JP2007005965A - 符号化装置、符号化方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像処理装置2(符号化装置)は、注目画素Xから6画素離れた位置の画素値と、注目画素Xから8画素離れた位置の画素値とを予測画素値として、入力された画像データを予測符号化する。注目画素Xから6画素離れた位置の画素値を用いて、注目画素Xの画素値を予測することにより、2画素周期、3画素周期又は6画素周期の画像に対して高い予測的中率を期待できる。同様に、注目画素Xから8画素離れた位置の画素値を用いて予測を行うことにより、2画素周期、4画素周期又は8画素周期の画像に対して高い予測的中率を期待できる。
【選択図】図3
Description
また、特許文献1は、入力した画像データが多値の画像データの場合、符号化しようとする画素の周辺画素を使って予測し、入力した画像データが2値の画像データの場合、ハーフトーニング処理の閾値の周期に合わせた位置になる画素を使って予測する画像符号化装置を開示する。
上記目的を達成するために、本発明にかかる符号化装置は、符号化対象となる注目データから、2以上の自然数の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成する予測手段と、前記予測手段により生成された予測データと、前記注目データとを比較して、前記注目データの符号データを生成する符号生成手段とを有する。
好適には、前記予測手段は、予想される複数の周期の全てまたは一部の最小公倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、前記予測データを生成する。
また、本発明にかかる符号化方法は、符号化対象となる注目データから、2以上の自然数の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成し、生成された予測データと、前記注目データとを比較して、前記注目データの符号データを生成する。
また、本発明にかかるプログラムは、符号化対象となる注目データから、2以上の自然数の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成するステップと、生成された予測データと、前記注目データとを比較して、前記注目データの符号データを生成するステップとをコンピュータに実行させる。
まず、本発明の理解を助けるために、その背景及び概略を説明する。
予測符号化処理では、既定の予測手法を用いて、符号化対象である注目データと、他のデータ(予測データ)とを比較して、これらが一致する場合にその一致情報を符号化する。
例えば、LZ77符号化方式などの予測符号化方式では、既定の参照位置の画素値を参照して予測データを生成し、生成された予測データと、符号化対象である注目部分の部分データとが一致する場合に、一致した予測データの参照位置などが注目部分の符号データとして符号化される。より具体的には、LZ77符号化方式は、符号化対象となる注目領域の位置に応じてスライドするウインドウ領域内で、注目領域のデータと最長一致する最長一致列を探索し、その一致情報(最長一致列の位置情報など)を符号化する。
また、注目領域(注目画素X)に対して、画像の主走査方向及び副走査方向又はこれらのいずれか一方に変位した位置に参照位置A〜Dを設定し、設定された参照位置A〜Dのデータ(画素値)をデータ辞書として、参照画素の画素値と注目画素Xの画素値との一致情報(画素値が一致した参照位置の識別情報など)を符号化する方式もある。
これらの予測符号化処理では、予測の的中率が高いほど高い圧縮率(低いビットレート)が期待できる。
このような場合には、データの周期性に対応する予測処理を適用することにより、高い予測的中率(すなわち、高い圧縮率)が実現可能になる。
また、データの周期を解析してから、この周期に対応する予測処理を適用して符号化する場合には、処理負荷及び処理時間が増加する可能性が高い。
また、例えば画像領域毎に異なるスクリーンパターンを適用した場合などのように、同一のデータ内に複数の周期が混在する場合もある。
一方で、多数の予測手法を予め用意して、これらの周期に対応するようにした場合には、処理負荷が増加するだけでなく、それぞれの予測手法に割り当てる符号の数が増加して圧縮率が低下してしまう。
これにより、適用される予測手法の数を抑えつつ、比較的軽い処理負荷で高い圧縮率が実現可能になる。
以下に、本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、画像処理装置2が画像データを符号化する場合を具体例として説明するが、これに限定されるものではなく、本発明にかかる符号化装置は、音声ファイル又は動画ファイルなど種々のデータファイルを符号化できる。
まず、本実施形態における画像処理装置2(符号化装置)のハードウェア構成を説明する。
図1は、本発明にかかる符号化方法が適応される画像処理装置2のハードウェア構成を、制御装置21を中心に例示する図である。
図1に例示するように、画像処理装置2は、CPU212及びメモリ214などを含む制御装置21、通信装置22、HDD・CD装置などの記録装置24、並びに、LCD表示装置あるいはCRT表示装置及びキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)25から構成される。
画像処理装置2は、例えば、本発明にかかる符号化プログラム5(後述)がプリンタドライバの一部としてインストールされた汎用コンピュータであり、通信装置22又は記録装置24などを介して画像データを取得し、取得された画像データを符号化してプリンタ装置3に送信する。
図2は、制御装置21(図1)により実行され、本発明にかかる符号化方法を実現する符号化プログラム5の機能構成を例示する図である。
図2に例示するように、符号化プログラム5は、周期予測部500、近傍予測部510、予測誤差算出部520、ラン計数部530、選択部540、及び符号生成部550を有する。
本例の周期予測部500は、符号化対象である注目画素から、6画素(すなわち、素数2と素数3の最小公倍数)だけ離れた位置にある周期参照画素の画素値と、8画素(すなわち、2と4の公倍数)だけ離れた位置にある周期参照画素の画素値とをそれぞれ注目画素の予測画素値として読み出し、注目画素の画素値とこれらの予測画素値とをそれぞれ比較し、注目画素の画素値と一致した参照位置の識別情報(以下、参照位置ID)をラン計数部530に出力する。
本例の近傍予測部510は、注目画素と隣接する近傍参照画素の画素値を、予測画素値として読み出し、読み出されたそれぞれの予測画素値と、注目画素の画素値とを比較し、注目画素の画素値と一致した参照位置の参照位置IDをラン計数部530に出力する。
なお、本実施形態における周期予測部500及び近傍予測部510の組が、本発明にかかる予測手段の一例である。
より具体的には、予測誤差算出部520は、既定の参照位置(注目画素の直前の画素位置)の画素値に基づいて、注目画素の画素値を予測し、その予測値を注目画素の実際の画素値から減算し、予測誤差値として選択部540に対して出力する。なお、予測誤差算出部520の予測方法は、符号データの復号化処理における予測方法と対応していればよい。
より具体的には、ラン計数部530は、周期予測部500及び近傍予測部510から入力される参照位置IDに基づいて、同一の参照位置IDが連続する数をカウントし、参照位置ID及びその連続数を選択部540に対して出力する。すなわち、ラン計数部530は、同一の予測手法が連続して的中する数を算出する。
本例のラン計数部530は、周期予測部500及び近傍予測部510により生成された予測画素値がいずれも注目画素の画素値と一致しなかった場合(すなわち、いずれの参照位置IDも出力されなかった場合)に、内部カウンタでカウントされている参照位置ID及びその連続数を選択部540に出力する。
図3(A)に例示するように、本例の周期予測部500(図2)は、それぞれの注目画素Xについて、注目画素Xから既定の相対位置にある参照位置Zを参照して、これらの参照位置Zの画素値を予測画素値とする。本例の参照位置Zは、注目画素Xから主走査方向に既定画素数(具体的には、6画素及び8画素)だけ離れた位置にある。すなわち、周期予測部500は、注目画素Xの主走査方向(すなわち、ライン方向)上流に設定されている参照位置Zの画素値を予測画素値として読み出すことにより、主走査方向におけるデータの周期性に着目した予測処理を行う。
なお、本例の周期予測部500は、注目画素Xから主走査方向に6画素(符号Z6)及び8画素(符号Z8)だけ離れた参照位置を参照して、予測データを生成するが、これに限定されるものではなく、例えば、注目画素Xから副走査方向に6画素及び8画素だけ離れた参照位置を参照してもよい。
なお、本例の予測誤差算出部520は、近傍予測部510と同じ参照位置(参照位置A)の画素値を予測値とし、この予測値と実際の画素値(注目画素Xの画素値)との差分を予測誤差値として算出する。また、注目画素Xが最左端である場合のように、参照位置Aが画像中に実在しない場合に、予測誤差算出部520は、デフォルトの値(復号化プログラムと同一の既定値)を予測値として、予測誤差を算出する。
図4に示すように、ステップ100(S100)において、符号化プログラム5(図2)は、入力された画像データの中から、走査順に注目画素Xを設定する。
すなわち、注目画素Xは、入力画像の左上端の画素から順に主走査方向に選択されていき、主走査ラインの右端まで選択されると、次に、副走査方向下方の主走査ラインに移行し、この主走査ラインの左端から順に選択される。
また、近傍予測部510(図2)は、設定された注目画素Xに対応する近傍参照画素(図3(A)に例示した参照位置A〜D)の画素値を読み出し、読み出された画素値を注目画素Xの予測画素値とする。
また、近傍予測部510は、近傍参照画素から読み出された画素値(すなわち、予測画素値)それぞれと、注目画素Xの画素値とを比較して、これらの画素値が一致している場合には、参照位置に対応する参照位置IDをラン計数部530に出力し、いずれの予測画素値も注目画素Xの画素値と一致しなかった場合に、一致しなかった旨をラン計数部530に出力する。
符号化プログラム5は、周期予測部500又は近傍予測部510から参照位置IDが出力された場合(すなわち、いずれかの予測が的中した場合)に、S130の処理に移行し、周期予測部500及び近傍予測部510から共に一致しなかった旨が出力され場合(すなわち、いずれの予測も的中しなかった場合)に、S140の処理に移行する。
すなわち、本例の符号化プログラム5は、いずれの予測画素値も注目画素Xの画素値と一致しなくなるまで、連続一致数のカウントアップを継続する。
選択部540は、ラン計数部530から各参照位置IDのカウント値が入力されると、入力されたカウント値に基づいて、参照位置IDの最長連続数を算出し、算出された最長連続数(ラン数)及び参照位置IDを符号生成部550に出力する。
その後に、選択部540は、予測誤差算出部520から入力された最新の予測誤差(すなわち、いずれの予測画素値も的中しなかった注目画素Xに関する予測誤差)を符号生成部550に出力する。
周期参照画素Z6は、6画素周期の画像データに適合するだけでなく、2画素周期及び3画素周期(すなわち、6の約数に相当する周期)に適合するため、周期予測部500は、周期参照画素Z6を参照して予測データを生成することにより、2画素周期、3画素周期又は6画素周期のデータを予測することができる。
同様に、周期参照画素Z8は、2画素周期、4画素周期及び8画素周期(すなわち、8の約数に相当する周期)に適合するため、周期予測部500は、周期参照画素Z8を参照して予測データを生成することにより、2画素周期、4画素周期又は8画素周期のデータを予測することができる。
したがって、本例の画像処理装置2(符号化プログラム5)は、比較的少ない予測手法で、高い予測的中率を実現し、高い圧縮率でデータを符号化することができる。
また、本例の画像処理装置2は、予測手法(参照位置)を少なくすることができるため、予測処理(予測データの生成、及び、予測データと注目データとの比較)の処理時間及び処理負荷を抑えることができる。
また、本例の画像処理装置2は、複数の周期に対応する予測処理が可能であるため(例えば、周期参照画素Z6を参照する場合には、2画素周期、3画素周期及び6画素周期に対応可能)、同一画像内に複数の周期が混在する場合にも高い圧縮率を実現できる。
図5において、横軸は、符号化された画像データに含まれる周期を示し、縦軸は、符号化された画像データのビットレート(1画素あたりのビット数)を示す。本実験で用いられた画像は、2〜8画素の周期を有する画像領域と、コンピュータグラフィックスで生成された画像領域とを含む。
図5に示すように、本実施形態における画像処理装置2(符号化プログラム5)は、5画素周期及び7画素周期を除いて、最適であるといえる。また、実際には、5画素周期又は7画素周期の画像領域が出現する可能性が低いため、本実施形態における画像処理装置2(符号化プログラム5)は、ビットレートの平均をみても最適であるといえる。
上記実施形態では、固定的に既定された参照位置(参照位置A〜Z)を用いて予測データを生成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、既定サイズの部分データ(画像の1ライン)毎に符号量を監視し、既定の閾値以上となった場合に、周期予測部500は、注目画素Xから、素数の倍数に相当する画素だけ離れた参照位置(例えば、6画素、8画素、又は9画素離れた参照位置Z)を追加して、予測データを生成してもよい。
また、本発明は、LZ符号化方式などの他の予測符号化方式にも適用可能である。
5・・・符号化プログラム
500・・・周期予測部
510・・・近傍予測部
520・・・予測誤差算出部
530・・・ラン計数部
540・・・選択部
550・・・符号生成部
Claims (9)
- 符号化対象となる注目データから、2以上の自然数の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成する予測手段と、
前記予測手段により生成された予測データと、前記注目データとを比較して、前記注目データの符号データを生成する符号生成手段と
を有する符号化装置。 - 前記予測手段は、複数の自然数の公倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、前記予測データを生成する
請求項1に記載の符号化装置。 - 前記予測手段は、予想される複数の周期の全てまたは一部の最小公倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、前記予測データを生成する
請求項2に記載の符号化装置。 - 前記予測手段は、注目データから、データ6個分又は8個分離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成する
請求項1に記載の符号化装置。 - 前記予測手段は、注目データから、データ6個分離れた位置にあるデータ、及び、データ8個分離れた位置にあるデータを用いて、それぞれこの注目データの予測データを生成する
請求項1に記載の符号化装置。 - 前記予測手段は、注目データから、予想される周期の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータ、及び、この注目データに隣接する位置にあるデータのみを用いて、この注目データの予測データを生成する
請求項1に記載の符号化装置。 - 符号化対象は、主走査方向及び副走査方向に画素が配置された画像のデータであり、
前記予測手段は、符号化対象である注目画素から、予想される周期の倍数に相当する画素数だけ主走査方向又は副走査方向に離れた位置にある画素の画素値を用いて、この注目画素の予測画素値を生成する
請求項1に記載の符号化装置。 - 符号化対象となる注目データから、2以上の自然数の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成し、
生成された予測データと、前記注目データとを比較して、前記注目データの符号データを生成する
符号化方法。 - 符号化対象となる注目データから、2以上の自然数の倍数に相当するデータ数だけ離れた位置にあるデータを用いて、この注目データの予測データを生成するステップと、
生成された予測データと、前記注目データとを比較して、前記注目データの符号データを生成するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
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JP2005181609A JP2007005965A (ja) | 2005-06-22 | 2005-06-22 | 符号化装置、符号化方法、及びプログラム |
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CN103004199A (zh) * | 2010-07-20 | 2013-03-27 | 索尼公司 | 图像处理设备和图像处理方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001128182A (ja) * | 1999-10-29 | 2001-05-11 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像符号化方法および画像符号化プログラムを格納したコンピュータで読取可能な記録媒体 |
JP2004023164A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-01-22 | Canon Inc | 画像符号化装置、画像符号化方法、プログラム、記憶媒体 |
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- 2005-06-22 JP JP2005181609A patent/JP2007005965A/ja active Pending
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