JP2007000321A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技機において、貯留タンク内から直接排出装置に遊技球を導入し、排出側流路に導出可能とした場合に、排出装置への遊技球の導入に際する球詰まりを防止する。
【解決手段】貯留タンク220に排出装置200が直接取り付けられている。排出装置200は、遊技球を受け入れる複数の球受部208,…を有して回転するスプロケット210とを有する。スプロケット210の回転により貯留タンク220内に設けられた導入部202から遊技球を受け入れ、導出部に移動して導出する。導入部202は、貯留タンク220の底壁22a上面の傾斜部22h下流側に配置される。導入部202を含めて排出措置200は、貯留タンク220に揺動自在に接合される。排出装置200は、その作動と、貯留タンク220から排出装置200への遊技球の流動状態に基づいて揺動する。排出装置200の揺動により導入部202近傍での球詰まりを解消する。
【選択図】図7

Description

本発明は、外部から供給される遊技球を貯留する貯留タンクと、該貯留タンクの底壁の傾斜下流側に位置し該貯留タンクと一体的に設けられ該貯留タンクに貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置と、を備えた遊技機に関する。
従来の遊技機は、遊技領域を形成する遊技盤と該遊技盤を取り付ける前面枠とから構成されている。前面枠は遊技盤を収納する遊技盤収納部が形成され、この遊技盤収納部に対して遊技機の前方側或いは後方側から遊技盤が収納される。また、前面枠の裏面側には、賞球や貸球を排出する排出装置、該排出装置を制御する排出制御装置、各種球流路等が設けられている。遊技盤には液晶表示装置等の電気的機器が設けられていて、この電気的機器は遊技盤の後方側に膨出状態で配設されている。したがって、前面枠の裏面側では、この電気的機器を避けるように前記排出装置や球流路等が配設されることとなっている。近年では、遊技盤に配設される電気的機器の大型化に伴い、前面枠の裏面側での各種機構体の配置スペース的な問題が大きくなる傾向がある。
また、前面枠の裏面側上部には、島設備から供給される遊技球を一時的に貯留する貯留タンクが設けられている。該貯留タンクの下流側には導出樋が設けられ、貯留タンクに貯留された遊技球は導出樋を流下して1列に整流されながら遊技機裏面の側方部に導かれるようになっている。前面枠の裏面側一側部には垂直方向の球流路が設けられ、この球流路の上流端部は前記導出樋の下流端部と接続されていて、導出樋を流下した遊技球は前面枠の側端部近辺で垂直方向に流下方向を変更することとなっている。前記排出装置はこの球流路の途中に設けられ、この排出装置により所定数ずつ遊技球が排出されるようになっている。
また、前記排出装置を、貯留タンクに一体的に設けるようにした遊技機も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
前記貯留タンクに排出装置を一体的に設けるようにした場合には、前面枠における前記開口部の一側部には、単に球流路のみを設けるだけとなることから、上記したような遊技盤の電気機器が大型化した場合でも、排出装置の配置スペース的な問題を解消できるといった効果がある。
このように、排出装置を貯留タンクに一体的に設けた場合に、貯留タンクに貯留されている遊技球が直接排出装置に取り込まれることになる。すなわち、上述のように導出樋で遊技球が整列されることなく、貯留タンクの例えば底部に設けられた取り込み口から排出装置に遊技球が流下することになる。
ここで、貯留タンク内において、遊技球を取り込み口側に流下させる流路(例えば貯留タンクの底部の上面)は、遊技球を取り込み口に誘導するために、取り込み口の手前で急激に絞り込まれた状態となっており、球詰まりが発生しやすい構成となってしまう。また、貯留タンクの底部に取り込み口が設けられることから、取り込み口上にも遊技球が上下に重なることになり、これらの積み重なった遊技球の球圧により遊技球同士が噛み合ってブリッジを形成し、球詰まりが発生する可能性がある。
また、遊技球の流路においては、上述のような貯留タンクに直接排出装置を設けた構成が提案される前から球詰まりが問題となっており、貯留タンクの遊技球が流出する部分に球詰まり防止用にバイブレータを設け、球詰まり発生時に振動により球詰まりを解消する遊技機も提案されている(例えば、特許文献2参照)。このような構成を貯留タンクに一体的に排出装置を設けた遊技機に応用し、球詰まりの抑制を図ることが考えられる。
特開2000−79225号公報 特開平08―280902号公報
しかしながら、特許文献2のようにバイブレータ装置を設ければ、ある程度球詰まりを解消できる可能性があるかもしれないが、貯留タンクの取り込み口から直接遊技球を排出装置に導入する構成では、遊技球が一条か二条に整列するようなことがなく、貯留タンクにおいて、遊技球が複数条の幅でかつ上下に積み重なり不規則に流下しながら取り込み口に向かうので、球詰まりが発生した場合に、振動だけで球詰まりを十分に解消できない可能性の方が高い。
また、球詰まり解消のためだけにバイブレータ装置として振動モータを設けるとともに、該振動モータを制御する必要があり、コストが増加する。
また、貯留タンクに球詰まりに対して実効性のある比較的強力な振動モータを取り付けるスペースを確保する必要がある。また、振動モータの取り付けでは、振動に耐えるように強固に取り付ける必要があり、かつ、電源用ケーブル(制御用ケーブル)の配線を必要とすることから、作業が煩雑となる。
本発明の課題は、遊技球を排出する遊技機において、貯留タンクから一体となった排出装置に遊技球を導出するものとしても、振動モータ等の比較的高価で取り付け作業が煩雑になる部材を増やすことなく、球詰まりを確実に防止することができるようにすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、外部から供給される遊技球を貯留する貯留タンクと、該貯留タンクの底壁の傾斜下流側に位置し該貯留タンクと一体的に設けられ該貯留タンクに貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置と、を備えたタンク排出装置を有する遊技機において、
前記排出装置は、回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、前記貯留タンクの遊技球が導入される導入部から遊技球を受け入れる複数の球受部を有する回転体を備え、該回転体の回転に応じて、該球受部に遊技球を受け入れるとともに受け入れた遊技球を導出部に1個宛導出するように構成され、
前記貯留タンクを当該遊技機本体に取り付けるとともに、前記排出装置を前記貯留タンクに対して揺動軸を中心に揺動可能に取り付けたことを特徴とする。
ここで、排出装置が貯留タンクに一体的に設けられるとは、必ずしも、排出装置が貯留タンクに一体成型されることではなく、例えば、貯留タンクと排出装置との間に遊技球を一条(もしくは2条等の数条)に整列させる誘導樋等の整列用通路を設けることなく、貯留タンクに貯留された遊技球が直接排出装置に流入する構造となっていることである。例えば、貯留タンクと排出装置とが間に間隔をおいて離れた位置に有り、これらの間隔に遊技球を貯留タンクから排出装置に送る遊技球通路がある構成ではなく、貯留タンクと排出装置とが位置的に間隔を置かずに配置された状態であり、貯留タンクの一部の構成と排出装置の一部の構成とが共有された状態となっており、必ずしも明確な境界が存在しない状態となっている。
そして、本発明では、貯留タンクと排出装置が一体の状態で、貯留タンクに対して排出装置が揺動できるように貯留タンクに対して排出装置を分割した構成とし、排出装置を揺動できるようにしたものである。そして、分割された構成において、上述の共有部分は、貯留タンク側もしくは排出装置側に振分られている。
また、導入部は、遊技球が流入可能な開口を有するもので、例えば、遊技球の排出装置側への受入口となる部分である。
請求項1に記載の発明によれば、排出装置において、排出動作が行われた際、すなわち、回転体が回転した際に、回転体の回転等により排出装置が貯留タンクに対して揺動し、これにより貯留タンクから排出装置に流入する前の遊技球同士が噛み合ってブリッジを形成することなどにより生じた球詰まりが解消される。すなわち、導入部やその近傍で複数の遊技球が噛み合ってブリッジ状に固まった状態となっていても、排出装置が揺動することで、特に導入部上の遊技球が動かされ、遊技球同士が噛み合った状態が崩されることになる。
ここで、回転体は、必ずしも、回転中心に重心があるとは限らず、重心が回転中心とずれている場合に、回転体の回転により排出装置が揺動する。
また、回転体においては、その回転により、遊技球の導出と遊技球の受け入れが行われ
回転体の各球受部における遊技球の存在状態が変化し、これによって回転体の重心が移動したり、回転体の回転に対する負荷(摩擦等)が回転体の位置によって変化したりすることで、回転体単体の重心が回転中心と一致していても排出装置が揺動する。
また、排出装置からの遊技球の導出及び排出装置への遊技球の受け入れに際し、排出装置と、導出される遊技球もしくは受け入れられる遊技球との間で力が作用し、このような力によっても排出装置が揺動する。
また、回転体の回転により振動(上述の重心と組み立て誤差等に基づく回転中心のずれによるものも含まれるが、駆動源の振動等の回転体の重心以外の要素による振動も含まれる)が発生するが、この振動により排出装置が揺動するとともに、貯留タンクに対して排出装置が揺動自在となっていることにより、貯留タンク側と排出装置側とで振動状態が異なるものとなり、単に振動した場合よりも球詰まりが解消されやすい状態となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記貯留タンクの底壁は当該遊技機左右方向一側に下り傾斜し遊技球が複数幅で不規則に流下する傾斜部が形成され、
当該遊技機前後方向に前記揺動軸を設け、
前記排出装置は、前記傾斜部の下流端部との接続部が前記傾斜部の傾斜上流方向に位置する第1状態と、前記傾斜部の下流端部との接続部が前記傾斜部の傾斜下流方向に位置する第2状態とに揺動可能で、且つ、前記第1状態に付勢されていることを特徴とする。
ここで、排出装置の第1状態が排出装置に力がかかっていない通常の状態で、排出装置の第2状態とは、遊技機の前後方向(すなわち、傾斜部を横断する方向で、より詳しくは、傾斜方向と交差する方向)に沿った揺動軸に対して、排出装置の揺動軸より下の部分が第1状態より傾斜部傾斜方向の下流側となった状態である。
また、貯留タンクから排出装置に遊技球を導入する導入部は、貯留タンク内の遊技球を導入するために前記傾斜部の傾斜下流側に設けられることになるとともに、導入部に対応して排出装置が配置されることになり、排出装置も傾斜部下流側に配置される。
請求項2に記載の発明によれば、貯留タンクに遊技球が補給された場合や遊技球が導出された場合などに、遊技球が傾斜部の傾斜方向に沿って流下した場合に、傾斜部を横断する方向に沿って設けられた揺動軸に揺動自在となった排出装置に傾斜部上の遊技球の力が作用し、例えば、排出装置が傾斜部の傾斜上流側から下流側に移動するように、すなわち、第1状態から第2状態に移動するように押されることになる。これにより、排出装置が第1状態への付勢力に抗して第1状態から第2状態に揺動し、さらに揺れ戻しで第2状態から第1状態に揺動し、場合によっては揺動を複数回繰り返すことになる。
または、貯留タンク内の球圧で第2状態となっている排出装置において、遊技球を導出することで球圧が減少した場合に排出装置が第2状態から第1状態に揺動するような場合も考えられる。
こられのような排出装置の揺動により、球詰まりしていた場合に球詰まりが解消する。すなわち、排出装置における回転体の回転により排出装置が揺動するだけではなく、貯留タンク内の遊技球の状態によっても排出装置が揺動し、球詰まりが解消される。なお、傾斜部上の遊技球から受ける球圧が大きく排出装置が第2状態となった状態で、遊技球の移動や導出等によっても排出装置が第1状態に戻らす、排出装置がほとんど揺動せずに第2状態で止まってしまうような場合には、付勢手段で排出装置を第2状態から第1状態に向かう方向に付勢しても良い。すなわち、排出装置が自重だけではあまり第1状態に戻らない場合には、付勢手段で付勢してバランスを取ることにより排出装置をより揺動しやすい状態としても良い。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、
前記排出装置に前記導入部が設けられるとともに、前記傾斜部の下流端部の下に前記導入部の上流端部が重なるように構成され、
前記排出装置が前記第1状態から前記第2状態に変換すると、前記導入部の上流端部が下方に移動するようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、排出装置と貯留タンクとの共有部分である導入部が排出装置側に設けられることにより、導入部が排出装置とももに移動することになるとともに、貯留タンクの底壁の傾斜部の下流側端部の下に前記導入部の上端部側が重なるように構成されているので、傾斜部から導入部にかけての部分で球詰まりが発生した場合に、傾斜部に対して導入部が動くことで、効率的に球詰まりした遊技球を動かして球詰まりを解消することができる。
また、傾斜部の下流側端部に対して、導入部の上流側端部は、排出装置の第1状態と第2状態との間の揺動に際しても常に下側となるので、排出装置とともに導入部が揺動する構成としても、傾斜部から導入部への遊技球の流下を妨げることがなく、円滑に傾斜部側から導入部側に遊技球を流下させることができる。
なお、導入部においては排出装置の球受部に遊技球を受け入れさせるために開口部が必要となり、導入部の開口部の周縁より外側となる部分は、開口部側へ遊技球を誘導するように開口部に向かって下り傾斜した斜面となっている必要があるが、この斜面は、排出装置が揺動しても、すなわち、排出装置が第1状態であっても第2状態であっても、開口部側に傾斜した状態を維持することが好ましい。すなわち、導入部の開口部側への傾斜が逆方向になってしまうほど大きな傾斜角で排出装置が揺動しないことが好ましい。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の遊技機において、
前記傾斜部の傾斜下流側に前記導入部が位置し、前記傾斜部を流下して前記導入部に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材を前記排出装置に設け、
前記高さ制限部材は、
前記排出装置から前記傾斜部の傾斜上流側に向けて傾斜部上面と対向する当該高さ制限部材の面との距離が大きくなるように延出し、
前記排出装置が、前記第1状態と前記第2状態とに揺動することにより前記高さ制限部材が上下に移動するようにしたことを特徴とする。
ここで、高さ制限部材は、傾斜部の導入部より手前の下流側部分で、下流側に向かうに連れて高さ制限部材と傾斜部の上面との距離が近くなるようになっていれば良い。すなわち、傾斜部より高さ制限部材の傾斜の方が急な傾斜となってれいばよく、高さ制限部材の下面は直線状に傾斜して形成されていても良いし、曲線状に傾斜して形成されていても良い。
請求項4に記載の発明によれば、高さ制限部材により、導入部に流入する遊技球の積み重なる高さを制限することで、導入部上で遊技球が高く積み重なることで、遊技球の重量による球圧が高まり、遊技球が球詰まりしやすくなるのを防止することができる。
また、高さ制限部材と傾斜部とが上下に重なる部分において、一度に多くの遊技球が流入することなどにより、高さ制限部材と傾斜部との間に遊技球が詰まった状態となった場合に、排出装置の揺動により排出装置が第1状態と第2状態との間で位置を変換すると、高さ制限部材が上下に移動する。これにより、高さ制限部材と傾斜部との間隔が広くなったり狭くなったりすることになるので、高さ制限部材と傾斜部との間の球詰まりを崩すことができる。すなわち、遊技球が傾斜部と高さ制限部材との間で挟まれた状態であったのが、傾斜部と高さ制限部材との間の間隔が広がることで、これらの間の遊技球が挟まれた状態から開放された状態となり、球詰まりが解消される。
もしくは、傾斜部と高さ制限部材との間で互い噛み合うことでブリッジ状に固まった遊技球が、傾斜部と高さ制限部材との間の間隔が狭くなることにより強く押されてブリッジが崩されて球詰まりが解消される。
さらに、排出装置が第1状態の場合に高さ制限部材が高くなり、第2状態の場合に高さ制限部材が低くなる構成とし、かつ、貯留タンクに遊技球が補給され、遊技球が多い状態だと球圧により排出装置が第2状態となり、遊技球が少なくなると第1状態となる構成となっている場合には、以下のような効果を奏することもできる。
貯留タンク内の遊技球が多いことにより、導入部より傾斜部側で高さ制限部材と傾斜部の下流側部分との間で球詰まりが発生した場合、排出装置は遊技球の荷重により第2状態となり、高さ制限部材は低い状態となっている。そして、貯留タンク内の球詰まり位置より導入部側では、球詰まりにより遊技球が導入部側に流下できない状態で、排出装置で遊技球が排出される度に遊技球が排出装置に導入されて導入部上の遊技球が減少し、これにより排出装置に係る遊技球の荷重(球圧)が減少する。
従って、導入部上の遊技球が残り少なくなった状態で、排出装置が第2状態から第1状態に戻るとともに高さ制限部材が高い状態となる。この場合、傾斜部の下流側部分と高さ制限部材との間が開くことになり、球詰まりしていた遊技球の上側部分を押えていた高さ制限部材が上側に離れて、球詰まりしていた遊技球の上側が開放されることになる。これにより球詰まりを解消することができ、遊技球が導入部側に流入することになる。また、この際に揺れ戻し等により排出装置が揺動を繰り返し、これに伴って高さ制限部材が上下動を繰り返すことで、確実に球詰まりが解消される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、
前記排出装置は、前記回転体を駆動させる駆動源を前記回転体の上方に駆動源取付部材により取り付け、
前記駆動源取付部材に前記高さ制限部材を取り付けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、駆動源取付部材が駆動源の作動に基づいて振動し、さらに駆動源取付部材の振動が高さ制限部材に伝わるので、高さ制限部材に接触する遊技球を振動させて球詰まりを防止することができる。すなわち、排出装置の揺動に加えて高さ制限部材が振動することで、より確実に球詰まりを防止することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5の何れか一項に記載の遊技機において、前記回転軸に対して前記回転体の重心を偏心させたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、回転体の重心を偏心させたことにより、確実に回転体の回転に基づいて排出装置を揺動させ、球詰まりを解消することができる。
本発明によれば、前記排出装置を前記貯留タンクに対して揺動軸を中心に揺動可能に取り付けたので、貯留タンクから排出装置へ遊技球が導入される部分及びその近傍で遊技球が球詰まりした場合に排出装置の揺動により球詰まりを解消し、貯留タンクから排出装置に円滑に遊技球を導入することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図22を用いて説明を行う。
図1に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、この機枠110の一側方には、該機枠110に対し回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸支されている。なお、図1は機枠110を有する遊技機100全体の背面側を示し、図2は機枠110から取り外された前面枠120を示す。
また、図1及び図2に示すように、前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150とを有する。また、前面枠本体130の裏面側には、表示ユニット170を備える裏機構枠160が回動可能に軸支されている。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110内にちょうど収まるように、概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うように前記クリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面と前記クリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板との間で、遊技盤1の前面に設けられたガイドレール(図示略)に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する遊技領域(図示略)とされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の遊技領域の前側を開放可能となっている。
クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部をほぼ閉塞するように、該開口部に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域となる間隔を開けて二重のガラス板が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域の部分が視認可能となっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。
発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル(図示略)とその下の下部パネル(図示略)とからなる。開閉パネルは、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿(図示略)を有している。また、開閉パネルの下側の下部パネルには、上皿に収容しきれない遊技球を収容する下皿(図示略)及び灰皿(図示略)と、遊技領域に向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該遊技領域に遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル151、音声を出力するスピーカ(図示略)などが設けられている。
また、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏機構枠160が配置されている。
図2に示すように、裏機構枠160の前面の左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に設けられた取付部材に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏機構枠160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
前面枠本体130の開口部に嵌め込まれる遊技盤1は、木製の遊技盤本体の図示しない前面に略円形に配されたガイドレールで囲まれた遊技領域を有し、この遊技領域内に遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域内には、図示しないが、普図始動ゲート、この普図始動ゲートを遊技球が通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を表示する普図始動記憶表示器、普通図柄の変動表示ゲームを表示する普図変動表示器が設けられている。また、普通変動入賞装置と、この普通変動入賞装置に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示器、特別図柄(特図、識別情報)の変動表示ゲームの表示領域となる表示用窓部12を形成する前面構成部材11(裏面側を図2に図示)、特別変動入賞装置、盤装飾ランプ、一般入賞口、風車と呼ばれる打球方向変換部材、多数の障害釘などが設けられている。
普図始動ゲート内には、該普図始動ゲートを通過した遊技球を検出するためのゲートセンサが設けられている。そして、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート内を通過すると、図示しない普図変動表示器において普図の変動表示ゲームが行われる。ここで、普図変動表示器は、例えば、LEDなどによって構成され、普通図柄(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)の変動表示ゲームは、普図変動表示器の点灯状態を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。なお、特図の変動表示ゲームの表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良い。この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示器における停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置の開閉部材が所定時間(例えば、0.5秒間)後述のように開放される。これにより、普通変動入賞装置に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置は左右一対の開閉部材を具備し、この開閉部材は、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示器の普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。
この普通変動入賞装置は、特図の始動入賞口も兼ねている。すなわち、普通変動入賞装置の内部(入賞領域)に備えられた始動口センサ(図示略)により遊技球を検出することに基づき始動条件が成立し、特図の変動表示ゲームが開始されるようになっている。
図2に示すように、遊技盤1(遊技領域)の略中央部には、特図の変動表示ゲームの表示領域となる表示用窓部12を形成する前面構成部材11が取り付けられている。
前面構成部材11は、断面が複雑な曲線となった筒状の部材であって、筒状の空間が延在する方向が遊技盤1の前後方向に沿うように、遊技盤1の略中央部に形成された表示用開口部に挿入された状態で取り付けられている。なお、表示用開口部は、断面が複雑な曲線となった前面構成部材11の断面形状に合わせて形成されている。
前面構成部材11の前端面には装飾が施されているとともに、盤装飾としての盤装飾ランプが設けられている。また、前面構成部材11の内周面のうち下側となる部分は、遊技球が転動可能なステージとなっている。前面構成部材11の後部は、遊技盤の裏面よりも後方に突出しており、その後端部16には、後述する裏機構枠160に取り付けられた表示ユニット170の前面が接するように配される。これによって、筒状の前面構成部材11の開口部である表示用窓部12を介して、表示ユニット170の画像表示面171の表示を遊技盤1の前面側から見ることができるようになっている。なお、後述するように画像表示面171の面積は表示用窓部12の面積よりも十分広くなっており、画像表示面171上の表示は表示用窓部12が配された領域のみで行われるように制御されている。
そして、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が特図の始動口を兼ねる普通変動入賞装置へ進入して始動条件が成立することに基づき、画像表示面171にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特別図柄の変動表示ゲームを実行可能となっている。なお、特図の変動表示ゲームは、画像表示面171において、複数種類の識別情報を所定時間変動表示させることにより行う。
そして、この特図の変動表示ゲームの結果として、画像表示面171の表示態様が特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。
特別変動入賞装置は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉によって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉は、例えば、ソレノイドのような駆動装置により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサが配設されている。
また、遊技領域に設けられた各一般入賞口には、一般入賞口に入った遊技球を検出するための一般入賞センサが配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口、始動入賞口(普通変動入賞装置)、大入賞口(特別変動入賞装置)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が後述の排出制御基板34(排出制御装置)の制御により排出装置200によって上皿に排出される(払い出される)ようになっている。
また、図1,2に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する主制御回路(主制御基板30、図1にだけ図示)、この主制御回路の制御下で各種の演出に関する制御を行う第1制御回路(演出ROM基板32)、第2制御回路(演出制御基板33)、賞球の払い出しの制御を行う排出制御回路(排出制御基板34)、発射装置による遊技球の発射を制御する発射制御回路(発射制御基板、図示略)、電力を供給する電源回路(電源基板37)を備えている。
主制御回路としての主制御基板30は、図示しないがCPU、RAM、ROM等を有する遊技用マイクロコンピュータ、入出力インタフェース、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(発振器)等により構成されている。
CPUは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。
RAMは、普通変動入賞装置内に設けられた始動口センサのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPUの作業領域等を備えている。
ROMには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図の変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図の変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。
また、入出力インタフェースには、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、普通変動入賞装置の始動口センサなどが接続されており、これらからの各種信号が入力され、これら各種信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPUに対し出力される。
さらに、入出力インタフェースには、CPUから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、普通変動入賞装置や特別変動入賞装置の駆動手段としての各種開閉ソレノイド、第1制御回路としての演出ROM基板32、賞球の排出を制御する排出制御回路としての排出制御基板34などに出力されている。
第1制御回路としての演出ROM基板32は、演出の制御内容を記憶した制御ROM、画像や映像データが記憶されたCGROM、音データが記憶された音データROMを備えている。なお、この演出ROM基板32に備えられた各種ROMの記憶内容は、遊技機の機種に依存するものである。
また、演出ROM基板32は、主制御基板30から出力される制御信号(各種コマンドなど)を中継して演出制御基板33に送信するようになっている。
さらに、延出ROM基板32は、盤装飾ランプなどの盤装飾を駆動する図示しない装飾ドライバを備えており、演出制御基板33が主制御基板30から受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(主制御基板30の制御の下に)この盤装飾ドライバを制御し、盤装飾の制御を行うようになっている。
また、この演出ROM基板32と直接接続された第2制御回路としての演出制御基板33は、制御装置としてのCPU、RAMや、表示ユニット170(液晶表示パネル175)における表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、グラフィックプロセッサとしてのVDP(video display processor)などを含むビデオ回路、音の出力を制御する音源LSI等を備えている。なお、この演出制御基板33は、複数の機種において共通使用可能なものである。
この演出制御基板33は、主制御基板30から演出ROM基板32を介して受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(主制御基板30の制御の下に)枠装飾ランプなどによる枠装飾の制御、表示ユニット170の液晶表示パネル175、液晶表示パネル175に備えられたバックライトの制御、スピーカによる音の出力の制御を行う。
また、主制御基板30から演出ROM基板32を介して受信した制御信号(演出コマンド)基づいて(主制御基板30の制御の下に)演出ROM基板32に備えられた盤装飾ドライバを介して盤装飾を行う。
排出制御回路としての排出制御基板34は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを有し、主制御基板30からの制御信号(賞球コマンド)や、球貸機(図示略)からの制御信号(球貸しコマンド)に基づいて所要数の遊技球(賞球、貸球)を排出装置200から排出させる制御を行う。
また、発射制御回路としての発射制御基板は、発射装置による遊技球の発射制御を行う。
そして、上述の各制御基板や、遊技機100に備えられた各装置には、電源回路としての電源基板37から電力が供給されるようになっている。
これらの制御回路においては、例えば以下のような制御が行われる。
主制御基板30のCPUでは、普通変動入賞装置に備えられた始動口センサからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図の大当たり判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、特図の変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。また、この他に変動パターンの判定を行う処理などを行い、これらの結果を含む制御信号を演出ROM基板32を介して演出制御基板33に出力する。演出制御基板33とこれに接続した演出ROM基板32では、主制御基板30からの制御信号に基づき、表示ユニット170の液晶表示パネル175で特図の変動表示ゲームを表示する処理や、音の出力、ランプの点滅などの盤装飾、枠装飾を制御する処理を行う。そして、主制御基板30のCPUは、特図の変動表示ゲームが大当たりであった場合に、特別遊技状態を発生し、特別変動入賞装置6を動作する制御を行う。
また、主制御基板30のCPUは、普図始動ゲートに設けられたゲートセンサからの遊技球の検出信号の入力に基づき、上述と同様に普図の変動表示ゲームの当たり外れを判定するとともに演出ROM基板32を介して演出制御基板33に制御信号を出力し、普図変動表示器に普図変動表示ゲームを表示させる。そして、主制御基板30のCPUは、普図の変動表示ゲームが当たりであった場合に、普通変動入賞装置を動作する制御を行う。
また、主制御基板30のCPUは、各種入賞口に設けられたセンサから入力される遊技球の検出信号に基づき排出制御基板34に制御信号を出力する。排出制御基板34は、制御信号の入力に基づき排出装置200を制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。
また、主制御基板30のCPUは所定の入力信号に基づき、排出制御基板34を介して発射制御基板に制御信号を出力する。発射制御基板は、制御信号の入力に基づき発射装置を制御して遊技球が遊技領域に発射されるようにする。
すなわち、以上のことから主制御回路をなす主制御基板30は、遊技の進行を制御する遊技制御装置をなし、第1制御回路をなす演出ROM基板32と第2制御回路をなす演出制御基板33とが遊技機100における種々の演出を制御する演出制御装置をなす。
そして、これらの各基板は以下のように遊技機に取り付けられている。
図2に示すように、画像表示面171における表示データなど、機種に依存するデータが記憶された第1制御回路としての演出ROM基板32は、ボックス32aに収納された状態で、遊技盤1の裏面側であって後述する裏機構枠160の下部からその下側に取り付けられ、さらにその後側に遊技を制御する主制御回路としての主制御基板30がボックス30aに収納された状態で取り付けられている。そして、複数の機種で共通使用可能な第2制御回路としての演出制御基板33は、ボックス33aに収納された状態で前面枠本体130の裏面側に取り付けられた後述の裏機構枠160に取り付けられている。また、排出装置200による賞球の払い出しを制御する排出制御回路としての排出制御基板34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源基板37は、それぞれボックス34a、37aに収納された状態で、前面枠本体130の裏面側の遊技盤1より下側となる位置に取り付けられている。なお、発射制御基板も前面枠本体130に取り付けられている。
すなわち、機種に依存する演出ROM基板32、主制御基板30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な演出制御基板33や排出制御基板34、発射制御基板、電源基板37は前面枠本体130もしくは裏機構枠160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する基板のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
図1から図4に示すように、裏機構枠160は、本体部161と、画像を表示する液晶表示パネル175を備える表示ユニット170を支持、案内するためのガイド部162とを有し、表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する演出制御基板33、賞球などを排出する排出装置200、排出装置200に遊技球を供給する貯留タンク220やシュート240が取り付けられている。なお、排出装置200と貯留タンク220とは本発明に係る遊技機におけるタンク排出装置230を構成する。
また、本発明にかかるタンク排出装置230の貯留タンク220と排出装置200とは、互いに接合された状態に一体的に形成されているが、貯留タンク220に対して排出装置200が揺動自在に取り付けられている。なお、後述するように貯留タンク220と排出装置200とは共有部分があり、貯留タンク220に対して揺動自在に取り付けられる排出装置200には、貯留タンク220の排出装置200と共有する一部の構成が含まれた状態となっている。
上述したように、裏機構枠160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に設けられた取付部材に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部の上側略半分を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。
本体部161には、裏機構枠160が遊技盤1の裏面に臨む状態において、前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口する矩形箱状の凹部である表示ユニット配設部163が形成されている。
表示ユニット配設部163は、ガイド部162とともに表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168を形成するものである。
また、矩形箱状の凹部である表示ユニット配設部163の上下左右の周面を形成する周囲壁167のうち下側の周囲壁167は、角部に連続する一部を残して切り取られた状態となっている。
また、左右の周囲壁167の前側には、それぞれガイド部162が、左右の周囲壁167を前側に延長するように取り付けられている。なお、裏機構枠160の左右の周囲壁167のうちの前面枠本体130に回動自在に軸支される側となる遊技機の前側から見て左側の周囲壁167には、後述するようにシュート240が取り付けられている。
また、同じく前面枠本体130に軸支される側となる左側のガイド部162が前面枠本体130に回動自在に取り付けられて、裏機構枠160の開閉を可能としている。
そして、ガイド部162を本体部161に取り付けた状態では、図3,4に示すように、ガイド部162の内周面が表示ユニット配設部163の周囲壁167の内周面のうちの主に左右の内周面と略同一面を形成するようになっており、ガイド部162によって周囲壁167の内周面のうちの一部が前側に延出された状態となっている。この表示ユニット配設部163とガイド部162で形成される、所定の奥行きを有するとともに前側に開口した矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が、表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168となる。
ここで、表示ユニット170は、図3に示すように、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された表示枠ユニット172と、この表示枠ユニット172の前面側が前記開口により開放された内部空間内に配置される液晶表示ユニット173と、前記表示ユニット172の前面側で前記内部空間の前側を覆う図示しない透明な前面カバーとからなるものである。
前記表示枠ユニット172は、後述の被案内部17aを有し、裏機構枠160の表示ユニット収納部168内において後述するように前後動自在となっている。また、表示枠ユニット172の内部空間は、その形状が前後幅が狭い直方体状、すなわち、矩形板状となっている。
液晶表示ユニット173は、表示枠ユニット172の内部空間内に収まるように矩形板状に形成されている。また、液晶表示ユニット173は、液晶表示パネル175(バックライトを含む)を収納する前面側が開口した箱状の液晶表示ユニットケース174と、この液晶表示ユニット用ケース174内に収納された液晶表示パネル175とからなるものであり、ケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。また、液晶表示ユニット173の前後幅は、表示枠ユニット172の前面カバーで閉塞された内部空間の前後幅より僅かに短くされているが、表示枠ユニット172内で液晶表示ユニット173は、ほとんど前後動できない状態となっている。
また、液晶表示ユニット173の上下幅及び左右幅は、表示枠ユニット172の内部空間の上下幅及び左右幅より短くされており、後述するように、前面構成部材11の表示用窓部12に対して、液晶表示ユニット173(液晶表示パネル175)の画像表示面171を位置合わせできる程度に、表示枠ユニット172の内部空間内で液晶表示ユニット173を少しだけ上下左右に移動自在となっている。なお、表示枠ユニット172の背面部で、液晶表示ユニット173の背面と対向する部分には、互いに離間して転動自在に複数の球(例えば、遊技球)が液晶表示ユニット173裏面と当接可能に配置されている。
また、液晶表示ユニット173の前面側の外周縁部となる左右の側縁部には、それぞれ上下二カ所に、前部が摩擦係数が低い部材により構成された前面滑り部材176が前面カバー裏面に当接可能に設けられている。これにより、表示枠ユニット173の背面部と前面カバーとにより前後をほぼ挟まれた状態の液晶表示ユニット173は、前記球と前面滑り部材176とにより円滑に前記内部空間内で上下左右に移動可能となっている。また、液晶表示ユニット173には、後述の被位置調整部材17b,17cが設けられ、後述の位置調整部材137,138により被位置調整部材17b,17cの位置が調整されることで、表示用窓部12に対して、液晶表示ユニット173(液晶表示パネル175)の画像表示面171を位置合わせできるようになっている。
そして、左右の周囲壁167とそれを延長するガイド部162により形成される裏機構枠160の左右の内側面には、表示ユニット170の外周部を構成している表示枠ユニット172の左右の側部にそれぞれ設けられるとともに、前記左右の側部の上部及び下部の合わせて4カ所から外側(左側もしくは右側)に突出する被案内部17a(右側の上下の2つだけを図示)を前後に移動自在に案内する概略溝状の案内部169が設けられている。案内部169は、4つの被案内部17aに対応して左右の内周面(右の内周面だけを図示)にそれぞれ上下2本ずつ前後方向に延在して設けられている。また、上側の案内部169は、その上部に、下側の案内部169は、その下部にそれぞれガイドレール上に突出する前後方向に沿った突条が形成され、溝と合わせて被案内部17aの上下移動を規制して前後に案内するようになっている。
なお、案内部169の前端は、ガイド部162の前端部より僅かに後方となっており、案内部169の前端部には、溝状の案内部169前端部を閉塞した状態として、該前端部より前側への表示ユニット170(被案内部17a)の移動を規制する前方位置規制部材180が形成されている。
この表示ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示ユニット170が配設されるようになっている。そして、図1に示すように、裏機構枠160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170の画像表示面171が臨むようになる。なお、裏機構枠160が遊技盤1の裏面に臨む状態にあるとき、表示ユニット170は遊技盤1の裏面から後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。また、この表示ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示ユニット170の上下幅および左右幅(但し左右に突出する被案内部17aを除く)よりも大きくなっており、表示ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。これによって、表示ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態になることも可能となるが、基本的に後述するように、表示ユニット170が付勢手段により前側に付勢された状態で、位置調整部材137,138により被位置調整部材17b,17cの位置が決定されることで、表示ユニット170(液晶表示ユニット173)の角度も決定される。
また、表示ユニット170は、バネ等の弾性部材からなる前記付勢手段により前方側に向かって付勢された状態となっており、裏機構枠160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、上述の前方位置規制部材180に表示ユニット170の被案内部17aの前端部が当接した状態となる。なお、後述するように、裏機構枠160を閉めた状態とした場合には、図2に示す前面枠本体130に取り付けられた遊技盤1の裏面に形成された位置調整部材137,138により、液晶表示ユニット173の被位置調整部材17b,17cが付勢手段の付勢力に抗して後方に移動することで表示ユニット170が後方に移動し、位置調整部材137,138で規制された位置で付勢手段の付勢力によりほぼ固定された状態となる。この略固定された位置は、セッティング後の使用時の表示ユニット170の位置となる。
なお、この表示ユニット170の位置は、前面構成部材11の表示用窓部12の周囲となる後端部に表示ユニット170の前面(前記前面カバー)が略当接した位置となる。
位置調整部材137,138は、図2に示すように被位置調整部材17b,17cに対応して設けられたものである。被位置調整部材17b,17cは、液晶表示ユニット173の液晶表示ユニットケース174の上側縁部及び左側縁部に設けられ、かつ、表示枠ユニット172の上側縁及び左側縁より外方に延出する鎹状の取付部材により表示枠ユニット172より外側となる上方及び左方に取り付けられている。また、被位置調整部材17b,17cは、取付部材により両端を回転自在に支持されたローラとなっている。なお、被位置調整部材17b、17cは、裏機構枠160の表示ユニット収納部168の内周と、表示ユニット170の外周との間となる間隔に配置される。
そして、位置調整部材137(138)は、表示ユニット170の上側(左側)に表示ユニット170の前面と平行でかつほぼ水平(垂直)に設けられた被位置調整部材17b(17c)の上下位置(左右位置)に対応して設けられたもので、遊技盤1裏面の前面構成部材11より上側(左側)に取り付けられている。位置調整部材137(138)は、前面構成部材11の後端部とほぼ同じ前後位置まで遊技盤1裏面から後方に延出して形成されるとともに、後端面に誘導ガイド部13a(13c)が形成されている。誘導ガイド部13a(13c)は、断面V字状で左右(上下)に延在する溝状となっているとともに、上下(左右)の中央部にさらに溝状で断面半円状の係合固定部13b(13d)が形成されている。
誘導ガイド部13a,13cは、前面枠本体130に遊技盤1が取り付けられた状態で裏機構枠160を開いた状態から閉めた状態とする場合、もしくは、裏機構枠160を閉めた状態で遊技盤1を前面枠本体130にその前面側から取り付ける場合に、表示ユニット170の上にほぼ水平に配置された被位置調整部材17b(表示ユニット170の左にほぼ垂直に配置された被位置調整部材17c)を案内しながら係合固定部13b(13d)に係合させるもので、断面V字状の誘導ガイド部13a(13c)により被位置調整部材17b(17c)を上下方向(左右方向)に移動させて案内し、断面半円状の溝である係合固定部13b(13d)内に円柱状の被位置調整部材17b(17c)を挿入することで位置決めするものである。
ここで、被位置調整部材17bは、液晶表示ユニット173に取り付けられているので、表示枠ユニット172内で上述のように上下左右に移動自在な液晶表示ユニット173の上下左右位置が位置調整部材137,138により調整されることになる。また、液晶表示ユニット173は、表示枠ユニット172の背面部と前面カバーとによりほぼ挟持された状態なので、位置調整部材137,138により液晶表示ユニット173の前後位置が決められると、それに対応して表示枠ユニット172の前後位置も決められることになり、表示ユニット170全体の前後位置が決められることになる。
上述のよう位置調整部材137,138に被位置調整部材17b,17cが係合した状態で、表示ユニット170の液晶表示パネル175の前後左右上下の位置が正確に決められた状態となり、前面構成部材11の表示用窓部12から露出する液晶表示パネル175の画像表示面171(画像表示領域)の位置が正確に決まることになる。これにより、画像表示面171に表示される画像と、表示用窓部12との位置がずれるようなことがなく、表示用窓部12から位置ずれのない画像を見ることができる。
液晶表示パネル175は、前面側に画像を表示可能な画像表示面171が配されるように筐体に収容されており、さらにその前面側には、液晶表示パネル175を保護する透明な前面カバーが取り付けられている。よって、液晶表示パネル175の画像表示面は、表示ユニット170の前面側から前面カバーを介して視認可能となっている。この画像表示面171の面積は、図2に示すように、前面枠本体130に形成された開口部に嵌め込まれた遊技盤1の上側略半分を裏面側から覆うことができる面積となっており、前面構成部材11によって形成された表示用窓部12よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも表示用窓部12よりも広く、表示用窓部12の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示パネル175の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1の表示用窓部12に対応できるようになっている。
なお、表示ユニット170は、図2に示すように、画像表示面171の面積が表示用窓部12よりも広いので、表示用窓部12から露出する領域に画像が表示されるように演出ROM基板32および演出制御基板33によって制御されている。この画像を表示する領域を決定する遊技盤1の表示用窓部12の大きさや位置に関する情報は、演出ROM基板32に記憶されているが、演出ROM基板32は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に演出ROM基板32も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤の表示用窓部に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1の表示用窓部12に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
そして、図4及び図5に示すように、裏機構枠160の本体部161の周囲壁167のうちの上壁16aには、貯留タンク220の後述する底壁22aの傾斜に対応して、遊技機前面から見て右から左に下り傾斜する傾斜固定板16bが形成されている。貯留タンク220は、図3に示すように傾斜固定板16b上に載せられた状態で固定される。
また、本体部161の右端部上面及び右側のガイド部162の上面は、ほぼ同じ高さ位置の平面とされるとともに、本体部161の右端部より左側に形成される前記傾斜固定板16bより高く形成され、傾斜固定板16bの右側に第1段差部16dが形成されている。
この第1段差部16dの段差面には、傾斜固定板16bの上面から上端部までの間に規制凹部16eが形成され、規制凹部16eの上側、すなわち、段差面の上側縁部が庇状に突出した状態とされている。第1段差部16dの段差面の庇状に突出した上側縁部が貯留タンク220の右側面に当接して、貯留タンク220を位置決めするとともに、貯留タンク220の右側面の下部から右側に突出する規制突出部222(図8等に図示)が前記固定用凹部16eに挿入されるようになっており、これにより貯留タンク220の上方側への移動を規制するようになっている。
また、裏機構枠160の本体部161の背面側の上部は、図1に示すように、第1段差部16dの下段側となる傾斜固定板16bよりも更に低く切欠かれた形状となっており、傾斜固定板16bの後方側が一段低くなるように形成され、これにより第2段差部16fが形成されている。この第2段差部16fの段差面に貯留タンク220の背面側の下部に形成された取付板221が固定されることで、貯留タンク220が裏機構枠160の本体部161に固定されるようになっている。
また、本体部161の左端部の上部には、上述の第2段差部16fの下段側より更に低くなった平面状の排出受け部16hが形成されており、貯留タンク220の左側に設けられた排出装置200の下端部が排出受け部16hの上に配置されるようになっている。
排出受け部16hには、排出装置200の後述の排出用導出部20a、球抜き用導出部20bが下方に向かって遊技球を流下可能に配置されている。
そして、排出受け部16hには、図5に示すように、上述の排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bの直下となる位置に球導入用開口部16kが設けられている。また、この球導入用開口部16k内には、後述のシュート240の排出流路248と、球抜き流路247の遊技球の導入口となる上端開口が配置されている。
そして、排出流路248の上端開口が排出装置200の排出用導出部20aの直下に配置され、球抜き流路247の上端開口が排出装置200の球抜き用導出部20bの直下に配置されている。また、排出装置200は、後述するように遊技機100の前後方向に直交する左右方向にそって揺動可能となっており、排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bが遊技機100の左右方向に移動するようになっていることから、球導入用開口部16kは、前後に(左右に僅かに位置をずらして)並んだ排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bを合わせた前後幅より僅かに大きな前後幅とされるとともに、排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bとを合わせた左右幅に左右への移動幅を加えた左右幅より広くされている。
また、図4に示すように、本体部161の左側面には、上述の排出受け部16hの下側から下端まで延在する取付切欠部16iが形成されており、この取付切欠部16iにシュート240が取り付けられるようになっている。
シュート240は、2つの遊技球の流路を形成する2つの溝を備えた流路構成部材241と、流路構成部材241の溝状の流路の蓋となる流路カバー242とを備える。
流路構成部材241は、上下に長尺な側壁部243の前縁部及び後縁部にそれぞれ沿って上下に前壁部244及び後壁部245を側壁部243に対して直角に設け、さらに、前壁部244と後壁部245との間に側壁部243に直角に仕切壁部246を設けたものである。
そして、前壁部244と仕切壁部246と側壁部243と流路カバー242とで囲まれた流路が賞球や貸球として排出される遊技球が排出装置200から上皿に流下する際の流路の一部となる排出流路248とされている。
また、後壁部245と仕切壁部246と側壁部243と流路カバー242とで囲まれた流路が例えばメンテナンス等のために貯留タンク220を空にするために貯留タンク220内の遊技球を抜き取るための流路の一部となる球抜き流路247とされている。なお、排出流路248及び球抜き流路247は、全体として上下方向に沿ったものであるが、その途中の上下二カ所に遊技球の流下勢を弱めるための屈曲部24a、24bが形成されている。
また、シュート240の上端部は、右側に突出するように形成されることで、その下側より左右幅が広くされており、これにより排出流路248及び球抜き流路247の左右幅も右側に拡張するように広くされている。そして、このシュート240の上端部が、上述の球導入用開口部16kを介して排出装置200の排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bに臨むようになっている。また、シュート240の上端部と排出装置200の排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bの下端部とは僅かに上下に間隔(遊技球の直径より短い間隔)があいているので、シュート240が排出装置200の後述の揺動を妨げないようになっている。
また、上述のように、排出流路248及び球抜き流路247の左右幅が右側に拡張するように広くされていることにより、排出装置200の揺動に基づいて排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bが左右に移動しても、排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bから排出流路248及び球抜き流路247に問題なく遊技球を流下できるようになっている。
そして、右側に拡張された排出流路248の上端開口は、排出装置200の排出用導出部20aと上下に重なる位置に配置され、排出用導出部20aから排出された遊技球を受けて裏機構枠160の下方に流下させるようになっている。
また、同じ右側に拡張された球抜き流路247の上端開口は、排出装置200の球抜き用導出部20bと上下に重なる位置に配置され、球抜き用導出部20bから排出された遊技球を受けて裏機構枠160の下方に流下させるようになっている。
また、裏機構枠160に配置されたシュート240の下側には、排出流路248を流下した遊技球を受けて上皿に誘導する図示しない流路と、球抜き流路247を流下した遊技球を受けて球抜きされた遊技球の回収位置に誘導する図示しない流路とが前面枠本体側に形成されている。
なお、2つの流路を遊技機100に対して左右二列ではなく、前後二列に配置することで、シュート240の左右幅をより狭くし、シュート240が、その側方に配置される表示ユニット170の配置や前後動の邪魔にならないようにしている。
以上のような構成から、排出装置200を揺動可能でかつ一体的に設けた貯留タンク220は、遊技盤1を着脱可能に装着する前面枠本体130(本体枠)の裏面側上方部に配設され、前面枠本体130の裏面側には、遊技盤1の所要領域において表示ゲームを実行する表示ユニット170を当該前面枠本体130側に支持する支持手段としての裏機構枠160を設けた構成となっている。これにより、表示ユニット170を遊技盤1ではなく前面枠本体130側に配設したので、遊技盤1を新規なものに交換する際にも表示ユニット170を共通的に使用することが可能となる。しかも、排出装置200は貯留タンク220に一体的に備えられ前面枠本体130の上方に配設されるので、表示ユニット170およびそれを支持する裏機構枠160の配置スペース的な問題を解消することができる。なお、この例では、裏機構枠160の前面側で表示ユニット170を支持し、遊技盤1の上端部とほぼ同じ高さ位置から上方となる裏機構枠160の上部に排出装置200を一体的に設けた貯留タンク220が配置される。
そして、裏機構枠160の一側部側、すなわち、表示ユニット170の側方に排出装置200から排出された遊技球を下方に流下させるシュート240が配置される。しかし、シュート240は、遊技球を流下させるだけの構造で例えば左右方向の幅を遊技球の直径より僅かに広い程度に構成することができ、遊技機100の裏面側においてシュート240が表示ユニット170の側方に有っても、僅かな左右幅しか占有せず、表示ユニット170として、遊技盤1の左右幅に対応するような広いものを使用することが可能となる。
次ぎに、本発明にかかる遊技球排出機構の貯留タンク220及び排出装置200について説明する。
図1〜図7に示すように、貯留タンク220及びこの貯留タンク220に対して揺動自在に取り付けられた排出装置200は、一体的に組み立てられた状態で、裏機構枠160の上部に取り付けられるようになっている。
すなわち、遊技機100の遊技球排出機構は、上面が開口する平面略長方形の箱形に形成され、外部(島設備の補給装置)から供給される遊技球を貯留する貯留タンク220と、該貯留タンク220の底壁22aの傾斜下流側に位置し該貯留タンク220と一体的に設けられ該貯留タンク220に貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置200とを備える。
一体的に組み立てられた貯留タンク220及び排出装置200の裏機構枠160への取り付けは、貯留タンク220の背面側に沿って貯留タンク220の下端面から下方に突出した状態で左右に延在する取付板221(図1,6,7に図示)と、前から見て貯留タンク220の右端の下端部から右に突出する規制突出部222(図6〜8に図示)とによって行われる。
上述のように排出装置200と一体にされた貯留タンク220を裏機構枠160の
上壁16aの傾斜固定板16b上に貯留タンク220の底面を沿わせた状態とする。
さらに、規制突出部222を傾斜固定板16bの上面に沿わせた状態で、上述の第1段差部16dの段差面に形成された規制凹部16e内に挿入した状態とする。
また、上述の第2段差部16fの段差面に取付板221の前面を当接させ、取付板221を裏機構枠160の本体部161側となる段差面にビス等により固定する。これにより、排出装置200と一体的に接合された貯留タンク220が裏機構枠160に位置決めされて固定される。
そして、図6及び図7に示すように、裏機構枠160を介して遊技機100の前面枠本体130に固定される貯留タンク220に対して排出装置200が揺動軸401(図6に示す上側のビス405の位置)を中心に揺動可能に取り付けられている。すなわち、前記貯留タンク220が遊技機100本体に取り付けられるとともに、前記排出装置200を前記貯留タンク220に対して揺動軸401を中心に揺動可能に取り付けている。
なお、貯留タンク220と排出装置200は、基本的に一体的なもので、必ずしもこれらの境界が明確なものとなっておらず、貯留タンク220に対して揺動自在な部分には、排出装置200以外(遊技球を排出する機能以外)に貯留タンク220の一部の構成(排出装置200に遊技球を供給するために遊技球を貯留する機能の一部)が含まれるが、ここでは、名称として、固定的に裏機構枠160に固定される部分を貯留タンク220とし、貯留タンク220に対して揺動自在な部分を排出装置200とする。
以上のように、タンク排出装置230は、図6〜17示すように、貯留タンク220と、排出装置200とからなる。
貯留タンク220は、上方が開放された遊技機100の左右方向に長い箱状に合成樹脂が一体成型されたもので、貯留タンク220の長手方向の一端部側(遊技機100の前から見て左端部側)に排出装置200が取り付けられるものである。なお、貯留タンク220は、上面が開放された箱状であるが、排出装置200が取り付けられる左端部側も開放された状態となっており、排出装置が取り付けられることで、左端部が閉塞された状態となるようになっている。
また、貯留タンク220の左端部側は、後述するように堰壁207が取り付けられることにより、遊技球を貯留可能部分の上部は、貯留タンク220の左端までとなるが、貯留タンク22の右端の上下半分より僅かに下から貯留タンク22の後述の底壁22aまでの部分においては、遊技球を貯留可能な部分が排出装置200側に延出した状態となっており、排出装置200の後述の駆動源取付部材206の下側から後述のスプロケット210及び後述の誘導部22gの上までの部分が貯留タンク220と連続して遊技球を貯留可能な部分となっている。従って、実際の遊技球を貯留するタンクとして機能する部分は、貯留タンク220と排出装置200の回転体としてのスプロケット210上の部分とに分けられた状態となっている。
排出装置200は、筐体部410と、排出装置200の駆動源となるステッピングモータ204と、ステッピングモータ204を排出装置200の筐体部410に取り付けるための駆動源取付部材206と、駆動源取付部材206に設けられ、貯留タンク220の上部側からの排出装置200側への遊技球の流入を堰き止める堰壁207と、堰壁207の左右側縁部(遊技機100の前後方向の前後の側縁部)に設けられて貯留タンク220に取り付けられるタンク取付部材402と、貯留タンク220内の遊技球を受け入れて排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに移動させるための複数(例えば、10個程度)の球受部208,…を備えた回転体としてのスプロケット210と、スプロケット210の中央部の上に配置される回転体上部材214と、排出装置200内(収納部203内)の遊技球を下側から支持する略円板状の底部216と、筐体部の下端部に固定されて底部216を支持するとともに、排出される遊技球を検出する排出球の検出センサ217を支持する底部材218と、貯留タンク220の排出装置200側部分に底壁22a(導入部202)から積み重なる遊技球の高さを制限する高さ制限部材260とを有する。
図6〜図17に示すように、貯留タンク220は、左右に延在する貯留タンク220の底を構成するとともに、左右方向の他方の端部側から排出装置200が設けられる一方の端部側に向かって下り傾斜する左右に長い概略矩形状の底壁22aと、この底壁22aの前から見て右側縁から略垂直に立設される右側壁22bと、底壁22aの前縁部から略垂直に立設される前壁22cと、底壁22aの後縁部から略垂直に立設される後壁22dとを有する。なお、貯留タンク220の排出装置200側の側壁となる部分は、排出装置200に設けられている。すなわち、この側壁となる部分として、排出装置200の左端部側に略垂直(鉛直)に円弧板状の左側壁22eが設けられている。
前記底壁22aは、図11に示すように、前から見て右から左に向かって下り傾斜して配置されているとともに、さらに、図17(B),(C)に示すように、後から前側に向けて下り傾斜している。なお、底壁22aの右から左への傾斜は、底壁22a上面に、他方の端部から排出装置200が設けられた一方の端部側に、貯留タンク220に貯留された遊技球を流動させるための傾斜部22hを形成するためのものである。これにより、底壁22a上の傾斜部22hでは、その右から左への傾斜により底壁22aの遊技球複数個(例えば遊技球の直径の5倍から10倍程度)分となる前後の幅内で、排出装置200に向かって遊技球が複数条で流下可能となっている。なお、傾斜部22hは、遊技球が上下に積み重なる貯留タンク220の底部なので、遊技球は必ずしも直線的に流下するわけではなく、不規則に流下する。すなわち、貯留タンク220の底壁22aは遊技機100の左右方向一側に下り傾斜し、遊技球が複数幅で不規則に流下する傾斜部22hが形成されている。
また、底壁22aの後から前側へ向けての下り傾斜は、後述するようにスプロケット210の順方向の回転方向に沿ったものとなっている。なお、底壁22aの傾斜は、長辺方向(右から左への下り傾斜)及び短辺方向(後から前への下り傾斜)とも、基本的に排出装置200が設けられる左端部の後述の円環状の誘導部22gの手前(右側)までとされており、排出装置200側となる円環状の誘導部22gでは、その外周側から中心側に向かって下り傾斜するようになっている。また、貯留タンク220の底壁22aは、円環状の誘導部22gとの境界部分で、貯留タンク220側と排出装置200側とに分割された状態となっており、底壁22aの排出装置200側端部は、円環状の誘導部22gの外周縁に沿って略半円状(円弧状)となっている。
そして、誘導部22gの内側に後述のようにスプロケット210が配置されるが、該スプロケット210の順方向の回転方向は、時計回り(右回り)となっており、スプロケット210の右側となる底壁22aの傾斜部22hでは、スプロケット210の回転方向は、後側から前側となる。従って、底壁22aを後から前側に向かって下り傾斜させることにより、遊技球をスプロケット210の回転方向に誘導する状態となる。
すなわち、貯留タンク220の底壁22aには、遊技機100の左右方向一側に下り傾斜する傾斜部22hと、該傾斜部22hの傾斜下流側に誘導部22gとが形成され、傾斜部22hは、スプロケット210の回転方向に対応して、遊技機100の前後方向一側に下り傾斜している。なお、右から左に傾斜する傾斜部22h全体が後から前に下り傾斜している必要はなく、傾斜部22hの左側(排出装置200側)だけが後から前に下り傾斜するものとしても良い。
また、図9、図10、図17(C)に示すように、底壁22aには、その傾斜部22hの前から見て左側端部に、後側が高く前側が低い誘導段部22iが形成されている。なお、誘導段部22iは、左側(排出装置200側)に向かうに連れて、前側に向かうように斜めに形成され、誘導段部22iの段差は、底壁22aの後縁部の左右の略中央部から、円環状の誘導部22gの円環の略中心に向かった線分にそって形成されている。
すなわち、傾斜部22hに、前記スプロケット210の回転方向に対応して、前記誘導部22gへ流下する遊技球を、遊技機100の前後方向の一方側に誘導する誘導段部22iを設けている。なお、誘導段部22iも貯留タンク220内の遊技球の流れをスプロケット210の順方向の回転に沿わすように誘導するためのものである。
貯留タンク220の前記右側壁22bの前縁側に前壁22cが接合され、後縁側に後壁22dが接合されて前後と右側を囲んだ状態とするとともに、その下を底壁22aが閉塞した状態となっている。そして、右側壁22b、前壁22c、後壁22dの上側縁は、ほぼ水平な平面内に面一に配置されるようになっている。従って、前壁22c及び後壁22dは、その上縁が水平とされ、下縁が底壁22aと同様に傾斜した状態となっている。貯留タンク220は、他方の端部から排出装置200側の一方の端部に向かうに連れて深さが深くなるように構成されている。
そして、図7に示すように、前壁22cと後壁22dとの排出装置200側端部には、それぞれ上下2カ所に、ピン孔403、404が形成されている。上下のピン孔403,404は、互いに上下に間隔をあけて配置されている。そして、上のピン孔403にビス405と止め輪406(もしくは段ネジとナットやリベット等)により、排出装置200を揺動自在(回転自在)に接合するようになっている。
また、下のピン孔404には、後述するように排出装置200の揺動範囲を規制するためのビス405と止め輪406が取り付けられるようになっている。
また、上下のピン孔403,404は、高さ制限部材260より上に設けられている。すなわち、高さ制限部材260により遊技球の流入が規制された位置にピン孔403,404が設けられているので、ピン孔403,404やピン孔403,404に挿入されるビス405や止め輪406等の揺動軸401を構成する部材が貯留タンク220において遊技球の流下に影響を与えることがない。
排出装置200の筐体部410は、上下に機能が分かれている。すなわち、筐体部410は、上側の貯留タンク220とともに遊技球を貯留する貯留部411と、下側のスプロケット210を収納する筒体部201(収納部203)とが一体に形成された状態となっている。
貯留部411は、その外周壁となり、かつ、貯留タンク220とともに遊技球を貯留する空間の左側の壁を構成する左側壁22eと、貯留タンク220とともに遊技球を貯留する空間の排出装置200側の底壁を構成する誘導部22gとからなっている。
なお、貯留部411は、その上端部が前壁22c及び後壁22dの排出装置200側端部の高さの1/2より僅かに低くなった高さ位置しかなく、後述するように高さ制限部材260により貯留タンク220の貯留部411より上にある遊技球を下側に誘導することで、貯留される遊技球の高さが貯留タンク220より低くされるようになっている。
また、貯留部411上には後述するように略水平な駆動源取付部材206が配置されて、貯留部411の上面側が閉塞された状態となっている。
そして、左側壁22eは、貯留タンク220に対して遊技機100の前後方向に渡って配置されて、貯留タンク220の開放された排出装置200側端部を閉塞するようになっている。
そして、左側壁22eの前側端部は、貯留タンク220の前壁22cとほぼ同じ前後位置に配置され、前壁22cとほぼ連続して遊技機100の左右方向に沿って配置されている。また、左側壁22eの後側端部は、貯留タンク220の後壁22dとほぼ同じ前後位置に配置され、後壁22dとほぼ連続して遊技機100の左右方向にそって配置されている。
なお、貯留タンクの前壁22c及び後壁22dの排出装置200側の側縁(左端)と、左側壁22eの前端及び後端の側縁とは切り離された状態となっている。そして、常態では、前壁22c及び後壁22dの前記側縁と、左側壁22eの前端及び後端の側縁とはほぼ当接した状態(後述の第1状態)となっているが、排出装置200が常態から揺動した場合(後述の第2状態に揺動した場合)に僅かに離れる構成となるが、遊技球の直径より長く離れることがなく、排出装置200の揺動により生じた隙間から遊技球が外部に流出してしまうようなことはない。なお、前壁22c及び後壁22dの前記側縁部分と、左側壁22eの前端及び後端の側縁部分とを前後に重なった状態とし、排出装置200が揺動しても、隙間が生じないようにしても良い。
そして、左側壁22eの前側端部と後側端部とは、貯留タンク220の反対側でほぼ半円状の左側壁22eの本体により接続された状態となっており、この左側壁22eに囲まれた部分が排出装置200の貯留部411となっている。
この左側壁22eの円弧板状の本体は、スプロケット210の回転中心を中心とする半円状(円弧状)に形成されるものである。
貯留部411の底部を構成する誘導部22gは、内部に開口部22fを有する円環状に形成されている。また、概略円筒状となる筒体部201の上端部の円筒状の部分が開口部22fとほぼ同径とされ、誘導部22gの下側において、全開口部22fを囲むようにして誘導部22gの内周縁部と一体に接続された状態となっている。
また、誘導部22gは、その外周部側の直径が、貯留タンク220の前壁22cと後壁22dとの間隔(例えば、傾斜部22hの前後幅)とほぼ等しくされており、貯留タンク220内部の遊技機100の前後方向に沿った全幅に渡って誘導部22gが形成されている。
すなわち、傾斜部22hの遊技機100の前後方向の長さと、誘導部22gの外周直径の長さをほぼ同じに構成している。なお、後述のように誘導部22gも導入部202に含まれるものとした場合に、導入部202も貯留タンク220内部の遊技機100の前後方向に沿った全幅に渡って形成されるものとなる。
また、誘導部22gの外周部の貯留タンク220の反対側となる半円部分の外周縁部には、上述の左側壁22eの下端部が一体に接合された状態とされている。そして、誘導部22gの貯留タンク220側の円弧状の半円部分の外周部分には、左側壁22eが接続されておらず、後述するように底壁22aの排出装置200側の円弧凹状の側縁部の下に配置されるようになっている。そして、誘導部22gの貯留タンク220側の側縁部には、底壁22aの上述の側縁部と上下に重なる重複部が誘導部22gの外周に沿って形成されている。
誘導部22gは、上述のように外周部から中心に向かって下り傾斜するものとなっており、遊技球を開口部22f内に落下するように誘導するものである。なお、開口部22fの下方には、スプロケット210が配置され、誘導部22gの内周の近傍となる位置には、スプロケット210の外周部に周方向にそって並んだ状態で球受部208,…が形成されており、誘導部22gが遊技球を開口部22f内の球受部208,…に誘導するものとなっている。また、誘導部22gの内周側から後述の回転誘導部21fとの円環状の間隔に上述の球受部208,…が配置されるようになっており、この間隔が球受部208,…に受け入れる遊技球が、貯留タンク220から排出装置200内に導入される導入部202とされている。
従って、誘導部22gと傾斜部22hとの関係から、傾斜部22hの傾斜下流側に前記導入部202が形成されていることになる。
また、誘導部22gの外周と内周との間の幅(外径と内径の差)は、遊技球の直径に対応したものとされ、例えば、遊技球の直径以上でかつ遊技球の直径の2倍以下とされている。また、誘導部22gの中で最も高い位置となる外周部は、底壁22aの排出装置200側に下り傾斜する傾斜部22hの最も低い位置となる排出装置200側端部よりも低くなっており、傾斜部22hと誘導部22gとの間に傾斜が急な段差が形成されている。
上述のように、排出装置200側の誘導部22gと、貯留タンク220側の傾斜部22hとは別体となっており、傾斜部22hの傾斜下側の端部となる底壁22aの排出装置200側の半円凹状の端部の下側に、誘導部22gの貯留タンク220側の半円凸状の端部が配置された状態となっている。
そして、状態では、後述するように、底壁22aの排出装置200側端部の下面に、誘導部22gの貯留タンク220側の端部の上面が当接した状態となっている。
なお、底壁22aの排出装置200側端部の下面には、底壁22aの排出装置200側の半円凹状の端に沿って下方に僅かに突出するリブが形成されており、このリブの下端に誘導部22gの貯留タンク側の外周縁部となる重複部の上面が当接するようになっている。
また、誘導部22gは、排出装置200の一部として、排出装置200とともに、貯留タンク220の排出装置200の反対側となる端部から排出装置200側の端部に向かう長さ方向に直交する方向、すなわち、遊技機100の前後方向にそって形成された揺動軸401により、貯留タンク220の長さ方向に沿って左右に揺動することになる。この際の誘導部22gが揺動により傾くことになり、誘導部22gの貯留タンク側220部分で、貯留タンク220の長さ方向に沿った傾斜角度が小さくなるように変化することになるが、最も傾斜角度が小さくなった場合でも、誘導部22gの外周縁側から内周縁側に下り傾斜した状態を保持するようになっている。すなわち、誘導部22gの傾斜角度の方が排出装置200の揺動範囲となる角度より大きくなっている。
筒体部201は、図15,16、18等に示すように、誘導部22gの前記開口部22fと略同径の内周を有し、スプロケット210を収納する収納部203本体となっている。筒体部201は、底壁22aに接続される筒体部201の上部である円筒状の第1筒体21aと、筒体部201の下部であり第1筒体21aより内径が遊技球1個分程度小さい第2筒体21bと、これら第1筒体21aと第2筒体21bとの間に配置され、第1筒体21aと第2筒体21bとを接続した状態に配置される中間筒体21cとを有するものである。
第1筒体21aは、上下方向に渡って同径の円筒状に形成されている。第2筒体21bは、上述のように第1筒体21aより小径で、上方方向に渡って同径の円筒状に形成されているが、排出用導出部20aを有する底部216に設けられた後述の導出凸部21iに対応する部分に切欠部21dが形成されている。中間筒体21cは、上端部が第1筒体21aに連続して形成されるとともに第1筒体21aと同径とされ、下端部が第2筒体21bに連続して形成されるとともに第2筒体21bと同径とされ、上端から下端に向かって径が小さくなるように筒状でかつ円錐台状に形成されている。従って、中間筒体21cの内周面は外側から内側に下り傾斜する傾斜面となっている。
また、第2筒体21bと中間筒体21cとの境界部分で、かつ、底部216に形成される排出用導出部20aから球抜き用導出部20bまでの範囲の上となる部分には、図9,10,21,22に示すように、筒体部201の中心側(スプロケット210の中心方向)に突出する内周に沿ったリブ21eが形成されている。これは、球受部208,…に上下複数段に受け入れられた遊技球のうちの一番下の遊技球が排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bから下方に導出された場合に、その上の遊技球まで一緒に導出してしまうのを前記リブ21eにより防止するものである。すなわち、後述のようにスプロケット210の外周部と筒体部201の内周面との間の配置された遊技球は、遊びがあまり無いので、少し突出したリブ21eにより下方に流下できない状態となる。
すなわち、収納部203の側壁(筒体部201)における導出口(排出用導出部20a及び球抜き用導出部20b)の上方側所要範囲に、前記球受部208,…における最下段よりも一段上段の遊技球が排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bに流下することを防止する(遊技球を球受部208,…内に保持する)ためのリブ21eをスプロケット210の中心方向に突設している。言い換えれば、前記収納部203の側壁における前記排出用導出部20aの上方側に、前記球受部208,…における最下段よりも一段上段の遊技球を当該球受部208,…内に保持するためのリブを形成している。
また、後述のようにスプロケット210が順方向に回転した場合に、排出用導出部20aから遊技球が導出され、逆方向に回転した場合に球抜き用導出部20bから遊技球が導出され、一方向にスプロケット210が回転した場合に、排出用導出部20aと球抜き用導出部20bとの両方から遊技球が導出されることがないようになっている。これは、リブ21eが排出用導出部20aから球抜き用導出部20bまでの範囲に渡って形成されているためである。すなわち、例えば、スプロケット210が順回転して、排出用導出部20aの部分で球受部208の一番下の遊技球が導出されるが、この際にその上の遊技球はリブ21eにより下方への移動が規制されている。
これにより、球受部208の一番下となる部分には遊技球が無い状態となる。この状態で、排出用導出部20aの部分から球抜き用導出部20bの部分に球受部208が移動すると、未だ一番下より上の遊技球がリブ21eにより下方への移動が規制されているので、球受部208,…の一番下には遊技球が無い状態となり、球抜き用導出部20bから遊技球が導出されない。
そして、球受部208,…が球抜き用導出部20bの部分を通過したところで、リブ21eから離れ、球受部208,…内の下から二番目以降の遊技球が一段下方に移動し、一番下に遊技球が配置され、再び、排出用導出部20aまで移動した場合に遊技球を導出可能となる。また、球受部208,…の一番上の段に遊技球が無い状態となり、新たに遊技球を受け入れ可能な状態となる。
また、スプロケット210を逆回転した場合には、上述の排出用導出部20aと球抜き用導出部20bとを入れ替えた状態となり、球抜き用導出部20bから遊技球が導出され、排出用導出部20aからは遊技球が導出されない状態となる。
また、貯留タンク220の下部の前側で排出装置200側の手前側には、半端センサ22k(図8に破線で図示)が配置される。この半端センサ22kは、基本的には、貯留タンク220内の遊技球の残量が1回に払い出される遊技球数のうちの最大数より少なくなった場合に、1回の排出数に満たない半端な数の遊技球が払い出されるのを防止するものである。また、半端センサ22kは、貯留タンク220に遊技球が無いのに、排出装置200が作動するのを防止すものである。そして、半端センサ22kは遊技球を非接触で検出する近接センサなど、遊技球を検出するセンサで構成され、半端センサ22kから遊技球を検出する信号が途絶えた場合(遊技球を検出していないことを示す信号が出力された場合)に、排出制御基板34が、島設備側から遊技球が補給されて、半端センサ22kから遊技球を検出していることを示す信号が入力するまで、遊技球の排出を停止する制御を行う。
また、貯留タンク220への遊技球の補給の制御は、島設備に設けられた遊技球補給装置が行うようになっており、貯留タンク220に内の遊技球の貯留量を検出するセンサは、遊技球補給装置側に接続されて、例えば、遊技機100を設置した際に、貯留タンク220に対応してセットされる。
上述のように遊技球を貯留する空間は、貯留タンク220と排出装置200との両方に渡って形成された状態となっているが、貯留タンク220底壁22aの周囲を囲う右側壁22b、前壁22c及び後壁22dの高さに対して、排出装置200の誘導部22gの貯留タンク220の反対側を囲う左側壁22eの高さが半分程度となるように低くなっている。
従って、貯留タンク220に略一杯となるように遊技球を補給してしまうと、遊技球が貯留タンク220の排出装置200側端部から溢れてしまう。それに対して、排出装置200の駆動源となるステッピングモータ204を貯留タンク220に固定するための駆動源取付部材206が高さが低くされた排出装置200の左側壁22e部分から遊技球が漏出するのを防止する蓋として機能する。
駆動源取付部材206は、半円状の板体に前記半円の直径の幅を有する細板を延長させた形状を有するもので、半円部分が半円状の左側壁22eの本体上に配置され、延長された細板部分が左側壁22eの前後の端部上に架け渡された状態で配置される。
そして、駆動源取付部材206は、貯留タンク220の底壁の周囲を囲む壁(右側壁22b、前壁22c、後壁22d)より一段低くなった排出装置200の左側壁22eで囲まれる貯留部411の上を閉塞するようになっている。
また、駆動源取付部材206の前壁22c及び後壁22dの排出装置200側の側縁部、すなわち、円弧状の側縁の反対側となる側縁部には、前壁22c及び後壁22dの側縁に沿って上下に立設された堰壁207が取り付けられている。
堰壁207により、前壁22c及び後壁22dと左側壁22eとの間の段差部分から遊技球が駆動源取付部材206側に流出するのを防止している。なお、この例においては、堰壁207より右側(他端部側)に高さ制限部材260が配置され、高さ制限部材260が遊技球を堰き止めるので、堰壁207が遊技球を堰き止める必要はないが、遊技球が撥ねて高さ制限部材260の上に載ってしまったような場合には、この遊技球の落下を防止することができる。
また、堰壁207は、駆動源取付部材206に設けられることで、駆動源取付部材206の補強部材としての機能を有する。また、堰壁207の左右側縁部(遊技機100の前後方向の前後側縁部)には、それぞれ、タンク取付部材402が設けられている。タンク取付部材402は、堰壁207の前後側縁部から直角に貯留タンク220側に延出する上下に長い矩形板状の部材である。
また、図6,7に示すように、前側(後側)のタンク取付部材402は、貯留タンク220の前壁22c(後壁22d)の外側に前壁22c(後壁)と平行に配置され、前壁22c(後壁22d)と略当接した状態(当接もしくは近接した状態)となっている。
また、堰壁207の前後側縁部と、前後のタンク取付部材402との接合部の内側となる部分には、貯留タンク220側に向かって開放した状態で、前記接合部に沿って上下に溝部412が形成されており、この溝部412の遊技機100の前後方向の幅は、前壁22c及び後壁22dの厚みより僅かに広いものとなっている。
そして、この前後の溝部412には、それぞれ、前壁22cもしくは後壁22dの排出装置200側の側縁部が挿入された状態となっている。
また、前後のタンク取付部材402には、図7に示すように、上部に円孔413が形成され、その下の中央部より僅かに上となる部分に、下に凸となる円弧状に形成された長孔である円弧状長孔414が形成されている。また、円弧状長孔414の円弧となる円の中心は、前記円孔413の位置となっている。
そして、溝部412に前壁22c、後壁22dの側縁部が挿入された状態、すなわち、貯留タンク220に排出装置200を取り付ける状態で、前側(後側)のタンク取付部材402の円孔413が貯留タンク220の前壁22c(後壁22d)の上側のピン孔403と重なり、前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とを貫通するようにビス405を円孔413及び上のピン孔403に挿通させることができる。
また、上述のように貯留タンク220に排出装置200を取り付ける状態で、前側(後側)のタンク取付部材402の円弧状長孔414が貯留タンク220の前壁22c(後壁22d)の下側のピン孔404と重なり、前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とを貫通するようにビス405を円弧状長孔414及び下のピン孔404に挿通させることができる。
ビス405は、前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とを貫通させた状態で、ビス405の頭部と反対側となる位置に止め輪406が取り付けられることで、ビス405の頭部と止め輪406とにより、ビス405が円孔413及び上側のピン孔403もしくは円弧状長孔414及び下側のピン孔404から抜けないようになっているとともに、ビス405が前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とに対して斜めにならずにほぼ直交した状態を保持するようにしている。
なお、これらピン孔403,404及び円孔413、円弧状長孔414を介して前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とに貫通される部材(ここではビス405)は、前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とを締結することなく、適度に保持できるものならば良く、例えば、段ネジとナットや、各種リベットなどを用いることができる。
そして、上述のように排出装置200に設けられるタンク取付部材402の上側の円孔413と、貯留タンク220に設けられる前壁22c・後壁22dの上側のピン孔403とにピンとしてビス405を挿通することで、貯留タンク220と排出装200とが回転自在に(ピン)接合された状態となる。すなわち、前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とを貫通するようにビス405を円孔413及び上のピン孔403に挿通させることで、ビス405を揺動軸401として、裏機構枠160に固定される貯留タンク220に対して排出装置200を揺動自在とすることができる。
また、前側(後側)のタンク取付部材402と前壁22c(後壁22d)とを貫通するようにビス405を円弧状長孔414及び下のピン孔404に挿通させた状態で、上述の上側の円孔413及びピン孔403に挿通したビス405を中心に排出装置200が揺動した場合に、排出装置200の揺動に対応してビス405が挿通された状態の円弧状長孔414が挿通されたビス405に対して揺動することになる。
この際には、相対的に下側のビス405(円弧状長孔414に挿通されたビス)が円弧状長孔414にそって上側のビス405(円孔413に挿通されたビス)を中心とする円弧状に移動した状態となる(実際には円弧状長孔414がビス405に対して移動する)。ここで、ビス405が円弧状長孔414の端部に至ると、ビス405がそれ以上移動できなくなることにより、排出装置200の揺動が規制されることになる。すなわち、円弧状長孔414の端から端までの範囲がビス405が移動可能な範囲となり、これが排出装置200の揺動可能範囲となる。
従って、タンク取付部材402の円孔413の位置により、遊技機100の前後方向に沿った揺動軸401の位置が決まり、円孔413を中心とする円弧状の円弧状長孔414の両端部の位置により排出装置200の揺動軸401を中心とする揺動範囲が決定されることになる。従って、下側のビス405の位置に円弧状長孔414の貯留タンク220の反対側端部が至ることにより、排出装置200の下部の貯留タンク220側への揺動範囲が規制される。
ここで、円孔413の位置は、排出装置200の貯留タンク220側端部の上端部となるので、排出装置200の下部は、排出装置200の自重により、貯留タンク220側に押圧された状態となり、貯留タンク220と排出装置200とが最も接近した状態となる。ここでは、上述の円弧状長孔414の貯留タンク220側の端部で位置が決まることになる。ところで、下側のビス405の位置に円弧状長孔414の貯留タンク220の反対側端部が至る前に、前壁22c及び後壁22dの排出装置200側の側縁部がタンク取付部材402と堰壁207との接合部となる溝部412に挿入されて、前記接合部の下端部と、前壁22c及び後壁22dの下端部とが当接した際に、排出装置200の貯留タンク220側への揺動が規制されることになる。
すなわち、円弧状長孔414の貯留タンク220側端部の位置ではなく、上述のように堰壁207(堰壁207とタンク取付部材402との接合部)に貯留タンク220に設けられた前壁22c及び後壁22dの排出装置200側となる側縁部の下端部が当接することで、排出装置200下部の貯留タンク220側への揺動範囲が規制されるものとしても良い。
また、傾斜部22hの傾斜による遊技球の球圧や、駆動源としてのステッピングモータ204の回転や、スプロケット210の回転や、この回転に伴う遊技球の排出装置200外への導出等の遊技球の移動などにより、排出装置200の下部がその自重による押圧力に抗して貯留タンク220から離れる方向に揺動した場合に、前記タンク取付部材402の円弧状長孔414の貯留タンク220側端部が円弧状長孔414とビス孔404に挿通されてタンク取付部材402と前壁22cもしくは後壁22dとに保持されたビス405の位置に至り、円弧状長孔414の端部の側縁にビス405が当接し、それ以上の排出装置200の揺動が規制されることになる。
なお、上述の揺動軸401は、遊技機100の前後方向に沿っているが、貯留タンク220において、遊技機100の左右方向に沿って排出装置200の反対側となる他方の端部から、排出装置200側の一方の端部に向かって下り傾斜するように形成された底壁22a上の傾斜部22hを横断する方向となっている。また、上述のように排出装置200の下部が自重により貯留タンク220側に傾いた状態を第1状態とし、この状態から排出装置200の下部が円弧状長孔414により規制されるまで貯留タンク220から離れる方向に傾いた状態を第2状態とする。この場合に第1状態は、排出装置200が傾斜部22hの上流側に向かって傾いた状態と言うことができる。また、第2状態は、排出装置200が傾斜部22hの下流側に向かって傾いた状態と言うことができる。
従って、貯留タンク220の底壁22aは当該遊技機100左右方向一側に下り傾斜し遊技球が複数幅で不規則に流下する傾斜部22hが形成され、傾斜部22hを横断する方向に揺動軸401を設け、排出装置200は、傾斜部22h傾斜上流方向に位置する第1状態と、傾斜部22h傾斜下流方向に位置する第2状態とに揺動可能で、且つ、排出装置200の自重により第1状態に付勢されていることになる。
また、上述のように貯留タンク220を構成する底壁22aの排出装置200側端部の下側に、排出装置200に設けられた誘導部22gの貯留タンク200側半円部分の外周部が配置されている。そして、上述の第1状態では、底壁22aの端部の下面に誘導部22gの外周部となる重複部が当接した状態となっている。この構成によっても第1状態側への排出装置200の揺動範囲が規制されていることになる。そして、排出装置200が第2状態側に揺動した場合に、底壁22aの端部よりしたとなった誘導部22gの重複部がさらに下に移動することになる。すなわち、スプロケット210の球受部208に遊技球を誘導する誘導部22gを貯留タンク220から球受部208に遊技球を導入する導入部202の一部とすると、排出装置200に導入部202が設けられるとともに、傾斜部22hの下流端部の下に導入部202の上流端部が重なるように構成され、排出装置200が前記第1状態から前記第2状態に変換すると、導入部202の上流端部が下方に移動することになる。このようにしたことにより、排出装置200が揺動してもその誘導部22gが底壁22a上面の傾斜部22より上に移動することがなく、遊技球の傾斜部22hから誘導部22g側への流下を妨げないようになっている。
前記駆動源取付部材206は、その下面が平面状とされるとともに、上面側に補強用リブやステッピングモータ204の取付部材等が形成されている。また、駆動源取付部材206の半円部分の円の中心となる位置には、ステッピングモータ204の回転軸を貫通する貫通孔が形成されている。
すなわち、駆動源取付部材206は、その上側にステッピングモータ204を支持するようになっている。
また、駆動源取付部材206の堰壁207が設けられた側の側縁部、すなわち、貯留タンク220の排出装置200が設けられた端部とは反対となる端部側を向いた側縁部には、後述するように高さ制限部材260の取付部26aが取り付けられている。
また、駆動源取付部材206は、その外周部の複数箇所に互いに間隔を開けて固定片20xが外方に向かって突出して形成されている。そして、左側壁22eに貯留部411の外側となるように突出して形成されたボス20yに、前記固定片20xがビス止めされることで、駆動源取付部材206が貯留タンク220に固定されている。すなわち、タンク取付部材402が堰壁207を介して取り付けられた駆動源取付部材206に、ステッピングモータ204と、左側壁22eを有する筐体部410とが接続されることで、タンク取付部材402を有する駆動源取付部材206を介して排出装置200全体が貯留タンク220に取り付けられた状態となっている。
駆動源取付部材206の堰壁207側の側縁部には、図6,7及び図14〜17に示すように、傾斜部22hを流下して導入部202に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材260が貯留タンク220の遊技機100の前後方向に渡って設けられている。
高さ制限部材260は、駆動源取付部材206に取り付けられる取付部261と、該取付部261の傾斜部の傾斜上流側に延出する延設部262と、該延設部262の先端部から湾曲して上方に延出する湾曲部263を有する。
なお、取付部261、延設部262及び湾曲部263は、互いに必ずしも明確な境界で分けられているものではなく、後述のように櫛歯状にされた高さ制限部材260の各櫛歯部264,…毎に取付部261、延設部262、湾曲部263が一体に形成されている。
また、図6,7,17に示すように、取付部261から湾曲部263の先端まで、傾斜部の左右方向(遊技機の左右方向)の傾斜に沿って、前後方向に互いに間隔を開けてスリット状の切り込み265,…(切り欠き)が形成され、これにより高さ制限部材260は、湾曲部263及び延設部262が切り込み265,…により完全に各櫛歯部264,…毎に切離された櫛歯状の形状となっている。
また、各切り込み265,…同士の遊技機100前後方向の間隔もしくは各櫛歯部264,…の遊技機100前後方向の幅が略遊技球の直径に等しいものとされている。
そして、高さ制限部材260は、弾性を有する合成樹脂製となっており、外力がかかった場合に各櫛歯部264,…毎に弾性変形して撓むことが可能となっている。
すなわち、高さ制限部材260は、傾斜部22hの傾斜下流側で貯留タンク220に取り付けられる取付部261と、該取付部261から傾斜部22hの傾斜上流側に延出する延設部262と、該延設部262から上方に向かって湾曲する湾曲部263と、からなり、且つ、取付部261から湾曲部263の先端まで複数切り欠かれた櫛歯状に形成されるとともに、各々の櫛歯部264,…が傾斜部22hを流下する遊技球の圧力により撓むように構成されている。
また、高さ制限部材260は、遊技球の略直径に対応して切り欠き(切り込み265,…)が設けられている。
この高さ制限部材260により、貯留タンク220内の傾斜部22h上に、駆動源取付部材206の下面より高く積み重なるように遊技球が貯留された場合に、高さ制限部材260の主に湾曲部263が、駆動源取付部材206と略同じ高さ位置となる延設部262より上となる遊技球を堰き止めるとともに下側に誘導し、延設部262は、湾曲部263より排出装置200側で遊技球の積み重なる高さを延設部262より下側にするとともに、取付部261側に向かうにつれて遊技球の積み重なる高さを徐々に低くするようになっている。
この際に、高さ制限部材260が各櫛歯部264,…毎に弾性変形し、高さ制限部材260により上側を規制されるとともに積み重なった状態の遊技球同士が噛み合ってブリッジを形成するのを防止することができる。
また、この高さ制限部材260と、駆動源取付部材206とにより誘導部22gの内周側(導入部202)で露出する回転体であるスプロケット210及び回転体上部材214上に積み重なる遊技球の高さを制限し、駆動源取付部材206が設けられた部分で球詰まりが発生することを防止するとともに、遊技球の荷重に基づく球圧がスプロケット210及び回転体上部材214の回転に及ぼす影響を制限している。
そして、上述のように、駆動源取付部材206に高さ制限部材260の取付部261を取り付けたので、駆動源取付部材206を介してステッピングモータ204の作動時の振動が高さ制限部材260に伝わるので、球が噛みあってブリッジが生じたような場合に、前記振動でブリッジを崩すことができ、これにより確実に球詰まりを防止できる。
また、前記駆動源取付部材206の左側壁22eの反対側となる堰壁207側の側縁部は、スプロケット210の回転中心より僅かに傾斜部22h側となっており、この側縁部に取り付けられる高さ制限部材260の取付部261は、前端部と後端部とを除いて回転体であるスプロケット210上に配置されている。すなわち、取付部261の一部は、スプロケット210の直上に位置している。
そして、駆動源取付部材206に取り付けられた取付部261はほとんど撓まない状態となるので、撓みによる球詰まりの解除を望めないが、取付部261の下となるスプロケット210の回転力が遊技球により伝動されることで、取付部261の下側でブリッジが発生してもこれをスプロケット210の回転により生じる回転力や振動で崩し、球詰まりを防止することができる。
また、高さ制限部材260は、駆動源取付部材206に設けられていることから、貯留タンク220に対して排出装置200と一体に揺動可能となっている。従って、排出装置200が貯留タンク220に対して揺動すると、高さ制限部材260が上下動することになり、遊技球が高さ制限部材260の下で噛み合ってブリッジを形成して球詰まりを形成しているような場合に、球詰まりを解消することができる。
なお、高さ制限部材260が上下動可能なことから、高さ制限部材260を櫛歯状にして撓みやすい形状としなくてもよく、高さ制限部材260を切り込み265が無い板状としても良い。また、高さ制限部材260に湾曲を形成せずに、直線状としても良く、例えば、延設部262を長くしたり、傾斜角度を急にしたりすることにより、延設部262の先端部の高さが湾曲部263の先端部と同様に貯留タンク220の上端部まで至るようにすることで、湾曲部263を省略した構成としても良い。
以下に、上述の筒体部201とともに排出装置200を構成する各構成要素について説明する。
ここで、排出装置200は、上下方向に設定された(ほぼ垂直な)回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、貯留タンク220の遊技球が導入される導入部202から遊技球を受け入れる複数の球受部208,…を有するスプロケット210を備え、該スプロケット210の回転に応じて、該球受部208,…に遊技球を受け入れるとともに受け入れた遊技球を下方に設定された排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに1個宛導出するように構成されている。
ステッピングモータ204は、パルス状の駆動電力が1パルス入力する度に所定角度回転するモータであり、排出制御基板34から出力されるパルス状の電力に応じて回転するようになっている。なお、ステッピングモータ204は、例えば、遊技球を1個払い出すことが可能な回転角度ずつ回転可能なように制御されており、後述するようにスプロケット210の外周部には、遊技球を受け入れる10個の球受部208,…が周方向に並んで配置され、各球受部208,…に遊技球が受け入れられるようになっている。そこで、ステッピングモータ204は、1/10回転ずつ回転可能とされている。そして、排出制御基板34は、払い出すべき遊技球数に対応してステッピングモータ204を回転させるように制御することになり、ステッピングモータ204を払い出すべき遊技球数に1/10を乗算した回転数だけ回転させることになる。
なお、ステッピングモータ204の制御の具体例は後に説明する。
また、ステッピングモータ204は、上述のように駆動源取付部材206の上側に、回転軸20zを下方に略垂直に向けて配置されている。そして、ステッピングモータ204の下側にスプロケット210が固定されることになる。すなわち、回転体としてのスプロケット210を駆動させる駆動源としてのステッピングモータ204をスプロケット210の上方に駆動源取付部材206により取り付けている。これによりステッピングモータ204をスプロケット210の下方に設けた場合のようにステッピングモータ204が貯留タンク220の下側に大きく突出するようなことがなく、排出装置200をコンパクトに配置することができる。
また、駆動源取付部材206は、貯留タンク220の右側壁22b、前壁22c、後壁22dの上縁部より、上縁部が低くされた左側壁22e上に固定されるので、駆動源取付部材206が貯留タンク220の上側縁部より貯留タンク220の最も深い部分の上下幅の半分程度の距離だけ低い位置に配置される。従って、駆動源取付部材206の上にステッピングモータ204を配置するものとしても、ステッピングモータ204の貯留タンク220より上に突出する長さを僅かなものとすることができ、貯留タンク220と排出装置200とを合わせた大きさをコンパクトにすることができる。
そして、図18等に示すように、ステッピングモータ204の回転軸20zには、回転体上部材214が回転軸20zと一体に回転可能に取り付けられている。すなわち、回転体上部材214の中心部に設けられた挿入口に回転軸20zが挿入されるとともに、回転軸20zと回転体上部材214とが互いに回転不可となるように接合されている。
そして、回転体上部材214の下端部にスプロケット210が固定され、回転体上部材214とスプロケット210がその軸回り、すなわち、ステッピングモータ204の回転軸20z回りに一体に回転するようになっている。なお、ステッピングモータ204の回転軸は略垂直(鉛直)となるように配置されており、回転体上部材214及びスプロケット210の回転の中心軸もほぼ垂直となる。
回転体上部材214は、その下部が円板状に形成された回転誘導部21fとされ、その上部が回転誘導部21fの中央部から上方に延出する概略円錐台状の延出部21gとされている。すなわち、スプロケット210の回転誘導部21fの内側に、回転軸20zに沿って上方に延出する延出部21gを設けている。
回転誘導部21fは、円板状に形成されるがその中央部に延出部21gが配置されているので、円環状の構造を有するものとなっており、その上面が中央側から外周側に下り傾斜している。また、回転誘導部21fの内周縁から外周縁までの幅は、例えば、遊技球の直径以上で直径の2倍以下とされている。
そして、上述の貯留タンク220の底壁22aの排出装置200側端部に形成された誘導部22gと、その内側に配置される回転誘導部21fとの間には、遊技球の直径より僅かに広い間隔があくようになっている。そして、この間隔は円環状の誘導部22gの内周縁と、同じく円環状の回転誘導部21fの外周縁との間に円環状に形成されることになる。また、この間隔部分の下側にスプロケット210上部の外周部に設けられた球受部208,…の上方に開放された部分の全てが露出するようになっている。
そして、誘導部22gと回転誘導部21fとの間の間隔に露出した球受部208,…に貯留タンク220内の遊技球が流入して導入されるようになっており、誘導部22gと回転誘導部21fとの間の円環状の間隔が、排出装置200に遊技球を導入する導入部202となっている。
また、上記説明では、導入部202を誘導部22gと回転誘導部21fとの間としたが、誘導部22g及び回転誘導部21fが、これらの間の間隔に配置される球受部208,…に遊技球を導入させるものであることから、導入部202に誘導部22g及び回転誘導部21fが含まれるものとしても良い。
この場合に、導入部202は、底壁22aに設けられ、スプロケット210の外周を囲み略遊技球1個分の幅で円形に形成されるとともに、スプロケット210側に下り傾斜して球受部208,…に遊技球を誘導する誘導部22gと、スプロケット210の上面に円形に形成され、回転軸から球受部208,…に向けて下り傾斜して球受部208,…に遊技球を誘導する回転誘導部21fとを備えるものである。
なお、誘導部22gの最も低くなる内周縁部と、回転誘導部21fの最も低くなる外周縁部の高さ位置がほぼ同じとされている。
ここで、貯留タンク220の誘導部22g、球受部208,…、回転誘導部21fの上にこれらを完全に覆うように遊技球が貯留された場合に、誘導部22g、球受部208,…、回転誘導部21f上に遊技球が配置される。なお、球受部208,…内に遊技球が一杯に流入した状態では、球受部208,…上にも遊技球が溜まることになる。従って、導入部202には、球受部208,…へ取り込まれる遊技球が誘導部22g上、球受部208,…上および回転誘導部21f上に3列の同心円状に待機可能となる。
上述のように遊技球の直径に対応した幅を有する円環状の誘導部22gの直径と、貯留タンク220の前後幅、すなわち、上面が傾斜部22hとされた底壁22aの前後幅がほぼ等しいことから、傾斜部22hの遊技機100の前後方向の長さと、導入部202の遊技機100の前後方向の長さをほぼ同じに構成している。また、貯留タンク220からの遊技球が導入される導入部202に対して、スプロケット210の全て(複数)の球受部208,…が臨むようにしている。
また、延出部21gは、遊技球の直径の2倍程度以上の高さを有するとともに、最も細く形成された上端部で遊技球の直径程度の径を有するものとなっている。そして、スプロケット210の中央部分上に延出部21gを配置することでスプロケット210の中央部分上に遊技球が滞留してしまうのを防止するとともに、延出部21gの回転により延出部21gに接触した遊技球の噛み合いを崩し、遊技球を円滑に導入部202側に流動させるようにしている。
スプロケット210は、その外周部に上述の複数の球受部208,…を有するものであり、その上下高さが後述の回転軸部20nを除くと、遊技球の直径の2倍より長く、直径の3倍より僅かに短いものとなっている。また、スプロケット210の各球受部208,…は、上下三段に遊技球を受入可能となっており、スプロケット210は、その上部となる第1回転体20pと、下部となる第2回転体20qと、これら第1回転体と第2回転体の中間となる中間回転体20rとからなっている。
また、スプロケット210は、筒体部201内に収容された状態となっており、筒体部201の最も内径が大きな第1筒体21aに第1回転体20pが収納され、最も内径が小さい第2筒体21bに第2回転体20qが収容され、これら第1回転体20pと第2回転体20qの中間となる中間回転体20rが、第1筒体21aと第2筒体21bの中間となる中間筒体21c内に収容される。なお、実際には、筒体部201の第1筒体21a、中間筒体21c、第2筒体21bの各下端に対して、スプロケット210の第1回転体20p、中間回転体20r、第2回転体20qの各下端が少し高くされ、それにより、筒体部201の中間筒体21c、第2筒体21bの各上端に対して、スプロケット210の中間回転体20r、第2回転体20qの各上端が少し高くされている。
また、スプロケット210の外周には、外周に沿って球受部208,…が設けられることになるが、各球受部208,…は、スプロケット210の外周において上から下まで断面円弧状の溝状に形成されているとともに、溝の上下が開放された状態となっている。なお、この断面円弧状の溝の円弧の直径は、遊技球の直径より僅かに長いものとされている。また、各球受部208,…の各高さ位置で最も深い部分(最もスプロケット210の中心軸に近い部分)と筒体部201の内周面との距離は、遊技球の直径より僅かに長いものとなっている。
ここで、スプロケット210の各球受部208,…同士の間の外側に向かって突出する突出部を歯(スプロケットの歯)と称する。また、スプロケット210の各高さ位置における球受部208,…の最も深い部分における直径、半径を歯底円直径、歯底円半径と称する。また、歯の先端(歯先)となる最も直径が長くなる部分のスプロケット210の各高さ位置の直径、半径を歯先円直径、歯先円半径と称する。
上述のことから、筒体部201とスプロケット210との間には、各球受部208,…毎に上下に遊技球を通過可能な空間が形成されるようになっている。また、スプロケット210は、第1筒体21aの直径に対して第2筒体12bの直径が遊技球の直径程度短くなっていることから、スプロケット210の第1回転体20pの歯底円直径に対して第2回転体20qの歯底円直径が遊技球の直径程度短くなっている。すなわち、スプロケット210の上部である第1回転体20pの歯底円直径よりスプロケット210の下部である第2回転体20qの歯底円直径が短くされている。なお、スプロケット210の各高さ位置の歯先にあたる部分の歯先円直径も第1回転体20pより第2回転体20qの方が短くされている。
また、中間回転体20rは、その上端部が第1回転体20pと一体に接合されるとともに歯底円直径が第1回転体20pと等しくされ、下端部が第2回転体20qと一体に接合されるとともに、歯底円直径が第2回転体20qと等しくされている。これにより、中間回転体20rは、中間筒体21cに対応する形状として、歯底円直径が上から下に向かうにつれて小さくなる概略円錐台状の形状を有する。これにより、中間筒体21cの内周面は、傾斜面となっている。
なお、歯底から歯先までの歯の長さは、第1回転体20pが最も長く、第2回転体20qが最も短くされ、中間回転体20rにおいては、第1回転体20pの歯の長さから第2回転体20qの歯の長さまで、歯の長さ上から下に向かって短くなるようになっている。
また、各球受部208,…内には、上下複数段、ここでは上下三段に渡って遊技球が配置されるようになっている。すなわち、各球受部208,…においては、遊技球が第1筒体21aと第1回転体20pとの間となる第1球受部211に1個、中間筒体21cと中間回転体20rとの間となる中間球受部213に1個、第2筒体21bと第2回転体20qとの間となる第2球受部212に1個配置される。すなわち、スプロケット210を、各球受部208,…において上下方向に複数の遊技球を受け入れ可能に構成している。
すなわち、スプロケット210の球受部208,…は、貯留タンク220の遊技球を導入するための導入部202から遊技球を受け入れる上段の第1球受部211と、第1球受部211よりも下方であって、第1球受部211が配列する円周の径よりも小径の円周上に配列され、排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに遊技球を導出する第2球受部212と、第1球受部211と第2球受部212との間に所定の上下寸法で設定されて設けられ、該第1球受部211の内側面から第2球受部212の内側面に連続する傾斜面を有する中間球受部213とを備えている。
また、各球受部208,…は、第1回転体20pから中間回転体20rを経て第2回転体20qまでに渡って設けられており、それぞれ径(歯底円直径)の異なる第1回転体20p、中間回転体20r、第2回転体20qの外周に同数の遊技球が配置可能な構成となる。従って、第1回転体20pの外周部は、第2回転体20qの外周部より円周が長いので、各遊技球の間の間隔が第2回転体20qの外周部より第1回転体20pの外周部のほうが広くなる。
ここで、球受部208,…のスプロケット210の周方向に沿った広さを下から上に向かうほど広くしてしまうと、第1回転体20pの外周部における各球受部208,…内での遊技球の遊びが大きくなりすぎる可能性があるので、第1回転体20pにおいては歯の長さを遊技球の半径より長くして(第1回転体20pの歯底円から第1筒体21aの内面までの長さの1/2より長くして)、遊技球の中心部同士の間に歯を配置するようにすることで、遊技球同士の間隔のスペーサとして機能させるようになっている。これにより、遊技球同士の間隔が長くても遊技球の遊びが大きくならないようにしている。なお、球受部208,…の一番上の遊技球の遊びが大きすぎると、この遊技球の大きな移動により、下の遊技球にかかる力の方向が大きく変化し、遊技球の排出装置200からの導出に悪影響を与える可能性がある。
また、第1球受部211の形状を遊技球の広い範囲(半径以上の範囲)を囲うようにすることにより遊技球を確実に受け入れることが可能となる。すなわち、球受部208,…の歯の突出量が小さい場合には、隣接する遊技球の間に歯が無くなることから遊技球の受入領域がその両隣の遊技球の間となるが、このような構成であると受入領域が遊技球の移動により変化し、さらに、この変化により、導入部202内の各遊技球の位置がランダムになりやすく、その高低差が大きくなることから、その上の遊技球が大きく跳ねたりして遊技球の受け入れに支承が生じるが、上述のように第1球受部211において、歯を長くすることで、上述のような問題を解消できる。
一方、第2回転体20qにおいては、遊技球同士の間隔が互いに接触しそうな程狭くされる(接触する可能性もある)ので、遊技球同士の間隔を狭くできるように、歯を遊技球の半径より短くする(第2回転体20qの歯底円から第2筒体21bの内面までの長さの1/2より短くする)とともに、歯により遊技球を押して円周方向の移動可能としている。また、第2回転体20qの第2球受部212を構成する歯(突出部)の長さを上述のように短く(遊技球との接触部分を半径方向に短く)することで、例えば、導出口となる球抜き導出部20bの周縁と、第2球受部212を構成する歯との間に遊技球を挟むのを防止することができる。
以上のことから、スプロケット210の外周部において、スプロケット210の外周から外側に突出して球受部208,…を構成する突出部としての歯が設けられている。また、スプロケット210の外周から外側に突出して前記第1球受部211を構成する歯(突出部)の突出量よりも、前記第2球受部212を構成する歯(突出部)の突出量を小さく設定している。
また、上述のような構成により、各球受部208,…において、上側の遊技球より下側の遊技球を内側にずらして配置する構成としたことにより、上側の遊技球の荷重が下側の遊技球に鉛直方向にかかるのを防止している。例えば、上側の遊技球(一番上の遊技球及び二番目の遊技球)の荷重の一部が中間筒体21cの傾斜面となった内周面にかかるような構成となり、遊技球の荷重が分散され、一番下の遊技球にかかる荷重が低減されることになる。
なお、球受部208,…の上段の遊技球の最も高い位置は、誘導部22gの内周縁、回転誘導部21fの外周縁(ほぼスプロケット210の上面の高さ)、スプロケット210の歯の上縁(基本的にスプロケット210の上面の高さ)とほぼ同じ位置となり、遊技球の一番上が球受部208の上縁より上に突出しないようになっている。これにより、スプロケットの球受部208,…から遊技球の上端が突出した状態でスプロケット210が回転することにより、その上の遊技球が球受部208,…から突出する遊技球と衝突して撥ねたり、スプロケット210の回転に大きな負荷がかかったりするのを防止できるようになっている。また、逆に球受部208,…内の遊技球よりスプロケット210の歯が上方に突出して歯が遊技球と衝突することにより、遊技球が撥ねたり、スプロケット210の回転に大きな負荷がかかったりするのを防止することができる。
スプロケット210の第2回転体20qの下面(スプロケット210本体の下面)はほぼ水平な平面とされるとともに、その中心部から下方に突出する回転軸部20nが設けられている。回転軸部20nは、第2回転体20qの下面の中心部からほぼ鉛直方向に垂設された円柱状の部材である。さらに、回転軸部20nの下端からは、回転軸部20nと同心円状に形成された円柱状の挿入軸部20mが下方に突出して設けられている。
この挿入軸部20mは、底部216の中心に形成される後述の軸受孔21nに挿入され、上方に設けられたステッピングモータ204の回転軸20zにより回転させられるスプロケット210の回転を安定させるようになっている。
また、軸受孔21nの内径は、挿入軸部20mの直径より広く、その上の回転軸部20nの直径より狭くなっている。言い換えると回転軸部20nと挿入軸部20mとからスプロケット210の下側の回転軸となる下部回転軸が形成され、下部回転軸部の上部となる回転軸部20nが軸受孔21nより径の大きな大径部とされ、下部回転軸の下部となる挿入軸部20mが軸受孔21nより径の小さな小径部とされている。これにより、回転軸部20nが軸受孔21n内に挿入されることがなく、回転軸部20nが第2回転体20qの下面(スプロケット210の歯の下面)と底部216上面との間隔を後述のように遊技球の半径程度とするスペーサとなっている。従って、回転軸部20nの上下長さは、遊技球の略半径の長さとなっている。
ここで、例えば、球受部208,…の一番下に保持された遊技球の軌跡の範囲となる底部216の位置に遊技球を導出する導出口(球抜き導出部20b)を設けた場合に、導出口から遊技球が下方に落下する前に、スプロケット210の球受部208,…内の一番下の遊技球の後方側となるスプロケット210の歯の側縁と、底部216の導出口の遊技球の前側となる側縁との間隔が遊技球の直径の間隔となってしまった場合に、遊技球の後側の歯の側縁と遊技球の前側の導出口の側縁との間に遊技球が挟まれてしまう可能がある。特に、歯の側縁と導出口の側縁との上下間隔がほとんどない状態では、遊技球を挟み易い状態となる。
そこで、上述のようにスプロケット210の本体(回転軸部20n及び挿入軸部20mを除いた部分)の下面(スプロケット210の歯の下端)と、底部216の上面との間に遊技球の略半径程度の間隔を開けることにより、遊技球が導出口に達した場合に僅かでも遊技球が下方に落下すると、スプロケット210は、遊技球の半分より上を押すことになり、この場合に遊技球の歯の下端の側縁が接触する場所がスプロケット210の歯の進行方向に向かって上り傾斜する斜面となり、遊技球はスプロケット210の歯により斜め下方に押されることになる。これにより、遊技球が導出口の側縁と歯の側縁との間に挟まれることなく、導出口から下方に落下することになる。
なお、スプロケット210の歯の下端と、底部216の上面との間隔は、遊技球の半径より大きくなりすぎると、スプロケット210の回転中に常時遊技球が斜め下方に押され、底部216上面に遊技球が押しつけられることになり好ましくない。一方、前記間隔が遊技球の半径より短くなればなるほど、遊技球が挟まれる可能性が増加するので、前記間隔は遊技球のおおよそ半径となっていることが好ましい。ここでは、スプロケット210の歯の下端と、底部216の上面との間隔が遊技球の半径より僅かに短いものとされている。
底部216は、図19に示すように、筒体部201の開放された下端部を閉塞するものであり、ほぼ円板状に形成されると共に、その中心部に上述の軸受孔21nが形成されている。そして、底部216は、上述のようにスプロケット210の各球受部208,…に上下複数段(三段)に受け入れられた遊技球を下方から支持する底となり、筒体部201の内周面と、スプロケット210の球受部208,…の円弧状内周面と、底部216上面とで、球受部208,…内に受け入れた遊技球を保持するようになっている。
また、底部216には、スプロケット210が順方向に回転した場合に、スプロケット210の球受部208,…に受け入れられた遊技球を排出装置200からシュート240の排出流路248に導出するための開口部である前記排出用導出部20aと、スプロケット210が逆方向に回転した場合に、スプロケット210の球受部208,…に受け入れられた遊技球を排出装置200からシュート240の球抜き流路247に導出するための開口部である前記球抜き用導出部20bとが形成されている。
これら、排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bは、底部216において、底壁22aの傾斜部22hの反対側となる位置に互いに近接して形成されている。
排出用導出部20aは、スプロケット210の球受部208,…を形成するように隣り合う球受部208,…の間となる歯の部分と、排出用導出部20aとなる開口部の周縁部との間に遊技球を挟み込むことを防止するために、球受部208,…内で一番下の段である第2球受部212に保持された遊技球の周方向に沿った遊技球の直径幅を有する遊技球の軌跡範囲と完全に重なる位置よりも外側にずらして配置している。
ここで、排出装置200においては、遊技機100の遊技で特別遊技状態が発生した場合には、短期間内に多くの遊技球の入賞が発生し、該入賞に対応して大量の賞球が発生し、賞球としての遊技球を排出することになるが、入賞の発生と、賞球の排出との間に時間的に大きな間隔があかないようにするためには、短期間に大量の遊技球を排出する必要があり、この場合に、スプロケット210が高速で回転する必要がある。
この場合に、上述のように導出部となる開口部の側縁とスプロケット210の歯の側縁との間に遊技球を挟んでしまう可能性が高まるが、上述のようにスプロケット210の本体下面と、底部216の上面との間に遊技球の半径程度の間隔をあけることで、遊技球が挟まれるのが防止される。さらに、確実に遊技球が挟まれるのを防止すために、賞球及び貸球の排出を行うための排出用導出部20aを遊技球の周方向に沿った遊技球の直径幅を有する軌跡範囲と完全に重なる位置よりも外側にずらして配置している。
すなわち、導出口である排出用導出部20aを、スプロケット210の球受部208,…(第2回転体20q)に保持された遊技球の円軌道上から外側にずらした位置に形成している。
なお、排出用導出部20aの位置は、遊技球が挟まれないようにする上では、スプロケット210の下部となる第2回転体20qの歯先円より外側となっていることが好ましく、ここでは、歯先円の外側となっている。また、排出用導出部20aの位置を、スプロケット210の球受部208,…の最下段となる第2球受部212に保持された遊技球の中心の軌跡より外側としている。すなわち、排出用導出部20aが遊技球の中心の軌跡とが重ならない該軌跡の外側に位置している。
そして、底部216には、排出用導出部20aを遊技球の中心の軌跡より外側に配置するために円板状の本体から外側に突出する導出凸部21iが形成されている。
そして、排出用導出部20aは、図19,20に示すように、外周縁部が、上述の遊技球の中心の軌跡より遊技球の半径分外側となる円周方向に沿った遊技球の外周側軌跡の一点から接線方向に沿った外側縁部301と、前記外周側軌跡の一点より遊技球の軌跡となる円の半径方向の内側となり、かつ、遊技球の中心の軌跡より僅かに外側の位置から、遊技球の中心の軌跡より僅かに外側で遊技球の中心の軌跡に沿って、円弧状に延出する内側縁部302と、外側縁部301の外周側軌跡の一点側となる一方の端部と内側縁部302の前記一点側に対応する一方側の端部とをほぼ円弧状の曲線で結んだ形状となる始点側縁部303と、外側縁部301の他方の端部と内側縁部302の他方の端部とをほぼ円弧状の曲線で結んだ形状となる終点側縁部304とから構成された形状を有する。
なお、円弧状の終点側縁部304の円弧を構成する円の直径は遊技球の直径より僅かに大きなものとなってる。
また、前記外周縁部のうちの内側縁部302及び始点側縁部303は、外周側から内周側に向かって下り傾斜する斜面となっている。また、これら斜面は、遊技球を始点側縁部303から終点側縁部304側に向かって誘導するように形成されている。また、この斜面は、少なくとも一部が最下段の遊技球の中心の軌跡と重なる位置となっている。
また、底部216の下側には、排出用導出部20aと上下に重なる位置に後述のように排出球の検出センサ217が設けられている。すなわち、導出口としての排出用導出部20aに排出球を計数するための検出センサ217(近接センサ)を設けている。この検出センサ217は、遊技球用の周知のセンサであり、全体として長方形の板状で、一方の端部側に遊技球が通過可能な検出孔306が形成され、この検出孔306を通過する遊技球を非接触で検出可能となっている。
そして、底部216の下側において、検出センサ217は、排出用導出部20aを閉塞するように排出用導出部20aと上下に重なる位置に配置され、検出センサ217の検出孔306と、排出用導出部20aの終点側縁部304側の端部が重なるようになっている。また、検出孔306の直径と、円弧状(略半円状)の終点側縁部304の直径とがほぼ等しくされ、検出孔306の外周と終点側縁部304がほぼ重なるようになっている。こ
れにより、排出用導出部20aに誘導された遊技球は、始点側縁部303側から終点側縁部304側に誘導され、終点側縁部304側の端部から下方に流下し、検出孔306を通過するようになっている。
なお、排出用導出部20aの終点側縁部304側の端部を除いて、排出用導出部20aの幅、すなわち、外側縁部301と内側縁部302との間隔は、遊技球の直径より短くなっているとともに、始点側縁部303から終点側縁部304に向かって広がるようになっており、これにより排出用導出部20aの始点側に導入された遊技球は、終点側に案内されて終点側で下方に流下することになる。
また、排出用導出部20aの検出孔306と上下に重なっている以外の部分、すなわち、終点側端部を除く部分では、検出センサ217(検出孔306を除く部分)と排出用導出部20aが重なった状態となり、排出用導出部20aから検出センサ217が露出した状態となるが、外側縁部301と内側縁部302との間隔、検出センサ217の上面と、底部216上面との距離と、後述の導出部囲い壁21kなどから、排出用導出部20aの始点側から終点側に移動する遊技球が検出センサ217の上面に触れないようになっている。
そして、上述のような構成により後述するようにスプロケット210の回転により、排出用導出部20aの位置に球受部208,…の最下段の遊技球が搬送されると、内側縁部302及び始点側縁部303の排出用導出部20a側に下り傾斜する斜面と、外側縁部301と内側縁部302との間隔が始点側縁部303から終点側縁部304に向かって広がっていることと、スプロケット210の回転による遠心力と、スプロケット210の最下段において球受部208,…同士の間の歯の歯元から歯先までの長さが遊技球の直径より短く、歯が遊技球の中心よりスプロケット210の回転軸側を押す状態となっていることから、遊技球が、遊技球の中心の軌跡より外側の排出用導出部20aに誘導される。
そして、球受部208,…の最下段(第2球受部212)の遊技球が排出用導出部20aに流下することになる。この際には、上述のリブ21eにより、球受部208,…の排出用導出部20aに流下する遊技球より上段(中間球受部213、第1球受部211)の遊技球が、最下段より上に留まったままとなるが、リブ21eの無い部分まで回転することで、最下段より上段の遊技球が下方に移動する。これによって、中段(中間球受部213)の遊技球が最下段に移動し、最上段(第1球受部211)の遊技球が中段に移動するので、球受部208,…の最上段が空いた状態となり、球受部208,…の最上段に遊技球を受入可能となる。
すなわち、スプロケット210を回転させることで、球受部208,…の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するようになっている。
前記底部216の導出凸部21iは、上述のように、円板状の底部216本体より外側に突出することで、筒体部201より外側に露出することになる。
また、筒体部201の下部となる第2筒体21bの前記導出凸部21iに対応する位置には、上述の切欠部21dが形成されている。そして、前記切欠部21dから露出する導出凸部21iを囲うように、底部216には、導出部囲い壁21kが設けられている。導出部囲い壁21kは、底部216の上面に立設され、導出凸部21iの外周部を含み、かつ、排出用導出部20aの始点側縁部303及び内側縁部302を除く、外側縁部301及び終点側縁部304を囲むように形成されている。すなわち、排出用導出部20aの遊技球が流入する側を除いて、排出用導出部20aを囲むように、導出部囲い壁21kが設けられている。
そして、導出部囲い壁21kは、排出用導出部20aの遊技球が流入する側を除いて、排出用導出部20aを囲うことで、遊技球を確実に排出用導出部20a内に流下させるようになっている。
また、導出部囲い壁21kの内周面の終点側縁部304の左右幅の略中央の上となる部分には、始点側に突出する流下ガイド部21mが設けられている。流下ガイド部21mは、略半円状である終点側縁部304の半径より僅かに長く、排出用導出部20aの終点側縁部304の半円の中心より先に突出した状態となっている。
そして、流下ガイド部21mの先端部の下面は、底部216の上面からの高さが遊技球の直径より僅かに高いものとされ、さらに、流下ガイド部21mの下面は、基端部側(導出部囲い壁21kの内周面側)に向かうにつれてほぼ円弧状に湾曲して下り傾斜するように構成されている。
これにより流下ガイド部21mの下面が排出用導出部20a上に流下してきた遊技球のほぼ水平方向となる進行方向を円滑に下方に変換して、遊技球を円滑に排出用導出部20a内に流下させるようになっている。これにより、遊技球が排出用導出部20aの部分で撥ねたりして遊技球の排出用導出部20aへの流下が遅れ、次ぎに排出される遊技球と衝突して、遊技球の排出に支障がでるのを防止することができる。
導出部囲い壁21kにより筒体部201の切欠部21dから露出する導出凸部21iの周囲が覆われることになるが、導出凸部21iの上方が開放した状態となってしまうので、導出部囲い壁21kの筒体部201の切欠部21dから筒体部201(第2筒体21b)の円周の外側となる部分の上に天板部21hが形成されている。
また、導出囲い壁21kは、筒体部201の切欠部21dから突出しているように形成されているので、筒体部201の内周面側から見ると凹部となり、この凹部内に誘導された遊技球が排出用導出部20aから導出されることになる。
従って、収納部203の側壁となる筒体部201における第2球受部212に対応する部位を外側に凹ませることで遊技球を導出するための導出凹部205を形成するとともに、該導出凹部205の底部となる導出凸部21iの流下端部に前記排出用導出部20a(の閉塞されていない部分)を形成している。
ここで、排出用導出部20aの検出孔306と上下に重なっている以外の部分、すなわち、終点側端部を除く部分は、検出センサ217と上下に重なって閉塞された状態となる。排出用導出部20aの閉塞された部分は、必ずしも開口している必要はなく、検出センサ217の上面部分のほぼ高さ位置で閉塞されていても良い。この場合にこの閉塞された部分が導出凹部205の底部となる。そして、上述の排出用導出部20aの傾斜した内側縁部302及び外側縁部301が導出凹部205の底部となり、この導出凹部205の底部は、底部216の筒体部201の内部側の上面、すなわち、収納部203の底部より一段低くなっており、排出用導出部20aの傾斜した内側縁部302がこれら底部の段差部分となる。また、排出用導出部20aの検出センサ217の検出孔306と重なる部分が排出用導出部20aとなる。なお、上述の構成においても、排出用導出部20aの検出孔306と重ならない部分は、検出センサ217により閉塞されており、実質的に検出孔306と上下に重なる部分が排出用導出部20aとなる。
以上のことから、排出用導出部20aの一部を閉塞する底部を設けた場合に、導出凹部205の底部は収納部203の底部よりも下方に段差を設けて形成するとともに、収納部203の底部から導出凹部205の底部に架けて傾斜面(傾斜した内側縁部302)を形成したことになる。
また、導出部囲い壁21kの終点側縁部304の内側縁部302側の端部を囲う部分は、後述の球抜き用導出部20bの流下案内壁21pと一体に接合され、この導出部囲い壁21kの一部と流下案内壁21pとが底部216の上面の筒体部201内となる外周部で突出した状態に形成されている。なお、この突出した部分は、少なくとも一部が球受部208,…内の最下段(第2球受部212)の遊技球の移動軌跡の範囲内に含まれる。しかし、この突出した部分が互いに近接する排出用導出部20aと球抜き用導出部20bの間となり、この部分では、上述のリブ21eにより最下段の遊技球が排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに流下した際に、その上の遊技球が最下段に流下するのを防止されており、最下段に遊技球が無い状態となる。従って、導出部囲い壁21kの一部と流下案内壁21pとが遊技球の移動軌跡上に突出していても、球受部208,…内の遊技球の移動に影響を与えないようになっている。
底部216に形成された球抜き用導出部20bは、外周となる各側縁(辺)が貯留タンクの外周の各片とほぼ平行となるようなほぼ正方形状で、底壁22aの傾斜部22hの反対側となる側縁(辺)だけが円弧状とされた開口部であり、遊技球の直径より僅かに大きな径を有するものとなっている。
そして、球抜き用導出部20bは、その全体が、スプロケット210の下部となる第2中間回転体20rの第2球受部212に保持された遊技球のスプロケット210の回転による円周状の移動軌跡の遊技球の直径幅の範囲とほぼ重なるように配置されている。すなわち、遊技球の中心の軌跡が球抜き用導出部20bのほぼ中心と重なるようになっている。
また、球抜き用導出部20bの周縁部は内側に向かって下り傾斜した斜面となっており、遊技球を球抜き用導出部20bの中心側に導くようになっている。
また、球抜き用導出部20bのスプロケット210を逆回転させた場合の遊技球の進行方向の先側となる部分には、球抜き用導出部20bに隣設して前記流下案内壁21pが底部216上面から略垂直に立設されている。また、流下案内壁21pの側面は左右側縁より中央側が凹むような円弧面状となっている。また、流下案内壁21pの内側の側縁部には、上述の流下ガイド部21mと同形状の流下ガイド部21qが形成され、流下ガイド部21mと同様に遊技球の進行方向を水平方向から下方向に誘導するようになっている。
球抜き用導出部20bは、上述のように遊技球の軌跡と重なるようになっていることから、排出用導出部20aに比較して遊技球が挟まれ易い構成となるが、後述するように遊技球を排出用導出部20aから排出するためにスプロケット210を順方向に回転させる速度に対して、遊技球を球抜き用導出部20bから排出するためにスプロケットを逆方向に回転させる速度の方が遅くされているので、上述のように底部216上面とスプロケット210の本体下面との間に遊技球の半径程度の間隔を開けることで、遊技球が球抜き用導出部20bの側縁とスプロケット210の歯との間に挟まれる(球ガミする)のを、十分に防止することができる。
すなわち、導出口となる球抜き用導出部20bを底部216における球受部208,…(第2球受部212)に受け入れられた遊技球の回転経路上に形成するとともに、スプロケット210を当該スプロケット210の下面と底部216の上面との間に(例えば、導出口に遊技球を導く際に球ガミを防止するための)間隙が形成されるように配置している。
また、遊技球の球抜き用導出部20bは、遊技機の入れ替えやメンテナンス等の際に使用されるもので、遊技球の賞球の払い出しの際ほど、遊技球の排出が高速となる必要はない。
なお、排出用導出部20aを上述の球抜き用導出部20bと同様の構成とすることが可能であり、球抜き用導出部20bを上述の排出用導出部20aと同様の構成とすることが可能である。
以上の排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bを有する底部216と、筒体部201とからスプロケット210を収納する収納部203が構成される。すなわち、遊技機100の排出装置200は、スプロケット210を収納するとともに、底部216に球受部208,…からの遊技球を下流側に排出するための導出口(排出用導出部20a及び球抜き用導出部20b)が形成される収納部203を有する。
また、導出口は、排出球を検出するための検出センサ217を備えた排出用導出部20aと、貯留タンク220の遊技球を遊技機100外部(図示しない島設備の回収樋)に抜き取るための球抜き用導出部20bとを含み、スプロケット210の回転方向を変更することで、球受部208,…の遊技球を排出用導出部20a或いは球抜き用導出部20bの何れかから導出するように構成し、球抜き用導出部20bを球受部208,…の最下段の遊技球の回転経路上に形成している。
底部材218は、概略、薄い(軸方向の長さが短い)有底円筒状の形状を有するもので、その径が筒体部201の下端部となる第2筒体21bと略等しくされている。そして、底部材218の外周部の上部には、互いに周方向に間隔を開けて複数(3個)の固定片311が設けられている。この固定片311は、筒体部201の下段の第2筒体21bの外周部に互いに周方向に間隔をあけて形成された固定ボス312に対応して形成れたものである。そして、固定片311,…を固定ボス312にビス止めすることにより筒体部201の下端部に底部材218が固定される。また、底部材218には、底部216が位置決めされて載置された状態となっており、筒体部201に底部材218を固定することで、底部216が筒体部201に固定される。
底部材218には、その中央部に、前記底部216下面の中央部から下方に突出する筒状の軸受孔21nの下端部が嵌合する嵌合孔を有する円筒状の嵌合筒315が設けられている。
また、底部材218には、検出センサ217を収容した状態に固定する四角筒状のセンサ取付部313が設けられている。なお、検出センサ217は、その検出孔306が排出用導出部20aに対応して筒体部201から一部外側にはみ出すように構成されており、センサ取付部313も円筒状の底部材218本体から一部(検出センサ217の検出孔306が配置される部分)が外側に突出した状態となる。
底部材218の底板の検出センサ217の検出孔306と重なる位置には、検出孔306と上下に重なるように遊技球が通過可能で、検出孔306と略同径の穴が形成され、この穴を介して排出用導出部20aから遊技球をシュート240の排出流路248の流入口に流下させるようになっている。
また、底部材218の底部216の球抜き用導出部20bの直下に球抜き用導出部20bと同形状の内周を有する筒状の球抜き用筒部314が形成されている。この球抜き用筒部314を介して球抜き用導出部20bから遊技球をシュート240の球抜き流路247の流入口に流下させるようになっている。
以上のような遊技機において、貯留タンク220及び排出装置200においては、以下のようにして遊技球を排出することになる。
まず、貯留タンク220には、遊技機100が設置された遊技店の島設備(遊技機100の外部)から遊技球が供給され、基本的に貯留タンク220に溢れ出ない程度の量の遊技球が貯留された状態となっている。
そして、貯留タンク220内に貯留された遊技球は、その底壁22aの上面の傾斜部22hの左右方向の傾斜により、貯留タンク220の排出装置200が設けられた一方の端部に対して反対側となる他方の端部から、一方の端部に流動可能な状態となる。さらに、傾斜部22hがスプロケット210の回転方向に対応して、遊技機100の前後方向にも傾斜していることと、この傾斜の上流側より下流側の方を段差を設けて低くした誘導段部22iを設けたことから、図13に示すように、傾斜部22hと誘導部22gとの境界部分からスプロケット210の回転方向に進んだ側の部分において、スプロケット210の回転方向に沿った方向に遊技球が流動可能となっている。
これにより、貯留タンク220の排出装置200と重なった状態となる一方の端部の底壁22aに設けられたそれぞれ円環状で互いに同心円状に配置された外周側の誘導部22gと内周側の回転誘導部21fと、これらの間に配置された導入部202との部分上に貯留タンク220の他方の端部から遊技球が供給されるとともに、スプロケット210の回転に対応して、スプロケット210の外周部の導入部202から露出する球受部208,…に遊技球が導入されることになる。
また、貯留タンク220内の遊技球が他方の端部から一方の端部側に流動する際に、高さ制限部材260と駆動源取付部材206とにより、上述の誘導部22g、導入部202、回転誘導部21f上に積み重なる遊技球の高さが低くされる。すなわち、貯留タンク220の高さ制限部材260は、傾斜部22hと誘導部22gとの境界部分より僅かに傾斜部22h側から配置され、上述の先端側の湾曲部263及びその後の延設部262により、貯留タンク220の一方の端部より他方の端部側の遊技球の積み重なる高さに対して、一方の端部側に積み重なる遊技球の高さを低くするようになっている。
これにより、誘導部22g及びそれより内側の部分上に積み重なる遊技球の高さが低くされ、この部分において遊技球の荷重により下方向に向かう球圧が低減される。また、高さ制限部材260は、略遊技球の直径間隔で配置された切り込み265,…により、櫛歯状とされることで、各櫛歯部264,…がそれぞれ個別に弾性変形可能となって、撓むことにより、高さ制限部材260と貯留タンク220の底壁22aとの間に遊技球が流入した際に、高さ制限部材260と底壁22aとの間に遊技球が噛み合ってブリッジを形成して流動しずらい状態となるの防止することができる。
また、高さ制限部材260の取付部261が、ステッピングモータ204を載せた状態の駆動源取付部材206に取り付けられていることにより、ステッピングモータ204を作動させた場合に、それによって生じる振動が駆動源取付部材206から高さ制限部材260に伝わり、上述のブリッジが生じてしまった場合でも、これを崩すことができる。
そして、貯留タンク220の排出装置200側端部においては、上述のように高さ制限部材260と、駆動源取付部材206により、貯留タンク220に貯留された遊技球を排出装置200内に導入する導入部202上に積み重なる遊技球の高さが制限され、導入部202及びその近傍において、遊技球の荷重に基づく球圧を減少させ、導入部202から円滑に排出装置200内(スプロケット210の球受部208,…内)に遊技球を導入させることができる。
また、貯留タンク220とほぼ同じ幅を有する導入部202においては、外周部の上面が略水平で略垂直な回転軸回りに回転するスプロケット210の外周部に設けられた10個の球受部208,…の上部開口が全て臨んだ状態とされ、さらに、導入部202の外周側から内側に下り傾斜する誘導部22gが形成され、導入部202の内側のスプロケット210上面に回転誘導部21fが形成さていることで、導入部202の直上、外側の誘導部22g、内側の回転誘導部21fから遊技球が流入可能となる。また、上述の構成から球受部208,…がどの回転位置にあっても略同じ条件で遊技球が流入するようになっているので、球受部208,…に遊技球が流入可能な空きができれば、いつでも遊技球が流入可能となる。
これにより、確実に球受部208に遊技球を流入させることができる。また、球受部208,…には、上下三段に遊技球が流入可能となっているので、万が一に、球受部208,…が遊技球を導出する位置に来るまでに新たに遊技球が球受部208,…に流入しなくても、球受部208,…には、遊技球が1個もしくは2個配置されていることになり、球受部208,…が遊技球を導出する位置に移動したにも拘わらず、球受部208,…に遊技球が無いことによって、遊技球が導出されないような事態を防止することができる。
従って、スプロケット210の回転によって円滑に遊技球を導出することができる。すなわち、球受部208,…には、遊技球が上下三段分保持されれば、スプロケット210が3周する間に遊技球が流入すれば、遊技球が導出されないような事態を防止することができる。また、上述のようにいつでも遊技球が球受部208,…に流入可能なので、球受部208,…に2つ以上の空きが生じた場合も、直ぐに遊技球が流入して空きがなくなる可能性が高く、たまたまスプロケット210が一周する間に遊技球が流入しなかった球受部208,…があっても問題が生じることがない。
また、球受部208,…に遊技球を上下三段に保持可能とすると、最下段の遊技球に、それより上の遊技球の荷重がかかることになるが、上述のように上下三段の遊技球を垂直に一列に配置することなく、上側の遊技球に対して下側の遊技球が内側に斜めに配置されるようにしている。例えば、スプロケット210の上下三段の遊技球のうちの中段の遊技球が配置される中間球受部213の位置においては、収納部203の側壁となる筒体部201の中間筒体21cの内周面が、中段の遊技球の斜め下側に接触する傾斜面とされていることにより、最上段及び中間に配置される遊技球の荷重の一部を収納部203の側壁の傾斜面が受けて、最下段の遊技球に上段の遊技球によってかかる荷重を低減することができ、スプロケット210の回転に支障が生じることを防止している。
そして、球受部208,…においては、最上段から受け入れた遊技球が、順次下に移動し最下段に至った後に、排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bから導出されることになる。
この際には、スプロケット210が高速で回転すると上述のように導出口の周縁とスプロケット210の歯との間に導出すべき遊技球を挟んで、遊技球を導出できなくなるとともに、挟まれた遊技球を取り除かないとスプロケット210の回転を再開できない状態となる。
そこで、スプロケット210が収納される収納部203の底部216の上面と、スプロケット210の下面(歯の下側縁)との間に、例えば、遊技球の半径程度の間隔を設けることで、遊技球が少しでも導出口(球抜き用導出部20b)で下方に下がれば、スプロケット210の歯が遊技球の半分の高さ位置より上の頂点から下に下り傾斜する斜面を押圧する状態、すなわち、遊技球を斜め下に押圧する状態となり、上述のように遊技球が挟まれるの防止できる。
また、球抜き用導出部20bでは、図22(A)に示すように、その周縁部が内側に向かって下り傾斜する斜面となっているので、遊技球が球抜き用導出部20bの周縁部の斜面を下った段階で、遊技球の中間の高さに対して、スプロケット210の歯が上側となり、遊技球が球抜き用導出部20b内部に流下する前に、遊技球が斜め下方に押される状態となって、より確実に遊技球が挟まれるのを防止することができる。
また、導出口としての排出用導出部20aにおいては、その導出口となる部分が、スプロケット210の最下段となる第2回転体20qの歯先円より外側にずらして配置されていることにより、排出用導出部20aの周縁とスプロケット210の歯とにより遊技球を挟むことがない構成となっている。
例えば、図20(A)及び図21(A)に示すように、排出用導出部20aの手前側で排出用導出部20aに近接した遊技球は、その中心の軌跡より外側となる排出用導出部20aに、スプロケット210の回転時の遠心力と、排出用導出部20aの内側周縁部に形成され、かつ、スプロケット210の回転時の遊技球の中心の軌跡と重なる位置にあり、さらに、排出用導出部20a側(遊技球の中心の軌跡の外側)に向かって下り傾斜する傾斜面とによって導かれる。そして、図20(B)及び図21(B)に示すように、スプロケット210の歯によりさらに遊技球が押されて排出用導出部20aに近付くが、この際には、遊技球の進行方向が円弧状とならず、図20(A)及び図21(A)の時点における遊技球の回転経路の接線方向の延長線に沿ったものとなる。
そして、図20(C)及び図21(C)に示すように、遊技球が下方に流下可能となる排出用導出部20aの終点側端部に至る前に、遊技球がスプロケット210の歯から外側に完全に離れた状態となり、遊技球が排出用導出部20aから下方に流下する段階では、スプロケット210の歯と排出用導出部20aの終点側縁部304との間に遊技球が挟まれることが不可能な状態となる。
以上のことから、排出装置200においては、スプロケット210の回転角度に応じた数の遊技球が必ず排出されるとともに、導出口において遊技球を挟むことで、スプロケット210が回転しない状態となってしまうの防止することができる。特に、スプロケット210が回転しない状態となると、係員による作業が必要になる可能性があるが、これを確実に防止することで、遊技者が係員の作業待ちで遊技ができない状態となるようなことがなく、遊技者が遊技ができない状態となることへの不満を抱くような事態の発生を確実に防止することができる。
また、回転不能状態を解消するために、スプロケット210を逆回転させることも考えられるが、逆回転により球抜き用導出部20bから遊技球が排出されてしまうおそれがあり、このような制御も問題がある。
以上のような排出装置200の排出制御基板34の制御では、遊技中、遊技盤1の前面側の遊技領域に設けられた各入賞口(各種入賞装置を含む)のセンサから遊技球が入賞したことを示す信号が主制御基板30に入力されると、主制御基板30から各入賞口に対応する賞球数のデータを含む賞球コマンドが排出制御基板34に出力される。
そして、排出制御基板34においては、賞球数に対応する回転角度だけスプロケット210(ステッピングモータ204の回転軸20z)を回転するように、ステッピングモータ204に上述の回転角度に対応する数のパルスが順次出力される。
ここで、上述のようにスプロケット210の外周に周方向に一列に並んで互いに等間隔に10個の球受部208,…が設けられるものとすると、1/10回転すなわち、36.0度ずつスプロケット210が回転するたびの1個の遊技球が導出されることになる。また、遊技球が導出されると、検出センサ217が排出される遊技球を検出し、検出信号を排出制御基板34に出力し、排出制御基板34はスプロケット210の回転角度に対応して遊技球が導出したことを検出することができるようになっている。
また、この例のステッピングモータ204は、1ステップの回転角度すなわち1パルスの入力に対する回転角度が1.8度とされているので、例えば、1個の遊技球を払い出すのに必要な36.0度回転するのに20パルス入力される必要がある。また、賞球の払い出し時にスプロケット210を順方向に回転させる場合に排出制御基板34は、ステッピングモータにパルスを3ms(ミリ秒)おきに出力するようになっている。従って、ステッピングモータを連続回転させた場合には、1分すなわち、60000msに20000回パルスが出力され、36000度回転する、すなわち、100回転することになる。従って、スプロケット210は、順方向に毎分100回転で回転可能とされ、最大、毎分1000個の遊技球を排出可能に設定されている。
従って、例えば、賞球数が5であることを示す賞球コマンドが排出制御基板3に出力された場合には、スプロケット210を36.0×5度だけ回転させるために、3ms毎に100パルス出力されることなり、300msすなわち0.3秒でスプロケット210が180度回転して5個の遊技球が順次払い出されることになる。そして、排出制御基板34は、賞球数のデータに対応した個数の遊技球が排出されたか否かを検出センサからの検出信号により確認し、実際に検出された遊技球数が少ない場合には、不足する遊技球数分だけ再びスプロケット210を回転する。すなわち、遊技球が一つ不足する毎に遊技球を1個排出する回転角度として36.0度ずつスプロケット210を再び回転させるようになっている。
この制御により、万が一にも遊技球を導出する位置まで回転した球受部208,…から遊技球が排出されない事態が発生しても、所定の賞球数となる遊技球を排出することができる。また、排出制御基板34は、遊技機100に隣設して設けられた球貸機から入力される貸球コマンドに基づいても遊技球を排出可能となっている。この場合の排出装置200における貸球の払い出しの制御は、基本的に賞球の払い出しと同様となる。
また、これら賞球及び貸球の払い出しの制御においては、上述の半端センサ22kからの遊技球の検出信号が途絶えた場合、すなわち、遊技球が検出できないことを示す信号が排出制御基板34に入力した場合には、排出装置200を作動させないようになっている。これにより、貯留タンク220に1回の排出に必要な遊技球が十分に無い可能性がある場合に遊技球の排出を行わないようになっている。
また、前面枠120の裏面側には、図示しない球抜きスイッチが設けられ、該球抜きスイッチは排出制御基板34に接続され、球抜きスイッチからスイッチ操作に基づくON信号が排出制御基板34に入力した場合には、排出制御基板34は、スプロケット210を逆方向に回転させるようにステッピングモータ204にパルスを出力する。この場合には、上述の賞球や貸球の排出をするためにスプロケット210を順方向に回転するためのパルス間隔が3msであったのに対して、パルス間隔を倍の6msにするようになっている。これにより、スプロケット210の順方向の回転速度が毎分100回転であったに対して、球抜きのための逆方向の回転速度が1/2の毎分50回転となる。
スプロケット210の回転速度を遅くすることにより、スプロケット210が逆回転して、遊技球の回転軌跡と重なるように設けられた球抜き用導出部20bから遊技球を導出するものとしても、遊技球がスプロケット210の歯と球抜き用導出部20bの周縁部との間に挟まれるのをより確実に防止することができる。
また、球抜きの際には、基本的に貯留タンク220内の遊技球を全部排出するので、球抜きスイッチがオンの場合には、ステッピングモータ204に所定の6ms間隔でパルスが出力され続けることになるが、半端センサ22kから遊技球を検出していないことを示す信号が排出制御基板34に入力した場合に、前記信号が入力してから所定時間後(例えば、数秒から数十秒経過後)パルスの出力を自動停止し、自動的にステッピングモータ204を停止するようになっている。これにより、球抜き動作中に貯留タンク220が空になると、排出装置200が自動的に停止することになる。
次ぎに、上述の実施形態の変形例を説明する。なお、以下に説明する各変形例においては、上記実施形態と異なる部分のみを説明し、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。従って、以下に説明する各変形例において、説明を省略した部分は、基本的に上記実施形態とほぼ同様の構成を有するものである。
第1の変形例は、図22(B)に示すように、収納部203の底面を構成する底部216の球抜き用導出部20bにおいて、球抜き用導出部20bのスプロケット210を逆回転させた場合に、球抜き用導出部20bの遊技球の(逆回転時の)進行方向の手前側に、底部216の上面より一段低くなる段差部209を設け、この段差部209の上面からスプロケット210(スプロケット210の歯)の下面までの距離を遊技球の半径よりも長くしている。
すなわち、導出口となる球抜き導出部20bの縁部であって遊技球が当該導出口に進入する方向に収納部203の底部216から下方に段差を設けた段差部209を形成し、スプロケット210の下面と段差部209の上面との間の寸法を、遊技球の半径よりも大きく設定している。
これにより、例えば、収納部203の底面となる底部216の上面とスプロケット210の下面との距離が略遊技球の半径の長さで、遊技球の半径より僅かに短い場合に、遊技球が球抜き用導出部20bの手前の段差部209まで移動すると、段差部209により遊技球の位置が一段低くなる。これにより、遊技球と当該遊技球を回転方向に押すスプロケット210の歯との接触位置が、当該遊技球の中心よりも僅かに高くなり、上述のように遊技球をスプロケット210の歯が斜め下方に押す状態となり、より確実に導出口の周縁とスプロケット210の歯との間に遊技球が挟まれるのを防止することができる。
また、収納部203の底面となる底部216の上面のほぼ全体とスプロケット210の下面との距離を遊技球の半径より僅かに広くすることで、より遊技球が挟まれにくい構造とすることができるが、この場合に、球受部208,…の最下段の遊技球に常時、底部216側に押しつけられる力が働いてしまい、スプロケット210の回転に負荷がかかってしまう。しかし、段差部209の上面とスプロケット210の下面との距離を遊技球の半径より僅かに広くする構成とした場合には、段差部209上に移動した遊技球だけに対して底部216側に押しつけられる力が作用するので、スプロケット210の回転に大きな負荷をかけることなく、導出口で遊技球が挟まれるのを確実に防止することができる。
なお、排出用導出部20aの構造を、球抜き用導出部20bと同様の構造とした場合に、排出用導出部20aにおいても遊技球の順方向の進行方向の手前側に上述の段差部209を設けても良い。
次に、排出装置200の揺動について説明する。上述のように排出装置200の貯留タンク220側端部の上端部に揺動軸401が、貯留タンク200から排出装置200側への遊技球の流動方向とほぼ直交するように配置されていることから、貯留タンク200及び排出装置200の貯留部411が空の状態では、自重により図15(A)に示すように、排出装置200の下部が最も貯留タンク220側によった第1状態となっている。この第1状態では、堰壁207の貯留タンク220側の溝部412の底面に貯留タンク220の前壁22c及び後壁22dの排出装置200側端部がその下部も含めて略当接した状態となり、また、底壁22aの排出装置200側端部の下面に誘導部22gの貯留タンク220側の外周縁部の上面が略当接した状態となっている。なお、バネ等の付勢手段により排出装置200を第1状態側に向けて付勢しても良い。
また、第1状態では、高さ制限部材260が最も高い状態、すなわち、底壁22a(傾斜部22h)から最も離れた状態となっている。また、タンク取付部材402の円弧状長孔414に対してビス405が貯留タンク220と反対側となる端部に位置した状態となっている。
ここで、遊技球を貯留タンク220に補給することで、貯留タンク202内に遊技球を補給すると、傾斜部22h上の遊技球の球圧が作用し、排出装置200が第2状態側に移動する。第2状態では、図15(B)及び図16に示すように、堰壁207の貯留タンク220側の溝部412内の底面から貯留タンク220の前壁22c及び後壁22dの排出装置200側端部の下部が離れた状態となり、また、底壁22aの排出装置200側端部の下面から誘導部22gの貯留タンク220側の外周となる重複部が下方に離れた状態となっている
また、第2状態では、高さ制限部材260が最も低い状態、すなわち、底壁22a(傾斜部22h)に最も近付いた状態となっている。また、タンク取付部材402の円弧状長孔414に対してビス405が貯留タンク220側となる端部に位置した状態となっているとともに、これにより、第2状態よりさらに排出装置200の下部が貯留タンク220から離れる側に揺動することが規制され、第2状態を超える揺動が防止される。
また、さらに貯留タンク220に遊技球を補給すると、遊技球が高さ制限部材260に接触するとともに高さ制限部材260を押し上げる方向に球圧が作用し、排出装置200が第2状態から第1状態に戻ることになる。
通常は、貯留タンク200が空になることはなく、例えば、上述のように排出装置200が第2状態に成る程度の遊技球が貯留されているか、さらに排出装置200が第1状態に戻る程度に遊技球が貯留されていることになる。
この状態で、排出装置200のステッピングモータ204を遊技球の排出や球抜きのために作動させると、ステッピングモータ204の作動とスプロケット210の回転とによる振動で排出装置200が第1状態と第2状態との間で揺動することになる。なお、振動の状態によっては、排出装置200が第2状態に至らずに、第1状態と第2状態となる前の状態とで揺動する可能性もある。
ここで、スプロケット210が回転すると遊技球の排出と、遊技球の受け入れが行われることになる。ここで、スプロケット210の球受部208に受け入れられた遊技球は、スプロケット210と筒体部201とに接触することから、スプロケット210の回転に負荷をかけることになる。
従って、遊技球の排出や受け入れの際にスプロケット210の外周の位置によって、スプロケット210に係る負荷が異なることになる。従って、単純にスプロケット210を回転させた場合よりも、大きな振動が生じる。また、遊技球の受け入れや排出により遊技球からスプロケット210に力が作用することになり、遊技球を受け入れた瞬間や排出した瞬間にスプロケット210の回転に乱れが生じることになり、これも振動となる。
また、スプロケット210は、遊技球の賞球に対応して賞球毎に予め定められた一種もしくは複数種の遊技球数を払い出すことになり、賞球の発生の状態によっては、回転開始と回転停止とが繰り返される可能性もあり、このような場合も排出装置200が揺動する。以上のことから排出装置200の動作により、排出装置200が揺動することになる。
また、上述のように遊技状態の貯留状態によっても、排出装置200に力がかかることになり、遊技球の排出や、遊技球の補給により遊技球が流動した場合も排出装置200が揺動する。すなわち、排出装置200においては、上述のように遊技球の球圧により第2状態に移動する方向に力が作用するが、高さ制限部材260においては、遊技球により押されると第1状態に移動する方向に力が作用するので、これらの力の状態の変化で排出装置200が揺動する。
また、図15(A)に点線で示すように、基本的に回転中心に重心を有するスプロケット210において、偏心ウエイト420を設けることで、回転中心に対して重心を偏心させ、スプロケット210の回転により大きな重心(荷重)の移動が生じ、排出装置200が揺動するようにしても良い。すなわち、回転軸20zに対して前記回転体としてのスプロケット210の重心を偏心させても良い。また、偏心ウエイト420を回転軸20zに取り付けることでスプロケット210の回転により重心が移動するようにしても良いし、ステッピングモータ204の回転子等の回転部分に偏心ウエイト420を設け、ステッピングモータ204において回転により重心の移動が生じるようにしても良い。
そして、上述のように、排出装置200が揺動することにより、排出装置200と貯留タンク220の境界部分となる底壁22aの排出装置200側端部と、誘導部22gの貯留タンク220側外周縁との接触部分において、誘導部22gが上下動することにより、導入部202上で球詰まりが発生した場合にこれを確実に崩すことができる。
また、この際には、誘導部22gより僅かに傾斜上流側で、底壁22a(傾斜部22h)上の遊技球に対して高さ制限部材260が上下動することにより、球詰まり状態の遊技球を崩して球詰まりを解消することができる。
また、例えば、図16に示すように、貯留タンク220において、上述のように高さ制限部材260を押し上げることはないが、排出装置202に球圧がかかる程度に遊技球が貯留され、排出装置200が第2状態となっている場合に、高さ制限部材260と底壁22aとの間で球詰まりが生じたものとする。
ここで、遊技球の排出が順次行われ、導入部202上の遊技球が順次スプロケットにより排出され、導入部202上の遊技球が減少すると、導入部202より貯留タンク202側では、高さ制限部材260と底壁22aとの間の球詰まりにより、遊技球が導入部202側に流入できない状態となっている。
しかし、誘導部22gを含む導入部202上においては、排出装置200の揺動や振動により球詰まりが抑制され、遊技球の排出が行われている状態とすると、遊技球が減少するが、貯留タンク220の傾斜部22hの上流側から遊技球が流入しない状態となっている。この状態となると、排出装置200側の遊技球が減少することで、排出装置200側に遊技球の球圧が作用しなくなり、排出装置200は、第1状態に戻ることになる。
この際に、高さ制限部材260が上方に移動し、高さ制限部材260と底壁22aとの間隔が開くことと、底壁22aと誘導部22gの境界部分で、誘導部22gが移動することなどにより、球詰まりが解消し、導入部202上の遊技球がなくなる前に遊技球が補給されることになる。
なお、上述のように排出装置200が第2状態となる前に、遊技球の排出時にスプロケット210が回転することにより排出装置200が揺動し、高さ制限部材260が上下動することになり、排出装置200の導入部202上の遊技球が減少する前に高さ制限部材260と底壁22aとの間の球詰まりが解消されてしまう可能性が高い。しかし、排出装置200側に遊技球の球圧がかかった状態と、かかっていない状態での排出装置200の揺動に変化が生じることになり、球圧が減少した際に高さ制限部材260が上昇しやすい状態となり確実に球詰まりが解消される。
従って、高さ制限部材260と底壁22aとの間に球詰まりが生じると、排出装置200側に遊技球が流下せず、排出装置200への遊技球の球圧が減少し、球詰まりを解消しやすい状態となるので、確実に球詰まりが解消される。
以上のようなこの実施形態の遊技機100は、外部から供給される遊技球を貯留する貯留タンク220と、該貯留タンク220の底壁22aの傾斜下流側に位置し該貯留タンク220と一体的に設けられ該貯留タンク220に貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置200と、を備えたタンク排出装置230を有する遊技機において、前記排出装置200は、回転軸20zを中心に回転可能に構成されるとともに、前記貯留タンク220の遊技球が導入される導入部202から遊技球を受け入れる複数の球受部208を有する回転体としてのスプロケット210を備え、該スプロケット210の回転に応じて、該球受部208に遊技球を受け入れるとともに受け入れた遊技球を排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに1個宛導出するように構成され、前記貯留タンク220を当該遊技機100本体に取り付けるとともに、前記排出装置200を前記貯留タンク220に対して揺動軸401を中心に揺動可能に取り付けている。
従って、排出装置200において、排出動作が行われた際、すなわち、スプロケット210が回転した際に、スプロケット210の回転等により排出装置200が貯留タンク220に対して揺動し、これにより貯留タンク220から排出装置200に流入する前の遊技球同士が噛み合ってブリッジを形成することなどにより生じた球詰まりが解消される。すなわち、導入部202やその近傍で複数の遊技球が噛み合って固まった状態となっていても、排出装置200が揺動することで、特に導入部202上の遊技球が動かされ、遊技球同士が噛み合った状態が崩されることになる。
ここで、スプロケット210は、精密に、回転中心に重心があるとは限らず、重心が回転中心とずれている場合に、スプロケット210の回転により排出装置が揺動する。
また、スプロケット210においては、その回転により、遊技球の導出と遊技球の受け入れが行われスプロケット210の各球受部208における遊技球の存在状態が変化し、これによってスプロケット210の重心が移動したり、スプロケット210の回転に対する負荷(摩擦等)がスプロケット210の位置によって変化したりすることで、スプロケット210単体の重心が回転中心と一致していても排出装置200が揺動する。
また、排出装置200からの遊技球の導出及び排出装置200への遊技球の受け入れに際し、排出装置220と導出される遊技球もしくは受け入れられる遊技球との間で力が作用し、このような力によっても排出装置200が揺動する。
また、スプロケット210の回転により振動(上述の重心と回転中心のずれによるものも含まれるが、駆動源の振動等のスプロケット210の重心以外の要素による振動も含まれる)が発生するが、この振動により排出装置200が揺動するとともに、貯留タンク220に対して排出装置200が揺動自在となっていることにより、貯留タンク220側と排出装置200側とで振動状態が異なるものとなり、単に振動した場合よりも球詰まりが解消されやすい状態となる。
また、この実施形態では、前記貯留タンク220の底壁22aは当該遊技機100左右方向一側に下り傾斜し遊技球が複数幅で不規則に流下する傾斜部22hが形成され、当該遊技機100前後方向に前記揺動軸401を設け、前記排出装置200は、前記傾斜部22hの下流端部との接続部(誘導部22g)が前記傾斜部22hの傾斜上流方向に位置する第1状態と、前記傾斜部22hの下流端部との接続部(誘導部22g)が前記傾斜部22hの傾斜下流方向に位置する第2状態とに揺動可能で、且つ、前記第1状態に付勢されている。
従って、貯留タンク220に遊技球が補給された場合や遊技球が導出された場合などに、遊技球が傾斜部22hの傾斜方向に沿って流下した場合に、傾斜部22hを横断する方向に沿って設けられた揺動軸401に揺動自在となった排出装置200に傾斜部上の遊技球の力が作用し、例えば、排出装置200が傾斜部22hの傾斜上流側から下流側に移動するように、すなわち、第1状態から第2状態に移動するように押されることになる。これにより、排出装置200が第1状態への付勢力に抗して第1状態から第2状態に揺動し、さらに揺れ戻しで第2状態から第1状態に揺動し、場合によっては揺動を複数回繰り返すことになる。
または、貯留タンク200内の球圧で第2状態となっている排出装置200において、遊技球を導出することで球圧が減少した場合に排出装置200が第2状態から第1状態に揺動するような場合も考えられる。
こられのような排出装置200の揺動により、球詰まりしていた場合に球詰まりが解消する。すなわち、排出装置200におけるスプロケット210の回転により排出装置200が揺動するだけではなく、貯留タンク220内の遊技球の状態によっても排出装置200が揺動し、球詰まりが解消される。なお、傾斜部22h上の遊技球から受ける球圧が大きく排出装置200が第2状態となった状態で、遊技球の移動や導出等によっても排出装置200が第1状態に戻らす、排出装置200がほとんど揺動せずに第2状態で止まってしまうような場合には、付勢手段で排出装置200を第2状態から第1状態に向かう方向にバネ等の付勢手段で付勢しても良い。
また、この実施形態では、前記排出装置200に前記導入部202が設けられるとともに、前記傾斜部22hの下流端部の下に前記導入部202の上流端部が重なるように構成され、前記排出装置200が前記第1状態から前記第2状態に変換すると、前記導入部202の上流端部が下方に移動するようにしている。
従って、排出装置200と貯留タンク220との共有部分である導入部202が排出装置200側に設けられることにより、導入部202が排出装置200とももに移動することになるとともに、貯留タンク220の底壁22aの傾斜部22hの下流側端部の下に前記導入部202の上端部側が重なるように構成されているので、傾斜部22hから導入部202にかけての部分で球詰まりが発生した場合に、傾斜部22hに対して導入部202が動くことで、効率的に球詰まりした遊技球を動かして球詰まりを解消することができる。
また、傾斜部22hの下流側端部に対して、導入部202の上流側端部は、排出装置200の第1状態から第2状態への変換に際しても常に下側となるので、排出装置200とともに導入部202が揺動する構成としても、傾斜部22hから導入部202への遊技球の流下を妨げることがない。
また、この実施形態では、前記傾斜部22hの傾斜下流側に前記導入部202が位置し、前記傾斜部22hを流下して前記導入部202に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材260を前記排出装置200に設け、前記高さ制限部材260は、前記排出装置200から前記傾斜部22hの傾斜上流側に向けて傾斜部22h上面と対向する当該高さ制限部材260の面との距離が大きくなるように延出し、前記排出装置200が、前記第1状態と前記第2状態とに揺動することにより前記高さ制限部材260が上下に移動するようにしている。
従って、高さ制限部材260により、導入部202に流入する遊技球の積み重なる高さを制限することで、導入部202上で遊技球が高く積み重なることで、遊技球の重量による球圧が高まり、遊技球が球詰まりしやすくなるのを防止することができる。
また、高さ制限部材260と傾斜部22hとが上下に重なる部分において、一度に多くの遊技球が流入することなどにより、高さ制限部材260と傾斜部22hとの間に遊技球が詰まった状態となった場合に、排出装置200の揺動により排出装置200が第1状態と第2状態との間で位置を変換すると、高さ制限部材260が上下に移動する。これにより、高さ制限部材260と傾斜部22hとの間隔が広くなったり狭くなったりすることになるので、高さ制限部材260と傾斜部22hとの間の球詰まりを崩すことができる。すなわち、遊技球が傾斜部22hと高さ制限部材260との間で挟まれた状態であったのが、傾斜部22hと高さ制限部材260との間の間隔が広がることで、これらの間の遊技球が挟まれた状態から開放された状態となり、球詰まりが解消される。
もしくは、傾斜部22hと高さ制限部材260との間で互い噛み合うことでブリッジ状に固まった遊技球が、傾斜部22hと高さ制限部材260との間の間隔が狭くなることにより強く押されてブリッジが崩されて球詰まりが解消される。
さらに、排出装置200が第1状態の場合に高さ制限部材260が高くなり、第2状態の場合に高さ制限部材260が低くなる構成とし、かつ、貯留タンク220に遊技球が補給され、遊技球が多い状態だと球圧により排出装置200が第2状態となり、遊技球が少なくなると第1状態となる構成となっている場合には、以下のような効果を奏することもできる。
貯留タンク220内の遊技球が多いことにより、導入部202より傾斜部22h側で高さ制限部材260と傾斜部22hの下流側部分との間で球詰まりが発生した場合、排出装置200は遊技球の荷重により第2状態となり、高さ制限部材260は低い状態となっている。そして、貯留タンク220内の球詰まり位置より導入部202側では、球詰まりにより遊技球が導入部202側に流下できない状態で、排出装置200で遊技球が排出される度に遊技球が排出装置220に導入されて導入部202上の遊技球が減少し、これにより排出装置200に係る遊技球の荷重(球圧)が減少する。
従って、導入部202上の遊技球が残り少なくなった状態で、排出装置200が第2状態から第1状態に戻るとともに高さ制限部材260が高い状態となる。この場合、傾斜部22hの下流側部分と高さ制限部材260との間が開くことになり、球詰まりしていた遊技球の上側部分を押えていた高さ制限部材260が上側に離れて、球詰まりしていた遊技球の上側が開放されることになる。これにより球詰まりを解消することができ、遊技球が導入部202側に流入することになる。また、この際に揺れ戻し等により排出装置200が揺動を繰り返し、これに伴って高さ制限部材260が上下動を繰り返すことで、確実に球詰まりが解消される。
また、この実施形態において、前記排出装置200は、前記回転体としてのスプロケット210を駆動させる駆動源としてのステッピングモータ204を前記スプロケット210の上方に駆動源取付部材206により取り付け、前記駆動源取付部材206に前記高さ制限部材260を取り付けている。
従って、駆動源取付部材206がステッピングモータ204の作動に基づいて振動し、さらに駆動源取付部材206の振動が高さ制限部材260に伝わるので、高さ制限部材1260に接触する遊技球を振動させて球詰まりを防止することができる。すなわち、排出装置200の揺動に加えて高さ制限部材260が振動することで、より確実に球詰まりを防止することができる。
また、この実施形態においては、上述のように前記回転軸20zに対して前記スプロケット210の重心を偏心させても良い。
前記スプロケット210の重心を偏心させたことにより、確実にスプロケット210の回転に基づいて排出装置200を揺動させ、球詰まりを解消することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、遊技球を払い出す各種遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明を適用した実施形態にかかる遊技機の裏面側を示す斜視図である。 図1の状態から機枠を外すともに裏機構枠を開放した遊技機の裏面側を示す斜視図である。 前記裏機構枠の前面側を示す斜視図である。 前記裏機構枠の前面側を示す分解斜視図である。 貯留タンク及び排出装置からなるタンク排出装置を取り外した前記裏機構枠を示す平面図である。 前記タンク排出装置の裏面側を示す斜視図である。 前記タンク排出装置の裏面側を示す分解斜視図である。 前記排出装置を示す分解斜視図である。 前記貯留タンク及び排出装置の収納部を示す平面図である。 前記貯留タンク及び前記収納部を示す斜視図である。 前記貯留タンク及び前記収納部を示す図面である。 前記貯留タンク及びスプロケット及び回転体上部材を収納した収納部を示す斜視図である。 遊技球を貯留した貯留タンクと、スプロケット及び回転体上部材を収納した収納部とを示し、遊技球の流動方向を説明するための平面図である。 遊技球を貯留した貯留タンク及び遊技球が導入された排出装置を示す図面である。 前記高さ制限部材有する排出装置の揺動を説明するための断面図である。 前記高さ制限部材有する排出装置の揺動を説明するための断面図である。 前記貯留タンクの断面構造を説明するための図面である。 遊技球が導入された排出装置を示す断面図である。 前記排出装置の底部を示す斜視図である。 前記排出装置における遊技球の導出を説明するための排出装置の底部を示す平面図である。 前記排出装置における遊技球の導出を説明するための排出装置を示す要部断面図である。 前記排出装置における遊技球の導出を説明するための排出装置を示す要部断面図である。
符号の説明
100 遊技機
200 排出装置
202 導入部
208 球受部
20a 排出用導出部(導出部)
20b 球抜き用導出部(導出部)
20z 回転軸
210 スプロケット(回転体)
220 貯留タンク
22a 底壁
22h 傾斜部
230 タンク排出装置
260 高さ制限部材
401 揺動軸

Claims (6)

  1. 外部から供給される遊技球を貯留する貯留タンクと、該貯留タンクの底壁の傾斜下流側に位置し該貯留タンクと一体的に設けられ該貯留タンクに貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置と、を備えたタンク排出装置を有する遊技機において、
    前記排出装置は、回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、前記貯留タンクの遊技球が導入される導入部から遊技球を受け入れる複数の球受部を有する回転体を備え、該回転体の回転に応じて、該球受部に遊技球を受け入れるとともに受け入れた遊技球を導出部に1個宛導出するように構成され、
    前記貯留タンクを当該遊技機本体に取り付けるとともに、前記排出装置を前記貯留タンクに対して揺動軸を中心に揺動可能に取り付けたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記貯留タンクの底壁は当該遊技機左右方向一側に下り傾斜し遊技球が複数幅で不規則に流下する傾斜部が形成され、
    当該遊技機前後方向に前記揺動軸を設け、
    前記排出装置は、前記傾斜部の下流端部との接続部が前記傾斜部の傾斜上流方向に位置する第1状態と、前記傾斜部の下流端部との接続部が前記傾斜部の傾斜下流方向に位置する第2状態とに揺動可能で、且つ、前記第1状態に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記排出装置に前記導入部が設けられるとともに、前記傾斜部の下流端部の下に前記導入部の上流端部が重なるように構成され、
    前記排出装置が前記第1状態から前記第2状態に変換すると、前記導入部の上流端部が下方に移動するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記傾斜部の傾斜下流側に前記導入部が位置し、前記傾斜部を流下して前記導入部に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材を前記排出装置に設け、
    前記高さ制限部材は、
    前記排出装置から前記傾斜部の傾斜上流側に向けて傾斜部上面と対向する当該高さ制限部材の面との距離が大きくなるように延出し、
    前記排出装置が、前記第1状態と前記第2状態とに揺動することにより前記高さ制限部材が上下に移動するようにしたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記排出装置は、前記回転体を駆動させる駆動源を前記回転体の上方に駆動源取付部材により取り付け、
    前記駆動源取付部材に前記高さ制限部材を取り付けたことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記回転軸に対して前記回転体の重心を偏心させたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の遊技機。
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