JP2007007377A

JP2007007377A - 空気浄化装置用送風機

Info

Publication number: JP2007007377A
Application number: JP2005260566A
Authority: JP
Inventors: Shosei Kin; 鍾成金
Original assignee: SUDO PREMIUM ENGINEERING CO LT; SUDO PREMIUM ENGINEERING Co Ltd
Current assignee: SUDO PREMIUM ENGINEERING CO LT; SUDO PREMIUM ENGINEERING Co Ltd
Priority date: 2004-09-08
Filing date: 2005-09-08
Publication date: 2007-01-18
Also published as: EP1634636A1

Abstract

【課題】空気浄化過程で発生するオゾンを分解し、オゾン濃度を低減させた空気を排出できる空気浄化装置用の送風機を提供する。
【解決手段】浄化された空気を排出させるブレード４２の表面にオゾン分解触媒層４５を形成する。このオゾン分解触媒層４５により、室内空気浄化装置の内部の空気浄化過程において、必然的に発生するオゾンを効果的に分解できる。したがって、この送風機によれば、オゾン濃度を低減させた空気を排出できる。
【選択図】図５

Description

本発明は、空気浄化装置などに用いられる送風機に関するものであり、詳しくは、陽イオン及び陰イオンを発生させる過程で必然的に発生するオゾンを効果的に分解し、オゾン濃度を低減させた空気を排出できる送風機に関するものである。

最近、自動車排気ガスのような大気汚染物質の排出の増加によって空気汚染が益々深刻になってきている。また、密閉された室内で生活する時間が長くなってきている。そのため、室内の空気を浄化するための空気浄化装置に対する研究及び開発が行われている。

図１及び図２に示すように、プラズマ放電を用いる従来のプラズマ空気浄化装置は、一般的に、集塵と脱臭のためのフィルター１０、プラズマ発生ユニット２０、空気浄化装置を全般的に制御する制御部３０、外部からの空気を吸入して浄化された空気を外部に排出するための送風機４０、プラズマ発生ユニット２０に高電圧を印加するための高電圧発生装置５０、及び送風機４０によって吸入される空気の質を測定するための空気質センサー６０を備えている。また、空気浄化装置は、浄化された空気を排出するための排出口１、電源スイッチ３、及び制御部３０を操作するための操作ボタン４を備えており、それらは装置の前面に配置される。

このプラズマ発生装置２０は、高電圧を印加して２つの電極間で放電させて、陽イオンと陰イオン、又は陰イオンとオゾンを発生させ、電気集塵、脱臭及び殺菌作用を行う。このようなプラズマ放電を用いる従来の室内空気浄化装置は、陽イオン及び陰イオンを発生させる過程でオゾンが必然的に発生するので、このオゾンは送風機４０によって浄化された空気と共に室内に排出される（例えば、特許文献１参照）。

特開平１１−２２１４８９号公報

しかしながら、オゾンは人体に有害であるため、日本では生活環境基準のオゾンを０．０６ｐｐｍ以下に、作業環境基準のオゾンを０．１ｐｐｍ（１日８時間）以下に規定している。また、韓国でも、作業環境基準のオゾンを０．１ｐｐｍ（１日８時間）以下に規定している。

従って、空気浄化装置から排出される空気のオゾンの濃度を最小限に抑えることが必要とされている。また、空気浄化装置内での空気の流れの妨げを最小限に抑えることが好ましい。

本発明は上記のような従来技術の問題を解決するために案出されるものであって、空気浄化過程で発生するオゾンを分解し、オゾン濃度を低減させた空気を排出できる空気浄化装置用送風機を提供することをその目的する。また、空気浄化装置内での空気の流れの妨げを最小限に抑えられる空気浄化装置用送風機を提供することを目的する。

前記課題を解決するために、本発明に係る空気浄化装置用送風機は、空気を排出するための少なくとも1つのブレード（blade）と、前記ブレードの表面の少なくとも一部に形成されたオゾン分解触媒層とを有することを特徴する。

また、本発明に係る空気浄化装置用送風機は、前前記ブレードを、オゾン分解触媒を含んでいる溶液に３０分乃至１時間３０分浸漬させた後、溶液から取り出して１００乃至１５０℃で４時間乃至６時間加熱して乾燥させ、その後、３００乃至５５０℃で１時間３０分乃至２時間３０分焼成（calcinate）させることにより形成することを特徴とする。

その表面にオゾン分解触媒層が形成されたブレードを有する送風機は、空気浄化過程で発生するオゾンを効果的に分解し、オゾン濃度を低減させた空気を排出できる。その結果、室内のオゾン濃度は大きく減少し、室内の空気は安全となるので、室内環境は快適に保たれる。

以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態を説明する。

図３は、本発明に係る空気浄化装置用の送風機を示す上面図である。また、図４は図３に示した送風機の下面図であり、図５は図３に示した送風機に含まれるブレードの斜視図である。

図３〜図５に示すように、本発明に係る空気浄化装置用の送風機４０ａは、モータ４１によって回転する複数のブレード４２と、各ブレード４２の表面に形成されたオゾン分解触媒層４５とを有している。

オゾン分解触媒層４５は、ＭｎＯ_２、ＮｉＯ、ＣｏＯ、ＣｕＯ、Ｆｅ_２Ｏ_３、Ｖ_２Ｏ_５、ＡｇＯ_２などから成る群より選択される少なくとも１種類の金属酸化物（すなわちオゾン分解触媒）から形成されている。そして、オゾン分解触媒層４５は、１種類の金属酸化物から形成するよりも、複数の金属酸化物の混合物（例えば、ＭｎＯ_２−ＣｕＯ、ＭｎＯ_２−ＡｇＯ_２、ＮｉＯ−ＣｏＯ−ＡｇＯ_２など）から形成する方がより効果的である。

ブレード４２にオゾン分解触媒層４５を形成するのは、次のようにして行った。まず、金属から成るブレード４２を、オゾン分解触媒を含んでいる溶液に３０分乃至１時間３０分浸漬させた後、溶液から取り出して１００乃至１５０℃で４時間乃至６時間加熱して乾燥させる。その後、３００乃至５５０℃で１時間３０分乃至２時間３０分焼成（calcinate）させて、ブレード４２の表面にオゾン分解触媒層４５を形成する。

オゾン分解触媒層４５が形成されたブレード４２がモータ４１により回転すると、室内空気浄化装置内の浄化された空気が排出口１（図１参照）から室内に排出される、且つ、室内の汚染された空気が空気浄化装置に吸入される。このとき、ブレード４２の表面に形成されたオゾン分解触媒層４５と通過する空気とが強く衝突する。そして、この激しい衝突により、ブレード４２の表面に形成されたオゾン分解触媒層４５は、空気に含まれているオゾンと効果的且つ物理的に接触してオゾンを分解し、濃度を低減させた空気を排出する。

《実験》
次の表１は、ブレード４２にオゾン分解触媒層４５を形成した場合と、形成しなかった場合とでの、０．４ｍ^３の閉鎖的な空間におけるオゾン濃度を比較したものである。オゾン濃度の測定は、４５分毎に、１８０分まで行った。

この実験では、次のようにして、ブレードにオゾン分解触媒層を形成した。オゾン分解触媒としては、ＭｎＯ_２−ＣｕＯを用いた。まず、Ｍｎ（ＮＯ_３）_２とＣｕ（ＮＯ_３）_２を８：２の比率で混合する。次に、溶媒としての水を加えて、溶液の濃度を７０％にする。そして、このオゾン分解触媒を含んでいる溶液内に、ブレードを、１時間浸漬させた後、溶液から取り出して１００℃で５時間乾燥させる。その後、５００℃で２時間焼成させる。

焼成中は、次のような化学反応が起き、Ｍｎ（ＮＯ_３）_２−Ｃｕ（ＮＯ_３）_２がＭｎＯ_２−ＣｕＯに変化してブレードにオゾン分解触媒層が形成される。

Ｍｎ（ＮＯ_３）_２ → ＭｎＯ_２＋２ＮＯ_２
２Ｃｕ（ＮＯ_３）_２ → ２ＣｕＯ＋４ＮＯ_２＋Ｏ_２
この実験は、大気圧下で、２５℃で行われた。実験で使用された送風機のブレードの寸法は、長さ１８０ｍｍ、直径６０ｍｍであり、ブレードの回転速度は約１，７００ｒｐｍであった。

表１に表したように、室内空気浄化装置を３時間作動させた後のオゾン濃度は、ブレードにオゾン分解触媒層を形成した場合は、オゾン分解触媒層を形成しなかった場合よりも約９４％以上低減したことがわかった。

以上説明したように、送風機のブレードにオゾン分解触媒層を形成した場合は、ブレードにオゾン分解触媒層を形成しない場合と比較して、空気浄化装置で浄化された空気のオゾンの濃度が大きく減少する。また、オゾン分解触媒層はブレードに形成されているため、オゾンを分解する過程は、空気浄化装置内での空気の流れを妨げることなく行われる。

従って、本発明に係る送風機を備えた室内空気浄化装置を使用すると、室内のオゾン濃度が大きく減少するので、室内の空気は安全となり（人体に有害でなくなり）、室内環境は快適に保たれる。

以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、これらは例示的なものに過ぎず、本発明は、特許請求の範囲で定義された発明の範囲内で様々な変更が可能である。例えば、本発明はシロッコファンに限らずに、軸流ファンや還流ファンにも適用可能である。

従来の送風機を含む室内空気浄化装置の正面図である。図１の室内空気浄化装置の後面が開いた状態を示す内部構成図である。本発明に係る空気浄化装置用の送風機を示す上面図である。図３に示した送風機の下面図である。図３に示した送風機に含まれるブレードの斜視図である。

符号の説明

４０ａ空気浄化装置用の送風機
４１モータ
４２ブレード
４５オゾン分解触媒層

Claims

空気浄化装置用の送風機であって、
空気を排出するための少なくとも1つのブレードと、
前記ブレードの表面の少なくとも一部に形成されたオゾン分解触媒層とを有することを特徴する送風機。
前記オゾン分解触媒層は、前記ブレードを、オゾン分解触媒を含んでいる溶液に３０分乃至１時間３０分浸漬させた後、溶液から取り出して１００乃至１５０℃で４時間乃至６時間加熱して乾燥させ、その後、３００乃至５５０℃で１時間３０分乃至２時間３０分焼成させることにより形成することを特徴とする請求項１に記載の送風機。