JP2007004614A - 座標入力ペンおよびそれを備えた座標入力装置 - Google Patents

座標入力ペンおよびそれを備えた座標入力装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 座標入力ペンの駆動回路を複雑にすることなく、筆圧が変化した場合でも入力位置を正確に検出することができる座標入力ペンを提供する。
【解決手段】 本発明の座標入力ペンは、ペン筐体10の内部を摺動することができる、超音波を発振する超音波発振部40と発振した超音波を外部に出射する超音波出射口20dとを含むペン先端部20を備えることにより、超音波発振部40と超音波出射口20dとの間の距離が一定となる超音波伝播路20bを構成している。これにより、超音波素子40aから発振される超音波の出力レベルを一定に保つことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、座標入力ペンおよびそれを備えた座標入力装置に関するものであり、特に、超音波発振手段により超音波を発振させ、その超音波によって、座標入力ペンの入力指示位置の座標を検出する座標入力装置に関するものである。
表示装置の画面上の位置を指定するため、また、表示装置上に文字または図形の軌跡を表示させるための座標入力装置としては、例えば、マウス型デバイス、ペン型デバイス、トラックボール等の様々なポインティングデバイスが従来から知られている。
また、最近では、このようなポインティングデバイスのうち、超音波利用方式のペン型デバイス(座標入力ペン)が提案され、注目されている。この超音波利用方式の座標入力ペンは、座標入力ペンから超音波を発振して、超音波が発振されてから紙等のパッド部材(入力面)に固定された受信器が超音波を受信するまでの伝播時間から座標入力ペンの位置を算出することによって、座標入力ペンの入力位置および手書きの筆跡をコンピュータに入力するものである。この技術によって、手書き入力が簡単に行えるようになる。また、この超音波方式を利用することにより、専用のボードや紙を使用しなくても正確なペン入力位置および軌跡を入力することができる。
ところで、上記超音波利用方式の座標入力ペンを利用した座標入力装置において、座標入力ペンの入力位置を正確に検出するためには、座標入力ペンを用いて入力面に入力指示を行うときに座標入力ペンにかけられる圧力(筆圧)の変化に関わらず、座標入力ペンから出射される超音波の出力を常に一定に保つ必要がある。この座標入力ペンから出射される超音波の出力を一定に保つ方法の一例が特許文献1に開示されている。
上記特許文献1に開示の技術では、入力ペンに設けられた感圧センサが、入力ペンの筐体の中心軸に沿ってかけられた圧力(筆圧)を検出し、検出した圧力に基づいて演算制御回路が、駆動電圧制御回路を介して超音波を発振する振動子を駆動させる駆動電圧を制御している。
具体的には、上記特許文献1に開示の超音波方式の座標入力ペンは、上記振動子を駆動させる駆動電圧が一定の場合、入力ペンに加わる筆圧が大きければ、超音波の出力レベルが大きくなる。そこで、上記演算制御回路は、上記筆圧の上昇に応じて、上記駆動電圧が減少するように制御している。
例えば、上記筆圧が小さい場合には、上記演算制御回路は、上記駆動電圧が大きくなるように制御している。そして、前記大きな駆動電圧によって振動子を駆動することによって、所望の超音波出力レベルを得ることができる。また、上記筆圧が大きい場合には、上記演算制御回路は、上記駆動電圧が小さくなるように制御している。そして、前記小さな駆動電圧によって振動子を駆動することによって、所望の超音波出力レベルを得ることができる。
すなわち、上記特許文献1では、上記筆圧の変化に応じて、振動子を駆動させる駆動電圧を変化させることにより、振動子から発振する超音波の出力レベルを一定にしている。
特開平7−175580(平成7年7月14公開)
ところが、上記従来の構成では、振動子から発振する超音波の出力レベルを一定にするために、座標入力ペンにかかる筆圧の変化に応じて、振動子駆動回路を駆動させるための駆動電圧を制御する必要があり、駆動回路が複雑になるという問題点がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、座標入力ペンの駆動回路を複雑にすることなく、筆圧が変化した場合でも入力位置を正確に検出することができる座標入力ペンおよびそれを備えた座標入力装置を提供することである。
本発明にかかる座標入力ペンは、上記の課題を解決するために、座標を特定するための超音波を発振する超音波発振手段を内部に備えた座標入力ペンにおいて、上記超音波発振手段と、発振した超音波を外部に出射する超音波出射口との間の距離が一定となるように超音波伝播路が形成されていることを特徴としている。
上記座標入力ペンとは、当該座標入力ペンの現在位置を示すために、超音波を発振するものである。
上記の構成によれば、超音波発振手段と上記超音波出射口との間の距離が一定になるように超音波の伝播路が形成されている。これにより、超音波発振手段から発振される超音波は、超音波出射口まで伝播される際に、その出力レベルが変化することがない。つまり、例えば、ユーザが上記座標入力ペンを用いて任意の座標を指定する場合に、当該座標入力ペンを押圧した、つまり、座標入力ペンに筆圧をかけたとしても、従来のように超音波発振手段から超音波出射口までの距離が変化しないので、上記超音波出射口からは常に一定の出力レベルの超音波を発振させることができる。従って、座標入力ペンから発振させる超音波の出力レベルを常に一定に保つことができる。
なお、上記「内部」および「外部」とは、座標入力ペンの筐体における「内部」および「外部」を示している。
本発明にかかる座標入力ペンにおいて、上記超音波伝播路は、上記超音波出射口と、伝播路形成部とを備え、上記伝播路形成部が上記超音波発振手段に取り付けられている構成であってもよい。
上記の構成によれば、超音波伝播路は、超音波出射口と伝播路形成部とを備えており、伝播路形成部が超音波発振手段に取り付けられているために、超音波発振手段から発振される超音波は、当該超音波発振手段から伝播路形成部を伝播して超音波出射口から出射される。つまり、上記超音波発振手段に伝播路形成部を取り付けることで、超音波発振手段から超音波出射口までの距離を一定にすることができる。これにより、例えば、座標入力ペンに筆圧をかけることによって座標入力ペンにおける超音波発振手段の相対位置が変化したとしても、超音波発振手段から超音波出射口までの距離が変化しないので、上記超音波出射口からは常に一定の出力レベルの超音波を出射させることができる。従って、座標入力ペンから発振させる超音波の出力レベルを常に一定に保つことができる。
本発明にかかる座標入力ペンにおいて、上記座標入力ペンの筐体と、上記超音波伝播路および超音波発振手段を含むペン先端部が、座標入力ペンに加わる筆圧に応じて、筐体中で進退するように、筆圧に抗した付勢力を当該ペン先端部に与える付勢手段とを備えた構成であってもよい。
上記の構成によれば、座標入力ペンは、超音波伝播路および超音波発振手段を含むペン先端部が、座標入力ペンに加わる筆圧に応じて、座標入力ペンの筐体中で進退するように、筆圧に抗した付勢力を当該ペン先端部に与える付勢手段を備えている。これにより、上記ペン先端部は、例えば、座標入力ペンに筆圧が加えられていない場合には、上記付勢手段によって、ペン先側に押圧された状態で静止しており、また、座標入力ペンに筆圧が加えられた場合には、加えられる筆圧に応じて、筆圧に抗した不勢力を受けながら、座標入力ペンの筐体中を移動することになる。すなわち、上記ペン先端部は、座標入力ペンに加えられる筆圧に応じて、座標入力ペンの筐体中で進退することができる構成である。このように、ペン先端部は、筐体内を移動することができるので、座標入力ペンに加わる筆圧の大きさに関わらず、ペン先端部に含まれる超音波発振手段と超音波出射口との間の距離は一定となる。したがって、上記超音波出射口からは常に一定の出力レベルの超音波を出射させることができる。
本発明にかかる座標入力ペンにおいて、上記伝播路形成部は、超音波発振手段から超音波出射口に向かって細くなり、かつ、中空構造である構成であってもよい。
上記の構成によれば、超音波を伝播させる伝播路形成部は、中空構造であるため、超音波発振手段から発振される超音波は、超音波出射口に達するまで遮断されることはない。したがって、超音波を効率よく出射させることができる。
本発明にかかる座標入力ペンにおいて、座標を入力する際に外部と接触するペン先部を備え、上記ペン先部と上記超音波出射口との距離が一定である構成であってもよい。
上記の構成によれば、ペン先部と超音波出射口との距離が一定であるため、ユーザが座標入力ペンを用いて任意の座標を指定する場合、超音波出射口から超音波を受信する受信手段までの距離は、座標入力ペンにかかる筆圧の変化に応じて変わることはない。したがって、受信手段では、座標入力ペンにかかる筆圧の大きさに関わらず、座標入力ペンから発振される、出力レベルが一定の超音波を受信することができる。
なお、上記ペン先部は、当該ペン先部と上記超音波出射口との距離を一定に保つために、超音波発振手段に固定されていてもよく、また、上記超音波伝播路に固定されていてもよい。
本発明にかかる座標入力ペンにおいて、上記超音波出射口は、ペン筐体から外部に突出するように設けられている構成であってもよい。
上記の構成によれば、ユーザが座標入力ペンを用いて任意の座標を指定する場合に、座標入力ペンにかかる筆圧の大きさに関わらず、超音波出射口は、座標入力ペンから外部に突出するように設けられているため、超音波が出射される出射口の断面形状は、一定となる。したがって、超音波出射口から出射される超音波は、ペン筐体によって遮られることがなく、平面上、すなわち、360度の範囲にわたって、外部に出射される。したがって、座標入力ペンにかかる筆圧の大きさに関わらず、座標入力ペンから外部に発振される超音波の出力レベルを一定に保つことができる。
本発明にかかる座標入力ペンにおいて、上記超音波発振手段は、座標を特定する際のユーザの操作に応じて、筐体内を移動するものであり、上記超音波出射口は、超音波発振手段の筐体内の位置にかかわらず、筐体外に突出している構成であってもよい。
上記の構成によれば、上記超音波出射口は、超音波発振手段の筐体内の位置にかかわらず、筐体外に突出しているために、超音波出射口から出射された超音波が筐体に邪魔されることなく出射される。これにより、ユーザが座標を特定する際に座標入力ペンのペン先を筐体内部に押し込むことにより発生する筆圧の大きさに関わらず、座標入力ペンから外部に発振される超音波の出力レベルを一定に保つことができる。
本発明にかかる座標入力装置は、上記の課題を解決するために、上記座標入力ペンと、上記座標入力ペンから出射された超音波を受信する受信手段と、上記受信手段によって受信された超音波に基づいて、上記座標入力ペンの座標を算出する算出手段とを備えたことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記座標入力ペンを用いて座標入力を行う際に発生する、座標入力ペンにかかる筆圧の大きさに関わらず、座標入力ペンから発振される超音波の出力レベルを一定に保つことができる。つまり、上記受信手段は、出力レベルが一定に保たれた超音波を受信することができ、また、算出手段は、受信手段が受信した出力レベルが一定の超音波に基づいて座標入力ペンの座標を算出することができる。したがって、ユーザが座標入力ペンを用いて指定した位置を正確に検出(算出)することができる。これにより、座標検出精度の高い座標入力装置を提供することができる。
本発明にかかる座標入力ペンは、座標を特定するための超音波を発振する超音波発振手段を内部に備えた座標入力ペンにおいて、上記超音波発振手段と、発振した超音波を外部に出射する超音波出射口との間の距離が一定となるように超音波伝播路が形成されている構成である。それゆえ、座標入力ペンから発振させる超音波の出力レベルを常に一定に保つことができるという効果を奏する。
また、本発明にかかる座標入力装置は、上記座標入力ペンと、上記座標入力ペンから出射された超音波を受信する受信手段と、上記受信手段によって受信された超音波に基づいて、上記座標入力ペンの座標を算出する算出手段とを備えた構成である。それゆえ、ユーザが座標入力ペンを用いて指定した位置を正確に検出(算出)することができる。これにより、座標検出精度の高い座標入力装置を提供することができる。
本発明の一実施形態について図1〜図6に基づいて説明すると以下の通りである。
図2は、本発明の一実施形態における座標入力装置の概略の構成を示した斜視図である。上記座標入力装置100は、ペン型デバイス(座標入力ペン)110、入力面120(外部)、受信ユニット(受信手段)150を備えている。なお、受信ユニット150はコンピュータ本体200に接続され、コンピュータ本体200はモニタ300と接続されている。
上記座標入力ペン110は、入力位置や座標を指定する超音波利用方式のポインティングデバイスである。この超音波利用方式の座標入力ペン110は、利用者が、座標入力ペン110のペン先部20aを入力面120に接触させると、超音波および赤外線を発振するものである。なお、座標入力ペン110の詳細な構成については後述する。
上記受信ユニット150は、座標入力ペン110から発振される超音波および赤外線を受信し、これら超音波および赤外線に基づいて、入力面120上に指示した座標入力ペン110の位置(座標値)を算出し、この算出したデータをコンピュータ本体200へ入力するものである。
なお、入力面120は、座標入力ペン110のペン先部20aを接触させるパッド部材であり、表面が平滑であれば材質は限定されない。例えば、紙、板、金属、化成品等のあらゆる材質で構成することが可能である。また、前記パッド部材を用いなくても、机上で座標入力ペン110を使用することも可能である。
モニタ300は、コンピュータ本体200によって処理されたデータに基づいて画像を表示する装置であり、ここでは液晶ディスプレイが用いられる。但し、モニタ300は液晶ディスプレイに限られるものではなく、例えば、プラズマディスプレイ、CRT(cathode ray tube)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイであってもよい。
コンピュータ本体200は、受信ユニット150から取得した座標値に基づいて、モニタ300に表示するカーソル等の描写処理を行う。つまり、利用者が座標入力ペン110を用いて入力面120上に軌跡を描くと、コンピュータ本体200は、モニタ300に表示するカーソルをこの軌跡に従って移動させるための描画処理を行う。また、コンピュータ本体200は、モニタ300の画面上に、この軌跡に従った図形を描写する処理を行う。
そして、座標入力装置100を用いることによって、座標入力ペン110のペン先部20aが接触する入力面120における入力位置を示す情報がコンピュータ本体200へ入力され、座標入力ペン110の入力位置がモニタ300に表示される。
なお、上記受信ユニット150に備えられる超音波を受信する超音波受信器R1・R2は、例えば、受信ユニット150の両端部付近にそれぞれ配置される。また、2つの超音波受信器R1・R2の中間部付近に、赤外線を受信する赤外線受信器PDが配置される。また、超音波発振器Tから発振される超音波の速度、および、超音波受信器R1・R2間の距離Pは予め設定されている。
ここで、座標入力装置における座標入力ペン110の位置を検出する方法の一例を図2および図3を用いて以下に説明する。
上述した構成において、ユーザが、座標入力ペン110のペン先部20aを入力面120に接触させると、座標入力ペン110から赤外線と超音波とが同時に発振される。受信ユニット150は、上記発振された赤外線と超音波とを受信する。このとき、光速の赤外線は、音速の超音波よりも、速度が速いため受信ユニット150に先に到達する。したがって、赤外線が受信ユニット150に到達するまでの時間と超音波が受信ユニット150に到達するまでの時間とに差が生じる。この時間差によって、座標入力ペン110と受信ユニット150との距離を求めることができる。
ここで、座標入力ペン110から出射された超音波を用いて、当該座標入力ペン110の座標値を求める方法について説明する。上記受信ユニット150の赤外線受信器PDが赤外線を受信してから、受信ユニット150の超音波受信器R1が超音波を受信するまでの伝播時間をt1とし、上記赤外線受信器PDが赤外線を受信してから、受信ユニット150の超音波受信器R2が超音波を受信するまでの伝播時間をt2とする。上記各伝播時間t1・t2は、受信ユニット150によって測定される。そして、この各伝播時間t1・t2に上記超音波の速度を乗じることにより、超音波発振器Tと超音波受信器R1との間の距離L1、および超音波発振器Tと超音波受信器R2との間の距離L2を求めることができる。
ここで、超音波受信器R1の位置を原点とした座標において、超音波受信器R1・R2と超音波発振器Tとの位置関係を図3に示す。同図に示すように、R1・R2・Tを頂点とした三角形を想定し、超音波発振器Tの座標値を(x,y)とすると、三角測量法に基づいて、
+y=L1……(1)
(x−P)+y=L2……(2)
の関係が成り立つ。さらに、(1)式および(2)式を変形すると、
x=(P+L1−L2)/2P……(3)
y=(L1−x1/2……(4)
を得ることができる。よって、受信ユニット150において演算される各伝播時間t1・t2から求められる距離L1、L2、および、予め設定されているP(R1とR2との間の距離)を(3)式・(4)式に代入することにより、超音波発振器Tの座標値(x,y)を算出することができる。
そして、上記超音波発振器Tは、座標入力ペン110に備えられているため、この座標値(x,y)は、座標入力ペン110の座標値とも言える。これにより、入力面120における座標入力ペン110の入力位置を検出することができる。
ここで、本実施の形態における座標入力ペン110の詳細な構成を図4に基づいて説明する。
座標入力ペン110は、ペン筐体10の内部に、ペン先端部20、筆圧検知機構部50、駆動回路部60、電源部70を備えている。
ペン筐体10は、座標入力ペン110の外観を構成するものであって、ペン先筐体10a、ペン筐体10b、ペン筐体10c、ペン筐体10d、ペン筐体10eの順に連結され、前記各筐体間が固定された構造である。
ペン先筐体10aは、略円錐型筐体であり、中空で貫通している構造である。ペン筐体10b、ペン筐体10c、ペン筐体10dは、全て、円筒型筐体であり、中空で貫通している構造である。ペン筐体10eは、円筒型筐体で、中空ではあるが、片側が塞がった構造である。
なお、ペン先筐体10aは、機構的に、3つの筐体によって構成されており、各筐体間が固定されている。上記3種類の筐体は、それぞれ、ポリカーボネート樹脂、赤外線透過樹脂、ポリカーボネート樹脂で構成されている。また、ペン筐体10b、ペン筐体10c、ペン筐体10d、ペン筐体10eは、ともにポリカーボネート樹脂で構成されている。なお、上記ペン筐体10の材質は、座標入力ペン110の使用時に変形しない程度の強度を有するものであればよく、これらに限定されるものではない。
ペン先端部20は、超音波発振素子を有しており、外部に超音波を出射するものである。上記ペン先端部20は、ペン筐体10の内部に備えられており、座標入力ペン110の入力時に入力面120に接触するペン先部20aを有するペン芯20cと、発振された超音波の伝播路を形成している超音波伝播路形成部20bと、赤外線を発振する赤外線発光部30と、超音波を発振する超音波発振部(超音波発振素子)40とから構成されている。また、上記ペン芯20cと超音波伝播路形成部20bと赤外線発光部30と超音波発振部40とは、それぞれが固定された構造である。なお、上記ペン先端部20の詳細については後述する。
筆圧検知機構部50は、ユーザが上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合に、座標入力ペン110にかかる筆圧を検知するものである。
駆動回路部60は、赤外線を発振する赤外線発光部30(詳細には赤外線LEDチップ30a)と超音波を発振する超音波発振部40(詳細には超音波素子40a)とを駆動させるための回路である。なお、上記筆圧検知機構部50と駆動回路部60との詳細については後述する。
電源部70は、座標入力ペン110の駆動回路部60を駆動させるための電力を供給するものである。ここでは、ボタン電池70aを3個使用し、駆動回路部60へ電力を供給している。
そして、ペン筐体10の内部には、上述したペン先端部20、筆圧検知機構部50、駆動回路部60、電源部70が、座標入力ペン110のペン先側から順に配置されている。また、ペン先端部20は、ペン筐体10とは分離されており、ペン筐体10の内部において、ペン筐体10の長手方向に摺動可能な状態で収容されている。筆圧検知機構部50では、後述する固定部品50cと固定部品50fとがペン筐体10の内壁に固定されているが、それ以外の部品はペン筐体10の内部において摺動可能な状態で収容されている。
さらに、ペン先端部20と固定部品50c・50f以外の筆圧検知機構部50の各部間は固定されている。また、ペン筐体10の内部では、駆動回路部60、電源部70が電気的に接続された状態で固定され、収容されている。
ここで、ペン筐体10の内部に備えられるペン先端部20の構成について図1を用いて詳細に説明する。
ペン先端部20は、ユーザが上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する部分であり、また、座標を指定する際に筆圧がかかる部分である。上記ペン先端部20は、上述のように、ペン芯20cと超音波伝播路形成部20bと赤外線発光部30と超音波発振部40とから構成されている。
上記ペン芯20cは、座標入力ペン110の座標を指定する際に入力面120に接触するペン先部20aを有している。上記ペン芯20cは、円柱型の構造であり、入力面120に接触する先端部であるペン先部20aは、座標入力ペン110の座標を指定するために先が細くなっている。なお、上記ペン芯20cおよびペン先部20aの構造は、入力面120に接触させて座標入力ペン110の座標を指定できるものであれば良く、これらに限定されるものではない。
上記ペン芯20cは、ペン筐体10の長手方向の中心軸と当該ペン芯20cの長手方向の中心軸とが一致するように、ペン筐体10の内部に備えられている。なお、上記ペン芯20cは、超音波発振部40に固定されていてもよく、また、上記超音波伝播路形成部20bに固定されていてもよい。
また、上記ペン芯20cおよびペン先部20aの材質は、例えば、ジュラコンであるが、ペン先部20aに筆圧がかけられた場合に変形しないものであればよく、これらに限定されるものではない。
上記超音波伝播路形成部20bは、発振された超音波を伝播させるための伝播路を形成する部材である。上記超音波伝播路形成部20bは、略円錐型筐体であり、その内部は、中空かつ貫通した構造となっている。また、超音波伝播路形成部20bは、その頂部(細くなった部分)が座標入力ペン110のペン先側に配置されるようにペン筐体10の内部に備えられている。
上記超音波伝播路形成部20bには、超音波を外部に出射させるための開口部(以下、「超音波出射口20d」という)が設けられている。この超音波出射口20dは、ペン芯20cの太さよりも大きく、かつ、超音波が十分に出射できる程度の大きさを有する構造である。
上記のように、超音波伝播路形成部20bは、超音波素子40aから超音波出射口20dに向かって、細くなっている中空構造であるため、超音波素子40aから発振される超音波は、超音波出射口20dに達するまで遮断されることはない。したがって、超音波出射口20dから360度の範囲にわたって超音波を効率よく出射させることができる。
そして、超音波伝播路形成部20bは、超音波素子40aに取り付けられており、超音波素子40aから発振された超音波は、超音波伝播路形成部20b内を超音波出射口20dの方向へ伝播される。
なお、上記超音波伝播路形成部20bの材質は、例えば、ポリカーボネート樹脂であるが、これらに限定されるものではない。
上記赤外線発光部30は、座標入力ペン110によって入力面120に指示された位置を検出するために必要となる赤外線を発振するものである。この赤外線発光部30は、円筒型の筐体であり、その表面に赤外線を発振する赤外線LEDチップ30aが、例えば、3個配設され固定された構成である。また、赤外線発光部は、ペン筐体10の内部でペン筐体10の長手方向に摺動できるように備えられている。
上記赤外線発光部30は、円筒型筐体であり、後述する超音波発振部40と超音波伝播路形成部20bとの間で、中空かつ貫通した構造になっている。この赤外線発光部30は、後述する赤外線LED駆動部60hに駆動されることによって、赤外線の同期信号を発振する。赤外線発光部から発振された赤外線は、ペン筐体10を透過し、座標入力ペン110の側面から360度の範囲にわたって発振する。なお、上記同期信号(図示せず)とは、上述した超音波が発振されるタイミングで立ち上がるパルスを示す信号である。
上記のように赤外線発光部30の内部は、中空構造であるため、超音波発振部40から発振された超音波は、赤外線発光部により遮られることなく、赤外線発光部の内部を通過し、超音波伝播路形成部20bへ伝播されることになる。したがって、超音波発振部40から発振される超音波の出力レベルは、超音波伝播路形成部20bに到達するまで一定に保つことができる。
次に、超音波発振部40は、上記赤外線発光部30と同様、座標入力ペン110によって入力面120に指定された位置を検出するために必要となる超音波を発振するものである。この超音波発振部40は、円筒型の筐体で、中空かつ貫通された構造である。上記超音波発振部40は、ペン筐体10の内部でペン筐体10の長手方向に摺動できるように備えられている。また、超音波発振部40の内部には、超音波を発振する超音波素子40aが備えられている。
上記超音波素子40aは、略円柱状または略円盤状であり、ペン筐体10の長手方向の中心軸と略円柱もしくは略円盤の円の中心軸とが一致するように、超音波発振部40内に固定されている。この超音波発振部40は、後述する超音波発振素子駆動部60iに駆動されることによって、一定の出力レベル(音速V(20℃で約364m/s))の超音波を超音波出射口20d方向へ発振する。
また、超音波発振部40は、円筒型の構造であるため、超音波素子40aと赤外線発光部30との間は、中空の構造となっている
以上のように、ペン先端部20は、ペン芯20cと超音波伝播路形成部20bと赤外線発光部30と超音波発振部40とが一体化されて構成されており、座標入力ペン110のペン先側から、ペン芯20c、超音波伝播路形成部20b、赤外線発光部30、超音波発振部40の順に配置されている。なお、赤外線発光部30の配置位置は、これに限定されず、例えば、超音波発振部40より後方(電源部70側)に設けても良い。
また、これら上記部材間は、それぞれが固定されており、ペン筐体10の内部で一体構造を形成している。なお、上記の説明では、上記超音波伝播路形成部20bが、上記赤外線発光部30と超音波発振部40とが一体となったものに取り付けられている構成、つまり、超音波伝播路形成部20bと赤外線発光部30と超音波発振部40とが一体化している構成について説明している。しかし、この構成に限定されるものではなく、例えば、超音波伝播路形成部20bが超音波発振部40に取り付けられており、赤外線発光部30が超音波伝播路形成部20bの内部に取り付けられている構成であってもよい。つまり、本実施の形態にかかるペン先端部20は、超音波伝播路形成部20bが超音波発振部40に取り付けられていればよい。
また、ペン筐体10の内部には、後述する付勢手段(コイルばね)50bが備えられている。このコイルばね50bは、上記超音波伝播路および超音波発振部40を含むペン先端部20が、座標入力ペン110に加わる筆圧に応じて、ペン筐体10中で進退するように、筆圧に抗した付勢力を当該ペン先端部20に与えるものである。これにより、上記ペン先端部20は、例えば、座標入力ペン110に筆圧が加えられていない場合には、ペン筐体10の内部において、上記コイルばね50bによって、ペン先側に押圧された状態で静止しており、また、座標入力ペン110に筆圧が加えられた場合には、その筆圧に抗した不勢力を受けながら、座標入力ペン110の筐体中を移動することになる。すなわち、上記ペン先端部20は、座標入力ペン110に加わる筆圧に応じて、座標入力ペン110の筐体中で進退することができる。
上述のように、一体構造をなすペン先端部20は、ペン筐体10とは固定されてなく、ペン筐体10の内部でペン筐体10の長手方向に摺動可能な状態で収容されている。
上記の構成とすることで、超音波発振部40の超音波素子40aから発振された超音波は、超音波発振部40の円筒型筐体の内部空間、赤外線発光部30の円筒型筐体の内部空間、超音波伝播路形成部20bの略円錐型筐体の内部空間の順に伝播され、超音波出射口20dに達する。そして、上記超音波は、上記超音波出射口20dから、360度の範囲にわたって外部に出射される。つまり、上記の構成とすることで、上記超音波が伝播するための空間、つまり、超音波素子40aから超音波出射口20dに至るまでの超音波伝播路の形状を一定にすることができる。すなわち、超音波素子40aと超音波出射口20dとの間の距離は、一定となる。
そして、上述のように超音波素子40aから出射される超音波の出力レベルは、一定であるため、超音波素子40aと超音波出射口20dとの間の距離が一定であれば、超音波出射口20dから出射される超音波の出力レベルは一定となる。
したがって、ユーザが上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合に、座標入力ペン110に筆圧をかけたとしても、超音波素子40aから超音波出射口20dまでの距離が変化しないので、上記超音波出射口20dから常に一定の出力レベルの超音波を発振させることができる。したがって、座標入力ペン110から発振される超音波の出力レベルを常に一定に保つことができる。
また、ペン芯20cと超音波伝播路形成部20bとが固定された構成であるため、ユーザが座標入力ペン110に筆圧をかけた場合、ペン芯20cと超音波伝播路形成部20bとは一体として、ペン筐体10の内部を移動する。従って、座標入力ペン110にかかる筆圧の変化に関わらず、超音波出射口20dからペン先部20aまでの距離は一定となる。
そして、ペン先部20aと超音波出射口20dとの間の距離が一定となるので、ユーザが座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合、超音波出射口20dから受信ユニット150までの距離は、座標入力ペン110にかかる筆圧の変化に応じて変わることはない。したがって、受信ユニット150は、座標入力ペン110にかかる筆圧の大きさに関わらず、座標入力ペン110から発振される、出力レベルが一定の超音波を受信することができる。このように、座標入力ペン110にかかる筆圧の大きさに関わらず、常に一定の出力レベルの超音波を受信することができるため、座標入力装置100は、座標入力ペン110が指定する座標位置を正確に検出することができる。
次に、座標入力ペン110の全体の構成を示している図4と、ユーザが上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合に、座標入力ペン110に筆圧をかけた場合の状態を示している図5とを用いて、上記ペン先端部20の構成について、さらに説明する。
まず、座標入力ペン110に筆圧がかけられていない場合は、図4に示すように、超音波出射口20dは、ペン先筐体10aのペン先部20a側の先端部よりも、ペン先部20a側に突出した構成となっている。ここで、ペン先筐体10aと超音波伝播路形成部20bの形状は、ともに先が細くなった円錐型の筐体である。そのため、上記突出した超音波出射口20dからペン先筐体10aの先端部までの距離が最大となる場合、つまり、座標入力ペン110に筆圧が加えられていない場合には、超音波伝播路形成部20bは、ペン先筐体10aの内側部に接触した状態となる。したがって、超音波伝播路形成部20bは、上記位置よりペン先部20a側には移動しない構成である。
そして、座標入力ペン110に筆圧をかけた場合、ペン先端部20は、図5に示すように、ペン筐体10の内部をペン筐体10の長手方向(内部方向)に移動する。このとき、超音波伝播路形成部20bは、接触していたペン先筐体10aの内壁から離れ、両部材の間には、隙間が生じる。そして、上記座標入力ペン110に加える筆圧を大きくした場合、所定距離分だけペン先端部20がペン筐体10の内部を移動する。なお、上記所定距離分とは、ペン先端部20がペン筐体10の内部で移動することができる距離のことである。この所定距離分だけペン先端部20がペン筐体10の内部を移動した場合の座標入力ペン110の状態を図5に示す。なお、ペン先端部20がペン筐体10の内部を移動するというように上述したが、ペン先部20aに筆圧をかけた場合、見かけ上は、ペン先部20aが入力面120に接触して、ペン筐体10が押し下げられることになる。
そして、図5に示すように、座標入力ペン110に筆圧をかけて、ペン筐体10が所定距離分だけ押し下げられた場合でも、超音波出射口20dは、ペン筐体10により隠されることなく、換言すると、ペン先部20a側に突出した構成となっている。
以上のように、本実施の形態にかかる座標入力ペン110は、ユーザが当該座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合に、上記座標入力ペン110にかかる筆圧の大きさに関わらず、超音波出射口20dは、常にペン先筐体10aのペン先部20a側の先端部よりも、ペン先部20a側に突出した構成となっている。すなわち、超音波出射口20dは、常に座標入力ペン110から外部に突出した構成である。そのため、超音波が出射される出射口の断面形状を一定にすることができるとともに、超音波出射口20dから出射された超音波がペン筐体10によって邪魔されることがない。
したがって、超音波出射口20dから出射される超音波は、ペン筐体10によって遮られることがなく、360度の範囲にわたって、外部に出射される。したがって、座標入力ペン110にかかる筆圧の大きさに関わらず、座標入力ペン110から外部に発振される超音波の出力レベルを一定に保つことができる。つまり、ユーザが座標入力ペン110を用いて座標入力を行うときの筆圧が変化しても、座標入力ペン110から出射される超音波出力レベルを一定に保つことができるようになる。
また、上述した構成によれば、上記筆圧の変化に関わらず、一定の超音波出力レベルを得ることができるので、従来のように、超音波発振素子40aを駆動する際の駆動電圧を、上記筆圧の変化に応じて変える必要はない。
ところで、座標入力ペン110の座標値は、上述した方法に従い、座標入力ペン110の超音波発振器Tから受信ユニット150の超音波受信器R1へ伝播される超音波の伝播時間t1と、座標入力ペン110の超音波発振器Tから受信ユニット150の超音波受信器R2へ伝播される超音波の伝播時間t2とを基に、座標入力装置100により演算される。
そして、ユーザが、上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合に、座標入力ペン110から発振される超音波の出力レベルが一定であれば、超音波の伝播時間t1及びt2は一定の値となる。本実施の形態では、上述したように超音波出力レベルを一定にすることができるので、座標入力ペン110の位置に対応した超音波伝播時間t1及びt2は、座標入力ペン110にかかる筆圧の変化に関わらず、一定の値となる。したがって、座標入力装置100における座標検出精度を高めることができる。
ここで、座標入力ペン110から赤外線と超音波とが発振される構成について、筆圧検知機構部50と駆動回路部60との構成に基づいて以下に説明する。
筆圧検知機構部50は、上述のように、ユーザが上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合に、座標入力ペン110にかかる筆圧を検知するものである。この筆圧検知機構部50は、筆圧伝達部品50a、コイルばね50b、固定部品50c、筆圧伝達部品50d、棒磁石50e、固定部品50fを備えている。そして、上記各部品がペン筐体10の内部に、座標入力ペン110の先端側から順に配設されている。
上記コイルばね50bは、ペン芯先20aに加えられる筆圧に応じて、伸縮可能な部品であり、ペン先端部20に対して、ペン先方向に常に不勢力を与えるものである。
上記筆圧伝達部品50aと筆圧伝達部品50dとの間は固定されており、また、筆圧伝達部品50dと棒磁石50eとの間が固定されている。上記筆圧伝達部品50aと筆圧伝達部品50dとの間には、中空のコイルばね50bとドーナツ型の固定部品50cとが配設され、棒磁石50eには、ドーナツ型の固定部品50fが配設されている。固定部品50c・50fは、ともにペン筐体10の内壁に固定されている。
上記のように、固定部品50c・50f以外の筆圧検知機構部50を構成する各部品はそれぞれが固定されており、ペン筐体10の内部でペン筐体10の長手方向に一体として摺動できる構成である。また、上記筆圧伝達部品50aは、ペン先端部20と固定された構成である。これにより、固定部品50c・50f以外の筆圧検知機構部50は、ペン筐体10の内部において、ペン先端部20と一体となってペン筐体10の長手方向に摺動する構成である。
次に、駆動回路部60について、図6を用いて説明する。
駆動回路部60は、筆圧検知機構部50の棒磁石50eと、駆動回路部60の磁界強度変化検出部(磁気抵抗素子)60gとの間の距離の変化に応じて、磁気抵抗素子60gから取り出される電圧変位量を増幅・量子化し、所定の閾値以上になれば、赤外線LEDチップ30aおよび超音波素子40aを駆動する回路である。
上記駆動回路部60は、制御部60b、水晶振動子60d、電圧変化増幅部60f、A/D変換部60e、赤外線LED駆動部60h、超音波発振素子駆動部60i、DC−DC変換部(レギュレータ)60cを備えている。
制御部60bは、A/D変換部60eから入力される値が所定の閾値以上になった時に、一定周期でトリガ信号を赤外線LED駆動部60hおよび超音波発振素子駆動部60iへ送信するデバイスである。
また、赤外線LED駆動部60hは、制御部60bからトリガ信号が入力されるタイミングで、赤外線LEDチップ30aを駆動させる駆動装置である。
また、超音波発振素子駆動部60iは、制御部60bからトリガ信号が入力されるタイミングで、超音波素子40aを駆動させる駆動装置である。なお、超音波素子40aを駆動させるときの駆動電圧は、常に一定となるように設定している。
ここで、ユーザが上記座標入力ペン110を用いて任意の座標を指定する場合、すなわち、座標入力ペン110に筆圧がかけられた場合、図5に示すように、ペン先端部20のペン先部20aが押し込まれ、ペン先端部20と固定部品50c・50f以外の筆圧検知機構部50とが一体となって、ペン筐体10の内部で、ペン筐体10の押圧方向に移動する。このように、ペン先部20aにかかる圧力が、ペン先端部20を経由して、筆圧検知機構部50にまで伝えられる。
上記筆圧検知機構部50では、筆圧に応じた距離分だけ、筆圧伝達部品50aと筆圧伝達部品50dと棒磁石50eとがペン筐体10の押圧方向に移動する。ここで、筆圧伝達部品50aは、所定距離分(例えば、1mm)だけ押し込み可能となっている。この所定距離分とは、筆圧伝達部品50aが押し込まれていない場合の、筆圧伝達部品50dと固定部品50fとの間の距離である。したがって、前記筆圧伝達部品50dと固定部品50fとの間の距離が、ペン先端部20がペン筐体10の内部で移動することができる距離となる。
上記のように、棒磁石50eが移動することにより、棒磁石50eと駆動回路部60内の磁気抵抗素子60gとの間の距離が変化する。そして、この距離の変化に応じて、上述のように駆動回路部60が駆動し、赤外線LED駆動部60hと超音波発振素子駆動部60iとが駆動する。
そして、赤外線LED駆動部60hが駆動することによって、赤外線LEDチップ30aから赤外線の同期信号が発振される。この赤外線は、ペン筐体10を透過し、座標入力ペン110の側面から360度の範囲にわたって発振される。
また、超音波発振素子駆動部60iが駆動することによって、超音波素子40aから音速V(20℃で約364m/s)の超音波が座標入力ペン110のペン先側へ発振される。
以上のように、座標入力ペン110は、そのペン先部20aが入力面120に接触し、所定の筆圧以上で押し込まれると、赤外線および超音波を発振することになる。
ここで、上述した超音波素子40aは、超音波を発振するものであれば特に限定されるもではない。例えば、単結晶、セラミックス、薄膜、高分子、およびそれらの複合体などの圧電性材料からなる圧電素子が挙げられる。この中でも、圧電性セラミックス、とりわけ、チタン酸ジルコン酸鉛からなる圧電素子(いわゆるPZT系圧電素子(PZT素子))であることが好ましい。PZT素子は、入力電圧に対する超音波出力が大きいため、入力電圧を低く抑えることができる。したがって、ペン内部に備える電源回路を小規模にすることができ、ペンを小型にすることができる。また、PZT素子は、セラミック系の素子であるため、機械的・環境的信頼性も高くなる。
なお、超音波素子40aは、PZT素子などの圧電素子の他にも、例えば、OVDF素子(ポリフッ化ビニリデン)も適用可能である。
また、上記の説明では、超音波を発振するペン先端部20が、ペン筐体10の内部に設けられている例について説明したが、特に限定されるものではなく、ペン先端部20が外部に剥き出しになっている構成であってもよい。ただし、いずれの場合には、超音波出射口20dは、ペン筐体10の外部に突出している。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明にかかる座標入力ペンは、筆圧の変化に関わらず、座標入力ペンから一定の超音波出力を得ることが可能であり、座標検出精度を高めることができる。このため、この座標入力ペンを、電子ディスプレイに直接書き込む方式のペン入力システムや、携帯用情報端末などにおける、種々の入力用ペンとしても適用できる。
本発明の実施形態を示すものであり、座標入力ペン内部の主要部を示す断面図である。 本発明の座標入力ペンを用いた座標入力装置の構成を示す斜視図である。 本発明の座標入力ペンの位置を座標面に示した図である。 本発明の座標入力ペンの全体構成を示す断面図である。 本発明の座標入力ペンに筆圧をかけた場合の全体構成を示す断面図である。 本発明の座標入力ペンの駆動回路部を示すブロック図である。
符号の説明
10 ペン筐体
20 ペン先端部
20a ペン先部
20b 超音波伝播路形成部(伝播路形成部、超音波伝播路)
20c ペン芯
20d 超音波出射口
30 赤外線発光部
40 超音波発振部(超音波発振手段)
40a 超音波素子
50 筆圧検知機構部
50b コイルばね(付勢手段)
60 駆動回路部
70 電源部
100 座標入力装置
110 座標入力ペン
120 入力面(外部)
150 受信ユニット(受信手段)
200 コンピュータ本体
300 モニタ

Claims (8)

  1. 座標を特定するための超音波を発振する超音波発振手段を内部に備えた座標入力ペンにおいて、
    上記超音波発振手段と、発振した超音波を外部に出射する超音波出射口との間の距離が一定となるように超音波伝播路が形成されていることを特徴とする座標入力ペン。
  2. 上記超音波伝播路は、上記超音波出射口と、伝播路形成部とを備え、
    上記伝播路形成部が上記超音波発振手段に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の座標入力ペン。
  3. 上記座標入力ペンの筐体と、
    上記超音波伝播路および超音波発振手段を含むペン先端部が、座標入力ペンに加わる筆圧に応じて、筐体中で進退するように、筆圧に抗した付勢力を当該ペン先端部に与える付勢手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の座標入力ペン。
  4. 上記伝播路形成部は、超音波発振手段から超音波出射口に向かって細くなり、かつ、中空構造であることを特徴とする請求項2に記載の座標入力ペン。
  5. 座標を入力する際に外部と接触するペン先部を備え、
    上記ペン先部と上記超音波出射口との距離が一定であることを特徴とする請求項1記載の座標入力ペン。
  6. 上記超音波出射口は、ペン筐体から外部に突出するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の座標入力ペン。
  7. 上記超音波発振手段は、筐体内を移動するものであり、
    上記超音波出射口は、超音波発振手段の筐体内における位置にかかわらず、上記筐体外に突出していることを特徴とする請求項1記載の座標入力ペン。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の座標入力ペンと、
    上記座標入力ペンから出射された超音波を受信する受信手段と、
    上記受信手段によって受信された超音波に基づいて、上記座標入力ペンの座標を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする座標入力装置。
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