JP2007008960A - 抗菌剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明は、トリコデルマ ハルジアナム SK−55菌を固体培地で培養して病原微生物に抗菌性を有する物質であって、下記成分を含むことを特徴とした抗菌剤により目的を達成することができた。
A成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-Aib-Gln-Aib-Aib-...であって分子量192
B成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Val-Aib-Gln-Aib-Aib-...であって分子量206
C成分:
【化5】
...であって分子量168
D成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-... であって分子量154又は220
【選択図】図1
Description
B成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Val-Aib-Gln-Aib-Aib-...であって分子量206
C成分:
D成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-... であって分子量154又は220
A成分=1933
B成分=1949または1964
D成分=1810
E成分=1829
推定構造:A成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-Aib-Gln-Aib-Aib-......
B成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Val-Aib-Gln-Aib-Aib-......
D成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-.....
B成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Val-Aib-Gln-Aib-Aib-...であって分子量206
C成分:
D成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-... であって分子量154又は220
Trichoderuma hurzianum SK−55(トリコデルマ ハルジアナム SK−55)
供試菌は97年1月北海道グリーン興産より寒天培地のスラント1本を受領した。供試菌は下記の斜面培地に植菌し、28℃で5日間培養後、冷蔵にて保存した。
寒天斜面培地組成
オートミール 5.0%
シュクロース 5.0%
寒天 1.0%
28℃、5日間培養後冷蔵保存
培養は500ml三角フラスコを用い、米培地(A培地)と液体培地(B培地I)の2種類で行った。A培地の条件は、28℃で静置培養(培養途中に滅菌水10mlを添加)とし、B培地Iの培養は、28℃で270rpmの振盪培養をした。
培地組成:A培地
米 100%
大豆かす 3%
滅菌水 10%
培地組成:B培地I
グルコース 5.0%
ポリペプトン 0.5%
NaCl 0.8%
酵母エキス 0.2%
炭酸カルシウム 1.0%
検定は、すべてペーパーディスク平板法によるin vitroで行い、供試菌には下記の菌を用いた。
検定用培地にはPDA(Nissui)1.3%、Chloramphenicol 0.002%の組成からなる培地を用いた。Rhizoctonia の菌糸の先端をコルクボーラーで抜いたものを平板培地の中央にのせ、ブロスを染み込ませたペーパーディスクを置き菌糸の伸長の様子を観察した。
抗菌スペクトラムを下記の検定菌を用いて測定した。
Micrococcus luters ATCC6633
Staphylococcus aureus 209P
Escherichia coli NIHJ
Saccharomyces cerevisiae SHY3
Candida albicans M9001
Candida pseudotropicalis M9035
Cryptococcus neoformans M9010
Debaryomyces hansenii M9011
Trigonopsis variabilis M9031
Schizosaccharomyces pombe M9025
Hansenula schneggi IAM4269
(1)A培地培養法
Rhizoctonia solani(AG-1IA) 活性成物
糸状菌Rhizoctonia solani(AG-1IA)に対するA培地の培養抽出液活性物の単離精製。
A培地(米培地1kg)500mlの三角フラスコ1本に米100gと大豆かす3gを加え、同じ条件のもの10本分の培地を調製した。滅菌後エーゼで植菌して、28℃10日間(菌がよく増殖するように途中何度かフラスコを振る。また培地の表面が乾いてきたら滅菌水を添加する。)静置培養後、50%アセトン水を2リットル加え抽出をした。ここで培養物50%アセトン抽出液2リットルを得た。
培地検討の結果よりB培地Iで精製用培養を行った。
B培地(グルコース 5.0%、ポリペプトン 0.5%、NaCl 0.8%、酵母エキス 0.2%、炭酸カルシウム 1.0%)500ml三角フラスコに、100mlの培地を調製した。滅菌後植菌し、28℃、5日間、振盪培養を行った。計1.5リットルの培養液と等量のアセトンを加え、50%アセトン抽出液3リットルを得た。
(1)A培地培養抽出物精製法
A培地培養50%アセトン抽出液2リットルのアセトン留去後、1リットルをHP−20−Sephadex カラム(60.0cm×4.5cm φ)に全量を通過吸着させた。等量の水で洗浄後、等量の50%アセトン、次いで等量の100%アセトンで溶離させた。それぞれの分画を検定菌Rhizoctonia solani(AG-1IA)で検定後、活性物質が100%アセトン溶離部に溶離されていることを確認した。続いて100%アセトン溶離部1リットルを濃縮し、1098mgの粗精製物を得て、その中の100mgを展開溶媒メタノール系のLH−20カラムにかけた(100.0cm×2.0cmφ)。分画をアッセイし、活性分画を確認した。これら活性分画を回収後シリカゲルTLC(酢酸エチル:酢酸:水=5:1:1)で展開し、モリブデン硫酸呈色反応をしたところ、Rf=0.3付近にスポットが検出された。同時に不活性分画の展開部にはこれらのスポットは検出されなかった。このことから活性物はRf=0.3付近に検出されるスポットと推定し、さらに精製を進めた。シリカゲルPTLC展開(酢酸エチル:酢酸:水=5:1:1)、かき取りメタノール抽出後、HPLCを用いて単離精製をした。単離精製物は器機分析を実施し同定をした(図31)。
B培地培養50%アセトン抽出液3リットルのアセトン留去後(1.5リットル)、活性炭吸着カラム(60.0cm×2.0cm φ)に全量1.5リットルを通過、吸着させた。等量の水で洗浄後、等量の50%アセトン、続いて等量の100%アセトンで溶離させた。各分画を検定菌Staphylococcus aureus 209Pを用いて検定した結果、100%アセトン溶離部に活性物質が溶離されていることが確認された。100%アセトン溶離部1.5リットルを濃縮し、酢酸エチルで分配抽出を行い、次いでメタノールを展開溶媒とするLH−20を実施し、HPLCで単離精製を行った。単離精製物は機器分析を実施し同定をした(図32)。
(1)A培地単離精製物評価法
4成分の生物評価法
検定用培地にはPDA(Nissui) 1.3%、Choloramphenicol 0.002%の組成からなる培地を用いた。Rhizoctonia solani(AG-1IA)の菌糸の先端をコルクボーラーで抜いたものを平板培地の中央に乗せ、サイドに調製した単離物質を染み込ませたペーパーディスクを置き菌糸の伸長の様子を観察した。
C成分の生物評価(MW168)
単離精製したC成分(MW:168)は新規物であり、きわめて単純な構造を保持している。母核としての興味が持たれた為生物評価を拡大して実施した。
Bioassay
試験菌を加えた寒天培地をシャーレに入れ固める。その上に試料を含むペーパーディスクをのせ、37℃で18時間培養した後、発育阻止円の形成を確認する。
Staphylococcus aureus 209P、Pseudomonas syringal(タバコ野火病菌)、Xanthomonoas Campestris pv.citri(カンキツかいよう病)、Erwinia sp(ウメかいよう病)の4菌株を用いた。
前培養にはブイヨン培地 (DIFCO)を用い、一晩培養後、×102 に希釈し、これを上層の培地0.5%に混ぜ、菌測定培地には MYCIN AGAR (ミクニ化学)を用いた。
上層 − MYCIN AGAR 1.5%(ミクニ化学)+ブイヨン2%培地 (DIFCO)にて一晩培養した培養液×102 に希釈したものを0.5%加える。
ペーパーディスクに1000ppm,500ppm,250ppmに調製した単離精製物を染み込ませ、風乾後シャーレに乗せ、37℃で18時間培養し、発育阻止円の形成の有無を観察した。
(a)使用菌株
S.aureusu 209P JC−1,第1G保存の臨床分離黄色ブドウ球菌20株(MSSA,MRSA 各10株)及び基準菌株である E.coli NIHJ JC−2の計22株を用いた。
MW:168、methicllin(DMPPC,注射用スタフシリン、Lot.No.FSB 19,900μg/mg、萬有製薬)、vancomycin (VCM,Lot.No.41H0457,10750SIGMA)
抗菌力測定にはMueller-Hinton agar (MIA:Difco)を用い前培養には、Mueller Hinton broth(MHB:Difco)を用いた。
使用菌株に対する各薬剤の最小発育阻止濃度(MIC)は日本化学療法学会標準法に準拠し、寒天平板希釈法にて測定した。菌株はMHAに塗抹し、37℃で一晩培養して生育したコロニーをMHBにて37℃で一晩培養し、その菌液を100倍希釈(E.Coliのみ1000倍希釈)したものを接種菌液とした。
またB培地Iの培養抽出液中の検定の結果、Botrytis cinerea、Rhizoctoniasolaniに活性は確認されず、バクテリアにのみ発育阻止円の形成が確認された。このことは、本菌は拮抗作用以外の抗菌力があると見られ、抗生物質を生産している可能性が考えられた。特にStaphylococcus aureus 209Pに形成された発育阻止円はクリアーであった為、B培地IではバクテリアStaphylococcus aureus 209Pに対する活性物質を指標に単離精製を実施することにした。A培地培養物とB培地I培養物の抗菌スペクトラムは異なっており、それぞれ系統の異なるものを生産していると思われた。それぞれの活性物を単離精製することとした。
(a)A培地培養結果
A培地(米培地 1kg)500mlの三角フラスコ10本分を28℃で10日間、静置培養し、培養物50%アセトン抽出液2リットルを得た。
表1に表したB培地IとB培地IIに活性が認められ、B培地Iにより強い活性が認められた本菌は、窒素源が少ない条件で活性物を生産することが確認された。この結果よりB培地Iを用いて28℃で5日間、振盪培養をした。
(a)A培地培養精製結果
シリカゲルPTLC処理後の活性分画を粗精製物として、HPLC(0.05%TFA含 MeOH/H2O)で純度の確認を行った。分析では0分から30分にかけてメタノール0%から100%のグラジエントをかけ、さらに30分から100%メタノールで流速1ml/minで分析したところ、RT(リテションタイム)32.5分(Fr65)で検出された(図1)。一見、単一物質のピークが検出されたかのように思われたが、拡大することにより複数ピークの存在が明らかとなった(図2)。RTの速い方からA,B,C,D,Eと称し(図2)、そのうちの4成分を単離精製した。単離精製物の成分と量は、A成分 7.2mg,B成分12.1mg,D成分 3.5mg,E成分 4.5mgであった。ピークCは量が少量であり、精製は断念した。
それぞれの分画のアッセイより活性Fr41〜54に活性があることを確認し回収した。HPLC(0.05%TFA含 MeOH/H2O)分取、分析を行い検出されたピークのRTの速い方からA,B,C,D,Eと数え、5成分の存在を確認した。このうちC成分 8.1mg単離精製することが出来た。
(a)A培地単離精製物
UV吸収スペクトラム、質量分析及びNMR測定結果(図3〜14)より、Aib(α-Aminoisobutyric acid)を含むPolypeptideの、Peptibols系と判断した。Peptibols系抗生物質はアミノ酸配列の中に α-Aminoisobutyric acid(Aib)を含んでおり、N末端がAcetyl基で、C末端が Amino alcohol結合であることが特徴である(多くは Phenylalaniol基でおわる)。なお今回の精製物、A成分、B成分、D成分は質量分析より一部のアミノ酸配列を下記のように推定し、その部分構造を既存のPeptibols のアミノ酸配列と検索した結果、一致する物が無く、新規 Peptibols系であると推定した。Eはアミノ酸配列の推定が困難であるため判断できなかった。
UV吸収波長:4成分とも末端吸収(図3、図6、図9、図12)
A成分=1933(図5)
B成分=1949または1964(図8)
D成分=1810(図11)
E成分=1829(図14)
推定構造
A成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-Aib-Gln-Aib-Aib-...
B成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Val-Aib-Gln-Aib-Aib-...
D成分:Ac-Aib-Ala-Aib-Aib-Aib-...
機器分析の結果C成分は、分子量168(C8H8O4)の新規物質であることが推定された。他の成分について単離精製は非常に困難であり、不可能と判断したが、LC/MS を実施した。A成分のUV吸収波長は末端であった(図15)。HPLCの条件はカラムCapcel pac C18 UG120 (2×150mm)を用い、1%酢酸:アセトニトリル=98:2、流速0.2ml/min、温室の条件で分析した。A成分は、RT7.48分に検出された(図16)。A成分が検出された分画の質量分析の結果、分子量は192であることを推定した(図17)。同じくB成分についても同様の分析をしたところB成分もUV吸収波長が末端(図18)で、HPLCのRT 12、45分に検出された(図19)。質量分析の結果、分子量は206であることを推定した(図20)。C成分は単離精製が可能であった分画である。C成分のUV吸収波長は270nm(図21)で、HPLCのRTは15.92分に検出された(図22)。質量分析の結果、分子量は168であることを推定した(図23、24)。また溶媒CD3 ODで溶解し、NMRを測定(図25)、解析したところ五員環を含み、共役結合をもつ新規物質であることが推定された。推定構造を図26に示した。D成分はUV吸収波長が230nm付近にあり(図27)、HPLCのRTは30.28分に検出された(図28)。しかし再度HPLCを実施し、UVスペクトラム検出器の波長を末端と230nmで分析した結果、RT0.6分の差で2成分(D1,D2)存在していることが確認された(図29)。それぞれの質量分析の結果、RTの速いUV吸収が230nmのものは分子量154であった(D1)。たまRTが0.6分遅れて検出される成分の分子量は220であることを推定した(D2)(図30)。これらの分子量の明らかとなった成分を分子量の少ない順にならべると154(D1),168(C),192(A),206(B),220(D2)であることが確認された。
(a)A培地培養単離精製物生物評価結果
4成分の生物評価結果
A,B,C,D成分について5000ppmから希釈し、5000ppm,2500ppm,1250ppm,625ppmで検定した。結果A成分、E成分は1250ppmまで Rhizoctonia solaniの菌糸の伸長を阻害しおり、B成分、D成分は625ppmまでRhizoctonia solaniの菌糸の伸長を阻害しているのが確認された。
(イ)バクテリア属の評価結果
B培養物(MW168) のバクテリアに対する生物活性は発育阻止円が形成されていなかったことから抗菌力は無いか、弱いものと考えられた。
実施期間 平成11年4月23日〜同年7月29日
実施条件 アグロミックSK−10(トリコデルマ ハルジアナム SK−55菌の商標、以下同じ)を50g/m2の割合でメロン床土に散布した。
(1)初期段階の特徴として、根の活着が顕著で葉形が大きく茎が太い上に花めが大きい。
実施期間 平成11年4月〜同年8月
実施条件 4月6日播種4月8日〜22日発芽、育苗
5月7日定植、アグロミックSK−10の散布
2×107/g、30〜40g/m2
6月4日〜7日交配
7月12日〜23日収穫
前記中適宜施肥、潅水した。前記実施により、表5の結果を得た。
実施期間 平成11年3月12日〜同年10月7日
実施条件 ポット上部土約30kgに対し、アグロミックSK−55(トリコデルマ ハルジアナム SK−55菌の商標)相当量を混和処理した。分生胞子は2×108/g以上であった。覆土に対し殺菌処理なし。菌定着の為に3月下旬〜4月中旬、週一回程度潅水を実施した。7月30日アグロミックSK−55の100倍液を株元と葉面に2リットル/m2噴霧散布した。処理区と対照区との相違は、殺菌処理しないことと、アグロミックSK−55の処理をしないことであり、施肥量、施肥方法その他一切同一とした。
北海道夕張郡田仁町(樋山農園)
北海道雨竜郡北竜町(高橋農園)
実施期間 平成11年5月6日〜同年9月16日
実施条件 品種名 ほしのゆめ、きらら397
アグロミックSK−10(トリコデルマ ハルジアナム SK−55菌の商標)散布量
A… 50g/m2、分生子2×108/g
B…100g/m2、分生子2×108/g
対照区には、タチガレンエース液を散布し、追肥した(従来法)以外は同一である。
実施期間 平成11年4月〜同年8月30日
使用菌:アグロミックSK−10(2×107/g)
施用法:発芽第2週目に、土壌散布、潅水150ml/pot
施用説明 前記条件のもとに、表11の施用設計に基づき施用した。
(a)供試種子:スーパーハイゴールドの薬剤処理していない種子
(b)供試資材:アグロミックSK−10(Trichoderma harzianum SK−55の5×108CFUの生菌剤、北海道グリーン興産株式会社提供)
(c)供試場所:千葉県木更津市下郡今間
(a)苗床の準備:育苗床は千葉県下の山砂土で、前作はスイートコーンを栽培した圃場を用いた。pHは6.0前後の弱酸性土壌であったので、pHの調整を兼ねて消石灰1m2あたり50g、完熟堆肥(牛糞主体のモミガラ入り堆肥)1kg、CDU20gをアグロミックSK−10散布施用15日前に施肥し、耕耘した。
施用日:平成11年9月11日
準備した育苗床に、供試資材アグロミックSK−10粒剤を播種4日前に1m2あたり50g散布し、表層3−5cmの深さによく混和し、水道水を用いて、土壌水分が多湿にならないように(手で握りしめて団子になる程度の湿り程度、即ち糸状菌を増殖培養のための最適湿度条件)に留意して散水を行なった。
播種日:平成11年9月15日
残暑の厳しい、高温・乾燥であるので、トリコデルマ菌が育苗床土に増殖・定着を良くし、たまねぎの出芽を良くするために、できるだけ地温を20℃〜25℃程度に保ち、且つ水分条件の安定を図るように、両区ともライ麦ワラを2〜3cmの厚さに敷き、その上に寒冷紗をかけた。
定植日:平成11年11月7日(播種後53日目)
本圃の土壌は沖積土、pHは6.0程度の弱酸性土壌で、さつまいもの後作。消石灰10aあたり60kg、完熟堆肥500kg、骨粉60kg、米粕60kgを堆肥とよく混和して施用し、耕耘した。一週間後に畦幅1m・3条植の畦を作り、CDU20kgと過燐酸石灰10kgを完熟堆肥300kgによく混和して、溝施肥した。苗は大きさの順に株間15cmに施肥溝に定植した。
(a)出芽および生育状況:出芽では無処理区、処理区とも、ほとんど差は無かったが、一週間後にわずかながら無処理区で苗立ち枯れが発生した。その後の生育では、25日目ごろまで差は認められなかったが、トンネル除去・追肥後(播種後35日目)より、処理区で葉色が濃くなり、目視でも生育が旺盛となり、差が認められるようになった。
(イ)定植前の苗の生育状況:調査日平成11年11月7日(播種後53日目)詳細なデータは表13に示した。
(a)供試種子:薬剤処理していない種子
(b)供試資材:アグロミックSK−10(トリコデルマ ハルジアナム SK−55の5×108CFU、北海道グリーン興産株式会社提供)
(2)実施場所:千葉県成田市吉田農園
(3)施用概要:
(a)施用日:平成11年9月15日
(b)播種日:平成11年9月19日
(c)床 土:pH6.0前後の砂壌土を中性に調整する為、消石灰を1m2あたり50g位散布した。これに完熟堆肥を1m2当り1kg、2週間前に施肥し、耕耘した。
前記調査日において、処理区は葉色濃く、厚葉でしまりがよく、結球性が速いことが認められた。
Claims (8)
- 病原微生物は、Rhizoctonia solani(AG-1IA), Bacillus subtilis ATCC6633, Micrococcus luters ATCC6633, Staphylococcus aureus 209Pとしたことを特徴とする請求項1記載の抗菌剤。
- 病原微生物は、Bacillus subtilis ATCC6633, Micrococcus luters ATCC6633, Staphylococcus aureus 209P, Escherichia coli NIHJとしたことを特徴とする請求項2記載の抗菌剤。
- 固体培地は、米を主材料とし、これに少量の大豆かす、滅菌水を添加することを特徴とした請求項1記載の抗菌剤。
- 液体培地はグルコースを主材とし、これに少量のポリペプトン、Nacl、酵母エキス及び炭酸カルシウムと、適量の滅菌水を加えたことを特徴とする請求項2記載の抗菌剤。
- トリコデルマ ハルジアナム SK−55菌を固定培地に植菌し、25℃〜30℃で7日〜15日間静置培養した後、請求項1記載の抗菌剤を得ることを特徴とした抗菌剤の製造方法。
- トリコデルマ ハルジアナム SK−55菌を液体培地に植菌し、25℃〜30℃で4日〜10日間振盪培養した後、請求項2記載の抗菌剤を得ることを特徴とした抗菌剤の製造方法。
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CN114145313A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-08 | 新疆天物生态环保股份有限公司 | 一种防治重茬病害的复合微生态制剂及其制备方法和应用 |
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