JP4383381B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、外部から供給される球技球を貯留する貯留タンクと、該貯留タンクと一体的に設けられ該貯留タンクに貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置と、を備えた遊技機に関する。
従来の遊技機は、遊技領域を形成する遊技盤と該遊技盤を取り付ける前面枠とから構成されている。前面枠は遊技盤を収納する遊技盤収納部が形成され、この遊技盤収納部に対して遊技機の前方側或いは後方側から遊技盤が収納される。また、前面枠の裏面側には、賞球や貸球を排出する排出装置、該排出装置を制御する排出制御装置、各種球流路等が設けられている。遊技盤には液晶表示装置等の電気的機器が設けられていて、この電気的機器は遊技盤の後方側に膨出状態で配設されている。したがって、前面枠の裏面側では、この電気的機器を避けるように前記排出装置や球流路等が配設されることとなっている。近年では、遊技盤に配設される電気的機器の大型化に伴い、前面枠の裏面側での各種機構体の配置スペース的な問題が大きくなる傾向がある。
また、前面枠の裏面側上部には、島設備から供給される遊技球を一時的に貯留する貯留タンクが設けられている。該貯留タンクの下流側には導出樋が設けられ、貯留タンクに貯留された遊技球は導出樋を流下して1列に整流されながら遊技機裏面の側方部に導かれるようになっている。前面枠の裏面側一側部には垂直方向の球流路が設けられ、この球流路の上流端部は前記導出樋の下流端部と接続されていて、導出樋を流下した遊技球は前面枠の側端部近辺で垂直方向に流下方向を変更することとなっている。前記排出装置はこの球流路の途中に設けられ、この排出装置により所定数ずつ遊技球が排出されるようになっている。
また、前記排出装置を、貯留タンクに一体的に設けるようにした遊技機も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
前記貯留タンクに排出装置を一体的に設けるようにした場合には、前面枠における前記開口部の一側部には、単に球流路のみを設けるだけとなることから、上記したような遊技盤の電気機器が大型した場合でも、排出装置の配置スペース的な問題を解消できるといった効果がある。
前記排出装置は、貯留タンク底部の球入口部からの賞球(遊技球)を受け入れる複数の保持孔が形成された回転体を回転可能とし、回転体の保持孔の移動軌跡と対応する位置に賞球の払出口を形成し、保持孔に保持する賞品球以外の回転体上の賞品球を払出口に導くことを禁止する払出禁止部材を設けるものであって、回転体の回転によって賞球を払出口から排出する。
特開平8−141175号公報
しかしながら、従来の排出装置においては、貯留タンクに貯留されている遊技球を直接排出装置に受け入れる構成、すなわち導出樋で遊技球を整列しないで遊技球を受け入れる構成であるので、回転体の複数の保持孔の各々に遊技球を受け入れることができない可能性がある。このような事態が生じると、スムーズな排出(連続した排出)が行えないといった問題点がある。
さらに、より迅速な排出を行うためには、回転体の回転速度を高速にする必要があるが、回転速度が高速であればその分遊技球を各保持孔に確実に受け入れることが益々困難となり、より保持孔への受入ミスが生じる可能性が高くなってしまうばかりか、保持孔の遊技球を払出口に落下させる際にも遊技球が保持孔から落下する落下量に対して回転体の回転移動量の方が大きくなりすぎて回転体の保持孔の周縁と払出口の周縁との間に遊技球が挟まれて排出が不能となってしまう可能性もある。
本発明の課題は、遊技球を排出する遊技機において、貯留タンクから直接回転体を用いた排出装置に遊技球を導入し、排出側流路に導出可能とした場合に、遊技球の排出の高速化のために回転体を高速に回転しても、回転体の回転に対応して確実に遊技球を導出可能とすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、外部から供給される遊技球を貯留するとともに底壁に当該遊技機の左右方向一側に向けて下り傾斜する傾斜部が設けられた貯留タンクと、該貯留タンクの底壁の傾斜下流側に位置し該貯留タンクと一体的に設けられ該貯留タンクに貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置と、を備えた遊技機において、
前記傾斜部を流下して前記導入部に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材を前記貯留タンクの当該遊技機前後方向に渡って設け、
前記排出装置は、
上下方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、遊技球を受け入れる複数の球受部を有するスプロケットと、
前記スプロケットを収納するとともに、底部に前記球受部からの遊技球を下流側に排出するための導出部が形成される収納部と、
を備えるとともに、前記導出部に排出球を計数するためのセンサを設け、
前記スプロケットは、各球受部において上下方向に複数の遊技球を受け入れ可能に構成し、当該スプロケットを回転させることで、該球受部の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するように構成し、
前記収納部の側壁における前記球受部に対応する部位を外側に凹ませることで遊技球を導出するための導出凹部を形成するとともに、該導出凹部の流下端部に前記導出部を形成し、
前記導出凹部の入り口に前記収納部の底部から該導出凹部の中央に向かって低くなる傾斜面を形成し、
前記傾斜面の一部を前記球受部の遊技球の軌跡に沿った円弧状に形成し、かつ、当該遊技球の中心の軌跡が前記傾斜面に重なるように形成し、
前記高さ制限部材は、
前記傾斜部傾斜下流側で前記貯留タンクに当該遊技機前後方向に延びる取付軸により取り付けられる取付部と、
前記取付部から前記傾斜部傾斜上流側に延出する延設部と、
前記延設部から上方に向かって湾曲する湾曲部と、
前記取付部から前記回転体の回転軸に向かって延びる連動部と、
を備えるとともに、前記取付軸を中心に前記湾曲部が上方向に移動した上状態と下方向に移動した下状態とに変換可能に構成され、当該高さ制限部材を下状態に付勢する付勢部材を備え、且つ、
前記湾曲部は、その先端から取付部に向かって複数の切り欠きが設けられて櫛歯状に形成され、各々の櫛歯部が前記傾斜部を流下する遊技球の圧力を受けるとその圧力により撓むように構成され、
前記回転体の回転軸に、該回転軸を中心に回転し、前記連動部に接触可能で凹凸形状に形成された接触部を備え、
前記高さ制限部材が下状態では、前記連動部が前記接触部と接触せず、前記高さ制限部材が上状態で前記連動部が前記接触部と接触するようにしたことを特徴とする。
ここで、排出装置が貯留タンクに一体的に設けられるとは、必ずしも、排出装置が貯留タンクに一体成型されることではなく、例えば、貯留タンクと排出装置との間に遊技球を一条(もしくは2条等の数条)に整列させる誘導樋等の整列用通路を設けることなく、貯留タンクに貯留された遊技球が直接排出装置に流入する構造となっていることである。
また、導入部は、遊技球が流入可能な開口を有するもので、例えば、遊技球の排出装置側への受入口となる部分である。
また、「スプロケットの球受部に受け入れた遊技球の円軌道上から外側にずらした位置」とは、例えば、スプロケットの球受部に受け入れられ、球受部の最下部に位置する遊技球の中心の円軌道上より外側にずらした位置である。また、言い換えると、スプロケットの最下部の最外周部より外側にずらした位置である。
また、「排出球」は、排出装置から排出される遊技球である。
請求項1に記載の発明によれば、排出装置を貯留タンクに一体的に設けたので、遊技機裏面側のスペース的な問題を解消することが可能となる。
また、スプロケットの回転軸を上下方向に設定して横向きに配置することで、貯留タンク内の遊技球或いは貯留タンクから流下した遊技球を下方にスムーズに排出することができる。
また、スプロケットを、各球受部において上下方向に複数の遊技球を受入可能に構成して、該球受部の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するようにしたので、例え球受部に受け入れミスが生じても、既に受け入れている遊技球を排出することができ、連続した排出が可能となる。したがってスプロケットを高速に回転させても排出ミスを防止できる。
さらに、導出部を、スプロケットの球受部に保持された遊技球の円軌道上から外側にずらした位置に形成したので、回転による遠心力を利用して遊技球を迅速に導出部に導出でき、回転体を高速に回転させても導出部での球詰まりを防止することができる。特に、導出部を球受部に受け入れた遊技球の円軌道上から外側にずらした際に、導出部の開口の周縁と、スプロケットの球受部の最下部の外周縁とが上下に重ならないようにすれば、スプロケットを高速回転させても、導出部の周縁と、スプロケットの周縁(球受部の周縁)との間に遊技球が挟まれることが不可能となる。
そして、球受部に上下に複数の遊技球を受入可能としたことと、導出部を遊技球の円軌道上から外側にずらしたこととに基づく上述の2つの機能により相乗的に遊技球の高速排出を実現することができる。
また、請求項1に記載の発明は、
前記貯留タンクの底壁には、当該遊技機の左右方向一側に向けて下り傾斜する傾斜部が設けられ、
前記傾斜部を流下して前記排出装置の導入部に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材を前記貯留タンクの当該遊技機前後方向に渡って設け
前記高さ制限部材は、
前記傾斜部傾斜下流側で前記貯留タンクに当該遊技機前後方向に延びる取付軸により取り付けられる取付部と、
前記取付部から前記傾斜部傾斜上流側に延出する延設部と、
前記延設部から上方に向かって湾曲する湾曲部と、
前記取付部から前記回転体の回転軸に向かって延びる連動部と、
を備えるとともに、前記取付軸を中心に前記湾曲部が上方向に移動した上状態と下方向に移動した下状態とに変換可能に構成され、当該高さ制限部材を下状態に付勢する付勢部材を備え、且つ、
前記湾曲部は、その先端から取付部に向かって複数の切り欠きが設けられて櫛歯状に形成され、各々の櫛歯部が前記傾斜部を流下する遊技球の圧力を受けるとその圧力により撓むように構成され、
前記回転体の回転軸に、該回転軸を中心に回転し、前記連動部に接触可能で凹凸形状に形成された接触部を備え、
前記高さ制限部材が下状態では、前記連動部が前記接触部と接触せず、前記高さ制限部材が上状態で前記連動部が前記接触部と接触するように構成した。
そのため、連動部の先端部が下方に下がって接触部に接触した状態で、スプロケットが回転すると、接触部も回転し、これにより連動部が上下動(上下に振動)することになり、連動部に接続された高さ制限部材も上下に振動することになる。これにより、万が一、高さ制限部材と貯留タンクの底壁との間に遊技球が互いに噛み合ってブリッジが形成されて遊技球が流動しにくい状態となっていても、高さ制限部材の振動によりブリッジを崩し、遊技球を流動させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記スプロケットの球受部は、
前記貯留タンクの遊技球を導入するための導入部から遊技球を受け入れる上段の第1球受部と、
前記第1球受部よりも下方であって、該第1球受部が配列する円周の径よりも小径の円周上に配列され、前記導出部に遊技球を導出する第2球受部と、
前記第1球受部と第2球受部との間に所定の上下寸法で設定されて設けられ、該第1球受部の内側面から第2球受部の内側面に連続する傾斜面を有する中間球受部と、
を含み、
前記スプロケットの外周から外側に突出して前記第1球受部を構成する突出部の突出量よりも、前記第2球受部を構成する突出部の突出量を小さく設定し、かつ、該第2球受部の突出部の長さを遊技球の半径よりも短くしたことを特徴とする。
ここで、スプロケットの球受部を構成する突出部とは、スプロケット形状において歯となる部分である。
請求項2に記載の発明によれば、各球受部の構成により、上下方向に受け入れられた遊技球から収納部に加わる圧力を分散することで、最下段の遊技球から底部に加わる圧力を軽減でき、スプロケットの回転動作をスムーズに行うことができる。また球受部に3個の遊技球を受け入れるので、受入ミスが生じてもその受入ミスが生じた段が最下段となるまでにはその後の遊技球が補充される可能性が高く、排出が途切れるといったことを防止できる。
導入部に臨む第1球受部の形状を遊技球の広い範囲(略半周)を囲うようにすることにより遊技球を確実に受け入れることが可能となる。すなわち、球受部の突出部の突出量が小さい場合には、隣接する遊技球の間に突出部が無くなることから遊技球の受入領域がその両隣の遊技球となるが、このような構成であると受入領域が遊技球の移動により変化したり、さらには遊技球と遊技球の間に何ら部材が無いことからスプロケットの上面の凹凸が大きくなることから遊技球が大きく跳ねたりして遊技球の受け入れに支承が生じるが、本願ではそのような問題を解消できる。なお、スプロケットの外周部の上面は、スプロケットの突出部(歯)の上端部と、球受部の最上段の遊技球の上端部で構成されることになり、これらが上に凸の凸部となり、これらの間が下に凹む凹部となり、突出部が遊技球同士の間の凹部を補間した状態となっているが、突出部の突出量が少ないと、遊技球同士の間の凹部が突出部によりあまり補間されず、凹凸が差が大きくなる。
一方、第2球受部は突出部の突出量が小さいため、スプロケットの外側方向への規制が小さくなり第2球受部から外側へは広範囲に遊技球が導出可能となる。したがって、この外側方向に導出部を形成することで遊技球をスムーズに導出することができ、回転速度を高速にしても球詰まり等を防止することができる。さらに、第2球受部の突出部は突出量が小さいため導出部に導出する時点での遊技球に対する接触部分を小さくすることができ、球受部の周縁(突出部)と導出部の周縁との間に遊技球を挟んでしまうことを防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機において、
前記導出凹部の前記傾斜面の下縁端から前記スプロケットの下面までの高さを、遊技球の半径よりも大きく設定したことを特徴とする。
ここで、導出凹部は、遊技球を導出する開口としての導出部を有するものであり、導出凹部の底部は、その周縁部を除いて開口となり、実質的に導出部の底となる部分は、周縁部の枠状の部分となる。
請求項3に記載の発明によれば、導出凹部の底部は収納部の底部よりも下方に段差を設けて形成するとともに、該収納部の底部から該導出凹部の底部に架けて傾斜面を形成したので、遊技球が段差部に到達すると、スプロケットの下面は遊技球の上部に接触することとなり、遊技球の下方への導出を促進して球詰まりをより防止することができる。すなわち、導出凹部の底部に向けて傾斜面を設けたので、遊技球は、遠心力だけではなく傾斜によっても円軌道から外側となる導出部に向けて誘導され、さらに、遊技球が傾斜面を下降した場合に、スプロケットの突出部の下面とそれより上となる遊技球の上端との間隔が遊技球の半径以下となれば、スプロケットの突出部が遊技球を下側に押すことになり、遊技球の導出部から下方側に導出するように促進することになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の遊技機において、
前記収納部の側壁における前記導出部の上方側に、前記球受部における最下段よりも一段上段の遊技球を当該球受部内に保持するためのリブを形成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、同一の球受部から複数の遊技球が連続して導出部に落下してしまうことを防止できる。これにより、上述のように確実に遊技球を導出できるようにしたことと合わせて、スプロケットの回転角度に対応して導出される遊技球数を常に一定の割合にすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の遊技機において、
前記排出装置を一体的に設けた貯留タンクは、遊技盤を着脱可能に装着する本体枠の裏面側上方部に配設され、
前記本体枠の裏面側には、前記遊技盤の所要領域において表示ゲームを実行する表示ユニットを当該本体枠側に支持する支持手段を設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、表示ユニットを遊技盤ではなく本体枠側に配設したので、遊技盤を新規なものに交換する際にも表示ユニットを共通的に使用することが可能となる。
しかも、排出装置は貯留タンクに一体的に備えられ本体枠の上方に配設されるので、表示ユニットおよびそれを支持する支持手段の配置スペース的な問題を解消することができる。
すなわち、貯留タンクに排出装置を設けることで、本体枠の裏面側の遊技盤の側方に配置される遊技球の上下方向の流路部分に排出装置を設ける必要がなくなり、上述のように、遊技盤の裏面側に空間を確保し、遊技盤の左右幅に対応するほど大きな表示画面を有する表示ユニットを、本体枠の裏面側に配置することができ、これにより、例えば、遊技盤側に表示ユニットの表示画面を視認可能とする開口した窓部を設けることで、遊技盤の前面側で画像表示の視認が可能となるとともに、表示ユニットが遊技盤の左右幅に対応するので、遊技盤にどのような大きさの窓部を設けてもほぼ対応することができる
本発明によれば、スプロケットを、各球受部において上下方向に複数の遊技球を受入可能に構成して、該球受部の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するようにしたので、例え球受部に受け入れミスが生じても、既に受け入れている遊技球を排出することができ、連続した排出が可能となる。したがってスプロケットを高速に回転させても排出ミスを防止できる。
さらに、導出部を、スプロケットの球受部に保持された遊技球の円軌道上から外側にずらした位置に形成したので、回転による遠心力を利用して遊技球を迅速に導出部に導出でき、回転体を高速に回転させても導出部での球詰まりを防止することができる。特に、導出部を球受部受け入れた遊技球の円軌道上から外側にずらした際に、導出部の開口の周縁と、スプロケットの球受部の最下部の外周縁とが上下に重ならないようにすれば、スプロケットを高速回転させても、導出部の周縁と、スプロケットの周縁(球受部の周縁)との間に遊技球が挟まれることが不可能となる。
そして、球受部に上下に複数の遊技球を受入可能としたことと、導出部を遊技球の円軌道上から外側にずらしたこととに基づく上述の2つの機能により相乗的に遊技球の高速排出を実現することができる。
また、高さ制限部材と貯留タンクの底壁との間に遊技球が噛みあってブリッジが形成されたとしても、高さ制限部材の振動でブリッジを崩して遊技球を流動させ、球詰まりを防止することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図19を用いて説明を行う。
図1に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、この機枠110の一側方には、該機枠110に対し回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸支されている。なお、図1は機枠110を有する遊技機100全体の背面側を示し、図2は機枠110から取り外された前面枠120を示す。
また、前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150とを有する。また、前面枠本体130の裏面側には、表示ユニット170を備える裏面構成部材160が回動可能に軸支されている。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110内にちょうど収まるように、概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うように前記クリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面と前記クリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板との間で、遊技盤1の前面に設けられたガイドレール(図示略)に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する遊技領域(図示略)とされている。
また、クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の遊技領域の前側を開放可能となっている。
クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部をほぼ閉塞するように、該開口部に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域となる間隔を開けて二重のガラス板が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域の部分が視認可能となっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠140の下側には、発射操作ユニット150が取り付けられている。
発射操作ユニット150は、左右側部のうちの一側部となる左側部を前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル(図示略)とその下の下部パネル(図示略)とからなる。開閉パネルは、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿(図示略)を有している。また、開閉パネルの下側の下部パネルには、上皿に収容しきれない遊技球を収容する下皿(図示略)及び灰皿(図示略)と、遊技領域に向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該遊技領域に遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル151、音声を出力するスピーカ(図示略)などが設けられている。
また、前面枠本体130の裏面側であって、遊技盤1が嵌め込まれた開口部の上端部から中央より少し下側にわたる部分には、前面枠本体130の裏面側を覆うように裏面構成部材160が配置されている。
図2に示すように、裏面構成部材160の前面の左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に設けられた取付部材に回動可能に軸支されて扉状に開閉自在とされ、裏面構成部材160を開くことにより、遊技盤1の裏面側の上部を開放可能となっている。
その他、前面枠本体130には、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
前面枠本体130の開口部に嵌め込まれる遊技盤1は、木製の遊技盤本体の図示しない前面に略円形に配されたガイドレールで囲まれた遊技領域を有し、この遊技領域内に遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域内には、図示しないが、普図始動ゲート、この普図始動ゲートを遊技球が通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を表示する普図始動記憶表示器、普通図柄の変動表示ゲームを表示する普図変動表示器が設けられている。また、普通変動入賞装置と、この普通変動入賞装置に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示器、特別図柄(特図、識別情報)の変動表示ゲームの表示領域となる表示用窓部12を形成する前面構成部材11(裏面側を図2に図示)、特別変動入賞装置、盤装飾ランプ、一般入賞口、風車と呼ばれる打球方向変換部材、多数の障害釘などが設けられている。
普図始動ゲート内には、該普図始動ゲートを通過した遊技球を検出するためのゲートセンサが設けられている。そして、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート内を通過すると、図示しない普図変動表示器において普図の変動表示ゲームが行われる。ここで、普図変動表示器は、例えば、LEDなどによって構成され、普通図柄(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)の変動表示ゲームは、普図変動表示器の点灯状態を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。なお、特図の変動表示ゲームの表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良い。この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示器における停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置の開閉部材が所定時間(例えば、0.5秒間)後述のように開放される。これにより、普通変動入賞装置に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置は左右一対の開閉部材を具備し、この開閉部材は、常時は遊技球が1個流入可能な程度の間隔で閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示器の普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化されるようになっている。
この普通変動入賞装置は、特図の始動入賞口も兼ねている。すなわち、普通変動入賞装置の内部(入賞領域)に備えられた始動口センサ(図示略)により遊技球を検出することに基づき始動条件が成立し、特図の変動表示ゲームが開始されるようになっている。
図2に示すように、遊技盤1(遊技領域)の略中央部には、特図の変動表示ゲームの表示領域となる表示用窓部12を形成する前面構成部材11が取り付けられている。
前面構成部材11は、断面が複雑な曲線となった筒状の部材であって、筒状の空間が延在する方向が遊技盤1の前後方向に沿うように、遊技盤1の略中央部に形成された表示用開口部に挿入された状態で取り付けられている。なお、表示用開口部は、断面が複雑な曲線となった前面構成部材11の断面形状に合わせて形成されている。
前面構成部材11の前端面には装飾が施されているとともに、盤装飾としての盤装飾ランプが設けられている。また、前面構成部材11の内周面のうち下側となる部分は、遊技球が転動可能なステージとなっている。前面構成部材11の後部は、遊技盤の裏面よりも後方に突出しており、その後端部16には、後述する裏面構成部材160に取り付けられた表示ユニット170の前面が接するように配される。これによって、筒状の前面構成部材11の開口部である表示用窓部12を介して、表示ユニット170の画像表示面171の表示を遊技盤1の前面側から見ることができるようになっている。なお、後述するように画像表示面171の面積は表示用窓部12の面積よりも十分広くなっており、画像表示面171上の表示は表示用窓部12が配された領域のみで行われるように制御されている。
そして、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が特図の始動口を兼ねる普通変動入賞装置へ進入して始動条件が成立することに基づき、画像表示面171にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特別図柄の変動表示ゲームを実行可能となっている。なお、特図の変動表示ゲームは、画像表示面171において、複数種類の識別情報を所定時間変動表示させることにより行う。
そして、この特図の変動表示ゲームの結果として、画像表示面171の表示態様が特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。
特別変動入賞装置は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉によって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉は、例えば、ソレノイドのような駆動装置により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサが配設されている。
また、遊技領域に設けられた各一般入賞口には、一般入賞口に入った遊技球を検出するための一般入賞センサが配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口、始動入賞口(普通変動入賞装置)、大入賞口(特別変動入賞装置)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が後述の排出制御基板34(排出制御装置)の制御により排出装置200によって上皿に排出される(払い出される)ようになっている。
また、図1,2に示すように、遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する主制御回路(主制御基板30)、この主制御回路の制御下で各種の演出に関する制御を行う第1制御回路(演出ROM基板32)、第2制御回路(演出制御基板33)、賞球の払い出しの制御を行う排出制御回路(排出制御基板34)、発射装置による遊技球の発射を制御する発射制御回路(発射制御基板、図示略)、電力を供給する電源回路(電源基板37)を備えている。
主制御回路としての主制御基板30は、図示しないがCPU、RAM、ROM等を有する遊技用マイクロコンピュータ、入出力インタフェース、各種処理の同期やタイマ等のためのパルス信号を出力するクロック(発振器)等により構成されている。
CPUは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。
RAMは、普通変動入賞装置内に設けられた始動口センサのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPUの作業領域等を備えている。
ROMには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図の変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図の変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。
また、入出力インタフェースには、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、普通変動入賞装置の始動口センサなどが接続されており、これらからの各種信号が入力され、これら各種信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、CPUに対し出力される。
さらに、入出力インタフェースには、CPUから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェースにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、普通変動入賞装置や特別変動入賞装置の駆動手段としての各種開閉ソレノイド、第1制御回路としての演出ROM基板32、賞球の排出を制御する排出制御回路としての排出制御基板34などに出力されている。
第1制御回路としての演出ROM基板32は、演出の制御内容を記憶した制御ROM、画像や映像データが記憶されたCGROM、音データが記憶された音データROMを備えている。なお、この演出ROM基板32に備えられた各種ROMの記憶内容は、遊技機の機種に依存するものである。
また、演出ROM基板32は、主制御基板30から出力される制御信号(各種コマンドなど)を中継して演出制御基板33に送信するようになっている。
さらに、延出ROM基板32は、盤装飾ランプなどの盤装飾を駆動する図示しない装飾ドライバを備えており、演出制御基板33が主制御基板30から受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(主制御基板30の制御の下に)この盤装飾ドライバを制御し、盤装飾の制御を行うようになっている。
また、この演出ROM基板32と直接接続された第2制御回路としての演出制御基板33は、制御装置としてのCPU、RAMや、表示ユニット170(液晶表示パネル175)における表示を制御する画像用メモリとしてのRAMや、グラフィックプロセッサとしてのVDP(video display processor)などを含むビデオ回路、音の出力を制御する音源LSI等を備えている。なお、この演出制御基板33は、複数の機種において共通使用可能なものである。
この演出制御基板33は、主制御基板30から演出ROM基板32を介して受信した制御信号(演出コマンド)に基づいて(主制御基板30の制御の下に)枠装飾ランプなどによる枠装飾の制御、表示ユニット170の液晶表示パネル175、液晶表示パネル175に備えられたバックライトの制御、スピーカによる音の出力の制御を行う。
また、主制御基板30から演出ROM基板32を介して受信した制御信号(演出コマンド)基づいて(主制御基板30の制御の下に)演出ROM基板32に備えられた盤装飾ドライバを介して盤装飾を行う。
排出制御回路としての排出制御基板34は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを有し、主制御基板30からの制御信号(賞球コマンド)や、球貸機(図示略)からの制御信号(球貸しコマンド)に基づいて所要数の遊技球(賞球、貸球)を排出装置200から排出させる制御を行う。
また、発射制御回路としての発射制御基板は、発射装置による遊技球の発射制御を行う。
そして、上述の各制御基板や、遊技機100に備えられた各装置には、電源回路としての電源基板37から電力が供給されるようになっている。
これらの制御回路においては、例えば以下のような制御が行われる。
主制御基板30のCPUでは、普通変動入賞装置に備えられた始動口センサからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図の大当たり判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、特図の変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。また、この他に変動パターンの判定を行う処理などを行い、これらの結果を含む制御信号を演出ROM基板32を介して演出制御基板33に出力する。演出制御基板33とこれに接続した演出ROM基板32では、主制御基板30からの制御信号に基づき、表示ユニット170の液晶表示パネル175で特図の変動表示ゲームを表示する処理や、音の出力、ランプの点滅などの盤装飾、枠装飾を制御する処理を行う。そして、主制御基板30のCPUは、特図の変動表示ゲームが大当たりであった場合に、特別遊技状態を発生し、特別変動入賞装置6を動作する制御を行う。
また、主制御基板30のCPUは、普図始動ゲートに設けられたゲートセンサからの遊技球の検出信号の入力に基づき、上述と同様に普図の変動表示ゲームの当たり外れを判定するとともに演出ROM基板32を介して演出制御基板33に制御信号を出力し、普図変動表示器に普図変動表示ゲームを表示させる。そして、主制御基板30のCPUは、普図の変動表示ゲームが当たりであった場合に、普通変動入賞装置を動作する制御を行う。
また、主制御基板30のCPUは、各種入賞口に設けられたセンサから入力される遊技球の検出信号に基づき排出制御基板34に制御信号を出力する。排出制御基板34は、制御信号の入力に基づき排出装置200を制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。
また、主制御基板30のCPUは所定の入力信号に基づき、排出制御基板34を介して発射制御基板に制御信号を出力する。発射制御基板は、制御信号の入力に基づき発射装置を制御して遊技球が遊技領域に発射されるようにする。
すなわち、以上のことから主制御回路をなす主制御基板30は、遊技の進行を制御する遊技制御装置をなし、第1制御回路をなす演出ROM基板32と第2制御回路をなす演出制御基板33とが遊技機100における種々の演出を制御する演出制御装置をなす。
そして、これらの各基板は以下のように遊技機に取り付けられている。
図2に示すように、画像表示面171における表示データなど、機種に依存するデータが記憶された第1制御回路としての演出ROM基板32は、ボックス32aに収納された状態で、遊技盤1の裏面側であって後述する裏面構成部材160の下部からその下側に取り付けられ、さらにその後側に遊技を制御する主制御回路としての主制御基板30がボックス30aに収納された状態で取り付けられている。そして、複数の機種で共通使用可能な第2制御回路としての演出制御基板33は、ボックス33aに収納された状態で前面枠本体130の裏面側に取り付けられた後述の裏面構成部材160に取り付けられている。また、排出装置200による賞球の払い出しを制御する排出制御回路としての排出制御基板34、遊技機100内の各装置に電力を供給する電源回路としての電源基板37は、それぞれボックス34a、37aに収納された状態で、前面枠本体130の裏面側の遊技盤1より下側となる位置に取り付けられている。なお、発射制御基板も前面枠本体130に取り付けられている。
すなわち、機種に依存する演出ROM基板32、主制御基板30は遊技盤1に取り付けられ、複数の機種で共通使用可能な演出制御基板33や排出制御基板34、発射制御基板、電源基板37は前面枠本体130もしくは裏面構成部材160に取り付けられている。よって、遊技盤1を変更することにより機種に依存する基板のみが交換され、遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
図1から図4に示すように、裏面構成部材160は、本体部161と、画像を表示する液晶表示パネル175を備える表示ユニット170を支持、案内するためのガイド部162とを有し、表示ユニット170の他、表示ユニット170を制御する演出制御基板33、賞球などを排出する排出装置200、排出装置200に遊技球を供給する貯留タンク220やシュート240が取り付けられている。なお、排出装置200と貯留タンク220とシュート240とは本発明に係る遊技機における遊技球の排出機構を構成する。
上述したように、裏面構成部材160の前から見て左側の端部は、前面枠本体130の裏面であって遊技機100の裏面側から見て右側の側部に設けられた取付部材に回動可能に軸支されており、前面枠本体130に形成されて遊技盤1が嵌め込まれる開口部の上側略半分を裏面側から覆って遊技盤1の裏面に臨む状態から、後方に扉状に回動して遊技盤1の裏面側を開放する状態との間で回動可能となっている。
本体部161には、裏面構成部材160が遊技盤1の裏面に臨む状態において、前面側(遊技盤1の裏面に臨む側)に開口する矩形箱状の凹部である表示ユニット配設部163が形成されている。
表示ユニット配設部163は、ガイド部162とともに表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168を形成するものである。
また、矩形箱状の凹部である表示ユニット配設部163の上下左右の周面を形成する周囲壁167のうち下側の周囲壁167は、角部に連続する一部を残して切り取られた状態となっている。
また、左右の周囲壁167の前側には、それぞれガイド部162が、左右の周囲壁167を前側に延長するように取り付けられている。なお、裏面構成部材160の左右の周囲壁167のうちの前面枠本体130に回動自在に軸支される側となる遊技機の前側から見て左側の周囲壁167には、後述するようにシュート240が取り付けられている。
また、同じく前面枠本体130に軸支される側となる左側のガイド部162が前面枠本体130に回動自在に取り付けられて、裏面構成部材160の開閉を可能としている。
そして、ガイド部162を本体部161に取り付けた状態では、図3,4に示すように、ガイド部162の内周面が表示ユニット配設部163の周囲壁167の内周面のうちの主に左右の内周面と略同一面を形成するようになっており、ガイド部162によって周囲壁167の内周面のうちの一部が前側に延出された状態となっている。この表示ユニット配設部163とガイド部162で形成される、所定の奥行きを有するとともに前側に開口した矩形凹室形状の空間(少なくとも背面と左右側面とを囲まれた空間)が、表示ユニット170を収納する表示ユニット収納部168となる。
ここで、表示ユニット170は、図3に示すように、前面側が開口した矩形箱状(額縁状)に形成された表示枠ユニット172と、この表示枠ユニット172の前面側が前記開口により開放された内部空間内に配置される液晶表示ユニット173と、前記表示ユニット172の前面側で前記内部空間の前側を覆う図示しない透明な前面カバーとからなるものである。
前記表示枠ユニット172は、後述の被案内部17aを有し、裏面構成部材160の表示ユニット収納部168内において後述するように前後動自在となっている。また、表示枠ユニット172の内部空間は、その形状が前後幅が狭い直方体状、すなわち、矩形板状となっている。
液晶表示ユニット173は、表示枠ユニット172の内部空間内に収まるように矩形板状に形成されている。また、液晶表示ユニット173は、液晶表示パネル175(バックライトを含む)を収納する前面側が開口した箱状の液晶表示ユニットケース174と、この液晶表示ユニット用ケース174内に収納された液晶表示パネル175とからなるものであり、ケース174の前面側から液晶表示パネル175の画像表示面171を有する前面が露出している。また、液晶表示ユニット173の前後幅は、表示枠ユニット172の前面カバーで閉塞された内部空間の前後幅より僅かに短くされているが、表示枠ユニット172内で液晶表示ユニット173は、ほとんど前後動できない状態となっている。
また、液晶表示ユニット173の上下幅及び左右幅は、表示枠ユニット172の内部空間の上下幅及び左右幅より短くされており、後述するように、前面構成部材11の表示用窓部12に対して、液晶表示ユニット173(液晶表示パネル175)の画像表示面171を位置合わせできる程度に、表示枠ユニット172の内部空間内で液晶表示ユニット173を少しだけ上下左右に移動自在となっている。なお、表示枠ユニット172の背面部で、液晶表示ユニット173の背面と対向する部分には、互いに離間して転動自在に複数の球(例えば、遊技球)が液晶表示ユニット173裏面と当接可能に配置されている。
また、液晶表示ユニット173の前面側の外周縁部となる左右の側縁部には、それぞれ上下二カ所に、前部が摩擦係数が低い部材により構成された前面滑り部材176が前面カバー裏面に当接可能に設けられている。これにより、表示枠ユニット173の背面部と前面カバーとにより前後をほぼ挟まれた状態の液晶表示ユニット173は、前記球と前面滑り部材176とにより円滑に前記内部空間内で上下左右に移動可能となっている。また、液晶表示ユニット173には、後述の被位置調整部材17b,17cが設けられ、後述の位置調整部材137,138により被位置調整部材17b,17cの位置が調整されることで、表示用窓部12に対して、液晶表示ユニット173(液晶表示パネル175)の画像表示面171を位置合わせできるようになっている。
そして、左右の周囲壁167とそれを延長するガイド部162により形成される裏面構成部材160の左右の内側面には、表示ユニット170の外周部を構成している表示枠ユニット172の左右の側部にそれぞれ設けられるとともに、前記左右の側部の上部及び下部の合わせて4カ所から外側(左側もしくは右側)に突出する被案内部17a(右側の上下の2つだけを図示)を前後に移動自在に案内する概略溝状の案内部169が設けられている。案内部169は、4つの被案内部17aに対応して左右の内周面(右の内周面だけを図示)にそれぞれ上下2本ずつ前後方向に延在して設けられている。また、上側の案内部169は、その上部に、下側の案内部169は、その下部にそれぞれガイドレール上に突出する前後方向に沿った突条が形成され、溝と合わせて被案内部17aの上下移動を規制して前後に案内するようになっている。
なお、案内部169の前端は、ガイド部162の前端部より僅かに後方となっており、案内部169の前端部には、溝状の案内部169前端部を閉塞した状態として、該前端部より前側への表示ユニット170(被案内部17a)の移動を規制する前方位置規制部材180が形成されている。
この表示ユニット収納部168には、画像表示面171が前側(開口した側)となるように表示ユニット170が配設されるようになっている。そして、図1に示すように、裏面構成部材160を遊技盤1の裏面に臨むように配することで、遊技盤1の裏面側に表示ユニット170の画像表示面171が臨むようになる。なお、裏面構成部材160が遊技盤1の裏面に臨む状態にあるとき、表示ユニット170は遊技盤1の裏面から後方側へ隔離した位置に配されるようになっている。また、この表示ユニット収納部168の上下幅および左右幅は、表示ユニット170の上下幅および左右幅(但し左右に突出する被案内部17aを除く)よりも大きくなっており、表示ユニット170の周囲に空間があいた状態とされる。これによって、表示ユニット170の前後方向への移動が容易になるとともに、表示ユニット170が表示ユニット収納部168内で僅かに傾斜した状態になることも可能となるが、基本的に後述するように、表示ユニット170が付勢手段により前側に付勢された状態で、位置調整部材137,138により被位置調整部材17b,17cの位置が決定されることで、表示ユニット170(液晶表示ユニット173)の角度も決定される。
また、表示ユニット170は、バネ等の弾性部材からなる前記付勢手段により前方側に向かって付勢された状態となっており、裏面構成部材160を開放した状態あるいは、遊技盤1を前面枠120から取り外した状態では、上述の前方位置規制部材180に表示ユニット170の被案内部17aの前端部が当接した状態となる。なお、後述するように、裏面構成部材160を閉めた状態とした場合には、図2に示す前面枠本体130に取り付けられた遊技盤1の裏面に形成された位置調整部材137,138により、液晶表示ユニット173の被位置調整部材17b,17cが付勢手段の付勢力に抗して後方に移動することで表示ユニット170が後方に移動し、位置調整部材137,138で規制された位置で付勢手段の付勢力によりほぼ固定された状態となる。この略固定された位置は、セッティング後の使用時の表示ユニット170の位置となる。
なお、この表示ユニット170の位置は、前面構成部材11の表示用窓部12の周囲となる後端部に表示ユニット170の前面(前記前面カバー)が略当接した位置となる。
位置調整部材137,138は、図2に示すように被位置調整部材17b,17cに対応して設けられたものである。被位置調整部材17b,17cは、液晶表示ユニット173の液晶表示ユニットケース174の上側縁部及び左側縁部に設けられ、かつ、表示枠ユニット172の上側縁及び左側縁より外方に延出する鎹状の取付部材により表示枠ユニット172より外側となる上方及び左方に取り付けられている。また、被位置調整部材17b,17cは、取付部材により両端を回転自在に支持されたローラとなっている。なお、被位置調整部材17b、17cは、裏面構成部材160の表示ユニット収納部168の内周と、表示ユニット170の外周との間となる間隔に配置される。
そして、位置調整部材137(138)は、表示ユニット170の上側(左側)に表示ユニット170の前面と平行でかつほぼ水平(垂直)に設けられた被位置調整部材17b(17c)の上下位置(左右位置)に対応して設けられたもので、遊技盤1裏面の前面構成部材11より上側(左側)に取り付けられている。位置調整部材137(138)は、前面構成部材11の後端部とほぼ同じ前後位置まで遊技盤1裏面から後方に延出して形成されるとともに、後端面に誘導ガイド部13a(13c)が形成されている。誘導ガイド部13a(13c)は、断面V字状で左右(上下)に延在する溝状となっているとともに、上下(左右)の中央部にさらに溝状で断面半円状の係合固定部13b(13d)が形成されている。
誘導ガイド部13a,13cは、前面枠本体130に遊技盤1が取り付けられた状態で裏面構成部材160を開いた状態から閉めた状態とする場合、もしくは、裏面構成部材160を閉めた状態で遊技盤1を前面枠本体130にその前面側から取り付ける場合に、表示ユニット170の上にほぼ水平に配置された被位置調整部材17b(表示ユニット170の左にほぼ垂直に配置された被位置調整部材17c)を案内しながら係合固定部13b(13d)に係合させるもので、断面V字状の誘導ガイド部13a(13c)により被位置調整部材17b(17c)を上下方向(左右方向)に移動させて案内し、断面半円状の溝である係合固定部13b(13d)内に円柱状の被位置調整部材17b(17c)を挿入することで位置決めするものである。
ここで、被位置調整部材17bは、液晶表示ユニット173に取り付けられているので、表示枠ユニット172内で上述のように上下左右に移動自在な液晶表示ユニット173の上下左右位置が位置調整部材137,138により調整されることになる。また、液晶表示ユニット173は、表示枠ユニット172の背面部と前面カバーとによりほぼ挟持された状態なので、位置調整部材137,138により液晶表示ユニット173の前後位置が決められると、それに対応して表示枠ユニット172の前後位置も決められることになり、表示ユニット170全体の前後位置が決められることになる。
上述のよう位置調整部材137,138に被位置調整部材17b,17cが係合した状態で、表示ユニット170の液晶表示パネル175の前後左右上下の位置が正確に決められた状態となり、前面構成部材11の表示用窓部12から露出する液晶表示パネル175の画像表示面171(画像表示領域)の位置が正確に決まることになる。これにより、画像表示面171に表示される画像と、表示用窓部12との位置がずれるようなことがなく、表示用窓部12から位置ずれのない画像を見ることができる。
液晶表示パネル175は、前面側に画像を表示可能な画像表示面171が配されるように筐体に収容されており、さらにその前面側には、液晶表示パネル175を保護する透明な前面カバーが取り付けられている。よって、液晶表示パネル175の画像表示面は、表示ユニット170の前面側から前面カバーを介して視認可能となっている。この画像表示面171の面積は、図2に示すように、前面枠本体130に形成された開口部に嵌め込まれた遊技盤1の上側略半分を裏面側から覆うことができる面積となっており、前面構成部材11によって形成された表示用窓部12よりも広いものである。すなわち、画像表示面171の面積が、少なくとも表示用窓部12よりも広く、表示用窓部12の大きさが変化してもそれに対応できるようになっている。このように、液晶表示パネル175の画像表示面171が遊技盤1の裏面側を幅広く覆うようにすることで、遊技盤1を交換して遊技機100の遊技内容を変更する場合に、多種の遊技盤1の表示用窓部12に対応できるようになっている。
なお、表示ユニット170は、図2に示すように、画像表示面171の面積が表示用窓部12よりも広いので、表示用窓部12から露出する領域に画像が表示されるように演出ROM基板32および演出制御基板33によって制御されている。この画像を表示する領域を決定する遊技盤1の表示用窓部12の大きさや位置に関する情報は、演出ROM基板32に記憶されているが、演出ROM基板32は遊技盤1に取り付けられており、遊技盤1と一緒に演出ROM基板32も交換される。よって、遊技盤1の交換に伴い、例えば、これまでの遊技盤の表示用窓部に対応した画像表示領域から、新たな遊技盤1の表示用窓部12に対応した画像表示領域に変更できるようになっている。
そして、図4に示すように、裏面構成部材160の本体部161の周囲壁167のうちの上壁16aには、貯留タンク220の後述する底壁22aの傾斜に対応して、遊技機前面から見て右から左に下り傾斜する傾斜固定板16bが形成されている。貯留タンク220は、図3に示すように傾斜固定板16b上に載せられた状態で固定される。
また、本体部161の右端部上面及び右側のガイド部162の上面は、ほぼ同じ高さ位置の平面とされるとともに、本体部161の右端部より左側に形成される前記傾斜固定板16bより高く形成され、傾斜固定板16bの右側に第1段差部16dが形成されている。
この第1段差部16dの段差面には、傾斜固定板16bの上面から上端部までの間に規制凹部16eが形成され、規制凹部16eの上側、すなわち、段差面の上側縁部が庇状に突出した状態とされている。第1段差部16dの段差面の庇状に突出した上側縁部が貯留タンク220の右側面に当接して、貯留タンク220を位置決めするとともに、貯留タンク220の右側面の下部から右側に突出する規制突出部222が前記固定用凹部16eに挿入されるようになっており、これにより貯留タンク220の上方側への移動を規制するようになっている。
また、裏面構成部材160の本体部161の背面側の上部は、図1に示すように、第1段差部16dの下段側となる傾斜固定板16bよりも更に低く切欠かれた形状となっており、傾斜固定板16bの後方側が一段低くなるように形成され、これにより第2段差部16fが形成されている。この第2段差部16fの段差面に貯留タンク220の背面側の下部に形成された取付板221が固定されることで、貯留タンク220が裏面構成部材160の本体部161に固定されるようになっている。
また、本体部161の左端部の上部には、半円状の湾曲壁16gに囲まれた状態の取付凹部16hが形成されており、貯留タンク220の左側に設けられた排出装置200の下端部が取付凹部16hに収容されるようになっている。
なお、取付凹部16h内には、図示しないが、排出装置200の後述の排出用導出部20a、球抜き用導出部20bが下方に向かって遊技球を流下可能に配置されている。
また、本体部161の左側面には、上述の湾曲壁16gの下側から下端まで延在する取付切欠部16iが形成されており、この取付切欠部16iにシュート240が取り付けられるようになっている。
シュート240は、図4に示すように、2つの遊技球の流路を形成する2つの溝を備えた流路構成部材241と、流路構成部材241の溝状の流路の蓋となる流路カバー242とを備える。
流路構成部材241は、上下に長尺な側壁部243の前縁部及び後縁部にそれぞれ沿って上下に前壁部244及び後壁部245を側壁部に対して直角に設け、さらに、前壁部244と後壁部245との間に側壁部243に直角に仕切壁部246を設けたものである。
そして、前壁部244と仕切壁部246と側壁部243と流路カバー242とで囲まれた流路が賞球や貸球として排出される遊技球が排出装置200から上皿に流下する際の流路の一部となる排出流路248とされている。
また、後壁部245と仕切壁部246と側壁部243と流路カバー242とで囲まれた流路が例えばメンテナンス等のために貯留タンク220を空にするために貯留タンク220内の遊技球を抜き取るための流路の一部となる球抜き流路247とされている。なお、排出流路248及び球抜き流路247は、全体として上下方向に沿ったものであるが、その途中の上下二カ所に遊技球の流下勢を弱めるための屈曲部24a、24bが形成されている。
また、シュート240の上端部は、右側に突出するように形成されることで、その下側より左右幅が広くされており、これにより排出流路248及び球抜き流路247の左右幅も右側に拡張するように広くされている。
そして、右側に拡張された排出流路248の上端開口は、排出装置200の排出用導出部20aと上下に重なる位置に配置され、排出用導出部20aから排出された遊技球を受けて裏面構成部材160の下方に流下させるようになっている。
また、同じ右側に拡張された球抜き流路247の上端開口は、排出装置200の球抜き用導出部20bと上下に重なる位置に配置され、球抜き用導出部20bから排出された遊技球を受けて裏面構成部材160の下方に流下させるようになっている。
また、裏面構成部材160に配置されたシュート240の下側には、排出流路248を流下した遊技球を受けて上皿に誘導する図示しない流路と、球抜き流路247を流下した遊技球を受けて球抜きされた遊技球の回収位置に誘導する図示しない流路とが前面枠本体側に形成されている。
なお、2つの流路を遊技機100に対して左右二列ではなく、前後二列に配置することで、シュート240の左右幅をより狭くし、シュート240が、その側方に配置される表示ユニット170の配置や前後動の邪魔にならないようにしている。
以上のような構成から、排出装置200を一体的に設けた貯留タンク220は、遊技盤1を着脱可能に装着する前面枠本体130(本体枠)の裏面側上方部に配設され、前面枠本体130の裏面側には、遊技盤1の所要領域において表示ゲームを実行する表示ユニット170を当該前面枠本体130側に支持する支持手段としての裏面構成部材160を設けた構成となっている。これにより、表示ユニット170を遊技盤1ではなく前面枠本体130側に配設したので、遊技盤1を新規なものに交換する際にも表示ユニット170を共通的に使用することが可能となる。しかも、排出装置200は貯留タンク220に一体的に備えられ前面枠本体130の上方に配設されるので、表示ユニット170およびそれを支持する裏面構成部材160の配置スペース的な問題を解消することができる。なお、この例では、裏面構成部材160の前面側で表示ユニット170を支持し、遊技盤1の上端部とほぼ同じ高さ位置から上方となる裏面構成部材160の上部に排出装置200を一体的に設けた貯留タンク220が配置される。
そして、裏面構成部材160の一側部側、すなわち、表示ユニット170の側方に排出装置200から排出された遊技球を下方に流下させるシュート240が配置される。しかし、シュート240は、遊技球を流下させるだけの構造で例えば左右方向の幅を遊技球の直径より僅かに広い程度に構成することができ、遊技機100の裏面側においてシュート240が表示ユニット170の側方に有っても、僅かな左右幅しか占有せず、表示ユニット170として、遊技盤1の左右幅に対応するような広いものを使用することが可能となる。
次ぎに、本発明にかかる遊技球排出機構の貯留タンク220及び排出装置200について説明する。
図1〜図6に示すように、貯留タンク220及び排出装置200は、一体的に組み立てられた状態で、裏面構成部材160の上部に取り付けられるようになっている。
すなわち、遊技機100の遊技球排出機構は、上面が開口する平面略長方形の箱形に形成され、外部(島設備の補給装置)から供給される遊技球を貯留する貯留タンク220と、該貯留タンク220の底壁22aの傾斜下流側に位置し該貯留タンク220と一体的に設けられ該貯留タンク220に貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置200とを備える。
一体的に組み立てられた貯留タンク220及び排出装置200の裏面構成部材160への取り付けは、貯留タンク220の背面側に沿って貯留タンク220の下端面から下方に突出した状態で左右に延在する取付板221(図1,5,6に図示)と、前から見て貯留タンク220の右端の下端部から右に突出する規制突出部222(図6に図示)とによって行われる。
上述のように排出装置200と一体にされた貯留タンク220を裏面構成部材160の
上壁16aの傾斜固定板16b上に貯留タンク220の底面を沿わせた状態とするとともに、排出装置200の下部側を取付凹部16h内に収容した状態とする。
さらに、規制突出部222を傾斜固定板16bの上面に沿わせた状態で、上述の第1段差部16dの段差面に形成された規制凹部16e内に挿入した状態とする。
また、上述の第2段差部16fの段差面に取付板221の前面を当接させ、取付板221を裏面構成部材160の本体部161側となる段差面にビス等により固定する。これにより、排出装置200と一体とされた貯留タンク220が裏面構成部材160に位置決めされて固定される。
そして、一体に形成される貯留タンク220及び排出装置200は、図5及び図6に示すように、貯留タンク220及び排出装置200の筐体(後述の収納部203本体)となる筒体部201が一体に形成された一体成型部223と、排出装置200の駆動源となるステッピングモータ204と、ステッピングモータ204を一体成型部223に取り付けるための駆動源取付部材206と、貯留タンク220内の遊技球を受け入れて排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに移動させるための複数(例えば、10個程度)の球受部208,…を備えた回転体としてのスプロケット210と、スプロケット210の中央部の上に配置される回転体上部材214と、排出装置200内(収納部203内)の遊技球を下側から支持する略円板状の底部216と、筒体部201の下端部に固定されて底部216を支持するとともに、排出される遊技球を検出する排出球の検出センサ217を支持する底部材218と、貯留タンク220の排出装置200側部分に底壁22a(導入部202)から積み重なる遊技球の高さを制限する高さ制限部材260とを有する。
図5〜図12に示すように、前記一体成型部223は、左右に延在する貯留タンク220と、貯留タンク220の左右方向の一方の端部側に形成される排出装置200に対応して、下側に開放された状態の筒体部201からなるものである。
そして、貯留タンク220は、左右に延在する貯留タンク220の底を構成するとともに、左右方向の他方の端部側から排出装置200が設けられる一方の端部側に向かって下り傾斜する左右に長い概略矩形状の底壁22aと、この底壁22aの前から見て右側縁から略垂直に立設される右側壁22bと、底壁22aの前縁部から略垂直に立設される前壁22cと、底壁22aの後縁部から略垂直に立設される後壁22dと、底壁22aの前から見て左側の円弧状の側縁から略垂直に立設される円弧板上の左側壁22eとを有する。
前記底壁22aは、図12に示すように、前から見て右から左に向かって下り傾斜して配置されているとともに、さらに、図14(B),(C)に示すように、後から前側に向けて下り傾斜している。なお、底壁22aの右から左への傾斜は、底壁22a上面に、他方の端部から排出装置200が設けられた一方の端部側に、貯留タンク220に貯留された遊技球を流動させるための傾斜部22hを形成するためのものである。これにより、底壁22a上の傾斜部hでは、その右から左への傾斜により底壁22aの遊技球複数個(例えば遊技球の直径の5倍から10倍程度)分となる前後の幅内で、排出装置200に向かって遊技球が複数条で流下可能となっている。なお、傾斜部22hは、遊技流の流路ではなく、遊技球が上下に積み重なる貯留タンク220の底部なので、遊技球は必ずしも直線的に流下するわけではなく、不規則に流下する。すなわち、貯留タンク220の底壁22aは遊技機100の左右方向一側に下り傾斜し遊技球が複数幅で不規則に流下する傾斜部22hが形成されている。
また、底壁22aの後から前側へ向けての下り傾斜は、後述するようにスプロケット210の順方向の回転方向に沿ったものとなっている。なお、底壁22aの傾斜は、長辺方向(右から左への下り傾斜)及び短辺方向(後から前への下り傾斜)とも、基本的に排出装置200が設けられる左端部の後述の円環状の誘導部22gの手前(右側)までとされており、底壁22aの排出装置200側端部となる円環状の誘導部22gでは、その外周側から中心側に向かって下り傾斜するようになっている。従って、底壁22aの傾斜部22hは、誘導部22gの手前までとなる。
そして、誘導部22gの内側にスプロケット210が配置されるが、該スプロケット210の順方向の回転方向は、時計回り(右回り)となっており、スプロケット210の右側となる底壁22aの傾斜部22hでは、スプロケット210の回転方向は、後側から前側となる。従って、底壁22aを後から前側に向かって下り傾斜させることにより、遊技球をスプロケット210の回転方向に誘導する状態となる。
すなわち、貯留タンク220の底壁22aには、遊技機100の左右方向一側に下り傾斜する傾斜部22hと、該傾斜部22hの傾斜下流側に誘導部22gとが形成され、傾斜部22hは、スプロケット210の回転方向に対応して、遊技機100の前後方向一側に下り傾斜している。なお、右から左に傾斜する傾斜部22h全体が後から前に下り傾斜している必要はなく、傾斜部22hの左側(排出装置200側)だけが後から前に下り傾斜するものとしても良い。
また、図7、図8、図14(C)に示すように、底壁22aには、その傾斜部22hの前から見て左側端部に、後側が高く前側が低い誘導段部22iが形成されている。なお、誘導段部22iは、左側(排出装置200側)に向かうに連れて、前側に向かうように斜めに形成され、誘導段部22iの段差は、底壁22aの後縁部の左右の略中央部から、円環状の誘導部22gの円環の略中心に向かった線分にそって形成されている。
すなわち、傾斜部22hに、前記スプロケット210の回転方向に対応して、前記誘導部22gへ流下する遊技球を、遊技機100の前後方向の一方側に誘導する誘導段部22iを設けている。なお、誘導段部22iも貯留タンク220内の遊技球の流れをスプロケット210の順方向の回転に沿わすように誘導するためのものである。
また、底壁22aは、排出装置200が配置される左端部側の側縁が略半円となる円弧状に形成され、さらに円弧状とされた底壁22aの左端部には、円弧状となる円の中心と同心状に上述の円筒状の筒体部201が軸方向を上下にして底壁22aの下面側に配置される。そして、底壁22aの筒体部201の上端と底壁22aとが接合される部分には、筒体部201の内周にそった外周を有する円形の開口部22fが形成されている。
すなわち、底壁22aの側縁部が円弧状とされた排出装置200側端部には、円弧状の側縁を構成する円と同心円上で、前記円より小径の開口部22fが形成されている。また、前記開口部22fの周囲の外側には、開口部22fと円弧状の側縁との間隔なる幅を有する円環状の誘導部22gが形成されている。また、誘導部22gの(外周)直径は、貯留タンク220の前壁22cと後壁22dとの間隔(例えば、傾斜部22hの前後幅)と等しくされており、貯留タンク220内部の遊技機100の前後方向に沿った全幅に渡って誘導部22gが形成されている。すなわち、傾斜部22hの遊技機100の前後方向の長さと、誘導部22gの外周直径の長さをほぼ同じに構成している。なお、後述のように誘導部22gも導入部202に含まれるものとした場合に、導入部202も貯留タンク220内部の遊技機100の前後方向に沿った全幅に渡って形成されるものとなる。
誘導部22gは、上述のように外周部から中心に向かって下り傾斜するものとなっており、遊技球を開口部22f内に落下するように誘導するものである。なお、開口部22f内には、スプロケット210が配置され、誘導部22gのすく内側となる位置には、スプロケット210の外周部に周方向にそって並んだ状態で球受部208,…が形成されており、誘導部22gが遊技球を開口部22f内の球受部208,…に誘導するものとなっている。また、誘導部22gの内周側から後述の回転誘導部21fとの円環状の間隔に上述の球受部208,…が配置されるようになっており、この間隔が球受部208,…に受け入れる遊技球が、貯留タンク220から排出装置200内に導入される導入部202とされている。
従って、誘導部22gと傾斜部22hとの関係から、傾斜部22hの傾斜下流側に前記導入部202が形成されていることになる。
また、誘導部22gの外周と内周との間の幅(外径と内径の差)は、遊技球の直径に対応したものとされ、例えば、遊技球の直径以上でかつ遊技球の直径の2倍以下とされている。また、誘導部22gの中で最も高い位置となる外周部は、底壁22aの排出装置200側に下り傾斜する傾斜部22hの最も低い位置となる排出装置200側端部よりも低くなっており、傾斜部22hと誘導部22gとの間に傾斜が急な段差が形成されている。
すなわち、スプロケット210の外周を囲み略遊技球1個分の幅で円形に形成されるとともに、スプロケット210側に下り傾斜して球受部208,…に遊技球を誘導する誘導部22gが底壁22aに設けられている。
前記右側壁22bの前縁側に前壁22cが接合され、後縁側に後壁22dが接合されて前後と右側を囲んだ状態とするとともに、その下を底壁が閉塞した状態となっている。そして、右側壁22b、前壁22c、後壁22dの上側縁は、ほぼ水平な平面内に面一に配置されるようになっている。従って、前壁22c及び後壁22dは、その上縁が水平とされ、下縁が底壁22aと同様に傾斜した状態となっている。従って、貯留タンク220は、底壁22aの傾斜部22hとなる部分だけを見た場合に、他方の端部から排出装置200側の一方の端部に向かうに連れて深さが深くなるように構成されている。
なお、前壁22c、後壁22dの排出装置200側の端部は、高さが一段低くされて段差が形成されている。そして、前壁22c、後壁22dの前記端部の高さは、段差より手前の段差近傍の部分の高さの1/2以下程度の高さとされている。
また、円弧状の左側壁22eの前縁が前壁22cに接合され、後縁が後壁22dに接合されるが、左側壁22eの高さは、前壁22c及び後壁22dの前記段差の低い側の高さと同じにされている。なお、半円弧板状の左側壁22eの上縁と前壁22c及び後壁22dの段差の低い側の上縁は、ほぼ水平な平面内に配置(面一に配置)されている。
上述のように誘導部22gの直径が前壁22cと後壁22dの間隔と略等しくされるとともに、円弧板状の左側壁22e円弧の直径が誘導部22gの直径と略等しくされている。そして、誘導部22gの外周の左右のうちの片側(左側)の外周に沿って誘導部22gの片側半分を囲むように左側壁22eが配置されている。すなわち、貯留タンク220の誘導部22g側の(左)側壁22eを、誘導部22gの外周に沿って半円状に形成している。
これにより誘導部22gの傾斜部22hの反対側となる半円部分が左側壁22eに囲われるので、傾斜部22hを流下した遊技球が誘導部22gを超えて反対側に流下してしまうことがなく、誘導部22gからその内側に遊技球を留めて、遊技球を導入部202(球受部208,…)に確実に誘導することができる。また、誘導部22gの傾斜部22hの反対側に角部等の空間が生じないので、傾斜部22hを流下した遊技球が誘導部22gの周囲の角部に滞留し、球抜きを行った際に、貯留タンク220内に遊技球が残ってしまうのを防止することができる。
そして、上述の底壁22a、右側壁22b、前壁22c、後壁22d、左側壁22eとにより上面側が開放した概略長方形状(左側面が円弧面)の箱体が形成され、この箱体が貯留タンク220となる。
筒体部201は、図7,8,9,12,13,14等に示すように、底壁22aの前記開口部22fと略同径の内周を有し、スプロケット210を収納する収納部203本体となっている。筒体部201は、底壁22aに接続される筒体部201の上部である円筒状の第1筒体21aと、筒体部201の下部であり第1筒体21aより内径が遊技球1個分程度小さい第2筒体21bと、これら第1筒体21aと第2筒体21bとの間に配置され、第1筒体21aと第2筒体21bとを接続した状態に配置される中間筒体21cとを有するものである。
第1筒体21aは、上下方向に渡って同径の円筒状に形成されている。第2筒体21bは、上述のように第1筒体21aより小径で、上方方向に渡って同径の円筒状に形成されているが、排出用導出部20aを有する底部216に設けられた後述の導出凸部21iに対応する部分に切欠部21dが形成されている。中間筒体21cは、上端部が第1筒体21aに連続して形成されるとともに第1筒体21aと同径とされ、下端部が第2筒体21bに連続して形成されるとともに第2筒体21bと同径とされ、上端から下端に向かって径が小さくなるように筒状でかつ円錐台状に形成されている。従って、中間筒体21cの内周面は外側から内側に下り傾斜する傾斜面となっている。
また、第2筒体21bと中間筒体21cとの境界部分で、かつ、底部216に形成される排出用導出部20aから球抜き用導出部20bまでの範囲の上となる部分には、筒体部201の中心側(スプロケット210の中心方向)に突出する内周に沿ったリブ21eが形成されている。これは、球受部208,…に上下複数段に受け入れられた遊技球のうちの一番下の遊技球が排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bから下方に導出された場合に、その上の遊技球まで一緒に導出してしまうのを前記リブ21eにより防止するものである。すなわち、後述のようにスプロケット210の外周部と筒体部201の内周面との間の配置された遊技球は、遊びがあまり無いので、少し突出したリブ21eにより下方に流下できない状態となる。
すなわち、収納部203の側壁(筒体部201)における導出口(排出用導出部20a及び球抜き用導出部20b)の上方側所要範囲に、前記球受部208,…における最下段よりも一段上段の遊技球が排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bに流下することを防止する(遊技球を球受部208,…内に保持する)ためのリブ21eをスプロケット210の中心方向に突設している。言い換えれば、前記収納部203の側壁における前記排出用導出部20aの上方側に、前記球受部208,…における最下段よりも一段上段の遊技球を当該球受部208,…内に保持するためのリブを形成している。
また、後述のようにスプロケット210が順方向に回転した場合に、排出用導出部20aから遊技球が導出され、逆方向に回転した場合に球抜き用導出部20bから遊技球が導出され、一方向にスプロケット210が回転した場合に、排出用導出部20aと球抜き用導出部20bとの両方から遊技球が導出されることがないようになっている。これは、リブ21eが排出用導出部20aから球抜き用導出部20bまでの範囲に渡って形成されているためである。すなわち、例えば、スプロケット210が順回転して、排出用導出部20aの部分で球受部208の一番下の遊技球が導出されるが、この際にその上の遊技球はリブ21eにより下方への移動が規制されている。
これにより、球受部208の一番下となる部分には遊技球が無い状態となる。この状態で、排出用導出部20aの部分から球抜き用導出部20bの部分に球受部208が移動すると、未だ一番下より上の遊技球がリブ21eにより下方への移動が規制されているので、球受部208,…の一番下には遊技球が無い状態となり、球抜き用導出部20bから遊技球が導出されない。
そして、球受部208,…が球抜き用導出部20bの部分を通過したところで、リブ21eから離れ、球受部208,…内の下から二番目以降の遊技球が一段下方に移動し、一番下に遊技球が配置され、再び、排出用導出部20aまで移動した場合に遊技球を導出可能となる。また、球受部208,…の一番上の段に遊技球が無い状態となり、新たに遊技球を受け入れ可能な状態となる。
また、スプロケット210を逆回転した場合には、上述の排出用導出部20aと球抜き用導出部20bとを入れ替えた状態となり、球抜き用導出部20bから遊技球が導出され、排出用導出部20aからは遊技球が導出されない状態となる。
また、貯留タンク220の下部の前側で排出装置200側の手前側には、半端センサ22kが配置される。この半端センサ22kは、基本的には、貯留タンク220内の遊技球の残量が1回に払い出される遊技球数のうちの最大数より少なくなった場合に、1回の排出数に満たない半端な数の遊技球が払い出されるのを防止するものである。また、半端センサ22kは、貯留タンク220に遊技球が無いのに、排出装置200が作動するのを防止すものである。そして、半端センサ22kは遊技球を非接触で検出する近接センサなど、遊技球を検出するセンサで構成され、半端センサ22kから遊技球を検出する信号が途絶えた場合(遊技球を検出していないことを示す信号が出力された場合)に、排出制御基板34が、島設備側から遊技球が補給されて、半端センサ22kから遊技球を検出していることを示す信号が入力するまで、遊技球の排出を停止する制御を行う。
また、貯留タンク220への遊技球の補給の制御は、島設備に設けられた遊技球補給装置が行うようになっており、貯留タンク220に内の遊技球の貯留量を検出するセンサは、遊技球補給装置側に接続されて、例えば、遊技機100を設置した際に、貯留タンク220に対応してセットされる。
貯留タンク220では、底壁22aの周囲を囲う壁のうち、上述のように前壁22c及び後壁22dの排出装置200側端部及び左側壁22eが低くなっていることから、そのままでは、貯留タンク220に略一杯となるように遊技球を補給してしまうと、遊技球が貯留タンク220の排出装置200側端部から溢れてしまう。それに対して、排出装置200の駆動源となるステッピングモータ204を貯留タンク220に固定するための駆動源取付部材206が貯留タンク220の高さが低くされた排出装置200側端部から遊技球が漏出するのを防止する蓋として機能する。
駆動源取付部材206は、半円状の板体に前記半円の直径の幅を有する細板を延長させた形状を有するもので、半円部分が半円状の左側壁22e上に配置され、延長された細板部分が前壁22c及び後壁22dの低くされた端部上に架け渡された状態で配置される。
そして、駆動源取付部材206は、貯留タンク220の底壁の周囲を囲む壁(右側壁22b、前壁22c、後壁22d、左側壁22e)のうちの一段低くなった排出装置200側の端部上を閉塞するようになっている。
また、駆動源取付部材206の前壁22c及び後壁22dの段差部分に当接する側の側縁部、すなわち、円弧状の側縁の反対側となる側縁部には、前壁22cの段差及び後壁22dの段差に沿って上下に立設された堰壁207が取り付けられている。
堰壁207により、前壁22c及び後壁22dの段差部分から遊技球が駆動源取付部材206側に流出するのを防止している。なお、この例においては、堰壁207より右側(他端部側)に高さ制限部材260が配置され、高さ制限部材260が遊技球を堰き止めるので、堰壁207が遊技球を堰き止める必要はないが、遊技球が撥ねて高さ制限部材260の上に載ってしまったような場合には、この遊技球の落下を防止することができる。
また、堰壁207は、駆動源取付部材206に設けられることで、駆動源取付部材206の補強部材としての機能と、駆動源取付部材206と貯留タンク220との接合の補強部材としての機能とを有する。
また、駆動源取付部材206は、その下面が平面状とされるとともに、上面側に補強用リブやステッピングモータ204の取付部材等が形成されている。また、駆動源取付部材206の半円部分の円の中心となる位置には、ステッピングモータ204の回転軸を貫通する貫通孔が形成されている。
すなわち、駆動源取付部材206は、その上側にステッピングモータ204を支持するようになっている。
また、駆動源取付部材206の堰壁207が設けられた側の側縁部、すなわち、貯留タンク220の排出装置200が設けられた端部とは反対となる端部側を向いた側縁部には、後述するように高さ制限部材260の取付部26aが取り付けられている。
また、駆動源取付部材206は、その外周部の複数箇所に互いに間隔を開けて固定片20xが外方に向かって突出して形成されている。そして、前壁22c及び後壁22dの段差で低くされた側の端部と、左側壁22eとにそれぞれ貯留タンク220の外側となるように突出して形成されボス20yに、前記固定片20xがビス止めされることで、駆動源取付部材206が貯留タンク220に固定されている。
駆動源取付部材206の堰壁207側の側縁部には、図12〜図14に示すように、傾斜部22hを流下して導入部202に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材260が貯留タンク220の遊技機100の前後方向に渡って設けられている。
高さ制限部材260は、駆動源取付部材206に取り付けられる取付部261と、該取付部261の傾斜部の傾斜上流側に延出する延設部262と、該延設部262の先端部から湾曲して上方に延出する湾曲部263を有する。
なお、取付部261、延設部262及び湾曲部263は、互いに必ずしも明確な境界で分けられているものではなく、後述のように櫛歯状にされた高さ制限部材260の各櫛歯部264,…毎に取付部261、延設部262、湾曲部263が一体に形成されている。
また、図5及び図14に示すように、取付部261から湾曲部263の先端まで、傾斜部の左右方向(遊技機の左右方向)の傾斜に沿って、前後方向に互いに間隔を開けてスリット状の切り込み265,…(切り欠き)が形成され、これにより高さ制限部材260は、湾曲部263及び延設部262が切り込み265,…により完全に各櫛歯部264,…毎に切離された櫛歯状の形状となっている。
また、各切り込み265,…同士の遊技機100前後方向の間隔もしくは各櫛歯部264,…の遊技機100前後方向の幅が略遊技球の直径に等しいものとされている。
そして、高さ制限部材260は、弾性を有する合成樹脂製となっており、外力がかかった場合に各櫛歯部264,…毎に弾性変形して撓むことが可能となっている。
すなわち、高さ制限部材260は、傾斜部22hの傾斜下流側で貯留タンク220に取り付けられる取付部261と、該取付部261から傾斜部22hの傾斜上流側に延出する延設部262と、該延設部262から上方に向かって湾曲する湾曲部263と、からなり、且つ、取付部261から湾曲部263の先端まで複数切り欠かれた櫛歯状に形成されるとともに、各々の櫛歯部264,…,…が傾斜部22hを流下する遊技球の圧力により撓むように構成されている。
また、高さ制限部材260は、遊技球の略直径に対応して切り欠き(切り込み265,…,…)が設けられている。
この高さ制限部材260により、貯留タンク220内の傾斜部22h上に、駆動源取付部材206の下面より高く積み重なるように遊技球が貯留された場合に、高さ制限部材260の主に湾曲部263が、駆動源取付部材206と略同じ高さ位置となる延設部262より上となる遊技球を堰き止めるとともに下側に誘導し、延設部262は、湾曲部263より排出装置200側で遊技球の積み重なる高さを延設部262より下側にするとともに、取付部261側に向かうにつれて遊技球の積み重なる高さを徐々に低くするようになっている。
この際に、高さ制限部材260が各櫛歯部264,…毎に弾性変形し、高さ制限部材260により上側を規制されるとともに積み重なった状態の遊技球同士が噛み合ってブリッジを形成するのを防止することができる。
また、この高さ制限部材260と、駆動源取付部材206とにより誘導部22gの内周側(導入部202)で露出する回転体であるスプロケット210及び回転体上部材214上に積み重なる遊技球の高さを制限し、駆動源取付部材206が設けられた部分で球詰まりが発生することを防止するとともに、遊技球の荷重に基づく球圧がスプロケット210及び回転体上部材214の回転に及ぼす影響を制限している。
そして、上述のように、駆動源取付部材206に高さ制限部材260の取付部261を取り付けたので、駆動源取付部材206を介してステッピングモータ204の作動時の振動が高さ制限部材260に伝わるので、球が噛みあってブリッジが生じたような場合に、前記振動でブリッジを崩すことができ、これにより確実に球詰まりを防止できる。
また、前記駆動源取付部材206の左側壁22eの反対側となる堰壁207側の側縁部は、スプロケット210の回転中心より僅かに傾斜部22h側となっており、この側縁部に取り付けられる高さ制限部材260の取付部261は、前端部と後端部とを除いて回転体であるスプロケット210上に配置されている。すなわち、取付部261の一部は、スプロケット210の直上に位置している。
そして、駆動源取付部材206に取り付けられた取付部261はほとんど撓まない状態となるので、撓みによる球詰まりの解除を望めないが、取付部261の下となるスプロケット210の回転力が遊技球により伝動されることで、取付部261の下側でブリッジが発生してもこれをスプロケット210の回転により生じる回転力や振動で崩し、球詰まりを防止することができる。
以下に、上述の筒体部201とともに排出装置200を構成する各構成要素について説明する。
ここで、排出装置200は、上下方向に設定された(ほぼ垂直な)回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、貯留タンク220の遊技球が導入される導入部202から遊技球を受け入れる複数の球受部208,…を有するスプロケット210を備え、該スプロケット210の回転に応じて、該球受部208,…に遊技球を受け入れるとともに受け入れた遊技球を下方に設定された排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに1個宛導出するように構成されている。
ステッピングモータ204は、パルス状の駆動電力が1パルス入力する度に所定角度回転するモータであり、排出制御基板34から出力されるパルス状の電力に応じて回転するようになっている。なお、ステッピングモータ204は、例えば、遊技球を1個払い出すことが可能な回転角度ずつ回転可能なように制御されており、後述するようにスプロケット210の外周部には、遊技球を受け入れる10個の球受部208,…が周方向に並んで配置され、各球受部208,…に遊技球が受け入れられるようになっている。そこで、ステッピングモータ204は、1/10回転ずつ回転可能とされている。そして、排出制御基板34は、払い出すべき遊技球数に対応してステッピングモータ204を回転させるように制御することになり、ステッピングモータ204を払い出すべき遊技球数に1/10を乗算した回転数だけ回転させることになる。
なお、ステッピングモータ204の制御の具体例は後に説明する。
また、ステッピングモータ204は、上述のように駆動源取付部材206の上側に、回転軸20zを下方に略垂直に向けて配置されている。そして、ステッピングモータ204の下側にスプロケット210が固定されることになる。すなわち、回転体としてのスプロケット210を駆動させる駆動源としてのステッピングモータ204をスプロケット210の上方に駆動源取付部材206により取り付けている。これによりステッピングモータ204をスプロケット210の下方に設けた場合のようにステッピングモータ204が貯留タンク220の下側に大きく突出するようなことがなく、排出装置200をコンパクトに配置することができる。
また、駆動源取付部材206は、貯留タンク220の右側壁22b、前壁22c、後壁22dの上縁部より、上縁部が低くされた左側壁22e上に固定されるので、駆動源取付部材206が貯留タンク220の上側縁部より貯留タンク220の最も深い部分の上下幅の半分程度の距離だけ低い位置に配置される。従って、駆動源取付部材206の上にステッピングモータ204を配置するものとしても、ステッピングモータ204の貯留タンク220より上に突出する長さを僅かなものとすることができ、貯留タンク220と排出装置200とを合わせた大きさをコンパクトにすることができる。
そして、ステッピングモータ204の回転軸20zには、回転体上部材214が回転軸20zと一体に回転可能に取り付けられている。すなわち、回転体上部材214の中心部に設けられた挿入口に回転軸20zが挿入されるとともに、回転軸20zと回転体上部材214とが互いに回転不可となるように接合されている。
そして、回転体上部材214の下端部にスプロケット210が固定され、回転体上部材214とスプロケット210がその軸回り、すなわち、ステッピングモータ204の回転軸20z回りに一体に回転するようになっている。なお、ステッピングモータ204の回転軸は略垂直(鉛直)となるように配置されており、回転体上部材214及びスプロケット210の回転の中心軸もほぼ垂直となる。
回転体上部材214は、その下部が円板状に形成された回転誘導部21fとされ、その上部が回転誘導部21fの中央部から上方に延出する概略円錐台状の延出部21gとされている。すなわち、スプロケット210の回転誘導部21fの内側に、回転軸20zに沿って上方に延出する延出部21gを設けている。
回転誘導部21fは、円板状に形成されるがその中央部に延出部21gが配置されているので、円環状の構造を有するものとなっており、その上面が中央側から外周側に下り傾斜している。また、回転誘導部21fの内周縁から外周縁までの幅は、例えば、遊技球の直径以上で直径の2倍以下とされている。
そして、上述の貯留タンク220の底壁22aの排出装置200側端部に形成された誘導部22gと、その内側に配置される回転誘導部21fとの間には、遊技球の直径より僅かに広い間隔があくようになっている。そして、この間隔は円環状の誘導部22gの内周縁と、同じく円環状の回転誘導部21fの外周縁との間に円環状に形成されることになる。また、この間隔部分の下側にスプロケット210上部の外周部に設けられた球受部208,…の上方に開放された部分の全てが露出するようになっている。
そして、誘導部22gと回転誘導部21fとの間の間隔に露出した球受部208,…に貯留タンク220内の遊技球が流入して導入されるようになっており、誘導部22gと回転誘導部21fとの間の円環状の間隔が、排出装置200に遊技球を導入する導入部202となっている。
また、上記説明では、導入部202を誘導部22gと回転誘導部21fとの間としたが、誘導部22g及び回転誘導部21fが、これらの間の間隔に配置される球受部208,…に遊技球を導入させるものであることから、導入部202に誘導部22g及び回転誘導部21fが含まれるものとしても良い。
この場合に、導入部202は、底壁22aに設けられ、スプロケット210の外周を囲み略遊技球1個分の幅で円形に形成されるとともに、スプロケット210側に下り傾斜して球受部208,…に遊技球を誘導する誘導部22gと、スプロケット210の上面に円形に形成され、回転軸から球受部208,…に向けて下り傾斜して球受部208,…に遊技球を誘導する回転誘導部21fとを備えるものである。
なお、誘導部22gの最も低くなる内周縁部と、回転誘導部21fの最も低くなる外周縁部の高さ位置がほぼ同じとされている。
ここで、貯留タンク220の誘導部22g、球受部208,…、回転誘導部21fの上にこれらを完全に覆うように遊技球が貯留された場合に、誘導部22g、球受部208,…、回転誘導部21f上に遊技球が配置される。なお、球受部208,…内に遊技球が一杯に流入した状態では、球受部208,…上にも遊技球が溜まることになる。従って、導入部202には、球受部208,…へ取り込まれる遊技球が誘導部22g上、球受部208,…上および回転誘導部21f上に3列の同心円状に待機可能となる。
上述のように遊技球の直径に対応した幅を有する円環状の誘導部22gの直径と、貯留タンク220の前後幅、すなわち、上面が傾斜部22hとされた底壁22aの前後幅がほぼ等しいことから、傾斜部22hの遊技機100の前後方向の長さと、導入部202の遊技機100の前後方向の長さをほぼ同じに構成している。また、貯留タンク220からの遊技球が導入される導入部202に対して、スプロケット210の全て(複数)の球受部208,…が臨むようにしている。
また、延出部21gは、遊技球の直径の2倍程度以上の高さを有するとともに、最も細く形成された上端部で遊技球の直径程度の径を有するものとなっている。そして、スプロケット210の中央部分上に延出部21gを配置することでスプロケット210の中央部分上に遊技球が滞留してしまうのを防止するとともに、延出部21gの回転により延出部21gに接触した遊技球の噛み合いを崩し、遊技球を円滑に導入部202側に流動させるようにしている。
スプロケット210は、その外周部に上述の複数の球受部208,…を有するものであり、その上下高さが後述の回転軸部20nを除くと、遊技球の直径の2倍より長く、直径の3倍より僅かに短いものとなっている。また、スプロケット210の各球受部208,…は、上下三段に遊技球を受入可能となっており、スプロケット210は、その上部となる第1回転体20pと、下部となる第2回転体20qと、これら第1回転体と第2回単体の中間となる中間回転体20rとからなっている。
また、スプロケット210は、筒体部201内に収容された状態となっており、筒体部201の最も内径が大きな第1筒体21aに第1回転体20pが収納され、最も内径が小さい第2筒体21bに第2回転体20qが収容され、これら第1回転体20pと第2回転体20qの中間となる中間回転体20rが、第1筒体21aと第2筒体21bの中間となる中間筒体21c内に収容される。なお、実際には、筒体部201の第1筒体21a、中間筒体21c、第2筒体21bの各下端に対して、スプロケット210の第1回転体20p、中間回転体20r、第2回転体20qの各下端が少し高くされ、それにより、筒体部201の中間筒体21c、第2筒体21bの各上端に対して、スプロケット210の中間回転体20r、第2回転体20qの各上端が少し高くされている。
また、スプロケット210の外周には、外周に沿って球受部208,…が設けられることになるが、各球受部208,…は、スプロケット210の外周において上から下まで断面円弧状の溝状に形成されているとともに、溝の上下が開放された状態となっている。なお、この断面円弧状の溝の円弧の直径は、遊技球の直径より僅かに長いものとされている。また、各球受部208,…の各高さ位置で最も深い部分(最もスプロケット210の中心軸に近い部分)と筒体部201の内周面との距離は、遊技球の直径より僅かに長いものとなっている。
ここで、スプロケット210の各球受部208,…同士の間の外側に向かって突出する突出部を歯(スプロケットの歯)と称する。また、スプロケット210の各高さ位置における球受部208,…の最も深い部分における直径、半径を歯底円直径、歯底円半径と称する。また、歯の先端(歯先)となる最も直径が長くなる部分のスプロケット210の各高さ位置の直径、半径を歯先円直径、歯先円半径と称する。
上述のことから、筒体部201とスプロケット210との間には、各球受部208,…毎に上下に遊技球を通過可能な空間が形成されるようになっている。また、スプロケット210は、第1筒体21aの直径に対して第2筒体12bの直径が遊技球の直径程度短くなっていることから、スプロケット210の第1回転体20pの歯底円直径に対して第2回転体20qの歯底円直径が遊技球の直径程度短くなっている。すなわち、スプロケット210の上部である第1回転体20pの歯底円直径よりスプロケット210の下部である第2回転体20qの歯底円直径が短くされている。なお、スプロケット210の各高さ位置の歯先にあたる部分の歯先円直径も第1回転体20pより第2回転体20qの方が短くされている。
また、中間回転体20rは、その上端部が第1回転体20pと一体に接合されるとともに歯底円直径が第1回転体20pと等しくされ、下端部が第2回転体20qと一体に接合されるとともに、歯底円直径が第2回転体20qと等しくされている。これにより、中間回転体20rは、中間筒体21cに対応する形状として、歯底円直径が上から下に向かうにつれて小さくなる概略円錐台状の形状を有する。これにより、中間筒体21cの内周面は、傾斜面となっている。
なお、歯底から歯先までの歯の長さは、第1回転体20pが最も長く、第2回転体20qが最も短くされ、中間回転体20rにおいては、第1回転体20pの歯の長さから第2回転体20qの歯の長さまで、歯の長さ上から下に向かって短くなるようになっている。
また、各球受部208,…内には、上下複数段、ここでは上下三段に渡って遊技球が配置されるようになっている。すなわち、各球受部208,…においては、遊技球が第1筒体21aと第1回転体20pとの間となる第1球受部211に1個、中間筒体21cと中間回転体20rとの間となる中間球受部213に1個、第2筒体21bと第2回転体20qとの間となる第2球受部212に1個配置される。すなわち、スプロケット210を、各球受部208,…において上下方向に複数の遊技球を受け入れ可能に構成している。
すなわち、スプロケット210の球受部208,…は、貯留タンク220の遊技球を導入するための導入部202から遊技球を受け入れる上段の第1球受部211と、第1球受部211よりも下方であって、第1球受部211が配列する円周の径よりも小径の円周上に配列され、排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに遊技球を導出する第2球受部212と、第1球受部211と第2球受部212との間に所定の上下寸法で設定されて設けられ、該第1球受部211の内側面から第2球受部212の内側面に連続する傾斜面を有する中間球受部213とを備えている。
また、各球受部208,…は、第1回転体20pから中間回転体20rを経て第2回転体20qまでに渡って設けられており、それぞれ径(歯底円直径)の異なる第1回転体20p、中間回転体20r、第2回転体20qの外周に同数の遊技球が配置可能な構成となる。従って、第1回転体20pの外周部は、第2回転体20qの外周部より円周が長いので、各遊技球の間の間隔が第2回転体20qの外周部より第1回転体20pの外周部のほうが広くなる。
ここで、球受部208,…のスプロケット210の周方向に沿った広さを下から上に向かうほど広くしてしまうと、第1回転体20pの外周部における各球受部208,…内での遊技球の遊びが大きくなりすぎる可能性があるので、第1回転体20pにおいては歯の長さを遊技球の半径より長くして(第1回転体20pの歯底円から第1筒体21aの内面までの長さの1/2より長くして)、遊技球の中心部同士の間に歯を配置するようにすることで、遊技球同士の間隔のスペーサとして機能させるようになっている。これにより、遊技球同士の間隔が長くても遊技球の遊びが大きくならないようにしている。なお、球受部208,…の一番上の遊技球の遊びが大きすぎると、この遊技球の大きな移動により、下の遊技球にかかる力の方向が大きく変化し、遊技球の排出装置200からの導出に悪影響を与える可能性がある。
また、第1球受部211の形状を遊技球の広い範囲(半径以上の範囲)を囲うようにすることにより遊技球を確実に受け入れることが可能となる。すなわち、球受部208,…の歯の突出量が小さい場合には、隣接する遊技球の間に歯が無くなることから遊技球の受入領域がその両隣の遊技球の間となるが、このような構成であると受入領域が遊技球の移動により変化し、さらに、この変化により、導入部202内の各遊技球の位置がランダムになりやすく、その高低差が大きくなることから、その上の遊技球が大きく跳ねたりして遊技球の受け入れに支承が生じるが、上述のように第1球受部211において、歯を長くすることで、上述のような問題を解消できる。
一方、第2回転体20qにおいては、遊技球同士の間隔が互いに接触しそうな程狭くされる(接触する可能性もある)ので、遊技球同士の間隔を狭くできるように、歯を遊技球の半径より短くする(第2回転体20qの歯底円から第2筒体21bの内面までの長さの1/2より短くする)とともに、歯により遊技球を押して円周方向の移動可能としている。また、第2回転体20qの第2球受部212を構成する歯(突出部)の長さを上述のように短く(遊技球との接触部分を半径方向に短く)することで、例えば、導出口となる球抜き導出部20bの周縁と、第2球受部212を構成する歯との間に遊技球を挟むのを防止することができる。
以上のことから、スプロケット210の外周部において、スプロケット210の外周から外側に突出して球受部208,…を構成する突出部としての歯が設けられている。また、スプロケット210の外周から外側に突出して前記第1球受部211を構成する歯(突出部)の突出量よりも、前記第2球受部212を構成する歯(突出部)の突出量を小さく設定している。
また、上述のような構成により、各球受部208,…において、上側の遊技球より下側の遊技球を内側にずらして配置する構成としたことにより、上側の遊技球の荷重が下側の遊技球に鉛直方向にかかるのを防止している。例えば、上側の遊技球(一番上の遊技球及び二番目の遊技球)の荷重の一部が中間筒体21cの傾斜面となった内周面にかかるような構成となり、遊技球の荷重が分散され、一番下の遊技球にかかる荷重が低減されることになる。
なお、球受部208,…の上段の遊技球の最も高い位置は、誘導部22gの内周縁、回転誘導部21fの外周縁(ほぼスプロケット210の上面の高さ)、スプロケット210の歯の上縁(基本的にスプロケット210の上面の高さ)とほぼ同じ位置となり、遊技球の一番上が球受部208の上縁より上に突出しないようになっている。これにより、スプロケットの球受部208,…から遊技球の上端が突出した状態でスプロケット210が回転することにより、その上の遊技球が球受部208,…から突出する遊技球と衝突して撥ねたり、スプロケット210の回転に大きな負荷がかかったりするのを防止できるようになっている。また、逆に球受部208,…内の遊技球よりスプロケット210の歯が上方に突出して歯が遊技球と衝突することにより、遊技球が撥ねたり、スプロケット210の回転に大きな負荷がかかったりするのを防止することができる。
スプロケット210の第2回転体20qの下面(スプロケット210本体の下面)はほぼ水平な平面とされるとともに、その中心部から下方に突出する回転軸部20nが設けられている。回転軸部20nは、第2回転体20qの下面の中心部からほぼ鉛直方向に垂設された円柱状の部材である。さらに、回転軸部20nの下端からは、回転軸部20nと同心円状に形成された円柱状の挿入軸部20mが下方に突出して設けられている。
この挿入軸部20mは、底部216の中心に形成される後述の軸受孔21nに挿入され、上方に設けられたステッピングモータ204の回転軸20zにより回転させられるスプロケット210の回転を安定させるようになっている。
また、軸受孔21nの内径は、挿入軸部20mの直径より広く、その上の回転軸部20nの直径より狭くなっている。言い換えると回転軸部20nと挿入軸部20mとからスプロケット210の下側の回転軸となる下部回転軸が形成され、下部回転軸部の上部となる回転軸部20nが軸受孔21nより径の大きな大径部とされ、下部回転軸の下部となる挿入軸部20mが軸受孔21nより径の小さな小径部とされている。これにより、回転軸部20nが軸受孔21n内に挿入されることがなく、回転軸部20nが第2回転体20qの下面(スプロケット210の歯の下面)と底部216上面との間隔を後述のように遊技球の半径程度とするスペーサとなっている。従って、回転軸部20nの上下長さは、遊技球の略半径の長さとなっている。
ここで、例えば、球受部208,…の一番下に保持された遊技球の軌跡の範囲となる底部216の位置に遊技球を導出する導出口(球抜き導出部20b)を設けた場合に、導出口から遊技球が下方に落下する前に、スプロケット210の球受部208,…内の一番下の遊技球の後方側となるスプロケット210の歯の側縁と、底部216の導出口の遊技球の前側となる側縁との間隔が遊技球の直径の間隔となってしまった場合に、遊技球の後側の歯の側縁と遊技球の前側の導出口の側縁との間に遊技球が挟まれてしまう可能がある。特に、歯の側縁と導出口の側縁との上下間隔がほとんどない状態では、遊技球を挟み易い状態となる。
そこで、上述のようにスプロケット210の本体(回転軸部20n及び挿入軸部20mを除いた部分)の下面(スプロケット210の歯の下端)と、底部216の上面との間に遊技球の略半径程度の間隔を開けることにより、遊技球が導出口に達した場合に僅かでも遊技球が下方に落下すると、スプロケット210は、遊技球の半分より上を押すことになり、この場合に遊技球の歯の下端の側縁が接触する場所がスプロケット210の歯の進行方向に向かって上り傾斜する斜面となり、遊技球はスプロケット210の歯により斜め下方に押されることになる。これにより、遊技球が導出口の側縁と歯の側縁との間に挟まれることなく、導出口から下方に落下することになる。
なお、スプロケット210の歯の下端と、底部216の上面との間隔は、遊技球の半径より大きくなりすぎると、スプロケット210の回転中に常時遊技球が斜め下方に押され、底部216上面に遊技球が押しつけられることになり好ましくない。一方、前記間隔が遊技球の半径より短くなればなるほど、遊技球が挟まれる可能性が増加するので、前記間隔は遊技球のおおよそ半径となっていることが好ましい。ここでは、スプロケット210の歯の下端と、底部216の上面との間隔が遊技球の半径より僅かに短いものとされている。
底部216は、図18に示すように、筒体部201の開放された下端部を閉塞するものであり、ほぼ円板状に形成されると共に、その中心部に上述の軸受孔21nが形成されている。そして、底部216は、上述のようにスプロケット210の各球受部208,…に上下複数段(三段)に受け入れられた遊技球を下方から支持する底となり、筒体部201の内周面と、スプロケット210の球受部208,…の円弧状内周面と、底部216上面とで、球受部208,…内に受け入れた遊技球を保持するようになっている。
また、底部216には、スプロケット210が順方向に回転した場合に、スプロケット210の球受部208,…に受け入れられた遊技球を排出装置200からシュート240の排出流路248に導出するための開口部である前記排出用導出部20aと、スプロケット210が逆方向に回転した場合に、スプロケット210の球受部208,…に受け入れられた遊技球を排出装置200からシュート240の球抜き流路247に導出するための開口部である前記球抜き用導出部20bとが形成されている。
これら、排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bは、底部216において、底壁22aの傾斜部22hの反対側となる位置に互いに近接して形成されている。
排出用導出部20aは、スプロケット210の球受部208,…を形成するように隣り合う球受部208,…の間となる歯の部分と、排出用導出部20aとなる開口部の周縁部との間に遊技球を挟み込むことを防止するために、球受部208,…内で一番下の段である第2球受部212に保持された遊技球の周方向に沿った遊技球の直径幅を有する遊技球の軌跡範囲と完全に重なる位置よりも外側にずらして配置している。
ここで、排出装置200においては、遊技機100の遊技で特別遊技状態が発生した場合には、短期間内に多くの遊技球の入賞が発生し、該入賞に対応して大量の賞球が発生し、賞球としての遊技球を排出することになるが、入賞の発生と、賞球の排出との間に時間的に大きな間隔があかないようにするためには、短期間に大量の遊技球を排出する必要があり、この場合に、スプロケット210が高速で回転する必要がある。
この場合に、上述のように導出部となる開口部の側縁とスプロケット210の歯の側縁との間に遊技球を挟んでしまう可能性が高まるが、上述のようにスプロケット210の本体下面と、底部216の上面との間に遊技球の半径程度の間隔をあけることで、遊技球が挟まれるのが防止される。さらに、確実に遊技球が挟まれるのを防止すために、賞球及び貸球の排出を行うための排出用導出部20aを遊技球の周方向に沿った遊技球の直径幅を有する軌跡範囲と完全に重なる位置よりも外側にずらして配置している。
すなわち、導出口である排出用導出部20aを、スプロケット210の球受部208,…(第2回転体20q)に保持された遊技球の円軌道上から外側にずらした位置に形成している。
なお、排出用導出部20aの位置は、遊技球が挟まれないようにする上では、スプロケット210の下部となる第2回転体20qの歯先円より外側となっていることが好ましく、ここでは、歯先円の外側となっている。また、排出用導出部20aの位置を、スプロケット210の球受部208,…の最下段となる第2球受部212に保持された遊技球の中心の軌跡より外側としている。すなわち、排出用導出部20aが遊技球の中心の軌跡とが重ならない該軌跡の外側に位置している。
そして、底部216には、排出用導出部20aを遊技球の中心の軌跡より外側に配置するために円板状の本体から外側に突出する導出凸部21iが形成されている。
そして、排出用導出部20aは、図16,17,18に示すように、外周縁部が、上述の遊技球の中心の軌跡より遊技球の半径分外側となる円周方向に沿った遊技球の外周側軌跡の一点から接線方向に沿った外側縁部301と、前記外周側軌跡の一点より遊技球の軌跡となる円の半径方向の内側となり、かつ、遊技球の中心の軌跡より僅かに外側の位置から、遊技球の中心の軌跡より僅かに外側で遊技球の中心の軌跡に沿って、円弧状に延出する内側縁部302と、外側縁部301の外周側軌跡の一点側となる一方の端部と内側縁部302の前記一点側に対応する一方側の端部とをほぼ円弧状の曲線で結んだ形状となる始点側縁部303と、外側縁部301の他方の端部と内側縁部302の他方の端部とをほぼ円弧状の曲線で結んだ形状となる終点側縁部304とから構成された形状を有する。
なお、円弧状の終点側縁部304の円弧を構成する円の直径は遊技球の直径より僅かに大きなものとなってる。
また、前記外周縁部のうちの内側縁部302及び始点側縁部303は、外周側から内周側に向かって下り傾斜する斜面となっている。また、これら斜面は、遊技球を始点側縁部303から終点側縁部304側に向かって誘導するように形成されている。また、この斜面は、少なくとも一部が最下段の遊技球の中心の軌跡と重なる位置となっている。
また、底部216の下側には、排出用導出部20aと上下に重なる位置に後述のように排出球の検出センサ217が設けられている。すなわち、導出口としての排出用導出部20aに排出球を計数するための検出センサ217(近接センサ)を設けている。この検出センサ217は、遊技球用の周知のセンサであり、全体として長方形の板状で、一方の端部側に遊技球が通過可能な検出孔306が形成され、この検出孔306を通過する遊技球を非接触で検出可能となっている。
そして、底部216の下側において、検出センサ217は、排出用導出部20aを閉塞するように排出用導出部20aと上下に重なる位置に配置され、検出センサ217の検出孔306と、排出用導出部20aの終点側縁部304側の端部が重なるようになっている。また、検出孔306の直径と、円弧状(略半円状)の終点側縁部304の直径とがほぼ等しくされ、検出孔306の外周と終点側縁部304がほぼ重なるようになっている。こ
れにより、排出用導出部20aに誘導された遊技球は、始点側縁部303側から終点側縁部304側に誘導され、終点側縁部304側の端部から下方に流下し、検出孔306を通過するようになっている。
なお、排出用導出部20aの終点側縁部304側の端部を除いて、排出用導出部20aの幅、すなわち、外側縁部301と内側縁部302との間隔は、遊技球の直径より短くなっているとともに、始点側縁部303から終点側縁部304に向かって広がるようになっており、これにより排出用導出部20aの始点側に導入された遊技球は、終点側に案内されて終点側で下方に流下することになる。
また、排出用導出部20aの検出孔306と上下に重なっている以外の部分、すなわち、終点側端部を除く部分では、検出センサ217(検出孔306を除く部分)と排出用導出部20aが重なった状態となり、排出用導出部20aから検出センサ217が露出した状態となるが、外側縁部301と内側縁部302との間隔、検出センサ217の上面と、底部216上面との距離と、後述の導出部囲い壁21kなどから、排出用導出部20aの始点側から終点側に移動する遊技球が検出センサ217の上面に触れないようになっている。
そして、上述のような構成により後述するようにスプロケット210の回転により、排出用導出部20aの位置に球受部208,…の最下段の遊技球が搬送されると、内側縁部302及び始点側縁部303の排出用導出部20a側に下り傾斜する斜面と、外側縁部301と内側縁部302との間隔が始点側縁部303から終点側縁部304に向かって広がっていることと、スプロケット210の回転による遠心力と、スプロケット210の最下段において球受部208,…同士の間の歯の歯元から歯先までの長さが遊技球の直径より短く、歯が遊技球の中心よりスプロケット210の回転軸側を押す状態となっていることから、遊技球が、遊技球の中心の軌跡より外側の排出用導出部20aに誘導される。
そして、球受部208,…の最下段(第2球受部212)の遊技球が排出用導出部20aに流下することになる。この際には、上述のリブ21eにより、球受部208,…の排出用導出部20aに流下する遊技球より上段(中間球受部213、第1球受部211)の遊技球が、最下段より上に留まったままとなるが、リブ21eの無い部分まで回転することで、最下段より上段の遊技球が下方に移動する。これによって、中段(中間球受部213)の遊技球が最下段に移動し、最上段(第1球受部211)の遊技球が中段に移動するので、球受部208,…の最上段が空いた状態となり、球受部208,…の最上段に遊技球を受入可能となる。
すなわち、スプロケット210を回転させることで、球受部208,…の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するようになっている。
前記底部216の導出凸部21iは、上述のように、円板状の底部216本体より外側に突出することで、筒体部201より外側に露出することになる。
また、筒体部201の下部となる第2筒体21bの前記導出凸部21iに対応する位置には、上述の切欠部21dが形成されている。そして、前記切欠部21dから露出する導出凸部21iを囲うように、底部216には、導出部囲い壁21kが設けられている。導出部囲い壁21kは、底部216の上面に立設され、導出凸部21iの外周部を含み、かつ、排出用導出部20aの始点側縁部303及び内側縁部302を除く、外側縁部301及び終点側縁部304を囲むように形成されている。すなわち、排出用導出部20aの遊技球が流入する側を除いて、排出用導出部20aを囲むように、導出部囲い壁21kが設けられている。
そして、導出部囲い壁21kは、排出用導出部20aの遊技球が流入する側を除いて、排出用導出部20aを囲うことで、遊技球を確実に排出用導出部20a内に流下させるようになっている。
また、導出部囲い壁21kの内周面の終点側縁部304の左右幅の略中央の上となる部分には、始点側に突出する流下ガイド部21mが設けられている。流下ガイド部21mは、略半円状である終点側縁部304の半径より僅かに長く、排出用導出部20aの終点側縁部304の半円の中心より先に突出した状態となっている。
そして、流下ガイド部21mの先端部の下面は、底部216の上面からの高さが遊技球の直径より僅かに高いものとされ、さらに、流下ガイド部21mの下面は、基端部側(導出部囲い壁21kの内周面側)に向かうにつれてほぼ円弧状に湾曲して下り傾斜するように構成されている。
これにより流下ガイド部21mの下面が排出用導出部20a上に流下してきた遊技球のほぼ水平方向となる進行方向を円滑に下方に変換して、遊技球を円滑に排出用導出部20a内に流下させるようになっている。これにより、遊技球が排出用導出部20aの部分で撥ねたりして遊技球の排出用導出部20aへの流下が遅れ、次ぎに排出される遊技球と衝突して、遊技球の排出に支障がでるのを防止することができる。
導出部囲い壁21kにより筒体部201の切欠部21dから露出する導出凸部21iの周囲が覆われることになるが、導出凸部21iの上方が開放した状態となってしまうので、導出部囲い壁21kの筒体部201の切欠部21dから筒体部201(第2筒体21b)の円周の外側となる部分の上に天板部21hが形成されている。
また、導出囲い壁21kは、筒体部201の切欠部21dから突出しているように形成されているので、筒体部201の内周面側から見ると凹部となり、この凹部内に誘導された遊技球が排出用導出部20aから導出されることになる。
従って、収納部203の側壁となる筒体部201における第2球受部212に対応する部位を外側に凹ませることで遊技球を導出するための導出凹部205を形成するとともに、該導出凹部205の底部となる導出凸部21iの流下端部に前記排出用導出部20a(の閉塞されていない部分)を形成している。
ここで、排出用導出部20aの検出孔306と上下に重なっている以外の部分、すなわち、終点側端部を除く部分は、検出センサ217と上下に重なって閉塞された状態となる。排出用導出部20aの閉塞された部分は、必ずしも開口している必要はなく、検出センサ217の上面部分のほぼ高さ位置で閉塞されていても良い。この場合にこの閉塞された部分が導出凹部205の底部となる。そして、上述の排出用導出部20aの傾斜した内側縁部302及び外側縁部301が導出凹部205の底部となり、この導出凹部205の底部は、底部216の筒体部201の内部側の上面、すなわち、収納部203の底部より一段低くなっており、排出用導出部20aの傾斜した内側縁部302がこれら底部の段差部分となる。また、排出用導出部20aの検出センサ217の検出孔306と重なる部分が排出用導出部20aとなる。なお、上述の構成においても、排出用導出部20aの検出孔306と重ならない部分は、検出センサ217により閉塞されており、実質的に検出孔306と上下に重なる部分が排出用導出部20aとなる。
以上のことから、排出用導出部20aの一部を閉塞する底部を設けた場合に、導出凹部205の底部は収納部203の底部よりも下方に段差を設けて形成するとともに、収納部203の底部から導出凹部205の底部に架けて傾斜面(傾斜した内側縁部302)を形成したことになる。
また、導出部囲い壁21kの終点側縁部304の内側縁部302側の端部を囲う部分は、後述の球抜き用導出部20bの流下案内壁21pと一体に接合され、この導出部囲い壁21kの一部と流下案内壁21pとが底部216の上面の筒体部201内となる外周部で突出した状態に形成されている。なお、この突出した部分は、少なくとも一部が球受部208,…内の最下段(第2球受部212)の遊技球の移動軌跡の範囲内に含まれる。しかし、この突出した部分が互いに近接する排出用導出部20aと球抜き用導出部20bの間となり、この部分では、上述のリブ21eにより最下段の遊技球が排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bに流下した際に、その上の遊技球が最下段に流下するのを防止されており、最下段に遊技球が無い状態となる。従って、導出部囲い壁21kの一部と流下案内壁21pとが遊技球の移動軌跡上に突出していても、球受部208,…内の遊技球の移動に影響を与えないようになっている。
底部216に形成された球抜き用導出部20bは、外周となる各側縁(辺)が貯留タンクの外周の各片とほぼ平行となるようなほぼ正方形状で、底壁22aの傾斜部22hの反対側となる側縁(辺)だけが円弧状とされた開口部であり、遊技球の直径より僅かに大きな径を有するものとなっている。
そして、球抜き用導出部20bは、その全体が、スプロケット210の下部となる第2中間回転体20rの第2球受部212に保持された遊技球のスプロケット210の回転による円周状の移動軌跡の遊技球の直径幅の範囲とほぼ重なるように配置されている。すなわち、遊技球の中心の軌跡が球抜き用導出部20bのほぼ中心と重なるようになっている。
また、球抜き用導出部20bの周縁部は内側に向かって下り傾斜した斜面となっており、遊技球を球抜き用導出部20bの中心側に導くようになっている。
また、球抜き用導出部20bのスプロケット210を逆回転させた場合の遊技球の進行方向の先側となる部分には、球抜き用導出部20bに隣設して前記流下案内壁21pが底部216上面から略垂直に立設されている。また、流下案内壁21pの側面は左右側縁より中央側が凹むような円弧面状となっている。また、流下案内壁21pの内側の側縁部には、上述の流下ガイド部21mと同形状の流下ガイド部21qが形成され、流下ガイド部21mと同様に遊技球の進行方向を水平方向から下方向に誘導するようになっている。
球抜き用導出部20bは、上述のように遊技球の軌跡と重なるようになっていることから、排出用導出部20aに比較して遊技球が挟まれ易い構成となるが、後述するように遊技球を排出用導出部20aから排出するためにスプロケット210を順方向に回転させる速度に対して、遊技球を球抜き用導出部20bから排出するためにスプロケットを逆方向に回転させる速度の方が遅くされているので、上述のように底部216上面とスプロケット210の本体下面との間に遊技球の半径程度の間隔を開けることで、遊技球が球抜き用導出部20bの側縁とスプロケット210の歯との間に挟まれる(球ガミする)のを、十分に防止することができる。
すなわち、導出口となる球抜き用導出部20bを底部216における球受部208,…(第2球受部212)に受け入れられた遊技球の回転経路上に形成するとともに、スプロケット210を当該スプロケット210の下面と底部216の上面との間に(例えば、導出口に遊技球を導く際に球ガミを防止するための)間隙が形成されるように配置している。
また、遊技球の球抜き用導出部20bは、遊技機の入れ替えやメンテナンス等の際に使用されるもので、遊技球の賞球の払い出しの際ほど、遊技球の排出が高速となる必要はない。
なお、排出用導出部20aを上述の球抜き用導出部20bと同様の構成とすることが可能であり、球抜き用導出部20bを上述の排出用導出部20aと同様の構成とすることが可能である。
以上の排出用導出部20a及び球抜き用導出部20bを有する底部216と、筒体部201とからスプロケット210を収納する収納部203が構成される。すなわち、遊技機100の排出装置200は、スプロケット210を収納するとともに、底部216に球受部208,…からの遊技球を下流側に排出するための導出口(排出用導出部20a及び球抜き用導出部20b)が形成される収納部203を有する。
また、導出口は、排出球を検出するための検出センサ217を備えた排出用導出部20aと、貯留タンク220の遊技球を遊技機100外部(図示しない島設備の回収樋)に抜き取るための球抜き用導出部20bとを含み、スプロケット210の回転方向を変更することで、球受部208,…の遊技球を排出用導出部20a或いは球抜き用導出部20bの何れかから導出するように構成し、球抜き用導出部20bを球受部208,…の最下段の遊技球の回転経路上に形成している。
底部材218は、概略、薄い(軸方向の長さが短い)有底円筒状の形状を有するもので、その径が筒体部201の下端部となる第2筒体21bと略等しくされている。そして、底部材218の外周部の上部には、互いに周方向に間隔を開けて複数(3個)の固定片311が設けられている。この固定片311は、筒体部201の下段の第2筒体21bの外周部に互いに周方向に間隔をあけて形成された固定ボス312に対応して形成れたものである。そして、固定片311,…を固定ボス312にビス止めすることにより筒体部201の下端部に底部材218が固定される。また、底部材218には、底部216が位置決めされて載置された状態となっており、筒体部201に底部材218を固定することで、底部216が筒体部201に固定される。
底部材218には、その中央部に、前記底部216下面の中央部から下方に突出する筒状の軸受孔21nの下端部が嵌合する嵌合孔を有する円筒状の嵌合筒315が設けられている。
また、底部材218には、検出センサ217を収容した状態に固定する四角筒状のセンサ取付部313が設けられている。なお、検出センサ217は、その検出孔306が排出用導出部20aに対応して筒体部201から一部外側にはみ出すように構成されており、センサ取付部313も円筒状の底部材218本体から一部(検出センサ217の検出孔306が配置される部分)が外側に突出した状態となる。
底部材218の底板の検出センサ217の検出孔306と重なる位置には、検出孔306と上下に重なるように遊技球が通過可能で、検出孔306と略同径の穴が形成され、この穴を介して排出用導出部20aから遊技球をシュート240の排出流路248の流入口に流下させるようになっている。
また、底部材218の底部216の球抜き用導出部20bの直下に球抜き用導出部20bと同形状の内周を有する筒状の球抜き用筒部314が形成されている。この球抜き用筒部314を介して球抜き用導出部20bから遊技球をシュート240の球抜き流路247の流入口に流下させるようになっている。
以上のような遊技機において、貯留タンク220及び排出装置200においては、以下のようにして遊技球を排出することになる。
まず、貯留タンク220には、遊技機100が設置された遊技店の島設備(遊技機100の外部)から遊技球が供給され、基本的に貯留タンク220に溢れ出ない程度の量の遊技球が貯留された状態となっている。
そして、貯留タンク220内に貯留された遊技球は、その底壁22aの上面の傾斜部22hの左右方向の傾斜により、貯留タンク220の排出装置200が設けられた一方の端部に対して反対側となる他方の端部から、一方の端部に流動可能な状態となる。さらに、傾斜部22hがスプロケット210の回転方向に対応して、遊技機100の前後方向にも傾斜していることと、この傾斜の上流側より下流側の方を段差を設けて低くした誘導段部22iを設けたことから、図11に示すように、傾斜部22hと誘導部22gとの境界部分からスプロケット210の回転方向に進んだ側の部分において、スプロケット210の回転方向に沿った方向に遊技球が流動可能となっている。
これにより、貯留タンク220の排出装置200と重なった状態となる一方の端部の底壁22aに設けられたそれぞれ円環状で互いに同心円状に配置された外周側の誘導部22gと内周側の回転誘導部21fと、これらの間に配置された導入部202との部分上に貯留タンク220の他方の端部から遊技球が供給されるとともに、スプロケット210の回転に対応して、スプロケット210の外周部の導入部202から露出する球受部208,…に遊技球が導入されることになる。
また、貯留タンク220内の遊技球が他方の端部から一方の端部側に流動する際に、高さ制限部材260と駆動源取付部材206とにより、上述の誘導部22g、導入部202、回転誘導部21f上に積み重なる遊技球の高さが低くされる。すなわち、貯留タンク220の高さ制限部材260は、傾斜部22hと誘導部22gとの境界部分より僅かに傾斜部22h側から配置され、上述の先端側の湾曲部263及びその後の延設部262により、貯留タンク220の一方の端部より他方の端部側の遊技球の積み重なる高さに対して、一方の端部側に積み重なる遊技球の高さを低くするようになっている。
これにより、誘導部22g及びそれより内側の部分上に積み重なる遊技球の高さが低くされ、この部分において遊技球の荷重により下方向に向かう球圧が低減される。また、高さ制限部材260は、略遊技球の直径間隔で配置された切り込み265,…により、櫛歯状とされることで、各櫛歯部264,…がそれぞれ個別に弾性変形可能となって、撓むことにより、高さ制限部材260と貯留タンク220の底壁22aとの間に遊技球が流入した際に、高さ制限部材260と底壁22aとの間に遊技球が噛み合ってブリッジを形成して流動しずらい状態となるの防止することができる。
また、高さ制限部材260の取付部261が、ステッピングモータ204を載せた状態の駆動源取付部材206に取り付けられていることにより、ステッピングモータ204を作動させた場合に、それによって生じる振動が駆動源取付部材206から高さ制限部材260に伝わり、上述のブリッジが生じてしまった場合でも、これを崩すことができる。
そして、貯留タンク220の排出装置200側端部においては、上述のように高さ制限部材260と、駆動源取付部材206により、貯留タンク220に貯留された遊技球を排出装置200内に導入する導入部202上に積み重なる遊技球の高さが制限され、導入部202及びその近傍において、遊技球の荷重に基づく球圧を減少させ、導入部202から円滑に排出装置200内(スプロケット210の球受部208,…内)に遊技球を導入させることができる。
また、貯留タンク220とほぼ同じ幅を有する導入部202においては、外周部の上面が略水平で略垂直な回転軸回りに回転するスプロケット210の外周部に設けられた10個の球受部208,…の上部開口が全て臨んだ状態とされ、さらに、導入部202の外周側から内側に下り傾斜する誘導部22gが形成され、導入部202の内側のスプロケット210上面に回転誘導部21fが形成さていることで、導入部202の直上、外側の誘導部22g、内側の回転誘導部21fから遊技球が流入可能となる。また、上述の構成から球受部208,…がどの回転位置にあっても略同じ条件で遊技球が流入するようになっているので、球受部208,…に遊技球が流入可能な空きができれば、いつでも遊技球が流入可能となる。
これにより、確実に球受部208に遊技球を流入させることができる。また、球受部208,…には、上下三段に遊技球が流入可能となっているので、万が一に、球受部208,…が遊技球を導出する位置に来るまでに新たに遊技球が球受部208,…に流入しなくても、球受部208,…には、遊技球が1個もしくは2個配置されていることになり、球受部208,…が遊技球を導出する位置に移動したにも拘わらず、球受部208,…に遊技球が無いことによって、遊技球が導出されないような事態を防止することができる。
従って、スプロケット210の回転によって円滑に遊技球を導出することができる。すなわち、球受部208,…には、遊技球が上下三段分保持されれば、スプロケット210が3周する間に遊技球が流入すれば、遊技球が導出されないような事態を防止することができる。また、上述のようにいつでも遊技球が球受部208,…に流入可能なので、球受部208,…に2つ以上の空きが生じた場合も、直ぐに遊技球が流入して空きがなくなる可能性が高く、たまたまスプロケット210が一周する間に遊技球が流入しなかった球受部208,…があっても問題が生じることがない。
また、球受部208,…に遊技球を上下三段に保持可能とすると、最下段の遊技球に、それより上の遊技球の荷重がかかることになるが、上述のように上下三段の遊技球を垂直に一列に配置することなく、上側の遊技球に対して下側の遊技球が内側に斜めに配置されるようにしている。例えば、スプロケット210の上下三段の遊技球のうちの中段の遊技球が配置される中間球受部213の位置においては、収納部203の側壁となる筒体部201の中間筒体21cの内周面が、中段の遊技球の斜め下側に接触する傾斜面とされていることにより、最上段及び中間に配置される遊技球の荷重の一部を収納部203の側壁の傾斜面が受けて、最下段の遊技球に上段の遊技球によってかかる荷重を低減することができ、スプロケット210の回転に支障が生じることを防止している。
そして、球受部208,…においては、最上段から受け入れた遊技球が、順次下に移動し最下段に至った後に、排出用導出部20aもしくは球抜き用導出部20bから導出されることになる。
この際には、スプロケット210が高速で回転すると上述のように導出口の周縁とスプロケット210の歯との間に導出すべき遊技球を挟んで、遊技球を導出できなくなるとともに、挟まれた遊技球を取り除かないとスプロケット210の回転を再開できない状態となる。
そこで、スプロケット210が収納される収納部203の底部216の上面と、スプロケット210の下面(歯の下側縁)との間に、例えば、遊技球の半径程度の間隔を設けることで、遊技球が少しでも導出口(球抜き用導出部20b)で下方に下がれば、スプロケット210の歯が遊技球の半分の高さ位置より上の頂点から下に下り傾斜する斜面を押圧する状態、すなわち、遊技球を斜め下に押圧する状態となり、上述のように遊技球が挟まれるの防止できる。
また、球抜き用導出部20bでは、図19(A)に示すように、その周縁部が内側に向かって下り傾斜する斜面となっているので、遊技球が球抜き用導出部20bの周縁部の斜面を下った段階で、遊技球の中間の高さに対して、スプロケット210の歯が上側となり、遊技球が球抜き用導出部20b内部に流下する前に、遊技球が斜め下方に押される状態となって、より確実に遊技球が挟まれるのを防止することができる。
また、導出口としての排出用導出部20aにおいては、その導出口となる部分が、スプロケット210の最下段となる第2回転体20qの歯先円より外側にずらして配置されていることにより、排出用導出部20aの周縁とスプロケット210の歯とにより遊技球を挟むことがない構成となっている。
例えば、図17(A)及び図18(A)に示すように、排出用導出部20aの手前側で排出用導出部20aに近接した遊技球は、その中心の軌跡より外側となる排出用導出部20aに、スプロケット210の回転時の遠心力と、排出用導出部20aの内側周縁部に形成され、かつ、スプロケット210の回転時の遊技球の中心の軌跡と重なる位置にあり、さらに、排出用導出部20a側(遊技球の中心の軌跡の外側)に向かって下り傾斜する傾斜面とによって導かれる。そして、図17(B)及び図18(B)に示すように、スプロケット210の歯によりさらに遊技球が押されて排出用導出部20aに近付くが、この際には、遊技球の進行方向が円弧状とならず、図17(A)及び図18(A)の時点における遊技球の回転経路の接線方向の延長線に沿ったものとなる。
そして、図17(C)及び図18(C)に示すように、遊技球が下方に流下可能となる排出用導出部20aの終点側端部に至る前に、遊技球がスプロケット210の歯から外側に完全に離れた状態となり、遊技球が排出用導出部20aから下方に流下する段階では、スプロケット210の歯と排出用導出部20aの終点側縁部304との間に遊技球が挟まれることが不可能な状態となる。
以上のことから、排出装置200においては、スプロケット210の回転角度に応じた数の遊技球が必ず排出されるとともに、導出口において遊技球を挟むことで、スプロケット210が回転しない状態となってしまうの防止することができる。特に、スプロケット210が回転しない状態となると、係員による作業が必要になる可能性があるが、これを確実に防止することで、遊技者が係員の作業待ちで遊技ができない状態となるようなことがなく、遊技者が遊技ができない状態となることへの不満を抱くような事態の発生を確実に防止することができる。
また、回転不能状態を解消するために、スプロケット210を逆回転させることも考えられるが、逆回転により球抜き用導出部20bから遊技球が排出されてしまうおそれがあり、このような制御も問題がある。
以上のような排出装置200の排出制御基板34の制御では、遊技中、遊技盤1の前面側の遊技領域に設けられた各入賞口(各種入賞装置を含む)のセンサから遊技球が入賞したことを示す信号が主制御基板30に入力されると、主制御基板30から各入賞口に対応する賞球数のデータを含む賞球コマンドが排出制御基板34に出力される。
そして、排出制御基板34においては、賞球数に対応する回転角度だけスプロケット210(ステッピングモータ204の回転軸20z)を回転するように、ステッピングモータ204に上述の回転角度に対応する数のパルスが順次出力される。
ここで、上述のようにスプロケット210の外周に周方向に一列に並んで互いに等間隔に10個の球受部208,…が設けられるものとすると、1/10回転すなわち、36.0度ずつスプロケット210が回転するたびの1個の遊技球が導出されることになる。また、遊技球が導出されると、検出センサ217が排出される遊技球を検出し、検出信号を排出制御基板34に出力し、排出制御基板34はスプロケット210の回転角度に対応して遊技球が導出したことを検出することができるようになっている。
また、この例のステッピングモータ204は、1ステップの回転角度すなわち1パルスの入力に対する回転角度が1.8度とされているので、例えば、1個の遊技球を払い出すのに必要な36.0度回転するのに20パルス入力される必要がある。また、賞球の払い出し時にスプロケット210を順方向に回転させる場合に排出制御基板34は、ステッピングモータにパルスを3ms(ミリ秒)おきに出力するようになっている。従って、ステッピングモータを連続回転させた場合には、1分すなわち、60000msに20000回パルスが出力され、36000度回転する、すなわち、100回転することになる。従って、スプロケット210は、順方向に毎分100回転で回転可能とされ、最大、毎分1000個の遊技球を排出可能に設定されている。
従って、例えば、賞球数が5であることを示す賞球コマンドが排出制御基板3に出力された場合には、スプロケット210を36.0×5度だけ回転させるために、3ms毎に100パルス出力されることなり、300msすなわち0.3秒でスプロケット210が180度回転して5個の遊技球が順次払い出されることになる。そして、排出制御基板34は、賞球数のデータに対応した個数の遊技球が排出されたか否かを検出センサからの検出信号により確認し、実際に検出された遊技球数が少ない場合には、不足する遊技球数分だけ再びスプロケット210を回転する。すなわち、遊技球が一つ不足する毎に遊技球を1個排出する回転角度として36.0度ずつスプロケット210を再び回転させるようになっている。
この制御により、万が一にも遊技球を導出する位置まで回転した球受部208,…から遊技球が排出されない事態が発生しても、所定の賞球数となる遊技球を排出することができる。また、排出制御基板34は、遊技機100に隣設して設けられた球貸機から入力される貸球コマンドに基づいても遊技球を排出可能となっている。この場合の排出装置200における貸球の払い出しの制御は、基本的に賞球の払い出しと同様となる。
また、これら賞球及び貸球の払い出しの制御においては、上述の半端センサ22kからの遊技球の検出信号が途絶えた場合、すなわち、遊技球が検出できないことを示す信号が排出制御基板34に入力した場合には、排出装置200を作動させないようになっている。これにより、貯留タンク220に1回の排出に必要な遊技球が十分に無い可能性がある場合に遊技球の排出を行わないようになっている。
また、前面枠120の裏面側には、図示しない球抜きスイッチが設けられ、該球抜きスイッチは排出制御基板34に接続され、球抜きスイッチからスイッチ操作に基づくON信号が排出制御基板34に入力した場合には、排出制御基板34は、スプロケット210を逆方向に回転させるようにステッピングモータ204にパルスを出力する。この場合には、上述の賞球や貸球の排出をするためにスプロケット210を順方向に回転するためのパルス間隔が3msであったのに対して、パルス間隔を倍の6msにするようになっている。これにより、スプロケット210の順方向の回転速度が毎分100回転であったに対して、球抜きのための逆方向の回転速度が1/2の毎分50回転となる。
スプロケット210の回転速度を遅くすることにより、スプロケット210が逆回転して、遊技球の回転軌跡と重なるように設けられた球抜き用導出部20bから遊技球を導出するものとしても、遊技球がスプロケット210の歯と球抜き用導出部20bの周縁部との間に挟まれるのをより確実に防止することができる。
また、球抜きの際には、基本的に貯留タンク220内の遊技球を全部排出するので、球抜きスイッチがオンの場合には、ステッピングモータ204に所定の6ms間隔でパルスが出力され続けることになるが、半端センサ22kから遊技球を検出していないことを示す信号が排出制御基板34に入力した場合に、前記信号が入力してから所定時間後(例えば、数秒から数十秒経過後)パルスの出力を自動停止し、自動的にステッピングモータ204を停止するようになっている。これにより、球抜き動作中に貯留タンク220が空になると、排出装置200が自動的に停止することになる。
次ぎに、上述の実施形態の変形例を説明する。なお、以下に説明する各変形例においては、上記実施形態と異なる部分のみを説明し、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。従って、以下に説明する各変形例において、説明を省略した部分は、基本的に上記実施形態とほぼ同様の構成を有するものである。
第1の変形例は、図19(B)に示すように、収納部203の底面を構成する底部216の球抜き用導出部20bにおいて、球抜き用導出部20bのスプロケット210を逆回転させた場合に、球抜き用導出部20bの遊技球の(逆回転時の)進行方向の手前側に、底部216の上面より一段低くなる段差部209を設け、この段差部209の上面からスプロケット210(スプロケット210の歯)の下面までの距離を遊技球の半径よりも長くしている。
すなわち、導出口となる球抜き導出部20bの縁部であって遊技球が当該導出口に進入する方向に収納部203の底部216から下方に段差を設けた段差部209を形成し、スプロケット210の下面と段差部209の上面との間の寸法を、遊技球の半径よりも大きく設定している。
これにより、例えば、収納部203の底面となる底部216の上面とスプロケット210の下面との距離が略遊技球の半径の長さで、遊技球の半径より僅かに短い場合に、遊技球が球抜き用導出部20bの手前の段差部209まで移動すると、段差部209により遊技球の位置が一段低くなる。これにより、遊技球と当該遊技球を回転方向に押すスプロケット210の歯との接触位置が、当該遊技球の中心よりも僅かに高くなり、上述のように遊技球をスプロケット210の歯が斜め下方に押す状態となり、より確実に導出口の周縁とスプロケット210の歯との間に遊技球が挟まれるのを防止することができる。
また、収納部203の底面となる底部216の上面のほぼ全体とスプロケット210の下面との距離を遊技球の半径より僅かに広くすることで、より遊技球が挟まれにくい構造とすることができるが、この場合に、球受部208,…の最下段の遊技球に常時、底部216側に押しつけられる力が働いてしまい、スプロケット210の回転に負荷がかかってしまう。しかし、段差部209の上面とスプロケット210の下面との距離を遊技球の半径より僅かに広くする構成とした場合には、段差部209上に移動した遊技球だけに対して底部216側に押しつけられる力が作用するので、スプロケット210の回転に大きな負荷をかけることなく、導出口で遊技球が挟まれるのを確実に防止することができる。
なお、排出用導出部20aの構造を、球抜き用導出部20bと同様の構造とした場合に、排出用導出部20aにおいても遊技球の順方向の進行方向の手前側に上述の段差部209を設けても良い。
第2変形例は、図20(A),(B)に示すように、前記高さ制限部材260の取付部261を駆動源取付部材206に設けられ、かつ、遊技機の前後方向に延びる取付軸268により、高さ制限部材260の湾曲部263等を上下に移動させるように回動自在に駆動源取付部材206に取り付けている。また、高さ制限部材260には、取付部261からステッピングモータ204の回転軸20z方向に延びる連動部269が設けられている。そして、連動部269の先端部は、ステッピングモータ204の回転軸20zには接触せずに、回転軸20zの周囲に設けられた回転体上部材214の延出部21gの上面に形成された接触部271に接触する長さとされている。
そして、高さ制限部材260の回転範囲は、図20(A)に示すように、連動部269が駆動源取付部材206の下面に当接する位置(湾曲部263が最も低くなる位置)と、図20(B)に示すように、連動部269が延出部21gの上面となる接触部271に当接する位置(湾曲部263が最も高くなる位置)との間となる。
また、回転移動可能となった高さ制限部材260には、例えば、取付軸268に取り付けられたねじりバネ等の弾性部材(バネ)からなる付勢部材272が設けられ、該付勢部材272が湾曲部263が低くなる方向、すなわち、連動部269が上に移動して駆動源取付部材206の下面に当接する方向に付勢している。これにより、高さ制限部材260に後述するように貯留タンク220に貯留された遊技球から負荷がかからない限り、高さ制限部材260は、最も低い位置にあり、連動部269が駆動源取付部材206の下面に当接している。
そして、貯留タンク220に高さ制限部材260より高く積み重なる量の遊技球が流入すると、ほぼ水平方向(斜め上方向)から上方向に湾曲する湾曲部263が貯留タンク220の底壁22a(傾斜部22h)の傾斜上側の遊技球からの球圧により付勢部材272の付勢力に抗して上に移動し、連動部269が延出部21gの上面の接触部271に接触する構成となっている。
また、図21に示すように、連動部269は、その左右幅が高さ制限部材260より狭くされており、高さ制限部材260の取付部261の遊技機100の前後方向の中央部から延出部21gの上面側に延びるようになっている。また、連動部269の下面(少なくとも接触部271と接触可能な部分)は、その中央部が最も低く左右側縁部が最も高くなるような断面逆三角形状に形成されている。
一方、接触部271の上面には、周方向に沿って互いに間隔をあけて上方に突出する複数の凸部273,…が形成されている。なお、凸部273…の断面形状は、四角形、三角形等の任意の形状で良い。従って、連動部269の先端部が下方に下がって接触部271に接触した状態で、スプロケット210一体に回転体上部材214が回転すると、接触部271も回転し、連動部269の先端部下面の尖った部分の下を凸部273,…が移動し、これにより連動部269が上下動(上下に振動)することになる。これにより連動部269に接続された高さ制限部材260も上下に振動することになる。
すなわち、高さ制限部材260は、取付部261が遊技機100左右方向に延びる取付軸268により取り付けられるとともに、取付軸268を中心に湾曲部263が上方向に移動した上状態と下方向に移動した下状態とに変換可能に構成され、且つ、取付部261からスプロケット210の軸方向に延びる連動部269と、高さ制限部材260を下状態に付勢する付勢部材272とを設け、スプロケット210の回転軸に、該回転軸を中心に回転し、連動部269に接触可能で凹凸形状に形成された接触部271を備え、高さ制限部材260が下状態では、連動部269が接触部271と接触せず、高さ制限部材260が上状態で連動部269が接触部271と接触するようにしている。
これにより、上述のように貯留タンク220に高さ制限部材260が上状態となっていると、連動部269がスプロケット210と一体に回転するとともに多数の凸部273,…(凹凸形状)を有する接触部271に接触し、スプロケット210が回転すると、高さ制限部材260が振動することになる。これにより、万が一、高さ制限部材260と貯留タンク220の底壁22aとの間に遊技球が互いに噛み合ってブリッジが形成されて遊技球が流動しにくい状態となっていても、高さ制限部材260の振動によりブリッジを崩し、遊技球を流動させることができる。
次ぎに、図22を参照して第3変形例を説明する。上記例では、筒体部201(収納部203の本体)に対して、底部216及び底部材218を固定的に取り付けたが、底部216と底部材218を一体的に接合した底部構成部材219を筒体部201(収納部203の本体)に対して上下動可能に設け、かつ、バネ等の付勢手段により底部構成部材219を上側に付勢した状態としても良い。
例えば、図22に示すように、底部構成部材219(底部材218)の外周部に、互いに周方向に間隔をあけて設けられた複数の固定片311,…に、ビスを挿通するビス孔に代えて後述するスライド用ボス317,…が挿通可能な挿通孔を形成する。
一方筒体部201の外周に固定片311,…に対応する位置に形成された固定ボス312,…の先端部に前記固定片311,…の挿通孔に挿通するスライド用ボス317,…を形成する。また、スライド用ボス317,…を固定片311の挿通孔に挿通するようにして、筒体部201に底部構成部材219を取り付けた後に、底部構成部材219の下限位置を決めるため、固定片311の挿通孔の内径より径の大きなワッシャ318,…を、ビス319によりスライド用ボス317の下端に固定する。
これにより、固定片311,…がスライド用ボス317に沿って上下動可能となり、底部構成部材219が上下に移動可能となる。また、ワッシャ318と固定片311,…の間に圧縮バネとなるコイルスプリング(付勢手段320)を配置し、これにより固定片311が固定ボス312の下端に接触するように固定片311を上側に付勢する。従って、常時は、底部構成部材219は、付勢手段320の付勢力により上下に移動可能な範囲内で最も上に位置した状態となっている。
なお、底部構成部材219の上下の移動範囲は、遊技球の半径未満で、更に、遊技球の半径の数分の1以下であることが好ましい。また、底部構成部材219が最も上に位置した際に、底部216の上面と、スプロケット210の下面との距離が上述の距離として例えば、遊技球の半径より僅かに短い距離となっている。
そして、万が一にも導出口(球抜き用導出部20b)の周縁とスプロケット210の歯との間に遊技球が挟まるような状況となった場合に、スプロケット210の回転力が遊技球を介して底部構成部材219に伝わり、底部構成部材219が付勢手段320の付勢力に抗して下方に移動すると、底部216の上面と、スプロケット210の下面との距離が遊技球の半径より僅かに広くなり、これにより遊技球を挟んだ状態が解消する可能性が高い。従って、万が一にも遊技球を上述のように挟み込んでしまうようなことがあっても、底部216が移動することで、遊技球の挟み込みが解消し、遊技球を挟み込むことで、スプロケット210が回転不可となって、排出装置200が機能しなくなってしまうような事態を防止することができる。
ここで、底部構成部材219が遊技球の半径以上移動してしまうと、底部216の上面と、スプロケット210の下面との距離が遊技球の直径以上となる可能性がある。そして、底部216の上面と、スプロケット210の下面との距離が遊技球の直径以上となると、球受部208,…の最下段の遊技球が球受部208,…から外にでて、底部216の上面と、スプロケット210の下面との間に入ってしまうので、底部構成部材219の上下の移動範囲は、遊技球の半径未満である必要がある。また、底部構成部材219の上下の移動範囲は、底部216の上面と、スプロケット210の下面との距離が遊技球の半径より大きくなる距離である必要がある。
また、底部216の上面と、スプロケット210の下面との距離を拡げることで、遊技球の挟み込みを防止する上では、スプロケット210を上下動自在とし、常時は、付勢手段によりスプロケット210を最も低い位置に付勢しておく構成としても良いし、スプロケット210の上下動可能な構成と、底部216の上下動可能な構成とを組合わせても良い。
スプロケット210を上下動可能とする場合と、スプロケット210及び底部216の両方を上下動可能とする場合も、スプロケット210の下面と底部216の上面との距離は、最低で遊技球の半径より僅かに短い距離で最高で遊技球の半径より僅かに長い距離となっていることが好ましい。
また、スプロケット210を上下動可能とする構成としては、例えば、スプロケット210と回転体上部材214とを互いに上下動自在な構成、例えば、スプロケット210と回転体上部材214とのうちの一方から他方に軸部を延出させ、他方に軸部を挿入可能な挿入孔を形成するなど、互いの上下動を案内し、互いの回転を防止する部材を設ける。また、スプロケット210と回転体上部材214とを互いに上下に離間させるように付勢する付勢手段として、例えば、スプロケット210と回転体上部材214との間に圧縮バネを配置するものとし、回転体上部材214は、ステッピングモータ204の回転軸に固定するものとすれば良い。
以上のことから、第3変形例においては、スプロケット210の下面と底部216の上面との間の間隙が常態よりも大きくなり得るように、スプロケット210を上下に移動可能或いは底部216を構成する底部構成部材219を上下に移動可能に構成している。
以上のような本実施形態の遊技機100は、外部から供給される遊技球を貯留する貯留タンク220と、該貯留タンク220と一体的に設けられ該貯留タンク220に貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置200と、を備えたものであり、前記排出装置200は、上下方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、遊技球を受け入れる複数の球受部208,…を有するスプロケット210と、前記スプロケット210を収納するとともに、底部に前記球受部208,…からの遊技球を下流側に排出するための導出部(例えば、排出導出部20a)が形成される収納部203と、を備えるとともに、前記排出導出部20aに排出球を計数するための検出センサ217を設け、前記スプロケット210は、各球受部208,…において上下方向に複数の遊技球を受け入れ可能に構成し、当該スプロケット210を回転させることで、該球受部208,…の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するように構成し、排出導出部20aを、前記スプロケット210の球受部208,…に受け入れた遊技球の円軌道上から外側にずらした位置に形成している。
従って、排出装置200を貯留タンク220に一体的に設けたので、遊技機100裏面側のスペース的な問題を解消することが可能となる。
また、スプロケット210の回転軸を上下方向に設定して横向きに配置することで、貯留タンク220内の遊技球或いは貯留タンク220から流下した遊技球を下方にスムーズに排出することができる。
また、スプロケット210を、各球受部208,…において上下方向に複数の遊技球を受入可能に構成して、該球受部208,…の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するようにしたので、例え球受部208,…に受け入れミスが生じても、既に受け入れている遊技球を排出することができ、連続した排出が可能となる。したがってスプロケット210を高速に回転させても排出ミスを防止できる。
さらに、導出部20aを、スプロケット210の球受部208,…に保持された遊技球の円軌道上から外側にずらした位置に形成したので、回転による遠心力を利用して遊技球を迅速に排出導出部20aに導出でき、回転体を高速に回転させても排出導出部20aでの球詰まりを防止することができる。特に、排出導出部20aを球受部208,…に受け入れた遊技球の円軌道上から外側にずらした際に、排出導出部20aの開口の周縁と、スプロケット210の球受部208,…の最下部の外周縁とが上下に重ならないようにすれば、スプロケット210を高速回転させても、排出導出部20aの周縁と、スプロケット210の周縁(球受部208,…の周縁)との間に遊技球が挟まれることが不可能となる。
そして、球受部208,…に上下に複数の遊技球を受入可能としたことと、排出導出部20aを遊技球の円軌道上から外側にずらしたこととに基づく上述の2つの機能により相乗的に遊技球の高速排出を実現することができる。
また、本実施形態の遊技機100において、前記スプロケット210の球受部208,…は、前記貯留タンク220の遊技球を導入するための導入部202から遊技球を受け入れる上段の第1球受部211と、前記第1球受部211よりも下方であって、該第1球受部211が配列する円周の径よりも小径の円周上に配列され、前記排出導出部20aに遊技球を導出する第2球受部212と、前記第1球受部211と第2球受部212との間に所定の上下寸法で設定されて設けられ、該第1球受部211の内側面から第2球受部212の内側面に連続する傾斜面を有する中間球受部213と、を含み、前記スプロケット210の外周から外側に突出して前記第1球受部211を構成する突出部(歯)の突出量よりも、前記第2球受部212を構成する突出部(歯)の突出量を小さく設定し、前記収納部203の側壁における前記第2球受部212に対応する部位を外側に凹ませることで遊技球を導出するための導出凹部205を形成するとともに、該導出凹部205の底部(導出凸部21i)流下端部に前記排出導出部20aを形成している。
この構成によれば、中間球受部213を設けることにより、上下方向に受け入れた遊技球から受ける圧力を分散でき、スプロケットの回転動作をスムーズに行うことができる。また球受部208,…に3個の遊技球を受け入れるので、受入ミスが生じてもその受入ミスが生じた段が最下段となるまでにはその後の遊技球が補充される可能性が高く、排出が途切れるといったことを防止できる。
導入部202に臨む第1球受部211の形状を遊技球の広い範囲(略半周)を囲うようにすることにより遊技球を確実に受け入れることが可能となる。すなわち、球受部208,…の突出部(歯)の突出量が小さい場合には、隣接する遊技球の間に突出部が無くなることから遊技球の受入領域がその両隣の遊技球となるが、このような構成であると受入領域が遊技球の移動により変化したり、さらには遊技球と遊技球の間に何ら部材が無いことからスプロケット120の上面の凹凸が大きくなることから遊技球が大きく跳ねたりして遊技球の受け入れに支承が生じるが、本願ではそのような問題を解消できる。なお、スプロケット210の外周部の上面は、スプロケット210の突出部(歯)の上端部と、球受部208,…の最上段の遊技球の上端部で構成されることになり、これらが上に凸の凸部となり、これらの間が下に凹む凹部となり、突出部が遊技球同士の間の凹部を補間した状態となっているが、突出部の突出量が少ないと、遊技球同士の間の凹部が突出部によりあまり補間されず、凹凸が差が大きくなる。
一方、第2球受部212は突出部の突出量が小さいため、スプロケット210の外側方向への規制が小さくなり第2球受部212から外側へは広範囲に遊技球が導出可能となる。したがって、この外側方向に排出導出部20aを形成することで遊技球をスムーズに導出することができ、回転速度を高速にしても球詰まり等を防止することができる。さらに、第2球受部212の突出部は突出量が小さいため排出導出部20aに導出する時点での遊技球に対する接触部分を小さくすることができ、球受部208,…の周縁(突出部)と排出導出部20aの周縁との間に遊技球を挟んでしまうことを防止することができる。
また、本実施形態の遊技機100において、前記導出凹部205の底部(導出凸部21i)は前記収納部203の底部216(導出凸部21iを除く部分)よりも下方に段差を設けて形成するとともに、該収納部203の底部216から該導出凹部205の底部に架けて傾斜面を形成している。
この構成によれば、導出凹部205の底部は収納部203の底部216よりも下方に段差を設けて形成するとともに、該収納部203の底部216から該導出凹部205の底部に架けて傾斜面を形成したので、遊技球が段差部に到達すると、スプロケット210の下面は遊技球の上部に接触することとなり、遊技球の下方への導出を促進して球詰まりをより防止することができる。すなわち、導出凹部205の底部に向けて傾斜面を設けたので、遊技球は、遠心力だけではなく傾斜によっても円軌道から外側となる導出部に向けて誘導され、さらに、遊技球が傾斜面を下降した場合に、スプロケット210の突出部の下面とそれより上となる遊技球の上端との間隔が遊技球の半径以下となれば、スプロケット210の突出部が遊技球を下側に押すことになり、遊技球の排出導出部20aから下方側に導出するように促進することになる。
また、本実施形態の遊技機100において、前記収納部203の側壁(筒体部201)における前記排出導出部20a及び球抜き導出部20bの上方側に、前記球受部208,…における最下段よりも一段上段の遊技球を当該球受部208,…内に保持するためのリブ21eを形成している。
この構成によれば、同一の球受部208,…から複数の遊技球が連続して排出導出部20a及び球抜き導出部20bに落下してしまうことを防止できる。これにより、上述のように確実に遊技球を導出できるようにしたことと合わせて、スプロケット210の回転角度に対応して導出される遊技球数を常に一定の割合にすることができる。
また、本実施形態の遊技機100において、前記排出装置200を一体的に設けた貯留タンク220は、遊技盤1を着脱可能に装着する本体枠(前面枠本体130)の裏面側上方部に配設され、前記本体枠の裏面側には、前記遊技盤1の所要領域において表示ゲームを実行する表示ユニット170を当該本体枠側に支持する支持手段(裏面構成部材160)を設けている。
この構成よれば、表示ユニット170を遊技盤1ではなく本体枠側に配設したので、遊技盤1を新規なものに交換する際にも表示ユニット170を共通的に使用することが可能となる。
しかも、排出装置200は貯留タンク220に一体的に備えられ本体枠の上方に配設されるので、表示ユニット170およびそれを支持する支持手段の配置スペース的な問題を解消することができる。
すなわち、貯留タンク220に排出装置200を設けることで、本体枠の裏面側の遊技盤1の上部側方に配置される遊技球の上下方向の流路部分に排出装置200を設ける必要がなくなり、上述のように、遊技盤1の裏面側に空間を確保し、遊技盤1の左右幅に対応するほど大きな表示画面(画像表示面171)を有する表示ユニット170を、本体枠の裏面側に配置することができ、これにより、例えば、遊技盤1側に表示ユニット170の表示画面を視認可能とする開口した表示用窓部12を設けることで、遊技盤1の前面側で画像表示の視認が可能となるとともに、表示ユニット170が遊技盤1の左右幅に対応するので、遊技盤1にどのような大きさ表示用窓部12を設けてもほぼ対応することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、遊技球を払い出す各種遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明を適用した実施形態にかかる遊技機の裏面側を示す斜視図である。 図1の状態から裏面構成部材を開放した遊技機の裏面側を示す斜視図である。 前記裏面構成部材の前面側を示す斜視図である。 前記裏面構成部材の前面側を示す分解斜視図である。 前記裏面構成部材に設けられる貯留タンク及び排出装置の裏面側を示す斜視図である。 前記貯留タンク及び排出装置の裏面側を示す分解斜視図である。 前記貯留タンク及び排出装置の収納部を示す平面図である。 前記貯留タンク及び前記収納部を示す斜視図である。 前記貯留タンク及び前記収納部を示す図面である。 前記貯留タンク及びスプロケット及び回転体上部材を収納した収納部を示す斜視図である。 遊技球を貯留した貯留タンク及びスプロケット及び回転体上部材を収納した収納部を示し、遊技球の流動方向を説明するための平面図である。 遊技球を貯留した貯留タンク及び遊技球が導入された排出装置を示す図面である。 前記排出装置及び貯留タンクの高さ制限部材を示す断面図である。 前記貯留タンクの断面構造を説明するための図面である。 遊技球が導入された排出装置を示す断面図である。 前記排出装置の底部を示す斜視図である。 前記排出装置における遊技球の導出を説明するための排出装置の底部を示す平面図である。 前記排出装置における遊技球の導出を説明するための排出装置を示す要部断面図である。 前記排出装置における遊技球の導出を説明するための排出装置を示す要部断面図である。 前記高さ制限部材の変形例を説明するための排出装置及び貯留タンクの高さ制限部材を示す断面図である。 前記高さ制限部材の変形例における高さ制限部材の連動部と、回転体上部材の接触部とを示す要部断面図である。 前記排出装置の変形例を示す要部側面図である。
符号の説明
1 遊技盤
100 遊技機
130 前面枠本体(本体枠)
160 裏面構成部材(支持手段)
170 表示ユニット
200 排出装置
201 筒体部
202 導入部
203 収納部
205 導出凹部
208 球受部
20a 排出用導出部(導出部)
20b 球抜き用導出部
210 スプロケット
211 第1球受部
212 第2球受部
213 中間球受部
216 底部
217 検出センサ(センサ)
21e リブ
21i 導出凸部(導出凹部の底部)
220 貯留タンク
22a 底壁
302 内側縁部(傾斜面)

Claims (5)

  1. 外部から供給される遊技球を貯留するとともに底壁に当該遊技機の左右方向一側に向けて下り傾斜する傾斜部が設けられた貯留タンクと、該貯留タンクの底壁の傾斜下流側に位置し該貯留タンクと一体的に設けられ該貯留タンクに貯留されている遊技球を所定数ずつ排出可能な排出装置と、を備えた遊技機において、
    前記傾斜部を流下して前記排出装置の導入部に流入する遊技球の積み重なる高さを制限する高さ制限部材を前記貯留タンクの当該遊技機前後方向に渡って設け、
    前記排出装置は、
    上下方向に設定された回転軸を中心に回転可能に構成されるとともに、遊技球を受け入れる複数の球受部を有するスプロケットと、
    前記スプロケットを収納するとともに、底部に前記球受部からの遊技球を下流側に排出するための導出部が形成される収納部と、
    を備えるとともに、前記導出部に排出球を計数するためのセンサを設け、
    前記スプロケットは、各球受部において上下方向に複数の遊技球を受け入れ可能に構成し、当該スプロケットを回転させることで、該球受部の最上部で遊技球を受け入れるとともに最下部の遊技球を導出するように構成し、
    前記収納部の側壁における前記球受部に対応する部位を外側に凹ませることで遊技球を導出するための導出凹部を形成するとともに、該導出凹部の流下端部に前記導出部を形成し、
    前記導出凹部の入り口に前記収納部の底部から該導出凹部の中央に向かって低くなる傾斜面を形成し、
    前記傾斜面の一部を前記球受部の遊技球の軌跡に沿った円弧状に形成し、かつ、当該遊技球の中心の軌跡が前記傾斜面に重なるように形成し、
    前記高さ制限部材は、
    前記傾斜部傾斜下流側で前記貯留タンクに当該遊技機前後方向に延びる取付軸により取り付けられる取付部と、
    前記取付部から前記傾斜部傾斜上流側に延出する延設部と、
    前記延設部から上方に向かって湾曲する湾曲部と、
    前記取付部から前記回転体の回転軸に向かって延びる連動部と、
    を備えるとともに、前記取付軸を中心に前記湾曲部が上方向に移動した上状態と下方向に移動した下状態とに変換可能に構成され、当該高さ制限部材を下状態に付勢する付勢部材を備え、且つ、
    前記湾曲部は、その先端から取付部に向かって複数の切り欠きが設けられて櫛歯状に形成され、各々の櫛歯部が前記傾斜部を流下する遊技球の圧力を受けるとその圧力により撓むように構成され、
    前記回転体の回転軸に、該回転軸を中心に回転し、前記連動部に接触可能で凹凸形状に形成された接触部を備え、
    前記高さ制限部材が下状態では、前記連動部が前記接触部と接触せず、前記高さ制限部材が上状態で前記連動部が前記接触部と接触するようにしたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記スプロケットの球受部は、
    前記貯留タンクの遊技球を導入するための導入部から遊技球を受け入れる上段の第1球受部と、
    前記第1球受部よりも下方であって、該第1球受部が配列する円周の径よりも小径の円周上に配列され、前記導出部に遊技球を導出する第2球受部と、
    前記第1球受部と第2球受部との間に所定の上下寸法で設定されて設けられ、該第1球受部の内側面から第2球受部の内側面に連続する傾斜面を有する中間球受部と、
    を含み、
    前記スプロケットの外周から外側に突出して前記第1球受部を構成する突出部の突出量よりも、前記第2球受部を構成する突出部の突出量を小さく設定し、かつ、該第2球受部の突出部の長さを遊技球の半径よりも短くしたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記導出凹部の前記傾斜面の下縁端から前記スプロケットの下面までの高さを、遊技球の半径よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記収納部の側壁における前記導出部の上方側に、前記球受部における最下段よりも一段上段の遊技球を当該球受部内に保持するためのリブを形成したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の遊技機。
  5. 前記排出装置を一体的に設けた貯留タンクは、遊技盤を着脱可能に装着する本体枠の裏面側上方部に配設され、
    前記本体枠の裏面側には、前記遊技盤の所要領域において表示ゲームを実行する表示ユニットを当該本体枠側に支持する支持手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の遊技機。
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