JP2007006772A - ステルス性を有する細胞 - Google Patents
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Abstract
【課題】 細胞治療等に用いることができる、試験管内で増殖させることができ、被験体に移植投与した場合に、免疫反応により拒絶排除されないステルス性を有する細胞の提供。
【解決手段】 免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞。
【選択図】 なし
【解決手段】 免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞。
【選択図】 なし
Description
本発明は、細胞治療等に用いることができるステルス性を有する細胞に関する。
現在、樹状細胞やNKT細胞を用いた細胞免疫療法あるいは他のヒト由来細胞を用いた細胞治療の可能性が模索されている(非特許文献1〜3等を参照)。しかしながら、これらはヒト由来の細胞を用いた療法であり、拒絶反応を避けるため、その適用は細胞を提供した個人に限られてしまうため、コストに見合った一般的な治療法としての見通しを描きにくい状況にあった。
これに対して、任意の患者体内を自在に動き回ることができる自立走行型の医療用マイクロマシンが実用化されれば、現状では夢物語に過ぎないさまざまな可能性が現実的なものとなってくる。古い例では「ミクロの決死圏」的な応用も考えられるだろうし、ガン細胞を攻撃する免疫療法での応用、成長ホルモンなどを恒常的に分泌させる等の応用も考えられる。あるいは医療用ナノバイオテクノロジーのベースとしての利用も考えられるし、細胞治療的な見地からも、大量生産とストックが可能なユニバーサルな細胞系に転換できれば、劇的なコスト削減と需要に応じた迅速な供給が可能になるに違いない。
しかし現状の精密機械工学では、そうしたマイクロマシンを低コストで大量生産できる見通しはなく、また材料の生体適合性についても課題が山積している。
門脇則光 実験医学 Vol.19 No.18 (12月号) 2001, p.2392-2396
本橋新一郎他 実験医学 Vol.19 No.18 (12月号) 2001, p.2397-2401
Douglas W. Losordo and Stefanie Dimmeler, Cell-Based Therapies. Circulation, Jun 2004; 109: 2692 - 2697.
本発明は、細胞治療等に用いることができる、試験管内で増殖させることができ、被験体に移植投与した場合に、免疫反応により拒絶排除されないステルス性を有する細胞の提供を目的とする。
本発明者は、ヒト細胞ベースの自立走行型医療用マイクロマシンを開発しよう、という発想に至った。ユニバーサルな細胞株を出発材料とし、これにさまざまな遺伝子工学的改変を加えることで新機能を付与して自己複製能をもったマイクロマシンとし、不特定多数の患者の体内に移植投与する、という考え方である。一方、ユニバーサルな細胞を利用すると、免疫学的な拒絶反応が深刻な問題となる。この問題を解決するため、本発明者は、宿主(患者)の免疫系からは「見えない」ステルス細胞株の開発を試みることにした。これは、概念的には誰にでも移植できるO型赤血球に近いが、赤血球は無核のため培養増殖ができず、機能的な発展性も限られている。これに対してステルス細胞は、実験室内で大量培養可能で、遺伝子改変操作により新機能付与ができるO型赤血球のイメージである。国内外の免疫や細胞増殖制御に関する基礎的研究の進展により、ステルス細胞開発の周辺技術、とくに特異的・非特異的免疫反応を回避する技術、あるいは細胞の条件的不死化技術などは急速に進歩しており、ステルス細胞開発の技術的条件は整っている。しかし自立走行型医療用マイクロマシンをステルス細胞で実現するというアイディアは、従来存在し
なかった。
なかった。
本発明者は、免疫学的にステルス性を有する細胞を得るためには、細胞の免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトすればよいことを見出した。さらに、in vitro で培養し増
殖が可能であるが、被験体に移植投与した場合に増殖しない細胞を得るためには、発現制御可能なガン遺伝子等の無限増殖能を付与し得る遺伝子を細胞に導入すればよいことを見出し、本発明を完成させるに至った。
殖が可能であるが、被験体に移植投与した場合に増殖しない細胞を得るためには、発現制御可能なガン遺伝子等の無限増殖能を付与し得る遺伝子を細胞に導入すればよいことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の態様は以下のとおりである。
[1] 免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞。
[2] 細胞治療に用い得る特定の機能を有する[1]のステルス性を有する細胞。
[3] 細胞治療に用い得る特定の機能が、ホルモン、薬剤、生理活性物質からなる群から選択される物質を発現する機能である[1]または[2]のステルス性を有する細胞。
[4] 特定の組織または器官由来の細胞由来であり、被験体内で該組織または器官の機能を代替し得る[1]または[2]のステルス性を有する細胞。
[5] 免疫に関与する遺伝子がβミクログロビンおよびMHCIIをコードする遺伝子である[1]〜[4]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[6] 無限増殖に関与する遺伝子がCre/loxPシステムにより脱落可能に導入されている[
1]〜[5]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[7] 無限増殖に関与する遺伝子がガン遺伝子である[1]〜[6]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[8] ガン遺伝子がSV40T遺伝子である[7]のステルス性を有する細胞。
[9] 膵臓ランゲルハンス島由来の細胞であり、インスリンを分泌し得る[1]〜[8]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[10] 受託番号FERM P-20507で寄託されている[9]のステルス性を有する細胞。
[11] 免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトしたマウス由来の細胞に、無限増殖能に関与する遺伝子をCre/loxPシステムにより発現可能に制御し得るように挿入した遺伝子コンストラクトを導入することを含む、免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞を製造する方法。
[12] 免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトしたマウスが、βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC IIノックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)を交配して得られたダブルノックアウトマウスである、[11]のステルス性を有する細胞を製造する方法。
[13] 無限増殖能に関与する遺伝子がガン遺伝子である[11]または[12]のステルス性を有する細胞を製造する方法。
[14] ガン遺伝子がSV40T遺伝子である[13]のステルス性を有する細胞を製造する方
法。
[15] βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC II ノ
ックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)を交配して得られたダブルノックアウトマウス同士を交配し得られた受精卵に、無限増殖能に関与する遺伝子をCre/loxPシステムにより発現可能に制御し得るように挿入した遺伝子コンストラクトを導入し、コンストラクトを導入した受精卵を発生させ得たマウスより細胞を採取することを含む、[12]〜[1
4]のいずれかのステルス性を有する細胞を製造する方法。
[1] 免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞。
[2] 細胞治療に用い得る特定の機能を有する[1]のステルス性を有する細胞。
[3] 細胞治療に用い得る特定の機能が、ホルモン、薬剤、生理活性物質からなる群から選択される物質を発現する機能である[1]または[2]のステルス性を有する細胞。
[4] 特定の組織または器官由来の細胞由来であり、被験体内で該組織または器官の機能を代替し得る[1]または[2]のステルス性を有する細胞。
[5] 免疫に関与する遺伝子がβミクログロビンおよびMHCIIをコードする遺伝子である[1]〜[4]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[6] 無限増殖に関与する遺伝子がCre/loxPシステムにより脱落可能に導入されている[
1]〜[5]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[7] 無限増殖に関与する遺伝子がガン遺伝子である[1]〜[6]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[8] ガン遺伝子がSV40T遺伝子である[7]のステルス性を有する細胞。
[9] 膵臓ランゲルハンス島由来の細胞であり、インスリンを分泌し得る[1]〜[8]のいずれかのステルス性を有する細胞。
[10] 受託番号FERM P-20507で寄託されている[9]のステルス性を有する細胞。
[11] 免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトしたマウス由来の細胞に、無限増殖能に関与する遺伝子をCre/loxPシステムにより発現可能に制御し得るように挿入した遺伝子コンストラクトを導入することを含む、免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞を製造する方法。
[12] 免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトしたマウスが、βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC IIノックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)を交配して得られたダブルノックアウトマウスである、[11]のステルス性を有する細胞を製造する方法。
[13] 無限増殖能に関与する遺伝子がガン遺伝子である[11]または[12]のステルス性を有する細胞を製造する方法。
[14] ガン遺伝子がSV40T遺伝子である[13]のステルス性を有する細胞を製造する方
法。
[15] βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC II ノ
ックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)を交配して得られたダブルノックアウトマウス同士を交配し得られた受精卵に、無限増殖能に関与する遺伝子をCre/loxPシステムにより発現可能に制御し得るように挿入した遺伝子コンストラクトを導入し、コンストラクトを導入した受精卵を発生させ得たマウスより細胞を採取することを含む、[12]〜[1
4]のいずれかのステルス性を有する細胞を製造する方法。
本発明のステルス性を有する細胞は、免疫反応に関与する遺伝子がノックアウトされて
おり、被験体内に移植投与した場合でも、被験体の免疫反応により拒絶されて排除されにくい。また、本発明のステルス細胞は、in vitro で増殖させることができるので、必要
な数の細胞を容易に確保することができ、細胞を維持することもできる。一方、細胞増殖に関与する遺伝子を制御可能な形で導入しているので、増殖能を制御することにより、被験体内での増殖を抑えることができる。さらに、本発明のステルス細胞の由来細胞として特定の機能を有する組織または器官の細胞を用いることにより、移植投与した被験体内で該機能を発揮させることができる。また、本発明のステルス細胞に医薬効果を有する有用な物質をコードする遺伝子等の所望の機能を発揮し得る遺伝子を導入することにより、被験体内で該機能を発揮させることができ、該組織や器官の機能を代替することができる。このように、本発明のステルス細胞は、被験体で薬剤、ホルモン、生理活性物質等を分泌させたり、特定の組織や器官の機能を代替させる等、細胞治療等に用いることができる。
おり、被験体内に移植投与した場合でも、被験体の免疫反応により拒絶されて排除されにくい。また、本発明のステルス細胞は、in vitro で増殖させることができるので、必要
な数の細胞を容易に確保することができ、細胞を維持することもできる。一方、細胞増殖に関与する遺伝子を制御可能な形で導入しているので、増殖能を制御することにより、被験体内での増殖を抑えることができる。さらに、本発明のステルス細胞の由来細胞として特定の機能を有する組織または器官の細胞を用いることにより、移植投与した被験体内で該機能を発揮させることができる。また、本発明のステルス細胞に医薬効果を有する有用な物質をコードする遺伝子等の所望の機能を発揮し得る遺伝子を導入することにより、被験体内で該機能を発揮させることができ、該組織や器官の機能を代替することができる。このように、本発明のステルス細胞は、被験体で薬剤、ホルモン、生理活性物質等を分泌させたり、特定の組織や器官の機能を代替させる等、細胞治療等に用いることができる。
本発明のステルス性を有する細胞は、本発明の細胞が由来する動物の同種異個体に移植投与した場合でも、被投与動物の免疫機構により排除されない。免疫学的拒絶反応には、特異的なものと非特異的なものがある。そこで、同種異個体に移植された際に、特異的にも非特異的にも排除されない細胞株を樹立する。
本発明のステルス細胞が由来する動物種は限定されないが、好適にはヒト、マウス、ラット等のほか、イヌ、ネコなどのペットや、ウシ、ウマ、ブタなどの家畜も含まれる。
本発明のステルス性を有する細胞は、免疫反応に関与する遺伝子がノックアウトされている。ここでノックアウトとは該遺伝子が完全欠失や一部欠失等により機能を失っている場合の他、遺伝子の転写・翻訳機能が欠失している場合も含む。
免疫反応に関与する遺伝子としては、組織適合性抗原(H-抗原)等の移植投与した被験体において、非自己として認識される因子等をコードする遺伝子が挙げられる。MHCIやMHCII等の主要組織適合性抗原複合体の発現に関与する遺伝子や、副組織適合性抗原等が挙
げられる。例えば、MHCIをコードする遺伝子として、マウスではH-2K、H-2D、H-2L抗原、ヒトではHLA-A、HLA-B、HLA-C等があり、MHCIIをコードする遺伝子としては、マウスではI-A、I-E、H2-M抗原、ヒトではHLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP、DM、DO抗原等があり、これらの抗原をコードする多数の遺伝子の一部または全部をノックアウトすればよい。また、MHCIの発現に関与する分子としてβミクログロビンが知られており、βミクログロビンをコードする遺伝子をノックアウトすればよい。好ましくは、MHC I系およびMHC II系に関与す
る遺伝子それぞれをノックアウトする。一方、副組織適合性抗原は多様なためこれらをノックアウトすることは困難であるが、副組織適合性抗原は細胞膜表面のMHC分子上に提示
されることで抗原としての機能を発揮するため、MHC I系およびMHC II系双方をノックア
ウトした細胞においては、副組織適合性抗原の不一致が問題になることはないと考えられる。
げられる。例えば、MHCIをコードする遺伝子として、マウスではH-2K、H-2D、H-2L抗原、ヒトではHLA-A、HLA-B、HLA-C等があり、MHCIIをコードする遺伝子としては、マウスではI-A、I-E、H2-M抗原、ヒトではHLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP、DM、DO抗原等があり、これらの抗原をコードする多数の遺伝子の一部または全部をノックアウトすればよい。また、MHCIの発現に関与する分子としてβミクログロビンが知られており、βミクログロビンをコードする遺伝子をノックアウトすればよい。好ましくは、MHC I系およびMHC II系に関与す
る遺伝子それぞれをノックアウトする。一方、副組織適合性抗原は多様なためこれらをノックアウトすることは困難であるが、副組織適合性抗原は細胞膜表面のMHC分子上に提示
されることで抗原としての機能を発揮するため、MHC I系およびMHC II系双方をノックア
ウトした細胞においては、副組織適合性抗原の不一致が問題になることはないと考えられる。
これらの遺伝子のノックアウトは、相同遺伝子組換え、アンチセンス核酸の利用、RNA
干渉の利用等、公知の技術を利用して行うことができる。
干渉の利用等、公知の技術を利用して行うことができる。
また、免疫反応に関与する遺伝子機能を部分的に欠失した動物から免疫反応に関与する遺伝子が完全にノックアウトされた細胞を得ることもできる。例えば、免疫反応に関与する遺伝子機能を欠くマウス等の動物であって、ノックアウトされた遺伝子が異なる2系統の動物を準備し、それらをかけ合わせて、ダブルノックアウト動物系統を確立することにより、該動物系統から免疫反応に関与する遺伝子がノックアウトされた細胞を得ることができる。
このようにして得られる細胞は、免疫学的にステルス性を有する細胞であるが、このように免疫学的に「見えない」細胞が異常増殖をはじめると、宿主はこれを制御できず、悪性腫瘍と類似の状況となる。一方、本発明のステルス細胞は、細胞治療等に必要な数だけ増殖させ、また一旦構築した細胞系を維持するために、in vitroで増殖させることができる必要がある。そこで、in vitroでは無限増殖可能であるが、被験体に移植投与直前に増殖能を取り除くことができる、増殖能を制御可能な細胞にする必要がある。
細胞に増殖能を制御可能に付与するためには、増殖能を付与する遺伝子を、発現の制御が可能になるように導入すればよい。増殖能を付与する遺伝子としては、SV40T遺伝子、hTERT遺伝子、v-myc遺伝子等のガン遺伝子が挙げられる。あるいは、p53やRb等のガン抑制遺伝子の機能を、遺伝子発現をRNAi等でノックダウンすることにより抑制し、結果的に増殖を誘導するという方法もある。また、発現の制御を可能にするためには導入した増殖能を付与する遺伝子を任意の時期に脱落させることができるようにすればよい。例えば、Cre/loxP発現システムを用いることにより、発現の制御が可能になる。Cre/loxP発現システムは、2つのloxP配列にはさまれた挿入遺伝子と、挿入遺伝子を1つのloxP配列とともに除去するP1ファージCreDNA組換え酵素(以下、単に「Cre」という)とからなり、Creを作用させることにより任意の時期に目的の遺伝子を脱落させることができる(J.Mol.Biol.150,467-486,1981、Kanegaya et al., Nucl. Acids Res., 23, 1995, pp.3816-3821、特開平10-84813号公報)。loxP配列は、大腸菌P1ファージの遺伝子に由来する長さ34bpのDNAであ
る。Creは、大陽菌P1ファージに由来する分子量約38kDのDNA組換え酵素である。Creは例
えば、Creを発現するアデノウイルスを感染させたり、TAT配列との融合蛋白質(Kasim et al., Nucleic Acid Research 32, e66)として大腸菌から単離精製し培地に加えて細胞に
取り込ませることができる。Cre/loxP発現システムは、loxP配列、プロモーター、増殖能を付与する遺伝子を含むコンストラクトとして構築し利用することができる。また、この際、薬剤耐性遺伝子を、例えば増殖能を付与する遺伝子の脱落と同時に機能が発現されるように導入することにより、細胞の選択に利用することができる。また、同様に酵母サッカロミセス・セレビシェのFlp/frt発現システム(J.Mol.Biol., 284, 1998, 363-384)を用いることもできる。
る。Creは、大陽菌P1ファージに由来する分子量約38kDのDNA組換え酵素である。Creは例
えば、Creを発現するアデノウイルスを感染させたり、TAT配列との融合蛋白質(Kasim et al., Nucleic Acid Research 32, e66)として大腸菌から単離精製し培地に加えて細胞に
取り込ませることができる。Cre/loxP発現システムは、loxP配列、プロモーター、増殖能を付与する遺伝子を含むコンストラクトとして構築し利用することができる。また、この際、薬剤耐性遺伝子を、例えば増殖能を付与する遺伝子の脱落と同時に機能が発現されるように導入することにより、細胞の選択に利用することができる。また、同様に酵母サッカロミセス・セレビシェのFlp/frt発現システム(J.Mol.Biol., 284, 1998, 363-384)を用いることもできる。
その他、温度感受性変異SV40Tを導入し、温度変化により増殖制御を行ったり、SV40Tの発現に対して、テトラサイクリンによるオンオフ制御を行うといった方法も考えられるが、これらの方法は制御が可逆的であり、条件が変わると無限増殖を再開してしまうという問題がある。
例えば、制御可能な無限増殖能付与系として、SV40T抗原遺伝子をCre組換えサイトではさみ、標的細胞に導入すればよい(Westerman and Leboulch, Proc. Natl. Acad, Sci. USA, Vol.93, pp.8971-8976, August 1996)。導入された細胞は無限増殖能を獲得するが、Cre組換え酵素を作用させるとSV40T抗原遺伝子が脱落し、細胞の増殖が停止する。Westerman and Leboulchらの原法では、SV40T抗原遺伝子の発現は構成的プロモーターにより駆動されているが、これを臓器特異的発現プロモーターで置換したコンストラクトを作成すればよい。臓器特異的発現プロモーターとしては、膵臓特異的なインスリンプロモーター、マクロファージ特異的なスカベンジャー受容体(SR)プロモーター、脂肪細胞特異的なaP2
プロモーター、肝臓特異的なApoEプロモーター、筋肉特異的なクレアチンキナーゼプロモーターなどが挙げられる。
プロモーター、肝臓特異的なApoEプロモーター、筋肉特異的なクレアチンキナーゼプロモーターなどが挙げられる。
作成したコンストラクトを上記の免疫学的に高ステルス性を有する動物の受精卵に注射することにより、トランスジェニック動物を得ることができる。
このトランスジェニック動物では、標的臓器においてのみSV40T抗原が高発現し、当該
臓器における癌を発症する。そこでこれらの動物から当該臓器を摘出して細胞株を樹立す
ることにより、本発明のステルス性を有する細胞を得ることができる。
臓器における癌を発症する。そこでこれらの動物から当該臓器を摘出して細胞株を樹立す
ることにより、本発明のステルス性を有する細胞を得ることができる。
この細胞株を他系統の動物に移植し、癌が生着することを確認することにより、実際にステルス化していることを実証することができる。また、この細胞株にCre組換え酵素を
発現させ、増殖能が失われることを確認し、増殖停止細胞も他系統動物体内で排除されないことを実証するとともに、増殖停止後の生存期間を生体内外で比較することにより本発明のステルス性を有する細胞の確立を確認することができる。
発現させ、増殖能が失われることを確認し、増殖停止細胞も他系統動物体内で排除されないことを実証するとともに、増殖停止後の生存期間を生体内外で比較することにより本発明のステルス性を有する細胞の確立を確認することができる。
これらトランスジェニック・ダブルノックアウト動物は、高頻度で当該標的臓器の癌を発症する。そこでそれぞれをバッククロスし、高ステルス性を有しかつ高頻度で当該臓器の癌を発症する系統を確立することができる。
これらの動物から、本発明のステルス性を有する細胞を得ることができる。例えば、これらの動物から解剖学的に典型的な当該臓器の癌組織を切除し、他の動物の腎臓に移植した場合、移植癌組織は拒絶されず、癌を定着させることができる。また移植を受けた腎臓を切除することにより、当該臓器の癌に由来する症状を消失せしめることができる。
本発明のステルス細胞を被験体に移植投与した場合に、該被験体内で特定の機能を発揮し得、特定の機能を発揮することにより、細胞治療等に用いることができる。特定の機能とは、例えば、特定の部位に到達し、ホルモン、薬剤、生理活性物質等の物質を発現分泌する機能、あるいは特定の組織や器官の機能を発揮し、該組織や器官の機能を代替する機能等が挙げられる。特定の組織や器官の機能を発揮するには、本発明のステルス細胞を膵臓、肝臓、腎臓等の特定の組織や器官由来の細胞から作製すればよい。また、樹状細胞、NK細胞等を用いれば、その細胞が有する機能を利用して、本発明のステルス細胞を細胞免疫療法に用いることができる。ホルモン、薬剤、生理活性物質等としては、インターロイキン1、インターロイキン2、インターフェロン、TNF等が挙げられる。特定の物質を分
泌させるためには、本発明のステルス細胞に特定の物質をコードする遺伝子を発現可能な形で導入すればよい。さらに、特定の部位に到達するようにするためには、特定の組織等の特定の部位に特異的に発現する受容体に結合するリガンドをコードする遺伝子、あるいは特定の組織等の特定の部位に特異的に発現するタンパク質に対する抗体をコードする遺伝子を発現可能に導入すればよい。どのような遺伝子を組込めばよいかは公知技術に従って選択することができ、遺伝子の導入も公知技術に従って行うことができる。
泌させるためには、本発明のステルス細胞に特定の物質をコードする遺伝子を発現可能な形で導入すればよい。さらに、特定の部位に到達するようにするためには、特定の組織等の特定の部位に特異的に発現する受容体に結合するリガンドをコードする遺伝子、あるいは特定の組織等の特定の部位に特異的に発現するタンパク質に対する抗体をコードする遺伝子を発現可能に導入すればよい。どのような遺伝子を組込めばよいかは公知技術に従って選択することができ、遺伝子の導入も公知技術に従って行うことができる。
本発明のステルス細胞として、例えば2005年4月15日に、独立行政法人産業技術総合研
究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に受託番号FERM P-20507に寄託したSTLH-1が挙げられる。
究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に受託番号FERM P-20507に寄託したSTLH-1が挙げられる。
上記のように、本発明のステルス細胞をベースにさまざまな新機能を付与した細胞株を作製できる。このような技術は、細胞工学・遺伝子工学・ナノバイオテクノロジーを融合した新分野の開拓につながることが期待されるし、遺伝子治療に基づく細胞治療においても、ユニバーサル細胞ベースのアプローチを可能としていくことが期待され、次世代先進医療分野での波及効果はきわめて大きいと考える。
なお短期的には、当該標的臓器の機能を部分的に代替できるステルス細胞が得られことになるので、当該臓器の機能欠損にともなう症状に対する新規移植治療法を提供できる可能性もある。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
トランスジェニックマウス作製用遺伝子の構築
制御可能な無限増殖能付与系として、SV40T抗原遺伝子をLoxP配列(Cre組換えサイト)ではさみ、標的細胞に導入するという手法を用いた(Westerman and Leboulch, Proc. Natl. Acad, Sci. USA, Vol.93, pp.8971-8976, August 1996)。導入された細胞は無限増殖
能を獲得するが、Cre組換え酵素を作用させるとLoxP配列に挿まれたSV40T抗原遺伝子が脱落し、増殖が停止するというシステムである。また、このシステムにおいては、安全性を付与するために、LoxP配列の間にHSV-TK(Herpes Simplex Virus-Thymidine Kinase)を挿
入した。そのため、Creによる組換えがおこらなかった細胞は、GCV(ガンシクロビル)感受性を示す。また、LoxPの下流にはATGのないBSD(Blasticidin 耐性遺伝子)を連結した。Creによる組換え前は、BSDはRNAの一部として転写はされているが、ST40T遺伝子のストップコドンがあること、およびBSD遺伝子のファーストメチオニンにあたる位置にATGがないことから、正しいBSDの翻訳が起こらず、細胞は、Blasticidin 感受性となっている。しか
し、組換え後はBSDにATGが付与されることにより、BSDが翻訳され、細胞はBlasticidin
耐性となる。Westerman and Leboulchらの原法ではSV40T抗原遺伝子の発現は構成的プロ
モーターにより駆動されているが、これをインスリンプロモーターで置換したコンストラクトを作成した。また、NeoR(neomycin耐性遺伝子)をBSDに交換した。インスリンプロ
モーターの下流にガン遺伝子SV40Tがあるため、作製したマウスはインスリノーマを発病
する。
制御可能な無限増殖能付与系として、SV40T抗原遺伝子をLoxP配列(Cre組換えサイト)ではさみ、標的細胞に導入するという手法を用いた(Westerman and Leboulch, Proc. Natl. Acad, Sci. USA, Vol.93, pp.8971-8976, August 1996)。導入された細胞は無限増殖
能を獲得するが、Cre組換え酵素を作用させるとLoxP配列に挿まれたSV40T抗原遺伝子が脱落し、増殖が停止するというシステムである。また、このシステムにおいては、安全性を付与するために、LoxP配列の間にHSV-TK(Herpes Simplex Virus-Thymidine Kinase)を挿
入した。そのため、Creによる組換えがおこらなかった細胞は、GCV(ガンシクロビル)感受性を示す。また、LoxPの下流にはATGのないBSD(Blasticidin 耐性遺伝子)を連結した。Creによる組換え前は、BSDはRNAの一部として転写はされているが、ST40T遺伝子のストップコドンがあること、およびBSD遺伝子のファーストメチオニンにあたる位置にATGがないことから、正しいBSDの翻訳が起こらず、細胞は、Blasticidin 感受性となっている。しか
し、組換え後はBSDにATGが付与されることにより、BSDが翻訳され、細胞はBlasticidin
耐性となる。Westerman and Leboulchらの原法ではSV40T抗原遺伝子の発現は構成的プロ
モーターにより駆動されているが、これをインスリンプロモーターで置換したコンストラクトを作成した。また、NeoR(neomycin耐性遺伝子)をBSDに交換した。インスリンプロ
モーターの下流にガン遺伝子SV40Tがあるため、作製したマウスはインスリノーマを発病
する。
具体的には、遺伝子工学的手法を用いて、SSR#69(Westerman and Leboulch Proc. Natl. Acad, Sci. USA, Vol.93, pp.8971-8976, August 1996)という、レトロウイルス産生用ベクターをもとに、NeoRのORFをBSDのORFに置換し、図の5’のATGからBSDまでをヒトインスリンプロモーターとウサギβグロビンターミネータの間に挿入した。SSR#69のNeoRを取り除くために、NeoRのストップコドンの3‘側にBglII siteをPCRによるsite directed mutagenesisにより、導入した。プライマーはCGAGTTCTTCTGAGATCTCGGGACTCTGG(配列番号
1)、およびCCAGAGTCCCGAGATCTCAGAAGAACTCG(配列番号2)を用いた。次に、BSD遺伝子の5’および3’に、各々Eco 52IサイトとBglIIサイトをPCRにより導入した。鋳型としてpMAM2-BSDを用い、プライマーはCGGCCGGTCCTTTGTCTCAAGAAGAATC(配列番号3)およびAGATCTCAGCCCTCCCACACATAACCAG(配列番号4)を用いた。SSR#69 (Bgl II)のNeoR遺伝子をEco52IとBglIIの二重消化により除去し、ここに、Eco52IとBglIIを付けたBSD遺伝子を挿入
し、これをSSR-NBとした。
1)、およびCCAGAGTCCCGAGATCTCAGAAGAACTCG(配列番号2)を用いた。次に、BSD遺伝子の5’および3’に、各々Eco 52IサイトとBglIIサイトをPCRにより導入した。鋳型としてpMAM2-BSDを用い、プライマーはCGGCCGGTCCTTTGTCTCAAGAAGAATC(配列番号3)およびAGATCTCAGCCCTCCCACACATAACCAG(配列番号4)を用いた。SSR#69 (Bgl II)のNeoR遺伝子をEco52IとBglIIの二重消化により除去し、ここに、Eco52IとBglIIを付けたBSD遺伝子を挿入
し、これをSSR-NBとした。
SSR-NBのEcoRI siteから、BglII siteをインスリンプロモーターおよびβグロビンターミネーターを含むプラスミドであるpInsのEcoRI-BglII siteにクローニングし、pIns-SSNBとした。
pIns-SSNB、20μgをXhoI、SpeI二重消化し、0.75%アガロースゲルで泳動し、インスリンプロモーター、SV40T等、およびβグロビンターミネータを含む、約9kbの断片を抽出
し、これをMHCダブルノックアウトマウスの卵にインジェクションすることによりトラン
スジェニック(Tg)マウスを作製した。
し、これをMHCダブルノックアウトマウスの卵にインジェクションすることによりトラン
スジェニック(Tg)マウスを作製した。
トランスジェニックマウスの作製
βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC IIノックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)(ともにJackson Laboratoriesから購入)を交配し、F2を得ることにより、ダブルノックアウトマウスを作製した。GenotypingはPCRによっ
て行った。βミクログロブリンlocusはGCTATTCGGCTATGACTGGG(配列番号5)、TATCAGTCTCCAGTGGGGGTG(配列番号6)、およびCTGAGCTCTGTTTTCGTCTG(配列番号7)をプライマーとして用い、野生型では、270 bp、ノックアウトでは768 bpのバンドが出ることにより判断した。また、MHC II locusはCGGAAGTGCTTGACATTGG(配列番号8)、およびGTATTGACCGA
TTCCTTGCG(配列番号9)のプライマーを用い、209 bpのバンドが出たものをノックアウ
トとした。なお、βミクログロビンは、MHCIが細胞表面に提示されるために必要な蛋白質で、βミクログロビンノックアウトマウスはMHCIノックアウトマウスと等価であると期待される。
βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC IIノックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)(ともにJackson Laboratoriesから購入)を交配し、F2を得ることにより、ダブルノックアウトマウスを作製した。GenotypingはPCRによっ
て行った。βミクログロブリンlocusはGCTATTCGGCTATGACTGGG(配列番号5)、TATCAGTCTCCAGTGGGGGTG(配列番号6)、およびCTGAGCTCTGTTTTCGTCTG(配列番号7)をプライマーとして用い、野生型では、270 bp、ノックアウトでは768 bpのバンドが出ることにより判断した。また、MHC II locusはCGGAAGTGCTTGACATTGG(配列番号8)、およびGTATTGACCGA
TTCCTTGCG(配列番号9)のプライマーを用い、209 bpのバンドが出たものをノックアウ
トとした。なお、βミクログロビンは、MHCIが細胞表面に提示されるために必要な蛋白質で、βミクログロビンノックアウトマウスはMHCIノックアウトマウスと等価であると期待される。
ダブルノックアウトマウスの雌と雄を交配・採卵し、上記の遺伝子コンストラクトを、マイクロインジェクション法により、注入し、仮親に移植し、産児を得た。得られた産児の中から、SV40T遺伝子断片を用いた、サザンハイブリダイゼーションにより、ゲノム中
にトランスジーンを持つものを検索した。43匹の産児から、トランスジーンをもつものが4匹とれた。これらのF0をMHCダブルノックアウトマウスと交配し、2系統から、トラン
スジーンを持つ子孫を得、ラインを確立した。トランスジーンを持った子孫は、すべて血糖値が低下する表現型を示した。
にトランスジーンを持つものを検索した。43匹の産児から、トランスジーンをもつものが4匹とれた。これらのF0をMHCダブルノックアウトマウスと交配し、2系統から、トラン
スジーンを持つ子孫を得、ラインを確立した。トランスジーンを持った子孫は、すべて血糖値が低下する表現型を示した。
トランスジェニックマウスからの膵臓細胞株の作製
作製したトランスジェニックマウスがインスリノーマを発病した場合、血糖値の低下が見られるはずである。そこで血糖値が低下したTgマウスの膵臓から、インスリノーマをハサミで切り取り、ほぐした後、抗生物質(Antibiotic-antimycotic, Invitrogen)を加えたDMEM+8%FBS中37℃C02インキュベータで培養した。培養上澄にインスリンが分泌されていることは、ELISA法(シバヤギ、レビスインスリン測定用ELISAキットマウス用)により確認した。なお、摘出した組織がインスリノーマであることは、切片の病理観察(ヘマトキシレン染色と抗インスリン抗体染色)により確認した。
作製したトランスジェニックマウスがインスリノーマを発病した場合、血糖値の低下が見られるはずである。そこで血糖値が低下したTgマウスの膵臓から、インスリノーマをハサミで切り取り、ほぐした後、抗生物質(Antibiotic-antimycotic, Invitrogen)を加えたDMEM+8%FBS中37℃C02インキュベータで培養した。培養上澄にインスリンが分泌されていることは、ELISA法(シバヤギ、レビスインスリン測定用ELISAキットマウス用)により確認した。なお、摘出した組織がインスリノーマであることは、切片の病理観察(ヘマトキシレン染色と抗インスリン抗体染色)により確認した。
培養した細胞の移植
作製した細胞株をMHCI/IIダブルノックアウトマウスの腎臓に移植すると、数週間で血
糖値が低下した。そして、これらの移植マウスは、やがてインスリノーマ症状(低血糖)により死亡した。図2Aは、摘出した腎臓を示す写真であり、図2BおよびCがHEによる染
色、図2DおよびEが抗インスリン抗体染色をしめす写真である。図2Bから図2Eにおいて、腎臓への移植断片は、抗インスリン抗体により染色されており、移植断片がマウスに低血糖をもたらせたインスリノーマであると考えられた。
作製した細胞株をMHCI/IIダブルノックアウトマウスの腎臓に移植すると、数週間で血
糖値が低下した。そして、これらの移植マウスは、やがてインスリノーマ症状(低血糖)により死亡した。図2Aは、摘出した腎臓を示す写真であり、図2BおよびCがHEによる染
色、図2DおよびEが抗インスリン抗体染色をしめす写真である。図2Bから図2Eにおいて、腎臓への移植断片は、抗インスリン抗体により染色されており、移植断片がマウスに低血糖をもたらせたインスリノーマであると考えられた。
MHCのハプロタイプの異なるマウスにストレプトゾトシン(STZ)を250mg/kg注射してI型
糖尿病モデルマウスを作成した。この実験に用いたマウスとそのハプロタイプは以下のとおりであった。
C57Bl/6; H-2b
Balb/c; H-2d
C3H; H-2k
DBA/2; H2-d
ICR; 不明
糖尿病モデルマウスを作成した。この実験に用いたマウスとそのハプロタイプは以下のとおりであった。
C57Bl/6; H-2b
Balb/c; H-2d
C3H; H-2k
DBA/2; H2-d
ICR; 不明
注射1週間後、血糖値が400mg/dlを超えたマウスの腎皮膜下に、前述のTgマウスから採取したインスリノーマ(直径約1.5mm程度)を移植した。その後、血糖値を測定し、血糖
値が低下してくることを確認した。ハプロタイプの異なるマウスへの移植結果を図3A〜Gに示す。図3中、縦軸は血糖値、横軸は移植日からの経過日数を示し、nの数が書かれて
いないものはn=1で行ったことを示す。なお、”culture”と書いてあるのは(図3E〜G)、インスリノーマから樹立・培養した細胞をトリプシン処理して懸濁し、遠心により細胞を沈殿させ、体積にして約20μl分をコラーゲンスポンジにしみこませ、腎皮膜下に移植
したマウスである。図3に示すようにインスリノーマはハプロタイプの異なるマウスの腎臓に生着し、インスリンを分泌して、血糖値を低下させた。また、ICR cultureのグラフ
に示されているように、移植断片の除去により血糖値の上昇が見られたことから、血糖値の低下が移植断片の機能によることが示された。従って、このインスリノーマは、ステル
ス細胞であると結論した。
値が低下してくることを確認した。ハプロタイプの異なるマウスへの移植結果を図3A〜Gに示す。図3中、縦軸は血糖値、横軸は移植日からの経過日数を示し、nの数が書かれて
いないものはn=1で行ったことを示す。なお、”culture”と書いてあるのは(図3E〜G)、インスリノーマから樹立・培養した細胞をトリプシン処理して懸濁し、遠心により細胞を沈殿させ、体積にして約20μl分をコラーゲンスポンジにしみこませ、腎皮膜下に移植
したマウスである。図3に示すようにインスリノーマはハプロタイプの異なるマウスの腎臓に生着し、インスリンを分泌して、血糖値を低下させた。また、ICR cultureのグラフ
に示されているように、移植断片の除去により血糖値の上昇が見られたことから、血糖値の低下が移植断片の機能によることが示された。従って、このインスリノーマは、ステル
ス細胞であると結論した。
培養した細胞の増殖停止
Tat配列を融合したCre組換え酵素を大腸菌で発現させ、ニッケルアフィニティクロマトグラフィーにより精製した(Tat-Cre融合遺伝子はKasim et al.(Nucleic Acid Research 32:e66, 2004)の記載に従って作製したものを用いた)。これを、培養中のインスリノー
マ由来細胞に添加したところ、5株のうち1株では増殖停止が起こった。図4に作製した細胞株のCre添加後の増殖曲線を示す。図4中、縦軸は、プロメガ社のCellTiter96キットを使って測定した増殖能(吸光度)を示す。増殖停止が起こった細胞株では、同時に0.5
μg/mlのblasticidinに対する耐性も獲得された。図4に示すようにTat-Creの用量依存的に細胞の増殖が鈍化し、10μg/mlでは細胞の増殖は全く見られなくなった。従って、この細胞株は、Creによる増殖制御可能が可能であることが示された。
図5に本発明の細胞の顕微鏡写真を示す。
Tat配列を融合したCre組換え酵素を大腸菌で発現させ、ニッケルアフィニティクロマトグラフィーにより精製した(Tat-Cre融合遺伝子はKasim et al.(Nucleic Acid Research 32:e66, 2004)の記載に従って作製したものを用いた)。これを、培養中のインスリノー
マ由来細胞に添加したところ、5株のうち1株では増殖停止が起こった。図4に作製した細胞株のCre添加後の増殖曲線を示す。図4中、縦軸は、プロメガ社のCellTiter96キットを使って測定した増殖能(吸光度)を示す。増殖停止が起こった細胞株では、同時に0.5
μg/mlのblasticidinに対する耐性も獲得された。図4に示すようにTat-Creの用量依存的に細胞の増殖が鈍化し、10μg/mlでは細胞の増殖は全く見られなくなった。従って、この細胞株は、Creによる増殖制御可能が可能であることが示された。
図5に本発明の細胞の顕微鏡写真を示す。
本発明のステルス性を有する細胞STLH-1は、2005年4月15日に、独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に受託
番号FERM P-20507で寄託した。
総合研究所 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6)に受託
番号FERM P-20507で寄託した。
配列番号1〜9、プライマー
Claims (15)
- 免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞。
- 細胞治療に用い得る特定の機能を有する請求項1記載のステルス性を有する細胞。
- 細胞治療に用い得る特定の機能が、ホルモン、薬剤、生理活性物質からなる群から選択される物質を発現する機能である請求項1または2に記載のステルス性を有する細胞。
- 特定の組織または器官由来の細胞由来であり、被験体内で該組織または器官の機能を代替し得る請求項1または2に記載のステルス性を有する細胞。
- 免疫に関与する遺伝子がβミクログロビンおよびMHCIIをコードする遺伝子である請求項1〜4のいずれか1項に記載のステルス性を有する細胞。
- 無限増殖に関与する遺伝子がCre/loxPシステムにより脱落可能に導入されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のステルス性を有する細胞。
- 無限増殖に関与する遺伝子がガン遺伝子である請求項1〜6のいずれか1項に記載のステルス性を有する細胞。
- ガン遺伝子がSV40T遺伝子である請求項7記載のステルス性を有する細胞。
- 膵臓ランゲルハンス島由来の細胞であり、インスリンを分泌し得る請求項1〜8のいずれか1項に記載のステルス性を有する細胞。
- 受託番号FERM P-20507で寄託されている請求項9記載のステルス性を有する細胞。
- 免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトしたマウス由来の細胞に、無限増殖能に関与する遺伝子をCre/loxPシステムにより発現可能に制御し得るように挿入した遺伝子コンストラクトを導入することを含む、免疫に関与する遺伝子がノックアウトされ免疫学的に拒絶されず、かつ無限増殖に関与する遺伝子を脱落可能に導入されin vitroで無限増殖能を有するが、被験体に投与する前に無限増殖能を欠失させることが可能な、ステルス性を有する細胞を製造する方法。
- 免疫反応に関与する遺伝子をノックアウトしたマウスが、βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC IIノックアウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)を交配して得られたダブルノックアウトマウスである、請求項11記載のステルス性を有する細胞を製造する方法。
- 無限増殖能に関与する遺伝子がガン遺伝子である請求項11または12に記載のステルス性を有する細胞を製造する方法。
- ガン遺伝子がSV40T遺伝子である請求項13記載のステルス性を有する細胞を製造する
方法。 - βミクログロビンノックアウトマウス002087(B6.129P2-B2mtm1Unc)とMHC II ノックア
ウトマウス003374(B6;129S-H2dlAb1-Ea)を交配して得られたダブルノックアウトマウス同
士を交配し得られた受精卵に、無限増殖能に関与する遺伝子をCre/loxPシステムにより発現可能に制御し得るように挿入した遺伝子コンストラクトを導入し、コンストラクトを導入した受精卵を発生させ得たマウスより細胞を採取することを含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載のステルス性を有する細胞を製造する方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005191509A JP2007006772A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | ステルス性を有する細胞 |
PCT/JP2006/312101 WO2007004405A1 (ja) | 2005-06-30 | 2006-06-16 | ステルス性を有する細胞 |
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---|---|---|---|
JP2005191509A JP2007006772A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | ステルス性を有する細胞 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=37604280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005191509A Pending JP2007006772A (ja) | 2005-06-30 | 2005-06-30 | ステルス性を有する細胞 |
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JP (1) | JP2007006772A (ja) |
WO (1) | WO2007004405A1 (ja) |
-
2005
- 2005-06-30 JP JP2005191509A patent/JP2007006772A/ja active Pending
-
2006
- 2006-06-16 WO PCT/JP2006/312101 patent/WO2007004405A1/ja active Application Filing
Non-Patent Citations (6)
Title |
---|
JPN6009051940, Cell Transplant., 2002年, vol. 11, no. 1, p. 5−16 * |
JPN6009051941, 細胞, 2005年6月20日, vol.37, no. 6, p. 235−238 * |
JPN6009051943, J. Surg. Res., 1998年, vol. 76, no. 1, p. 32−36 * |
JPN6009051945, Science, 2003年, vol. 299, p.411−414 * |
JPN6009051947, 現代医療, 2004年, vol. 36, no.1, p. 118−126 * |
JPN6009051948, Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 1996年, vol. 93, no. 17. p. 8971−8976 * |
Also Published As
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WO2007004405A1 (ja) | 2007-01-11 |
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