JP2007006574A - 電力供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】工場や商業施設において、それぞれの負荷パターンに燃料電池自動車から電力供給するシステムを提供する。
【解決手段】対象となる電力利用事業者の負荷8に関する情報を収集する通信手段6と、燃料電池自動車20の電力供給に関する情報を収集する通信手段7を有している。これらの収集された情報から需給バランスをとるため、燃料電池自動車20の選択と出力指令値を設定する需給調整手段と、燃料供給の制御を行なう燃料給配装置50を備えた需給調整センタ10を有する。
【選択図】図1
【解決手段】対象となる電力利用事業者の負荷8に関する情報を収集する通信手段6と、燃料電池自動車20の電力供給に関する情報を収集する通信手段7を有している。これらの収集された情報から需給バランスをとるため、燃料電池自動車20の選択と出力指令値を設定する需給調整手段と、燃料供給の制御を行なう燃料給配装置50を備えた需給調整センタ10を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気自動車、特に、燃料電池自動車により、所定の需要に対し電力を供給するシステムに関する。
CO2排出削減等、地球環境への関心の高まりから、自然エネルギーの導入や省エネルギーが関心を集めている。我国の1次エネルギー消費の動向を見ると、産業用に対し、運輸用、民生用が大きな伸びを示している。
運輸用エネルギーの削減については、ガソリン車の燃費の向上が挙げられるが、水素を燃料とした燃料電池自動車を用いることにより、更に、化石燃料の消費を削減できる可能性がある(非特許文献1参照)。
一方、商業施設や工場においては、電力の規制緩和を背景として、省エネルギーと経費削減のため、ガスエンジン等の分散型電源によるコージェネレーションを導入するところが増加している。コージェネレーション導入の目的は、熱利用を含めたエネルギー利用効率を高め、環境負荷を低減すると同時に経費を削減すること、および、分散型電源の導入により商用系統から購入する電力のパターンを調整し、電力会社に支払う電力料金を低減するということである。後者については、熱利用を前提としない場合でも効果が期待できる。
将来のエネルギー利用形態として、停車中の電気自動車から電気を供給するという考え方が紹介されている(非特許文献2参照)。また、ビル等の定置型分散型電源の燃料製造装置を利用して燃料電池自動車に燃料(水素)を供給する提案もなされている(特許文献1参照)。
また、燃料電池自動車群から収集した直流電力を連系インバータで交流に変換し、負荷に供給するとともに、商用系統へ売電を行なうシステムに関しての提案がなされている(特許文献2参照)。
「電気自動車の最新技術」(電気学会電気自動車駆動システム調査専門委員会、平成11年)
「PEOPLE POWER」(NEWSWEEK SEPT.6/SEPT.13, 2004)
特開2001−240501公報
特開2002−8673公報
環境負荷低減の観点からは、水素を燃料とする燃料電池自動車の導入が望ましいが、コストがガソリン車に比較して高く、特に、主として通勤時のみの利用の場合、燃料電池自動車を導入するのが難しくなる。
一方、商業施設や工場においては、それぞれの負荷(需要)パターンを調整し、商用系統からの購入電力を均一化し、商用系統への負担を軽減するとともに、電力会社に支払う電力料金を低減するのが望ましい。しかし、昼間の負荷が多い状態に対応するためには、分散型電源等による電力の供給が不可欠である。商業施設や工場が、独自で分散型電源を導入するには、設備費用がかかるため、分散型電源を導入できるところは限られる。
複数の電気自動車を上記分散型電源に代えることが考えられる。特許文献2に記載の方法は、複数の燃料電池自動車から電力を集める点では優れた方法であるが、新たに大容量の連系インバータを用意する必要がある。また、事故時に直流を遮断するための遮断器が交流の遮断器に比べ高価であるなどの問題がある。
電気自動車では、電動機による駆動力を出すため交流電力が使われているので、この交流電力を取り出せば連系インバータを設ける必要がない。しかし、負荷に供給している商用系との連系が必要であり、各電気自動車の出力を単にまとめても、適正な交流出力を取り出すことはできない。
本発明の課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、商業施設や工場において分散型電源を独自に導入することなく、複数の燃料電池自動車から交流電力を集め対象施設の負荷に供給することのできる電力供給システムおよび運用方法を提供することである。
前記課題を解決するために、水素等の燃料の化学反応によって発生させた電力により駆動力を得る、燃料電池自動車(以下、FCVと略称する)と工場や商業施設などの負荷を組み合わせ、FCVを利用して、電力を供給する電力供給システムを構築する。
本発明の電力供給システムは、対象となる電力利用事業者の負荷に関する情報を収集する通信手段と、前記負荷と配電線で接続された複数の駐車設備に駐車している燃料電池自動車の電力供給に関する情報を収集する通信手段と、前記収集された情報から、需給バランスをとって電力供給するための燃料電池自動車の選択と出力指令値の設定、ならびに燃料供給の制御を行なう需給制御センタを備えることを特徴とする。
前記需給制御センタは、前記収集された情報から、需要と受電とFCVによる電力供給の需給バランスをとるため、対象FCVの選択と出力指令を設定する手段と、燃料供給の制御を行なう手段と、それらの指令値を前記FCVに送信する通信手段とを備える。
FCVには、需給制御センタからの指令に基づき、所定の交流電力を需要家の負荷に供給するための情報、および、FCVで発生させる交流の特性を決定するための、需要家内配電系統の交流の特性に関する情報を送るための計測、通信手段を設ける。
ここで、FCVによる需給調整システムを運用するに際しては、分散型電源による需給調整システムおよび燃料供給を管理するサービス提供業者と、FCV所有者(複数)、および、電力を利用する商業施設、工場などの電力利用事業者とで契約を締結し、契約に従って運用することができる。
本発明のFCV(燃料電池自動車)による電力供給システムによれば、商業施設や工場において、分散型電源を独自に導入することなく、複数の電気自動車から交流電力を収集することで、それぞれの負荷(需要)パターンを平準化でき、電力コストを低減できる。これにより、需要家が電力コスト低減のメリットを得るばかりでなく、電力コスト低減のメリットの一部は、FCV所有者に還元される。また、環境負荷低減に望ましい、燃料電池自動車の普及促進に効果が期待できる。
以下、本発明による複数の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す電力供給システムの構成図である。契約者Bの構内2において、商用系統1から受電した電力は構内変電所3で各配電線4により、工場の負荷8に供給される。構内駐車場9に駐車している、FCV(燃料電池自動車)20から供給される電力は、低圧配電線5、電圧変換装置30、配電線4を経由して、負荷8に供給される。なお、構内駐車場9には、電力供給を行わない自動車21が駐車してもよい。また、水素等の燃料は、燃料給配装置50により、燃料配管53を経て、FCV20に供給される。
なお、各負荷8、受電電力や燃料に関する情報は通信線6を、FCV20に関する情報は通信線7経由して、需給制御センタ10にある監視制御装置に送られる。
図2はFCVの一例を示す模式図である。燃料電池31、燃料タンク33、2次電池32、モータ34などから構成される。燃料タンク33から供給される水素と酸素の化学反応により、燃料電池31で発生した直流が、2次電池32に蓄えられる。出力が必要になれば、2次電池の電気(直流)を、インバータ37により交流に変換し、モータに供給し、車輪35の駆動力を得る。また、FCVの速度を減速する場合、余分な運動エネルギーの一部は、インバータ37で直流に変換され、2次電池32に貯えられる。制御に必要な情報は、通信線40により、コントローラ38に集められる。燃料は、燃料供給端制御装置55により、必要に応じ燃料タンク33に供給される。
更に、構内の負荷8に電力を供給するため、接続部41と低圧配電線5を連結するためのフレキシブル電力線42が設けられている。また、FCVの状態情報を需給調整センタ10に送り、同センタからの運転指令をコントローラ38に伝えるための、送受信装置43が設けられ、その間は無線によって通信が行なわれる。なお、通信に関しては、有線を用いる通信でも、電力線搬送を用いた通信でも良い。
需給制御センタ10からの運転指令がコントローラ38に送信される。FCV20から低圧配電線5に送電される場合は、低圧配電線5の電気的特性(電圧の大きさ、位相など)に関する計測が行なわれ、コントローラ38に伝達される。コントローラ38では、インバータ37で発生させる電力の出力を制御するための制御信号とともに、電圧の大きさと位相を低圧配電線5に合わせることにより、複数のFCV20から、低圧配電線5への送電が可能になる。
契約者Cは、契約者AのFCV、契約者Bの負荷8から送られた需要と供給に関する情報から、電力供給を行なうFCVの選択とその出力を決定し、負荷8に供給される電力を計測し、その値に基づく実績補償金等を契約者Aへ支払う。また、電力供給のため消費された燃料に相当する新たな燃料が、契約者Bの設備からFCVに補充される。
次に、図3、4を用いて、契約者Cが所有する需給制御センタの働きについて説明する。図3は、需給制御センタ10に設置される需給調整システムのブロック構成図である。需給調整システムは、演算処理装置232、FCVのコントローラ38や負荷の計測・制御装置45と情報の授受を行なう通信装置231、表示装置234、オペレータが条件設定等を行なうための入力装置233を有している。また、需要予測や電力供給のためのFCVの選択や出力指令を算出するのに必要な情報を一定期間保存しておくための、一時保存用記憶装置271を有している。更に、受電データベース(DB)272、需要データベース273、気象情報データベース274、対象となるFCVの状態データベース275、稼働しているFCVの状態データベース、電力供給実績(各FCV毎の)データベース277、電力供給を補償するための情報に関する実績補償情報データベースで278で構成される。
図4は、需給調整システムの表示装置による監視制御画面の例である。需要については、負荷351毎に、現在需要352、制御対象となる至近時刻における予測需要353が表示される。受電電力については、現在受電電力354、制御対象となる至近の時刻における計画受電電力355、受電電力のトレンドグラフ356が表示される。受電電力は、上限値357と下限値358の間に維持される。
FCVからの電力供給に関しては、現在電力供給量359、全てのFCVからの供給可能量361、制御対象となる至近時刻における供給指令値360が表示される。また、燃料供給量362、1日の燃料供給総量363も表示される。また、個々のFCVの状態については、供給可能状態か否かの表示364、燃料残量365、電力供給のために使用した燃料366を表示している。また、メッセージ欄367には、機器異常情報、処理異常情報等が表示される。
電力供給が可能な複数FCVについては、それぞれ稼動時間がほぼ等しくなるように、FCVを選び発電を行なうことにより、公平性を確保する。
図5は需給調整システムの処理フローを示す。このフロー図は、FCVに対する制御周期、1周期分について示している。実際の運転にあたってはこの処理が繰り返される。
次の制御時刻において、まず電力の供給が可能なFCVを把握する(1101)。電力供給が可能なFCVの、識別番号、出力制約、2次電池残量制約、電力供給の形態(2次電池からの供給のみか)、電池残量および燃料の計測値などの情報を集める。制御時(X分後)の需要を予測し(1102)、受電電力計画値を考慮し、FCVで供給すべき電力、電力量を算出する(1103)。本時間ステップで電力供給に使用するFCVの選択とFCVへの出力指令値を決定する(1104)。この指令値は、出力制約のもとで、例えば、エネルギー利用効率が最大となる組み合わせが選ばれる(最適化計算)。
該当したFCVへは、出力パターン指令を送る(1105)。該当FCVから負荷に供給される電力供給量をそれぞれ計測し(1106)、FCV毎に電力供給量をデータベースに記録する(1107)。また、該当FCVの電力供給のための燃料消費量を計測し(1108)、該当FCVの燃料消費量をデータベースに記録する。
2次電池は過充電では効率が低く、ある程度放電したところで利用効率が高くなる。そこで電池残量を適切に管理し、利用効率が高い動作範囲で使用する。2次電池残量推定は次の方法で行なう。
図6は代表的なバッテリーの充放電特性(残存容量と開放電圧)であり、50が鉛バッテリー、51がニッケル・水素バッテリーである。バッテリー運転中の電流・電圧から等価回路をリアルタイムで演算し、推定した開放電圧から残存容量を推定する。
以上は、FCVに対する制御周期、1周期分のフローである。図7に全体の制御フローを示す。電力供給の対象となるFCVは、予め登録されている。単位期間、例えば、1ヶ月の処理を開始する(1201)。まず、1日の処理を開始し(1202)、図5に示す時間ステップの処理(1203)を繰り返す。1日が終了する際(1204)、各FCVにより供給された電力の実績値及び燃料消費量を算出し、記録する(1205)。また、FCVで使用した燃料に相当する燃料の補充指令を出す(1206)。これを、単位期間終了まで繰り返す。
単位期間が終了すると(1207)、各FCVからサイトの負荷に供給された期間内の電力量の総和の算出(1208)、各FCV所有者への実績補償代金の算出(1207)、各FCVに供給された燃料と費用の算出(1209)を行う。最後に実績補償代金と供給燃料費の算出(1210)を行って、差額を清算する。
図8に、本実施例における情報システムの構成を示す。契約者A、契約者B、契約者C間の情報(例えば、運用条件、料金清算に関するもの)の授受は、構内LAN(ローカルエリアネットワーク)401を介して、処理装置403、405、コンピュータ407、408の間で行なわれる。計測値やFCVに対する制御値は、専用通信回線402を介して、計測・制御装置404と制御装置409の間で行なわれる。なお、必要な通信の速度と通信量によっては、専用通信回線402を構内LAN401で代用することも可能である。
次に、各契約者間のサービス提供と料金決済、実績補償の方法について説明する。FCVによる需給調整システムを運用するに際しては、分散型電源による需給調整システムおよび燃料供給を管理するサービス提供業者(契約者C)と、複数のFCV所有者(契約者A)、および、電力を利用する商業施設、工場などの電力利用事業者(契約者B)とで契約を締結し、契約に従って運用することができる。
契約者Cは、契約者A、契約者BとFCVによる電力供給サービスに関する契約を締結する。契約者Aについては、電力供給の条件、電力提供に対する補償金額、燃料供給条件等を、契約者Bについては、需給調整に関わる運用条件、電力料金および需給調整サービス料金、燃料料金等を予め定めておく。なお、契約者Cと契約者Bは一体であってもよい。
契約者Cの指令により、契約者AのFCVから、契約者Bに電力が供給される。これに対し、契約者Bは契約者Cに、電力料金および需給調整サービス料金を支払う。契約者Aの電力提供は、契約者Cの需給調整により始めて可能になったものであり、これを考慮して、契約者Cから契約者Aへの実績補償がなされる。
通常、契約者AのFCVの燃料を使用して電力供給が行なわれるが、消費された燃料に相当する新たな燃料が、契約者Bの設備から補充される。契約者Aが希望すれば、契約者Bの設備から燃料を供給することも可能である。
なお、このサービス実施する際、契約者Cは、契約者A、契約者Bから情報を集めるための情報収集装置、通信装置、制御装置、さらに、需給制御センタにおける情報処理装置などを、サービス事業者自身の資産を用いるか、第3者の資産をリースなどすることにより運用する。また、情報収集装置、通信装置、制御装置などの一部が、契約者Bの資産であり、それをリースすることにより運用することも可能である。
FCVによる需給調整サービスにより、電力供給システムを具体的に運用するに際しては、契約者AのFCVにおいて、その状態を計測し、契約者Cが所有する需給制御センタにその情報を送る。契約者Bの各設備においては、定期的に電力需要の情報を需給制御センタに送る。
需給制御センタでは、各設備から集まって情報に基づき、至近の需要を予測するとともに、電力供給を行なうFCVの選択とその出力を決定し、FCVに指令値として送る。指令があったFCVでは、指令値に沿って電力供給を行なう。また、必要に応じ、FCVに燃料の供給がなされる。
図9に各契約者間のサービスと課金、実績補償の流れを示す。契約者Cは、契約者AとFCVを利用した電力供給に関わる契約(802)を、契約者Bとは、サイト内負荷への電力供給と需給調整に関わる契約(801)を結ぶ。上記契約に基づき、契約者Cは、契約者Aが所有するFCVに適切な運転指令を出す(803)。これにより、契約者Bの負荷に電力が供給される(804)。契約者Cの需給調整により、購入電力パターンが調整され(805)、電力購入の費用が低減される。
電力供給には、契約者AのFCVの燃料が使用される(806)が、消費した燃料に相当する燃料が、供給契約者Bの設備から補充される(807)。
これらのサービスに対し、契約者Bは契約者Cに電力料金を支払う(809)。契約者Cは、FCVからの電力供給に対し、実績に基づく実績補償代金を算出、契約者Aにこれを支払う(810)。契約者Cから契約者Bに支払うべき燃料費(811)については、電力料金の減額で処理をする。水素資源を持つ契約者Bについては、水素資源(例えば、副生水素)を有効に利用できるメリットが得られる(808)。
以上説明したように、本実施形態によれば、契約者Aは、実績補償の形で経済的メリットを受ける。契約者Bは、独自に分散型電源を持つことなく、負荷の多い時間帯にFCVから供給を受けることで、購入電力パターンが平準化し、電力コストを低く抑えることができる。また、水素資源を有効に利用できる。契約者Cは、需給調整を行なうことにより、サービス料等で、継続的な収入が得られる。社会全体では、水素を燃料とする燃料電池自動車の導入が促進され、結果として、環境負荷低減が実現されるというメリットがある。
図10は、本発明の他の実施例を示すシステム構成図である。構成は、図1の実施例とほとんど同じであるが、商業施設12の場合であり、空調、照明、動力等の負荷13に電力を供給する。この場合、駐車場に停車するFCVは、対象となるFCVが予め決まっている図1の場合と異なり、不特定の来訪者が電力の提供者となる。
図11は需給調整システムにおける全体の処理フローを示している。FCVが駐車場に入る(1301)と時刻の記録を行い、電力提供の意思があるかどうかを電子的手段により確認する(1302)。電力提供の意思がある場合、そのFCVは電力提供可能なFCVとなる。定時刻(例えば、1時間毎)の処理を開始する(1303)。定時刻の処理が終るまで(1305)、図5の時間ステップの処理を繰り返す(1304)。また、これを、FCVが駐車場を出るまで処理を続ける。
FCVが駐車場を出る場合(1306)は、電力供給に使用した燃料の消費量を算出し(1307)、消費量に相当する燃料の補充指令を出す(1308)。また、そのFCVからサイトに供給された電力量を算出し(1309)、FCV所有者への実績補償代金の計算を行なう(1310)。更に、駐車時間から駐車料金を計算する(1311)。以上から、実績補償代金等の清算を行なう(1312)。
一方、電力提供の意思表示をしない場合、FCVが駐車場を出るための処理(1321)に入ると駐車料金を計算し(1322)、駐車料金の清算を行なう(1323)。
図12は、各契約者間のサービス提供と料金決済、実績補償の方法を示す。図8と殆ど同じであるが、FCV所有者が不特定多数であるため、契約者Cから契約者Aへの駐車場利用規則の提示(902)および契約者Aから契約者Cに対する電力提供の意思確認(903)で、契約者Aと契約者Cの契約に代えている。
本発明は、燃料電池自動車に限らず、待機状態にある複数の機器の状態を監視し、外部の状況に合わせ、機器を選択的に稼動できるため、長時間待機状態にある機器を有効に活用するその他の用途にも適用できる。
1…商用系統、5…低圧配電線、6,7…通信線、8…負荷、9…構内駐車場、10…需給制御センタ、20…燃料電池自動車(FCV)、31…燃料電池、33…燃料タンク、32…2次電池、34…モータ、35…車輪、37…インバータ、38…コントローラ、40…通信線、41…接続部、42…フレキシブル電力線、43…送受信装置、50…燃料給配装置、53…燃料配管。
Claims (5)
- 対象となる電力利用事業者の負荷に関する情報を収集する通信手段と、前記負荷と配電線で接続された複数の燃料電池自動車の電力供給に関する情報を収集する通信手段と、前記収集された情報から、需給バランスをとって電力供給するための燃料電池自動車の選択と出力指令値の設定、ならびに燃料供給の制御を行なう制御手段を備えることを特徴とする電力供給システム。
- 商用系統から所定電力の供給を受けている負荷と、前記負荷と配電線で接続された複数の駐車設備に駐車している電力供給可能な燃料電池自動車と、前記負荷の電力需要に関する情報を収集する通信手段および前記燃料電池自動車の電力供給に関する情報を収集する通信手段と、これら通信手段の情報に基いて電力供給する燃料電池自動車の選択とその出力指令値の設定、並びに燃料供給の制御を行なう制御手段を備えることを特徴とする電力供給システム。
- 請求項1または2において、前記燃料電池自動車は2次電池の直流を交流に変換して車輪を駆動するためのインバータを有し、前記インバータの交流出力を前記負荷に供給することを特徴とする電力供給システム。
- 請求項3において、前記燃料電池自動車はコントローラを有し、前記インバータから出力する交流電力を制御するとともに、その電圧の大きさと位相とを、前記配電線の電圧に合わせて同期をとることを特徴とする電力供給システム。
- 燃料電池自動車からの電力供給と負荷の需要との調整を行う需給制御センタは、複数の燃料電池自動車が持つコンピュータ及び電力需要負荷が持つコンピュータをそれぞれ通信回線で結び、需給バランスを取るために選択された燃料電池自動車による供給電力の実績を演算することを特徴とする電力供給システム。
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