JP2007004733A - 財布及びバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】財布、カードケース、手帳等の日常的に持ち歩き、ICカード等の電子情報格納媒体を出し入れ可能に収納する収納物の隙間や、ICカードが外部に露呈された箇所からの電磁波の漏洩を防止することにより、非接触型ICカード等の電子情報媒体内に有する重要情報の漏出を防止し、安全に収納することができる電子情報格納媒体の収納構造を提供する。
【解決手段】電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部は財布に形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、収納構造に係り、特に、外部からの電磁的作用による情報の漏洩を防ぎ、ICカード等を安全に収納することができる収納構造に関する。
近年、電子情報処理装置との間において、非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうるICチップ部が設けられている非接触型のICカード等の電子情報格納媒体が普及している。
上記、非接触型ICカードは、駅などの改札ゲートや、店頭に設けられているカードリーダ・ライタなどの電子情報処理装置を介して、ICカードと電子情報処理装置との間において、電子情報データの相互通信を行い、電子商取引が行われる。
したがって、上記ICカード内に保存されている電子情報データには、貨幣価値の交換(決済)をコンピュータ上で実現する電子マネーなどの重要個人情報が蓄積されている。
上記非接触型ICカードは、上記カードリーダ・ライタに対し直接接触せずにカード内に存在する個人データ等の情報の読み出しを行うことができる。
このため、物理的にカードの盗難が生じていない場合であっても、例えば満員電車内などの不特定の者が互いに近接しているような状況においては、悪意ある者によって、バッグ内に収納している財布内のカードを、カードリーダー等のICカード読み取り手段が用いられることにより、バッグの外部からカード内の重要情報が読み取られる可能性がある。
上記カードリーダー等の電子情報処理装置は、上記非接触型ICカードに対し、電磁波を発して電磁誘導によりICカードに対し一定の電力を与えることによって、上記ICカードから発せられる電磁波を解読し、データの読み出しを行うことができるものである。
このため、上記ICカード内の情報の漏洩を防止するために、上記カードリーダーから発せられる電磁波を遮断する電磁波シールド手段を備えた収納構造が存在している(特許文献1、特許文献2)。
特開2004−188215号 特開2003−300579号
上記特許文献1、及び特許文献2において、上記電磁波シールド手段は、単に上記ICカードの両面を覆っているものであり、また、カードの扱いやすさを考慮して、ICカードの端部を摘まんで取り出せるように、ICカードの一端部が露呈した状態に形成されている。
上記ICカードの一端部が露呈した箇所において、ICカードに設けられているアンテナ回路が露呈していない場合であっても、ICカードの一部が露呈している場合には、外部から上記電磁波による不法なアクセスがあった場合に、その露呈した箇所を介して電磁波がICカードのアンテナ回路に作用する。
したがって、上記露呈箇所を通じて、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
また、財布やパスケースにあっては、見栄えの観点から、互いに端縁部を折り返し部として内方に折り返した状態で形成される場合が多い。
したがって、上記電磁波シールド素材からなる被覆材により、ICカードの両面が覆われるように形成されている場合であっても、上記カードリーダーの電磁波の出力が所定の出力に至った場合には、上記折り返し部に存する縫い目などの隙間から電磁波がICカードに作用して、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
そこで本発明が解決しようとする課題は、非接触型ICカード等の電子情報媒体内に有する重要情報の漏出を防止し、安全に収納することができる電子情報格納媒体の収納構造を提供することにある。
このような技術的課題解決のため、請求項1記載の発明は、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送信を行いうる電子情報格納媒体13を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部15を有することを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、上記収納部15内に電子情報格納媒体13を収納することによって、上記電子情報格納媒体13に対する外部の電磁波を遮断することができる。
請求項2記載の発明にあっては、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するICカード17であると共に、上記収納部15は財布10に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記ICカード17が埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記財布10に形成されているカード収納部18に収納することができる。
上記ICカード17は、上記カード収納部18内に埋没しうるように収納されることから、カード収納部18の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記財布10の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項3記載の発明にあっては、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するICカード17であると共に、上記収納部15はカードケース11に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記ICカード17が埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項3記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記カードケース11に形成されているカード収納部18に収納することができる。
上記ICカード17は、上記カード収納部18内に埋没しうるように収納されることから、カード収納部18の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記カードケース11の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項4記載の発明にあっては、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するICカード17であると共に、上記収納部15は手帳に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記ICカード17が埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項4記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記手帳に形成されているカード収納部18に収納することができる。
上記ICカード17は、上記カード収納部18内に埋没しうるように収納されることから、カード収納部18の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記手帳の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項5記載の発明にあっては、上記収納部15は、外皮材19と、上記外皮材19の内側面部に設けられた内装材20とにより構成され、上記内装材20は、収納部15を形成する外皮材19の全域に亘って設けられ、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることを特徴とする。
従って、請求項5記載の発明にあっては、上記収納部15は、上記収納部15内に上記電子情報格納媒体13を収納することによって、上記電子情報格納媒体13を上記内装材20によって覆うことができる。
請求項6記載の発明にあっては、上記収納部15を形成する端部22は、上記内装材20,20が互いに当接しうるように固定されていることを特徴とする。
従って、請求項6記載の発明にあっては、上記収納部15の端部22において、上記内装材20,20が互いに当接していることから、上記内装材20,20間に間隙が形成されず、上記収納部15の端部22において電磁波が漏洩しない。
請求項7記載の発明にあっては、上記カード収納部18には、開口部21を開閉可能に被覆しうるフラップ部23が設けられ、上記フラップ部23の内側には上記内装材20が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項7記載の発明にあっては、上記カード収納部18の開口部21を、上記フラップ部23によって遮蔽することができる。
このことにより、上記カード収納部18の電磁波に対する遮蔽効果を向上させることができる。
請求項8記載の発明にあっては、上記財布10は、札入れとして形成され、複数の上記カード収納部18を有し、上記複数の各カード収納部18には、先端部側収納部40から後端部側収納部41にかけて、夫々、上記各カード収納部18を形成する内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることを特徴とする。
従って、請求項8記載の発明にあっては、複数のICカード17を収納することができる。
また、上記内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることから、先端部側から後端部側に至るに従って、電磁波の遮断効果が高まり、上記内装材20が最も多く重複して形成されている後端部側収納部41においては、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
請求項9記載の発明にあっては、平面長方形状に形成され、上記財布10は、展開状態においては長方形状に形成されると共に幅方向に沿って折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には上記複数のカード収納部18が長さ方向に沿って設けられる一方、幅方向他方側には上記収納部15を構成する札入れ部24が設けられ、上記札入れ部24内にはカード収納部18が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項9記載の発明にあっては、複数のICカード17を収納して、折り畳んで収納することができる財布10として使用することができる。
また、上記札入れ部24において、紙幣を収納することができ、かつ、ICカード17を電磁波を遮断した状態で収納することができる。
請求項10記載の発明にあっては、上記札入れ部24には、開口部42を開閉可能に被覆しうるフラップ部25が設けられ、上記フラップ部25の内側には上記内装材20が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項10記載の発明にあっては、札入れ部24内に収納したICカード17を外部の電磁波から遮蔽した状態で収納することができる。
請求項11記載の発明にあっては、上記カード収納部18は上記内装材20により形成されていることを特徴とする。
従って、請求項11記載の発明にあっては、上記カード収納部18に収納したICカード17を外部の電磁波から遮蔽した状態で収納することができる。
請求項12記載の発明にあっては、上記札入れ部24の背面側には上記カードを収納可能な収納部15が設けられ、上記収納部15を画成する長さ方向両端部は上記内装材20により被覆されていることを特徴とする。
従って、請求項12記載の発明にあっては、上記収納部15内にICカード17を収納した場合には、上記ICカード17を外部の電磁波から遮蔽した状態で収納することができる。
また、長さ方向両端部を介して侵入する電磁波を遮断することができる。
請求項13記載の発明にあっては、上記フラップ部には、上記表面側外皮材27の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサー29を介して開口部21を開閉可能に被覆しうるように形成されていることを特徴とする。
従って、請求項13記載の発明にあっては、上記カードケース11に設けられているフラップ部23は、上記スペーサー29を介して開閉され、上記フラップ部23が上記スペーサー29を介して折曲形成されることから、上記フラップ部23に対して、開口部21を閉止しうる形状の剛性を保持させることができ、より確実に開口部21を閉止することができる。
従って、請求項13記載の発明にあっては、上記開口部21は、上記スペーサー29を介して形成されているフラップ部により有効に電磁波をシールドされることから、上記カードケース11内にICチップを備えたICカード17等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記カード等を電磁波から有効に遮断して収納することができる。
請求項14記載の発明にあっては、上記収納部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30と、この袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成され、上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定された上記素材からなるファスナー固定片33とを有することを特徴とする。
従って、請求項14記載の発明にあっては、上記袋体30は、電磁波をシールドしうる素材によって形成されていることから、上記袋体30内にICチップを備えたICカード17等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記カード等を電磁波から遮断して収納することができる。
また、上記開口部31には、金属製のファスナー54が形成されていることから、上記金属により、電磁波を反射することができるとともに、上記ファスナー固定片33は、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることから、上記開口部31において電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項15記載の発明にあっては、上記袋体には、上記ファスナー部32を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部81,81が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項15記載の発明にあっては、上記ファスナー部のみならず、上記フラップ部81,81により上記開口部31bを被覆しうることから、上記開口部31bにおいて、より確実に電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項16記載の発明にあっては、上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることを特徴とする。
従って、請求項16記載の発明にあっては、上記ファスナー部は、袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることから、上記袋体の内方に収納されたICカード等の電子情報格納媒体を外部の電磁波からシールドすることができ、電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項17記載の発明にあっては、上記一対のスライドガイド部には、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部が互いに内方に向かい合うように形成されると共に、上記スライド部には、上記ガイド部に設けられた係止凹部に対して付勢されて係止しうるように形成された係止凸部が設けられ、上記スライド部には、上記係止凹部に対する上記係止凸部の付勢力を保持しうるように形成されたロック部が形成されていることを特徴とする。
従って、請求項17記載の発明にあっては、上記係止凹部と係止凸部が互いに係合されることにより、上記ファスナー部を適宜の場所で固定することができる。
また、上記スライド部に設けられたロック部により、上記係止凹部と係止凸部の係合状態を保持することができることから、不用意に開口部が開口することを防止することができ、開口した開口部を介して電磁波が漏洩することを防止することができる。
請求項18記載の発明にあっては、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は洋服のポケット34に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項18記載の発明にあっては、上記洋服のポケット34内にカード17を収納することにより、上記カード17を電磁波から遮断した状態で収納することができる。
請求項19記載の発明にあっては、上記電子情報格納媒体13は携帯電話35であることを特徴とする。
従って、請求項19記載の発明にあっては、上記携帯電話35を電磁的に外部からシールドすることができる。
請求項20記載の発明にあっては、上記電子情報格納媒体13は腕時計36であることを特徴とする。
従って、請求項20記載の発明にあっては、上記腕時計36を電磁的に外部からシールドすることができる。
請求項21記載の発明にあっては、上記フラップ部23には、上記開口部21を閉止状態で保持しうる係止部64が形成されている。
従って、請求項21記載の収納構造にあっては、上記フラップ部23が不意に開口することを防止することができ、上記開口した開口部21から電磁波が漏出することを防止することができる。
請求項1記載の電子情報格納媒体13の収納構造にあっては、上記収納部15内に情報格納媒体13を収納した場合には、上記情報格納媒体13を外部からの電磁的作用に対しシールドしうることから、悪意の第三者が上記収納部15の外方からカードリーダー等の情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記電子情報格納媒体13に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記電子情報格納媒体13に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記電子情報格納媒体13からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項2記載の収納構造は、財布10に形成されている上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記収納部15内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、悪意の第三者が財布の外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカードからの情報の漏洩を防止することができる。
請求項3記載の収納構造は、カードケース11に形成されている上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記カード収納部18内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、悪意の第三者がカードケースの外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカードからの情報の漏洩を防止することができる。
請求項4記載の収納構造は、手帳に形成されている上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記カード収納部18内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、悪意の第三者が財布の外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカード17からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項5記載の収納構造にあっては、上記内装材20は、電磁波をシールドしうる素材により形成され、収納部15を形成する外皮材19の全域に亘って設けられていることから、
上記収納部内15にICカード等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記電子情報格納媒体13を電磁波から有効に遮断することができる。
請求項6記載の収納構造にあっては、上記収納部15の端部22において、上記内装材20,20同士が当接して固定されていることから、上記収納部15の端部22において、内装材20,20により、電磁的にシールドすることができる。
収納部15の端部22において、外皮材19,19同士を当接させた状態で固定させた場合には、外皮材19の内側面部に設けられた内装材20,20間に間隙が形成され、端部22は、充分に電磁的にシールドされない。
しかしながら、本請求項記載の発明においては、内装材20,20同士が当接した状態で固定されていることから、収納部15の端部22において有効に電磁的にシールドされ、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記端部22を介して電磁波がICカードに対し、作用することを防ぐことができ、上記収納部15に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項7記載の収納構造にあっては、上記カード収納部18には、開口部21を開閉可能に被覆しうるフラップ部23が形成されていることから、上記開口部21を閉止することができ、上記フラップ部23の内側には上記内装材20が設けられていることから、上記開口部21を介して電磁波が漏洩することを防止することができる。
このため、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記開口部21を介して上記カード収納部18内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に有する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項8記載の収納構造にあっては、上記カード収納部18は長さ方向に沿って複数形成されていることから、財布10内にICカード17を複数枚収納することができる。
また、上記夫々の収納部15を形成している内装材20が財布10の後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
したがって、後端側に設けられている収納部15内にICカード17を収納した場合には、内装材20が複数重複して形成されていることから、重ね合わせられている上記内装材20により、有効に電磁波を遮断することができる。
また、上記内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることから、先端部側から後端部側に至るに従って、電磁波の遮断効果が高まり、上記内装材20が最も多く重複して形成されている後端部側収納部41においては、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
このため、大きな出力のICカードリーダー等の情報読み取り手段の電磁波が作用した場合であっても、上記開口部21を介して上記カード収納部18内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項9記載の収納構造にあっては、折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には複数のカード収納部18が設けられていることから、電磁波からシールドしうる状態で複数のICカード17を収納することができる。
また、幅方向他方側には、上記収納部15を構成する札入れ部24が形成され、電磁波をシールドしうる内装材20が貼設されていることから、上記札入れ部24内にICカード17を収納した場合にあっては、上記札入れ部24内に収納した上記ICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項10記載の収納構造にあっては、上記札入れ部24の開口部42は、内装材が内側に貼設されているフラップ部25により被覆されているため、上記開口部42を介する電磁波の漏洩を防止することができる。
したがって、悪意ある第三者が、ICカードリーダーを用いて、ICカード内に有する重要情報の窃取を試みた場合であっても、上記収納部15に収納したICカードに対し、上記開口部42を介して情報の取得に必要な電力を与えることができない。従って、ICカード内に有する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項11記載の収納構造にあっては、上記札入れ部24の内方に設けられているカード収納部18は内装材20により形成されていることから、上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記札入れ部24に設けられている内装材20による、電磁波をシールドする効果に加えて、上記カード収納部18の内装材20により電磁波をシールドすることができる。
したがって、上記札入れ部24内のカード収納部18に収納したICカード17に対する電磁的なシールド作用を向上することができる。
従って、悪意ある第三者が、ICカードリーダー等の電磁的読み取り手段を用いて、ICカード内に有する重要情報の窃取を試みた場合であっても、上記カード収納部18に収納したICカード17に対し、情報の取得に必要な電力を与えることができない。
請求項12記載の収納構造にあっては、収納部15cは、上記札入れ部24の背面側に設けられていることから、上記財布10を二つ折りに折り畳んだ場合には、上記収納部15cは、財布10の厚さ方向において上記カード収納部18及び上記札入れ部24の裏面側に配置されることとなる。
従って、上記収納部15cは、上記カード収納部18及び上記札入れ部24に設けられている多数の内装材20により、上記札入れ部24の表面側方向から発せられる電磁波に対し、シールドしうる状態でカードを収納することができる。
また、上記収納部15を画成する長さ方向両端部には、上記内装材20により被覆されていることから、上記収納部15の長さ方向両端部側から発せられる電磁波に対し、シールドしうる状態でカードを収納することができる。
従って、上記財布10を上記収納部15cが身体側に配置されるように上着などのポケットに収納した場合には、悪意ある第三者が、ICカードリーダー等の電磁的読み取り手段の電磁波出力を上げて、ICカード内に有する重要情報の窃取を試みた場合であっても、上記収納部15cの前方に多数の内装材18が配置されていることから、収納部15に収納したICカードに対し、情報の取得に必要な電力を与えることができず、ICカード17内の重要情報の窃取を防ぐことができる。
請求項13記載の収納構造にあっては、上記裏面側外皮材28の先端部には、上記表面側外皮材27の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサー29を介してフラップ部23が設けられていることから、上記カードケース11に設けられているフラップ部23は、上記スペーサー29を介して開閉され、上記フラップ部23が上記スペーサー29を介して折曲形成されることから、上記フラップ部23に対して、開口部21を閉止しうる形状の剛性を保持させることができ、より確実に上端部44を閉止することができる。
したがって、上記フラップ部が、上記表面側外皮材27に当接することによる外方へのフラップ部23の開口を防止することができる。
従って、上記フラップ部23が開口されることによる、上記フラップ部23と上記表面側外皮材27との間に生ずる間隙の形成を防ぐことができ、上記間隙を介する電磁波の進入を遮断することができ、上記カードケース11に収納したICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができない。
上記間隙を介して行われる、ICカード内に有する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項14記載の収納構造にあっては、上記収納部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30により形成されていることから、上記袋体30内にICカード等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記電磁波をシールドしうる素材によって電磁波は遮断され、上記電子情報格納媒体13に対し、情報の窃取に必要な電磁波を供給することができず、上記電子情報格納媒体13から生ずる重要情報の漏洩を防止することができる。
上記ファスナー部32は、電磁波をシールドしうる素材からなるファスナー固定片33によって形成されていることから、上記開口部31を介して進入する電磁波を遮断することができる。
また、ファスナー部32を構成するファスナー54は金属により形成されていることから、上記金属により電磁波を反射することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項15記載の収納構造にあっては、上記収納部は、上記ファスナー部32bのみならず、上記フラップ部81,81によって被覆されていることから、ファスナー歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項16記載の収納構造にあっては、上記収納部は、閉口時においては、上記ファスナー部に設けられた、上記遮蔽部材により外部の電磁波から遮蔽されるため、上記収納部内にICカード等の電子情報格納媒体を収容した場合には、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項17記載の収納構造にあっては、上記スライド部88に設けられた係止凸部87と、上記スライドガイド部85に設けられた係止凹部86とが互いに係合することにより、上記ファスナー部32cを適宜位置で固定することができ、使用者の使用形態に合致した開口部の大きさを保持することができる。
また、上記スライド部88には、ロック部92が形成されていることから、上記上記ファスナー部が不用意に開口することを防止することができる。
したがって、上記開口した箇所を介して電磁波が漏洩することを未然に防ぐことができる。
請求項18記載の収納構造にあっては、洋服のポケット34に設けられたカード収納部18内にICチップを有するICカード17等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記ICカード17を外部の電磁波から遮蔽しうることから、悪意の第三者が洋服のポケット34の外方からカードリーダー等の情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記電磁波がシールドされる。
このため、上記ICカード17に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記ICカード17からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項19記載の収納構造にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により電子商取引等の個人に関する情報の送受信を行いうる携帯電話35を外部からの電磁的作用に対しシールドしうる。
したがって、悪意の第三者が上記収納部15の外方から情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記携帯電話35に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記携帯電話35に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記携帯電話35からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項20記載の収納構造にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により電子商取引等の個人に関する情報の送受信を行いうる腕時計36を外部からの電磁的作用に対しシールドしうる。
したがって、悪意の第三者が上記収納部15の外方から情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記腕時計36に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記腕時計36に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記腕時計36からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項21記載の収納構造にあっては、上記フラップ部23を介して上記開口部23を開閉可能に取り付けられ、ICカード17等の収納時には上記フラップ部23閉止状態で維持することができる。
従って請求項21記載の発明にあっては、上記フラップ部23を閉止状態で維持することができることから、上記フラップ部23が不意に開口することを抑止することができ、開口した開口部21から電磁波が漏出することを防止することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明にかかる収納構造を詳細に説明する。
本実施の形態に係る収納構造は、図2に示すように、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体13を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部15を有する。
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は財布10に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15はカードケース11に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は手帳に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記収納部15は、外皮材19と、上記外皮材19の内側面部に設けられた内装材20とにより構成され、上記内装材20は、収納部15を形成する外皮材19の全域に亘って設けられ、電磁波をシールドしうる素材により形成されている。
また、上記収納部15を形成する端部22は、上記内装材20,20が互いに当接しうるように固定されている。
また、上記カード収納部18には、開口部21を開閉可能に被覆しうるフラップ部23が設けられ、上記フラップ部23の内側には上記内装材20が設けられている。
また、上記財布10は、札入れとして形成され、複数の上記カード収納部18を有し、上記複数の各カード収納部18には、先端部側収納部40から後端部側収納部41にかけて、夫々、上記各カード収納部18を形成する内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
また、上記財布10は、平面長方形状に形成され、展開状態においては長方形状に形成されると共に幅方向に沿って折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には上記複数のカード収納部18が長さ方向に沿って設けられる一方、幅方向他方側には上記収納部15を構成する札入れ部24が設けられ、上記札入れ部24内にはカード収納部18が設けられている。
また、上記札入れ部24には、開口部42を開閉可能に被覆しうるフラップ部25が設けられ、上記フラップ部25の内側には上記内装材20が設けられている。
また、上記カード収納部18は上記内装材20により形成されている。
また、上記札入れ部24の背面側には上記カードを収納可能な収納部15が設けられ、上記収納部15を画成する長さ方向両端部は上記内装材20により被覆されている。
また、上記フラップ部には、上記表面側外皮材27の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサー29を介して開口部21を開閉可能に被覆しうるように形成されている。
また、上記収納部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30と、この袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成され、上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定された上記素材からなるファスナー固定片33とを有する
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は洋服のポケット34に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記電子情報格納媒体13は携帯電話35である。また、上記電子情報格納媒体13は腕時計36である。
また、上記フラップ部23には、上記開口部21を閉止状態で保持しうる係止部64が形成されている。
図1、図2は、本発明の実施例にかかる収納構造を有する財布10を示したものである。
上記財布10は、図2に示すように、上記財布10内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15a,15b,15cを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
上記財布10は、図1に示すように、全体側面長方形状に形成され、図2に示すように、展開状態においては、上記財布10の幅方向に沿って形成されている折り曲げ部46を介して、幅方向に沿って折り畳み可能に形成されており、展開状態においては、平面長方形となる。
図2に示すように、上記財布10の幅方向の一方側には、複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kにより形成されている収納部15aが設けられ、幅方向の他方側には、収納部15bを有する札入れ部24が設けられている。
図3に示すように、上記収納部15aを形成する複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、革からなる外皮材19a、19bと、上記外皮材19a、19bの内側面側の全域に亘って設けられた電磁シールド素材からなる内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gとが縫合されて形成されている。
上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、ICカードがカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に埋没する状態で収納しうるように形成され、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17を上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの側方からは視認することができない寸法に形成されている。
ICカード17は、一般に流通されている、いわゆるクレジットカードや、銀行のキャッシュカード等であり、図3に示すように、上記収納部15aを形成する各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの寸法は、一般的なICカードの寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成されている。
本実施例にあっては、図2に示すように上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1は、上記ICカード17の幅寸法W2よりも大きい幅寸法に形成され、図3に示すように、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの長さ寸法L1は、図2に示すように、上記ICカード17の長さ寸法L2よりも大きい長さ寸法に形成されている。
したがって、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に、ICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17は、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内部に埋没した状態で収納されることから、ICカードリーダーなどにより、上記財布10の外方から、非接触の状態でICカード内に存するデータの窃取が行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gにより覆われた収納部15a内に収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図2に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの上端部には幅方向に沿って、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1と同一の幅寸法を有する各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kが設けられている。
図3は、図2におけるA-A'断面において、上記収納部15aの縦断面図を示し、図4は、図2におけるB-B'断面において、上記収納部15aの横断面形状を誇張して示す。
図3、図4に示すように、上記収納部15aを形成する、各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kのうち、長さ方向の下端部22a及び幅方向の端部22b,22bにおいて、上記内装材20aは、長さ方向略中間部において上記内装材20bに固定され、上記内装材20bは、長さ方向略中間部において上記内装材20cに固定され、上記内装材20cは、長さ方向略中間部において上記内装材20dに固定され、上記内装材20dは、長さ方向略中間部において上記内装材20eに固定され、上記内装材20eは、長さ方向略中間部において上記内装材20fに固定され、上記内装材20fは、長さ方向略中間部において上記内装材20gに固定され、上記収納部15aを形成する各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士が互いに固定して形成されている。
上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士は、長さ方向両端部において固定糸47を介して夫々縫合して結合されている。
図3、図4に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、両面が覆われるように形成されている。
すなわち、上記カード収納部18fは、上記内装材20a−20bにより形成され、上記カード収納部18gは、上記内装材20b−20cにより形成され、上記カード収納部18hは、上記内装材20c−20dにより形成され、上記カード収納部18iは、上記内装材20d−20eにより形成され、上記カード収納部18jは、上記内装材20e−20fにより形成され、上記カード収納部18kは、20f−20gにより形成されている。
図3、図4に示すように、上記収納部15aの各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの両面に形成されている各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、上記収納部15aの先端部側収納部18fから後端部側収納部18kに至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、図3に示すように、上記後端部側収納部18kにおいては、厚さ方向において7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが重複して設けられている。
上記カード収納部18kを内方にして、上記財布10を折り畳んで使用した場合には、上記カード収納部18kは、上記全ての各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波が遮断されるように位置されることから、電磁波を遮蔽する効果が大きい。
したがって、上記後端部側収納部18kにカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダー等の情報読み取り手段からの一定の出力のの電磁波が放出された場合であっても、財布10の表面A側に対しては、7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが配置されるため、これら7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波は減衰され、上記カード収納部18k内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
図3に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kの周縁端部においては、上記各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kを補強しうるように形成されている補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kが形成されている。
上記補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kは、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している上記内装材20b、20c、20d、20e,20f,20gの開口部側端部を所定の幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図2、図3に示すように、上記収納部15aと上記外皮材19aとの間には、上記財布10の長さ方向に沿って平面長方形状の隔壁材16が形成されている。
上記隔壁材16によって隔てられることにより、上記財布10の長さ方向に沿って形成された開口部を有するポケット部59,60が夫々形成されている。
上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、電磁波をシールドしうる柔軟性を有する布状の導電性素材により形成されている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、非接触型ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を減衰又は遮断する機能を有する。
本実施例においては、厚さ110?を有し、CuとNiが含浸されているセーレン株式会社製の導電性PET織布(品番:Sui-10-70X)が使用されている。上記導電性織布は、PETを基本素材として形成され、表面抵抗値0.03(Ω/sq)となるように形成されている。
上記ICカード17は、非接触型ICカードであって、カードリーダーなどの電子情報処理装置に対して所定間隔以内に位置させた場合には、上記カードリーダーに有するアンテナ回路からの電磁波を受け、上記ICカード内に形成されているアンテナ回路を介して電力が発生し、上記起電力を介して上記電子情報処理装置との相互通信を行い、ICカード17内のデータの通信を行うように形成されている。
図2に示すように、上記札入れ部24は、上記財布10の幅方向他方部において、上記財布10の長さ方向に沿って形成されている。
図6は、図5におけるC-C'断面における横断面図を示し、図6に示すように、上記札入れ部24は、内側外皮材19cと、上記内側外皮材19cと外側外皮材19aとの間に配置固定されている内方側外皮材19dとにより形成され、上記各外皮材19c、19dの内面全域には、電磁波をシールドしうる内装材20hが上記各外皮材19c、19dに対し縫合固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24内には、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、電磁波をシールドしうる内装材20i,20j,20kにより、上記内装材20i,20j,20kの幅方向中央部において、固定糸47により縫合されて画成された6つのカード収納部18l,18m,18n,18o,18p,18qが形成されている。
上記内装材20i,20j,20kは夫々、各開口部21l,21m,21n,21o,21p,21qが段差を以て形成されるように、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、幅方向において所定の間隔寸法をあけて固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の上記財布10の折り畳み部46側には、上記財布10の長さ方向に沿って、紙幣を出入可能に形成されている開口部42が形成されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の開口部42には、フラップ部25が設けられ、このフラップ部25は、上記内側外皮材19cと、上記外側外皮材19aとの間において厚さ方向中間部に設けられたの内方側外皮材19dに延設して設けられている外皮材19eにより形成されている。
上記フラップ部25は、上記開口部42に沿って、上記開口部42を開閉可能に被覆しうるように、折り曲げ自在に形成されている。
図6に示すように、上記フラップ部25を形成している上記内方側外皮材19eの裏面全域には、上記外皮材19dに固定されている内装材20hに延設された内装材20lが周縁部において縫合されて固定されている。
したがって、上記札入れ部24内にICカード17を収納した場合にあっては、上記開口部42が上記フラップ部25により遮蔽されるため、外部からの電磁波を有効にシールドすることができ、ICカード17内の情報の窃取を防ぐことができる。
図5に示すように、上記フラップ部25には、フック部材70が設けられている。このフック部材70は、フラップ部25の裏面側の幅方向略中央部の係止凸部51と、上記札入れ部24の外皮材19cに、上記係止凸部51に対応して嵌まり込みうる係止凹部52とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部51が上記係止凹部52に嵌まり込むことにより、上記フラップ部25により、上記札入れ部24の開口部42を閉止しうる。
このことにより、上記札入れ部24内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部25が開き、上記開口部42を開放することなく、外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
図5に示すように、上記札入れ部24を画成する長さ方向両端部には、上記札入れ部24内の収納容積を変更しうる札入れ襞部50,50が形成されている。
上記札入れ襞部50,50は、上記札入れ部24を形成している上記外皮材19c,19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19f,19fと、上記外皮材19f,19fの内方において、上記外皮材19f,19fを被覆するように形成されている内装材20m,20mとにより形成されている。
したがって、上記札入れ部24は、上記内装材20m,20mにより被覆されている札入れ襞部50,50を有することから、上記財布10の長さ方向両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記札入れ部24の背面側には、上記ICカード17を収納可能な収納部15cが設けられている。
図7に示すように、上記収納部15cを画成する長さ方向両端部には、上記収納部15cの収納容積を変更しうる収納襞部53,53が形成されている。
上記収納襞部53,53は、外皮材19aと、上記札入れ部24を形成している外皮材19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19g,19gと、上記外皮材19g,19gの内方において、上記外皮材19g,19gを被覆するように形成されている内装材20n,20nとにより形成されている。
したがって、上記内装材20n,20nにより被覆されている収納襞部53,53が形成されていることから、上記収納襞部53,53の長さ方向の両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記収納部15cには、上記札入れ部24に隣接して財布10の長さ方向に沿って設けられたファスナー収納部58が形成されている。
上記ファスナー収納部58の上端部には、上記ファスナー収納部58の長さ方向に沿って形成されている開口部を開閉可能に形成されているファスナー部80が形成されている。
次に、本発明にかかる収納構造の第二実施例を示す。
図8は、本発明の実施例にかかる収納構造を有するカードケース11を示したものである。
上記カードケース11は、図8に示すように、上記カードケース11内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15dを有し、特に外方から電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図8に示すように、上記カードケース11は、裏面側外皮材28と、平面長方形状の表面側外皮材27と、この表面側外皮材27の裏面側の全域に設けられた上記内装材20pと、上記裏面側外皮材28の裏面側に設けられた上記内装材20qとにより形成されている。
上記収納部15dの寸法は、一般的なICカードの外形寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成され、上記収納部15dにICカード17を収納した場合にあっては、上記収納部15d内にカードを埋没して収納することができる。
従って、本実施例にあっては、図8に示すように上記収納部15dの幅寸法L4は、上記ICカード17の長さ寸法L5よりも大きい長さ寸法に形成され、上記収納部15dの幅寸法W8は、上記ICカード17の幅寸法W9よりも大きい長さ寸法に形成されている。
このことから、上記ICカード17を上記カードケース11を形成する上記収納部15dに収納した場合にあっては、上記ICカード17を内装材20p,20qにより形成されている収納部15d内に埋没した状態で収納することができる。
したがって、上記収納部15dにより形成されているカード収納部18r内に、ICカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダーなどにより、上記カードケース11の外方から、ICカード内に存するデータの窃取を行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20p,20qにより覆われた収納部15d内に完全に埋没した状態で収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図11は、従来のカードケースの端部の縫合方法を示し、図12は、図8のカードケース11のE-E'断面における横断面図を示す。
図11に示すように、従来のカードケースの端部においては、表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとは、互いに上記収納部15dの内方に折曲されて、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとが互いに当接するようにして縫合されている。従って、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの夫々に形成されている各内装材20p、20qは互いに離間した状態となり、上記各内装材20p、20q間において、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの各厚さ寸法分の間隙W3が形成される。
これに対し、本発明におけるカードケースの端部は、図12に示すように、上記表面側外皮材27と裏面側外皮材28とは互いに上記内装材20p,20qを介して固定糸47により縫合されて接合されている。
従って、上記内装材20p、20q同士は当接して接合されていることから、上記内装材20p、20q間には間隙が生ぜず、カードケース11の端部における電磁波のシールドを確実に行うことができる。
図8に示すように、上記収納部15dには、上記ICカード17を上記収納部15d内に対し出入することができるように、上記収納部15dの長さ方向に沿って、上記収納部15dの幅寸法L4と略同一の幅寸法を有する開口部21aが設けられ、開口部21を介してICカード17を出し入れすることができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第三実施例を示す。
図9は、本発明の実施例にかかる図8における収納構造を有するカードケース11において、カードケース11の開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが形成されている収納構造を示したものである。図10は、図9におけるD-D'断面における上記カードケース11aの縦断面図を示す。
以下、図8に示すカードケース11と異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11aは、図9に示すように、上記カードケース11a内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15eを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図9に示すように、上記カードケース11aは、平面長方形状の表面側外皮材27bと、この表面側外皮材27bの裏面側の全域に設けられた上記内装材20tと、裏面側外皮材28bと、上記裏面側外皮材28bの裏面側に設けられた上記内装材20uとにより形成されている。
図9に示すように、上記収納部15eにより形成されているカード収納部18sの上端部44には、上記収納部15eの幅方向に沿って、上記収納部15dの幅寸法と略同一の幅寸法を有する開口部21bを有する。
図9に示すように、上記裏面側外皮材28bの上端部44には、上記開口部21bを開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが設けられている。
図10に示すように、上記フラップ部23aは、上記裏面側外皮材28bに延設され、上記上端部44において折り曲げて形成された外皮材19hと、上記外皮材19hの内面側の全域に形成されている内装材20vとにより形成されている。
従って、上記カードケース11aの収納部15e内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第四実施例を示す。
図14は、本発明の実施例にかかる図9における収納構造を有するカードケース11aにおいて、スペーサー29を介して開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが形成されている収納構造を示したものである。図15は、図14のカードケース11bのF-F'断面における縦断面図を示す。
以下、図9に示すカードケース11aと異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11bは、図14に示すように、上記カードケース11bに収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15fを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図14、図15に示すように、上記カードケース11bは、平面長方形状の表面側外皮材27cと、この表面側外皮材27cの裏面側の全域に設けられた上記内装材20wと、裏面側外皮材28cと、上記裏面側外皮材28cの裏面側に設けられた上記内装材20xとにより形成されている。
図14、図15に示すように、上記収納部15fにより形成されているカード収納部18tの上端部44aには、開口部21cが設けられている。
図15に示すように、上記裏面側外皮材28cの上端部44aには、上記表面側外皮材27cの厚さ寸法W6と略同一の厚さ寸法W7を有するスペーサー29を介して表面側外皮材27cの上端部44aに設けられて入る開口部21cを開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが設けられている。
上記フラップ部23bは、上記裏面側外皮材28cを所定の幅寸法に亘って上記表面側外皮材27c側へ折曲し、上記表面側外皮材27cの上端部を所定幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図15に示すように、上記スペーサー29は、上記裏面側外皮材28cの先端折曲部63において、上記裏面側外皮材28cの裏面側に上記裏面側外皮材28cの幅方向全域に沿って設けられ、上記フラップ部23bは、上記スペーサー29を介して折曲して上記表面側外皮材27cの上端部を被覆するように形成されている。
上記スペーサー29は、図15に示すように、断面方形状に形成されている。
一般に、上記裏面側外皮材28cを単に先端部において、折曲して上記表面側外皮材27c上端部を被覆するフラップ部を形成した場合には、上記裏面側外皮材28cは一箇所のみの折曲部位を以て折曲されることから、上記裏面側外皮材28cが所定の剛性を有することにより、フラップ部23bが素材の有する剛性により、折曲部位から上記表面側外皮材27cの前方へやや拡開した状態となる場合が多い。
しかしながら、本実施例にあっては、図15に示すように、断面方形状に形成されたスペーサー29の上端側頂部64,65に沿う形で、上記裏面側外皮材28cに2箇所の折曲端部66,67が形成されて折り返され、フラップ部23bが形成されていることから、上記2箇所の折曲端部66,67により、上記裏面側外皮材28cの剛性を減衰した状態で折り返されて上記フラップ部23bが形成されている。
その結果、上記フラップ部23bが上記表面側外皮材27c前方に拡開しにくくなり、上記開口部21cを有効に被覆することができる。
このことから、上記カードケース11bの収納部15f内にICカード17を収納した場合にあっては、フラップ部23bによって電磁波が遮断されるため、ICカード17内に有する情報の漏洩を防止することができる。
尚、図16に示すように、上記フラップ部23bには、フック部材68が設けられてもよい。このフック部材68は、フラップ部23bの裏面側の幅方向略中央部の係止凸部71と、上記表面側外皮材27cに、上記係止凸部71に対応して嵌まり込みうる係止凹部72とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部71が上記係止凹部72に嵌まり込むことにより、上記フラップ部23bにより、上記カードケース11bの開口部21cを閉止しうる。
このことにより、上記カードケース11b内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部23bが開き、上記開口部23bを開放することなく、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第五実施例を示す。
図13は、本発明の実施例にかかる収納構造を有する袋体30を示したものである。
上記袋体30は、図13に示すように、収納部15g内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記電子情報格納媒体13内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15gを有する電子情報格納媒体13の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図13に示すように、上記収納部15gは、袋体30と、上記袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成されている。
本実施例にあっては、図13に示すように、上記袋体30aは、側面長方形状に形成されるとともに、電磁波をシールドしうる布状の導電性素材により形成されているシールド材55により形成されている。
図13に示すように、上記袋体30の上部には、上記袋体30の幅方向に沿って上記ICカード等の電子情報格納媒体13を出入可能に形成されている開口部31が形成されている。
図13に示すように、上記開口部31には、上記開口部31を開閉可能に形成されているファスナー部32が設けられている。
上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定されたファスナー固定片33,33とにより構成されている。
上記ファスナー54は、歯部54aと、この歯部54aに歯合するスライダー54bとにより構成されている。
上記開口部31においては、上記開口部31の強度を補強しうる平面帯状の外皮帯材57が上記開口部31の周縁全域において形成されている。
上記ファスナー固定片33、33は、テープ状に形成され、上記各ファスナー固定片33,33は、電磁波をシールドしうる上記布状の電導性素材により形成されている。
したがって、上記ファスナー54は金属製であることから、電磁波を反射すると共に、上記ファスナー固定片33,33は電磁波をシールドすることから、上記袋体30内に収納した電子情報格納媒体へ対する電磁波を遮断することができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第六実施例を示す。
図17は、本発明の実施例にかかる図13における収納構造を有する袋体30bにおいて、袋体30aのファスナー部を被覆しうるフラップ部81,81が形成されている収納構造を示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
上記袋体30bは、図17に示すように、上記収納部15h内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15hを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図17に示すように、上記収納部15hは、袋体30bと、上記袋体30bの開口部31bに取り付けられたファスナー部32bとにより形成されている。
上記袋体30bの上端部82には、上記ファスナー部32bを被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部81,81が形成されている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81は、平面長方形状に形成され、上記フラップ部を形成している長さ方向一辺部83、83が、上記袋体30bの上端部82において、上記ファスナー部32bの長さ方向に沿って設けられている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81の幅寸法W10は、上記開口部31bの幅寸法の略半分の大きさの幅寸法に形成されている。
上記フラップ部81,81は、上記ファスナー部32bの上方において、上記ファスナー部32bと略平行に形成されて、上記フラップ部81,81を形成する長さ方向他辺部84、84同士が互いに当接するように形成され、上記ファスナー部32bを視認不可能な状態で被覆しうるように形成されている。
上記ファスナー部32bは、電磁波をシールドしうる上記フラップ部81,81により覆われるため、図13に示すように、上記ファスナー部32を形成する歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
従って、上記袋体30bの収納部15h内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
上記収納部15h内にICカード17等を収納する場合には、上記フラップ部81,81を上方に開口すると共に、上記ファスナー部32bを開口して、上記ICカード17等を収納することができる。
その後、上記ファスナー部32b及びフラップ部81,81を閉じることにより、上記収納部15h内に収納したICカード17等に対する電磁波を防ぎ、上記ICカード等内の情報の漏洩を防止することができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第七実施例を示す。
図18は、本発明の実施例にかかる図13における収納構造を有する袋体30aにおいて、袋体30aのファスナー部の形状を変形した収納構造を示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
袋体30cは、図18に示すように、上記収納部15j内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15jを有するICカード17等の電子情報格納媒体の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図18に示すように、上記収納部15jは、袋体30cと、上記袋体30cの開口部31cに取り付けられた合成樹脂製のファスナー部32cとにより形成されている。
図18に示すように、上記開口部31cは平面長方形状に形成され、上記ファスナー部32cは、上記開口部31cにおいて長さ方向に沿って、上記開口部31cの幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部85,85と、上記一対のスライドガイド部85,85に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部88と、上記スライド部88に固定され、上記一対のスライドガイド部85,85の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材89とにより形成されている。
図18に示すように、上記スライドガイド部85,85は、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部86,86が互いに内方に向かい合うようにして形成され、上記係止凹部86,86の下部には、上記スライドガイド部85,85の長さ方向に沿って形成されたスライド板部96、96が形成されている。
図21,図22に示すように、上記スライド部88は、スライド基部90と、上記スライド基部90の一端部から、互いに平行に形成されて延設された一対のアーム部91,91と、上記延設されたアーム部91,91先端外方へ膨出して設けられた係止凸部87,87と、上記係止凸部の付勢力を保持しうるロック部92とにより形成されている。
上記係止凸部87,87は、上記スライドガイド部85,85に設けられた係止凹部86、86に対して付勢されて係止しうるように形成されている。
図21,図22に示すように、上記ロック部92は、上記スライド基部90に対し、移動可能に設けられ、上記スライド基部90に設けられたアーム部91,91間に挿入可能な保持片部93を有している。
図21に示すように、上記アーム部91,91は可撓性を有することから、スライド部88がスライドする際に上記係止凸部87,87が、上記スライドガイド部85,85に設けられている係止凹部86に係合した状態から凸状部98,98を乗り越える際に、上記スライド部88,88の幅方向内方へ押されることにより弾性変形し、その後係止凹部86,86に係合する際に、互いに平行な状態に復帰しうるように構成されている。
したがって、上記係止凸部87、87が上記係止凹部86,86に係合した状態で、上記ロック部92の保持片部93を上記アーム部91,91の間にスライドさせて配置した場合には、上記アーム部91,91が変形不可能な状態に固定できるため、上記スライド部88をスライド不可能な状態にロックすることができる。
図20に示すように、上記スライド基部90の両側面部には凹状部97、97が形成され、上記各凹状部97,97は、上記スライドガイド部85、85下部に設けられている上記スライド板部96,96スライド可能に係合している。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、平板状の薄板部94と、厚板部95とにより形成され、上記薄板部94と、厚板部95とが互いに夫々の長さ方向において折り曲げ可能に帯状に形成されている。
図20に示すように、上記遮蔽部材89の幅寸法W4は、上記スライドガイド部85,85間の間隔寸法W5よりも大きい幅寸法により形成されている。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライド基部90の後端部側に配置され、上記開口部31cの閉口時には図18に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部85,85間に配置され、上記スライドガイド部85,85の間を上方から視認不可能な状態に閉止しうるように配置される。
上記ファスナー部32cは、CuとNiが含まれた合成樹脂により形成され、電磁波を減衰するように形成されている。
したがって、上記開口部31cは上記遮蔽部材89により閉止されることから、上記収納部15j内にICカード17等の電子情報格納媒体を収納した場合には、外方からの電磁波を遮蔽し、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができることから、上記ICカード内の情報の漏洩を防止することができる。
図18に示すように、上記開口部31cの開口時には、上記遮蔽部材89は、上記スライド部88と共に上記開口部31cの長さ方向に沿って移動し、上記遮蔽部材89の端部は、上記スライドガイド部85,85に延設され、上記開口部31cの長さ方向端部において上記袋体30cの一方の幅方向側面部内側に、高さ方向に沿って形成されているスライドガイド部99,99及び、上記スライドガイド部99,99に延設され、上記袋体30cの高さ方向底面部において、上記袋体30cの幅方向底面部内側に形成されているスライドガイド部100,100に沿って上記袋体30c内部に収納されるように形成されている。
上記遮蔽部材89の長さ寸法は、上記スライドガイド部99,99及びスライドガイド部100,100の長さ寸法の総和と略同寸法に形成されている。
従って、上記遮蔽部材89をスライドして、上記開口部31cを開口した場合には、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部99,99と、上記スライドガイド部100,100とにより上記袋体30c内部に収納することができる。
尚、図17に示すように、上記フラップ部81,81は電磁波をシールドしうるように形成されているが、上記フラップ部81,81は外皮材と、上記外皮材の内面全域に形成された電磁波シールド素材からなる内装材により形成することができる。
この場合、外方より生ずる電磁波は、上記電磁波シールド素材からなる内装材により遮断されるため、上記袋体の収納部内にICカード17を収納した場合にあっては、ICカード17内に有する情報の漏洩を防ぐことができる。
尚、上記各実施例には、本発明に係る収納構造を財布10、カードケース11,11a,11b、袋体30に適用した場合を例に説明したが、上記収納部を洋服のポケットに形成されたカード収納部として形成することができる。
この場合、上記カード収納部内に非接触型ICカード等を収納した場合には、上記収納部に埋没していることから、ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を遮断し、上記カードから重要データが漏出されることを防止することができる。
また、上記電子情報格納媒体は、電子情報処理装置等との間で非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる携帯電話35や、腕時計36である場合にも、上記携帯電話35及び腕時計36の内部に有する重要なデータの漏出を防止することができる。
(実験例)
以下に図23〜図34及び、表1〜10により、上記実施例にかかる財布10と、上記第三の実施例にかかるフラップ部23aが形成されているカードケース11aとの比較例により説明する。
非接触型ICカードは、カードリーダー等の電子情報処理装置に設けられているアンテナから送信される電磁波を、ICカード内に設けられているアンテナコイルを介して受信するとともに、上記アンテナコイルにより、電磁誘導が行われることにより電力が発生し、この電力によって、ICカード内に有するICチップ等の機能が作動することによって、上記カードリーダーとの間において、相互通信を行うことが可能となる。
一般的な非接触型ICカードの電力の発生に必要な非接触型ICカードの受信側の電圧は、2.0Vに設定されている。したがって、図23に示す測定装置によって、上記ICカードの受信電圧が2.0Vとなる際の上記カードリーダー等の電子情報処理装置となる送信側の送信電圧を測定したものである。
図23に示すように、送信機61をカードリーダーに想定すると共に、受信コイル62をICカードとして想定して本実施例に係る財布10又はカードケース11b内に収納して上記財布10又は、カードケース11aの、上記送信コイル61から送信される送信電圧と、上記受信コイル62で受信される受信電圧を測定することによって、試験を行った。
上記送信コイル61の送信周波数は13.56MHzに設定されている。
測定方法
1.図25に示すように、上記受信コイル62を、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れずに、送信コイル61に密着させて、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を測定した。
2.図26〜図34に示すように、上記受信コイル62を、上記財布10に設けられている収納部15a、15b及び、上記フラップ部23aを有するカードケース11aに設けられている収納部15eに入れ、任意の入力電圧(最大100V)数点で受信コイル62の出力電圧を測定した。
3.表1〜表10に示すように、上記の測定結果から、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を算出した。
4.表1〜表10に示すように、上記受信コイル62の出力電圧2.0V時における、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れない状態との入力電圧の比率から減衰率を算出した。
図25は、上記受信コイル62を収納部に収納していない状態における測定状態を示す。
上記実験の結果、表1に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は0.776Vである。
図26は、上記カードケース11aの収納部15dに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表2に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は56.231Vである。
従って、減衰率は、(56.231/0.776)= 72.462 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/72.5となる。
図27は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18pに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表3に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は95.361Vである。
従って、減衰率は、95.361/0.776)= 122.889 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/122.9となる。
図28は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18nに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表4に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は111.258Vである。
従って、減衰率は、(111.258/0.776)= 143.374 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/143.4となる。
図29は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18lに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表5に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は138.957Vである。
従って、減衰率は、(138.957/0.776)= 179.068 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/179.1となる。
図30は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18kに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表6に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は198.990Vである。
従って、減衰率は、(198.990/0.776)= 256.430 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/256.4となる。
図31は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18jに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表7に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は167.529Vである。
従って、減衰率は、(167.5290.776)= 215.888 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/215.9となる。
図32は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18iに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表8に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は164.131Vである。
従って、減衰率は、(164.131/0.776)= 211.509 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/211.5となる。
図33は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18hに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表9に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は159.697Vである。
従って、減衰率は、(159.697/0.776)= 205.795 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/205.8となる。
図34は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18gに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表10に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は151.372Vである。
従って、減衰率は、(151.372/0.776)= 195.067 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/195.1となる。
したがって、上記の実施例の結果、表6に示すように、電磁波に対する減衰率が最も大きい部位は、内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gの全てが重複して形成されている上記後端部側収納部18kであることが判明した。
このことから、上記カード収納部18k内に、上記非接触型ICカードを収納した場合にあっては、カードリーダー等から出力される電磁波の出力を上げた場合であっても、上記カード内から重要情報が漏出を防止することができる。
本件発明は、収納部内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部を有するカードの収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる収納構造に適用することができるものである。
本発明にかかる、収納構造を有する財布を折り畳んだ状態を示す全体斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有する財布を開いた状態を示す全体斜視図である。 図2における、A-A'断面において、収納部を長さ方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図2における、B-B'断面において、収納部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 本発明にかかる札入れ部に設けられたフラップを開口した状態を示す斜視図である。 図5における、C-C'断面図において、札入れ部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、第二収納部を開口した状態を示す斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有するカードケースを示す全体斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有するカードケースにおいて、フラップ部が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図9における、D-D'断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 従来発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、収納構造を有するバッグを示す全体斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有するカードケースにおいて、スペーサーが設けられている状態を示す全体斜視図である。 図14における、F-F'断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図14にかかる、収納構造を有するカードケースにおいて、フック部材が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図13における袋体の開口部にフラップ部が形成されている状態を示す全体斜視図である。 図13におけるファスナー部を変形した他の実施例を示す全体斜視図である。 図18における収納構造を有する袋体において、ファスナー部の構造を示す斜視図である。 図18における、G-G'断面図において、ファスナー部横方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 図18における収納構造を有する袋体において、ファスナー部のロック状態が解除された状態を示す斜視図である。 図18における収納構造を有する袋体において、ファスナー部がロックされた状態を示す斜視図である。 本発明にかかる、収納構造の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、収納構造の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、収納構造を使用しない場合の状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、フラップ付カードケースの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18pの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18nの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18lの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18kの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18jの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18iの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18hの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18gの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、収納構造を使用しない場合の計測データ示す表である。
本発明にかかる、フラップ付カードケースの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18pの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18nの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18lの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18kの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18jの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18iの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18hの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18gの計測データ示す表である。
符号の説明
10 財布
11 カードケース
11a カードケース
11b カードケース
13 電子情報格納媒体
15 収納部
15a 収納部
15b 収納部
15c 収納部
15d 収納部
15e 収納部
15f 収納部
15g 収納部
15h 収納部
16 隔壁材
17 ICカード
18 カード収納部
18f カード収納部
18g カード収納部
18h カード収納部
18i カード収納部
18j カード収納部
18k カード収納部
18l カード収納部
18m カード収納部
18n カード収納部
18o カード収納部
18p カード収納部
18q カード収納部
18r カード収納部
18s カード収納部
18t カード収納部
18v カード収納部
19 外皮材
19a 外皮材
19b 外皮材
19c 外皮材
19d 外皮材
19e 外皮材
19f 外皮材
19g 外皮材
19h 外皮材
20 内装材
20a 内装材
20b 内装材
20c 内装材
20d 内装材
20e 内装材
20f 内装材
20g 内装材
20h 内装材
20i 内装材
20j 内装材
20k 内装材
20l 内装材
20m 内装材
20n 内装材
20p 内装材
20q 内装材
20r 内装材
20s 内装材
20t 内装材
20u 内装材
20v 内装材
20w 内装材
20x 内装材
21 開口部
21a 開口部
21b 開口部
21c 開口部
21f 開口部
21g 開口部
21h 開口部
21i 開口部
21j 開口部
21k 開口部
21l 開口部
21m 開口部
21n 開口部
21o 開口部
21p 開口部
21q 開口部
22 端部
22a 下端部
22b 端部
23 フラップ部
23a フラップ部
23b フラップ部
24 札入れ部
25 フラップ部
27 表面側外皮材
27a 表面側外皮材
27b 表面側外皮材
27c 表面側外皮材
28 裏面側外皮材
28a 裏面側外皮材
28b 表面側外皮材
28c 表面側外皮材
29 スペーサー
30 袋体
30a 袋体
30b 袋体
30c 袋体
31 開口部
31b 開口部
31c 開口部
32 ファスナー部
32b ファスナー部
32c ファスナー部
33 ファスナー固定片
34 ポケット
35 携帯電話
36 腕時計
37f 補強外装材
37g 補強外装材
37h 補強外装材
37i 補強外装材
37j 補強外装材
37k 補強外装材
40 先端部側収納部
41 後端部側収納部
42 開口部
44 上端部
44a 上端部
45 内側面部
46 折り曲げ部
47 固定糸
48 幅方向端部
49 表面側外皮材
50 札入れ襞部
51 係止凸部
52 係止凹部
53 収納襞部
54 ファスナー
54a 歯部
54b スライダー
55 シールド材
56 スライダー
57 外皮帯材
58 ファスナー収納部
59 ポケット部
60 ポケット部
61 送信機
62 受信コイル
63 先端折曲部
64 上端側頂部
65 上端側頂部
66 折曲端部
67 折曲端部
68 フック部材
70 フック部材
71 係止凸部
72 係止凹部
80 ファスナー部
81 フラップ部
82 上端部
83 長さ方向一辺部
84 長さ方向他辺部
85 スライドガイド部
86 係止凹部
87 係止凸部
88 スライド部
89 遮蔽部材
90 スライド基部
91 アーム部
92 ロック部
93 保持片部
94 薄板部
95 厚板部
96 スライド板部
97 凹状部
98 凸状部
99 スライドガイド部
100 スライドガイド部

A 表面
B 裏面
W1 幅寸法
W2 幅寸法
W3 間隙
W4 幅寸法
W5 間隔寸法
W6 厚さ寸法
W7 厚さ寸法
W8 幅寸法
W9 幅寸法
W10 幅寸法
W11 幅寸法
L1 長さ寸法
L2 長さ寸法
L4 幅寸法
L5 長さ寸法
本発明は、収納構造に係り、特に、外部からの電磁的作用による情報の漏洩を防ぎ、ICカード等を安全に収納することができる収納構造に関する。
近年、電子情報処理装置との間において、非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうるICチップ部が設けられている非接触型のICカード等の電子情報格納媒体が普及している。
上記、非接触型ICカードは、駅などの改札ゲートや、店頭に設けられているカードリーダ・ライタなどの電子情報処理装置を介して、ICカードと電子情報処理装置との間において、電子情報データの相互通信を行い、電子商取引が行われる。
したがって、上記ICカード内に保存されている電子情報データには、貨幣価値の交換(決済)をコンピュータ上で実現する電子マネーなどの重要個人情報が蓄積されている。
上記非接触型ICカードは、上記カードリーダ・ライタに対し直接接触せずにカード内に存在する個人データ等の情報の読み出しを行うことができる。
このため、物理的にカードの盗難が生じていない場合であっても、例えば満員電車内などの不特定の者が互いに近接しているような状況においては、悪意ある者によって、バッグ内に収納している財布内のカードを、カードリーダー等のICカード読み取り手段が用いられることにより、バッグの外部からカード内の重要情報が読み取られる可能性がある。
上記カードリーダー等の電子情報処理装置は、上記非接触型ICカードに対し、電磁波を発して電磁誘導によりICカードに対し一定の電力を与えることによって、上記ICカードから発せられる電磁波を解読し、データの読み出しを行うことができるものである。
このため、上記ICカード内の情報の漏洩を防止するために、上記カードリーダーから発せられる電磁波を遮断する電磁波シールド手段を備えた収納構造が存在している(特許文献1、特許文献2)。
特開2004−188215号 特開2003−300579号
上記特許文献1、及び特許文献2において、上記電磁波シールド手段は、単に上記ICカードの両面を覆っているものであり、また、カードの扱いやすさを考慮して、ICカードの端部を摘まんで取り出せるように、ICカードの一端部が露呈した状態に形成されている。
上記ICカードの一端部が露呈した箇所において、ICカードに設けられているアンテナ回路が露呈していない場合であっても、ICカードの一部が露呈している場合には、外部から上記電磁波による不法なアクセスがあった場合に、その露呈した箇所を介して電磁波がICカードのアンテナ回路に作用する。
したがって、上記露呈箇所を通じて、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
また、財布やパスケースにあっては、見栄えの観点から、互いに端縁部を折り返し部として内方に折り返した状態で形成される場合が多い。
したがって、上記電磁波シールド素材からなる被覆材により、ICカードの両面が覆われるように形成されている場合であっても、上記カードリーダーの電磁波の出力が所定の出力に至った場合には、上記折り返し部に存する縫い目などの隙間から電磁波がICカードに作用して、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
そこで本発明が解決しようとする課題は、財布、カードケース、手帳等の日常的に持ち歩き、ICカード等の電子情報格納媒体を出し入れ可能に収納する収納物の隙間や、ICカードが外部に露呈された箇所からの電磁波の漏洩を防止することにより、非接触型ICカード等の電子情報媒体内に有する重要情報の漏出を防止し、安全に収納することができる電子情報格納媒体の収納構造を提供することにある。
このような技術的課題解決のため、請求項1記載の発明は、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部は財布に形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、上記収納部15内に電子情報格納媒体13を収納することによって、上記電子情報格納媒体13に対する外部の電磁波を遮断することができる。
また、請求項1記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記財布10に形成されているカード収納部18に収納することができる。
上記ICカード17は、上記カード収納部18内に埋没しうるように収納されることから、カード収納部18の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記財布10の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項2記載の発明にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部はカードケースに形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記カードケース11に形成されているカード収納部18に収納することができる。
上記ICカード17は、上記カード収納部18内に埋没しうるように収納されることから、カード収納部18の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記カードケース11の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項3記載の発明にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部は手帳に形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項3記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記手帳に形成されているカード収納部18に収納することができる。
上記ICカード17は、上記カード収納部18内に埋没しうるように収納されることから、カード収納部18の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記手帳の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項4記載の発明にあっては、上記収納部15は、外皮材19と、上記外皮材19の内側面部に設けられた内装材20とにより構成され、上記内装材20は、収納部15を形成する外皮材19の全域に亘って設けられ、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることを特徴とする。
従って、請求項4記載の発明にあっては、上記収納部15は、上記収納部15内に上記電子情報格納媒体13を収納することによって、上記電子情報格納媒体13を上記内装材20によって覆うことができる。
請求項5記載の発明にあっては、上記収納部15を形成する端部22は、上記内装材20,20が互いに当接しうるように固定されていることを特徴とする。
従って、請求項5記載の発明にあっては、上記収納部15の端部22において、上記内装材20,20が互いに当接していることから、上記内装材20,20間に間隙が形成されず、上記収納部15の端部22において電磁波が漏洩しない。
請求項6記載の発明にあっては、上記カード収納部18には、開口部21を開閉可能に被覆しうるフラップ部23が設けられ、上記フラップ部23の内側には上記内装材20が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項6記載の発明にあっては、上記カード収納部18の開口部21を、上記フラップ部23によって遮蔽することができる。
このことにより、上記カード収納部18の電磁波に対する遮蔽効果を向上させることができる。
請求項7記載の発明にあっては、上記財布10は、札入れとして形成され、複数の上記カード収納部18を有し、上記複数の各カード収納部18には、先端部側収納部40から後端部側収納部41にかけて、夫々、上記各カード収納部18を形成する内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることを特徴とする。
従って、請求項7記載の発明にあっては、複数のICカード17を収納することができる。
また、上記内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることから、先端部側から後端部側に至るに従って、電磁波の遮断効果が高まり、上記内装材20が最も多く重複して形成されている後端部側収納部41においては、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
請求項8記載の発明にあっては、平面長方形状に形成され、上記財布10は、展開状態においては長方形状に形成されると共に幅方向に沿って折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には上記複数のカード収納部18が長さ方向に沿って設けられる一方、幅方向他方側には上記収納部15を構成する札入れ部24が設けられ、上記札入れ部24内にはカード収納部18が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項8記載の発明にあっては、複数のICカード17を収納して、折り畳んで収納することができる財布10として使用することができる。
また、上記札入れ部24において、紙幣を収納することができ、かつ、ICカード17を電磁波を遮断した状態で収納することができる。
請求項9記載の発明にあっては、上記札入れ部24には、開口部42を開閉可能に被覆しうるフラップ部25が設けられ、上記フラップ部25の内側には上記内装材20が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項9記載の発明にあっては、札入れ部24内に収納したICカード17を外部の電磁波から遮蔽した状態で収納することができる。
請求項10記載の発明にあっては、上記カード収納部18は上記内装材20により形成されていることを特徴とする。
従って、請求項10記載の発明にあっては、上記カード収納部18に収納したICカード17を外部の電磁波から遮蔽した状態で収納することができる。
請求項11記載の発明にあっては、上記札入れ部24の背面側には上記カードを収納可能な収納部15が設けられ、上記収納部15を画成する長さ方向両端部は上記内装材20により被覆されていることを特徴とする。
従って、請求項11記載の発明にあっては、上記収納部15内にICカード17を収納した場合には、上記ICカード17を外部の電磁波から遮蔽した状態で収納することができる。
また、長さ方向両端部を介して侵入する電磁波を遮断することができる。
請求項12記載の発明にあっては、上記フラップ部には、上記表面側外皮材27の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサー29を介して開口部21を開閉可能に被覆しうるように形成されていることを特徴とする。
従って、請求項12記載の発明にあっては、上記カードケース11に設けられているフラップ部23は、上記スペーサー29を介して開閉され、上記フラップ部23が上記スペーサー29を介して折曲形成されることから、上記フラップ部23に対して、開口部21を閉止しうる形状の剛性を保持させることができ、より確実に開口部21を閉止することができる。
また、上記開口部21は、上記スペーサー29を介して形成されているフラップ部により有効に電磁波をシールドされることから、上記カードケース11内にICチップを備えたICカード17等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記カード等を電磁波から有効に遮断して収納することができる。
請求項13記載の発明にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記収納部は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体と、この袋体の開口部に取り付けられたファスナー部とにより構成され、上記ファスナー部は、金属製のファスナーと、このファスナーが固定された上記素材からなるファスナー固定片とを有することを特徴とする。
従って、請求項13記載の発明にあっては、上記袋体30は、電磁波をシールドしうる素材によって形成されていることから、上記袋体30内にICチップを備えたICカード17等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記カード等を電磁波から遮断して収納することができる。
また、上記開口部31には、金属製のファスナー54が形成されていることから、上記金属により、電磁波を反射することができるとともに、上記ファスナー固定片33は、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることから、上記開口部31において電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項14記載の発明にあっては、上記袋体には、上記ファスナー部32を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部81,81が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項14記載の発明にあっては、上記ファスナー部のみならず、上記フラップ部81,81により上記開口部31bを被覆しうることから、上記開口部31bにおいて、より確実に電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項15記載の発明にあっては、上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることを特徴とする。
従って、請求項15記載の発明にあっては、上記ファスナー部は、袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることから、上記袋体の内方に収納されたICカード等の電子情報格納媒体を外部の電磁波からシールドすることができ、電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項16記載の発明にあっては、上記一対のスライドガイド部には、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部が互いに内方に向かい合うように形成されると共に、上記スライド部には、上記ガイド部に設けられた係止凹部に対して付勢されて係止しうるように形成された係止凸部が設けられ、上記スライド部には、上記係止凹部に対する上記係止凸部の付勢力を保持しうるように形成されたロック部が形成されていることを特徴とする。
従って、請求項16記載の発明にあっては、上記係止凹部と係止凸部が互いに係合されることにより、上記ファスナー部を適宜の場所で固定することができる。
また、上記スライド部に設けられたロック部により、上記係止凹部と係止凸部の係合状態を保持することができることから、不用意に開口部が開口することを防止することができ、開口した開口部を介して電磁波が漏洩することを防止することができる。
請求項17記載の発明にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部は洋服のポケットに形成されたカード収納部であって、
上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項17記載の発明にあっては、上記洋服のポケット34内にカード17を収納することにより、上記カード17を電磁波から遮断した状態で収納することができる。
請求項18記載の発明にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は携帯電話であることを特徴とする。
従って、請求項18記載の発明にあっては、上記携帯電話35を電磁的に外部からシールドすることができる。
請求項19記載の発明にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、上記電子情報格納媒体は腕時計であることを特徴とする。
従って、請求項19記載の発明にあっては、上記腕時計36を電磁的に外部からシールドすることができる。
請求項20記載の発明にあっては、上記フラップ部23には、上記開口部21を閉止状態で保持しうる係止部64が形成されている。
従って、請求項20記載の収納構造にあっては、上記フラップ部23が不意に開口することを防止することができ、上記開口した開口部21から電磁波が漏出することを防止することができる。
請求項1記載の電子情報格納媒体13の収納構造にあっては、上記収納部15内に情報格納媒体13を収納した場合には、上記情報格納媒体13を外部からの電磁的作用に対しシールドしうることから、悪意の第三者が上記収納部15の外方からカードリーダー等の情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記電子情報格納媒体13に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記電子情報格納媒体13に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記電子情報格納媒体13からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項1記載の収納構造は、財布10に形成されている上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記収納部15内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、ICカードが収納部内に埋没され、外部に露呈されていないことから、従来技術のように、ICカードの一部が露呈された箇所を通じて電磁波の漏洩を防止することができる。
従って、悪意の第三者が財布の外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカードからの情報の漏洩を防止することができる。
また、上記電子情報媒体は、財布により形成されていることから、ICカード等の電子情報媒体を出し入れ可能に収納して日常的に持ち歩くことができ、かつ、電磁波の漏洩を防止することができる。
請求項2記載の収納構造は、カードケース11に形成されている上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記カード収納部18内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、ICカードが収納部内に埋没され、外部に露呈されていないことから、従来技術のように、ICカードの一部が露呈された箇所を通じて電磁波の漏洩を防止することができる。
従って、悪意の第三者がカードケースの外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカードからの情報の漏洩を防止することができる。
また、上記電子情報媒体は、カードケースにより形成されていることから、ICカード等の電子情報媒体を出し入れ可能に収納して日常的に持ち歩くことができ、かつ、電磁波の漏洩を防止することができる。
請求項3記載の収納構造は、手帳に形成されている上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記カード収納部18内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、ICカードが収納部内に埋没され、外部に露呈されていないことから、従来技術のように、ICカードの一部が露呈された箇所を通じて電磁波の漏洩を防止することができる。
従って、悪意の第三者が財布の外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカード17からの情報の漏洩を防止することができる。
また、上記電子情報媒体は、手帳により形成されていることから、ICカード等の電子情報媒体を出し入れ可能に収納して日常的に持ち歩くことができ、かつ、電磁波の漏洩を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記内装材20は、電磁波をシールドしうる素材により形成され、収納部15を形成する外皮材19の全域に亘って設けられていることから、
上記収納部内15にICカード等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記電子情報格納媒体13を電磁波から有効に遮断することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記収納部15の端部22において、上記内装材20,20同士が当接して固定されていることから、上記収納部15の端部22において、内装材20,20により、電磁的にシールドすることができる。
収納部15の端部22において、外皮材19,19同士を当接させた状態で固定させた場合には、外皮材19の内側面部に設けられた内装材20,20間に間隙が形成され、端部22は、充分に電磁的にシールドされない。
しかしながら、本請求項記載の発明においては、内装材20,20同士が当接した状態で固定されていることから、収納部15の端部22において有効に電磁的にシールドされ、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記端部22を介して電磁波がICカードに対し、作用することを防ぐことができ、上記収納部15に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記カード収納部18には、開口部21を開閉可能に被覆しうるフラップ部23が形成されていることから、上記開口部21を閉止することができ、上記フラップ部23の内側には上記内装材20が設けられていることから、上記開口部21を介して電磁波が漏洩することを防止することができる。
このため、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記開口部21を介して上記カード収納部18内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に有する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記カード収納部18は長さ方向に沿って複数形成されていることから、財布10内にICカード17を複数枚収納することができる。
また、上記夫々の収納部15を形成している内装材20が財布10の後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
したがって、後端側に設けられている収納部15内にICカード17を収納した場合には、内装材20が複数重複して形成されていることから、重ね合わせられている上記内装材20により、有効に電磁波を遮断することができる。
また、上記内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることから、先端部側から後端部側に至るに従って、電磁波の遮断効果が高まり、上記内装材20が最も多く重複して形成されている後端部側収納部41においては、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
このため、大きな出力のICカードリーダー等の情報読み取り手段の電磁波が作用した場合であっても、上記開口部21を介して上記カード収納部18内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には複数のカード収納部18が設けられていることから、電磁波からシールドしうる状態で複数のICカード17を収納することができる。
また、幅方向他方側には、上記収納部15を構成する札入れ部24が形成され、電磁波をシールドしうる内装材20が貼設されていることから、上記札入れ部24内にICカード17を収納した場合にあっては、上記札入れ部24内に収納した上記ICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記札入れ部24の開口部42は、内装材が内側に貼設されているフラップ部25により被覆されているため、上記開口部42を介する電磁波の漏洩を防止することができる。
したがって、悪意ある第三者が、ICカードリーダーを用いて、ICカード内に有する重要情報の窃取を試みた場合であっても、上記収納部15に収納したICカードに対し、上記開口部42を介して情報の取得に必要な電力を与えることができない。従って、ICカード内に有する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項10記載の収納構造にあっては、上記札入れ部24の内方に設けられているカード収納部18は内装材20により形成されていることから、上記カード収納部18内にICカード17を収納した場合にあっては、上記札入れ部24に設けられている内装材20による、電磁波をシールドする効果に加えて、上記カード収納部18の内装材20により電磁波をシールドすることができる。
したがって、上記札入れ部24内のカード収納部18に収納したICカード17に対する電磁的なシールド作用を向上することができる。
従って、悪意ある第三者が、ICカードリーダー等の電磁的読み取り手段を用いて、ICカード内に有する重要情報の窃取を試みた場合であっても、上記カード収納部18に収納したICカード17に対し、情報の取得に必要な電力を与えることができない。
請求項11記載の収納構造にあっては、収納部15cは、上記札入れ部24の背面側に設けられていることから、上記財布10を二つ折りに折り畳んだ場合には、上記収納部15cは、財布10の厚さ方向において上記カード収納部18及び上記札入れ部24の裏面側に配置されることとなる。
従って、上記収納部15cは、上記カード収納部18及び上記札入れ部24に設けられている多数の内装材20により、上記札入れ部24の表面側方向から発せられる電磁波に対し、シールドしうる状態でカードを収納することができる。
また、上記収納部15を画成する長さ方向両端部には、上記内装材20により被覆されていることから、上記収納部15の長さ方向両端部側から発せられる電磁波に対し、シールドしうる状態でカードを収納することができる。
従って、上記財布10を上記収納部15cが身体側に配置されるように上着などのポケットに収納した場合には、悪意ある第三者が、ICカードリーダー等の電磁的読み取り手段の電磁波出力を上げて、ICカード内に有する重要情報の窃取を試みた場合であっても、上記収納部15cの前方に多数の内装材18が配置されていることから、収納部15に収納したICカードに対し、情報の取得に必要な電力を与えることができず、ICカード17内の重要情報の窃取を防ぐことができる。
請求項12記載の収納構造にあっては、上記裏面側外皮材28の先端部には、上記表面側外皮材27の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサー29を介してフラップ部23が設けられていることから、上記カードケース11に設けられているフラップ部23は、上記スペーサー29を介して開閉され、上記フラップ部23が上記スペーサー29を介して折曲形成されることから、上記フラップ部23に対して、開口部21を閉止しうる形状の剛性を保持させることができ、より確実に上端部44を閉止することができる。
したがって、上記フラップ部が、上記表面側外皮材27に当接することによる外方へのフラップ部23の開口を防止することができる。
従って、上記フラップ部23が開口されることによる、上記フラップ部23と上記表面側外皮材27との間に生ずる間隙の形成を防ぐことができ、上記間隙を介する電磁波の進入を遮断することができ、上記カードケース11に収納したICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができない。
上記間隙を介して行われる、ICカード内に有する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項13記載の収納構造にあっては、上記収納部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30により形成されていることから、上記袋体30内にICカード等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記電磁波をシールドしうる素材によって電磁波は遮断され、上記電子情報格納媒体13に対し、情報の窃取に必要な電磁波を供給することができず、上記電子情報格納媒体13から生ずる重要情報の漏洩を防止することができる。
上記ファスナー部32は、電磁波をシールドしうる素材からなるファスナー固定片33によって形成されていることから、上記開口部31を介して進入する電磁波を遮断することができる。
また、ファスナー部32を構成するファスナー54は金属により形成されていることから、上記金属により電磁波を反射することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項14記載の収納構造にあっては、上記収納部は、上記ファスナー部32bのみならず、上記フラップ部81,81によって被覆されていることから、ファスナー歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項15記載の収納構造にあっては、上記収納部は、閉口時においては、上記ファスナー部に設けられた、上記遮蔽部材により外部の電磁波から遮蔽されるため、上記収納部内にICカード等の電子情報格納媒体を収容した場合には、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項16記載の収納構造にあっては、上記スライド部88に設けられた係止凸部87と、上記スライドガイド部85に設けられた係止凹部86とが互いに係合することにより、上記ファスナー部32cを適宜位置で固定することができ、使用者の使用形態に合致した開口部の大きさを保持することができる。
また、上記スライド部88には、ロック部92が形成されていることから、上記上記ファスナー部が不用意に開口することを防止することができる。
したがって、上記開口した箇所を介して電磁波が漏洩することを未然に防ぐことができる。
請求項17記載の収納構造にあっては、洋服のポケット34に設けられたカード収納部18内にICチップを有するICカード17等の電子情報格納媒体13を収納した場合には、上記ICカード17を外部の電磁波から遮蔽しうることから、悪意の第三者が洋服のポケット34の外方からカードリーダー等の情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記電磁波がシールドされる。
このため、上記ICカード17に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記ICカード17からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項18記載の収納構造にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により電子商取引等の個人に関する情報の送受信を行いうる携帯電話35を外部からの電磁的作用に対しシールドしうる。
したがって、悪意の第三者が上記収納部15の外方から情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記携帯電話35に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記携帯電話35に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記携帯電話35からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項19記載の収納構造にあっては、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により電子商取引等の個人に関する情報の送受信を行いうる腕時計36を外部からの電磁的作用に対しシールドしうる。
したがって、悪意の第三者が上記収納部15の外方から情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記腕時計36に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記腕時計36に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記腕時計36からの情報の漏洩を防止することができる。
請求項20記載の収納構造にあっては、上記フラップ部23を介して上記開口部23を開閉可能に取り付けられ、ICカード17等の収納時には上記フラップ部23閉止状態で維持することができる。
従って請求項20記載の発明にあっては、上記フラップ部23を閉止状態で維持することができることから、上記フラップ部23が不意に開口することを抑止することができ、開口した開口部21から電磁波が漏出することを防止することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明にかかる収納構造を詳細に説明する。
本実施の形態に係る収納構造は、図2に示すように、電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体13を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部15を有する。
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は財布10に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15はカードケース11に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は手帳に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記収納部15は、外皮材19と、上記外皮材19の内側面部に設けられた内装材20とにより構成され、上記内装材20は、収納部15を形成する外皮材19の全域に亘って設けられ、電磁波をシールドしうる素材により形成されている。
また、上記収納部15を形成する端部22は、上記内装材20,20が互いに当接しうるように固定されている。
また、上記カード収納部18には、開口部21を開閉可能に被覆しうるフラップ部23が設けられ、上記フラップ部23の内側には上記内装材20が設けられている。
また、上記財布10は、札入れとして形成され、複数の上記カード収納部18を有し、上記複数の各カード収納部18には、先端部側収納部40から後端部側収納部41にかけて、夫々、上記各カード収納部18を形成する内装材20が財布10後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
また、上記財布10は、平面長方形状に形成され、展開状態においては長方形状に形成されると共に幅方向に沿って折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には上記複数のカード収納部18が長さ方向に沿って設けられる一方、幅方向他方側には上記収納部15を構成する札入れ部24が設けられ、上記札入れ部24内にはカード収納部18が設けられている。
また、上記札入れ部24には、開口部42を開閉可能に被覆しうるフラップ部25が設けられ、上記フラップ部25の内側には上記内装材20が設けられている。
また、上記カード収納部18は上記内装材20により形成されている。
また、上記札入れ部24の背面側には上記カードを収納可能な収納部15が設けられ、上記収納部15を画成する長さ方向両端部は上記内装材20により被覆されている。
また、上記フラップ部には、上記表面側外皮材27の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサー29を介して開口部21を開閉可能に被覆しうるように形成されている。
また、上記収納部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30と、この袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成され、上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定された上記素材からなるファスナー固定片33とを有する
また、上記電子情報格納媒体13は、ICチップを有するカード17であると共に、上記収納部15は洋服のポケット34に形成されたカード収納部18であって、上記カード収納部18は、上記カード17が埋没する状態で収納しうるように構成されている。
また、上記電子情報格納媒体13は携帯電話35である。また、上記電子情報格納媒体13は腕時計36である。
また、上記フラップ部23には、上記開口部21を閉止状態で保持しうる係止部64が形成されている。
図1、図2は、本発明の実施例にかかる収納構造を有する財布10を示したものである。
上記財布10は、図2に示すように、上記財布10内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15a,15b,15cを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
上記財布10は、図1に示すように、全体側面長方形状に形成され、図2に示すように、展開状態においては、上記財布10の幅方向に沿って形成されている折り曲げ部46を介して、幅方向に沿って折り畳み可能に形成されており、展開状態においては、平面長方形となる。
図2に示すように、上記財布10の幅方向の一方側には、複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kにより形成されている収納部15aが設けられ、幅方向の他方側には、収納部15bを有する札入れ部24が設けられている。
図3に示すように、上記収納部15aを形成する複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、革からなる外皮材19a、19bと、上記外皮材19a、19bの内側面側の全域に亘って設けられた電磁シールド素材からなる内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gとが縫合されて形成されている。
上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、ICカードがカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に埋没する状態で収納しうるように形成され、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17を上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの側方からは視認することができない寸法に形成されている。
ICカード17は、一般に流通されている、いわゆるクレジットカードや、銀行のキャッシュカード等であり、図3に示すように、上記収納部15aを形成する各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの寸法は、一般的なICカードの寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成されている。
本実施例にあっては、図2に示すように上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1は、上記ICカード17の幅寸法W2よりも大きい幅寸法に形成され、図3に示すように、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの長さ寸法L1は、図2に示すように、上記ICカード17の長さ寸法L2よりも大きい長さ寸法に形成されている。
したがって、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に、ICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17は、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内部に埋没した状態で収納されることから、ICカードリーダーなどにより、上記財布10の外方から、非接触の状態でICカード内に存するデータの窃取が行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gにより覆われた収納部15a内に収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図2に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの上端部には幅方向に沿って、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1と同一の幅寸法を有する各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kが設けられている。
図3は、図2におけるA-A’断面において、上記収納部15aの縦断面図を示し、図4は、図2におけるB-B’断面において、上記収納部15aの横断面形状を誇張して示す。
図3、図4に示すように、上記収納部15aを形成する、各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kのうち、長さ方向の下端部22a及び幅方向の端部22b,22bにおいて、上記内装材20aは、長さ方向略中間部において上記内装材20bに固定され、上記内装材20bは、長さ方向略中間部において上記内装材20cに固定され、上記内装材20cは、長さ方向略中間部において上記内装材20dに固定され、上記内装材20dは、長さ方向略中間部において上記内装材20eに固定され、上記内装材20eは、長さ方向略中間部において上記内装材20fに固定され、上記内装材20fは、長さ方向略中間部において上記内装材20gに固定され、上記収納部15aを形成する各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士が互いに固定して形成されている。
上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士は、長さ方向両端部において固定糸47を介して夫々縫合して結合されている。
図3、図4に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、両面が覆われるように形成されている。
すなわち、上記カード収納部18fは、上記内装材20a−20bにより形成され、上記カード収納部18gは、上記内装材20b−20cにより形成され、上記カード収納部18hは、上記内装材20c−20dにより形成され、上記カード収納部18iは、上記内装材20d−20eにより形成され、上記カード収納部18jは、上記内装材20e−20fにより形成され、上記カード収納部18kは、20f−20gにより形成されている。
図3、図4に示すように、上記収納部15aの各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの両面に形成されている各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、上記収納部15aの先端部側収納部18fから後端部側収納部18kに至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、図3に示すように、上記後端部側収納部18kにおいては、厚さ方向において7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが重複して設けられている。
上記カード収納部18kを内方にして、上記財布10を折り畳んで使用した場合には、上記カード収納部18kは、上記全ての各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波が遮断されるように位置されることから、電磁波を遮蔽する効果が大きい。
したがって、上記後端部側収納部18kにカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダー等の情報読み取り手段からの一定の出力のの電磁波が放出された場合であっても、財布10の表面A側に対しては、7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが配置されるため、これら7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波は減衰され、上記カード収納部18k内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
図3に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kの周縁端部においては、上記各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kを補強しうるように形成されている補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kが形成されている。
上記補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kは、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している上記内装材20b、20c、20d、20e,20f,20gの開口部側端部を所定の幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図2、図3に示すように、上記収納部15aと上記外皮材19aとの間には、上記財布10の長さ方向に沿って平面長方形状の隔壁材16が形成されている。
上記隔壁材16によって隔てられることにより、上記財布10の長さ方向に沿って形成された開口部を有するポケット部59,60が夫々形成されている。
上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、電磁波をシールドしうる柔軟性を有する布状の導電性素材により形成されている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、非接触型ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を減衰又は遮断する機能を有する。
本実施例においては、厚さ110㎛を有し、CuとNiが含浸されているセーレン株式会社製の導電性PET織布(品番:Sui-10-70X)が使用されている。上記導電性織布は、PETを基本素材として形成され、表面抵抗値0.03(Ω/sq)となるように形成されている。
上記ICカード17は、非接触型ICカードであって、カードリーダーなどの電子情報処理装置に対して所定間隔以内に位置させた場合には、上記カードリーダーに有するアンテナ回路からの電磁波を受け、上記ICカード内に形成されているアンテナ回路を介して電力が発生し、上記起電力を介して上記電子情報処理装置との相互通信を行い、ICカード17内のデータの通信を行うように形成されている。
図2に示すように、上記札入れ部24は、上記財布10の幅方向他方部において、上記財布10の長さ方向に沿って形成されている。
図6は、図5におけるC-C’断面における横断面図を示し、図6に示すように、上記札入れ部24は、内側外皮材19cと、上記内側外皮材19cと外側外皮材19aとの間に配置固定されている内方側外皮材19dとにより形成され、上記各外皮材19c、19dの内面全域には、電磁波をシールドしうる内装材20hが上記各外皮材19c、19dに対し縫合固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24内には、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、電磁波をシールドしうる内装材20i,20j,20kにより、上記内装材20i,20j,20kの幅方向中央部において、固定糸47により縫合されて画成された6つのカード収納部18l,18m,18n,18o,18p,18qが形成されている。
上記内装材20i,20j,20kは夫々、各開口部21l,21m,21n,21o,21p,21qが段差を以て形成されるように、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、幅方向において所定の間隔寸法をあけて固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の上記財布10の折り畳み部46側には、上記財布10の長さ方向に沿って、紙幣を出入可能に形成されている開口部42が形成されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の開口部42には、フラップ部25が設けられ、このフラップ部25は、上記内側外皮材19cと、上記外側外皮材19aとの間において厚さ方向中間部に設けられたの内方側外皮材19dに延設して設けられている外皮材19eにより形成されている。
上記フラップ部25は、上記開口部42に沿って、上記開口部42を開閉可能に被覆しうるように、折り曲げ自在に形成されている。
図6に示すように、上記フラップ部25を形成している上記内方側外皮材19eの裏面全域には、上記外皮材19dに固定されている内装材20hに延設された内装材20lが周縁部において縫合されて固定されている。
したがって、上記札入れ部24内にICカード17を収納した場合にあっては、上記開口部42が上記フラップ部25により遮蔽されるため、外部からの電磁波を有効にシールドすることができ、ICカード17内の情報の窃取を防ぐことができる。
図5に示すように、上記フラップ部25には、フック部材70が設けられている。このフック部材70は、フラップ部25の裏面側の幅方向略中央部の係止凸部51と、上記札入れ部24の外皮材19cに、上記係止凸部51に対応して嵌まり込みうる係止凹部52とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部51が上記係止凹部52に嵌まり込むことにより、上記フラップ部25により、上記札入れ部24の開口部42を閉止しうる。
このことにより、上記札入れ部24内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部25が開き、上記開口部42を開放することなく、外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
図5に示すように、上記札入れ部24を画成する長さ方向両端部には、上記札入れ部24内の収納容積を変更しうる札入れ襞部50,50が形成されている。
上記札入れ襞部50,50は、上記札入れ部24を形成している上記外皮材19c,19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19f,19fと、上記外皮材19f,19fの内方において、上記外皮材19f,19fを被覆するように形成されている内装材20m,20mとにより形成されている。
したがって、上記札入れ部24は、上記内装材20m,20mにより被覆されている札入れ襞部50,50を有することから、上記財布10の長さ方向両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記札入れ部24の背面側には、上記ICカード17を収納可能な収納部15cが設けられている。
図7に示すように、上記収納部15cを画成する長さ方向両端部には、上記収納部15cの収納容積を変更しうる収納襞部53,53が形成されている。
上記収納襞部53,53は、外皮材19aと、上記札入れ部24を形成している外皮材19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19g,19gと、上記外皮材19g,19gの内方において、上記外皮材19g,19gを被覆するように形成されている内装材20n,20nとにより形成されている。
したがって、上記内装材20n,20nにより被覆されている収納襞部53,53が形成されていることから、上記収納襞部53,53の長さ方向の両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記収納部15cには、上記札入れ部24に隣接して財布10の長さ方向に沿って設けられたファスナー収納部58が形成されている。
上記ファスナー収納部58の上端部には、上記ファスナー収納部58の長さ方向に沿って形成されている開口部を開閉可能に形成されているファスナー部80が形成されている。
次に、本発明にかかる収納構造の第二実施例を示す。
図8は、本発明の実施例にかかる収納構造を有するカードケース11を示したものである。
上記カードケース11は、図8に示すように、上記カードケース11内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15dを有し、特に外方から電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図8に示すように、上記カードケース11は、裏面側外皮材28と、平面長方形状の表面側外皮材27と、この表面側外皮材27の裏面側の全域に設けられた上記内装材20pと、上記裏面側外皮材28の裏面側に設けられた上記内装材20qとにより形成されている。
上記収納部15dの寸法は、一般的なICカードの外形寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成され、上記収納部15dにICカード17を収納した場合にあっては、上記収納部15d内にカードを埋没して収納することができる。
従って、本実施例にあっては、図8に示すように上記収納部15dの幅寸法L4は、上記ICカード17の長さ寸法L5よりも大きい長さ寸法に形成され、上記収納部15dの幅寸法W8は、上記ICカード17の幅寸法W9よりも大きい長さ寸法に形成されている。
このことから、上記ICカード17を上記カードケース11を形成する上記収納部15dに収納した場合にあっては、上記ICカード17を内装材20p,20qにより形成されている収納部15d内に埋没した状態で収納することができる。
したがって、上記収納部15dにより形成されているカード収納部18r内に、ICカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダーなどにより、上記カードケース11の外方から、ICカード内に存するデータの窃取を行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20p,20qにより覆われた収納部15d内に完全に埋没した状態で収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図11は、従来のカードケースの端部の縫合方法を示し、図12は、図8のカードケース11のE-E’断面における横断面図を示す。
図11に示すように、従来のカードケースの端部においては、表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとは、互いに上記収納部15dの内方に折曲されて、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとが互いに当接するようにして縫合されている。従って、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの夫々に形成されている各内装材20p、20qは互いに離間した状態となり、上記各内装材20p、20q間において、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの各厚さ寸法分の間隙W3が形成される。
これに対し、本発明におけるカードケースの端部は、図12に示すように、上記表面側外皮材27と裏面側外皮材28とは互いに上記内装材20p,20qを介して固定糸47により縫合されて接合されている。
従って、上記内装材20p、20q同士は当接して接合されていることから、上記内装材20p、20q間には間隙が生ぜず、カードケース11の端部における電磁波のシールドを確実に行うことができる。
図8に示すように、上記収納部15dには、上記ICカード17を上記収納部15d内に対し出入することができるように、上記収納部15dの長さ方向に沿って、上記収納部15dの幅寸法L4と略同一の幅寸法を有する開口部21aが設けられ、開口部21を介してICカード17を出し入れすることができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第三実施例を示す。
図9は、本発明の実施例にかかる図8における収納構造を有するカードケース11において、カードケース11の開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが形成されている収納構造を示したものである。図10は、図9におけるD-D’断面における上記カードケース11aの縦断面図を示す。
以下、図8に示すカードケース11と異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11aは、図9に示すように、上記カードケース11a内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15eを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図9に示すように、上記カードケース11aは、平面長方形状の表面側外皮材27bと、この表面側外皮材27bの裏面側の全域に設けられた上記内装材20tと、裏面側外皮材28bと、上記裏面側外皮材28bの裏面側に設けられた上記内装材20uとにより形成されている。
図9に示すように、上記収納部15eにより形成されているカード収納部18sの上端部44には、上記収納部15eの幅方向に沿って、上記収納部15dの幅寸法と略同一の幅寸法を有する開口部21bを有する。
図9に示すように、上記裏面側外皮材28bの上端部44には、上記開口部21bを開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが設けられている。
図10に示すように、上記フラップ部23aは、上記裏面側外皮材28bに延設され、上記上端部44において折り曲げて形成された外皮材19hと、上記外皮材19hの内面側の全域に形成されている内装材20vとにより形成されている。
従って、上記カードケース11aの収納部15e内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第四実施例を示す。
図14は、本発明の実施例にかかる図9における収納構造を有するカードケース11aにおいて、スペーサー29を介して開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが形成されている収納構造を示したものである。図15は、図14のカードケース11bのF-F’断面における縦断面図を示す。
以下、図9に示すカードケース11aと異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11bは、図14に示すように、上記カードケース11bに収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15fを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図14、図15に示すように、上記カードケース11bは、平面長方形状の表面側外皮材27cと、この表面側外皮材27cの裏面側の全域に設けられた上記内装材20wと、裏面側外皮材28cと、上記裏面側外皮材28cの裏面側に設けられた上記内装材20xとにより形成されている。
図14、図15に示すように、上記収納部15fにより形成されているカード収納部18tの上端部44aには、開口部21cが設けられている。
図15に示すように、上記裏面側外皮材28cの上端部44aには、上記表面側外皮材27cの厚さ寸法W6と略同一の厚さ寸法W7を有するスペーサー29を介して表面側外皮材27cの上端部44aに設けられて入る開口部21cを開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが設けられている。
上記フラップ部23bは、上記裏面側外皮材28cを所定の幅寸法に亘って上記表面側外皮材27c側へ折曲し、上記表面側外皮材27cの上端部を所定幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図15に示すように、上記スペーサー29は、上記裏面側外皮材28cの先端折曲部63において、上記裏面側外皮材28cの裏面側に上記裏面側外皮材28cの幅方向全域に沿って設けられ、上記フラップ部23bは、上記スペーサー29を介して折曲して上記表面側外皮材27cの上端部を被覆するように形成されている。
上記スペーサー29は、図15に示すように、断面方形状に形成されている。
一般に、上記裏面側外皮材28cを単に先端部において、折曲して上記表面側外皮材27c上端部を被覆するフラップ部を形成した場合には、上記裏面側外皮材28cは一箇所のみの折曲部位を以て折曲されることから、上記裏面側外皮材28cが所定の剛性を有することにより、フラップ部23bが素材の有する剛性により、折曲部位から上記表面側外皮材27cの前方へやや拡開した状態となる場合が多い。
しかしながら、本実施例にあっては、図15に示すように、断面方形状に形成されたスペーサー29の上端側頂部64,65に沿う形で、上記裏面側外皮材28cに2箇所の折曲端部66,67が形成されて折り返され、フラップ部23bが形成されていることから、上記2箇所の折曲端部66,67により、上記裏面側外皮材28cの剛性を減衰した状態で折り返されて上記フラップ部23bが形成されている。
その結果、上記フラップ部23bが上記表面側外皮材27c前方に拡開しにくくなり、上記開口部21cを有効に被覆することができる。
このことから、上記カードケース11bの収納部15f内にICカード17を収納した場合にあっては、フラップ部23bによって電磁波が遮断されるため、ICカード17内に有する情報の漏洩を防止することができる。
尚、図16に示すように、上記フラップ部23bには、フック部材68が設けられてもよい。このフック部材68は、フラップ部23bの裏面側の幅方向略中央部の係止凸部71と、上記表面側外皮材27cに、上記係止凸部71に対応して嵌まり込みうる係止凹部72とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部71が上記係止凹部72に嵌まり込むことにより、上記フラップ部23bにより、上記カードケース11bの開口部21cを閉止しうる。
このことにより、上記カードケース11b内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部23bが開き、上記開口部23bを開放することなく、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第五実施例を示す。
図13は、本発明の実施例にかかる収納構造を有する袋体30を示したものである。
上記袋体30は、図13に示すように、収納部15g内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記電子情報格納媒体13内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15gを有する電子情報格納媒体13の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図13に示すように、上記収納部15gは、袋体30と、上記袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成されている。
本実施例にあっては、図13に示すように、上記袋体30aは、側面長方形状に形成されるとともに、電磁波をシールドしうる布状の導電性素材により形成されているシールド材55により形成されている。
図13に示すように、上記袋体30の上部には、上記袋体30の幅方向に沿って上記ICカード等の電子情報格納媒体13を出入可能に形成されている開口部31が形成されている。
図13に示すように、上記開口部31には、上記開口部31を開閉可能に形成されているファスナー部32が設けられている。
上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定されたファスナー固定片33,33とにより構成されている。
上記ファスナー54は、歯部54aと、この歯部54aに歯合するスライダー54bとにより構成されている。
上記開口部31においては、上記開口部31の強度を補強しうる平面帯状の外皮帯材57が上記開口部31の周縁全域において形成されている。
上記ファスナー固定片33、33は、テープ状に形成され、上記各ファスナー固定片33,33は、電磁波をシールドしうる上記布状の電導性素材により形成されている。
したがって、上記ファスナー54は金属製であることから、電磁波を反射すると共に、上記ファスナー固定片33,33は電磁波をシールドすることから、上記袋体30内に収納した電子情報格納媒体へ対する電磁波を遮断することができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第六実施例を示す。
図17は、本発明の実施例にかかる図13における収納構造を有する袋体30bにおいて、袋体30aのファスナー部を被覆しうるフラップ部81,81が形成されている収納構造を示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
上記袋体30bは、図17に示すように、上記収納部15h内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15hを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図17に示すように、上記収納部15hは、袋体30bと、上記袋体30bの開口部31bに取り付けられたファスナー部32bとにより形成されている。
上記袋体30bの上端部82には、上記ファスナー部32bを被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部81,81が形成されている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81は、平面長方形状に形成され、上記フラップ部を形成している長さ方向一辺部83、83が、上記袋体30bの上端部82において、上記ファスナー部32bの長さ方向に沿って設けられている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81の幅寸法W10は、上記開口部31bの幅寸法の略半分の大きさの幅寸法に形成されている。
上記フラップ部81,81は、上記ファスナー部32bの上方において、上記ファスナー部32bと略平行に形成されて、上記フラップ部81,81を形成する長さ方向他辺部84、84同士が互いに当接するように形成され、上記ファスナー部32bを視認不可能な状態で被覆しうるように形成されている。
上記ファスナー部32bは、電磁波をシールドしうる上記フラップ部81,81により覆われるため、図13に示すように、上記ファスナー部32を形成する歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
従って、上記袋体30bの収納部15h内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
上記収納部15h内にICカード17等を収納する場合には、上記フラップ部81,81を上方に開口すると共に、上記ファスナー部32bを開口して、上記ICカード17等を収納することができる。
その後、上記ファスナー部32b及びフラップ部81,81を閉じることにより、上記収納部15h内に収納したICカード17等に対する電磁波を防ぎ、上記ICカード等内の情報の漏洩を防止することができる。
次に、本発明にかかる収納構造の第七実施例を示す。
図18は、本発明の実施例にかかる図13における収納構造を有する袋体30aにおいて、袋体30aのファスナー部の形状を変形した収納構造を示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
袋体30cは、図18に示すように、上記収納部15j内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15jを有するICカード17等の電子情報格納媒体の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図18に示すように、上記収納部15jは、袋体30cと、上記袋体30cの開口部31cに取り付けられた合成樹脂製のファスナー部32cとにより形成されている。
図18に示すように、上記開口部31cは平面長方形状に形成され、上記ファスナー部32cは、上記開口部31cにおいて長さ方向に沿って、上記開口部31cの幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部85,85と、上記一対のスライドガイド部85,85に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部88と、上記スライド部88に固定され、上記一対のスライドガイド部85,85の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材89とにより形成されている。
図18に示すように、上記スライドガイド部85,85は、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部86,86が互いに内方に向かい合うようにして形成され、上記係止凹部86,86の下部には、上記スライドガイド部85,85の長さ方向に沿って形成されたスライド板部96、96が形成されている。
図21,図22に示すように、上記スライド部88は、スライド基部90と、上記スライド基部90の一端部から、互いに平行に形成されて延設された一対のアーム部91,91と、上記延設されたアーム部91,91先端外方へ膨出して設けられた係止凸部87,87と、上記係止凸部の付勢力を保持しうるロック部92とにより形成されている。
上記係止凸部87,87は、上記スライドガイド部85,85に設けられた係止凹部86、86に対して付勢されて係止しうるように形成されている。
図21,図22に示すように、上記ロック部92は、上記スライド基部90に対し、移動可能に設けられ、上記スライド基部90に設けられたアーム部91,91間に挿入可能な保持片部93を有している。
図21に示すように、上記アーム部91,91は可撓性を有することから、スライド部88がスライドする際に上記係止凸部87,87が、上記スライドガイド部85,85に設けられている係止凹部86に係合した状態から凸状部98,98を乗り越える際に、上記スライド部88,88の幅方向内方へ押されることにより弾性変形し、その後係止凹部86,86に係合する際に、互いに平行な状態に復帰しうるように構成されている。
したがって、上記係止凸部87、87が上記係止凹部86,86に係合した状態で、上記ロック部92の保持片部93を上記アーム部91,91の間にスライドさせて配置した場合には、上記アーム部91,91が変形不可能な状態に固定できるため、上記スライド部88をスライド不可能な状態にロックすることができる。
図20に示すように、上記スライド基部90の両側面部には凹状部97、97が形成され、上記各凹状部97,97は、上記スライドガイド部85、85下部に設けられている上記スライド板部96,96スライド可能に係合している。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、平板状の薄板部94と、厚板部95とにより形成され、上記薄板部94と、厚板部95とが互いに夫々の長さ方向において折り曲げ可能に帯状に形成されている。
図20に示すように、上記遮蔽部材89の幅寸法W4は、上記スライドガイド部85,85間の間隔寸法W5よりも大きい幅寸法により形成されている。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライド基部90の後端部側に配置され、上記開口部31cの閉口時には図18に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部85,85間に配置され、上記スライドガイド部85,85の間を上方から視認不可能な状態に閉止しうるように配置される。
上記ファスナー部32cは、CuとNiが含まれた合成樹脂により形成され、電磁波を減衰するように形成されている。
したがって、上記開口部31cは上記遮蔽部材89により閉止されることから、上記収納部15j内にICカード17等の電子情報格納媒体を収納した場合には、外方からの電磁波を遮蔽し、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができることから、上記ICカード内の情報の漏洩を防止することができる。
図18に示すように、上記開口部31cの開口時には、上記遮蔽部材89は、上記スライド部88と共に上記開口部31cの長さ方向に沿って移動し、上記遮蔽部材89の端部は、上記スライドガイド部85,85に延設され、上記開口部31cの長さ方向端部において上記袋体30cの一方の幅方向側面部内側に、高さ方向に沿って形成されているスライドガイド部99,99及び、上記スライドガイド部99,99に延設され、上記袋体30cの高さ方向底面部において、上記袋体30cの幅方向底面部内側に形成されているスライドガイド部100,100に沿って上記袋体30c内部に収納されるように形成されている。
上記遮蔽部材89の長さ寸法は、上記スライドガイド部99,99及びスライドガイド部100,100の長さ寸法の総和と略同寸法に形成されている。
従って、上記遮蔽部材89をスライドして、上記開口部31cを開口した場合には、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部99,99と、上記スライドガイド部100,100とにより上記袋体30c内部に収納することができる。
尚、図17に示すように、上記フラップ部81,81は電磁波をシールドしうるように形成されているが、上記フラップ部81,81は外皮材と、上記外皮材の内面全域に形成された電磁波シールド素材からなる内装材により形成することができる。
この場合、外方より生ずる電磁波は、上記電磁波シールド素材からなる内装材により遮断されるため、上記袋体の収納部内にICカード17を収納した場合にあっては、ICカード17内に有する情報の漏洩を防ぐことができる。
尚、上記各実施例には、本発明に係る収納構造を財布10、カードケース11,11a,11b、袋体30に適用した場合を例に説明したが、上記収納部を洋服のポケットに形成されたカード収納部として形成することができる。
この場合、上記カード収納部内に非接触型ICカード等を収納した場合には、上記収納部に埋没していることから、ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を遮断し、上記カードから重要データが漏出されることを防止することができる。
また、上記電子情報格納媒体は、電子情報処理装置等との間で非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる携帯電話35や、腕時計36である場合にも、上記携帯電話35及び腕時計36の内部に有する重要なデータの漏出を防止することができる。
(実験例)
以下に図23〜図34及び、表1〜10により、上記実施例にかかる財布10と、上記第三の実施例にかかるフラップ部23aが形成されているカードケース11aとの比較例により説明する。
非接触型ICカードは、カードリーダー等の電子情報処理装置に設けられているアンテナから送信される電磁波を、ICカード内に設けられているアンテナコイルを介して受信するとともに、上記アンテナコイルにより、電磁誘導が行われることにより電力が発生し、この電力によって、ICカード内に有するICチップ等の機能が作動することによって、上記カードリーダーとの間において、相互通信を行うことが可能となる。
一般的な非接触型ICカードの電力の発生に必要な非接触型ICカードの受信側の電圧は、2.0Vに設定されている。したがって、図23に示す測定装置によって、上記ICカードの受信電圧が2.0Vとなる際の上記カードリーダー等の電子情報処理装置となる送信側の送信電圧を測定したものである。
図23に示すように、送信機61をカードリーダーに想定すると共に、受信コイル62をICカードとして想定して本実施例に係る財布10又はカードケース11b内に収納して上記財布10又は、カードケース11aの、上記送信コイル61から送信される送信電圧と、上記受信コイル62で受信される受信電圧を測定することによって、試験を行った。
上記送信コイル61の送信周波数は13.56MHzに設定されている。
測定方法
1.図25に示すように、上記受信コイル62を、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れずに、送信コイル61に密着させて、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を測定した。
2.図26〜図34に示すように、上記受信コイル62を、上記財布10に設けられている収納部15a、15b及び、上記フラップ部23aを有するカードケース11aに設けられている収納部15eに入れ、任意の入力電圧(最大100V)数点で受信コイル62の出力電圧を測定した。
3.表1〜表10に示すように、上記の測定結果から、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を算出した。
4.表1〜表10に示すように、上記受信コイル62の出力電圧2.0V時における、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れない状態との入力電圧の比率から減衰率を算出した。
図25は、上記受信コイル62を収納部に収納していない状態における測定状態を示す。
上記実験の結果、表1に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は0.776Vである。
図26は、上記カードケース11aの収納部15dに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表2に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は56.231Vである。
従って、減衰率は、(56.231/0.776)= 72.462により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/72.5となる。
図27は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18pに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表3に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は95.361Vである。
従って、減衰率は、95.361/0.776)= 122.889により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/122.9となる。
図28は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18nに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表4に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は111.258Vである。
従って、減衰率は、(111.258/0.776)= 143.374により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/143.4となる。
図29は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18lに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表5に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は138.957Vである。
従って、減衰率は、(138.957/0.776)= 179.068 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/179.1となる。
図30は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18kに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表6に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は198.990Vである。
従って、減衰率は、(198.990/0.776)= 256.430により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/256.4となる。
図31は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18jに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表7に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は167.529Vである。
従って、減衰率は、(167.5290.776)= 215.888により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/215.9となる。
図32は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18iに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表8に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は164.131Vである。
従って、減衰率は、(164.131/0.776)= 211.509 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/211.5となる。
図33は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18hに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表9に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は159.697Vである。
従って、減衰率は、(159.697/0.776)= 205.795により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/205.8となる。
図34は、上記財布10の収納部15aのカード収納部18gに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表10に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は151.372Vである。
従って、減衰率は、(151.372/0.776)= 195.067により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/195.1となる。
したがって、上記の実施例の結果、表6に示すように、電磁波に対する減衰率が最も大きい部位は、内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gの全てが重複して形成されている上記後端部側収納部18kであることが判明した。
このことから、上記カード収納部18k内に、上記非接触型ICカードを収納した場合にあっては、カードリーダー等から出力される電磁波の出力を上げた場合であっても、上記カード内から重要情報が漏出を防止することができる。
本件発明は、収納部内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部を有するカードの収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる収納構造に適用することができるものである。
本発明にかかる、収納構造を有する財布を折り畳んだ状態を示す全体斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有する財布を開いた状態を示す全体斜視図である。 図2における、A-A’断面において、収納部を長さ方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図2における、B-B’断面において、収納部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 本発明にかかる札入れ部に設けられたフラップを開口した状態を示す斜視図である。 図5における、C-C’断面図において、札入れ部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、第二収納部を開口した状態を示す斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有するカードケースを示す全体斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有するカードケースにおいて、フラップ部が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図9における、D-D’断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 従来発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、収納構造を有するバッグを示す全体斜視図である。 本発明にかかる、収納構造を有するカードケースにおいて、スペーサーが設けられている状態を示す全体斜視図である。 図14における、F-F’断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図14にかかる、収納構造を有するカードケースにおいて、フック部材が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図13における袋体の開口部にフラップ部が形成されている状態を示す全体斜視図である。 図13におけるファスナー部を変形した他の実施例を示す全体斜視図である。 図18における収納構造を有する袋体において、ファスナー部の構造を示す斜視図である。 図18における、G-G’断面図において、ファスナー部横方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 図18における収納構造を有する袋体において、ファスナー部のロック状態が解除された状態を示す斜視図である。 図18における収納構造を有する袋体において、ファスナー部がロックされた状態を示す斜視図である。 本発明にかかる、収納構造の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、収納構造の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、収納構造を使用しない場合の状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、フラップ付カードケースの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18pの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18nの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18lの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18kの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18jの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18iの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18hの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18gの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、収納構造を使用しない場合の計測データ示す表である。
本発明にかかる、フラップ付カードケースの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18pの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18nの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18lの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18kの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18jの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18iの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18hの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18gの計測データ示す表である。
符号の説明
10 財布
11 カードケース
11a カードケース
11b カードケース
13 電子情報格納媒体
15 収納部
15a 収納部
15b 収納部
15c 収納部
15d 収納部
15e 収納部
15f 収納部
15g 収納部
15h 収納部
16 隔壁材
17 ICカード
18 カード収納部
18f カード収納部
18g カード収納部
18h カード収納部
18i カード収納部
18j カード収納部
18k カード収納部
18l カード収納部
18m カード収納部
18n カード収納部
18o カード収納部
18p カード収納部
18q カード収納部
18r カード収納部
18s カード収納部
18t カード収納部
18v カード収納部
19 外皮材
19a 外皮材
19b 外皮材
19c 外皮材
19d 外皮材
19e 外皮材
19f 外皮材
19g 外皮材
19h 外皮材
20 内装材
20a 内装材
20b 内装材
20c 内装材
20d 内装材
20e 内装材
20f 内装材
20g 内装材
20h 内装材
20i 内装材
20j 内装材
20k 内装材
20l 内装材
20m 内装材
20n 内装材
20p 内装材
20q 内装材
20r 内装材
20s 内装材
20t 内装材
20u 内装材
20v 内装材
20w 内装材
20x 内装材
21 開口部
21a 開口部
21b 開口部
21c 開口部
21f 開口部
21g 開口部
21h 開口部
21i 開口部
21j 開口部
21k 開口部
21l 開口部
21m 開口部
21n 開口部
21o 開口部
21p 開口部
21q 開口部
22 端部
22a 下端部
22b 端部
23 フラップ部
23a フラップ部
23b フラップ部
24 札入れ部
25 フラップ部
27 表面側外皮材
27a 表面側外皮材
27b 表面側外皮材
27c 表面側外皮材
28 裏面側外皮材
28a 裏面側外皮材
28b 表面側外皮材
28c 表面側外皮材
29 スペーサー
30 袋体
30a 袋体
30b 袋体
30c 袋体
31 開口部
31b 開口部
31c 開口部
32 ファスナー部
32b ファスナー部
32c ファスナー部
33 ファスナー固定片
34 ポケット
35 携帯電話
36 腕時計
37f 補強外装材
37g 補強外装材
37h 補強外装材
37i 補強外装材
37j 補強外装材
37k 補強外装材
40 先端部側収納部
41 後端部側収納部
42 開口部
44 上端部
44a 上端部
45 内側面部
46 折り曲げ部
47 固定糸
48 幅方向端部
49 表面側外皮材
50 札入れ襞部
51 係止凸部
52 係止凹部
53 収納襞部
54 ファスナー
54a 歯部
54b スライダー
55 シールド材
56 スライダー
57 外皮帯材
58 ファスナー収納部
59 ポケット部
60 ポケット部
61 送信機
62 受信コイル
63 先端折曲部
64 上端側頂部
65 上端側頂部
66 折曲端部
67 折曲端部
68 フック部材
70 フック部材
71 係止凸部
72 係止凹部
80 ファスナー部
81 フラップ部
82 上端部
83 長さ方向一辺部
84 長さ方向他辺部
85 スライドガイド部
86 係止凹部
87 係止凸部
88 スライド部
89 遮蔽部材
90 スライド基部
91 アーム部
92 ロック部
93 保持片部
94 薄板部
95 厚板部
96 スライド板部
97 凹状部
98 凸状部
99 スライドガイド部
100 スライドガイド部

A 表面
B 裏面
W1 幅寸法
W2 幅寸法
W3 間隙
W4 幅寸法
W5 間隔寸法
W6 厚さ寸法
W7 厚さ寸法
W8 幅寸法
W9 幅寸法
W10 幅寸法
W11 幅寸法
L1 長さ寸法
L2 長さ寸法
L4 幅寸法
L5 長さ寸法
本発明は、財布及びバッグに係り、特に、外部からの電磁的作用による情報の漏洩を防ぎ、ICカード等を安全に収納することができる財布及びバッグに関する。
近年、電子情報処理装置との間において、非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうるICチップ部が設けられている非接触型のICカード等の電子情報格納媒体が普及している。
上記、非接触型ICカードは、駅などの改札ゲートや、店頭に設けられているカードリーダ・ライタなどの電子情報処理装置を介して、ICカードと電子情報処理装置との間において、電子情報データの相互通信を行い、電子商取引が行われる。
したがって、上記ICカード内に保存されている電子情報データには、貨幣価値の交換(決済)をコンピュータ上で実現する電子マネーなどの重要個人情報が蓄積されている。
上記非接触型ICカードは、上記カードリーダ・ライタに対し直接接触せずにカード内に存在する個人データ等の情報の読み出しを行うことができる。
このため、物理的にカードの盗難が生じていない場合であっても、例えば満員電車内などの不特定の者が互いに近接しているような状況においては、悪意ある者によって、バッグ内に収納している財布内のカードを、カードリーダー等のICカード読み取り手段が用いられることにより、バッグの外部からカード内の重要情報が読み取られる可能性がある。
上記カードリーダー等の電子情報処理装置は、上記非接触型ICカードに対し、電磁波を発して電磁誘導によりICカードに対し一定の電力を与えることによって、上記ICカードから発せられる電磁波を解読し、データの読み出しを行うことができるものである。
このため、上記ICカード内の情報の漏洩を防止するために、上記カードリーダーから発せられる電磁波を遮断する電磁波シールド手段を備えた収納構造が存在している(特許文献1、特許文献2)。
特開2004−188215号 特開2003−300579号
上記特許文献1、及び特許文献2において、上記電磁波シールド手段は、単に上記ICカードの両面を覆っているものであり、また、カードの扱いやすさを考慮して、ICカードの端部を摘まんで取り出せるように、ICカードの一端部が露呈した状態に形成されている。
上記ICカードの一端部が露呈した箇所において、ICカードに設けられているアンテナ回路が露呈していない場合であっても、ICカードの一部が露呈している場合には、外部から上記電磁波による不法なアクセスがあった場合に、その露呈した箇所を介して電磁波がICカードのアンテナ回路に作用する。
したがって、上記露呈箇所を通じて、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
また、財布やパスケースにあっては、見栄えの観点から、互いに端縁部を折り返し部として内方に折り返した状態で形成される場合が多い。
したがって、上記電磁波シールド素材からなる被覆材により、ICカードの両面が覆われるように形成されている場合であっても、上記カードリーダーの電磁波の出力が所定の出力に至った場合には、上記折り返し部に存する縫い目などの隙間から電磁波がICカードに作用して、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
そこで本発明が解決しようとする課題は、非接触型ICカード等の電子情報媒体内に有する重要情報の漏出を防止し、安全に収納することができる電子情報格納媒体の財布及びバッグを提供することにある。
このような技術的課題解決のため、請求項1記載の発明は、ICカードを収納するための複数のポケット部を有する財布であって、上記複数のポケット部は、開放された開口部を有し、ポケット部の深さ方向において互いに厚さ方向に重複して設けられると共に、ICカードが外方から視認できない埋没状態で収納しうるように上記ICカードの寸法よりも大きな深さ寸法に形成され、上記ポケット内側面全域が電磁波遮蔽材により被覆されていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、上記ポケット部15内にICカード17を収納することによって、上記ICカード17に対する外部の電磁波を遮断することができる。
また、上記ポケット部15が重複して設けられていることから、電磁波の遮断効果が高まり、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
請求項2記載の発明にあっては、上記ポケット部15は、上記ICカードの長さ寸法よりも大きな深さ寸法に形成されていることを特徴とする
従って、請求項2記載の発明にあっては、上記ICカード17を上記財布10に形成されているポケット部15に収納することができる。
上記ICカード17は、上記ポケット部15内に埋没しうるように収納されることから、ポケット部15の側方からは視認不可能な状態で収納され、上記財布10の側方からの外部の電磁波を有効に遮断しうるようにして収納することができる。
請求項記載の発明にあっては、ICカードを電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体と、この袋体の開口部に取り付けられた金属製ファスナーと、上記金属製ファスナーが固定された金属製ファスナー固定片と、上記ファスナー部を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部とが設けられていることを特徴とする
従って、請求項記載の発明にあっては、上記袋体30は、電磁波をシールドしうる素材によって形成されていることから、上記袋体30内にICチップを備えたICカード17を収納した場合には、上記カード等を電磁波から遮断して収納することができる。
また、上記開口部31には、金属製のファスナー54が形成されていることから、上記金属により、電磁波を反射することができるとともに、上記ファスナー固定片33は、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることから、上記開口部31において電磁波の漏洩を防ぐことができる。
また、上記ファスナー部のみならず、上記フラップ81,81により上記開口部31bを被覆しうることから、上記開口部31bにおいて、より確実に電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項記載の発明にあっては、上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることを特徴とする
従って、請求項記載の発明にあっては、上記ファスナー部は、袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることから、上記袋体の内方に収納されたICカード等の電子情報格納媒体を外部の電磁波からシールドすることができ、電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項1記載の財布にあっては、上記ポケット部15内にICカード17を収納した場合には、上記ICカード17を外部からの電磁的作用に対しシールドしうることから、悪意の第三者が上記ポケット部15の外方からカードリーダー等の情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカード17に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記ICカード17に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記ICカード17からの情報の漏洩を防止することができる。
また、請求項記載の収納構造にあっては、上記ポケット部15は厚さ方向に重複して複数形成されていることから、財布10内にICカード17を複数枚収納することができる。
したがって、ポケット部15内にICカード17を収納した場合には、ポケット部15が複数重複して形成されていることから、重ね合わせられている上記ポケット部15により、有効に電磁波を遮断することができる。
また、上記ポケット部15が厚さ方向に重複して設けられていることから、先端部側から後端部側に至るに従って、電磁波の遮断効果が高まり、上記ポケット部15が最も多く重複して形成されている部位においては、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
このため、大きな出力のICカードリーダー等の情報読み取り手段の電磁波が作用した場合であっても、上記開口部21を介して上記ポケット部15内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項2記載の収納構造は、財布10に形成されている上記ポケット部15内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記ポケット部15内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、悪意の第三者が財布の外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカードからの情報の漏洩を防止することができる。
請求項記載のバッグにあっては、上記ポケット部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30により形成されていることから、上記袋体30内にICカードを収納した場合には、上記電磁波をシールドしうる素材によって電磁波は遮断され、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電磁波を供給することができず、上記ICカードから生ずる重要情報の漏洩を防止することができる。
上記ファスナー部32は、電磁波をシールドしうる素材からなるファスナー固定片33によって形成されていることから、上記開口部31を介して進入する電磁波を遮断することができる。
また、ファスナー部32を構成するファスナー54は金属により形成されていることから、上記金属により電磁波を反射することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記収納部は、上記ファスナー部32bのみならず、上記フラップ部81,81によって被覆されていることから、ファスナー歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項記載の収納構造にあっては、上記収納部は、閉口時においては、上記ファスナー部に設けられた、上記遮蔽部材により外部の電磁波から遮蔽されるため、上記収納部内にICカード等の電子情報格納媒体を収容した場合には、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明にかかる財布及びバッグを詳細に説明する。
本実施の形態に係る財布は、図2に示すように、ICカードを収納するための複数のポケット部を有する財布であって、上記複数のポケット部は、開放された開口部を有し、ポケット部の深さ方向において互いに厚さ方向に重複して設けられると共に、ICカードが外方から視認できない埋没状態で収納しうるように上記ICカードの寸法よりも大きな深さ寸法に形成され、上記ポケット内側面全域が電磁波遮蔽材により被覆されている。
また、上記ポケット部は、上記ICカードの長さ寸法よりも大きな深さ寸法に形成されている。
本実施の形態にかけるバッグは、図13に示すように、ICカードを電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体と、この袋体の開口部に取り付けられた金属製ファスナーと、上記金属製ファスナーが固定された金属製ファスナー固定片と、上記ファスナー部を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部とが設けられている。
また、上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されている。
図1、図2は、本発明の実施例にかかる財布10を示したものである。
上記財布10は、図2に示すように、上記財布10内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15a,15b,15cを有する財布10に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
上記財布10は、図1に示すように、全体側面長方形状に形成され、図2に示すように、展開状態においては、上記財布10の幅方向に沿って形成されている折り曲げ部46を介して、幅方向に沿って折り畳み可能に形成されており、展開状態においては、平面長方形となる。
図2に示すように、上記財布10の幅方向の一方側には、複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kにより形成されているポケット部15aが設けられ、幅方向の他方側には、ポケット部15bを有する札入れ部24が設けられている。
図3に示すように、上記ポケット部15aを形成する複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、革からなる外皮材19a、19bと、上記外皮材19a、19bの内側面側の全域に亘って設けられた電磁波遮蔽材からなる内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gとが縫合されて形成されている。
上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、ICカードがカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に埋没する状態で収納しうるように形成され、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17を上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの側方からは視認することができない寸法に形成されている。
ICカード17は、一般に流通されている、いわゆるクレジットカードや、銀行のキャッシュカード等であり、図3に示すように、上記ポケット部15aを形成する各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの寸法は、一般的なICカードの寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成されている。
本実施例にあっては、図2に示すように上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1は、上記ICカード17の幅寸法W2よりも大きい幅寸法に形成され、図3に示すように、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの長さ寸法L1は、図2に示すように、上記ICカード17の長さ寸法L2よりも大きい長さ寸法に形成されている。
したがって、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に、ICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17は、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内部に埋没した状態で収納されることから、ICカードリーダーなどにより、上記財布10の外方から、非接触の状態でICカード内に存するデータの窃取が行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gにより覆われたポケット部15a内に収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図2に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの上端部には幅方向に沿って、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1と同一の幅寸法を有する各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kが設けられている。
図3は、図2におけるA-A'断面において、上記ポケット部15aの縦断面図を示し、図4は、図2におけるB-B'断面において、上記ポケット部15aの横断面形状を誇張して示す。
図3、図4に示すように、上記ポケット部15aを形成する、各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kのうち、長さ方向の下端部22a及び幅方向の端部22b,22bにおいて、上記内装材20aは、長さ方向略中間部において上記内装材20bに固定され、上記内装材20bは、長さ方向略中間部において上記内装材20cに固定され、上記内装材20cは、長さ方向略中間部において上記内装材20dに固定され、上記内装材20dは、長さ方向略中間部において上記内装材20eに固定され、上記内装材20eは、長さ方向略中間部において上記内装材20fに固定され、上記内装材20fは、長さ方向略中間部において上記内装材20gに固定され、上記ポケット部15aを形成する各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士が互いに固定して形成されている。
上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士は、長さ方向両端部において固定糸47を介して夫々縫合して結合されている。
図3、図4に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、両面が覆われるように形成されている。
すなわち、上記カード収納部18fは、上記内装材20a−20bにより形成され、上記カード収納部18gは、上記内装材20b−20cにより形成され、上記カード収納部18hは、上記内装材20c−20dにより形成され、上記カード収納部18iは、上記内装材20d−20eにより形成され、上記カード収納部18jは、上記内装材20e−20fにより形成され、上記カード収納部18kは、20f−20gにより形成されている。
図3、図4に示すように、上記ポケット部15aの各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの両面に形成されている各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、上記ポケット部15aの先端部側収納部18fから後端部側収納部18kに至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、図3に示すように、上記後端部側収納部18kにおいては、厚さ方向において7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが重複して設けられている。
上記カード収納部18kを内方にして、上記財布10を折り畳んで使用した場合には、上記カード収納部18kは、上記全ての各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波が遮断されるように位置されることから、電磁波を遮蔽する効果が大きい。
したがって、上記後端部側収納部18kにカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダー等の情報読み取り手段からの一定の出力の電磁波が放出された場合であっても、財布10の表面A側に対しては、7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが配置されるため、これら7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波は減衰され、上記カード収納部18k内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
図3に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kの周縁端部においては、上記各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kを補強しうるように形成されている補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kが形成されている。
上記補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kは、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している上記内装材20b、20c、20d、20e,20f,20gの開口部側端部を所定の幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図2、図3に示すように、上記ポケット部15aと上記外皮材19aとの間には、上記財布10の長さ方向に沿って平面長方形状の隔壁材16が形成されている。
上記隔壁材16によって隔てられることにより、上記財布10の長さ方向に沿って形成された開口部を有するポケット部59,60が夫々形成されている。
上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、電磁波をシールドしうる柔軟性を有する布状の導電性素材により形成されている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、非接触型ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を減衰又は遮断する機能を有する。
本実施例においては、厚さ110μmを有し、CuとNiが含浸されているセーレン株式会社製の導電性PET織布(品番:Sui-10-70X)が使用されている。上記導電性織布は、PETを基本素材として形成され、表面抵抗値0.03(Ω/sq)となるように形成されている。
上記ICカード17は、非接触型ICカードであって、カードリーダーなどの電子情報処理装置に対して所定間隔以内に位置させた場合には、上記カードリーダーに有するアンテナ回路からの電磁波を受け、上記ICカード内に形成されているアンテナ回路を介して電力が発生し、上記起電力を介して上記電子情報処理装置との相互通信を行い、ICカード17内のデータの通信を行うように形成されている。
図2に示すように、上記札入れ部24は、上記財布10の幅方向他方部において、上記財布10の長さ方向に沿って形成されている。
図6は、図5におけるC-C'断面における横断面図を示し、図6に示すように、上記札入れ部24は、内側外皮材19cと、上記内側外皮材19cと外側外皮材19aとの間に配置固定されている内方側外皮材19dとにより形成され、上記各外皮材19c、19dの内面全域には、電磁波をシールドしうる内装材20hが上記各外皮材19c、19dに対し縫合固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24内には、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、電磁波をシールドしうる内装材20i,20j,20kにより、上記内装材20i,20j,20kの幅方向中央部において、固定糸47により縫合されて画成された6つのカード収納部18l,18m,18n,18o,18p,18qが形成されている。
上記内装材20i,20j,20kは夫々、各開口部21l,21m,21n,21o,21p,21qが段差を以て形成されるように、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、幅方向において所定の間隔寸法をあけて固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の上記財布10の折り畳み部46側には、上記財布10の長さ方向に沿って、紙幣を出入可能に形成されている開口部42が形成されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の開口部42には、フラップ部25が設けられ、このフラップ部25は、上記内側外皮材19cと、上記外側外皮材19aとの間において厚さ方向中間部に設けられた内方側外皮材19dに延設して設けられている外皮材19eにより形成されている。
上記フラップ部25は、上記開口部42に沿って、上記開口部42を開閉可能に被覆しうるように、折り曲げ自在に形成されている。
図6に示すように、上記フラップ部25を形成している上記内方側外皮材19eの裏面全域には、上記外皮材19dに固定されている内装材20hに延設された内装材20lが周縁部において縫合されて固定されている。
したがって、上記札入れ部24内にICカード17を収納した場合にあっては、上記開口部42が上記フラップ部25により遮蔽されるため、外部からの電磁波を有効にシールドすることができ、ICカード17内の情報の窃取を防ぐことができる。
図5に示すように、上記フラップ部25には、フック部材70が設けられている。このフック部材70は、フラップ部25の裏面側の幅方向略中央部の係止凸部51と、上記札入れ部24の外皮材19cに、上記係止凸部51に対応して嵌まり込みうる係止凹部52とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部51が上記係止凹部52に嵌まり込むことにより、上記フラップ部25により、上記札入れ部24の開口部42を閉止しうる。
このことにより、上記札入れ部24内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部25が開き、上記開口部42を開放することなく、外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
図5に示すように、上記札入れ部24を画成する長さ方向両端部には、上記札入れ部24内の収納容積を変更しうる札入れ襞部50,50が形成されている。
上記札入れ襞部50,50は、上記札入れ部24を形成している上記外皮材19c,19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19f,19fと、上記外皮材19f,19fの内方において、上記外皮材19f,19fを被覆するように形成されている内装材20m,20mとにより形成されている。
したがって、上記札入れ部24は、上記内装材20m,20mにより被覆されている札入れ襞部50,50を有することから、上記財布10の長さ方向両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記札入れ部24の背面側には、上記ICカード17を収納可能なポケット部15cが設けられている。
図7に示すように、上記ポケット部15cを画成する長さ方向両端部には、上記ポケット部15cの収納容積を変更しうる収納襞部53,53が形成されている。
上記収納襞部53,53は、外皮材19aと、上記札入れ部24を形成している外皮材19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19g,19gと、上記外皮材19g,19gの内方において、上記外皮材19g,19gを被覆するように形成されている内装材20n,20nとにより形成されている。
したがって、上記内装材20n,20nにより被覆されている収納襞部53,53が形成されていることから、上記収納襞部53,53の長さ方向の両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記ポケット部15cには、上記札入れ部24に隣接して財布10の長さ方向に沿って設けられたファスナー収納部58が形成されている。
上記ファスナー収納部58の上端部には、上記ファスナー収納部58の長さ方向に沿って形成されている開口部を開閉可能に形成されているファスナー部80が形成されている。
次に、参考例の第一実施例を示す。
図8は、参考例の第一実施例にかかるカードケース11を示したものである。
上記カードケース11は、図8に示すように、上記カードケース11内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15dを有し、特に外方から電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図8に示すように、上記カードケース11は、裏面側外皮材28と、平面長方形状の表面側外皮材27と、この表面側外皮材27の裏面側の全域に設けられた上記内装材20pと、上記裏面側外皮材28の裏面側に設けられた上記内装材20qとにより形成されている。
上記ポケット部15dの寸法は、一般的なICカードの外形寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成され、上記ポケット部15dにICカード17を収納した場合にあっては、上記ポケット部15d内にカードを埋没して収納することができる。
従って、本参考例にあっては、図8に示すように上記ポケット部15dの幅寸法L4は、上記ICカード17の長さ寸法L5よりも大きい長さ寸法に形成され、上記ポケット部15dの幅寸法W8は、上記ICカード17の幅寸法W9よりも大きい長さ寸法に形成されている。
このことから、上記ICカード17を上記カードケース11を形成する上記ポケット部15dに収納した場合にあっては、上記ICカード17を内装材20p,20qにより形成されているポケット部15d内に埋没した状態で収納することができる。
したがって、上記ポケット部15dにより形成されているカード収納部18r内に、ICカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダーなどにより、上記カードケース11の外方から、ICカード内に存するデータの窃取を行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20p,20qにより覆われたポケット部15d内に完全に埋没した状態で収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図11は、従来のカードケースの端部の縫合方法を示し、図12は、図8のカードケース11のE-E'断面における横断面図を示す。
図11に示すように、従来のカードケースの端部においては、表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとは、互いに上記ポケット部15dの内方に折曲されて、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとが互いに当接するようにして縫合されている。従って、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの夫々に形成されている各内装材20p、20qは互いに離間した状態となり、上記各内装材20p、20q間において、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの各厚さ寸法分の間隙W3が形成される。
これに対し、本発明におけるカードケースの端部は、図12に示すように、上記表面側外皮材27と裏面側外皮材28とは互いに上記内装材20p,20qを介して固定糸47により縫合されて接合されている。
従って、上記内装材20p、20q同士は当接して接合されていることから、上記内装材20p、20q間には間隙が生ぜず、カードケース11の端部における電磁波のシールドを確実に行うことができる。
図8に示すように、上記ポケット部15dには、上記ICカード17を上記ポケット部15d内に対し出入することができるように、上記ポケット部15dの長さ方向に沿って、上記ポケット部15dの幅寸法L4と略同一の幅寸法を有する開口部21aが設けられ、開口部21を介してICカード17を出し入れすることができる。
次に、参考例の第実施例を示す。
図9は、参考例の第一実施例にかかる図8におけるカードケース11において、カードケース11の開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが形成されている収納構造を示したものである。図10は、図9におけるD-D'断面における上記カードケース11aの縦断面図を示す。
以下、図8に示すカードケース11と異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11aは、図9に示すように、上記カードケース11a内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15eを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図9に示すように、上記カードケース11aは、平面長方形状の表面側外皮材27bと、この表面側外皮材27bの裏面側の全域に設けられた上記内装材20tと、裏面側外皮材28bと、上記裏面側外皮材28bの裏面側に設けられた上記内装材20uとにより形成されている。
図9に示すように、上記ポケット部15eにより形成されているカード収納部18sの上端部44には、上記ポケット部15eの幅方向に沿って、上記ポケット部15dの幅寸法と略同一の幅寸法を有する開口部21bを有する。
図9に示すように、上記裏面側外皮材28bの上端部44には、上記開口部21bを開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが設けられている。
図10に示すように、上記フラップ部23aは、上記裏面側外皮材28bに延設され、上記上端部44において折り曲げて形成された外皮材19hと、上記外皮材19hの内面側の全域に形成されている内装材20vとにより形成されている。
従って、上記カードケース11aのポケット部15e内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
次に、参考例の第実施例を示す。
図14は、参考例にかかる図9におけるカードケース11aにおいて、スペーサー29を介して開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが形成されているカードケースを示したものである。図15は、図14のカードケース11bのF-F'断面における縦断面図を示す。
以下、図9に示すカードケース11aと異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11bは、図14に示すように、上記カードケース11bに収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15fを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図14、図15に示すように、上記カードケース11bは、平面長方形状の表面側外皮材27cと、この表面側外皮材27cの裏面側の全域に設けられた上記内装材20wと、裏面側外皮材28cと、上記裏面側外皮材28cの裏面側に設けられた上記内装材20xとにより形成されている。
図14、図15に示すように、上記ポケット部15fにより形成されているカード収納部18tの上端部44aには、開口部21cが設けられている。
図15に示すように、上記裏面側外皮材28cの上端部44aには、上記表面側外皮材27cの厚さ寸法W6と略同一の厚さ寸法W7を有するスペーサー29を介して表面側外皮材27cの上端部44aに設けられて入る開口部21cを開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが設けられている。
上記フラップ部23bは、上記裏面側外皮材28cを所定の幅寸法に亘って上記表面側外皮材27c側へ折曲し、上記表面側外皮材27cの上端部を所定幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図15に示すように、上記スペーサー29は、上記裏面側外皮材28cの先端折曲部63において、上記裏面側外皮材28cの裏面側に上記裏面側外皮材28cの幅方向全域に沿って設けられ、上記フラップ部23bは、上記スペーサー29を介して折曲して上記表面側外皮材27cの上端部を被覆するように形成されている。
上記スペーサー29は、図15に示すように、断面方形状に形成されている。
一般に、上記裏面側外皮材28cを単に先端部において、折曲して上記表面側外皮材27c上端部を被覆するフラップ部を形成した場合には、上記裏面側外皮材28cは一箇所のみの折曲部位を以て折曲されることから、上記裏面側外皮材28cが所定の剛性を有することにより、フラップ部23bが素材の有する剛性により、折曲部位から上記表面側外皮材27cの前方へやや拡開した状態となる場合が多い。
しかしながら、本参考例にあっては、図15に示すように、断面方形状に形成されたスペーサー29の上端側頂部64,65に沿う形で、上記裏面側外皮材28cに2箇所の折曲端部66,67が形成されて折り返され、フラップ部23bが形成されていることから、上記2箇所の折曲端部66,67により、上記裏面側外皮材28cの剛性を減衰した状態で折り返されて上記フラップ部23bが形成されている。
その結果、上記フラップ部23bが上記表面側外皮材27c前方に拡開しにくくなり、上記開口部21cを有効に被覆することができる。
このことから、上記カードケース11bのポケット部15f内にICカード17を収納した場合にあっては、フラップ部23bによって電磁波が遮断されるため、ICカード17内に有する情報の漏洩を防止することができる。
尚、図16に示すように、上記フラップ部23bには、フック部材68が設けられてもよい。このフック部材68は、フラップ部23bの裏面側の幅方向略中央部の係止凸部71と、上記表面側外皮材27cに、上記係止凸部71に対応して嵌まり込みうる係止凹部72とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部71が上記係止凹部72に嵌まり込むことにより、上記フラップ部23bにより、上記カードケース11bの開口部21cを閉止しうる。
このことにより、上記カードケース11b内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部23bが開き、上記開口部23bを開放することなく、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
次に、参考例の第実施例を示す。
図13は、本発明の実施例にかかる袋体30を有するバッグを示したものである。
上記袋体30は、図13に示すように、収納部15g内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記電子情報格納媒体13内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15gを有する電子情報格納媒体13のバッグに係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図13に示すように、上記収納部15gは、袋体30と、上記袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成されている。
本実施例にあっては、図13に示すように、上記袋体30aは、側面長方形状に形成されるとともに、電磁波をシールドしうる布状の導電性素材により形成されているシールド材55により形成されている。
図13に示すように、上記袋体30の上部には、上記袋体30の幅方向に沿って上記ICカード等の電子情報格納媒体13を出入可能に形成されている開口部31が形成されている。
図13に示すように、上記開口部31には、上記開口部31を開閉可能に形成されているファスナー部32が設けられている。
上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定されたファスナー固定片33,33とにより構成されている。
上記ファスナー54は、歯部54aと、この歯部54aに歯合するスライダー54bとにより構成されている。
上記開口部31においては、上記開口部31の強度を補強しうる平面帯状の外皮帯材57が上記開口部31の周縁全域において形成されている。
上記ファスナー固定片33、33は、テープ状に形成され、上記各ファスナー固定片33,33は、電磁波をシールドしうる上記布状の電導性素材により形成されている。
したがって、上記ファスナー54は金属製であることから、電磁波を反射すると共に、上記ファスナー固定片33,33は電磁波をシールドすることから、上記袋体30内に収納した電子情報格納媒体へ対する電磁波を遮断することができる。
次に、本発明にかかる第実施例を示す。
図17は、本発明の実施例にかかる図13におけるバッグにおいて、袋体30aのファスナー部を被覆しうるフラップ部81,81が形成されている収納構造を示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
上記袋体30bは、図17に示すように、上記ポケット部15h内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15hを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図17に示すように、上記ポケット部15hは、袋体30bと、上記袋体30bの開口部31bに取り付けられたファスナー部32bとにより形成されている。
上記袋体30bの上端部82には、上記ファスナー部32bを被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部81,81が形成されている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81は、平面長方形状に形成され、上記フラップ部を形成している長さ方向一辺部83、83が、上記袋体30bの上端部82において、上記ファスナー部32bの長さ方向に沿って設けられている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81の幅寸法W10は、上記開口部31bの幅寸法の略半分の大きさの幅寸法に形成されている。
上記フラップ部81,81は、上記ファスナー部32bの上方において、上記ファスナー部32bと略平行に形成されて、上記フラップ部81,81を形成する長さ方向他辺部84、84同士が互いに当接するように形成され、上記ファスナー部32bを視認不可能な状態で被覆しうるように形成されている。
上記ファスナー部32bは、電磁波をシールドしうる上記フラップ部81,81により覆われるため、図13に示すように、上記ファスナー部32を形成する歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
従って、上記袋体30bのポケット部15h内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
上記ポケット部15h内にICカード17等を収納する場合には、上記フラップ部81,81を上方に開口すると共に、上記ファスナー部32bを開口して、上記ICカード17等を収納することができる。
その後、上記ファスナー部32b及びフラップ部81,81を閉じることにより、上記ポケット部15h内に収納したICカード17等に対する電磁波を防ぎ、上記ICカード等内の情報の漏洩を防止することができる。
次に、本発明の第実施例を示す。
図18は、本発明の実施例にかかる図13における袋体30aにおいて、袋体30aのファスナー部の形状を変形したバッグを示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
袋体30cは、図18に示すように、上記ポケット部15j内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15jを有するICカード17等の電子情報格納媒体の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図18に示すように、上記ポケット部15jは、袋体30cと、上記袋体30cの開口部31cに取り付けられた合成樹脂製のファスナー部32cとにより形成されている。
図18に示すように、上記開口部31cは平面長方形状に形成され、上記ファスナー部32cは、上記開口部31cにおいて長さ方向に沿って、上記開口部31cの幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部85,85と、上記一対のスライドガイド部85,85に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部88と、上記スライド部88に固定され、上記一対のスライドガイド部85,85の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材89とにより形成されている。
図18に示すように、上記スライドガイド部85,85は、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部86,86が互いに内方に向かい合うようにして形成され、上記係止凹部86,86の下部には、上記スライドガイド部85,85の長さ方向に沿って形成されたスライド板部96、96が形成されている。
図21,図22に示すように、上記スライド部88は、スライド基部90と、上記スライド基部90の一端部から、互いに平行に形成されて延設された一対のアーム部91,91と、上記延設されたアーム部91,91先端外方へ膨出して設けられた係止凸部87,87と、上記係止凸部の付勢力を保持しうるロック部92とにより形成されている。
上記係止凸部87,87は、上記スライドガイド部85,85に設けられた係止凹部86、86に対して付勢されて係止しうるように形成されている。
図21,図22に示すように、上記ロック部92は、上記スライド基部90に対し、移動可能に設けられ、上記スライド基部90に設けられたアーム部91,91間に挿入可能な保持片部93を有している。
図21に示すように、上記アーム部91,91は可撓性を有することから、スライド部88がスライドする際に上記係止凸部87,87が、上記スライドガイド部85,85に設けられている係止凹部86に係合した状態から凸状部98,98を乗り越える際に、上記スライド部88,88の幅方向内方へ押されることにより弾性変形し、その後係止凹部86,86に係合する際に、互いに平行な状態に復帰しうるように構成されている。
したがって、上記係止凸部87、87が上記係止凹部86,86に係合した状態で、上記ロック部92の保持片部93を上記アーム部91,91の間にスライドさせて配置した場合には、上記アーム部91,91が変形不可能な状態に固定できるため、上記スライド部88をスライド不可能な状態にロックすることができる。
図20に示すように、上記スライド基部90の両側面部には凹状部97、97が形成され、上記各凹状部97,97は、上記スライドガイド部85、85下部に設けられている上記スライド板部96,96スライド可能に係合している。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、平板状の薄板部94と、厚板部95とにより形成され、上記薄板部94と、厚板部95とが互いに夫々の長さ方向において折り曲げ可能に帯状に形成されている。
図20に示すように、上記遮蔽部材89の幅寸法W4は、上記スライドガイド部85,85間の間隔寸法W5よりも大きい幅寸法により形成されている。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライド基部90の後端部側に配置され、上記開口部31cの閉口時には図18に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部85,85間に配置され、上記スライドガイド部85,85の間を上方から視認不可能な状態に閉止しうるように配置される。
上記ファスナー部32cは、CuとNiが含まれた合成樹脂により形成され、電磁波を減衰するように形成されている。
したがって、上記開口部31cは上記遮蔽部材89により閉止されることから、上記ポケット部15j内にICカード17等の電子情報格納媒体を収納した場合には、外方からの電磁波を遮蔽し、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができることから、上記ICカード内の情報の漏洩を防止することができる。
図18に示すように、上記開口部31cの開口時には、上記遮蔽部材89は、上記スライド部88と共に上記開口部31cの長さ方向に沿って移動し、上記遮蔽部材89の端部は、上記スライドガイド部85,85に延設され、上記開口部31cの長さ方向端部において上記袋体30cの一方の幅方向側面部内側に、高さ方向に沿って形成されているスライドガイド部99,99及び、上記スライドガイド部99,99に延設され、上記袋体30cの高さ方向底面部において、上記袋体30cの幅方向底面部内側に形成されているスライドガイド部100,100に沿って上記袋体30c内部に収納されるように形成されている。
上記遮蔽部材89の長さ寸法は、上記スライドガイド部99,99及びスライドガイド部100,100の長さ寸法の総和と略同寸法に形成されている。
従って、上記遮蔽部材89をスライドして、上記開口部31cを開口した場合には、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部99,99と、上記スライドガイド部100,100とにより上記袋体30c内部に収納することができる。
尚、図17に示すように、上記フラップ部81,81は電磁波をシールドしうるように形成されているが、上記フラップ部81,81は外皮材と、上記外皮材の内面全域に形成された電磁波シールド素材からなる内装材により形成することができる。
この場合、外方より生ずる電磁波は、上記電磁波シールド素材からなる内装材により遮断されるため、上記袋体の収納部内にICカード17を収納した場合にあっては、ICカード17内に有する情報の漏洩を防ぐことができる。
尚、上記各実施例には、本発明に係る財布10、袋体30、及び参考例にかかるカードケース11,11a,11bに適用した場合を例に説明したが、上記収納部を洋服のポケットに形成されたカード収納部として形成することができる。
この場合、上記カード収納部内に非接触型ICカード等を収納した場合には、上記収納部に埋没していることから、ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を遮断し、上記カードから重要データが漏出されることを防止することができる。
また、上記電子情報格納媒体は、電子情報処理装置等との間で非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる携帯電話35や、腕時計36である場合にも、上記携帯電話35及び腕時計36の内部に有する重要なデータの漏出を防止することができる。
(実験例)
以下に図23〜図34及び、表1〜10により、上記実施例にかかる財布10と、上記参考例の第二実施例にかかるフラップ部23aが形成されているカードケース11aとの比較例により説明する。
非接触型ICカードは、カードリーダー等の電子情報処理装置に設けられているアンテナから送信される電磁波を、ICカード内に設けられているアンテナコイルを介して受信するとともに、上記アンテナコイルにより、電磁誘導が行われることにより電力が発生し、この電力によって、ICカード内に有するICチップ等の機能が作動することによって、上記カードリーダーとの間において、相互通信を行うことが可能となる。
一般的な非接触型ICカードの電力の発生に必要な非接触型ICカードの受信側の電圧は、2.0Vに設定されている。したがって、図23に示す測定装置によって、上記ICカードの受信電圧が2.0Vとなる際の上記カードリーダー等の電子情報処理装置となる送信側の送信電圧を測定したものである。
図23に示すように、送信機61をカードリーダーに想定すると共に、受信コイル62をICカードとして想定して本実施例に係る財布10又はカードケース11b内に収納して上記財布10又は、カードケース11aの、上記送信コイル61から送信される送信電圧と、上記受信コイル62で受信される受信電圧を測定することによって、試験を行った。
上記送信コイル61の送信周波数は13.56MHzに設定されている。
測定方法
1.図25に示すように、上記受信コイル62を、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れずに、送信コイル61に密着させて、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を測定した。
2.図26〜図34に示すように、上記受信コイル62を、上記財布10に設けられているポケット部15a、15b及び、上記フラップ部23aを有するカードケース11aに設けられているポケット部15eに入れ、任意の入力電圧(最大100V)数点で受信コイル62の出力電圧を測定した。
3.表1〜表10に示すように、上記の測定結果から、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を算出した。
4.表1〜表10に示すように、上記受信コイル62の出力電圧2.0V時における、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れない状態との入力電圧の比率から減衰率を算出した。
図25は、上記受信コイル62を収納部に収納していない状態における測定状態を示す。
上記実験の結果、表1に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は0.776Vである。
図26は、上記カードケース11aのポケット部15dに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表2に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は56.231Vである。
従って、減衰率は、(56.231/0.776)=72.462 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/72.5となる。
図27は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18pに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表3に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は95.361Vである。
従って、減衰率は、95.361/0.776)=122.889 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/122.9となる。
図28は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18nに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表4に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は111.258Vである。
従って、減衰率は、(111.258/0.776)=143.374 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/143.4となる。
図29は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18lに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表5に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は138.957Vである。
従って、減衰率は、(138.957/0.776)=179.068 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/179.1となる。
図30は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18kに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表6に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は198.990Vである。
従って、減衰率は、(198.990/0.776)=256.430 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/256.4となる。
図31は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18jに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表7に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は167.529Vである。
従って、減衰率は、(167.5290.776)=215.888 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/215.9となる。
図32は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18iに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表8に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は164.131Vである。
従って、減衰率は、(164.131/0.776)=211.509 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/211.5となる。
図33は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18hに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表9に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は159.697Vである。
従って、減衰率は、(159.697/0.776)=205.795 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/205.8となる。
図34は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18gに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表10に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は151.372Vである。
従って、減衰率は、(151.372/0.776)=195.067 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/195.1となる。
したがって、上記の実施例の結果、表6に示すように、電磁波に対する減衰率が最も大きい部位は、内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gの全てが重複して形成されている上記後端部側収納部18kであることが判明した。
このことから、上記カード収納部18k内に、上記非接触型ICカードを収納した場合にあっては、カードリーダー等から出力される電磁波の出力を上げた場合であっても、上記カード内から重要情報が漏出を防止することができる。
本件発明は、財布及びバッグ内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部を有するカードの収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる財布及びバッグに適用することができるものである。
本発明にかかる、財布を折り畳んだ状態を示す全体斜視図である。 本発明にかかる、財布を開いた状態を示す全体斜視図である。 図2における、A-A'断面において、ポケット部を長さ方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図2における、B-B'断面において、ポケット部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 参考例にかかる札入れ部に設けられたフラップを開口した状態を示す斜視図である。 図5における、C-C'断面図において、札入れ部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、第二収納部を開口した状態を示す斜視図である。 参考例にかかる、カードケースを示す全体斜視図である。 参考例にかかる、カードケースにおいて、フラップ部が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図9における、D-D'断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 従来発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 参考例にかかる、バッグを示す全体斜視図である。 参考例にかかる、カードケースにおいて、スペーサーが設けられている状態を示す全体斜視図である。 図14における、F-F'断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図14にかかる、カードケースにおいて、フック部材が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図13における袋体の開口部にフラップ部が形成されている状態を示す全体斜視図である。 図13におけるファスナー部を変形した他の実施例を示す全体斜視図である。 図18における袋体において、ファスナー部の構造を示す斜視図である。 図18における、G-G'断面図において、ファスナー部横方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 図18における袋体において、ファスナー部のロック状態が解除された状態を示す斜視図である。 図18における袋体において、ファスナー部がロックされた状態を示す斜視図である。 本発明にかかる、財布の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、財布の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、財布を使用しない場合の状態を示す実験構成図である。 参考例かかる、フラップ付カードケースの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18pの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18nの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18lの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18kの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18jの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18iの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18hの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18gの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布を使用しない場合の計測データ示す表である。
参考例にかかる、フラップ付カードケースの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18pの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18nの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18lの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18kの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18jの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18iの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18hの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18gの計測データ示す表である。
符号の説明
10 財布
11 カードケース
11a カードケース
11b カードケース
13 電子情報格納媒体
15 ポケット部
15a ポケット部
15b ポケット部
15c ポケット部
15d ポケット部
15e ポケット部
15f ポケット部
15g ポケット部
15h ポケット部
16 隔壁材
17 ICカード
18 カード収納部
18f カード収納部
18g カード収納部
18h カード収納部
18i カード収納部
18j カード収納部
18k カード収納部
18l カード収納部
18m カード収納部
18n カード収納部
18o カード収納部
18p カード収納部
18q カード収納部
18r カード収納部
18s カード収納部
18t カード収納部
18v カード収納部
19 外皮材
19a 外皮材
19b 外皮材
19c 外皮材
19d 外皮材
19e 外皮材
19f 外皮材
19g 外皮材
19h 外皮材
20 内装材
20a 内装材
20b 内装材
20c 内装材
20d 内装材
20e 内装材
20f 内装材
20g 内装材
20h 内装材
20i 内装材
20j 内装材
20k 内装材
20l 内装材
20m 内装材
20n 内装材
20p 内装材
20q 内装材
20r 内装材
20s 内装材
20t 内装材
20u 内装材
20v 内装材
20w 内装材
20x 内装材
21 開口部
21a 開口部
21b 開口部
21c 開口部
21f 開口部
21g 開口部
21h 開口部
21i 開口部
21j 開口部
21k 開口部
21l 開口部
21m 開口部
21n 開口部
21o 開口部
21p 開口部
21q 開口部
22 端部
22a 下端部
22b 端部
23 フラップ部
23a フラップ部
23b フラップ部
24 札入れ部
25 フラップ部
27 表面側外皮材
27a 表面側外皮材
27b 表面側外皮材
27c 表面側外皮材
28 裏面側外皮材
28a 裏面側外皮材
28b 表面側外皮材
28c 表面側外皮材
29 スペーサー
30 袋体
30a 袋体
30b 袋体
30c 袋体
31 開口部
31b 開口部
31c 開口部
32 ファスナー部
32b ファスナー部
32c ファスナー部
33 ファスナー固定片
34 ポケット
35 携帯電話
36 腕時計
37f 補強外装材
37g 補強外装材
37h 補強外装材
37i 補強外装材
37j 補強外装材
37k 補強外装材
40 先端部側収納部
41 後端部側収納部
42 開口部
44 上端部
44a 上端部
45 内側面部
46 折り曲げ部
47 固定糸
48 幅方向端部
49 表面側外皮材
50 札入れ襞部
51 係止凸部
52 係止凹部
53 収納襞部
54 ファスナー
54a 歯部
54b スライダー
55 シールド材
56 スライダー
57 外皮帯材
58 ファスナー収納部
59 ポケット部
60 ポケット部
61 送信機
62 受信コイル
63 先端折曲部
64 上端側頂部
65 上端側頂部
66 折曲端部
67 折曲端部
68 フック部材
70 フック部材
71 係止凸部
72 係止凹部
80 ファスナー部
81 フラップ部
82 上端部
83 長さ方向一辺部
84 長さ方向他辺部
85 スライドガイド部
86 係止凹部
87 係止凸部
88 スライド部
89 遮蔽部材
90 スライド基部
91 アーム部
92 ロック部
93 保持片部
94 薄板部
95 厚板部
96 スライド板部
97 凹状部
98 凸状部
99 スライドガイド部
100 スライドガイド部

A 表面
B 裏面
W1 幅寸法
W2 幅寸法
W3 間隙
W4 幅寸法
W5 間隔寸法
W6 厚さ寸法
W7 厚さ寸法
W8 幅寸法
W9 幅寸法
W10 幅寸法
W11 幅寸法
L1 長さ寸法
L2 長さ寸法
L4 幅寸法
L5 長さ寸法
本発明は、財布及びバッグに係り、特に、外部からの電磁的作用による情報の漏洩を防ぎ、ICカード等を安全に収納することができる財布及びバッグに関する。
近年、電子情報処理装置との間において、非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうるICチップ部が設けられている非接触型のICカード等の電子情報格納媒体が普及している。
上記、非接触型ICカードは、駅などの改札ゲートや、店頭に設けられているカードリーダ・ライタなどの電子情報処理装置を介して、ICカードと電子情報処理装置との間において、電子情報データの相互通信を行い、電子商取引が行われる。
したがって、上記ICカード内に保存されている電子情報データには、貨幣価値の交換(決済)をコンピュータ上で実現する電子マネーなどの重要個人情報が蓄積されている。
上記非接触型ICカードは、上記カードリーダ・ライタに対し直接接触せずにカード内に存在する個人データ等の情報の読み出しを行うことができる。
このため、物理的にカードの盗難が生じていない場合であっても、例えば満員電車内などの不特定の者が互いに近接しているような状況においては、悪意ある者によって、バッグ内に収納している財布内のカードを、カードリーダー等のICカード読み取り手段が用いられることにより、バッグの外部からカード内の重要情報が読み取られる可能性がある。
上記カードリーダー等の電子情報処理装置は、上記非接触型ICカードに対し、電磁波を発して電磁誘導によりICカードに対し一定の電力を与えることによって、上記ICカードから発せられる電磁波を解読し、データの読み出しを行うことができるものである。
このため、上記ICカード内の情報の漏洩を防止するために、上記カードリーダーから発せられる電磁波を遮断する電磁波シールド手段を備えた収納構造が存在している(特許文献1、特許文献2)。
特開2004−188215号 特開2003−300579号
上記特許文献1、及び特許文献2において、上記電磁波シールド手段は、単に上記ICカードの両面を覆っているものであり、また、カードの扱いやすさを考慮して、ICカードの端部を摘まんで取り出せるように、ICカードの一端部が露呈した状態に形成されている。
上記ICカードの一端部が露呈した箇所において、ICカードに設けられているアンテナ回路が露呈していない場合であっても、ICカードの一部が露呈している場合には、外部から上記電磁波による不法なアクセスがあった場合に、その露呈した箇所を介して電磁波がICカードのアンテナ回路に作用する。
したがって、上記露呈箇所を通じて、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
また、財布やパスケースにあっては、見栄えの観点から、互いに端縁部を折り返し部として内方に折り返した状態で形成される場合が多い。
したがって、上記電磁波シールド素材からなる被覆材により、ICカードの両面が覆われるように形成されている場合であっても、上記カードリーダーの電磁波の出力が所定の出力に至った場合には、上記折り返し部に存する縫い目などの隙間から電磁波がICカードに作用して、カード内の重要情報が不正に窃取される可能性がある。
そこで本発明が解決しようとする課題は、非接触型ICカード等の電子情報媒体内に有する重要情報の漏出を防止し、安全に収納することができる電子情報格納媒体の財布及びバッグを提供することにある。
このような技術的課題解決のため、請求項1記載の発明に係る財布は、ICカードを収納するための複数連設されたポケット部を有する財布であって、上記各ポケット部は、上記ICカードの長さ寸法よりも大きな深さ寸法を有しICカードが外方から視認できない埋没状態で収納しうるように形成されると共に、互いに厚さ方向に重複して設けられ、上記各ポケット部の内側面全域が電磁波遮蔽材により被覆されていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、上記ポケット部15内にICカード17を収納することによって、上記ICカード17に対する外部の電磁波を遮断することができる。
また、上記ポケット部15が重複して設けられていることから、電磁波の遮断効果が高まり、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
請求項2記載の発明にあっては、ICカードを電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体と、この袋体の開口部に取り付けられた金属製ファスナーと、上記金属製ファスナーが固定された金属製ファスナー固定片と、上記ファスナー部を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部とが設けられていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の発明にあっては、上記袋体30は、電磁波をシールドしうる素材によって形成されていることから、上記袋体30内にICチップを備えたICカード17を収納した場合には、上記カード等を電磁波から遮断して収納することができる。
また、上記開口部31には、金属製のファスナー54が形成されていることから、上記金属により、電磁波を反射することができるとともに、上記ファスナー固定片33は、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることから、上記開口部31において電磁波の漏洩を防ぐことができる。
また、上記ファスナー部のみならず、上記フラップ81,81により上記開口部31bを被覆しうることから、上記開口部31bにおいて、より確実に電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項3記載の発明にあっては、上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることを特徴とする。
従って、請求項3記載の発明にあっては、上記ファスナー部は、袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることから、上記袋体の内方に収納されたICカード等の電子情報格納媒体を外部の電磁波からシールドすることができ、電磁波の漏洩を防ぐことができる。
請求項1記載の財布にあっては、上記ポケット部15内にICカード17を収納した場合には、上記ICカード17を外部からの電磁的作用に対しシールドしうることから、悪意の第三者が上記ポケット部15の外方からカードリーダー等の情報読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカード17に対する電磁波がシールドされる。
このため、上記ICカード17に対し情報の窃取に必要な電力を与えることができず、上記ICカード17からの情報の漏洩を防止することができる。
また、請求項1記載の収納構造にあっては、上記ポケット部15は厚さ方向に重複して複数形成されていることから、財布10内にICカード17を複数枚収納することができる。
したがって、ポケット部15内にICカード17を収納した場合には、ポケット部15が複数重複して形成されていることから、重ね合わせられている上記ポケット部15により、有効に電磁波を遮断することができる。
また、上記ポケット部15が厚さ方向に重複して設けられていることから、先端部側から後端部側に至るに従って、電磁波の遮断効果が高まり、上記ポケット部15が最も多く重複して形成されている後端部側収納部においては、外方からの電磁波を遮断する効果が最も大きくなる。
このため、大きな出力のICカードリーダー等の情報読み取り手段の電磁波が作用した場合であっても、上記開口部21を介して上記ポケット部15内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
また、請求項1記載に係る収納構造は、財布10に形成されている上記ポケット部15内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17が上記ポケット部15内に埋没する状態で収納しうることから、上記ICカード17を電磁的に有効にシールドすることができる。
このため、悪意の第三者が財布の外部からカードリーダー等のICカード読み取り手段を用いて情報の窃取を試みた場合であっても、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電力を与えにくいことから、上記ICカードからの情報の漏洩を防止することができる。
請求項2記載のバッグにあっては、上記ポケット部15は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体30により形成されていることから、上記袋体30内にICカードを収納した場合には、上記電磁波をシールドしうる素材によって電磁波は遮断され、上記ICカードに対し、情報の窃取に必要な電磁波を供給することができず、上記ICカードから生ずる重要情報の漏洩を防止することができる。
上記ファスナー部32は、電磁波をシールドしうる素材からなるファスナー固定片33によって形成されていることから、上記開口部31を介して進入する電磁波を遮断することができる。
また、ファスナー部32を構成するファスナー54は金属により形成されていることから、上記金属により電磁波を反射することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項2記載の収納構造にあっては、上記収納部は、上記ファスナー部32bのみならず、上記フラップ部81,81によって被覆されていることから、ファスナー歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
このことから、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
請求項3記載の収納構造にあっては、上記収納部は、閉口時においては、上記ファスナー部に設けられた、上記遮蔽部材により外部の電磁波から遮蔽されるため、上記収納部内にICカード等の電子情報格納媒体を収容した場合には、ICカードリーダー等の情報読み取り手段を用いた場合であっても、上記袋体30に収納したICカード等の電子情報格納媒体13からの重要情報の漏洩を防止することができ、不正アクセスによる重要情報の不正窃取を防止することができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明にかかる財布及びバッグを詳細に説明する。
本実施の形態に係る財布は、図2に示すように、ICカードを収納するための複数のポケット部を有する財布であって、上記複数のポケット部は、開放された開口部を有し、ポケット部の深さ方向において互いに厚さ方向に重複して設けられると共に、ICカードが外方から視認できない埋没状態で収納しうるように上記ICカードの寸法よりも大きな深さ寸法に形成され、上記ポケット内側面全域が電磁波遮蔽材により被覆されている。
また、上記ポケット部は、上記ICカードの長さ寸法よりも大きな深さ寸法に形成されている。
本実施の形態にかけるバッグは、図13に示すように、ICカードを電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有し、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体と、この袋体の開口部に取り付けられた金属製ファスナーと、上記金属製ファスナーが固定された金属製ファスナー固定片と、上記ファスナー部を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部とが設けられている。
また、上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されている。
図1、図2は、本発明の実施例にかかる財布10を示したものである。
上記財布10は、図2に示すように、上記財布10内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15a,15b,15cを有する財布10に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
上記財布10は、図1に示すように、全体側面長方形状に形成され、図2に示すように、展開状態においては、上記財布10の幅方向に沿って形成されている折り曲げ部46を介して、幅方向に沿って折り畳み可能に形成されており、展開状態においては、平面長方形となる。
図2に示すように、上記財布10の幅方向の一方側には、複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kにより形成されているポケット部15aが設けられ、幅方向の他方側には、ポケット部15bを有する札入れ部24が設けられている。
図3に示すように、上記ポケット部15aを形成する複数のカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、革からなる外皮材19a、19bと、上記外皮材19a、19bの内側面側の全域に亘って設けられた電磁波遮蔽材からなる内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gとが縫合されて形成されている。
上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、ICカードがカード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に埋没する状態で収納しうるように形成され、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内にICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17を上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの側方からは視認することができない寸法に形成されている。
ICカード17は、一般に流通されている、いわゆるクレジットカードや、銀行のキャッシュカード等であり、図3に示すように、上記ポケット部15aを形成する各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの寸法は、一般的なICカードの寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成されている。
本実施例にあっては、図2に示すように上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1は、上記ICカード17の幅寸法W2よりも大きい幅寸法に形成され、図3に示すように、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの長さ寸法L1は、図2に示すように、上記ICカード17の長さ寸法L2よりも大きい長さ寸法に形成されている。
したがって、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内に、ICカード17を収納した場合にあっては、上記ICカード17は、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18k内部に埋没した状態で収納されることから、ICカードリーダーなどにより、上記財布10の外方から、非接触の状態でICカード内に存するデータの窃取が行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gにより覆われたポケット部15a内に収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図2に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの上端部には幅方向に沿って、上記カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの幅寸法W1と同一の幅寸法を有する各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kが設けられている。
図3は、図2におけるA-A'断面において、上記ポケット部15aの縦断面図を示し、図4は、図2におけるB-B'断面において、上記ポケット部15aの横断面形状を誇張して示す。
図3、図4に示すように、上記ポケット部15aを形成する、各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kのうち、長さ方向の下端部22a及び幅方向の端部22b,22bにおいて、上記内装材20aは、長さ方向略中間部において上記内装材20bに固定され、上記内装材20bは、長さ方向略中間部において上記内装材20cに固定され、上記内装材20cは、長さ方向略中間部において上記内装材20dに固定され、上記内装材20dは、長さ方向略中間部において上記内装材20eに固定され、上記内装材20eは、長さ方向略中間部において上記内装材20fに固定され、上記内装材20fは、長さ方向略中間部において上記内装材20gに固定され、上記ポケット部15aを形成する各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士が互いに固定して形成されている。
上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g同士は、長さ方向両端部において固定糸47を介して夫々縫合して結合されている。
図3、図4に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kは、上記各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、両面が覆われるように形成されている。
すなわち、上記カード収納部18fは、上記内装材20a−20bにより形成され、上記カード収納部18gは、上記内装材20b−20cにより形成され、上記カード収納部18hは、上記内装材20c−20dにより形成され、上記カード収納部18iは、上記内装材20d−20eにより形成され、上記カード収納部18jは、上記内装材20e−20fにより形成され、上記カード収納部18kは、20f−20gにより形成されている。
図3、図4に示すように、上記ポケット部15aの各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kの両面に形成されている各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、上記ポケット部15aの先端部側収納部18fから後端部側収納部18kに至るまで厚さ方向に重複して設けられている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、図3に示すように、上記後端部側収納部18kにおいては、厚さ方向において7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが重複して設けられている。
上記カード収納部18kを内方にして、上記財布10を折り畳んで使用した場合には、上記カード収納部18kは、上記全ての各内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波が遮断されるように位置されることから、電磁波を遮蔽する効果が大きい。
したがって、上記後端部側収納部18kにカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダー等の情報読み取り手段からの一定の出力の電磁波が放出された場合であっても、財布10の表面A側に対しては、7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gが配置されるため、これら7枚の内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gによって、電磁波は減衰され、上記カード収納部18k内に収納したICカード17に対し、情報の窃取に必要な電力を与えることができず、ICカード17内に存する重要情報の不正窃取を防止することができる。
図3に示すように、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kの周縁端部においては、上記各開口部21f,21g,21h,21i,21j,21kを補強しうるように形成されている補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kが形成されている。
上記補強外装材37f,37g,37h,37i,37j,37kは、上記各カード収納部18f,18g,18h,18i,18j,18kを形成している上記内装材20b、20c、20d、20e,20f,20gの開口部側端部を所定の幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図2、図3に示すように、上記ポケット部15aと上記外皮材19aとの間には、上記財布10の長さ方向に沿って平面長方形状の隔壁材16が形成されている。
上記隔壁材16によって隔てられることにより、上記財布10の長さ方向に沿って形成された開口部を有するポケット部59,60が夫々形成されている。
上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、電磁波をシールドしうる柔軟性を有する布状の導電性素材により形成されている。
したがって、上記内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gは、非接触型ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を減衰又は遮断する機能を有する。
本実施例においては、厚さ110μmを有し、CuとNiが含浸されているセーレン株式会社製の導電性PET織布(品番:Sui-10-70X)が使用されている。上記導電性織布は、PETを基本素材として形成され、表面抵抗値0.03(Ω/sq)となるように形成されている。
上記ICカード17は、非接触型ICカードであって、カードリーダーなどの電子情報処理装置に対して所定間隔以内に位置させた場合には、上記カードリーダーに有するアンテナ回路からの電磁波を受け、上記ICカード内に形成されているアンテナ回路を介して電力が発生し、上記起電力を介して上記電子情報処理装置との相互通信を行い、ICカード17内のデータの通信を行うように形成されている。
図2に示すように、上記札入れ部24は、上記財布10の幅方向他方部において、上記財布10の長さ方向に沿って形成されている。
図6は、図5におけるC-C'断面における横断面図を示し、図6に示すように、上記札入れ部24は、内側外皮材19cと、上記内側外皮材19cと外側外皮材19aとの間に配置固定されている内方側外皮材19dとにより形成され、上記各外皮材19c、19dの内面全域には、電磁波をシールドしうる内装材20hが上記各外皮材19c、19dに対し縫合固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24内には、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、電磁波をシールドしうる内装材20i,20j,20kにより、上記内装材20i,20j,20kの幅方向中央部において、固定糸47により縫合されて画成された6つのカード収納部18l,18m,18n,18o,18p,18qが形成されている。
上記内装材20i,20j,20kは夫々、各開口部21l,21m,21n,21o,21p,21qが段差を以て形成されるように、上記札入れ部24の長さ方向に沿って、幅方向において所定の間隔寸法をあけて固定されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の上記財布10の折り畳み部46側には、上記財布10の長さ方向に沿って、紙幣を出入可能に形成されている開口部42が形成されている。
図5に示すように、上記札入れ部24の開口部42には、フラップ部25が設けられ、このフラップ部25は、上記内側外皮材19cと、上記外側外皮材19aとの間において厚さ方向中間部に設けられた内方側外皮材19dに延設して設けられている外皮材19eにより形成されている。
上記フラップ部25は、上記開口部42に沿って、上記開口部42を開閉可能に被覆しうるように、折り曲げ自在に形成されている。
図6に示すように、上記フラップ部25を形成している上記内方側外皮材19eの裏面全域には、上記外皮材19dに固定されている内装材20hに延設された内装材20lが周縁部において縫合されて固定されている。
したがって、上記札入れ部24内にICカード17を収納した場合にあっては、上記開口部42が上記フラップ部25により遮蔽されるため、外部からの電磁波を有効にシールドすることができ、ICカード17内の情報の窃取を防ぐことができる。
図5に示すように、上記フラップ部25には、フック部材70が設けられている。このフック部材70は、フラップ部25の裏面側の幅方向略中央部の係止凸部51と、上記札入れ部24の外皮材19cに、上記係止凸部51に対応して嵌まり込みうる係止凹部52とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部51が上記係止凹部52に嵌まり込むことにより、上記フラップ部25により、上記札入れ部24の開口部42を閉止しうる。
このことにより、上記札入れ部24内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部25が開き、上記開口部42を開放することなく、外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
図5に示すように、上記札入れ部24を画成する長さ方向両端部には、上記札入れ部24内の収納容積を変更しうる札入れ襞部50,50が形成されている。
上記札入れ襞部50,50は、上記札入れ部24を形成している上記外皮材19c,19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19f,19fと、上記外皮材19f,19fの内方において、上記外皮材19f,19fを被覆するように形成されている内装材20m,20mとにより形成されている。
したがって、上記札入れ部24は、上記内装材20m,20mにより被覆されている札入れ襞部50,50を有することから、上記財布10の長さ方向両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記札入れ部24の背面側には、上記ICカード17を収納可能なポケット部15cが設けられている。
図7に示すように、上記ポケット部15cを画成する長さ方向両端部には、上記ポケット部15cの収納容積を変更しうる収納襞部53,53が形成されている。
上記収納襞部53,53は、外皮材19aと、上記札入れ部24を形成している外皮材19dの長さ方向両端部において、縫合して固定され、財布10の厚さ方向において折り畳んで形成されている外皮材19g,19gと、上記外皮材19g,19gの内方において、上記外皮材19g,19gを被覆するように形成されている内装材20n,20nとにより形成されている。
したがって、上記内装材20n,20nにより被覆されている収納襞部53,53が形成されていることから、上記収納襞部53,53の長さ方向の両端部において電磁波をシールドすることができる。
図6、図7に示すように、上記ポケット部15cには、上記札入れ部24に隣接して財布10の長さ方向に沿って設けられたファスナー収納部58が形成されている。
上記ファスナー収納部58の上端部には、上記ファスナー収納部58の長さ方向に沿って形成されている開口部を開閉可能に形成されているファスナー部80が形成されている。
次に、参考例の第一実施例を示す。
図8は、参考例の第一実施例にかかるカードケース11を示したものである。
上記カードケース11は、図8に示すように、上記カードケース11内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15dを有し、特に外方から電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図8に示すように、上記カードケース11は、裏面側外皮材28と、平面長方形状の表面側外皮材27と、この表面側外皮材27の裏面側の全域に設けられた上記内装材20pと、上記裏面側外皮材28の裏面側に設けられた上記内装材20qとにより形成されている。
上記ポケット部15dの寸法は、一般的なICカードの外形寸法よりも、大きい長さ寸法及び幅寸法に形成され、上記ポケット部15dにICカード17を収納した場合にあっては、上記ポケット部15d内にカードを埋没して収納することができる。
従って、本参考例にあっては、図8に示すように上記ポケット部15dの幅寸法L4は、上記ICカード17の長さ寸法L5よりも大きい長さ寸法に形成され、上記ポケット部15dの幅寸法W8は、上記ICカード17の幅寸法W9よりも大きい長さ寸法に形成されている。
このことから、上記ICカード17を上記カードケース11を形成する上記ポケット部15dに収納した場合にあっては、上記ICカード17を内装材20p,20qにより形成されているポケット部15d内に埋没した状態で収納することができる。
したがって、上記ポケット部15dにより形成されているカード収納部18r内に、ICカードを収納した場合にあっては、ICカードリーダーなどにより、上記カードケース11の外方から、ICカード内に存するデータの窃取を行うために必要な電磁波が与えられた場合であっても、上記ICカードは、上記内装材20p,20qにより覆われたポケット部15d内に完全に埋没した状態で収納されていることから、ICカード内の情報の漏洩を防ぐことができる。
図11は、従来のカードケースの端部の縫合方法を示し、図12は、図8のカードケース11のE-E'断面における横断面図を示す。
図11に示すように、従来のカードケースの端部においては、表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとは、互いに上記ポケット部15dの内方に折曲されて、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aとが互いに当接するようにして縫合されている。従って、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの夫々に形成されている各内装材20p、20qは互いに離間した状態となり、上記各内装材20p、20q間において、上記表面側外皮材27aと、裏面側外皮材28aの各厚さ寸法分の間隙W3が形成される。
これに対し、本発明におけるカードケースの端部は、図12に示すように、上記表面側外皮材27と裏面側外皮材28とは互いに上記内装材20p,20qを介して固定糸47により縫合されて接合されている。
従って、上記内装材20p、20q同士は当接して接合されていることから、上記内装材20p、20q間には間隙が生ぜず、カードケース11の端部における電磁波のシールドを確実に行うことができる。
図8に示すように、上記ポケット部15dには、上記ICカード17を上記ポケット部15d内に対し出入することができるように、上記ポケット部15dの長さ方向に沿って、上記ポケット部15dの幅寸法L4と略同一の幅寸法を有する開口部21aが設けられ、開口部21を介してICカード17を出し入れすることができる。
次に、参考例の第二実施例を示す。
図9は、参考例の第一実施例にかかる図8におけるカードケース11において、カードケース11の開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが形成されている収納構造を示したものである。図10は、図9におけるD-D'断面における上記カードケース11aの縦断面図を示す。
以下、図8に示すカードケース11と異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11aは、図9に示すように、上記カードケース11a内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15eを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図9に示すように、上記カードケース11aは、平面長方形状の表面側外皮材27bと、この表面側外皮材27bの裏面側の全域に設けられた上記内装材20tと、裏面側外皮材28bと、上記裏面側外皮材28bの裏面側に設けられた上記内装材20uとにより形成されている。
図9に示すように、上記ポケット部15eにより形成されているカード収納部18sの上端部44には、上記ポケット部15eの幅方向に沿って、上記ポケット部15dの幅寸法と略同一の幅寸法を有する開口部21bを有する。
図9に示すように、上記裏面側外皮材28bの上端部44には、上記開口部21bを開閉可能に被覆しうるフラップ部23aが設けられている。
図10に示すように、上記フラップ部23aは、上記裏面側外皮材28bに延設され、上記上端部44において折り曲げて形成された外皮材19hと、上記外皮材19hの内面側の全域に形成されている内装材20vとにより形成されている。
従って、上記カードケース11aのポケット部15e内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
次に、参考例の第三実施例を示す。
図14は、参考例にかかる図9におけるカードケース11aにおいて、スペーサー29を介して開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが形成されているカードケースを示したものである。図15は、図14のカードケース11bのF-F'断面における縦断面図を示す。
以下、図9に示すカードケース11aと異なる箇所のみを説明する。
上記カードケース11bは、図14に示すように、上記カードケース11bに収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15fを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図14、図15に示すように、上記カードケース11bは、平面長方形状の表面側外皮材27cと、この表面側外皮材27cの裏面側の全域に設けられた上記内装材20wと、裏面側外皮材28cと、上記裏面側外皮材28cの裏面側に設けられた上記内装材20xとにより形成されている。
図14、図15に示すように、上記ポケット部15fにより形成されているカード収納部18tの上端部44aには、開口部21cが設けられている。
図15に示すように、上記裏面側外皮材28cの上端部44aには、上記表面側外皮材27cの厚さ寸法W6と略同一の厚さ寸法W7を有するスペーサー29を介して表面側外皮材27cの上端部44aに設けられて入る開口部21cを開閉可能に被覆しうるフラップ部23bが設けられている。
上記フラップ部23bは、上記裏面側外皮材28cを所定の幅寸法に亘って上記表面側外皮材27c側へ折曲し、上記表面側外皮材27cの上端部を所定幅寸法に亘って被覆しうるように設けられている。
図15に示すように、上記スペーサー29は、上記裏面側外皮材28cの先端折曲部63において、上記裏面側外皮材28cの裏面側に上記裏面側外皮材28cの幅方向全域に沿って設けられ、上記フラップ部23bは、上記スペーサー29を介して折曲して上記表面側外皮材27cの上端部を被覆するように形成されている。
上記スペーサー29は、図15に示すように、断面方形状に形成されている。
一般に、上記裏面側外皮材28cを単に先端部において、折曲して上記表面側外皮材27c上端部を被覆するフラップ部を形成した場合には、上記裏面側外皮材28cは一箇所のみの折曲部位を以て折曲されることから、上記裏面側外皮材28cが所定の剛性を有することにより、フラップ部23bが素材の有する剛性により、折曲部位から上記表面側外皮材27cの前方へやや拡開した状態となる場合が多い。
しかしながら、本参考例にあっては、図15に示すように、断面方形状に形成されたスペーサー29の上端側頂部64,65に沿う形で、上記裏面側外皮材28cに2箇所の折曲端部66,67が形成されて折り返され、フラップ部23bが形成されていることから、上記2箇所の折曲端部66,67により、上記裏面側外皮材28cの剛性を減衰した状態で折り返されて上記フラップ部23bが形成されている。
その結果、上記フラップ部23bが上記表面側外皮材27c前方に拡開しにくくなり、上記開口部21cを有効に被覆することができる。
このことから、上記カードケース11bのポケット部15f内にICカード17を収納した場合にあっては、フラップ部23bによって電磁波が遮断されるため、ICカード17内に有する情報の漏洩を防止することができる。
尚、図16に示すように、上記フラップ部23bには、フック部材68が設けられてもよい。このフック部材68は、フラップ部23bの裏面側の幅方向略中央部の係止凸部71と、上記表面側外皮材27cに、上記係止凸部71に対応して嵌まり込みうる係止凹部72とにより形成されている。
したがって、上記係止凸部71が上記係止凹部72に嵌まり込むことにより、上記フラップ部23bにより、上記カードケース11bの開口部21cを閉止しうる。
このことにより、上記カードケース11b内に収納した収納物の脱落を防止することができると共に、カード収納時には不用意に上記フラップ部23bが開き、上記開口部23bを開放することなく、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができる。
次に、参考例の第四実施例を示す。
図13は、本発明の実施例にかかる袋体30を有するバッグを示したものである。
上記袋体30は、図13に示すように、収納部15g内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体13を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記電子情報格納媒体13内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部15gを有する電子情報格納媒体13のバッグに係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図13に示すように、上記収納部15gは、袋体30と、上記袋体30の開口部31に取り付けられたファスナー部32とにより構成されている。
本実施例にあっては、図13に示すように、上記袋体30aは、側面長方形状に形成されるとともに、電磁波をシールドしうる布状の導電性素材により形成されているシールド材55により形成されている。
図13に示すように、上記袋体30の上部には、上記袋体30の幅方向に沿って上記ICカード等の電子情報格納媒体13を出入可能に形成されている開口部31が形成されている。
図13に示すように、上記開口部31には、上記開口部31を開閉可能に形成されているファスナー部32が設けられている。
上記ファスナー部32は、金属製のファスナー54と、このファスナー54が固定されたファスナー固定片33,33とにより構成されている。
上記ファスナー54は、歯部54aと、この歯部54aに歯合するスライダー54bとにより構成されている。
上記開口部31においては、上記開口部31の強度を補強しうる平面帯状の外皮帯材57が上記開口部31の周縁全域において形成されている。
上記ファスナー固定片33、33は、テープ状に形成され、上記各ファスナー固定片33,33は、電磁波をシールドしうる上記布状の電導性素材により形成されている。
したがって、上記ファスナー54は金属製であることから、電磁波を反射すると共に、上記ファスナー固定片33,33は電磁波をシールドすることから、上記袋体30内に収納した電子情報格納媒体へ対する電磁波を遮断することができる。
次に、本発明にかかる第二実施例を示す。
図17は、本発明の実施例にかかる図13におけるバッグにおいて、袋体30aのファスナー部を被覆しうるフラップ部81,81が形成されている収納構造を示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
上記袋体30bは、図17に示すように、上記ポケット部15h内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15hを有するICカード17の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図17に示すように、上記ポケット部15hは、袋体30bと、上記袋体30bの開口部31bに取り付けられたファスナー部32bとにより形成されている。
上記袋体30bの上端部82には、上記ファスナー部32bを被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部81,81が形成されている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81は、平面長方形状に形成され、上記フラップ部を形成している長さ方向一辺部83、83が、上記袋体30bの上端部82において、上記ファスナー部32bの長さ方向に沿って設けられている。
図17に示すように、上記フラップ部81,81の幅寸法W10は、上記開口部31bの幅寸法の略半分の大きさの幅寸法に形成されている。
上記フラップ部81,81は、上記ファスナー部32bの上方において、上記ファスナー部32bと略平行に形成されて、上記フラップ部81,81を形成する長さ方向他辺部84、84同士が互いに当接するように形成され、上記ファスナー部32bを視認不可能な状態で被覆しうるように形成されている。
上記ファスナー部32bは、電磁波をシールドしうる上記フラップ部81,81により覆われるため、図13に示すように、上記ファスナー部32を形成する歯部54a,54a間に生ずる隙間を介して作用する電磁波をも遮断することができる。
従って、上記袋体30bのポケット部15h内にICカード17を収納した場合にあっては、電磁波が上記フラップ部23aにより遮断されるため、ICカード17内に有する情報の搾取を防ぐことができる。
上記ポケット部15h内にICカード17等を収納する場合には、上記フラップ部81,81を上方に開口すると共に、上記ファスナー部32bを開口して、上記ICカード17等を収納することができる。
その後、上記ファスナー部32b及びフラップ部81,81を閉じることにより、上記ポケット部15h内に収納したICカード17等に対する電磁波を防ぎ、上記ICカード等内の情報の漏洩を防止することができる。
次に、本発明の第四実施例を示す。
図18は、本発明の実施例にかかる図13における袋体30aにおいて、袋体30aのファスナー部の形状を変形したバッグを示したものである。
以下、図13に示す袋体30aと異なる箇所のみを説明する。
袋体30cは、図18に示すように、上記ポケット部15j内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記ICカード17内に有する重要情報の漏洩を防ぐポケット部15jを有するICカード17等の電子情報格納媒体の収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる。
図18に示すように、上記ポケット部15jは、袋体30cと、上記袋体30cの開口部31cに取り付けられた合成樹脂製のファスナー部32cとにより形成されている。
図18に示すように、上記開口部31cは平面長方形状に形成され、上記ファスナー部32cは、上記開口部31cにおいて長さ方向に沿って、上記開口部31cの幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部85,85と、上記一対のスライドガイド部85,85に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部88と、上記スライド部88に固定され、上記一対のスライドガイド部85,85の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材89とにより形成されている。
図18に示すように、上記スライドガイド部85,85は、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部86,86が互いに内方に向かい合うようにして形成され、上記係止凹部86,86の下部には、上記スライドガイド部85,85の長さ方向に沿って形成されたスライド板部96、96が形成されている。
図21,図22に示すように、上記スライド部88は、スライド基部90と、上記スライド基部90の一端部から、互いに平行に形成されて延設された一対のアーム部91,91と、上記延設されたアーム部91,91先端外方へ膨出して設けられた係止凸部87,87と、上記係止凸部の付勢力を保持しうるロック部92とにより形成されている。
上記係止凸部87,87は、上記スライドガイド部85,85に設けられた係止凹部86、86に対して付勢されて係止しうるように形成されている。
図21,図22に示すように、上記ロック部92は、上記スライド基部90に対し、移動可能に設けられ、上記スライド基部90に設けられたアーム部91,91間に挿入可能な保持片部93を有している。
図21に示すように、上記アーム部91,91は可撓性を有することから、スライド部88がスライドする際に上記係止凸部87,87が、上記スライドガイド部85,85に設けられている係止凹部86に係合した状態から凸状部98,98を乗り越える際に、上記スライド部88,88の幅方向内方へ押されることにより弾性変形し、その後係止凹部86,86に係合する際に、互いに平行な状態に復帰しうるように構成されている。
したがって、上記係止凸部87、87が上記係止凹部86,86に係合した状態で、上記ロック部92の保持片部93を上記アーム部91,91の間にスライドさせて配置した場合には、上記アーム部91,91が変形不可能な状態に固定できるため、上記スライド部88をスライド不可能な状態にロックすることができる。
図20に示すように、上記スライド基部90の両側面部には凹状部97、97が形成され、上記各凹状部97,97は、上記スライドガイド部85、85下部に設けられている上記スライド板部96,96スライド可能に係合している。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、平板状の薄板部94と、厚板部95とにより形成され、上記薄板部94と、厚板部95とが互いに夫々の長さ方向において折り曲げ可能に帯状に形成されている。
図20に示すように、上記遮蔽部材89の幅寸法W4は、上記スライドガイド部85,85間の間隔寸法W5よりも大きい幅寸法により形成されている。
図19に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライド基部90の後端部側に配置され、上記開口部31cの閉口時には図18に示すように、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部85,85間に配置され、上記スライドガイド部85,85の間を上方から視認不可能な状態に閉止しうるように配置される。
上記ファスナー部32cは、CuとNiが含まれた合成樹脂により形成され、電磁波を減衰するように形成されている。
したがって、上記開口部31cは上記遮蔽部材89により閉止されることから、上記ポケット部15j内にICカード17等の電子情報格納媒体を収納した場合には、外方からの電磁波を遮蔽し、より確実に外部から電磁波を有効にシールドすることができることから、上記ICカード内の情報の漏洩を防止することができる。
図18に示すように、上記開口部31cの開口時には、上記遮蔽部材89は、上記スライド部88と共に上記開口部31cの長さ方向に沿って移動し、上記遮蔽部材89の端部は、上記スライドガイド部85,85に延設され、上記開口部31cの長さ方向端部において上記袋体30cの一方の幅方向側面部内側に、高さ方向に沿って形成されているスライドガイド部99,99及び、上記スライドガイド部99,99に延設され、上記袋体30cの高さ方向底面部において、上記袋体30cの幅方向底面部内側に形成されているスライドガイド部100,100に沿って上記袋体30c内部に収納されるように形成されている。
上記遮蔽部材89の長さ寸法は、上記スライドガイド部99,99及びスライドガイド部100,100の長さ寸法の総和と略同寸法に形成されている。
従って、上記遮蔽部材89をスライドして、上記開口部31cを開口した場合には、上記遮蔽部材89は、上記スライドガイド部99,99と、上記スライドガイド部100,100とにより上記袋体30c内部に収納することができる。
尚、図17に示すように、上記フラップ部81,81は電磁波をシールドしうるように形成されているが、上記フラップ部81,81は外皮材と、上記外皮材の内面全域に形成された電磁波シールド素材からなる内装材により形成することができる。
この場合、外方より生ずる電磁波は、上記電磁波シールド素材からなる内装材により遮断されるため、上記袋体の収納部内にICカード17を収納した場合にあっては、ICカード17内に有する情報の漏洩を防ぐことができる。
尚、上記各実施例には、本発明に係る財布10と、袋体30、及び参考例にかかるカードケース11,11a,11bに適用した場合を例に説明したが、上記収納部を洋服のポケットに形成されたカード収納部として形成することができる。
この場合、上記カード収納部内に非接触型ICカード等を収納した場合には、上記収納部に埋没していることから、ICカード読み取り手段を有するカードリーダー等から発せられる電磁波を遮断し、上記カードから重要データが漏出されることを防止することができる。
また、上記電子情報格納媒体は、電子情報処理装置等との間で非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる携帯電話35や、腕時計36である場合にも、上記携帯電話35及び腕時計36の内部に有する重要なデータの漏出を防止することができる。
(実験例)
以下に図23〜図34及び、表1〜10により、上記実施例にかかる財布10と、上記参考例の第二実施例にかかるフラップ部23aが形成されているカードケース11aとの比較例により説明する。
非接触型ICカードは、カードリーダー等の電子情報処理装置に設けられているアンテナから送信される電磁波を、ICカード内に設けられているアンテナコイルを介して受信するとともに、上記アンテナコイルにより、電磁誘導が行われることにより電力が発生し、この電力によって、ICカード内に有するICチップ等の機能が作動することによって、上記カードリーダーとの間において、相互通信を行うことが可能となる。
一般的な非接触型ICカードの電力の発生に必要な非接触型ICカードの受信側の電圧は、2.0Vに設定されている。したがって、図23に示す測定装置によって、上記ICカードの受信電圧が2.0Vとなる際の上記カードリーダー等の電子情報処理装置となる送信側の送信電圧を測定したものである。
図23に示すように、送信機61をカードリーダーに想定すると共に、受信コイル62をICカードとして想定して本実施例に係る財布10又はカードケース11b内に収納して上記財布10又は、カードケース11aの、上記送信コイル61から送信される送信電圧と、上記受信コイル62で受信される受信電圧を測定することによって、試験を行った。
上記送信コイル61の送信周波数は13.56MHzに設定されている。
測定方法
1.図25に示すように、上記受信コイル62を、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れずに、送信コイル61に密着させて、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を測定した。
2.図26〜図34に示すように、上記受信コイル62を、上記財布10に設けられているポケット部15a、15b及び、上記フラップ部23aを有するカードケース11aに設けられているポケット部15eに入れ、任意の入力電圧(最大100V)数点で受信コイル62の出力電圧を測定した。
3.表1〜表10に示すように、上記の測定結果から、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる入力電圧を算出した。
4.表1〜表10に示すように、上記受信コイル62の出力電圧2.0V時における、財布10又は上記カードケース11aの収納部に入れない状態との入力電圧の比率から減衰率を算出した。
図25は、上記受信コイル62を収納部に収納していない状態における測定状態を示す。
上記実験の結果、表1に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は0.776Vである。
図26は、上記カードケース11aのポケット部15dに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表2に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は56.231Vである。
従って、減衰率は、(56.231/0.776)= 72.462 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/72.5となる。
図27は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18pに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表3に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は95.361Vである。
従って、減衰率は、95.361/0.776)= 122.889 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/122.9となる。
図28は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18nに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表4に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は111.258Vである。
従って、減衰率は、(111.258/0.776)= 143.374 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/143.4となる。
図29は、上記財布10の札入れ部24に設けられているカード収納部18lに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表5に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は138.957Vである。
従って、減衰率は、(138.957/0.776)= 179.068 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/179.1となる。
図30は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18kに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表6に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は198.990Vである。
従って、減衰率は、(198.990/0.776)= 256.430 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/256.4となる。
図31は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18jに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表7に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は167.529Vである。
従って、減衰率は、(167.5290.776)= 215.888 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/215.9となる。
図32は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18iに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表8に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は164.131Vである。
従って、減衰率は、(164.131/0.776)= 211.509 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/211.5となる。
図33は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18hに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表9に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は159.697Vである。
従って、減衰率は、(159.697/0.776)= 205.795 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/205.8となる。
図34は、上記財布10のポケット部15aのカード収納部18gに受信コイル62を収納すると共に、上記カードケース11aの裏面側に送信コイル61を密着した状態で配置した状態における測定状態を示す。
上記実施例の結果、表10に示すように、受信コイル62の出力電圧が2.0Vになる送信コイル61の入力電圧は151.372Vである。
従って、減衰率は、(151.372/0.776)= 195.067 により求められ、受信コイル62を収納部に収納していない状態と比較して、電磁波の減衰率は1/195.1となる。
したがって、上記の実施例の結果、表6に示すように、電磁波に対する減衰率が最も大きい部位は、内装材20a,20b,20c,20d,20e,20f,20gの全てが重複して形成されている上記後端部側収納部18kであることが判明した。
このことから、上記カード収納部18k内に、上記非接触型ICカードを収納した場合にあっては、カードリーダー等から出力される電磁波の出力を上げた場合であっても、上記カード内から重要情報が漏出を防止することができる。
本件発明は、財布及びバッグ内に収納した非接触型ICカード等の電子情報格納媒体を、悪意の第三者による外部からの不正アクセスから守り、上記カード内に有する重要情報の漏洩を防ぐ収納部を有するカードの収納構造に係り、特に外方からの電磁波を介して行われる情報の窃取によるデータの漏洩を防ぐことができる財布及びバッグに適用することができるものである。
本発明にかかる、財布を折り畳んだ状態を示す全体斜視図である。 本発明にかかる、財布を開いた状態を示す全体斜視図である。 図2における、A-A'断面において、ポケット部を長さ方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図2における、B-B'断面において、ポケット部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 参考例にかかる札入れ部に設けられたフラップを開口した状態を示す斜視図である。 図5における、C-C'断面図において、札入れ部を幅方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、第二収納部を開口した状態を示す斜視図である。 参考例にかかる、カードケースを示す全体斜視図である。 参考例にかかる、カードケースにおいて、フラップ部が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図9における、D-D'断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 従来発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 本発明にかかる、収納部の端部の縫合状態を示す横断面図である。 参考例にかかる、バッグを示す全体斜視図である。 参考例にかかる、カードケースにおいて、スペーサーが設けられている状態を示す全体斜視図である。 図14における、F-F'断面図において、収納部を縦方向に沿ってカットした状態を示す縦断面図である。 図14にかかる、カードケースにおいて、フック部材が設けられている状態を示す全体斜視図である。 図13における袋体の開口部にフラップ部が形成されている状態を示す全体斜視図である。 図13におけるファスナー部を変形した他の実施例を示す全体斜視図である。 図18における袋体において、ファスナー部の構造を示す斜視図である。 図18における、G-G'断面図において、ファスナー部横方向に沿ってカットした状態を示す横断面図である。 図18における袋体において、ファスナー部のロック状態が解除された状態を示す斜視図である。 図18における袋体において、ファスナー部がロックされた状態を示す斜視図である。 本発明にかかる、財布の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、財布の実験構成を示す全体構成図である。 本発明にかかる、財布を使用しない場合の状態を示す実験構成図である。 参考例かかる、フラップ付カードケースの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18pの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18nの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18lの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18kの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18jの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18iの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18hの状態を示す実験構成図である。 本発明にかかる、財布のカード収納部18gの状態を示す実験構成図である。
本発明にかかる、財布を使用しない場合の計測データ示す表である。
参考例にかかる、フラップ付カードケースの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18pの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18nの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18lの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18kの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18jの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18iの計測データ示す表である。

本発明にかかる、財布のカード収納部18hの計測データ示す表である。
本発明にかかる、財布のカード収納部18gの計測データ示す表である。
符号の説明
10 財布
11 カードケース
11a カードケース
11b カードケース
13 電子情報格納媒体
15 ポケット部
15a ポケット部
15b ポケット部
15c ポケット部
15d ポケット部
15e ポケット部
15f ポケット部
15g ポケット部
15h ポケット部
16 隔壁材
17 ICカード
18 カード収納部
18f カード収納部
18g カード収納部
18h カード収納部
18i カード収納部
18j カード収納部
18k カード収納部
18l カード収納部
18m カード収納部
18n カード収納部
18o カード収納部
18p カード収納部
18q カード収納部
18r カード収納部
18s カード収納部
18t カード収納部
18v カード収納部
19 外皮材
19a 外皮材
19b 外皮材
19c 外皮材
19d 外皮材
19e 外皮材
19f 外皮材
19g 外皮材
19h 外皮材
20 内装材
20a 内装材
20b 内装材
20c 内装材
20d 内装材
20e 内装材
20f 内装材
20g 内装材
20h 内装材
20i 内装材
20j 内装材
20k 内装材
20l 内装材
20m 内装材
20n 内装材
20p 内装材
20q 内装材
20r 内装材
20s 内装材
20t 内装材
20u 内装材
20v 内装材
20w 内装材
20x 内装材
21 開口部
21a 開口部
21b 開口部
21c 開口部
21f 開口部
21g 開口部
21h 開口部
21i 開口部
21j 開口部
21k 開口部
21l 開口部
21m 開口部
21n 開口部
21o 開口部
21p 開口部
21q 開口部
22 端部
22a 下端部
22b 端部
23 フラップ部
23a フラップ部
23b フラップ部
24 札入れ部
25 フラップ部
27 表面側外皮材
27a 表面側外皮材
27b 表面側外皮材
27c 表面側外皮材
28 裏面側外皮材
28a 裏面側外皮材
28b 表面側外皮材
28c 表面側外皮材
29 スペーサー
30 袋体
30a 袋体
30b 袋体
30c 袋体
31 開口部
31b 開口部
31c 開口部
32 ファスナー部
32b ファスナー部
32c ファスナー部
33 ファスナー固定片
34 ポケット
35 携帯電話
36 腕時計
37f 補強外装材
37g 補強外装材
37h 補強外装材
37i 補強外装材
37j 補強外装材
37k 補強外装材
40 先端部側収納部
41 後端部側収納部
42 開口部
44 上端部
44a 上端部
45 内側面部
46 折り曲げ部
47 固定糸
48 幅方向端部
49 表面側外皮材
50 札入れ襞部
51 係止凸部
52 係止凹部
53 収納襞部
54 ファスナー
54a 歯部
54b スライダー
55 シールド材
56 スライダー
57 外皮帯材
58 ファスナー収納部
59 ポケット部
60 ポケット部
61 送信機
62 受信コイル
63 先端折曲部
64 上端側頂部
65 上端側頂部
66 折曲端部
67 折曲端部
68 フック部材
70 フック部材
71 係止凸部
72 係止凹部
80 ファスナー部
81 フラップ部
82 上端部
83 長さ方向一辺部
84 長さ方向他辺部
85 スライドガイド部
86 係止凹部
87 係止凸部
88 スライド部
89 遮蔽部材
90 スライド基部
91 アーム部
92 ロック部
93 保持片部
94 薄板部
95 厚板部
96 スライド板部
97 凹状部
98 凸状部
99 スライドガイド部
100 スライドガイド部

A 表面
B 裏面
W1 幅寸法
W2 幅寸法
W3 間隙
W4 幅寸法
W5 間隔寸法
W6 厚さ寸法
W7 厚さ寸法
W8 幅寸法
W9 幅寸法
W10 幅寸法
W11 幅寸法
L1 長さ寸法
L2 長さ寸法
L4 幅寸法
L5 長さ寸法

Claims (21)

  1. 電子情報処理装置との間において非接触状態で電磁波により情報の送受信を行いうる電子情報格納媒体を、電磁的に外部からシールドする状態で収納しうる収納部を有することを特徴とする電子情報格納媒体の収納構造。
  2. 上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部は財布に形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子情報格納媒体の収納構造
  3. 上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部はカードケースに形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の収納構造。
  4. 上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、上記収納部は手帳に形成されたカード収納部であって、上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の収納構造。
  5. 上記収納部は、外皮材と、上記外皮材の内側面部に設けられた内装材とにより構成され、上記内装材は、収納部を形成する外皮材の全域に亘って設けられ、電磁波をシールドしうる素材により形成されていることを特徴とする請求項2〜4記載の収納構造。
  6. 上記収納部を形成する端部は、上記内装材が互いに当接しうるように固定されていることを特徴とする請求項2〜5記載の収納構造。
  7. 上記カード収納部には、開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部が設けられ、上記フラップ部の内側には上記内装材が設けられていることを特徴とする請求項2〜6記載の収納構造。
  8. 上記財布は、札入れとして形成され、複数の上記カード収納部を有し、上記複数の各カード収納部には、先端部側収納部から後端部側収納部にかけて、夫々、上記各カード収納部を形成する内装材が財布後端に至るまで厚さ方向に重複して設けられていることを特徴とする請求項2記載の収納構造。
  9. 上記財布は、平面長方形状に形成され、展開状態においては長方形状に形成されると共に幅方向に沿って折り畳み可能に形成され、幅方向一方側には上記複数のカード収納部が長さ方向に沿って設けられる一方、幅方向他方側には上記収納部を構成する札入れ部が設けられ、上記札入れ部内にはカード収納部が設けられていることを特徴とする請求項8記載の収納構造。
  10. 上記記札入れ部には、開口部を開閉可能に被覆しうるフラップ部が設けられ、上記フラップ部の内側には上記内装材が設けられていることを特徴とする請求項9記載の収納構造。
  11. 上記カード収納部は上記内装材により形成されていることを特徴とする請求項9記載の収納構造。
  12. 上記札入れ部の背面側には上記カードを収納可能な収納部が設けられ、上記収納部を画成する長さ方向両端部は上記内装材により被覆されていることを特徴とする請求項 11記載の収納構造。
  13. 上記フラップ部には、上記表面側外皮材の厚さ寸法と略同一の厚さ寸法を有するスペーサーを介して開口部を開閉可能に被覆しうるように形成されていることを特徴とする請求項7記載の収納構造。
  14. 上記収納部は、電磁波をシールドしうる素材からなる袋体と、
    この袋体の開口部に取り付けられたファスナー部とにより構成され、
    上記ファスナー部は、金属製のファスナーと、
    このファスナーが固定された上記素材からなるファスナー固定片とを有することを特徴とする請求項1記載の収納構造。
  15. 上記袋体には、上記ファスナー部を被覆し、電磁波をシールドしうるフラップ部が設けられていることを特徴とする請求項14記載の収納構造。
  16. 上記袋体は長さ方向を有する開口部を有し、上記ファスナー部は、上記開口部において長さ方向に沿って、上記開口部の幅方向両側に対向して配置された一対のスライドガイド部と、上記一対のスライドガイド部に係合して配置され、適宜の部位において固定可能にスライドさせうるスライド部と、上記スライド部に固定され上記一対のスライドガイド部の間を長さ方向に沿って遮蔽しうる遮蔽部材とを有し、上記ファスナー部は袋体内方を電磁的にシールドしうるように形成されていることを特徴とする請求項14記載の収納構造。
  17. 上記一対のスライドガイド部には、所定間隔をおいて連続して設けられた係止凹部が互いに内方に向かい合うように形成されると共に、上記スライド部には、上記ガイド部に設けられた係止凹部に対して付勢されて係止しうるように形成された係止凸部が設けられ、上記スライド部には、上記係止凹部に対する上記係止凸部の付勢力を保持しうるように形成されたロック部が形成されていることを特徴とする請求項16記載の収納構造。
  18. 上記電子情報格納媒体は、ICチップを有するカードであると共に、
    上記収納部は洋服のポケットに形成されたカード収納部であって、
    上記カード収納部は、上記カードが埋没する状態で収納しうるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の収納構造。
  19. 上記電子情報格納媒体は携帯電話であることを特徴とする請求項1記載の収納構造。
  20. 上記電子情報格納媒体は腕時計であることを特徴とする請求項1記載の収納構造。
  21. 上記フラップ部には、上記開口部を閉止状態で保持しうる係止部が形成されていることを特徴とする請求項13記載の収納構造。
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