JP2007008928A - アシタザノラスト含有水性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、簡便に調製でき、アシタザノラスト及び/又はその塩を安定に溶解した状態で含有しており、安全性の高い水性組成物を提供することである。
【解決手段】アシタザノラスト及び/又はその塩と共に、トロメタモールを配合して、水性組成物を調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、アシタザノラスト及び/又はその塩が安定に溶解されており、安全性の高い水性組成物に関する。
アシタザノラストは、抗アレルギーや眼圧降下等の薬理作用を有しており、点眼剤を初めとする局所適用製剤の有効成分として有用であることが分かっている。その反面、アシタザノラストには、水に対する溶解性が極めて低いという製剤化する上で欠点があり、これを溶解して水性組成物を調製するには、アシタザノラストの溶解に適したpHに調整したり、緩衝剤を添加したりすることが不可欠である。しかしながら、pHを調整してアシタザノラストを溶解する方法では、高度なpHコントロールが要求されるため、工業的な製剤化工程には不向きであるという欠点に加え、pH調整時に水性組成物中で局所的に強アルカリ性や強酸性の部分が生じ、これによってアシタザノラストが不安定化されてしまうという問題点もある。更に、緩衝剤を添加してアシタザノラストを溶解する方法では、アシタザノラストの溶解が緩慢で長時間を要するという不都合があった。そのため、アシタザノラストを水性組成物として工業的に製造するには、アシタザノラストの溶解を補助乃至促進する成分を配合することが必要とされている。
従来、アシタザノラストを含有する水性組成物において、アシタザノラストの溶解剤としてモノエタノールアミンが汎用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、モノエタノールアミンには、急性毒性や、眼、皮膚、粘膜に対する刺激性があることが分かっており、安全性の観点から局所粘膜適用製剤における配合を避けることが望ましいと考えられている。一方、プロピレングリコール、ポリソルベート80、グリセリン等の一般的な溶解剤では、アシタザノラストを溶解できないことが分かっており、モノエタノールアミン以外にアシタザノラストの溶解剤として、如何なる成分を使用し得るかについては全く知られていない。
このように、モノエタノールアミンを使用することなく、アシタザノラストを水性組成物として簡便に調製(製剤化)する技術については、確立されておらず、予測すらされていないのが現状である。
特開平9−30968号公報
本発明は、簡便に調製でき、アシタザノラスト及び/又はその塩を安定に溶解した状態で含有しており、安全性の高い水性組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、アシタザノラスト及び/又はその塩と共にトロメタモールを配合することにより、アシタザノラスト及び/又はその塩が安定に溶解した水性組成物を調製できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる水性組成物を提供する:
項1. アシタザノラスト及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種、及びトロメタモールを含有することを特徴とする、水性組成物。
項2.アシタザノラスト及び/又はその塩の総量100重量部に対して、トロメタモールを50〜4000重量部の比率で含有する、項1に記載の水性組成物。
項3. アシタザノラスト及び/又はその塩を総量で0.0001〜2.0w/v%の割合で含有する、項1又は2に記載の水性組成物。
項4. トロメタモールを0.001〜20w/v%の割合で含有する、項1乃至3のいずれかに記載の水性組成物。
項5. 更に緩衝剤を含有する、項1乃至4のいずれかに記載の水性組成物。
項6. 局所粘膜適用剤である、項1乃至5のいずれかに記載の水性組成物。
項7. トロメタモールを含有する水性組成物に、アシタザノラスト及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種の成分を添加することにより製造される、項1乃至6のいずれかに記載の水性組成物。
項8. アシタザノラスト及び/又はその塩、及びトロメタモールを同時に、又はこれらを混合物として、水又は水を含む組成物に添加することにより製造される、項1乃至6のいずれかに記載の水性組成物。
更に、本発明は、下記に掲げる水性組成物の製造方法を提供する。
項9. アシタザノラスト及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有する水性組成物の製造方法であって、当該成分及びトロメタモールを水又は水を含む組成物に添加して混合することを特徴とする、製造方法。
項10. トロメタモールを添加した水性組成物に、アシタザノラスト及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種の成分を添加して混合することを特徴とする、項9に記載の製造方法。
項11. アシタザノラスト及び/又はその塩、及びトロメタモールを同時に、又はこれらを混合物として、水又は水を含む組成物に添加して混合することを特徴とする、項9に記載の製造方法。
項12.アシタザノラスト及び/又はその塩の総量100重量部に対して、トロメタモールが50〜4000重量部の比率を満たすように、アシタザノラスト及び/又はその塩、及びトロメタモールを添加する、項9乃至11のいずれかに記載の製造方法。
項13. アシタザノラスト及び/又はその塩が総量で水性組成物中で0.0001〜2.0w/v%の割合となるように添加する、項9乃至11のいずれかに記載の製造方法。
項14. トロメタモールを0.001〜20w/v%の割合で含有する、項9乃至13のいずれかに記載の製造方法。
項15. 更に緩衝剤を添加する、項9乃至14のいずれかに記載の製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。本明細書において、水性組成物とは水を含有する組成物のことである。該水性組成物として、例えば、組成物中に水を1w/v%、好ましくは5w/v%以上、更に好ましくは20w/v%以上、特に好ましくは50w/v%以上含有するものが例示される。
本発明の水性組成物は、アシタザノラスト及び/又はその塩と共に、トロメタモールを含有することを特徴とするものである。
アシタザノラストとは、3-(1H-テトラゾール-5-イル)オキサニリックアシッド(IUPAC名)、分子式C9H7N5O3で示される公知の化合物である。該化合物は、公知の方法により合成される。
また、アシタザノラストの塩は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されることを限度として、特に制限されるものではない。このような塩としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、その他の金属塩(アルミニウム塩等)等の無機塩;メチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジエチルアミン塩、トリエタノールアミン塩等の有機塩が例示される。これらのアシタザノラストの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
本発明で使用されるアシタザノラスト及びその塩は、1/2水和物や1水和物等の水和物の形態であってもよい。
本発明の水性組成物において、好適には、アシタザノラスト・1水和物が使用される。
本発明の水性組成物中のアシタザノラスト及び/又はその塩の配合割合は、該組成物の用途や形態等に応じて適宜設定される。通常、水性組成物中のアシタザノラスト及び/又はその塩の配合割合としては、それらの総量(アシタザノラスト重量換算)で0.0001〜2.0w/v%、好ましくは0.0005〜1.0w/v%、更に好ましくは0.001〜0.5w/v%、特に好ましくは0.005〜0.11w/v%が例示される。なお、本明細書において、アシタザノラスト重量換算とは、アシタザノラスト自体の場合にはその配合割合を示し、アシタザノラストの塩や水和物の場合には、これらをアシタザノラストの重量に換算した配合割合を示す。
本発明の組成物に含有されるトロメタモールは、分子式C4H11NO3で示される公知化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
また、本発明の水性組成物に配合されるトロメタモールは、アシタザノラスト及び/又はその塩に対する配合比率については特に制限されるものではなく、該組成物の用途や形態等に応じて適宜選定される。例えば、アシタザノラスト及びその塩の総量100重量部(アシタザノラスト重量換算)に対して、トロメタモールを、通常4〜5000重量部、好ましくは25〜5000重量部、となるように配合すればよい。特に、アシタザノラスト及びその塩の総量100重量部(アシタザノラスト重量換算)に対して、トロメタモールが更に好ましくは50〜4000重量部、特に好ましくは75〜2000重量部を充たすことによって、アシタザノラスト及び/又はその塩の溶解性を一層向上させることが可能になり、特段の加熱処理等を要せずに室温でも、固形分の沈殿や組成物の白濁が無く、透明な水性組成物を得ることができる。
上記の配合比率の下限値よりもトロメタモールが少な過ぎると、アシタザノラスト及び/又はその塩を十分に溶解できない場合がある。また、上記配合比率の上限は、アシタザノラスト及び/又はその塩の溶解性点では特に影響を与えるものではないが、上記配合比率の上限値を著しく超えると、水性組成物の使用感の劣悪化を生じさる場合がある。
本発明の水性組成物におけるトロメタモールの配合割合は、上記配合比率を充足する範囲で、該組成物の用途や形態等に応じて適宜選定される。通常、水性組成物中のトロメタモールの配合割合として、0.001〜20w/v%、好ましくは0.005〜10w/v%、更に好ましくは0.01〜5w/v%、特に好ましくは0.05〜1w/v%が例示される。
本発明の水性組成物に含有される水は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであればよい。例えば、蒸留水、常水、精製水、滅菌精製水、注射用水、注射用蒸留水等を使用できる。これらの定義は第一四改正日本薬局方に基づく。
本発明の水性組成物は、トロメタモールを含有することにより、アシタザノラスト及び/又はその塩が溶解されるので、アシタザノラストの溶解補助剤として作用するモノエタノールアミンは含有しなくてもよい。水性組成物の安全性を高めるという観点からは、モノエタノールアミンを含まないことが望ましい。
本発明の水性組成物は、更に緩衝剤を含有していてもよい。本発明の水性組成物に配合できる緩衝剤としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。かかる緩衝剤の一例として、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、イプシロン−アミノカプロン酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などが挙げられる。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。上記緩衝剤の中でも、ホウ酸緩衝剤及びリン酸緩衝剤は好適である。当該ホウ酸緩衝剤の具体例として、ホウ酸及びその塩(ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂など)が例示される。特に、ホウ酸、ホウ砂が好適である。本発明の水性組成物に緩衝剤を配合する場合、該緩衝剤の配合割合については、使用する緩衝剤の種類や期待される効果等に応じて異なり、一律に規定することはできないが、例えば、水性組成物において、該緩衝剤が0.01〜3w/v%、好ましくは0.1〜2w/v%、更に好ましくは0.3〜2w/v%、特に好ましくは0.5〜2w/v%となる割合が例示される。
また、本発明の水性組成物は、生体に許容される範囲内のpHに調節することができる。適切なpHは、該水性組成物の適用部位、剤形等により異なるが、通常3.5〜9、好ましくは4〜8、更に好ましくは4.5〜7程度である。pHや浸透圧の調節は、前記緩衝剤、或いは後述するpH調整剤、等張化剤、塩類等を用いて、当該技術分野で既知の方法で行うことができる。
本発明の水性組成物は、更に必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧比に調節することができる。適切な浸透圧比は適用部位、剤型等により異なるが、通常0.4〜2、好ましくは0.5〜1.8、更に好ましくは0.6〜1.6程度である。浸透圧の調整は、無機塩、多価アルコール、糖アルコール、糖類等の添加により行うことができる。
本発明の水性用組成物において浸透圧比は、第十四改正日本薬局方に基づき0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液の浸透圧に対する試料の浸透圧の比とし、浸透圧は日本薬局方記載の浸透圧測定法(氷点降下法)を用いて測定する。浸透圧比測定用標準液は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500〜650℃で40〜50分間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り、精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いる。
本発明の水性組成物は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他に、種々の薬理活性成分や生理活性成分を組み合わせて含有してもよい。このような成分の種類は特に制限されず、例えば、充血除去成分、眼調節薬成分、抗炎症薬成分又は収斂薬成分、抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分、ビタミン類、アミノ酸類、抗菌薬成分又は殺菌薬成分、糖類、高分子化合物又はその誘導体、セルロース又はその誘導体、前述以外の水溶性高分子、局所麻酔薬成分、ステロイド成分、緑内障治療成分、白内障治療成分等が例示できる。本発明において好適な成分としては、例えば、次のような成分が挙げられる。
充血除去成分:例えば、α−アドレナリン作動薬、具体的にはエピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸メチルエフェドリン、酒石酸水素エピネフリン、硝酸ナファゾリンなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
眼筋調節薬成分:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミン、トロピカミド、ヘレニエン硫酸アトロピンなど。
抗炎症薬成分又は収斂薬成分:例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、イプシロン−アミノカプロン酸、インドメタシン、塩化リゾチーム、硝酸銀、プラノプロフェン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、ジクロフェナクナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリンなど。
抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、アンレキサノクス、イブジラスト、タザノラスト、トラニラスト、イソチペンジル、ジフェテロール、ジフェニルピラリン、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、メブヒドロリン、フェネタジン、オキサトミド、メキタジン、テルフェナジン、エピナスチン、アステミゾール、エバスチン、セチリジン(cetirizine)、ロラタジン(loratadine)、フェキソフェナジン(fexofenadine)、スプラタスト、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸レボカバスチン、フマル酸ケトチフェン、クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウム、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸エメダスチン、フマル酸クレマスチン、塩酸アゼラスチン、塩酸イプロヘプチン、塩酸オロパタジンなど。
ビタミン類:例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リン酸ピリドキサール、シアノコバラミン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウム、ユビキノン誘導体など。
アミノ酸類:例えば、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、グルタミン酸、クレアチニン、アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸マグネシウム・カリウム混合物、グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸マグネシウム、イプシロン−アミノカプロン酸、グリシン、アラニン、アルギニン、リジン、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ吉草酸、コンドロイチン硫酸ナトリウムなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
抗菌薬成分又は殺菌薬成分:例えば、硫酸アミノデオキシカナマイシン、硫酸カナマイシン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸シソマイシン、硫酸ストレプトマイシン、トブラマイシン、硫酸ミクロノマイシン、アルキルポリアミノエチルグリシン、クロラムフェニコール、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソキサゾールジエタノールアミン、スルフイソキサゾールモノエタノールアミン、スルフイソメゾールナトリウム、スルフイソミジンナトリウム、塩酸テトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、レボフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、スルベニシンナトリウム、塩酸セフメノキシム、ベンジルペニシリンカリウム、硫酸ベルベリン、塩化ベルベリン、ホウ酸、コリスチンメタスルホン酸ナトリウム、エリスロマイシン、ラクトビオン酸エリスロマイシン、キタサマイシン、スピラマイシン、硫酸フラジオマイシン、硫酸ポリミキシン、ジベカシン、アミカシン、硫酸アミカシン、アシクロビル、イオドデオキシサイチジン、イドクスウリジン、シクロサイチジン、シトシンアラビノシド、トリフルオロチミジン、ブロモデオキシウリジン、ポリビニルアルコールヨウ素、ヨウ素、アムホテリシンB、イソコナゾール、エコナゾール、クロトリマゾール、ナイスタチン、ピマリシン、フルオロシトシン、ミコナゾールなど。
糖類:例えば単糖類、二糖類、具体的にはグルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、リボース、アロース、リブロース、アラビノース、キシロース、リキソース、デオキシリボース、マルトース、トレハロース、スクロース、セロビオース、グルコビオース、ビシアノース、ルチノース、ラクトース、プルラン、ラクツロース、ラフィノース、マルチトール、スタキオース、シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
高分子化合物又はその誘導体:例えば、アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、キャロブガム、グアーガム、グアヤク脂、クインスシード、ダルマンガム、トラガント、ベンゾインゴム、ローカストビーンガム、カゼイン、寒天、アルギン酸、デキストリン、デキストラン、カラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ペクチン、デンプン、ポリガラクツロン酸、キチンおよびその誘導体、キトサンおよびその誘導体、エラスチン、ヘパリン、ヘパリノイド、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸、セラミド、ポリビニルアルコール(完全、または部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン、リボ核酸、デオキシリボ核酸、およびその薬学上許容される塩類など。
セルロース又はその誘導体:例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ニトロセルロースなど。
局所麻酔薬成分:例えば、塩酸オキシブプロカイン、塩酸コカイン、塩酸コルネカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、塩酸ピペロカイン、塩酸プロカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸ヘキソチオカイン、塩酸リドカインなど。
ステロイド成分:例えば、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、フルオロメトロン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロキシメステロン(hydroxymesterone)、カプロン酸ヒドロコルチゾン、カプロン酸プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロン、デキサメタゾンメタスルホベンゾエートナトリウム、デキサメタゾン硫酸ナトリウム、デキサメタゾンリン酸ナトリウム、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾンリン酸ナトリウム、メタスルホ安息香酸デキサメタゾンナトリウム、メチルプレドニゾロンなど。
緑内障治療成分:例えば、イソプロピルウノプロストン、エピネフリン、塩酸アプラクロニジン、塩酸カルテオロール、塩酸ジピベフリン、塩酸ドルゾラミド、塩酸ピロカルピン、塩酸ブナゾシン、塩酸ブプラノロール、塩酸ベタキソロール、塩酸ベフノロール、カルバコール、塩酸レボブノロール、ジピバル酸エピネフリン、臭化ジスチグミン、ニプラジロール、マレイン酸チモロール、ラタノプロストなど。
白内障治療成分:例えば、グルタチオン、ピレノキシン、5,12−ジヒドロアザペンタセンジスルホン酸ナトリウム(Sodium 5,12-dihydro azapentacene disulfonate)など。
外用、粘膜用製剤などにおける各種成分の配合量は当該技術分野で既知であり、水性組成物中の上記成分の配合量は、水性組成物の剤型、活性成分の種類等に応じて適宜選択される。例えば、水性組成物全体に対して0.0001〜30w/v%、好ましくは、0.001〜10w/v%程度の範囲から選択できる。
また、本発明の水性組成物には、発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途や形態に応じて、常法に従い、様々な成分や添加物を適宜選択し、一種またはそれ以上を併用して含有させてもよい。それらの成分または添加物として、例えば、半固形剤や液剤などの調製に一般的に使用される担体(水性溶媒、水性または油性基剤など)、増粘剤、糖類、糖アルコール類、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤、pH調節剤、等張化剤、香料又は清涼化剤、キレート剤、緩衝剤、安定化剤、基剤等の各種添加剤を挙げることができる。
以下に本発明の水性組成物に使用される代表的な成分を例示するが、これらに限定されない。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸、ポリビニルアルコール(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウムなど。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリンなど。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
界面活性剤:例えば、ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)−ポリオキシプロピレン(以下、POPと略す)ブロックコポリマー (具体的には、ポロクサマー407など)、エチレンジアミンのPOE-POPブロックコポリマー付加物(具体的には、ポロキサミンなど)、モノオレイン酸POEソルビタン、POE硬化ヒマシ油(具体的には、POE(60)硬化ヒマシ油など)、ステアリン酸ポリオキシルなどの非イオン性界面活性剤;アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩(具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの陽イオン界面活性剤など。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニドなど)、グローキル(ローディア社製 商品名)など。
pH調節剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、硫酸、リン酸、ポリリン酸、プロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム、など。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、グリセリン、プロピレングリコールなど。
香料又は清涼化剤:例えば、カンフル、ゲラニオール、ボルネオール、メントール、リュウノウ、ウイキョウ油、ケイヒ油、クールミント油、スペアミント油、ハッカ水、ハッカ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油など。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
キレート剤:例えば、アスコルビン酸、エデト酸四ナトリウム、エデト酸ナトリウム、クエン酸など。
安定化剤:ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウムなど。
基剤:オクチルドデカノール、オリーブ油、ゴマ油、酸化チタン、臭化カリウム、ダイズ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、綿実油、パラフィン、ヒマシ油、プラスチベース、ラッカセイ油、ラノリン、ワセリン、プロピレングリコールなど。
本発明の水性組成物は、目的に応じて種々の形態をとることができる。例えば、本発明の水性組成物の形態として、液剤、半固形剤(軟膏等)等が挙げられる。好ましくは液剤である。
液剤の具体例としては、点眼剤[但し、点眼剤にはコンタクトレンズ装用中に点眼可能な点眼剤を含む]、人工涙液、洗眼剤[但し、洗眼剤にはコンタクトレンズ装用中に洗眼可能な洗眼剤を含む]、コンタクトレンズ用組成物[コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズケア用組成物(コンタクトレンズ消毒剤、コンタクトレンズ用保存剤、コンタクトレンズ用洗浄剤、コンタクトレンズ用洗浄保存剤)等]、点鼻剤、鼻洗浄液、口腔咽頭薬、含嗽薬(含嗽用剤)、点耳薬等を挙げることができる。また、半固形剤の具体例としては眼軟膏剤が例示される。
なお、上記コンタクトレンズ用組成物は、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズを含むあらゆるコンタクトレンズに適用できる。また、上記コンタクトレンズ用組成物は、特に酸素透過性のハードコンタクトレンズ又はソフトコンタクトレンズに対して吸着し難い成分から構成されているため、これらのコンタクトレンズに対してより好適に使用される。
本発明の水性組成物は、アシタザノラスト及び/又はその塩を含有しており、抗アレルギー作用や眼圧低下作用等の有用な薬理作用を発揮できるので、粘膜に局所適用することにより使用される局所粘膜適用剤(例えば、点眼剤、洗眼剤、眼軟膏剤、点鼻剤、鼻洗浄液等)として特に有用である。中でも好ましくは、点眼剤、洗眼剤及び点鼻剤であり、更に好ましくは点眼剤である。
本発明の水性組成物は、公知の方法により製造できる。
本発明の水性組成物は、ガラス製やプラスチック製の各種容器に収容して保存、使用される。
上記水性組成物を収容できるプラスチック容器の樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、硬質塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂(ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)など)、セルロースアセテート類などが例示できる。好ましい樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂であり、特に好ましい樹脂は、ポリエステル系樹脂である。
該ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸成分(フタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸成分など)とジオール成分とで構成された樹脂が使用できる。具体的には、芳香族ポリエステル系樹脂、例えば、ポリアルキレンテレフタレート[ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリC2-4アルキレンテレフタレートなど]、ポリアルキレンナフタレート[ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレートなどのポリC2-4アルキレンナフタレートなど]、ポリシクロアルキレンテレフタレート[ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)(PCT)など]、ポリアリレート類(ビスフェノール類(ビスフェノール−Aなど)とフタル酸類(フタル酸、テレフタル酸)とで構成された樹脂など)などのホモポリエステルが挙げられる。また、ポリエステル系樹脂には、前記ホモポリエステル単位を主成分(例えば、50重量%以上)として含むコポリエステル、前記ホモポリエステルの共重合体(PETとPCTとの共重合体など)なども含まれる。中でも、オレフィン系樹脂(ポリエチレンなど)、芳香族ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなど)及びポリカーボネート系樹脂が好ましい。ポリカーボネート系樹脂は、例えば、ビスフェノール類(ビスフェノール−Aなど)をベースとする芳香族ポリカーボネートである。
本発明の水性組成物は、常法に従って、上記成分を所望量添加し、混合することにより製造される。
本発明の水性組成物の製造方法の好ましい一態様として、以下の工程を包含する製造方法が例示される:
(i)水又は水を含む組成物に、トロメタモールを所望量添加してトロメタモール含有水性組成物を調製する工程、及び
(ii)トロメタモール含有水性組成物にアシタザノラスト及び/又はその塩を所望量添加し、混合する工程。
また、本発明の水性組成物の製造方法の他の好ましい一態様として、以下の工程(I)を包含する製造方法が例示される:(I)アシタザノラスト及び/又はその塩の所望量、及びトロメタモールの所望量を同時に、又はこれらを混合物として、水又は水を含む組成物に添加し、混合する工程。
なお、本発明の水性組成物に、アシタザノラスト及び/又はその塩と、トロメタモール以外の成分(以下、他成分と表記する)を配合する場合、該他成分の添加は、上記工程(i)又は(ii)、或いは工程(I)のいずれの工程の際に、又は該工程前後に行ってもよい。
また、トロメタモールの存在によりアシタザノラスト及び/又はその塩の溶解性が高められるので、本発明の水性組成物の製造において、アシタザノラスト及び/又はその塩と、トロメタモールとを添加した後、これらの混合は、室温で簡便に実施することもできるが、溶解時間を短縮させるために、例えば40〜80℃程度に加熱して実施しても良い。
本発明によれば、モノエタノールアミンを使用することなく、アシタザノラスト及び/又はその塩が水に安定に溶解できるので、アシタザノラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物に高い安全性を備えさせることができる。
また、本発明の水性組成物は、長期間保存しても、アシタザノラスト及び/又はその塩の溶解状態が安定に保持されるため、安定性の点でも優れている。
更に、本発明の水性組成物は、アシタザノラストを速やか且つ安定に溶解させて製造されるので、製造工程が簡便化できるという利点も得られる。
以下に、試験例、実施例等に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
試験例1
表1に示す組成の水性組成物(実施例1〜4及び比較例1〜4)を調製した。具体的には、実施例1及び比較例1〜4の水性組成物は、アシタザノラスト水和物以外の成分を予め水に添加し、十分に混合した後に、アシタザノラスト水和物を添加し、室温で混合することにより調製した。実施例1〜4の水性組成物では、アシタザノラストが速やか且つ十分に溶解され、澄明であった。一方、比較例1〜4の水性組成物では、アシタザノラストが溶解せず、固形分として水性組成物中に白濁しているのが目視により確認された。
Figure 2007008928
試験例2
アシタザノラスト及びトロメタモールを含有する水性組成物の安全性を評価するために、細胞毒性について、コルネパック(正常ウサギ角膜上皮細胞:NRCE2、ウサギ角膜上皮細胞増殖用無血清液体培地:RCGM2、いずれもクラボウ社製)及びNR試薬セット(NRCE2用、クラボウ社製)を用いて試験を行った。本試験は、NR試薬セットに添付されている取扱説明書、「正常ウサギ角膜上皮細胞を用いたニュートラルレッド法(NR法)」に準じて行った。
正常ウサギ角膜上皮細胞を96ウェルマルチプレートに100μLずつ2000 cells/wellとなるように接種し、37℃、5%CO2条件下で3日間培養した。斯くして培養した角膜上皮細胞を含む各ウェルに、表2に示す試験液を100μLずつ添加し、37℃、5%CO2条件下で2日間培養した。
次いで、ニュートラルレッド水溶液(5mg/mL)を生理食塩水にて33倍希釈したもの(ニュートラルレッド濃度約150μg/mL)を各ウェルに100μLずつ添加し、37℃、5%CO2条件下で2時間インキュベートした。
上清を捨てた後、1重量%ホルマリン水溶液(1重量% 塩化カルシウムを含む)200μLで細胞を1分間固定・洗浄した。続いて、上清を捨て、50重量%エタノール水溶液(1重量%酢酸含有)100μLを用いて細胞からニュートラルレッドを20分間抽出し、生存する細胞数をマイクロプレートリーダーを用いて540nmにおけるニュートラルレッドの吸光度を測定することにより求めた。また、コントロールとして、試験液の代わりに、培地を添加したものについても同様に試験を行い、540nmにおけるニュートラルレッドの吸光度を測定した。下式に従って、各試験液を添加した際の細胞生存率を算出した。
Figure 2007008928
Figure 2007008928
得られた結果を図1に示す。この結果から、実施試験液1を添加した場合は、比較試験液2を添加した場合と同程度に高い細胞生存率を示した。一方、比較試験液1を添加した場合は、実施試験液1又は比較試験液2を添加した場合に比して、細胞生存率が顕著に減少した。このことから、アシタザノラスト及び/又はその塩とトロメタモールを組み合わせて調製した水性組成物は、安全性の点でも顕著に優れていることが確認された。
実施例5〜18
以下の表3及び4に記載の処方の点眼剤、洗眼剤、コンタクトレンズ装着液(表中、CL装着液と表記する)及びコンタクトレンズ用消毒剤(表中、CL消毒剤と表記する)を調製した。なお、アシタザノラスト水和物及びトロメタモールの配合は以下の方法に従って行った:実施例5〜9では、アシタザノラスト水和物とトロメタモールを混合物として基材(水を含む組成物)に添加、室温で混合;実施例10〜14では、アシタザノラスト水和物とトロメタモールを同時に基材(水を含む組成物)に添加、室温で混合;実施例15〜18では、トロメタモールを基材(水を含む組成物)に添加混合した後に、アシタザノラストを添加、室温で混合。実施例5〜18のいずれにおいても、アシタザノラストが速やかに溶解し、澄明で安定な水性組成物が得られた。
これに対して、トロメタモールを配合しないこと以外は、表3及び4に記載の実施例5〜18と同様の処方に従って、それぞれの水性組成物を製したところ、アシタザノラストが溶解しなかったり、アシタザノラストの溶解に長時間要したりした。
Figure 2007008928
Figure 2007008928
試験例2において、実施試験液1(アシタザノラスト及びトロメタモール含有)、比較試験液1(アシタザノラスト及びモノエタノールアミン含有)、及び比較試験例2(アシタザノラスト含有)の細胞毒性について評価した結果を示す図である。

Claims (2)

  1. アシタザノラスト及びその塩よりなる群から選択される少なくとも1種、及びトロメタモールを含有することを特徴とする、水性組成物。
  2. 局所粘膜適用剤である、請求項1に記載の水性組成物。
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