JP2007005956A - 電源装置及びスイッチングコンバータの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 PWM制御が難しい共振電源を使用してデジタルアンプの電圧制御を行う場合でも、デジタルアンプの出力変動(負荷変動)に見合った十分な電源電圧を供給することができる「電源装置及びスイッチングコンバータの制御方法」を提供すること。
【解決手段】 電源装置50は、入力信号ASをPWM変換して電力増幅するデジタルアンプ10に対してその電力増幅用の電源電圧Vpを供給する。この電源装置50は、デジタルアンプ10で生成されたPWM信号DPを用いてDC入力電圧Vaを入力信号ASの電圧振幅に応じたDC電圧Vbに電圧変換するスイッチングコンバータ40と、このDC電圧Vbを入力し、該DC電圧の伝達経路の途中に設けたスイッチング素子32,33をオン/オフ制御して該DC電圧を電源電圧Vpに電圧変換するスイッチングコンバータ30とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 電源装置50は、入力信号ASをPWM変換して電力増幅するデジタルアンプ10に対してその電力増幅用の電源電圧Vpを供給する。この電源装置50は、デジタルアンプ10で生成されたPWM信号DPを用いてDC入力電圧Vaを入力信号ASの電圧振幅に応じたDC電圧Vbに電圧変換するスイッチングコンバータ40と、このDC電圧Vbを入力し、該DC電圧の伝達経路の途中に設けたスイッチング素子32,33をオン/オフ制御して該DC電圧を電源電圧Vpに電圧変換するスイッチングコンバータ30とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力増幅用の電源電圧を制御する技術に関し、特に、オーディオ信号等のアナログ信号をその電圧振幅に応じたパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号に変換して電力増幅するデジタルアンプに対してその電力増幅用の電源電圧を供給する機能を備えた電源装置、及びスイッチングコンバータの制御方法に関する。
従来、オーディオ信号等のアナログ信号をデジタルパルス信号に変換して電力増幅するデジタルアンプが知られている。典型的なデジタルアンプでは、入力されたオーディオ信号の電圧振幅の大小(レベル)をデジタルパルスの幅の長短に変換(PWM変換)し、大電力のデジタルパルス信号に増幅した後、オーディオ信号成分のみを取り出してスピーカを駆動する。かかるデジタルアンプは、D級アンプ又はスイッチングアンプとも呼ばれており、オン/オフのデジタル信号のみの状態で電力増幅されるため、従来のアナログアンプ方式と比べて電源の利用効率が高く、低消費電力化の面で有利である。
デジタルアンプの各回路には所要の電源電圧が供給され、とりわけ、PWM信号を大電力のデジタルパルス信号に増幅するためには相当の電源電圧が供給される必要がある。この電力増幅用の電源電圧は、デジタルアンプの外部から供給される。特に、車載用デジタルアンプの場合、その電源電圧の供給源は車載バッテリであり、この車載バッテリから供給される直流(DC)電圧は12〜14ボルト程度と低いため、このDC電圧をそのままデジタルアンプに供給しても必ずしも十分な電力増幅を行えるとは限らない。このため、何らかの手段、例えば、スイッチングコンバータ等の電圧変換手段を用いてそのDC電圧を所要の電圧に昇圧してからデジタルアンプに供給する方法が採られている。その一例を図2に示す。
図2は、従来技術に係る電圧変換手段としての電源装置の構成をその供給対象であるデジタルアンプの構成と共に示したものである。図示の例では、電圧変換手段(電源装置)としてスイッチングコンバータ30を使用している。
先ず、デジタルアンプ10は、図示のようにPWM変換部10a(三角波発生器11、抵抗器12,13、加算器14、コンパレータ15)と、電力増幅部10b(オペアンプ16、抵抗器17,18)と、ローパスフィルタ(LPF)10c(インダクタ19、キャパシタ20)とを有している。このデジタルアンプ10において、入力されたアナログ信号(例えば、オーディオ信号AS)は、PWM変換部10aを通してその電圧振幅に応じたデジタルパルス信号(PWM信号DP)に変換され、さらに電力増幅部10bを通して大電力のデジタルパルス信号に増幅された後(PWM増幅信号DP1)、LPF10cを通してオーディオ信号成分(オーディオ増幅信号AS1)のみが抽出され、スピーカ1に供給される。
一方、電源装置として機能するスイッチングコンバータ30は、図示のように電源トランス31と、この電源トランス31の1次側でDC入力電圧Vaの伝達経路の途中に設けられたスイッチング素子32,33と、電源トランス31の2次側に設けられたダイオード34,35と、出力電圧Vp(デジタルアンプ10の電力増幅用オペアンプ16に供給する電源電圧)を取り出すためのキャパシタ36と、PWM制御部37とを有している。このPWM制御部37は、出力電圧Vpから一対の互いに逆位相の関係にあるPWM信号を生成し、各PWM信号を各スイッチング素子32,33にそれぞれ供給して交互にオン/オフ動作させる。つまり、スイッチングコンバータ30の出力電圧VpをPWM制御部37を通して各スイッチング素子32,33にフィードバック入力することで、DC入力電圧Vaを出力電圧Vpに電圧変換制御すると共に、その出力電圧Vpを一定にするよう制御している。ここに、電源トランス31(1次側巻線/2次側巻線)とキャパシタ36は、スイッチング素子32,33のオン/オフ制御に依存して共振する回路部を構成し、スイッチングコンバータ30全体として一種の共振電源を構成している。
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、特許文献1に記載されるように、スイッチング増幅器を利用した増幅回路において、このスイッチング増幅器に供給される電源電圧の変動に比例してPWM用キャリア信号(三角波信号)の振幅が変化するように三角波発生回路の電源電圧を制御することにより、例えば、スイッチング増幅器の電源電圧が増加してPWM増幅信号の振幅が増加してもそのパルス幅が狭くなることで当該電源電圧の増加分を相殺して、出力音声信号のレベル(振幅)が変化しないようにした技術がある。
特開2004−312594号公報
上述したように従来の電源装置(図2のスイッチングコンバータ30)の構成では、車載バッテリ等から供給される比較的低いDC入力電圧Vaを、PWM制御により出力電圧Vpに電圧変換してデジタルアンプ10に供給していた。この構成では、デジタルアンプ10に入力されるアナログ信号の振幅がそれほど大きく変化しない場合には、特に問題は生じない。
しかしながら、デジタルアンプ10に入力されるアナログ信号の振幅が大きく増大した場合に、以下の不都合が生じる。すなわち、この従来の電源装置(スイッチングコンバータ30)は一種の共振電源を構成しており、かかる共振電源は本来的にはPWM制御が難しいため、入力信号の振幅が増大してアンプ出力に変動(負荷変動)をきたしたときに、その変動分に見合った十分な電源電圧Vpを生成できない(電源電圧Vpがパワーダウンする)場合が起こり得る。つまり、デジタルアンプ10の電力増幅用に本来必要とされる電源電圧Vpを供給することができないといった課題があった。このため、アンプ出力信号がクリップするといった問題もあった。
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、PWM制御が難しい共振電源を使用してデジタルアンプの電圧制御を行う場合でも、デジタルアンプの出力変動(負荷変動)に見合った十分な電源電圧を供給することができる電源装置及びスイッチングコンバータの制御方法を提供することを目的とする。
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明によれば、入力信号をその電圧振幅に応じたパルス幅変調(PWM)信号に変換して電力増幅するデジタルアンプに対してその電力増幅用の電源電圧を供給する装置であって、前記デジタルアンプで生成されたPWM信号を用いてDC入力電圧を前記入力信号の電圧振幅に応じたDC電圧に電圧変換する第1の電圧変換制御部と、該電圧変換されたDC電圧を入力し、該DC電圧の伝達経路の途中に設けたスイッチング素子をオン/オフ制御して該DC電圧を前記電源電圧に電圧変換する第2の電圧変換制御部とを備えたことを特徴とする電源装置が提供される。
本発明に係る電源装置は、以下のように機能する。先ず、デジタルアンプ10において入力信号はPWM信号に変換されるが、このPWM信号は、入力信号の電圧振幅の大小に応じたデューティ比を有している。この状態で、その入力信号の振幅が増大すると、その振幅の増大に応じてPWM信号のデューティ比が大きくなる。一方、第1の電圧変換制御部では、デジタルアンプで生成されるPWM信号を用いてDC入力電圧を入力信号の電圧振幅に応じたDC電圧に電圧変換している。従って、デジタルアンプから供給されるPWM信号のデューティ比が大きいほど、第1の電圧変換制御部の出力電圧(DC電圧)は高くなる。その結果、この出力電圧を入力して電圧変換制御を行う第2の電圧変換制御部の出力電圧(デジタルアンプに供給される電源電圧)も高くなる。
このように本発明に係る電源装置によれば、デジタルアンプの入力振幅が増大してアンプ出力に変動(負荷変動)をきたしても、第1の電圧変換制御部による作用及びそれに依存した第2の電圧変換制御部による作用により、その変動分に見合った十分な電源電圧をデジタルアンプに供給することができる。つまり、デジタルアンプの出力変動に追従することができ、従来技術に見られたような、アンプ出力信号がクリップするといった不都合を解消することができる。
また、PWM制御が難しい共振電源を第2の電圧変換制御部に使用している場合でも、その前段に設けた第1の電圧変換制御部による作用により、デジタルアンプの出力変動に見合った十分な電源電圧を供給することができる。
本発明の他の形態によれば、入力電圧の伝達経路の途中に設けたスイッチング素子のオン/オフ制御に依存して共振する回路部を有し、該共振を利用して前記入力電圧を電圧変換して得られる電圧を、入力信号をその電圧振幅に応じたパルス幅変調(PWM)信号に変換して電力増幅するデジタルアンプに対してその電力増幅用の電源電圧として供給するスイッチングコンバータにおいて、前記デジタルアンプで生成されたPWM信号を用いてDC入力電圧を前記入力信号の電圧振幅に応じたDC電圧に電圧変換し、該電圧変換したDC電圧を前記スイッチングコンバータの入力電圧として供給することを特徴とするスイッチングコンバータの制御方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電源装置の構成をその供給対象であるデジタルアンプの構成と共に回路図の形態で示したものである。本実施形態では、車載用オーディオ装置に適用した場合を例にとって説明する。
本実施形態に係る電源装置50は、図示のようにスイッチングコンバータ40とスイッチングコンバータ30が直列に接続されて構成されており、出力段のスイッチングコンバータ30から出力される電圧Vpは、デジタルアンプ10に対してその電力増幅用の電源電圧として供給される。入力段のスイッチングコンバータ40は、本発明の特徴をなす回路ブロックであり、車載バッテリ2から供給される12〜14ボルト程度のDC入力電圧VaをDC電圧Vbに昇圧(DC/DC変換)するものである。このスイッチングコンバータ(DC/DCコンバータ)40における電圧変換制御は、後述するようにデジタルアンプ10で生成されるパルス幅変調(PWM)信号DPを用いて行われる。出力段のスイッチングコンバータ30は、スイッチングコンバータ40を通して電圧変換されたDC電圧Vbを電力増幅用の電源電圧Vpに電圧変換するものである。
以下、各回路ブロック10,30,40の構成について説明する。
先ず、デジタルアンプ10は、その増幅段に係る構成として、図示のようにパルス幅変調(PWM)変換部10aと、電力増幅部10bと、ローパスフィルタ(LPF)10cとを有している。特に図示はしていないが、デジタルアンプ10全体の動作を制御するためのマイクロコンピュータ等も備えている。このマイクロコンピュータ等は、例えば、デジタルアンプ10に入力される信号(この場合、アナログオーディオ信号AS)に対し、その信号入力をミュート状態に設定したり、そのミュート状態の解除を行ったりする。
PWM変換部10aは、PWM用のキャリア信号となる一定周波数の三角波信号を発生する三角波発生器11と、抵抗器12を介して入力されたオーディオ信号ASと三角波発生器11から抵抗器13を介して入力された三角波信号とを加算する加算器14と、この加算器14の出力(入力信号AS+三角波信号)と基準レベルVref とを比較するオペアンプ(コンパレータ)15とから構成されている。この構成により、PWM変換部10aは、デジタルアンプ10に入力されたオーディオ信号ASの電圧振幅の大小をデジタルパルスの幅の長短に変換して、PWM信号DPを出力する。
電力増幅部10bは、PWM変換部10aの出力(PWM信号DP)を非反転入力端に入力するオペアンプ16と、このオペアンプ16の反転入力端に接続された入力用抵抗器17と、オペアンプ16の出力端と反転入力端の間に接続されたフィードバック用抵抗器18とから構成されている。また、オペアンプ16には、スイッチングコンバータ30から出力される電力増幅用の電源電圧Vpが供給されている。この構成により、電力増幅部10bは、PWM変換部10aから出力されたPWM信号DPを大電力のデジタルパルス信号に増幅する(PWM増幅信号DP1)。
ローパスフィルタ(LPF)10cは、電力増幅部10bから出力されたPWM増幅信号DP1の伝達経路(信号ライン)に対して直列に接続されたインダクタ19と、このインダクタ19の出力側で当該信号ラインに対して並列に接続されたキャパシタ20とから構成されている。この構成により、LPF10cは、デジタルパルス信号(PWM増幅信号DP1)を積分することにより、そのデジタルパルス信号からオーディオ信号成分(オーディオ増幅信号AS1)のみを抽出し、スピーカ1に出力する。なお、本実施形態ではインダクタ19とキャパシタ20からなるLC型のLPF10cとしているが、LPFの構成はこれに限定されないことはもちろんであり、例えば、インダクタの代わりに抵抗素子(R成分)を用いてRC型の構成としてもよい。要は、デジタルパルス信号DP1の伝達経路(信号ライン)に対して並列に挿入されたキャパシタを含み、積分機能を有していれば十分である。
一方、本実施形態の電源装置50を構成する入力段のスイッチングコンバータ40は、車載バッテリ2から供給されるDC入力電圧Vaの伝達経路(信号ライン)に対して直列に接続されたインダクタ41と、このインダクタ41の出力側で当該信号ラインに対して並列に接続され、デジタルアンプ10から供給されるPWM信号DPに応答してオン/オフするnMOSトランジスタ(スイッチング素子)42と、このスイッチング素子42の出力側で当該信号ラインに対して直列に、かつ、入力側から出力側に順方向に接続されたダイオード43と、このダイオード43の出力側で当該信号ラインに対して並列に接続されたキャパシタ44とを有している。本実施形態では、インダクタ41とキャパシタ44については、車両に搭載されたオルタネータから発生されるノイズを除去するためにあらかじめ車載用オーディオ装置に組み込まれているインダクタ及びキャパシタと兼用している。かかる構成により、スイッチングコンバータ40は、オーディオ信号ASの電圧振幅に応じてPWM変換されたデジタルパルス信号DPを用いてスイッチング素子42をオン/オフ動作させることで、車載バッテリ2から供給されるDC入力電圧Vaをオーディオ信号ASの電圧振幅に応じたDC電圧Vbに昇圧(電圧変換制御)し、キャパシタ44の端子から出力する。
出力段のスイッチングコンバータ30は、巻数比(2次側/1次側)が1より大きい電源トランス31を有しており、この電源トランス31の1次側巻線の中点は、DC/DCコンバータ40のキャパシタ44の端子に接続され、2次側巻線の中点は、デジタルアンプ10の電力増幅用オペアンプ16の低電位側の電源端子に接続されている。1次側巻線の一端及び他端とグランドラインの間には、それぞれnMOSトランジスタ(スイッチング素子)32,33が接続されており、2次側巻線の一端及び他端には、それぞれ出力側に向かって順方向にダイオード34,35が接続されている。各ダイオード34,35の出力側はキャパシタ36の一端に接続され、このキャパシタ36の他端は2次側巻線の中点に接続されている。さらに、IC化されたPWM制御部37を備えている。このPWM制御部37は、キャパシタ36の端子から取り出される出力電圧(デジタルアンプ10に供給される電源電圧Vp)から一対の互いに逆位相の関係にあるPWM信号を生成し、各PWM信号を各スイッチング素子(nMOSトランジスタ32,33)にそれぞれ供給して交互にオン/オフ動作させる。つまり、スイッチングコンバータ30の出力電圧VpをPWM制御部37を通して各スイッチング素子32,33にフィードバック入力することにより、DC/DCコンバータ40から出力されたDC電圧Vbを出力電圧Vpに電圧変換制御すると共に、その出力電圧Vpを一定にするよう制御している。ここに、電源トランス31(1次側巻線/2次側巻線)とキャパシタ36は、スイッチング素子32,33のオン/オフ制御に依存して共振する回路部を構成し、スイッチングコンバータ30全体として一種の共振電源を構成している。
上述したように、本実施形態に係る電源装置50(図1)は、従来の電源装置(図2のスイッチングコンバータ30)に、新たに昇圧用のDC/DCコンバータ(スイッチングコンバータ)40を追加し、このスイッチングコンバータ40の電圧変換制御をデジタルアンプ10のPWM信号DPを用いて行うことを特徴としている。
以下、この特徴的な制御形態に基づく動作及びそれによって得られる利点について説明する。
先ず、デジタルアンプ10では、入力オーディオ信号ASはPWM変換部10aを通してデジタルパルス信号(PWM信号DP)に変換されるが、このPWM信号DPは、オーディオ信号ASの電圧振幅の大小に応じたデューティ比を有している。
この状態で、そのオーディオ信号ASの振幅が増大すると、その振幅の増大に応じてPWM信号DPのデューティ比が大きくなる。つまり、PWM変換部10a(コンパレータ15)から出力されるPWM信号DPのパルス幅が広くなる。
一方、スイッチングコンバータ40では、デジタルアンプ10で生成されるデジタルパルス信号(PWM信号DP)を用いてスイッチング素子42をオン/オフ動作させることで、車載バッテリ2から供給される12〜14ボルト程度のDC入力電圧Vaを、オーディオ信号ASの電圧振幅に応じたDC電圧Vbに昇圧している。
従って、デジタルアンプ10から供給されるスイッチング信号(PWM信号DP)のデューティ比が大きいほど、スイッチングコンバータ40の出力電圧Vbは高くなる。その結果、この出力電圧Vbを入力して電圧変換制御を行うスイッチングコンバータ30の出力電圧(デジタルアンプ10に供給される電源電圧Vp)も、そのデューティ比の増大に追従して高くなる。
このように本実施形態に係る電源装置50(図1)によれば、デジタルアンプ10に入力されるオーディオ信号ASの振幅が増大してアンプ出力に変動(負荷変動)をきたしても、上述したDC/DCコンバータ(スイッチングコンバータ40)の作用及びそれに依存したスイッチングコンバータ30の作用により、その変動分に見合った十分な電源電圧Vpをデジタルアンプ10に供給することができる。つまり、デジタルアンプ10の出力変動(負荷変動)に追従できるようになる。これによって、従来技術に見られたような、アンプ出力信号がクリップするといった不都合を解消することができる。
また、本実施形態ではスイッチングコンバータ30はPWM制御が本来的に難しい共振電源を構成しているが、上述したDC/DCコンバータ(スイッチングコンバータ40)の作用により、デジタルアンプ10の出力変動に見合った十分な電源電圧Vpを供給することができる。
また、DC/DCコンバータ(スイッチングコンバータ40)を構成する各素子のうちインダクタ41及びキャパシタ44については、上述したようにオルタネータのノイズ除去用としてあらかじめ車載用オーディオ装置に組み込まれているインダクタ及びキャパシタと兼用することができるので、スイッチング素子(nMOSトランジスタ)42とダイオード43のみを新たに追加するだけで済む。
上述した実施形態では、本発明に係る電源装置を車載用オーディオ装置に適用した場合を例にとって説明したが、本発明の要旨からも明らかなように、車載用に限定されないことはもちろんである。要は、PWM制御が難しい共振電源を使用してデジタルアンプの電源電圧制御を行うような環境下にあれば十分であり、家庭用や商業用を含めた一般的なオーディオ機器に対しても本発明は同様に適用することが可能である。
1…スピーカ、
2…車載バッテリ、
10…デジタルアンプ、
10a…パルス幅変調(PWM)変換部、
10b…電力増幅部、
10c…ローパスフィルタ(LPF)、
30,40…スイッチングコンバータ(電圧変換制御部)、
31…電源トランス、
32,33,42…nMOSトランジスタ(スイッチング素子)、
34,35,43…ダイオード、
36,44…キャパシタ、
37…PWM制御部、
41…インダクタ、
50…電源装置、
AS,AS1…オーディオ信号(アナログ信号)、
DP,DP1…PWM信号(デジタルパルス信号)、
Va…DC入力電圧、
Vb…電圧変換されたDC電圧、
Vp…(デジタルアンプに供給する)電源電圧。
2…車載バッテリ、
10…デジタルアンプ、
10a…パルス幅変調(PWM)変換部、
10b…電力増幅部、
10c…ローパスフィルタ(LPF)、
30,40…スイッチングコンバータ(電圧変換制御部)、
31…電源トランス、
32,33,42…nMOSトランジスタ(スイッチング素子)、
34,35,43…ダイオード、
36,44…キャパシタ、
37…PWM制御部、
41…インダクタ、
50…電源装置、
AS,AS1…オーディオ信号(アナログ信号)、
DP,DP1…PWM信号(デジタルパルス信号)、
Va…DC入力電圧、
Vb…電圧変換されたDC電圧、
Vp…(デジタルアンプに供給する)電源電圧。
Claims (6)
- 入力信号をその電圧振幅に応じたパルス幅変調信号に変換して電力増幅するデジタルアンプに対してその電力増幅用の電源電圧を供給する装置であって、
前記デジタルアンプで生成されたパルス幅変調信号を用いてDC入力電圧を前記入力信号の電圧振幅に応じたDC電圧に電圧変換する第1の電圧変換制御部と、
該電圧変換されたDC電圧を入力し、該DC電圧の伝達経路の途中に設けたスイッチング素子をオン/オフ制御して該DC電圧を前記電源電圧に電圧変換する第2の電圧変換制御部とを備えたことを特徴とする電源装置。 - 前記第1の電圧変換制御部は、
前記DC入力電圧の伝達経路に対して直列に接続されたインダクタと、
該インダクタの出力側で当該伝達経路に対して並列に接続され、前記パルス幅変調信号に応答してオン/オフするスイッチング素子と、
該スイッチング素子の出力側で当該伝達経路に対して直列に、かつ、入力側から出力側に順方向に接続されたダイオードと、
該ダイオードの出力側で当該伝達経路に対して並列に接続されたキャパシタとを有し、該キャパシタの端子から前記DC電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。 - 前記デジタルアンプは車載用オーディオ装置に組み込まれ、前記DC入力電圧として車載バッテリから供給される電圧を用いたことを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
- 前記インダクタ及び前記キャパシタは、車両に搭載されたオルタネータから発生されるノイズを除去するために前記車載用オーディオ装置に組み込まれているインダクタ及びキャパシタと兼用されていることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
- 前記第2の電圧変換制御部は、前記スイッチング素子のオン/オフ制御に依存して共振する回路部を有し、該共振を利用して前記DC電圧を前記電源電圧に電圧変換することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 入力電圧の伝達経路の途中に設けたスイッチング素子のオン/オフ制御に依存して共振する回路部を有し、該共振を利用して前記入力電圧を電圧変換して得られる電圧を、入力信号をその電圧振幅に応じたパルス幅変調信号に変換して電力増幅するデジタルアンプに対してその電力増幅用の電源電圧として供給するスイッチングコンバータにおいて、
前記デジタルアンプで生成されたパルス幅変調信号を用いてDC入力電圧を前記入力信号の電圧振幅に応じたDC電圧に電圧変換し、該電圧変換したDC電圧を前記スイッチングコンバータの入力電圧として供給することを特徴とするスイッチングコンバータの制御方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080902 |