JP2007003474A - 試料液中粒子の位置制御方法および粒子測定装置 - Google Patents

試料液中粒子の位置制御方法および粒子測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 試料液中に含まれる粒子の位置を自動的に調整できるようにする。
【解決手段】 ラミナーシースフロー形成部12は、フローセル14とヘッド部16とから構成してある。フローセル14は、シース液28に包まれた試料液22が流れる試料流路52を有する。ヘッド部16には、試料液22を供給する試料液供給ノズル66と、試料液供給ノズル66が供給した試料液22の周囲にシース液28を供給するシース液供給部58とを備えている。ヘッド部16の上方からは、レーザビームからなるトラップビーム48が入射する。トラップビーム48は、試料流路52に入射し、励起レーザビーム32の中心部を通る。試料液22に含まれている粒子は、トラップビーム48にトラップされて、励起レーザビーム32の中心部を通過する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体中に含まれる粒子の位置を制御する方法に係り、特に細い流路に試料液を連続的に流し、側方からレーザビームを照射して試料液中に含まれる粒子を測定するフローサイトメトリーに好適な試料液中粒子の位置制御方法および粒子測定装置に関する。
近年、フローサイトメトリーと呼ばれる分析手法が医療分野や環境分野、工業分野などにおいて広く用いられている。フローサイトメトリーは、化学物質や、蛍光物質によって標識付けした細胞、タンパク質、細菌などの粒子を試料液に含ませてフローセルの試料流路に連続的に供給して流し、側方からレーザビームを照射してその散乱光や粒子から放射された蛍光を検出し、粒子の数や特性などを分析する手法である。
レーザビームは、周知のように強度がガウス分布をなしている。このため、粒子がレーザビームの中心部を通過した場合と周縁部を通過した場合とでは、検出した散乱光の強度や蛍光の強度が異なってくる。このため、測定の信頼性を高めるためには、試料液中に含まれている粒子をレーザビームの一定の位置、特にエネルギーが最も大きい中心部を通るように制御することが望ましい。そこで、レーザビームを2つのビームに分割し、これらを平行させてフローセルに入射し、各ビームに基づく検出信号から試料流のずれを検出し、ノズルホルダに設けた調整つまみによってサンプルノズルの位置を調整し、試料流がいずれか一方のビームの中心を通るようにする方法が提案されている(特許文献1)。
特開平7−318478号公報
特許文献1に記載の位置調整方法は、サンプルノズルを移動可能に形成するとともに、サンプルノズルに調整つまみを設ける必要がある。このため、測定装置が複雑高価となる。しかも、オペレータが手で調整つまみを回転させてサンプルノズルの位置を調整しなければならず、操作が面倒であるとともに調整に時間がかかる。また、試料液やシース液の供給側における圧力変動などによる一時的、突発的な位置ずれに対応することが困難である。
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、試料液中に含まれる粒子の位置を自動的に調整できるようにすることを目的としている。
また、本発明は、一時的、突発的な位置ずれにも容易に対応できるようにすることを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明に係る試料液中粒子の位置制御方法は、シース液に包まれてフローセル中を流れる試料液中の粒子の位置を制御する方法であって、前記フローセルの試料流路内に流路に沿ってレーザビームからなるトラップビームを入射し、前記フローセルに供給された前記粒子を前記トラップビームで捕捉して、前記試料流路の側方から照射した励起レーザビームの中心部に案内することを特徴としている。トラップビームは、赤色または赤外領域のレーザ光であることが望ましい。また、トラップビームの波長は、励起レーザビームの波長と異ならせるとよい。
そして、上記の位置制御方法を実施するための本発明に係る粒子測定装置は、シース液に包まれた試料液が流れる試料流路を設けたフローセルと、前記フローセルに前記試料液を供給する試料液供給部、および前記試料液供給部が供給した前記試料液の周囲に前記シース液を供給するシース液供給部を備え、前記フローセルに取り付けるヘッド部と、前記ヘッド部を介して前記試料流路内に流路に沿ってレーザビームからなるトラップビームを入射するトラップビーム光源と、を有することを特徴としている。
ヘッド部のトラップビームの入射する面は、トラップビームの光路に直交して形成した平面にするとよい。また、試料液供給部は、試料流路の軸線に対して傾斜して設け、先端を試料流路に入射するトラップビームに近接して配置する。そして、シース液供給部は、試料液供給部の周囲に設けた第1供給部と、試料流路に入射するトラップビームの試料液供給部と反対側に設けた第2供給部と殻構成するとよい。
レーザビームは、強度(エネルギー)がガウス分布をなす。したがって、上記のようになっている本発明は、粒子がトラップビームの中心から外れると、放射圧によって中心に引き戻される力を受ける。したがって、粒子はトラップビームの中心部にトラップ(捕捉)される。そこで、トラップビームの中心部を励起レーザビームの中心部を通るように試料流路に入射すれば、粒子を確実に励起レーザビームの中心部を通過させることができる。このため、粒子の測定のばらつきを小さくすることができ、測定精度が向上して信頼性を高めることができる。
トラップビームを赤色または赤外線領域のレーザ光により形成すると、粒子に吸収されるレーザ光のエネルギーが小さく、粒子に与えるダメージを小さくすることができる。また、トラップビームの波長を励起レーザビームの波長と異ならせると、粒子によって反射されたレーザ光、または粒子から放射された蛍光が励起レーザビームによるものか、トラップビームによるものかを容易に識別することができる。
トラップビームの入射する面を、トラップビームの光路に直交した平面とすることにより、トラップビームが屈折することがないので、トラップビームを容易、確実にフローセルの試料流路に入射させることができる。試料液供給部を試料流路の軸線に対して傾斜させて設けると、トラップビームが試料流路に入射する妨げとなるのを防ぐことができる。そして、試料液供給部の先端をトラップビームに近接配置すると、試料液中の粒子をトラップビーム内に容易、確実に吐出することができる。また、シース液供給部を、試料液供給部の周囲に設けた第1供給部と、試料流路に入射するトラップビームの試料液供給部と反対側に設けた第2供給部とから構成すると、シース液、試料液供給部から供給(吐出)された試料液が偏って流れるのを防止することができ、試料液中の粒子を確実にトラップビームにトラップさせることができる。
本発明に係る試料液中粒子の位置制御方法および粒子測定装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る粒子測定装置の概略を示すブロック図である。図2において、粒子測定装置10は、フローサイトメータを構成していて、シース液に包まれた試料液の流れを形成するラミナーシースフロー形成部12を備えている。ラミナーシースフロー形成部12は、実施形態の場合、フローセル14と、フローセル14の上に水密に接続したヘッド部16とから構成してある。フローセル14とヘッド部16とは、例えば石英ガラスなどの透明体によって形成してある。
フローセル14は、中心部の上下方向に微細な試料流路が設けてあって、この試料流路中をシース液に包まれた試料液(ラミナーシースフロー)が流れるようになっている。そして、ヘッド部16は、詳細を後述するように、試料液供給部とシース液供給部とを有している。シース液供給部は、試料液供給部から供給された試料液の周囲にシース液を供給し、フローセル14の試料流路に流入するラミナーシースフローを形成する。そして、ヘッド部16の試料液供給部には、試料液供給管18が接続され、試料液供給源20から試料液22が供給される。また、ヘッド部16のシース液供給部には、シース液供給管24の先端が接続され、シース液供給源26からシース液28が供給される。
試料液22には、細胞やタンパク質、微生物などの粒子が含まれている。これらの粒子は、その性質や構造などに応じて適宜の蛍光物質によって標識付けがしてある。そして、粒子測定装置10は、この蛍光物質を励起するための励起用レーザ光源30を備えている。励起用レーザ光源30が放射した励起レーザビーム32は、反射鏡やレンズからなる光学系34を介してフローセル14に照射される。励起レーザビーム32は、フローセル14の試料流路の側方から試料流路に直交して入射するようになっており、ビームの中心が試料流路の断面中心部を通るようになっている。
また、フローセル14の側方には、光学系36を構成している集光レンズ38が配置してある。集光レンズ38は、光軸が励起レーザビーム32の光路と直交しており、励起レーザビーム32によって励起された粒子の蛍光物質から放射された蛍光40を集光するようになっている。集光レンズ38が集光した蛍光40は、光学系36によって光センサ42に導かれる。光センサ42は、入射した蛍光40をその強度に応じた電気信号に返還し、演算装置44に入力する。なお、図示していないが、フローセル14の側方における適宜の位置には、粒子によって散乱された励起レーザビーム32の散乱光を集光するレンズが配置してあり、レンズによって集光された散乱光の強度信号が演算装置44に入力するようにしてある。
さらに、粒子測定装置10は、トラップビーム光源46を備えている。トラップビーム光源46は、赤色または赤外線領域のレーザ光からなるトラップビーム48を放射する。トラップビーム48は、光学系50を介してヘッド部16の上方からラミナーシースフロー形成部12に入射する。そして、トラップビーム48は、フローセル14の試料流路内を流路に沿って入射し、励起レーザビーム32の中心部を通るようになっており、詳細を後述するように、試料液22に含まれている粒子をトラップ(捕捉)して励起レーザビーム32の中心部に案内する。
フローセル14は、図1にラミナーシースフロー形成部12の理想化した基本概念を示したように、上下方向に試料流路52が直線状に設けてある。試料流路52は、実施形態の場合、矩形状に形成してある。また、フローセル14は、試料流路52の上部に、試料流路52に連通している試料液導入部54が形成してある。試料液導入部54は、上方に向けて漸次拡開している。そして、試料液導入部54の上端には、ヘッド部16に設けた合流部56の下端が接続している。合流部56は、上方に向けて拡開しており、上部がシース液供給部58となっている。
シース液供給部58は、大径の第1供給部60と、第1供給部60より小径の第2供給部62とからなっている。これらの第1供給部60、第2供給部62は、傾斜流路とヘッド部16の側面に直交した水平流路とからなっている。傾斜流路は、ヘッド部16の中心側が低く、外方に向けて高くなるように形成してあって、外側端部が水平流路に連通している。また、ヘッド部16は、第1供給部60の水平流路の上部にノズル挿入孔64が形成してある。ノズル挿入孔64は、第1供給部60に連通していて、軸線が第1供給部60の傾斜流路の軸線と一致している。このノズル挿入孔64には、試料液供給部となる試料液供給ノズル66を挿入するようになっている。すなわち、試料液供給ノズル66は、第1供給部60の中心部に配置される。
試料液供給ノズル66は、先端が試料流路52に入射するトラップビーム48に近接した位置となるように挿入される。そして、試料液供給ノズル66の先端からヘッド部16内に供給(吐出)された試料液22に含まれている粒子は、トラップビーム48内に吐出、または流入するようになっていて、トラップビーム48に捕捉された状態でフローセル14の試料流路52内に流入する。また、試料液供給ノズル66を所定位置に挿入すると、シース液供給部58の第2供給部62の軸心が試料液供給ノズル66の先端とほぼ一致するようになっている。
なお、試料流路52に入射したトラップビーム48は、光路の中心が励起レーザビーム32の中心を通るようになっている。また、試料流路52の直上の、シース液供給部58を構成している第1供給部60と第2供給部62との間には、ビーム入射部68が形成してある。ビーム入射部68は、トラップビーム48の光路に直交した平面からなっていて、トラップビーム48が屈折しないようにしてあり、トラップビーム48を容易、確実に試料流路52に入射できるようにしてある。
このようになっている実施形態の粒子測定装置10は、測定対象となる細胞やタンパク質などの粒子を含んだ試料液22が、試料液供給源20から試料液供給管18、試料液供給ノズル66を介してラミナーシースフロー形成部12のヘッド部16内に供給される。また、シース液供給源26からのシース液28がシース液供給管24、シース液供給部58の第1供給部60、第2供給部62を介して、ヘッド部16内の試料液供給ノズル66から吐出された試料液22の周囲に供給される。ヘッド部16に供給されたシース液28は、試料液22を包み込んでラミナーシースフロートを形成し、合流部56を介してフローセル14の試料液導入部54に流入し、さらに試料液流路52を流下する。
試料液22に含まれている測定対象の粒子は、試料液供給ノズル66からトラップビーム48内に吐出される。この粒子は、レーザビームからなるトラップビーム48の放射圧(光圧)により、トラップビーム48の中心部にトラップ(捕捉)された状態で試料流路52に流入する。そして、粒子は、トラップビーム48の中心が励起レーザビーム32の中心を通るようになっているため、トラップビーム48によって励起レーザビーム32の中心を通るようにトラップされる。図3は、トラップビーム48による粒子をトラップする原理を説明する図である。
レーザビームからなるトラップビーム48は、図3の曲線70に示したように、強度(エネルギー)がガウス分布をなしている。いま、トラップビーム48が、ビーム中心aに対して粒子中心Oのずれている粒子72を透過したとする。このときの、トラップビーム48の中心部の最もエネルギーの大きな光線48aと、周縁部のエネルギーの小さな光線48bとが粒子72を透過した場合を考える。
一般に粒子72は、生理食塩水などからなる周囲媒質(試料液)より屈折率が大きい。このため、光線48aは、点Aにおいて粒子72に入射すると、粒子72の法線に近づくように屈折する。また、光線48aは、点Bにおいて粒子72から出ると、粒子72の法線から遠ざかるように屈折する。同様に、光線48bは、点Cにおいて粒子72に入射すると、法線に近づく方向に屈折し、点Dから出ると法線から遠ざかる方向に屈折する。
光は、波長をλ、振動数をν、光の速度をc、プランク定数をhとすると、
Figure 2007003474
の運動量pを有しており、
Figure 2007003474
のエネルギーEを有する。
前記したように、光線48aは、点Aから粒子72に入射し、点Bから出て行くことにより、屈折して進行方向が変わり、運動量が変化する。これにより、粒子72は、光線48aの運動量の変化に伴う放射圧FaA、Fabを受ける。この放射圧FaA、FaBは、粒子72の点A、点Bにおける法線方向の力である。これは、次の理由による。
図4に示したように、媒質1(屈折率n)と媒質2(屈折率n)とが平面Zで接していて、光80が入射角θで媒質1から媒質2に入射し、屈折角θのように屈折したとする。光80が媒質1から媒質2に入射する際に有する運動量(ベクトル)をp↑、屈折したのちの運動量をp↑とすると、光80の屈折したことによる運動量の変化Δp↑は、
Figure 2007003474
である。
光80が媒質1を進む速度をv↑、媒質2を進む速度をv↑とすると、Δp↑は、数式1から、
Figure 2007003474
となる。ただし、各ベクトルの向きは、図4に示した平面Zの法線82を基準にして反時計方向に測った角度で示している。また、v、vは、対応する速度ベクトルの大きさを示し、eは自然対数の底、jは虚数単位である。そして、オイラーの公式により、
Figure 2007003474
であるので、Δp↑を複素数形式で表現すると、
Figure 2007003474
となる。
屈折率nは、媒質中の光の速さvとすると、n=c/vであるから、1/v=n/cとなる。このため、Δp↑の平面Zに垂直な成分(実数部)Δp、平行な成分(虚数部)Δpは、
Figure 2007003474
Figure 2007003474
となる。数式8のカッコ内は、スネルの法則によりnsinθ=nsinθであるから、Δpは0となる。すなわち、境界面と平行な方向の運動量は、常に保存される。したがって、境界面に働く運動量の変化分Δp↑による力は、平面Zに垂直な成分を有し、図4にFとして示した力(放射圧)が境界面に作用する。
このような放射圧は、図3に示したトラップビーム(光線)48のように、粒子72を透過した場合、光線48の粒子72への入射側と、粒子72からの出射側とに生ずる。したがって、粒子72の中心Oには、光線48aによる放射圧FaA、FaBの和の合成放射圧(力)Fと、光線48bによる放射圧FbC、FbDの和の合成放射圧Fとが作用する。これらの放射圧は、個々の光子の運動量に基づくものであり、個々の光子による放射圧Fに光子の数を乗じたものである。そして、エネルギーの大きな光線48aは、エネルギーの小さな光線48bよりも多くの光子が粒子72に入射するため、光線48bによる合成放射圧Fより大きな合成放射圧Fを粒子72に与える。このため、粒子72は、粒子中心Oがトラップビーム48の中心aからずれると、トラップビーム48のビーム中心aの方向に移動する力を受ける。したがって、粒子72は、トラップビーム48の中心部に保持(トラップ)される。
そして、粒子72は、トラップビーム48の中心が励起レーザビーム32の中心を通るようになっているため、トラップビーム48に案内されて励起レーザビーム32の中心部を確実に通過する。このため、粒子測定のばらつきを小さくすることができ、測定精度が向上して信頼性を高めることができる。しかも、実施形態においては、トラップビーム48を赤色または赤外線領域のレーザビームによって形成しているため、粒子72がタンパク質や細胞などであっても、粒子72によるトラップビーム48のエネルギーの吸収が小さく、トラップビーム48によるダメージをほとんど受けることがない。
なお、トラップビーム48の波長は、励起レーザビーム32の波長と異ならせてある。これにより、検出側(受光側)においてフィルタを介在させると、粒子72により散乱されたレーザ光、または粒子72が放射した蛍光40が励起レーザビーム32によるものであるか否かを容易に識別することができる。また、実施形態においては、シース液供給部58が試料液供給ノズル66の周囲に設けた第1供給部60と、試料流路52に入射するトラップビーム48の試料液供給ノズル66と反対側に設けた第2供給部62とからなっているため、シース液28、試料液22が偏って流れるのを防止することができ、試料液中の粒子72を確実にトラップビーム48にトラップさせることができる。
図5は、ラミナーシースフロー形成部12の具体例を模式的に示したものであり、(1)は平面図、(2)は(1)のA−A線に沿った断面図である。図5において、この実施形態に係るラミナーシースフロー形成部12は、ヘッド部16とフローセル14とが、例えば平面視円形に形成してある。そして、ヘッド部16の直径方向の周面には、シース液22をヘッド部16内に供給するシース液供給部58を構成している第1供給部60と第2供給部62とが設けてある。これらの供給部60、62は、ヘッド部16の周壁に形成した供給孔90を有している。この供給孔90のヘッド部外周側には、可撓なシース液供給管24を保持させた管ホルダ92を同心に螺着できるようになっている。
ヘッド部16は、上面の一部に適宜に傾斜させた傾斜面94が形成してある。この傾斜面94には、第1供給部60と第2供給部62とを結ぶ軸線と対応した位置にノズルホルダ96を螺着できるねじ部が設けてある。そして、ノズルホルダ96をこのねじ部に螺着することにより、ノズルホルダ96に保持させた試料液供給ノズル66の先端を、ノズル挿入孔64を介してヘッド部16の中心部に挿入できるようになっている。
図6は、ラミナーシースフロー形成部12の他の具体例を模式的に示したものである。図6(1)はラミナーシースフロー形成部12の平面図であり、(2)は縦断面図であって、中心線の左側がB−O線、C−O線、E−O線に沿った断面図であり、中心線の右側がD−O線に沿った断面図である。
図6に示した具体例の図5に示した具体例との主なる相違点は、シース液の供給部が3つ設けてある点である。これらの供給部は、円形ヘッド部16の中心に対して等角度間隔、すなわち中心Oに対して120°間隔で設けてある。そのうちのノズルホルダ96の両側に位置する2つが第1供給部60a、60bを構成している。そして、ノズルホルダ96は、これらの第1供給部60a、60bの中間に螺着するようになっている。したがって、第2供給部62となる他の1つの供給部は、ノズルホルダ96に対してヘッド部16の直径方向に位置している。
このようになっている図6の例においては、シース液の供給部がヘッド部16の中心に対して120°間隔に向けてあって、試料液供給ノズル66から供給された試料液の周囲に等方的、均等にシース液を供給することができ、シース液による層流を確実に形成することができる。なお、第1供給部60a、60b、第2供給部62の配置間隔は、図6に示した例に限定されず、適宜に選択することができる。
実施の形態に係るラミナーシースフロー形成部の断面図である。 実施の形態に係る粒子測定装置の概略ブロック図である。 実施の形態に係るトラップビームによる粒子をトラップする原理を説明する図である。 光による放射圧の説明図である。 ラミナーシースフロー形成部の具体例を模式的に示した説明図である。 ラミナーシースフロー形成部の他の具体例を模式的に示した説明図である。
符号の説明
10………粒子測定装置、12………ラミナーシースフロー形成部、14………フローセル、16………ヘッド部、22………試料液、28………シース液、32………励起レーザビーム、48………トラップビーム、52………試料流路、58………シース液供給部、60………第1供給部、62………第2供給部、66………試料液供給部(試料液供給ノズル)、72………粒子。

Claims (7)

  1. シース液に包まれてフローセル中を流れる試料液中の粒子の位置を制御する方法であって、
    前記フローセルの試料流路内に流路に沿ってレーザビームからなるトラップビームを入射し、前記フローセルに供給された前記粒子を前記トラップビームで捕捉して、前記試料流路の側方から照射した励起レーザビームの中心部に案内することを特徴とする試料液中粒子の位置制御方法。
  2. 請求項1に記載の試料液中粒子の位置制御方法において、
    前記トラップビームは、赤色または赤外領域のレーザ光であることを特徴とする試料液中粒子の位置制御方法。
  3. 請求項1または2に記載の試料液中粒子の位置制御方法において、
    前記トラップビームは、波長が前記励起レーザビームの波長と異なっていることを特徴とする試料液中粒子の位置制御方法。
  4. シース液に包まれた試料液が流れる試料流路を設けたフローセルと、
    前記フローセルに前記試料液を供給する試料液供給部、および前記試料液供給部が供給した前記試料液の周囲に前記シース液を供給するシース液供給部を備え、前記フローセルに取り付けるヘッド部と、
    前記ヘッド部を介して前記試料流路内に流路に沿ってレーザビームからなるトラップビームを入射するトラップビーム光源と、
    を有することを特徴とする粒子測定装置。
  5. 請求項4に記載の粒子測定装置において、
    前記ヘッド部の前記トラップビームの入射する面が、前記トラップビームの光路に直交して形成した平面であることを特徴とする粒子測定装置。
  6. 請求項4または5に記載の粒子測定装置において、
    前記試料液供給部は、前記試料流路の軸線に対して傾斜して設けられ、先端が前記試料流路に入射する前記トラップビームに近接配置してあることを特徴とする粒子測定装置。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載の粒子測定装置において、
    前記シース液供給部は、前記試料液供給部の周囲に設けた第1供給部と、前記試料流路に入射する前記トラップビームの前記試料液供給部と反対側に設けた第2供給部とを有することを特徴とする粒子測定装置。
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