JP2007003279A - グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法 - Google Patents

グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007003279A
JP2007003279A JP2005182014A JP2005182014A JP2007003279A JP 2007003279 A JP2007003279 A JP 2007003279A JP 2005182014 A JP2005182014 A JP 2005182014A JP 2005182014 A JP2005182014 A JP 2005182014A JP 2007003279 A JP2007003279 A JP 2007003279A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
excavation
glow discharge
light
sample
depth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005182014A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4051634B2 (ja
Inventor
Tomoaki Mitani
智明 三谷
Kenichi Shimizu
健一 清水
Akihiro Hirano
彰弘 平野
Koichi Matsumoto
浩一 松本
Yoshinobu Uchida
至宣 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Keio University
Original Assignee
Horiba Ltd
Keio University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Horiba Ltd, Keio University filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP2005182014A priority Critical patent/JP4051634B2/ja
Priority to US11/405,891 priority patent/US20060231590A1/en
Priority to EP06008021A priority patent/EP1715504A3/en
Publication of JP2007003279A publication Critical patent/JP2007003279A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4051634B2 publication Critical patent/JP4051634B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

【課題】 試料の掘削深さを高精度で測定し、所望の深さまで掘削すると自動で加工を終了する。
【解決手段】 グロー放電掘削装置1は、グロー放電管2に測長器30のセンサヘッド32を併設し、グロー放電に伴うスパッタリングで掘削される試料表面へセンサヘッド32からレーザ光を照射すると共に、試料表面で反射したレーザ光を受光して、掘削加工に伴って測長器30で掘削箇所を直接的に測定する。測長器30はコンピュータ7と接続され、コンピュータ7へ測定値を出力する一方、コンピュータ7では加工前に掘削深さを設定しておき、コンピュータ7は設定された掘削深さと測長器30から出力されてくる測定値を比較し、両者が同一になると、ジェネレータ6に対して給電を停止させる制御を行い、掘削加工を自動停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明はグロー放電に伴うスパッタリングで試料表面を掘削する場合、所望する深さまで精度良く試料の掘削加工を行えるようにしたグロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法に関する。
従来、試料の構造及び組織等を視覚的に観察する際、透過電子顕微鏡(TEM)及び二次電子顕微鏡(SEM)のような各種顕微鏡を用いることがある。このような顕微鏡で試料を観察するには、準備処理として試料の観察面を整える必要があり、例えば、試料断面を観察する場合では、試料を破断して観察面となる断面を表出させ、その表出させた断面が清浄で且つ一定以上の平滑度になるまで研磨を行わねばならない。
試料の研磨には研磨剤を用いることが一般的であるが、研磨剤及び研磨作業により発生する研磨粉等の影響で作業環境の悪化が懸念されている。また、研磨作業は手間がかかるので各種顕微鏡で試料観察を行う準備処理の段階で長時間を要する。さらに、観察を行う試料の構造によっては研磨を行っても観察に適した面を得られないこともあり、例えば、試料がガラスのような硬い材料と、金のような軟らかい材料を組み合わせて構成されている場合、研磨により軟らかい材料が変形して硬い材料側へ流れ出るような形態となり、良好な観察面を形成することが非常に困難となる。
上述した試料研磨に関する不具合を回避して試料の清浄な観察面を得るために、研磨ではなくグロー放電によるスパッタリングの威力で試料の観察対象となる表面を削り取り、試料表面を所望の平滑度に仕上げるようにした装置及び方法が下記の特許文献1乃至特許文献3に開示されている。なお、グロー放電を用いて試料の削り取り(掘削)を行うには、グロー放電管を用いる形態と、グロー放電を行う処理室内に電極及び試料等を配置する形態がある(特許文献1、2参照)。
特開昭54−131539号公報 特開2002−310959号公報 特開2004−61163号公報
試料表面から所定の深さで観察を行う場合、観察を行う深さまで試料を正確に削り取る(掘削する)ことが重要になる。しかし、上述した特許文献1に係る装置では、グロー放電を用いて単に試料表面を削り取るだけなので、加工者の技量により加工精度が変動すると共に、掘削量を確認するために何度も加工を一時停止する必要があるため効率的な加工を行えないと云う問題がある。
また、特許文献2及び特許文献3に係る装置では、グロー放電に係る放電時間(スパッタ時間)に基づいて間接的に削り取る深さを判断するにすぎないため、高精度な掘削加工を実現できないと云う問題がある。さらに、そのような状況で掘削加工の自動化を図っても、望みうる加工精度が得られていないので、自動加工の後に所望の寸法精度に近付ける手動作業的な追加工が結局必要になると云う問題がある。
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、掘削する箇所を直接的に測定することで掘削した深さを高精度に測定すると共に、測定した深さに応じてグロー放電による掘削加工を終了する制御を行って高精度な自動加工を達成したグロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1発明に係るグロー放電掘削装置は、電極及び該電極に対向配置される試料の間に電圧を印可して発生させたグロー放電で試料を掘削するグロー放電掘削装置において、掘削箇所への光の照射及び掘削箇所で反射した反射光の受光を行って掘削深さを測定する測定手段を備えることを特徴とする。
第1発明にあっては、掘削箇所への光の照射及び反射光の受光を行って掘削した深さを直接的に測定する測定手段を備えるので、グロー放電を用いた掘削加工に対しても精度の高い掘削深さの数値を確認できるようになる。なお、測定に用いる光には、グロー放電に伴い発光する試料固有の元素に係る光に対して、波長が相異するものを用いることが掘削状況によらず測定を行えるようにする点で好ましく、具体的には数十から数万nm(ナノメートル)の波長のレーザ光が好適である。
第2発明に係るグロー放電掘削装置は、前記電極の試料に対向する部分には、貫通部が形成してあり、前記測定手段は、前記貫通部を通じて掘削箇所への光の照射及び反射光の受光を行うようにしてあることを特徴とする。
第2発明にあっては、電極に貫通部を形成すると共に、その貫通部を通じて光の照射及び反射光の受光を行うので、電極と試料が対向配置しても試料の掘削箇所に対して確実に光を照射でき、掘削深さを安定して測定できる。
第3発明に係るグロー放電掘削装置は、前記電極を保持する保持体を備え、該保持体は、前記電極の貫通部に連通する空洞を形成しており、該空洞を介して前記貫通部に対向する透光部材を備え、前記測定手段は、前記透光部材、前記空洞及び前記貫通部を通じて掘削箇所への光の照射及び反射光の受光を行うようにしてあることを特徴とする。
第3発明にあっては、空洞を形成して外部から光を取り込める透光部材を備える保持体で貫通部を有する電極を保持すると共に、透光部材、空洞及び貫通部を通じて光の照射及び反射光の受光を行うので、グロー放電管のようなグロー放電を生じさせる手段を用いて試料の掘削を行う場合でも、確実に掘削箇所へ光を照射して掘削深さの測定を行えるようになる。なお、透光部材には照射する光の光径を変更するレンズ機能を持たせるようにしてもよい。
第4発明に係るグロー放電掘削装置は、前記測定手段は、光の照射及び反射光の受光を行う照射受光部を備えており、該照射受光部は、前記透光部材に対向するように前記保持体に並置してあり、前記照射受光部及び透光部材を被って遮光する遮光部材を備えることを特徴とする。
第4発明にあっては、光の照射及び反射光の受光を行う照射受光部を透光部材に対向させるので、スムーズに試料へ向けて光を照射可能になると共に、照射受光部及び透光部材を遮光部材で遮光するので、照射受光部が周囲の明光の影響を受けることを回避でき、掘削深さを安定して測定できる。
第5発明に係るグロー放電掘削装置は、前記測定手段が反射光の受光を行うときに、電圧の印加を停止する停止手段を備えることを特徴とする。
第5発明にあっては、反射光の受光を行うときに電圧の印加を停止するので、電圧印加を停止している間は、グロー放電による試料固有の元素の発光が生じなくなる。その結果、測定手段は反射光のみを確実に受光できるようになり、測定誤差の一原因となる反射光以外の光を排除して測定に係る精度を高く維持できる。
第6発明に係るグロー放電掘削装置は、電圧の印加を断続的に行う手段を備え、前記測定手段は、電圧の断続印加中の印加断時に反射光の受光を行うようにしてあることを特徴とする。
第6発明にあっては、電圧の印加を断続的に行うので、グロー放電によるスパッタリングの発生も断続的なものになる。そのため、スパッタリングの威力を受ける試料の負荷も低減されるため、溶融しやすい材料で形成されている試料、及び一定以上の外力で破壊されやすい材料で形成されている試料等に対して、試料の負荷を低減して良好な観察面を形成できるようになる。さらに、反射光の受光は、上述した断続的な印加の印加断時に同期して行うので、グロー放電に伴う試料固有の元素の発光の影響を受けることなく、測定手段は反射光のみを確実に受光して高精度の深さ測定を行えるようになると共に、断続的な電圧印加に係る印加断時の時間を有効に活用できる。
第7発明に係るグロー放電掘削装置は、掘削深さを受け付ける受付手段と、該受付手段が受け付けた掘削深さ及び前記測定手段が測定する掘削深さの比較判定を行う手段と、前記測定手段が測定した掘削深さが、前記受付手段が受け付けた掘削深さになったと判定された場合、電圧印加を停止して掘削を終了する手段とを備えることを特徴とする。
第7発明にあっては、掘削深さを受け付けて、その掘削深さに測定した掘削深さが達した場合、掘削を終了するので、グロー放電を用いた掘削加工の自動化を高い加工精度で実現でき、所望する深さで形成した試料観察面を容易に得られる。その結果、加工者に依存することなく安定した掘削加工を一定の加工時間で行えるため、観察の準備段階に要する手間及び時間を従来に比べて大幅に削減できる。
第8発明に係るグロー放電掘削装置は、前記測定手段は、複数の光を照射して複数の反射光を受光する手段を備えており、受光した複数の反射光に基づく複数の掘削深さの平均値を算出する平均値算出手段を備えることを特徴とする。
第8発明にあっては、複数の光の照射により複数の掘削深さを得ると共に、得られた複数の掘削深さの平均値を算出するので、微視的なレベルでの掘削面の凹凸の影響をソフト的な処理で排除でき、掘削面の凹凸による測定精度の悪化を防止し、安定して高精度の測定を行える。
第9発明に係るグロー放電掘削方法は、電極及び該電極に対向配置される試料の間に電圧を印可して発生させたグロー放電で試料を掘削するグロー放電掘削方法において、掘削箇所への光の照射及び掘削箇所で反射した反射光の受光を行って掘削深さを測定し、測定した掘削深さに応じて電圧印加を停止して掘削を終了することを特徴とする。
第9発明にあっては、光の照射及び反射光の受光により掘削深さの測定を行い、その測定結果に応じて掘削を終了するので、掘削終了の時期を測定値に基づき判断でき、掘削加工の自動化を良好な加工精度で達成できる。
第1発明にあっては、光の照射及び受光により掘削深さを直接的に測定するので、掘削深さを高精度で測定できる。
第2発明にあっては、電極に形成した貫通部を通じて光の照射及び反射光の受光を行うので、電極と試料が対向配置する形態でも確実に掘削深さを測定できる。
第3発明にあっては、透光部材、保持体に形成した空洞及び電極の貫通部を通じて光の照射及び反射光の受光を行うので、グロー放電管を用いた場合でも確実に掘削深さを測定できる。
第4発明にあっては、照射受光部及び透光部材を遮光部材で遮光するので、周囲の明光の影響を遮光部材で排除して掘削深さを安定して測定できる。
第5発明にあっては、反射光の受光を行うときに電圧の印加を停止するので、電圧印加を停止している間は、測定時は反射光のみを受光でき、高精度測定に貢献できる。
第6発明にあっては、電圧の印加を断続的に行うので、掘削時に試料が受ける負荷を低減でき、材質の種類によらず試料を掘削できると共に、電圧の印加断時に同期して測定処理を行うことで、高精度な深さ測定を行える。
第7発明にあっては、測定値が受け付けた掘削深さに達した場合、掘削を終了するので、グロー放電を用いた掘削加工の自動化を高い加工精度で実現できる。
第8発明にあっては、複数の光の照射により複数の掘削深さを得ると共に、得られた複数の掘削深さの平均値を算出するので、微視的なレベルでの掘削面の凹凸の影響をソフト的な処理で排除でき、掘削面の凹凸による測定精度の悪化を防止し、安定して高精度の測定を行える。
第9発明にあっては、光の照射及び反射光の受光により掘削深さの測定を行い、その測定結果に応じて掘削を終了するので、良好な加工精度で掘削加工の自動化を達成できる。
図1は本発明の実施形態に係るグロー放電掘削装置1の全体的な構成を示している。グロー放電掘削装置1は、試料Sを掘削するためにグロー放電を発生させるグロー放電管2、電圧印加に係る電力生成を行う電源部4、掘削深さを測定する測長器30、及び装置の全体的な制御を行うコンピュータ7を備えており、所定の深さまで試料Sを掘削すれば、自動的に掘削加工を停止するようにしたことが特徴である。
グロー放電掘削装置1の電源部4は交流電源AC(本実施形態では220V)に接続されて高周波電力を生成するジェネレータ6及びマッチングボックス5を備え、測定手段に相当する測長器30はコントローラ31及びセンサヘッド32を備える。また、図1中、破線で囲まれた部分は、グロー放電掘削装置1の本質的な構成に属しない周辺機器類を示し、周辺機器類にはグロー放電管2の内部を真空引きする真空引き装置8と、真空引きした後にグロー放電管2の内部に不活性ガス(アルゴンガス)を供給するためのガス供給調整部9及びガス供給源10が含まれる。なお、ガス供給調整部9は流量を調整するためのバルブ等を具備し、ガス供給源10はアルゴンガスのような不活性ガス又は不活性ガスの混合ガス等を充填したボンベが相当する。
図2は、グロー放電管2及び測長器30のセンサヘッド32に係る構成を示しており、グロー放電管2は短円柱状のランプボディ11、電極12、セラミックス部材13、及び押圧ブロック15が組み合わされて構成される。
ランプボディ11は電極12を保持する保持体に相当し、押圧ブロック15が組み合わされる端面11aの中心箇所に電極12を保持するための窪部11bを凹設すると共に、窪部11bの中心部に空洞11cを穿設している。また、ランプボディ11は、周壁部11dから中心へ向けて真空引き用の吸引孔11e、11fを複数設け、一部の吸引孔11eは空洞11cに連通させると共に、他の吸引孔11fは窪部11b側に連通させている。さらに、ランプボディ11は、周壁部11dから中心へ向けて不活性ガスの供給用のガス供給孔11gを空洞11cと連通するように形成している。さらにまた、ランプボディ11は、保持される試料Sと反対側になる端面11hの空洞11cに対応する箇所にガラス部材35(透光部材に相当)を取り付けて、空洞11cを封止している。
ランプボディ11に保持される電極12は、円板部12aの中心から円筒部12bを突出した形状にしており、円筒部12b及び円板部12aを貫通する貫通孔12c(貫通部に相当)を穿設している。なお、円板部12aには、真空引き用の吸引孔11fと連通させる穴12dを形成している。また、電極12は、ランプボディ11の窪部11bに取り付けられると、アース電位になると共に、貫通孔12cがランプボディ11の空洞11cに連通してガラス部材35に対向する。なお、電極12が保持された状態でランプボディ11の空洞11c及び電極12の貫通孔12cの密閉性を維持するため、第1オーリング(シール部材)16がランプボディ11及び電極12の間に取り付けられている。
電極12を円筒部12b側から被うように配置されるセラミックス部材13は、厚みが大きい円板状部材であり、電極12の円板部12aを被うフランジ部13dを有すると共に、中心となる箇所には、円筒部12bを挿通させる挿通孔13cを形成している。また、セラミックス部材13は表出する側の端面13aにオーリング装着用のリング溝13bを凹設している。セラミックス部材13は、耐熱性の第1絶縁体17を介して電極12の円板部12aに対して配置され、配置された状態では、セラミックス部材13の挿通孔13cと電極12の円筒部12bとの間に所定の隙間が形成され、円筒部12aの先端12eはセラミックス部材13の端面13aより少し奥まった箇所に位置するようになっている。なお、第1絶縁体17と電極12の円板部12aとの間にも密閉性維持のために第2オーリング18が取り付けられている。
電極12及びセラミックス部材13をランプボディ11に固定するための押圧ブロック15は、環状の部材であり、内周縁側の突出部15aでセラミックス部材13のフランジ部13dをランプボディ11側へ押圧するようにしている。なお、押圧ブロック15自体は、ボルトによりランプボディ11の端面11aに取り付けられる。また、押圧ブロック15の突出部15aと、セラミックス部材13のフランジ部13dとの間にも耐熱性の第2絶縁体19を介在させている。
一方、グロー放電管2に取り付けられる掘削対象の試料Sは、セラミックス部材13の端面13aに取り付けられた第3オーリング20(閉鎖部材に相当)に試料表面Saが当接するように配置される。さらに、この状態で試料Sの裏面Sdには発振子3が押し当てられて試料Sがグロー放電管2側へ押圧される。このように配置された試料Sは電極12の貫通孔12cに対向すると共に、電極12の先端12eが対向する箇所(試料表面Sa)に閉鎖した空間Kが形成される。なお、発振子3は、図1に示すように電源線Dにより電源部4と接続されており、また、図示しない所定の係止手段で試料Sを最適な押圧力でグロー放電管2へ押圧している。
上述した構成のグロー放電管2は、ランプボディ11の各吸引孔11e、11fが図1に示す真空引き装置8と接続され、ガス供給孔11gがガス供給調整部9と接続される。そのため、真空引き装置8が真空引きを行うと、各吸引孔11e、11f、空洞11c、及び電極12の貫通孔12cを通じて空間Kが真空にされる。また、空間Kが真空にされた状態で、ガス供給調整部9がガス供給を開始すると、ガス供給孔11g、空洞11c、及び電極12の貫通孔12cを通じて空間Kに不活性ガスが供給される。この際、空間Kは第3オーリング20により閉鎖されて小さい体積となっているため、空間Kには十分な不活性ガスが供給される。
また、グロー放電管2のランプボディ11の一方の端面11h側には、測長器30のセンサヘッド32が並置してある。センサヘッド32は、先端側にレーザ光Rの照射及び反射したレーザ光R(反射光)の受光を行う照射受光部32aを有し、この照射受光部32aをランプボディ11のガラス部材35に対向させている。その結果、センサヘッド32の照射受光部32aから照射されたレーザ光Rは、ガラス部材35、空洞11c、及び貫通孔12cを通過して試料Sの試料表面Saへ到達する。また、到達したレーザ光Rは試料表面Saで反射して、貫通孔12c、空洞11c、及びガラス部材35を通過して照射受光部32aに戻る。
さらに、グロー放電管のランプボディ11の端面11hには、カップ状の遮光部材33を取り付けている。具体的には、遮光部材33は内部にセンサヘッド32及びガラス部材35を被うようにした状態で周縁端部33aをランプボディ11の端面11hに当接しており、その結果、センサヘッド32の照射受光部32aに周囲の明光が入り込むことを防止して測定の安定化を図っている。また、遮光部材33はセンサヘッド32から延出する接続線L4を通過させる通過孔を形成して、接続線L4を外方へ引き出して測長器30のコントローラ31(図1参照)へ接続している。なお、遮光部材33は、グロー放電管2全体を被うような形状にすることも可能であり、また、掘削加工自体を暗室のような周囲の明光を排除できる場所で行うときは遮光部材33を省略してもよい。
測長器30のコントローラ31は、センサヘッド32に対するレーザ光Rの照射制御、試料Sに反射して戻ってきたレーザ光の受光に基づき距離を測定する処理、及び測定した距離を測定用接続線L5を通じて出力する処理等を行う。
コントローラ31は、レーザ光Rの照射制御について、測定用接続線L5を通じて入力された照射指示に基づき照射時期を決定して、センサヘッド32の照射受光部32aからレーザ光を照射する制御処理を行う。また、距離測定に関して、コントローラ31は、距離測定の準備段階でレーザ光Rに係る照射受光処理を行うと共に、そのときの状態(照射から受光までの時間等)を記憶しておき、次に測定時に行うレーザ光Rに係る照射受光の状態と記憶している状態とを比較して距離を算出し、その算出した距離を測定値として特定する。
なお、測長器30は、レーザ光の照射及び受光による測定を、コントローラ31が測定用接続線L5を通じてコンピュータ7から指示を受け付けた場合に行うようにしている。詳しくは、コンピュータ7から準備指示を受け付けると、準備段階の照射受光処理を行い、コンピュータ7から測定指示を受け付けると、照射受光を行って距離算出処理を経て掘削深さの測定値を求め、その求めた測定値を測定用接続線L5を通じてコンピュータ7へ出力する処理を行う。また、測長器30は、コントローラ31がコンピュータ7から測定終了指示を受け付けると、測定を終了し、コントローラ31がコンピュータ7から一時停止指示を受け付けると、測定を一時的に停止する。なお、本実施形態の測長器30は、照射するレーザ光Rの種類がHe-Neであり、レーザ光Rの波長が632.8nm(ナノメートル)、分解能が約0.08μmのものを用いている。
図3は、電源部4を構成するジェネレータ6の内部構成を示している。ジェネレータ6は、高周波電力生成部6a、制御部6b及び電力計測部6cを具備する。高周波電力生成部6aは交流電源ACと接続されて図4に示す正(+)及び負(−)に変化する交流(高周波)電圧を試料S及び電極12に印加するために高周波電力を生成する。また、高周波電力生成部6aは第1内部接続線6dにより制御部6bと接続されており、制御部6bの制御により高周波電力に係る出力モード及び電力値等を調整する。なお、本実施形態の高周波電力生成部6aは13.56MHzの高周波電圧に係る電力を生成している。
制御部6bはIC(集積回路)で構成されており、第1接続コードL1を通じてコンピュータ7と接続されており、コンピュータ7から出力される各種信号に基づきグロー放電管2及び試料Sへの給電形態を判断し、判断結果に基づき高周波電力生成部6aの出力モードを制御する。
図5(a)は、制御部6bによる1つ目の出力モードを示すグラフであり、所定の時間内、連続して高周波電力(電力値P)を出力して試料S及び電極12に連続的な高周波電圧の印加を行うモードである(以降、このモードを連続モードと称す)。また、図5(b)は、制御部6bによる2つ目の出力モードを示すグラフであり、所定の時間内、パルス的(オン/オフ的)に高周波電力(電力値P)を出力して試料S及び電極12に断続的な高周波電圧の印加を行うモードである(以降、このモードを断続モードと称す)。
なお、制御部6bは、断続モードでは電圧の印加を断続的に行う手段として内部のICでパルス的な処理を行うことで電力供給及び電力供給休止を交互に行う。このような処理により、図5(b)に示す棒状に突出した部分に対応する給電時間T1で高周波電力が出力され、1回の給電及び給電休止をそれぞれ含む単位時間T2から給電時間T1を引いた時間T3で高周波電力の出力が休止される。
また、制御部6bは切替手段として、上述した連続モードと断続モードとの切替をコンピュータ7から出力される信号に基づき行う。さらに、制御部6bは断続モードでは断続的な給電に係る状態を変更し、単位時間(1秒間)当たりの給電回数(給電周波数)、断続的な給電に係るデューティー比、及び断続的な給電の電力値をそれぞれ変更可能にしている。
なお、給電周波数の変更に対して制御部6bは、約30Hz〜約3000Hzの範囲で給電周波数を調整可能にしており、給電周波数が変更されると図5(b)のグラフにおいて、時間T3が変化する。また、デューティー比の変更に関しては、断続給電中の単位時間T2対し1回分の給電時間T1が占める割合(T1/T2)を適宜調節できるようにしている。
また、試料Sの掘削が進行するにつれて、試料Sと電極12の先端12eとの距離が長くなり、電圧印加における試料Sに係るインピーダンス値が随時変化するため、断続モードにおけるインピーダンス値変化に対する調整処理も制御部6bが行っている。
具体的に制御部6bは、後述する電力計測部6cから伝送されてきた出力値Pf及び反射値Prとの差を演算し、演算された差に基づき高周波電力生成部6aで生成された高周波電力の試料Sへ給電される進行波の電力値(出力値Pf)を変更する制御を行う。なお、制御部6bは演算された差(Pf−Pr)が一定となるように出力値Pfを調整しており、本実施形態では演算された差(Pf−Pr)が後述するコンピュータ7から伝送されてきた基準電力値と同等となるように高周波電力生成部6aで生成される出力値Pfを制御部6bが内蔵するICのソフト的な処理で調整する。
このように制御部6bがソフト的な調整を行うことで、断続モードでの試料Sのインピーダンス値の変化に対応して適切な給電を行える。なお、制御部6bが試料Sのインピーダンス値の変化に対応した調整を行うのは断続モードの場合であり、連続モードでは後述するようにマッチングボックス5が調整を行う。
図3に戻りジェネレータ6の電力計測部6cは、第2及び第3内部接続線6e、6fにより制御部6b、高周波電力生成部6aと接続されている。電力計測部6cは、高周波電力生成部6aで生成されて図1に示す発振子3へ向かう高周波電力の進行波の電力値である出力値Pfを検出すると共に、試料Sから反射して戻ってくる反射波の電力値である反射値Prを検出し、検出した値を制御部6bへ伝送している。
また、電源部4のマッチングボックス5は、図6に示すように、連続モードにおいてジェネレータ6で生成された高周波電力に対する電源部4としての出力形態を調整する可変コンデンサ5a、可変コンデンサ5aの電気容量を調整するモータ5b、モータ5bの駆動等の制御を行うコンデンサ制御部5cを具備する。
可変コンデンサ5aはモータ5bの駆動に応じて自身の電気容量を変更でき、電気容量の変更によりモジュール及びフェーズが調節される。また、コンデンサ制御部5cは、第2接続コードL2によりコンピュータ7と接続されており、コンピュータ7からマッチングボックス5へ伝送されてくる断続モードの設定の通知信号に基づいてモータ5bの駆動を制御する。
具体的には、断続モードの通知信号を受け付けた場合、可変コンデンサ5aの電気容量が一定に固定されるようにモータ5bを一定の状態に維持する制御をコンデンサ制御部5cは行う。よって、断続モードではマッチングボックス5で高周波電力のモジュール及びフェーズは調整されない。また、断続モードの通知信号を受け付けない場合、即ち、連続モードが設定されたとき、試料Sからの反射値Prが最小となるようにモータ5bの駆動を制御して可変コンデンサ5aの電気容量を変更する制御をコンデンサ制御部5cは行う。なお、反射値Prが最小であれば、コンデンサ制御部5cは可変コンデンサ5aの電気容量を変更する制御は行わない。
また、図1に示すコンピュータ7は、ジェネレータ6から延在する第1接続コードL1及びマッチングボックス5から延在する第2接続コードL2が接続されるインタフェース基板7bを設けており、このインタフェース基板7bをCPU7a、外部接続部7c、RAM7d、ROM7e、及びハードディスク装置7fが接続された内部バス7gに繋げている。なお、内部バス7gにはモニタ接続線L3を介してモニタ部7hも接続している。
外部接続部7cは外部機器の接続用であり、本実施形態では、測定用接続線L5を通じて測長器30のコントローラ31を接続している。また、RAM7dはCPU7aが行う各種制御処理に伴うデータ等を一時的に記憶し、ROM7eはCPU7aが行う基本的な処理内容を規定したプログラム等を予め記憶しており、ハードディスク装置7fはCPU7aが行う掘削処理に関連する制御内容を規定した掘削プログラム21等を記憶している。
インタフェース基板7bは連続モード用回路、断続モード用回路を有し、CPU7aの制御に基づき、ユーザにより設定されたモードがインタフェース基板7bへ通知されれば、通知されたモードに対応する回路が作動し、作動した回路による処理でモード切替の制御信号がジェネレータ6へ出力される。
また、インタフェース基板7bの断続モード用回路には、断続モードに対してユーザによりコンピュータ7で設定された給電周波数、デューティー比、電力値等のパラメータが伝送され、断続モード用回路は伝送された内容を1つにまとめた信号を生成してジェネレータ6へ出力すると共に、断続モードを通知するマニュアル・アダプテーションと云う通知信号をマッチングボックス5へ出力する処理を行う。なお、伝送されるパラメータには、高周波電力のピーク電力値、変動するインピーダンス値に対応した調整処理に用いられる基準電力値(基準値)等も含まれる。
CPU7aは、ハードディスク装置7fに記憶された掘削プログラム21に基づいて各種処理を行い、図1で示していないキーボード又はマウス等の操作でユーザにより入力された指示に基づき所定の設定及び制御を行う。
例えば、掘削プログラム21が起動すると、図7に示す設定メニュー22をモニタ部7hに表示させる処理をCPU7aは行う。また、設定メニュー22に従い断続モード又は連続モードのいずれかの設定操作をユーザから受け付けた場合、CPU7aは受け付けた設定内容に対応するインタフェース基板7b内の回路を作動させる処理を行う。
設定メニュー22で断続モードが設定された場合、CPU7aは周波数(給電周波数)及びデューティー比の数値設定もユーザから受け付ける処理を行い、受け付けた内容をインタフェース基板7bへ通知してジェネレータ6へ所定の信号を伝送する。なお、デューティー比は、掘削対象の試料Sが特に溶解しやすい場合及び破壊しやすい場合、0.5より低い数値に設定することが好ましい。また、CPU7bは、上述した設定メニュー22以外の別のメニューで、高周波電力のピーク等の他のパラメータも設定可能にしている。さらに、断続モードが設定されたとき、CPU7aは、断続モードの設定を伝える通知信号をインタフェース基板7bからマッチングボックス5へ出力する制御を行う。
一方、設定メニュー22で連続モードが設定された場合、CPU7aは連続的に電力を生成するようにインタフェース基板7bからジェネレータ6に指示信号を出力させる制御を行う。
さらに、いずれのモードが設定された場合でも、設定メニュー22は試料Sに対する掘削深さを設定できるようにしており、コンピュータ7がキーボード又はマウスでユーザから掘削深さの入力を受け付けた場合、CPU7aは受け付けた数値をRAM7dに記憶すると共に、グロー放電による掘削処理を行う前に試料表面Saに対する準備指示を外部接続部7cから測長器30のコントローラ31へ送る処理を行う。
また、本実施形態では連続モードが設定されたときは、図8に示すように、グロー放電による掘削と共に測長器30での掘削深さの測定を行うようCPU7aは測長器30を制御する。この場合、CPU7bは、ジェネレータ6へ給電開始を指示する時期に合わせて、測長器30のコントローラ31へ測定指示を出力する制御を行う。なお、この場合は、グロー放電に伴う発光が生じている最中に、測長器30はレーザ光の照射及び受光により測定を行うことになるが、グロー放電で生じる光の波長と、レーザ光の波長は値が大きく相異していることが多いため、測定精度に影響を及ぼす割合は小さい。
一方、断続モードが設定されたときは、図5(b)に示すように、断続給電時の給電断時(高周波電圧の断続印加中の印加断時)の時間T3で測定を行うように、CPU7aは測長器30を制御する。詳しくは、各給電時間T1の間の時間T3に同期して掘削深さの測定を行えるように、CPU7aは給電時間T1の終了時期に測定指示を外部接続部7cから測長器30のコントローラ31へ出力すると共に、時間T3の終了時期に一時停止指示をコントローラ31へ出力する。このようにCPU7aが指示を出力することで、測長器30が測定を行うとき(反射したレーザ光Rをセンサヘッド32で受光するとき)、グロー放電に伴う発光が生じていないので、グロー放電による発光の影響を受けることなく、一段と安定した高精度測定を行える。
さらに、設定メニュー22で設定された掘削深さまで試料Sが掘削されれば、掘削加工を自動的に終了させるため、コンピュータ7は測長器30から送られてくる測定値を外部接続部7cで受け付け、受け付けた測定値をモニタ部7hに随時表示する制御をCPU7aが行うと共に、受け付けた測定値とRAM7dに記憶している掘削深さ(記憶値)をCPU7bが比較判定する。比較の結果、測定値が記憶値に達しないときは、CPU7bは掘削加工を継続する制御処理を行う一方、測定値が記憶値に達したと判定したとき、ジェネレータ6へ給電を停止する指示を出して掘削を終了させる。なお、このときCPU7bは、測長器30には測定終了指示を出す。
次に上述した構成のグロー放電掘削装置1を用いたグロー放電掘削方法に係る全体的な処理手順を図9の第1フローチャートに基づいて説明する。
先ず、図7に示す設定メニュー22等でモード、並びに周波数、デューティー比、及び掘削深さ等の各種パラメータを設定し(S1)、試料Sを図2に示すようにグロー放電管2にセットする(S2)。
次に、グロー放電管2の内部を真空引き装置8で真空引きしてから、ガス供給源10よりグロー放電管2の内部へ不活性ガス(アルゴンガス)を供給する(S3)。それから、測長器30の準備段階のとして基準状態測定用に掘削前の試料表面Saにレーザ光Rの照射及び反射したレーザ光Rを受光する処理を行ってから、設定された内容に応じた給電を行って電圧を印加し(S4)、試料Sの空間Kに表出した試料表面Saを掘削する(S5)。
図10(a)は、試料Sの掘削状態を示し、第3オーリング20で閉鎖された空間Kでは、電極12の貫通孔12cを通じアルゴンガスがスムーズに導かれた状態で電極12及び試料Sの間に電圧が印加されてグロー放電が発生し、アルゴンガスに含まれるアルゴンイオンが試料表面Saに向けて飛び出して衝突し、スパッタリングが起こる。このスパッタリングによるアルゴンイオンの衝突で試料表面Saが掘削されて凹部Sbが生じる。また、凹部Sbの底面Scは測長器30からレーザ光Rが照射されると共に、照射されたレーザ光Rを反射するので、試料表面Saから底面Scまでの距離Dが測長器30により掘削深さとして測定される(図10(b)参照)。
また、図11は、図9の第1フローチャートの掘削の処理段階(S5)で、掘削に伴い行われる掘削深さの測定に係る制御処理を示す第2フローチャートである。なお、第2フローチャートは、測定処理に係る基本的な内容を表しており、図5(b)に示すように断続的に測定を行う場合と、図8に示すように連続的に測定を行う場合での共通的な処理を示している。
先ず、グロー放電掘削装置1は測定を行う場合、測長器30のセンサヘッド32からレーザ光Rを照射し(S10)、試料Sの掘削箇所となる凹部Sbの底面Scで反射したレーザ光Rを受光して(S11)、測長器30が掘削深さを測定する(S12)。次に、コンピュータ70は、測長器30で測定した掘削深さが第1フローチャートの最初の段階(S1)で設定された掘削深さと同一になったかを比較する(S13)。
コンピュータ70が測定した掘削深さは、設定された掘削深さと同一でないと判定した場合(S13:NO)、最初の照射の段階(S10)へ戻り、測長器30は測定を継続する。また、測定した掘削深さが、設定された掘削深さと同一であると判定された場合(S13:YES)、グロー放電掘削装置1は、所望の深さまで試料Sを掘削したとして、電圧印加を止めて掘削を停止し(S14)、全体的な処理を終了する。
このように、本実施形態のグロー放電掘削装置1は、掘削に伴って試料Sの掘削箇所を測長器30で直接的に測定するので、掘削加工中での掘削した深さ(長さ)を従来に比べて正確に求めることができる。また、所望する掘削深さを設定すれば、設定した掘削深さに測定値が到達すると自動的に掘削加工が終了するので、本実施形態のグロー放電掘削装置1はユーザの操作負担を従来の装置に比べて大幅に低減すると共に、加工者の技量に左右されることなく高精度な掘削加工を実現している。
なお、本発明に係るグロー放電掘削装置1は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形例の適用が可能である。例えば、グロー放電掘削装置1で電極12と試料Sの間に印加する電圧は直流電圧にしてもよく、この場合は電源部4を直流の電力を生成して給電する構成に変更することになる。また、グロー放電掘削装置1に係る仕様を簡略化する場合は、設定した掘削深さと測定値との比較により電圧印加を停止して掘削加工を終了する制御を省略してもよく、この場合は、モニタ部7hに表示される測定値をユーザが確認しながら、ユーザがマニュアル操作で掘削加工を終了することになる。
さらに、グロー放電掘削装置1は、電圧印加に対して連続モード及び断続モードの両方を必ず具備する必要はなく、いずれか一方のモードだけで電圧印加を行うようにして、装置コストの低減を図ってもよい。
さらにまた、連続モードにおける測定の時期については、図8のように掘削と共に随時行う以外にも、図12に示すように、一定の時間(T10、T12)で掘削を行うと、次に時間(T11、T13)で測定を行うようにして、掘削と測定が時間的に重ならないようにしてもよい。この場合、測長器30が測定のためレーザ光Rを受光するときに、電圧の印加が停止されグロー放電に伴うスパッタリングの発光が生じないので、測定の安定度を高められる。
なお、掘削に係る時間T10、T12等は、メニューで設定可能にすることが好適であり、細かな設定を行う場合には、各掘削時間T11、T12毎に数値を個別に設定できるようにしてもよい。この場合のコンピュータ7の制御は、設定された時間T11、T12をコンピュータ7が計時し、時間T11の計時が終了した時にジェネレータ6に対しては電圧印加を一時停止する指示を出力すると共に、測長器30へは測定指示を出力し、測定値が送られるとジェネレータ6に電圧印加を再開する指示を出力すると共に測長器30へは一時停止指示を出力してから、次の時間T12の計時を開始するような制御処理となる。
また、断続モードを行う場合でも、図8に示すように、掘削加工と共に測定処理を随時行ってもよく、このようにすることで、掘削加工に伴ってリアルタイム的に掘削深さを測定でき、掘削加工を終了するタイミングを一段と正確に特定できるようになる。
図13は、変形例のグロー放電管2′を示しており、このグロー放電管2′は、ランプボディ11′に設けた空洞11c′内に棒状のセンサヘッド40を配置したことを特徴にしている。センサヘッド40は、図2に示すセンサヘッド32に比べて小型であると共に、耐スパッタリング性能を具備した外装を施している。また、センサヘッド40を取り付けるランプボディ11′は、試料Sを配置する側と反対側の端面11h′に空洞11c′と連通する連通孔11i′を形成し、この連通孔11i′に、センサヘッド40を挿通すると共に、連通孔11i′の内縁とセンサヘッド40の外面の間に環状の封止部材41を取り付けて空洞11c′を閉鎖している。
なお、変形例のグロー放電管2′は上述した以外については、図2に示す構成と同様であり、電極12、セラミックス部材13、及び押圧ブロック15を有すると共に、発振子3を押し当てて試料Sを取り付けている。上記のようにセンサヘッド40を取り付けることで、センサヘッド40の先端部40aは、電極12の円筒部12bに形成された貫通孔12cを通じて試料表面Saに対向し、先端面40aからレーザ光を照射し、試料表面Saで反射したレーザ光を先端面40aで受光できる。
このような変形例のグロー放電管2′は、センサヘッド40を空洞11c′内に取り付けているので、図2に示すグロー放電管2の端面11hに取り付けた遮光部材33を不要にでき、また、センサヘッド40のレーザ光照射部(受光部)から試料表面Saまでの距離も縮まるため、測定精度の向上も図れる。
図14(a)は、別の変形例のグロー放電管2に対する測長器300の構成を示している。この測長器300は、複数のセンサヘッド(第1センサヘッド321、第2センサヘッド322)を備えること、及び各センサヘッド321、322から試料Sへレーザ光R1、R2を照射できるように、反射部材45、46を設けたことが特徴である。詳しくは、各センサヘッド321、322は、電極12の貫通孔12cの中心軸に直交する向きで配置されており、反射部材45、46でレーザ光R1、R2の進行方向を変えて、試料Sへのレーザ光照射及び反射したレーザ光の受光を行えるようにしている。なお、反射部材45、46は1つのプリズムで代替することも可能である。また、グロー放電管2自体は、図2に示す構成と同等である。
各センサヘッド321、322は、接続線L41、L42でコントローラ311に接続されており、コントローラ311は、各センサヘッド321、322でのレーザ光照射及び受光結果を受け付けて、センサヘッド321、322毎に掘削深さを特定すると共に、特定した各掘削深さの平均値を算出し、その算出した平均値を試料Sの掘削深さとしてコンピュータ7へ出力する処理を行う。このように2本のレーザ光R1、R2を用いて掘削深さを測定することで、測定精度の更なる向上を図れる。
即ち、図14(b)に示すように、試料Sの掘削箇所となる凹部Sbを微視的に見れば、凹部Sbの底面Scにはスパッタリングの発生状況に応じて凹凸が生じるが、上述した変形例のように2本のレーザ光R1、R2による測定値の平均値を求めることで、底面Scの凹凸の影響を最小限に抑えて高精度な測定を実現できる。
なお、センサヘッド321、322の個数は2本に限定されるものではなく、2本以上用いて掘削深さを測定してもよい。また、1台のコントローラ311を複数のセンサヘッド321、322の共用にするのではなく、センサヘッド毎にコントローラを対応付けてセンサヘッド数と同数のコントローラを設け、各コントローラでは掘削深さのみを測定してコンピュータ7へ出力し、掘削深さの平均値の算出はコンピュータ7で行うようにしてもよい。さらに、各センサヘッド321、322、反射部材45、46、及びガラス部材35を少なくとも被うように遮光部材を取り付けて、周囲の明光の影響を排除するようにしてもよい。さらにまた、グロー放電管2におけるランプボディ11の空洞11c及び電極12の貫通孔12cの内径寸法が充分大きければ、反射部材45、46を用いることなく、直接的に試料Sへ向けてレーザ光R1、R2を照射するように各センサヘッド321、322を配置してもよい。
図15は、グロー放電管を用いない場合の変形例となるグロー放電掘削装置50を示し、密閉された掘削処理室51の内部に第1電極52及び試料Sを配置する第2電極53を設け、第1電極52を図1と同等の構成の電源部4に接続すると共に、第2電極53を交流電源ACの接地側に接続している。なお、電源部4は図1と同等にコンピュータ7により制御される。
第1電極52は、絶縁した状態で掘削処理室51の天板部51aの内面側に取り付けられており、第2電極53に載置される試料Sと対向する部分に貫通孔52a(貫通部に相当)を形成している。また、第1電極52の貫通孔52aを通じて試料Sへレーザ光Rを照射すると共に、試料Sで反射したレーザ光Rを受光できるように測長器30のセンサヘッド32を掘削処理室51の天板部51aに取り付けており、センサヘッド32は、コントローラ31に接続されると共に、コントローラ31はコンピュータ7に接続されている。
掘削処理室51は、天板部51aにアルゴンガス供給用のガス供給穴51bを開口し、底板部51cに真空引き用穴51dを開口し、掘削処理室51の内部空間51eを真空引き用穴51dより真空引きしてから、ガス供給穴51bよりアルゴンガス(不活性ガス)を供給した状態で、電源部4で高周波電力を生成して第1電極52及び第2電極53(試料S)の間に電圧を印可し、グロー放電によるスパッタリングで試料Sを掘削する。なお、図15に示す変形例に係るグロー放電掘削装置50では、上述した各種給電形態(連続モード、断続モード)、及びそれらに応じた各種測定形態(図5(b)、図8、図12参照)の適用が可能である。
この変形例のグロー放電掘削装置50では、試料Sを掘削処理室51の第2電極53に配置するだけで試料Sのセットが済むため、試料Sのセットに要する手間が少なく、また、第2電極53に載置できるかぎり、どのような形態の試料Sでも掘削できるため、掘削できる試料形態の自由度が大きいと云う利点がある。また、センサヘッド52を掘削処理室51の天板部51aに取り付けるため、周囲の明光の影響も受けにくく、図2に示す遮光部材33を省略できやすい。なお、変形例のグロー放電掘削装置50に対しても、図14(b)に示す場合と同様に複数のセンサヘッドを用いて測定を行ってもよく、特に、グロー放電掘削装置50は、掘削処理室51を用いるためスペース的な余裕が大きいので、反射部材45、46を設けることなく複数のセンサヘッドを配置しやすいと云う利点もある。
本発明の実施形態に係るグロー放電掘削装置の全体的な構成を示す概略図である。 グロー放電管及びセンサヘッドを示す一部を断面にした概略図である。 ジェネレータの内部構成を示すブロック図である。 印加される高周波電圧の形態を示すグラフである。 (a)は連続モードの給電形態を示すグラフであり、(b)は断続モードの給電形態及び掘削深さの測定時期を示すグラフである。 マッチングボックスの内部構成を示すブロック図である。 モード選択及び掘削深さ等を設定する設定メニューの内容を示す概略図である。 掘削加工及び掘削深さの測定を行う時期を示すグラフである。 グロー放電掘削装置を用いたグロー放電掘削方法の処理手順を示す第1フローチャートである。 (a)は試料の掘削状態を示す概略図であり、(b)は測定される掘削深さを説明する図である。 グロー放電掘削方法における掘削深さの測定に係る処理手順を示す第2フローチャートである。 所定時間の掘削加工の後に掘削深さの測定を行う処理形態を示すグラフである。 変形例のグロー放電管を示す要部断面図である。 (a)は別の変形例に係るグロー放電管の一部及び測長器を示す概略図であり、(b)は試料の掘削箇所におけるレーザ光の照射及び反射状況を示す概略図である。 変形例のグロー放電掘削装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 グロー放電掘削装置
2 グロー放電管
3 発振子
4 電源部
7 コンピュータ
11 ランプボディ
11c 空洞
12 電極
12c 貫通孔
30 測長器
31 コントローラ
32 センサヘッド
33 遮光部材
35 ガラス部材
K 空間
S 試料

Claims (9)

  1. 電極及び該電極に対向配置される試料の間に電圧を印可して発生させたグロー放電で試料を掘削するグロー放電掘削装置において、
    掘削箇所への光の照射及び掘削箇所で反射した反射光の受光を行って掘削深さを測定する測定手段を備えることを特徴とするグロー放電掘削装置。
  2. 前記電極の試料に対向する部分には、貫通部が形成してあり、
    前記測定手段は、前記貫通部を通じて掘削箇所への光の照射及び反射光の受光を行うようにしてある請求項1に記載のグロー放電掘削装置。
  3. 前記電極を保持する保持体を備え、
    該保持体は、前記電極の貫通部に連通する空洞を形成しており、該空洞を介して前記貫通部に対向する透光部材を備え、
    前記測定手段は、前記透光部材、前記空洞及び前記貫通部を通じて掘削箇所への光の照射及び反射光の受光を行うようにしてある請求項2に記載のグロー放電掘削装置。
  4. 前記測定手段は、光の照射及び反射光の受光を行う照射受光部を備えており、
    該照射受光部は、前記透光部材に対向するように前記保持体に並置してあり、
    前記照射受光部及び透光部材を被って遮光する遮光部材を備える請求項3に記載のグロー放電掘削装置。
  5. 前記測定手段が反射光の受光を行うときに、電圧の印加を停止する停止手段を備える請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のグロー放電掘削装置。
  6. 電圧の印加を断続的に行う手段を備え、
    前記測定手段は、電圧の断続印加中の印加断時に反射光の受光を行うようにしてある請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のグロー放電掘削装置。
  7. 掘削深さを受け付ける受付手段と、
    該受付手段が受け付けた掘削深さ及び前記測定手段が測定する掘削深さの比較判定を行う手段と、
    前記測定手段が測定した掘削深さが、前記受付手段が受け付けた掘削深さになったと判定された場合、電圧印加を停止して掘削を終了する手段と
    を備える請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のグロー放電掘削装置。
  8. 前記測定手段は、複数の光を照射して複数の反射光を受光する手段を備えており、
    受光した複数の反射光に基づく複数の掘削深さの平均値を算出する平均値算出手段を備える請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載のグロー放電掘削装置。
  9. 電極及び該電極に対向配置される試料の間に電圧を印可して発生させたグロー放電で試料を掘削するグロー放電掘削方法において、
    掘削箇所への光の照射及び掘削箇所で反射した反射光の受光を行って掘削深さを測定し、
    測定した掘削深さに応じて電圧印加を停止して掘削を終了することを特徴とするグロー放電掘削方法。
JP2005182014A 2005-04-19 2005-06-22 グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法 Expired - Fee Related JP4051634B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005182014A JP4051634B2 (ja) 2005-06-22 2005-06-22 グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法
US11/405,891 US20060231590A1 (en) 2005-04-19 2006-04-18 Glow discharge drilling apparatus and glow discharge drilling method
EP06008021A EP1715504A3 (en) 2005-04-19 2006-04-18 Glow discharge drilling apparatus and glow discharge drilling method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005182014A JP4051634B2 (ja) 2005-06-22 2005-06-22 グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007003279A true JP2007003279A (ja) 2007-01-11
JP4051634B2 JP4051634B2 (ja) 2008-02-27

Family

ID=37689068

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005182014A Expired - Fee Related JP4051634B2 (ja) 2005-04-19 2005-06-22 グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4051634B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103697831A (zh) * 2013-12-31 2014-04-02 东莞市嘉仪自动化设备科技有限公司 全自动视觉刻线检测设备及检测方法
CN103868468A (zh) * 2014-03-25 2014-06-18 武汉工程大学 路面试样构造深度检测台及检测方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04126347A (ja) * 1990-09-18 1992-04-27 Toshiba Corp 二次イオン質量測定装置
JPH11304709A (ja) * 1998-04-20 1999-11-05 Shimadzu Corp 薄膜分析装置
JP2002296187A (ja) * 2001-02-01 2002-10-09 Jobin Yvon Sa 試料内の深さの関数として固体試料の組成を実時間決定するための方法および装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04126347A (ja) * 1990-09-18 1992-04-27 Toshiba Corp 二次イオン質量測定装置
JPH11304709A (ja) * 1998-04-20 1999-11-05 Shimadzu Corp 薄膜分析装置
JP2002296187A (ja) * 2001-02-01 2002-10-09 Jobin Yvon Sa 試料内の深さの関数として固体試料の組成を実時間決定するための方法および装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103697831A (zh) * 2013-12-31 2014-04-02 东莞市嘉仪自动化设备科技有限公司 全自动视觉刻线检测设备及检测方法
CN103868468A (zh) * 2014-03-25 2014-06-18 武汉工程大学 路面试样构造深度检测台及检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4051634B2 (ja) 2008-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110446580A (zh) 用于相干成像的方法和系统以及用于材料改性的反馈控制
US9478397B2 (en) System level power delivery to a plasma processing load
CA2925039C (en) Method for measuring the depth of penetration of a laser beam into a workpiece, and laser machining device
US7354482B2 (en) Film deposition device
KR100945829B1 (ko) 플라즈마 처리장치, 고주파 전원의 교정 방법, 고주파 전원
Mancini et al. Design and implementation of a flexible beamline for fs electron diffraction experiments
JP4662621B2 (ja) 高エネルギビームを用いて材料加工する方法及び装置
KR20120021270A (ko) 형광 x 선 분석 장치 및 형광 x 선 분석 방법
JP4051634B2 (ja) グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法
KR20130077884A (ko) 이온 밀링 장치
US11508552B2 (en) Ion milling device
JP5906501B2 (ja) 分析装置
JP4006739B2 (ja) グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法
EP1715504A2 (en) Glow discharge drilling apparatus and glow discharge drilling method
JP4143620B2 (ja) グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法
JP4092661B2 (ja) 試料形成装置及び試料形成方法
US20230137623A1 (en) Laser processing monitoring device, laser processing monitoring method, and laser processing device
JP2008051779A (ja) 試料観察方法及び試料観察装置
JP2008122244A (ja) 試料掘削方法及び試料掘削装置
JP2006153660A (ja) レーザーアブレーション装置及び方法、試料分析装置及び方法
JP2006300731A (ja) グロー放電発光分析装置及びグロー放電発光分析方法
CN111564352A (zh) 离子束电流测定装置及计算方法、试样制成装置
CN114769909B (zh) 基于功率实时监测校准的晶圆激光隐形切割系统及方法
EP4364640A1 (en) Optical coherence tomography image generation device and dental cadcam device
JP2008191166A (ja) グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070507

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20070507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070507

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20070627

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20070724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071003

TRDD Decision of grant or rejection written
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071003

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131214

Year of fee payment: 6

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees