置50を設ける。また操作盤6内には乾燥作業の制御をする制御部を備えている。
貯留室10の上部には搬送装置3内の上部ラセン3aで搬送された穀粒を貯留室10内に拡散する拡散羽根12を備えており、乾燥室11は燃焼バーナ4で発生させた熱風が通過する熱風室13と、貯留室10から穀粒が流下する流下通路14と、排風ファン7の吸引作用を受ける排風室15とから構成される。なお、燃焼バーナ4の燃焼面4aは熱風室13に対向する構成としている。流下通路14の下端部には流下通路14を流下した穀粒を所定量ずつ繰り出すロータリバルブ16を設け、ロータリバルブ16の下方にはロータリバルブ16で繰り出された穀粒を昇降機2に搬送する下部ラセン17を設けている。そして、排風ファン7の排出側と燃焼バーナ収容室5との間を還元通路20で連通する構成としている。
還元通路20には調節弁22を設けており、還元通路20側(図1実線)と機外排出通路23側(図1二点差線)とに開度自在に調節可能に構成することで、排風ファン7から排出された排風を機外への排出と熱風室13への還元との割合を調節できるようにしている。
作業者は開閉扉19aを開けて投入口19に穀粒を投入していく。投入された穀粒は下部ラセン17に供給され昇降機2まで搬送され、昇降機2から搬送装置3を経て貯留室10に供給されていく。供給すべき穀粒の投入が終了すると、作業者は操作盤6を操作して燃焼バーナ4を作動させると燃焼面4aに炎が発生し、熱風が熱風室13に供給される。一方、ロータリバルブ16も駆動を開始しており、流下通路14を流下する穀粒を順次下部ラセン17に繰り出していく。熱風室13に供給された熱風は熱風室13を形成する熱風室体13aに多数形成するスリット13bを通過して流下通路14に流入する。そして、流下する穀粒中の水分を奪って排風室15に流入する。そして、排風室15に流入した熱風は排風ファン7で吸引され還元通路20に排出される。
外気温度センサで検出された外気温が20℃で外気湿度センサで検出された外気湿度が70%で制御部で演算された絶対湿度(Z)が13g/kgとする。そして、制御目標とする排風(Y)を例えば排風温度が30℃で排風湿度が70%、そして絶対湿度(U)を25g/kgとした場合とする。そして、本実施例の排風ファン7の風量を1900kg/hで、穀粒乾燥機に供給された穀粒(籾)量を800kg、乾減率(一時間あたりに乾燥される水分の割合)を1.2%/hとした場合、どの程度の割合の排風を熱風室13に還元するかを以下の式より求める。
実際に吸収できる水分量は
12×1900/1000=23(kg) …(ロ)
そして、一時間あたりに乾燥機から除去される水分量は
800(kg)×1.2(%/h)=9.6(kg/h) …(ハ)
(ロ)の式と(ハ)の式より
23/9.6×23=0.71 →71% …(二)
すなわち、排風ファン7から排出される排風量の71%を熱風室13に還元すべく調節弁22を調節する。
熱風室13に還元する排風量の割合を70%程度になるよう調節弁22を調節し、外気温度が30℃近くなると、排風のほとんどを機外排出通路23から機外に排出する構成とする。この構成によると外気温が低いときには排風を効率よく使用して乾燥作業を行えるものでありながら、穀粒が傷むほどの穀粒温度(例えば35℃以上)への上昇を防止することができる。
燃焼バーナ4の作動が開始され、燃焼状態が安定した後、調節弁22が全閉状態にして還元通路20の排風を燃焼バーナ収容室5に還元する。そして、排風湿度センサ25が所定時間ごとに排風の相対湿度を検出していき、排風の相対湿度が予め設定した上限の相対湿度(例えば90%)になったことを検出すると、調節弁22を開方向に作動して排風を機外に排出し、その後排風湿度センサ25で検出した相対湿度が設定した下限相対湿度(例えば70%)以下まで低下したことを検出すると、再度調節弁22を閉状態にして排風を循環する構成とする。この構成により、排風に多くの水分を吸収させてから排出し、湿度の高くなった排風を排出してから再度調節弁22を閉状態にして排風を循環させることで、燃焼効率の良い排風の循環制御を行うことができる。
この穀粒乾燥機の特徴は第一乾燥室60の上方に同じ高さの枠体61を複数段段積みする構成であるが、そのうちの一つの段に加温装置を備えた第二乾燥室62を形成したものである。この第二乾燥室62は熱源として燃焼バーナあるいは電熱ヒータを用いている。第二乾燥室62の枠体とその他の段の枠体を同じ高さHに形成することで、所望の段に第二乾燥室62を備えることができる。また、第一乾燥室60、第二乾燥室62の何れにもそれぞれ排風ファン60a,62aを設けている。
この実施例の穀粒乾燥機によると、さまざまな乾燥制御方法を行うことができる。例えば、第一乾燥室60に近い段に第二乾燥室62を備えると第二乾燥室62で予熱してすぐに第一乾燥室60で本乾燥を行ういわゆる高速乾燥制御を行ったり、第二乾燥室62を上段に近い位置に配置すれば第二乾燥室62による乾燥工程があり次にテンパリング工程そして第一乾燥室60による乾燥工程と一台の乾燥機で二段乾燥サイクルを行えるようにする。
7 排風ファン
13 熱風室
15 排風室
20 還元通路
22 調節弁
Claims (1)
- 穀粒を乾燥させる熱風を発生させる燃焼装置(4)と、該燃焼装置(4)で発生した熱風が通過する熱風室(13)と、穀粒を乾燥して穀粒中の水分を吸収した熱風が流入する排風室(15)と、排風室(15)内に流入した熱風を吸引して排風として排出する排風ファン(7)と、外気の温度を検出する外気温度センサと、外気の湿度を検出する外気湿度センサと、乾燥作業を制御する制御部とを設けた穀粒乾燥機において、
熱風室(13)の前側に燃焼装置(4)を設け、後側に排風ファン(7)を設け、排風ファン(7)の排出側には排風ファン(7)から排出された排風が通過する還元通路(20)を設け、該還元通路(20)には機外側に放出する排風と熱風室(13)側に還元する排風の割合を調節する調節弁(22)を設け、
前記外気温度センサと前記外気湿度センサで外気の温度と湿度とを検出し、前記制御部で外気の絶対湿度を演算し、該外気の絶対湿度と予め設定する温度及び相対湿度時の排風の絶対湿度とを比較して、該予め設定する温度及び湿度時の排風が穀粒から吸収できる吸水量を演算し、該演算結果と予め設定する乾減率に基づいて熱風室(13)に還元する排風の割合を変更すべく前記調節弁(22)を調節する構成としたことを特徴とする穀粒乾燥機。
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